屋外用地デジアンテナは八木式アンテナが最強? 人気のデザインアンテナ、ユニコーンアンテナと特徴比較&おすすめの選び方紹介

2023年09月06日

あさひアンテナ アンテナ工事 無料相談
2023年(令和5年)の現在でも、戸建て住宅に設置されるテレビアンテナと言えば、衛星放送用のパラボラアンテナ(BS/CSアンテナ)を除き、住宅の屋根の上で、長いマスト(ポール、支柱)の先に取り付けられる、魚の骨のような形状のアンテナを連想される方が多いのではないでしょうか?

このようなテレビアンテナは、八木式アンテナ(八木アンテナ)と呼ばれ、その発祥は大正時代に当たる1920年代にさかのぼります。

そして1950年代、昭和の中頃に、日本のテレビ放送、いわゆるアナログテレビ放送がスタートして以降、2000年代前半に地デジ放送(地上デジタル放送)がはじまるまで、八木式アンテナは、戸建て住宅などの屋外に設置される、ほぼ唯一のテレビアンテナ機種でした。

日本のテレビアンテナといえば、八木式アンテナの形を思い浮かべる方が多いのも、半世紀以上にわたって、テレビアンテナと言えば八木式アンテナのイメージが定着していたからとも言えます。

八木式アンテナに続く新しい地デジ放送用テレビアンテナ機種が登場したのは、地デジ化が進んだ2000年代の後半、住宅の壁面などに設置される薄型の地デジアンテナ第二世代、デザインアンテナが普及したときになります。

さらに近年では、ポール状のスタイリッシュなデザインで八木式アンテナと同じく屋根の上に設置される、ユニコーンアンテナと呼ばれる第三世代の地デジアンテナも登場しております。

このように地上波テレビ放送の地デジ化以降、テレビアンテナ(地デジアンテナ)には、ニューモデルといえる機器が次々と登場しており、その人気が広まっております。

しかしそんな現在でも、八木式アンテナは、地デジアンテナの世界ではもっともシェアの多い機種となっております。

その秘密は、現在においても、八木式アンテナは地デジ放送の受信性能において、最強と言える地デジアンテナである点です。またそれでいて、アンテナ本体の価格や設置費用が、他の機種に比べて安く抑えられるのも大きな魅力です。

ただ地デジアンテナ各機種のスペック表を確認する限り、現在ではデザインアンテナやユニコーンアンテナにも、20素子相当、26素子相当などのモデルが登場し、通常モデルでは20素子が最大となる八木式アンテナに比べて、受信性能では劣らないようにも思えます。

しかし八木式アンテナには、数値上のスペックの他にも、他機種に比べて地デジの受信性能が高くなるさまざまな要素があり、それらの点が、現在でも受信性能においては最強の地デジアンテナの王座を維持し続ける秘密になっております。

そこで当コラムでは、八木式アンテナが他の地デジアンテナ機種について受信性能で勝る理由をはじめ、現在でも八木式アンテナが他のモデルに優れる点。または逆にデザインアンテナ、ユニコーンアンテナが八木式アンテナより優れる点をすべてご説明いたします。

当コラムの解説をご参考に、真に「最強の地デジアンテナ」と呼べる機種とは何なのか、お客様ご自身でご判断いただければ幸いです。

なお、地デジ放送用の地デジアンテナ、衛星放送用のBS/CSアンテナの総合的な紹介、および各機種の特徴の比較などについては、以下のコラム記事でも詳しくご説明しております。

・地デジ用と衛星放送用テレビアンテナの種類と設置工事の方法とは? ご要望に適した機種の選び方を徹底解説!

他にも、各テレビアンテナに適した、戸建て住宅内の設置位置と、その特徴については、以下のコラム記事で詳しくご説明しております。

・戸建て住宅のテレビアンテナ取り付け工事で、アンテナを設置できる場所とは? その費用からメリット・デメリットまで徹底解説!

そもそも「地デジアンテナ」とは何か?

地デジアンテナとは、読んで字の如く、地デジ放送(地上デジタル放送)の電波を受信するためのテレビアンテナです。

……と申し上げると、当たり前の話になってしまいますので、まずは地デジアンテナが受信する「地デジ電波」と「地デジ放送」について解説いたします。

現在の地デジ放送は、日本国内の要所に設置された地デジの電波塔、具体的には東京都墨田区押上の東京スカイツリーなど、広範囲に地デジ電波を送信する送信所(基幹局、親局)と、距離や地形などの影響で送信所からの電波が届きにくいエリアに、地デジ電波を中継するため、送信所を取り囲む形で要所に設置された大小の中継局(サテライト局)から周辺エリアに地デジ電波を送信することで、日本国内のほぼ全域をカバーしているテレビ放送です。

現在の地デジ放送は、それ以前の日本の主要なテレビ放送(衛星放送を除く)であった地上アナログ放送から転換する形で2000年代初頭にスタートしたテレビ放送です。

アナログ放送は、第二次世界大戦後、1953年(昭和28年)2月1日にNHKの本放送としてスタートした、日本で最初のテレビ放送の形式でした。以降、アナログ放送は2000年代初頭の平成前期まで継続されていました。

しかしその頃には、すでに従来のアナログ技術から、デジタル技術への転換が世界的に進んでいました。さらに携帯電話の爆発的な普及により、それまでテレビ放送が多くを使用していた電波の周波数帯を、大きく削減する必要が出ました。

そこで政府の主導により、従来のアナログテレビ放送から、使用する周波数帯をより少なくできるデジタル放送への転換がすすめられたのです。

従来のアナログ放送では、テレビの映像信号をそのまま電波の強弱に変換し、日本各地の電波塔から各地に送信していました。

なお地デジ放送、アナログ放送とも、電波塔を使用して地上から電波を送信するため、主に衛星放送の対比として「地上波放送(地上波テレビ放送)」とも呼ばれます。

しかしデジタル放送(地デジ放送)では、この映像信号をまず「0」「1」のデジタル信号に変換し、この信号をさらに電波の波長へと変換して、電波塔から送信しているのです。

このデジタル化によって、映像信号から無駄な情報を大きくカットできるため、使用する周波数帯は大幅に削減しながら、送信する情報量は格段に大容量となったのです。

かつてのアナログ放送に比べ、現在の地デジ放送では、使用する周波数帯は削減しながら、約4.5倍の情報を送ることが可能となっております。

なお現在の地デジ放送は、2003年(平成15年)12月1日の午前11時より、東京、大阪、名古屋の主要な都市圏でスタートし、放送エリアを徐々に広めてゆきました。

ただ一般のご家庭などで地デジ放送を受信するためには、従来のアナログ放送用のテレビ電波から、地デジ電波を受信できる地デジアンテナに交換するほか、テレビなどの受信機器も、地デジ対応型や地デジチューナーを用意する必要がありました。

そのため、地デジ放送の開始後もしばらくの間、地デジ放送への移行期間として、アナログ放送は継続されておりました。なお地デジ放送、アナログ放送は、使用される周波数帯と、情報量の増加による画質や性能などが異なるだけで、放送されるチャンネルなどの内容はまったく同一のものでした。

その後、2011年(平成23年)7月24日の正午に、アナログ放送が終了(完全停波)し、日本のテレビ放送は、地デジ放送へと完全に転換されたのです。(ただ同年3月11日に発生した東日本大震災の影響による特例措置として、被災地を中心とした一部地域では、その後もしばらくの間、アナログ放送が継続されました)

そして現在、地デジ放送に使用されるテレビ電波は、UHF波(極超短波)でも、470MHzから710MHzまでの周波数帯になり、その長さは、約40センチから60センチ程度です。

なおMHz(メガヘルツ)とは電波の波長を示す単位で、1MHzは1秒間に100万回の波長を繰り返すことを示します。つまり地デジ放送の電波は、1秒間におよそ4億7千万回から、7億1千万回の波長を繰り返していることになります。

そのため、現在の地デジアンテナとは、UHF波を受信する「UHFアンテナ」の中でも、470MHzから710MHzまでの周波数帯に特化したアンテナである、といえます。

ちなみに地上アナログ放送で使われていたテレビ電波は、VHF波とUHF波の二種類になります。アナログ放送時代をご存じの方なら覚えおられるのではないでしょうか。

詳しくは、日本全域で放送されていたNHKおよび広域民放では、UHF波よりやや周波数帯が低いVHF波(超短波)のうち、90MHzから108MHzのローバンド。および170MHzから222MHzのハイバンドの周波数帯が使われていました。

そして、例えば東京都の東京MX、兵庫県のサンテレビジョンのように、三大都市圏の主要な都府県で個別に存在する各地の独立放送局が、所在する都府県内を放送エリアとして放送する地方チャンネルでは、地デジ放送と同じUHF波のうち、470MHzから770MHzまでの周波数帯を使用しておりました。

このためアナログ放送時代のテレビアンテナは、日本全国で使用される主なテレビアンテナとしてVHFアンテナが、そして地方チャンネルが視聴できるエリアでは、UHFアンテナが追加設置されていました。

なおアナログ放送時代のテレビアンテナのうち、VHFアンテナは、現在ではFMラジオ用以外に使い道はございません。ただ地方チャンネル用のアンテナは、現在と同じUHFアンテナのため、地デジアンテナに流用することができ、現在もアナログ放送当時のUHFアンテナが、2023年現在も地デジアンテナとして使用されている例がございます。

ただアナログ放送時代のUHFアンテナの場合、現在では相当の老朽化が予想され、突然の故障や倒壊などのトラブルが予想されます。

他にも、当時のUHFアンテナは、地デジアンテナより700MHz帯で受信できる周波数帯がやや広い分、携帯電話、スマートフォンなどの基地局の付近では、地デジ電波以外の周波数帯の電波を拾ってしまい、それが「ブースター(増幅器)」で増幅されることにより、地デジ放送が正しく映らない電波障害にいたる「700MHz電波障害」のリスクもございます。

そのため、現在でもアナログ放送時代のUHFアンテナを地デジアンテナとしてご利用になっているお住まいでは、できるだけ早急に、最新型の地デジアンテナへと交換されることをオススメいたします。

