「新4K8K放送」を視聴するためのアンテナ工事、配線について徹底解説!

2022年07月08日

一昔前、それまでのアナログテレビ放送から、地上波デジタル放送(地デジ)へ転換が進んだ頃には、地デジの高精細放送を意味する「ハイビジョン」という言葉が話題になりました。「ハイビジョン」と「フルハイビジョン」の違いについても、当時のテレビやマスコミなどでよく解説されていました。

それから10年以上すぎた、2022年(令和4年)の現在では「4K」「8K」という言葉が話題になっています。
4K・8Kについては、ハイビジョンよりはるかに高精細な映像がご自宅で楽しめるということは、一般にもよく知られていると思います。
ただ、4K・8Kについて、まだまだ疑問やわからないことがある人も、世の中には多いことでしょう。そもそも現在のハイビジョンと具体的にどう違うのか。自宅で視聴するためには新しいテレビやアンテナ、その他の機材は必要なのか。ハイビジョンですら十分に高精細なのに、4K・8Kに意味があるのか、など……

ここでは、そのような方々のために、そもそもハイビジョンと4K・8Kはどう違うのか。またご自宅で4K・8K映像を楽しむのに必要なテレビ本体や専用のBSCSアンテナ設置などを中心に、ご自宅で新4K8K方法をお楽しみいただくための方法を、2023年度の最新データに基づいてご説明いたします。

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【従来のアナログテレビとハイビジョン、フルハイビジョンとは?】

4K・8K映像の概念をご理解いただくために、まず現在のハイビジョン放送、およびそれ以前のアナログテレビの画質についてご説明いたします。
日本でかつての地上波アナログ放送が、地上波デジタル放送(地デジ)へ完全に切り替わったのは、2011年(平成23年)7月24日正午のことです。2022年(令和4年)の現在で、すでに約11年が過ぎています。
当時、従来のアナログ放送に対応していたアナログテレビでは、地デジチューナーを接続しない限り、地デジ放送は見られなくなるということで、大きなテレビの買い替え需要も喚起しました。
ただ実際には、地デジ放送の導入は、2003年(平成15年)12月1日正午のことであり、およそ8年の間、移行期間としてアナログ放送と地デジ放送が併用されていました。個々のご家庭では、その間、徐々に地上波デジタル放送対応のテレビに買い替えが進むことが多かったようです。

そして、その時期にはすでにある程度の年齢で、アナログテレビ時代の放送をよくご覧になっていた方なら、それまでのアナログテレビ放送から、ハイビジョン画質である地デジのテレビ機器に変わった時のことをよく覚えておいでではないでしょうか。
それまでのアナログテレビ放送と違い、色彩な鮮明とリアルな画質。大型の液晶テレビ画面は窓枠で、まるで向こう側に実際の人物や風景が存在するかのように錯覚した方もおられるでしょう。
では、それまでのアナログテレビ放送と、ハイビジョン化された地デジ放送は、具体的にどう違うのでしょうか?

