テレビ側で地上デジタル放送(地デジ)のチャンネルスキャンができないときの受信、設定の対処方法

2022年12月06日

新しく購入されたテレビ、レコーダーなどの受信機器をご自宅に設置されて、地上デジタル放送(地デジ)のテレビ放送をご視聴になる際には、まず最初に「チャンネルスキャン」を行う必要がございます。チャンネルスキャンとは、未使用のテレビなどテレビ放送の受信機器をご自宅のテレビアンテナに接続して、その場所で受信できるテレビ電波の種類を、機器側が自動的に確認するというものです。このチャンネル設定を行うことにより、それ以降、そのエリアで受信できる、主に地デジのテレビ放送が支障なく受信できるようになります。
またチャンネルスキャンは、お引越しなどで、視聴できる地デジ放送のチャンネルが異なる地域に、これまでのテレビを設置し直した際や、その他、テレビ本体のトラブルなど、何らかの理由でこれまでのチャンネル内容が消えてしまった、不具合が出て地デジ放送が視聴できなくなったなどの場合も、再度のチャンネルスキャンを行うことで、地デジ放送が視聴できるようになるケースがございます。

ただ場合によっては、テレビ本体やアンテナ接続などの不具合によって、チャンネルスキャンそのものができない。またチャンネルスキャンが完遂できないといったケースもございます。このような事態では、地デジ放送が視聴できないままになってしまいます。
当コラムでは、テレビ、レコーダーなどのチャンネルスキャンについて、一般的な各受信機器でのチャンネルスキャンの方法から、地デジ視聴に問題が出た際などチャンネルスキャンが必要となる場合。またチャンネルスキャンを行ってもうまくいかない場合の対処などを、2023年(令和5年)度の最新情報に基づいてご説明いたします。
購入されたテレビなどの機器を最初に設置した、または引っ越し先に再設置したなどでチャンネルスキャンを行いたいが、方法がわからない。またチャンネルスキャンがうまくいかない場合など、当コラムの情報を参考にしていただければ幸いです。

