おすすめの地デジアンテナの選び方 ~屋外用から室内用の人気商品まで~

2022年12月24日

戸建て住宅など、一般のご家庭にてテレビアンテナを設置する際、まず基本的な設置工事となるのが、地上デジタル放送(地デジ)を受信するための「地デジアンテナ設置」です。
地デジ放送といえば、2023年(令和5年)現在、NHKや広域民放の各チャンネル。また道府県によっては、その地域のみをカバーする独立放送局(地方チャンネル)を放送している、もっとも一般的なテレビ放送です。この地デジ放送は、基本的に日本のほぼ全国で、地デジアンテナを設置する方法により、無料でさまざまな番組を視聴できるためおすすめになっています。

そして現在では、戸建て住宅に設置される地デジアンテナのモデルも、古典的な「八木式アンテナ」の他、デザイン性が高く風雨などにも強い「デザインアンテナ」「ユニコーンアンテナ」などの機種をはじめ、さまざまな製品も登場しています。他にも「室内アンテナ」などが存在する他。それぞれのアンテナ機種にもさまざまな性能、特徴を持つモデル、商品が登場しています。

ご家庭で地デジアンテナの新規設置、また既存アンテナの交換をお考えのお客様にとっても、現在ではアンテナ機種について、受信性能から外観性、耐用年数の長さまで、さまざまなご購入の選択肢があることになります。しかし一方で、商品や選択肢の多さは、お悩みの原因ともなります。例えば、外観性で気に入った地デジアンテナモデルを購入したとして、ご自宅に設置するにあたって、確実な地デジの受信は可能になるのか、という心配も考えられます。

そこで当コラムページでは、新しく地デジアンテナを購入して、ご自宅への新規設置、または交換などをお考えのお客様のために、まずは地デジ受信の基礎知識から、現在の主要地デジアンテナ機種。さらにその中でもさまざまな特徴をもつモデルについて、その特徴やメリット、デメリットと、具体的にどのようなご希望や、いかなる環境の取り付け現場に適しているかを、2023年の最新情報にもとづいてご説明いたします。
地デジアンテナの購入と設置をお考えのお客様におかれましては、当コラムをお読みいただくことで、受信性能からその他の特性まで、ご自宅やご要望に最適のモデルをお選びいただけることと存じます。

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地デジアンテナによる地デジ電波受信の基礎知識

今日の地デジ放送は、東京都墨田区に位置し、東京都をはじめ、周辺の神奈川県、千葉県、埼玉県、茨城県、栃木県、群馬県など、多くのエリアに地デジ電波を送信する東京スカイツリーをはじめ、日本全国の各地に数多く設置された地デジの中継局(電波塔)から、その周辺地域に地デジ電波を送信する形で、日本国内のほとんどのエリアをカバーしています。
そのため日本国内では、大半のエリアにおいて、ご自宅での地デジアンテナの利用により、地デジ放送のテレビ番組がご視聴になれます。ただ日本国内でも、中継局からの距離や地形などの状況によって、受信できる地デジ電波の強度が異なってまいります。
日本国内の各エリアは、受信できる地デジ電波の強度によって、おおまかに「強電界地域」「中電界地域」「弱電界地域」に分けられ、その地域ごとに、設置できる地デジアンテナの種類や工法などが異なってまいります。
また強、中電界地域でも、近隣に山林や高層建築物があり、中継局からの地デジ電波が遮断されるなどの状況では、局地的に地デジの電波状態が悪くなるケースもある他、日本国内でも山間部や過疎地域などでは、近隣に中継局が存在せず地デジ電波を受信できない「難視聴地域」も存在します。弱電界地域や難視聴地域などでは、月額視聴料金が必要となりますが、地デジアンテナよりもケーブルテレビ(CATV)や光テレビのご利用で安定したテレビ番組のご視聴か可能となる場合もございます。
地デジ電波に関する基礎知識や、各電界地域についての詳しい情報については、以下のコラムページをご参照ください。
地上デジタル放送の「地デジ電波」基礎知識
地デジアンテナ設置に重要となる「強電界地域」「中電界地域」「弱電界地域」とは

地デジ電波の「UHF」とは?