(日本のテレビ放送が地デジに変わった理由)
なぜ21世紀の初頭に、このようにテレビ放送の一大転換が行われたのか。その理由は、携帯電話の急激な普及にあります。
かつてアナログテレビ放送の時代は「VHF(超短波)」と「UHF(極超短波)」と呼ばれる電波が利用されていました。
VHFのテレビ放送では90MHzから108MHzのローバンドと、170MHzから222MHzのハイバンドの周波数帯が使われており、主にNHK、広域民放の電波として利用されてきました。
またUHFの放送ではでは470MHzから770MHzの周波数帯が使われており、これは東京MX(東京都)やテレビ神奈川(神奈川県)、サンテレビ(兵庫県)など、広域民放のキー局とネットワーク関係を結ばず、日本各地の都道府県を主な放送エリアとする独立放送局、いわゆる地方局、地方チャンネル、ローカル局の電波として利用されていました。
余談ですが、広域民放ではなくこういった地方局の、主に深夜枠で放送されるアニメ作品は、俗に「UHFアニメ」と呼ばれます。これは、このような放送形式が広まった20世紀末、まだアナログテレビ放送の時代に、UHFの電波を用いる独立放送局のチャンネルが、俗に「UHF局」「U局」「Uチャンネル」などと呼ばれたことに由来し、その呼称が地デジ時代の現代も残っているものです。
さて、テレビ放送がはじまった昭和から、平成初期の時代にかけての日本社会では、他に利用される電波が少なかったため、テレビ放送のみでこのように幅広い周波数帯を利用しても、特に問題はありませんでした。
しかし平成の中期以降、携帯電話が普及しはじめたことで、社会で利用される電波の周波数帯が急激に広まり、周波数帯が不足するようになりました。
そこで地上波テレビ放送を、データ圧縮が可能なデジタル放送に転換することで、UHFの一部周波数帯にテレビの電波を集中させ、使わなくなった周波数帯を携帯電話などの通信用に用いるという計画が立てられ、21世紀の前半に、アナログテレビ放送から地デジテレビ放送への転換が図られたのです。

(地デジ放送のハイビジョンとアナログテレビ放送の違い)
このアナログテレビ放送から地デジ放送への変化の時に、よく聞かれた言葉が「ハイビジョン」です。
地デジ放送は「ハイビジョン」であり、アナログ放送より格段に綺麗になった、といわれます。また同じハイビジョンにも「フルハイビジョン」というものがある、とも聞いたことはないでしょうか。

このテレビ画面の精細さを表す言葉が「画面解像度」です。
従来のアナログテレビ放送とハイビジョン、フルハイビジョン、そして後述する4K・8Kの差は「画面解像度」にあります。
テレビやパソコンの画面の表す最小の単位は「ピクセル」です。この1ピクセルがさまざまな色合いを発することで、画面全体で映像を表現しています。大げさにいえば、テレビやパソコンの画面は、きわめて精細なモザイクアートともいえます。
このピクセル単位で色彩が変化することにより、画面全体で動きのある映像、つまりテレビ番組などの動画をあらわしています。古いパソコンの画面やインターネット上の動画などは、画面がモザイク状にギザギザしていますが、これはこの解像度が低いことによるものです。

この画面解像度は「横のピクセル数×縦のピクセル数」という形で表されます。かつてのアナログテレビ放送をこの画面解像度で表すと、ほぼ「640×480」で、テレビ画面では30万7200画素の動画でした。また画素数の画面を「VGA」ともいいます。
正確な画面解像度にはやや幅はありますが、基本的にこのレベルの解像度は、現在では「SD画質」と呼ばれています。現在でもDVDレベルの画質はこの水準です。
地デジ放送のハイビジョンでは、この画面解像度が格段に向上したことになります。ただし、テレビ電波がどれだけ高解像度な電波を送信していても、受像機(テレビ)側にそれを受信する性能がなければ、ハイビジョン映像を再現することはできません。
かつてのアナログテレビ放送時代のテレビに、地デジチューナーを接続してハイビジョンの地デジ放送を視聴した場合には、映し出される画面はアナログ放送と同様のSD画質になりますが、それと同じことになります。

さて「ハイビジョン」の規格ですが、定義上、画面解像度にはやや幅がございます。
ハイビジョンの定義に入る画像としては、画面アスペクト比は16:9。有効垂直解像度720本。インターレース(飛び越し走査)ではなくプログレッシブ(順次走査)の動画になります。
画面解像度では「1280×720」で、0.9メガピクセル(92万1600画素)の動画からになります。この解像度からが高精細度ビデオ(ハイビジョン)として「HD」と呼ばれます。またこのサイズの画面解像度を「WXGA」といい、走査線の数から「720p」と呼ぶこともございます。
ただこの画面解像度は、十分な精細さを持つものの、ハイビジョン映像を完全に再現するものではございません。