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【テレビなどの受信機器における「チャンネルスキャン」とは?】
チャンネルスキャンとは、テレビやブルーレイ/HDDレコーダーなど、主に地デジ放送の受信機器を購入した後、最初に設置した際、または引っ越しなどで受信できる地デジのチャンネルが異なるエリアに再設置した際、その場所で受信できる地デジ電波(チャンネル)を機器側で確認して、本体側の各チャンネルの数字へと自動的に配置する「チャンネル設定」を行うことで、それ以降、放送局に対応するチャンネルに合わせるだけで視聴できるようにする、機器側の初期設定のことです。
現在の地デジ放送は、日本各地に設置された地デジの中継局(電波塔)から周辺のエリアに地デジ電波を送信し、その電波を各住宅や建物などに設置された地デジアンテナで受信するという仕組みになっています。日本国内の各地域における地デジ電波の強度は、中継局からの距離や周囲の地形、障害物などの条件によって「強電界地域」「中電界地域」「弱電界地域」に分けられます。
また中継局から遠く離れた山間部で人口が少ない、過疎地域など、一部では地デジ電波がまったく受信できない「難視聴地域」も存在します。このような地域では、主にケーブルテレビ(CATV)を利用して地デジ、衛星放送などのテレビ放送を視聴することになります。
そして地デジで放送されるチャンネルといえば、基本的にNHKと広域民放(民間放送局)、そしてエリアによっては、例えば東京都の東京MXや神奈川県のテレビ神奈川(tvk)など、その都府県内や隣接するエリアのみで視聴できる、独立放送局の地方チャンネルも存在します。
一般的に、NHKや広域民放のチャンネルは日本全国で放送されているように思われますが、NHKは日本各地に多くの放送局を持ち、放送内容は各放送局によっておおむね同じではあるものの、各地域のローカル番組など、微妙な違いもございます。
広域民放についても、東京都内に本社を置き、東京都を中心とした首都圏で受信できるキー局のTBSテレビ(TBS)、テレビ朝日(テレ朝、EX)、フジテレビジョン(フジテレビ、CX)、日本テレビ放送網(日テレ、NTV)を中心に、例えば近畿圏ではそれぞれの系列局で、準キー局といわれる毎日放送(MBS)、朝日放送テレビ(ABC)、関西テレビ放送(KTV)、讀賣テレビ放送(YTV)など、日本国内の各エリアにキー局の系列局(ローカル局)が存在し、ネットワーク関係を結んでいます。
各広域民放局の系列局では、主に系列キー局、準キー局が制作したテレビ番組を全国各地で放送している以外に、各系列局のローカルニュースや情報番組など、局独自のローカル番組も放送しています。また再放送枠なども各系列局で独自の編成を行っており、同じ系列局でも主要な全国ネット―ワークのテレビ番組以外の放送内容には大きな違いがございます。
このように地デジ放送の場合は、日本国内の各地域において、多くの同じテレビ番組が放送されているものの、実際に放送を行っているテレビ局や詳しい放送内容は、主に都道府県を中心とした地域ごとに異なっております。
そのためテレビやレコーダーなど地デジ放送を受信する機器では、新しく機器を購入して設置した際、機器側でその地域で受信できる地デジ放送を確認し、テレビ本体のチャンネル番号に割り当てていく「チャンネル設定」作業が必要となります。この設定を行う作業が「チャンネルスキャン」になります。
他にも前述のように、例えば東京都から大阪府へ転居するなどで、これまで東京都内で地デジ放送を視聴していたテレビを、大阪府に設置したなど、受信できる地デジ放送局(チャンネル)が異なる場合に移動した際なども、これまでの地域でのチャンネル設定が使えなくなるため、あらためてチャンネルスキャンを行う必要がございます。
ちなみに衛星放送であるBS/CS放送に関しては、宇宙空間、赤道軌道上に位置する放送衛星、通信衛星から、日本列島の全域に電波を送信しており、日本国内のほぼ全域で同じチャンネルを受信できるため、一部の機器を除いて基本的にチャンネルスキャンは必要ございません。ただ一方で、BS/CSアンテナは人工衛星が位置する東経110度の方向へと正確に向ける必要があり、ミリ単位のわずかな角度のズレで受信感度が大きく低下することがございます。またBS/CSアンテナはコンバーター部に電源が必要であり、ご自宅に設置したブースター、またはテレビ、レコーダーなど機器のケーブルから電源を供給する必要もございます。
そのためBS/CSアンテナを設置する際には、アンテナ設置時に、アンテナと接続したテレビ側で衛星放送の「アンテナレベル」確認画面を表示して、衛星放送の受信レベルがもっとも高くなるようアンテナの角度を調整する。またご自宅でBS/CS放送をご視聴になるテレビの台数や、電源の供給方法に合わせて、テレビ側で適切な、BS/CSアンテナの「電源設定」を行う必要もございます。
BS/CSアンテナの電源設定に関して、詳細は以下のコラムページの情報もご確認ください。
BS/CSアンテナの電源設定や地デジ電界地域、広域民放の全国ネットワークや独立地方局などについての詳細は、以下コラムページの情報もご確認ください。

BS/CSアンテナには電源が必要? テレビから衛星放送用アンテナに電源設定を行う方法

地方チャンネル(独立放送局)とはどういうものか?

地デジアンテナ設置に重要となる「強電界地域」「中電界地域」「弱電界地域」とは

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【テレビなど受信機器で地上デジタル放送のチャンネルスキャンを行う方法と種類】
テレビなどの受信機器で行うことができるチャンネルスキャンの種類には、主に以下の2種類もしくは3種類になります。
チャンネルスキャンの種類数、およびその呼び名は、機器のメーカーやブランド、製造時期などによっても異なってまいりますが、内容的には、おおむね以下の種類に分類できます。

