地デジ・衛星放送のテレビアンテナはどこで買えばお得? 本体価格から工事費用、業者の料金相場まで購入方法や選び方を徹底解説

2023年06月10日

マイホームを新築した際の、地デジ(地上デジタル放送)用、衛星放送用の新規アンテナ設置工事や、既存の住宅で古くなったアンテナの交換、または追加設置を行う場合には、取り付けるアンテナ本体を新しく購入することが必要となります。
現在では各種アンテナを購入できる店舗も、家電量販店やホームセンターなどから、インターネットショップまでさまざまで、またアンテナ機種についても、さまざまな形状の機種から、同機種でもさまざまなモデルが存在します。
お客様にとっては、ご自宅に新しくアンテナを設置するのであれば、できれば高性能のものを、できるだけ低価格で購入なさりたいのが、正直なところだと思われます。またアンテナの購入に伴い、多くの場合は、アンテナ設置の工事業者を手配する必要も出てまいります。

そこで当コラムでは、2023年(令和5年)現在、テレビアンテナの各機種、モデルを購入できるさまざまな店舗と、機種ごとの主な価格相場。またアンテナ工事の費用も含めて、よりお得にテレビアンテナを購入できる店舗、業者の選び方を解説してまいります。

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テレビ放送(地デジ放送・衛星放送)の仕組みとは?

現在の日本のテレビ放送といえば、地デジ放送(地上デジタル放送)、衛星放送(BS放送、CS放送、新4K8K衛星放送)の二種類があること。そのおおよその仕組みについては、皆様もよくご存じのことと思われます。
ただご自宅の環境や、お客様のご要望に適した地デジ、衛星放送の各種アンテナから、十分な性能を備えつつ、低価格となるアンテナを選びいただくためには、それぞれのテレビ放送について、正確な基礎知識が必要となります。
そこで、まずは地デジ放送、衛星放送の基本的な仕組みや、使用される電波の違いなどについて解説してまいります。

地上デジタル放送(地デジ)の仕組みとは?

地デジ放送(地上デジタルテレビ放送)は、現在の日本において、基本的なテレビ放送となるものです。
地デジ放送は、日本国内における不特定多数を視聴対象としており、日本の国内で、地デジテレビ放送(ワンセグ放送を含む)の受信機をもっていれば、誰でも視聴が可能です。また視聴料金も、NHK受信料を除けば基本的に無料であり、たとえば大きな災害などの際には、重要な情報源ともなる、基幹的な放送といえます。
その仕組みは、東京都墨田区押上にある東京スカイツリーをはじめ、日本国内の要所に設置された、広範囲をカバーする大型の送信所。そして地形や距離などの関係で、送信所ではカバーできないエリアをフォローするため、日本各地に設置された大小の中継局など、国内各地にくまなく設置された地デジの電波塔より、その周辺地域に地デジ電波を送信することで、日本国内のほぼ全域で地デジ放送の受信を可能としております。地デジ放送は、地上にある電波塔から電波を送信しているため「地上波(テレビ)放送」とも呼ばれます。
なお日本の地上波テレビ放送と言えば、もともとは1953年(昭和28年)に放送がスタートした、アナログ放送(アナログテレビ放送)でした。ただこのアナログ放送という呼称は、後に地デジ放送が登場して以降、従来のテレビ放送と区別するために名付けられた、いわゆる「レトロニム」になります。地デジが登場する以前、昭和の時代は、衛星放送を除けば日本で唯一のテレビ放送であり、またデジタル技術も発展していなかったことから、単に「テレビ放送」と呼ばれていました。
しかし21世紀に入って以降、世界的にアナログ技術からデジタル技術へと転換される趨勢が進んだこと。また携帯電話の爆発的な普及により、それまではテレビなどの放送が大半を使用できた電波の周波数帯を、通信用に大きく空ける必要が出たこと。その他、テレビ番組の著作権保護などの観点から、従来のアナログテレビ放送を、デジタル技術によるデジタル放送へと転換する計画が立てられました。
そして、まずはそれまでのアナログ放送を継続したまま、2003年(平成15年)12月1日に、地上デジタル放送がスタートしました。
地デジ放送の受信、視聴のためには、一部エリアを除いて、従来のアナログ放送用のアンテナから、地デジ電波を受信できる地デジアンテナへの交換が必要になること。また受信機器(テレビ)も、地デジ放送を受信、視聴できるハイビジョン対応テレビや、その映像を従来のアナログテレビで視聴するための変換器などが必要だったことから、まずは移行期間として、地デジ放送とアナログ放送が並行して放送される期間が続きました。
この移行期間は約7年半続き、2011年(平成23年)7月24日正午に、一部地域を除いてアナログ放送が完全停波(終了)したことで、日本の地上波放送は、地デジ放送へと完全に移行されたのです。

地デジ放送で視聴できるチャンネルは?

地デジ放送で視聴できるチャンネルは、基本的にアナログ放送時代のものと違いはございません。
地デジ放送の主なチャンネルでは、公共放送であるNHK、NHK教育(eテレ)と、東京都に本社を置くTBSテレビ、テレビ朝日(テレ朝)、フジテレビジョン(フジテレビ)、日本テレビ(日テレ)、テレビ東京(テレ東)の東京キー局。また近畿地方(大阪府)や、東海地方(愛知県)に本社を置く準キー局を中心に、日本各地のテレビ局が各キー局とネットワークを構築し、日本全国でキー局や準キー局。または各系列局が制作したテレビ番組を放送する、広域民放がよく知られております。
他にも、日本国内の首都圏および近畿地方の各都府県を中心に、例えば東京都の東京MX、神奈川県のテレビ神奈川(tvk)、兵庫県のサンテレビジョン(SUN-TV)など、一部の都府県ごとに、キー局とネットワーク関係を結ばず、個々に独立して存在するテレビ局として、独立放送局がございます。
この独立放送局は、主に各エリアに密着した番組内容で、放送局ごとに別個の編成でテレビ放送を行っており、放送局が存在する都府県内、およびその周辺地域で受信できます。この独立放送局のチャンネルは「地方チャンネル」と呼ばれます。
この地方チャンネル、特に関東地域の独立放送局については、以下の各コラム記事でも詳しくご説明しております。
・地方チャンネル(独立放送局)とはどういうものか?
・東京都のローカル局「東京MX」とはどんなテレビ局か?
・神奈川県のローカル局「テレビ神奈川(tvk)」とはどんなテレビ局か?
・埼玉県のローカル局「テレビ埼玉(TVS)」とはどんなテレビ局か?
・千葉県のローカル局「千葉テレビ(ちばテレ、CTC)」とはどんなテレビ局か?
・群馬県のローカル局「群馬テレビ(群テレ、GTV)」とはどんなテレビ局か?
・東京MXは東京都以外でもテレビで視聴できる? 日本各地でエムキャスなどにより東京MXその他の地方チャンネルを見る方法

地デジ放送の電波とは?

