テレビアンテナの配線を自分でDIY設置できる? 取り付け工事に必要な作業と費用を徹底解説!

2023年04月12日

ご自宅にて地デジ、BS/CS用のテレビアンテナ設置をご自分で行う場合に、主にケーブル配線を中心にした工事の方向についてまとめた解説記事です。

 

近年では、地上デジタル放送(地デジ)や、衛星放送(BS放送、CS放送、新4K8K衛星放送)のテレビアンテナを、ご自分でDIY設置される方も多くなっております。

テレビアンテナのDIY設置は、業者に依頼する場合の設置費用を抑えられるだけでなく、地デジアンテナのみの住宅に、一部の部屋のみで衛星放送を視聴するためのBS/CSアンテナを追加設置する場合や、賃貸物件などのため住宅にテレビアンテナを設置する工事が難しい場合などにも重宝します。

テレビアンテナのDIY設置と申しますと、複雑な知識や技術が必要で、非常に難しい作業ではないかというイメージもございます。

ただ結論から申し上げると、ご自分によるDIYでのテレビアンテナ設置は、現場で地デジ、衛星放送の受信に適した、安全に作業を行える設置場所の条件が揃っており、テレビ放送やアンテナに関する正確な基礎知識を身に着けて臨むのであれば、決して難しいものではございません。

 

ただ実際にDIYでのアンテナ設置作業を行う場合には、アンテナ本体の取り付け工事よりも、アンテナとテレビなど受信機器を結ぶケーブル配線の方が難しくなることもございます。

アンテナから延びるアンテナケーブル(同軸ケーブル)をテレビ一台のみと接続する場合であれば、アンテナ配線も非常に簡単となります。

ただ現場の電波状態などから、アンテナで受信できる電波レベルが弱い、または強すぎるなどで、安定したご視聴のためには電波レベルを調整する必要がある。また一基のアンテナを複数台のテレビなどへと接続したい場合などは、電波を増幅、ケーブルを分配する機器を接続する必要があるため、配線作業も難しくなります。

場合によっては電波レベルの調整、配分などが非常に難しくなるため、ご自分によるDIY設置は難しく、専門業者に設置を依頼する必要が出るケースもございます。

 

一見地味でシンプルに見えるアンテナの配線部ですが、実際にはアンテナからテレビなど受信機器へと電波を送信する、アンテナ設備の大動脈ともいえる重要な部分なのです。したがって、たとえアンテナ自体に何の問題もなく電波を受信していても、配線部に問題があれば、ケーブルの途中で電波が弱まる、または途絶えてしまうなどの事態によって、テレビ側でテレビ放送を視聴できなくなります。

そこで当コラムでは、ご自分で地デジ、BS/CSアンテナのDIY設置を行う場合について、主にご自分で可能となる、適切にテレビ放送をご視聴になるためのアンテナ配線の方法について、詳しくご説明してまいります。

ご自分で各種アンテナをDIY設置される場合、またDIYでアンテナを設置したものの、アンテナからテレビの側まで十分なレベルの電波が届かない場合などには、当コラムの情報をご確認いただければ、問題や不明点を解決する一助になるかと存じます。

 

DIYでテレビアンテナを設置する方法:基本編

ご自宅においてDIYでアンテナを設置する理由としては、主に「アンテナの設置工費を安く上げたい」「借家や賃貸物件などのため、家屋を加工するアンテナの追加工事ができない」といったケースが挙げられます。

設置のパターンとしては、地デジアンテナは設置されているが、BS/CSの視聴環境がない現場に「BS/CSアンテナの追加設置」を行う。または、現在ではあまり見られない例ですが、地デジ放送の受信環境がない住宅、アパートなどに「地デジアンテナの設置」を行う、といった形式になります。

 

DIYでアンテナを設置する場合の設置位置は?

詳しくはそれぞれの項で後述いたしますが、地デジアンテナ、BS/CSアンテナとも設置に当たっては、電波塔、人工衛星など、電波の方向にアンテナの正面を向ける、またアンテナを向けた方向に障害物などがない、という条件が必須となります。

そのため安定した受信に最適となる設置位置は、全方向への角度調整が行いやすい、住宅などの屋根の上になります。ただテレビアンテナをご自分でDIY設置される場合は、作業時に安全を確保できることが第一の重要事項です。

屋根の上へのアンテナ設置作業は、知識と技術を持つプロのアンテナ工事業者であっても、命綱や安全帯など万全の装備を整え、最低でも二人体制で行います。安全に関する十分な装備、知識と技術を揃えることが難しい一般の方の場合は、屋上フロアなどがある住宅の場合を除いて。屋根の上への設置は決しておすすめできません。

一般の方がテレビアンテナDIYで取り付ける場合の設置位置としては、作業を安全に行うことが絶対条件となります。したがって具体的な設置としては、テレビ電波が受信できる方向に当たる、ベランダの内外や壁面、窓の外。または庭先や屋内などが基本になります。

 

地デジ、BS/CSアンテナをDIY設置される場合の参考コラム記事

なお地デジ、BS/CSアンテナをDIY設置される場合には、以下の各コラム記事も参考になることと存じます。ご確認いただければ幸いです。

地デジや衛星放送のテレビアンテナ取り付けを自分でDIY工事する方法とは? 設置の注意点、費用についても解説(基礎知識編)