「初期スキャン」
これはテレビなどの機器を新しく購入されて、設置した後に行う。初期設定としてのスキャンです。
購入された後のテレビなどの機器は、ご自宅のアンテナコンセントと接続して電源を入れただけでは、地デジ放送をご視聴になれません。その地域で受信できる地デジ放送のチャンネルデータが、テレビなど機器の中に入っていないからです。
そのため機器の設置後、最初に「初期スキャン」のチャンネルスキャンを行い、テレビアンテナから受信できるすべての地デジ放送のチャンネルを確認して、テレビ本体の各チャンネル番号に登録していく必要がございます。機器を操作して、その地域で受信できる地デジチャンネルの自動スキャンを行う、その作業が初期スキャンになります。購入直後の新しいテレビなどをご自宅に設置し、最初に電源を入れた際には、自動的に初期スキャンの画面が表示される機器も多く見られます。
初期スキャンを行うことで、その地域で受信できる地デジのテレビ局(チャンネル)が、テレビ側の適切なチャンネル番号に設定され、それ以降は、リモコン、または機器本体のチャンネルボタンを押すだけで、ご視聴になりたいチャンネルをご覧になれます。
また一度、初期スキャンを行ったテレビなどの機器で、あらためて初期スキャンを行う場合は、それ以前にスキャンしたチャンネルのデータをすべてリセットして、最初からその場で受信できる地デジ電波をスキャンし直すことになります。この初期スキャンは、その場で受信できるすべての地デジチャンネルをスキャンするため、スタート後、数分から10分強の時間がかかることもございます。
初期スキャンは、購入直後の設置時だけでなく、例えば東京スカイツリーからの地デジ電波を受信できる東京都や千葉県、埼玉県、神奈川県などの首都圏から、中部地方や近畿地方などへ引っ越すなど、従来、特定のエリアで使用していたテレビなどの機器を、受信できる地デジ放送局がまったく異なるエリアに設置する場合にも行う必要がございます。
他にも、何らかのトラブルで従来のチャンネル設定が失われるなどして、その地域の地デジ放送が正しく視聴できなくなった場合も、再度の初期スキャンを行い、受信できる地デジ放送のチャンネルを再設定することで、視聴できるようになる可能性がございます。

「再スキャン」
再スキャンとは、すでに初期スキャンを行ったテレビなどの受信機器で、初期スキャン時のチャンネルデータは残したまま、他にスキャンしていないチャンネルはないかを自動スキャンする方法になります。
主な使い方としては、例えば東京都から近隣の千葉県、埼玉県などの中でも、東京都と近隣のエリアへと引っ越されて、地デジ放送のほとんどのチャンネルは、従来の東京スカイツリーからの電波を受信できるものの、その地域の地方チャンネルである千葉テレビ、テレビ埼玉(テレ玉)など、その場所で受信できる一部の地デジチャンネル設定が成されていないなど、最初に機器が設置されていた場所から比較的、近くで、初期スキャン時とほとんど同じ地デジ放送が受信できるエリアに機器を移動された場合などに、あらためて受信できるチャンネル確認のために再スキャンを行います。
他にも、初期スキャンで一部のチャンネルが設定できていない場合や、ご自宅の周辺で受信できる新しいテレビ局が開局した場合などにも再スキャンを行います。また再スキャンは、初期スキャンのチャンネル設定はそのまま、それ以外のチャンネルがないかをスキャンするだけになるので、比較的、短時間で終了します。

「マニュアルスキャン」
マニュアルスキャンとは、スキャンする内容を細かく設定できる方法になります。例えば自動スキャン(初期スキャン、再スキャン)でリモコンの各チャンネルボタンに割り当てられた放送局を、別のチャンネルボタンに割り当て直す。また特定のチャンネルのみを再スキャンするなど、さまざまな設定が可能です。ただテレビなどの機器によっては、このモードが存在しないこともございます。

(テレビなど機器で実際にチャンネルスキャンを行う方法)
前述のように、実際のチャンネルスキャンの方法は、テレビ、レコーダーなどのメーカーやモデル、生産時期などによって異なってまいります。そして各メーカーや主要機器の方法をすべてご説明すると枚挙にいとまがないため、ここでは各メーカーの最大公約数的な方法をご説明いたします。
現在の日本における主な家電メーカーのモデルでは、詳しくは多少の違いも出てまいりますが、多くの場合、以下のご説明を参考にしていただれければ、チャンネルスキャンを行うことはさほど難しくはございません。