また、旧来のアナログ放送用のテレビアンテナから、地デジアンテナの変化によって起こったポイントとしては、アンテナ本体の小型化、および新機種の登場が挙げられます。

前述の通り、現在の地デジ放送の電波、UHF波の波長の幅は40センチから60センチ程度です。対してアナログ放送時代のVHF波の波長は、1.4メートルから3.3メートル程度の幅でした。

したがって、アナログ当時の主なテレビアンテナであったVHFアンテナに比べると、現在の地デジアンテナ(UHFアンテナ)は、受信する波長の幅が短い分、小型化が実現できるようになっているのです。

アナログ放送時代、戸建て住宅などに設置されるテレビアンテナは、VHFアンテナ、UHFアンテナとも、屋根の上に設置される、魚の骨に似た骨組みのような形状をもつ「八木式アンテナ」のみでした。

しかし現在の地デジアンテナでは、八木式アンテナも小型化が進んでいる他、デザインアンテナ、ユニコーンアンテナといった、従来のテレビアンテナの概念を覆す、さまざまな形状とメリットを持つテレビアンテナが登場しております。

またテレビ放送自体も、アナログ放送時代は、主にブラウン管のテレビが使用されており、その画質も現在の画面解像度に換算して、約640×480ピクセル、およそ31万画素でした。

このレベルの画質や放送は、現在ではDVDの画質に相当し「標準画質(SD画質)」「標準放送(SD放送)」と呼ばれております。

対して地デジ放送では、電波で送信できる情報量が大容量化したことにより、テレビ映像のハイビジョン(HD)化や、音声のCDなみの高音質化、2.0chステレオによる二か国語放送や副音声。5.1chサラウンドなどが実現しております。

またSD画質であれば、ひとつの放送局が同時間帯に最大で3番組を放送できるマルチ編成。テレビのリモコンで確認できる一週間分の番組表や、番組内容が画面に表示される字幕放送。

また各放送局で独自に製作し、テレビ番組を見ながらニュースや天気予報、さまざまな情報が確認できるデータ放送。リモコンの4色ボタンにより、テレビ番組のクイズやプレゼント、アンケートなどに参加できる双方向サービスなど、アナログ放送の時代には考えられなかった、多くの機能が追加されております。

地デジアンテナの歴史やその特徴、また現在の地デジ用UHFアンテナと、アナログ放送時代のテレビアンテナとの違いなどについては、以下の各コラム記事でも詳しくご紹介しております。

・UHFアンテナとは地デジテレビアンテナのこと? VHFアンテナとの違いや設置方法、古いアンテナや端子の交換方法も解説!

・VHFアンテナとは? UHFアンテナとは? 基礎知識とアナログテレビアンテナの問題点

・現在の地上波テレビ放送で地上デジタル放送が開始されたのはいつ? デジタル放送とか何か、その仕組みや特徴も全解説!

・「700MHz電波障害」とは何か?

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地デジアンテナの受信性能を示す「素子数(相当)」とは?

上記した地デジアンテナの各機種でも、個々のモデル別の受信性能を示す主な基準が「素子数」または「素子数相当」になります。

素子というと、士郎政宗さんの漫画作品を原作に、アニメ映画化されて海外でも高い人気を誇り、ハリウッドにて実写映画化もされた「GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊」の主人公、草薙素子(くさなぎもとこ)を思い出す方もおられるでしょうが、アンテナの素子(そし)は、それとはまったく関係なく「エレメント」とも呼ばれるパーツになります。

地デジアンテナの「素子(エレメント)」とは、八木式アンテナの場合は、主な骨組みにいくつも設置されている、短い横棒の部分に当たります。

この素子とは、送信される地デジ電波を受信するパーツに当たるため、この素子数が多い地デジアンテナほど、受信性能も高くなることになります。

したがって地デジアンテナでは、アンテナモデルごとに、スペック表などで素子数を「14素子」「20素子」などと表記し、この数値がそのまま地デジ電波の受信性能を指し示すことになります。

ただ八木式アンテナのような構造がシンプルな機種では、この素子数がアンテナの外観から見て取れますが、デザインアンテナ、ユニコーンアンテナなど、アンテナ機器部を外装で隠したアンテナモデルでは、外観から素子数を判別することができません。

したがって素子が見えない地デジアンテナモデルでは、受信性能を素子数に換算して「20素子相当」などの「素子数相当」単位で表記します。

他にも地デジアンテナの受信性能を示す数値には「動作利得(利得、ゲイン)」というものがあり、これは地デジアンテナが受信する電波レベルに対して、出力できる電波レベルの効率を示す数値になり、アンテナ本体の正面側における受信性能を表す数値とも言えます。

この動作利得は、電波の強度を示す「㏈(デシベル)」の数値で示されますが、素子数が多いほど、動作利得の数値も高くなります。そのため基本的に地デジアンテナ各モデルの受信性能は、ほぼ素子数(相当)で判断できると言ってもかまいません。

地デジアンテナの素子や動作利得については、以下の各コラム記事でも詳しくご説明しておりますので、よろしければご参照ください。

・テレビアンテナの性能を決める「素子」とは何か? 地デジアンテナ工事で重要な「素子数」を徹底解説!

・地デジ用テレビアンテナ工事にて設置する電界地域に最適な受信性能は「何素子数」タイプか? アンテナ機器の選び方を徹底解説!

・地デジ放送用テレビアンテナ、UHFアンテナ機種による素子数の違いとは? 高性能モデルや現場ごとに必要な素子数の機種を解説

・地デジアンテナや無線通信用アンテナの性能を示す利得、動作利得とは何か? 素子数との違いなど地デジアンテナ基礎知識も解説

地デジ放送の電界地域とUHF波の性質とは?

上記のふたつの項で述べた通り、地デジアンテナの受信性能が機種やモデルによって異なるのは、日本各地に設置された電波塔から地デジ電波を送信しているという、地デジ放送の放送形式によるものです。

各地の地デジ電波塔から送信される地デジ電波は、空間を伝わるエネルギーの波長であるため、電波塔からの距離によって徐々に電波レベル(電波の強度)が減衰(弱まり)するほか、山地などの地形や、高層ビルなどの障害物などでも遮られるため、日本国内でもエリアや現場によって受信できる地デジ電波レベルが異なってまいります。

そのため、戸建て住宅などの各現場に設置される地デジアンテナは、そのエリアや現場の地デジ電波条件に合わせた性能のモデルが必要になるのです。

そして日本国内でも各エリアによって、受信できる電波レベルを判断する目安となるものが、いわゆる「電界地域」の分類です。

この電界地域には、統一された定義はないものの、一般的には主に「強電界地域」「中電界地域」「弱電界地域(微弱電界地域)」。また「難視聴地域」に区分けされます。

強電界地域とは、一般的には地デジ電波レベルが80㏈以上のエリアを指します。

強電界地域では、主に一帯に地デジ電波を送信する電波塔が視認できるエリアに当たり、電波を遮る地形や建物などの障害物なども少なくなります。

この強電界地域であれば、安定して高いレベルの地デジ電波が受信できるため、8素子から14素子など素子数が少ない地デジアンテナから、受信性能が低い室内アンテナ、屋外屋内兼用アンテナなども使用できるケースが多くなります。

ただ一方で、地デジ電波は、テレビなどの受信機器に届く電波レベルが90㏈以上の場合も、地デジ放送のテレビ画面が乱れる、映らないといった問題が生じるため、あまり高性能すぎる地デジアンテナは適さない場合もございます。

そのため現場の地デジ電波環境によっては、上記のように、比較的、素子数の少ない地デジアンテナモデルを使用する。また地デジ電波を適度に減衰させる機器「アッテネーター(減衰器)」を配線部に設置する。アッテネーター機能が内蔵されるテレビなどの場合は、機能をオンにするなどの対応も必要となります。

中電界地域は、電波塔から見れば、強電界地域の周辺にあたるエリアです。受信できる地デジ電波レベルでいえば、80㏈から60㏈程度のエリアになります。

中電界地域でも、一定の強さの地デジ電波を受信できるため、地デジアンテナの機種も、14素子から20素子(相当)のモデルが適しており、強電界地域ほどではないものの、比較的、選択肢は多いといえます。

ただ中電界地域になると、アンテナを設置する現場の周辺の地形やビルなど、地デジ電波を遮りやすい障害物にも影響を受けやすく、現場によっては受信できる地デジ電波レベルが60㏈より低くなることあるのでご注意ください。

弱電界地域は、電波塔から見て中電界地域よりさらに遠く、受信できる地デジ電波レベルでいえば60㏈以下になる地域です。

このエリアになると、そもそも受信できる地デジ電波レベルが弱くなり、建物などの障害物にも電波を遮られやすくなるため、設置する地デジアンテナには、20素子から26素子相当や、高性能型のアンテナなどを採用し、住宅でも屋根の上など、できるだけ障害物の影響を受けにくい、高い位置に設置する必要が出てまいります。

また弱電界地域でも、受信できる地デジ電波が50㏈から40㏈以下になり、そのままただ地デジアンテナを設置するだけでは、安定した地デジ電波レベルの受信、地デジ放送のご視聴が難しくなるエリアを、微弱電界地域と呼ぶこともございます。

微弱電界地域は、基本的にその電波塔からの地デジ電波については、受信範囲外とされています。ただこのようなエリアでも、後述する高性能アンテナ「パラスタックアンテナ」を使用することで、微弱電界の地デジ電波受信が可能になることもございます。

他にも日本国内には、地デジ電波が完全に遮断される山間部などや、中継局から遠く離れた過疎地域、離島部などで、地デジ電波がまったく届かないエリアも、ごく一部ながら存在し、このようなエリアは、地デジの「難視聴地域」と呼ばれます。

難視聴地域では、地域において共同で設置し、各世帯に地デジ電波を送信する大型の共同受信用アンテナ。またはケーブルテレビ(CATV)などを利用して、地デジなどのテレビ放送を視聴することになります。

ただ、この電界地域を理解する上では、いくつかの注意点もございます。

まずこの電界地域とは、最初に申し上げた通り、法律や学問的に統一された定義ではございません。基本的に各放送局や放送関係、アンテナ関係の団体や企業などが、受信レベルの基準を示すため、個別に使用しているものになります。

