戸建て住宅のテレビアンテナ工事に必要な配線と分波器の役割とは? 地デジ、BS/CS放送に適した機器の選び方も解説!
特に新築戸建てでマイホームを建築された方にとって、お引越しの前に完成させておくべき重要な作業のひとつが、地上デジタル放送(地デジ)や、衛星放送(BS放送、CS放送)を視聴するための設備、主にテレビアンテナの設置工事を行うことです。
現在では各種テレビ放送をご視聴になる方法にも、ケーブルテレビ(CATV)や光テレビなどの選択肢もあり、地デジの電波状態や自然環境が厳しいなど、テレビアンテナの設置ではトラブルが考えられる現場において重宝されております。
ただ今日のテレビアンテナ設置では、受信性能や対候性などに優れたアンテナ本体や、自然環境の影響を避けやすいアンテナ取り付けの工法も発展しており、お住まいの環境がアンテナにとって厳しくとも、長期にわたって安定した受信ができる例が多くなっております。
そしてテレビアンテナ設置のメリットと言えば、月額視聴料が必要なケーブルテレビ、光テレビなどとは異なり、ひとたび住宅に設置すれば、NHK受信料や有料チャンネルなどを除けば、基本的には永続的に無料で数々のチャンネルを視聴できる点です。そのため長年にわたって住まわれることを前提とした戸建て住宅のマイホームでは、やはり最適の方法と言えます。
そして戸建て住宅へのアンテナ工事の設置費用も、近年ではアンテナ工事の専門会社にて、アンテナ本体および、基本的な設置具、ケーブルなどをセットにした「基本設置工事」の費用が、各種のアンテナモデルによって15,000円から20,000円程度の価格で提示されていることもございます。
ただご注意いただきたいポイントとしては、このアンテナの「基本設置工事」とは、屋根の上や壁面など、アンテナの機種に合わせた基本的な設置位置へとアンテナを固定し、一本のケーブルで、住宅内の一部屋にあるテレビなど受信機器、またはアンテナコンセントと接続するだけの、最低限のアンテナ設置工事に過ぎないという点です。
現在では一般的な戸建て住宅でも、家の大きさにもよりますが、最低でも3台以上、平均的には5,6台のテレビが設置されることも多くなります。この場合にはアンテナ配線部に、一本のケーブルを、複数の部屋へと分配する「分配器」という装置や、テレビの台数に応じて電波レベルを増幅する「ブースター」という装置の設置が必要となります。
戸建て住宅のアンテナ工事費用は、設置するテレビアンテナの基本設置工事費に加え、これら配線部に必要なブースター、分配器などの機材、周辺機器および設置費用、その他、現場の条件やお客様のご要望に必要となるオプションの追加工事、機材の総額となってまいります。
その点をご理解されていないと、各アンテナの基本設置工事費のみでアンテナ工事の予算を考えてしまい、お見積もりの際に、工事費用が想定していたより高額で驚いてしまう、ということにもなりかねません。
そこで当コラムの内容では、一般的な戸建て住宅に設置される地デジ、BS/CSテレビアンテナの種類。および、アンテナ配線部に設置される周辺機器の種類の一覧と、その性能や種類。設置における注意点。またアンテナ工事業者などに依頼した場合の、機材の本体価格を含めた設置工事費などについても一覧で解説いたします。
そして特に、地デジ、衛星放送の双方をご視聴になる場合に、複数の部屋で必要となる「分波器」という機材については「分配器」や「分岐器」「切替器」などの機器と、名称や用途、形状などがよく似ており、一般の方々が購入される際に間違われることも多くなります。そこでこれらの機器についての違いも、詳しくご紹介いたします。
なお、アンテナ配線部に設置される各種機器の一覧と、その機能、主な設置位置、本体価格含む工事費用などについては、以下のコラム記事で包括的にご説明しております。
・戸建ての家へのテレビアンテナ設置と配線、周辺機器の取り付け工事を行う費用の相場とは? 料金の安い業者の選び方も解説
・戸建て住宅のテレビアンテナ取り付け工事で、アンテナを設置できる場所とは? その費用からメリット・デメリットまで徹底解説!
戸建て住宅に設置される地デジアンテナとBS/CSアンテナ
現在、戸建住宅にテレビアンテナの取り付け工事を行う場合には、まず基本的なアンテナとして、地デジ放送を受信するための「地デジアンテナ」が設置されます。そして衛星放送もご覧になりたい場合には、追加で「BS/CSアンテナ」も設置されることになります。
地デジアンテナで受信できる地デジ放送では、東京都墨田区の東京スカイツリーをはじめ、日本各地の要所に設置されて、多くの都府県をまたぐ広範囲に地デジ電波を地デジ電波を送信する大規模な送信所や、その送信所ではカバーできないエリアをカバーするため、より細かいエリアに数多く設置された、大小の中継局などの、多くの地デジ電波塔から、日本国内のほぼ戦域に地デジ電波を送信しています。
このように地上の設備から放送電波を送信する形式の放送を「地上波放送」と呼びます。現在の地デジ放送では、放送される映像信号を「0」「1」のデジタル信号に変換して送信することで、かつてのアナログ放送時代より少ない周波数帯で、大容量の情報を送信することを可能にしております。
この地デジ電波は、UHF(極超短波)と呼ばれる電波のうち、470MHz(メガヘルツ)から710MHzの周波数帯を利用しており、波長の長さは40センチから60センチ程度になります。そして地デジアンテナは、UHF波を受信することから「UHFアンテナ」とも呼ばれます。
現在、戸建て住宅の外部に設置される主な地デジアンテナには、「八木式アンテナ」「デザインアンテナ」「ユニコーンアンテナ」の三機種がございます。他にも室内アンテナや屋外屋内兼用アンテナといった、小型で低価格、手軽に設置できる半面、受信性能は低い簡易的な地デジアンテナ、その他の特殊なモデルもいくつか存在します。
なお地デジ放送の電波は、日本国内にある数多くの電波塔から送信されるため、電波塔からの距離や周辺の地形、建築物をはじめ、電波を遮断する障害物などの影響により、日本国内の各エリアでも、受信できる電波レベル(強度)が異なってまいります。
地デジ電波のレベルは、一年を通した気候や天候などの影響でも変動しますが、日本の各地域を、受信できる地デジ電波レベルで分類した基準に「電界地域」がございます。この電界地域に正式な定義はなく、電波レベルの変動もあるため、あくまでおおまかな分類になりますが、一般的には、そのエリアで受信できる電波レベルの単位「㏈(デシベル)」を基準に「強電界地域。(80㏈以上)」「中電界地域(80㏈から60㏈)」「弱電界地域(60㏈以下)」に分類されます。そして各エリアで使用する地デジアンテナの種類も、この各電界地域に合わせた受信性能のモデルを選ぶ必要がございます。
そしてBS/CSアンテナで受信できる衛星放送は、地上よりおよそ36,000キロ上空の赤道軌道上で、地球の自転に合わせて周回するため、天空の一点に静止して見える「静止衛星」と呼ばれる人工衛星から、地上の広範囲に向けて放送電波を送信している放送です。
日本の衛星放送では、マイクロ波の一種である「SHF(センチメートル波)」のうち、周波数帯が12GHz(ギガヘルツ)前後と非常に高い「12GHz帯」と呼ばれる電波が人工衛星より送信されております。その波長の長さはおよそ25ミリ前後で、光に近い直進性をもちます。
衛星放送の特徴は、地上波放送とは異なり、静止衛星より地上へと電波を送信するため、一基の人工衛星で、日本国内全域などの広範囲へと、大容量の情報を効率的に送信できる点。また地上の山地など地形、高層建築物などの障害物の影響をほとんど受けない。さらに地上で広範囲の災害が起こった場合にも、安定して放送を続けることができるという点です。
以下、戸建て住宅向けとなる、主なテレビアンテナについて解説してまいります。
なお、地デジ、衛星放送の電波の性質については、下記の各コラム記事でも詳しくご説明しております。
・地デジアンテナ設置に重要となる「強電界地域」「中電界地域」「弱電界地域」とは
・地デジ電波の強さと品質を示す「dB」「MER」「BER」とは何か?