・1:本体付属のリモコンを使って「ホーム」「メニュー」「設定」などのボタンから、テレビ、レコーダーの「初期設定」「設置設定」「放送受信設定」などを呼び出します。機器によっては「はじめての設定」「かんたん初期設定」などの名称であるケースもございます。また多くの場合はテレビ画面にも簡単な説明や指示が表示されるため、以下、画面の表示を確認しながら進めれば特に問題はございません。

・2:テレビなど機器とアンテナケーブルが接続されているか、B-CASカードが挿入されているかなどを確認し、場合によってはそこから「チャンネル設定」などに進みます。なおここで「地デジ」「BS/CS」の初期設定に分岐することもございます。

・3:機器によっては「地域設定」が必要になります。いま現在、テレビ、レコーダーなどを設置している場所の地域(県域)、郵便番号、電話番号などを、画面の指示に従って入力してください。

・4:「チャンネル設定」などの画面から「初期スキャン」「再スキャン」を選んで実行します。実行する前に「UHF」「全帯域」のどちらかを選択する場合もございます。「UHF」とは地デジ電波に使用されるUHF(極超短波)のことで、地デジ放送のみをスキャンする場合はこちらを選びます。ケーブルテレビ、BS/CS放送などその他のテレビ放送もスキャンする場合は「全帯域」を選んでください。

・5:チャンネルスキャンがスタートします。終了までしばらくお待ちください。完了したら「完了」などの画面が表示されますので、リモコンを操作して設定画面を抜ければ、以降、各チャンネルに合わせることで地デジ放送がご覧になれます。

機器のメーカーやモデルによっては、作業のステップが多少、前後することや、一部の手順がない、その他の手順があるなどのケースもございますが、基本的には以上のような流れになります。
ただお手元の機器で詳しいことがご不明の場合は、本体付属のマニュアル、メーカー公式サイトなどをご確認ください。

【チャンネルスキャンができない場合に考えられる原因と対処法】
以上のように、チャンネルスキャン(初期スキャン、再スキャン)は、購入した新品のテレビ、レコーダーなどの受信機器を最初に設置する際、また引っ越しなどで地デジのチャンネル内容が違う場所に機器を再設置した場合。そして、一部の地デジチャンネルが視聴できなくなるなど、地デジ放送の受信にトラブルが出た場合に有効となる設定方法です。
ただ、ときにチャンネルスキャンの必要が出ても、スキャンそのものがうまく実行できない場合もございます。
チャンネルスキャンができないケースには、大きくわけて、
・チャンネルスキャンの画面を表示できない。
・チャンネルスキャン画面からスキャンを実行してもうまくいかない。(完了しても地デジチャンネルが設定されない。失敗などの画面表示が出る。完了しないなど)
が考えられます。
このような場合の原因や対処法には、以下のパターンがございます。

(チャンネルスキャンができない主な原因とその対処法)
・その機器で正しいチャンネルスキャン画面の表示方法をとっていない。
当然のことながら、チャンネルスキャン画面の表示方法は、その機器のメーカーやモデル、製造年代などによって異なり、正しい手順を取らないとチャンネルスキャン画面を表示できません。機器に付属するマニュアル(取扱説明書)やメーカーの公式サイト、機器の公式ページなどで、機器ごとの正しいチャンネルスキャンの手順を確認し、的確に実践してください。

アンテナケーブルが正しく接続されていない。
テレビなどの受信機器にアンテナケーブルがきちんと接続されていないと、機器側に地デジ電波が届かず、チャンネルスキャンもできなくなります。この場合は、テレビ画面に「E202(機器側にテレビ信号が届いていない)」などのエラーが表示され、テレビ放送が視聴できなくなります。
この場合は、ご自宅のアンテナコンセントなどから、機器側まで、正しくアンテナケーブルが接続されているか確認してください。
ケーブルの接続部がしっかり接続されているか。接続部に汚れなどはたまっていないか。またアンテナコンセントの端子が地デジとBS/CSに分かれている。またケーブルの途中に分波器を接続し、地デジとBS/CSのケーブルに分けている場合などは、その接続部や、それぞれのケーブルが機器側の地デジとBS/CSのアンテナ端子に、正しく接続されているかをきちんと確認してください。
アンテナケーブルやアンテナコンセントとの接続、配線などに関する詳細は、以下のコラムの情報もご参照ください。
テレビ放送や機器に合わせたアンテナケーブル(同軸ケーブル)の種類と選び方、徹底解説!
戸建住宅におけるテレビアンテナ配線を徹底解説!
部屋にあるテレビアンテナ用コンセントの交換、増設方法は? 工事の方法から耐用年数、端子の種類まで徹底解説!
アンテナとテレビを結ぶアンテナケーブル、その種類と性能を徹底解説!