HD(ハイビジョン)より高精細な「フルハイビジョン」は、画面アスペクト比16:9。有効垂直解像度1080本、インターレース(飛び越し走査)の動画を指す略称です。画面解像度は「1920×1080」で、2.1メガピクセル(207万3600画素)の動画になります。
フルハイビジョンは「FHD(Full HD)」とも呼ばれ、また画面解像度の「1920」は約2000であることから「2K」とも呼ばれます。
このフルハイビジョン対応のテレビ機器であれば、地デジ放送のハイビジョン映像を完全に再現できることになります。

ハイビジョンとフルハイビジョンの画質は、画面サイズが32型以下のテレビであれば、ほとんど違いは見当たらないレベルです。ただ大画面テレビになると、フルハイビジョンに比べて、ハイビジョン画質はやや粗さが目立つようになります。
地デジ放送の開始からアナログ放送が終了した頃にかけては、フルハイビジョンのテレビ機器。特に大画面テレビは高価なものでした。そこで大画面の場合、やや画質は劣るものの、そのぶん廉価なHD画質のハイビジョンテレビが製造、販売されていました。
しかし2022年現在、地デジ対応のテレビ機器は、フルハイビジョンの解像度が一般的になっております。

また地デジ放送については、地デジ電波で送信できる情報量の増大に伴い、画質の他にも、高音質・多機能音声、電子番組表や番組情報、データ放送、双方向サービス、著作権保護など、従来のアナログテレビにはないさまざまな機能が追加されました。
ただこれらについて詳しく説明すると枚挙にいとまがないため、ここでは省略いたします。

【4K・8Kの映像とは?】

ここまでご説明すればおおよそはお分かりだと思いますが、近年、話題になっている「4K」「8K」とは、従来のフルハイビジョンより、さらに高精細となったテレビ映像のことです。
テレビ画面における「4K(2160p)」とは、画面アスペクト比16:9。画面解像度3840×2160。画素数8,294,400の画面になり、「UHD」「QFHD」「ウルトラHD(ハイビジョン)」などとも呼ばれます。
「8K(4320p)」はやはり画面アスペクト比16:9。画面解像度7680×4320。画素数33,177,600の画面で、「スーパーハイビジョン」「8K UHD(8Kウルトラハイビジョン)」とも呼ばれます。

従来のフルハイビジョンに比べても格段に高精細の映像であることは、この数値だけでもご理解いただけると思います。
具体的な違いを示すために、仮にアナログ放送の「SD画質」と、「ハイビジョン(HD)」「フルハイビジョン(FHD、2K)」「4K」「8K」の、それぞれのピクセルが同じサイズとして、各画面を並べたとします。
ハイビジョンはSD画質よりも一回り大きく、面積ではほぼ2倍の画面になります。そしてハイビジョンとフルハイビジョン(2K)も、ほぼ同様の差になります。しかし2Kと4Kの差はさらに大きく、4Kは2K画面を4つ並べたのと同じ大きさになります。
さらに4Kと8Kの大きさも同様で、8Kは4Kの4倍、2Kの16倍の画面となるのです。

参考までに、身近なさまざまな機器で使われる画面サイズと解像度、また該当する機器について以下にご紹介します。

・240p(426×240):いわゆる「ガラケー」と呼ばれるかつての携帯電話。
・360p(640×360):同じく。
・480p、SD(854×480):アナログ放送時代のテレビ。
・720p、HD(1,280×720):現在の主なスマートフォン。初期のハイビジョン対応テレビ。
・1080p、FHD(1,920×1,080):現在のテレビ、タブレット機器。
・1440p、2K(2,560×1,440):パソコン、現在の主なテレビ。
・2160p、4K(3,840×2,160):大型テレビ。
・4320p、8K(7,680×4,320):超大型モニター、VRゴーグル。

