2K放送と4K、8K放送の違い

2022年07月07日

近年、テレビの世界で大きく話題になったのが「4K」「8K」という言葉でしょう。
当初、2020年(令和2年)に予定されていた東京オリンピックは、新型コロナウイルスの流行により一年延期され、2021年(令和3年)の開催となりましたが、その間も4K、8Kテレビの売り上げは、順調に推移したといわれています。
地上波テレビ放送だけでなく、ケーブルテレビや光テレビ、映画やドラマなどのブルーレイソフト、また衛星放送やインターネット配信など、さまざまな形でのテレビ放送、動画の視聴法があふれている現在、従来にない高画質で、映画、テレビドラマなどを楽しみたい人が、それだけ多いという証だともいえます。

ただ、4K・8Kは従来のハイビジョンよりさらに鮮明な映像ということはわかっていても、具体的にどう違うのかがわからないという方もおられるでしょう。
また「そもそもなぜ4Kと8Kの2種類があるのか?」「4K・8K対応テレビを買っただけで4K・8K放送は見られる?」「地デジ放送で4K、8K映像は見られるのか?」「4K・8K放送を見るためにはテレビ以外に何が必要?」など、4K・8K放送に対して、さまざまな疑問をお持ちの方もいらっしゃると思います。

このコラムでは、2022年(令和4年)度の最新データに基づき、4K、8K放送およびその映像と、従来の2K放送との違いについて、その仕組みから、4K・8K映像をご視聴になれる放送などを中心にご説明いたします。
4K・8K映像は従来の2K放送とは具体的にどう違うのか、対応する放送にはどのようなものがあるのか、対応するテレビはじめどのような機材をそろえれば4K、8K映像が視聴できるのか、お読みいただければ明確に理解できると思います。
現在、4K・8K放送や対応のテレビにご興味がおありの方、購入を検討されている方の参考になれれば幸いです。

【現在の2K放送とはなに?】
最新の4K・8Kに対応する言葉が、現在の一般的なテレビ映像の画質を指す「2K」になります。
2Kという言葉も、例えばHV、HD、ハイビジョン、フルハイビジョンなどと混同されがちですが、これらはすべて、テレビ画面の解像度を表しています。
テレビの画面は、ピクセルという細かい正方形が縦横に数多く並んでいることで構成されています。このピクセルのひとつひとつが異なる色を発することで、全体として映像、動画を作り上げます、いうなればテレビ画面は、画像を構成するひとつひとつの素材が非常に細かいモザイク画のようなものともいえます。
そしてテレビ画面としては混同されがちな、2Kとハイビジョンですが、実際には微妙な意味の違いがございます。

現在ではすっかり一般化した「ハイビジョン(Hi-Vision)」とは、それ以前のアナログテレビ放送の映像に比べて、非常に高い解像度を持つ映像を指す「高精細度ビデオ(high definition video、HD)」または「高精細度テレビジョン放送 (High Definition television、HDTV)」の映像を指す、一般財団法人NHKエンジニアリングシステムの商標登録です。
つまりハイビジョンとは日本における高精細映像の愛称のようなものです。そして「HV」とはハイビジョンの略称。「HD」「HDTV」とは前述した正式名称の略称にあたり、基本的には同じものを指します。
このHD映像(ハイビジョン)にあたる映像にも画質にやや幅があり、テレビ映像では画面アスペクト比(画面の縦横の比)が16:9になり、解像度では主に以下の二種類になります。

・720p
正方形比率ピクセルにおいて、画面のピクセル数が横1280×縦720のテレビ画面です。0.9メガピクセル(92万1600画素)の動画となります。この画質であればハイビジョンに含まれ、パソコンなど固定画素ディスプレイの画面解像度では「WXGA」とも呼ばれます。

・1080p
正方形比率ピクセルにおけるピクセル数が1920×1080で、 2.1メガピクセル(207万3600画素)の動画となるテレビ画面です。
この画質はフルハイビジョン、または「FHD (Full HD)」。固定画素ディスプレイにおける画面解像度では「FHD」。そして「2K」とも呼ばれる画質です。