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DIYでテレビアンテナを設置する方法:地デジアンテナ編

地デジ放送は、日本国内の各地に設置された大型の送信所、また大小の中継局などの電波塔から、その周辺エリアに電波を送信することで、日本国内のほぼ全域をカバーしている地上波テレビ放送です。

現在の地デジ電波には、UHF帯(極超短波)のうち、470MHz(メガヘルツ)から710MHzまでの周波数のものが使われており、その波長の長さは40センチから60センチ程度になります。

そのため地デジ電波は、電波を送信する電波塔からの距離、および電波を遮ってしまう山地や高層建築などの障害物の影響により、日本国内でも各エリアによって受信できる地デジ電波の強度が変わってまいります。テレビ電波の強度は、主に「㏈(デシベル)」で表されますが、日本国内の各地域における地デジ電波レベルの強度を、おおまかに区分けしたものが「強電界地域(80㏈以上)」「中電界地域(80㏈から60㏈)」「弱電界地域(60㏈)」の電界地域になります。

また現在の地デジアンテナには。主に屋根の上に設置される昔ながらの機種であり、モデルによって電波を受信する素子(エレメント)数が多くなること。そして障害物の影響を避けやすいことから受信性能が高くなる「八木式アンテナ」。主に壁面などに設置する薄型、平面上の地デジアンテナで、風雨などに影響されにくくアンテナ寿命が長くなる、また住宅のデザインや景観を乱さないというメリットがある反面、本体の受信性能や、設置位置の低さからやや受信感度が低くなる「デザインアンテナ」。ポール状のスタイリッシュなデザインで、デザインアンテナと同じく風雨に影響されにくく住宅のデザイン性を乱さないながら、八木式アンテナと同じく高所に設置できることで一定の受信感度を確保できる「ユニコーンアンテナ」がございます。

地デジアンテナの受信性能については、主に個々のアンテナモデルの素子数(相当)で示されます。八木式アンテナには強電界地域向けの8素子。中電界地域から弱電界地域向けの14素子、20素子。またより電波レベルが低いエリア向けの、高性能素子を用いたモデル(パラスタックアンテナ)などがございます。

デザインアンテナは20素相当子と26素子相当のモデルのみで、ブースター内蔵型などもございます。ユニコーンアンテナは20素子相当モデルのみです。そのためこの2機種は、基本的に強電界地域から中電界地域向けになります。

これらのアンテナ機種は、現場の受信環境に適した受信性能をもつモデルの中から、お客様のご要望に合わせて選択されます。特にDIYでアンテナを取り付ける場合は、お客様がご自身で選んでご購入されることになります。DIY設置の場合、取り回しやすいデザインアンテナがおすすめですが、第一に現場の受信環境に適した受信性能を持つアンテナを選ぶ必要がございますのでご注意ください。

地デジアンテナの各機種、および地デジ電波の性質については、以下の各コラム記事で詳しくご説明しております。

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DIYで地デジアンテナを設置する具体的な手順

DIYで地デジアンテナを設置する場合、まずはご自宅の受信環境や周辺の電波塔の位置(電波が届く方向)、現場がどの電界地域に当たるかといった点を確認することが重要となります。

これらを確認する方法としては、インターネット上の「A=PAB 一般社団法人放送サービス高度化推進協会」公式サイト内の「地デジ放送エリアの目安」ページにおいて、ご自宅周辺の電波塔と、その方向、電波が届く範囲を確認する他、周辺の住宅で見られる地デジアンテナの機種、モデルを確認する。お近くの家電量販店やホームセンター、個人の電器店などに問い合わせる。地デジと同じ電波塔から送信されるワンセグ放送を受信するなどといった方法がございます。

ただこれらはあくまで目安にすぎませんので、正確な電波状態を確認するためには、お近くのテレビアンテナ工事の専門業者に問い合わせる、場合によっては電波調査を依頼するといった方法が確実となります。

ご確認の結果、ご自宅が強電界地域または中電界地域にあたり、アンテナを設置する予定の、ベランダなどの方向が電波塔の方向を向いている。その方向に高層建築などの障害物がない、といった条件が整っていれば、DIYでアンテナ設置ができる可能性が高まります。

ここではまず住宅のベランダなどに地デジアンテナを設置し、屋内にある一台のテレビと接続するだけのシンプルな設置工事についてご説明いたします。

まず設置作業を行う日については、晴天の日をお選びください。悪天候の日では、作業中の事故のリスクが高まる他、周辺の地デジ電波状態が低下して、正確な受信状態が確認できない場合がございます。

作業に必要な品は、アンテナ本体の他、固定具、接続に十分な長さをもつケーブル。その他、エアコンのダクト口を埋めるコーキング剤や、サッシを通す薄型ケーブルなど、設置する現場に応じた工具、機材類になります。

設置の手順としては、まずアンテナ固定用の設置具を、ベランダの手すりや壁面など対応できる場所に固定し、そこに地デジアンテナを設置。アンテナ本体をおおよその電波塔の方向へと向けて、ある程度の角度調整を行えるよう、適度な軽さでボルトなどを閉めて、仮固定を行います。

その後、アンテナ本体に接続したアンテナケーブルを、エアコンのダクト口などを経由して、屋内のテレビなど受信機器側の地デジチューナーに接続します。またベランダの付近にダクト口などがない場合は、窓などのサッシを通すための薄型ケーブルなどもございますので、こちらを利用されるのもよろしいでしょう。