日本における4K・8K放送は、2016年(平成28年)の実験放送を経て、2018年10月1日の午前10時に、BS放送のNHKおよびBS日テレをのぞくBSの各民放放送局が4K放送を、またNHKでは「BS8K」として8K放送を実用的に開始しました。これらの放送は、旧来の2Kハイビジョン放送と区別するため「新4K8K衛星放送」と呼ばれています。さらに地上波では同じく2018年に、4Kの実験放送が開始されています。
基本的に2022年現在、4K・8K映像は基本的に、衛星放送(BS、CS放送)でご視聴できることになります。

(4K・8K放送の特徴)
・鮮やかな表現が可能に。
前述のように、従来のフルハイビジョン(2K)から解像度が4倍から16倍になったことで、より鮮明な映像が実現しました。
2K映像の解像度では、明るい部分の表現は、微妙な色彩の表現が難しく、色がつぶれているような映像になりました。しかし4K・8Kテレビの映像では、明るい部分でもただ単に綺麗なだけではなく、ほぼ一色に見える明るい部分でも、細かな色調の違いを表現できる映像を表現できます。さらにコントラスト技術の向上により、直接、肉眼で景色を見るような映像も実現できました。

・HDR技術により明るい部分と暗い部分がより明確に。
テレビなどの映像の画質を左右する要素は、以下の5つです。

・1:解像度。(画素数による映像のきめ細かさ)
・2:ビット深度。(色やグラデーションのきめ細かさ)
・3:フレームレート。(動きの滑らかさ)
・4:色域。(色彩の鮮やかさ)
・5:輝度。(映像の明るさ。ダイナミックレンジ)

このうち4K・8Kテレビにおいて、「5」の輝度をより向上させたのが「HDR」と呼ばれる技術です。HDRとは「High Dynamic Range」の略で、。従来の2K映像における輝度「SDR(スタンダードダイナミックレンジ)」よりも広い輝度の幅(ダイナミックレンジ)を表現できる次世代の高画質映像技術です。
前述の要素のうち、解像度、ビット深度、フレームレート、色域については、4K・8K UHD(Ultra HD)放送の国際規格「BT.2020(Broadcasting service(television)2020)」によって標準化されています。ただ輝度は、フルHD放送の規格「BT.709」であるため、高輝度部分の再現性は低かったのですが、このHDRによって表示技術が向上。従来の100倍もの明るさをとらえ、肉眼で見る景色に近い陰影を映し出せるようになりました。
4K映像は画像の精細さだけでなく、HDRにより表現できる色調の幅が広がりました。それもあって、明るい画面の色彩がより鮮明になったことはもちろん、従来の2Kテレビでは映像がはっきりしなかった暗い画面でも、陰影の色調の差が鮮明になり、暗いシーンでも何が映っているのか、はっきりわかるようになりました。

・電波の周波数が違う。
前述のように従来のフルハイビジョン(2K)映像に比べて、4Kは4倍、8Kは16倍の解像度を誇ります。
しかしこのように解像度が数倍ということは、映像の情報量(データの大きさ)も、それだけ倍増されることになります。
そのため従来の2K放送と同じ周波数のテレビ電波で4K・8K放送を受信しようとすると、テレビ側でのデータの読み込みに時間がかかり、インターネット動画に時折みられる、接続の不良による動画の制止や動きの乱れなどが起こる可能性がございます。
そのため、4K・8K放送のためには、テレビ電波で大容量のデータを送信できる新たな周波数を用意し、視聴する側でも、その周波数を受信できる専用のアンテナを設置する必要がございます。

現在の2K放送にあたる地デジ放送では、前述したUHF(極超短波)でも、470MHzから710MHzの電波が用いられています。しかしBS、CSの4K・8K放送では、専用の人工衛星「BS左旋・東経110度CS左旋」が発信する、2224MHzから3224MHzの電波を受信する必要がございます。
電波の「MHz(メガヘルツ)」とは、電波が持つ毎秒の振動数を表す単位で、1MHzであれば一秒簡に100万回、振動していることになります。
テレビ電波の場合は。この振動数が多いほど、大量のデータの送信や受信が可能になるため、3224MHzの周波数は、4K・8K映像にも対応できる、大量のデータを処理することが可能になります。

