新築戸建てテレビアンテナ設置におすすめのデザインアンテナとは? アンテナ種類の比較と選び方、業者の工事費用の相場まで解説

2024年04月28日
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2024年(令和6年)現在、日本におけるテレビ放送で、もっとも身近に利用されているものといえば、いわゆる地上波テレビ放送である、地上デジタル放送(地デジ放送)といえます。

いわゆる衛星放送のBS放送、CS放送も、近年では4K、8K放送もスタートし、広く普及していますが、衛星放送は地デジ用のアンテナとは別に、視聴方法として衛星放送用のパラボラアンテナを設置する必要がある。また無料チャンネルがBS放送でもNHK、広域民放その他の一部チャンネルのみになり、その他の多くが有料チャンネルになるといった特徴もあります。

現在の地デジ放送が人々に親しみ深い理由と言えば、昭和の時代にはじまった日本で最初のテレビ放送であり、平成の初期まで世間に長く親しまれていた「アナログテレビ放送」の放送局や番組の内容をそのまま受けつぎ、テレビ放送の技術だけを、アナログからデジタルへ、革新的に進化させたものであるからです。

現在では、若い方にとって、物心ついた頃には、テレビ放送はすでに地デジ放送であったという方も多いでしょう。一方、ある程度の年齢で、アナログ放送から地デジへの転換を経験された方では、従来のアナログ放送に比べて格段の高画質や、夢のような新機能による驚きを、よく覚えている方もおられるのではないでしょうか?

このテレビ放送における一大革命は、放送の内容だけでなく、視聴するテレビの機器その他、使用される機材にも大きな変革をもたらしました。中でも大きな変革と言えるのが、地デジ受信用のテレビアンテナの形です。

かつてアナログ放送の時代は、テレビ用のアンテナと言えば、大型で魚の骨のような形をしており、住宅の屋根の上に立てられる、いわゆる「八木式アンテナ」というものでした。

昭和の時代、住宅街では、瓦葺の屋根の上に立てられた支柱の先に、魚の骨のようなTVアンテナが並んでいるのが、定番の光景でした。

しかし令和の今では、都心に近い住宅街を中心に、外観が非常にオシャレで、一見、どこにもアンテナが見当たらない住宅もよく見かけるようになっております。

このような住宅では、ケーブルテレビ(CATV)やインターネットの回線である光回線(光テレビ、ひかりTVによりテレビをご覧になっている可能性もありますが、住宅の外見からはわからない、新しい地デジアンテナ機種を使っていることも考えられます。

この新たなアンテナといわれるものが、地デジ放送のスタートによって登場した「デザインアンテナ(平面アンテナ)」です。

デザインアンテナとは、従来の八木式アンテナに比べると、非常にシンプルでモダンな外観ながら、効率的な地デジの受信性能を持つ地デジアンテナです。そのスタイリッシュな形状から、住宅に取り付けても、建物の姿に溶け込むような形で目立たないため、現代では戸建て住宅のマイホームにお住まいで、住宅の見た目にこだわる方に好んで選ばれるようになっています。

デザインアンテナが設置される場所は、従来の八木式アンテナとは異なり、住宅の壁面をはじめ、ベランダの手すり部。また条件によっては、屋根裏や天井裏、室内の窓際などの屋内空間に設置することも可能になります。

このような本体の形と設置位置から、デザインアンテナはまるで住宅の一部のようにも見え、建物の見た目にほとんど影響を与えないのです。さらにこのような取り付けの形から、雨風や雪など、自然環境や気候による影響にも強くなるといった特徴もあります。

一方でデザインアンテナには、主に屋根の上に設置される八木式アンテナやその他の地デジアンテナ機種に比べると、設置位置の低さから、地デジ電波を遮る周囲の建物などの環境に影響されやすい。また本体の特性などから、やや受信感度が低くなるという側面もあり、設置できる現場や場所の条件が厳しくなるといった弱点も存在します。

この記事では、デザインアンテナの発祥から、アンテナとしての特徴や構造、メリットとデメリットなどの概要。また戸建て住宅で最適となるアンテナの設置場所や工事方法、さらに信頼できる業者の選び方と工事費用の相場など関連の情報についても、特に八木式アンテナなど、その他アンテナ機種との一覧を比較する形で、詳細に解説していきます。

本記事でご紹介する情報を参考に、皆様がご自宅やお引っ越しの際における各種地デジアンテナの設置について、より良いご検討ができれば、弊社としても幸いに存じます。

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デザインアンテナとはどのようなアンテナか?

デザインアンテナは、日本の地上波テレビ放送が、従来のアナログ放送から、現在の地デジ放送へと入れ代わる転換期にあたる、2009年(平成21年)頃に普及し始めたテレビアンテナ機種です。

アナログ放送とは、1953年(昭和28年)2月1日にスタートした、日本で最初のテレビ放送(地上波テレビ放送)です。日本各地に設置された電波塔からテレビ電波を送信するという形は、現在の地デジ放送と同じですが、アナログ放送では、テレビの映像信号をそのまま電波の強弱に変換して送信する、アナログ方式で放送を行っておりました。

しかし21世紀の初頭、この地上波テレビ放送の形式をアナログ放送から、映像信号をいったん「0」「1」のデジタル信号に変換した後、その信号を電波の波長に変換して送信する、デジタル方式の放送への転換がすすめられました。

地デジ放送は2003年(平成15年)12月1日の午前11時より、アナログ放送と並行する形で、日本の三大都市圏よりスタートしました。

その後、約7年半の、アナログ放送からデジタル放送への移行期間を経て、2011年(平成23年)7月24日の正午、アナログ放送が、東日本大震災による特例を受けた一部地域を除いて完全停波(終了)したことで、日本の地上波テレビ放送は、地デジ放送へと完全に転換されたのです。

地デジ放送からアナログ放送への転換では、映像信号をデジタル化することにより、情報を大幅に圧縮することが可能となりました。

これによりテレビ放送で使用される電波は、アナログ放送時代のVHF(超短波)とUHF(極超短波)から、デジタル放送ではUHF帯のうち、470MHz(メガヘルツ)から710MHzまでの周波数帯と、大きく削減されました。それでいて送信できる情報量は、アナログ放送時代の約4.5倍になっています。

これによりデジタル放送では、テレビ映像がハイビジョン(HD)の高画質化や高音質化された他、また番組表(EPG)やデータ放送、双方向通信、マルチ編成、ワンセグ放送など、さまざまな新機能が追加されております。

なお一般の住宅では、アナログ放送からデジタル放送への転換に当たり、地方チャンネル用のUHFアンテナを設置していた現場を除いて、アナログ放送用VHFアンテナを撤去、処分してからの地デジ用UHFアンテナへの交換。およびテレビ機器も、デジタル放送対応のハイビジョンテレビへの変更、もしくは地デジチューナーの設置が必要となりました。

そしてアナログ放送時代に地上派テレビ放送用として使用されていたテレビアンテナの大半が、八木式アンテナと呼ばれる機種になります。

八木式アンテナとは、現在でも地デジアンテナ(UHFアンテナ)の主要機種である、骨組みに短い横棒が数多くつき、主に住宅の屋根の上でマストの先に設置される、古典的な形状のアンテナです。

八木式アンテナは素子を使用したシンプルな構造(素子アンテナ)により、現在でも地デジアンテナとして、非常に優れた受信性能を誇る機種になっております。ただ半面、設置した場合の外観性や、対候性についてやや弱い面もありました。

アナログ放送の時代、主要な電波であるVHF波の波長はおおよそ1.4メートルから3.3メートルの長さであったため、八木式アンテナでもやや大型のVHFアンテナが必要になったのです。

しかし地デジ放送への転換により、テレビ電波として、波長の幅が40センチから60センチ程度のUHF波が使用されるようになったため、テレビアンテナも大幅な小型化が実現したのです。

そのため八木式アンテナもVHFアンテナより小型のUHFアンテナが使用されるようになったほか、地デジアンテナとして、従来の八木式アンテナの形に囚われない、新たなアンテナ機種が登場することになったのです。

そして従来の八木式アンテナの弱点をカバーする形で、最初から地デジ放送対応のアンテナとして設計され、登場したのが、地デジアンテナの第二世代に当たるデザインアンテナなのです。

なお、地デジアンテナの仕組みを理解する上で必要な、地デジ放送の基礎知識や、アンテナの構造などについては、以下の各コラム記事でそれぞれ詳しくご説明しております。

・地上デジタル放送の「地デジ電波」基礎知識

・現在の地上波テレビ放送で地上デジタル放送が開始されたのはいつ? デジタル放送とか何か、その仕組みや特徴も全解説!