現在の地デジ放送に使用されている電波は、「UHF(極超短波)」帯のうち、470MHz(メガヘルツ)から710MHzまでの周波数帯のものが使用されております。またその波長の長さは、おおよそ40センチから60センチ程度です。
ちなみに地デジ放送以前のアナログ放送では、全国的に放送されるNHK、広域民放では「VHF波(超短波)」のうち、90MHzから108MHzのローバンドと、170MHzから222MHzのハイバンドの周波数帯が使用されておりました。また独立放送局の地方チャンネルは、地デジと同じUHF波のうち、470MHzから770MHzの周波数帯が使用されていました。
なおアナログ放送の時代は、テレビの映像信号をそのまま電波の波長に変換して放送しておりました。受信したテレビなど機器側では、チューナーで電波の波長を再度、映像信号へと変換し、ブラウン管などのテレビ画面に映し出しておりました。したがってアナログ放送では、電波塔からの距離が離れる、障害物の影響を受けるなどして、電波が弱まる、乱れるなどすると、テレビ放送の映像がゆがむ。砂嵐のような乱れが入る。また映像が何重にも重なって見える「ゴースト」などの受信障害が発生しました。
一方、地デジ放送では、デジタル化により、まず放送される映像信号を「0」と「1」のデジタル信号に変換し、電波の波長として送信しております。そしてやはりテレビなどの地デジチューナーにおいて、電波に乗せられたデジタル信号を地デジ放送の映像に変換し、テレビ画面に映し出しております。
この映像信号のデジタル化により、アナログ放送時代に比べると、大幅な情報量の圧縮が可能となったのです。そのためアナログ放送に比べて、地デジ放送では、使用する周波数帯も大きく削減しながら、より大容量の情報送信を実現しております。これに伴い、アナログ放送時代より格段に高画質となったフルハイビジョン(2K、FHD)画質や音質の向上。また番組表やデータ放送。マルチチャンネル編成。双方向サービスなど、アナログ放送では考えられなかった、さまざまな新機能も追加されております。
また地デジ放送では、テレビ電波にノイズが混入するなどして、デジタル映像信号にエラーが生じても、ある程度のエラーであれば受信したチューナー側で修復できるため、画面の乱れが少なく、地デジ放送を受信できるエリアであれば、どの場所でも鮮明な映像を視聴することができます。
しかし地デジ放送でも、電波レベルの弱さなどでエラーが一定のレベルを越えると、ブロックノイズなどの画面の乱れが生じる他、電波塔からの距離などにより、受信できる地デジ電波の品質が一定以下になると、テレビ放送をまったく視聴できなくなります。逆にアナログ放送では、電波が届く距離である限りは、画面の乱れなどは生じるものの、遠方でも受信は可能でした。
また地デジ放送では、電波のデジタル信号をテレビ映像に変換する際、わずかながら時間がかかるために、テレビのスイッチを入れた際や、チャンネルを変えた際など、テレビ映像が映し出されるまでに一瞬の遅れが生じるようになっております。
また住宅などの各現場で受信できる地デジ電波のレベル(強度)については、現場に電波を送信する電波塔からの距離をはじめ、周辺の地形や高層建築物といった、電波を遮断する障害物の影響によって変わってまいります。
特に地デジ放送では、アナログ放送時代のVHF波に比べると、波長の長さがやや短くなっているため、アナログ放送に比べて障害物の向こう側に回り込む力がやや弱く、障害物に影響されやすくなっている面もございます。
電波の性質としては、周波数が低くなるとと音に、高くなると光に近くなる特徴がございます。地デジのUHF波は比較的、周波数は高いものの、音に近い性質もあるため、ある程度は障害物を乗り越えて向こう側に届く他、電波を反射する金属素材などが含まれなければ、ある程度の壁は通り抜けて屋内に届く、などの性質もございます。
そして日本国内の各地域において、受信できるおおよその地デジ電波レベルによって、エリア分けを行ったものが「電界地域」です。
この電界地域は、放送関係やテレビアンテナメーカーなどが使用する慣習的な基準であり、学術的な定義などではないため、場合によって基準が異なることもございます。また各現場で受信できる地デジ電波レベルも、後述する要因で変動が生じるため、あくまでおおまかな目安にすぎません。
ただ一般的には、電波レベルを示す「㏈(デシベル)」での基準として、受信できる地デジ電波レベルが「80㏈」以上のエリアを「強電界地域」。「80㏈から60㏈」のエリアを「中電界地域」。「60㏈」以下のエリアを「弱電界地域」とすることが多くなります。他にも基準となる㏈の数値がやや異なる場合や、60デジベル前後を基準に、強電界地域と弱電界地域に二分することもございます。
また前述の通り、地デジの電波レベルは常に一定ではなく、同じ現場であっても、一年を通した気候の変化などによって、おおよそ6㏈前後の変動が生じてまいります。また特に電波は水分に影響を受けるため、豪雨や降雪などの悪天候によって、晴天時よりも電波状態が悪くなることもございます。
さらに地域的には強電界地域や中電界地域に該当する現場でも、マンションなど高層建築物の近隣、また住宅密集地などの周辺環境によっては、地デジ電波が遮断されてしまい、局地的に受信できる地デジ電波レベルが、該当する電界地域の基準以下になることもございます。
このように電界地域とは、明確なエリア分けや定義ができるものではなく、おおよその受信レベルを判断するための目安でしかございません。また地デジ電波は、テレビ、レコーダーなど受信機器に届いた時点での電波レベルが34㏈以上、89㏈以下ならば、安定した視聴が可能になりますが、この範囲を外れると、画面の乱れなどが生じてまいります。また実際には気候や天候などで電波レベルの変動してくるため、受信機器に届く時点での電波レベルは、通常は46㏈以上、81㏈以下が適切とされ、最低でも40㏈以上が必要となります。
そのため、各現場で使用される地デジアンテナの機種や受信性能、また住宅における設置位置については、この電界地域を基準として、受信できる電波レベルに適した機種が選ばれることになります。
なお、お住まいのエリアなどの各電界地域を確認する方法としては、一般社団法人「放送サービス高度化推進協会」公式サイトにおいて、インターネットから無料で確認できる「放送エリアの目安」ページを利用することが、簡単かつ確実となります。このサイトでは日本国内にあるすべての地デジ電波塔の位置や、お好みの住所などを地図上で確認でき、地図上で表示される色付きの範囲によって、各電波塔の強電界地域にあたるエリアを確認することができます。
その他、一般の方が、ご自宅の電界地域を確認する方法としては、周辺の住宅に設置されている地デジアンテナの種類や素子数を確認する。お近くの家電量販店や電器店などに問い合わせる。ワンセグ放送の受信レベルを確認する、などの方法がございます。
ただどの方法も、おおまかな目安にしかなりません。また前述の通り電界地域そのものも目安にすぎず、各電界地域でも各住宅など個別の現場にて、周辺環境の影響も踏まえて実際に受信できる地デジ電波レベルを確認するためには、アンテナ工事の専門業者などに依頼して、専用の多機能、高品質な電波測定器(アンテナレベルチェッカー)を利用した電波調査を依頼することが確実と言えます。
なお地デジ電波についての詳細は、以下の各コラム記事でもご説明しております。
・地上デジタル放送の「地デジ電波」基礎知識

・地デジアンテナ設置に重要となる「強電界地域」「中電界地域」「弱電界地域」とは

・徹底解説!強・中・弱の地デジ電界地域に適したテレビアンテナ工事の選び方、調べ方は?

地デジ電波の特徴トリビア集

ここでは、その他、地デジ放送や電波について、いくつかの知識を解説してまいります。

・MERとBER

地デジ電波の品質を示す単位としては、前述した、電波レベルを示す㏈の他に「MER」「BER」というものがございます。
「MER」といえば、近年では鈴木亮平さん主演で映画化もされた名作テレビドラマ「TOKYO MER〜走る緊急救命室〜」でもよく知られる言葉です、劇中の「TOKYO MER」とは、最新の医療機器とオペ室をもつ大型の緊急車両「ERカー」で、事件や事故、災害などの現場に駆け付け、負傷者に救命処置を施す救命救急のプロフェッショナルチーム「東京モバイル・エマージェンシー・ルーム」の略称になります。
ドラマはこのTOKYO MERチームの活躍を描く物語ですが、ここでいうMERは、それとはまったく関係なく「Modulation Error Ratio(モジュレーションエラーレシオ)」の略称です。これを直訳すると「変調誤差率」になります。
アナログ放送とは異なり、デジタル化された映像信号を電波に変換して送信する日本の地デジ放送では、デジタル信号を64種類の変調(振幅、位相)によって管理し、送信しております。地デジ放送におけるMERとは、放送局から送信された地デジ電波の変調と、各住宅などの地デジアンテナ、テレビ機器などで受信した電波の変調の差を数値化したものです。
これは「デジタル信号の変調誤差比」とも呼ばれるもので、やはり㏈の単位で表されます。基本的には25㏈以上であれば、地デジ受信が良好である目安といえます。20㏈から24㏈でも受信は可能ながら、やや余裕が少ない状態といえます。そして19㏈以下になると、地デジ放送が受信不能となります。このMERの㏈数値も、雨や強風など悪天候では数値が低下することがあるため、目安としては余裕のある25dB以上が必要とされております。
同じようにテレビ電波の質を示す数値に「C/N比」があります。これは「Carrier to Noise ratio(キャリアトゥノイズレシオ)」の略であり、搬送波信号(キャリア)と雑音(ノイズ)の比率(レシオ)のことを指します。簡単にいえばクリアなテレビ電波の映像信号と、ノイズの間の値を示しております。
このC/N比も㏈で表され、数値が高いほど高品質な電波と呼べて、MERとも相関性がございます。そのため一定の範囲ではMERからもC/N比を推定できます。しかしC/N比は、主にBS放送、CS放送のデジタル衛星放送の電波品質に使われることが多く、基本的に地デジ放送ではMERが使用されます。
もうひとつの「BER」も、やはり地デジ電波の質を示す数値になります。正確には「Bit Error Rate(ビットエラーレート)」といい、直訳すると「ビットの誤りの率」になります。略称としては「バー」「ビーイーアール」などとも呼ばれます。
ビット(bit)とはコンピューターなどにも使用される、デジタル情報の最小単位です。そしてBERは、地デジ放送のデジタル信号である「0」「1」の信号が、ノイズなどの影響を受けて入れ替わってしまう、誤り(エラー)の比率を示すものであり、エラーのビット数を、伝送ビット数で割る数式によって割り出されます。
地デジ放送では、BERの数値が「2×10-4乗」すなわち10,000ビットのうち、2ビットの割合でエラーが生じている以下の状態であれば、前述したエラーの修正機能によって信号を補正し、正しいテレビ映像を映し出すことができます。しかしこの割合を越えると、信号の補正が難しくなり、テレビ画面にブロックノイズなどの乱れが生じてまいります。そしてエラーの割合が一定のレベルを越えると、地デジ放送を映し出すことができなくなります。
このBERの表示は、レベルチェッカーなどの機器によって違いはございますが、画面表示では「0.0±00」などの他、前述した「2×10-4乗」を「E-4」などの形で表示することもございます。これらの表示では「00.00」や「E-8」などであればエラーが皆無であることになります。そして「E-7」から「E-5」までの数値では、エラーは生じているものの、補正によって地デジ放送を視聴できる範疇です。しかし「E-4」を下回ると、正常な地デジ受信はできなくなってまいります。
BERやMERなどは、以下のコラムでも詳しくご説明しております。
・地デジ電波の強さと品質を示す「dB」「MER」「BER」とは何か?

