テレビアンテナ工事の業者と自分でDIY取り付けを比較したおすすめ方法は? 事業者の設置費用や作業の流れによる選び方を解説

2024年06月04日
あさひアンテナ アンテナ工事 無料相談

新築住宅への地デジ、衛星放送用テレビアンテナ取り付けをはじめ、アパートやマンションなど一時的な一人暮らしでのテレビのご試聴のため。

または、すでにテレビアンテナ取り付けられているお住まいで、既設のアンテナが古くなったため交換したい。地デジアンテナのみのお住まいにBS/CSアンテナを増設したい。旧式のBS/CSアンテナを2K4K8K対応型の最新式に交換したいなど、テレビアンテナ取り付けの工事には、さまざまなパターンが考えられます。

そして各種のパターンによって、実際のアンテナ工事の内容もさまざまに変わってきます。

例えば、瓦屋根の上にマスト(ポール、支柱)を立てて、大型の地デジアンテナとBS/CSアンテナの両方を取り付けるといった、危険が伴って手間もかかる工事であれば、アンテナ工事の業者に依頼する方か安全で安心、確実といえます。

ただ、取り付ける場所がベランダや窓の外など、作業にそれほどの危険がない位置。さらに設置されているアンテナを取り外し、新しいアンテナへと交換するだけなど、比較的、簡単な作業であれば、わざわざ業者に依頼しなくても、アンテナを買えば自分でも気軽にできるのではないか、と思われる方も多いことでしょう。

実際に、現在ではDIY(Do it yourself)により、手作業でさまざまな製品を自作する、また工事などの作業を自分で行うことがブームになっており、近年では女子高生たちがモノづくりに挑むテレビアニメ、実写ドラマが放送されたことも知られています。

そしてインターネット上では、地デジアンテナ、BS/CSアンテナを、ご自宅にてDIYで設置する方法を解説するサイトや動画も数多く見られます。

しかし、いざDIYでのアンテナ設置に挑戦するとなると、果たしてうまくできるか、完成してもテレビが映らないなどのトラブルはないかと、やはり不安でお悩みになられる方もおられるでしょう。

またアンテナ工事を業者に依頼する場合にも、工事を依頼できる業者は、お近くの家電量販店やホームセンター、町の電気店などから、当あさひアンテナのような、ネット上で検索できるアンテナ工事の専門業者まで、さまざまな業種が存在します。

それら各種のアンテナ業者にも、実際には施工技術やサービス内容、工事の費用など、さまざまな違いが存在します。

したがって、それら各業者の費用やサービスを比較して、もっともお得な業者のサービス内容と比較した上で、DIY工事とどちらがお得かをご検討される必要もあります。

そこで本コラムでは、お悩みの皆様のために、2024年(令和6年)現在の最新情報に基づき、DIYによるアンテナ取り付けと、アンテナ工事業者への依頼を徹底比較して、どちらの選択がお得であるかをケース別に考えてゆきます。

具体的には、アンテナ設置の作業に必要な、地デジ放送や衛星放送(BS放送、CS放送、新4K8K衛星放送)の基礎知識。DIYでの設置に適したアンテナの機種と、DIY設置が可能になる条件と、実際の取り付け手順の一覧、作業のコツやポイントなど。

またアンテナ工事業者の業種別による、施工技術やサービス内容の概要。依頼してから工事完了までの流れなど手順の違い。そしてDIY設置と比較して、アンテナ工事業者に依頼するほうがお得と言えるケースについて解説します。

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地上デジタル放送の仕組みとは?

ここではまず、DIYで地デジアンテナを設置するために必要な基礎知識として、地上デジタル放送(地デジ放送)の仕組みや地デジ電波の性質などを元に、さまざまな状況の現場に適した地デジアンテナ機種や、設置方法、視聴方法についてご説明してゆきます。

現在の地上デジタル放送とは、日本各地の要所に設置された地デジの電波塔から、周辺の地域に地デジ電波(UHF(極超短波)のうち470MHz(メガヘルツ)から710MHzまでの周波数帯)を送信しているテレビ放送です。このように地上の設備から、地上の空間を通じて電波を送信するテレビ放送は、衛星放送と対比する意味も含めて「地上波テレビ放送(地上波放送)」といわれます。

そのため、地デジ受信用の地デジアンテナはすべて、地デジ放送に使われるUHFの周波数帯を受信することに特化した「UHFアンテナ」になります。

地デジ放送は、日本国内の不特定多数を対象としたテレビ放送であり、災害などの非常時には緊急情報を拡散する役割も持っているため、日本国内であれば、地デジアンテナやワンセグ・フルセグの受信機器を使用することで、不特定多数、つまり誰でも視聴できるテレビ放送です。

地デジ放送で視聴できるチャンネルは、日本のほぼ全域で放送されるNHK、広域民放と、一部の都府県でそれぞれ個別に存在する独立地方局(東京都の東京MX、兵庫県のサンテレビジョンなど)が、その都府県内のみに放送する、地方チャンネルになります。

地デジ放送のより正確な仕組みとしては、日本国内を、複数の都府県でまとめた広域圏の別に、NHKや広域民放などでもチャンネルや放送内容が異なります。

そして広域圏ごとに、例えば関東広域圏では、東京都に位置し、東京都、千葉県、埼玉県、神奈川県の多くのエリアから、茨城県、栃木県、群馬県の一部まで、広範囲に地デジ電波を送る東京スカイツリーのような、中心となる大規模な電波塔である送信所(基幹局、親局)が存在します。

そして広域圏内でも、距離や地形の影響で送信所からの電波が十分に届きにくいエリアの近くには、中継局(サテライト局)と呼ばれる電波塔が、要所にいくつも設置されています。

地デジ放送では、送信所から送られる地デジ電波を大本として、周辺の中継局が、送信所や他の中継局からの地デジ電波を受信し、増幅して周辺に送信し直すリレー形式によって、各中継局の隅々、つまりは日本国内のほとんどのエリアに電波を送っています。

地デジ放送に使われる地デジ電波(UHF)は、波長の幅は、約40センチから60センチ程度で、空間を伝わっていくうちに、徐々に電波レベル(電波強度)が減衰(弱まり)していく性質があるため、多くの中継局が必要となるのです。

また地デジ電波は、山地などの大規模な地形や、高層ビルなどの遮蔽物にも遮られる性質もあるため、本来は電波レベルが強くなる地デジ電波塔の周辺でも、電波塔からの距離や地形の影響により、受信できる電波レベルが変動してきます。

地デジ電波は、一定の波長の幅を持つため、やや音に近い性質を持ち、ビルなど小規模な障害物にぶつかった場合には、障害物の向こう側で広がって一帯に届く性質もありますが、ビルの影、特に中心部にあたる直近の一帯では、届く地デジ電波レベルが非常に低くなることもあります。

同じ理由から住宅密集地で、家と家が立ち並ぶ隙間の狭い空間では、電波塔の近隣でも十分な地デジ電波が届きにくく、地デジアンテナの設置が難しくなることもあります。

このような性質と、地デジ電波は、一般の住宅より高い位置に当たる、電波塔の先端から下るような形で届くため、住宅における地デジアンテナは、地上から10メートルほどの高い位置。具体的には屋根の上で、周辺の障害物などに影響を受けない位置であるほど、受信感度が高くなります。

そのため住宅の壁面などやや低い位置に設置する場合には、地デジ電波塔の方向を向いた壁面で、電波塔の方向に建物などの遮蔽物がないなど、受信環境が整っていることが必要です。

テレビ電波の強度は「㏈(デシベル)」の単位で表されます。なおこの㏈の数値は常用対数で表されるため、おおむね数値が10㏈上がることに、電波の強さは元の数値の10倍になると考えるといいでしょう。

そして電波塔の周辺で受信できる電波レベルの目安として、受信レベルが80㏈以上のエリアは強電界地域、80㏈から60㏈なら中電界地域、60㏈以下なら弱電界地域と分類されます。

ただこの電界地域による分類に、明確な定義はないため、場合によっては基準の㏈数や分類法が違うこともあるため、ご注意ください。

そして住宅に設置される地デジアンテナの種類、受信性能や、設置できる位置も、この強・中・弱の電界地域を目安に決まります。

おおまかな目安としては、強電界地域では、地デジアンテナでは、周辺に障害物がないなど現場の条件にも左右されますが、ほとんどの場合、主要機種である八木式アンテナ、デザインアンテナ、ユニコーンアンテナのどれも使用できる上、設置できる場所も、屋根の上や壁面、ベランダ内外などのほか、室内対応のアンテナや、屋根裏、天井裏空間などを利用した屋内設置も可能になります。

中電界地域も、おおむねすべての地デジアンテナと屋外の設置位置を利用できますが、やや電波レベルが弱まる分、屋内設置が難しくなるほか、強電界地域に比べると、周辺環境などの影響で、機種や設置位置に制約が出やすくなりますので注意が必要です。

弱電界地域では、基本的に八木式アンテナの20素子相当モデルなど、受信性能が高い機種を、屋根の上など高い位置に設置する以外に、設置の選択肢が少なくなります。

その他にも、地デジ電波は伝わる空間の状態にも影響を受け、例えば夏場などで空気が膨張すると電波が遠距離まで届きにくくなり、逆に冬場などで空気が収縮すると、地デジ電波も遠くまで届きやすくなる一方で、無関係のノイズ(余計な電波)も受信しやすくなってきます。

このような年間を通した気候の変化で、同じ現場でも受信できる地デジ電波レベルには、一年で約6㏈程度の変化が生じます。他にも電波は水分に吸収される性質があるため、雨や雪などの天候では、空間を伝わる地デジ電波レベルが大きく低下します。

そのため、DIYを含む地デジアンテナの取り付けでは、まず現場に地デジ電波を送信している電波塔の方向を確認して、その電波塔からの電波を遮る障害物などがなく、アンテナを電波塔の方向に向けることができる設置位置を選ぶこと。

また気候や天候などによる電波レベルの変動も踏まえて、余裕のある電波レベルを確保できる地デジアンテナ設置を行うことが重要となります。

地デジ放送や地デジ電波の基礎知識については、下記のコラム記事でも詳しくご説明しております。

・地上デジタル放送の「地デジ電波」基礎知識

・現在の地上波テレビ放送で地上デジタル放送が開始されたのはいつ? デジタル放送とか何か、その仕組みや特徴も全解説!

・地デジアンテナ設置に重要となる「強電界地域」「中電界地域」「弱電界地域」とは

・徹底解説!強・中・弱の地デジ電界地域に適したテレビアンテナ工事の選び方、調べ方は?

・地デジ電波の強さと品質を示す「dB」「MER」「BER」とは何か?

・地デジの「水平偏波」「垂直偏波」の違いとは?

・地デジアンテナを設置する高さの設定で重要となるハイトパターンとは? 地デジ電波を受信するために適切なアンテナの高さとは?

・地方チャンネル(独立放送局)とはどういうものか?

衛星放送(BS放送、CS放送、新4K8K衛星放送)の仕組みとは?

