住宅でBS/CSテレビアンテナを屋外の見えない位置に設置する方法は? ベランダ内などに隠して設置できる会社や注意点を解説

2023年04月27日

衛星放送用のテレビアンテナ、BS/CSアンテナを家屋の外や屋内など、外から見えない場所に隠した設置を行う際に、BS放送、CS放送の安定した受信を実現する方法や、屋根の上や屋根裏空間など、住宅内でも設置が可能、不可能となる位置。そのような工事をやってみたいとのご要望に対応できる業者、会社などを解説する記事です。

テレビ放送がアナログ放送のみだった昭和の頃から、時代が流れるにつれて、戸建て住宅などに設置されるテレビアンテナにも、さまざまな変遷が見られています。
昭和のアナログ放送の時代は、テレビアンテナといえば屋根の上に設置される、魚の骨に似た八木式アンテナが大半でした。そのため現在でもテレビアンテナといえば、八木式アンテナの形状を連想される方が多いことと思われます。
しかし1990年代には、衛星放送のスタートにより、皿のような円盤を人工衛星の方向に向けた、衛星放送用のいわゆるパラボラアンテナが、多くの住宅でも見られるようになってゆきます。そして2000年代の、アナログ放送から地デジ(地上デジタル放送)への転換により、地デジアンテナにも従来にはなかった、さまざまなモデルが登場しております。

現在の地デジアンテナには、旧来の八木式アンテナだけでなく、壁面に設置できてカラーバリエーションも豊富な、薄型、平面状のデザインアンテナ。ポール状のスタイリッシュなデザインで受信環境のいい屋根の上などに設置しても、住宅の外観を乱さず調和するユニコーンアンテナなどが登場しており、特に住宅の外見や景観を気にされる方には好まれております。
ただ、衛星放送用のBS/CSアンテナに関しては、現在でも基本的にはパラボラアンテナの一種類のみであり、その円盤状のスタイルから、ご自宅に設置すると、どうしても目についてしまいます。そのため外観性を重視して、ご自宅の地デジアンテナにデザインアンテナやユニコーンアンテナを選ばれた方からは、BS/CSアンテナが目立ってしまっては意味がないとお悩みの声も多く聞かれます。

そこで当コラムでは、BS/CSアンテナを戸建て住宅へ設置する場合に、外部から見えない場所へ隠す形で取り付けるのに適した設置の場所。またそのような取り付けが可能となる現場の条件。さらに隠した設置に適したアンテナ商品や、そのような工事に対応できるアンテナ工事業者についてまで、詳しくご説明してまいります。
BS/CSアンテナ設置による、住宅の外見への影響が気になるお客様には、当コラムをご参考にしていただければ幸いに存じます。

