テレビアンテナで地上デジタル放送が受信できない際の修理とは?E201などが表示されて映らない原因と工事費用の相場を解説
一戸建て住宅をはじめとする一般のお住まいには、普段は意識しないものの、当たり前の日常を支えている数多くの大切なインフラ設備がございます。インフラとは「インフラストラクチャー(infrastructure)」の略語で「基盤、下部構造」などの意味をもっています。
一般的にインフラとは、社会や経済、生活などの基盤となる、必須の施設やサービス、機関、制度などのことを指します。
道路や橋、信号や横断歩道などの設備。鉄道、バスなどの公共交通機関。上下水道や、発電所から電柱や電線など電気の供給システム。またガス供給システムや電話、インターネットなどの通信網システム。その他、社会や生活を成り立たせる上で必須となる設備、施設などを総合してインフラと呼びます。
住宅内では、電気や水道、ガス、電話などが生活の基本となるインフラと言えるでしょう。そして家庭内でも重要な情報インフラのひとつと呼べるのが、住宅に設置されたテレビアンテナです。
ご自宅の主に屋根の上などに設置されている地デジアンテナ、BS/CSアンテナでは、地上デジタル放送(地デジ放送)や衛星放送(BS放送、CS放送、新4K8K衛星放送)の電波を受信することで、日々、テレビにてさまざまなチャンネルを視聴することができます。
これらのテレビ放送は、NHK受信料や衛星放送の有料チャンネルを除けば、地デジ放送、BS放送の多くのチャンネルを無料で視聴することができます。
現在のテレビ放送は、日常の娯楽だけでなく、災害などの非常時には緊急情報を伝え、社会に拡散してくれる、重要な情報インフラのひとつともいえます。
現在では地デジや衛星放送のチャンネルを視聴する方法にも、ケーブルテレビ(CATV)、光テレビなどが存在します。しかし、特に戸建て住宅のマイホームでは、いったん設置すればその後、おおよそ10年以上にわたって、上記の無料チャンネルであれば料金不要で視聴し続けることができるのは、テレビアンテナの設置のみになります。
このように、マイホームをお持ちの方にはメリットの多いテレビアンテナ取り付けですが、それだけにご自宅のテレビアンテナに故障やトラブルが生じた際には、さまざまな不便が生じます。
アンテナトラブルにより地デジ、衛星放送のテレビ放送をご視聴になれない毎日が続くと、生活が味気ないだけでなく、災害速報などの重要な情報を見逃す恐れもございます。また衛星放送で有料チャンネルをご契約になっている場合は、視聴料金が無駄になってしまいます。
さらに屋根の上のマストなどに設置されたテレビアンテナが倒れている、傾いているといった物理的な破損の場合、放置していると、アンテナが屋根から落下するなどの大変な事故も予想されます。
そこで本コラム内容では、テレビアンテナの老朽化や各部の破損による、地デジ、衛星放送の受信不良から、アンテナ本体が傾く、倒れるなどの物理的トラブルまで、さまざまな問題を引き起こすアンテナ故障の実例と、アンテナ本体の故障以外に考えられる受信不良の要因。また症状に応じて、トラブルの原因を解消する適切な修理の対処法と、アンテナ工事業者に修理を依頼した場合に必要となる工事費用の相場をご説明いたします。
さらに、万が一のアンテナトラブル時にも、修理費用のご心配がないよう、アンテナ修理の費用を火災保険の保険金で賄うことができるケースについてもご紹介いたします。
テレビアンテナの故障とはどういう状態か?
ごく当たり前の話になりますが、テレビアンテナが故障している状態とは、ご自宅に設置された地デジアンテナ、BS/CSアンテナなどのテレビアンテナに破損が生じ、地デジ放送や衛星放送の受信に支障が生じている。または支障が生じる可能性が高い。さらにはアンテナの倒壊や落下などによる大きな事故のリスクも考えられる状態をいいます。
アンテナ故障のパターンには「外観的トラブル」と「機能的トラブル」の二種類に大きくわけられます。
外観的トラブルとは、例えば屋根の上に立てられたマストに設置されたテレビアンテナが、マストごと倒れている、または大きく傾いている。本来の設置角度から大きくズレている、アンテナ本体がさび付いていて、部分的な破損が見られる。アンテナと、マストを固定するワイヤーなどの支線(ステー)が緩み、切れているなど、外観からわかるアンテナ本体や設置具などの物理的な損壊、劣化を指します。
機能的トラブルとは、アンテナ本体の外観的な異常の有無を問わず、アンテナ本体がテレビ電波をまったく受信できない。または受信できる電波レベル(強度)が大きく低下しているなどで、地デジや衛星放送の画面が乱れる。もしくはまったく映らなくなりテレビ画面に「E201」「E202」などのエラーコードが表示されるなどで、テレビ放送の視聴に支障が出ている状態を指します。
外観的トラブルと機能的トラブルは、多くの場合、併発するケースが多くなりますが、場合によっては、アンテナ本体が倒れる、傾くなどしても、テレビ電波の受信には支障が生じていない。逆にテレビアンテナに外観的なトラブルは見て取れなくとも、テレビ電波の受信に問題が生じているケースも起こり得ます。
アンテナに外観的なトラブルが見て取れても、受信に支障がない場合は、辛うじてアンテナの角度などがテレビ電波を受信できる状態を保っていると考えられます。しかしこのような状態を放置しておくと、いずれはアンテナの倒壊や屋根の上から落下などの事態も考えられます。
テレビアンテナがこのような状態に至っていると、状態の悪化による受信性能の喪失はもちろん、屋根の破損、ひいてはアンテナの落下による大きな人身、物損事故のリスクも考えられるため、早急な修理などの対応が必要です。
逆にアンテナに外観的な問題はないのに、電波の受信性能に問題がある場合は、アンテナ本体でも見えにくい部分や内部機構などに故障が発生している、またはアンテナ以外のトラブルが原因である可能性も考えられます。
そもそも屋根の上などの高い位置に設置されることが多いテレビアンテナでは、一般の方が遠距離から外観を確認しても、特に細かい部品などトラブルや、配線内部の腐食などの場合、トラブルが起こっている部分を発見しにくいことが多くなります。
他にも機能的トラブルの要因が、アンテナ本体以外の配線部や、配線の機器にある。また周辺の電波状態などに問題があることも考えられ、この場合はアンテナそのものには何の問題もなくとも、テレビ放送の受信不良が生じることもございます。
アンテナトラブルその他の要因で、テレビ電波の受信不良が生じる要因については、以下の項で具体的に解説してまいります。
テレビ電波の受信トラブルが発生する要因とは?