・地デジ放送のチャンネルとは?

地デジ放送には、皆様もよくご存じの通り、各エリアのNHKや広域民放、地方チャンネルごとに、それぞれ「チャンネル」の番号があり、テレビ側でチャンネルを合わせることで、各局をご視聴いただけます。
このチャンネル、チャネル(channel)とは、元来は海や湖などを結ぶ細長い海峡や水路、航路などを意味する単語です。
そこから転じて、テレビ放送や無線通信など、情報を伝達する電波の周波数帯の意味にもなり、いわゆるテレビ放送の「チャンネル」としての意味が定着したのです。他にもチャンネルには、経路という意味から転じて、名詞としては単に溝や堀、水道、または道路や道順などのルートを指すことや、電子機器の回線や経路。流通や経済における流通や販売の経路。動詞では伝える、疎通する、運ぶ、輸送する、渡すなどの意味になります。
なお地デジ放送の電波では、UHF帯の470MHzから710MHzの周波数帯を、6MHzに分けて、全部で13chから52chまでのチャンネルが存在します。これらのチャンネルは各テレビ局へと割り当てられており、いわゆるテレビのチャンネルとは、この割り当てられた周波数帯を数字化したもののことで「物理チャンネル」と呼ばれます。
ただ実際に各テレビ局で使用される周波数帯としてのチャンネルは、日本国内でも各エリアで異なり、一部を除いた大半のエリアでは、使用されるチャンネルは13chから36chまでになります。このように周波数帯が低いチャンネル帯を「ローチャンネル帯」と呼びます。
そして地デジアンテナにも、13chから52chまでをすべて受信できる「オールチャンネルアンテナ」。13chから36ch程度までの周波数帯を受信できる「ローチャンネル用アンテナ」。逆に36chから52chまでを受信できる「ハイチャンネル用アンテナ」がございます。
受信できるチャンネル帯を絞ったアンテナ、特にローチャンネル用アンテナは、対応するチャンネルにおいてはオールチャンネルアンテナよりも受信性能(動作利得)が高くなり、同じ受診性能でも素子を少なくすることで、アンテナ本体の小型化も可能になります。そのためテレビ局のチャンネルがローチャンネル帯しか使われていないエリアでは、ローチャンネル用アンテナが適しているといえます。

・水平偏波と垂直偏波

地デジの各電波塔から送信される地デジ電波には、電波塔ごとに、地面に対して水平の波長を描く「水平偏波」と、垂直の波長を描く「垂直偏波」の違いがございます。日本国内の電波塔の90パーセント以上では「水平偏波」が使われておりますが、一部エリアでは「垂直偏波」が使用されます。
これは付近に、同じUHF帯の電波を使用するスマートフォンなどの基地局がある場合、地デジ電波と入り混じって電波障害の原因となる「混信」が発生するリスクが生じるため、波長の角度を変えた垂直偏波を用いることで、混信を起こりにくくしているのです。そのため垂直偏波と水平偏波では、テレビの放送内容や周波数など、波長の角度以外の違いはございません。
なお地デジアンテナの側は、八木式アンテナでは。基本的に設置角度を90度、調整することで水平偏波、垂直偏波の両方に対応できますが、デザインアンテナなどアンテナ本体の形状で角度調整が難しいモデルには、それぞれ垂直偏波専用、水平偏波専用のモデルがございます。またユニコーンアンテナは、2023年現在では、垂直偏波専用のモデルのみになります。
水平偏波、垂直偏波については、以下のコラム記事でも詳しく解説しております。
・地デジの「水平偏波」「垂直偏波」の違いとは?

・地デジのハイトパターンとは?

地デジ電波の受信に関しては、ハイトパターンと呼ばれるものも関係してまいります。これは電波塔から空間を伝わって届く地デジ電波と、地面にぶつかって反射した地デジ電波が干渉しあって発生するもので。地面から高くなるにつれて、おおよそ数メートル単位で受信できる地デジ電波の強さが、波のように強くなったり弱くなったりするという性質です。
このハイトパターンの強弱のペースを、ハイトパターンピッチといい、電波塔からの距離や現場の条件によって変わってまいります。そのため、現場ごとのハイトパターンに合わせて、地デジアンテナを設置する高さを調整する必要が出るケースもございます。
なおアナログ放送時代にもハイトパターンは発生しましたが、波長の長いVHF波ではハイトパターンが数十メートル単位になるため、実質的な影響はほとんどございませんでした。
ハイトパターンに関する詳細は、以下のコラム記事にも解説がございます。
・地デジアンテナを設置する高さの設定で重要となるハイトパターンとは? 地デジ電波を受信するために適切なアンテナの高さとは?

衛星放送の仕組みとは?

衛星放送は、赤道軌道上にあたる、地球から約35,786キロの上空、宇宙空間において、地球の自転に合わせて周回しているため、地上からは空の同じ位置に静止して見える「静止衛星」から、地上に向けて放送電波を送信する形式のテレビ放送です。
衛星放送では、一基の人工衛星から、例えば日本国内の全域など地上の広範囲に向けて、大容量の情報を効率よく送信することが可能です。また地上波放送に比べると、地上の地形や障害物、災害などにも影響されにくいため、大きな災害時や、地上波の電波が届きにくいエリアに向けた放送に適しているといえます。
なお日本の衛星放送には、使用する人工衛星によって、BS放送、CS放送の二種類がある他、近年ではそれぞれの放送に4K、8Kのチャンネルが追加される形で、新4K8K衛星放送も追加されております。これらの放送については、以下の項でご説明いたします。
日本の衛星放送は、日本国内において衛星放送用のBS/CSアンテナなどを設置して、BS、CSのチューナー、またはそれらが内蔵されたテレビ、レコーダーなどの受信機器に接続することで視聴できます。なお現在の日本国内向けテレビ、レコーダーなど機器には、その大半にBS/CSのチューナーが内蔵されておりあます。

衛星放送で視聴できる放送内容とは?

ここでは、日本の衛星放送で視聴できるBS放送、CS放送、そして新4K8K衛星放送について解説します。

・BS放送とは?

「BS放送」とは「Broadcasting Satellites(放送衛星)」を利用する衛星放送のことで、BSもその頭文字に由来します。
このBS放送は「衛星基幹放送」とも呼ばれており、日本国内の不特定多数に向けた放送で、地デジ放送におけるNHKや広域民放と同じ役割を担っています。そのためBS放送にも、地デジと同じくNHKおよび広域民放の各チャンネルが存在します。
このNHK、広域民放をはじめ、いくつかのチャンネルは、BS放送の受信設備があれば無料で視聴できる無料放送(NHK受信料を除く)になります。他にもBS放送には「WOWOW」「スターチャンネル」など、個々の契約を結んで月額料金を支払うことにより視聴できる有料チャンネルもございます。
現在のBS放送は、東経110度に位置する人工衛星を利用して放送を行っており、BS/CSアンテナはじめ、BS放送に対応する衛星放送用のアンテナで受信できます。また2023年現在、日本のBS放送には、NHK含む無料テレビ放送のチャンネルが10。契約制の有料放送チャンネル(「Jsports1~4」など同放送局の複数チャンネル含む)が17。無料ラジオ放送が1の、計28チャンネルが存在します。

・CS放送とは?