・ご自宅のテレビアンテナは自分で作ることができる? 地デジ用アンテナを自作する方法と、市販のテレビアンテナとの違いを解説!

デザインアンテナの形状と構造とは?

デザインアンテナとは、上記の通り、従来のテレビアンテナモデルあった八木式アンテナの弱点をカバーすることを眼目に登場した、地デジアンテナの歴史を更新する第二世代機種になります。

「デザインアンテナ」という名称は、広義では、地デジアンテナの第三世代モデルに当たるユニコーンアンテナや、マストに固定したアンテナにカバーを設置したような横型アンテナなど、外観のデザインに工夫を凝らしたアンテナの総称として使われることもあります。

ただ一般的にデザインアンテナと言えば、一般ご家庭の住宅で壁面などへの設置を前提とした、薄型の「平面アンテナ」を指す名称になります。

その形状は、メーカーやモデルによってやや違いはございますが、屋外設置用の主なモデルは、高さ60センチ前後、横幅は20センチから25センチ強。厚さは設置具を含めて十数センチ程度の、長方形のパネルのような形状になります。

このような形状や設置位置から、平面アンテナとしてのデザインアンテナは、壁面アンテナ、薄型アンテナ、フラットアンテナ、ケースアンテナ、ボックスアンテナなどとも呼ばれます。

デザインアンテナの内部構造はメーカー、モデルによって細かい違いはございますが、おおむね平面上のケースの奥に、中央に縦の細いスリットがある大きな金属板が設置されております。

地デジアンテナの構造は、特に八木式アンテナなどでは、電波を導く導波器(ディレクター)。電波を集めてケーブルへと送る輻射器、または投射器、放射器(ラジエーター)およびケーブル部を含めた給電部。地デジ電波を輻射器の方向に反射する。また別方向からの余計な電波(ノイズ)を反射する反射器(リフレクター)に分かれております。

デザインアンテナの場合は、金属版の部分が電波を集める反射器、または導波器に当たり、中央部のスロットに電波が集まるため、この部分が導波器または輻射器に当たり、給電部に当たるコンデンサーやコイルなども設置されています。

このような構造のアンテナを、金属板による「スロットアンテナ」とも呼びます。

デザインアンテナはスロットアンテナをケースに収めることで、見た目のデザイン性や自然環境への強さなどを高めたアンテナとも言えます。

スロットアンテナは受信する電波の波長や、受信レベルによって金属板の大きさが異なってくるため、メーカーによって大きさの差はさほどございません。ただ同じメーカーの同モデルであっても、ホワイトやブラック、ブラウン、ベージュなどケース部分のカラーバリエーションが豊富になります。

デザインアンテナの基本的な設置位置は、上記の通り、住宅の壁面やベランダの手すり部などに、モデルごとに対応する専用の設置具を取り付け、そこにアンテナ本体を固定する形がベストになります。

他にも八木式アンテナ同様、屋根の上のマストなどに固定される場合もございます。

また高いレベル(強度)の地デジ電波が届く強電界地域で、建材が地デジ電波を通しやすく、設置スペースを確保できる住宅であれば、デザインアンテナを屋根裏や天井裏の空間に設置できるケースもございます。

またデザインアンテナに限らず、地デジアンテナは基本的に、地デジ電波が届く電波塔の方向に正面側を向ける必要があるため、この固定具の中心軸、または左右を扉状に開くような形で、アンテナの表に当たる正面側を電波塔の方向へと角度調整を行います。

デザインアンテナはこのような形状と設置方法により、従来の八木式アンテナに比べて、住宅に設置した場合の外見的な美観。また風雨などの影響に対する強さを兼ね備えた地デジアンテナ機種となっています。

そのたげご新居へのお引越しの際や、地デジアンテナの交換、更新の際には、選択のひとつとして、とても人気の高い機種になっており、現在でも多数のお家にて、新しく導入され続けています。

デザインアンテナの概要については、以下の各コラム記事にも詳しくご紹介しております。

・地デジ用テレビアンテナ一番人気のデザインアンテナとは? 価格から工事費用、料金相場、失敗しない業者の選び方まで徹底解説!

・台風対策に最適!地デジ「デザインアンテナ」と「ユニコーンアンテナ」とは?

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デザインアンテナの種類とは?

デザインアンテナ(平面アンテナ)にも、その受信性能や付加機能、形状などにさまざまなモデルが存在します。ここでは、デザインアンテナでも主要なモデルの種類と、その性能的な違いについてご紹介してゆきます。

20素子相当/26素子相当モデル

デザインアンテナでも、主に住宅の屋外に設置されるモデルは、受信性能別で「20素子相当」「26素子相当」に分けられます。

この「素子」とはエレメントとも言い、主に八木式アンテナのような「素子アンテナ」で使用される、地デジ電波を受信するパーツに当たります。

八木式アンテナでは、アンテナ本体についた多くの短い横棒が素子に当たり、導波器の素子数に、輻射機と反射器をそれぞれ一素子と数え、この素子数が受信性能を示す基準となっており「14素子」「20素子」などと表記されます。

ただデザインアンテナは、上記のように外部から素子が見えず、素子を使用しない構造でもあるため、受信性能を素子数に換算した「素子数相当」で表記されるのです。

そしてデザインアンテナは、主に20素子相当、26素子相当のモデルに分かれます。この受信性能は、デザインアンテナ内部の金属板の大きさによって変わるため、それぞれのモデルで本体のサイズも変わります。

実際の大きさはメーカーやモデルによっても異なりますが、20素子相当が高さ60センチ弱、横幅は20センチ強。26素子相当は高さ60センチ強、横幅は25センチ前後になります。厚さはどちらのモデルもさほど違いはございません。

デザインアンテナでも一般的なモデルは20素子相当ですが、やや受信感度が低いエリアや、受信に不利となる位置では、26素子相当が使われることもあります。

ただ注意点として、各素子数による受信性能には一定の幅があり、八木式アンテナのような素子アンテナは、素子数別でも高めの受信性能を発揮するのに対し、素子が見えないデザインアンテナのようなモデルは、素子数相当の基準でもやや受信性能は低めになります。

なおこれら各デザインアンテナの実売価格は、メーカーやモデル、販売店舗によっても差が出てまいりますが、一般的な20素子相当モデルの実売価格は7,000円台から13,000円台程度が相場になります。

なお当あさひアンテナでは、屋外で受信に適した位置へのデザインアンテナ設置と、アンテナケーブルのみの配線を行う基本設置工事では、日本三大アンテナメーカーの一社であるDXアンテナ社の高品質20素子相当デザインアンテナ「UAH201」をご用意しており、各カラーバリエーションのデザインアンテナ本体と基本の設置具。白黒2色の同軸ケーブルをセットにした工事を、税込み20,000円からの料金でお引き受けしております。

また受信レベルが低い現場向けには、26素子相当のモデルもご用意している他、ブースターなど各種アンテナ周辺機器の追加設置工事にもご対応いたします。

地デジアンテナの性能や、現場に適したモデルを示す素子数については、以下の各コラム記事でも詳しくご説明しております。

・テレビアンテナの性能を決める「素子」とは何か? 地デジアンテナ工事で重要な「素子数」を徹底解説!

・地デジ用テレビアンテナ工事にて設置する電界地域に最適な受信性能は「何素子数」タイプか? アンテナ機器の選び方を徹底解説!