ご自宅のテレビアンテナでテレビ電波が正常に受信できなくなる原因としては、アンテナ本体のトラブルの他に、電波障害などでアンテナに届く電波そのものに問題が生じている。またテレビアンテナが受信したテレビ電波を、テレビなどの受信機器に届けるアンテナ配線部、または受信機器であるテレビ本体などにトラブルが生じている可能性が考えられます。
以下、それぞれのケースについて考えられる要因を一覧でご説明してまいります。
・テレビの電波状態に問題がある場合。
ご自宅の地デジ・BS/CSアンテナ機器そのものには何の問題もなくとも、アンテナのある位置に十分なテレビ電波が届いていなければ、当然ながら、テレビアンテナは十分なレベルのテレビ電波を受信できなくなります。
それまで安定して受信できていた地デジや衛星放送などのテレビ放送に、突然、受信トラブルが生じた場合、アンテナ機器の問題でなければ、第一に考えられる原因は、周辺の電波状態が悪くなっている、電波障害になります。
地デジ放送では、日本国内でも各地域の要所に設置された送信所(親局、基幹局)や中継局(サテライト局)などの地デジ電波塔から、周辺のエリアに地デジ電波である、UHF波(極超短波)のうち470MHz(メガヘルツ)から710MHzまでの周波数帯を送信することで、日本国内でも民家などが存在する大半のエリアにおける、地デジ放送の受信を可能としています。また地デジアンテナは、地デジ放送のUHF波に対応するため、すべて「UHFアンテナ」になります。
衛星放送では、赤道軌道上、約36,000キロ上空の宇宙空間で、地球の自転に同期して周回しているため、地上からは上空の同じ位置に静止して見える「静止衛星」から、性質が光に近く直進性の高い、マイクロ波であるSHF波(センチメートル波)のうち、12GHz(ギガヘルツ)前後の周波数帯(12GHz帯)の電波を、静止衛星から日本の全域にスポットライトを浴びせるような形で送信しています。
地デジ電波は、波長の幅が約40センチから60センチ程度であり、音に近い性質も持ちます。
基本的に地デジ電波は、送信される電波塔から距離が離れるほど、電波レベル(電波の強度)が弱まり、十分な受信が難しくなってまいります。
地デジなどの電波レベルは、主に「㏈(デシベル)」の単位で示されますが、日本国内でも主に電波塔からの距離と、山地など電波を遮蔽する地形の影響により、地域によって受信できる地デジ電波レベルは異なってまいります。
この受信できるおおよその地デジ電波レベルにより、日本国内の地域を分類したものを「電界地域」と呼びます。この電界地域に公式の定義はないため、場合によっては基準が異なるケースもございますが、一般的には「強電界地域(80㏈以上)」「中電界地域(80㏈から60㏈)」「弱電界地域(60㏈以下)」の三通りに分類されます。
また弱電界地域でも、地デジ電波レベルが55㏈から40㏈以下になる地域は、その地デジ電波の受信範囲外となり、一般的な地デジアンテナでは安定した受信が難しくなります。このようなエリアを「微弱電界地域」と分類する場合もございます。
さらに山地や山間部、離島部など、地デジ電波が遮られる、電波塔から非常に遠いなどの要因で地デジ電波をほとんど受信できない地域も国内の一部に存在し、このような地域は、地デジの「難視聴地域」と呼ばれます。
他にも電波塔から送信された地デジ電波は、ある程度の波長の幅を持つため、空間で高層ビルのような障害物にぶつかった場合、周辺を通った電波がその向こう側で広がることにより、障害物を乗り越える性質をもっております。
ただその力も完全ではなく、電波塔から見て高層ビルの裏側に当たる直近の一帯、特にビル中央部には地デジ電波が届きにくくなる一帯も生じてまいります。
同じ要因から、短い間隔で住宅が立ち並ぶ住宅密集地では、障害物のない屋根の上では十分な地デジ電波を受信できても、家と家の間の狭い隙間には十分な地デジ電波が届かず、壁面など低い位置への地デジアンテナ設置が難しくなるケースもございます。
総じて地デジ電波は、一般のご家庭よりは高い位置に当たる、地デジ電波塔の先端から周辺のエリアへと送信されるため、ご家庭での地デジアンテナは、屋根の上などできるだけ設置の位置を高くとる方が、周辺の障害物の影響を避けやすいため、受信感度が高まりやすくなります。
また電波レベルが弱まってゆく中電界地域から弱電界地域になるほど、障害物の影響を受けやすくなるため、高性能の地デジアンテナをできるだけ高所に設置するなど、地デジアンテナの機種、設置位置などの選択肢が狭まってゆきます。地形的には、山地や盆地なども、周辺の障害物によって地デジ受信に悪影響を受けやすくなるといえます。
障害物や地形の他にも、地デジ電波は伝わる空間の気候などの影響を受けて、一年で6㏈程度の変動が生じます。また地デジ電波は水によって減衰(電波レベルの体か)が生じるため、雨や雪などの悪天候の際には、アンテナで受信できる地デジ電波レベルが大きく低下してまいります。
地デジ放送では、住宅に設置された地デジアンテナで受信された地デジ電波は、ブースターによる増幅や分配器による各部屋への等分レベルの分配。またアンテナ配線部を伝わる際の減衰なども踏まえて、
住宅内にあるテレビなど受信機器の地デジチューナーに届いた時点で、電波レベルが34dBから89dBの間であれば、安定した地デジ放送の視聴が可能となります。
またこの場合の電波レベルが90㏈以上と強すぎても、地デジ画面が乱れる、映らないなどのトラブルが生じるため、実際的には、気候や天候などによる変動を考慮して、地デジチューナーに届く時点での地デジ電波レベルは、47㏈から81㏈程度、最低でも40㏈以上であるよう調整されます。
それまで上記のように、各テレビ機器に届く電波レベルが最低でも40㏈以上と、必要な受信レベルが確保できていた地デジアンテナで、急に受信できる地デジ電波レベルが下がった場合には、まずアンテナが向いている方向に、地デジ電波を遮る障害物が発生した可能性が考えられます。
ご説明した通り、地デジ電波にはある程度の障害物を乗り越える性質があるため、多少の障害物で地デジ受信に障害が出ることが少なくなります。ただご自宅で地デジアンテナを向けた方向(電波塔がある方向)の正面側に、高層マンションなど、大型の高層建築が建てられると、地デジ電波が遮断され、受信レベルが極端に低下するケースもございます。