「CS放送」とは「Communication Satellites(通信衛星)」を利用する衛星放送で、CSもやはりその頭文字をとったものです。
CS放送は、衛星基幹放送であるBS放送に対して「衛星一般放送」にあたる衛星放送です。主に通信事業者を対象としたサービスであり、現在では、事業者と契約を結んだ視聴者にテレビ放送を提供するサービスとして知られております。
CS放送では、視聴者が個々のチャンネルごとに月額契約を結ぶことで視聴できる有料放送チャンネルが中心となります。
2023年現在のCS放送では、東経110度に位置する通信衛星を使用する、110度CSデジタル放送「スカパー!」と、東経124度、128度の通信衛星を利用する、124/128度CSデジタル放送「スカパー!プレミアムサービス」の2種類です。
この2種類のサービスは、110度CS「スカパー!」が、現在の一般的な衛星放送用アンテナであるBS/110度CSアンテナでBS放送とともに受信でき、テレビなどの受信機器の多くにもBS/110度CSのチューナーが内蔵されている、主なCS放送になります。
124/128度CS「スカパー!プレミアムサービス」のご視聴には、同サービスとのご契約。そしてBS/110度CSアンテナとは別に、東経124/128度の人工衛星に対応できる専用のプレミアムサービス専用アンテナ、またはBS放送、110度CS放送と124/128度CS放送をすべて受信できるマルチアンテナの設置。およびプレミアムサービス専用チューナーが必要となります。
2023年現在、110度CS「スカパー!」には、ハイビジョン画質58チャンネル、4K放送9チャンネルを含む、計79チャンネルがございます。124/128度CS「スカパー!プレミアムサービス」には、4K放送1チャンネル。ハイビジョン放送137チャンネル。デジタルラジオ放送100チャンネルが存在します。

・新4K8K衛星放送とは?

「新4K8K衛星放送」は2018年(平成30年)12月1日にスタートした、衛星放送における4K8K放送です。これはBS放送、CS放送のような独立した衛星放送ではなく、BS、CSのデジタル放送に、4K、8K対応のチャンネルが追加されたものを指します。
4K、8K放送とは、従来の2Kフルハイビジョン映像の画質に比べ、4K放送は4倍、8Kは4Kの4倍、2Kの16倍の画素数を実現した高精細映像に加え、色彩や色調、なめらかな動画の表現、音質なども格段に向上した、よりクオリティの高い映像を楽しめる衛星放送です。
新4K8K衛星放送は、現在の2K4K8K対応BS/CSアンテナなど、衛星放送の受信環境および、4K、8Kテレビ(4K8Kチューナー)があればご視聴いただけます。
ただ、2018年以前のBS/CSアンテナ、およびアンテナ配線部、ブースター、分配器などの機器では、BS放送のNHK、広域民放の4Kチャンネルを除く、新4K8K衛星放送の大半のチャンネルがご視聴いただけなない可能性が高くなります。
これは新4K8K衛星放送の導入にあたって、従来の衛星放送の電波では、追加される4K、8Kチャンネルに割り当てることができる周波数帯が不足したためです。この点については、衛星放送の電波に関する次項で詳しくご説明いたします。

衛星放送の電波とは?

衛星放送では、前述した放送衛星、通信衛星から地上へと電波を送信するため、直進性が高くなる高周波数帯の電波を使用しております。具体的にはマイクロ波の一種である「SHF(センチメートル)波」のうち、12GHz(ギガヘルツ)前後にあたる「12GHz帯」と呼ばれる電波が送信されており、その波長の長さは25ミリ前後と非常に短いものです。
なお、新4K8K衛星放送が始まる以前、2K衛星放送では、この12GHz帯の電波として、右回りに螺旋を描いて送信される「右旋円偏波」が使用されていました。しかし新4K8K衛星放送の4K8Kチャンネルが追加されるにあたり、右旋円偏波では各チャンネルに割り当てられる残り周波数帯が不足しました。
そこで基幹的な放送であるBS放送のNHK、広域民放の4Kチャンネルに、右旋円偏波の残り周波数帯を割り当てた以外、その他の4K8Kチャンネルには、新しく導入された、左回りの螺旋を描く「左旋円偏波」という電波の周波数帯が割り当てられました。
右旋、左旋を含む12GHz帯の電波は、人工衛星から地上までの長距離を送信されるため、非常に波長が短く直進性が高い電波になります。そのため衛星放送用のBS/CSアンテナは、放送衛星、通信衛星が位置する、東経110度などの方向へと正確に向ける必要がございます。
しかし12GHz帯の電波は、地デジのUHF波に比べても、より光に近い性質となり、障害物などにぶつかると非常に遮断されやすくなります。そのため壁面に遮断されて住宅の屋内などには届かない他、BS/CSアンテナを向ける人工衛星の方向に、樹木などのわずかな障害物が存在しても電波が遮られてしまい、正常な受信が難しくなります。
また豪雨や積雪などで雨粒などの大きさが電波の波長に近くなると、12GHz帯の電波が雨や雪に吸収されてしまい、電波レベルの低下や乱反射による受信不良が発生いたします。これを「降雨減衰」「降雪減衰」と呼びます。
なお衛星放送の電波は、宇宙空間の人工衛星から、光に近い直進的な電波を、日本国全体をスポットライトで照らすような形で送信されております。そのため日本国内の全域で安定して受信できるのですが、半面、日本国内でも北部や南端部、離島部など、人工衛星からの距離が長くなるエリアでは、距離による減衰が生じて、やや電波レベルが低くなってまいります。
そして人工衛星から送られる12GHz帯の電波をBS/CSアンテナで受信した後には、アンテナに設置された「コンバーター(変換器)」により、まずMHz帯の周波数帯へと変換されます。これは12GHz帯の電波をそのままケーブルで送信すると、電波の減衰が非常に激しくなり、正常に送信できなくなるためです。
このコンバーターで周波数帯を変換する際に、従来の2K衛星放送およびBSのNHK、広域民放の4Kチャンネルに使用される右旋円偏波は1032MHzから2072MHz。その他の4K8Kチャンネルを送信する左旋円偏波は2224MHzから3224MHzに変換されます。
そのため、新4K8K衛星放送の全チャンネルをご視聴になるためには、4K8Kテレビの他、BS/CSアンテナが2018年以前の、左旋円偏波を受信できない2K対応型のものである場合には、現在の2K4K8K対応型に交換する必要がございます。
またアンテナからテレビ機器を接続するアンテナケーブル(同軸ケーブル)と、設置される機器であるブースター、分配器なども、右旋円偏波の2072MHzまでにしか対応できない古いモデルである場合は、これらを4K8K(3442MHz)対応型に交換する必要がございます。
なお衛星放送の電波、および新4K8K衛星放送については、以下の各コラム記事にも詳しい解説がございます。
・衛星放送(BS放送・CS放送)の「テレビ電波」基礎知識

・雨や雪が降るとBS、CSの衛星放送が映らなくなる原因と衛星放送用テレビアンテナを調整して映るようにする対処方法とは?

・新4K8K衛星放送とは? 4K、8Kテレビの購入後に必要なアンテナ工事と費用の相場、おすすめ業者の選び方まで徹底解説!

・「新4K8K放送」を視聴するためのアンテナ工事、配線について徹底解説!

・「新4K8K衛星放送」ご視聴に必要な機器・完全チェック解説! テレビで全4K8Kチャンネルを見るための機材とは?

実店舗やインターネットで購入できるテレビアンテナの種類と価格は?