今日の地デジ放送では「UHF(極超短波)」の電波が利用されています。そのためアンテナや周辺機器などもUHFの電波に対応するものとなり、地デジアンテナは「UHFアンテナ」とも呼ばれます。
ちなみに今日の地上デジタル放送に切り替わる以前、アナログテレビ放送時代のテレビ電波は、NHK、広域民放の「VHF(超短波)」と、地方独立局(地方チャンネル)用の「UHF」を使用していました。なお地方独立局とは、東京都の東京MX、千葉県の千葉テレビなど、一部の都府県に存在し、その都府県内や周辺地域を放送エリアとする、いわゆる地方チャンネルのことです。
そのため、アナログ放送時代に地方チャンネル用の「UHFアンテナ」を設置していたお宅では、現在でも当時のUHFアンテナを地デジアンテナに利用しているケースもございます。ただ2023年現在では、そのようなアンテナはかなりの老朽化が予想されるため、できればお早めのアンテナ交換をおすすめいたします。
VHF、UHFなどのテレビ電波と対応するアンテナについて、詳しい情報は以下のコラムページをご参照ください。
VHFアンテナとは? UHFアンテナとは? 基礎知識とアナログテレビアンテナの問題点

地デジ電波の「水平偏波」「垂直偏波」とは?

各中継局が送信する地デジ電波には、電波の描く波が地面に水平となる「水平偏波」と、垂直になる「垂直偏波」がございます。
日本の地デジ電波の約90パーセントは水平偏波ですが、一部の中継局では垂直偏波を送信しております。
これは地デジ電波の他に、周波数の近い電波が使用されているエリアでは、電波の「混信」が起こり、地デジ画面の乱れや電波を利用する機器の不具合が生じる恐れがあるためです。ただ垂直偏波と水平偏波のように、電波の波長の角度が異なる電波であれば混信が起こりにくい特性があるため、一部の地域では地デジ電波に垂直偏波が使用されているのです。
なお水平偏波、垂直偏波の地デジ電波とも、送信されるテレビ放送局や番組などの内容に、特に違いはございません。
また地デジアンテナの側も、八木式アンテナでは設置する角度を変えるだけで、水平偏波と垂直偏波の両方を受信できるなど、両方の電波に対応する製品もございますが、中には水平偏波か垂直偏波、どちらか一方専用の商品もございますので注意が必要です。
水平偏波と垂直偏波についての詳細情報は、以下のコラムページをご確認ください。
地デジの「水平偏波」「垂直偏波」の違いとは?

地デジアンテナの性能の違い

地デジアンテナの受信性能は、基本的に「素子数(素子相当)」で表されます。
この素子数とは、後述する八木式アンテナでいえば、魚の骨に似た横棒の部分の数になります。地デジテレビアンテナの素子(エレメント)とは、電波を受信する部分であるため、この素子数が多いほど、受信性能が高くなります。
なお八木式アンテナでは素子がむき出しであるため素子数は一目瞭然ですが、やはり後述のデザインアンテナ、ユニコーンアンテナは外観から素子が見えないため、受信性能として、20素子の八木式アンテナとほぼ同等であれば「20素子相当」という呼び方をします。
ただしデザインアンテナ、ユニコーンアンテナなどの外見から素子が見えないアンテナは、素子が露出した八木式アンテナに比べると、同じ「素子数相当」でも、実際の受信性能はやや低くなる傾向がございますので注意が必要です。
また同じく地デジアンテナの性能を表す数値には「動作利得」がございます。動作利得とは、単に利得と呼ばれることもございますが、アンテナの前方向への受信感度のことで、電波の強度を示す「㏈(デシベル)」数で「何㏈~何㏈」という形で表記されます。この動作利得も、素子(相当)数の多さに比例する形で高くなります。

アンテナブースターとは?

現在では地デジアンテナをはじめ、テレビアンテナを設置する場合は「アンテナブースター」の設置がほぼ必須となります。
アンテナブースターとは、アンテナが受信したテレビ電波を増幅させる「増幅器」のことです。今日では、戸建住宅内に設置されるテレビなどの受信機器が多くなり、各部屋にアンテナコンセントが設置されているため、アンテナケーブル(同軸ケーブル)で配線される多くの分配先に十分なレベルの地デジ電波を送信する必要がございます。
そのため現在のテレビアンテナ取り付けの際には、強電界地域でもよほど電波レベルが良好な地域で、設置されるテレビなどの台数が少ない場合を除いて、ほとんどの場合、アンテナブースターも設置されます。この場合のブースターは、アンテナの真下など屋外に設置され、電波の増幅性能が高く、頑丈な構造の「屋外用ブースター」になります。またブースターには、設置されるテレビアンテナに合わせて、地デジのみに対応する「「UHF帯ブースター」。地デジと衛星放送(BS/CS放送)に対応する「UHF・BS・CS混合ブースター」。そして衛星放送の4K8K放送にも対応できる「3224MHz対応型(新4K8K衛星放送対応型)」がございます。
ブースターについての詳細は、以下のコラムページの情報をご参照ください。
テレビアンテナの「ブースター」徹底解説・前編(基礎知識編)
テレビアンテナの「ブースター」徹底解説・後編(機種選び・設置編)