また地デジアンテナの正面を遮るような形で樹木やその枝葉が伸びるなどすると、やはり地デジ電波が遮られて受信不良が生じるケースがございます。特に雨の後で樹木が濡れた場合などは、地デジ電波が吸収されてしまい、普段は地デジ受信に影響を及ぼさない少し離れた樹木なども、電波障害の原因となることがございます。
このような場合の対処は、原因となる障害物がご自宅の庭木など、処理が可能な場合は除去することで解決します。ただ自宅の所有物でない樹木、建物などで電波が遮られる場合には、地デジアンテナの設置位置を変更するなどの対処が必要です。
なお、お住まいの後に立てられたビルなど高層建築の影響により、テレビ放送の受信障害が生じた場合には、民法709条「原因者負担の原則」に基づき、お住まいの地域の市役所、区役所などの担当係を通じて、その建物のオーナーや建築責任者に交渉することにより、費用は相手方もちで、問題への対処を求めることができます。
他にも地デジ電波障害の例としては、普段は必要なレベルの地デジ電波を受信できていても、気候や天候による電波レベルの変動から必要な電波レベルを下回り、画面の乱れなどのトラブルが生じるケースもございます。
これはアンテナ取り付けを担当した業者がアンテナ専門の専門家ではない、電気工事全般を行う家電量販店やハウスメーカー等の下請け業者であり、設置の際に気候などによる地デジ電波レベルの変動を踏まえて、余裕ある電波レベルを確保していなかった場合に起こりやすい問題です。
そのために雨などの悪天候で電波レベルが低下する、また夏場などで気温が上がり、空気が膨張して地デジ電波の届く距離が短くなった場合などに、アンテナで受信できる電波レベルが低下し、受信トラブルが生じるのです。
逆に気温の下がる冬場などでは空気が収縮し、地デジ電波が遠くまで届きやすくなり、受信には有利になる反面、ノイズとなる無関係な電波も届きやすくなり、ノイズによる受信障害が発生するケースもございますので、やはり注意が必要です。
この場合も、余裕のある地デジ受信レベルを確保できるよう、より高性能の地デジアンテナに交換する、アンテナ設置位置の変更、また受信したテレビ電波レベルを増幅する機器、ブースターの設置、調整などの対処が考えられます。
衛星放送の場合は、宇宙空間に位置する静止衛星から発信される12GHz帯の電波が、長い距離の空間を直進して伝わり、地上にあるBS/CSアンテナへと届きます。12GHz帯の電波は波長が25ミリ程度と短く、光のような直進性を持ち、エネルギーを集中させやすいという性質がございます。
そのため地デジ放送のように、日本国内で電波が弱い、届かないエリアは存在せず、通常の気候、天候であれば、影響もさほど受けません。
半面、衛星放送の12GHz帯の電波は、性質が光に近いため、光が遮られると影ができるように、わずかな障害物にも遮られやすい性質もございます。
そのため、BS/CSアンテナを向けた静止衛星の方向(東経110度、南西方向)に、静止衛星からの電波を遮る建物などはもちろん、電柱や電線、樹木やその枝葉、洗濯物などの障害物があるだけでも、12GHz帯の電波が遮られ、アンテナ側に影を落とす形になって受信不良が発生するケースがございます。
そのためBS/CSアンテナの設置では、基本的に東経110度の方向に障害物がなく、また建物の建設や樹木の成長など、設置後に障害物が発生する可能性も低い位置が選ばれます。
なおBS/CSアンテナを向けた方向に障害物が見える場合、アンテナの位置から計った障害物の高さに比べて、アンテナと障害物との距離が1.5倍より開いていれば、衛星放送の受信に影響はございません。例えばBS/CSアンテナを向ける東経110度の方向に、アンテナより10メートル高い建物がある場合、アンテナとその建物が15メートル以上も離れていれば、受信に問題は生じないのです。
他にも12GHz帯の電波は、地域による大きな受信レベル差はないものの、静止衛星と地上からの距離により、日本の北部、南端部、離島部などではやや電波レベルが低下することもございます。
またその波長の短さから、雨や雪の粒が波長と同じ25ミリに近くなる激しい降雨、降雪では、空中が電波で雨や雪に吸収され、また電波の乱反射も生じて、BS/CSアンテナで十分に受信できなくなることがございます。これを衛星放送の「降雨減衰」「降雪減衰」といいます。
降雨や降雪による衛星放送の受信不良は、基本的に天候の回復を待つことが対策になります。他にも、一般住宅で用いられる45型(ディッシュ直径が約45センチ)のモデルではなく、受信性能が高まる50型、60型など、やや大型のモデルを使用することが、降雨や降雪での減衰、また距離により12GHz帯の電波が弱まるエリアでの有効な対策になります。
これらテレビ電波の遮断や乱れなどによる受信障害の他にも、地デジ放送、衛星放送とも、該当するテレビ局の側に問題が生じている、また放送休止中の場合は、放送局からの電波が停止されるため、当然ながら該当するチャンネルのテレビ電波を受信できなくなります。
したがって、特に特定のチャンネルのみが受信できない場合などは、該当するチャンネル(放送局)の放送予定なども確認する必要がございます。
なお、地デジや衛星放送のテレビ電波について、また電波のトラブルで考えられる受信障害などについては、以下の各コラム記事でも個別に詳細をご説明しております。
・現在の地上波テレビ放送で地上デジタル放送が開始されたのはいつ? デジタル放送とか何か、その仕組みや特徴も全解説!
・地デジアンテナ設置に重要となる「強電界地域」「中電界地域」「弱電界地域」とは
・徹底解説!強・中・弱の地デジ電界地域に適したテレビアンテナ工事の選び方、調べ方は?
・地デジ電波の強さと品質を示す「dB」「MER」「BER」とは何か?
・地デジアンテナを設置する高さの設定で重要となるハイトパターンとは? 地デジ電波を受信するために適切なアンテナの高さとは?
・雨や雪が降るとBS、CSの衛星放送が映らなくなる原因と衛星放送用テレビアンテナを調整して映るようにする対処方法とは?