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BS/CSアンテナの構造と衛星放送を受信する仕組み

今日、戸建住宅やマンションなどに設置されるBS/CSアンテナは、ほぼすべてが大きなお椀のような円盤上の、ディッシュと呼ばれる「放物面反射器」が本体部の多くを占めるパラボラアンテナになります。
衛星放送とはその名の通り、地球の上空、約35,786キロの宇宙空間で、地上からは上空の一ヵ所に静止して見える人工衛星「静止衛星」から、日本の場合では国内全域など、地球上の広範囲にライトを照射するような形で、光のように直進的な性質を持つ、高周波数帯の電波を送信しているテレビ放送です。
静止衛星は、実際には地球のまわり、赤道軌道上を周回しておりますが、回転の周期が地球の自転に同期しているため、地上からは静止して見えるのです。
現在の日本における衛星放送には、放送法上の定義などから、放送衛星を用いたBS放送。通信衛星を用いたCS放送があり、BS放送と110度CS放送「スカパー!」では、同じく東経110度に位置する静止衛星から電波を送信しております。そのため現在の一般的なBS/CSアンテナであるBS/110度CSアンテナを設置することで、どちらの放送も受信できます。
また現在のテレビなど受信機器には、一部のチューナーレスモデルなどを除いて、大半にBS放送、110度CS放送用のチューナーが内蔵されているため、ご自宅に衛星放送用のBS/CSアンテナを設置し、テレビなどと接続するだけでご視聴いただけます。
ただCS放送には、東経124度、128度の通信衛星を使用した「スカパー!プレミアムサービス」という別サービスがあり、こちらを受信するためには、プレミアムサービス専用アンテナ、またはBS放送、110度CS放送とプレミアムサービスのすべてを受信できるマルチアンテナが必要となります。
また2018年(平成30年)にスタートした新4K8K衛星放送は、BS放送、CS放送に新しく4K、8Kのチャンネルが追加されたものであるため、基本的に現在の2K4K8K対応BS/CSアンテナであれば、問題なく受信できます。ただ新4K8K衛星放送のチャンネルを導入する際、従来の衛星放送用の電波であった右旋円偏波ではチャンネルに配分できる周波数帯が不足したため、大半の4K8Kチャンネルでは新しく導入された左旋円偏波の電波を使って放送しております。
そのため、2018年以前の右旋円偏波しか受信できない2K対応BS/CSアンテナを設置している住宅では、新4K8K衛星放送の完全な受信のためにはアンテナを4K8K対応型に交換する必要がある他、場合によってはアンテナ配線部のブースター、分配器などの機器、またケーブルなども4K8K(3442MHz(メガヘルツ))対応のものに交換する必要が出てまいります。
いずれにせよ、BS/CSアンテナ(パラボラアンテナ)は、アンテナのディッシュ部で衛星から送信されるマイクロ波の一種、SHF(センチメートル)波でも12GHz(ギガヘルツ)前後の電波を受け止め、ディッシュ内部の放物曲面に反射させて、アームによってディッシュの中央部に固定されたコンバーター(変換器)の一次放射器へと集中させます。
コンバーターでは12GHz帯の電波を、ケーブルで送信することに適した周波数帯に変換してから、ケーブル配線部に送信します。ちなみにこのとき右旋円偏波は1032MHzから2072MHz。左旋円偏波は2224MHzから3224MHzの周波数帯に変換されます。
こうして衛星放送の電波は、電波を必要なレベルに増幅するブースター。各部屋へと分配する分配器などの機器を経由して、テレビなどの受信機器に送信され、チューナーを経由して衛星放送を視聴できることになります。
ちなみにパラボラアンテナの「パラボラ(parabola)」とはディッシュの内部である「放物線」の意味になります。ディッシュ(dish)とは英語で「皿」の意味で、反射器の形に由来する名称であり、アンテナそのものもディッシュアンテナと呼ばれることがございます。
またBS/CSアンテナは、ブースター内蔵型などを除く一般的な地デジアンテナとは異なり、コンバーターを作動させるために、どの機種でも電源の供給が必要となります。
なお新4K8K衛星放送を含む衛星放送やBS/CSアンテナの詳細は、以下の各コラム記事でも解説しております。
衛星放送(BS放送・CS放送)の「テレビ電波」基礎知識

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BS/CSアンテナで衛星放送の電波を安定して受信できる条件

BS/CSアンテナと衛星放送を受信する仕組みについての概要は、以上の通りです。
そしてこの仕組みに基づき、衛星放送の電波を安定して的確に受信するためには、いくつかの条件が必要となります。
第一にBS/CSアンテナは、ディッシュの角度や方向を仰角(上下角)、方位角(左右角)とも、BS放送、CS放送の人工衛星の方向、主に東経110度(南西方向)へと正確に向ける必要がございます。
これは人工衛星から送信される、光のように直進する電波を、アンテナのディッシュで正確に受け止め、コンバーターの一点へと集めるためです。そのためアンテナの角度にミリ単位でも狂いが生じてくると、コンバーターに電波が集中する焦点がずれてしまい、十分な電波の受信ができなくなってまいります。
また衛星放送に使用される、非常に高周波数帯で波長が短い電波は、性質が光に近くなり、わずかな障害物でも遮断されやすい性質がございます。そのためBS/CSアンテナを東経110度へ向けて正確に設置したとしても、その先に障害物が存在する場合には、十分なレベルの電波が受信できず、衛星放送が視聴できなくなることもございます。
他にも、アンテナの設置に直接の関係はございませんが、人工衛星から送信される12GHz帯の電波は波長が25ミリ程度と非常に短いため、地上で雨や雪の粒が波長の幅に近くなる、激しい雨や雪が降った場合には、12GHz帯の電波が吸収され、乱反射を起こしてしまい、BS/CSアンテナで十分に受信できず、受信障害にいたる「降雨減衰」「降雪減衰」が発生することがございます。
降雨や降雪による減衰への対策としては、一般的な家庭用BS/CSアンテナである45型(ディッシュ部の有効直径センチ数)ではなく、受信性能が高くなる50型、60型、75型など、やや大型のBS/CSアンテナを使用することで軽減できますが、発生した場合は、基本的には天候の回復を待つ他の対処はございません。
また日本国内でも、中心部に比べて人工衛星からの距離がやや遠くなる北部や南端部、離島部などでは、距離による減衰から衛星放送の電波レベルがやや弱まってまいります。このような地域でも、衛星放送を安定して受信するためには、やはり少し大型のBS/CSアンテナが必要となることもございますので、ご注意ください。
以下の項では、主に戸建て住宅内で、BS/CSアンテナを設置しても受信が難しい場所について解説してまいります。
なお、上記したBS/CSアンテナの角度調整や、降雨、降雪減衰については、以下の各コラム記事に詳しい解説がございます。
BS/110度CSアンテナで安定して衛星放送を受信できる設置の場所とアンテナの向きや角度を正確に調整する方法