テレビ画面における「720p」と「1080p」の違いは、「ハイビジョン(HD)」と「フルハイビジョン(FHD)」とも呼ばれます。
これはかつて日本で地上波アナログ放送から、地上波デジタル放送(地デジ)への転換が進んでいた頃に、テレビの機種の違いとしてよく聞かれた言葉です。
地デジ放送では、基本的に1080p、FHDにあたる映像のテレビ電波を送信しています。しかし地デジ電波を受信するテレビが、地デジチューナーに接続したアナログテレビなど、HD画質に対応しない機器ではHD映像を映し出すことはできません。
そして地デジ放送が始まった当初は、FHD映像を完全に再現できる1080pの解像度を持つテレビ機器は、まだまだ高価なものでした。そのためやや解像度が低い分、廉価な720pの「ハイビジョン(HD)テレビ」が普及しました。
HDとFHDの画質は、画面が32型以下のテレビであれば、ほとんど違いは判別できません。しかしそれ以上の大画面テレビになると、FHD画質に比べて、HDの画質は、特に動きが激しいシーンではやや粗さが目立つようになります。
ただ2022年現在、地デジ対応のテレビ機器は、FHDの解像度が一般的になっております。

そして「2K」とは、いわゆるハイビジョンの中でももっとも高精細となる1080p、フルハイビジョン(FHD)の画質を指す言葉になります。
名前の由来は、FHDの横ピクセル数である1920が約2000であり、この数値を1000を表す「K(キロ)」によって表記したものです。
2022年現在、2K(フルハイビジョン、FHD)に対応するテレビ放送は、地上デジタル放送、各種ケーブルテレビや光テレビの他、衛星放送であればBS放送、CS放送の「スカパー!」「スカパー!プレミアムサービス」などになります。

(地デジ放送のハイビジョンとアナログテレビ放送の違い)
現在の2K映像である地デジ放送は、日本では2003年(平成15年)12月1日正午より導入がはじまりました。そして昭和の時代から続いていたアナログテレビ放送から地デジ放送へと完全に切り替わったのは、2011年(平成23年)7月24日正午のことです。
FHD画質である地デジ映像に比べ、かつてのアナログテレビ放送のテレビ画面は、画面アスペクト比は4:3もしくは16:9でした。解像度で言えば480iといわれ、ピクセル数はほぼ「640×480」で、30万7200画素の動画でした。またこの画素数の画面を「VGA」ともいいます。
また画素数にやや幅はあるものの、この水準の解像度を「SD(標準)画質」ともいいます。現在でもDVDの画像は720×480、704×480が一般的であり、SD画質に含まれます。

(日本のテレビ放送がアナログ放送から地デジへと変わった理由)
日本のテレビ放送が、アナログ放送から地デジ放送へと転換された理由は、携帯電話が急激に普及したことです。
地デジ以前のアナログテレビ放送では、テレビ放送の電波として「VHF(超短波)」と「UHF(極超短波)」と呼ばれる電波が利用されていました。そもそも電波とは、空間を伝わるエネルギーの波のことを指します。電波といえばよく「周波数」という言葉が聞かれますが、電波の周波数とは、電波の波が1秒間にどれだけ繰り返されているかを表すものです。この周波数が大きい、つまり1秒間に多く波が繰り返されていることを、電波の「波長が短い」といいます。VHFやUHFなど波長が短い電波(短波)は、直進性の性質が強くなります。

かつてのアナログ放送では、VHFの超短波は、主にNHK、広域民放の電波として、UHFの極超短波は東京MX(東京都)やサンテレビ(兵庫県)など、日本各地の都道府県内を主な放送エリアとして、広域民放キー局とのネットワークを結んでいない独立放送局。いわゆる地方局、地方チャンネル、ローカル局の電波として利用されていました。
そのためアナログ放送時代は、VHF、UHF(UHF局、UHFチャンネル)は、それぞれの放送チャンネルの通称でもありました。
昭和中期にアナログテレビ放送がはじまって以降、平成初期までの日本では、社会においてテレビ電波以外に利用される電波が少なかったため、テレビ放送だけがVHF、UHFの幅広い周波数帯を利用しても、特に問題が生じることはありませんでした。

しかし2000年代以降、平成の中頃になってから、社会において急激に携帯電話が普及しはじめます。そのため必要となる電波の周波数帯が急激に広まってゆき、求められる周波数帯が不足してゆきました。
そこでVHF、UHFの幅広い周波数帯を使っていたアナログテレビ放送を、データ圧縮が可能なデジタル放送に転換して、UHFの一部周波数帯に集中させることで、大幅に余裕が出た電波の周波数帯を、携帯電話などの通信用に用いるという計画が立てられました。
これが、2000年代の初頭から8年間かけて、アナログ放送から地デジへの大転換が行われた理由になります。