以下の項では、家電量販店などの実店舗やネットショップで購入できる地デジ、衛星放送のアンテナ各機種について、その特徴と、平均的な実売価格などをご説明してまいります。
なお現在、戸建住宅などに設置される主なアンテナ機種は、地デジアンテナでは「八木式アンテナ」「デザインアンテナ」「ユニコーンアンテナ」の三種類。衛星放送用アンテナでは、基本的にパラボラアンテナであるBS/CSアンテナ一種類になります。
また現在の地デジ放送はUHF波で放送されていることから、地デジアンテナを総称して「UHFアンテナ」と呼ぶこともございます。
他にも、地デジアンテナには、室内に設置できるコンパクトで低価格な室内アンテナ。室内アンテナよりやや大型ながら、ベランダなどにも設置できる屋外屋内兼用アンテナなどもございます。
ただ室内アンテナは受信性能が非常に低く、基本的には簡易的な地デジアンテナになります。屋外屋内兼用アンテナも、室内アンテナよりはやや受信性能が高いものの、4素子から6素子相当など、通常の地デジアンテナよりは性能が低く、どちらも強電界地域でしか使用できないアンテナになりますので、ご注意ください。
各アンテナに共通する特性としては、アンテナ本体を電波塔や人工衛星の方向へと正確に向ける必要がある「指向性」が存在すること。特に地デジアンテナでは、受信性能を決める要素として「素子数(相当)」や「動作利得」が存在することが挙げられます。
これら各種アンテナの特性や、UHFアンテナの正確な用法、アナログ放送時代のアンテナとの違いなどについては、以下の各コラム記事でも詳しくご説明しております。
・地デジのテレビアンテナで受信できる方向は指向性で決まる? アプリでアンテナの方向調整に最適な角度を調べる方法も徹底解説!
・BS/CSアンテナの角度調整に重要な「指向性」とは? 人工衛星の方向を確認できるスマホアプリ「BSコンパス」も徹底解説!
・地デジアンテナや無線通信用アンテナの性能を示す利得、動作利得とは何か? 素子数との違いなど地デジアンテナ基礎知識も解説
・テレビアンテナの性能を決める「素子」とは何か? 地デジアンテナ工事で重要な「素子数」を徹底解説!
・UHFアンテナとは地デジテレビアンテナのこと? VHFアンテナとの違いや設置方法、古いアンテナや端子の交換方法も解説!
・VHFアンテナとは? UHFアンテナとは? 基礎知識とアナログテレビアンテナの問題点
・徹底解説!地デジ放送を受信できる室内アンテナのおすすめ機種、設置する部屋に最適となる室内用地デジアンテナの選び方とは?
・おすすめの地デジアンテナの選び方 ~屋外用から室内用の人気商品まで~

地デジアンテナ「八木式アンテナ」とは?

現在の地デジアンテナにおける八木式アンテナとは、矢印に似た骨組みに、短い横棒がいくつもついた、主に住宅の屋根の上に設置される、魚の骨に似た形状のテレビアンテナです。アナログ放送時代から使用されるテレビアンテナで、アナログ時代はテレビアンテナと言えば、基本的に八木式アンテナのみでした。
その名称は開発者で特許取得した八木秀次博士に由来しますが、現在では実質的に開発を主導した宇田新太郎博士の名前も含め、正式名称は八木・宇田アンテナになります。他に指向性短波アンテナの別名もあり、販売店などでは、デザインアンテナとの差別化のために、単にUHFアンテナと呼ばれることもございます。
八木式アンテナはさまざまな特性から、現在でも地デジアンテナでは最大のシェアを誇る機種になります。戸建住宅への八木式アンテナの設置位置は、基本的には屋根の上に「屋根馬」と呼ばれる、マスト(支柱、ポール)を直立させる器具を置き、マストの先にアンテナ本体を固定して、その四方から支線(ワイヤー)でしっかり設置するというものです。
他にも、風雨などを避けやすくするため、固定具「サイドベース」を用いて壁面、ベランダの手すりへの設置。またベランダの内部や、軒先やベランダの屋根から吊り下げるなどの設置も可能です。
八木式アンテナの特徴は、その地デジ受信性能にございます。まず本体の短い横棒部分は、地デジ電波を受信するパーツ「素子(エレメント)」にあたり、同じ八木式アンテナでも、モデルによってこの素子数に違いがございます。
一般的なモデルでは、強電界地域向けの8素子。中電界地域向けの14素子。中電界地域から弱電界地域向けの20素子などになります。
さらに高性能アンテナとして、Ⅹ字型の金具に複数の素子パーツを取り付けた高性能素子を使用する、パラスタックアンテナというモデルもあり、このモデルでは27素子、30素子なども実現できるため、地デジ電波レベルが非常に弱いエリアでも受信が可能になります。
八木式アンテナは素子数が多くなるほど、本体のサイズも大きくなりますが、パラスタックアンテナでは5素子程度でも十分な受信性能を持つため、一般的な地域でもアンテナ本体の小型化のために利用されます。
また八木式アンテナは素子が露出しているため受信感度が高まる「素子アンテナ」であること。屋根の上に設置できるため周辺の障害物に影響されにくく、受信感度が安定する。前述したローチャンネル用のUHFアンテナも主に八木式アンテナになるなどの特性から、現在の地デジアンテナ機種では、総合的にもっとも受信性能が高いアンテナになります。
弱電界地域などでは、高性能の八木式アンテナを、屋根の上のてきるだけ高い位置に設置する以外に、地デジアンテナの選択肢が存在しないこともございます。さらに古典的機種として、設計や製造、設置の技術などが確立していることもあり、地デジアンテナでは本体価格や設置費用がもっとも低価格なアンテナにもなります。
これらの要因から、八木式アンテナは2023年現在でも、もっとも普及している地デジアンテナになります。一方でそのデメリットとしては、古典的な形状で、屋根の上で目立ってしまうことから住宅のデザイン性や景観を乱すことがある。また風雨や雪、海沿いの潮風などの自然環境に影響されやすく、老朽化が進行しやすいため、アンテナの寿命が短くなるといった点が挙げられます。
八木式アンテナの一般的な寿命は10年程度とされておりますが、素材などが改良され、軽量化や耐水性が高まった近年のモデルでは、15年程度になることもございます。また八木式アンテナのモデルには、前述した素子数の他にも、素材や設計の工夫により対候性を高めた、塩害用、雪害用モデルなどもあり、該当するエリアでの使用により、トラブルを避けて寿命の長期化が期待できます。
八木式アンテナの実売価格はモデルやメーカー、販売店によっても異なりますが、主に8素子では3,000円程度から。14素子では5,000円程度から。もっとも一般的な20素子で7,000円程度からになります。またパラスタックアンテナは素子数などにもよりますが、おおむね10,000円強から20,000円程度の間になります。他にも塩害、雪害用モデルなどは、通常モデルよりやや割高になってまいります。
また業者に八木式アンテナ設置を依頼する場合の費用は、20素子アンテナと一般的な設置具、ケーブルをセットにした、最小限の基本設置費用で、15,000円から30,000円程度になります。この費用は作業を行う業者、また設置位置などによっても変動してまいります。
八木式アンテナ、およびその設置工事については、以下の各コラム記事にも詳しい解説がございます。
・地デジテレビアンテナの長老「八木式アンテナ(八木アンテナ)」とは?
・高利得、高性能な地デジ用パラスタックアンテナ徹底解説
・地デジ放送用テレビアンテナ「八木式アンテナ」に適した住宅の条件とは? アンテナ設置工事の特徴や種類を徹底解説!

地デジアンテナ「デザインアンテナ」とは?