・地デジアンテナを設置する高さの設定で重要となるハイトパターンとは? 地デジ電波を受信するために適切なアンテナの高さとは?
地デジアンテナ:八木式アンテナ
八木式アンテナとは、主に戸建て住宅の屋根の上に設置される、魚の骨のような外観で知られるテレビアンテナです。アナログ放送時代から使われている機種であるため、現在でもテレビアンテナといえばこの形を連想される方が多いと思われます。
八木式アンテナの基本的な設置場所は、戸建住宅の屋根の上に立てられたマスト(支柱、ポール)の先端になります。その他にもサイドベースと呼ばれる固定具を設置して、壁面やベランダの手すり部に立てたマスト。またベランダ内部への設置。軒先やベランダの天井から吊り下げる形で設置されることもございます。
八木式アンテナの特性は、矢印のような基本の骨組みに、「素子(エレメント)」にあたる短い横棒が露出していくつもついている「素子アンテナ」であることです。地デジアンテナはこの素子の数が多いほど地デジ電波の受信性能が高まる、高性能のアンテナとなります。特に八木式アンテナは素子が露出した素子アンテナであるため、そうでない地デジアンテナ機種に比べて受信感度が高まります。
現在の地デジアンテナである八木式アンテナは、モデルによって8素子、14素子、20素子などの機種があり、さまざまな地デジ電波レベル(電界地域)のエリアで使用できる他、Ⅹ字型の固定具に複数の素子パーツを並べた高性能素子を使用し、その素子数も27素子、30素子などのモデルがある高性能機種「パラスタックアンテナ」では、地デジ電波レベルが非常に微弱なエリアでも使用できます。
さらに基本的な設置位置が、電波塔から送信される地デジ電波が遮断される主な要因、周辺の高層建築物などに影響されにくい、屋根の上などの高所である点も受信には有利に働きます。
これらの要因から、八木式アンテナは、現在でも地デジアンテナ機種では一番と呼べる受信性能を誇り、日本国内でも、もっとも幅広いエリアで使用できます。さらに古典的なアンテナモデルであるため、アンテナ本体価格や設置工事費用の相場が、地デジアンテナではもっとも安くなる特徴もございます。
現在のインターネットショップや量販店などでの八木式アンテナの実売価格は、20素子の通常モデルで、4,000円から8,000円程度。またアンテナ工事の専門業者が提供する、アンテナ本体や設置具、ケーブルなど基本部材がセットになった、前述の「基本設置工事」費用の相場は、15,000円から30,000円程度となります。
ただ八木式アンテナのデメリットには、主に屋根の上の設置位置とアンテナの外観から、住宅で目立ってしまい、家屋のデザイン性や景観を崩してしまう点。また台風などの雨風や大雪、海沿いの潮風など自然環境に影響されやすく、経年劣化が進みやすくなり、寿命が短くなる点が挙げられます。
八木式アンテナの寿命は一般的に10年とされております。ただこれ以上の長期にわたって安定して地デジ電波を受信できる例も多く見られます。一方、自然環境が厳しいエリアでは、設置から10年未満で寿命を迎えるケースもございます。
なお自然環境が厳しい現場では、ステンレス素材や表面加工などによる軽量化と防水性能で、雨風への抵抗力を高めたモデル。また雪害用、塩害用モデルなど、各環境への耐性を高めたモデルを使用することで、経年劣化を抑えることもできます。
なお八木式アンテナの詳細や、設置方法などについては、以下の各コラム記事でもご紹介しております。
・地デジテレビアンテナの長老「八木式アンテナ(八木アンテナ)」とは?
・地デジ放送用テレビアンテナ「八木式アンテナ」に適した住宅の条件とは? アンテナ設置工事の特徴や種類を徹底解説!
地デジアンテナ:デザインアンテナ
デザインアンテナは、アンテナの機器部を主に長方形の薄型ケースに収めた、スマートな形状の地デジアンテナです。2009年(平成21年)頃に普及しはじめた、第二世代の地デジアンテナと言えます。
戸建て住宅への設置場所は、主に壁面、ベランダの手すりなどです。他にも八木式アンテナと同じように、屋根の上のマストに取り付けられるケースもございます。ただこの場合は、高さから地デジの受信感度が高まる反面、デザインアンテナのメリットがやや減少する面も出てまいります。
他にも強電界地域などで電波状態が良く、また現場となる住宅の屋根材や建材が地デジ電波を通しやすい素材であり、屋根の上に電波を遮断する太陽光パネルや冬場の積雪などがなく、屋内でも十分な強度の地デジ電波を受信できる。また屋根裏空間にアンテナを設置可能なスペースや、出入り可能な点検口があるなどの条件が整っていれば、屋根裏空間、天井裏空間などへの設置も可能です。
またデザインアンテナの機種としては、受信性能はおよそ3素子相当で強電界地域用のモデルになりますが、高さ36センチ程度、横幅15センチ程度の最小モデル、マスプロ電工社製「スカイウォーリーミニ」も存在します。このモデルには自立スタンドも付属し、窓際などへの屋内設置も可能となります。
デザインアンテナのメリットは、その形状とカラーバリエーションの豊富さから、住宅の壁などに設置しても目立たず、家のデザイン性や景観を乱さない点です。さらに風雨や雪などを避けやすい形状から、経年劣化が進みにくく、寿命が延びてトラブルが生じにくい点も大きなメリットです。
デザインアンテナの寿命は、比較的、新しい機種であるため、まだデータは少ないものの、15年から20年程度と考えられております。特に屋内設置の場合は、住宅の外装や外観に影響せず、自然環境の影響を受けないため、より高寿命が期待できます。
このようなメリットの豊富さから、現在ではデザインアンテナは地デジアンテナでも一番人気のモデルとなっております。一方でデメリットとしては、八木式アンテナに比べると受信性能が低くなる点が挙げられます、
デザインアンテナ本体の受信性能は、素子アンテナでないことから、八木式アンテナの素子数に換算した「素子数相当」で表され、20素子相当と26素子相当が主なモデルになります。ただ同素子数でも八木式アンテナに比べると、微妙に受信性能が下がります。
それに加え、主な設置位置が住宅の壁やベランダなどの低位置であるため、周辺の障害物などの影響を受けやすくなり、受信感度が低下しやすいのが、デザインアンテナの大きな弱点と言えます。
デザインアンテナは基本的に、強電界地域から中電界地域向けのモデルになりますが、該当の電界地域でもマンションなど高層建築物の近隣、住宅密集地など、周辺環境から地デジ電波が遮断されやすい現場では、壁など低い位置への設置ができないこともございます。
他にも壁面への設置では、まず壁に設置具を固定するため、壁にビス穴を開ける必要もございます。ただこの点は、デザインアンテナ以外のアンテナ機種を、サイドベースなどを利用して壁面に設置する場合にも同じデメリットがございます。
なおデザインアンテナの実売価格相場は、20素子相当でブースターなどが内蔵されていない通常モデルで、7,000円から10,000円強の価格帯です。26素子相当、ブースター内蔵型などのモデルでは、20,000円台までの価格帯になります。
またデザインアンテナをまたアンテナ工事の専門業者に依頼した場合、20素子相当のアンテナ本体と設置具、ケーブルなど基本部材込み「基本設置工事」の費用は、およそ20,000円から40,000円程度の相場になります。なお屋根裏空間などへの設置では、業者によって、追加費用が加算される場合と、当あさひアンテナのように基本設置工事費で対応できる業者に分かれてまいります。
デザインアンテナについての詳細や設置時の注意点などについては、以下の各コラム記事でもご紹介しております。
・地デジ用テレビアンテナ一番人気のデザインアンテナとは? 価格から工事費用、料金相場、失敗しない業者の選び方まで徹底解説!