各電界地域に適した地デジアンテナ機種

地デジアンテナは、後述する機種の違いの他にも、各電界地域(現場の電波状態)に適した素子数相当の機種を選ぶ必要がございます。
中電界地域をはじめ、多くのエリアで使用できる地デジアンテナは、主に20素子相当の標準機種になります。ただ弱電界地域や、遠距離の中継局から送信される地方チャンネルを受信なさりたい場合などは、26素子や30素子などの高性能アンテナが必要となってまいります。
また逆に強電界地域などで受信できる電波が強く、テレビなど受信機器に届く地デジ電波レベルが「90㏈」以上になる時も、地デジ放送画面の乱れや映らないといったトラブルが生じてまいります。
この場合には14素子(相当)の地デジアンテナなど、素子数や利得が低めの強電界地域向けモデルを使用することで、受信する地デジ電波レベルを抑える他、アンテナケーブルの途中に「アッテネーター(減衰器)」という機器を設置して、適切なレベルにまで電波を減衰させる(弱める)といった方法で対応します。

「八木式アンテナ」の特徴とおすすめできる方、注意点

八木式アンテナは、魚の骨に似た外観で、主に住宅の屋根の上に立てる形で設置される、古典的なテレビアンテナです。
いまから約100年前の1924年(大正13年)に、東北帝国大学(現:東北大学)教授の八木秀次博士が、宇田新太郎博士と共に研究を進め、開発したアンテナであるため「八木アンテナ」「八木・宇田アンテナ」。また「指向性短波アンテナ」の別名がございます。
現在の八木式アンテナの設置場所は、基本的に屋外、屋根の上に立てたマスト(支柱)になりますが、他にも、専用の設置具を使用して、外壁やベランダの内外などにも設置が可能です。
八木式アンテナはアナログテレビ放送の時代から使われる歴史あるテレビアンテナで、素子数を増やすことで受信性能が高まるシンプルな設計と、障害物の少ない高所に設置しやすいことから、今日の地デジアンテナとしても、もっとも高い受信性能を誇ります。
特に八木式アンテナの中でも、素子を並べる中心の支柱に複数の「X」型の部品を設置して、その上下に二本の素子(横棒)を設置したアンテナを「パラスダックアンテナ」といいます。名前の由来は「パラレル(水平)」と「スタック(垂直)」を合わせたもので、通常モデルの倍の素子を設置できるため、30素子などの高性能アンテナも存在する他、20素子相当などの通常モデルであれば小型化も可能です。
ただパラスダックアンテナは、指向性(特定の方向のみで受信感度が高まるアンテナの性質)が高くなるため、アンテナ角度のズレによるトラブルが生じやすくなる。大型化により風雨などに影響されやすくなる、高性能な分やや高価になるなどの問題もございます。
他にも、通常の八木式アンテナは古くから使われるシンプルな機種で、生産技術なども完成されていることから、地デジアンテナ機種では、本体価格、設置工事費とも、もっとも低価格になる点もメリットです。
一方でデメリットとしては、屋根の上に設置されることから、風雨や積雪、海沿いの潮風、また形状からアンテナに鳥が留まりフンを受けるなど、自然環境の影響を受けやすい点です。そのため環境の厳しいエリアでは経年劣化やアンテナトラブルが生じやすくなります。
一般的な八木式アンテナの耐用年数は「10年強」とされていますが、環境の厳しいエリアでは10年以下になるケースもございます。
他にも屋根の上で目立つことから、ご自宅の外観や景観を乱してしまう恐れがあり、特に「景観地域」などでは、条例などにより八木式アンテナの設置が制限されることもございます。また屋根の上にソーラーパネルを設置している住宅では、八木式アンテナが影を落とすことで発電効率を低下させる。アンテナの一部が隣家の敷地にはみだす「越境問題」が発生するなどのリスクも考えられます。
八木式アンテナの詳細情報については、以下のコラムページもご参照ください。
地デジテレビアンテナの長老「八木式アンテナ(八木アンテナ)」とは?