・地デジ放送用テレビアンテナ、UHFアンテナ機種による素子数の違いとは? 高性能モデルや現場ごとに必要な素子数の機種を解説

コンパクトモデル

上記した各デザインアンテナは、主に屋外に設置するためのものですが、その他にも、本体がよりコンパクトなモデルが存在します。

このようなモデルは、受信面の小ささから、通常モデルに比べると受信性能も低くなるため、主に強電界地域で受信環境に恵まれた現場向けのモデルになります。しかしコンパクトな分、屋外でも設置できる位置が広がるほか、室内の窓際に据え置きで設置することも可能になります。

コンパクト型デザインアンテナの代表的なモデルは、やはり日本三大アンテナメーカーの一社である、マスプロ電工社より発売されている「スカイウォーリーmini」シリーズの「U2SWLC3」になります。

その本体の大きさは、高さが36センチ、横幅15センチ。厚さは上部から中央までが5.5センチ、下部の3分の1ほどは9.9センチと、通常型のデザインアンテナに比べ、縦幅は半分強、横幅も一回り小さく、より薄くなったモデルとなっております。

スカイウォーリーminiは本体がコンパクトな分、受信性能はおおよそ3素子相当で、強電界地域専用のモデルになります。また本体には据え置きスタンドが付属しており、屋外に設置する他にも、室内の窓際に置く形で手軽に設置することもできます。

スカイウォーリーminiには、暖かみのある白の「ウォームホワイト」と、落ち着いたブラックの「BK」の本体色タイプが存在し、実売価格の相場は、5,000円台から9,000円台になります。

その他にも、コンパクトモデルのデザインアンテナには、通常モデルより一回り小さい程度ですが、16素子相当で現場の受信条件が整っていれば中電界地域でも使用できるモデルなども、各メーカーから発売されております。

ちなみに当あさひアンテナでは、この「U2SWLC3(スカイウォーリーミニ)」の基本設置工事に関しても、各カラーのアンテナ本体と基本的な部材をセットにして、通常モデルと同じく税込み20,000円からの工事費用でお引き受けしております。

スカイウォーリーminiシリーズ。またその他、室内に設置できるテレビアンテナについては、以下のコラム記事にも詳しい解説がございます。

・台風対策に最適のBS/CSアンテナ設置方法とは? 究極の高耐風BS/110度CSアンテナ・DXアンテナ「BC453SG」

・面倒な工事も不要!2,000円で地デジ放送を楽しめる「室内アンテナ」について!

・室内アンテナの機種選びと設置の方法

・フィルム型アンテナとは何か? 地デジテレビ用でおすすめ、最強の室内アンテナの選び方。ランキングで人気の高性能商品も紹介!

・地デジ用で最強のテレビ室内アンテナを選ぶには? 平面アンテナやブースター内蔵型などおすすめ人気モデルのランキング発表!

垂直偏波専用モデル

これはアンテナ本体ではなく、地デジ放送の仕組みに関する話になりますが、地デジ放送の電波塔から送信されるUHFの電波は、大半が、地面に対して平行の波長を描く「水平偏波」という電波になります。

ただ、付近に携帯電話の基地局があるなど、地デジ電波以外で周波数帯が近い電波が行きかう一部のエリアでは、電波塔から送信される地デジ電波に、地面に対して垂直の波長を描く「垂直偏波」が使用されていることがあります。

これは、周波数帯の近い電波が同じ空間に伝わると、複数の電波が入り混じることで波長が狂い、受信障害、通信障害の原因となる混信が生じてしまうためです。しかし周波数帯は近くとも波長の角度が異なる電波であれば、混信が起こりにくくなるため、一部のエリアで地デジ電波に使用されるのです。

そしてこの水平偏波、垂直偏波の受信では、地デジアンテナの側でも対応が必要になります。

八木式アンテナの場合は、波長の角度に合わせて、アンテナ設置の角度を90度、調整するだけで対応できます。

しかしデザインアンテナの場合は、一部のコンパクトモデルでは同じ方法で対応できるものもございますが、取り付け角度を傾けると、外観性や左右の角度調整に問題が出ることもございます。

そのためデザインアンテナの大半は水平偏波用であり、一部に垂直偏波専用の機種が存在し、現場で受信できる地デジ電波の種類に合わせて設置する必要がございます。

ちなみに最新モデルであるユニコーンアンテナは、現状では水平偏波専用モデルのみになります。

なお、お住まいのエリアに地デジ電波を送信する電波塔(中継局)が、水平偏波と垂直偏波のどちらを送信しているかについては、日本各地の広域圏ごとに存在する、総務省の「総合通信局・総合通信事務所」ホームページや、各地域のテレビ局のウェブサイトなどで確認できます。

水平偏波・垂直偏波や、その他の地デジ電波の特性については、以下の各コラム記事でも詳しくご説明しております。

・地デジの「水平偏波」「垂直偏波」の違いとは?

・地デジ電波の強さと品質を示す「dB」「MER」「BER」とは何か?

・地デジアンテナを設置する高さの設定で重要となるハイトパターンとは? 地デジ電波を受信するために適切なアンテナの高さとは?

平面アンテナ以外のデザインアンテナ

上記の通り「デザインアンテナ」という名称は、平面アンテナの他にも、シンプルな設計の地デジアンテナである八木式アンテナに対し、機器部をカバーで覆うなどして、デザイン性、対候性を高めたアンテナの総称として使われることもあります。

広義のデザインアンテナに含まれる機種としては、最新機種のデザインアンテナの他、ボックス型の本体部を持つ屋外屋内兼用アンテナ。またマスト(ポール、支柱)の先に横長の楔状のケースに覆われたアンテナを設置することで、設置の高度による受信感度と、対候性、一定の外観性を備えた、横型アンテナと呼ばれるモデルも存在します。

横型アンテナの主なモデルには、DXアンテナ製で、14素子相当の「UAH710-P」や20素子相当の「UAH750」などが存在し、ある程度の外観性と風雨への強さを備えながら、高さを確保することで、受信感度の安定も期待できます。

デザインアンテナのメリット・デメリット

上記の通り、デザインアンテナは、従来のテレビアンテナであった八木式アンテナのデメリットをカバーするために登場した新たなアンテナ機種になります。

そのため八木式アンテナにはない多くのメリットを持っていますが、現在でも地デジアンテナとしてはデザインアンテナ、八木式アンテナのどちらも数多く使用されております。

これは、現在でもデザインアンテナには、アンテナとしての基本性能面では、八木式アンテナに少し及ばない面もあるためです。

ここでは、主に八木式アンテナと比較した、デザインアンテナのメリット・デメリットを解説してゆきます。

デザインアンテナのメリット1:設置した見た目の美観

デザインアンテナは前述の通り、家の外壁などに貼り付けるような形で固定され、本体のカラーバリエーションも豊富なため、設置する住宅の色合いに合わせることができます。

そのため設置しても家のデザインに調和して、アクセントのようにも見えて目立たなくなり、近年の住宅の瀟洒な外観や、周辺の景観などの美観を損ねない点が大きなメリットとなります。したがって住宅の外観性にこだわりをお持ちの方には人気の高い機種になっております。

また八木式アンテナのような屋根の上でマストに立てる大型のアンテナでは、日本国内の各地にある景観地域などでは、景観条例によって、設置の高さ制限などに触れることもあります。

さらにアンテナの一部が隣家の敷地にはみ出す越境問題が発生する場合もある。屋根の上に太陽光パネルを設置している住宅では、アンテナがパネルに影を落とすことで、発電を阻害するといった問題も考えられます。

しかしデザインアンテナでは、これらの問題もまず起こり得ません、これらの点もデザインアンテナのメリットと言えます。

美観を重視したテレビアンテナの設置方法や、越境問題などについては、以下の各コラム記事でも詳しくご紹介しております。

・地デジ・衛星放送のテレビアンテナ設置で、受信性能や見栄えが最適の場所や位置は? 設置場所による工事の方法や費用も徹底解説

・新築戸建て住宅で目立たない地デジ等テレビアンテナ形状の種類と選び方、設置工事の方法とは? デザインアンテナ失敗例も解説!

・テレビアンテナの隣家への「越境問題」対策

デザインアンテナのメリット2:風雨など自然環境に強い設置が可能

デザインアンテナはアンテナの機器に当たる部分を、各色のカバーで覆った機種になります。

この形状に加え、設置具によりアンテナの裏側を「面」で壁などにしっかり固定できるため、風雨などの影響を避けやすく、積雪や雪の付着も起こりにくい。さらに潮風や鳥の影響なども避けることができ、自然環境の影響を大きく抑えることができます。

そのため設置から年月を重ねることでのアンテナの経年劣化や、それに伴うトラブル発生のリスクを大きく軽減することも可能です。

デザインアンテナの耐用年数(寿命)は、一般的には15年から20年程度とされておりますが、定期的にメンテナンスを行うなどの対処を行っていれば、それ以上の長い年数にわたって、安定した地デジ受信が可能になることも考えられます。

地デジアンテナで長期の使用による劣化が起こりやすいのは、アンテナのケーブル接続部などになりますが、これらの部分を定期的にチェックすることで、アンテナの寿命を延ばすことができます。

特にデザインアンテナは、ご自宅のベランダなどに設置されることで、ご自宅でのメンテナンスが簡単になるというメリットもございます。

またデザインアンテナでは、外付け型のブースターを使用する場合にも、背後にブースターを設置するくぼみなどが用意されている機種もあり、アンテナ設置部の外観性を整えるほか、ブースターの老朽化を抑えることもできます。