・電波障害? テレビが映らない原因はアンテナトラブル? 確認と対処法
・テレビアンテナ以外の機器に問題がある場合。
住宅に設置された地デジ、BS/CSのテレビアンテナは、「同軸ケーブル」と呼ばれるアンテナケーブルで住宅内にあるテレビ、レコーダーなど受信機器のチューナーと接続されています。
受信したテレビ電波の波長に変換された映像信号を、チューナーによって再度、映像や音声に変換することで、テレビ画面にて各放送のチャンネルが視聴できる仕組みです。
ただアンテナからのケーブルは、そのままテレビなどの機器に直結しているわけではなく、途中にさまざまなアンテナ周辺機器が接続されます。
テレビアンテナ側から見ると、まずアンテナ本体から同軸ケーブルが伸びていますが、地デジとBS/CSアンテナ、さらには地方局用の地デジアンテナなど、住宅に複数台のテレビアンテナを設置する場合は、それぞれのケーブルを「混合器」という機器に接続し、送信される各電波を一本のケーブルにまとめます。これによりケーブル配線をシンプルにし、工事の全体的なコストを抑えることができるのです。
また地デジとBS/CSアンテナのケーブルを混合する場合には、後述するブースターが混合器の役割も果たす「UHF・BSCS混合ブースター」を使用するケースが多くなります。
次に、アンテナのすぐ近くに「ブースター」が設置されます。正確には「屋外用ブースター」の増幅部ですが、ブースターとは、アンテナが受信したテレビ電波を増幅する装置のことです。
前述のように地デジの中・弱電界地域では受信できる地デジ電波レベルが低いため、住宅で安定して地デジ放送を視聴するためには、ブースターによるテレビ電波レベルの増幅が必須となります。
また強電界地域や衛星放送でも、住宅内に設置されるテレビなど受信機器が三台以上と多い場合には、それだけ高い電波レベルが必要になるため、実際にはブースターは、現代の戸建て住宅においては、ほぼ必須の機器といえます。
なおブースターは電波のエネルギーを増幅する電子機器であるため電源が必要であり、屋外用ブースターでは本体にあたる増幅部をアンテナの付近に設置した後、そこから延びるアンテナケーブルが屋内に引き込まれたところで、ブースターの電源である電源部に接続されます。電源部はコンセントに接続され、供給される電力を、アンテナケーブルを通じて、増幅部へ電気を送ります。
他にも電波を増幅する必要に応じて、増幅性能はやや低いながら設置が簡単な室内用ブースター。また主なブースターの補助に使われる小型のラインブースター(前置ブースター)などがあり、現場の条件に応じて追加されます。
各アンテナの電波を一本のケーブルに混合し、ブースターで電波レベルを増幅した後は「分配器」という機器で、住宅内の各部屋(アンテナコンセント)へとテレビ電波(アンテナケーブル)を分配します。
分配器はアンテナ側からのケーブルを接続する1個の入力端子と、各部屋へ電波を送るケーブルを接続する複数の出力端子を持つ装置で、2分配から8分配(7分配を除く)まで、分配数によるモデルの違いが存在します。
また例えばアンテナやブースター側から入力される電波レベルが180㏈で、それを分配器で4分配する場合には、4本に分配された個々のケーブルの電波レベルは約45㏈と、等分のレベルに分配される形になります。
この分配器で各部屋に分配されたテレビ電波(ケーブル)は、アンテナコンセントに接続されます。
そしてアンテナコンセントから、室内用のアンテナケーブル。また地デジと衛星放送の電波を混合している場合は、それぞれの電波をふたたび二本のケーブルへと分ける「分波器」という機器を接続して、それぞれの電波が伝わるケーブルを、テレビなど受信機器の地デジ、BS/CSそれぞれのチューナー端子に接続することで、地デジや衛星放送を視聴できるのです。
このようにご自宅のテレビアンテナから、室内のテレビなど受信機器までを結び、地デジ、衛星放送の電波が流れるアンテナ配線部には、さまざまな機器が設置されることで、住宅内でも複数の部屋で安定した地デジ、衛星放送の視聴を実現しているのです。
しかし逆に言えば、テレビアンテナ本体に特にトラブルはなくとも、これら配線部の機器などに何かトラブルが生じていれば、テレビなど受信機器に必要なレベル、品質のテレビ電波が届かなくなり、テレビ画面の乱れや映らないといった問題につながってまいります。
これらアンテナからテレビなど機器をつなぐ配線部は、特に電源を要する電子機器であるブースターは、作動し続けることで、内部基盤の老朽化が進んでまいります。その他のケーブルや機器も、電気的エネルギーである電波を伝える機器であるため、長年の使用によって、徐々に劣化が進みます。
例えばブースターの劣化で電波の増幅性能が低下すれば、住宅内の各部屋に十分なレベルの電波が届かなくなります。他にもケーブルやその他の機器、特に接続部の劣化により、電波の漏洩。または外部からノイズの混入が起こるというケースも考えられます。
電子機器であるブースターの寿命は約10年程度とされており、また分配器や混合器、分波器、ケーブルなどの寿命も、設置から10年から20年程度と考えられております。
またアンテナ配線部に問題はなくとも、配線部を送信されるテレビ電波は、アンテナケーブルや各機器、接続端子などを通過することで、抵抗により徐々に減衰してゆきます。
そのため、例えばお住まいの中でも、テレビアンテナより離れて配線部が長くなる部屋にテレビが設置されている場合は、その他の部屋ではテレビ画面に問題はなくとも、その部屋のみ、配線部でテレビ電波が減衰してテレビ画面が乱れるケースがございます。
このような場合には、該当する部屋のテレビ配線に、前述した補助的なブースターである室内用ブースター、ラインブースターを設置して減衰した電波レベルを補足します。
また逆に強電界地域で設置するテレビ台数が少ない現場では、地デジチューナーに届く地デジ電波が90㏈以上になって画面が乱れるケースもあるため、その場合は、アンテナ配線部に、一定の抵抗で適度に電波レベルを弱める機器「アッテネーター(減衰器)」を設置する。またはアッテネーター機能を内蔵するテレビやレコーダーであれば、その機能をオンにするといった対処がございます。
そしてテレビアンテナで受信されて、ケーブル配線部を送信されるテレビ電波の周波数帯は、放送の種類によって異なります。
地デジ電波は前述のように470MHzから710MHzまでのUHF波ですが、衛星放送の12GHz帯の電波も、BS/CSアンテナで受信された後、アンテナのコンバーターにより、ケーブル配線部での送信に適したMHz帯の電波に変換されます。
そして同じ衛星放送のチャンネルでも、従来の2K衛星放送のチャンネルと、2018年(平成30年)に追加された新4K8K衛星放送のうち、BS放送のNHK、広域民放の4Kチャンネルでは、右回りの螺旋を描く「右旋円偏波」という電波で送信されているため、コンバーターでは1032MHzから2072MHzの周波数帯に変換されます。
対して、それ以外の大半の新4K8K衛星放送のチャンネルは、右旋の電波で使用できる周波数帯が不足したことから、左回りの螺旋を描く「左旋円偏波」という電波を新しく採用して、送信されています。そしてこの左旋の電波は、2224MHzから3224MHzと、右旋よりやや高い周波数帯に変換されるのです。
現在のBS/CSアンテナは、すべて右旋と左旋の双方を受信できる2K4K8K対応型ですが、2018年以前に設置されたBS/CSアンテナは、右旋にしか対応しない2K対応型(現在は生産終了)である場合もあり、この場合、新4K8K衛星放送のすべてのチャンネルを受信するためには、2K4K8K対応型アンテナへの交換が必要となります。
他にも、テレビ電波はケーブルで送信される際、周波数帯が高いほど、減衰量が大きくなり、電波の漏洩も生じやすくなります。
そのため、例えば地デジアンテナのみが設置されていたお住まいにBS/CSアンテナを追加設置する。また2K対応型のBS/CSアンテナを2K4K8K対応型に交換する場合などは、アンテナ配線部のケーブルやブースター、分配器などの機器も、そのままでは衛星放送などの電波が十分なレベルや品質でテレビ側に届かない場合があり、その場合は衛星放送や新4K8K衛星放送の電波に対応できる機器(4K8K(3442MHz)対応型など)へと交換する必要がございます。
特に新4K8K衛星放送の電波は配線部で漏洩して電波障害などを引き起こしやすいため、接続部などに十分なシールド(遮蔽)機能がある製品が必要となる他、分配器で予備の出力端子には、電波の漏洩、混入を防ぐフタともいえる「ダミー抵抗器」を設置することも必要です。