八木式アンテナをおすすめできる方

・地デジの受信性能を重視される方。特に弱電界地域など地デジの電波状態が悪い地域にお住まいの方。
八木式アンテナの特徴は、受信性能の高さと、素子数により受信性能を幅広く選べることから、あらゆる地デジ電波環境の地域で使用できることです。特に電波状態の悪い弱電界地域では、他の地デジアンテナ機種では受信性能が不足するため、八木式アンテナでも高性能機種の利用が必須となるケースもございます。

・とにかく地デジアンテナの設置費用を抑えたい方。
八木式アンテナは安定した受信性能ながら、低価格であることも人気の秘密です。例えば当あさひアンテナでは現在、DXアンテナ社製、小型軽量で耐風性能も高い20素子相当モデル「UA20」本体および基本部材、防水処理を含めた基本設置費用を、感謝祭価格「15,000円(税込み)」でご提供しております。低価格で安心して地デジ放送をご覧になりたい方には、おすすめの地デジアンテナといえます。

八木式アンテナを設置する上での注意点

・自然環境が厳しいエリアでは、アンテナの維持、修理費用などがかさむことも考えられる。
八木式アンテナは屋外でも屋根の上に設置されることから、受信性能が高い半面、自然環境に影響されやすい弱点もございます。テレビアンテナは地デジ、BS/CSやモデルを問わず、電波の方向に向ける必要があり、角度がずれると受信感度が低くなります。
特に屋根の上の八木式アンテナは台風や大雪などにより、アンテナ角度のズレが生じやすく、さらに老朽化により傾きや倒壊などのトラブルも発生しやすくなります。そして多くの場合、屋根の上の八木式アンテナはメンテナンスや修理の作業に危険が伴うため、ご家庭での修理は難しく、アンテナ工事の専門業者に依頼する必要がございます。
そのため、特に取り付け工費など価格の安さから八木式アンテナをご利用される場合には、周辺の自然環境によるアンテナトラブルのリスクと、それに伴う修理費の必要性など、長期的なリスクやコストも考慮される必要がございます。

「デザインアンテナ」の特徴とおすすめできる方、注意点

デザインアンテナは、アンテナ本体を主に薄い長方形などの形をしたケースに収めた軽量で薄型の地デジアンテナ機種です。2009年(平成21年)頃より普及しはじめた、地デジアンテナとしては第二世代と言える機種で「平面アンテナ」「壁面アンテナ」「フラットアンテナ」「ボックスアンテナ」などの別名もございます。
デザインアンテナの設置場所は、主に屋外、住宅の外壁になりますが、専用の設置具を使用して、ベランダの手すりなどにも設置できます。また八木式アンテナと同じように、屋根の上に立てられたマストの先に設置されるケースもございます。
他にも、周辺の電波状態が十分で、屋根裏、天井裏の空間が十分である。屋根や壁面の建材、断熱材が電波を通しやすい素材で、ソーラーパネルや冬場の屋根への積雪など、電波を遮断する要素がないなどの条件が揃っていれば、屋根裏、天井裏空間へアンテナを取り付ける方法も可能となります。屋根裏などへの取り付けは、住宅の外観に影響を与えず、アンテナ本体も風雨などにまったく影響されなくなるという大きなメリットがございます。
デザインアンテナの主なメリットは、その名称の通り、薄型でデザイン性が高く、カラーバリエーションも豊富なため、壁面などに設置しても目立たず家屋のデザインに調和して、住宅の外観や景観を乱さない点。さらに壁面に設置されることから風雨や豪雪など厳しい気候の影響を受けにくく、気候が厳しい地域でも故障のリスクが低くなり、経年劣化も軽減できて高寿命を期待できる点です。
デザインアンテナの耐用年数は、設置場所でも異なりますが、一般的な外壁への設置で10年以上から20年程度とされています。また太陽光パネルの邪魔になることや越境問題の心配もなくなることから、現在では一番人気の地デジアンテナになっております。
デメリットとしては、八木式アンテナに比べるとやや受信感度が低くなり、弱電界地域などでは使用できないケースもある点です。前述のように同じ素子数相当の地デジアンテナでも、八木式アンテナに比べると、デザインアンテナの受信感度は、極端な差ではないものの、やや低くなってまいります。
またアンテナ取り付け工費なども、八木式アンテナに比べると、おおむね5,000円から10,000円以上、割高になってまいります。
デザインアンテナ、および後述のユニコーンアンテナについての詳細情報は、以下のコラムページもご確認ください。
台風対策に最適!地デジ「デザインアンテナ」と「ユニコーンアンテナ」とは?