テレビアンテナの風雨など自然環境に強い設置方法については、以下の各コラム記事でも詳しい解説がございます。

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デザインアンテナのデメリット1:受信性能がやや低い

上記のように、デザインアンテナは旧式の八木式アンテナに比べると、設置の見た目や風雨などへの強さに優れる機種ですが、メリットばかりでもございません。

デザインアンテナのデメリットは、八木式アンテナに比べると、受信性能がやや低く、設置できる現場に条件が出ることです。

八木式アンテナは上記の通り、素子と呼ばれる本体の短い横棒をいくつも設置することで、受信性能が向上する性質があります。

八木式アンテナの主な素子数別モデルは、8素子、14素子、20素子になる他、一ヵ所の上下左右に複数の素子パーツを並べた「高性能素子」を使用し、高性能素子の数で27素子、30素子などの多素子モデルも存在する高性能アンテナ(パラスタックアンテナ)なども存在します。

他にも八木式アンテナは、素子が露出した素子アンテナという構造で受信性能が向上しやすい。また魚の骨のようなアンテナの、魚の頭(反射器)とは反対の先端がアンテナの正面に当たり、その方向を電波が届く近隣の地デジ電波塔の方向へと向けて設置します。

地デジアンテナには、アンテナ正面側の一定範囲でのみ受信性能が向上し、その範囲を離れるほど受信性能が弱まる。またこの範囲が狭いほど、範囲内の受信性能が強くなるという性質があり、これを「指向性」といいます。

八木式アンテナは、この指向性が、地デジアンテナ機種の中ではもっとも高い(受信範囲が狭い)モデルであるため、アンテナ正面の先端を電波塔の方向に向けることで、狭く感度の高い受信範囲で電波塔を狙い撃つような形になり、地デジ電波以外のノイズ(余計な電波)も受信しにくくなるのです。

そのため八木式アンテナは、いわゆる強電界地域、中電界地域、弱電界地域から、電波塔の受信範囲外にあたる地デジ電波レベルが弱いエリア(微弱電界地域)まで、適切なモデルを使うことにより幅広いエリアで対応できるのです。

対して、スロットアンテナをベースにしたデザインアンテナは、同素子数でも素子アンテナに比べると、受信感度がやや低くなるのです。また指向性に関しても、受信面が表側の広い一面になる分だけ、指向性がやや広くなります。

これらの要因により、アンテナ角度のズレなどは強くなるという性質もございますが、一方で同じ素子数の八木式アンテナに比べると、受信感度は低く、ノイズも受信しやすくなります。

ちなみに指向性は、アンテナ真正面で受信性能が最大になる角度を基準に、アンテナ角度を左右に動かして受信性能が半分になる角度を示す「半値幅」という数値で表されます。

また素子数(相当)では判断できない受信性能の差は、アンテナが受信できる電波レベルに対し、出力できる電波レベルの効率。あるいはアンテナの前方における受信感度を示す「動作利得(利得、ゲイン)」の数値で表されます。ちなみに動作利得の数値は㏈(デシベル)で表されますが、基準となるアンテナ(指向性のない理論上のアンテナ、またはもっともシンプルで指向性が低いアンテナ)との受信性能の差を、常用対数で示したもので1㏈から16㏈程度の数値で示されます。

そして同じ大手メーカー製で、20素子(相当)のデザインアンテナ、八木式アンテナの半値幅と動作利得を比較した場合、デザインアンテナは動作利得7.8㏈から9.8㏈(標準値)、7.5㏈から9.7㏈(規格値)で、半値幅75度から86度であるのに対し、八木式アンテナ(オールチャンネル用)は、半値幅は28度から52度、動作利得は8.5㏈から13.8㏈になります。

このようなアンテナ本体の受信性能の違いに加え、デザインアンテナは、主な設置位置が壁面など、屋根の上に比べて低いことも、その受信感度に大きく影響します。

地デジ放送は、日本各地の広域圏ごとに設置された、関東広域圏で言えば東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県から、茨城県、栃木県、群馬県などに電波を送信する東京スカイツリーのような、複数の都府県を含む広範囲に電波を送信する中心的な電波塔、送信所(親局、基幹局)と、その周辺の要所に衛星のように設置され、送信所や他の電波塔からの電波を受信し、増幅して周辺エリアへと送信する中継局(サテライト局)などの地デジ電波塔により、各広域圏、ひいては日本国内の大半に地デジ電波を送信しています。

そして地デジ電波であるUHF波は、長距離の空間を伝わるにつれて電波レベルが減衰してゆき、山地などの障害物にも遮断されるといった性質があります。

そのため地デジ放送では、主に電波塔からの距離と、山地などの影響により、地域ごとに受信できる地デジ電波のレベル(強度)が変化してきます。

この受信できる電波レベルで地域を分類したものを「電界地域」といいます。電界地域に正式な定義はないため、使用される場所によって基準が異なる場合もありますが、一般的には、やはりデシベルを基準に、受信できる地デジ電波レベルが、おおむね80㏈以上のエリアが強電界地域。80㏈から60㏈のエリアが中電界地域。60㏈以下のエリアが弱電界地域になります。

他にも、受信できる地デジ電波レベルが50㏈から40㏈以下になると、通常の地デジアンテナ設置では、安定した地デジ受信が難しくなり、電波塔の受信範囲外とされ、微弱電界地域と定義されることもございます。

さらに日本国内には山地や山間部、広大な原野、離島部など、電波塔から遠い、電波が遮断されるなどで地デジ電波がまったく届かないエリアも一部ながら存在し、このようなエリアは地デジの難視聴地域と呼ばれます。

これら電界地域について、八木式アンテナであれば、機種によって強電界地域から微弱電界地域まで対応ができます。しかしデザインアンテナの場合は、主に強電界地域から中電界地域向けの機種になり、弱電界地域では受信性能が不足して設置できないケースも出てまいります。

また一般の住宅から見れば、地デジ電波は、周辺の電波塔の先端から下ってくるような形で届くことになりますが、その際、背の高いマンションなどの建築物に電波が遮られることもございます。

地デジ電波は障害物を乗り越えて向こう側で広がる性質もあるため、ビルなどの障害物にも完全に遮られることはございませんが、ビルなどの影に当たる直近の一帯、特に中央部には乗り越えた地デジ電波も届きにくく、地デジ電波レベルが大きく低下することもございます。

同じ理由から、住宅密集地で、家と家の間にあたる狭い空間などでは、地デジ電波が届きにくくなるケースも出てきます。

総じて基本的に、地デジ電波は、住宅の屋根の上など、地面から10メートル程度の高い位置に設置するほど、受信感度が安定しやすくなります。

そのため基本的に壁面など、やや低い位置に設置されるデザインアンテナでは、強・中電界地域に当たる現場でも、高層建築の近隣や、住宅密集地などでは設置できないケースも出てくるのです。

また地デジ電波は同じ現場であっても、季節による気候の影響により、一年を通して6㏈程度の変動が生じる他、雨などの悪天候では大きなレベルの低下も生じます。

デザインアンテナは設置位置の低さから、このような気候、天候による電波レベルの変化にも、大きな影響を受けやすくなっております。

そのためデザインアンテナの設置に当たっては、まず現場の電界地域の確認、および、壁面など設置位置における電波調査を行い、気候や天候を踏まえた、余裕のある電波レベルの受信を実現できる場所に設置することが重要です。

デザインアンテナの、主に受信性能に関する失敗例やそれを避ける対策、またその他のデメリットについては、以下の各コラム記事でも詳しくご説明しております。

・デザインアンテナ設置にデメリット? 工事の失敗例、費用や特徴、選び方、ユニコーンアンテナとの比較を解説

・デザインアンテナ工事の失敗例とは? メリット、デメリットから取り付け費用まで解説

・地デジ用テレビアンテナ「デザインアンテナ」の失敗しない取り付け工事とは? 価格や工事費用、料金の相場や業者選びも徹底解説

・デザインアンテナ取り付けでテレビ視聴の失敗例とは? 工事の費用やメリット・デメリット、失敗しない設置方法の選び方まで解説

・地デジ放送テレビ用・デザインアンテナおすすめ機種の選び方は? 人気ランキングから業者の工事費用、価格の相場まで徹底解説!