・この最小デザインアンテナがすごい!スカイウォーリーミニ(マスプロ電工)
・デザインアンテナ工事の失敗例とは? メリット、デメリットから取り付け費用まで解説
・デザインアンテナ設置にデメリット? 工事の失敗例、費用や特徴、選び方、ユニコーンアンテナとの比較を解説
・徹底解説・地デジテレビアンテナを屋根裏設置する工事のメリットとデメリット、施工費用、取り付け可能な条件と対応業者は?
地デジアンテナ:ユニコーンアンテナ
ユニコーンアンテナは、2017年(平成29年)に、日本三大アンテナメーカーのひとつと言われる大手メーカー「マスプロ電工」が開発した、高さ60センチ程度の、ほぼ円柱型のコンパクトでお洒落な地デジアンテナです。地デジアンテナの第三世代であり、2023年現在の最新モデルです。
設置位置は八木式アンテナと同じく屋根の上。またサイドベースを使用して屋根の張り出し部(破風板)や壁面の高所など、屋根の上などと近い高さに設置されます。
ユニコーンアンテナのメリットは、そのスタイリッシュなデザインにより、住宅の屋根の上など、高い位置に設置しても装飾のように調和し、住宅の外観性や景観を乱さない点です。それに加え、吹きさらしの高所に設置されても風雨などを受け流せる形状のため、経年劣化を軽減できて寿命が長くなり、トラブルが起こりにくくなるなど、デザインアンテナと共通するメリットがございます。
さらに八木式アンテナと同じく設置位置の高度を確保できるため、周辺の障害物などで地デジ電波が遮られる影響を受けにくくなり、地デジ電波の受信感度を確保できるのも大きなメリットです。ユニコーンアンテナの受信性能は20素子相当ですが、前述のように周辺環境によって壁面やベランダにデザインアンテナが設置できない現場でも、ユニコーンアンテナでは受信、設置が可能なケースが多くなります。
総じて八木式アンテナの受信感度とデザインアンテナの外観性、対候性を兼ね備えているのがユニコーンアンテナと申せます。
ただ、そのデメリットとしては、受信性能では同素子数から高性能の八木式アンテナには及ばないため、中電界地域から強電界地域向けの機種となり、弱電界地域では使用できないこともある。また純和風の家など住宅のデザインによっては、ユニコーンアンテナのデザインがミスマッチになり、外観性を乱す場合もある点などが挙げられます。
またユニコーンアンテナのデメリットは最新モデルのめ、ネットショップなどの実売価格も8,000円台から16,000円程度。ユニコーンアンテナ本体やケーブル、設置具などの基本部材をセットにした「基本設置工事」の費用も30,000円から50,000円程度の相場など、設置にかかる費用が地デジアンテナではもっとも高価格になる点もデメリットと申せます。
ユニコーンアンテナについては、以下の各コラムでも詳しくご説明しております。
・地デジアンテナの最先端、ユニコーンアンテナとは? 特徴、メリット、工事費用の相場まで徹底解説!
・台風対策に最適!地デジ「デザインアンテナ」と「ユニコーンアンテナ」とは?
衛星放送用アンテナ:BS/CSアンテナ
BS/CSアンテナは、上記した衛星放送の電波、12GHz帯の電波を受信するためのパラボラアンテナです。
現在の日本の衛星放送は、東経110度に位置する「放送衛星」を使用し、NHK、広域民放を中心とする無料チャンネルと、「WOWOW」など月額契約制の有料チャンネルを放送する「BS放送」。東経110度、および東経124度、128度に位置する「通信衛星」を使用して、BS放送を越える多チャンネルで、多彩なジャンルの有料チャンネルを放送する「CS放送」がございます。なお現在ではBS放送、CS放送とも、デジタル放送になっております。
現在の主要なBS/CSアンテナは、人工衛星が同じ角度に位置するBS放送と、110度CS放送「スカパー!」の双方を一基で受信できる、BS/110度CSアンテナになります。ただCS放送のうち、東経124度、128度の通信衛星を使用する「スカパー!プレミアムサービス」を受信するためには、別途にプレミアムサービス専用アンテナ。または一基でこれらすべてのBS放送、CS放送を受信できるマルチアンテナが必要になります。
他にも2018年(平成30年)には、衛星放送の4K8K放送である「新4K8K衛星放送」が、BS放送、CS放送に4K、8Kチャンネルを追加する形でスタートしております。この4K8Kチャンネルについては、現在のBS/CSアンテナおよびアンテナ機器であれば基本的に対応可能ですが、4K8K対応のアンテナ本体や機器が必要となります。この点について詳しくは別項で後述いたします。
BS/110度CSアンテナは、放送を受信するための丸い円盤型の「ディッシュ(dish:皿)」または「反射器(放物面反射器)」がついたパラボラアンテナです。このディッシュに反射させ、中央部へと集中させた12GHz帯の電波を、アームによって固定されたコンバーターの一次放射器に集めます。その後、コンバーターで12GHz帯の電波を、テレビ電波に適したMHz帯の電波へと変換し、ケーブルで屋内のテレビ機器のBS/CSチューナーまで送信することで、衛星放送を視聴できます。なおコンバーターは周波数帯を変換する電子機器であるため、ケーブル配線部のブースター電源、またはテレビなどのチューナー端子からの給電により、電源が必要となります。
なおBS/CSアンテナを設置する際に重要なポイントは、アンテナを取り付ける角度調整、および角度調整したアンテナの向きに障害物が存在しないことが重要になります。
BS/CSアンテナは、衛星放送用の静止衛星が位置する東経110度(アンテナによっては東経124度、128度)の方向へ正確に向ける必要がございます。この角度調整は、仰角(上下角度)、方位角(左右角度)とも、ミリ単位のズレでも受信感度が大きく低下してまいります。
また東経110度の方向(角度)は、日本国内でも各地域によって微妙に異なり、例えば仰角は、関東では約38度、関西では約41度の角度になります。方位角は、日本国内では約213度から約225度の間で調整し、アンテナのディッシュを南西から南南西の方向に向けて設置します。
また12GHz帯の電波は光のように直進性が高く、静止衛星とその方向へ向けたBS/CSアンテナを結ぶ直線状に、山地や建物はもちろん、樹木や枝葉、洗濯物など、わずかが障害物があるだけでも電波が遮断されてしまい、受信障害が起こります。そのため戸建て住宅でも、現状で障害物が存在せず、将来にわたって障害物が発生しないとみられる位置に設置する必要がございます。
