通販で買える新築戸建てにおすすめ地デジ用UHFアンテナの高性能機種は? 素子数や外観などの選び方、可能な工事の費用も解説

2023年06月30日

あさひアンテナ アンテナ工事 無料相談
新築戸建て住宅のマイホームを建てられた方が、新しい家へとお引越しされる際に、あらかじめ行っておくべき工事、作業は数多くございます。その中でも重要なもののひとつが、地デジ(地上デジタル放送)や衛星放送(BS放送、CS放送)をご覧になるための、テレビアンテナ設置をはじめとする、アンテナ設備のご用意です。

最近では従来のテレビ放送だけでなく、インターネットによる番組、動画などの配信も発達しているため、地デジや衛星放送のチューナーがなく、直接、ネットや各種サイトに接続でき、多彩なコンテンツをお楽しみいただける「チューナーレスTV」も人気を集めております。
また今では地デジやBS放送、CS放送の各チャンネルの視聴方法も、アンテナなしで視聴できるケーブルテレビ(CATV)、フレッツなど光回線を利用した光テレビ(ひかりTV)などが存在します。
これらのTV視聴方法は毎月の視聴料が必要な半面、初期費用がテレビアンテナ設置より安いことが多く、またその他の各種サービスとセットで加入する。キャッシュバックなどさまざまなキャンペーンの適用などにより、総額が割引になることもあるなどの理由から、特に地デジ放送の受信環境が悪い、また台風や積雪などが多いため、TVアンテナではトラブルが生じやすいエリアのご家庭などでは重宝されております。

ただ、いわゆる「終の棲家」など、長きにわたって暮らし続けることを前提としたマイホームであれば、いったん設置した後は、ほぼ永続的に地デジやBS放送の無料チャンネルを、料金が不要で視聴できるテレビアンテナの設置が、長い目で見ればランニングコストもかからずお得と言えます。
ただテレビアンテナを設置するエリアによっては、前述のように地デジの受信状況が悪い、自然環境が厳しくアンテナトラブルが起こりやすいなどのデメリットも生じます。また近年では、新築住宅にもデザイン性の高いおしゃれな家が多くなっており、そのようなご自宅のオーナー様には、テレビアンテナを設置することで、住宅の外観性を崩したくないと思われる方も多くおられます。

しかし現在では、地デジアンテナでは、昔ながらの八木式アンテナの他にも、外観性、対候性に優れたデザインアンテナ。またそれに加え受信性能も高いユニコーンアンテナのような新モデル。さらにパラボラアンテナであるBS/CSアンテナにも、さまざまな性能を持つモデルが登場していることをご存じでしょうか?
このようなモデルは、現在ではインターネットでご検索なされば、サイトの通販などで、お手軽な価格で購入することもできます。

そこで当コラム記事では、新築や既存の戸建住宅に設置される地デジ用、衛星放送用の各種テレビアンテナについて、ご家庭で安定してテレビ電波を受信し続けることができる受信性能。風雨や積雪、潮風など厳しい自然環境にも影響されず長きにわたり受信性能を維持できる対候性。またコスト、コスパの面や、住宅の外部に設置しても家屋の見た目を損なわないデザイン性など、さまざまな性能において最高と呼べる、高性能のテレビアンテナ機種を一覧でご紹介してまいります。
またお客様それぞれのご希望や、設置されるご家庭の環境に合わせ、一番の高性能と言えるアンテナ機種、取り付け工事の選び方。またさまざまな設置工事の方法にも対応できるプロのアンテナ工事業者などのポイントも、2023年(令和5年)度の新着データに基づいてご説明いたしますので、TVアンテナ工事についてご要望をお持ちのお客様には、必ずやお好みのテレビアンテナ機種、および適した設置工事の方法をご検討いただけることと存じます。

地デジ放送の仕組みとは?

お客様のさまざまなご要望にマッチする地デジアンテナをお求めになるためには、まず地デジ放送の仕組みをご理解いただき、ご自宅の地デジ受信環境や周辺環境に適応する地デジアンテナ(UHFアンテナ)機種の中から最高のものをお選びいただく必要がございます。そこで、まずは地デジ放送の概要について解説してまいります。
地デジ放送とは、東京都墨田区押上に位置し、現在では東京のランドマークとしても知られる東京スカイツリーをはじめ、日本各地の要所に設置され、多くの都道府県をまたぐ広範囲に地デジ電波を送信する大規模な「送信所」。また送信所からの距離や地形などの影響で、送信所ではカバーできないエリアを補足する、大小の「中継局」などの「地デジ電波塔」から地デジ電波を送信することで、日本国内のほとんどのエリアで受信できるテレビ放送です。
現在の地デジ放送。またそれ以前のアナログテレビ放送は、どちらも地上に設置された電波塔から放送電波を送信しているため「地上波(テレビ)放送」とも呼ばれます。
現在の地デジ放送は、日本国内にて不特定多数の人々が視聴する事を想定したテレビ放送であり、個々の住宅などに、地デジ電波を受信するための地デジアンテナを設置する。またはワンセグ、フルセグの受信機器を利用することで視聴できます。

地デジ放送の電波とはどういうものか?

現在、地デジの電波塔から送信される「地デジ電波」「UHF(極超短波)」のうち「470MHz(メガヘルツ)から710MHz」の周波数帯を利用しており、その波長の長さは「40センチから60センチ」程度になります。
ちなみにアナログ放送時代の放送電波は、NHK、広域民放では「VHF(超短波)」のうち「90MHzから222MHz」までの周波数帯。また一部の都府県で別個に存在し、その都府県内を放送エリアとする独立放送局の地方チャンネルでは、現在の地デジ放送と同じ「UHF波」のうち「470MHzから770MHz」までの周波数帯が使用されていました。
電波には周波数帯が低い(波長が長い)ほど広がりやすく、障害物があってもその向こう側に回り込みやすい。また薄い壁などは通り抜けて遠くに届きやすい。一方で電波に乗せることができる情報量は少なくなるという「音」に似た性質。逆に周波数が高く(波長が短く)なるほど直進性が強くなり、障害物にぶつかると遮られてしまい、向こう側に回り込みにくい。一方で電波に乗せられる情報量は多くなるという「光」に似た性質をもつようになります。
現在の地デジ放送に使用されるUHF波は、高層建築物などの障害物にぶつかってもある程度は向こう側に回り込める。また一般的な住宅の壁であれば、減衰(電波レベルの弱まり)は生じるものの通り抜けることができるなど、音に近い性質もございます。
ただ、アナログ放送時代のVHF波に比べると周波数帯が高くなっているため、アナログ放送時代に比べると、電波がビルなどの障害物にぶつかった場合、反射して遮られてしまい、向こう側に回りにくい。反射により電波の方向が変わりやすいなどの性質もございます。
そして地デジ放送は地上の電波塔から送信するという点。およびUHF波の特性から、日本国内でも各エリアで、地デジ電波塔からの距離や、電波を遮断する地形などの影響により、受信できる地デジ電波のレベル(強度)に差がございます。
この受信できる地デジ電波レベル差によって、日本国内を大まかにエリア分けしたものが「電界地域」です。ただ電界地域とは、地デジ放送業界やアンテナ機器会社などで個別に使われる基準であり、法律や学術的に統一された定義はございません。
そのため使用する場所によって基準が異なる場合もございますが、一般的な区分では、電波レベルを表す単位「㏈(デシベル)」を基準に、その一帯で受信できる地デジ電波レベルが、
・80㏈以上であれば「強電界地域」。
・80㏈から60㏈であれば「中電界地域」。
・60㏈以下であれば「弱電界地域」。
と定義することが多くなります。他にも基準の数値がやや異なる事、また60㏈前後を基準に、強電界地域と弱電界地域の二種のみに分類する事もございます。いずれにせよ電波塔から遠くなるほど地デジ電波強度が弱まることで、電界地域が変化するほか、山地や建築物などの障害物によっても電波が遮断されて、各電界地域の範囲が決まってきます。
また各電界地域においても、電波塔からの距離などで受信できる電波レベルが変化してまいります。さらに同じ場所で受信できる地デジ電波のレベルも常に一定ではなく、年間を通した季節、気候の影響などで、おおむね「6㏈程度」の変動が生じます。他にも雨や雪など天候が悪い際には、電波を吸収する水分によって減衰が起こり、地デジや衛星放送などの電波状態が悪化します。
他にもエリア的には強、中電界地域の範囲内であっても、高層建築の近隣、住宅密集地など周辺の状況によって、局地的な一部エリアや、住宅の壁面など低い位置で受信できる地デジ電波レベルが、電界地域の基準以下になるケースもございます。
そのため各電界地域は正確に分類できるものではなく、あくまでおおまかな目安にすぎないとご理解ください。
一方で、地デジ放送では使用されるUHF波の波長が短くなった結果、受信する地デジアンテナの小型化が可能になったという面もございます。現在の地デジアンテナは、UHF波を受信することから「UHFアンテナ」とも呼ばれ、従来の八木式アンテナのほかに、デザインアンテナ、ユニコーンアンテナ等の新機種も登場しております。
ただ地デジアンテナの受信性能は、その形状や設置する位置にも影響されます。基本的に地デジアンテナは各モデルによって、強電界から中電界地域用、弱電界地域用など、各電界地域向けの機種に分かれます。またアンテナを設置できる位置に関しては周辺環境などの影響もございますが、強電界地域では住宅の外壁や屋内などを含めて幅広い位置に設置可能なのに対し、弱電界地域では屋根の上などの高所に高性能な地デジアンテナを設置することが基本となります。中電界地域はその中間にあたります。
他にも、地デジ放送にUHF波が使われるようになったことで、地上から高度が上がるにつれ、数メートル単位で波を打つように、受信できる地デジ電波のレベル(強度)が強弱を繰り返す「ハイトパターン」という性質。一般的な地デジ電波塔の大半から送信される、地面と水平の波長を描くUHF波「水平偏波」と、一部地域の電波塔で、携帯電話やスマートフォンなどの電波と入り混じることでの電波障害「混信」を防ぐため送信される、地面と垂直に波長を描くUHF波「垂直偏波」の違い等がございます。
これら地デジ電波(UHF波)の特性については、以下の各コラム記事でも詳しくご説明しております。
・地上デジタル放送の「地デジ電波」基礎知識