・人気地デジアンテナ、デザインアンテナのメリットとデメリットとは? その失敗例から、適切な取り付け工事の選び方と費用を解説

デザインアンテナのデメリット2:その他のデメリット各種

デザインアンテナの大きな弱点は、上記のように、本体性能や設置位置による、八木式アンテナに比べての受信感度の弱さになりますが、その他、いくつかの細かなデメリットといえる点を挙げてまいります。

まず価格面については、八木式アンテナに比べて新世代機である分だけ、本体価格や設置費用が、やや割高になる面がございます。

また住宅の壁面に設置する場合には、まず壁面に固定具を設置するため、壁面にビス穴を開ける必要が出てまいります。そのため、特に新築住宅の場合には、デザインアンテナ設置を敬遠されるお客様もございます。

ただこの点に関しては、その他のアンテナモデルを、壁にマストを設置するサイドベースという設置具を用いて壁面に設置する場合も違いはございません。

当あさひアンテナでは、デザインアンテナの壁面設置をはじめ、お住まいの壁にビス穴を開けるアンテナ工事では、極細ビスを使用し、壁面については最小限の穴を開けるだけにとどめ、ビス穴には防水用のシリコンを注入するなどの工夫で、設置後の壁面の腐食なども防止する施工を実施しております。

またベランダの手すり部に設置する場合には、手すりを前後から挟み込んで固定する設置具を使用するため、壁などにビス穴を開ける必要はございません。ただ手すりの形状に合わせた設置具を使用する必要がございますので、特にDIYで設置する場合などにはご注意ください。

受信性能については、特に壁面などへの設置では、デザインアンテナでは受信感度が低くなりやすい性質もあるため、悪天候などにも備えて、アンテナ配線部にブースターの設置がほぼ必須となります。

ブースターとはアンテナが受信したテレビ電波を増幅する装置のことで、主に地デジ電波レベルが弱い中電界地域から弱電界地域への地デジアンテナ工事で使用されます。

ただアンテナ機種に関係なく、現在では強電界地域でも三台以上のテレビを設置するお住まいでは、ブースターの設置が必要となるため、ブースターに関しては、実質的には特にデザインアンテナの弱点とも申せません。

なお以前はブースター内蔵型のデザインアンテナも販売されていましたが、内蔵ブースターの故障時にブースターのみを交換することが難しいことから、現在では使用されなくなっております。

また上記の通り、デザインアンテナは垂直偏波、水平偏波に対応できるモデルが異なるため、あらかじめ現場で受信できる電波の種類を確認して、対応できるモデルを使用する必要も出てまいります。

なおブースターについては、以下の各コラム記事でも、その構造や種類、設置が必要になる状況などに関して、それぞれ詳しくご説明しております。

・テレビアンテナに「ブースター」は必須の機器なのか? その種類と性能、必要なケースを解説【地デジ設置・あさひアンテナ】

・テレビアンテナの「ブースター」徹底解説・前編(基礎知識編)

・テレビアンテナの「ブースター」徹底解説・後編(機種選び・設置編)

・テレビの映りが悪い時に使うアンテナブースターとは? 屋外用・屋内用ブースターの違いと症状別の選び方を徹底解説!

・地デジ用テレビアンテナの受信レベルが低くなる原因とは? ブースターによる対処法など受信レベルを改善する工事の方法を解説!

お客様満足を大切に あさひアンテナ

戸建て住宅におけるデザインアンテナの設置位置は?

上記の通り、デザインアンテナの基本的な設置位置は住宅の壁面になりますが、現場の条件や、お客様のご要望によってはその他の位置に設置されるケースもございます。

ここでは、デザインアンテナを住宅の各位置に設置する場合の工事の方法や、それに伴うメリットとデメリットについて、それぞれの要素を詳しく解説してまいります。

なお、テレビアンテナの設置位置に関しては、以下の各コラム記事にも詳しい解説がございます。

・地デジテレビアンテナをさまざまな場所に設置する工事と、アンテナの向きや方向を自分で調整する方法とは? 費用の相場も解説!

・住宅に設置された地デジ用テレビアンテナの向き、角度を調整する方向と費用は? 業者に工事を依頼する料金相場と選び方も解説!

・地デジ用と衛星放送用テレビアンテナの種類と設置工事の方法とは? ご要望に適した機種の選び方を徹底解説!

・新築戸建て住宅にテレビアンテナを設置できる場所とは? 工事に使えるアンテナの種類と選び方、費用の相場も解説!

デザインアンテナの設置位置1:壁面やベランダの手すり

ここまででも説明したとおり、デザインアンテナの基本的な設置位置は、住宅の壁面、およびベランダの手すり部になります。

デザインアンテナのメリットである外観性の良さや風雨などに強い対候性。逆に受信感度が低くなりやすく、周辺環境など設置できる現場の条件が多いといったデメリットも、この設置位置に起因する部分が多くなります。

またデザインアンテナに限らず地デジアンテナは、指向性から正面側を近辺の地デジ電波塔の方向へと向ける必要がございます。そのため住宅の壁面やベランダでも、デザインアンテナの正面側を電波塔の方角に調整できる向きの壁などにしか設置できなくなるため、ご注意ください。

またデザインアンテナは指向性の広さから、方向調整が比較的、容易になるため、角度調整の作業は、八木式アンテナに比べて短時間で完了できます。

また上記の通り、壁面への設置では壁にビス穴を開ける必要が出るデメリットも生じます。

なおベランダ手すりへの設置では、壁などを加工する必要がなく、メンテナンスも行いやすくなる他、条件が整っていれば、ご自宅でのDIYによりデザインアンテナを設置できるというメリットも出てまいります。

手すりやベランダへのテレビアンテナ設置、またDIYでの地デジアンテナ設置については、以下の各コラム記事にも詳しい説明がございます。

・地デジや衛星放送用BS/CSテレビアンテナのベランダ設置や壁面取付の方法は? デザインアンテナ失敗例や必要な端子も解説

・壁面に設置できる地デジ用テレビアンテナとは? デザインアンテナなど壁に取り付けられる全アンテナと工事費用、失敗例など解説

・地デジ、BS/CSテレビアンテナを住宅の壁面に設置する方法とメリットや注意点とは? 壁面取付に適したアンテナ機種も解説!

・DIYで地デジアンテナを設置できるか?

・地デジや衛星放送のテレビアンテナ取り付けを自分でDIY工事する方法とは? 設置の注意点、費用についても解説(基礎知識編)

・地デジや衛星放送(BS放送、CS放送)用テレビアンテナを自分で取り付ける方法とは? 設置工事を進めるポイントと注意点をすべて解説(実践編)

・自分でテレビアンテナ設置工事を行う際の方法と費用の相場は?

・テレビアンテナの配線を自分でDIY設置できる? 取り付け工事に必要な作業と費用を徹底解説!

・地デジテレビアンテナを自分でDIY設置工事する手順とは? 的確な位置や方向への取り付け方と向き調整の方法、その費用も解説

デザインアンテナの設置位置2:屋根の上

壁面などでは受信感度を確保できず、デザインアンテナの設置が難しい場合には、住宅の屋根の上にデザインアンテナを設置するケースもございます。

デザインアンテナも、モデルによっては背面の中心部をマストに固定できるモデルもあるため、八木式アンテナと同様の方法で、屋根の上に立てたマストに固定する方法もございます。

また差し掛け屋根や越屋根など、屋根の上に壁面状の部分があるお住まいでは、壁面設置と同じ方法で、その位置に設置することもございます。

屋根の上へのデザインアンテナ設置は、八木式アンテナと同様、壁面など低い位置への設置に比べると、周辺環境に影響されにくく、受信レベルを確保しやすくなるという点がメリットになります。

一方、屋根の上、特にマストに設置する場合は、壁面への設置に比べると、デザインアンテナのメリットである外観性や対候性がやや損なわれることもある。高所に当たるためメンテナンスが行いにくくなるなどのデメリットも出てまいります。

屋根の上へのテレビアンテナ設置については、以下のコラム記事にも詳しい解説がございます。

・なぜテレビアンテナは屋根の上に設置される? 新築戸建て各位置に取り付けるアンテナ種類や工事の流れ、費用の相場について解説

デザインアンテナの設置位置3・屋根裏、天井裏空間や室内

デザインアンテナは、現場の条件が整っていれば、住宅の屋根裏空間や、天井裏空間(上階と下階の間)に設置することも可能になります。

この場合のメリットは、アンテナや配線が風雨や雪など、自然環境の影響をまったく受けなくなる点。そして屋内設置であれば、お住まいの見た目や外装、景観などにもまったく影響を与えなくなる点です。

デザインアンテナは元より雨風などに強いアンテナ機種ですが、長年の設置では、アンテナの表面や固定部。またケーブル表面や接続部も徐々に劣化してまいります。

しかし屋根裏などの空間であれば、雨風や雪、潮風などの影響をほとんど受けなくなるため、アンテナ本体や配線部の経年劣化が進みにくくなり、メンテナンスフリーで、アンテナの寿命が格段に長くなるのです。