他にも、受信機器であるテレビ、レコーダーの寿命による基盤の劣化。またアンテナケーブルや機器同士を接続するHDMIケーブルの不調や、端子部の汚れ、接触不良。受信機器に挿入されるB-CASカードの接触不良や不調などで、テレビ放送が映らなくなるケースもございます。
テレビなどの機器も、その寿命は10年程度とされており、それ以上の年数になった機器で問題が出た場合には、交換を考える必要が出ます。またケーブルやB-CASカードのトラブルであれば、ケーブルの接続端子。カードや挿入部の汚れを落として設置し直す。カードやケーブルの交換を行う必要がございます。
いずれにせよテレビなど受信機器のトラブルを除く、アンテナ配線部の問題で正常なテレビ電波の受信ができない場合は、広い意味でのアンテナトラブルとも言えます。
まずは優良なプロのアンテナ工事業者にアンテナ機器の点検を依頼して、トラブルの原因や箇所を特定して、問題がある機器の修理、交換などの適切な対応を選んでもらうことが必要となります。
ここでご説明したアンテナ配線部の各機器や、新4K8K衛星放送に必要な機器などについては、以下のコラム記事で、それぞれ機器別に詳しくご説明しております。
(ブースター)
・テレビアンテナの「ブースター」徹底解説・前編(基礎知識編)
・テレビアンテナの「ブースター」徹底解説・後編(機種選び・設置編)
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(分配器、混合器、分波器)
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(アンテナケーブル)
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(アンテナコンセント)
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(テレビなど受信機器関連)
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(アンテナ配線部全般)
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・戸建て住宅で地デジテレビアンテナを取り付ける工事に必要な配線とは? 設置にかかる費用の相場、料金や業者選びの方法も解説!
(新4K8K衛星放送)
・新4K8K衛星放送とは? 4K、8Kテレビの購入後に必要なアンテナ工事と費用の相場、おすすめ業者の選び方まで徹底解説!
・「新4K8K放送」を視聴するためのアンテナ工事、配線について徹底解説!
・「新4K8K衛星放送」のご視聴に必要な機器・完全チェック!
・テレビアンテナ本体の問題の場合。
一般的な戸建て住宅では、地デジ、衛星放送のテレビアンテナは、モデルにもよりますが主に屋外、特に屋根の上など高い位置に設置されます。
これは前述したテレビ電波の性質から、地デジ電波であれば高所に設置することで受信感度が高まりやすく、また地デジ放送、衛星放送とも、電波を遮断する周辺の障害物に影響されにくくなります。
他にも、地デジアンテナ、BS/CSアンテナとも、アンテナの正面に当たる方向でのみ受信性能が高まるため、電波の発信元である電波塔や静止衛星の方向にアンテナの正面を向ける必要がある「指向性」という性質があり、屋根の上などであれば、この角度調整が行いやすいという利点もございます。
その一方で、屋外、特に屋根の上に設置されたテレビアンテナは、風雨や雪、場合によっては海沿いの潮風や、鳥が留まる、フンをするといった自然環境の影響を受けやすくなるという弱点がございます。
基本的に、プロのアンテナ工事業者がしっかりと固定したテレビアンテナは、一度や二度の台風などでは、そう簡単に倒れる、傾くなどのトラブルが起こるものではございません。
ただ一方で、どんなに丈夫な製品でも、長い間、使い続けると、かならず経年劣化は生じます。テレビアンテナも例外ではなく、当初は十分な耐久性を備えたテレビアンテナも、設置から何年もたてば、長年の雨風などの影響を受け、サビや金属疲労、その他の素材の劣化などにより、徐々に耐久力は低下してゆきます。
設置から年月が経ち、耐久力が低下したテレビアンテナでは、台風や地震などの影響を受けて、屋根の上で傾く、倒れる。または角度に狂いが生じる。素子の一部やケーブルの接続部が破損するなどして、受信性能が低下し、安定したテレビ電波の受信に支障が生じるケースもございます。
またそこまで大きな破損ではなくとも、マストやマスト固定部の老朽化により、地デジ電波塔や静止衛星の方向に向けられたテレビアンテナの角度が大きくずれてしまうと、上記したアンテナの「指向性」の範囲からテレビ電波が外れてしまい、受信感度が大きく低下してしまいます。
基本的に地デジアンテナは、機種によって指向性の高さ(受信性能を発揮する範囲の狭さ)はやや異なりますが、ある程度の余裕があるため、方位角(左右の角度)を、おおよそ電波塔の方向に向けるだけで受信感度は高まります。
しかしBS/CSアンテナの場合は、静止衛星から光のように直進的に送信される12GHz帯の電波をディッシュ(円盤状の部分)で正確に受け止めるため、静止衛星の位置する南西方向、東経110度の方向へと仰角(上下の角度)、方位角とも、ミリ単位で正確に調整することが必要です。したがってBS/CSアンテナは、地デジアンテナよりも角度のズレによるトラブルが生じやすい傾向がございます。
また家庭用のテレビアンテナには機種ごとに耐用年数(寿命)がございます。これは一般的な屋外設置でテレビアンテナが受信性能、耐久性を発揮する年数のことであり、設置から寿命をすぎたテレビアンテナは、老朽化による破損、角度のズレなどのトラブルが発生しやすくなります。
一般的なテレビアンテナの寿命としては、屋根の上に設置された地デジの八木式アンテナやBS/CSアンテナは10年程度。形状や設置位置で対候性(自然環境への強さ)が高まった地デジのデザインアンテナ、ユニコーンアンテナでは、15年から20年程度になります。
ただこの耐用年数は設置現場の環境にも大きく左右されるため、気候の穏やかな地域では、屋根の上の八木式アンテナが20年以上にわたって安定した受信性能を発揮するケースもございます。一方で、台風や雪が多いなど、気候が厳しい地域では、設置から10年未満でトラブルが生じるケースもございます。
なお、戸建て住宅において、テレビアンテナの老朽化を抑える方法には、現場の条件で可能であれば、外壁の面やベランダ内外、屋内など、自然環境の影響を避けやすい位置に取付を行う。
またデザインアンテナやユニコーンアンテナの他、八木式アンテナではステンレス製や雪害用、塩害用モデル。BS/CSアンテナでは高耐風モデルなど、自然環境への対策を施したモデルを採用する方法がございます。
ここでご説明したテレビアンテナ本体のトラブルでは、アンテナがマストごと倒れる、傾くなどの大きな破損の場合には、落下などのトラブルを避けるため、早急なアンテナの撤去と新しいアンテナの設置が必要となります。耐用年数を過ぎたアンテナで、倒れるなどの大きな破損が生じている場合は、既設のアンテナを立て直しても、各種のトラブルが再発する可能性が高いため、新しいテレビアンテナを設置することがおすすめといえます。
また部分的な素子の破損、ケーブル接続部の腐食など、軽度のテレビアンテナ故障であれば、アンテナ工事の専門業者に修理を依頼することで、既設のアンテナを修理して使い続けることも可能です。
他にも、受信トラブルの原因がアンテナ角度のずれで、アンテナ本体に大きな故障がない場合は、アンテナ角度を再調整することで、受信性能を回復することができます。
アンテナ角度の調整については、設置場所が屋上フロアやベランダ内外など、足場が確保されていて、安全に作業が行える現場であれば、ご自宅での角度調整も可能です。
ただ屋根の上のマストに設置されたアンテナなど、ご自宅での作業に危険が伴い難しい場合には、決してご自宅での作業は行わず、必ずアンテナ工事業者にご依頼くださるようお願いいたします。
なお、各種テレビアンテナやアンテナの受信性能などについては、以下の各コラム記事で詳しくご説明しております。
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・BS/CS衛星放送や地デジ用アンテナの寿命と交換時期は何年? 取り付けから約10年でテレビが映らない時の対処法を解説!