・テレビアンテナから届く地デジの電波レベルが低くなっている。
地デジアンテナからテレビなどの機器までに電波は届いていても、その電波レベルが著しく低い場合もテレビ画面が乱れる、映らないなどの症状が発生します。また受信できる地デジ放送局を確認するチャンネルスキャンもうまくいかないことがございます。
この場合の対処としては、まずテレビなどの機器で、設定画面から「アンテナレベル」の確認画面を表示して、機器に届いている地デジの電波レベルを確認してください。機器まで地デジ電波は届いているものの、電波レベルが弱い場合は、周辺の電波環境か、ご自宅のアンテナ機器に問題が生じている可能性がございます。
以下の項目では、機器に届く地デジの電波レベルが低くなる個々の要因についてご説明します。

・周辺の地デジ受信環境が変化した。
ご自宅と地デジ電波を送信する中継局との間に、高層建築物などが建造されて電波が遮られる。またこれまでご自宅の方向に地デジ電波を反射させていた、いわゆる反射波を送っていた建物が取り壊されるなどで、ご自宅周辺の地デジ受信環境が急に低下することがございます。
この場合は、地デジアンテナにブースターを設置するか、設置済みのブースターのレベルを高める。またアンテナの設置位置や機種を交換することで、受信できる地デジ電波のレベルを高めるといった対処がございます。
ただ周辺の地デジ電波環境の正確な確認には、専門業者による地デジ電波の現地調査が必要となります。また周辺一帯の受信環境が悪化した場合は、ご近所の住宅でも地デジの受信状態が悪くなります。可能であれば、テレビアンテナで地デジ放送をご覧になっている近隣の方に、最近のテレビ画面の状態が悪化していないかなどを確認してみるといいでしょう。
地デジ電波の電波障害をはじめ、受信状態の不調に関しては、以下のコラム情報もご参照ください。
地デジ・BS/CS放送のテレビ画面が乱れる原因とその対策
地デジ、衛星放送で起こりえる電波障害の種類とその対処法

・アンテナ本体の角度のズレなどのトラブル。
地デジアンテナは、BS/CSアンテナほどではないものの、一定の指向性(特定の方向のみで受信感度が高まる性質)があり、基本的に地デジ電波が届く方向へと向ける必要がございます。また特に屋根の上に設置される八木式アンテナは風雨などによる経年劣化が進みやすく、ある程度、年数を得た八木式アンテナは、台風や積雪などの影響で角度のズレや傾き、最悪の場合が倒壊などが発生することもございます。
そして地デジアンテナの角度や位置がずれることも、受信感度を低下させる要因になります。
この場合はアンテナ角度の調整や交換などのアンテナ修理が必要となります。ただ、地デジアンテナがベランダなど安全な場所に設置されている場合を除いて、屋根の上などのアンテナ角度調整は非常に危険な作業となりますので、決してご自宅では行わず、専門の技術と装備を用意しているアンテナ工事業者にご依頼されることをおすすめいたします。