BS/CSアンテナの角度調整に重要な「指向性」とは? 人工衛星の方向を確認できるスマホアプリ「BSコンパス」も徹底解説!

雨や雪が降るとBS、CSの衛星放送が映らなくなる原因と衛星放送用テレビアンテナを調整して映るようにする対処方法とは?

BS/CSアンテナを設置できない場所:アンテナを南西方向へと向けられない場所

前述の通りBS/CSアンテナは、静止衛星が位置する南西方向、主に東経110度へと正確に角度調整を行って設置する必要がございます。
そのため戸建て住宅の壁面やベランダなどにBS/CSアンテナを設置する場合には、取り付ける壁面などの側が、アンテナを南西方向へと向けられる方向にあたることが必須となります。
具体的な方角としては、住宅の南側や西側に向いた壁やベランダであれば、障害物などの問題さえなければ、BS/CSアンテナを設置できるケースが多くなります。しかし北側や東側を向いた壁、ベランダなどでは、現場の条件にもよりますが、壁の端や屋根の上から南西に向けてアンテナのディッシュ部を突き出す形でもない限り、東経110度へと向けたBS/CSアンテナの設置は難しくなります。
基本的に戸建て住宅では、BS/CSアンテナは配線などをまとめるため、追加設置でない限りは、基本的に地デジアンテナとのセットで設置されます。この場合、やはり指向性があり地デジ電波、主に電波塔の方向へと向ける必要がある地デジアンテナと共に、アンテナの角度調整が行いやすい屋根の上を設置位置に選ぶケースが多くなります。

BS/CSアンテナを設置できない場所:南西方向に障害物がある場所

これもすでにご説明した通り、波長の長さが40センチから60センチ程度で、ある程度の障害物であれば、その反対側に回り込むこともできる地デジ電波に比べ、BS/CSアンテナ波長は25ミリ程度と非常に短いため、些細な障害物にも遮断されやすく、BS/CSアンテナの前に障害物が発生すると受信が難しくなります。
受信の妨げとなる障害物の実例としては、山地や建物といった大きなものの他、電柱や歩道橋、樹木。その他にも樹木の葉が茂る。クレーン車などが止まる。水分で電波を吸収しやすい洗濯物が干されるなど、小さなものでも受信の可否を左右するほどの影響が出てまいります。
そのためBS/CSアンテナの設置では、アンテナを東経110度の方向へと正確に向けることを前提に、その方向に現在、建物などの目立った障害物が存在しないだけでなく、季節や将来にわたった周辺環境、状況の変化によって、障害物が発生する可能性が考えにくい位置を考慮する必要がございます。
なお南西方向にある障害物の高さについては、BS/CSアンテナを設置する位置から見た障害物の高さに比べ、BS/CSアンテナと障害物との距離がその1.5倍以上であれば、障害物による影響を受けない目安となります。例えばBS/CSアンテナを設置する場所の南西方向に、アンテナの位置より10メートル高い建物があっても、アンテナと建物との間に15メートル以上の距離があれば、その建物によって衛星放送の電波が遮られるといった影響はまず生じなくなります。