デザインアンテナをおすすめできる方

・住宅の外観を乱したくない方。
前述のようにデザインアンテナは壁面やベランダ、また条件が許せば屋根裏空間などにも設置できるため目立たず、住宅のデザインや色合いなどを乱しません。屋内への引き込み線までのケーブル配線部にも壁面と同色のカバーを設置することにより、風雨などの影響を避けると同時に、目立たなくする施工が可能です。そのため住宅の外観性にこだわる方にはおすすめの地デジアンテナ機種と言えます。

・お住まいの自然環境が厳しく、八木式アンテナではトラブルが心配な方。
前述のように台風が多い、豪雪地帯など自然環境が厳しい地域では、八木式アンテナでは老朽化やトラブルの頻発も考えられます。
しかしデザインアンテナであれば形状的に自然環境への耐性が強く、条件が許せば屋根裏などへの設置も可能なことから、風雨などによるトラブル、老朽化のリスクを大きく軽減できます。そのため自然環境が厳しい地域のご家庭にもおすすめできるアンテナになります。

デザインアンテナを設置する上での注意点

デザインアンテナは本体性能や設置位置などから、八木式アンテナに比べると受信感度が低くなります。そのため弱電界地域など地デジ電波の弱いエリアでは利用できないこともある他、住宅密集地や高層建築の近隣など、地デジ電波が遮断される環境では、やはり設置が難しくなるか、設置場所が制限されるケースも考えられます。
デザインアンテナに限らず、地デジアンテナは基本的に、現場に地デジ電波を送信する中継局の方向に向ける必要がございます。そのため特に壁面に取り付けられるデザインアンテナでは、壁面でも中継局など地デジ電波が届く方向に向けて設置しなければならず、必ずしもご希望の設置場所に設置できないこともございますので、ご注意ください。

「ユニコーンアンテナ」の特徴とおすすめできる方、注意点

ユニコーンアンテナは、2017年(平成29年)に登場した、ポールの先にほぼ円筒形の地デジアンテナ本体を設置した、棒状のアイスキャンディーにも似た非常にスタイリッシュな地デジアンテナです。地デジアンテナとしては第三世代であり、2023年現在では最新鋭の機種と言えます。なお「ユニコーンアンテナ」とは、同アンテナを開発した「マスプロ電工」社の登録商標、商品名であり、同じ形状のアンテナ製品は「ポール型アンテナ」とも呼ばれます。
設置場所は、八木式アンテナと同じく屋外、屋根の上のマストに立てる他、そのコンパクトで軽量なデザインから、専用の設置具を用いて、屋根の張り出し部(破風)や壁面などにも設置できます。
ユニコーンアンテナのメリットは、屋根の上をはじめ高所に設置できるため、住宅密集地などでも周辺の障害物に影響されにくく、安定した地デジ受信が可能となる。住宅の装飾物のようなデザインで、ブラックとホワイトのカラーバリエーションもあるため、住宅の外観や景観を乱さず、越境問題も生じにくい。またその形状から風雨などが通り抜けやすいため、自然環境に影響されにくく、経年劣化やトラブルのリスクを軽減できる。太陽光パネルを設置している住宅でも、パネルに影を落としにくく、発電を妨害しない。越境問題のリスクもほとんどないなどの点が挙げられます。
また衛星放送用のBS/CSアンテナも設置する場合は、ユニコーンアンテナのポール部分に取り付けることで、アンテナをひとまとめにした簡単でシンプルな設置も可能です。ただこの点は、八木式アンテナやデザインアンテナをマストに設置する場合も同様となります。
ユニコーンアンテナの耐用年数は、近年の機種でありデータが少ないことから正確には不明ですが、最低でもデザインアンテナと同等の、10年以上から20年程度だと考えられています。
総合的に、ユニコーンアンテナは八木式アンテナとデザインアンテナのメリットを兼備する地デジアンテナといえますが、そのデメリットは、最新機種であるため他の二機種より本体価格や設置工事費が高額になる点。また八木式アンテナに比べると、やや受信性能が低くなり、弱電界地域などでは採用できないケースもある点になります。