接続が完了したらテレビの電源を入れ、テレビの設定画面などから「アンテナレベル」画面を表示します。表示上の名称や詳しい操作方法はテレビのメーカーやモデルなどによって異なるため、正確な方法はテレビ付属のマニュアルや、メーカーの公式サイトなどをご確認ください。そしてアンテナレベル画面を確認しながら、地デジアンテナの角度調整を行ない、アンテナレベルがもっとも高くなる角度に調整できたら、その角度でボルトをしっかりと締め、アンテナを固定すれば作業は完了です。

地デジアンテナの室内設置に関しては、以下のコラム記事でも詳細をご説明しております。

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地デジアンテナの室内設置は可能か?

上記は、地デジアンテナのDIY設置を行う一般的な手順となります。ただ賃貸物件や借家などの契約上、住宅の外装などに手を加えるアンテナ取り付けなどの工事は禁止されているケースもございます。基本的に賃貸物件などでアンテナ工事を行いたい場合には、家主や管理会社などに相談し、許可を得る必要がございます。

そして許可が得られない場合には、地デジアンテナの室内設置を行う方法がございます。室内設置であればアンテナを室内に置くだけとなるため、工事にはあたらず許可なども必要ございません。地デジアンテナの場合、屋内設置できるアンテナは室内アンテナか、屋内屋外兼用アンテナになります。

室内アンテナは、その名の通り、室内に設置できる小型の地デジアンテナです。室内アンテナには、コンパクトな形状で窓際に置くだけの据え置き型、薄いシート状のアンテナ本体を壁や窓に貼り付けるペーパーアンテナがあり、どちらも本体を室内に設置し、ケーブルでテレビに接続するだけと、設置方法も非常に簡単で、さらに価格も1,000円程度から、ブースター内蔵型の高性能モデルでも10,000円強と非常に低価格です。

ただこのような室内アンテナは、屋外用の地デジアンテナに比べると非常に受信性能が低く、強電界地域でしか使用できません。さらに強電界地域であっても、周辺の受信環境などによって受信レベルが安定しないことがございます。そのためあくまで簡易的な地デジアンテナと考える必要がございます。

屋外屋内兼用型アンテナは、やはり文字通り、小型モデルのデザインアンテナや独自のコンパクトモデルなど、屋内と屋外の両方で使える地デジアンテナです。実売価格は5,000円から8,000円程度で、室内アンテナに比べるとやや大型になるものの、室内に設置する方法もほぼ同じです。また壁面への設置やベランダに置くなど、屋外への設置も可能です。

ただ屋外屋内兼用アンテナも、室内アンテナに比べると本体の受信性能は高く、屋外にも設置できることで受信感度はやや高まるものの、おおむね4素子、5素子程度と屋外用の機種よりは性能が低く、やはり強電界地域での使用が前提となりますのでご注意ください。

室内用、屋外屋内兼用アンテナについては、以下のコラム記事でも詳しくご説明しております。

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DIYでテレビアンテナを設置する方法:BS/CSアンテナ編

日本における衛星放送は、地球の上空、約36,000キロの位置で、赤道軌道上を周回するため地上からは天空に静止して見える「静止衛星」より国内全域に放送電波を送るテレビ放送になります。その特性は地上の地形や障害物、災害などに影響されにくく、日本全域へと効率的にテレビ電波を送信できる点です。

現在の日本の衛星放送には、放送衛星(Broadcasting Satellite)を使用した、日本国内でBS/CSアンテナを設置した不特定多数に向けた放送であり、地デジ放送と同じNHK、広域民放の無料チャンネル(NHK受信料除く)の他、「WOWOW」など個別契約制の有料チャンネルもある「BSデジタル放送」。そして通信衛星(communications satellite)を使用する特定の契約者に向けた衛星放送であり、さまざまなジャンルに細分化された多チャンネルの中から、お好みのチャンネルを選択して契約できる110度CS「スカパー!」のサービス名で知られる「CSデジタル放送」がございます。

なお、BS放送、110度CS放送「スカパー!」とも、現在では東経110度に位置する放送衛星、通信衛星が使用されているため、一基のBS/110度CSアンテナを設置することで、双方の受信が可能となります。ただCS放送には、東経124度、128度の通信衛星を使用した「スカパー!プレミアムサービス」という放送サービスもあり、こちらを受信には、プレミアムサービス専用アンテナ、またはBS放送、110度CS放送、プレミアムサービスのすべてを受信できるマルチアンテナの設置が必要となります。

また2018年(平成30年)12月より、衛星放送の4K8K放送「新4K8K衛星放送」がスタートしています。これは従来のフルハイビジョン(2K、FHD)放送であったBS放送、CS放送のチャンネルに、より画質、音質が向上した4K、8K放送のチャンネルが追加されたものです。

衛星放送の電波は、人工衛星から地上までの長距離を移動するため、周波数が高いマイクロ波の中でも「SHF波(センチメートル波)」のうち、12GHz(ギガヘルツ)前後の周波数帯が使われております。

その波長の長さは約25ミリ程度と短いため、直進性の高さから衛星放送の送信には適しているものの、地上では建築物や山地だけでなく、樹木やその枝葉、洗濯物などの些細な障害物にぶつかっても、電波が遮断されやすくなる弱点もございます。