BS/CSアンテナを設置できない場所:屋根裏などの壁に囲まれた屋内空間

電波は波長が短くなるほど性質が光に近くなるのに対し、波長が長い電波は性質が音に近づいてまいります。
そのためある程度の波長の長さをもつ地デジ電波であれば、住宅の屋根、壁面などに、電波を遮断する金属素材などが使われていない限り、一定の減衰は生じるものの、屋根や壁を通り抜けて、屋内まで電波が到達します。
この性質を利用して、地デジ電波塔の付近で、受信できる地デジ電波レベルが非常に強くなる強電界地域では、デザインアンテナを屋根裏空間へ設置することや、室内アンテナ、屋外屋内兼用アンテナなどを利用した、アンテナの屋内設置も可能となります。
しかし波長の短い衛星放送の電波では、上記の通り、屋根や壁などによって電波が完全に遮断されてしまうため、屋内へのBS/CSアンテナ設置は、条件が揃った窓際への設置を除いて、まず不可能となっております。
なお、室内でもBS/CSアンテナを設置できる窓際の条件や、具体的な設置方法については、後ほどの項で詳しくご説明いたします。

戸建て住宅などでBS/CSアンテナを隠して目立たせない設置方法

住宅の外観性からBS/CSアンテナを目立たないよう隠す形で設置したい場合には、設置する位置を選ぶことが第一の方法となります。
具体的な設置位置としては、衛星放送の電波が受信できる位置であることを大前提に、住宅の敷地外にあたる周辺の地面から、アンテナ本体が見えない位置になります。例えば屋根の上でも地面から見て視界が届かない位置。またベランダの内部をはじめ住宅の形状に合わせて、住宅内でもデザイン的にくぼんだ部分や、地面に近い位置など、敷地外から死角となる位置になります。
また住宅の付近に、高台や、出入り自由な店舗など高層階の建物があり、高い位置から住宅を見ることができる場合で、特にこだわりがある場合には、そのような場所からもBS/CSが見えない位置を工夫する必要が出てまいります。
さらに設置位置の他にも、BS/CSアンテナのカラーバリエーションを選ぶことで、アンテナを目立たせない方法もございます。
BS/CSアンテナのカラーは、白系統がもっとも多くなります。これはアンテナ本体が、障害物を避けた南西方向に向けて設置されるため、悪天候の日などを除けばほぼ毎日、一定時間は確実に直射日光が当たることとなります。そのため紫外線や熱によるアンテナへのダメージを避けるべく、日光をもっとも反射する白色が選ばれているのです。
しかし近年では、紫外線などに影響されにくい塗料の採用により、BS/CSアンテナでも黒その他のカラーバリエーションが多くなっているため、住宅の壁の色や設置位置に合わせた色彩のアンテナを選ぶことにより、アンテナを視覚的に目立たなくすることも可能です。

BS/CSアンテナを隠せる設置法:屋根の上の目立たない場所

前述のように、屋根の上は地デジアンテナ、BS/CSアンテナとも高度を確保でき、周辺の障害物などの影響を受けにくい、アンテナの角度調整が行いやすいなどのことから、地デジ、衛星放送とも、受信の面では適した設置位置になります。
一方で特に八木式アンテナとBS/CSアンテナを合わせて設置した場合など、周囲から見てアンテナが目立ってしまい、風雨などに影響されやすくなる他、住宅の外見を乱しやすいというデメリットもございます。
屋根の上でBS/CSアンテナを目立たせない設置の方法としては、受信に支障がなければ、地デジアンテナにはデザインアンテナを採用する一方で、BS/CSアンテナは設置位置を、屋根の中央部で屋根すれすれなど低めに取る。また差し掛け屋根(屋根の面が合わさる部分が段差になった形状)の段差部分に、壁面設置の形でサイドベースを用いてBS/CSアンテナを固定するなど、屋根の形状に合わせてBS/CSアンテナが外部から見えにくい場所に設置するといった工夫がございます。
なお、住宅の屋根の形状や素材に適したアンテナの機種、設置方法については、以下の各コラム記事で詳しく解説しております。
屋根の形状、素材に適したテレビアンテナの種類(前編・屋根編)

屋根の形状、素材に適したテレビアンテナの種類(後編・アンテナ編)

BS/CSアンテナを隠せる設置法:ベランダの内部や壁面

南側から西側を向いたベランダの内外は、屋根の上に次いでBS/CSアンテナの設置位置に選ばれやすい場所です。取り付け作業が安全に行えることから、特にDIYでBS/CSアンテナを設置する場合にも適した位置と言えます。
ベランダにBS/CSアンテナを設置する場合には、設置や角度調整が行いやすい手すり部に、専用の固定具を取り付けてアンテナ設置を行うことが多くなります。ただ手すりに隠れるベランダの内部空間で、東経110度を向けられる位置にBS/CSアンテナを設置すれば、外部からはアンテナが見えない設置も可能となります。
この場合は、アンテナ本体がベランダのスペースを消費する他、洗濯物などがBS/CSアンテナの障害物とならないよう注意する必要が出るデメリットもございますが、一方でアンテナのメンテナンスを行いやすい点がメリットとなります。場合によっては、エアコン室外機の上など、デッドスペースを利用した設置も可能となります。
またベランダ内部でなくとも、住宅の壁面でややくぼんだ部分や、塀より低い位置に当たる部分など、外部から見えにくい場所に設置するという方法もございます。