かつてのアナログテレビ放送では、テレビ電波を波のまま(アナログ波)送信していました。対して地デジ放送は、デジタル放送といわれる通り、従来のアナログ波の信号を、デジタル回路を用いて「0」「1」のデジタル信号に変換し「矩形波(くけいは)」と呼ばれる波で送信しています。この変換の手順が入るため、かつてのアナログ放送に比べて、現在の地デジ放送はチャンネルを切り替える際、一瞬の遅れが生じるようになっています。

一方、アナログ派をデジタル信号に変換することで、細かい部分の情報を省いて大幅にデータを圧縮することか可能となり、同じ内容でも電波に乗せる情報量が少なくて済むようになりました。さらに電波のノイズにも強くなり、ノイズが混入した場合も、エラー検出や訂正機能によって信号の劣化が起こらず、元の情報に復元できるようにもなっています。
この結果、地デジ放送は、使用する電波は格段に少なくとも、かつてのアナログ放送に比べてクリアで大量の情報を送ることが可能になりました。ただかつてのアナログ放送では、電波にノイズが入っても画面は乱れるものの、視聴は可能でした。対して地デジ放送でノイズがある程度、大きくなると、エラー検出、訂正機能などでは復元できなくなり、まったく受信できなくなります。

地デジ放送では、送信できる情報量が増大したことにより、SD画質より情報量が大きくなる高精細画像(FHD)を送信できるようになりました。他にも膨大な情報伝達量を生かして、アナログ放送にはなかったさまざまな機能が追加されています。
テレビ放送の地デジ化によって追加された主な性能、機能は、以下のようなものです。

・SDTV/マルチ編成
地デジ放送において、かつてのアナログテレビと同じ480i(SD放送)で放送信号を送信した場合には、同時間帯に最大、3番組の編成が可能になります。視聴者から見れば、ひとつの同じチャンネルで3つの番組を選ぶことができます。

・高音質・多機能音声
十分な感度で地デジ電波を受信できる環境であれば、テレビ放送の音質劣化がほとんど生じなくなります。また2.0chステレオによる二か国語放送や5.1chサラウンドでの放送も可能になりました。近年ではこの副音声を利用して、テレビ番組の主音声とは別に、出演者が番組の裏話などを語る副音声放送なども行われています。またアナログ放送の時代にときおり見られた、テレビの番組がCMに切り替わると音声が大きくなる現象も、日本民間放送連盟が2012年(平成24年)10月1日から、番組とCMの音声の平均値をそろえる基準を採用したことで解消されました。

・電子番組表、番組情報
すでにご存じでしょうが「電子番組ガイド(EPG)」の導入により、テレビなどの受信機側で、テレビ情報誌のように、約一週間分の各チャンネルの番組表や、個々の番組内容などの情報を閲覧できるようになりました。またテレビ本体の録画機能や、HDDレコーダーなどで番組表から録画予約を行い、該当の番組が緊急放送や前番組の延長などにより放送時間がずれた場合にも、自動的に番組の放送時間変更を判断し、追随して録画時間を変更。正確な録画が可能になっています。

・データ放送
テレビ番組の視聴以外にも、リモコンの「d」ボタンを押すことで、各テレビ局から配信される、データ放送の閲覧が可能となりました。各地域のニュースや天気予報、また各テレビ局の番組情報などを閲覧できます。

・双方向サービス
同じくリモコンについている「青」「赤」「緑」「黄」の4色ボタンを利用して、視聴者がテレビを見ながら、テレビ番組内の視聴者参加型クイズやアンケート、投票などに参加することができます。

【4K、8K放送とは?】
そして、本題となる4K・8K映像、および放送についてです。
ここまでの説明でおおよそお分かりになるでしょうが、基本的に、従来の2K映像のそれぞれ4倍、8倍に相当する、より高精細のテレビ映像および、その映像を送信するテレビ放送のことになります。

(4K・8K映像について)
現在の大型2Kテレビや、2K画質のパソコン画面などは、もちろん十分に高精細なものです。しかし、それでもテレビやパソコンの画面に目を近づければ、個々のピクセルの形は視認できます。パソコンの画面上のアイコンなどをよく見れば、曲線や斜線などでは、ピクセルの形でギザギザを見て取れることもあります。
しかし4K、8Kのテレビ画面では、目を凝らしても各ピクセルの視認は困難であり、非常に細かくなめらかな映像を実現します。