また2K衛星放送の時代は、衛星から送信される電波として、右回りの螺旋を描く「右旋円偏波」が使用されておりましたが、2018年の新4K8K衛星放送のスタートに当たり、右旋の電波では4K8K放送のチャンネルに割り当てられる周波数帯が不足したため、BSのNHK、広域民放の4Kチャンネルを除く多くの4K8Kチャンネルには、新しく左回りの螺旋を描く「左旋円偏波」が採用されております。

また衛星放送の12GHz帯の電波は、そのままではケーブルで送信する際に減衰(弱まり)量が多くなるため、BS/CSアンテナのコンバーター部で、ケーブルでの送信に適した周波数の電波へと変換されます。このとき、右旋の電波は「1032MHzから2072MHz」。左旋の電波は「2224MHzから3224MHz」の周波数となります。

そして新4K8K衛星放送スタート以前の、2K対応のBS/CSアンテナ、および従来のブースター、分配器などのケーブル機器では、左旋円偏波および2224MHzから3224MHzの周波数帯に対応できないことがございます。

現在のBS/CSアンテナはほぼすべて、右旋と左旋の双方を受信できる2K4K8K対応型ですが、2018年以前の2K対応BS/CSアンテナでは、4K8Kチャンネルの大半にあたる左旋の電波は受信できません。また新4K8K衛星放送をご視聴いただくためには、対応アンテナと4K、8Kテレビだけでなく、アンテナ配線部のブースター、分配器、ケーブルなども、4K8K(3442MHz)対応である必要がございます。

そしてBS/CSアンテナの設置位置ですが、BS/CSアンテナは、人工衛星から送られる直進的な電波を、皿状になった円盤のディッシュ部で正確に受け止める必要がございます。そのためディッシュ部を人工衛星の方向である東経110度へと正確に向ける必要があり、この角度がミリ単位で狂った場合にも、受信感度は大きく低下してしまいます。

さらに前述の通り、衛星放送の電波は樹木や洗濯物など、わずかな障害物によっても遮断され、アンテナ側で十分なレベルの電波が受信できなくなります。そのため、アンテナを向ける東経110度の方向にわずかでも障害物はないか、また建物の建築や樹木の成長など、将来にわたって障害物が発生する可能性はないかを考慮する必要がございます。

したがってBS/CSアンテナをDIYで設置する場合の設置位置は、地デジアンテナと同じく、屋上フロアなどがある住宅を除けば、上記の条件を満たす、アンテナを東経110度の方向へと向けることができるベランダや窓の外の柵などが主になります。

またBS/CSアンテナは、アウトドア用の特殊なモデルなどを除いては、基本的にパラボラアンテナの一種類のみになります。一般の戸建住宅であれば、45型(ディッシュ部の直径が約45センチ)のモデルで十分な受信が可能です。ただ日本国内でも北部や南端部、離島部などでは、人工衛星からの距離が遠くなるためやや電波レベルも弱まります。このようなエリアでは、50型、60型など、やや大型で受信性能が高いBS/CSアンテナを利用することにより、受信環境が安定します。

またこのような大型のBS/CSアンテナでは、後述する「降雨減衰」「降雪減衰」への対策にもなります。他にもBS/CSアンテナのモデルとしては、本体のカラーバリエーションや、台風などが多い地域に適した高耐風モデルなどがございます。

衛星放送やBS/CSアンテナの詳細については、以下の各コラム記事に解説がございます。

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DIYでBS/CSアンテナを設置する具体的な手順

BS/CSアンテナをDIYで設置する大まかな流れは地デジアンテナと同じですが、細かい手順は異なってまいります。

まず主な設置位置に関しては前述の通り、アンテナを東経110度(南西方向)へと向けることができ、その方向に障害物がないという条件が揃ったベランダ、窓の外などになります。

なおアンテナを設置する東経110度の方向に見られる建物などの障害物については、アンテナから見た障害物の高さに対して、アンテナと障害物の距離が1.5倍以上、離れていれば、障害物の影響はなくなります。具体例では、アンテナを向ける方向に、アンテナの位置より6メートル高い建物がある場合、建物とアンテナが9メートル以上、離れていれば特に問題は生じません。

こちらの項でも、ベランダなどに設置したBS/CSアンテナを、屋内にある一台のテレビと接続する、もっともシンプルな設置工事を例に挙げてご説明してまいります。

まず設置作業を行う日は、晴天の日に限られます。これは作業時の事故を避けることはもちろん、特に約25ミリと波長の短い衛星放送の電波は、降雨や降雪の際には電波の吸収や乱反射が生じやすく、電波レベルが弱まってアンテナ側で受信不能になるケースが多いからです。これを衛星放送の「降雨減衰」「降雪減衰」と呼び、大型のアンテナを使用することで、ある程度は避けられるものの、基本的には天候の回復を待つ他に対策はございません。

DIY設置に用意すべき品は、やはりアンテナ本体と固定具、必要なケーブル、および工具類になります。

手順としては、まずベランダの手すりなどに設置具を取り付け、BS/CSアンテナ本体を仮固定。アンテナケーブルをダクト口やサッシなどを経由して、屋内のテレビへと接続するまでは、地デジアンテナの場合と同じです。