・アンテナのブースター分配器や各接続部のトラブル。
一般的な戸建て住宅などのテレビアンテナ配線には、まずアンテナの近くに、受信したテレビ電波を増幅する機器である「ブースター」、そして屋内にはアンテナからのケーブルを複数の部屋のアンテナコンセントへと分配する「分配器」が接続されています。
ブースターは、特に地デジ電波レベルが低い弱電界地域や、住宅内に多数のテレビなど受信機器を設置する場合に、テレビの電波レベルを増幅する装置です。ブースターには電源が必要なこともあり、トラブルが生じるとテレビ電波が増幅できなくなり、テレビ機器などに届く地デジ電波レベルが低下することになります。
分配器は、一本のアンテナケーブルから、テレビ電波を複数のケーブルへと分配する装置ですが、分配先の電波レベルは、分配数で等分にされる形で、元の電波レベルより低くなります。またご自宅に地デジ、BS/CS双方のアンテナを設置している場合は、双方のケーブルを「混合器」という機器で一本にまとめて、配線をシンプルにしています。混合器はブースターと一体型になっていることもございます。
また混合器を設置した場合、アンテナコンセント部、またはテレビなど受信機器にアンテナケーブルを接続する前に、「分波器」という機器を設置して、再度、アンテナケーブルを地デジとBS/CSの2本に分ける必要がございます。
他にも、地デジ電波レベルはテレビなどに届いた時点で「90㏈(デシベル)」を越えていると、電波レベルが強すぎることで、かえってテレビ放送の画面が乱れることがございます。その場合は機器の前に、電波レベルを適切に減衰させる「アッテネーター」という装置を設置しますが、近年のテレビなどの機器では、アッテネーター機能が内蔵されていることもございます。
これら分配器、混合器、分波器などのトラブル。また本体内蔵のアッテネーター機能が不必要な現場でオンになっていて、テレビなどに届く地デジ電波が弱まっているため、チャンネルスキャンが行えないという可能性も考えられます。
対策としては、問題が生じている機器を確認して、調整や交換を行う。またテレビなど機器本体のアッテネーター機能を確認し、オフにするといった方法が考えられます。なおテレビなどに内蔵されたアッテネーター機能の設定は、やはりメーカーやモデルなどでも異なりますが、基本的にはリモコンにより設定画面を表示して「詳細設定」などの項目の中から選ぶことが可能です。
ブースター、分配器などの詳細やその寿命、交換方法などについては、以下のコラムの情報もご確認ください。
テレビ放送の映りが悪い際にアンテナブースターの交換は必要?
ご自宅のすべてのテレビに電波を送る「分配器」とは? その種類と選び方を徹底解説!
テレビアンテナの「ブースター」徹底解説・前編(基礎知識編)
テレビアンテナの「ブースター」徹底解説・後編(機種選び・設置編)
アンテナ工事の「分配器」とは何?「分波器」「分岐器」との違い
テレビアンテナの分配器の設置・接続、交換方法と注意点

(その他、チャンネルスキャンがうまくいかない場合の対処方法)
ここでは要因は不明ながら、テレビなど機器のチャンネルスキャンがうまくいかない場合に、考えられる対処法をご説明いたします。

・チャンネルスキャンを何度か行ってみる。
一回のチャンネルスキャンがうまくいかない場合でも、繰り返し行っているうちに、うまくスキャンできるケースもございます。
一度や二度、チャンネルスキャンに失敗した場合でも、まずは落ち着いて、数回ほど実行してみてください。

・テレビ、レコーダーなど機器のリセットを行う。
テレビ、レコーダーなど受信機器本体の不具合によるエラーでチャンネルスキャンがうまくいかない場合は、これらの機器の「リセット」を行うことで、問題が解決するケースもございます。
機器のリセット方法は、テレビなど本体の主電源を切り、電源ケーブルもコンセントから抜いて、数分おくことです。またその間、テレビなどの本体に挿入されている、テレビ放送受信のための「B-CASカード」もいったん抜き、接続部などに異常がないかを確認して、カードのIC部分を柔らかい布などで拭って汚れを落とし、正しい方向にしっかりと差し直すのもいいでしょう。
その後、あらためて電源プラグを差し込み、本体の電源を入れてから、再度の初期スキャンを実行してください。本体の不調による一時的なエラーの場合は、このリセットを行うことで改善の可能性がございます。
またレコーダーのリセットについては、電源ケーブルを接続しながら電源はオフになっており、リモコンの電源ボタンを押すことで起動できる「スタンバイ」の状態で、本体の電源を長押しする。また本体の背面にある、小さな穴のようなリセットボタンを、つまようじなど尖ったものの先で押すといった方法になります。詳しくは本体付属のマニュアルやメーカーのホームページなどでご確認ください。
リセット後は、数分間、レコーダー本体が異常の自己診断を行うなどの準備状態になるので、この間は決して、電源ボタンを押す、電源ケーブルを抜くなどは行わないでください。準備状態が終わった後は、自動的に電源が切れる。または自動的に再起動します。
再起動後も使用できるまで、機器側の準備にしばらくかかることはございますが、機器が完全に再起動して操作できるようになったら、あらためてチャンネルスキャンが正常に行えるかを確認してみてください。
「B-CASカード」がどういうものか、取り扱い方法などについては、以下のコラム情報もご参照ください。
「B-CASカード」の基礎知識とテレビ画面のトラブル
【どうしてもアンテナスキャンが成功しない場合は、テレビアンテナ工事の専門業者にご相談を】
ご自宅のテレビ、レコーダーなどの受信機器でチャンネルスキャンを実行してもうまくゆかず、その原因を特定できない。またアンテナ機器のトラブルなど原因は推測できても、機器が屋根の上や天井裏に設置されているなど、ご自宅での対処が難しい場合は、テレビアンテナ工事の専門業者へのご相談されることをおすすめします。