BS/CSアンテナを隠せる設置法:庭の内部

BS/CSアンテナは、基本的に東経110度に向けることができ、その先に障害物がないという条件が揃っていれば、設置位置の高低に関係なく受信が可能です。地上での屋根の上と地面など十数メート程度の違いは、人工衛星から地上までの長距離に比べれば微々たるものであり、送信される12GHz帯の電波レベルには、ほとんど影響はございません。
したがって受信の条件が整ってさえいれば、庭先など地面に近く、低い位置へとBS/CSアンテナを設置することも可能です。この場合も、塀などに囲まれた住宅であれば、外部からBS/CSアンテナは見えにくくなります。
ただ現実的には、地面に近い位置へのBS/CSアンテナ設置では、周辺の障害物などに影響を受けやすい。またアンテナの前を人や物が通って受信の障害になる。さらにはアンテナに物などが当たるなどのトラブルも生じやすいため、設置場所に選ばれるケースは少なくなります。

BS/CSアンテナを隠せる設置法:室内空間

前述の通り、衛星放送の電波は住宅の屋根や壁などで遮断されるため、屋内にBS/CSアンテナを設置して衛星放送を受信することは難しくなります。ただ唯一、室内への設置が可能となるケースとして、東経110度の方向を向いた、透明で大きな窓ガラスを持つ窓がある部屋の窓際に、BS/CSアンテナを設置するという方法がございます。
この場合は、屋外用の45型BS/CSアンテナを、そのまま室内設置用の自立式スタンドに固定して、窓ガラスを透過する衛星放送の電波を受信する形になります。衛星放送の12GHz帯の電波は、シンプルな窓ガラスであれば透過しやすく、室内のBS/CSアンテナでも受信できるケースがございます。また同じ設置用スタンドを用いて、BS/CSアンテナをベランダの外や庭などに置く設置も可能です。
この場合は、BS/CSアンテナが住宅の外から見えにくく、住宅の見た目や外装などにも影響を与えないだけでなく、アンテナ本体も風雨などに影響されないため、経年劣化を抑えられてアンテナ寿命も長くなる。DIYでの設置も比較的、簡単である。契約上、アンテナ設置などの工事ができない借家や賃貸物件でも可能といったメリットがございます。
一方で、ガラスを通す分だけやや衛星放送の電波が弱まり、受信レベルが安定しない場合もある。設置スペースで室内空間を圧迫してしまう。またアンテナに手などが触れることで角度のズレが起こりやすく、角度の再調整が必要になるなどのデメリットもございます。
BS/CSアンテナの室内設置が可能な条件の詳細、設置の流れなどについては、以下の項でご説明いたします。

BS/CSアンテナの室内設置が可能な条件とは?