さらにデザインアンテナの場合、屋外設置では主に壁へと取り付けられるため、屋根裏空間への設置では、高さを確保できる分、かえって受信感度が高まるケースもございます。

またデザインアンテナは、壁面に設置しても住宅の見た目や景観に影響を与えにくいアンテナでもありますが、壁面に設置する際には、住宅の外壁にビス穴を開ける必要が出てきます。

しかし屋根裏などへの設置であれば、住宅の外観や景観はまったく変化しないことはもちろん、外装部に傷をつけることもございません。ただ屋根裏の柱にビスを打ち込み、アンテナを固定する場合もございますので、その点はご了承ください。

このようにデザインアンテナを屋根裏空間などに設置する工事は、非常にメリットの多い方法ですが、施工には一定の条件が整っている必要もございます。

まず地デジ電波は、住宅の屋根や壁を通り抜けることはできますが、その際に一定の減衰(電波レベルが弱まること)が生じます。

そのため設置する現場は、屋根や壁を透過しても屋内に十分な地デジ電波が届く、いわゆる強電界地域で、周辺に電波を遮る建築物などもなく、受信環境が良好な現場である必要がございます。

また住宅の建材や屋根材、断熱材などに、電波を反射する金属や、吸収するウレタンなどの素材が使われていると、屋内に十分な電波が届かなくなります。同様に電波を反射する屋根の上の太陽光パネル。吸収する冬場の屋根への積雪がないことも重要です。

これらの環境に加え、屋根裏などの空間でアンテナの設置作業を実施できる空間や、作業の担当者が機材をもって出入りできる空間への点検口などが確保されていれば、設置は可能となります。

ただデザインアンテナを屋根裏空間などに設置する場合、減衰した電波レベルを補うため、ブースターの設置が必要になるケースがほとんどになります。

また特に住宅の窓際では、外部からの地デジ電波が届きやすくなるため、同様に強電界地域で、電波塔の方向を向き、電波が障害物などに遮られず届く窓があれば、上記したコンパクトモデルを据え置きスタンドに設置して、窓際で室内アンテナとして使用することも可能です。

なお、アンテナ工事業者によっては、アンテナの屋根裏空間への設置や高所作業といった特殊作業について、追加工事費が発生する場合もございます。

しかし当あさひアンテナでは、デザインアンテナの屋根裏空間などへの設置であれば、特殊工事費が発生しない、税込み20,000円からの基本設置工事費のみでお引き受けしております。

ただ屋根裏空間へのデザインアンテナ設置では、ブースターの設置が必須になりますので、その点はご注意ください。

また地デジアンテナの屋根裏空間その他、屋内への設置については以下の各コラム記事でも詳しく解説しております。

・徹底解説!屋根裏や天井裏にテレビアンテナは設置できる?

・徹底解説・地デジテレビアンテナを屋根裏設置する工事のメリットとデメリット、施工費用、取り付け可能な条件と対応業者は?

・室内設置におすすめ地デジテレビアンテナの選び方とは? 人気デザインアンテナ屋根裏取り付けで失敗しない工事方法、費用を解説

・オシャレなデザインのテレビアンテナ工事で失敗しない選び方とは? 屋根裏などにアンテナを隠す設置と配線の方法も解説!

デザインアンテナの設置を依頼できる工事業者とは?

ここまででご説明した通り、デザインアンテナは、特に壁面への設置では受信感度が低くなる傾向があり、また壁面への加工も必要となるため、工事を依頼する業者は慎重にお選びになることが必要です。

またデザインアンテナの設置費用は、20素子相当モデルの基本設置工事(アンテナ本体を設置して同軸ケーブルのみの配線を行う工事)で、アンテナ本体や設置具、ケーブルなどの費用を含めて、20,000円から35,000円程度が相場であり、同様の工事でも業者によって違いがございます。

また新築戸建て住宅への地デジアンテナ設置の場合、デザインアンテナに限らず、アンテナ設置工事費に加えて、ブースターや分配器など機器の設置費用が必要になる他、現場の条件によってはオプション工事費用が発生することもございます。

デザインアンテナ工事に適した業者とは?

現在、アンテナ工事を依頼できる主な業者や会社、店には、まず家電量販店やホームセンター。ハウスメーカー。町の電気店、工務店。そして当あさひアンテナのようなアンテナ工事の専門業者になります。

家電量販店、ホームセンターは、店舗で購入したテレビアンテナの工事を、購入と同時に依頼することができ、依頼の手間が省けることが主なメリットです。

ただしこのような店舗は、工事の受け付け窓口にすぎず、実際の工事は、アンテナ工事だけでなく、エアコンの設置工事など、各種家電製品の設置や電気工事を全般的に引き受ける、近隣の下請け業者が行うことになります。

そのため仲介手数料などの中間マージンが発生して工事費用が割高になる他、アンテナ購入からの即日工事が難しく、現地調査や見積りと施工が別日程になる。工事をキャンセルした場合も、現地への出張費やキャンセル費が発生する。そして工事を担当する業者がアンテナ工事の専門家ではないため、業者によって施工技術にバラツキが出る。また屋根裏空間への設置など、難しい施工には対応できないケースもございます。

特にデザインアンテナの壁面設置では、安定した受信感度の確保が重要となりますが、アンテナ工事が専門ではない業者の場合、当日の電波調査の結果のみでデザインアンテナを設置した結果、季節や天候による地デジ電波レベルの低下に対応できず、地デジ画面が乱れるケースも生じます。

ハウスメーカーのアンテナ工事は、新築住宅を建てる際に、オプションでアンテナ工事を依頼する形になります。そのため手続きが簡単で、アンテナ工事の予定を調整しやすく、実際のご入居までにアンテナ工事を完了できる。また工事料金を住宅ローンに組み込めるなどの点がメリットになります。

しかしハウスメーカーのアンテナ設置工事も、実際に施工を行うのはやはり下請け業者であるため、費用面や技術面など、家電量販店などのアンテナ工事と同等のデメリットが出ることが多くなります。

町の家電店、工務店などは、上記した各業者の下請け業者にあたります。これらの店舗に直接、アンテナ工事を依頼することもできます。

これらの業者は地域密着型であるため、近隣エリアの受信環境に詳しいことが多くなります。

しかしアンテナ工事の専門業者ではないため、上記のように業者によって施工技術の差が大きくなるほか、最新のアンテナ施工技術には疎く、使用する機材や施工方法などが古い場合もございます。

またアンテナ工事費用の相場にも疎いことが多く、業者によっては費用相場より低価格になる場合もある反面、割高になるケースもございます。

対して、アンテナ工事の専門業者は、アンテナ工事のプロであるため、プロならではの工事に関する知識、施工技術とも確かである点が第一のメリットと言えます。

またアンテナ工事に特化した業者であるため、メーカーから直接、アンテナ本体や機材を一括購入することによるスケールメリットでの大幅値引きや、下請け業者を使わない完全自社施工などにより工事のコストを抑え、高品質アンテナ本体や必要な部材をセットにした基本設置工事費用を、低価格で提供していることが多くなります。

その他、実際のサービス内容は個々の業者によっても異なりますが、現地に出張しての電波調査や見積りが無料。見積もりからの即日工事にもスムーズに対応できる。電波調査が丁寧で、気候や天候による電波レベルの変動を踏まえて、高性能の測定機器により、きちんと安定した受信を実現できる設置位置を調べ、壁面や屋根裏空間などへの取り付けを含めて、お客様のご要望に最適となるアンテナ工事を提案できる。実際の施工も、アンテナ設置や配線なども含めて丁寧。アンテナ工事後もおおむね5年以上のアフターサービス、保証期間を用意している、などの充実したサービスを用意していることが多くなります。

デメリットとしては、業者の数が多く、中にはサービスや施工品質が粗悪な業者も存在するため、お客様ご自身で優良な業者を判断される必要があるという点です。

優良な業者を見分けるポイントとしては、メールやフリーダイヤルへの問い合わせへの対応が迅速で丁寧か。公式サイトなどで工事に使用するアンテナや機器のメーカーや型番、工事の価格体系などが明確であるか。相見積もりに対応できるかなどの点になります。

その上で、実際に複数の業者に相見積もりを依頼し、見積もり内容の比較や、見積もり時の対応の丁寧さなどから、もっとも優良と思われる業者をお選びになることがオススメと申せます。

特にデザインアンテナの設置では、安定した受信感度の確保や、壁面への丁寧な施工が重要となります。そのため特に、プロのアンテナ工事業者でも、優れた業者へのご依頼が、成功のポイントと言えます。

アンテナ工事の電波調査とお見積り、また各アンテナ工事業者の特徴や、優良な業者のより詳しい選び方などについては、以下の各コラム記事で、それぞれ詳しくご説明しております。

・地デジ放送、衛星放送(BS/CS)テレビアンテナ工事の現場で必要な「電波調査」の方法とは?