ただBS/CSアンテナは、衛星放送の電波の周波数帯を変換するコンバーター部を作動させるため、テレビ側からアンテナへの給電が必要です。そのためテレビ側で、設定画面の「BS/CSアンテナ電源設定」から、電源設定を「オン」または「オート」にする必要がございます。

その後、地デジアンテナの場合と同じように、BS/CSのアンテナレベル画面を表示し、アンテナ角度の調整を行うことになります。こちらも詳しい操作方法や表示はテレビ機器によって異なるため、メーカー公式サイトや本体付属のマニュアルなどをご確認ください。

また前述のようにBS/CSアンテナの角度調整は、ミリ単位で受信できなくなるほど厳しく、仰角(上下角)、方位角(左右角)を正確に東経110度へ向けなければなりません。さらに東経110度の角度も、地域によって微妙な違いがございます。

東経110度を確認する方法では、アンテナ本体、角度調整の目盛り部に、各地域ごとの東経110度の角度を示している製品がある他、インターネット上のサイトで確認する。また国内大手アンテナメーカー「日本アンテナ」社が無料で提供するスマートフォンアプリ「BSコンパス」のご利用によって、地域ごとの正確な東経110度を調べることができます。

そしてアンテナをほぼ東経110度に調整できたら、やはりテレビ側のアンテナレベルを確認して、仰角、方位角ともに、アンテナレベルがもっとも高くなる角度へと、アンテナ角度を微調整します。

この際、テレビ側のアンテナレベルは、アンテナ角度を微調整した後、受信レベルが反映されるまでに数秒かかります。したがってBS/CSアンテナの場合は特に、微調整の後、数秒置いてアンテナレベルを確認し、また微調整する繰り返しで、アンテナレベルが最大になる角度を見極めるという、手間のかかる作業を行うことになります。

この場合、アンテナ付近のケーブルの間に接続して、ケーブルを通る電波レベルをすぐに確認できる「インジケーター」という機器を使用すれば、角度調整の手間は大幅に軽減できます。インジケーターは1,000円強で購入できる他、BS/CSアンテナ本体と設置具、インジケーターがセットになった製品もございますので、ご利用になるのもよろしいでしょう。

いずれにせよ、衛星放送の受信レベルが最大になる角度を確認して、仰角、方位角のボルトをしっかりと締め込み、アンテナ角度を固定すれば、BS/CSアンテナのDIY設置は完了です。

BS/CSアンテナのDIY設置に関しては、以下の各コラム記事でも詳しくご説明しております。

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地デジアンテナの室内設置は可能か?

BS/CSアンテナも、借家や賃貸物件などにおいて独断でDIY設置を行うことは、家主などに許可を得ない限り難しくなります。この場合もやはり、BS/CSアンテナの室内設置(据え置き設置)であれば工事には当たらないため、オーナーの許可なども必要ございません。

BS/CSアンテナの室内設置は、アンテナ本体を専用の自立スタンドに固定して、衛星放送の電波が届きやすい室内の窓際に置き、テレビなどと接続後、上記の方法によって角度調整を行うことで可能となります。

設置できる条件は、室内に東経110度の方向を向いて、その方向に障害物のない大きな窓があり、窓ガラスがシンプルな透明の板ガラス(フロートガラス)といった点になります。非常に高い周波数帯である衛星放送の電波は、性質が光に近くなり、シンプルな窓ガラスであれば透過しやすいためです。ただ色付きガラスやすりガラス、模様ガラス。ペアガラス(複層ガラス)や金属素材入りの窓ガラスである場合は、衛星放送の受信は難しくなります。

また条件が該当する窓の前に、BS/CSアンテナを設置できるスペースがあるか、という点も重要です。必要なスペースは、使用する機材によっても異なりますが、高さ約1メートル程度、面積が50センチ四方程度です。

なお該当する窓が東経110度を向いており、障害物がないことを確認する方法としては、日中の午後2時から3時、より厳密には3月の春分の日、9月の秋分の日の午後2時に、該当の窓から直射日光が室内へと差し込むか、という点で判断できます。

また特に室内設置にこだわる必要がなく、ベランダや庭先などで衛星放送の電波が受信できる場合は、スタンドに立てたBS/CSアンテナを屋外に置き、ケーブルを室内に引き込むという設置も可能です。

このような方法のデメリットとしては、室内設置の場合は、室内のスペースを圧迫してしまう。また該当する窓ガラスを通すだけでも電波の減衰は生じるため、衛星放送を視聴する際には、窓のカーテンやブラインドはもちろん、場合によっては窓そのものを開ける必要がある点。またアンテナをスタンドに立てて置くだけで固定しないため、アンテナに触れることで角度の狂いが生じやすく、再調整の手間が必要になるなどの点が挙げられます。

BS/CSアンテナの室内設置については、以下の各コラム記事でも方法や注意点などを詳しくご説明しております。

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地デジ、BS/CSアンテナをDIYで設置するのに必要な費用は?