これらの条件さえ満たしていれば、BS/CSアンテナは、住宅外部のどの位置にも設置できます。主な設置位置としては、屋根の上で、八木式アンテナやユニコーンアンテナと同じマストの下部に設置する。サイドベースで壁面やベランダの窓枠に設置する。またベランダの内部などにも設置できます。
なお12GHz帯の電波は住宅の屋根や壁に遮断されるため、BS/CSアンテナの住宅内への設置は基本的にできません。ただ住宅に、東経110度の方向を向いて、その方向に障害物のない窓がある。その窓が十分な大きさを持つ、シンプルな一枚板の透明ガラスで、12GHz帯の電波を通しやすいという条件が揃っていれば、スタンドに立てたBS/CSアンテナを室内の窓際への設置も可能となります。
なおBS/CSアンテナは、対応する衛星放送の違い、また車載用やアウトドア用などの特殊モデルを除いては、パラボラアンテナの一種類のみになり、基本的に同じサイズであれば、どのメーカー、モデルでも大きな受信性能の差は生じません。
BS/CSアンテナは、12GHz帯の電波を受け止めるディッシュ部が大きいほど、集められる電波レベルが高くなるため、受信性能も高くなります。一般的な戸建て住宅向けのBS/CSアンテナは45型(ディッシュ部の有効直径が45センチ)になり、戸建て住宅用では十分な受信性能を持ちます。ただ他にも、アパートやマンションなど集合住宅用の共同アンテナとして、建物の規模に合わせた50型、60型、75型、90型、120型など存在します。
また12GHz帯の電波は波長の短さから、雨粒や雪が波長の幅に近くなる豪雨、降雪などでは、空中で電波が雨や雪に吸収され、減衰や乱反射による「降雨減衰」「降雪減衰」の受信障害が発生する。さらに静止衛星と地上との距離がやや遠くなる、日本国内の北部や南端部、離島部などでは、減衰により電波レベルがやや弱くなるという性質がございます。
これらの対策として、戸建住宅でも50型、60型など、やや大型のBS/CSアンテナが使われることもあり、大型のアンテナでは通常時でも衛星放送の画質や音質が向上するという意見もございます。ただし、ディッシュ部が大型になる分だけ、風雨の影響を受けやすくなり、角度のズレなどのトラブルが発生しやすくなるというデメリットもございます。また大型のBS/CSアンテナは、大きさの分だけ販売価格も割高になってまいります。
他にも、BS/CSアンテナの本体色は、光を反射して太陽光や熱の影響を受けにくい白色系が一般的ですが、現在では紫外線に影響されにくい塗料を用いたカラーバリエーションとして、ブラックその他の本体色を持つ製品も販売されております。
またディッシュ部がメッシュタイプや、無数の小さな穴が開いたパンチングホール仕様の他、各部の強化により耐風性に優れた高耐風モデルの製品も存在し、沿岸部や台風銀座など、風の影響が強い地域での設置におすすめとなっております。
なおアンテナ工事の専門業者に、BS/CSアンテナの「基本設置工事」を依頼する場合の費用の相場は、45型2K4K8K対応アンテナの通常モデルや、基本部材をセットにして、15,000円から25,000円程度になります。
BS/CSアンテナ本体や、各種の設置方法についての詳細は、以下の各コラム記事でも解説しております。
・台風対策に最適! 究極の高耐風BS110度CSアンテナ「BC453SG」(DXアンテナ)
・衛星放送用バラボラアンテナ・BS/CSアンテナの種類と選び方とは? 地デジテレビアンテナとの違い、家屋への設置工事を解説
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・雨や雪が降るとBS、CSの衛星放送が映らなくなる原因と衛星放送用テレビアンテナを調整して映るようにする対処方法とは?
地方局用の地デジアンテナとは?
前述のように、一般的な戸建て住宅に設置されるテレビアンテナは、地デジ放送用の地デジアンテナを一基、上記の機種から選び、その上で衛星放送もご覧になる場合にはBS/CSアンテナも追加設置する形になります。
ただ地デジ放送のチャンネルには、日本のほぼ全国で受信できるNHK、広域民放と、一部都府県で別個に存在する各独立放送局が、その都府県内に向けて放送する、東京都の東京MX、兵庫県のサンテレビジョンなどの地方チャンネルが存在します。
通常はNHK、広域民放も、地方チャンネルも、同じUHF波を用いた地デジ放送であるため、一基の地デジアンテナで受信できます。
ただ地デジ放送は、上記のように日本各地に設置された地デジ電波塔から電波を送信しており、また地デジ、BS/CSのテレビアンテナには、ほとんどすべての機種に「指向性」がございます。
指向性とは、アンテナ本体の前方のみで受信性能が高まり、その他の方角から届く電波はほとんど受信できなくなる性質のことです。特に地デジアンテナは指向性が高くなるほど、正面側の受信性能が高くなる性質があり、受信性能の高いアンテナ機種ほど、指向性も高くなってまいります。この指向性には、アンテナの正面以外から届く余計な電波(ノイズ)をカットするという機能もございます。
したがって地デジアンテナは、基本的に現場へ届く地デジ電波の方向、主に電波塔の方向へと角度調整を行う必要がございます。そのため現場から見て、NHK、広域民放を送信する電波塔と、地方チャンネルの電波塔の方向が大きく異なる場合は、まずNHK、広域民放用の主な地デジアンテナを設置し、地方チャンネルをご覧になる場合には、その電波塔の方向を向いた、地方局用の地デジアンテナを別途で設置する必要がございます。
現場によっては、地デジ、広域民放と地方チャンネルの電波塔の方向が大きく違っていても、地デジ電波が高層ビルなどにぶつかって方向が変わった「反射波」と呼ばれる電波を受信することで、一基の地デジアンテナですべての地デジ電波を受信できることもございますが、どのような現場でも可能とは限りません。
地方局用アンテナの追加設置は、地デジアンテナをもう一台、設置する工事になるため、アンテナ工事の専門業者にご依頼になる場合には、オプション工事費として、アンテナ本体や部材の費用も含め、15,000円から25,000円程度の追加費用が必要となってまいります。
以上のように、地方チャンネルをご視聴になるお住まいで、必ずしも地方局用のアンテナが必要となるわけではございませんが、現場の条件によっては設置しないと地方チャンネルをご視聴になれない場合もございますので、なにとぞご注意ください。
なおBS/CSアンテナを含むテレビアンテナの指向性、また地方チャンネルについては、以下のコラム記事でも詳しくご説明しております。
・地デジのテレビアンテナで受信できる方向は指向性で決まる? アプリでアンテナの方向調整に最適な角度を調べる方法も徹底解説!