上でご紹介した電界地域の基準は、もっとも一般的なものですが、各種アンテナ機器の説明で表記される「弱電界地域用モデル」など電界地域の基準は、上記のものとは㏈数の基準が異なる。また分類が強電界地域と弱電界地域の二種類のみになるといった場合もございます。

そのため地デジアンテナの性能表示など、さまざまな場所で表記される強・中・弱の電界地域を判断する場合には、その電界地域の基準がどのようなものかを、まず確認する必要がございます。

そして、さまざまな現場で受信できる地デジ電波のレベルは、上記のように地形や建築物などの障害物に遮られやすい性質がある他、天候や気候などの影響でも電波レベルが変化いたします。

そもそも電波とは、電界(電気の影響を受ける空間)と磁界(磁力の影響を受ける空間)の盈虚を受けて、空間を光の速さで走るエネルギーの波長で、光も含まれる電磁波のうち、主に光より周波数帯の低いもの、一般的には3THz(テラヘルツ)以下のものを指します。

したがって電波でも周波数帯が低い(波長が長い)ものは、その性質が音に近くなり、周波数帯が高く(波長が短く)なるにつれて、性質が光に近くなってまいります。

そして現在の地デジ電波であるUHF波は、比較的、周波数帯が高いものの、40センチから60センチ程度の波長の長さも持つため、ある程度は音のような性質も備えております。

そのため電波塔から送信された地デジ電波が高層ビルなどの障害物にぶつかった場合、ある程度はその反対側に回り込むこともできます。

また金属や厚いコンクリートなど、電波を反射または吸収しやすい素材でない限り、戸建て住宅の屋根や壁などにぶつかった場合、透過する際にある程度の減衰は生じるものの、壁などを通り抜けて屋内まで到達します。それにより、現場の電波状態によっては、室内アンテナの使用や、屋根裏空間などアンテナの屋内設置も可能になるのです。

ただ現在のUHF波は、アナログ放送時代のVHF波に比べると、周波数帯が高い分、その波長の長さは半分から数分の一程度と短くなっております。そのためアナログ放送時代のVHF波に比べると、その電波は障害物を乗り越える力がやや弱まっております。

したがって地デジ電波では、電波を遮りやすい高層ビルなどの付近でも、電波塔から見てに死角に当たる方向の、直近のエリアやその中央部では、電界地域に関係なく受信できる地デジ電波レベルが大きく低下いたします。

他にも、住宅密集地などで隣家の壁との距離が近い壁面などでは、やはり電界地域に関係なく、到達する地デジ電波レベルが非常に低くなり、壁面に設置される地デジアンテナが使用できないことも多くなります。

また地デジアンテナを向けた方向に、樹木がある場合、特にその葉が茂る夏場などは、電波が遮断されて地デジ受信状態が悪化することがございます。

気候や天候についても、気温による空気の膨張や収縮で空間を走る地デジ電波強度に変化が生じます。寒くて空気が収縮すると、地デジ電波が遠くまで届きやすくなる半面、無関係の電波も届きやすくなり、電波の干渉によるノイズが発生しやすくなります。逆に暑いと空気が膨張して、空間を伝わる電波レベルがやや弱くなります。

このような気候による気温などの変化により、一年を通して、地デジアンテナで受信できる地デジ電波レベルには、およそ6㏈程度の変動が生じます。

また地デジ電波をはじめ、電波は水分に弱い性質もあるため、湿度が高い日をはじめ、降雨や降雪など悪天候の際には、受信できる電波レベルが大きく低下します。前述した地デジアンテナの前に樹木があるような環境では、普段は受信に大きな悪影響はなくとも、雨のあとで木々が濡れ、水滴が落ちるような状況では、受信できる地デジ電波レベルが大きく低下することもございます。

以上のように、電波塔から各地に届く地デジ電波レベルは、気候や天候、また現場の周辺環境などにも大きく左右されます。

したがって電界地域はあくまでエリアごとに受信できる地デジ電波レベルの、おおまかな目安を判断する指針でしかありません。どの電界地域に含まれる現場であっても、実際に受信できる地デジ電波レベルは、必ずしも電界地域の基準に当てはまらない場合もある他、同じ現場でも屋根の上や壁面など、住宅の位置によって大きく異なるケースも出てまいりますので、どうかご注意ください。

なお日本国内における、送信所、中継局を含めたすべて地デジ電波塔の位置と、各電波塔が送信する地デジ電界地域を確認するには、インターネット上の「A-PAB 一般社団法人放送サービス高度化推進協会」公式サイトにある「地デジ放送エリアのめやす」ページを利用して、画面上の日本地図で閲覧することが可能です。

また実際の戸建住宅など、地デジ受信の現場において、屋根の上と壁面など位置の違いも含め、受信できる正確な地デジ電波レベルを確認するためには、アンテナ工事のプロである専門業者に、「アンテナレベルチェッカー」など専用の機器を使用した電波調査を依頼することがもっとも確実になります。

なお当あさひアンテナでは、地デジなどの電波調査、およびアンテナ工事のお見積りを、現地への出張費、また工事を行わない場合のキャンセル料など各種料金もまったくご無用の、完全無料でお引き受けいたしております。

もしご自宅の地デジ受信状態に問題がある場合などは、お気軽に弊社へとご相談いただければ幸いです。

なお、地デジの電界地域や、地デジ電波の性質、およびアンテナ工事業者による電波調査や見積もりについては、以下の各コラム記事でも詳しくご説明しております。

・地上デジタル放送の「地デジ電波」基礎知識

・徹底解説!強・中・弱の地デジ電界地域に適したテレビアンテナ工事の選び方、調べ方は?

・地デジ電波の強さと品質を示す「dB」「MER」「BER」とは何か?

・地デジ放送、衛星放送(BS/CS)テレビアンテナ工事の現場で必要な「電波調査」の方法とは?

・地デジや衛星放送のテレビアンテナ工事費用がいくらかわかる「見積もり」とは? 業者、会社ごとの設置費用の相場や選び方を解説

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地デジアンテナの主なモデルの特徴とは?

上記のように、現在、戸建て住宅用に設置される地デジアンテナは、主に「八木式アンテナ」「デザインアンテナ」「ユニコーンアンテナ」の三種類になります。

なお地デジアンテナで受信される地デジ電波は、アンテナ本体から、アンテナケーブル(同軸ケーブル)によるアンテナ配線と、配線部に設置された、地デジなどテレビ電波を必要なレベルまで増幅する「ブースター(増幅器)」。またアンテナケーブルおよび送信されるテレビ電波を複数に分配する「分配器」などの機器を経て、住宅内でも各部屋の壁面にあるアンテナコンセントへと送られます。

そしてアンテナコンセント部の端子と、室内のテレビ、レコーダーなど地デジ受信機器の地デジチューナー端子を、室内用のアンテナケーブルで接続することにより、受信機器へと地デジ電波の映像信号が送られ、地デジ放送を視聴できるのです。

地デジアンテナから個々のテレビなど受信機器の地デジチューナーに届く時点での地デジ電波レベルとしては、基本的に34dBから89dBまでの強度が必要です。

ただ前の項でもご説明した通り、電波塔から送信される地デジ電波のレベルは、気候や天候などの影響により変動する他、地デジアンテナからチューナーに届くまでの配線が長い場合も、ある程度の減衰が生じます。

そのため実際的には、地デジチューナーに届く時点で最低でも40㏈以上が必用となり、基本的には47dBから81dBの電波レベルが適切とされております。

以下、主な地デジアンテナ3機種の特徴について、基本的なポイントをご説明いたします。

八木式アンテナ

本コラムの主題である八木式アンテナ(八木アンテナ)とは、すでにご説明した通り、アナログ放送の時代から使われている歴史の古いテレビアンテナです。

大正時代、1920年代に、東北帝国大学(現在の東北大学)の八木秀次博士、宇田新太郎博士が開発した古典的なアンテナです。

名称は特許を取得した八木博士に由来しますが、現在では研究を主導した宇田博士の名前も含めて、正式には八木・宇田アンテナと呼ばれるほか、その性質や受信する電波から、指向性短波アンテナとも呼ばれます。

地デジアンテナとしての八木式アンテナは第一世代にあたり、その形状は、矢印のような骨組みに、短い横棒である素子がいくつも設置されたものになります。

戸建て住宅などにおける基本的な設置位置は、主に住宅の屋根の上に、屋根馬という器具を置き、そこに立てたマスト(ポール、支柱)の先にアンテナを設置して固定する。

または壁面に設置して、横に突き出したアームにマストを立てるサイドベースという設置具を使用して、やはり屋根の上の壁状の部分や、住宅の壁面、家の壁やベランダの手すり部ななどにも設置できます。他にもベランダ内側への設置や、専用のモデルを使用して軒下やベランダの天井から吊り下げる設置方法もございます。

八木式アンテナのモデルには、主に8素子、14素子、20素子など素子数(受信性能)の違いがあり、さまざまな地デジ受信環境(電界地域)に対応できるのが特徴です。

特に八木式アンテナには、高性能モデルとして「パラスタックアンテナ」と呼ばれるモデルがございます。

パラスタックアンテナは、基本的な構造は通常の八木式アンテナと同じですが、個々の素子が、一ヵ所の素子として、Ⅹ字型の固定具に複数の素子パーツを並べた高性能素子を使用しております。

さらに27素子、30素子などの多素子モデルもあることから、通常の八木式アンテナに比べて4倍前後の受信性能を持ち、微弱電界地域でも地デジ電波の受信が可能となります。

またパラスダックアンテナでは、5素子程度のモデルでも、通常モデルの14素子レベルと同等の受信性能になるため、アンテナ本体の小型化も可能となります。

ちなみに当あさひアンテナでは、八木式アンテナの設置に関しては、DXアンテナ製の20素子高性能モデル「UA20」に屋根馬やマスト、支線(ステー)などの基本設置具や、同軸ケーブル、防水処理をセットにして、アンテナ設置と、屋内の一ヵ所との配線のみを行う基本設置工事では、税込み15,000円からでお引き受けいたしております。

他にもさまざまな現場やご要望にご対応できるよう、通常モデルの八木式アンテナ、高性能パラスタックアンテナとも、各素子数ごとのモデルをご用意しております。

なお八木式アンテナ本体や設置位置などについては、以下の各コラム記事でも詳しくご説明しております。

・地デジテレビアンテナの長老「八木式アンテナ(八木アンテナ)」とは?