・地デジアンテナ設置に重要となる「強電界地域」「中電界地域」「弱電界地域」とは

・地デジ電波の強さと品質を示す「dB」「MER」「BER」とは何か?

・地デジの「水平偏波」「垂直偏波」の違いとは?

・地デジアンテナを設置する高さの設定で重要となるハイトパターンとは? 地デジ電波を受信するために適切なアンテナの高さとは?

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地デジ放送とかつてのアナログ放送の違いとは?

かつての日本におけるテレビ放送は、1989年(平成元年)にNHKの衛星放送がスタートするまでは、1953年(昭和28年)に放送が開始された、アナログテレビ放送が唯一のものでした。ただしこのアナログ放送とは、地デジ放送のスタートに伴い、地デジと区別するために登場した新しい名称(レトロニム)であり、かつては単にテレビ放送、または衛星放送と区別するため地上波放送とも呼ばれていました。
ただ平成の中期頃より、世界的にアナログ技術からデジタル技術の転換が進んだこと。さらに携帯電話の爆発的な普及から、有限な公共の資源であり、それまでテレビ放送が大半を使用していた電波の周波数帯を、携帯電話などの通信用に大きく空ける必要が出たのです。
そこで政府の主導により、2003年(平成15年)12月1日正午より、現在の地デジ放送が導入されました。
アナログ放送から地デジ放送の転換については、視聴する一般世帯でも、アナログ放送時代に地方チャンネル用のUHFアンテナを設置していた世帯を除き、新しくUHFアンテナの設置。およびテレビ機器を地デジチューナー内蔵のハイビジョン対応テレビに買い替える必要があったため、しばらくは移行期間として、地デジとアナログ放送の双方が並行して放送されていました。
しかし2011年(平成23年)7月24日に、一部地域を除き、従来のアナログ放送が完全停波(終了)したことで、日本の地上波テレビ放送は、地デジ放送へと完全に転換されたのです。
現在の地デジ放送と過去のアナログ放送の違いとして、アナログ放送は、テレビの映像信号、音声信号を電気信号に変換して、その信号をそのまま電波の強弱として送信していました。対する地デジ放送では、映像、音声の信号をまず「0」「1」のデジタル信号に変換し、このデジタル信号を電波の波長に乗せて送信することにより、必要な電波の周波数帯を削減しながら、アナログ時代よりも格段に大容量の情報を送信することが可能になったのです。
現在の地デジ放送ではデジタル化によって、アナログ放送の時代に比べ、より少ない周波数帯でも、約4.5倍のデータを送信できるようになっております。この情報の大容量化で、従来のアナログ放送に比べて、地デジではまず映像が、16.9ワイドの画面で解像度は1920×1080の、2Kフルハイビジョン(FHD)への高画質化。音声の音質もCDレベルの高音質化を実現しました。
他にも大容量の情報送信力を生かして、字幕放送や副音声による解説。番組表や、放送中に文字などでさまざまな情報、ニュースを確認できるデータ放送。ご自宅からリモコンでテレビ番組のクイズやプレゼントに参加できる双方向通信。それぞれの画質は低下しますが、ひとつの放送局(チャンネル)で、同じ時間に別個のふたつの番組を放送できるマルチ編成など、アナログ放送時代には考えられなかったさまざまな機能が追加されております。
また電波の放送や受信障害については、アナログ放送の時代では、テレビの電波レベルが弱い状態になると、テレビ画面がちらつく。また画面全体のひずみや、ゴーストと呼ばれる、画面が二重、三重に重なって映るといった画面の乱れが起こりました。ゴーストは、主に建物などに反射したアナログ放送などの電波が、何重にもなってテレビアンテナで受信されることから起こった現象です。
これら画面の乱れは、アナログ放送が映像信号を電波の強弱によって送信していたことにより、ノイズの混入などによる電波の乱れがそのまま映りの乱れとして現れたものです。
しかし地デジ放送では、映像信号をデジタル化して送信しているため、電波の乱れなどによりデジタル信号にエラーが生じても、ある程度であれば受信時に修復できるようになりました。そのため地デジ放送では、正常に受信できる環境であれば、どこであっても画像にノイズなどが混じらない、クリアな映りの映像と音声をご視聴になれます。
半面、エラーの量が一定を越えると、画面にブロックノイズというモザイク状の乱れが生じる他、エラーが一定水準を越えてしまうと、テレビ画面に「E201」「E202」などのエラーコードとメッセージが表示され、地デジ放送がまったく映らない事態になります。
なお、ブロックノイズやエラーコードが表示されてテレビ画面が映らない事態は、地デジの受信状態やアンテナの問題だけでなく、ケーブル配線部や、テレビ本体などのトラブルでも起こり得るためご注意ください。
なお地デジ放送の画面が乱れる、映らないといったトラブルの原因や対処法は、以下の各コラム記事でも詳しく解説しております。
・一時的にテレビ画面が乱れる場合の原因と対策・徹底解説!

・電波障害? テレビが映らない原因はアンテナトラブル? 確認と対処法

・テレビ側で地上デジタル放送(地デジ)のチャンネルスキャンができないときの受信、設定の対処方法

・地デジ、衛星放送で起こりえる電波障害の種類とその対処法

・一部屋だけテレビが映らない不具合の原因と対処法

・地デジ・BS/CS放送のテレビ画面が乱れる原因とその対策

・BS/CS衛星放送は映るのに地デジ放送が映らない場合の対処法

・「700MHz電波障害」とは何か?

地デジ放送で視聴できるチャンネルと放送の形式は?