【4K・8K放送の注意点】

ここからは、ご自宅で4K・8K放送をご覧になる場合の、日常的な注意点をご説明いたします。

・4K・8K放送の視聴には専用のチューナーが必要。
ご自宅で4K・8K放送をご覧になるためには、専用のアンテナやテレビの設置だけではなく、対応するチューナーが必要となります。
チューナーとは、ご自宅で受信したテレビ電波を映像に変換する機能や、各チャンネルを選び出す機能をもつ機器です。現在のテレビ、レコーダーなどのほぼすべてには、最初から地デジ放送対応のチューナーが内蔵されている他、BS、CS放送のチューナーも大半の機器に内蔵されております。
しかし、前述のように電波の種類そのものが異なる4K・8K放送をご視聴になるためには、その電波を受信し、映像にして映し出すなどの機能を持つ専用のチューナーが必要なのです。
4K放送を視聴できる、いわゆる「4Kテレビ」にも、実際には「4K対応テレビ」と「4Kテレビ」の違いがございますので、ご注意ください。
基本的に「4K対応テレビ」とは、文字通り4K放送に対応できるテレビのことですが、4Kチューナーが内蔵されていない機種のことです。そのため4K放送のご視聴には、別途、4Kチューナーの設置と接続が必要となります。
「4Kテレビ」は、4K放送に対応していることはもちろん、4Kチューナーも内蔵されたテレビのことです。4K・8K対応アンテナさえ設置されていれば、このテレビ一台で4K放送をご視聴になれます。
基本的に「4K対応テレビ」は実際に4K・8K放送が行われる2018年以前に発売されていたテレビで、それ以降に製造された「4Kテレビ」には多くの場合、対応のチューナーが内蔵されています。
テレビはパソコンやスマートフォン、ブルーレイなどの映像再生機器、ゲーム機などとも接続されるため、それらの機器による4K映像に対応すべく、新4K8K放送の開始前から4K対応テレビが販売されていました。
2022年現在、販売されている機器は、少し型遅れでもチューナー内蔵型の4Kテレビが大半になります。ただ念のため、ご購入の際にはスペックの確認や、大手家電店であればスタッフに質問するなどの対応も必要です。

・録画の容量が大きくなる。
前述のように現在のフルハイビジョン(2K)映像に比べて、4Kは4倍、8Kは4Kの4倍、2Kの16倍もの解像度となります。
そして解像度が高い分、内容は同じ映像でも2Kと4K・8Kでは、HDDやブルーレイディスクなどに保存する際のデータも異なり、4K・8Kの映像、録画の容量が非常に大きくなってまいります。
近年では録画機器もブルーレイ/HDDレコーダーの他、テレビ本体にHDDを内蔵する、外部接続することで、テレビ番組を録画できるようになっていますが、4Kや8Kの番組を録画する場合は、テレビ、レコーダーなどでも、HDDなどの録画容量が大きい、最低でも1TB程度の機器を購入する必要がございます。
それでも4Kや8K放送では、従来の2K放送に比べると、個々の番組のデータの大きさから、HDDに録画できる番組の量は数分の一になります。ただテレビや録画機器によっては、4Kや8K放送でも2Kレベルなどに解像度を下げて録画することも可能なため、さほど高画質でなくてもいい番組は、解像度を下げて録画するのもいいでしょう。

・テレビの消費電力が増加する。
4Kや8Kなど、テレビの解像度が高くなると、テレビの本体内でより多くの処理が必要となります。さらに4Kや8K映像の画質を生かすには、液晶テレビの画面にも一定以上のサイズが必要となります。このように内部処理の増加と画面の大きさにより、4K、8Kテレビでは、現在の2Kテレビよりも消費電力が大きくなってしまいます。
現在の4Kテレビでは、技術の進歩によって徐々に消費電力も抑えられていますが、現在の技術では4Kや8Kテレビの消費電力を2Kレベルに抑えることは難しくなります。4K、8Kテレビの導入をお考えの場合、その点を念頭におかれる必要はございます。