テレビ画面に映る「E201」「E202」などのエラーコードとは?
上記したテレビアンテナ本体や配線部のトラブル、また電波障害などで、テレビなど受信機器に十分な地デジ、衛星放送のテレビ電波が届かなくなると、それぞれのテレビ画面にブロックノイズやフリーズなど画面の乱れが生じる。さらには、ブラックアウトしたテレビ画面に「E201」「E202」などのエラーコードが表示されて、テレビ放送がまったく映らなくなります。
このエラーコードにはいくつかの種類があり、トラブルの種類によってコードの番号が異なります。近年のテレビ機器では「E201 電波の受信レベルが低下しています。」のように、エラーコードと共にその原因を示すメッセージが表示されることもありますが、このエラーコードの意味を把握することで、トラブルの原因を判断する目安になります。
アンテナトラブルの場合に表示されることが多いエラーコードは「E201」「E202」「E203」の三種類ですが、その意味は以下の通りになります。
「E201」は、アンテナからテレビなど機器に届く電波レベルが低下している場合のエラーコードです。その原因は、天候や障害物による電波障害から、ブースターの増幅レベル不足、ケーブル接続部の不調、テレビ本体の不調など、要因はさまざまに考えられます。
「E202」は、何らかの原因でテレビ電波がテレビの側にまったく届いていない場合のエラーコードです。この場合は、アンテナの倒壊など大きな故障や、ケーブルの内部断線、プラグ部分の腐食や外れている。各機材の大きな故障などが考えられます。
「E203」は、テレビ側で合わせたチャンネルが放送を休止している場合のエラーコードです。ただ放送休止していないチャンネルでこのエラーコードが表示される場合は、アンテナトラブルなどで電波の受信に問題が出ているケースも考えられます。
他にも、アンテナや機材のトラブルで表示されるエラーコードには、B-CASカードのトラブルの際に表示される「E100」「E101」「E102」「E103」。またアンテナ配線部を通じてBS/CSアンテナへ給電の必要がある衛星放送で、アンテナケーブルがショートしている場合に表示される「E209」などがございます。
もしアンテナ関係の故障が原因と思われる受信トラブルで、ご自宅で対処する、またアンテナ工事業者に修理を依頼する場合には、このエラーコードを参考にトラブルの原因を判断する、また業者に伝えるなどすると、作業がスムーズに進みやすく、オススメと申せます。
なお、テレビ画面が正常に映らないケースとその対処法については、以下のコラム記事にケース別の詳しい解説がございます。
・電波障害? テレビが映らない原因はアンテナトラブル? 確認と対処法
・テレビ側で地上デジタル放送(地デジ)のチャンネルスキャンができないときの受信、設定の対処方法
・地デジ用UHFテレビアンテナのレベルが下がる原因と対処法とは? VHFアンテナとの違い、受信感度が高まる工事の方法を解説
・地デジ用テレビアンテナの受信レベルが低くなる原因とは? ブースターによる対処法など受信レベルを改善する工事の方法を解説!
・テレビ放送電波の感度が低くなる原因は? 地デジアンテナの受信レベルを上げるための地デジ電波の基礎知識と工事の対処法を解説
・地デジやBS/CSアンテナで受信感度が落ち突然テレビが映らなくなる原因、受信レベルを上げ映るよう解決する対処法の工事は?
・テレビアンテナの受信レベル低下で地デジやBS放送が突然、映らなくなる原因と、受信感度を上げて解決する工事など対処法とは?
・BS・CS放送がテレビで正しく映らない原因と対処法・アンテナの受信から工事を解説
・自宅で衛星放送のBS放送が映らない原因と対処法とは? テレビ本体やBS/CSアンテナの調整、修理で解決する方法を全解説!
・地デジ放送は映るのにBS/CS衛星放送が映らない場合の対処法
・BS/CS衛星放送は映るのに地デジ放送が映らない場合の対処法
・地デジ、衛星放送のテレビアンテナ故障例、テレビ放送が映らなくなった場合に考えられる原因とその対処法は? 必要な工事を解説
・BS放送、CS放送の衛星放送が映らないアンテナトラブルの原因とその対処法について、ご自宅でも可能な方法をFAQで徹底解説
テレビのアンテナレベルとは何か?