・4K映像
テレビ画面における「4K(2160p)」とは、画面アスペクト比16:9。画面解像度3840×2160。画素数8,294,400の高精細映像のことです。
4Kとはやはり横の解像度の数値、3840が約4000で、それを「K(キロ)」で表したもので、他にも「UHD」「QFHD」「ウルトラHD(ハイビジョン)」などとも呼ばれます。

・8K映像
「8K(4320p)」はやはり画面アスペクト比16:9。画面解像度7680×4320。画素数33,177,600の高精細映像です。
同じく横解像度の7680が約8000で、それをキロで表して8Kと呼ばれ、他にも「スーパーハイビジョン」「8K UHD(8Kウルトラハイビジョン)」などとも呼ばれます。

このような高精細画面は、特に大型テレビで効果的となります、
昔のデジタルカメラや携帯電話などで撮影した画像も、テレビ画面と同じく細かい画素(ピクセル)により構成されていました。しかし昔のデジタル画像は画素数が少ないため、拡大すると画素のギザギザが際立つ、不鮮明な画像になりました。
テレビ画面も同じく、SD画質やHD画質を、映画館のスクリーンのような極端な大画面に拡大すると、同じように粗い画像になってしまいます。かつてのアナログテレビから地デジ映像になったことで、それまでは37型(インチ)程度が限界だったテレビ画面が、地デジでは50インチを超える大画面も可能となりました。
しかし地デジの2K映像も、テレビ画面が50インチの大きさを超えると、画面がやや不鮮明になってきます。ただこのような50インチ越えの大画面テレビであっても、4K、8Kに対応する機種であれば、高精細画像のままで迫力の大画面を楽しむことができます。

ピクセルと画面サイズの関係を具体的に示すために、仮に2Kと4K、8Kの映像を、個々のピクセルは同じ大きさで並べたとします。
まず4K画面は、2K画面を4つ並べたのと同じ大きさになります。さらに4Kと8Kの大きさも同様で、4K画面を4つ並べた形が8K画面になります。したがって2K画面と比べた場合は、8Kの画面は4×4で、16個の2K画面を並べたに等しい画面となるのです。
ちなみに同じ方法でアナログ放送のSD画質と、ハイビジョン(HD)、フルハイビジョン(2K)画面を比べた場合には、それぞれ高精細になるほど、一世代前の画面より一回りほど大きく、およそ2倍の大きさの画面になります。

したがって4Kや8Kの映像は、従来の2K映像よりも大画面に適したものといえます。
4K映像では、50インチ以上の大画面でも映像が荒くならず、視野が広がって新しい臨場感が味わえます。そのため実際の4Kテレビにおける実用的なサイズは、50インチ以上になります。
そして8K放送になると、より大画面で高精細な画面はもちろん、360度の方向からのサウンドに包まれるような臨場感も味わえます。8K放送では22.2マルチチャンネルの立体音響を実現しているため、轟音が鳴り響くアクション映画や、大瀑布を映し出す映像など、まるでその場にいるかのような迫力を楽しめます。8Kテレビの実用的なサイズは、100インチからになります。

(4K・8K映像の特徴)
画面の精細さの他にも、4K、8K映像のテレビ映像、音声には、多くの特徴がございます。
基本的に、テレビ画面などの映像の画質を決める要素は、以下の5つとなります。

(1)解像度。(画素数によるきめ細かな映像の表現)
(2)ビット深度。(きめ細かい色彩やグラデーションの表現)
(3)フレームレート。(滑らかな動きの表現)
(4)色域。(鮮やかな色彩の表現)
(5)輝度。(ダイナミックレンジと呼ばれる映像の明るさの表現)

4K、8K映像では、高解像度化にともない、その他の要素も総合的に強化されています。
具体的には以下の通りになります。

・広色域化。
2K放送に比べ、4K・8K映像では、表現可能な色の範囲が大きく拡大しています。これにより、現実の風景で見る色により近い色を実現させることが可能になりました。