現在の地デジ放送で視聴できる番組は、アナログ放送時代と同じく、ほぼ日本全国で受信できるNHK、広域民放と、前述した一部都府県で別個に存在し、その都府県内を放送エリアとする、東京都の東京MX、千葉県の千葉テレビなど、独立放送局の地方チャンネルが存在します。
これらのチャンネル、特にNHKや広域民放は、災害などの非常時には緊急情報を拡散する役割もある基幹放送であるため、基本的には日本国内で地デジアンテナなどの地デジ受信設備。ワンセグ、フルセグの受信機器を持っていれば、不特定多数の誰でも無料で視聴できます。
そしてこれらのチャンネルは、すべて同じUHF波で送信される地デジ放送であるため、住宅などにアンテナを設置する際には、多くの場合、一基の地デジアンテナですべて受信することが可能です。
ただ地域によっては、NHK、広域民放と地方チャンネルを送信する電波塔が別々である場合があり、そのため現場によっては、各電波塔から届く、NHKや広域民放と、地方チャンネルの電波の方向が大きく異なる場合もございます。
そして地デジアンテナのほとんどの機種には、アンテナの特定方向(正面)のみで受信性能が高まる「指向性」という性質がございます。この指向性については、詳しくは後の項で解説いたしますが、地デジアンテナは、基本的には地デジ電波が届く方向に正面側を向けて設置する必要がございます。
そのため、NHKや広域民放の電波と、地方チャンネルの電波が届く方向が大きく異なり、地デジ電波が建物などにぶつかって方向が変わった「反射波」と呼ばれる電波も存在しない現場では、まずメインの地デジアンテナをNHK、広域民放用とし、地方チャンネルを視聴する場合には、別個に地方チャンネル用の地デジアンテナを設置する必要がございます。
なおテレビの「チャンネル」とは、本来は英語でふたつある水面や海などを結ぶ細長い水面、つまり海峡や水路を意味する「channel」という単語が由来で、チャネルと読むこともございます。
その意味から、テレビ放送や無線通信などで、情報を伝える経路である電波の周波数帯も指すようになり、いわゆるテレビ放送の「チャンネル」と言う言葉が広まりました。他にも「経路」というニュアンスの広がりから、名詞としては溝や堀、水道、または道路やその道順、ルートなどの意味。他にも電子機器の回線や経路。流通や経済の分野でも、流通、販売の経路。そして動詞では、伝える、疎通する、運ぶ、輸送する、渡すなどの意味を持つようになりました。
そして現在の地デジ放送では、UHF波の470MHzから710MHzの周波数帯を、約6MHzずつ、13から62の「チャンネル(ch、物理チャンネル)」に分けて、NHKや広域民放、独立放送局などの地デジ放送局に分配しています。この周波数帯を示す物理チャンネルの番号が、テレビなどで各放送局を視聴する際に、リモコンの数字ボタンなどで選択する「チャンネル番号」になります。
ちなみにアナログ放送時代に使用されていた電波の周波数帯を物理チャンネルに置き換えると、VHF波は1から12。UHFは13から62のチャンネルにあたります。
地デジ放送で分配された個々の物理チャンネルは、さらに14のセグメント(周波数帯)に分けられて使用されます。地デジ放送の各チャンネルの送信には、うち13セグメントが使われ、残る1セグメントでは情報を送信せず、隣接するチャンネルとの混信、干渉を防ぐための、隙間の周波数帯として利用されます。
そして使用される13セグメントのうち、12セグメントが、通常のテレビ機器などで視聴できる2K画質のフルハイビジョン放送、すなわちフルセグ放送に使用されます。そして残りの1セグメントが、いわゆる「ワンセグ放送」に使用されています。
ワンセグ放送とは、地デジ放送がスタートした際、一般的であった「ガラケー」と呼ばれる携帯端末、また携帯ゲーム機などに向けて、解像度の低いQVGA(320×240、320×180)画質で、フルセグと同じテレビ放送を行うもので、名称も「1セグメント」に由来します。
当時の携帯端末は液晶画面が小さかったため、QVGAでも視聴には十分の画質を持つ映像となったのです。
ただ近年では、かつてのガラケー端末に代わり、画面が大きく、フルハイビジョン(FHD)以上の画質にも対応できるスマートフォンやタブレット型パソコンなどの携帯端末が普及しているため、スマホなどの端末でワンセグ放送を受信できる機器はほとんど見られなくなっております。
しかしワンセグ放送には、通常の地デジ放送(フルセグ)より受信しやすいメリットがあるため、現在でもフルセグが受信できない場合や、非常時などの予備的な放送として、フルセグ・ワンセグ対応型のポータブルテレビ。災害時用のテレビ・ラジオ一体型機器。カーナビゲーション・システムなどに利用されております。
なお、地デジ放送の独立放送局(地方チャンネル)や、関東地方の各地方チャンネルについては、以下の各コラム記事で詳しくご紹介しておりますので、参考にしていただければ幸いです。
・地方チャンネル(独立放送局)とはどういうものか?
・東京都のローカル局「東京MX」とはどんなテレビ局か?
・神奈川県のローカル局「テレビ神奈川(tvk)」とはどんなテレビ局か?
・埼玉県のローカル局「テレビ埼玉(TVS)」とはどんなテレビ局か?
・千葉県のローカル局「千葉テレビ(ちばテレ、CTC)」とはどんなテレビ局か?
・群馬県のローカル局「群馬テレビ(群テレ、GTV)」とはどんなテレビ局か?
・東京MXは東京都以外でもテレビで視聴できる? 日本各地でエムキャスなどにより東京MXその他の地方チャンネルを見る方法

お客様満足 あさひアンテナ アンテナ工事

衛星放送の仕組みとは?

次に、地デジ放送とは別に、人工衛星から放送電波が送信され、衛星放送用のBS/CSアンテナを使って受信できる、衛星放送の仕組みについても簡単にご説明いたします。
衛星放送とは、地上よりおよそ36,000キロ上空で、赤道の真上を地球の自転に合わせて周回していることから、地上から見れば、常に空の同じ位置に止まって見える人工衛星「静止衛星」から、地上に向けてテレビやラジオの放送電波を送信する放送の形式です。
より正確には、地球上にある衛星放送の送信局から、赤道軌道上の静止衛星に向けて電波を送り、その電波を受け止めた人工衛星が、地球上の広範なエリアへと電波を送り返すという仕組みです。なお地上の送信局から人工衛星に向けて電波を送信することを「アップリンク」。人工衛星が地上へと電波を送り返すことを「ダウンリンク」と呼びます。
アップリンクの段階で、宇宙空間の静止衛星まで送信された電波のレベルは弱くなりますが、受け止めた静止衛星で電波を増幅してダウンリンクを行うため、電波の強度を高められ、地上の一般家庭などに設置された、直径45センチほどの小型のパラボラアンテナでも、衛星放送の受信が可能となるのです。
日本の衛星放送では、このダウンリンクする電波が、宇宙空間から日本国内の全域を、スポットライトで照らすような形で照射されているため、基本的には日本国内の全域で、BS/CSアンテナの設置により衛星放送の受信が可能となります。
そして日本の衛星放送では、ダウンリンク時の電波として、「マイクロ波」の一種「SHF(センチメートル波)」でも、周波数帯が12GHz(ギガヘルツ)前後であることから「12GHz帯」と呼ばれる電波が利用されております。
12GHz帯の電波は周波数帯が非常に高くなり、その波長の長さは「25ミリ前後」です。そのため地デジ放送のUHF波に比べても、その性質が光に近く、非常に直進性が強くなるため、宇宙空間からの長距離を送信される衛星放送の電波には適しているのです。
この衛星放送の特徴は、地上に設置された多数の電波塔から地デジ電波を送信する、地上波放送の地デジ放送とは異なり、宇宙空間の静止衛星より地上へと12GHz帯の電波を送信するため、一基の人工衛星で日本国内など、広範囲に向けて効率的に大容量の情報を送信できる点。また地上の山地などの地形、高層建築物などの障害物の影響を、ほとんど受けないという点です。
さらに地上で大規模な災害が発生しても、地上の送信所が稼働しており、BS/CSアンテナが設置されていれば、日本国内のどこでも引き続きテレビ放送を視聴できるといった点も、非常時のメリットとして挙げられます。
ただその反面、静止衛星から地上に向けて、光に近い性質で直進的に送信される12GHz帯の電波は、地デジ放送のUHF波とは違って、建物の屋根や壁に遮断されてしまうため、シンプルな透明ガラスである窓の付近を除いて、建物の中にはほとんど届きません。
同じ理屈で、静止衛星から地上のBS/CSアンテナに届くまでの経路に、山地や建築物などの大きな障害物はもちろん、樹木やその枝葉、電柱や電線、また洗濯物などのささいな障害物があるだけでも12GHz帯の電波は遮断されやすく、BS/CSアンテナの側で十分な電波が受信できず、受信障害が起こることもございます。
また12GHz帯の電波は波長が短いため、地上で雨粒や雪がその波長の幅に近くなる豪雨、降雪などの天候の際には、12GHz帯の電波が空中で雨や雪に吸収されてしまい、乱反射も生じて受信障害にいたる「降雨減衰」「降雪減衰」が発生することもございます。
他にも一基の静止衛星から、日本国内の全域を照らし出すように12GHz帯の電波を送信している形式から、国内の北部や南端部、離島部などでは、中央部に比べて静止衛星からの距離が長くなる分、減衰により電波レベルがやや弱い状態になる場合もございます。
これら衛星放送の電波の性質については、以下のコラム記事でも詳しくご説明しております。
・衛星放送(BS放送・CS放送)の「テレビ電波」基礎知識

衛星放送で視聴できる放送やチャンネルとは?