テレビなどの受信機器側で、テレビ電波の受信不良による映像の乱れなどが生じている場合には、テレビの「アンテナレベル」を確認するのもひとつの方法です。
アンテナレベルとは、テレビの設定画面から表示できる、テレビ機器に届いている電波レベルを、帯状のインジケーターや数値などで視認できる画面です。このアンテナレベルが一定以上であれば、安定した地デジ、衛星放送の受信が実現していることになります。一方、一定水準以下、もしくはゼロ(電波がまったく届いていない状態)であれば、電波の受信障害や、アンテナその他の機材にトラブルが生じていると考えられます。
テレビでのアンテナレベル画面の表示方法。またアンテナレベルの基準などは、テレビのメーカーや型番、モデルによっても異なります。
ただおおむね、テレビのリモコンでボタンを操作して「設定画面」などを選択した後「地デジアンテナレベル」「BSアンテナレベル」などの項目を選択することで表示されます。
機種ごとのアンテナレベルの見方など詳しくは、ご自宅のテレビなど機器に付属のマニュアル、またメーカーの公式サイトなどでご確認ください。
このアンテナレベルは、テレビアンテナの角度の狂いにより受信レベルが低下した場合に、ご自宅でアンテナ角度を再調整する場合の、受信レベルの目安にもなりますので、メーカー、モデルごとの方法を確認されるとよろしいでしょう。
なお、テレビのアンテナレベルについては、以下の各コラム記事にも解説がございます。
・地デジや衛星放送のアンテナレベルとは? テレビでの受信レベル確認や低下する原因、工事で改善する方法を解説!
・衛星放送用BS/CSアンテナの受信レベルが急に低くなりテレビ放送が映らない原因とその対処方法、アンテナレベル確認を解説!
テレビアンテナの修理に必要な費用とは?
受信トラブルが発生したテレビアンテナの修理費用は、その対処によって変わってきます。
アンテナの大きな破損などで、新しくアンテナを設置する場合には「既設アンテナの撤去・処分」「新規アンテナ設置」の二種類の工事費用が必要となります。
既設アンテナの撤去・処分とは、アンテナ工事業者が、破損した既存のアンテナの取り外しと、不要なアンテナを持ち帰って処分を行うものです。お客様にとっては、危険が伴うアンテナの取り外し作業に加え、アンテナ処分の費用や手間が省けるためお得と申せます。
その後の新規アンテナ設置は、アンテナ機種、モデルによっても変動してまいりますが、基本的にアンテナ配線部は特に問題がない限り、住宅に設置されたものを流用できるため、必要な費用は、各種アンテナの取り付けと最小限の配線のみを行う「基本設置工事」の費用と、その他、現場に応じて必要な追加工事費用となります。
また現場の条件が許せば、自然環境によるトラブルが起こりにくいアンテナ機種、設置位置に変更することもひとつの方法です。
なお当あさひアンテナでは、屋根の上などに設置された古い既設アンテナの撤去工事を、全長1.8メートルまでのアンテナであれば、その処分も含めて5,000円(税込み)でお引き受けいたします。
また各種テレビアンテナの新規設置工事については、地デジ用の八木式アンテナでは、DXアンテナ製、軽量で耐風性能も高い高品質20素子八木式アンテナ「UA20」本体と、屋根馬やマストなどの基本設置具。同軸ケーブル、防水処理をセットにした基本設置工事を、15,000円(税込み)からでお引き受けいたしております。
同じく地デジ用のデザインアンテナでは、DXアンテナ製の高品質20素子相当モデル「UAH201」。また強電界地域専用では、マスプロ電工製の業界最小級コンパクトモデル「U2SWLC3(スカイウォーリーミニ)」をご用意し、各カラーバリエーションのアンテナ本体と基本設置具、白黒2色の同軸ケーブルをセットにした基本設置工事を、20,000円(税込み)からでお引き受けしております。
さらに現場の電波状態、住宅の建材や設置空間など、条件が整っている場合には、屋根裏空間や天井裏空間へのデザインアンテナ設置も、追加費用はご無用の基本設置工事費のみで施工いたします。
現在の地デジアンテナ最新モデルである、マスプロ電工製のユニコーンアンテナ「U2CN」についても、やはりユニコーンアンテナ本体と同軸ケーブル、設置具をセットにした基本設置工事を、業界最安に挑む「キャンペーン価格」でご案内しております。
また上記の地デジアンテナ設置に伴うBS/CSアンテナの追加設置工事については、DXアンテナ製の2K4K8K対応45型、高品質BS/CSアンテナ「BC45AS」をご用意しており、アンテナ本体と設置具、ケーブルなどの基本部材をセットにした基本設置工事を、15,000円(税込み)からでご案内しております。
また、同じくDXアンテナ社製で、業界最強の耐風性能を備える高耐風モデル「BC453SG」の基本設置工事は「特別価格」にてお引き受けしております。
上記の他にも、八木式アンテナでは各素子数モデルをはじめ、高性能パラスタックアンテナ、雪害用、塩害用モデル。デザインアンテナも26素子相当モデルやブースター内蔵型。BS/CSアンテナも、集合住宅向けを含む各ディッシュサイズやブラックのカラーバリエーションをご用意しておりますので、各アンテナモデルの設置に関して、さまざまな現場の条件や、お客様のご要望に、可能な限りご対応いたします。
またブースター、分配器など、アンテナ配線部の機器に問題があるケースでは、トラブルが生じている機器を個別に交換する工事を行うことになります。
アンテナの軽微な故障や、角度のズレなどによる受信トラブルでは、既設のアンテナに適宜、修理や角度調整を行うといった対応で、復旧が可能です。
当あさひアンテナでは、配線部の各種機器に関して、まずブースターの設置工事は、地デジ専用の「UHF帯ブースター」では、国産大手メーカー製の高品質ブースター本体込みで20,000円(税込み)。地デジ・衛星放送対応で混合器の役割も備える「UHF・BSCS混合ブースター」も、やはり高品質ブースター本体込みで、25,000円(税込み)にてご案内しております。
その他、分配器は、機器の分配数などでも変動しますが、やはり国内大手メーカーの高品質機器をセットにして、5,000円(税込み)より。混合器設置もやはり本体込みで15,000円(税込み)。アッテネーター設置も本体価格込みで5,000円(税込み)にてご案内しております。
また修復可能なアンテナの軽い故障であれば、修理工事は5,000円(税込み)。アンテナ角度のズレが生じた場合に、アンテナ角度を再調整してしっかり固定する、方向調整の工事は8,000円(税込み)でお引き受けいたします。
当あさひアンテナでは、各種アンテナ工事に伴う現地の電波調査、お見積もりに関しても、現地への出張料、キャンセル料などを含めた「完全無料」でお引き受けしております。
アンテナトラブルの際も、まずは弊社のフリーダイヤルなどにご相談いただければ、専門知識を持つ対応スタッフが、ご自宅の条件や症状などから推測できる原因と、ご自宅で可能な対処をご説明いたします。そしてもしお電話でのご説明によってトラブルが解決した場合には、料金はいっさい頂戴いたしません。
もしものアンテナトラブルの際、または急にテレビ画面の不調が生じて、その原因が特定できない場合などは、まずは当あさひアンテナのフリーダイヤル、メールフォーム、LINEなどへ、お気軽にご相談いただければ幸いです。
アンテナ修理をはじめとする、アンテナ工事業者の選び方と、トラブル時の対応については、以下の各コラム記事でそれぞれ詳しくご説明しております。
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テレビアンテナの故障に「火災保険」が適用できるケースとは?