BS/CSアンテナを室内の窓際に設置できる条件も、基本的には屋外と同じく、アンテナを東経110度へと正確に向けることができ、その先に電波を遮断する障害物がないという点になります。
したがって室内設置では、アンテナを置く前の窓が東経110度を向いている必要がございます。なおその窓が確実に東経110度を向いており、障害物の影響を受けないかを確認する方法は、日中の午後2時から3時の間、より厳密な確認であれば、3月の春分の日、9月の秋分の日の午後2時に、その窓から室内へと直射日光が差し込むかどうかで判断できます。
この時間帯に障害物などの影響がなく、十分に光が差し込む窓であれば、衛星放送の電波も届いていると考えられます。
また東経110度を向いた窓ガラスで十分に地デジ電波が透過できるかも、BS/CSアンテナ室内設置の可否を決める重要な条件となります。
具体的な窓の形としては、45型BS/CSアンテナのサイズより窓ガラスが大きく窓枠などもない、シンプルな透明の一枚板ガラス(フロートガラス)の窓になります。
もちろん衛星放送を受信する際には、窓のカーテンやブラインドなどを開いて、ガラスを透過した電波をアンテナで十分に受信できる状態にする必要がございます。窓ガラスに模様や凹凸、色彩がある。また金網や金属素材が含まれる、ペアガラス(複層ガラス)である場合などは、窓ガラスで電波が遮断、歪曲されるため、衛星放送の受信時には窓を開ける必要が出てまいります。
アンテナ本体については、前述のように、土台の上に50センチほどのマストが建てられた自立用アンテナスタンドを用意し、その先に45型のBS/CSアンテナを設置することになります。スタンドに立てたアンテナを配置できる空間としては、おおよそ高さ1メートル程度、50センチ四方の面積になる平面のスペースになります。
これらの条件を満たした部屋であれば、BS/CSアンテナの室内設置は可能である可能性が高くなります。
またBS/CSアンテナの室内設置は、DIYでも可能ですが、その場合は、アンテナ一基と一台のテレビなど機器を接続するだけの、シンプルな設置が基本となります。ブースター、分配器などを用いて複数台のテレビで衛星放送をご視聴になりたい場合は、アンテナ工事の専門業者へと設置をご依頼になることが確実と言えるでしょう。
その他、BS/CSアンテナ室内設置の手順、必要な機材や注意点などの詳細は、以下の各コラム記事でもご説明しております。
BS/CSアンテナ(衛星放送用)を室内に設置する方法

室内に衛星放送用のBS/CSアンテナを設置してBS放送、CS放送のテレビ番組を観る方法、5大チェックポイント解説!

アウトドア用のポータブルBS/CSアンテナを住宅で利用できる?

戸建て住宅などに設置するためのBS/CSアンテナは、現在ではパラボラアンテナのほぼ一種類のみです。ただ、その他にも、アウトドア用、車載用など、特殊な用途のBS/CSアンテナとして、パラボラアンテナ以外の機種も存在します。
車載用のBS/CSアンテナは、主にドーム型などで、機種によっては地デジの受信性能や、地デジ電波や人工衛星の自動で方向を追尾する機能も備えているなど、大掛かりで高価な製品が多くなります。
他にも、近年では「ゆるキャン△」として人気を集めるキャンプなどアウトドアで使用するための、ポータブルBS/CSアンテナもございます。このような機種は持ち運びしやすいボックス型やドーム型などのモデルで、受信の条件さえ整っていれば、どのような場所であっても、テレビに接続するだけでテレビ電波を受信できる他、ドーム型モデルでは、地デジアンテナとの一体型で、自動で電波の方向を検知、調整する機能を備えた製品もございます。
このようなモデルを、住宅のベランダの外や庭先、または室内に設置して、通常のBS/CSアンテナとして使用することも、不可能ではございません。
ただこのようなモデルは、機種や機能によっても異なりますが、価格が50,000円程度から100,000円以上など、一般的なBS/CSパラボラアンテナに比べて非常に高価となります。その一方で、ご家庭での設置では受信が安定するとは限らない。また機種によっては新4K8K衛星放送に対応していないものなどもございます。そのため基本的には、アウトドア用として購入した製品を、家庭でも使用する場合はともかく、ご家庭での使用を前提に購入することは、あまりおすすめできません。