・BS/CSアンテナの角度調整に重要な「指向性」とは? 人工衛星の方向を確認できるスマホアプリ「BSコンパス」も徹底解説!
・東京MXは東京都以外でもテレビで視聴できる? 日本各地でエムキャスなどにより東京MXその他の地方チャンネルを見る方法
新4K8K衛星放送に特別なアンテナ機器は必要?
前述の通り、2018年には、衛星放送における4K、8K放送「新4K8K衛星放送」がスタートしております。この新4K8K衛星放送をご視聴になるには、ご自宅に4K、8Kのテレビと、4K8K放送に対応するBS/CSアンテナ設備が必要となります。特に2018年以前に設置された2K対応のBS/CSアンテナと、アンテナ配線部のままでは、4K8Kチャンネルの多くを視聴できない場合もございます。
と申しますのも、新4K8K衛星放送の以前、従来の2K衛星放送では、衛星放送から送信される12GHz帯の電波として、右回りの螺旋を描く「右旋円偏波」が使用されていました。
ただ新4K8K衛星放送のスタートで4K、8Kチャンネルを追加する際に、右旋円偏波で追加チャンネルに割り当てることのできる、空きの周波数帯が不足したのです。そこで右旋の電波で使用できる周波数帯には、地デジと同じく基幹的な放送にあたる、BS放送のNHK、広域民放の無料4Kチャンネルを割り当てました。
そしてその他の4K、8Kチャンネルには、左周りの螺旋で送信される「左旋円偏波」を新しく導入し、その周波数帯を割り当てたのです。
また前述のように、BS/CSアンテナでは受信した12GHz帯の電波を、MHz帯の電波に変換しますが、このとき右旋円偏波は1032MHzから2072MHz。左旋円偏波は2224MHzから3224MHzの周波数帯に変換されます。
現在のBS/CSアンテナは、右旋と左旋のどちらも受信できる、2K4K8K対応型になっており、配線部に使用されるケーブルや機器も3224MHzまでの周波数帯を送信できる4K8K(3224MHz)対応型になっているため、新4K8K衛星放送のすべてのチャンネルを視聴できます。
ただ、2018年以前の2K対応BS/CSアンテナでは右旋の電波しか受信できません。またアンテナ配線部の機器も、4K8K(3224MHz)対応型でない古い機種では、左旋円偏波が変換された周波数帯には完全に対応できず、BS放送の一部4Kチャンネル以外の4K、8Kチャンネルはご視聴になれないこともございます。
この場合、新4K8K衛星放送のすべてのチャンネルをご視聴になるためには、2K4K8K対応BS/CSアンテナをはじめ、アンテナ配線部のケーブル、機器を4K8K放送(左遷円偏波)に対応できる「SHマーク(スーパーハイビジョン受信マーク)」や「HSマーク(ハイシールドマーク)」がついた機器、または同等の性能を持つ機器へと交換する必要がございます。
基本的に、2023年現在に、新しくBS/CSアンテナを設置する場合には、アンテナ本体、また配線部の機器もすべて4K8K対応型が使用されることになるため、新4K8K衛星放送のご視聴に、特に問題が起こることはございません。ただ、新4K8K衛星放送をご覧になりたい場合には、念のためアンテナ工事を担当する業者に、その旨をお伝えしておくことをおすすめいたします。
なお新4K8K衛星放送と、ご視聴のために必要となる機器については、以下の各コラムでも詳しく解説しております。
・新4K8K衛星放送とは? 4K、8Kテレビの購入後に必要なアンテナ工事と費用の相場、おすすめ業者の選び方まで徹底解説!
・「新4K8K放送」を視聴するためのアンテナ工事、配線について徹底解説!
・「新4K8K衛星放送」のご視聴に必要な機器・完全チェック!
戸建て住宅のアンテナ配線に必要となる機器とは?
以上が、戸建て住宅に設置される主なテレビアンテナの機種になります。前述の通り、これらのアンテナを設置する「基本アンテナ設置工事」は、住宅にアンテナ本体を設置して、ケーブルで屋内の一ヵ所と接続するだけの、最低限の配線を行う工事になります。
戸建て住宅にて複数の部屋でテレビをご視聴になるための、一般的なアンテナ工事を行うためには、TVアンテナから各部屋のテレビなど受信機器まで、以下のようなアンテナ配線、および機器や設備の設置が必要となります。
アンテナケーブル(同軸ケーブル)
アンテナケーブルとは、戸建て住宅に設置された地デジやBS/CSのテレビアンテナから延びて、引き込み口などから屋内に引き込まれ、途中でさまざまな機器を経由して、各部屋のアンテナコンセントに接続される、テレビ電波を伝達するためのケーブルです。またアンテナコンセントからテレビなどの受信機器までを接続するケーブルも、同じアンテナケーブルとなります。
このアンテナケーブルは「同軸ケーブル」と呼ばれるケーブルで、その断面が、複数の層により同心円を重ねたような形状になっているのが特徴であり、名称の由来でもあります。この構造により、テレビ電波などの高周波の信号を効率よく伝送できて、外部からのノイズの影響も最小限に抑えられる特性がございます。
戸建て住宅用のアンテナケーブルとして用いられる同軸ケーブルなど各種ケーブルには、主に「長尺ケーブル」「室内用テレビケーブル」「フラットケーブル、薄型ケーブル」などの種類の品がございます。
長尺ケーブルとは、地デジやBS/CSアンテナ本体から、住宅外部から内部に通じる引き込み線までの接続や、屋内の屋根裏などから各機器を経由して、各部屋にあるアンテナコンセントまでを接続するために用いられる同軸ケーブルです。
基本的にアンテナ工事の専門業者が用いる屋外用のケーブルで、先端にプラグはついていません。100メートルや50メートルなどの束から、業者が必要な長さを切り取り、先端にプラグを接続するなど、加工して使用します。
室内用テレビケーブルは、アンテナコンセントとテレビなど受信機器を接続するためのケーブルで、家電量販店などでも販売されております。市販のケーブルには、さまざまな長さと、同軸ケーブルの両端に各種プラグが接続されており、高品質な品ではプラグ部に金メッキが施されております。家電としての各種ケーブルから、ご自宅のアンテナコンセントの端子や部屋の広さに適した製品が選ばれます。
フラットケーブル、薄型ケーブルとは、ベランダの手すりなどにデザインアンテナやBS/CSアンテナを取り付け、室内に設置されたテレビに接続するなど、DIYでの設置も可能な、小規模な設置工事に使われるケーブルです。
引き込み口やエアコンのダクト穴などから同軸ケーブルを引き込むのではなく、窓サッシの隙間などからアンテナケーブルを通すため、同族ケーブルの間に接続されるケーブルになり、厚さ1ミリ程度の平べったい薄型や極細であるのが特徴です。
これら同軸ケーブルには、太さをはじめ、絶縁体、外部導体などの品質によって、適した設置場所などの用途や、地デジ(UHF)、2K衛星放送(右旋円偏波)、新4K8K衛星放送(左旋円偏波)などに対応できるケーブルが異なってまいります。
特に衛星放送や4K8K放送など、各放送の種類(電波)に対応できるケーブルを確認する方法としては、製品のパッケージ表記の他、ケーブル本体に印字された「S-5C-FB」などの記号でも判断できます。この記号は、アンテナの太さや、絶縁体、外部導体などの品質を示しているもので、記号の意味から適したケーブルを選ぶことができます。
なおアンテナ工事業者に各種アンテナ設置を依頼した場合のケーブルの費用については、一定の長さ(10メートル程度)までであれば、アンテナ工事の基本設置工事の費用に含まれます。ただそれ以上の長さが必要な工事では、追加費用が加算されることになります。
アンテナケーブルに印字された記号の読み取り方や、その他アンテナケーブル(同軸ケーブル)の詳細。またアンテナ配線部の全体像については、以下の各コラム記事でも詳しく解説しております。
・室内のテレビアンテナケーブルを延長する方法とは? アンテナ線なしのワイヤレスで地デジ、衛星放送を見る方法も解説!