現在、日本の衛星放送と言えば「BSデジタル放送」「CSデジタル放送」がよく知られています。いわゆるBS放送、CS放送であるこれらの他にも、最近の新着情報では「新4K8K衛星放送」がスタートしたことも話題になっております。
この項では、これら衛星放送における各放送の種類や、視聴できるチャンネルについて解説してゆきます。

BSデジタル放送

BSデジタル放送とは、衛星放送に使用される静止衛星の中でも「放送衛星(Broadcast Satellite)を使用する衛星放送です。
一般的にはBS放送の名称で知られますが、1989年(平成元年)にBS放送がスタートした際は、かつての地上アナログ放送と同じく、アナログ形式で放送されていました。
現在のBSデジタル放送は、2000年(平成12年)12月1日に、BS放送におけるデジタル放送として、地デジと同じく、従来のアナログBS放送と並行する形でスタートしました。その後、アナログのBS放送は、地上波のアナログ放送と同じく、2011年7月24日に放送を終了しています。現在のBSデジタル放送は、地デジ放送と同じく2Kフルハイビジョンの高画質放送やマルチ編成、データ放送、双方向サービスなどの多様なサービスが存在します。
元来、BS放送は、日本国内における、地上波放送の受信格差を改善するために解説された衛星放送で、日本国内における不特定多数を対象にした放送です。そのため日本国内では、BS/CSアンテナを設置することにより、地デジ放送と同じく、誰でもBS放送を視聴できます。
現在の放送衛星は東経110度に位置しており、放送されるチャンネルには、無料放送チャンネルとして、地上波と同じ基幹放送に当たる、NHKや各広域民放のチャンネルが存在します。これらのチャンネルは、地デジと同じくBS/CSアンテナを設置するだけで、無料で視聴でき、放送内容も地デジの各チャンネルとは異なります。他にも2023年現在、「TwellV(トゥエルビ)」「放送大学」「BS松竹東急」「BSJapanext」「BSよしもと」などの無料チャンネルが存在します。
他にも、有料チャンネルとして「WOWOW」「スターチャンネル」「BSアニマックス」「日本映画専門チャンネル」その他、複数のチャンネルが存在し、各チャンネルと月額契約を結び、月々の視聴料を支払うことで視聴できます。

CSデジタル放送

CSデジタル放送とは、放送用の静止衛星として「通信衛星(Communication Satellite)」を用いる衛星放送です。通信衛星とは、もともとは企業や事業者による通信を想定した人工衛星でしたが、1989年(平成元年)に放送法が改正されて、一般世帯向けのテレビ、ラジオなど放送用にも利用できるようになりました。
なおBS放送とCS放送の違いは、日本の放送法における、人工衛星の区分に基づくものでした。しかし現在では、BS放送、CS放送に、実質的な差は少なくなっております。
日本のCS放送は、民間放送事業者による放送事業として1992年(平成4年)にスタートして以降、さまざまな事業者が参入し、1996年(平成8年)には、いち早くCSデジタル放送も行われております。
その後、多くの事業者の参入や撤退などの変遷を経て、現在のCS放送は、東経110度の通信衛星を用いる、110度CS放送「スカパー!」。そして東経124度、128度の通信衛星を用いる、124度/128度CS放送「スカパー!プレミアムサービス」の二種類になっております。
双方とも、放送事業者との契約を結んだ、特定の視聴者を対象とする放送になります。110度CS放送「スカパー!」には、大半が有料チャンネルながら、約80のさまざまな専門チャンネルを放送しております。また124度/128度CS放送「スカパー!プレミアムサービス」は、4K対応が1チャンネルと、それ以外がすべてハイビジョン対応である、約130以上の有料チャンネル、約100チャンネルのラジオ放送が存在します。
それぞれのサービスは、ご家庭にてアンテナやチューナーなどの対応する受信設備を整えた上で、各サービスと基本契約を結び、ご視聴になりたいチャンネルと、1チャンネル単位から月額契約を結ぶことで視聴できます。このようにCS放送は大半が有料チャンネルながら、多チャンネルからお好みのチャンネルを選んで視聴できることが最大の魅力です。
また110度CS放送「スカパー!」に関しては、一基のBS/CSアンテナでBS放送と同時に受信できる他、現在のテレビ、レコーダーなど受信機器の多くも、BS放送、110度CS放送のチューナーを内蔵しているため、CS放送の代表的なサービスとなっております。

新4K8K衛星放送

「新4K8K衛星放送」は、2018年(平成30年)12月1日より放送をスタートした、衛星放送における4K、8K放送です。
4Kや8Kとは、従来の地デジやBS、CSデジタル放送の画質である、2Kフルハイビジョン(FHD)画質よりもさらに高画質な映像を指します。
前述のようにフルハイビジョン画質の解像度は1920×1080で約200万画素。横の解像度が約2,000であることから「2K」と呼ばれます。なお「K」とは「1,000」の単位の省略形です。
対して4Kの解像度は3840×2160で、約800万画素。8Kでは7680×4320で、約3,300万画素になります。画素数で言えば4Kは2Kの4倍。8Kは4Kのさらに4倍、2Kの16倍に当たります。4K、8Kとも、やはり横の画素数のおおよその数を表したものです。
4Kや8Kの映像は非常に高精細で、遠くにある木の枝や髪の毛までも鮮明に見て取ることができます。また表現できる色彩や色調の変化、光のコントラストなど範囲も拡大。現実の風景と変わらないほどリアルで立体感ある映像の他、従来の2K映像では画面がつぶれがちだった、暗いシーンや太陽光がさす明るいシーンなどでも、細かい陰影や明るさの差を表現することが可能となっております。
また一秒間に表現できる動画も2K放送より格段に多くなり、なめらかな動きを見ることができる他、音声に関しても8Kでは最大22.2chサラウンドにまで対応しているので、音の臨場感をも感じられます。
そして新4K8K衛星放送とは、従来のBS放送、CS放送に、このような4K、8K映像対応のチャンネルが追加されたものを指します。放送される映像の品質以外は、これまでのBS放送、CS放送と違いはありません。したがって有料チャンネルとの契約を除き、ご自宅に4K、8Kのテレビと衛星放送の受信環境があれば、4K、8K放送を視聴できることになります。
ただ一点、注意すべきポイントとして、2018年以前の古いBS/CSアンテナ、およびアンテナ配線部のままでは、新4K8K衛星放送のチャンネルの多くを視聴できないケースがございます。これは、各チャンネルに使用される電波の違いによるものです。
従来の2K衛星放送では、右回りの螺旋を描いて送信される「右旋円偏波」という電波が利用されていました。ただ新4K8K衛星放送のスタートに当たり、追加される4K、8Kのチャンネルに対し、右旋円偏波で使用できる、空きの周波数帯が不足したのです。
そこで右旋の電波の残り周波数帯には、基幹的なチャンネルである、BS放送のNHK、広域民放の無料4Kチャンネルを割り当て、それ以外の4K、8Kチャンネルには、新しく左周りの螺旋で送信される「左旋円偏波」を導入し、その周波数帯を割り当てたのです。
近年のBS/CSアンテナは、右旋と左旋、双方の電波を受信できる、2K4K8K対応のモデルになっており、配線部のケーブルや機器も4K8K(3224MHz)対応型が使用されるため、4K8Kのすべてのチャンネルを受信し、4Kや8Kのテレビで視聴できることになります。
しかし2018年以前のBS/CSアンテナは、右旋の電波しか受信できない2K対応型になる他、当時のケーブル配線や配線部の機器も、左旋の電波の周波数帯には対応できないことがございます。
この場合は、4Kテレビを設置しても、新4K8K衛星放送のうち右旋の電波で送信される、BS放送のNHK、広域民放の4Kチャンネルしか受信、視聴できないことになります。したがってすべての4K8Kチャンネルを視聴するためには、アンテナ本体や配線部、機器類のうち。4K8K放送に対応できない部分を、対応可能なものに交換する必要がございますので、どうかご注意ください。
なお新4K8K衛星放送や、視聴するために必要なアンテナ機材などについては、以下の各コラム記事に詳しい解説がございます。参考にしていただければ幸いです。
・新4K8K衛星放送とは? 4K、8Kテレビの購入後に必要なアンテナ工事と費用の相場、おすすめ業者の選び方まで徹底解説!

・「新4K8K放送」を視聴するためのアンテナ工事、配線について徹底解説!

・「新4K8K衛星放送」のご視聴に必要な機器・完全チェック!

・超高画質!4K・8K放送の魅力と工事について

・2K放送と4K、8K放送の違い

地デジアンテナ(UHFアンテナ)の特性とは?