・地デジUHFアンテナのオールチャンネル対応とローチャンネル用とは? テレビが映らない原因と受信レベルを上げる対処を解説!

・高利得、高性能な地デジ用パラスタックアンテナ徹底解説

・地デジ「八木式アンテナ」に適した住宅の条件とは? アンテナ設置工事の特徴や種類を徹底解説!

デザインアンテナ

デザインアンテナとは、それまで八木式アンテナ一種類のみであったテレビアンテナの世界に登場した、第二世代の地デジアンテナです。デザインアンテナが普及しはじめたのは、アナログ放送から地デジ放送の転換期にあたる、2009年(平成21年)頃になります。

地デジ化によって電波の波長が短くなり、テレビアンテナの小型化が可能になったことで、八木式アンテナにはない特性を追求した地デジアンテナ機種が、デザインアンテナです。

一般的なデザインアンテナとは、平面アンテナ、壁面アンテナ、薄型アンテナ、フラットアンテナ、ケースアンテナ、ボックスアンテナなどとも呼ばれ、その形状は、アンテナの機器部を薄い長方形のケースに収めた非常にシンプルなものになります。また各メーカーから発売される同モデルのカラーバリエーションも豊富になっております。

またデザインアンテナという名称は、八木式アンテナの表面にカバーを設置したような形状の横型アンテナや、独自の形状を持つ屋外屋内兼用アンテナなど、そのデザインに工夫を凝らしたアンテナの総称として用いられる場合もございます。

平面アンテナとしてのデザインアンテナの基本的な設置場所は、住宅の外壁、またはベランダの手すり部に、専用の固定具を取り付けて固定する形になります。

他にも、八木式アンテナと同じく屋根の上のマストに設置されることもある他、電波状態や住宅の建材など、条件が整った現場であれば、コンパクトモデルの室内設置や、屋根裏空間、天井裏空間など屋内への設置も可能です。

デザインアンテナの主な特徴は、八木式アンテナに比べて、そのシンプルなデザイン性から設置しても住宅の外観や周辺の景観などを乱さないこと。そして形状的に風雨や雪などの自然環境に影響されにくく、経年劣化の進行を軽減できるという点です。

デザインアンテナ本体の受信性能は、戸建て住宅向けの一般的なモデルでは20素子相当、26素子相当および、それぞれのブースター内蔵型のみになります。

他にも、受信性能は3素子相当程度で、強電界地域専用のモデルになりますが、通常モデルより格段に小型で、付属の縦置きスタンドにより、室内アンテナとしても使用できるコンパクトモデルも存在します。

なお。当あさひアンテナでは、デザインアンテナの基本設置工事に使用する標準機種として、DXアンテナ社の20素子相当モデル「UAH201」。またはマスプロ電工社の強電界地域向けコンパクトモデル「U2SWLC3(スカイウォーリーミニ)」をご用意し、各カラーバリエーションのアンテナ本体と基本設置具。白黒2色の同軸ケーブルなどをセットにして、税込み20,000円からでお引き受けいたしております。

その他、受信性能が悪い現場でも、できる限りデザインアンテナでご対応できるよう、26素子相当モデルやブースター内蔵モデルなどもご用意しております。

その他、デザインアンテナの詳しい特徴やメリット、デメリットについては、以下の項で、八木式アンテナと比較する形でご説明してまいりますが、以下の各コラム記事にもその解説がございますので、よろしければご参照ください。

・地デジ用テレビアンテナ一番人気のデザインアンテナとは? 価格から工事費用、料金相場、失敗しない業者の選び方まで徹底解説!

・この最小デザインアンテナがすごい!スカイウォーリーミニ(マスプロ電工)

・デザインアンテナ工事の失敗例とは? メリット、デメリットから取り付け費用まで解説

・地デジ用テレビアンテナ「デザインアンテナ」の失敗しない取り付け工事とは? 価格や工事費用、料金の相場や業者選びも徹底解説

・デザインアンテナ取り付けでテレビ視聴の失敗例とは? 工事の費用やメリット・デメリット、失敗しない設置方法の選び方まで解説

・地デジ放送テレビ用・デザインアンテナおすすめ機種の選び方は? 人気ランキングから業者の工事費用、価格の相場まで徹底解説!

・人気地デジアンテナ、デザインアンテナのメリットとデメリットとは? その失敗例から、適切な取り付け工事の選び方と費用を解説

・デザインアンテナ設置にデメリット? 工事の失敗例、費用や特徴、選び方、ユニコーンアンテナとの比較を解説

デザインアンテナ アンテナ工事

ユニコーンアンテナ

ユニコーンアンテナとは、長らく八木式アンテナとデザインアンテナの二種類のみであった地デジアンテナの世界に、2017年(平成29年)に登場した第三世代のアンテナになり、2023年現在の最新モデルに当たります。

ユニコーンアンテナとは、「DXアンテナ」「日本アンテナ」と並んで、日本三大アンテナメーカーに数えられる国内の大手アンテナメーカーで、国内のテレビアンテナではトップシェアを誇る「マスプロ電工」が開発、発売した独自の機種「U2CN」であり、その名称は同社の登録名称でもあります。

ユニコーンアンテナ本体の外観は、長さ約67センチ、直径ほぼ14センチ程度の、ほぼ円筒形であり、ポールの先に立てて設置され、マストへの接続部をカバーで隠せるため、非常にスタイリッシュな外観です。本体カラーも、ツヤのない落ちついた色合いのウォームホワイト(WW)とブロンズブラック(BB)の2色になります。

その名称は、ギリシャ神話における伝説上の一角獣「ユニコーン」の角を思わせる形状であることに由来します。

戸建て住宅におけるユニコーンアンテナの設置位置は、主に八木式アンテナと同じく屋根の上にマストやサイドベースで設置する。また屋根の張り出し部(破風板)や壁面の高所など、基本的に屋根の上とほぼ同等の高い位置が選ばれます。

ユニコーンアンテナ本体の受信性能は20素子相当のみですが、高所に設置できることから受信感度が高くなるという特徴があり、八木式アンテナの特徴である受信性能の高さと、デザインアンテナの特徴である外観性や自然環境への強さを融合した地デジアンテナモデルになります。

現在、当あさひアンテナでは、ウォームホワイト、ブロンズブラック双方のユニコーンアンテナ本体と設置用部材、金具や同軸ケーブルをセットにした基本設置工事を、キャンペーン価格でご提供しております。詳しくは弊社のフリーダイヤル、公式サイトのメールフォーム、LINEなどまでお問い合わせください。

ユニコーンアンテナの特徴やメリット、デメリットなどについても、以下の項で、八木式アンテナとの比較で解説してまいりますが、以下の各コラムでも、デザインアンテナとの比較も含めてご説明しております。

・地デジアンテナの最先端、ユニコーンアンテナとは? 特徴、メリット、工事費用の相場まで徹底解説!

・台風対策に最適!地デジ「デザインアンテナ」と「ユニコーンアンテナ」とは?

・デザインアンテナ設置にデメリット? 工事の失敗例、費用や特徴、選び方、ユニコーンアンテナとの比較を解説

八木式アンテナが受信性能「最強」の地デジアンテナである理由とは?

現在の主な地デジアンテナ三機種の概要は、以上の通りです。

ただ受信性能に関しては、三機種の中でもっとも優れるとされる八木式アンテナは、高性能モデルであるパラスタックアンテナを除けば、素子数の最大は20素子モデルになります。

したがって素子数のみで考えれば、八木式アンテナの受信性能は、ユニコーンアンテナや一般的な20素子相当デザインアンテナと同等。26素子相当モデルよりは低くなるのではないか、と疑問に思われる方もおられるのではないでしょうか?

しかし実は、八木式アンテナには素子数の他にも、他の地デジアンテナ機種に比べて、地デジ受信感度が高くなるさまざまな秘密があるのです。

以下の項では、八木式アンテナの、主に受信性能が高くなる要因。そしてその他のメリットを、デザインアンテナ、ユニコーンアンテナと比較する形で解説してまいります。

八木式アンテナの最強ポイント1:素子数モデルが多彩!

上記のように、八木式アンテナは他の機種に比べ、素子数別のモデルが豊富です。

ある国産大手メーカーの八木式アンテナモデルには、通常の素子を使用する一般モデルでは8素子、14素子、20素子の他、吊り下げ型では5素子のモデルなども存在します。

パラスタックアンテナでは14素子、20素子、27素子、30素子の他、本体の小型化を目的とし、通常モデルの14素子相当の受信性能を持つ5素子モデルなども存在します。

一般的には、強電界地域では8素子、中電界地域では14素子、弱電界地域では20素子からパラスタックアンテナが使用されます。

中でも通常の20素子モデルは、受信性能の高さと価格や大きさの手ごろさ。また強電界地域などで受信できる地デジ電波レベルが強すぎる場合も、アッテネーターを使用することで適切な電波レベルに調整できるため、実際には強電界地域から弱電界地域のうち比較的、受信レベルが良好なエリアまで、幅広いエリアで使用できます。

また現場の電波強度に応じては、アッテネーターなどによる調整が不要でシンプルな配線が実現できる、8素子、14素子モデルが適していることもございます。

さらに電波状態が弱いエリアでも各種のパラスタックアンテナを使用することで安定した受信が実現できるため、パラスタックアンテナを含む八木式アンテナであれば、最適な素子数モデルを採用することで、強電界地域から微弱電界地域まで、幅広いエリアにおける対応が可能になります。

もちろん20素子相当、26素子相当のデザインアンテナ。また20素子相当のユニコーンアンテナでも、ある程度は広範なエリアに対応できます。

ただ20素子相当の八木式アンテナについては、他機種で同じ20素子相当からそれ以上の受信性能をもつアンテナに比べても、受信性能で有利となる要素が数多くなります。

それらの点については、以下の項で個別に説明してまいります。

八木式アンテナの最強ポイント2:素子アンテナである!