引き続き、衛星放送の基礎知識、電波の性質をご説明することで、衛星放送用パラボラアンテナ(BS/CSアンテナ)設置のポイントについても解説してゆきます。

衛星放送とは、地上から見て常に上空の同じ位置に静止して見える「静止衛星」から、地球上でも静止衛星から見渡せる半球の広い範囲に電波を放送する放送の形式です。

実際には静止衛星は静止しているわけではなく、地上から約36,000キロの上空に当たる赤道軌道上の宇宙空間を、地球の自転に合わせて周回しているため、地上からは静止して見えるのです。

この静止衛星に、地上の放送局から電波を送信(アップリンク)し、静止衛星では受信した電波を増幅、周波数を変換して地上に送信し直す(ダウンリンク)することが、衛星放送の仕組みになります。

静止衛星からダウンリンクされる衛星放送の電波は、UHFの地デジ電波より格段に周波数帯が高いマイクロ波のうち、センチメートル波(SHF)と呼ばれる電波になっています。

この衛星放送の電波は、SHFでも12GHz(ギガヘルツ)前後の周波数帯が使われているため「12GHz帯」とも呼ばれ、その波長の幅は25ミリ前後となっています。

この12GHz帯の電波は周波数帯の高さから、光に近い性質を持ち、直進性が非常に高くなります。そのため電波のエネルギーを集中させやすく、静止衛星からの長距離を送信する電波に適しています。

日本の衛星放送では、静止衛星から日本の全域を12GHz帯の電波で照らし出すようにして、電波を送信しています。

そのため一基の静止衛星で効率的に地上の広範囲をカバーでき、地デジ放送のように電界地域や難視聴地域が存在しないため、日本の全域で極端な電波レベルの差がなく、全国どこでも安定した受信が可能になる。また地上の障害物や災害などに影響されにくい、などのメリットが衛星放送には存在します。

一方で、静止衛星から届く12GHzの電波は、光のように直進して地上まで届くため、地上のパラボラアンテナに届くまでの空間に、山地や建物などをはじめ、樹木やその枝葉、電柱や電線、洗濯物などのわずかな障害物があっても、光が遮られて影ができるように12GHz帯の電波の電波が遮られてしまい、パラボラアンテナの側で受信できなくなるという弱点もあります。

また衛星放送の12GHzの電波は、多少の気候や天候には影響を受けませんが、強い雨や雪で、雨や雪の粒が、12GHzの電波の波長の幅と同じ25ミリに近くなると、空間で12GHzの電波が雨や雪に吸収され、また乱反射も生じて、パラボラアンテナの側で十分に受信できなくなる。そのため衛星放送の画面が乱れ、映らなくなるといった降雨減衰、降雪減衰が生じることもあります。

なお日本の衛星放送では、BS放送、CS放送の二種類が存在します。

BS放送は「放送衛星(Broadcast Satellite)」による衛星放送で、日本国内の不特定多数を対象とする衛星放送のため、地デジ放送と同じく、日本国内であれば、BS/CSアンテナなどを使うことで、誰でも視聴できます。BS放送のチャンネルには、NHK、広域民放などの無料チャンネルと、月額契約の有料チャンネルがございます。

CS放送は「通信衛星(Communication Satellite)」による衛星放送で、CS放送事業者と契約した世帯を対象にする衛星放送です。CS放送は大半が有料チャンネルになりますが、BS放送よりも格段の多チャンネルで、事業者と契約した視聴者は、1チャンネルからお好みのチャンネルと契約することで、視聴できます。

なおBS放送の放送衛星は東経110度に位置しています。CS放送には東経110度に位置する通信衛星を利用した110度CS放送「スカパー!」と、124度、128度の通信衛星を利用する124度/128度CS放送「スカパー!プレミアムサービス」の二種類の放送サービスが存在します。

現在、一般に使用される衛星放送用のパラボラアンテナは、一基で静止衛星が同じ方法に位置するBS放送、110度CS放送を受信できるBS/CSアンテナ(BS/110度CSアンテナ)になります。

ただ、124度/128度CS放送を受信するためには、その角度の通信衛星に対応できるプレミアムサービス専用アンテナ、もしくは110度、124度、128度すべての方向の静止衛星の電波を受信できる、マルチアンテナが必要です。

そして2018年(平成30年)には、BS放送、CS放送のそれぞれに、従来の2K(フルハイビジョン)画質よりも格段に高精細の4K、8Kチャンネルを多数、追加した「新4K8K衛星放送」がスタートしています。

この新4K8K衛星放送は、基本的には、BS放送、CS放送の視聴環境が整ったお住まいであれば、有料チャンネルを除けば、特に追加料金などは無用で視聴できます。

ただ従来の2K衛星放送では、12GHz帯の電波として、右回りの螺旋を描く「右旋円偏波」が使用されていました。しかし新4K8K衛星放送の導入時に、この右旋の電波では、追加される4K、8Kチャンネルに割り当てることができる周波数帯が不足したため、BS放送のNHK、広域民放の4Kチャンネルを除くすべての4K、8Kチャンネルに、新しく導入した「左旋円偏波」を採用しました。

現在のBS/CSアンテナは、すべて右旋と左旋、双方の電波を受信できる2K4K8K対応型になっています。ただ2018年以前に設置されたBS/CSアンテナの場合は、現在では生産終了の、右旋の電波しか受信できない2K対応型であるケースも考えられます。

2K対応のBS/CSアンテナでは、左旋の電波、すなわち新4K8K衛星放送の大半のチャンネルを受信できないため、新4K8K衛星放送をご試聴になる場合には、BS/CSアンテナ本体を2K4K8K対応型に交換するほか、場合によってはアンテナ配線部のブースター、分配器、ケーブルなどの機材も、左旋の電波がBS/CSアンテナのコンバーターで変換された周波数帯に対応できる「4K8K(3442MHz)対応型」に交換する必要がありますので、ご注意ください。

DIYを含めて住宅にBS/CSアンテナを設置できる条件としては、BS/CSアンテナの円盤部分(ディッシュ)の正面を東経110度の方向へと正確に向けることができて、その東経110度の方向に、電波を遮る建物や樹木などの障害物がないという点になります。

この条件さえ確保できれば、一般住宅における設置位置の高低は、衛星放送の受信感度にほとんど影響しないため、BS/CSアンテナは比較的、DIY設置に向いたアンテナであると言えます。

衛星放送やBS/CSアンテナでの受信に関しては、以下のコラム記事でも詳しくご説明しております。

・衛星放送(BS放送・CS放送)の「テレビ電波」基礎知識

・新4K8K衛星放送とは? 4K、8Kテレビの購入後に必要なアンテナ工事と費用の相場、おすすめ業者の選び方まで徹底解説!

・「新4K8K放送」を視聴するためのアンテナ工事、配線について徹底解説!

・「新4K8K衛星放送」ご視聴に必要な機器・完全チェック解説! テレビで全4K8Kチャンネルを見るための機材とは?!

・超高画質!4K・8K放送の魅力と工事について

・2K放送と4K、8K放送の違い

・用途・目的別、4Kテレビ、8Kテレビをおすすめできる方

・雨や雪が降るとBS、CSの衛星放送が映らなくなる原因と衛星放送用テレビアンテナを調整して映るようにする対処方法とは?

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DIY設置の注意点と適したアンテナ機種とは?

ここからは、お住まいで地デジ、BS/CSアンテナをDIY設置するにあたって、適した条件やメリット、デメリット。またDIY設置で注意すべきポイントについて解説してゆきます。

テレビアンテナDIY設置の注意点

テレビアンテナのDIY設置で、第一に考えるべきポイントは「作業の安全を確保できるか?」という点です。

ご存知のようにテレビアンテナは、戸建て住宅であれば屋根の上などの高い位置に設置されることが多くなります。

これは地デジアンテナであれば、設置位置が高いほど、障害物に影響を受けにくくなり受信感度を確保しやすく、電波塔に向けた角度の調整も行いやすくなること。BS/CSアンテナも地デジアンテナとセットでの設置が基本になることに加え、やはり障害物の影響を避けて、東経110度に向けた角度調整が行いやすく、受信に有利となるためです。

しかし一般のお住まいにおいて、屋根の上に各種アンテナを固定する場合には、住宅の設備としてアンテナ用のマストなどが用意されている場合を除けば、まず住宅でも屋根の面と面が合わさる頂点部に、屋根馬という四脚のマスト(ポール、支柱)の台を置いてマストを立て、そこに各種アンテナを固定して、角度調整を行います。

次に屋根の四方に、ステーアンカー(ステーの固定具)を設置、または雨どいの固定具を利用するなどして、屋根の四方より、ステンレスワイヤーなどのステー(支線)をマストや屋根馬までまっすぐ張って、四本のステーをバランスよく緊張させることで、マストや屋根馬ごとアンテナを固定するという形が主な方法になります。

このような作業でアンテナの角度調整を的確に行い、マストをしっかりと固定するには、アンテナ工事のプロによる専門知識と技術が必要なことはもちろん、大変な危険も伴います。

プロのアンテナ工事業者は、屋根の上などの高所作業においては、法令に基づいて、安全な作業についての専門知識と、安全帯や命綱、ヘルメットなどの装備を整え、最低でも二名以上の体制で作業を行うなど、万が一の事故に対しても、万全の対策を整えて作業を行っております。

屋根の上が屋上フロアになっているなど、安全に出られる条件が整っているお住まいを除き、装備や技術、知識が十分でない一般の方が、住宅の屋根の上で作業を行われると、機材や作業者の転落をはじめとする、大変な事故のリスクが考えられますので、決して行わないでください。

総じて、ご自宅でDIYのアンテナ設置を行うには、取り付けの位置が、窓の外の手すりやベランダ部分。また高い位置であれば、屋上空間やバルコニーがある住宅など、足場が確保できて、作業を安全に行えることが絶対条件となります。

テレビアンテナDIY設置ができる場所の条件とは?

お住まいでDIYでのアンテナ取り付けに適した位置がある場合には、次にその位置で、地デジや衛星放送の電波が十分に確保できるかどうかを確認する必要があります。

地デジ放送の場合は、まず現場の電界地域と、現場に地デジ電波を送る電波塔の位置、方向を確認することが必要です。

これらの点を確認するには、インターネットで検索できる「A-PAB(一般社団法人放送サービス高度化推進協会)」公式サイト内にあるページ「地デジ放送エリアのめやす」にて、お住まいの付近にあるすべての電波塔の位置および、それぞれの電波塔からの電波が、一定レベル以上で届くエリアを確認できます。

基本的に地デジアンテナのDIY設置は、強電界地域をはじめ、電波塔から距離が近く、現場に届く電波が強いエリアでおすすめできる作業になります。最適と言えるのは、地デジアンテナを設置するベランダなどの位置から、地デジ電波塔が視認できる位置になります。

逆にベランダなどの設置位置が近隣の電波塔とは逆の方向に当たる、また電波塔からの距離は近くとも、その方向に建物などの障害物がある場合は、アンテナを設置しても十分な地デジ電波の受信が難しくなってきますのでご注意ください。

なお地デジアンテナが設置位置を選ぶ理由は、電波塔や電波の方向があることはもちろん、地デジアンテナ本体にも、アンテナ正面の方向でのみ受信感度が高まる「指向性」と呼ばれる性質があるため、アンテナの正面側を電波塔の方向に向けて設置する必要があるためです。

衛星放送の場合は、前述の通り、設置する位置でBS/CSアンテナのディッシュを東経110度の方向へと正確に調整できる。さらに、ディッシュを向ける方向に電波を遮る障害物がないことが、必須の条件となります。

BS/CSアンテナは、ディッシュの内側(放物局面)で、静止衛星からの12GHz帯の電波を正面から受け止めて、中央に固定されたコンバーターの一次放射器に集中させる形で集めるため、ディッシュの仰角と方位角(上下および左右の角度)を、ミリ単位の正確さで調整する必要があります。

この角度調整に少しでも狂いが出ると、12GHz帯の電波の受信レベルが大きく低下してしまいます。

なお、BS/CSアンテナのディッシュを向ける東経110度の方向に、建物や樹木などの障害物が見える場合、BS/CSアンテナの設置位置から計った、その障害物の高さより、アンテナと障害物の距離が1.5倍よりも遠ければ、障害物に12GHz帯の電波が遮られることはありません。

例えばBS/CSアンテナを向ける東経110度の方向に、アンテナの高さより8メートルほど高い建物などが見える場合、その障害物とアンテナとの間に12メートル以上の距離があれば、特に問題は生じないことになります。

ただし、特にBS/CSアンテナを設置する場合には、設置する時点だけではなく、設置した後に、東経110度の方向に建物が建てられる。樹木が伸び、枝が茂る。洗濯物が干されるなど、障害物が発生する可能性がないかを確認しておくことも重要です。

テレビアンテナを設置できる主な位置とその特徴については、以下の各コラム記事でも、位置別に詳しくご説明しておりますので、よろしければご確認ください。

・なぜテレビアンテナは屋根の上に設置される? 新築戸建て各位置に取り付けるアンテナ種類や工事の流れ、費用の相場について解説

・地デジや衛星放送用BS/CSテレビアンテナのベランダ設置や壁面取付の方法は? デザインアンテナ失敗例や必要な端子も解説

・壁面に設置できる地デジ用テレビアンテナとは? デザインアンテナなど壁に取り付けられる全アンテナと工事費用、失敗例など解説

・地デジ、BS/CSテレビアンテナを住宅の壁面に設置する方法とメリットや注意点とは? 壁面取付に適したアンテナ機種も解説!