ここでは、各地デジアンテナ機種をご説明する前に、住宅の外に設置される地デジアンテナに共通する基礎知識をご説明してまいります。
前述した、アンテナ本体の前方のみで受信性能が高まり、その他の角度では電波がほとんど受信できなくなる「指向性」は、ほとんどの地デジアンテナ機種が備えるものです。地デジアンテナには、この指向性が高くなるほど、正面側での受信性能が高くなる性質があり、受信性能の高い地デジアンテナほど、指向性も高くなる傾向がございます、また指向性には、アンテナの正面以外から届く、ノイズとなる余計な電波をカットする機能もございます。
アンテナ本体の受信性能を示す基準には「素子数」「素子数相当」がございます。「素子(エレメント)」とは、アンテナでも地デジ電波を受信するパーツのことで、素子数が多いほど、受信性能が高まります。
この素子が外部から見て取れる「素子アンテナ」と呼ばれる地デジアンテナでは、受信性能を「素子数」で表し、素子が内部に隠れた地デジアンテナでは、素子アンテナの性能に換算した「素子数相当」で受信性能を表します。ただ同じ素子数(相当)であっても、素子アンテナはそうでないアンテナに比べ、受信性能が高めになる傾向がございます。
他にも、地デジアンテナの性能を示す基準には「動作利得(利得)」または「ゲイン(gain)」がございます。これは少し複雑になりますが、素子数によってアンテナが受信できる電波レベルに対して、アンテナから出力できる電波レベルを示すものです。具体的には受信した地デジ電波に対して、電波を出力できる効率の良さを表すもので、アンテナ前方の受信感度を示す数値とも言えます。
また地デジ放送における13chから62chの物理チャンネルの周波数帯域は、主に13chから30chの「L帯域」。13chから30chの「M帯域」。45chから62chの「H帯域」に分類されます。そして日本国内でも、地域によって、地デジ放送で使用されるこれらの帯域が異なります。
そして市販される地デジアンテナ(UHFアンテナ)にも、各帯域の受信に対応できる「LM帯域向け」「MH帯域向け」「全帯域対応」の種類が存在します。また13chから36chまでに対応する「ローチャンネル対応」。13chから44chまでに対応する「ロー・ミドルチャンネル対応」。45chから62chまでに対応する「ハイチャンネル対応」。そして13chから62chまで全帯域に対応する「オールチャンネル対応」のアンテナに分類される場合もございます。
したがって日本国内でも、各地域の地デジ放送で使用される帯域に対応できるアンテナを設置する必要がございます。
なおこれらの帯域別アンテナは、ローチャンネル対応やハイチャンネル対応など、受信できる帯域が限られるアンテナでは、オールチャンネル用アンテナと比較した場合、対応できる帯域の受信性能が高くなる特徴がございます。
そのため、地デジ放送に使用される帯域が限られるエリアでは、その帯域に絞り込んだアンテナ機種を使用する方が、安定した受信が可能となります。これら各帯域に対応できる地デジアンテナの機種については、各メーカーの公式サイト、ホームページや、カタログなどに情報がございます。
これら地デジアンテナの性能に関しては、下記の各コラム記事でも詳しくご説明しております。
・地デジのテレビアンテナで受信できる方向は指向性で決まる? アプリでアンテナの方向調整に最適な角度を調べる方法も徹底解説!

・地デジアンテナや無線通信用アンテナの性能を示す利得、動作利得とは何か? 素子数との違いなど地デジアンテナ基礎知識も解説

・テレビアンテナの性能を決める「素子」とは何か? 地デジアンテナ工事で重要な「素子数」を徹底解説!

・地デジ用テレビアンテナ工事にて設置する電界地域に最適な受信性能は「何素子数」タイプか? アンテナ機器の選び方を徹底解説!

・地デジ放送用テレビアンテナ、UHFアンテナ機種による素子数の違いとは? 高性能モデルや現場ごとに必要な素子数の機種を解説

地デジ・八木式アンテナ:受信性能が高性能。

八木式アンテナは、主に住宅の外、屋根の上などに見られる、魚の骨に例えられる形状の地デジアンテナです。アナログ放送時代からVHFアンテナ、UHFアンテナとして利用されてきた古典的なアンテナ機種であり、現在でも当時のUHFアンテナを地デジアンテナに転用している例も見られます。
戸建て住宅における主な設置場所は、屋根の上に固定されたマストの先端です。他にもサイドベースと呼ばれる固定具を使って、壁面やベランダの手すり部。またベランダ内部への設置、軒先、ベランダ天井から逆さに吊り下げる設置の方法もございます。
八木式アンテナの特性は、短い横棒である素子が露出した素子アンテナであり、モデルによって素子数のバリエーションが豊富で、受信性能が幅広く、強電界地域から弱電界地域まで、さまざまなエリアに対応できる点です。
具体的には、一般モデルで主に8素子、14素子、20素子の機種がございます。他にも、Ⅹ字型の部品に複数の素子パーツを設置する「高性能素子」を使用する高性能アンテナ「パラスタックアンテナ」では。27素子、30素子なども存在し、通常モデルの20素子より、はるかに受信性能が向上し、地デジ電波レベルの微弱な地域でも使用できます。
それに加えて、素子アンテナであること。基本的な設置位置が、周辺の障害物などに影響されにくい高所になることから、受信感度か高く、安定しやすい地デジアンテナになります。弱電界地域などでは、屋根の上などの高所に高性能の八木式アンテナを設置する以外に、地デジアンテナ設置の選択肢がない場合もございます。
他にもマストの先端に設置する工法では、マストの下部にBS/CSアンテナもセットで設置できます。特に屋根の上への設置であれば、八木式アンテナ、BS/CSアンテナとも、正確な角度調整が行いやすくなるメリットもございます。
総じて八木式アンテナは「受信性能がもっとも高性能な地デジアンテナ」であるといえます。
また古典的なアンテナ機種であることから、本体価格、設置費用がもっとも安く、リーズナブルである点も、八木式アンテナの大きな魅力です。
インターネットの通販サイトなどでは、20素子の通常モデルを4,000円から8,000円の価格帯で購入できる他、アンテナ工事の専門業者に設置を依頼した場合の、アンテナ本体や設置具、ケーブルなど込みの工事費の相場は15,000円から30,000円程度です。
一方で八木式アンテナのデメリットには、屋根の上で目立つ形状から、設置により住宅のデザイン性や景観を乱してしまう点が挙げられます。またそれに伴い、景観地域などでは条例により設置できない場合がある。隣家にアンテナの一部がはみ出す越境問題が生じることがある。太陽光パネルを設置する場合、アンテナが影を落として発電の邪魔になる場合がある、などの点が挙げられます。
もうひとつのデメリットとして、やはり屋根の上の設置により、雨風や雪、海沿いの潮風などの自然環境。またアンテナに鳥が留まることでの角度のズレや、フンを受けての劣化といった鳥害などに影響されやすく、経年劣化か進みやすい点です。
このような自然環境の厳しいエリアでは、八木式アンテナではやや寿命が短くなり、経年劣化が進んた場合には、角度のズレなどのトラブルが生じやすくなる場合もございます。
ただ自然環境や外観性への対策としては、外壁やベランダの内外、軒下など、設置場所を変えることで、目立たず風雨も避けやすくするという方法がございます。ただ設置位置が低くなることで、受信感度もやや低下してしまう場合があるのでご注意ください。
他にも、八木式アンテナの中でも、軽量でさびにくいステンレスモデル。防水加工を施したモデル。また気候対策を施した塩害用、雪害用などのモデルを、現場の環境に合わせて採用することで、ある程度、環境による経年劣化の問題を解決することができます。
なお八木式アンテナについての詳細、設置に関連する情報は、以下の各コラム記事にも詳しい解説がございます。
・地デジテレビアンテナの長老「八木式アンテナ(八木アンテナ)」とは?
・高利得、高性能な地デジ用パラスタックアンテナ徹底解説
・地デジ放送用テレビアンテナ「八木式アンテナ」に適した住宅の条件とは? アンテナ設置工事の特徴や種類を徹底解説!