八木式アンテナの特徴のひとつは、設計が古典的で非常にシンプルな構造のアンテナだという点です。

その見た目からもわかる通り、素子をはじめとするアンテナの各部分がむき出しになり、外部から素子の数を含め、各パーツや構造を見て取ることができます。

地デジアンテナとしての八木式アンテナの構造は、矢印型の骨組みのうち、横棒の大半部分を占め、地デジ電波を集める部分である、素子が並んだ「導波器(ディレクター)」。矢印の先端部分にあたり、通り抜けた電波を導波器に送ると同時に、他の方向からくる余計な電波をカットする「反射器(リフレクター)」。そして導波器から送られた電波を集約する「放射器」と、放射器が集めた電波を電気的な信号に変換してケーブルで送信する「給電部」からなる「輻射器(ラジエーター)」から成立しております。

そのため八木式アンテナは、矢印型の反対側(導波器の側)が正面に当たり、こちらを地デジ電波塔など、電波が届く方向に向けて設置することになります。

八木式アンテナの素子は、個々が左右対称の二本の導線から成り立つもっともシンプルな形状のアンテナ「ダイポールアンテナ」になっており、このように素子が露出した構造のアンテナを「素子アンテナ」と呼びます。

素子アンテナは素子が露出していない「素子相当」の地デジアンテナに比べると、素子が直接、電波に触れることから、受信性能が高くなる性質がございます。

20素子の八木式アンテナと、20素子相当のデザインアンテナ、ユニコーンアンテナは、基本的には同性能になります。

ただ一口に「20素子(相当)」といっても、その受信レベルには一定の範囲がございます。そして素子アンテナである八木式アンテナは、20素子の範囲でも高めの受信感度を発揮するのに対し、素子が露出しないデザインアンテナ、ユニコーンアンテナは、20素子相当の範囲ではやや低めの受信感度になる傾向がございます。

八木式アンテナの最強ポイント3:指向性が鋭い!

上記した地デジアンテナの三機種には、基本的に「指向性」という性質が存在します。

一般的な意味での指向性とは、地デジアンテナに限らず電波を受信、送信する各種アンテナ。またマイク、スピーカーなど音声を発信、受信する音響機器などがもつ性質で、各機器が電波や音波を発信、受信する強度や感度などが、機器の方向によって異なってくる性質のことをいいます。

したがって地デジアンテナの指向性とは、アンテナ本体の一方向(正面側)でのみ、地デジ電波の受信性能が高くなる性質のことになります。

逆に言えば、地デジアンテナは真正面の方向から角度がずれるほど、受信性能が弱まってゆき、本体の真横や後部などでは、ほとんど地デジ電波を受信できなくなります。

この指向性があるため、地デジアンテナの設置では、八木式アンテナでは導波器の側などアンテナの正面側を、各現場に地デジ電波を送信する電波塔の方向(場合によっては、高層ビルなどに反射して方向が変わった反射波の方向)へ正確に向ける必要がございます。

そして指向性が高いアンテナモデルほど、正確な角度調整が必要となります。また地デジアンテナの指向性には、正面以外の方向から届く、地デジ電波ではないノイズとなる電波をカットするという役割もございます。

地デジアンテナの指向性は、アンテナの形状によっても影響を受けるため、まったく指向性のないアンテナは、現実には存在しません。

ただ前述したアンテナごとの動作利得を割り出すための基準となるアンテナに、現実には存在しない完全な無指向性アンテナ「アイソトロピックアンテナ」が、理論上の仮想アンテナとして想定されています。

このアイソトロピックアンテナは、360度の全方向に対して等しい受信性能をもち、受信性能を形で表すと完全な球形になります。

対して、実在する地デジアンテナが、アイソトロピックアンテナと同じ受信性能を持つとして、その受信性能を形で表すと、同じ体積の球形を、指向性の方向へと長く引き伸ばし、その分、他の方向が収縮した形になります。

この形は、指向性が鋭い地デジアンテナほど、指向性の方向へと細長く引き伸ばされる形になります。つまり地デジアンテナは、指向性が鋭い(受信感度が高まる範囲が狭い)ほど、正面側における受信性能が高くなるのです。

なお各地デジアンテナの動作利得の数値は、このアイソトロピックアンテナ、または前述したもっともシンプルなアンテナ、ダイポールアンテナとの出力レベルの差を、常用対数による計算で割り出した数値になります。

アイソトロピックアンテナを基準とする動作利得は「絶対利得」と呼ばれ「アイソトロピック(isotropic)」から「dBi」の単位で表記されます。

ダイポールアンテナを基準とする動作利得は「相対利得」と呼ばれ「ダイポール(dipole)」から「dBd」。もしくは通常の「dB」の単位で表されます。

つまり指向性とは、主に素子数で決まる地デジアンテナの受信性能を、一方向へと「全集中!」することで向上させるものといえます。そしてその指向性による受信性能の高さを示す数値が、動作利得であるともいえるのです。

各地デジアンテナ機種および、個々のモデルの指向性の強さは「半値幅」という数値で表されます。

半値幅とは、指向性が働き、受信性能がもっとも高くなる、地デジアンテナの真正面の方向を基準にして、アンテナの角度を左右へと徐々にずらしてゆき、その受信性能が最大のレベルから、ちょうど半分の数値になる角度を示した数値です。

以下、一例として、ある国産有名メーカー製、地デジアンテナ各機種の、素子数(相当)モデルごとの動作利得、および半値幅をご紹介いたします。

(八木式アンテナ)

・8素子:動作利得5.0から9.9㏈/半値幅42度から63度。

・14素子:動作利得8.0㏈から12.5㏈/半値幅34度から57度。

・20素子:動作利得8.5㏈から13.8㏈/半値幅28度から52度。

(パラスタックアンテナ)

・5素子:動作利得7.2㏈から10.5㏈/半値幅35度から56度。

・14素子:動作利得10.6㏈から13.5㏈/半値幅26度から43度。

・20素子:動作利得11.3㏈から14.5㏈/半値幅18度から35度。

・27素子:動作利得10.6㏈から16.4㏈/半値幅15度から40度。

・30素子:動作利得13.2㏈から16.1㏈/半値幅18度から29度。

(デザインアンテナ)

・20素子相当:動作利得7.8㏈から9.8㏈(標準値)、7.5㏈から9.7㏈(規格値)、25㏈から33㏈(ブースター内蔵型・総合)/半値幅75度から86度。

・26素子相当:動作利得8.4㏈から10.2㏈(標準準値・規格値)、26㏈から34㏈(ブースター内蔵型・総合)/半値幅71度から82度。

(ユニコーンアンテナ)

・20素子相当:動作利得5.5㏈から6.2㏈/半値幅83度から93度。

一覧をご覧になっていただければお分かりになると思いますが、前方が矢印の反対側にあたり範囲が狭くなる八木式アンテナは半値幅も狭く、ほぼ同じ形状で受信性能の高いパラスタックアンテナでは、さらに半値幅が狭くなっております。

一方、平面側の表側が正面に当たるデザインアンテナでは半値幅がかなり広くなり、ポール状の一方向が正面になるユニコーンアンテナでは、さらに半値幅が広くなります。

この指向性の差から、同じ20素子(相当)のモデルでも、八木式アンテナは、デザインアンテナやユニコーンアンテナに比べて、アンテナを正確に地デジ電波の方向へと向けた場合の受信性能が高くなるのです。

余談ですが、地デジアンテナの特殊なモデルには、ポール型の先端がドーム状になった「無指向性アンテナ」もございます。このようなモデルは、実際には先端のドーム部分にて、全方向から届く地デジ電波を等しいレベルで受信できるモデルになります。

このような無指向性アンテナでは、電波塔などの方向へ正確に向ける角度調整が必要なく、また位置が大きく異なる複数の電波塔からの地デジ電波も、一基で受信できるというメリットがございます。

ただその反面、受信性能がやや低くなり、各方向から無関係なノイズとなる電波も受信しやすいため、地デジ電波レベルが強い強電界地域向けのモデルとなります。

なお地デジアンテナその他の指向性については、以下の各コラム記事でも詳しくご説明しております。

・地デジのテレビアンテナで受信できる方向は指向性で決まる? アプリでアンテナの方向調整に最適な角度を調べる方法も徹底解説!

・BS/CSアンテナの角度調整に重要な「指向性」とは? 人工衛星の方向を確認できるスマホアプリ「BSコンパス」も徹底解説!

・地デジ用テレビアンテナ設置の工事で向きや角度を調整すべき方向と「指向性」の関係とは? 自分で方角を調整する方法も解説!

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八木式アンテナの最強ポイント4:ローチャンネル用などのモデルもある!

すでに申しあげた通り、地デジ放送に使用される電波は、UHF波のうち470MHzから710MHzまでの周波数帯になります。

ただ実際の地デジ放送では、日本国内の地域を、関東広域圏、中京広域圏、近畿広域圏、東北広域圏、関東・甲信越広域圏、東海・北陸広域圏、中国・四国広域圏、九州・沖縄広域圏に大きく区分しており、同じNHKや広域民放でも、それぞれのエリアで放送を行う放送局が異なるほか、各チャンネルに使用される周波数帯も異なります。

そもそも現在の地デジ放送では、使用する電波の周波数帯を6MHzごとに分けて、全部で13chから52chまでの「チャンネル(ch)」が存在します。

これら電波の周波数帯を意味するチャンネルは、上記の広域圏別で、1チャンネルごとに、各テレビ局へと割り当てられています。一般のご家庭でテレビを視聴する際に、各テレビ局を視聴する際にリモコンのボタンなどで選ぶ、いわゆるテレビのチャンネルは、この周波数帯を数字化したものであり「物理チャンネル」とも呼ばれます。

なお地デジ放送とアナログ放送が並行して放送されていた移行期間は、アナログ放送のチャンネルが存在したことから、一部の地デジ放送局では一時的に、710MHzから770MHzの周波数帯、53chから62chのチャンネルを使用していました。

しかし2011年7月のアナログ放送終了により、53chから62chのチャンネルを使用していた放送局では、翌2012年(平成24年)7月24日までに、割り当てチャンネルが13chから52chの間のどれかに変更されました。

この13chから62chまでの時代の物理チャンネルの帯域は「L帯域(13chから30ch)」「M帯域(31chから44ch)」「H帯域(45chから62ch)」の三つに分類されていました。

現在の13chから52chまでの地デジ放送では、各テレビ局に割り当てられるチャンネルは、国内でも広域圏によって異なり、一部を除いた大半のエリアでは、13chから36chまでのチャンネルが使用されております。このように周波数帯が低いチャンネル帯を「ローチャンネル帯」と呼びます。