通常、火災保険と言えば、お住まいの住宅が火事に見舞われた場合に、お住まいそのものや家財などの損害を補償してくれる保険になります。そのため、テレビアンテナの故障が火災保険で補償されるケースがある、というと、意外に思われる方も多いかと存じます。
ただ火災保険には、実際には火災に対する補償だけでなく、ほとんどの場合「風災保証」が付帯しています。風災保証とは、風雨や降雪、降雹、落雷、隕石などの落下物など。また水害や漏水トラブル、爆発事故など、地震を除いた想定外の事故、災害などで生じた建物および建物の付帯物への損害に、保険が適用されるというものです。
住宅の付帯物とは、主に住宅の設備のうち、固定されて動かせないものを指します。そしてテレビアンテナも住宅の付帯物に含まれるため、火災保険(風災保証)が適用されるケースが多くなります。
火災保険が適用されないケースとしては、まず前述の地震による被害が挙げられます。地震は被害が広範囲かつ甚大になるケースもあるため、火災保険に付帯する地震保険に加入しない限り、地震による家屋などへの被害は、火災保険だけでは保証されないのです。
またアンテナトラブルの原因が、自然災害や事故ではなく、アンテナの老朽化による場合も、やはり火災保険の対象外になります。
その他、火災保険で保障される範囲や保証金額などについては、各保険会社の契約内容や保険商品によっても異なってまいりますので、詳しくはご契約の保険会社にご確認ください。
なお災害や事故などによるテレビアンテナの被害で、火災保険会社に保証を申請する際には、所定の手続きや資料、書類を用意する必要がございます。
しかし当あさひアンテナでは、災害や事故などによるアンテナトラブルの修理をご依頼いただくにあたり、火災保険についてのご相談にもご対応しております。
アンテナ修理のご依頼時に、火災保険のご相談もいただければ、修理の作業に並行して、必要な保険の請求書類(アンテナ修理調査の報告書や見積書、施工前の現場写真など)を、すべて弊社でご用意いたします。
さらに、お客様ご自身で行う必要がある書類の作成や保険会社への交渉などについても、保険の知識を持つ弊社の専門スタッフが、全力でサポートいたします。
不慮の災害、事故などによるテレビアンテナの修理に火災保険を適用なさりたいお客様は、まずは当あさひアンテナに修理および保険に関するご相談をお寄せいただければ幸いです。
なお、アンテナ修理と火災保険、また自然災害などによるアンテナトラブルへの対処については、以下の各コラム記事でそれぞれ詳しくご説明しております。
・台風などで壊れたテレビアンテナの修理に火災保険の申請を使える場合と、工事費用の目安を紹介。
・地震や台風によるテレビアンテナの故障は火災保険で修理費用が出るってホント?
・強風、台風などでアンテナが倒れた修理の対処は? 対策となるアンテナ工事法。火災保険で相場より費用を安くする対処法も解説
・屋根の上の地デジテレビアンテナが強風などで倒れる原因と、対処となる取り付け工事、修理費用の相場を安くする方法とは?
・地震や強風でテレビの地デジアンテナが倒れるなどの問題に対処法や対策はある? 修理費用の相場や安い工事業者の選び方も解説!
・地デジや衛星放送のテレビアンテナが折れた、倒れたといったトラブルが起こる原因と早急な修理を行うための工事方法を徹底解説!
・屋根の上の地デジテレビアンテナが強風などで倒れる原因と対処。修理や対策の取り付け工事と費用を相場より安くする方法は?
・地デジ、BS/CSテレビアンテナの落雷や積雪、鳥の糞害対策は? 映らない原因と修理費用の相場、予防、対策の設置工事を解説
・台風や大雪、地震でテレビが映らなくなる原因は? アンテナの災害への対処法と、対策となる風などに強いアンテナ機種を紹介
・テレビアンテナに雷が落ちることはある? 落雷の対策となるアンテナ設置工事と対応できる会社を解説
・アンテナ設置工事の台風対策。テレビが映らない、アンテナが倒れるなどの原因と対策、予想される風災トラブルへの対処方とは?
・降雪や積雪の影響で地デジ、BS/CSのテレビ放送が映らなくなるトラブル対策になるアンテナ工事の方法とは?
・テレビアンテナが台風などの風で揺れてテレビが映らない対策の工事とは? アンテナが倒れる原因や対処法、修理の費用も解説!
テレビ放送が映らないアンテナ故障・まとめ
アンテナトラブルのさまざまな実例については、ご理解いただけたでしょうか?
一口にテレビアンテナの故障、または受信トラブルと言っても、テレビアンテナの破損が一目でわかるような状態から、テレビ電波の受信不良などが発生しているものの、その理由や原因がわからない場合まで、さまざまなケースがございます。
テレビで地デジ、衛星放送などが正しく映らないバイには、テレビ画面に票視された「E201」などのエラーコードから、ある程度の原因を判断することができます。詳しくは以下のコラム記事をご確認ください。
・アンテナ受信トラブルでテレビ画面に「E201」などエラーコードが表示されて映らない問題の原因と解決する対処の方法とは?
もしご自宅でトラブルの原因がわからない、また対処が難しい各種テレビ受信トラブルの場合、まずは当あさひアンテナのフリーダイヤル、当ホームページ内のメールフォーム、LINEまでご相談をお寄せください。
本文でご説明した通り、弊社へのご相談の受け付けでは、まずは知識と経験の豊富な専門スタッフがお電話口などで、考えられるトラブルの原因とご自宅で可能な対処法をご説明いたします。
ご自宅での対処で問題が解決しない場合や、アンテナの倒壊などトラブルが明白な状況の場合には、ご要望をいただければ高い技術力を誇る弊社スタッフが、早急に現場へと駆け付け、即日対応や夜間工事も含めた修理対応をいたします。
特に弊社が設置を行ったテレビアンテナの場合は、業界でも最長クラスのアフターフォロー体制「10年保証」をご用意しております。万が一のトラブルが発生した場合には、弊社にご一報いただければ、保障範囲のトラブルである限り、ご連絡をいただいた当日のうちに、迅速に現場へと向かい、完全無料で復旧のご対応をいたします。
アンテナ本体や地デジ、衛星放送の受信トラブルをはじめ、テレビアンテナ工事に関するあらゆるご相談は、アンテナ工事の技術と丁寧な施工、迅速な対処、費用の安さ、そして火災保険へのご対応まで、万全の態勢でお客様にご満足いただけるよう、業界最高のサービスに挑み続ける、当あさひアンテナにご連絡いただければ幸いです。