地デジ・デザインアンテナ:対候性、外観性が高性能。

デザインアンテナとは、アナログ放送から地デジへと転換される間際の、2009年(平成21年)頃より急激に普及しはじめた、地デジアンテナの第二世代とされる機種です。
アンテナ機器部を、主に長方形で薄型のボックス状のケースに収めた、シンプルな形状が特徴です。戸建て住宅への主な設置位置は、住宅の壁面やベランダの手すり部に、専用の固定具を設置してアンテナ本体をはめ込む形になります。また八木式アンテナと同じく、屋根の上のマストに取り付けられる場合もございます。
また強電界地域など電波状態が良く、住宅の屋根材、建材が地デジ電波を通しやすく、屋内でも十分なレベルの地デジ電波を受信できる。屋根の上に電波を遮断する太陽光パネルや冬場の積雪などがない。屋根裏などへの点検口や、屋根裏内に設置可能なスペースがあるなど、現場の条件が整っていれば、屋根裏空間をはじめとする屋内への設置も可能です。
デザインアンテナは、その外観や取付位置から、平面アンテナ、壁面アンテナ、薄型アンテナ、フラットアンテナ、ボックスアンテナ、ケースアンテナなどとも呼ばれます。
デザインアンテナのメリットは、その形状と設置位置に加え、カラーバリエーションも豊富なことから、住宅の外観にもマッチして、目立たず住宅の見た目や景観を損ねない、感じのいい設置が可能という点です。したがって景観地域でも設置可能で、越境問題や太陽光パネルへの悪影響もありません。
さらに形状から雨や風、雪、また鳥などの自然環境にも影響されにくく、経年劣化を抑えられるため、寿命が長くなり、トラブルが発生しにくい点も大きなメリットです。特に屋根裏などの屋内設置が可能であれば、家の外観にまったく影響を与えず、自然環境によるアンテナへの影響もほぼ抑えられ、大幅に寿命を延ばす設置も可能です。
さらにデザインアンテナには、受信性能が低いため強電界地域用のモデルになるものの、高さ360ミリ、横幅150ミリ程度と、非常にコンパクトなモデル(マスプロ電工社製「スカイウォーリーミニ」)もあり、このモデルでは付属のスタンドによる、窓際などへの屋内設置も可能です。
デザインアンテナは「外観性、対候性において非常に高性能な地デジアンテナ」と呼ぶことができます。現に近年の地デジアンテナとしてはトップの人気を誇り、地デジアンテナに関する各種のランキングでも上位に数えられています。
一方でデザインアンテナのデメリットには、受信性能の面が挙げられます。デザインアンテナの主なモデルは、受信性能では20素子相当、26素子相当の二種類になります。受信性能を補足するため、電波を増幅するブースター内蔵のモデルも存在します。
カテゴリ的には素子アンテナでない分だけ、八木式アンテナと比べると同素子数相当でもやや受信感度が低くなります。特にデザインアンテナは、基本的な設置場所が外壁、ベランダなどやや低い位置になる分だけ、障害物などの周辺環境に影響されやすく、受信感度が低くなりやすい傾向がございます。
したがってデザインアンテナは、基本的に強電界地域から中電界地域向けのアンテナ機種になります。設置位置に関しても、現場に地デジ電波が届く方向へアンテナの正面を向ける必要があるため、住宅で設置できる壁面などの方向に制約が生じます。
また強電界地域など、電波レベルは十分なエリアであっても、設置する現場が高層建築の付近や住宅密集地などの場合は、周辺環境の影響から、特に低い位置での地デジ電波が遮断されてしまい、住宅の壁面などには設置できないケースも出てまいります。
また壁面に設置する場合には、壁に設置具を取り付けるためビス穴を開ける必要が出るのもデメリットです。ただこの点については、サイドベースなどを使用して、その他のアンテナ機種を壁に取り付ける場合にも同じデメリットが生じます。
ネットショップなどの通販サイトでの、デザインアンテナの実売価格の取扱は、20素子相当、ブースター非内蔵の通常モデルで、7,000円から10,000円強の価格帯です。26素子相当やブースター内蔵型になると、そこから20,000円強まで価格帯が広がります。
またアンテナ工事業者に依頼した場合では、20素子相当のアンテナ本体や設置具、ケーブルなど部材込み工事費用の相場は、およそ20,000円から40,000円程度の金額になってまいります。
デザインアンテナやその設置方法に関する詳細は、下記の各コラム記事でも詳しく解説しております。
・地デジ用テレビアンテナ一番人気のデザインアンテナとは? 価格から工事費用、料金相場、失敗しない業者の選び方まで徹底解説!

・台風対策に最適!地デジ「デザインアンテナ」と「ユニコーンアンテナ」とは?

・この最小デザインアンテナがすごい!スカイウォーリーミニ(マスプロ電工)

・デザインアンテナ工事の失敗例とは? メリット、デメリットから取り付け費用まで解説

・デザインアンテナ設置にデメリット? 工事の失敗例、費用や特徴、選び方、ユニコーンアンテナとの比較を解説

・徹底解説!屋根裏や天井裏にテレビアンテナは設置できる?

・徹底解説・地デジテレビアンテナを屋根裏設置する工事のメリットとデメリット、施工費用、取り付け可能な条件と対応業者は?

地デジ・ユニコーンアンテナ:外観性、対候性、受信性能が高性能。

ユニコーンアンテナとは、2017年(平成29年)に、「日本アンテナ」社、「DXアンテナ」社と並ぶ、日本三大アンテナメーカーの一社である大手メーカー「マスプロ電工」社から発売された、第三世代に当たる新しい地デジ用アンテナ機種です。
ユニコーンアンテナは、高さ672ミリ、横幅は143ミリから123ミリの、ほぼ円筒形の本体をマストの先に設置する、とてもスタイリッシュでスマートな印象の地デジアンテナです。ギリシャ神話に登場する角が生えた馬のような伝説上の生物、一角獣「ユニコーン」の角のような形状から、その名を付けられました。本体には、つやのない落ち着いた白と黒のカラーバリエーションもございます。
戸建て住宅におけるユニコーンアンテナの設置位置は、八木式アンテナと同じ屋根の上のマスト。またはサイドベースを使用して屋根の張り出し部や、壁面の高所など、屋根の上に近い高さに設置されます。
ユニコーンアンテナのメリットは、そのデザインから住宅の高所に設置しても装飾物のようで目立たず、住宅の外観性や景観を乱さない点がまず挙げられます。それに伴い、景観地域でも使用できることが多い。越境問題も起こりにくく、屋根の上の太陽光パネルの邪魔にならない。同じマストにBS/CSアンテナを設置でき、角度調整が行いやすいなどのメリットがございます。
さらにその形状から、吹きさらしの高所に設置されても雨や風などを受け流せ、雪も積もりにくい、鳥も止まりにくいなどの特徴があり、経年劣化を抑えられて寿命が延び、トラブルが起こりにくい点も大きなメリットです、
受信性能に関しては、本体の受信性能は20素子相当のみで、同素子数の素子アンテナ(八木式アンテナ)に比べると受信感度は低めになります。ただ設置位置を高く取れるため、周辺の障害物などの環境に影響されにくく、受信感度が高くなります。その受信性能は、20素子相当のデザインアンテナを、受信に適した環境で壁面に設置した場合と同等となっております。
前述の通りデザインアンテナは設置位置が低いため、強電界地域などでも高層建築の近隣や住宅密集地などでは、壁面などに設置しても地デジ電波が遮断されてしまい、受信ができないため設置できないケースもございます。しかし同じ環境でもユニコーンアンテナであれば、設置位置が高くなるため十分な地デジ電波を受信でき、設置可能なケースが多くなります。
ユニコーンアンテナは、特に住宅密集地への設置に適した地デジアンテナであり、八木式アンテナとデザインアンテナのメリットを兼ね備えた地デジアンテナとも言えます。総じて「外観性、対候性、受信性能の全般で高性能な地デジアンテナ」になります。
ただユニコーンアンテナのデメリットは、最新モデルであるため、取扱のネットショップなどで実売価格も8,000円台から16,000円程度。アンテナ工事業者に、アンテナ本体や基本部材をセットにした設置工事を依頼した場合の金額も、30,000円から50,000円程度の相場になるなど、設置にかかる費用が地デジアンテナではもっとも高価格になる点が挙げられます。
また高所に設置できるとはいえ、本体の受信性能は、同素子数から高性能機種の八木式アンテナには及ばないため、基本的には中電界地域から強電界地域での使用が推奨され、弱電界地域では使用できないケースもある点。純和風の家など、住宅の様式によっては、そのデザインがミスマッチとなり、外観性を乱す場合もある点などもデメリットと言えます。
なおユニコーンアンテナの詳細については、以下の各コラム記事でもご紹介しております。
・地デジアンテナの最先端、ユニコーンアンテナとは? 特徴、メリット、工事費用の相場まで徹底解説!
・台風対策に最適!地デジ「デザインアンテナ」と「ユニコーンアンテナ」とは?

BS/CSアンテナの高性能モデルとは?