・戸建て住宅のテレビアンテナ取り付け工事で、アンテナを設置できる場所とは? その費用からメリット・デメリットまで徹底解説!

・一戸建て住宅へのテレビアンテナ設置工事で、アンテナ取り付けができる場所とは? 工事の費用や流れ、適した工事業者を解説!

DIY設置に適したテレビアンテナ機種とは?

この項目では、地デジアンテナ各機種とBS/CSアンテナの別に、その特徴から、DIY設置に適しているか、またDIYの場合はどのような方法で設置することが最適か、などの点を解説してゆきます。

地デジ:八木式アンテナ

八木式アンテナとは、住宅の屋根の上などによく見られる魚の骨のような形をした、アナログ放送の時代から使われる古典的なテレビアンテナで、地デジアンテナとしては第一世代になります。

現在の地デジ用UHFアンテナとしての八木式アンテナは、矢印のような骨組みに、短い横棒がいくつもついた形で、受信性能を発揮するアンテナの正面側は、矢印の先とは反対側の先端に当たります。

八木式アンテナの短い横棒は、地デジ電波を受信する「素子(エレメント)」と呼ばれるパーツで、同じ八木式アンテナにも、強電界地域用の8素子、強・中電界地域用の14素子、中・弱電界地域用の20素子など、素子数(受信性能)別のモデルが豊富な点が特徴になります。

さらに、一ヵ所の上下左右に複数の素子を固定した高性能素子を使用することで、通常の八木式アンテナ4基分の受信性能を発揮し、地デジ電波レベルが非常に弱いエリアでも使用できる高性能型アンテナ(パラスタックアンテナ)と呼ばれるモデルも存在します。

また八木式アンテナは、基本的に屋根の上など高い位置に設置されることや、古典的なシンプルな構造で指向性も高い(アンテナ正面側で受信性能を発揮する範囲が狭い)ことから、同じ素子数でも他の地デジアンテナ機種に比べて受信性能が高くなります。

地デジアンテナは素子数(相当)の数値が多い、つまり受信性能が高いほど指向性が高まります。特に同じ素子数でも指向性の高いアンテナ機種ほど、受信性能を発揮する範囲が狭い分だけ、その範囲の受信感度が向上するのです。

八木式アンテナは高い位置で、受信性能を発揮するアンテナ正面側を電波塔の方向へと正確に向けることで、ノイズも受信しにくくなり、現在の地デジアンテナ機種の中では、もっとも高い受信性能を発揮します。

また古くから使われる機種であることから、現在ではアンテナの販売価格や、DIYにかかる費用、業者に依頼した場合の設置工事費用がもっとも低価格という点も大きなメリットです。

一方で八木式アンテナは、機器部がむき出しでやや大型の形状と、設置位置の高さから、特に住宅の屋根の上に設置した場合、目立ってしまい家の見た目や周辺の景観を乱しやすくなる。そして風雨や雪など自然の影響を受けやすく、経年劣化により耐用年数(寿命)が約10年と短くなりやすいという弱点もあります。

そのため、八木式アンテナのDIY設置を行う場合には、現場の電界地域に合わせた素子数のモデルを採用すること。そして素子数が多いモデルほど、本体が大型で取り回しも難しくなることに注意が必要です。

もっとも広いエリアに対応できる20素子モデルは、長さは140センチ前後で、上下の高さは、主に反射器(リフレクター)の50センチ強。横幅は34センチ程度。本体の重量は1キロ前後になります。

14素子モデルは、長さは100センチ強で、高さと横幅は20素子モデルとほとんど変わらず、重さは0.8キロから1キロ程度。8素子モデルは長さ60センチ強、高さは6センチ程度、横幅は34センチ程度で、重さはおおよそ0.3キロから0.4キロの範疇になります。

八木式アンテナをDIY設置できる位置としては、屋上フロアやバルコニーがある住宅では、そこにマストを立てて設置することも可能ですが、基本的には、ベランダの手すりに固定して短いマストを立てる設置具「サイドベース」を使用して、その先に設置する形になります。

また使用するモデルとしては、14素子、8素子などやや小型のモデルの方が扱いやすく、したがって採用するモデルと現場の地デジ電波レベル、双方の理由から、八木式アンテナのDIY設置には、中電界地域以上のエリアが適していると言えます。

特に強電界地域向けの8素子モデルは小型軽量になるため、ベランダの軒先につるすといった、より簡便な設置も可能になります。

またパラスタックアンテナには、高性能素子が5素子で長さ55センチ程度。高さ30センチ弱、横幅は40センチ弱、重量は0.5キロ強と小型軽量ながら、通常モデルの14素子とほぼ同等の受信性能を発揮するモデルも存在するため、このようなモデルで作業を簡便にする方法も考えられます。

また風雨などへの弱さをカバーするモデルとして、サビに強いステンレス製や、雪や潮風の影響を抑える雪害用、塩害用モデルなども存在します。

なお当あさひアンテナでは、DXアンテナ製の高品質20素子モデル八木式アンテナ「UA20」と屋根馬、マストなどの基本設置具。同軸ケーブル、防水処理をセットにした基本設置工事を、税込み15,000円からの料金でご案内しております。

八木式アンテナ本体では他にも、8素子、14素子やパラスタックアンテナ。一部エリアで受信感度が高まるローチャンネル用。また自然環境への対策としてステンレス製や塩害用、雪害用モデルもご用意しておりますので、さまざまな現場、またお客様のご要望に対応した施工を行えます。

なお八木式アンテナの機種や設置方法、地デジアンテナの基本的な受信性能や指向性などについては、以下の各コラム記事でもそれぞれ詳細を解説しています。

・地デジテレビアンテナ界の最長老「八木式アンテナ(八木アンテナ)」とは?特長や設置位置、メリット・デメリットまで解説!

・地デジ「八木式アンテナ」に適した住宅の条件とは? アンテナ設置工事の特徴や種類を徹底解説!

・屋外用地デジアンテナは八木式アンテナが最強? 人気のデザインアンテナ、ユニコーンアンテナと特徴比較&おすすめの選び方紹介

・新築戸建てのテレビアンテナ工事費用を安くできて高性能の八木式アンテナとは? アンテナ種類の選び方や業者の料金相場を解説

・高利得、高性能な地デジ用パラスタックアンテナ徹底解説

・地デジUHFアンテナのオールチャンネル対応とローチャンネル用とは? テレビが映らない原因と受信レベルを上げる対処を解説!

・地デジ用テレビアンテナ設置の工事で向きや角度を調整すべき方向と「指向性」の関係とは? 自分で方角を調整する方法も解説!

・地デジアンテナや無線通信用アンテナの性能を示す利得、動作利得とは何か? 素子数との違いなど地デジアンテナ基礎知識も解説

・テレビアンテナの性能を決める「素子」とは何か? 地デジアンテナ工事で重要な「素子数」を徹底解説!

アンテナの材料一通り持参 アンテナ工事

地デジ:デザインアンテナ

デザインアンテナは、地上波テレビ放送の地デジ化により、アナログ放送時代の主なテレビ電波であったVHF(超短波:テレビ電波に使用された周波数帯の波長の幅は1.6メートルから3.3メートル)に比べて、使用される電波(UHF)の波長の幅が格段に短くなったことで実現した、地デジアンテナの第二世代です。

デザインアンテナという名称は、デザイン性に配慮したさまざまなアンテナ全般の総称として使われることもありますが、一般的には、メーカー、モデルによって多少の差はあるものの、縦幅は60センチ前後。横幅は約20センチから25センチ前後。奥行きは設置具なども含め十数センチの、縦長の長方形をした「平面アンテナ」と呼ばれる機種になります。重量はアンテナ本体のみで2キロ以下、設置具を合わせて2キロ程度が平均的です。

このような形状から、デザインアンテナ(平面アンテナ)は住宅の外壁やベランダの手すりなどに設置することを前提とした地デジアンテナとなっています。

一般的なデザインアンテナは20素子相当モデルになりますが、やや受信性能が高い26素子相当モデルも存在し、本体のサイズも上記の範疇でやや大型になります。

他にも、上記のサイズより小型の、コンパクトモデルと呼ばれるデザインアンテナも存在します。このようなモデルは、受信性能は3素子相当、16素子相当などやや低めとなり、強電界地域向けのモデルになりますが、据え置きスタンドが付属して、外壁だけでなく、室内の窓際に設置することも可能です。

デザインアンテナは、従来の八木式アンテナの弱点である見た目の問題や、風雨など自然環境への弱さをカバーすべく開発されたアンテナ機種です、

平面型でカラーバリエーションも豊富なデザインアンテナ本体を、住宅の壁面やベランダの手すりなどに固定した設置具に取り付け、固定部を左右に傾けることで、アンテナ角度の調整を行った後に、アンテナをしっかりと固定します。

このような取り付け方法で、アンテナ本体色も住宅の色に合わせることにより、取り付けても住宅の見た目や景観に調和し、外観的な悪影響を与えません。

さらにアンテナ本体部がカバーに覆われ、壁などに面で貼り付ける取り付け方法から、天候や気候などの影響も受けにくくなり、経年劣化が進みにくく、耐用年数(寿命)も15年から20年程度と長期化する点もメリットです。

このようにデザインアンテナは、見た目や対候性、寿命を重視する人には適している一方で、八木式アンテナに比べると受信性能で及ばないという弱点もあります。

デザインアンテナの受信性能は、素子を外部から確認できないため、素子数相当で表されますが、このような素子数相当で表記される地デジアンテナの受信感度は、八木式アンテナに比べると、同じ素子数の範疇でもやや低めになります。

また表側の一面が受信面(アンテナ正面)になる構造から、指向性も八木式アンテナに比べるとやや低く(受信感度を発揮する範囲が広く)なるため、その点も同じ素子数相当の機種で、受信感度がやや低くなる要因となります。

このようなアンテナ本体の特性に加え、デザインアンテナは設置位置が住宅の壁面などで低くなるため、周辺の障害物などにも影響を受けやすくなり、設置位置に届く電波レベルが弱まりやすくなるという問題もあります。

このような要因から、デザインアンテナは基本的に強・中電界地域向けの機種となり、弱電界地域では十分な地デジ電波レベルを確保できず、設置できないこともあります。

さらに強・中電界地域でも、高層マンションの近隣、住宅密集地といった、電波が届きにくい環境では、壁面など低い位置へのデザインアンテナ設置ができないケースもありますので、注意が必要となります。