・地デジや衛星放送のテレビアンテナ工事費用がいくらかわかる「見積もり」とは? 業者、会社ごとの設置費用の相場や選び方を解説

・新築などの家屋でテレビアンテナ工事を頼む際のおすすめ業者はどこ? 依頼の流れから費用の相場まで、業者の選び方を徹底解説!

・アンテナ工事会社のおすすめの選び方!業者別の特徴や費用相場を比較&解説

・業種別・アンテナ設置工事の標準価格と対応できる工事

・アンテナ工事の料金はいくら? 業者ごとの相場、必要な工事の選び方
・地デジ用テレビアンテナの本体価格と業者に依頼した場合の工事料金の相場とは? 適切な地デジアンテナ選びと費用の相場を解説!

・テレビアンテナ工事は即日で設置できる? 依頼可能な業者と方法・費用

・新築のアンテナ工事はどこに頼む? 費用から依頼まで、業者の徹底比較&選び方を解説!

・新築のテレビアンテナ工事をどこに頼むか。おすすめの業者の選び方・相場比較・依頼できる施工の種類・費用を解説

・新築住宅のテレビアンテナ設置工事の種類や業者の選び方、費用を解説!【地デジ・あさひアンテナ】

・新築、既存住宅のテレビアンテナ工事はどこの業者に頼むか? おすすめ会社の選び方を、費用から依頼の流れまで徹底比較&解説!

・新築物件、中古物件、修理など各種テレビアンテナ工事を頼むおすすめ業者はどこ? 依頼できる業者選びの比較ポイント徹底解説!

・テレビアンテナ工事の専門業者は他の業者とどう違う? 技術から費用の相場まで比較しておすすめ業者の選び方を徹底解説!

デザインアンテナ以外の地デジアンテナとは?

以下の項目では、ご参考までに、デザインアンテナと並ぶ現在の主な地デジアンテナ機種「八木式アンテナ」「ユニコーンアンテナ」について、主にデザインアンテナとの比較を中心にご紹介します。

なお、地デジアンテナ各機種の比較については、以下の各コラム記事でも詳しくご紹介しております。

・ご要望別・地デジアンテナの機種と設置の方法

・屋外用地デジアンテナで最強と呼べるランキングでも人気おすすめモデルの選び方は? アンテナを室内空間に設置する方法も紹介!

・戸建て住宅のテレビアンテナ工事で人気のアンテナ機種は? 料金や工事費用の相場、失敗しない業者の選び方も解説!

・通販で買える新築戸建てにおすすめ地デジ用UHFアンテナの高性能機種は? 素子数や外観などの選び方、可能な工事の費用も解説

・地デジテレビアンテナの種類とは? 地上デジタル放送用UHFアンテナの特徴とモデルの違い、適した工事の選び方を解説!

・地デジ用テレビアンテナ各種類の違いと選び方とは? 戸建て住宅への設置や交換する方法、工事費用はいくらかの相場も解説!

・地デジ用テレビアンテナの種類と選び方とは? アンテナ本体の特徴と価格、設置の費用、業者による工事料金の相場まで解説!

八木式アンテナ

八木式アンテナはここまでの各項目でもご説明した通り、デザインアンテナより一世代前の地デジアンテナであり、その弱点をカバーすべく開発されたデザインアンテナとは対照的な特徴をもつアンテナ機種になります。

あらためて簡単にまとめると、八木式アンテナは素子数別のモデルが豊富で、素子アンテナの構造や指向性の高さで、本体の地デジ受信性能が高く設置費用などの金額も安い半面、屋根の上のマストに設置される昔ながらの形状で、外観性や、風雨などへの対候性ではやや弱い機種になります。

そのためデザインアンテナが使用できない弱電界地域や高層建築の周辺でも、安定した受信性能を実現できます。一方で外観性の弱さに伴い、景観地域では使用できないこともある。越境問題や太陽光パネルへの悪影響が生じることもあるなどの問題もございます。

また八木式アンテナは風雨などの影響を受けやすいため、平均的なアンテナ寿命も10年程度になります。気候の安定した場所では10年以上、安定して使用できるケースもございますが、逆に台風や積雪が多いなど自然環境の厳しいエリアでは、10年未満でトラブルが発生する場合も出てまいります。

八木式アンテナの弱点のうち、対候性については、素材や設計などの工夫により風雨や腐食などへの耐久性を高めた高耐久モデルや塩害用、雪害用モデルなどが存在し、このようなモデルを採用することで、経年劣化に対する一定の対策になりえます。

また八木式アンテナを、目立たず風雨なども避けやすい壁面やベランダ内外に設置するという方法もございますが、この場合、設置位置が低くなることから、受信感度も低くなる可能性があるため、ご注意ください。

なお当あさひアンテナでは、八木式アンテナについて、DXアンテナ製の軽量モデルで、耐風性、防水性も高い高品質20素子モデル八木式アンテナ「UA20」に、屋根馬やマストなどの基本設置具。同軸ケーブル、防水処理をセットにして、税込み15,000円からでご案内しております。

他にも、各素子数モデル、高性能パラスタックアンテナ、雪害用、塩害用モデルなどもご用意しておりますので、受信環境、自然環境の異なるさまざまな現場での工事にもご対応できます。

八木式アンテナやその各種モデルについては、以下の各コラム記事でも詳しくご説明しております。
・地デジテレビアンテナ界の最長老「八木式アンテナ(八木アンテナ)」とは?特長や設置位置、メリット・デメリットまで解説!

・地デジ「八木式アンテナ」に適した住宅の条件とは? アンテナ設置工事の特徴や種類を徹底解説!

・屋外用地デジアンテナは八木式アンテナが最強? 人気のデザインアンテナ、ユニコーンアンテナと特徴比較&おすすめの選び方紹介

・新築戸建てのテレビアンテナ工事費用を安くできて高性能の八木式アンテナとは? アンテナ種類の選び方や業者の料金相場を解説

・高利得、高性能な地デジ用パラスタックアンテナ徹底解説

・地デジUHFアンテナのオールチャンネル対応とローチャンネル用とは? テレビが映らない原因と受信レベルを上げる対処を解説!

ユニコーンアンテナ

ユニコーンアンテナは、八木式アンテナとデザインアンテナ双方の長所を引き継ぎ、弱点を抑えることができる第三世代機種として、マスプロ電工が開発した地デジアンテナ機種「U2CN」のことになります。

ユニコーンアンテナは高さ約67センチ、直径は12センチから14センチ程度の円筒形のアンテナ本体を持つ地デジアンテナで、カバーに隠されたアンテナ下部の設置部で、マストの先に固定されるようにして設置されます。

主な設置位置は八木式アンテナ同様の屋根の上、またサイドベースを用いて屋根の張り出し部(破風板)や壁面の高所に固定したマストの先になり、アンテナ本体が屋根の上に位置するよう設置されます。

ユニコーンアンテナの特徴は、非常にスタイリッシュな形状から、屋根の上に出る形で設置しても、住宅の見た目や景観にほとんど悪影響を与えない。したがって景観地域でも使用でき、越境問題や太陽光パネルへの悪影響も生じない。

さらに風雨などを受け流せる形状から、自然環境による経年劣化も進みにくく、耐用年数に関してもデザインアンテナとほぼ同等になるというメリットが存在します。

受信性能に関しても、本体の受信性能は20素子相当モデルのみですが、設置位置が高くなるため、受信感度が向上しやすい特徴があります。

そのためデザインアンテナを設置できない、やや電波レベルの弱いエリアや、高層建築物の近隣、住宅密集地などでも、問題なく設置できるケースが多くなるのです。

一方、ユニコーンアンテナの弱点としては、素子アンテナではなく、デザインアンテナよりさらに指向性が低い(正面側の受信範囲が広い)点から、同じ20素子相当の八木式アンテナに比べるとやや受信性能が低く、基本的には強電界地域から中電界地域向けの機種になること。

また最新機種であるため、現状の地デジアンテナでは設置費用がもっとも高額になる。和風建築など住宅の様式によっては、アンテナのデザインが調和しない場合もあるなどの点がデメリットになります。

なお当あさひアンテナでは現在、アンテナ本体や設置具、ケーブルなどの基本部材をセットにしたユニコーンアンテナの基本設置工事を、業界最安に挑む「キャンペーン価格」でご提供しております。詳しくは弊社フリーダイヤルやメールフォーム、LINEアカウントまでお問い合わせください。

ユニコーンアンテナについての詳細は、以下の各コラム記事でもご説明しております。

・地デジアンテナの最先端、ユニコーンアンテナとは? 特徴、メリット、工事費用の相場まで徹底解説!