前述のように地デジアンテナ配線などの設備や、地デジ受信環境の問題で、テレビなど機器側で地デジ電波が十分に受信できず、チャンネルスキャンができない場合は、周辺の地デジ電波調査による電波状態の確認。またアンテナをはじめ配線部、ブースターなどの機器にトラブルがないかを確認する必要がございます。
アンテナ工事の専門業者であれば、業者によっては無料で現地の電波調査や見積もりを行っている他、専門知識と高い技術により、アンテナのトラブル部分を手早く特定し、必要な個所の修理や交換などの対策を行うことも可能です。

また多くのアンテナ業者では、フリーダイヤルやメールなどでお客様からのお問い合わせを受け付けております。お電話やメールによる回答で問題が解決した場合には、基本的に料金は発生いたしませんので、安心してご利用ください。
ただ2023年現在、アンテナ業者に関しては業者数が多いこともあり、中には施工技術が低く料金体系が不当など、質の低い業者が存在するのも事実です。優良なアンテナ工事業者を見極めるポイントは、以下のコラムに情報がございますので、よろしければご参照ください。
新築戸建て住宅向けテレビアンテナ工事の種類と費用は? 設置から相場、業者選びまで解説!
業種別・アンテナ設置工事の標準価格と対応できる工事

E202エラーの解消法

【まとめ】
チャンネルスキャンは、新居へのご入居やお引越しの際、テレビなどの受信機器を設置して、地デジをはじめとするテレビ放送をご視聴になるために必要なチャンネル設定を行う、いわば新しい生活をスタートするステップのひとつであるといえます。
またテレビのトラブルなどで、地デジ放送が正しくご覧になれなくなった場合も、再度のチャンネルスキャンによりチャンネル設定が正常化されて、問題なくご視聴できるようになるケースもございます。

もしご自宅のテレビ、レコーダーなどでチャンネルスキャンを行われる場合に、ご自宅の機器でのチャンネルスキャン方法がわからない。またうまく実行、完了できない。原因は推測できるがご自宅での対処が難しいなど、さまざまな問題に関するご相談は、当あさひアンテナのフリーダイヤル(0120-540-527)かメールフォームLINEアカウントまで、どうかお気軽にお問い合わせください。
知識と経験の豊富な弊社スタッフが、可能な限り、お早く復旧できるよう、対策についてご説明いたします。またアンテナ機器の修理や交換が必要など、ご説明だけでの解決が難しいケースでは、ご依頼いただければ、弊社の職人(スタッフ)がご自宅へと急行し、早急にトラブルの原因を突き止めて、業界最安に挑む可能な限りの低価格で、復旧工事のお見積もりをご提案いたします。
もちろん工事のご契約をなされるか否かは、お客様が弊社のお見積もりを確認された上でのご判断にお任せします。他業者との相見積もりも歓迎いたしますので、各種アンテナトラブルのご相談は、まずは当あさひアンテナにご一報いただければ幸いです。