【アンテナ工事を見えない位置に設置する工事に対応できる業者は?】
上記のようにBS/CSアンテナを、住宅の外部から見えにくい位置へと設置する工事を、確実に依頼できる業者としては、結論から申し上げると、やはりアンテナ工事の専門業者が最適といえます。
専門業者以外でアンテナ工事を依頼できる業者や店舗、会社としては、主に家電量販店やホームセンターで、アンテナ本体を購入すると同時に工事を申し込む。新築物件の場合であれば、担当のハウスメーカーにアンテナ工事も依頼できる場合もある。近隣にある個人経営の電気店にアンテナ工事を依頼する、などの選択肢がございます。
ただ家電量販店やホームセンター、ハウスメーカーなどへの依頼では、実際の工事はその店舗や会社ではなく、個々の店舗と提携した、地元の下請け業者が担当することになります。そしてその下請け業者も、アンテナ工事の専門家ではなく、エアコンの設置などを含めた各種電気工事を広範に請け負う、地元の電気店などが多くなります。
家電量販店その他、下請け業者を使う業者では、仲介手数料など中間マージンの発生により工事費用が割高になる。実際に工事を行う下請け業者との取次が煩瑣で、調査や見積もりが別日程になるため即日工事が難しい。調査や見積もりだけで別途に費用が発生する。エアコン工事などの繁忙期には工事の日程が大きく遅れることもある、などのデメリットも出てまいります。
中でもアンテナ工事の品質や技術に関しては、同じ店舗に依頼しても、担当する下請け業者によって大きな違いが出てまいります。業者によっては、アンテナの固定や配線などの施工が粗雑である。ただ地デジや衛星放送を受信できるアンテナ工事に対応できるのみで、設置位置などの細かいご要望には技術不足から対応できないとった場合もございます。
また近隣の電気店に直接、依頼する場合も、やはり店舗によってアンテナ工事の技術に差があり、場合によっては使用するアンテナ機材や工法が古く、最新の技術には対応できないこともございます。工事費用についても、個々の店舗が独自に料金を設定しており、特にこのような店舗では、現在の一般的なアンテナ工事費用の相場に疎いため、相場より低価格な場合もある一方、かえって割高になるケースもあるなど、ばらつきが大きくなります。
これに対してアンテナ工事の専門業者であれば、お客様の側で優良な業者を判断される必要はございますが、優れた業者であれば、まず工事前の綿密な電波調査により、設置現場となる住宅において、地デジ、衛星放送が安定して受信できる場所をすべて確認します。その上で、現場の条件で可能な限り、お客様のご要望に適した、さまざまな設置工事をご提案いたします。
他にも、個々の業者によって違いはございますが、多くの業者では、電波調査や見積もりが無料。アンテナ工事費用も、アンテナ本体や設置具、ケーブルなどの基本部材をセットにした低価格。工事の保証期間も数年単位と長期であるなど、メリットが豊富です。
総じて、特にアンテナ工事の設置位置や工法などにこだわりをお持ちの場合には、アンテナ工事の専門業者に依頼されることが、ご希望の工事を実現する上で、もっとも確実であると言えます。さらに工事費用の安さや、アフターサービスの充実などの点でも、その他の業者よりお得な面が多くなります、
なおアンテナ工事を依頼できる各業者の、価格や技術、サービス内容の比較については、以下の各コラム記事でも詳しく解説しております。
地デジ放送、衛星放送(BS/CS)テレビアンテナ工事の現場で必要な「電波調査」の方法とは?

地デジや衛星放送のテレビアンテナ工事費用がいくらかわかる「見積もり」とは? 業者、会社ごとの設置費用の相場や選び方を解説

アンテナ工事会社のおすすめの選び方!業者別の特徴や費用相場を比較&解説

新築のアンテナ工事はどこに頼む? 費用から依頼まで、業者の徹底比較&選び方を解説!

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新築、既存住宅のテレビアンテナ工事はどこの業者に頼むか? おすすめ会社の選び方を、費用から依頼の流れまで徹底比較&解説!

テレビアンテナ工事は即日で設置できる? 依頼可能な業者と方法・費用

まとめ

衛星放送用のBS/CSアンテナを、住宅の外部から目立たない場所に設置する工事は、受信性能とは関係のない、お客様のお好みによるご要望にあたるため、家電量販店などにアンテナ工事を依頼した場合には、対応できない場合もございます。
しかしアンテナ工事の専門業者であれば。現場の受信環境などから可能である限り、BS/CSアンテナをはじめ、各種アンテナ設置の見栄えに関するご要望についても、お客様のお求め通りに対応いたします。

当あさひアンテナでは、BS/CSアンテナのさまざまな位置への取り付けをはじめ、地デジ、BS/CSなど各種アンテナ工事について、国産大手メーカー製の高性能アンテナ本体とケーブル、設置具、防水加工などをセットにして、業界最安に挑む低価格でご提供しております。
アンテナ本体についても、例えばBS/CSアンテナであれば標準機種の他、カラーバリエーションや高耐風モデル、ディッシュが大型のモデルなど、お客様のご要望に対応できるさまざまなモデルをご用意しております。
現地出張しての電波調査、お見積もりについても、出張費、キャンセル費を含めた完全無料で実施しており、さらに工事の完了後には、業界最長クラスとなる、工事完了日からの「10年保証」もご用意しております。

アンテナの設置位置をはじめ、各種テレビアンテナの設置に当たって、ご要望やこだわりをお持ちのお客様は、どんな些細なご要望であっても、まずは当あさひアンテナまで、どうかお気軽にご相談ください。弊社では綿密な電波調査に基づき、現場の受信環境で可能な限り、お客様のご要望に対応できる高品質な工事をご提案し、業界最安に挑む価格でお見積もりいたします。
もちろん他アンテナ工事業者を含めた相見積もりにも対応いたしますので、相見積もりの際にもぜひ弊社をお加えいただければ幸いです。他のどの業者と比較しても、施工の品質は最高、価格は最安値クラスの工事でご案内差し上げます。