ユニコーンアンテナをおすすめできる方

・住宅の外観を乱さず風雨などにも強い地デジアンテナをお求めの方で、デザインアンテナでは受信性能が弱い場合。
上記のようにユニコーンアンテナは、デザイン性が高く風雨にも強い形状ながら、高所に設置できることから高い受信性能を確保できる、八木式アンテナとデザインアンテナのメリットを兼ね備えた地デジアンテナになります。
そのため住宅の外観を乱したくない、また風雨などが厳しく八木式アンテナではトラブルの不安もあるが、ご自宅の周辺環境や地デジ電波状態などから、デザインアンテナでは受信性能が役者不足になる時には、おすすめの地デジアンテナ機種であるといえます。

ユニコーンアンテナを設置する上での注意点

繰り返しになりますが、同じ素子数相当の地デジアンテナでも、素子が露出した八木式アンテナに比べると、露出していないタイプのアンテナはやや受信感度が低くなります。ユニコーンアンテナも例外ではなく、特に現状でのユニコーンアンテナは20素子相当の受信性能になる製品が中心でもあり、弱電界地域などでは、ユニコーンアンテナでは十分な地デジ電波を受信できず、地デジアンテナ設置に採用できないこともございます。

その他の地デジアンテナ機種など

室内アンテナとは?

住宅の外部に取り付ける地デジアンテナは上記の通りですが、他にも地デジアンテナには「室内アンテナ」がございます。
室内アンテナは文字通り、テレビのある室内に設置して、アンテナケーブルでテレビと直接、接続することで地デジ放送を視聴できる、小型の地デジアンテナのことです。この室内アンテナには本体をテレビ台や窓際などに置くだけで使用できる、さまざまな形状の「卓上タイプ」。極薄のパネルやシートのような形状で、窓や壁に貼り付けて使用する「ペーパータイプ」の二種類がございます。
室内アンテナのメリットは、安いものでは1,000円台から、ブースター内蔵でさまざまな機能を持つ高性能タイプの商品でも10,000円程度と非常に廉価である。ケーブルでテレビと接続して室内に置くだけと、設置作業も非常に簡単でありご自宅でも可能。室内に置くため風雨などの影響を受けることもなく、住宅の外観なども損ねないなどの点になります。
一方で室内アンテナのデメリットは、屋外に設置するタイプの地デジアンテナに比べると、地デジ電波の受信感度は4素子から8素子相当の程度と、格段に低い点です。そのため室内アンテナでは基本的に強電界地域など、電波状態な良好なエリアでしか利用できない他、ご自宅の建材や屋根材、断熱材などが電波を通しにくい素材である時には、使用できないこともございます。
また室内アンテナは基本的にテレビ、レコーダーなど一台の受信機器にしか接続できない上、受信感度が安定せず、画面の乱れなどが生じる可能性もございます。基本的に室内アンテナは、普段はテレビを設置しない部屋や場所でテレビを視聴する場合や、期限の限られた賃貸物件での一人暮らしなどの場合に利便性の高い、簡易的な利用向けの地デジアンテナといえます。
室内アンテナに関して、詳しい情報は以下のコラムページをご参照ください。
面倒な工事も不要!2,000円で地デジ放送を楽しめる「室内アンテナ」について!

デザインアンテナのバリエーション

現在のデザインアンテナには、高さ360ミリ、横幅150ミリ、厚さは55ミリから99ミリと、2023年時点の業界最小サイズである非常にコンパクトな、マスプロ電工の製品「スカイウォーリーミニ(SKY WALLIE mini)」が存在します。この機種には室内用の据置用スタンドが付属しており、室内用アンテナとしての使用も可能です。
またデザインアンテナは、外壁用の平面型だけではなく、広義にはデザイン性の高いアンテナを指し、ユニコーンアンテナも含まれる場合がある他、八木式アンテナの本体部分をケースで覆ったようなモデルの製品も存在します。
このようなモデルを利用すれば、風雨や降雪が多いなど厳しい環境ながら、電波状態の悪さから屋根の上への地デジアンテナ設置が必須となるエリアでも、風雨などの影響を抑えつつ、安定した地デジ受信が可能となる上、住宅の外観性も大きく乱すことはないといえます。
「スカイウォーリーミニ」の詳細情報については、以下のコラムページもご参照ください。
この最小デザインアンテナがすごい!スカイウォーリーミニ(マスプロ電工)