地デジやBS/CSのアンテナをDIY設置する場合に必要な費用は、業者に依頼する必要がないため、基本的にはアンテナ本体および設置具、ケーブル、その他工具などの購入費用のみになります。一般的な各種アンテナおよび機材の実売価格の相場は以下の通りです。

 

・20素子八木式アンテナ(本体のみ):4,000円から8,000円程度。

・20素子、26素子デザインアンテナ(本体のみ):7,000円から18,000円程度。

・20素子ユニコーンアンテナ(本体のみ):10,000円から20,000円程度。

・45型2K4K8K対応BS/CSアンテナ本体のみ:7,000円から9,000円程度。

・同、設置具、ケーブル、インジケーターなどのセット:12,000円から15,000円程度。

・アンテナ室内設置用スタンド:5,000円前後。

 

したがって地デジ、BS/CSアンテナとも、比較的、低価格のアンテナ本体を使用すれば、その他の機材費込みでも、おおむね10,000円台前半で設置することが可能となります。

ただ注意点としては、これらの設置は、基本的にアンテナ一基とテレビ一台を接続するだけのシンプルな設置になるという点です。

もし一台のアンテナから、複数のテレビなど受信機器に接続したい場合には、配線作業がやや複雑になり、機材の費用もかさんでまいります。これら配線部の機材および設置方法については、以下の項でご説明いたします。

地デジ、BS/CSアンテナの配線に必要なケーブルと接続の注意点とは?

上記の通り、DIYで地デジ、BS/CSのテレビアンテナを設置される場合、一台のテレビに接続するだけであれば、ほとんどの場合は特に問題なくテレビ放送をご視聴いただけます。

ただ注意点として、アンテナからテレビまでを接続するアンテナケーブル(同軸ケーブル)については、地デジ、BS/CS、新4K8K衛星放送の各電波に適したタイプを使用する必要がございます。

各種テレビアンテナに付属するケーブルであれば、そのアンテナが受信するテレビ放送に適したものになりますが、ケーブルを別途に購入する場合は、ケーブルのパッケージや、ケーブル本体に印字された記号で、その性能を確認する必要がございます。ケーブル本体やパッケージにある記号は、例えば「S-4C-FB」のような形になります。

このうち、頭の「S」があるものはBS/CS放送に対応する品質を示します。その次の「4C」のうち、数字はケーブルの太さ、「C」はテレビ用ケーブルであることを示します。数字に関しては、一般家庭用に使われるものでは「2」が4ミリ、「3」が5.4ミリ、「4」が6ミリ、「5」が7.7ミリになります。太いほど高品質になりますが、その分、収納や折り曲げなどがやや難しくなってまいります。

最後の「FB」のうち「F」は中心の銅線である内部導体を覆う絶縁体、「B」は絶縁体を覆う外部導体、細い銅線の網などの編組線の品質を表しております。

絶縁体については、「2」のポリエチレン。「F」の発泡ポリエチレン。「HF」の高発泡ポリエチレンで、後者ほど高品質になります。

外部導体の品質は「B」はアルミ箔の上に編組線を重ねた「二重シールド」を示し、十分に高性能のものです。他にも編組線の上にさらにアルミ箔を重ねた三重シールの「BT」などがある他、編組線のみが一重の「V」、二重の「W」、三重の「T」などもございます。

基本的には新4K8K衛星放送、BS/CS放送、地デジ放送の順で電波の周波数が高くなり、より高品質なケーブルが必要となります。ただ「S-4C-FB」以上の性能があれば、新4K8K衛星放送にも対応可能で、他の放送にも十分に使用できます。

なおアンテナのDIY設置をされる場合、アンテナケーブルの長さについては、収納や配置の変更時のことを考えると、ある程度の余裕があった方がいいといえます。ただ長すぎると、その分だけ電波の減衰が生じることにもなります。

したがってケーブルの長さについては、必要となる適度な余裕を持ちつつも、極端に長すぎないよう調整する必要がございます。

アンテナケーブルの性能その他、詳細については、以下の各コラム記事でご説明しております。

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戸建住宅におけるテレビアンテナ配線を徹底解説!

 

受信できるテレビ電波が弱い場合や、複数のテレビを接続する場合に必要な「ブースター」とは?

通常、地デジでは中電界地域以上、衛星放送では日本の北部、南端部、離島部などでなければ、一基の地デジ、BS/CSテレビアンテナをDIY設置して、一台のテレビにまで、ご視聴に十分なレベルのテレビ電波を送ることができます。

ただ受信できる電波レベルが弱い現場や、二台以上のテレビなどに電波を送信したい場合には、個々のテレビなど機器に十分なレベルのテレビ電波を送信するため、アンテナに近いケーブルの途中に「ブースター(増幅器)」と呼ばれる機器を接続する必要がございます。

テレビの放送電波は、テレビなどに届く際の電波レベルが、34㏈以上から89㏈以下であれば安定した視聴が可能となります。ただこの範囲から外れると、画面が乱れる、映らないなどのトラブルが発生してまいります。そして受信できるテレビ電波の強度は、一年の四季など気候、天候の影響によってもある程度の変動が生じます。

そのため実際的には、テレビになどに届く時点の電波レベルは、余裕を見て46㏈以上から81㏈以下が適切とされ、最低でも40㏈以上は必要です。電波が弱いエリアや、電波を複数の機器に分配しているなどで、個々のテレビに届く電波レベルがこの数値に満たない場合は、ブースターを設置することで、アンテナが受信した電波レベルを増幅する必要がございます。