【4K・8K放送のご視聴に必要な機材】
・4K/8K対応テレビ。
いうまでもなく、4K、8K放送のご視聴には、対応するテレビ本体が必要となります。
現在では4K・8Kテレビも、国産、海外製ともさまざまなメーカー、機種のものが発売されていますが、インターネットショップであれば割安で購入できることもありますので、設置や配線などをご自身でできる方はこういった店舗を利用されるのもいいでしょう。
また家電量販店などであれば、料金はかかりますが店舗のスタッフが設置、配線を行ってくれます。さらにわからないことについてはスタッフに質問もできるため、テレビに関する知識が少ない、またご自身での設置が難しい方にはお勧めできます。

・BS/CSの4K・8Kチューナー。
前述のように、4K、8K放送は、電波を受信しても専用のチューナーがないと視聴することはできません。近年の4K・8Kテレビ機種であればチューナーを内蔵しているものがほとんどですが、それ以前の「対応」モデルでは、別途チューナーが必要となります。
また4K・8Kチューナー本体にも、それ自体に番組の録画機能がある。インターネットに接続して「Netflix」や「Hulu」などの動画配信サイトや、「YouTube」などの動画投稿サイトも視聴できるなど、さまざまな性能を備えた機種がございます。

・4K/8K対応HDMIケーブル。
4K・8Kチューナーやその他の機器をテレビに接続して4K、8K放送を視聴する場合、4K、8Kに対応するHDMIケーブルが必要です。
HDMIケーブルは、現在の2Kフルハイビジョンテレビやレコーダー、パソコンのモニターなどの接続に使い、映像や音声データを送るケーブルです。しかしこのケーブルが4K・8Kに対応しないものであれば、元のテレビ電波は4K・8Kのものであっても、テレビに送信され、映し出される映像がフルハイビジョンになってしまいます。4K・8Kに対応するHDMIケーブルは通常よりやや高価になりますが、必要な場合は必ず対応のものを用意しましょう。

・4K・8K対応BS/CSアンテナ。
2022年現在、通常放送で4K・8Kに対応するテレビ放送は主にBS、CSの衛星放送になるため、4K、8K放送のご視聴には、BS/CSアンテナの設置が必要となります。またBS/CSアンテナが設置されている場合も、古い機種では一部の4K、8K放送チャンネルの視聴ができず、すべての4K・8K放送を視聴するためには、4K・8K対応のBS/CSアンテナ設置が必要になります。

既存のBS/CSアンテナで視聴できる4K放送は、主にNHK、民放局の無料放送で、以下のチャンネルになります。

・NHK 4K
・BS朝日 4K
・BSテレ東 4K
・BS日テレ 4K
・BSTBS 4K
・BSフジ 4K

その他、4K・8K対応BS/CSアンテナ設置で視聴できる4K、8K放送には以下のものがございます。

(4K放送)
BS放送・左旋
・WOWOW 4K(有料)
・ショップチャンネル 4K(無料)
・4K QVC(無料)
CS放送・左旋(すべて有料チャンネル)
・J SPORTS1‐4(4K)
・日本映画+時代劇 4K
・スターチャンネル 4K
・スカチャン1 4K
・スカチャン2 4K
・スカパー!プレミアムサービス
・スカチャン1 4K
*8K放送
・NHK BS8K(NHK受信料のみ)

従来のBS/CSアンテナで視聴できるチャンネルは、従来の衛星放送と同じ「右旋円偏波」を使用しているためアンテナ交換の必要がなく、また無料で視聴できます。その他のチャンネルは、新4K8K衛星放送のために新しく用意された「左旋円偏波」を使用しているため4K8K対応BS/CSアンテナでのみ受信が可能で、チャンネルも多くが有料となります。