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アンテナ本体 型番

  • デザインアンテナ

    型番:UAH201(最新モデル)
    (同軸ケーブル:白か黒の2色のうち、おすすめは外壁になじむ色)

    工事費込み 20,000円(税込)

    カラーバリエーションはオフホワイトライトブラウンスーパーブラックブラックブラウンの4色から現場で選択することが可能です。同じUHF20素子相当のデザインアンテナを比較した場合、業界トップクラスの受信性能、高利得を誇る大手DXアンテナ社製。本体の厚みはわずか119mm、サイズは高さ590mm×幅220mmで業界最小クラス。コンパクトサイズのため狭い屋根裏や天井裏などへの取り付けも最適。壁面に取り付けの場合は、極細のビスを6箇所打ち込んで金具を取り付け、金具にガチャンと本体をはめ込みボルトを締めるだけの簡単施工が可能なため建物へのダメージを極力軽減できます。ブースターが必要な場合はUAH201の背面にスッキリ取り付けられる構造になっており、表にブースターが露出しないので外観もキレイに保てます(弊社では電波状況が悪くない限り、なるべくブースターも屋内の、分配器の近くに隠してしております)。修理の場合、ブースター内蔵タイプのデザインアンテナとは異なり、ブースターだけの交換をできるメリットがあります。太陽光発電システムや片流れ屋根で屋根上に屋根馬を立てられず昔ながらの八木アンテナを設置できない住宅にも最適。耐風速(破戒風速)50m/sですが、屋内や外壁など、強風の影響を受けにくい取り付け位置と形状をしているため、災害にも強いアンテナとなっております。当店人気ナンバー1の地デジアンテナでございます。

  • 八木アンテナ

    型番:UA20(最新モデル)
    工事費込み 15,000円(税込)

    その昔、八木秀次博士が発明した形状(魚の骨のような形状)からマイナーチェンジを繰り返し洗練されたフォルムとなり、中・弱電界エリアにも対応可能な安心のDXアンテナ社製。UHF20素子アンテナの性能で、吹きさらしで障害物の少ない屋根上に設置することが多いため利得が高くなっております。万が一、壁面や屋内でデザインアンテナを取り付けられない物件 にも最適。従来の鉄製の太いワイヤーとは異なり、ステンレス製の丈夫で錆びにくいワイヤー(支線)を採用。アンテナマストから屋根の四隅に向けて4本の支線を張り巡らせ、さらに張り巡らせた支線の途中からも屋根馬に向けて4本の支線をバランスよく張り、合計8本の支線で頑丈に設置しております。サイズは51.8cm×34cm×101.4cmとなっており、VHF(アナログアンテナ)と比較して、大幅なサイズダウンと軽量化がなされています。しかも耐風速(破壊風速)50m/s。地デジ放送が始まる前の時代より、屋根上に設置するアンテナは災害に強くなっていると言えるでしょう。当店で人気ナンバー2の地デジアンテナでございます。

  • 2K4K8K対応 BS/CS110度アンテナ

    型番:BC45AS(最新モデル)
    工事費込み 15,000円(税込)

    2018年12月1日以降、実用放送開始予定の4K8K衛星放送(NHKのみ4K&8Kを同時配信)に備えてオールマイティーなDXアンテナ社製のBC453をBS放送、CS放送をご覧になりたいすべての方へ提供しております(大規模な集合住宅は例外)。従来の2K専用BS/CS110 度アンテナと同じでサイズで円盤の直径は45センチ。そうでありながら、電送周波数の帯域が広いため、従来のフルハイビジョン(2K放送・約200万画素)からスーパーハイビジョン(4K放送・約800万画素/8K放送・約3,300万画素)まで受信可能です。「大は小を兼ねる」と言えます。2020年のオリンピックに向けて4K8Kの実用放送がますます拡充されるということが総務省より発表され、各メーカーの4K8Kテレビは増産がはじまり、その価格も落ち着いてきました。そのような状況のなか、あさひアンテナにも2K4K8K対応BS/CS110度アンテナの問合せが数多く寄せられております。最新式のアンテナでも、大量仕入れでコストをおさえて仕入れておりますので、低価格を実現できました。