デザインアンテナのその他の取付方法には、八木式アンテナと同じく屋根の上のマストに固定することで、デザインアンテナのメリットはやや薄れるものの、受信感度を確保する方法。

また強電界地域で住宅の建材や屋根、断熱材などが地デジ電波を通しやすいといった条件が必要になり、DIYでの設置は難しくなりますが、屋根裏空間や天井裏空間に設置することで、住宅の外見などに影響せず、アンテナも風雨などの影響を受けなくなるという方法もあります。

DIY設置に関しては、デザインアンテナは本体の大きさや形状から取り扱いやすく、ベランダの手すりに設置具を取り付けて、アンテナ本体を設置。配線部を整えるだけと、作業そのものは簡単になります。また指向性がやや低い分、厳密な角度調整の必要もなくなります。

そのためDIYでの地デジアンテナ設置では、基本的にベランダの手すり部にデザインアンテナを取り付けることが、もっとも多くなります。

ただこの場合には、現場が少なくとも中電界地域以上で、周辺に電波を遮る障害物がない。またベランダからアンテナ正面を電波塔の方向に向けることができるなど、デザインアンテナでも十分に地デジ電波受信を確保できる条件が整っている必要があります。

他にもご自宅でのデザインアンテナ設置では、屋上フロアなどがあるお住まいであれば、高い位置や電波塔の方向を確保しやすくなる他、前述したコンパクトモデルのデザインアンテナを、地デジ電波を通しやすい窓際に据え置き設置するという方法も考えられます。

当あさひアンテナでは、DXアンテナ製の20素子相当デザインアンテナ「UAH201」。また強電界地域用コンパクトモデルではマスプロ電工製の「U2SWLC3(スカイウォーリーミニ)」の各カラーバリエーションと基本の設置具、白黒2色の同軸ケーブルなどの料金をセットにした基本設置工事を、税込み20,000円からでご案内しております。また屋根裏、天井裏空間へのデザインアンテナ設置も、オプション工事費はご無用の基本設置工事のみでお引き受けしております。

また現場の条件に応じて26素子相当のデザインアンテナもご用意しており、緻密な電波調査により、現場の条件で可能な限り、デザインアンテナの取り付けにご対応いたします。

デザインアンテナの詳細や取り付け方法については、以下の各コラム記事に解説がございます。

・地デジ用テレビアンテナ一番人気のデザインアンテナとは? 価格から工事費用、料金相場、失敗しない業者の選び方まで徹底解説!

・業界最小デザインアンテナ!マスプロ電工「スカイウォーリーミニ」のメリット・デメリットとは? 失敗しない取り付け例も解説!

・新築戸建てテレビアンテナ設置におすすめのデザインアンテナとは? アンテナ種類の比較と選び方、業者の工事費用の相場まで解説

・デザインアンテナ設置にデメリット? 工事の失敗例、費用や特徴、選び方、ユニコーンアンテナとの比較を解説

・デザインアンテナ工事の失敗例とは? メリット、デメリットから取り付け費用まで解説

・地デジ用テレビアンテナ「デザインアンテナ」の失敗しない取り付け工事とは? 価格や工事費用、料金の相場や業者選びも徹底解説

・デザインアンテナ取り付けでテレビ視聴の失敗例とは? 工事の費用やメリット・デメリット、失敗しない設置方法の選び方まで解説

・地デジ放送テレビ用・デザインアンテナおすすめ機種の選び方は? 人気ランキングから業者の工事費用、価格の相場まで徹底解説!

・人気地デジアンテナ、デザインアンテナのメリットとデメリットとは? その失敗例から、適切な取り付け工事の選び方と費用を解説

・徹底解説!屋根裏や天井裏にテレビアンテナは設置できる?

・徹底解説・地デジテレビアンテナを屋根裏設置する工事のメリットとデメリット、施工費用、取り付け可能な条件と対応業者は?

・室内設置におすすめ地デジテレビアンテナの選び方とは? 人気デザインアンテナ屋根裏取り付けで失敗しない工事方法、費用を解説

地デジ:ユニコーンアンテナ

ユニコーンアンテナとは、マスプロ電工社が2017年(平成29年)に発売された地デジアンテナ機種「U2CN」の名称(同社の登録商標)です。地デジアンテナとしては第三世代に当たり、現状の最新機種になります。

アンテナ本体がほぼ円筒形の形を持つスタイリッシュなモデルで、高さは約67センチ、直径は12センチから14センチ程度です。また本体色は質感がマットな「ウォームホワイト(WW)」「ブロンズブラック(BB)」の2色になります。

アンテナ前面(受信面)の下部には、アンテナの機種名、型番や会社名のロゴが入っており、下部のカバーが開く形になって、内部にはマストの先に固定する接続部や、アンテナケーブルの接続端子が設置されています。

ユニコーンアンテナの設置位置は、八木式アンテナと同様、屋根の上に立てたマスト。またはサイドベースを用いて屋根の張り出し部(破風板)や、壁面の高所などに固定したマストの先端になります。

いずれにせよユニコーンアンテナは、アンテナ本体が屋根の上に突き出すような形で設置されることが大前提となり、マストの先で正面側を左右に角度調整して、近隣の電波塔の方向へと向けることになります。

ユニコーンアンテナは、地デジアンテナの第三世代として、従来の八木式アンテナの受信性能、デザインアンテナの外観性や対候性などのメリットを兼ね備えることを目指したアンテナになります。

具体的なメリットは、そのスタイリッシュな外観性から、アンテナ本体は高い位置に設置されても、住宅の見た目や景観に悪影響を与えにくいこと。さらに円筒形で風雨などを受け流せるため、自然環境などにダメージを受けにくく、アンテナトラブルも生じにくい上、耐用年数(寿命)も推定15年から20年程度と長期化することです。

さらにユニコーンアンテナは、本体の受信性能は20素子相当ながら、デザインアンテナに比べて設置の位置が高くなるため、受信感度が安定しやすいというメリットもあります。

上記の通りデザインアンテナは、本体の受信性能および設置位置の低さから、基本的に強・中電界地域のモデルであり、さらに該当する電界地域でも、高層建築のすぐ近くや、住宅密集地などのエリアでは、地デジ電波が遮断されるため、壁面など低い位置への取り付けができない場合もあります。

しかしユニコーンアンテナであれば、高さを確保できるため、周辺の障害物などに影響を受けにくく、少なくとも強・中電界地域であれば、デザインアンテナが設置できない環境を含めて、多くの現場で安定した受信が可能になるのです。

ただユニコーンアンテナにも、いくつかの弱点はあります。そのひとつは、やはり同じ20素子の八木式アンテナに比べると、受信性能がやや低くなる点です。

ユニコーンアンテナも同じ20素子相当ながら、素子が外部から見えず、その形状からデザインアンテナよりさらに指向性が高くなるなどの要因により、八木式アンテナに比べると、素子数の範囲で実際の受信性能はやや低めになります。そのためユニコーンアンテナもデザインアンテナと同様、基本的には強・中電界地域向けの機種になります。

また現在の最新機種であることから、八木式アンテナ、デザインアンテナに比べると、本体の販売価格や業者に依頼する設置工事費が高額になる点もデメリットになります。

DIY設置に関しては、ユニコーンアンテナは、設置作業は比較的、簡単ながら、設置の高さを確保することで、デザインアンテナと同等の外観性、対候性と、安定した受信感度を確保できる地デジアンテナ機種になります。そのため、一般的なDIYの設置場所となるベランダなどでは、ユニコーンアンテナのメリットが損なわれてしまいます。

本体価格が高額となる点もあり、ユニコーンアンテナは、屋上フロアなど、高い位置で作業の安全を確保できる場合を除けば、DIY設置にはあまり向かない機種だと言えます。

当あさひアンテナでは現在、ユニコーンアンテナ本体と設置具、同軸ケーブルなどをセットにした基本設置工事を「キャンペーン価格」でご案内しております。

またユニコーンアンテナについての詳細は、以下の各コラム記事でも詳しく解説しております。

・地デジアンテナの最先端、ユニコーンアンテナとは? 特徴、メリット、工事費用の相場まで徹底解説!

・外見、寿命、性能すべて優れるテレビアンテナ・ユニコーンアンテナとは? 特徴とメリットデメリットから設置工事の料金まで紹介

・ユニコーンアンテナの特徴と評判、設置工事の費用とは? 地デジ用アンテナ各機種のデザインとメリット、失敗を避ける方法を解説

・台風対策に最適!地デジ「デザインアンテナ」と「ユニコーンアンテナ」とは?

地デジ:室内アンテナ・屋外屋内兼用アンテナ

地デジアンテナには、住宅の屋外への設置に使用される上記の三機種の他に、室内アンテナや、屋外屋内兼用アンテナと呼ばれる製品もあります。

室内アンテナとは、窓際などに置けるさまざまなデザインの卓上アンテナ。壁や窓に貼り付けるシート状のペーパーアンテナなど、コンパクトなものになります。

屋外屋内兼用アンテナは、室内アンテナよりやや大型のボックス用などの形状となり、風雨などにも強い構造になっているため、やはり室内の窓際などに設置する他、屋外の壁面やベランダなどへの取り付けも可能です。前述したコンパクトサイズのデザインアンテナも、屋外屋内兼用アンテナの一種に当たります。

このようなアンテナは、本体を適切な位置にセットして、付属のケーブルで室内のテレビなどの地デジチューナー端子と接続するだけで使用できるため、DIYの作業も非常に簡単となります。

また本体価格も、室内アンテナであれば1,000円台から購入でき、ある程度の性能を持つ屋外屋内兼用の機種でも数千円から一万円台など、非常に低価格で工事費用も不要になることが大きなメリットです。

ただ一方で、これらのアンテナは、室内アンテナは素子表記なし、屋外屋内兼用アンテナも3素子相当から5素子相当程度など、屋外設置用の地デジアンテナに比べると、受信性能は非常に低くなります。そのためこれらのアンテナでは、基本的に一台のアンテナを一台のテレビなど受信機器に接続する使い方しかできません。また基本的に強電界地域向けのアンテナとなり、特に室内アンテナは、強電界地域でも周辺環境などの影響によって、十分な地デジ受信ができないケースも多くなりますのでご注意ください。

このような室内アンテナ、屋外屋内兼用アンテナは、基本的にはアンテナコンセントがない部屋で一時的にテレビを視聴する。また賃貸物件など短期間の使用に適した簡易的な地デジアンテナだと言えます。

当あさひアンテナでは、室内アンテナとしては、DXアンテナ製の通常モデル「US10KB(黒)」「US10WB(白)」と、ブースター内蔵型「US120A(黒)」「US120AW(白)」。また屋内屋外兼用モデルでは4素子相当の「US210-P」をご用意しており、ご使用になりたいお部屋で安定した受信が可能かの確認も含めて、低価格でご提供しております。

室内アンテナ、屋外屋内兼用アンテナについては、以下の各コラム記事にも詳しい解説がございます。

・面倒な工事も不要!2,000円で地デジ放送を楽しめる「室内アンテナ」について!

・室内アンテナの機種選びと設置の方法

・フィルム型アンテナとは何か? 地デジテレビ用でおすすめ、最強の室内アンテナの選び方。ランキングで人気の高性能商品も紹介!

・地デジ用で最強のテレビ室内アンテナを選ぶには? 平面アンテナやブースター内蔵型などおすすめ人気モデルのランキング発表!

・ご自宅のテレビアンテナは自分で作ることができる? 地デジ用アンテナを自作する方法と、市販のテレビアンテナとの違いを解説!