【4K・8Kアンテナなどの設置工事について】

現在、ご自宅にBS/CSアンテナがないか、古い機種である場合で、4K・8Kテレビの設置、および視聴を検討されている方は、4K・8K対応のBS/CSアンテナを設置する必要がございます。ここではその手順、依頼できる業者などについてご説明いたします。

基本的に4K・8K対応型を含めたBS/CSアンテナの設置やチューナーの設定、ケーブルの接続などは、個人でも可能です。
ただチューナー設定やケーブルの接続は、マニュアルなどの確認で簡単にできますが、アンテナの設置にはさまざまな条件が生じます。
まず、個人で4K・8K対応BS/CSアンテナを設置する場合は、アンテナを一台のチューナーに接続して、一台のテレビでのみ4K、8K放送を視聴する場合に限られます。ご自宅に複数台の4K、8Kテレビを設置し、すべてのテレビで4K、8K放送を視聴される場合は、ブースター、分配器の設置などを含む配線工事が複雑になるため、個人での設置は難しくなります。
さらにご自宅のベランダなど、比較的、安全な場所にBS/CSアンテナを設置できる条件が整っている場合のみ、個人での設置が可能となります。屋根の上など高所へのアンテナ設置作業は、非常な危険が伴いますので、個人での設置は絶対におやめください。
またベランダなどへ設置する場合も、アンテナそのものや機材などの落下事故には最新の注意が必要となります。
他にも、BS/CSアンテナの設置には、安定した電波受信のためにアンテナの緻密な調整から、配線の整理などの作業も必要となりますので、ご自宅の条件や複数台のテレビでご視聴になりたいなど、個人での設置が難しい場合は、アンテナ工事の専門業者に頼むことが無難です。

(4K・8K対応アンテナ工事業者の選び方)
4K・8K対応BS/CSアンテナの設置工事を依頼できる主な業者は、以下の通りです。

・家電量販店やホームセンター。
・町の電気店。
アンテナ工事の専門業者。

また新築住宅であれば建築を担当したハウスメーカー。引っ越し時には引っ越し業者。リフォーム時にはリフォーム業者などにアンテナ設置工事を依頼することもできます。
それぞれの業者の特徴。依頼するメリット、デメリットなどは詳しく解説すると長くなりますので、別コラムでご説明いたします。
基本的にお勧めできるのは、低価格で保証などのサービスも充実し、技術も確かなケースが多いアンテナ工事の専門業者への依頼です。
ただアンテナ工事業者も数が多いため、中には施工品質が低く、粗悪な機材や不要な工事の追加などで高額の工事費用を請求する悪質な業者も存在します。そのためホームページに記載されている価格やサービス内容などが明確か、従業員の実際の対応は丁寧でわかりやすいかなどの点で、優良業者を見極める必要がございます。
また現地調査、見積もりが無料で、出張料やキャンセル料などが発生しない業者を選んで、相見積もりを行うのも優良業者の選定のためには有効な方法です。優良業者を選ぶコツについても、詳しくは別コラムで解説しております。

【まとめ】

2022年現在の4K、8K放送は衛星放送が中心であり、地デジ放送での対応は未定になっております。また特に8K放送を行うチャンネルはまだまだ数が少ないのが現状です。
しかし4K、8Kの鮮烈な映像体験には一見の価値があり、特に映画やドラマ、またスポーツなどイベント中継、海外の風景などを臨場感あふれる映像で楽しみたい方にはお勧めといえます。

4K、8K放送にご興味がおありで、4K8K対応BS/CSアンテナ工事をお考えのお客様は、疑問点やご質問など、まずはあさひアンテナまでお気軽にお問い合わせくださいませ。

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アンテナ本体 型番

  • デザインアンテナ

    型番:UAH201(最新モデル)
    (同軸ケーブル:白か黒の2色のうち、おすすめは外壁になじむ色)

    工事費込み 20,000円(税込)