・ユニコーンアンテナの特徴と評判、設置工事の費用とは? 地デジ用アンテナ各機種のデザインとメリット、失敗を避ける方法を解説

・外見、寿命、性能すべて優れるテレビアンテナ・ユニコーンアンテナとは? 特徴とメリットデメリットから設置工事の料金まで紹介

デザインアンテナの設置工事・まとめ

デザインアンテナは、その見た目の良さと、自然環境に強く長持ちするといったメリットから、現在では、主に受信環境に恵まれた都市部の住宅街などを中心に、新規地デジアンテナの設置工事では、一番人気を誇る機種になっております。

ただ上記の通り、デザインアンテナは受信環境により、やや設置場所を選ぶアンテナにもなります。

そのため電波塔からの距離や周辺環境により、受信できる地デジ電波レベルが弱いエリアでは、デザインアンテナではなく、高い受信性能と指向性を誇る八木式アンテナ。また八木式アンテナとユニコーンアンテナの長所を兼ね備えたユニコーンアンテナを選ぶ必要が出るケースもございます。

これら地デジアンテナの設置に当たっては、まずご自宅での慎重な地デジ電波調査に基づき、安定した受信が可能となる選択肢の中から、お客様のご予算やご希望に適した機種や工法をお選びになることが重要です。

そしてデザインアンテナの設置を含め、的確なアンテナ機種や工事を行うためには、まずは優良なアンテナ工事業者をお選びになることが重要と申せます。

本文でも申しあげしたが、当あさひアンテナでは、各種地デジアンテナ機種の取り付けに加え、BS/CSアンテナやブースター、分配器など各種機器の追加設置工事に関しても、すべて国産大手メーカーの高品質機器をご用意し、業界最安に挑み続ける、低価格かつわかりやすい価格体系でご案内しております。

弊社では現地に出張しての、事前の電波調査とお見積もりのサービスも、出張費やキャンセル費など各種費用も含めた「完全無料」の0円で実施しております。さらに他社との相見積もりや、またお見積りからの即日工事、夜間工事にもご対応いたします。

電波調査にあたっては、お住まいの各場所、各部屋で、安定した地デジ電波が受信できる位置を、スポットレベルで確認していき、現場の状況で可能である限り、デザインアンテナの壁面取り付け、屋根裏空間への設置なども含めて、お客様のご要望に対応できるアンテナ工事の実現に最善を尽くします。

契約の後、実際の施工にあたっては、高い技術と経験、実績、専門知識を持つ弊社スタッフのアンテナ職人による完全自社施工で、弊社モットー「見えないところも綺麗に」に基づき、受信性能やアンテナの外観性、風雨などに強い丈夫な設置はもちろん、普段は目に見えない屋根裏空間などの配線も、丁寧で見やすい施工を実施いたします。

アンテナ設置の所用時間については、設置するアンテナ機種や基数、現場の条件などによっても変動しますが、最短で30分から、長くても2時間程度のスピード施工を心がけております。

アンテナ取り付け作業の完了後は、お住まいの各部屋にあるテレビやアンテナコンセントで、十分な受信レベルが確保できているかを必ず確認した上で、工事の完了といたします。

工事料金のお支払いについても、現金だけでなく、各種クレジットカード、paypayなどの電子マネーにも対応しており、お客様には余計なお手間をかけないよう心がけております。

工事後のアフターフォローについても、業界最長クラスである工事完了日からの「10年長期保証」をご用意しており、万が一の不具合についても、お客様にはご心配をかけることなく、末永くご安心していただけます。

お住まいの壁面や屋根裏空間などへのデザインアンテナ設置をはじめ、見栄えのいい、また風雨などに強く長持ちするテレビアンテナ設置をお求めのお客様は、まずは当あさひアンテナのフリーダイヤルへのお電話、メールフォーム、LINEまで、どのようなご相談でも、お気軽にお寄せください。

お住まいの大切な設備の一環として、施工内容、工事費用とも、必ずやご満足いただけるアンテナ工事を実現すべく、弊社が誇る高い技術力で全力を尽くして施工いたします。

 

アンテナ本体 型番

  • デザインアンテナ

    型番:UAH201(最新モデル)
    (同軸ケーブル:白か黒の2色のうち、おすすめは外壁になじむ色)

    工事費込み 25,000円(27,500円税込)

    カラーバリエーションはオフホワイトライトブラウンスーパーブラックブラックブラウンの4色から現場で選択することが可能です。同じUHF20素子相当のデザインアンテナを比較した場合、業界トップクラスの受信性能、高利得を誇る大手DXアンテナ社製。本体の厚みはわずか119mm、サイズは高さ590mm×幅220mmで業界最小クラス。コンパクトサイズのため狭い屋根裏や天井裏などへの取り付けも最適。壁面に取り付けの場合は、極細のビスを6箇所打ち込んで金具を取り付け、金具にガチャンと本体をはめ込みボルトを締めるだけの簡単施工が可能なため建物へのダメージを極力軽減できます。ブースターが必要な場合はUAH201の背面にスッキリ取り付けられる構造になっており、表にブースターが露出しないので外観もキレイに保てます(弊社では電波状況が悪くない限り、なるべくブースターも屋内の、分配器の近くに隠してしております)。修理の場合、ブースター内蔵タイプのデザインアンテナとは異なり、ブースターだけの交換をできるメリットがあります。太陽光発電システムや片流れ屋根で屋根上に屋根馬を立てられず昔ながらの八木アンテナを設置できない住宅にも最適。耐風速(破戒風速)50m/sですが、屋内や外壁など、強風の影響を受けにくい取り付け位置と形状をしているため、災害にも強いアンテナとなっております。当店人気ナンバー1の地デジアンテナでございます。

  • 八木アンテナ

    型番:UA20(最新モデル)
    工事費込み 22,000円(24,200円税込)

    その昔、八木秀次博士が発明した形状(魚の骨のような形状)からマイナーチェンジを繰り返し洗練されたフォルムとなり、中・弱電界エリアにも対応可能な安心のDXアンテナ社製。UHF20素子アンテナの性能で、吹きさらしで障害物の少ない屋根上に設置することが多いため利得が高くなっております。万が一、壁面や屋内でデザインアンテナを取り付けられない物件 にも最適。従来の鉄製の太いワイヤーとは異なり、ステンレス製の丈夫で錆びにくいワイヤー(支線)を採用。アンテナマストから屋根の四隅に向けて4本の支線を張り巡らせ、さらに張り巡らせた支線の途中からも屋根馬に向けて4本の支線をバランスよく張り、合計8本の支線で頑丈に設置しております。サイズは51.8cm×34cm×101.4cmとなっており、VHF(アナログアンテナ)と比較して、大幅なサイズダウンと軽量化がなされています。しかも耐風速(破壊風速)50m/s。地デジ放送が始まる前の時代より、屋根上に設置するアンテナは災害に強くなっていると言えるでしょう。当店で人気ナンバー2の地デジアンテナでございます。

  • 2K4K8K対応 BS/CS110度アンテナ

    型番:BC45AS(最新モデル)
    工事費込み 18,000円(19,800円税込)

    2018年12月1日以降、実用放送開始予定の4K8K衛星放送(NHKのみ4K&8Kを同時配信)に備えてオールマイティーなDXアンテナ社製のBC453をBS放送、CS放送をご覧になりたいすべての方へ提供しております(大規模な集合住宅は例外)。従来の2K専用BS/CS110 度アンテナと同じでサイズで円盤の直径は45センチ。そうでありながら、電送周波数の帯域が広いため、従来のフルハイビジョン(2K放送・約200万画素)からスーパーハイビジョン(4K放送・約800万画素/8K放送・約3,300万画素)まで受信可能です。「大は小を兼ねる」と言えます。2020年のオリンピックに向けて4K8Kの実用放送がますます拡充されるということが総務省より発表され、各メーカーの4K8Kテレビは増産がはじまり、その価格も落ち着いてきました。そのような状況のなか、あさひアンテナにも2K4K8K対応BS/CS110度アンテナの問合せが数多く寄せられております。最新式のアンテナでも、大量仕入れでコストをおさえて仕入れておりますので、低価格を実現できました。