衛星放送:BS/CSアンテナ

衛星放送の項でもご説明しましたが、現在、戸建住宅に設置される衛星放送用のアンテナは、新4K8K衛星放送を含むBS報道および110度CS放送を受信できるパラボラアンテナ、2K4K8K対応型BS/110度CSアンテナになります。

パラボラアンテナとは、一般にもよく知られている通り、12GHz帯の電波を受け止め、反射させる大きな皿のようなディッシュ(放物面反射器)と、その中央に金属製のアームで固定された、反射した電波を受け止める一次放射器と、その周波数帯を変換するコンバーターから成るアンテナです。

なおコンバーターは電波の周波数帯を電気的に変換する装置であるため、BS/CSアンテナを設置する際には、テレビ本体などからアンテナ側に給電する電源設定が必要となります。

一般の戸建住宅では、ディッシュの有効直径が45センチである45型のBS/CSアンテナが使用されます。ディッシュサイズ別では、他にもBS/CSアンテナには50型、60型、75型、90型、120型などのモデルがあり、ディッシュが大型になるほど受信性能が高まるため、主にマンション、アパートなどの集合住宅で共同受信用として、規模に応じたものが使用されます。

ただ一般の住宅でも、静止衛星から距離が遠いため、12GHz帯の電波がやや弱まる日本国内の北部、南端部、離島部などのエリアや、降雨や降雪による減衰への対策として、75型までのやや大型のBS/CSアンテナが採用されることもあります。

BS/CSアンテナを設置できる条件は上記の通り、ディッシュの仰角、方位角を東経110度へ正確に向けること。ディッシュを向けた方向に、12GHz帯の電波を遮るわずかな障害物も存在しないことです。

戸建て住宅へのBS/CSアンテナの具体的な設置位置としては、基本的に地デジアンテナを設置した後、必要に応じて追加で設置されるアンテナになるため、配線などをまとめやすいよう、屋根の上のマストなど、一緒の位置にまとめて設置されることが多くなります。

BS/CSアンテナも、できるだけ高い位置に設置することで、障害物に影響されにくく、角度調整が行いやすくなるという利点はありますが、基本的には衛星放送の場合、上記の条件さえ整っていれば、設置位置による受信感度の大きな違いは生じません。

そのため、BS/CSアンテナのDIY設置は、条件の整ったベランダの手すり部。また屋上フロアなどへの設置が可能なほか、場合によっては12GHz帯の電波が差し込む室内の窓際へ据え置きで設置されることもあります。

また地デジアンテナおよび各部屋の配線が完備されている住宅で、BS/CSアンテナの追加設置になるケースも多いため、BS/CSアンテナは比較的、DIY設置されることが多いアンテナとも言えます。

なお、BS/CSアンテナは、どのメーカー、モデルとも基本は同じパラボラアンテナであるため、ディッシュサイズが同じであれば、受信性能にはほとんど違いは存在しません。

BS/CSアンテナのバリエーションとしては、通常の本体色である、太陽光を反射してその影響を受けにくい白色系に対して、同じく太陽光に影響されにくい塗装を施した黒などのカラーバリエーション。またパンチングホール仕様で風を通すディッシュや、各結合部の強化により、通常モデルより高い耐風性能を備えて、台風など強風が多い地域などでも安定して使用できる高耐風モデルなどが存在します。

当あさひアンテナでは、DXアンテナ製、2K4K8K対応45型の高品質BS/CSアンテナ「BC45AS」と基本の設置具、ケーブルなどの料金をセットにした基本設置工事を、各種地デジアンテナとセットの設置では、税込み15,000円からでご案内しております。

また「BC45AS」と同等の受信性能で、業界最高クラスの耐風性能を実現した、やはりDXアンテナ製、高耐風BS/CSアンテナ「BC453SG」の基本設置工事は「特別価格」でご案内いたします。

他にもBS/CSアンテナでは、120型までの各ディッシュサイズや、45型では黒のカラーバリエーションなどもご用意しておりますので、一戸建てから集合住宅まで、さまざまな現場におけるBS/CSアンテナ設置にご対応いたします。

なおBS/CSアンテナに関連する情報については、以下の各コラム記事でも解説しております。

・BS/CSアンテナ(衛星放送用アンテナ)の基礎知識 ~全解説・種類や価格相場、地デジ用テレビアンテナ工事との違いとは?~

・台風対策に最適のBS/CSアンテナ設置方法とは? 究極の高耐風BS/110度CSアンテナ・DXアンテナ「BC453SG」

・BS/CSアンテナの設置方法と工事費用の目安

・衛星放送用バラボラアンテナ・BS/CSアンテナの種類と選び方とは? 地デジテレビアンテナとの違い、家屋への設置工事を解説

・衛星放送用BS/CSアンテナの種類と性能とは? 地デジテレビアンテナとの違い、設置工事の方法から機種の選び方まで解説!

テレビアンテナDIY作業の手順とは?

以下の項目では、お住まいのベランダで安定した地デジ、衛星放送の受信が可能な条件が整っている場合に、地デジアンテナのデザインアンテナ、およびBS/CSアンテナをその手すり部に設置して、室内のテレビに接続する方法を解説してゆきます。

なお、屋上フロアなど設置位置が異なる場合や、地デジアンテナや八木式アンテナ、ユニコーンアンテナを使用する場合も、基本的な手順に大きな違いはないため、本項目を参考にしていただければ、大きな問題はなくDIY設置を進めることができます。

テレビアンテナのDIY取り付けに必要な準備と道具とは?

まず、地デジ、BS/CSアンテナのDIY設置に際して、準備しておく各種の機材、道具と、あらかじめ確認しておく事項についてご説明します。

必ず確認しておくべき事項としては、やはり、設置できる場所で十分な地デジ、衛星放送の電波が十分に受信できるかどうかになります。

衛星放送用のBS/CSアンテナについては、アンテナを設置する位置で、ディッシュを東経110度の方向に向けることができ、その方向に障害物がなければ特に問題はありません。ただ、BS/CSアンテナを設置した後、ディッシュを向けた方向で樹木やその枝が伸びる、建物が建てられるなど、障害物が発生する可能性には注意する必要があります。

また、BS/CSアンテナを向ける東経110度(南西)の方向に建物などが見える場合、BS/CSアンテナの位置から計ったその建物の高さに対し、建物とBS/CSアンテナの距離が1.5倍以上あれば、衛星放送の受信に障害とはなりません。例えば東経110度に、アンテナより10メートル高い建物が見えても、その建物とBS/CSアンテナの位置に15メートル以上の感覚があれば、問題は生じません。

地デジアンテナの場合は、設置する現場が中電界地域以上にあたり、ベランダなどの設置場所が近隣の地デジ電波塔の方向を向いていること。また電波塔の方向に高層建築や住宅などの電波を遮る障害物が存在しないことです。

ご自宅の位置が電波塔から見てどの電界地域に属するかは、前述した「A-PAB(一般社団法人放送サービス高度化推進協会)」サイト内の「地デジ放送エリアのめやす」ページから、地図上で確認できます。

具体的には、同ページの地図上で、お住まいの近隣の地デジ電波塔をお選びになってクリックし、地図上で色付きになって示される範囲にご自宅が含まれていれば、地デジ受信に大きな問題はない可能性が高くなります。

ただ地デジアンテナの場合、強電界地域で、アンテナを設置する位置から電波塔が視認できる現場であれば大きな問題はありませんが、電波塔からある程度の距離があると、設置現場に十分なレベルの地デジ電波が届いているか判断することが難しくなります。

そのような場合は、他にも近隣のアンテナ機種や設置位置などを確認する。またお近くの家電量販店や電気店、アンテナ工事業者などに問い合わせるという方法もありますが、判断が難しい場合は、DIYでの取り付けは避けた方がよろしいでしょう。

なお、どちらのアンテナの場合も、作業はできるたけ天気のいい日を選んでください。雨天などの場合は作業中の事故などが起こりやすいことはもちろん、地デジや衛星放送の受信レベルが低下して、アンテナレベルの確認が十分にできないことも考えられます。

次に、DIY設置に必要となる機材(必須でないものも含む)は、以下の通りです。

 

・設置する地デジ、BS/CSアンテナ本体と設置具(サイドベース)。

・対応するアンテナケーブル(同軸ケーブル)、プラグ類。

・各種工具、コーキング剤など。

・角度調整アプリをインストールしたスマホ、インジケーターなど。

 

アンテナ本体、特に地デジアンテナは、現場で受信できる地デジ電波レベルに対応するモデルが必要です。またサイドベース(設置具)は、アンテナ本体とセットで販売されていることもありますが、手すりの形状によって対応できる製品が異なる他、使用するアンテナ機種によって、対応できるマストの直径も異なる場合がありますので、きちんとご使用のアンテナやお住まいの手すりに対応できる製品であるか、あらかじめ必ずご確認ください。

アンテナケーブルは、地デジ放送に関しては、現在では市販のほとんどのテレビ用同軸ケーブルが対応できます。ただ衛星放送、特に新4K8K衛星放送には、衛星放送や4K8Kに対応するアンテナケーブルが必要になりますので、ご注意ください。

ケーブルの長さに関しては、アンテナの設置位置から、配線を通す経路を計算して、あらかじめ必要な長さを判断されておくとよろしいでしょう。作業の効率化やその後の模様替えを想定して、必要な長さに多少の余裕を持つ長さのケーブルが必要となりますが、ケーブルが必要より極端に長い場合も、テレビまで届く電波が減衰する要因になりますので、必要最小限より多少の余裕がある長さが適切と言えます。

またケーブルの室内への引き込みに関しては、エアコンなどのダクト穴を利用するほか、窓のサッシなどを通すことができる、薄型、細型などのケーブルも存在しますので、サッシ部はこのようなケーブルで中継するのもひとつの方法です。

なおアンテナケーブルの種類や、対応できるテレビ放送の種類については、以下の各コラム記事でも詳しくご説明しております。

・室内のテレビアンテナケーブルを延長する方法とは? アンテナ線なしのワイヤレスで地デジ、衛星放送を見る方法も解説!

・テレビ放送(地デジ、衛星放送BS/CS、4K8K)に合わせたテレビアンテナケーブルの種類と選び方、徹底解説!

・テレビ放送や受信機器、設置工事に合わせたアンテナケーブル(同軸ケーブル)の種類と違い、選び方を徹底解説!

・テレビアンテナとテレビを結ぶアンテナケーブル(同軸ケーブル)とは? ご家庭向けケーブルの種類と性能の違いを徹底解説!

・地デジアンテナとテレビを接続するケーブル(同軸ケーブル)とは? 衛星放送でも使えるケーブルの種類や市場や通販の価格も解説

・地デジや衛星放送のアンテナとテレビを接続するケーブルとは? 同軸ケーブルによるアンテナ配線とその工事について徹底解説!