・画像の高速表示。
テレビ映像は、一瞬間に何枚もの映像を映し出すことで、映像が動いて見える「動画」を表現しています。
そして2K映像の場合、動画は1秒間に30コマ(60iの2フィードが1コマ)となる映像でしたが、4K・8K映像では、最大で1秒間に120コマの表示が可能になりました。このような画像の高速表示化によって、動きの激しいスポーツやアクション映画などの映像も、瞬間に激しい攻防を繰り広げる素早い動作もぼやけることなく、滑らかな映像で表示することが可能となります。

・多階調表現。
色彩の階調(グラデーション)についても、従来の2Kでは約1600万階調(RGB各色8ビット)であったのに対し、4K・8Kでは、およそ約10億階調(RGB各色10ビット)へ拡大しています。このような多階調表現により、画面上で光から影、色彩が徐々に変わる部分などの色の変化が滑らかになって、より自然な映像の表現が可能となりました。従来の2K映像では色がつぶれて見えることが多かった、光が明るい部分の色彩も、より現実の映像に近い、細かな色調の違いを再現できるようになっています。

・輝度を表現するHDR技術。
HDRとは「High Dynamic Range(ハイダイナミックレンジ)」の略で、従来の2K映像における輝度「Standard Dynamic Range/SDR(スタンダードダイナミックレンジ)」よりも幅広い輝度(ダイナミックレンジ)が表現可能となった、次世代の高画質映像技術です。
従来の2K映像では、暗い部屋から見て外の明るい窓の背景色が白く潰れたり、夜景の星が暗く見えにくくなったりすることがありました。しかしHDR技術によって、映像で表現できる明るさの範囲が大きく拡大して、白飛びなどが改善。より現実に近い明るさの表現が可能となりました。
例えば2K映像で太陽が輝く真夏の青空を映し出すと、太陽光によって全体が白っぽい映像になりましたが、4K・8K映像ではこのHDR技術により、太陽の明るさと青空のコントラストも明確に表現できます。逆に暗いシーンでも、陰影の色調の差から何が映っているのか、明確にわかりやすくなっています。

【4K・8K映像を視聴できる「新4K8K衛星放送」の特徴】
2022年現在、テレビ放送で、4K・8K映像を送信しているのは、衛星放送であるBS、CS放送のみになります。
そして現在、地上デジタル放送における4K放送サービスの、具体的な計画はございません。
そのため、4K映像対応のパソコンやゲーム機、ブルーレイ映像の再生などを別とすれば、4K・8Kテレビの用途は、主に衛星放送の視聴になります。
この4K・8Kに対応する衛星放送のチャンネルは、総合して「新4K8K衛星放送」と呼ばれています。

また新4K8K衛星放送の開始にあたり、テレビ電波に関して「右旋(うせん)」と「左旋(させん)」という言葉が、新しく登場しました。
これは衛星から発信される放送電波の違いで、進行方向に向かって右回りのものを「右旋(右旋円偏波)」。左回りのものを「左旋(左旋円偏波)」と呼びます。
従来の衛星放送ではすべて右旋の電波を使っていましたが、日本が使用できる衛星放送用の周波数は、ほとんどがすでに使用されており、新4K8K衛星放送のために使用する周波数を確保できなかったため、反対側の偏波面(左旋)も使うことになったのです。
したがって右旋の電波で送られる4K・8K放送のチャンネルは、従来のBS/CSアンテナでも受信が可能ですが、左旋の電波で送られる4K・8K放送のチャンネルを受信、視聴するためには、左旋の電波を受信できる、専用の4K8K対応BS/CSアンテナが必要になります。

(新4K8K衛星放送で視聴できるチャンネル)
2020年現在、新4K8K衛星放送で視聴できるチャンネルには、以下のものがございます。

《4K BS右旋チャンネル》
・NHK BS 4K(無料/受信料のみ)
・BS朝日4K(無料)
・BSテレ東4K(無料)
・BS日テレ4K(無料)
・BS-TBS 4K(無料)
・BSフジ4K(無料)

《4K8KBS左旋チャンネル》
・NHK BS 8K(無料/受信料のみ)
・ショップチャンネル 4K(無料)
・4K QVC(無料)
・WOWOW(有料)

《4KCS左旋チャンネル(すべて有料)》
・J SPORTS 1(4K)
・J SPORTS 2(4K)
・J SPORTS 3(4K)
・J SPORTS 4(4K)
・スターチャンネル 4K
・スカチャン1 4K
・スカチャン2 4K
・日本映画+時代劇4K