地デジアンテナをご購入、設置される上での注意点

地デジアンテナをはじめ、各種アンテナやアンテナ関連の機器は、現在では国内外のさまざまなメーカーから製品が発売されています。ただ品質面や信頼性でいえば、日本三大アンテナメーカーといわれる「マスプロ電工」「DXアンテナ」「日本アンテナ」の三社や、同じく国産大手メーカー「サン電子」製の商品がおすすめといえます。
そして上記のように、地デジアンテナには受信性能だけでなく、外観性や自然環境への強さなど、さまざまな特徴を持つ製品モデルがございます。しかしその一方、現場の電波レベルや環境などの状況によって、使用できる地デジアンテナのモデルや性能が限られてまいります。
そのため、例えばお客様が外観性を重視して、独断でデザインアンテナやユニコーンアンテナをご購入になっても、いざご自宅に取り付けてみると、十分なレベルの地デジ電波が受信できない、などのケースも考えられます。
ご新居に新しく地デジアンテナを設置される、または現在の地デジアンテナを別のモデルに交換されるなどの時には、まずはご自宅周辺の地デジ電波状態や受信環境を確認して、適切な地デジアンテナ機種を選択される必要がございます。
ご自宅のエリアに地デジ電波を送信する中継局の位置や電波の方向、またご自宅がどの電界地域などの大まかな目安は「一般社団法人放送サービス高度化推進協会(A-PAB)」公式サイト内の「地デジの放送エリアのめやす」で簡単に確認することができます。
ただこれはあくまで大まかな目安であり、ご自宅の周辺環境の影響などを含めた正確な電波状態の確認は、アンテナ工事のプロがアンテナチェッカー(電波測定器)を使用した、正式な現地調査が必要です。
この電波調査に関しては、テレビアンテナ工事の専門業者であれば、無料で行っている場合もございます。例えば当あさひアンテナでは、ご依頼があれば現地に出張しての電波調査およびお見積もりを、出張費や、お見積もり後に本契約にいたらなかった場合のキャンセル料などもすべて無料の「完全無料」で実施しております。
また基本的なことですが、衛星放送(BS/CS放送)もご覧になりたい場合は、地デジアンテナとは別にBS/CSアンテナの購入と設置も必要となり、二台のアンテナを総合した的確なアンテナ設置の位置、工法や機器の使用が必要となります。
当あさひアンテナでは、地デジの八木式アンテナ、デザインアンテナ、ユニコーンアンテナをはじめ、各種アンテナ本体や周辺機器に関しては、すべて前述の三大メーカーを中心とした、国産有名メーカーの最新機種をご用意しており、アンテナ本体と基本部材、防水加工などを含めたアンテナ設置の基本工事費用でご提供しております。アンテナ機器についても、前述した八木式アンテナにカバーを装着したタイプのアンテナや、業界最小のデザインアンテナ、BS/CSアンテナであれば高耐風モデルなどをご用意しており、さまざまな状況のエリアや設置方法などのご要望に対応できます。総じて地デジアンテナはじめ、各種アンテナの設置や交換などに際しては、まずは当あさひアンテナなどのアンテナ工事業者にご相談されて、ご自宅の条件に適切な機種や工法を確認されることをおすすめいたします。DIYや自作に失敗した方もお問い合わせくださいませ。作業車には一通りの部材を積んでお伺いいたします。
専門業者にご依頼してのアンテナ設置工事に関して、詳細情報は以下のコラムページもご参照ください。
新築戸建て住宅向けテレビアンテナ工事の種類と費用は? 設置から相場、業者選びまで解説!