工具に関しては、ネジやボルトなどを締めるドライバーやスパナ、レンチなど、アンテナ取り付け作業に必要なものを揃えることになります。

またエアコンのダクト口から配線を通す場合には、ダクト口を埋め直すコーキング剤も必要です。なおアンテナ製品本体には、簡易的な工具が付属している場合もあります。

また必須ではないものの、用意しておくと格段に楽になるものとして、お手持ちのスマートフォン等に、現場に近い地デジ電波塔の方向を画面上のコンパスで示すアプリ。また「BSコンパス」など、その現場における東経110度の方向を、やはりコンパスで示すアプリ等をインストールしておくことがおすすめです。

特にBS/CSアンテナは精密な角度調整が必要となる上、地域によって東経110度の方向も微妙に異なるため、このような角度調整に関連するアプリがあれば、アンテナにあてがって角度調整を行うことで、作業の手間を格段に省くことができます。

他にも、インターネット上では、各地域の東経110度の角度を示す一覧表が確認できる他、BS/CSアンテナには、角度調整部に、日本の各地域における東経110度を示す目盛りがついている製品もありますので、これらを利用するのもひとつの方法です。

また詳しくは後述しますが、特にBS/CSアンテナの角度調整では、アンテナレベルが最大になる位置に仰角、方位角を調整するのは、非常に手間がかかります。

アンテナ工事業者が使用する専用のアンテナレベルチェッカー(地デジ・衛星放送の電波レベル測定器)は、価格が高額な上、数値の読み取り方に専門知識が必要などの難点があります。

ただ、特に衛星放送用には、ケーブルの途中に接続することで、ケーブルを伝達する電波レベルを一目で確認できる「インジケーター」などと呼ばれる簡易的なアンテナチェッカーも、1,000円台で販売されていますので、予算に問題がなければ、設置後の角度調整用も含めて、購入されるのもひとつの選択肢と言えます。

テレビアンテナDIY設置の手順

以下では、地デジアンテナ、BS/CSアンテナをベランダにDIY設置する、具体的な作業の手順をご説明してゆきます。

1:地デジアンテナ(デザインアンテナ)DIY設置の場合

地デジアンテナ、BS/CSアンテナとも、DIY設置の場合に必要となるのは、あらかじめアンテナを設置する位置や、配線の配置など工事の全体像を詳しくイメージしておき、工事の手順や想定外のトラブルはないかなどを考えておくことが重要です。

その上で、まずデザインアンテナの場合には、ベランダの手すり部で、受信感度を確保しやすく、日常生活の邪魔にもならない位置に、対応する設置金具を固定します。ベランダ用の取付金具は、多くの場合、手すりを前後から挟み込んでボルトで固定することで設置できます。ただ前述の通り、金具がお住まいの手すりの形に対応するかという点は、あらかじめご確認ください。

設置金具が、多少の力では動かないようしっかり固定できたら、次にデザインアンテナ本体を金具に取り付けます。設置に当たっては、万が一にもベランダから地上に落とすなどの事故が起こらないよう、アンテナ本体に丈夫なロープなどをしっかりと結びつけ、もう一方を丈夫な柱や手すりなどに結びつける、一種の安全帯(命綱)を用意されるとよろしいでしょう。

またこの段階では、設置部のボルトなどをある程度、ゆるく締めて、アンテナ本体の角度を動かして調整できるよう、仮止めの状態にしておいてください。

そしてある程度、アンテナ取り付けが完了したら、次はアンテナと室内のテレビを、同軸ケーブルで接続する作業を行います。

接続の方法は、あらかじめケーブルの先にプラグを接続しておき、アンテナ側のケーブル端子と接続します。多くのアンテナには、ケーブル接続部に防水キャップをかぶせることが多くなります。

アンテナからケーブルを室内に引き込む方法は、エアコンのダクト口にあるコーキング剤を削ってケーブルを通し、あらためてコーキング剤で固める。またケーブルの途中でサッシなどを通せる薄型、細型のケーブルを使用する方法があります。具体的な方法は、ご自宅の条件にあったものをお選びください。

アンテナを屋内に引き込んだら、やはりプラグを接続したケーブルの先を、テレビなど受信機器の地デジチューナー端子に接続します。前述の通り、ケーブルの長さは長すぎず短すぎず、適度な余裕がある程度に調節してください。

接続が完了したらテレビの電源を入れて、リモコンで設定画面を表示して操作し「地デジアンテナレベル」などの画面を表示してください。

設定画面などから画面を選ぶ方法、また地デジアンテナレベル画面の名称は、テレビのメーカーやモデルによって違いますので、テレビ本体に付属のマニュアルや、メーカー公式サイトなどでご確認ください。

地デジのアンテナレベル画面では、帯状のインジケーターの長さや色合い、数値などによって、取り付けた地デジアンテナから、ケーブルを通じて届く地デジ電波のレベルが表示されます。

表示される数値の基準も、テレビのメーカーやモデルなどにより違いますが、それぞれ、これ以上であれば問題がないとする一定の基準が存在します。

地デジアンテナレベルがこの必要な基準以上になるよう、デザインアンテナの左右の角度を、地デジ電波塔の方向へと微調整してください。地デジアンテナ、特にデザインアンテナでは指向性の低さもあり、アンテナの正面側を、おおよそ電波塔の方向に向けて、左右の角度(方位角)を調整し、アンテナレベルがもっとも高くなる位置を見出すだけで十分になります。

またこの作業に関しては、近隣の地デジ電波塔の方向を確認できるアプリをインストールしたスマートフォンなどをご利用になると、作業がとても簡単になります。

ただアンテナ本体の角度を少し調整した後、その角度での受信レベルがテレビ側のアンテナレベルに反映されるまで、数秒程度の時間差が発生します。そのためある程度、角度調整をした後、少し待ってアンテナレベルの変化を確認するという、やや時間をかけた丁寧な作業が必要となります。

また角度調整を行っても、十分な受信レベルを確保できない場合は、配線部の断線などのトラブルや、そもそも現場で十分な地デジ電波が届いていないことも考えられますので、ご注意ください。

角度調整によりテレビ側で最大かつ十分なアンテナレベルを確保できた場合は、デザインアンテナ側で、固定部のボルトをしっかりと締め込み、簡単には角度が狂わないよう固定できれば、DIYでの地デジアンテナ設置はひとまず完成です。

その後は、配線部を壁に沿わせての固定や、作業の手落ちなどはないかをご確認の上、設置現場を片付けるなどして、作業を完了してください。

なおここではデザインアンテナでの設置方法をご説明しましたが、八木式アンテナやユニコーンアンテナを使用する場合も、基本的な手順はほぼ同様になります。

ただ、それぞれのアンテナ機種本体の大きさや指向性の違いを考慮して、角度調整や設置スペースなどに問題はないかを確認する必要がありますので、その点はご注意ください。

なお、後述するBS/CSアンテナを含めたDIY設置の手順や、地デジアンテナの角度調整については、御以下の各コラム記事がご参考になるでしょう。

・DIYで地デジアンテナを設置できるか?

・地デジや衛星放送のテレビアンテナ取り付けを自分でDIY工事する方法とは? 設置の注意点、費用についても解説(基礎知識編)

・地デジや衛星放送(BS放送、CS放送)用テレビアンテナを自分で取り付ける方法とは? 設置工事を進めるポイントと注意点をすべて解説(実践編)

・自分でテレビアンテナ設置工事を行う際の方法と費用の相場は?

・地デジテレビアンテナを自分でDIY設置工事する手順とは? 的確な位置や方向への取り付け方と向き調整の方法、その費用も解説

・地デジテレビアンテナをさまざまな場所に設置する工事と、アンテナの向きや方向を自分で調整する方法とは? 費用の相場も解説!

・住宅に設置された地デジ用テレビアンテナの向き、角度を調整する方向と費用は? 業者に工事を依頼する料金相場と選び方も解説!

2:BS/CSアンテナDIY設置の場合

次に、同じくBS/CSアンテナをベランダに設置する手順についてご説明してゆきます。

なお実際の作業では、設置具の取り付けや配線など、地デジアンテナの場合とほぼ同様の作業になる部分もあるため、そのような部分は簡単にご説明してゆきます。詳しくは地デジアンテナの項で該当する部分をご確認ください。

まずデザインアンテナと同じように、12GHz帯の電波が十分に届く位置で、お住まいの手すりに対応するアンテナの固定金具を、手すり部分に取り付けます。BS/CSアンテナの場合は、固定具の先にマストを立てることができる、サイドベースを使用することが大半となります。

サイドベースを固定できたら、マストの先にBS/CSアンテナを取り付けます。市販のBS/CSアンテナは、設置する前に、コンバーターアームなどの簡単な組み立てが必要になることもあります。

組み立てたBS/CSアンテナの固定部を、サイドベースのマスト部に通す形で設置し、やはりボルトを軽く締めて、ある程度、動かせる状態で仮固定します。またBS/CSアンテナ本体にも、事故防止のためやはり安全帯を設置しておいてください。

次に、BS/CSアンテナのコンバーター部に、同軸ケーブルのプラグ部を接続し、防水キャップをかぶせます。そしてダクト口やサッシ用の薄型ケーブルなどで屋内へとケーブルを引き込み、テレビなど受信機器のBS/CSチューナーへと接続します。

ケーブル配線の注意点は地デジアンテナの場合とほぼ同じですが。BS/CSアンテナ、特に新4K8K衛星放送は、地デジ放送より電波の周波数帯が高いことから、電波の漏洩や混入が起こりやすくなります。そのためアンテナケーブルや接続するプラグ部分には、遮蔽性能の高いBSCSや4K8K対応の機器が必要となりますのでご注意ください。

ケーブル配線が完了したら、地デジアンテナと同様の流れで、テレビの設定画面をオンにします。

ただBS/CSアンテナの場合、12GHz帯の電波はそのままでは周波数帯が高すぎて、同軸ケーブルでは正常に送信できないため、アンテナのコンバーターで12GHz帯の電波をMHz帯の電波に変換してから送信しています。

このコンバーターを作動させるには電源が必要となり、特にDIY設置ではテレビ側で「BS電源設定」をオンにして、BS/CSチューナー端子からケーブルを通じてアンテナ側に給電する必要があります。

電源設定の方法は、テレビの設定画面から「BSアンテナ電源設定」などの画面を表示して、設定を「ON(常時給電)」または「オート(必要な際のみに給電)」にしてください。

電源設定を行ったら、次は地デジアンテナの場合と同様に「BSCSアンテナレベル」などの画面を表示します。これらの画面の表示、設定方法や名称は、やはりテレビのメーカーやモデルによって異なりますので、公式サイトやマニュアルなどでご確認ください。

次に、BS/CSアンテナの角度調整です。BS/CSアンテナは上記の通り、ディッシュを東経110度に向けて、仰角(上下角)と方位角(左右角)の調整が必要となります。実際の手順は、仰角調整、方位角調整、仰角微調整の順番になります。

まずBS/CSアンテナ側で仰角を調整するボルトを緩め、ネット上の情報や、BSコンパスなどのアプリを参考にして、お住まいの地域に対応する東経110度の仰角に合わせてください。適切な角度で仰角を調整できたら、ボルトを軽く締め、少し動かせるような状態で仮止めします。

この最初の仰角調整の時点では、テレビ側でアンテナレベルの確認は必要ありません。

次に、サイドベースのマストを軸として、アンテナの方位角を調整します。やはりBSコンパスなどを利用して、東経110度の方位角に合わせた後、テレビ側のアンテナレベルを確認しながら、1ミリずつ調整して、アンテナレベルがもっとも高くなる角度を見出してください。

この作業もやはり、アンテナの角度を微調整してから、アンテナレベルに反映されるまでに、数秒の時間差が生じるため、特にミリ単位の角度調整を要するBS/CSアンテナでは、非常に根気のいる作業となります。ただケーブルの途中に、前述したインジケーターを接続すれば、お手元で即座に電波レベルが確認できるため、作業の手間がとても軽減できます。

方位角でアンテナレベルが最大となる角度へと正しく向けることができたら、そこでマストの固定金具をしっかり締め込んで、アンテナ本体を固定します。

最後はもう一度、仰角をミリ単位で微調整してゆき、やはりアンテナレベルが最大になる角度を割り出し、その角度で仰角の調整ボルトをしっかりと締め込んで正しく固定すれば、BS/CSアンテナの設置作業は完了です。

あとはコンバーターから延びるケーブルを、結束バンドなどでコンバーターアームやマストに固定するなど、ケーブルの整理や後片付けなどを行えば、作業は終了となります。

他にも、お住まいに東経110度の方向を向いた窓のあるお部屋があり、窓ガラスから12GHz帯の電波が差し込む条件が整っていれば、ほぼ同様の手順で、BS/CSアンテナを据え置きスタンドに立てた室内設置が可能なケースもあります。

BS/CSアンテナの正確な角度調整や必要なアプリ、室内設置の手順などについては、以下の各コラム記事でそれぞれ詳しく解説しております。

・BS/CSアンテナの角度調整に重要な「指向性」とは? 人工衛星の方向を確認できるスマホアプリ「BSコンパス」も徹底解説!