    カラーバリエーションはオフホワイトライトブラウンスーパーブラックブラックブラウンの4色から現場で選択することが可能です。同じUHF20素子相当のデザインアンテナを比較した場合、業界トップクラスの受信性能、高利得を誇る大手DXアンテナ社製。本体の厚みはわずか119mm、サイズは高さ590mm×幅220mmで業界最小クラス。コンパクトサイズのため狭い屋根裏や天井裏などへの取り付けも最適。壁面に取り付けの場合は、極細のビスを6箇所打ち込んで金具を取り付け、金具にガチャンと本体をはめ込みボルトを締めるだけの簡単施工が可能なため建物へのダメージを極力軽減できます。ブースターが必要な場合はUAH201の背面にスッキリ取り付けられる構造になっており、表にブースターが露出しないので外観もキレイに保てます(弊社では電波状況が悪くない限り、なるべくブースターも屋内の、分配器の近くに隠してしております)。修理の場合、ブースター内蔵タイプのデザインアンテナとは異なり、ブースターだけの交換をできるメリットがあります。太陽光発電システムや片流れ屋根で屋根上に屋根馬を立てられず昔ながらの八木アンテナを設置できない住宅にも最適。耐風速(破戒風速)50m/sですが、屋内や外壁など、強風の影響を受けにくい取り付け位置と形状をしているため、災害にも強いアンテナとなっております。当店人気ナンバー1の地デジアンテナでございます。

  • 八木アンテナ

    型番:UA20(最新モデル)
    工事費込み 15,000円(税込)

    その昔、八木秀次博士が発明した形状(魚の骨のような形状)からマイナーチェンジを繰り返し洗練されたフォルムとなり、中・弱電界エリアにも対応可能な安心のDXアンテナ社製。UHF20素子アンテナの性能で、吹きさらしで障害物の少ない屋根上に設置することが多いため利得が高くなっております。万が一、壁面や屋内でデザインアンテナを取り付けられない物件 にも最適。従来の鉄製の太いワイヤーとは異なり、ステンレス製の丈夫で錆びにくいワイヤー(支線)を採用。アンテナマストから屋根の四隅に向けて4本の支線を張り巡らせ、さらに張り巡らせた支線の途中からも屋根馬に向けて4本の支線をバランスよく張り、合計8本の支線で頑丈に設置しております。サイズは51.8cm×34cm×101.4cmとなっており、VHF(アナログアンテナ)と比較して、大幅なサイズダウンと軽量化がなされています。しかも耐風速(破壊風速)50m/s。地デジ放送が始まる前の時代より、屋根上に設置するアンテナは災害に強くなっていると言えるでしょう。当店で人気ナンバー2の地デジアンテナでございます。

  • 2K4K8K対応 BS/CS110度アンテナ

    型番:BC45AS(最新モデル)
    工事費込み 15,000円(税込)

    2018年12月1日以降、実用放送開始予定の4K8K衛星放送(NHKのみ4K&8Kを同時配信)に備えてオールマイティーなDXアンテナ社製のBC453をBS放送、CS放送をご覧になりたいすべての方へ提供しております(大規模な集合住宅は例外)。従来の2K専用BS/CS110 度アンテナと同じでサイズで円盤の直径は45センチ。そうでありながら、電送周波数の帯域が広いため、従来のフルハイビジョン(2K放送・約200万画素)からスーパーハイビジョン(4K放送・約800万画素/8K放送・約3,300万画素)まで受信可能です。「大は小を兼ねる」と言えます。2020年のオリンピックに向けて4K8Kの実用放送がますます拡充されるということが総務省より発表され、各メーカーの4K8Kテレビは増産がはじまり、その価格も落ち着いてきました。そのような状況のなか、あさひアンテナにも2K4K8K対応BS/CS110度アンテナの問合せが数多く寄せられております。最新式のアンテナでも、大量仕入れでコストをおさえて仕入れておりますので、低価格を実現できました。