・テレビ放送(地デジ、衛星放送BS/CS、4K8K)に合わせたテレビアンテナケーブルの種類と選び方、徹底解説!
・テレビ放送や機器に合わせたアンテナケーブル(同軸ケーブル)の種類と選び方、徹底解説!
・アンテナとテレビを結ぶアンテナケーブル、その種類と性能を徹底解説!
混合器(アンテナミキサー)
混合器とは、地デジアンテナとBS/CSアンテナ、または地方局用アンテナなど、戸建て住宅に複数のテレビアンテナを設置する場合に、個々のアンテナから延びるアンテナケーブル(テレビ電波)を接続し、1本のケーブルにまとめる装置で、アンテナミキサーとも呼ばれます。
前述の通り地デジや衛星放送では、UHF波や12GHz帯など電波の種類も異なりますが、それぞれの電波を別個に配線すると、ケーブルが2本になって長さも約2倍が必要になる他、ブースターや分配器などの装置も個別に必要となり、工事のコストが倍増する上、配線が複雑化してトラブルが発生するリスクも高まります。
そこで混合器を設置することにより、地デジとBS/CSのケーブルを一本化したシンプルなアンテナ配線を実現し、アンテナ工事全体に必要となる手間や費用のコストを大幅に軽減でき、トラブルのリスクも抑えられる他、設置後のメンテナンスや故障の際の修理なども簡単になります。
プロのアンテナ工事業者によるアンテナ設置工事において、混合器を単体で設置する場合の工事費用は、混合器の本体価格込みで、15,000円から25,000円程度になります。
ただ現在では、特に地デジと衛星放送の電波を混合する場合には、混合器と地デジ・BS/CSのブースターが一体型となった、UHF/BSCS混合ブースターが使用されることが多いため、混合器を単体で設置することは少なくなっております。
アンテナブースター(増幅器)
ブースターとは、戸建住宅などに設置した、地デジをはじめとするテレビアンテナで受信したテレビ電波のレベルが不足し、安定したテレビ視聴が難しくなる場合に、電波の強度を増幅する装置のことです。アンテナで受信した電波をブースト(強化、増幅)する装置であるため増幅器、テレビブースター、アンテナブースターとも呼ばれます。
ブースターは主に、受信できる地デジ電波が弱い、弱電界地域などで使用されますが、戸建て住宅内で設置するテレビなど受信機器が多い場合にも、台数分の電波レベルが必要となるため、強電界地域でも三台以上のテレビが設置される現場ではブースターが必要となり、現在では実質的に設置が必須の機器となっております。
このブースターには、住宅に設置するテレビアンテナに合わせて、地デジ放送用のUHF帯ブースター。上記した地デジと衛星放送に対応でき、混合器の役割も果たすUHF・BS/CS混合ブースター。そして同じ混合ブースターでも、3442MHzまでの周波数帯にも対応できる、4K8K対応型のものもございます。
また設置位置による種類の違いとして、屋外に設置される、雨風に強く増幅性能の高い屋外型と、屋内に設置される、増幅性能は低いものの、設置が簡単となる屋内型のブースターがございます。これらの機器は、電波を増幅する必要量に応じて使い分けられます。
ブースターを用いれば、テレビ電波がどれだけ弱いエリアでも問題なくテレビ放送の視聴か可能になるとも思われます。ただブースターは電波の強度を高めることができますが、同時に電波に含まれたノイズも増幅してしまう性質があり、映像信号の品質を高めることはできません。そのため受信できる地デジ電波が弱く、ノイズが混ざる割合が多い現場では、ブースターを利用しても、映像信号の品質が低くなり、テレビ放送を視聴できなくなることが多くなります。
テレビアンテナの設置時には、主に屋外用ブースターを設置されることが多くなりますが、この場合、電波にノイズが混ざることを避けるため、ブースターはアンテナの真下か、引き込み口から近くの屋根裏空間など、できるだけアンテナに近い位置へと設置されます。
アンテナ工事の専門業者にアンテナ設置工事を依頼する際、ブースターの設置工事も行う場合の、本体価格込み費用の相場は、UHF帯ブースターで15,000円から25,000円。UHF/BS・CS混合ブースターで25,000円から35,000円程度になります。
なおブースターについては、以下の各コラム記事でも詳細をご説明しております。
・テレビアンテナの「ブースター」は必ず必要なのか? 【地デジ設置・あさひアンテナ】
・テレビアンテナの「ブースター」徹底解説・前編(基礎知識編)
・テレビアンテナの「ブースター」徹底解説・後編(機種選び・設置編)
・テレビ放送の映りが悪い際にアンテナブースターの交換は必要?