デザインアンテナとは、地デジアンテナの機器を、長方形などの薄型ケースに収めたアンテナ機種です。地デジ放送のスタート後、2009年(平成21年)頃より普及しはじめた地デジアンテナ機種の第2世代といえます。
住宅における主な設置方法は、壁面やベランダの手すり部に固定具を取り付け、アンテナ本体をはめ込む形になります。他にも屋根の上のマストに設置される場合もある他、現場の地デジ電波レベルや周辺環境、住宅の建材などの条件が揃っていれば、屋根裏空間をはじめ屋内への設置も可能です。
デザインアンテナは、そのデザイン性に加え、同モデルでもカラーバリエーションが豊富であり、平面アンテナ、壁面アンテナ、フラットアンテナ、ボックスアンテナ、ケースアンテナなどの別名もございます。また壁面設置用の平面型だけではなく、後述するユニコーンアンテナや屋外屋内兼用モデルなども含め、デザイン性に配慮した地デジアンテナを総称して、デザインアンテナと呼ぶこともございます。
デザインアンテナのメリットは、その外観性と設置位置になります。主に壁面などに設置され、カラーバリエーションも豊富なことから、住宅の外観にマッチして目立たず、住宅の見た目や景観を乱さない。また風雨や雪などにも影響されにくくなり、老朽化を軽減できて寿命が長くなり、トラブルも抑えられるなどメリットが豊富で、現在では一番人気の地デジアンテナ機種になっております。
デザインアンテナの一般的な寿命は、比較的、新しい機種であるためデータは少ないものの、通常の屋外設置で、おおよそ15年から20年程度と考えられております。
また受信性能が5素子程度となるため、強電界地域専用のモデルとなりますが、通常のデザインアンテナより大幅な小型化を実現したコンパクトモデルも存在し、このようなモデルでは、付属のスタンドを使用して、室内の窓際などにも設置できます。
半面、受信性能については、八木式アンテナを基準にした性能で、コンパクトモデルなどを除けば、20素子相当、26素子相当のモデルしか存在しません。さらに素子が露出していないため、八木式アンテナの同素子モデルに比べて、受信性能がわずかに低くなります。さらに基本的な設置位置も壁面などであるため、屋根の上の八木式アンテナに比べると、周辺環境の影響から受信感度が低くなってまいります。
この受信性能の弱さを補足するため、デザインアンテナには、電波を増幅する装置であるブースターを内蔵したモデルも多くなります。
ただいずれにせよ、デザインアンテナは基本的に、強電界地域から中電界地域向けの機種になります。また該当する電界地域であっても、高層建築物の付近や住宅密集地などの、地デジ電波が遮られやすい環境下では、壁面などの位置では十分なレベルの地デジ電波が受信できず、設置できないケースもございます。また本体価格も八木式アンテナよりやや割高となります。
デザインアンテナの実売価格は、やはりメーカーやモデル、販売店などによって異なりますが、通常の20素子相当で6,000円から15,000円程度。ブースター内蔵型で20,000円強。26素子相当ではブースター内蔵型を含め、15,000円から25,000円程度になります。
20素子相当のデザインアンテナ本体や基本的な部材をセットにした、壁面やベランダへの、最小限の基本設置工事費用では、業者などによって違いは出るものの、20,000円から40,000円程度となります。
なおデザインアンテナ本体や設置方法の詳細については、以下の各コラム記事でもご説明しております。
・地デジ用テレビアンテナ一番人気のデザインアンテナとは? 価格から工事費用、料金相場、失敗しない業者の選び方まで徹底解説!
・この最小デザインアンテナがすごい!スカイウォーリーミニ(マスプロ電工)
・デザインアンテナ工事の失敗例とは? メリット、デメリットから取り付け費用まで解説
・デザインアンテナ設置にデメリット? 工事の失敗例、費用や特徴、選び方、ユニコーンアンテナとの比較を解説

地デジアンテナ「ユニコーンアンテナ」とは?

ユニコーンアンテナとは、地デジアンテナの第3世代であり、2023年現在の最新モデルにあたります。2017年(平成29年)に、日本三大アンテナメーカーのひとつである「マスプロ電工」社が発売した機種で、ほぼ円筒形のアンテナ本体を、マストの先に立てるという非常にスタイリッシュなデザインです。またカラーバリエーションは、ツヤが少ない落ち着いた色彩の、ウォームホワイトとブラックブロンズの2種類となります。
現在のユニコーンアンテナは、マスプロ電工の製品「U2CN(WW/BB)」のみが存在し、名称も同社の登録商標になります。またポール型アンテナと呼ばれる場合もございます。
住宅への設置方法は、八木式アンテナと同じく、屋根の上に屋根馬とマストを設置して固定する。また屋根の形状などから設置が難しい場合には、サイドベースによって屋根の張り出し部(破風板)や壁面の高所など、屋根の上に近い高さに立てることもございます。
ユニコーンアンテナのメリットは、そのデザイン性で、住宅の外観や景観を乱さない。風雨などを受け流す形状によって耐用年数(寿命)が長くなりトラブルが起こりにくい。さらに設置位置を高く取れることによって、受信感度が高まるといった点です。
ユニコーンアンテナの耐用年数は、最新モデルであるため正確には不明ですが、やはりデザインアンテナと同じく、15年から20年程度と考えられております。
またユニコーンアンテナ本体の受信性能は20素子相当のみとなり、素子が隠れているため、同素子数の八木式アンテナに比べると、受信感度はわずかに低くなります。したがって基本的には、強電界地域から中電界地域向きの機種といえます。
しかし設置位置の高さから、地デジ電波を遮る周辺環境に影響されにくくなるといった特性があり、周辺の高層建築物や住宅密集地などの影響でデザインアンテナが設置できない現場でも、ユニコーンアンテナでは地デジ受信が可能で、設置できる可能性が高くなります。
総じて、八木式アンテナとデザインアンテナのメリットを兼ね備えると評されるのがユニコーンアンテナです。ただデメリットとして、弱電界地域では利用できない場合が多い。また最新機種であり、本体価格や設置費用がもっとも高額となるなどのことが挙げられます。
ユニコーンアンテナの実売価格は、販売店によっても変動しますが、8,000円から10,000円強程度が一般的です。またアンテナ本体や基本的な設置具などを含めた最小限の基本設置工事では、33,000円から40,000円程度の費用が発生します。
ユニコーンアンテナについては、以下の各コラム記事でも詳しくご紹介しております。
・地デジアンテナの最先端、ユニコーンアンテナとは? 特徴、メリット、工事費用の相場まで徹底解説!
・台風対策に最適!地デジ「デザインアンテナ」と「ユニコーンアンテナ」とは?

衛星放送用「BS/CSアンテナ」とは?

ここでは、現在、もっとも一般的なBS/CSアンテナである、BS放送および110度CS放送を受信できる「BS/110度CSアンテナ」についてご説明してまいります。
現在のBS/CSアンテナは、アウトドア用や車載用の特殊なモデルを除いて、住宅に設置されるモデルは、すべて「パラボラアンテナ」になります。パラボラアンテナとは内面が放物曲面を描いた皿状の円盤「放物面反射器(反射器)」または皿を意味する「ディッシュ(Dish)」を中心にしたアンテナです。
このディッシュで人工衛星から送られる12GHz帯の電波を受けとめ、反射させて、ディッシュの中央部に固定されたコンバーターに電波を集めます。前述のようにコンバーターで12GHz帯の周波数帯を、MHz帯へと変換し、テレビなど受信機器のチューナーへと送信することで、衛星放送の視聴が可能となります。このコンバーターは電子機器であるため、配線部のブースターや、チューナー端子から給電する形での電源が必要となります。
主な設置位置としては、基本的に八木式アンテナやユニコーンアンテナと同じマストなど、地デジアンテナの付近にセットで設置されることになります。具体的には地デジアンテナと同じく屋根の上のマスト、壁面、ベランダの内外などへ設置されます。また衛星放送の電波は壁を透過できないため屋内への設置は難しくなりますが、東経110度を向いた窓際であれば、室内設置が可能なケースもございます。
BS/CSアンテナ設置時の注意点としては、人工衛星が位置する東経110度の方向へ、仰角(上下角)、方位角(左右角)とも正確に向ける必要があり、ミリ単位の角度のズレでも受信感度が大きく低下すること。またアンテナを向けた方向に山地や建物をはじめ、樹木や電柱、洗濯物などわずかな障害物がある場合も受信できなくなることです。
総じてBS/CSアンテナは、地デジアンテナよりも設置位置の条件が厳しく、取り付け位置の選択は慎重に行う必要がございます。
前述のように現在のBS/CSアンテナは、ほぼすべてが2K4K8K対応型ですが、他にも古いモデルである2K対応型。プレミアムサービス専用アンテナ、マルチアンテナなどがございます。またBS放送専用、CS放送専用のパラボラアンテナもあり、用途によって使い分けられます。
またBS/110度CSアンテナについては、各メーカー、モデルの製品も同じパラボラアンテナであるため、基本的な設計、構造に違いはなく、コンバーターの性能にやや差がある程度で、受信性能に大きな違いはございません。
ただ受信性能を決める違いとして、ディッシュ直径の異なるモデルがございます。一般的な戸建て住宅用モデルは、ディッシュの「有効直径」をセンチ数で示した45型になります。他にもアパートなど小規模集合住宅向けの共同受信用である50型、60型、75型や、マンションなど大型集合住宅向けになる、90型、120型などがございます。
一般の戸建て住宅では、45型でも十分な受信性能がございますが、前述した降雨減衰、降雪減衰への対策や、人工衛星からの距離が遠く、衛星放送の電波レベルがやや弱まる地域では、50型から75型など、やや大型のものが使われるケースもございます。
他にもBS/CSアンテナのバリエーションとしては、日光に強い白色系の基本色の他、太陽光に強い塗料を使用したブラックなどのカラーバリエーション。ディッシュ部が風を通すパンチングホール仕様の他、各部の強化により高い耐風性能を備え、台風の際などにもトラブルを抑えられる高耐風モデルなどがございます。
一般的なBS/CSアンテナの耐用年数は10年程度とされておりますが、高耐風モデルなどでは、より高寿命が期待できます。
製品としてのBS/CSアンテナには、各ディッシュサイズや高耐風モデルなどの違いの他、同モデルのアンテナでも、アンテナ本体のみと、固定具やケーブル、また受信レベルを確認できるインジケーターなどがセットになった製品もございます。
一般的な45型BS/CSアンテナの実売価格は、メーカーなどの違い、カラーバリエーションや高耐風モデルなどを含め、8,000円から15,000円程度。セット商品ではその内容にもよりますが、1,000円から3,000円程度の価格がプラスされます。またディッシュサイズが大型になると、その分だけ割高になってまいります。
BS/CSアンテナの設置費用は、やはり45型アンテナ本体や基本部材をセットにした基本設置費用で、業者や設置位置などによって、15,000円から40,000円弱になってまいります。
BS/CSアンテナの基礎知識や各種モデルについては、以下の各コラム記事にて詳しくご説明しております。
・BS/CSアンテナ(衛星放送用アンテナ)の基礎知識