ブースターの種類には、対応する電波によってUHF(地デジ)用、UHF・BS/CS(地デジとBS/CS)用。さらに4K8K放送対応のものがございます。またそれぞれのモデルで、アンテナの真下など主に屋外に設置される、頑丈で電波の増幅レベルが高い屋外用ブースター。室内に設置され、電波の増幅レベルは低いものの、安定して使用できる室内用ブースター。ケーブルの一部に挟み込むように設置する、小型の筒状のブースターで、主にその他のブースターの補助用として使われるラインブースターなどの違いもございます。

ブースター設置の注意点は、電波だけでなく電波に含まれるノイズも増幅してしまうため、特に屋外用ブースターの場合は、できるだけアンテナに近い位置へ設置する必要があること。そして電波を増幅する電子機器であるため、電源が必要となることです。

また逆に地デジの強電界地域などで、アンテナと一台のテレビを接続するだけのDIY設置を行い、テレビに届く電波レベルが90㏈以上と強すぎて画面が乱れる場合には、電波レベルを適度に減衰させる「アッテネーター(減衰器)」という機器を設置する必要がございます。ただ近年のテレビ、レコーダーなどには、アッテネーター機能を内蔵するものも多くなります。

ブースターに関しては、以下の各コラム記事でも詳しくご説明しております。

テレビアンテナの「ブースター」徹底解説・前編(基礎知識編)

テレビアンテナの「ブースター」徹底解説・後編(機種選び・設置編)

テレビ放送の映りが悪い際にアンテナブースターの交換は必要?

 

アンテナからの電波を、複数のテレビなどに分配する際に使う「分配器」とは?

専門業者に依頼して行う通常のアンテナ工事で、一基のテレビアンテナから、屋内にある複数のテレビ、レコーダーなどの機器へと電波を分配する装置が「分配器」です。

この分配器は、アンテナとブースターから送られる一本のアンテナケーブルを入力端子に接続し、複数ある出力端子に接続したケーブルより、電波レベルを等分に分配する機能を持ちます。つまり150㏈の電波を3分配した場合は、3つの出力端子それぞれの電波は、約50㏈程度となります。実際は入出力端子や分配器本体を通ることで、電波レベルにやや減衰が生じます。

分配器の種類には7分配を除き、2分配から8分配までの6種類があり、必要な分配数に合わせたものが使用されます。そのため特に分配数が多くなる場合には、分配器の前にブースターを設置して、分配数に応じたレベルまで、電波を増幅することが必須になります。

また本体の性能の違いとして、出力端子の一端子のみから入力端子(アンテナ)側へと通電できる「1端子通電型」と、すべての端子で通電できる「全端子通電型」があり、BS/CSアンテナを設置する場合に、コンバーターへの給電方法で使い分ける必要がございます。

分配器についての詳しい解説は、以下の各コラム記事にもございます。

テレビアンテナの電波を各部屋に分岐する方法は? 分配器と分波器の違い・接続方法や選び方

ご自宅のすべてのテレビに電波を送る「分配器」とは? その種類と選び方を徹底解説!

アンテナ工事の「分配器」とは何?「分波器」「分岐器」との違い

テレビアンテナの分配器の設置・接続、交換方法と注意点

 

テレビアンテナのDIY設置でブースターや分配器は使用できる?

前述のように、テレビアンテナのDIY設置では、基本的に一基のアンテナと一台のテレビを接続するのみになるため、ブースター、分配機などを使用することはほとんどございません。ただ現場の電波レベルが弱い。また複数台のテレビ、レコーダーに電波を分配したい場合などには、ケーブル配線の途中に、それぞれの機器を設置する必要がございます。

DIY設置の場合には、設置が簡単な室内用ブースターをおすすめいたします。室内用ブースターは、価格的には2,000円から8,000円程度です。価格差はUHF(地デジ)のみかBS/CSや4K8K対応。また増幅性能によるものです。電波を増幅できるレベルは機種ごとに10㏈から20㏈程度。また30㏈程度のものがあり、必要に応じて使い分けてください。

また分配器を使用されたい場合は、分配先での電波レベルの減少なども踏まえて、まず分配器の前に適切なブースターを設置し、2分配など最小限の分配数にとどめた方がよろしいでしょう。

2分配器には、接続端子を使用しないため、電波の減衰量が低くなる「ケーブル一体型」をおすすめいたします。ケーブル一体型を含めた2分配器の価格は、1,000円以下から2,000円程度ですが、品質面を考えると、国内有名メーカーのモデルがおすすめです。また中には、室内用ブースターと分配器を一体化した機器もございますので、このようなモデルを使用されるのもよろしいでしょう。

いずれにせよ分配器の使用は、アンテナで受信した電波レベルが分配数によって割られる上、使用できるブースターも室内用で増幅レベルが限られるため、さほど推奨できることではございません。

同じ室内でテレビとレコーダーなどに電波を送りたい場合には、まずどちらか一方の入力端子にアンテナケーブルを接続した後、短いケーブルでその機器の出力端子から、もう一台の入力端子に接続するという方法もございますので、ご検討をおすすめいたします。

 

まとめ

地デジアンテナ、BS/CSアンテナのDIYによる取り付けは、受信条件や安全性が整った現場で的確に行えば、決して難しいものではございません。ただ作業は基本的に自己責任となり、設置してもうまくテレビ放送を受信できない場合や、思わぬ事故による損害にも、保証は得られません。