基本的に、従来のBS/CSアンテナでも視聴できる、右旋の電波で受信できるチャンネルは、BS放送のNHKや各広域民放局による、無料放送のチャンネルになります。逆に専用アンテナが必要な、左旋の電波で受信できるチャンネルは、BS放送、CS放送とも大半が、月額契約料金が必要な有料チャンネルになっています。

【新4K8K衛星放送を視聴するための機器、設備】
新4K8K衛生放送をご視聴になるために、必要な機器は以下の通りです。

・4K・8K対応テレビ、4K・8K対応チューナー。
4K・8K映像を表示する受像機です。この機器がなければ、たとえ他の設備は揃えても、映し出される映像は4K・8Kになりません。
また注意点として、例えば4Kであれば「4K対応テレビ」と「4Kテレビ」は異なるものになります。4Kテレビには「4Kチューナー」が内蔵されていますが、4K対応テレビは機器との接続により4K映像を映し出せるだけで、4Kチューナーは内蔵されておりません。
4K8K対応テレビでも、4K8Kチューナーが内蔵されていない場合は、別途、チューナーを用意する必要があります。

・4K/8K対応HDMIケーブル。
4K・8Kチューナーなどの機器を4K・8K対応テレビに接続して視聴する場合、4K、8Kに対応する専用のHDMIケーブルが必要です。
現在の2K機器に使われる、4K8K非対応のHDMIケーブルを使用すると、新4K8K衛星放送であっても、映し出される映像は2Kになってしまうので注意が必要となります。

・4K・8K対応BS/CSアンテナ。
前述のように、右旋の衛星電波で送られるチャンネルであれば、現在のBS/CSアンテナでも受信は可能です。しかし左旋の主に有料チャンネルを視聴する場合には、改めて4K・8K対応のBS/CSアンテナを設置する必要があります。
また4K・8K対応のBS/CSアンテナを設置する場合には、アンテナ本体だけでなく、ブースターや分配器、混合器(分波器)、などの機器も、4K・8K対応のものに交換しなければなりません。
新4K8K衛星放送に対応するアンテナ関係の機器の目印には「SHマーク」があります。これはBS/110度CS右左旋放送受信帯域に対応した機器の中でも、電子情報技術産業協会で審査され、一定以上の性能を持つ、新4K8K衛星放送受信に適した衛星アンテナ、受信システム機器として登録されたものに付けられるマークになります。

(新CAS(ACASチップ)について)
新4K8K衛星放送では、従来の2K放送の視聴に用いられる「B-CASカード」に比べ、より高精細な映像を保護するため、暗号機能が高度化された「ACASチップ」を採用しています。ACASチップは新4K8K衛星放送に対応するテレビなどの受信機に搭載されており、B-CASカードと同じ機能も持ち、有料放送の視聴制御(CAS)や、無料放送の著作権保護(RMP)のために利用されています。機器に内蔵される形となるため改ざんが難しくなり、より一層セキュリティが強化されました。
そして新4K8K衛星放送で、有料放送の申し込みなどの際には、受信機ごとに割り振られた20桁の「ACAS番号」が必要になります。この番号はACASチップごとに異なるものが書き込まれており、リモコンなどの操作によってテレビ画面に表示することが可能です。

(新4K8K衛星放送を視聴するときの注意点)
新2K4K衛星放送対応のBS/CSアンテナを設置する際には、自宅内の配線や機器から電波が外部に漏れないように、前述した専用の、適切な機器の使用、および適切な工事が必要です。左旋の衛星電波を受信するアンテナを取り付けた際に、古いブースターや分配器、壁面端子などが使われており、同軸ケーブルの線が剥き出しになっていたりすると、電波が外部に漏れ、同じ住宅内にある無線LANなどの通信システムに悪影響を与えます。また逆に、周囲の機器などの電波が入り込んで、新4K8K衛星放送の受信に悪影響を与えることもございます。

【まとめ】
4K8K放送と従来の2K放送、およびテレビ本体の映像や性能の違い。また現在、4K・8K映像に対応する新4K8K衛星放送の概要は、以上の通りになります。現在、ご自宅に設置されているBS/CSアンテナが4K8K対応のものでないご自宅でも、BSの無料放送であれば、4Kテレビの設置により、4K映像がご覧になれることになります。