分配器
分配器は、アンテナとブースターを経由したアンテナケーブルを入力端子に接続し、複数の接続端子に接続されたケーブルへと、等分の電波レベルを分配する装置です。例えば200㏈の電波を4分配する場合は、個々の分配先の電波レベルは50㏈になりますが、実際には分配器や接続端子を経由することで、わずかな減衰が生じます。そして分配されたケーブル(電波)は、各部屋のアンテナコンセントへと送られ、接続されます。
分配器には、分配数の種類で、7分配を除いて、2分配器から8分配器までの6種類があり、住宅で必要な分配数に、予備の1分配数を加えたものが使用されます。また前述のように分配数が多くなるほど、分配先の電波レベルが低くなる「分配損失」が生じるため、ブースターを併用して電波レベルを必要な水準まで増幅することが一般的です。
なお現在の分配器は、ほぼすべてが地デジ放送とBS/CS放送に対応できます。ただ新4K8K衛星放送の右旋の電波、3442MHzに対応するためには、前述した「SHマーク」などがついた、4K8K対応の分配器を使用する必要がございます。
なお分配器の先に分配器を設置する、カスケード接続(タコ足配線)のような設置は、基本的には推奨できません。ただアンテナコンセントの先で電波を分配する分配器として、2分配程度でケーブルと分配器が一体になったケーブル一体型があり、ケーブルの用意が必要なく、端子部での減衰も生じないメリットございます。ただ一体化したケーブルが、使用する部屋に十分の長さであるかをご確認される必要がございます。他にも、分配器と小型のブースターが一体化した機種も存在します。
なお屋内の各部屋に電波を分配する分配器には「1端子通電型」「全端子通電型」の種類がございます。これはテレビなどのチューナー端子から、BS/CSアンテナに給電する場合に、その方式によって使い分けられます。
1端子通電型は、出力端子のうち1端子のみが通電する分配器で、屋内にある特定のテレビ、レコーダーから、BS/CSアンテナに常時給電する場合に使用されます。
全端子通電型は、すべての出力端子から通電する分配器で、接続されたすべてのテレビ、レコーダーの電源を入れると、チューナー端子からBS/CSアンテナへと給電される仕組みになります。
1端子通電型は、本体価格が安いため工事のコストを抑えられますが、BS/CSアンテナへ給電するテレビなどの電源を切ると、アンテナ側に給電されなくなるため、他のテレビなど機器でも衛星放送を視聴できなくなります。
全端子通電型では、本体価格はやや割高になりますが、住宅内の各テレビ、レコーダーなどの電源を入れた際に、BS/CSアンテナへ給電されるため、どのテレビなどでも安定して衛星放送を視聴できる他、必要な際のみアンテナへと給電するため、節電にもつながります。
なおBS/CSアンテナへの電源供給には、テレビなど機器側で給電方式に合わせた電源設定が必要となります。
この分配器を使用する、住宅内へのテレビ電波の分配方法は、分配器から複数のケーブルが伸びる形を星に見立てて「スター配線方式」と呼ばれますが、他にも分配器を使用しないテレビ電波の分配方式として、近年はあまり使用されない「送り配線方式」もございます。
「送り配線方式」は、アンテナやブースターから延びる一本のケーブルを、一番近い部屋のアンテナコンセントに接続して必要な電波を供給し、そのアンテナコンセントから次の部屋のアンテナコンセントにケーブルを伸ばして、残りのテレビ電波を送るという形を、すべてのアンテナコンセント(部屋)まで順繰りに繰り返す形式です。
この方式では、ケーブルの先に行くほど電波レベルが弱くなる。またケーブルの一ヵ所でトラブルが生じるとその先のすべての部屋でテレビを視聴できなくなるなどの問題が生じるため、近年ではあまり利用されません。しかし分配器を使用せず、ケーブルの長さも短くすんで工事のコストも抑えられるため、分配する部屋数が少ない住宅などでは、現在でも使用されることがございます。
なおアンテナ工事の際に、プロの業者に分配器の設置工事を依頼する場合の費用は、分配器の本体価格を含めて5,000円程度からになりますが、この費用は、分配器の分配数によっても、分配数が多いほど価格も増す形で変わってまいります。
分配器についての詳細は、以下の各コラム記事でもご紹介しております。
・ご自宅のすべてのテレビに電波を送る「分配器」とは? その種類と選び方を徹底解説!
・テレビアンテナの電波を各部屋に分岐する方法は? 分配器と分波器の違い・接続方法や選び方
アンテナコンセント
アンテナコンセントとは、住宅内にてテレビを設置する各部屋の壁面に設置され、アンテナから各機器を経て分配器で分配されたケーブルと、コンセントのアンテナ端子とを接続し、テレビ電波を伝達する部分であり、壁などに設置されたコンセント部の全体を指します。
アンテナコンセントは、テレビコンセントと呼ばれることもありますが、現在ではアンテナ端子だけでなく、一般の電源端子や電話回線、LAN端子などが一か所に集められた「マルチメディアコンセント」も存在します。
このアンテナコンセントのアンテナ端子から、室内用のアンテナケーブルを使用して、テレビなど各機器と接続することで、機器側にテレビ電波を送ることができます。
このアンテナコンセント部のアンテナ端子には、いくつかの形状があり、その形状によって対応するケーブルや接続プラグが異なる場合もございますので、ご注意ください。
なお現在の主なアンテナ端子には「F型端子」「プッシュ端子」の2種類がございます。
F型端子は、現在では主流のアンテナ端子です。アンテナ端子は、接続部が壁から飛び出さないよう、差し込み口が丸くくぼんだ中に、周囲にネジ切りのついた円筒形の部分があり、円筒形の中心には、アンテナ線を差し込む小さな穴があります。
F型端子に対応するアンテナケーブルの先には、同じく内部にネジ切りがある「スクリュープラグ」「F型コネクタ(F型接線)」がついており、ネジ切りが噛みあうことで抜けにくくなるのが特徴です。特にF型接栓では、には、プラグ部分にネジ式の回転部が装着されており、ネジを固定することで抜けなくなる他、端子部からの電波の漏洩や混入を防ぐことができ、特に新4K8K衛星放送に適しております。
プッシュ端子は、F型端子より少し形式が古いアンテナ端子で、F型端子とほぼ同じ形状ですが、端子やコネクタ側にネジ切りがない、なめらかな形になっております。そのためスムーズに接続できる半面、抜けやすいという欠点もございます。
F型端子とプッシュ端子には、ネジ切り以外に形状の違いがないため、それぞれの端子に、異なるコネクタのケーブルも接続できますが、その場合、ケーブルが抜けやすい、端子側に傷がつきやすいなどのデメリットがございます。
なお地デジ化以前、平成初期や昭和期の住宅では、より古いアンテナ端子である「同軸直付端子」「フィーダー端子」が用いられている場合もございます。
同軸直付端子は、地デジ放送以前に主流だったアンテナ端子で、ネジ部や、ケーブルの芯線を差し込む細い穴がついた端子です。
この端子のアンテナケーブルには同軸ケーブルを使用しますが、ケーブルの先端、1センチほどの外部被膜や絶縁体を切り落とし、電波を送信する内部導体(芯線)をむき出しにして、アンテナコンセント部のネジに挟み込む形などで接続し、外部表皮などが残っているケーブルの先端も金具で固定します。
フィーダー端子は、同軸直付端子よりさらに古い、昭和期のアンテナ端子です。フィーダー端子は、主にネジを横にふたつ並べた形状で、ケーブルには同軸ケーブルではなく、フィーダー線という細いケーブルを横に2本並べて接着した形の、断面がメガネに似ていることから、メガネ線とも呼ばれるケーブルを使います。このフィーダー線の先を二本に割き、ケーブルの芯線をむき出しにする、または先端に小さなY字型の金具を設置して、端子側のネジに挟み込む形で接続します。
この同軸直付端子やフィーダー端子では内部導体が露出する上、フィーダー線は細さもあって電波の漏洩や外部電波の混入が起こりやすく、受信不良が生じやすいため、テレビ画面が乱れやすい欠点がございます。古い住宅などで、現在でもこれらのアンテナ端子を使用している場合は、可能であれば最新のF型端子などに交換されることをおすすめいたします。
なお、新築住宅には必要なアンテナコンセントが設置されているため、アンテナ工事の際の作業は、アンテナケーブルを各アンテナコンセントに接続するだけの作業になります。ケーブルの料金はアンテナ設置の基本工事に含まれることが多いため、この作業に工事費が発生することはほとんどございません。またアンテナ工事とは別に、アンテナ工事業者にアンテナコンセントの増設工事も依頼できます。
アンテナコンセントについての詳細や各種情報は、以下の各コラム記事でもご説明しております。
・部屋にあるテレビアンテナ用コンセントの交換、増設方法は? 工事の方法から耐用年数、端子の種類まで徹底解説!
・住宅の部屋にテレビコンセント(アンテナコンセント)を増設する工事の方法は? 設置されるアンテナ用端子の種類も解説
・テレビ端子(アンテナコンセント)がない部屋でのテレビ番組ご視聴方法
「分波器」とは何か?