戸建て住宅などの建築物に設置されるBS/CSアンテナは、基本的にパラボラアンテナの一種類のみになります。パラボラアンテナとは、「ディッシュ(dish:皿)」とも呼ばれる「放物面反射器(反射器)」を中心としたアンテナになります。
BS/CSアンテナの場合、ディッシュ部で静止衛星からの12GHz帯の電波をまっすぐ受け止め、放物面に反射させて、ディッシュの中央部に集中させます。その部分には、アームによって固定された「コンバーター(変換器)」が位置し、その一次放射器に電波を集めます。
コンバーターでは、周波数の高さからケーブル(アンテナ線)で送信すると減衰が激しくなる12GHz帯の電波を、送信に適したMHz帯の電波に変換します。なおこのとき、前述した右旋円偏波は「1032MHzから2072MHz」の周波数帯に、左旋円偏波は「2224MHzから3224MHz」の周波数帯に変換されます。
この周波数帯をケーブルから送信して、屋内のテレビなど受信機器のBS/CSチューナーに送ることで、衛星放送の各チャンネルが視聴できるのです。またコンバーターは周波数帯を変換する電子機器であるため、ケーブル配線部のブースター電源か、チューナー端子から給電する形での、電源設定が必要となります。
現在の主なBS/CSアンテナは、前述のように同じく東経110度に位置するBS放送、110度CS放送の双方を受信できる上、新4K8K衛星放送もすべて受信できる、2K4K8K対応BS/110度CSアンテナになります。
他にも、静止衛星の方向が異なる124度/128度CS「スカパー!プレミアムサービス」の受信に使うプレミアムサービス専用アンテナ。BS放送と110度/124度/128度CS放送のすべてが受信できるマルチアンテナなどがございます。
BS/110度CSアンテナに関しては、基本的な構造はメーカー、モデルは違ってもどれも同じになるため、コンバーター性能の微妙な違いが出る程度で、ディッシュが同サイズである限り、受信性能にほとんど違いは生じません。
BS/CSアンテナは、ディッシュが大きいほど受け止められる電波の量も大きくなり、受信性能が高まります。ディッシュのサイズは直径のセンチ数で表され、一般の戸建住宅向けである45型(直径45センチ)の他、アパートやマンションなど住宅の規模によってサイズが決まる、集合住宅での共同受信用の、50型、60型、75型、90型、120型などが存在します。
なお戸建て住宅でも前述の降雨、降雪減衰への対策や、静止衛星からの距離によりやや電波レベルがやや弱まる地域では、50型、60型などやや大型のディッシュサイズのアンテナが使用されることもございます。
BS/CSアンテナの設置位置の条件は、まずBS放送、110度CS放送の静止衛星の方向である、南西側の東経110度へと、正確に向けることができる位置になります。このアンテナ角度の調整は、仰角(上下角)、方位角(左右角)とも、ミリ単位で正確に調整する必要があり、わずかなズレでも受信性能が大きく低下することがございます。
他にも前述の通り、12GHz帯の電波はわずかな障害物にも遮断されてしまうため、アンテナを向けた東経110度の方向にわずかな障害物がある場合でも、受信障害が発生してまいります。そのためBS/CSアンテナを向ける方向に障害物がなく、また将来にわたって障害物の発生が予想されない場所を設置位置に選ぶ必要がございます。
逆に言えばこの条件を満たしていれば、BS/CSアンテナは特に設置位置を選びません。角度調整の行いやすさや配線のまとめやすさなどでは、360度を見渡せる、八木式アンテナなどと同じ屋根の上のマストが適していますが、他にも住宅の壁面、ベランダの手すりや内部などへの設置も可能です。
また前述の通り、12GHz帯の電波は住宅の内部には届きませんが、唯一の例外として、窓ガラスが透明な一枚板のフロートガラスであれば、窓を通過して屋内に届くため、十分な電波が差し込む窓があれば、自立スタンドに立てたBS/CSアンテナを窓際に立てる形での室内設置も可能となります。
そしてBS/CSアンテナ(パラボラアンテナ)のバリエーションとしては、本体色は、太陽光の影響による各部の劣化や熱による歪みなどを抑えることができる白系統が基本ですが、太陽光に強い塗料を用いたカラーバリエーションもあり、現場に合わせて住宅の外観性を損なわない色のアンテナが選ばれることもございます。
またBS/CSアンテナはディッシュの形状から風雨などの影響を受けやすく、またミリ単位のずれで受信性能が低下するため、設置には精密な角度調整と、風雨などに影響されにくい頑丈な設置、および風雨を避けやすい設置位置の選択などが重要になります。
近年ではさまざまな工夫で耐風性能を高めたBS/CSアンテナも登場しており、中でも日本三大アンテナメーカーのひとつ「DXアンテナ」社の「BC453SG」は、高耐風モデルBS/CSアンテナの代表的な製品になります・
「BC453SG」は、2K4K8K対応の45型BS/CSアンテナですが、ディッシュ部に無数の小さな穴があいた「パンチングメタル」仕様により、ディッシュ部が風を通すため風圧を受けにくい。またマストへの固定金具の強化や、コンバーターアームとディッシュ下部をプラケットで接続するなどの工夫により、風圧を受けても各部のズレや歪みが起こりにくい設計になっております。
これらの工夫により「BC453SG」は、受信可能風速50m/s、復元可能風速60m/s、破壊風速70m/sと、一般的な同サイズのモデルに比べて、格段に高い耐風性能を備えております。
結論として、BS/CSアンテナの設置に関しては、安定した受信をはじめ、風雨を避けやすい対候性や、住宅の外観性など、重視すべき要素や、考えられる問題の解決のため、ご自分のご要望に合ったアンテナモデルや設置位置を選ばれると良いでしょう。
ちなみにインターネット通販などで取扱のあるBS/CSアンテナの実売価格は、通常の45型の本体のみで7,000円から12,000円程度であり、設置具やケーブルなどがセットで割安になる商品も存在します。またアンテナ工事業者に依頼する場合の、BS/CSアンテナ設置費用の相場は、45型アンテナ本体や設置具、ケーブルなど込みの基本設置費用で、15,000円から30,000円台になっております。
またBS/CSアンテナの各モデルや性能などに関する詳細や関連の情報は、下記の各コラム記事でも詳しくご紹介しております。
・BS/CSアンテナ(衛星放送用アンテナ)の基礎知識

・台風対策に最適! 究極の高耐風BS110度CSアンテナ「BC453SG」(DXアンテナ)

・BS/CSアンテナの設置方法と工事費用の目安

・衛星放送用バラボラアンテナ・BS/CSアンテナの種類と選び方とは? 地デジテレビアンテナとの違い、家屋への設置工事を解説

・衛星放送用BS/CSアンテナの種類と性能とは? 地デジテレビアンテナとの違い、設置工事の方法から機種の選び方まで解説!

・BS/CSアンテナには電源が必要? テレビから衛星放送用アンテナに電源設定を行う方法

・BS放送、CS放送を視聴する衛星放送用テレビアンテナを室内に設置する方法とその条件、おすすめの設置用製品とは?

・室内に衛星放送用のBS/CSアンテナを設置してBS放送、CS放送のテレビ番組を観る方法、5大チェックポイント解説!

・BS/CSアンテナ(衛星放送用)を室内に設置する方法

・住宅でBS/CSテレビアンテナを屋外の見えない位置に設置する方法は? ベランダ内などに隠して設置できる会社や注意点を解説

・BS/CSアンテナの角度調整に重要な「指向性」とは? 人工衛星の方向を確認できるスマホアプリ「BSコンパス」も徹底解説!

・雨や雪が降るとBS、CSの衛星放送が映らなくなる原因と衛星放送用テレビアンテナを調整して映るようにする対処方法とは?

・BS/110度CSアンテナで安定して衛星放送を受信できる設置の場所とアンテナの向きや角度を正確に調整する方法

新築住宅へのテレビアンテナ設置に必要な費用とおすすめのアンテナ工事業者

ここまで各テレビアンテナ機種の価格や、業者に依頼した場合の設置費用の相場をご説明してまいりましたが、これらの設置費用は、戸建て住宅に各種アンテナを設置し、一本のケーブルで屋内の一ヵ所のテレビ機器などと接続するだけの、最低限の配線を行う「基本設置工事」の費用となります。
実際の新築戸建て住宅で、各種アンテナ設置および複数の部屋で配線工事を行う場合には、アンテナ本体の基本設置費用に加え、住宅で必要なレベルまで電波レベルを増幅する「ブースター(増幅器)」。そしてケーブルを通じてテレビ電波を各部屋のアンテナコンセントまで分配するための「分配器」などの設置費用もかかり、それぞれの機材の設置工費(機材費用含む)も別途で加算されます。
その他、お客様のご要望や、現場の条件などに応じて必要となる追加工事や機材の費用が加算される可能性もあり、それらの合計が新築住宅へのアンテナ工事費用の総額となります。
新築住宅へのアンテナ設置工事に必要な費用、総額の相場としては、地デジアンテナ設置のみであれば、使用する機種にもよりますが「40,000円から80,000円」程度。地デジとBS/CSアンテナのセット設置であれば「70,000円から150,000円」程度になります。
これらの費用の幅は、使用するアンテナ本体や設置位置、その他、必要な機材や追加工事の総額の他、ほぼ同内容の工事であっても、担当するアンテナ工事業者によっても大きく変わってまいります。
新築住宅へのテレビアンテナ工事を依頼できる業者には、主に、アンテナ本体を購入できる近隣の家電量販店やホームセンターに申し込む他、新築住宅の建築を担当したハウスメーカーのオプション工事への申し込み。そして当あさひアンテナのようなアンテナ工事のプロである専門業者がございます。
ただ、家電量販店、ホームセンターやハウスメーカーのアンテナ工事には、多くのメリットもございますが、一方でこれらの店はアンテナ工事の受け付けを行う窓口にすぎず、実際に工事を担当するのは、さまざまな工事を全般的に請け負う、つまりアンテナ工事の専門家ではない、町の電気店や工務店などの「下請け業者」になります。
そのため、工事を請け負う業者からの仲介手数料など「中間マージン」が発生して、上記の相場でも高額な価格帯など、工事価格が割高になる。また担当する工事業者によって施工技術にバラツキが出て、難しい施工には対応できない、施工の細かい部分が粗雑といったケースもある。また電波調査や見積もりに別途費用が発生するケースがある他、見積りと実際の工事が別日程になり、即日工事が難しく、工事の完了までに手間がかかるなどの問題点もございます。
一方、アンテナ工事の専門業者の場合は、当あさひアンテナを例に挙げると、まず地デジ、BS/CSアンテナの設置工事に関しては、完全自社施工や、メーカーからの大量仕入れによる、個人では難しいレベルの大幅値引きなどにより、国産一流メーカーの高性能モデルや基本部材をセットにした工事費用を、業界最安に挑む低価格で提供しております。
また現地に出張しての電波調査や見積もりが、出張料やキャンセル料なども含めて完全無料で、相見積もりにも対応可能。お見積りにご納得いただければ即日工事も可能。綿密な電波調査と、アンテナ工事の豊富な経験、実績を活かして、現場の条件で可能なアンテナ工事の中から、お客様のご要望にもっとも適した施工をご提案できる。
実際の工事では、受信性能はもちろん、アンテナの設置や配線なども見た目が整ってトラブルなども起こりにくい、高品質な施工を実施。
工事日のお支払いも現金だけでなく、クレジットカードや電子マネーなどにもご対応。さらに施工後も長くご安心いただけるよう、業界最長クラスのアフターフォロー「10年保証」もご用意しております。
受信性能、対候性、外観性など、さまざまな側面で高性能となるアンテナ本体や設置場所を含め、高品質なテレビアンテナ設置を低価格でお求めになりたい方。また即日工事など素早い対応をお求めの方。設置後の長期保証でご安心をお求めの方に置かれましては、当あさひアンテナなど、優良なアンテナ工事業者にご依頼になることをオススメいたします。
アンテナ工事を依頼できる業者の種類や、そのメリット、デメリット。またご影向ごとのおすすめ業者などの情報については、以下の各コラム記事をご参考にしていただければ幸いです。
・アンテナ工事会社のおすすめの選び方!業者別の特徴や費用相場を比較&解説