そして地デジアンテナのうち、八木式アンテナには、13chから52chまですべてのチャンネル帯域を受信できる「オールチャンネルアンテナ」と、13chから36ch程度までの周波数帯を受信できる「ローチャンネル用アンテナ」。逆に36chから52chまでの高い周波数帯を受信できる「ハイチャンネル用アンテナ」が存在します。

このうち、受信できるチャンネル帯を絞ったアンテナ、特にローチャンネル用アンテナは、対応できるチャンネル帯の受信性能(動作利得)が高くなるのです。

具体的な数値を上げると、ある国産大手メーカーの、同じ20素子八木式アンテナでも、オールチャンネルアンテナ(13chから52ch対応)は、動作利得が8.5㏈から13.8㏈で、半値幅は28度から52度になるのに対し、ローチャンネル用アンテナ(13chから34ch対応)では、動作利得は10.1㏈から13.5㏈。半値幅は28度から47度になります。

したがって、放送されるテレビ局がローチャンネル帯のチャンネルしか使用していないエリアでは、ローチャンネル用アンテナを使用することで、より受信性能が高まるのです。

例えばオールチャンネルアンテナでは20素子モデルが必要な現場でも、ローチャンネル用アンテナであれば、14素子で十分な受信性能を発揮することもございます。

そしてローチャンネル用のような受信帯域(ch)を絞ったアンテナ機種は、八木式アンテナにしか存在せず、デザインアンテナ、ユニコーンアンテナのモデルはオールチャンネルアンテナのみになります。

この点も、八木式アンテナが他のアンテナ機種に比べて、同じ素子数(相当)でも受信性能が高くなる要因のひとつと言えます。

八木式アンテナの最強ポイント5:設置される位置が高い!

八木式アンテナの受信感度が高くなる要因について、大きな部分を占めるのが、その設置位置の高さです。

地デジアンテナは高所に設置されるほど、周辺の高層ビルなど電波を遮ってしまう障害物などに影響されにくくなり、また電波塔の方向などへの正確な角度調整も行いやすくなるため、地デジの受信感度が高くなるのです。

八木式アンテナは戸建て住宅に設置される場合、基本的な設置位置が、屋根の上、もしくはほぼ同様の高さになるため、上記した受信性能が高まる数々の要素と相まって、より受信感度が高まってくるのです。

逆に、基本的な設置位置が壁面などになるデザインアンテナでは、設置できる壁面が、電波塔などの方向に向けられる方角に限られる他、本体の受信性能とは関係なく、電波を遮る障害物などの影響で、受信感度が低下することがございます。

例えばエリア的には強電界地域に含まれる現場であっても、住宅密集地などで電波塔などの方向を向いた壁面のすぐ近くに、隣家の壁が広がっているような環境では、壁面に届く地デジ電波レベルが極端に低くなるため、壁面などへのデザインアンテナ設置は不可能になります。

その他、上記でご説明した要因から、デザインアンテナは同じ素子数(相当)でも八木式アンテナに比べると、やや受信感度が低くなります。

基本的にデザインアンテナが使用できる電界地域は、20素子相当で強電界地域から中電界地域、26素子相当であれば、弱電界地域でも比較的、電波状態や受信環境が良好な現場で使用できるケースもあるのみになります。

ユニコーンアンテナも上記の要因から、同素子数(相当)の20素子八木式アンテナに比べると、受信感度はやや低くなります。

ただユニコーンアンテナは設置位置が八木式アンテナと同等の高所になるため、受信感度についてはデザインアンテナより有利となり、上記のように周辺環境の影響で壁面などにデザインアンテナを使用できない現場でも、ユニコーンアンテナであれば位置が高くなるため設置できるケースが多くなります。

ユニコーンアンテナも基本的には強電界地域から中電界地域向けのモデルですが、やはり弱電界地域でも比較的、電波レベルや周辺環境に恵まれた現場であれば、設置できるケースがございます。

また逆に八木式アンテナを住宅の壁面やベランダの内外などに設置するケースもございますが、この場合もやはり、周辺の障害物などの影響を受けやすくなり、八木式アンテナでも十分なレベルの地デジ電波が受信できないため、設置できないというケースも出てまいりますので、その点はご注意ください。

なお戸建て住宅における地デジアンテナ各機種のさまざまな設置位置については、以下の各コラム記事にて詳しくご説明しております。

・ご要望別・地デジアンテナの機種と設置の方法

・地デジテレビアンテナをさまざまな場所に設置する工事と、アンテナの向きや方向を自分で調整する方法とは? 費用の相場も解説!

八木式アンテナの最強ポイント6:ハイトパターンにも対応しやすい!

これはさほど大きな問題ではございませんが、地デジ電波には「ハイトパターン」と呼ばれる性質がございます。

ハイトパターンとは、電波塔から空中を送信される地デジ電波と、いったん地面に反射して上昇する地デジ電波が干渉しあうことによって、地面から高くなるにつれて、おおむね数メートルのペースで、受信できる地デジ電波のレベルが、波のように強弱を繰り返す性質をいいます。

そしてハイトパターンの強弱のペースを「ハイトパターンピッチ」と呼びますが、このペースは。一帯に届く地デジ電波の強度や電波塔からの距離、また地形その他、現場の条件によってさまさまに異なってきます。

前述のように、地デジアンテナは高所に設置することで、周辺の建物などの障害物に影響されにくくなり、受信感度が高まります。

一般的に八木式アンテナをはじめ、地デジアンテナを屋根の上などの高所に設置する場合は、おおむね7メートルから10メートル程度の高さに設置されます。ただその場合も、とにかく高い位置に設置すればよいというでもなく、現場のハイトパターンも確認し、考慮した上で、周辺の障害物などの影響も判断して、適切な高さに調節する必要がございます。

そして八木式アンテナは、基本的に屋根の上などのマストに設置されることから、このハイトパターンなどを踏まえた、最適の高さに合わせやすくなるのです。

ただこの点は、ユニコーンアンテナもほぼ同様となります。またデザインアンテナも、壁面の範疇では高度の調整ができる他、マストに設置する工法では高さの調整が行いやすくなります。

ちなみにアナログ放送時代にもハイトパターンは存在しましたが、VHF波は波長が長いため、ハイトパターンピッチも数十メートル程度と大きな幅になったため、アンテナ取り付けに実質的な影響はございませんでした。

このハイトパターンに関しては、以下のコラムでも詳しい解説がございます。

・地デジアンテナを設置する高さの設定で重要となるハイトパターンとは? 地デジ電波を受信するために適切なアンテナの高さとは?

八木式アンテナの最強ポイント7:水平偏波と垂直偏波のどちらにも対応できる!

これ以降の項目は、受信性能とはさほど関係のない問題になってまいりますが、中継局などの電波塔から送信される地デジ電波には「水平偏波」「垂直偏波」の二種類がございます。

水平偏波とは、地面に対して水平に波長を描く電波。垂直偏波は、地面に対して垂直に波長を描く電波となります。この二種類の電波は、電波を送信する中継局によって別々に使い分けられております。

ただ実際には日本各地に存在する中継局のうち、95パーセント以上が水平偏波を送信しており、垂直偏波を送信するのは残りの5パーセント以下の中継局になります。

この水平偏波と垂直偏波は、送信する電波の強度や品質、また送信されるテレビ放送の内容にまったく違いはなく、ただ「混信」を避けるために、電波塔が設置されている地域によって使い分けられているものです。

混信とは、地デジ電波と周波数帯の近い携帯電話やスマートフォンなどの電波。また距離の近い別の中継局からの地デジ電波が入り混じることで、電波同士の干渉などが起こり、電波障害により地デジ放送の映像が乱れる。またスマートフォンの通信障害が起こることなどを言います。

しかしこの混信は、周波数帯は近くとも、波長の角度が違う電波同士では起こりにくくなるのです。そのため携帯電話の基地局がある付近など、混信の恐れがある地域では、中継局から送信される地デジ電波に垂直偏波を使用することで、混信を避けているのです。

そのため、エリアによっては水平偏波と垂直偏波の双方を送信する中継局や、周辺環境の変化などにより、中継局から送信される電波の種類が切り替えられることもございます。

なお地デジアンテナの側で、水平偏波と垂直偏波のそれぞれを受信する場合には、電波の波長に合わせて、アンテナ設置の角度を90度、回転させることで対応できます。

したがって八木式アンテナであれば、同じモデルをマストなどに設置する際、設置角度を変更するだけで、双方の電波に対応できます。

一方、デザインアンテナでは、設置角度を90度も変えてしまうと、特徴であるデザイン性が悪化することもある他、電波塔などの方向に向ける左右への角度調整が難しくなるため、水平偏波用、垂直偏波用のモデルが別個に存在します。

そのためデザインアンテナ設置に当たっては、現場で受信できる地デジ電波の種類が、水平偏波、垂直偏波のどちらであるかを確認した上でのモデル選びが必要となりますので、注意が必要です。

ユニコーンアンテナに関しては、2023年現在では、水平偏波専用モデルのみで、垂直偏波には対応できません。

お住まいのエリアに地デジ電波を送信する中継局が、水平偏波と垂直偏波をどちらを送信しているかについては、日本各地で個別に存在する、総務省の「総合通信局・総合通信事務所」のホームページ。または各テレビ局の公式サイトなどで確認できますが、設置時の取付角度を除いて、これら水平偏波、垂直偏波の違いを気にする必要がないのも、八木式アンテナのメリットといえます。

なお水平偏波、垂直偏波については、以下のコラム記事でも詳しくご説明しております。

・地デジの「水平偏波」「垂直偏波」の違いとは?

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八木式アンテナの最強ポイント8:本体価格や設置費用がもっとも低価格!