・BS放送、CS放送を視聴する衛星放送用テレビアンテナを室内に設置する方法とその条件、おすすめの設置用製品とは?

・室内に衛星放送用のBS/CSアンテナを設置してBS放送、CS放送のテレビ番組を観る方法、5大チェックポイント解説!

・BS/CSアンテナ(衛星放送用)を室内に設置する方法

DIYと業者への依頼、テレビアンテナ工事はどっちがお得?

ここでは、お住まいでのアンテナ工事をDIYで行う場合と、アンテナ工事業者で行う場合のメリット・デメリットの比較と、アンテナ工事業者に依頼する場合、もっともメリットが高くなるオススメ業者について解説してゆきます。

DIY設置のメリット:工事費用が低価格に抑えられる。

テレビアンテナ工事をDIYで設置する場合の一番のメリットは、工事費用を抑えられるという点です。

取り付け作業をご自宅で行うため、必要な費用はアンテナや設置具、ケーブルやプラグ類、必要な工具などの購入代金のみになります。

これらの品を低価格で購入できれば、アンテナ工事業者に依頼した場合の、各種アンテナ機種の「基本設置工事(アンテナ本体の設置と同軸ケーブル配線のみの基本的な工事)」よりも、さらに低価格でアンテナを取り付けることができます。

DIY設置のデメリット:複雑なケーブル配線が難しい。

一般的なアンテナ工事業者によるアンテナ工事では、アンテナ本体の設置後、必要に応じてアンテナが受信した電波レベルを増幅する「ブースター(増幅器)」を設置して、電波レベルを増幅します。

さらにブースターを介したケーブルを、多くの場合は住宅内に設置されている、テレビ電波を各部屋のアンテナコンセントへ分配して送る「分配器」へ接続することで、住宅の各部屋でテレビ放送を視聴することが可能になります。

ただしこれらの作業については、ただケーブルを機器に接続するだけでなく、アンテナの受信レベルや各部屋への分配数、ケーブルの長さや機器の設置による電波レベルの減衰、ノイズを抑えることなども考慮して、適切なブースター機器による増幅量の調整を行い、各部屋のテレビに十分な強度と品質のテレビ電波を送ることが重要になります。

このような複雑な配線や調整の作業は、アンテナ工事の専門業者でなければ難しく、テレビアンテナのDIY設置では、基本的にはアンテナを取り付けるベランダなどがある部屋に設置されている、テレビやレコーダーと、アンテナをケーブルで直接、接続するだけの配線が主となります。

DIY設置でも室内用ブースターや分配器を用いて、2、3の部屋にアンテナケーブル(テレビ電波)を分配することは不可能ではありませんが、そのぶん機材費がかさむ。ケーブル配線の整理が必要になる。配線や調整の難しさからトラブルが起こる確率が高まるなどのデメリットも考えられるため、あまりおすすめできることではありません。

アンテナ配線部の機器や、戸建住宅のアンテナ配線については、以下の各コラム記事でも詳しくご説明しております。

・テレビアンテナの配線を自分でDIY設置できる? 取り付け工事に必要な作業と費用を徹底解説!

・戸建住宅におけるテレビアンテナ配線を徹底解説!

・戸建ての家へのテレビアンテナ設置と配線、周辺機器の取り付け工事を行う費用の相場とは? 料金の安い業者の選び方も解説

・戸建て住宅で地デジテレビアンテナを取り付ける工事に必要な配線とは? 設置にかかる費用の相場、料金や業者選びの方法も解説!

・テレビアンテナに「ブースター」は必須の機器なのか? その種類と性能、必要なケースを解説【地デジ設置・あさひアンテナ】

・テレビの映りが悪い時に使うアンテナブースターとは? 屋外用・屋内用ブースターの違いと症状別の選び方を徹底解説!

・1基のアンテナから家にあるすべてのテレビに電波を送る「分配器」とは? その種類と選び方、分波器などとの違いを徹底解説!

・アンテナ工事の「分配器」とは何?「分波器」「分岐器」との違い

DIY設置のデメリット:作業の失敗に対する保証がない。

一般の方がDIYで行うアンテナ工事では、やはり専門知識や技術、機材などの不足から、殆どの場合、完成度ではプロの施工には及ばないことになります。

また、設置したベランダなどで受信できる地デジ電波レベルが想定より低い。設置したアンテナの受信性能不足などで、十分な受信レベルが確保できない。さらには施工時にアンテナや機材が落下する事故などによる機材やお住まいの破損、ひいてはお住まいの方の負傷。設置後に故障やトラブルや不具合が頻発するなどの問題も、すべての責任はご自身で追うこととなり、保証などは受けられません。

そのためテレビアンテナのDIY設置に当たっては、このような初歩的なミスや事故がないよう、事前の調査を含め、万全の準備を整えておくことが重要です。

一方、テレビアンテナの工事業者であれば、プロであるため上記のようなミスはまず考えられず、担当する業者によって差は出るものの、優良な業者であれば、高品質な施工で、長年にわたって安定して使用できるアンテナの設置を期待できます。

お得にアンテナ工事を依頼できる業者の種類とは?

アンテナ取り付けのDIY作業と、とアンテナ工事業者への依頼の比較する前に、アンテナ工事業者の業種別の施工内容や品質、料金などの違いについて、簡単にご説明します。

現在、アンテナ工事を依頼できる主な業者としては、

・家電量販店やホームセンターで各種アンテナを購入して依頼する。

・新居を建設したハウスメーカーや工務店にオプション工事で依頼する。

・各種電気工事を受け付ける町の電気店などに依頼する。

・当あさひアンテナなどのアンテナ工事業者に依頼する。

などが挙げられます。

各業者のアンテナ工事については、それぞれの業種ならではのメリット、デメリットが存在しますが、大きなポイントとして、家電量販店やホームセンター、またハウスメーカーや工務店によるアンテナ工事は、それぞれの会社や企業、店による施工ではなく、近隣の町の電気店などの下請け業者が実際の工事を担当することになります。

したがって、これらの業者への依頼では、各業者は窓口にすぎず、下請け業者への仲介手数料など中間マージンが発生することで、請求される工事の料金は相場よりやや高めになります。

さらに町の電気店などの下請け業者はアンテナ工事の専門家ではなく、エアコン取り付けなど一般のお住まいにおける各種の電気工事を全般的に請け負う店であるため、アンテナ工事の技術力に関しては、担当する業者によって差が出ることもあります。

特にアンテナに関する知識や技術の低い業者では、設置位置などが難しいアンテナ工事に対応できない。電波レベルの測定が甘く、気候や天候によって地デジ画面が乱れることがある。ケーブル配線の整理が粗雑など、施工品質にやや問題が出ることも考えられます。

また施工のスケジュールについても、即日工事が難しく、現地調査と施工が別日程になる、工事をキャンセルした場合も出張料やキャンセル料が発生する場合がある。工事後の保証期間も短い、また保証がない場合もある、などのデメリットも考えられます。

対して、アンテナ工事の専門業者は、アンテナ工事に特化したプロであるため、アンテナに関する専門知識と高い技術を誇り、綿密な電波調査に基づいて、現場で可能となるさまざまなアンテナ工事を提案できる。技術が確かで施工の品質が高く、お客様のご要望にも最適なアンテナ工事を実現できる。アンテナ設置の他、多くのオプション工事にも対応できる。工事費用が他の業者に比べて低価格。工事後も長期保証を用意しているなど、信頼できる多くのメリットが存在します。

アンテナ工事のプロである業者のメリットと、その秘密については、以下の各項目で詳しくご説明してゆきます。

ただ以下でご紹介するメリットは、アンテナ工事業者の中でも、優良な業者が提供しているサービスになりますので、実際にそのメリットを得るためには、お客様の側で優れた業者をお選びになることが必要です。その点はどうかご承知おきくださいませ、

なお、アンテナ工事業者別の特徴や、それぞれの比較については、以下の各コラム記事でも詳しくご紹介しております。

・新築などの家屋でテレビアンテナ工事を頼む際のおすすめ業者はどこ? 依頼の流れから費用の相場まで、業者の選び方を徹底解説!

・アンテナ工事会社のおすすめの選び方!業者別の特徴や費用相場を比較&解説

・業種別・アンテナ設置工事の標準価格と対応できる工事

・アンテナ工事の料金はいくら? 業者ごとの相場、必要な工事の選び方
・地デジ用テレビアンテナの本体価格と業者に依頼した場合の工事料金の相場とは? 適切な地デジアンテナ選びと費用の相場を解説!

・テレビアンテナ工事は即日で設置できる? 依頼可能な業者と方法・費用

・新築のアンテナ工事はどこに頼む? 費用から依頼まで、業者の徹底比較&選び方を解説!

・新築のテレビアンテナ工事をどこに頼むか。おすすめの業者の選び方・相場比較・依頼できる施工の種類・費用を解説

・新築住宅のテレビアンテナ設置工事の種類や業者の選び方、費用を解説!【地デジ・あさひアンテナ】

・新築、既存住宅のテレビアンテナ工事はどこの業者に頼むか? おすすめ会社の選び方を、費用から依頼の流れまで徹底比較&解説!

・新築物件、中古物件、修理など各種テレビアンテナ工事を頼むおすすめ業者はどこ? 依頼できる業者選びの比較ポイント徹底解説!

・テレビアンテナ工事の専門業者は他の業者とどう違う? 技術から費用の相場まで比較しておすすめ業者の選び方を徹底解説!

アンテナ工事業者のメリット1:緻密な電波調査で最適のアンテナ工事を提案できる。

プロのアンテナ工事業者は、アンテナ工事のご依頼前に、無料で現場に出張しての現地電波調査、お見積もりを行う業者が多くなります。

一般的な下請け業者によるアンテナ工事では、各種アンテナ機種に適した設置位置で受信レベルを確認して、問題がなければそのまま設置するというケースが多くなりますが、プロのアンテナ工事業者による電波調査は、専用の機器を用いて、住宅のさまざまな位置で緻密な調査を行うため、そのお住まいで可能な、さまざまなアンテナ工事をご提案できます。

例えば当あさひアンテナの事例では、一見、壁面での地デジ受信が難しく思えるお住まいにて、ピンポイントで十分な受信が可能になる位置を特定して、デザインアンテナの取り付けを実現した例もございます。その他、受信レベルから可能であれば、ベランダの内部空間や、屋根裏、天井裏空間への地デジアンテナ設置など、DIYでは難しい複雑な施工にも対応できます。

なお当あさひアンテナでは、現地に出張しての電波調査およびお見積を、出張費やキャンセル料なども含めた「完全無料」で実施しております。

また他業者との相見積にもご対応しておりますので、他業者との見積もりとご比較の上で、弊社の見積が最良であるとご納得いただいた場合にのみご依頼いただけます。

アンテナ工事業者による、電波調査、見積りについては、以下の各コラム記事でも詳しくご紹介しております。

・地デジ放送、衛星放送(BS/CS)テレビアンテナ工事の現場で必要な「電波調査」の方法とは?