・業種別・アンテナ設置工事の標準価格と対応できる工事

・アンテナ工事の料金はいくら? 業者ごとの相場、必要な工事の選び方

・テレビアンテナ工事は即日で設置できる? 依頼可能な業者と方法・費用

・新築のアンテナ工事はどこに頼む? 費用から依頼まで、業者の徹底比較&選び方を解説!

・新築のテレビアンテナ工事をどこに頼むか。おすすめの業者の選び方・相場比較・依頼できる施工の種類・費用を解説

・新築住宅のテレビアンテナ設置工事の種類や業者の選び方、費用を解説!【地デジ・あさひアンテナ】

・新築、既存住宅のテレビアンテナ工事はどこの業者に頼むか? おすすめ会社の選び方を、費用から依頼の流れまで徹底比較&解説!

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高性能なテレビアンテナモデル・まとめ

現在では、地デジアンテナ機種。BS/CSアンテナのバリエーションにも、さまざまなものが登場しております。これらの機種は、既存の機種では不足する性能をカバーする形で開発されたものが多くなります。他にも使えるのは強電界地域のみで、簡易的な地デジアンテナ機種になりますが、室内の卓上などに設置できる室内アンテナ、屋内屋外兼用アンテナなどもございます。
テレビアンテナの各機種には、外観性、対候性など、各性能に特化した機種が多い一方で、受信性能については、旧来の機種がもっとも高いといったケースもあり、どのアンテナが最高と言えるかは、お客様のご要望や、現場の条件によっても異なってまいります。

新築住宅へお引っ越しされる際の地デジ、BS/CSテレビアンテナを新規で設置。また既存住宅のアンテナ交換のご準備などにご要望をお持ちながら、どのような機種、設置場所が適しているかわからないと、疑問やお悩みをお持ちのお客様に置かれましては、ぜひ当あさひアンテナまでご相談をお寄せいただきたく存じます。
弊社では完全無料の電波調査とお見積もりにより、お住まいの環境と、お客様のご要望に最適となるアンテナ機種、設置方法を導き出し、業界最安に挑む設置の費用でご案内いたします。
せっかくの新規アンテナ設置ですので、弊社としても、お客様のご希望通りのアンテナ工事をお選びいただき、快適に地デジ、衛星放送を受信できるアンテナ工事を実現したく存じます。
各種アンテナ工事をお考えのお客様に置かれましては、当あさひアンテナへのお電話(フリーダイヤル)。または公式サイトのメールフォーム。LINEなどまで、どうかお気軽にお問い合わせいただければ幸いです。

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アンテナ本体 型番

  • デザインアンテナ

    型番:UAH201(最新モデル)
    (同軸ケーブル:白か黒の2色のうち、おすすめは外壁になじむ色)

    工事費込み 25,000円(27,500円税込)

    カラーバリエーションはオフホワイトライトブラウンスーパーブラックブラックブラウンの4色から現場で選択することが可能です。同じUHF20素子相当のデザインアンテナを比較した場合、業界トップクラスの受信性能、高利得を誇る大手DXアンテナ社製。本体の厚みはわずか119mm、サイズは高さ590mm×幅220mmで業界最小クラス。コンパクトサイズのため狭い屋根裏や天井裏などへの取り付けも最適。壁面に取り付けの場合は、極細のビスを6箇所打ち込んで金具を取り付け、金具にガチャンと本体をはめ込みボルトを締めるだけの簡単施工が可能なため建物へのダメージを極力軽減できます。ブースターが必要な場合はUAH201の背面にスッキリ取り付けられる構造になっており、表にブースターが露出しないので外観もキレイに保てます(弊社では電波状況が悪くない限り、なるべくブースターも屋内の、分配器の近くに隠してしております)。修理の場合、ブースター内蔵タイプのデザインアンテナとは異なり、ブースターだけの交換をできるメリットがあります。太陽光発電システムや片流れ屋根で屋根上に屋根馬を立てられず昔ながらの八木アンテナを設置できない住宅にも最適。耐風速(破戒風速)50m/sですが、屋内や外壁など、強風の影響を受けにくい取り付け位置と形状をしているため、災害にも強いアンテナとなっております。当店人気ナンバー1の地デジアンテナでございます。

  • 八木アンテナ

    型番:UA20(最新モデル)
    工事費込み 22,000円(24,200円税込)

    その昔、八木秀次博士が発明した形状(魚の骨のような形状)からマイナーチェンジを繰り返し洗練されたフォルムとなり、中・弱電界エリアにも対応可能な安心のDXアンテナ社製。UHF20素子アンテナの性能で、吹きさらしで障害物の少ない屋根上に設置することが多いため利得が高くなっております。万が一、壁面や屋内でデザインアンテナを取り付けられない物件 にも最適。従来の鉄製の太いワイヤーとは異なり、ステンレス製の丈夫で錆びにくいワイヤー(支線)を採用。アンテナマストから屋根の四隅に向けて4本の支線を張り巡らせ、さらに張り巡らせた支線の途中からも屋根馬に向けて4本の支線をバランスよく張り、合計8本の支線で頑丈に設置しております。サイズは51.8cm×34cm×101.4cmとなっており、VHF(アナログアンテナ)と比較して、大幅なサイズダウンと軽量化がなされています。しかも耐風速(破壊風速)50m/s。地デジ放送が始まる前の時代より、屋根上に設置するアンテナは災害に強くなっていると言えるでしょう。当店で人気ナンバー2の地デジアンテナでございます。

  • 2K4K8K対応 BS/CS110度アンテナ

    型番:BC45AS(最新モデル)
    工事費込み 18,000円(19,800円税込)

    2018年12月1日以降、実用放送開始予定の4K8K衛星放送(NHKのみ4K&8Kを同時配信)に備えてオールマイティーなDXアンテナ社製のBC453をBS放送、CS放送をご覧になりたいすべての方へ提供しております(大規模な集合住宅は例外)。従来の2K専用BS/CS110 度アンテナと同じでサイズで円盤の直径は45センチ。そうでありながら、電送周波数の帯域が広いため、従来のフルハイビジョン(2K放送・約200万画素)からスーパーハイビジョン(4K放送・約800万画素/8K放送・約3,300万画素)まで受信可能です。「大は小を兼ねる」と言えます。2020年のオリンピックに向けて4K8Kの実用放送がますます拡充されるということが総務省より発表され、各メーカーの4K8Kテレビは増産がはじまり、その価格も落ち着いてきました。そのような状況のなか、あさひアンテナにも2K4K8K対応BS/CS110度アンテナの問合せが数多く寄せられております。最新式のアンテナでも、大量仕入れでコストをおさえて仕入れておりますので、低価格を実現できました。