受信性能が高く、さまざまな電波条件に対応できることと並ぶ、八木式アンテナの大きなメリットが、その価格の安さになります。

前述の通り八木式アンテナは、非常にシンプルな設計を持つ古典的アンテナであり、テレビアンテナとしてはアナログ放送の時代から使用される歴史ある機種になります。

そのため、歴史の浅い後継機種であるデザインアンテナ等に比べると、設計や製造、設置の技術などが完成されており、コストを軽減する手法も進歩しております。

現在の地デジアンテナとしての八木式アンテナは、14素子や20素子のモデルで、通常モデルであれば3,000円台から販売されております。ただパラスタックアンテナや、後述する塩害用、雪害用モデルなどは、やや価格が高価になってまいります。

当あさひアンテナにおける各種地デジアンテナモデルの設置費用は、すでにご紹介しておりますが、一般的なアンテナ工事業者において、標準型アンテナ本体や基本的な設置部材をセットにした、各モデルの設置費用の相場としては、20素子の八木式アンテナで15,000円から25,000円程度。20素子相当デザインアンテナで、20,000円から30,000円程度。ユニコーンアンテナは33,000円から40,000円強になってまいります。

デザインアンテナは八木式アンテナに比べてやや割高となる程度ですが、ユニコーンアンテナは最新モデルであることもあり、高価になってまいります。

八木式アンテナは、受信性能に比べても本体価格、設置費用が安価な点でも、非常にコストパフォーマンスが高い地デジアンテナ機種であるといえます。

八木式アンテナの弱点(デメリット)とは?

上記のように、八木式アンテナは現在ではもっとも低価格でありながら、受信性能ではその他の地デジアンテナ機種よりも勝る、非常に優れたアンテナ機種です。

ここまでの記事を読まれた方には、地デジアンテナには八木式アンテナさえあれば、他の機種に意味はないのではないか、と思われる方もおいでではないでしょうか?

ただ物事は多くの場合、長所と短所は表裏一体になりがちなものです。八木式アンテナもまた例外ではなく、その受信性能と廉価さを支える、構造のシンプルや設置位置の高さといった要素は、一方では意外な弱点、デメリットにもつながってまいります。

そしてデザインアンテナ、ユニコーンアンテナは、後継機種として、八木式アンテナの主なデメリットをカバーし、さらにそのメリットだけを受け継ぐよう、世代ごとに工夫されたアンテナ機種であるともいえるのです。

以下の項では、八木式アンテナの弱点、デメリットと言える要素。そしてそれらの点と比較する形での、デザインアンテナ、ユニコーンアンテナのメリットも解説してまいります。

八木式アンテナは昔ながらの外見が屋根の上で目立つ。

上記の通り、八木式アンテナの基本的な設置方法は、屋根の上などの高い位置にマストで立てる形になります。そしてその形状も、アンテナの本体各部が露出した、魚の骨に例えられる、昔ながらの形状といえます。

したがって戸建て住宅に八木式アンテナを設置すると、お住まいの屋根の上に、魚の骨のような形状のアンテナを、まるで戦国武将の馬印のように高く掲げることになります。

近年では一般の戸建て住宅でもデザイン性を重視した、オシャレな外観の住宅が多くなっております。しかしそのような住宅の屋根の上に八木式アンテナを掲げてしまうと、せっかくの住宅のデザイン性が台無しになることから、近年では八木式アンテナを敬遠されるお客様も多くいらっしゃるのが実態になっております。

他にも、日本国内には京都府京都市の各地をはじめ、歴史ある古い街並みや景観の美しさを残すため、「景観法」に基づいて、一般の住宅の形状や設備などが条例で制限される「景観地区」というものがございます。

日本国内の主な景観地域で、古い町並みを残している地域としては、京都市の他、岩手県では奥州藤原氏ゆかりの地である西磐井郡平泉町、盛岡市、陸前高田市。宮城県では、渡辺謙さんが主演を務めたNHK大河ドラマ「独眼竜政宗」でも知られる戦国武将、伊達政宗公のお膝元であり、樋口彰彦さんの漫画作品でテレビアニメ化もされた「江戸前エルフ」では、政宗公に召喚された円耳神社のご祭神であるエルフ、パンニャとその巫女、小椿木つとめが暮らしている仙台市の各地。

東京都では江戸川区の各地や、映画「男はつらいよ」シリーズなどで名高い葛飾区柴又地域。神奈川県では、三谷幸喜さん脚本のNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」でも注目された鎌倉市や、はまじあきさんの漫画作品で、テレビアニメ化により高い人気を博した「ぼっち・ざ・ろっく」のエピソードの舞台にもなった藤沢市の江の島地区。

金沢市では、上記の「江戸前エルフ」では、前田利家公に召喚された麗耳神社のご祭神である高貴ながらギャンブル好きのエルフ、ハイラと巫女の古伊万里いすずが住まう金沢市。三重県ではお伊勢参りで知られる伊勢市。大阪府では近年、世界遺産に指定された百舌鳥・古市古墳群にまつわる堺市や羽曳野市、藤井寺市などの古墳周辺。兵庫県では高級住宅地として知られる芦屋市や、関西学院大学がある西宮市。和歌山県では、日本仏教の聖地、高野山で知られる、世界遺産にも指定されている伊都郡高野町。

岡山県では、美観地区の他、金田一耕助シリーズで知られる推理作家、横溝正史さんが疎開し、現地の話を元に、岡山県を舞台にした「獄門島」「悪魔の手毬歌」「夜歩く」「八つ墓村」「車井戸はなぜ軋る」など数々の作品を記したことでも知られる真備地区(旧・真備町)でも知られる倉敷市。その他、日本各地に数多く存在します。

そして景観地区で制限される内容は、地域の条例によっても異なりますが、戸建て住宅に設置されるテレビアンテナの機種、設置の高さが制限されることもあり、特に高所で形状が目立つ八木式アンテナは、景観条例に抵触してしまうケースが多くなります。

総じて、デザインアンテナのデメリットは、その設置位置や形状から、住宅の外観性や景観に悪影響を与えてしまうこと。そしてそれに伴い、アンテナの一部が隣家にはみ出してしまう「越境問題」が生じるケースもある。太陽光発電システムを導入している住宅では、八木式アンテナが屋根の上の太陽光パネルに影を落とし、発電を阻害するといった問題が生じることも挙げられます。

八木式アンテナは自然環境に影響されやすく寿命が短い。

八木式アンテナの機器が露出した形状と、マストで高所に立てられるという条件で不利となるもうひとつの要素が、自然環境の影響です。

屋根の上に立てられた八木式アンテナは、台風をはじめとする激しい風雨や、海沿いでは潮風によるサビの進行。雪の多い地域では、アンテナに雪がこびりつく、屋根の上の積雪に埋もれる。またアンテナに鳥が留まり、フンをする鳥害など、さまざまな自然環境の影響を受けやすく、経年劣化が進みやすくなります。そのため他の地デジアンテナ機種に比べると、耐用年数(寿命)も短くなってまいります。

屋根の上に立てられた八木式アンテナの一般的な寿命は10年程度とされています。自然環境の穏やかなエリアでは、20年以上にわたって安定した受信性能を実現するケースもございますが、自然環境の厳しいエリアでは、10年を待たずしてアンテナトラブルが生じるケースもございます。

特に八木式アンテナは、指向性の高さで受信性能が高まる反面、アンテナ角度のズレで受信感度が下がりやすいという面もございます。そのため老朽化したアンテナでは耐久力が低下し、角度のズレをはじめとするトラブルが生じやすくなってまいります。

さらに高性能型のパラスタックアンテナでは、指向性がより鋭いことに加え、本体の大型化により、自然環境の影響も受けやすくなるため、設置時にはプロのアンテナ工事業者による、正確な角度調整と頑丈な設置が必須となります。

なお八木式アンテナでも、屋根の上より低い、壁面やベランダ内外、軒先からの吊り下げなどを設置場所に選ぶことで、自然環境の影響を避けやすくなる他、前述した住宅の見た目への悪影響その他の問題を抑えることもできます。

ただその場合は、屋根の上に比べて周辺の障害物などに影響を受けやすくなり、八木式アンテナのメリットである受信性能の高さが損なわれてしまうケースもございますので、設置位置の選定には、各メリット、デメリットのバランスを考慮することが重要になってまいります。

なお八木式アンテナも、近年の地デジアンテナモデルでは、ステンレス素材や表面加工などにより、軽量化や防水性を高め、強風や大雨などにも強いモデル。各部の強化や素材、ケーブル接続部の工夫などにより、積雪や潮風にも影響されにくい工夫を凝らした塩害用モデル、雪害用モデルなどが登場しております。

現場の自然環境にあわせてこのようなモデルを採用することで、自然環境に対する強さを発揮し、近年では八木式アンテナの寿命も平均して十数年程度と、旧式のモデルに比べると向上している傾向がございます。

当あさひアンテナでも、このようなステンレスモデル、雪害用モデル、塩害用モデルなどをご用意しており、高い受信性能を持つ地デジアンテナが必要ながら、自然環境の影響が厳しい現場においても、アンテナ本体の性能と弊社の施工技術を結集することで、高寿命を期待できる八木式アンテナの取り付けをご提供いたします。

アンテナ設置

デザインアンテナ、ユニコーンアンテナの最強ポイントとは?