また特にアンテナ配線については、アンテナと一台のテレビ、レコーダーなどを接続するだけの、シンプルな配線が基本となります。複数の機器へとケーブルを分配する場合には、ブースターで電波レベルを増幅するレベルを計算する必要もあり、複雑な作業となるため、DIY設置ではうまくいかなくなる可能性が高くなります。

 

ベランダや室内などに地デジ、BS/CSアンテナを配置して、少数のテレビのみで各種放送をご視聴なさりたい場合で、ご自分でのDIY設置が難しいと思われる場合には、当あさひアンテナのフリーダイヤル(0120-540-527)。またはメールフォームLINEアカウントまでお気軽にお問い合わせください。

あさひアンテナでは、室内やベランダなどへの簡便な各種アンテナ設置を含め、さまざまなテレビアンテナの設置に、業界最安に挑み続ける低価格でご対応しております。さらに工事完了後には、業界最長クラスである「10年保証」のご用意しております。

DIY設置に伴う手間の軽減や、確実かつ高品質な施工の仕上がり。また施工後の保証など、コストパフォーマンスをご考慮された上で、業者に依頼する方がお得と思われた場合には、当あさひアンテナにご用命いただければ幸いです。

 

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アンテナ本体 型番

  • デザインアンテナ

    型番:UAH201(最新モデル)
    (同軸ケーブル:白か黒の2色のうち、おすすめは外壁になじむ色)

    工事費込み 20,000円(税込)

    カラーバリエーションはオフホワイトライトブラウンスーパーブラックブラックブラウンの4色から現場で選択することが可能です。同じUHF20素子相当のデザインアンテナを比較した場合、業界トップクラスの受信性能、高利得を誇る大手DXアンテナ社製。本体の厚みはわずか119mm、サイズは高さ590mm×幅220mmで業界最小クラス。コンパクトサイズのため狭い屋根裏や天井裏などへの取り付けも最適。壁面に取り付けの場合は、極細のビスを6箇所打ち込んで金具を取り付け、金具にガチャンと本体をはめ込みボルトを締めるだけの簡単施工が可能なため建物へのダメージを極力軽減できます。ブースターが必要な場合はUAH201の背面にスッキリ取り付けられる構造になっており、表にブースターが露出しないので外観もキレイに保てます(弊社では電波状況が悪くない限り、なるべくブースターも屋内の、分配器の近くに隠してしております)。修理の場合、ブースター内蔵タイプのデザインアンテナとは異なり、ブースターだけの交換をできるメリットがあります。太陽光発電システムや片流れ屋根で屋根上に屋根馬を立てられず昔ながらの八木アンテナを設置できない住宅にも最適。耐風速(破戒風速)50m/sですが、屋内や外壁など、強風の影響を受けにくい取り付け位置と形状をしているため、災害にも強いアンテナとなっております。当店人気ナンバー1の地デジアンテナでございます。

  • 八木アンテナ

    型番:UA20(最新モデル)
    工事費込み 15,000円(税込)

    その昔、八木秀次博士が発明した形状(魚の骨のような形状)からマイナーチェンジを繰り返し洗練されたフォルムとなり、中・弱電界エリアにも対応可能な安心のDXアンテナ社製。UHF20素子アンテナの性能で、吹きさらしで障害物の少ない屋根上に設置することが多いため利得が高くなっております。万が一、壁面や屋内でデザインアンテナを取り付けられない物件 にも最適。従来の鉄製の太いワイヤーとは異なり、ステンレス製の丈夫で錆びにくいワイヤー(支線)を採用。アンテナマストから屋根の四隅に向けて4本の支線を張り巡らせ、さらに張り巡らせた支線の途中からも屋根馬に向けて4本の支線をバランスよく張り、合計8本の支線で頑丈に設置しております。サイズは51.8cm×34cm×101.4cmとなっており、VHF(アナログアンテナ)と比較して、大幅なサイズダウンと軽量化がなされています。しかも耐風速(破壊風速)50m/s。地デジ放送が始まる前の時代より、屋根上に設置するアンテナは災害に強くなっていると言えるでしょう。当店で人気ナンバー2の地デジアンテナでございます。

  • 2K4K8K対応 BS/CS110度アンテナ

    型番:BC45AS(最新モデル)
    工事費込み 15,000円(税込)

    2018年12月1日以降、実用放送開始予定の4K8K衛星放送(NHKのみ4K&8Kを同時配信)に備えてオールマイティーなDXアンテナ社製のBC453をBS放送、CS放送をご覧になりたいすべての方へ提供しております(大規模な集合住宅は例外)。従来の2K専用BS/CS110 度アンテナと同じでサイズで円盤の直径は45センチ。そうでありながら、電送周波数の帯域が広いため、従来のフルハイビジョン(2K放送・約200万画素)からスーパーハイビジョン(4K放送・約800万画素/8K放送・約3,300万画素)まで受信可能です。「大は小を兼ねる」と言えます。2020年のオリンピックに向けて4K8Kの実用放送がますます拡充されるということが総務省より発表され、各メーカーの4K8Kテレビは増産がはじまり、その価格も落ち着いてきました。そのような状況のなか、あさひアンテナにも2K4K8K対応BS/CS110度アンテナの問合せが数多く寄せられております。最新式のアンテナでも、大量仕入れでコストをおさえて仕入れておりますので、低価格を実現できました。