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アンテナ本体 型番

  • デザインアンテナ

    型番:UAH201(最新モデル)
    (同軸ケーブル:白か黒の2色のうち、おすすめは外壁になじむ色)

    工事費込み 20,000円(税込)

    カラーバリエーションはオフホワイトライトブラウンスーパーブラックブラックブラウンの4色から現場で選択することが可能です。同じUHF20素子相当のデザインアンテナを比較した場合、業界トップクラスの受信性能、高利得を誇る大手DXアンテナ社製。本体の厚みはわずか119mm、サイズは高さ590mm×幅220mmで業界最小クラス。コンパクトサイズのため狭い屋根裏や天井裏などへの取り付けも最適。壁面に取り付けの場合は、極細のビスを6箇所打ち込んで金具を取り付け、金具にガチャンと本体をはめ込みボルトを締めるだけの簡単施工が可能なため建物へのダメージを極力軽減できます。ブースターが必要な場合はUAH201の背面にスッキリ取り付けられる構造になっており、表にブースターが露出しないので外観もキレイに保てます(弊社では電波状況が悪くない限り、なるべくブースターも屋内の、分配器の近くに隠してしております)。修理の場合、ブースター内蔵タイプのデザインアンテナとは異なり、ブースターだけの交換をできるメリットがあります。太陽光発電システムや片流れ屋根で屋根上に屋根馬を立てられず昔ながらの八木アンテナを設置できない住宅にも最適。耐風速(破戒風速)50m/sですが、屋内や外壁など、強風の影響を受けにくい取り付け位置と形状をしているため、災害にも強いアンテナとなっております。当店人気ナンバー1の地デジアンテナでございます。

  • 八木アンテナ

    型番:UA20(最新モデル)
    工事費込み 15,000円(税込)

    その昔、八木秀次博士が発明した形状(魚の骨のような形状)からマイナーチェンジを繰り返し洗練されたフォルムとなり、中・弱電界エリアにも対応可能な安心のDXアンテナ社製。UHF20素子アンテナの性能で、吹きさらしで障害物の少ない屋根上に設置することが多いため利得が高くなっております。万が一、壁面や屋内でデザインアンテナを取り付けられない物件 にも最適。従来の鉄製の太いワイヤーとは異なり、ステンレス製の丈夫で錆びにくいワイヤー(支線)を採用。アンテナマストから屋根の四隅に向けて4本の支線を張り巡らせ、さらに張り巡らせた支線の途中からも屋根馬に向けて4本の支線をバランスよく張り、合計8本の支線で頑丈に設置しております。サイズは51.8cm×34cm×101.4cmとなっており、VHF(アナログアンテナ)と比較して、大幅なサイズダウンと軽量化がなされています。しかも耐風速(破壊風速)50m/s。地デジ放送が始まる前の時代より、屋根上に設置するアンテナは災害に強くなっていると言えるでしょう。当店で人気ナンバー2の地デジアンテナでございます。

  • 2K4K8K対応 BS/CS110度アンテナ

    型番:BC45AS(最新モデル)
    工事費込み 15,000円(税込)

    2018年12月1日以降、実用放送開始予定の4K8K衛星放送(NHKのみ4K&8Kを同時配信)に備えてオールマイティーなDXアンテナ社製のBC453をBS放送、CS放送をご覧になりたいすべての方へ提供しております(大規模な集合住宅は例外)。従来の2K専用BS/CS110 度アンテナと同じでサイズで円盤の直径は45センチ。そうでありながら、電送周波数の帯域が広いため、従来のフルハイビジョン(2K放送・約200万画素)からスーパーハイビジョン(4K放送・約800万画素/8K放送・約3,300万画素)まで受信可能です。「大は小を兼ねる」と言えます。2020年のオリンピックに向けて4K8Kの実用放送がますます拡充されるということが総務省より発表され、各メーカーの4K8Kテレビは増産がはじまり、その価格も落ち着いてきました。そのような状況のなか、あさひアンテナにも2K4K8K対応BS/CS110度アンテナの問合せが数多く寄せられております。最新式のアンテナでも、大量仕入れでコストをおさえて仕入れておりますので、低価格を実現できました。