上記のような、八木式アンテナの構造と設置位置から生じる弱点、外観性の悪さと自然環境への弱さを克服すべく開発された地デジアンテナ機種が、デザインアンテナ、ユニコーンアンテナになります。

デザインアンテナは、主に戸建て住宅の壁面やベランダの手すり部に設置され、カラーバリエーションも豊富なため、設置しても住宅のデザインの一環のように、違和感なく溶け込んで、住宅の見た目や景観を乱さない点が、大きなメリットです。

さらにその形状や設置方法から風雨や積雪などにも影響されにくく、経年劣化が進みにくいため、耐用年数(寿命)が長くなり、角度のズレをはじめとするトラブルも生じにくい点も、同じく大きなメリットになります。

デザインアンテナの寿命は、通常の屋外設置であれば15年から20年程度とされておりますが、強電界地域で地デジ受信環境がよく、住宅の建材が地デジ電波を通しやすいため、屋内空間にも十分な地デジ電波が届く。また設置空間などが確保できる住宅であれば、デザインアンテナの屋根裏空間、天井裏空間への設置も可能となります。

この場合、住宅の外観や外装にはまったく影響を与えない。さらにアンテナも自然環境の影響をほとんど受けなくなり、耐用年数が格段に伸びるアンテナ設置が可能になります。

ただ前述の通り、長所と短所は表裏一体になりやすく、デザインアンテナではこれらのメリットが、一方では八木式アンテナに比べると、アンテナ本体の受信性能が低くなる。また周辺環境の影響を受けやすいため、設置できない現場も出てくる、といったデメリットにもつながってまいります。

他にも壁面への設置では、住宅の壁にビス穴を開ける必要が出るのも、デメリットのひとつとして挙げられます。

ただ地デジ受信環境に問題がない現場であれば、デザインアンテナでも安定した地デジ受信は十分に可能となります。価格的にも、設置費用は八木式アンテナに比べてやや割高な程度となります。

したがってデザインアンテナは、使用可能な現場であれば、アンテナ設置の外見性や自然環境への強さ(対候性)に関して最強の地デジアンテナと呼べます。そのメリットを考えれば、価格的にもコストパフォーマンスは非常に高い地デジアンテナ機種です。

そして第三世代であるユニコーンアンテナは、デザインアンテナのメリットを受け継ぎつつも、八木式アンテナのメリットも取り入れた地デジアンテナ機種になります。

そのポール状の形状も、やはり住宅の装飾物のように見えて、住宅の外観を乱さない。さらに風雨を受け流す形状のため、自然環境に影響されにくく、やはり経年劣化を抑えることができて耐用年数(寿命)が長くなります。

ユニコーンアンテナの耐用年数は、まだ新しいアンテナ機種であるため正確には不明ですが、デザインアンテナと同様の、15年から20年程度と考えられております。

そしてより高所に設置できることから、周辺の障害物に影響されにくく、受信感度が高まるという点が、デザインアンテナにもない新たなメリットになります。

ユニコーンアンテナの受信性能は、20素子相当のデザインアンテナを、地デジ受信に適した壁面に設置した場合と同等となります。前述の通り、そして周辺環境の影響からデザインアンテナが設置できない現場であっても、設置位置の高度を確保できるユニコーンアンテナであれば、問題なく設置できるケースが多くなります。

ユニコーンアンテナのデメリットは、同じ20素子(相当)であっても、他に受信感度が高まる要素の多い八木式アンテナに比べるとやや受信感度が低くなる。最新機種であるため設置費用が高価になる。また純和風建築など、住宅のスタイルによっては、アンテナのデザインとマッチしないケースもあるという点です。

ただユニコーンアンテナは、デザインアンテナとほぼ同様のメリットを持ちつつ、デザインアンテナよりも幅広い現場で使用できるという点が最大のメリットになります。

ユニコーンアンテナは、他の地デジアンテナ機種に比べると、特化した性能ではやや及ばない部分もあるものの、受信性能、外観性、対候性のすべてを高水準で兼ね備えた、総合力で最強と言える地デジアンテナになります。

設置費用はやや高額でも、幅広い設置現場で安定した受信性能を確保しつつ、外観性や対候性にも優れたアンテナをお求めのお客様には、ユニコーンアンテナはおすすめできる地デジアンテナであると申せます。

なおデザインアンテナ、ユニコーンアンテナと、その形状や設置位置から、景観地域でも設置できる。越境問題が生じにくい。太陽光パネルに悪影響を与えにくいなどのメリットも出てまいります。

八木式アンテナの最強ポイント・まとめ

本文でご説明した通り、八木式アンテナは、発明されてから100年近い歴史を持つ古典的アンテナでありながら、現在でも地デジ電波の受信性能に関しては最強の性能を誇り、なおかつ廉価でもある、非常に優れた地デジアンテナ機種です。

ただ令和の現在では、時代の流れやテレビ視聴環境の変化もあり、現在では地デジアンテナも電波の受信性能だけではなく、住宅に設置した場合のデザイン性や、自然環境にも強い対候性など、さまざまな要素が求められるようになっております。

そのため真に最強と言える地デジアンテナは、八木式アンテナ、デザインアンテナ、ユニコーンアンテナの各モデルの中でも、お客様のご要望に最適の性能を持つアンテナモデルであると言えます。

 

なお地デジアンテナ(UHFアンテナ)各種モデルの、戸建て住宅への設置に関しては、以下の各コラム記事もご参考になることと存じます、

・通販で買える新築戸建てにおすすめ地デジ用UHFアンテナの高性能機種は? 素子数や外観などの選び方、可能な工事の費用も解説

・地デジ用テレビアンテナ各種類の違いと選び方とは? 戸建て住宅への設置や交換する方法、工事費用はいくらかの相場も解説!

当あさひアンテナでは、上記の通り、地デジアンテナの各機種、モデルをはじめ、BS/CSアンテナの追加設置。さらにはブースターや分配器など関連する周辺機器の設置も含め、国産大手メーカー製の商品である機材と必要な部材をセットにして、業界最安に挑む低価格の工事費用でご案内しております。

さらに現地での電波調査とお見積りも、出張費、キャンセル費などの各種費用を含めた完全無料で実施しております。

電波調査については、屋根の上から壁面その他、お住まいの各場所で綿密に調査を行い、安定した地デジ受信を大前提に、現場の条件で可能な限り、住宅の見た目や風雨や積雪などへの強さ、その他、お客様のご要望に最適となる工事をご提案いたします。

弊社のご提案、お見積もりにご納得いただければ即日工事も可能で、豊富な専門知識と経験に基づく、高い施工技術を誇る弊社スタッフのアンテナ職人が、自然環境に強い頑丈さと、お住まいをできるだけ傷つけず、配線部なども含む整った見た目を兼ね備えた、丁寧な施工を実施いたします。

アンテナの設置後には、お住まい内の各部屋での安定した受信状態を確認した上で、工事の完了とし、さらに工事の完了後には、業界最長クラスとなる、アンテナ工事の完了日からの「10年保証」もご用意してございますので、末永いご安心もお約束いたします。

地デジ、BS/CSなど各種アンテナの新規設置、追加設置や交換。また設置方法や取り付け位置のご要望から、突然なアンテナトラブルに対する修理のご依頼など、テレビアンテナに関するご相談、ご要望については、まずは当あさひアンテナのフリーダイヤルへのお電話、公式サイトのメールフォーム、またはLINEまで、お気軽にお問合せください。

どのようなご依頼であっても、弊社の技術に賭けて、お客様のご要望にお応えできるよう、全力でご対応いたします。

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アンテナ本体 型番

  • デザインアンテナ

    型番:UAH201(最新モデル)
    (同軸ケーブル:白か黒の2色のうち、おすすめは外壁になじむ色)

    工事費込み 20,000円(税込)

    カラーバリエーションはオフホワイトライトブラウンスーパーブラックブラックブラウンの4色から現場で選択することが可能です。同じUHF20素子相当のデザインアンテナを比較した場合、業界トップクラスの受信性能、高利得を誇る大手DXアンテナ社製。本体の厚みはわずか119mm、サイズは高さ590mm×幅220mmで業界最小クラス。コンパクトサイズのため狭い屋根裏や天井裏などへの取り付けも最適。壁面に取り付けの場合は、極細のビスを6箇所打ち込んで金具を取り付け、金具にガチャンと本体をはめ込みボルトを締めるだけの簡単施工が可能なため建物へのダメージを極力軽減できます。ブースターが必要な場合はUAH201の背面にスッキリ取り付けられる構造になっており、表にブースターが露出しないので外観もキレイに保てます(弊社では電波状況が悪くない限り、なるべくブースターも屋内の、分配器の近くに隠してしております)。修理の場合、ブースター内蔵タイプのデザインアンテナとは異なり、ブースターだけの交換をできるメリットがあります。太陽光発電システムや片流れ屋根で屋根上に屋根馬を立てられず昔ながらの八木アンテナを設置できない住宅にも最適。耐風速(破戒風速)50m/sですが、屋内や外壁など、強風の影響を受けにくい取り付け位置と形状をしているため、災害にも強いアンテナとなっております。当店人気ナンバー1の地デジアンテナでございます。

  • 八木アンテナ

    型番:UA20(最新モデル)
    工事費込み 15,000円(税込)

    その昔、八木秀次博士が発明した形状(魚の骨のような形状)からマイナーチェンジを繰り返し洗練されたフォルムとなり、中・弱電界エリアにも対応可能な安心のDXアンテナ社製。UHF20素子アンテナの性能で、吹きさらしで障害物の少ない屋根上に設置することが多いため利得が高くなっております。万が一、壁面や屋内でデザインアンテナを取り付けられない物件 にも最適。従来の鉄製の太いワイヤーとは異なり、ステンレス製の丈夫で錆びにくいワイヤー(支線)を採用。アンテナマストから屋根の四隅に向けて4本の支線を張り巡らせ、さらに張り巡らせた支線の途中からも屋根馬に向けて4本の支線をバランスよく張り、合計8本の支線で頑丈に設置しております。サイズは51.8cm×34cm×101.4cmとなっており、VHF(アナログアンテナ)と比較して、大幅なサイズダウンと軽量化がなされています。しかも耐風速(破壊風速)50m/s。地デジ放送が始まる前の時代より、屋根上に設置するアンテナは災害に強くなっていると言えるでしょう。当店で人気ナンバー2の地デジアンテナでございます。

  • 2K4K8K対応 BS/CS110度アンテナ

    型番:BC45AS(最新モデル)
    工事費込み 15,000円(税込)

    2018年12月1日以降、実用放送開始予定の4K8K衛星放送(NHKのみ4K&8Kを同時配信)に備えてオールマイティーなDXアンテナ社製のBC453をBS放送、CS放送をご覧になりたいすべての方へ提供しております(大規模な集合住宅は例外)。従来の2K専用BS/CS110 度アンテナと同じでサイズで円盤の直径は45センチ。そうでありながら、電送周波数の帯域が広いため、従来のフルハイビジョン(2K放送・約200万画素)からスーパーハイビジョン(4K放送・約800万画素/8K放送・約3,300万画素)まで受信可能です。「大は小を兼ねる」と言えます。2020年のオリンピックに向けて4K8Kの実用放送がますます拡充されるということが総務省より発表され、各メーカーの4K8Kテレビは増産がはじまり、その価格も落ち着いてきました。そのような状況のなか、あさひアンテナにも2K4K8K対応BS/CS110度アンテナの問合せが数多く寄せられております。最新式のアンテナでも、大量仕入れでコストをおさえて仕入れておりますので、低価格を実現できました。