・台風対策に最適! 究極の高耐風BS110度CSアンテナ「BC453SG」(DXアンテナ)

・BS/CSアンテナには電源が必要? テレビから衛星放送用アンテナに電源設定を行う方法

・室内に衛星放送用のBS/CSアンテナを設置してBS放送、CS放送のテレビ番組を観る方法、5大チェックポイント解説!

・BS/CSアンテナ(衛星放送用)を室内に設置する方法

・衛星放送用BS/CSテレビアンテナの寿命は何年? 取り付けから約10年後の交換工事の時期や映らなくなった時の対処法を解説

テレビアンテナの購入や設置工事の依頼ができる店舗と、その注意点は?

ここでは、各種テレビアンテナの購入、および取り付け工事の依頼をできる主な店舗、業者について、その特徴やメリット、デメリットなどを解説してまいります。

家電量販店、ホームセンター

お近くにあるジョーシンやヤマダデンキなど家電量販店、ホームセンターなどでは、地デジ、BS/CSの各種アンテナを販売しております。このような店舗では、各種アンテナを上記の価格で購入できる他、購入すると同時にアンテナ設置工事を依頼することもできます。
これらの店舗でアンテナを購入するメリットは、購入価格が比較的、割安な点。お好みのアンテナ本体を店頭で選ぶことができ、本体の性能や周辺の電波環境。ご自宅の環境で設置できるかなどについても、店舗スタッフに確認できる点。また購入と同時にアンテナ工事を依頼でき、手続きなどが簡単になる点などになります。工事後も修理やメンテナンスなどの相談が行いやすい点などが挙げられます。
ただ一方で、在庫のあるアンテナ機種しか購入できず、場合によっては取り寄せ待ちになること。アンテナ工事については、スタッフも基本的な知識しかないケースもあるといったデメリットがございます。
特にこのような店舗のアンテナ工事に関しては、家電量販店やホームセンターなどは、工事の受け付けを行うだけで、実際の工事は下請け業者が担当するという点に注意が必要となります。
店舗から下請け業者に依頼する場合、仲介手数料などの中間マージンをはじめ、電波調査や見積もりの出張料などが発生する。また工事の価格体系も細かくなり、担当する業者によっても違いが出るため、アンテナ工事の総額は、相場よりやや割高になってまいります。
また下請け業者は、アンテナ工事の専門家ではなく、エアコン取り付けなど各種工事を全般的に請け負う業者となります。したがってアンテナ工事については、担当する業者によって施工の品質に差が出て、難しい施工には対応できないこともございます。
他にも即日工事が難しく、依頼から間を置いた見積もり後、あらためて工事日程を設定するため、依頼から日数の間が空く。特にエアコン工事の繁忙期などには、アンテナ工事の日程が遅れるケースも多くなる。工事の担当は別業者であるため、家電量販店が用意する長期保証やポイントサービスなどの対象外になるといったデメリットもございます。
またこのような店舗で、工事を依頼せずアンテナ本体を購入することもできますが、その場合、アンテナ工事業者は別個に手配する必要がございます。業者によっては、ご自宅で用意したアンテナの設置は依頼できない。または費用が割高になるケースもございますので、なにとぞご注意ください。
なお、主な家電量販店の各チェーンにおいてのアンテナ工事については、以下の各コラム記事でも詳しく解説しております。
・家電量販店ジョーシンのテレビアンテナ工事とは? 新築、既存戸建て住宅のアンテナ工事にて業者の種類と選び方、費用相場を解説
・大手家電量販店・ヤマダ電機(ヤマダデンキ)の地デジ、衛星放送テレビアンテナ工事はお得? 工事費用の相場を解説
・ケーズデンキ(K’s)のテレビアンテナ工事とは? 家電量販店の設置作業の流れや料金を解説
・大手家電量販店エディオンのテレビアンテナ取り付け工事サービスとは? 価格相場やサイト比較でおすすめ業者の選び方を解説!
・家電量販店ノジマ(nojima)のアンテナ工事の費用は? アンテナ工事が安い業者はどこで相場はいくらか選び方を徹底解説
・家電量販店・ベスト電器にテレビアンテナ設置工事を依頼する費用と手順は? 価格相場と料金が格安激安の業者も徹底解説!

インターネットショップ

今日ではすっかり定着したインターネット通販によって、各種のアンテナ本体を購入する方法です。
この場合のメリットは、ネット上にあるさまざまなショップから、幅広い品ぞろえと価格帯で、各アンテナ機種から、お好みの性能や価格を選ぶことができる点。ネットショップはおおむね、実店舗より低価格になることが多く、各機種の価格相場でも比較的、低価格で購入できる点などが挙げられます。また購入後の配送も、現在では注文から1、2日程度と、ご自宅まで早急に届く店舗が多くなっております。
一方でデメリットとしては、直接、スタッフへの質問などができないため、アンテナの性能や製品の特長、ご自宅への設置に適しているかなどについてはご自身でご理解、ご判断される必要があること。万が一、購入した商品がご自宅で使用できなくとも、基本的に保証などは存在しないこと。アンテナ本体の保証もメーカー保証のみか、存在しない場合もあること。配送が遅い、届いた製品が異なるなど、中には信頼できない店舗もあること。アンテナ工事などはご自身で手配する必要があることなどが挙げられます。
特にアンテナ工事の手配については、実店舗でアンテナ本体を購入したのみの場合と同じ問題が生じます。また一部にはアンテナ本体を工事とセットで販売する店舗もございますが、その場合も、やはり工事を担当するのは下請け業者となり、家電量販店などへの依頼と同じデメリットが生じてまいります。
基本的にネットショップでのアンテナ購入は、ベランダに設置されたデザインアンテナやBS/CSアンテナを交換するなど、使用できるアンテナの種類が明確で、ご自宅でのDIY工事が可能な場合などに、低価格でアンテナ本体を購入できる点において適しているといえます。

アンテナ工事の専門業者

当あさひアンテナをはじめ、アンテナ工事の専門業者では、地デジアンテナの各機種やBS/CSアンテナの設置工事を、各業者で用意したアンテナ本体や基本部材とセットにした、低価格の設置工事費用で依頼できます。
このような業者では、作業をアンテナ工事に特化しているため、新規アンテナ設置工事をはじめ、アンテナ交換や追加設置。その他、機材の設置や交換。修理やメンテナンスなど、さまざまなアンテナ工事に対応が可能です。
さらに施工技術や知識も確かで、特にアンテナ新規設置や設置機種、位置の変更などの場合には、緻密な電波調査に基づき、現場の電波状態に応じて、最適となるアンテナ機種を各種、ご提案できるため、お客様のご要望に応じたアンテナ工事が可能となります。
価格面においても、このような業者では、自社施工の業者であれば中間マージンが生じない他、メーカーからの大量購入による大幅値引きにより、国産の高性能アンテナを、個人では難しい低価格で、アンテナ工事をセットにしてご提供しております。
他にも、アンテナ工事に伴う電波調査や見積もりが、出張費やキャンセル費など含む完全無料相見積もりにも対応可能。依頼からの即日工事も可能。工事後のアフターサービスも5年から10年程度の長期保証が多い。工事費用のお支払いも、クレジットカードや電子マネーにも対応可能など、お客様にとっての利便性を重視した業者が多くなります。