ここでは、冒頭でもご紹介した「分波器」についてご説明いたします。分波器とは、1個の入力端子と2個の出力端子を持つ、前述した分配器のうち2分配器とそっくりの形状をした機器で、ケーブル一体型の機器も存在します。ただ分配器との違いは、電波レベルを分配するのではなく、一本のケーブルに混合された地デジと衛星放送の電波を、再度、二本のケーブルに分離させる装置になります。
つまり地デジとBS/CSアンテナの双方を設置し、混合器や混合ブースターを用いて、地デジ、衛星放送の電波を一本の同軸ケーブルにまとめた場合に、セットで使われる装置になります。
地デジと衛星放送の電波が一本に混合されたままのケーブルを、そのままTVなどの地デジやBS/CSチューナーの端子に接続すると、何方か一方、レベルが強い側の電波しか受信できなくなります。
そのため、地デジと衛星放送の双方を送信するアンテナコンセント部で、地デジとBS/CSのアンテナ端子が別々になっていない場合は、アンテナコンセントとテレビなど受信機器の間を、この分波器で接続し、地デジと衛星放送の電波を再度、二本のアンテナケーブルへと分離して、それぞれのチューナー端子に接続するのです。
分波器と混合器は、接続することでの電波レベルの減衰はほとんど起こりません。また特に高シールド性能の製品などは、テレビ電波以外の不要な電波をカットする性能も高くなり、ノイズや混信などを防ぐ役目も果たしています。
分波器でも近年の商品には4K8K(3442MHz)対応型があり、TVアンテナ工事の際に、必要な機器を業者から購入できることもございますが、お客様がインターネットショップや家電量販店でお買い求めになることもできます。
ただ、分波器には、分配器をはじめ、形状や名称が似た機器も存在しますので、ご注意が必要となります。以下の項では、分波器と間違えやすい各機器についてご説明してまいります。
分波器と分配器、分岐器、切替機の違いとは?
分配器とはすでにご説明した通り、ケーブルで送信される電波を、複数のケーブルへと等分に分配する装置のことで、テレビ電波を複数の部屋や受信機器へと分配する際に使用されます。
分波器と分配器の違いは、分配器は同じ電波のレベルを等分にして複数に分けるのに対し、分波器は一本のケーブルを流れる電波に含まれる、電波の種類(地デジと衛星放送)を分ける装置になります。したがって分配器から出力される電波は、電波レベルが下がるだけで、入力電波と同じものになりますが、分波器から出力される二種類の電波は、それぞれ別個のものになります。
そして、分配器、分波器とは別に「分岐器」という機器もあり、その形状も分配器とほぼ同じものになります。そして分岐器は機能も分配器とほぼ同じで、入力された電波を複数に分けるための装置になります。
ただ分岐器と分配器との大きな違いは、分配後の電波レベルの違いになります。前述の通り分配器では、入力電波の強さが200㏈と仮定すると、出力電波は2分配器で約100㏈、4分配器で約50㏈と、等分に分配される形になります。
しかし分岐器では、出力電波を等分のレベルではなく、例えば入力された500㏈のうち、2個の端子で50㏈ずつ分配し、残りの400㏈をメインの出力端子でそのまま送るといった形で、分配する電波レベルに差をつけることができるのです。
分岐器の出力端子のうち、一部の電波レベルを分岐する端子を「分岐端子、枝分かれ(BL)」端子と呼び、1個から4個までの機種が存在します。そして残りの大半の電波を送り出す出力端子は「OUT」1個となります。
この分岐器は一般の住宅で使われることはなく、大型のビルやマンションなどの屋上に設置された、大型のアンテナでテレビ電波を受信し、一階(または地階)まで通じる同軸ケーブルから、各フロアに少しずつ電波を分配する場合など、メインの同軸ケーブルと各フロアの同軸ケーブルで電波レベルの差をつける必要がある場合に使用します。
そして「切替器」は、これまで説明した分波器、分配器、分岐器とは異なり、複数ある出力端子のうち、どの端子から電波を出力するかを切り替える装置です。切替器を通すことにより若干の電波レベルの低下はありますが、基本的に入力電波と出力電波は同じものになります。
切替器は、室内にテレビやレコーダーなど受信機器は複数ある場合に、アンテナから送られる電波を接続する機器を切り替えるために使用されます。分波器や分配器、分岐器は、基本的に設置の際に、アンテナ工事業者による工事が必要となる機器ですが、切替器は室内で個人向けに使う機器となり、複雑な工事は必要なく、個人で購入してケーブルを接続するだけで使うことができます。
これら各機器の違いを理解された上で、必要な製品をご購入の際、製品の名称やパッケージの表示、説明文などをきちんと確認されることで、間違った機器を購入を避けることができます。
分波器および、対になる混合器の詳細。また分配器、分岐器などとの違いについては、以下の各コラム記事でもご説明しております。
・地デジ用と衛星放送用、両方のテレビアンテナ設置で工事コスト軽減のため必要な機器、混合器、分波器とは何なのか?
・アンテナ工事の「分配器」とは何?「分波器」「分岐器」との違い
・テレビアンテナへの分配器の設置で、現場の電波レベルや条件に適した選び方と注意点を徹底解説。分波器や分岐器との違いとは?
アンテナ配線部の機器・まとめ
ここでご紹介した各アンテナ機種および関連の機器、用品は、カメラやパソコン、オーディオなどを取り扱う、家電量販店などでも多くの種類が販売されております。また店舗に在庫がない場合には、スマートフォンなどからインターネット検索により、メーカーの公式ページや広告、またレビューやランキングサイトなどを参考に、ご要望に適した人気の商品を選ぶこともできます。
またネット通販であれば、送料無料、注文から短い納期で商品がお届け先へと届くことも多くなります。
製品の人気ブランドでいえば、日本三大アンテナメーカーであるDXアンテナ、マスプロ電工、日本アンテナの他、大手の周辺機器メーカーであるエレコム、ホーリック(horic)、Taro-sなどがよく知られております。
当あさひアンテナでは、本記事でご紹介した各種の地デジ、BS/CSアンテナ機種、またすべてのアンテナ周辺機器について、上記有名メーカーの高品質機器、各種モデルをご用意し、業界最安に挑む工事費用にて、各種アンテナ、また機材の設置工事をお引き受けしております。各種工事費用、機材のメーカーや型番なども、弊社の公式サイトで、わかりやすい一覧としてすべて明記してございます。
またアンテナ工事の前に必要となる現地の電波調査、お見積もりについても、出張費やキャンセル費などの各種費用を含めた完全無料でお引き受けいたします。弊社では住宅の各位置、各部屋での綿密な電波調査により、現場の電波状態、周辺環境などの条件で可能な限り、お客様のご要望に最適となるアンテナ工事をご提案いたします。
実際の工事に当たっては、経験と専門知識の豊富なアンテナ職人が、高い技術を駆使して、配線などがきれいに整った外観と、しっかりとした頑丈なアンテナ設置をお約束いたします。
工事後のサポートについても、業界トップクラスとなる、アンテナ工事の完了日から「10年間」の長期保証をご用意いたしております。
新築住宅への地デジアンテナ、BS/CSアンテナのダブル設置をはじめ、各種テレビアンテナ、機器の設置工事に関しては、当あさひアンテナまで、まずはお気軽にご相談ください。