・地デジや衛星放送のテレビアンテナ工事費用がいくらかわかる「見積もり」とは? 業者、会社ごとの設置費用の相場や選び方を解説

アンテナ工事業者のメリット2:プロによる高い技術で迅速な対応が可能。

アンテナ工事のスケジュールに関しても、当あさひアンテナでは、お電話などでご相談の当日から、弊社のお見積もり内容や金額にご納得いただき、本契約に至れば、夜間工事も含む即日工事のスピード施工も可能になります。

実際の工事も、単純な施工であれば最短30分、複数のアンテナを設置するなどやや複雑な工事でも2時間程度など、スピーディーな施工を実施しております。

さらにプロのアンテナ工事業者であれば、高い施工技術により安定した受信性能はもちろん、設置したアンテナの見た目や、風雨などへの強さなどを兼ね備えたアンテナ工事を実現できます。

さらにケーブルの配線部などについても、弊社の場合では、ケーブルの接続部にはプロの技法でみっちりと防水テープを巻き付ける。配線も無駄なく丁寧に設置するなどで、部分的なトラブルも生じにくい、全体的に高品質な施工を期待できます。

当あさひアンテナの施工技術の一例を挙げると、屋根の上にマストを立ててのアンテナ設置では、通常の業者では屋根馬をバランスよく置くことができる屋根の頂点部にしか設置できませんが、弊社では水平器を利用して屋根馬の脚を加工することで、お住まいの条件に合わせて、目立たず風雨なども避けやすくなる、屋根の斜面部にマストを立ててのアンテナ設置も可能になります。

またデザインアンテナをはじめ、住宅の壁にビス穴を開けてアンテナ設置具を固定する施工では、極細ビスの使用と、壁面のビス穴に変性シリコンを丁寧に充填する施工により、壁面への水分の浸み込みや腐食、カビを防止する、丁寧な施工を実施しております。

アンテナ工事の専門業者は、このようなアンテナのプロならではの細かな施工技術の積み重ねにより、DIYや他の業者では難しい、可能な限りお客様のご要望に沿いながら、丈夫でトラブルの起こりにくいアンテナ設置工事を実現しているのです。

アンテナ工事業者のメリット3:配線工事やオプション機材の設置にも対応。

上記の通りDIYでのアンテナ設置では、取り付けた一基のアンテナを室内の一台のテレビ、レコーダーなどの機器と接続する施工が基本となり、ブースターを使用して、お住まいの各部屋に電波を送るような、複雑なアンテナ工事は難しくなります。

一方、アンテナ工事業者であれば、各種アンテナの基本設置工事をはじめ、ブースターや混合器、分配器など、現場で必要となる機材など、さまざまなオプション工事にも対応でき、各部屋へのテレビ電波の送信をはじめ、DIYでは難しくなる配線部の工事も、高い施工技術で実施できます。

当あさひアンテナでは、各種テレビアンテナの基本設置工事をはじめ、配線部などに関わるブースター、分配器などの設置。またアンテナ交換に伴う既設アンテナ撤去・処分。トラブル時の修理や角度調整なども、本サイトに明記される明確な価格体系でご案内しております。

さらに実際に使用される機材、部材についても、国産大手メーカーの高品質な製品のみを使用し、その一覧表(メーカー、型番名)も本サイトに掲載しておりますので、機材を含めた施工の品質についてもご安心いただけます。

アンテナ工事業者のメリット4:アンテナ本体や機材の価格を含めた工事費用が低価格。

アンテナ工事業者では、国内の大手メーカーから、アンテナ本体をはじめとする各種機材を大量一括購入するスケールメリットを生かした、個人の方では難しい機材の大幅値引きをはじめ、各種コストカットの工夫により、大手一流メーカーのアンテナや機材をセットにしたアンテナの基本設置工事を、たいへんな低価格でご案内している業者が多くなります。

当あさひアンテナでは、上記の企業努力はもちろん、アンテナ工事については弊社の社員スタッフである経験の豊富なアンテナ職人による完全自社施工を徹底しており、中間マージンを完全にカットすることで、他業者に比べて工事料金の低価格化を実現しております。

当あさひアンテナにおける各種テレビアンテナの基本設置工事費用は、上記でご紹介した通りですが、優良なプロのテレビアンテナ工事業者によるアンテナ工事は、同じ機材を使用するDIY設置と比べても、その価格差は低く、施工品質の高さや信頼性、アフターフォロー体制などを考慮すれば、コストパフォーマンスでは、むしろ業者に依頼される方がお得ともいえます。

アンテナ工事業者のメリット5:アンテナ工事後も長期保証がある。

テレビアンテナ工事の専門業者では、自社の施工技術への自信に応じて、施工完了日よりおおむね5年以上と、かなりの長期保証を用意していることが多くなります。

当あさひアンテナでは、アンテナ工事の完了後、工事を担当した職人の自筆サイン入り保証書をお客様にお渡ししており、業界でも最長クラスとなるアフターフォロー、施工日から10年の長期保証をご用意しております。

この保証期間中に万が一、急なアンテナトラブルがあった場合も、弊社のフリーダイヤルにご連絡いただければ、保証範囲内の問題であれば責任をもって、無償で修理、復旧すべく、早急にご対応いたしますので、トラブル時のご心配もなくなります。

また保証期間中に定期的なメンテナンスを行うことで、設置されたアンテナの耐久性などを維持できて、保証期間が過ぎた後も、大切なテレビアンテナを長年にわたって安定してご利用いただける点も、DIY設置にはないアンテナ工事業者の強みといえます。

また弊社では、工事が完了した後の、工事料金のお支払いも、現金だけでなく、クレジットカードなど各種カード、paypayなどの電子マネーによる決済にも対応しておりますので、工事後のお手続きも早くスムーズになります。

DIYでのアンテナ設置とアンテナ工事業者の比較・まとめ

アンテナ取り付けのDIY設置と、アンテナ工事業者に依頼する方法の概要、そしてその違いについては、ご理解いただけたでしょうか?

テレビアンテナのDIY設置も、長くお住まいになる予定のない借家や、設置するテレビの台数が少ないお住まい。また一部の部屋で衛星放送やローカル局(地方チャンネル)を視聴できればいい場合など、条件によってはお手軽で設置費用も格安になるなど、お得となるケースもたくさんあります。

ただ、長年にわたってお住まいになるマイホームへのお引っ越しで、テレビの視聴方法として新規アンテナの設置をお選びになる場合には、やはり技術力と実績、経験が確かで評価の高いアンテナ工事業者に工事をご依頼いただくことが、長期のご使用にも安心感があり、またご希望に近いアンテナ工事もお選びいただけるなど、総合でご納得、ご満足いただける結果につながると考えられます。

当あさひアンテナのアンテナ工事費用や施工の品質、各種サービスについては、本文でご説明した通りですが、さらに現在、弊社では、弊社へのアンテナ工事のお申し込みと、インターネットを快適にご利用いただける超高速の光回線へのお申し込みを同時に行っていただくことにより、最大85,000円のキャッシュバックで、アンテナ工事が実質「0円」になる、期間限定のお得なキャンペーンも実施しております。

DIYでの取り付けや、他社のアンテナ工事に比べても、高品質で低価格かつ、お客様のご希望やお住まいの条件にもピッタリとなる、より良いアンテナ工事をお求めのお客様には、まずは当あさひアンテナのフリーダイヤル、弊社ホームページのメールフォーム、またはLINEアカウントまで、お気軽にお問い合わせいただければ幸いです。

アンテナ本体 型番

  • デザインアンテナ

    型番:UAH201(最新モデル)
    (同軸ケーブル:白か黒の2色のうち、おすすめは外壁になじむ色)

    工事費込み 25,000円(27,500円税込)

    カラーバリエーションはオフホワイトライトブラウンスーパーブラックブラックブラウンの4色から現場で選択することが可能です。同じUHF20素子相当のデザインアンテナを比較した場合、業界トップクラスの受信性能、高利得を誇る大手DXアンテナ社製。本体の厚みはわずか119mm、サイズは高さ590mm×幅220mmで業界最小クラス。コンパクトサイズのため狭い屋根裏や天井裏などへの取り付けも最適。壁面に取り付けの場合は、極細のビスを6箇所打ち込んで金具を取り付け、金具にガチャンと本体をはめ込みボルトを締めるだけの簡単施工が可能なため建物へのダメージを極力軽減できます。ブースターが必要な場合はUAH201の背面にスッキリ取り付けられる構造になっており、表にブースターが露出しないので外観もキレイに保てます(弊社では電波状況が悪くない限り、なるべくブースターも屋内の、分配器の近くに隠してしております)。修理の場合、ブースター内蔵タイプのデザインアンテナとは異なり、ブースターだけの交換をできるメリットがあります。太陽光発電システムや片流れ屋根で屋根上に屋根馬を立てられず昔ながらの八木アンテナを設置できない住宅にも最適。耐風速(破戒風速)50m/sですが、屋内や外壁など、強風の影響を受けにくい取り付け位置と形状をしているため、災害にも強いアンテナとなっております。当店人気ナンバー1の地デジアンテナでございます。

  • 八木アンテナ

    型番:UA20(最新モデル)
    工事費込み 22,000円(24,200円税込)

    その昔、八木秀次博士が発明した形状(魚の骨のような形状)からマイナーチェンジを繰り返し洗練されたフォルムとなり、中・弱電界エリアにも対応可能な安心のDXアンテナ社製。UHF20素子アンテナの性能で、吹きさらしで障害物の少ない屋根上に設置することが多いため利得が高くなっております。万が一、壁面や屋内でデザインアンテナを取り付けられない物件 にも最適。従来の鉄製の太いワイヤーとは異なり、ステンレス製の丈夫で錆びにくいワイヤー(支線)を採用。アンテナマストから屋根の四隅に向けて4本の支線を張り巡らせ、さらに張り巡らせた支線の途中からも屋根馬に向けて4本の支線をバランスよく張り、合計8本の支線で頑丈に設置しております。サイズは51.8cm×34cm×101.4cmとなっており、VHF(アナログアンテナ)と比較して、大幅なサイズダウンと軽量化がなされています。しかも耐風速(破壊風速)50m/s。地デジ放送が始まる前の時代より、屋根上に設置するアンテナは災害に強くなっていると言えるでしょう。当店で人気ナンバー2の地デジアンテナでございます。

  • 2K4K8K対応 BS/CS110度アンテナ

    型番:BC45AS(最新モデル)
    工事費込み 18,000円(19,800円税込)

    2018年12月1日以降、実用放送開始予定の4K8K衛星放送(NHKのみ4K&8Kを同時配信)に備えてオールマイティーなDXアンテナ社製のBC453をBS放送、CS放送をご覧になりたいすべての方へ提供しております(大規模な集合住宅は例外)。従来の2K専用BS/CS110 度アンテナと同じでサイズで円盤の直径は45センチ。そうでありながら、電送周波数の帯域が広いため、従来のフルハイビジョン(2K放送・約200万画素)からスーパーハイビジョン(4K放送・約800万画素/8K放送・約3,300万画素)まで受信可能です。「大は小を兼ねる」と言えます。2020年のオリンピックに向けて4K8Kの実用放送がますます拡充されるということが総務省より発表され、各メーカーの4K8Kテレビは増産がはじまり、その価格も落ち着いてきました。そのような状況のなか、あさひアンテナにも2K4K8K対応BS/CS110度アンテナの問合せが数多く寄せられております。最新式のアンテナでも、大量仕入れでコストをおさえて仕入れておりますので、低価格を実現できました。