まとめ

地デジアンテナの各機種やモデルの違い、商品の種類と、それぞれに適したご要望や、現場の状況などは以上の通りになります。

前述の通り、当あさひアンテナでは、地デジアンテナの各機種、さまざまなモデルに関して、すべて国内一流メーカーの製品を取りそろえ、本体及び各種部材の価格を含めた、業界最安に挑むアンテナ設置工事費でご提供しております。
さらに現場に出張しての電波調査、お見積もりも完全無料である他、設置後の保証に関しても業界最長クラスとなる、アンテナ設置の完了日より「10年保証」をご用意しております。

地デジアンテナ新規設置や交換をはじめ、テレビアンテナに関するあらゆるご相談、お問い合わせは、弊社フリーダイヤル(0120-540-527)かメールフォームLINEアカウントまで、どうかお気軽にお寄せください。

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アンテナ本体 型番

  • デザインアンテナ

    型番:UAH201(最新モデル)
    (同軸ケーブル:白か黒の2色のうち、おすすめは外壁になじむ色)

    工事費込み 20,000円(税込)

    カラーバリエーションはオフホワイトライトブラウンスーパーブラックブラックブラウンの4色から現場で選択することが可能です。同じUHF20素子相当のデザインアンテナを比較した場合、業界トップクラスの受信性能、高利得を誇る大手DXアンテナ社製。本体の厚みはわずか119mm、サイズは高さ590mm×幅220mmで業界最小クラス。コンパクトサイズのため狭い屋根裏や天井裏などへの取り付けも最適。壁面に取り付けの場合は、極細のビスを6箇所打ち込んで金具を取り付け、金具にガチャンと本体をはめ込みボルトを締めるだけの簡単施工が可能なため建物へのダメージを極力軽減できます。ブースターが必要な場合はUAH201の背面にスッキリ取り付けられる構造になっており、表にブースターが露出しないので外観もキレイに保てます(弊社では電波状況が悪くない限り、なるべくブースターも屋内の、分配器の近くに隠してしております)。修理の場合、ブースター内蔵タイプのデザインアンテナとは異なり、ブースターだけの交換をできるメリットがあります。太陽光発電システムや片流れ屋根で屋根上に屋根馬を立てられず昔ながらの八木アンテナを設置できない住宅にも最適。耐風速(破戒風速)50m/sですが、屋内や外壁など、強風の影響を受けにくい取り付け位置と形状をしているため、災害にも強いアンテナとなっております。当店人気ナンバー1の地デジアンテナでございます。

  • 八木アンテナ

    型番:UA20(最新モデル)
    工事費込み 15,000円(税込)

    その昔、八木秀次博士が発明した形状(魚の骨のような形状)からマイナーチェンジを繰り返し洗練されたフォルムとなり、中・弱電界エリアにも対応可能な安心のDXアンテナ社製。UHF20素子アンテナの性能で、吹きさらしで障害物の少ない屋根上に設置することが多いため利得が高くなっております。万が一、壁面や屋内でデザインアンテナを取り付けられない物件 にも最適。従来の鉄製の太いワイヤーとは異なり、ステンレス製の丈夫で錆びにくいワイヤー(支線)を採用。アンテナマストから屋根の四隅に向けて4本の支線を張り巡らせ、さらに張り巡らせた支線の途中からも屋根馬に向けて4本の支線をバランスよく張り、合計8本の支線で頑丈に設置しております。サイズは51.8cm×34cm×101.4cmとなっており、VHF(アナログアンテナ)と比較して、大幅なサイズダウンと軽量化がなされています。しかも耐風速(破壊風速)50m/s。地デジ放送が始まる前の時代より、屋根上に設置するアンテナは災害に強くなっていると言えるでしょう。当店で人気ナンバー2の地デジアンテナでございます。

  • 2K4K8K対応 BS/CS110度アンテナ

    型番:BC45AS(最新モデル)
    工事費込み 15,000円(税込)

    2018年12月1日以降、実用放送開始予定の4K8K衛星放送(NHKのみ4K&8Kを同時配信)に備えてオールマイティーなDXアンテナ社製のBC453をBS放送、CS放送をご覧になりたいすべての方へ提供しております(大規模な集合住宅は例外)。従来の2K専用BS/CS110 度アンテナと同じでサイズで円盤の直径は45センチ。そうでありながら、電送周波数の帯域が広いため、従来のフルハイビジョン(2K放送・約200万画素)からスーパーハイビジョン(4K放送・約800万画素/8K放送・約3,300万画素)まで受信可能です。「大は小を兼ねる」と言えます。2020年のオリンピックに向けて4K8Kの実用放送がますます拡充されるということが総務省より発表され、各メーカーの4K8Kテレビは増産がはじまり、その価格も落ち着いてきました。そのような状況のなか、あさひアンテナにも2K4K8K対応BS/CS110度アンテナの問合せが数多く寄せられております。最新式のアンテナでも、大量仕入れでコストをおさえて仕入れておりますので、低価格を実現できました。