アンテナ工事業者のデメリットとしては、数が多いため、業者によってサービス内容が異なる場合があることです。例えば、中には下請け業者を使う会社もあり、その場合は工事費用が割高となり、施工品質も安定しない場合もございます。また残念ながら、使用する機材や施工技術が拙劣で、見積もりにない不必要な機材や工事を加算するなどして、高額の工事費用を請求する悪質な業者も存在します。
そのため優良なアンテナ工事業者は、お客様の側でお選びいただく必要がございます。他にも、アンテナ工事業者は、アンテナ販売ではなくあくまで工事がメインであり、工事に使用するアンテナ機種は業者の側が用意するため、お客様の側では、業者が用意するメーカーやモデルの中からしかお選びいただけません。またご自宅で用意したアンテナの設置工事には対応できない。または工事費用が割高になるなどの場合もございます。
したがって、工事はDIYなどで行うため、アンテナ本体のみが必要な場合。また特にアンテナのメーカー、モデルにこだわりをお持ちの場合には、このような業者へのご依頼は不向きとも言えます。
ただ優良な業者であれば、地デジアンテナの八木式アンテナ、デザインアンテナ、ユニコーンアンテナやBS/CSアンテナについて、さまざまなモデルを用意して、多彩な施工方法による取り付け工事にご対応しており、使用する各アンテナや機材のメーカーや型番も、業者の公式サイトでご紹介しております。
そのためお客様の側でお好みのアンテナを用意する業者をお選びいただける他、設置したいアンテナのモデルのみで、メーカーなど細かなこだわりをお持ちでない場合は、低価格で高品質となる、お得なアンテナ工事を依頼できると言えるでしょう。
アンテナ工事業者のアンテナ工事サービスについては、以下の各コラム記事でも詳しくご説明しております。
・テレビアンテナ工事の専門業者は他の業者とどう違う? 技術から費用の相場まで比較しておすすめ業者の選び方を徹底解説!
・地デジ放送、衛星放送(BS/CS)テレビアンテナ工事の現場で必要な「電波調査」の方法とは?
・地デジや衛星放送のテレビアンテナ工事費用がいくらかわかる「見積もり」とは? 業者、会社ごとの設置費用の相場や選び方を解説
・テレビアンテナ工事は即日で設置できる? 依頼可能な業者と方法・費用
・アンテナ工事会社のおすすめの選び方!業者別の特徴や費用相場を比較&解説
・業種別・アンテナ設置工事の標準価格と対応できる工事

テレビアンテナの購入方法・まとめ

テレビアンテナを購入されるにあたっては、お求めのアンテナ機種から、どのような機種をお求めかのこだわり。またアンテナ設置工事の必要、不要などによって、適した購入店舗が変わってくると申せます。
ただアンテナ本体のメーカー、モデルをお好みで選択されることより、アンテナ工事の品質を含めた、総合的なアンテナ設置の品質をお求めの場合は、アンテナ工事の専門業者に、アンテナ本体込みの各種アンテナ工事をご依頼になることが、工事価格、アンテナ工事の品質を含め、もっともお得であると申せます。

当あさひアンテナでは、地デジ、BS/CSアンテナ設置などの各種アンテナ工事を、国産有名メーカーの高性能アンテナ本体と基本部材、防水加工などをセットに、業界最安に挑む低価格でご提供しております。またブースターや分配器など各種機材の設置も、リーズナブルな価格体系でご提供しているため、新築物件へのアンテナ設置工事でもご安心いただけます。
また工事前の電波調査、お見積もりも、その他の費用を含む完全無料。もちろん相見積もりにもご対応いたしております。
アンテナ設置工事の実施にあたっては、綿密な電波調査により、安定した地デジ、衛星放送の受信を大前提に、さまざまな工事案の中から、、お客様のご要望に最適となる工事をご提案いたします。現場の条件にて可能であれば、デザインアンテナの屋根裏設置なども、壁面などへの基本設置工事と同じ価格でお引き受けいたします。
さらに工事の完了後には、業界最長クラスとなる、工事完了日からの「10年保証」をご用意しておりますので、アンテナを設置して以降も、長期にわたってご安心いただけます。
新築住宅への各種アンテナ設置。既設住宅のアンテナ交換や追加設置など、各種アンテナ工事をお求めのお客様は、当あさひアンテナまで、まずはご相談だけでも、お気軽にお寄せいただければ幸いに存じます。

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アンテナ本体 型番

  • デザインアンテナ

    型番:UAH201(最新モデル)
    (同軸ケーブル:白か黒の2色のうち、おすすめは外壁になじむ色)

    工事費込み 20,000円(税込)

    カラーバリエーションはオフホワイトライトブラウンスーパーブラックブラックブラウンの4色から現場で選択することが可能です。同じUHF20素子相当のデザインアンテナを比較した場合、業界トップクラスの受信性能、高利得を誇る大手DXアンテナ社製。本体の厚みはわずか119mm、サイズは高さ590mm×幅220mmで業界最小クラス。コンパクトサイズのため狭い屋根裏や天井裏などへの取り付けも最適。壁面に取り付けの場合は、極細のビスを6箇所打ち込んで金具を取り付け、金具にガチャンと本体をはめ込みボルトを締めるだけの簡単施工が可能なため建物へのダメージを極力軽減できます。ブースターが必要な場合はUAH201の背面にスッキリ取り付けられる構造になっており、表にブースターが露出しないので外観もキレイに保てます(弊社では電波状況が悪くない限り、なるべくブースターも屋内の、分配器の近くに隠してしております)。修理の場合、ブースター内蔵タイプのデザインアンテナとは異なり、ブースターだけの交換をできるメリットがあります。太陽光発電システムや片流れ屋根で屋根上に屋根馬を立てられず昔ながらの八木アンテナを設置できない住宅にも最適。耐風速(破戒風速)50m/sですが、屋内や外壁など、強風の影響を受けにくい取り付け位置と形状をしているため、災害にも強いアンテナとなっております。当店人気ナンバー1の地デジアンテナでございます。

  • 八木アンテナ

    型番:UA20(最新モデル)
    工事費込み 15,000円(税込)

    その昔、八木秀次博士が発明した形状(魚の骨のような形状)からマイナーチェンジを繰り返し洗練されたフォルムとなり、中・弱電界エリアにも対応可能な安心のDXアンテナ社製。UHF20素子アンテナの性能で、吹きさらしで障害物の少ない屋根上に設置することが多いため利得が高くなっております。万が一、壁面や屋内でデザインアンテナを取り付けられない物件 にも最適。従来の鉄製の太いワイヤーとは異なり、ステンレス製の丈夫で錆びにくいワイヤー(支線)を採用。アンテナマストから屋根の四隅に向けて4本の支線を張り巡らせ、さらに張り巡らせた支線の途中からも屋根馬に向けて4本の支線をバランスよく張り、合計8本の支線で頑丈に設置しております。サイズは51.8cm×34cm×101.4cmとなっており、VHF(アナログアンテナ)と比較して、大幅なサイズダウンと軽量化がなされています。しかも耐風速(破壊風速)50m/s。地デジ放送が始まる前の時代より、屋根上に設置するアンテナは災害に強くなっていると言えるでしょう。当店で人気ナンバー2の地デジアンテナでございます。

  • 2K4K8K対応 BS/CS110度アンテナ

    型番:BC45AS(最新モデル)
    工事費込み 15,000円(税込)

    2018年12月1日以降、実用放送開始予定の4K8K衛星放送(NHKのみ4K&8Kを同時配信)に備えてオールマイティーなDXアンテナ社製のBC453をBS放送、CS放送をご覧になりたいすべての方へ提供しております(大規模な集合住宅は例外)。従来の2K専用BS/CS110 度アンテナと同じでサイズで円盤の直径は45センチ。そうでありながら、電送周波数の帯域が広いため、従来のフルハイビジョン(2K放送・約200万画素)からスーパーハイビジョン(4K放送・約800万画素/8K放送・約3,300万画素)まで受信可能です。「大は小を兼ねる」と言えます。2020年のオリンピックに向けて4K8Kの実用放送がますます拡充されるということが総務省より発表され、各メーカーの4K8Kテレビは増産がはじまり、その価格も落ち着いてきました。そのような状況のなか、あさひアンテナにも2K4K8K対応BS/CS110度アンテナの問合せが数多く寄せられております。最新式のアンテナでも、大量仕入れでコストをおさえて仕入れておりますので、低価格を実現できました。