もしご自宅で4K8Kテレビの導入を考えておられて、現在のBS/CSアンテナからあらためて新4K8K衛星放送対応のBS/CSアンテナ、および対応機器を設置なさりたいお客様は、アンテナ本体や必要な機器および工事に関するどのようなご質問でも、まずはあさひアンテナにお問あわsくださいませ。

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アンテナ本体 型番

  • デザインアンテナ

    型番:UAH201(最新モデル)
    (同軸ケーブル:白か黒の2色のうち、おすすめは外壁になじむ色)

    工事費込み 20,000円(税込)

    カラーバリエーションはオフホワイトライトブラウンスーパーブラックブラックブラウンの4色から現場で選択することが可能です。同じUHF20素子相当のデザインアンテナを比較した場合、業界トップクラスの受信性能、高利得を誇る大手DXアンテナ社製。本体の厚みはわずか119mm、サイズは高さ590mm×幅220mmで業界最小クラス。コンパクトサイズのため狭い屋根裏や天井裏などへの取り付けも最適。壁面に取り付けの場合は、極細のビスを6箇所打ち込んで金具を取り付け、金具にガチャンと本体をはめ込みボルトを締めるだけの簡単施工が可能なため建物へのダメージを極力軽減できます。ブースターが必要な場合はUAH201の背面にスッキリ取り付けられる構造になっており、表にブースターが露出しないので外観もキレイに保てます(弊社では電波状況が悪くない限り、なるべくブースターも屋内の、分配器の近くに隠してしております)。修理の場合、ブースター内蔵タイプのデザインアンテナとは異なり、ブースターだけの交換をできるメリットがあります。太陽光発電システムや片流れ屋根で屋根上に屋根馬を立てられず昔ながらの八木アンテナを設置できない住宅にも最適。耐風速(破戒風速)50m/sですが、屋内や外壁など、強風の影響を受けにくい取り付け位置と形状をしているため、災害にも強いアンテナとなっております。当店人気ナンバー1の地デジアンテナでございます。

  • 八木アンテナ

    型番:UA20(最新モデル)
    工事費込み 15,000円(税込)

    その昔、八木秀次博士が発明した形状(魚の骨のような形状)からマイナーチェンジを繰り返し洗練されたフォルムとなり、中・弱電界エリアにも対応可能な安心のDXアンテナ社製。UHF20素子アンテナの性能で、吹きさらしで障害物の少ない屋根上に設置することが多いため利得が高くなっております。万が一、壁面や屋内でデザインアンテナを取り付けられない物件 にも最適。従来の鉄製の太いワイヤーとは異なり、ステンレス製の丈夫で錆びにくいワイヤー(支線)を採用。アンテナマストから屋根の四隅に向けて4本の支線を張り巡らせ、さらに張り巡らせた支線の途中からも屋根馬に向けて4本の支線をバランスよく張り、合計8本の支線で頑丈に設置しております。サイズは51.8cm×34cm×101.4cmとなっており、VHF(アナログアンテナ)と比較して、大幅なサイズダウンと軽量化がなされています。しかも耐風速(破壊風速)50m/s。地デジ放送が始まる前の時代より、屋根上に設置するアンテナは災害に強くなっていると言えるでしょう。当店で人気ナンバー2の地デジアンテナでございます。

  • 2K4K8K対応 BS/CS110度アンテナ

    型番:BC45AS(最新モデル)
    工事費込み 15,000円(税込)

    2018年12月1日以降、実用放送開始予定の4K8K衛星放送(NHKのみ4K&8Kを同時配信)に備えてオールマイティーなDXアンテナ社製のBC453をBS放送、CS放送をご覧になりたいすべての方へ提供しております(大規模な集合住宅は例外)。従来の2K専用BS/CS110 度アンテナと同じでサイズで円盤の直径は45センチ。そうでありながら、電送周波数の帯域が広いため、従来のフルハイビジョン(2K放送・約200万画素)からスーパーハイビジョン(4K放送・約800万画素/8K放送・約3,300万画素)まで受信可能です。「大は小を兼ねる」と言えます。2020年のオリンピックに向けて4K8Kの実用放送がますます拡充されるということが総務省より発表され、各メーカーの4K8Kテレビは増産がはじまり、その価格も落ち着いてきました。そのような状況のなか、あさひアンテナにも2K4K8K対応BS/CS110度アンテナの問合せが数多く寄せられております。最新式のアンテナでも、大量仕入れでコストをおさえて仕入れておりますので、低価格を実現できました。