ご要望別・新築戸建てのテレビアンテナ工事におすすめのモデルや設置の方法とは? 依頼先の費用相場や工事のタイミングも解説!
20世紀、前世紀の末期、平成初期の頃といえば、住宅街の屋根には、マストの先に魚の骨のようなテレビアンテナが立てられているのがおなじみの風景でした。また90年代以降は、徐々に衛星放送用のパラボラアンテナも見られはじめました。
この魚の骨のようなアンテナは「八木式アンテナ(八木アンテナ)」といい、地上波テレビ放送がアナログ放送だった頃は、ほぼ唯一の地上波用テレビアンテナでもありました。
しかし21世紀に入って、地上波放送が地上デジタル放送(地デジ放送)に転換されたことで、地上波テレビ用アンテナ(地デジアンテナ)には、八木式アンテナの他にもさまざまなモデル、設置方法が登場しました。
また20世紀の当時に比べると、21世紀もほぼ四半世紀を過ぎた2025年(令和7年)現在、一般戸建て住宅の機能性や外観性も格段の飛躍を遂げ、スマホやネットと連動した生活の利便性に加え、商業施設のように洒落た外観性やデザインのお住まいも珍しくはなくなっております。
ただテレビ放送に関しては、地上波放送の地デジ化、衛星放送では4K8K放送の導入など、放送の形は進歩していますが、お住まいに地デジアンテナ、衛星放送用アンテナを設置して受信するという形式は変わっておりません。
そして現在、新築戸建てのお住まいを建てられた、または購入されたお客様には、お住まいに設置されるテレビアンテナについても、さまざまなご要望が聞かれるようになっております。
例えば、テレビ画面が乱れる、映らないなどのトラブルが起こりにくい、安定した受信を実現できるアンテナ設置は、皆様が第一にお考えになることでしょう。
他にも、近年のしゃれたデザインの住宅をお選びの方には、屋根の上に昔ながらのテレビアンテナを立てると、お住まいの見た目を乱してしまうため、敬遠なさる方も多くおられます。また新築のお住まいでは、アンテナを設置するために、外壁や屋根などを傷つけるような加工に抵抗を感じられる方も多いことでしょう。
さらに、特に台風などの風雨や、冬場の積雪が多い、海の近くで金属製品が腐食しやすいなどの環境では、自然環境に影響を受けにくく、長持ちして角度のズレや故障などが生じにくいアンテナをご希望の方が多くなります。
そこで今回の本コラム記事では、テレビアンテナ工事に対して、よく聞かれるご要望「安定した受信性能の実現」「住宅の美観を崩さないアンテナ設置」「外装を傷つけないアンテナの施工方法」「厳しい自然環境でも耐久性や寿命が長くなるアンテナ工事」の主に4点のポイントについて、ご希望に対応できるテレビアンテナの機種やモデル、そして機種ごとに可能となる、お要望に応じた設置方法について概要をご紹介してまいります。
また現在では、地デジ、衛星放送(BS放送、CS放送)の各チャンネルを視聴できる方法として、ケーブルテレビ(CATV)、光テレビもよく知られております。本記事では、テレビアンテナの他にも、ケーブルテレビ、光テレビとのメリット、デメリットも比較し、お客様のご要望に適したご視聴方法はどちらかご検討される上での参考になる関連の情報をご紹介してまいります。
アンテナ工事に対して特にこだわりのご要望をお持ちの方は、当コラムの情報を参考に、お住まいの条件や環境で可能な限り、もっともご要望に近い、理想的なアンテナの種類、設置方法を見出していただければ幸いです。
戸建て住宅に設置されるテレビアンテナのカテゴリーと種類
一般の戸建て住宅に設置されるテレビアンテナは、まず基本的なテレビアンテナとして、主なテレビ放送である地上デジタル放送を受信するための、地デジアンテナ(UHFアンテナ)を設置します。
この地デジアンテナには、現在では主に「八木式アンテナ」「デザインアンテナ(平面アンテナ)」「ユニコーンアンテナ」の三機種があり、それぞれの特徴や適した設置方法がございます。
地デジアンテナは現場の地デジ受信環境に適した機種、受信性能モデルの中から、お客様のご要望に対応できるものを選んで、設置することになります。
なお地デジアンテナ設置に当たって、NHK、広域民放の電波塔と、東京MX、テレビ埼玉など現地で受信できる地方チャンネルの電波塔の方向が、現場から見て大きく異なる場合などは、主な地デジアンテナとは別に、地方チャンネル用の地デジアンテナが追加設置されるケースもございます。
この点に関しては、詳しく解説すると長くなりますので、詳細は以下のコラム記事をご確認ください。
・東京MX、テレビ埼玉など地方チャンネルが映らない原因は?ローカル局を受信するアンテナ工事の方法や費用、業者の選び方を解説
この地デジアンテナ機種を選んだ後、衛星放送もご覧になる住宅では、衛星放送用のBS/CSアンテナ(パラボラアンテナ)も追加で設置することになります。
衛星放送は地デジ放送とは放送の形式、電波の種類とも異なるため、アンテナや設置の条件も異なり、基本的にはパラボラアンテナの一種類のみになります。ただ現在では、パラボラアンテナでもお客様のご要望に対応できるモデルや設置方法などもございます。
この項目では、日本各地の戸建てのお住まいにおいて、地デジアンテナやBS/CSアンテナを設置できる条件。また特に地デジアンテナでは、アンテナ機種や設置方法に大きく影響する、現場ごとの受信条件をご理解いただくため、地デジ放送、衛星放送の基礎知識について、簡単にご説明いたします。
地デジアンテナ(UHFアンテナ)設置の条件
現在の地上波テレビ放送である地上デジタル放送は、まずテレビ放送の映像信号を「0」「1」のデジタル信号に変換し、圧縮された情報を、電波でも比較的、周波数帯の高いUHF(極超短波)のうち、470MHz(メガヘルツ)から710MHzまでの周波数帯の電波の波長に変換して送信しています。
このUHF波を送信するのは、日本各地に設置されている電波塔ですが、この電波塔には、まず各都府県に一ヵ所(北海道には数カ所)ある中心的な電波塔で、その都府県内、あるいは周辺の複数県を含めた広域圏に向けた、NHK、広域民放のチャンネルを放送する送信所(親局、基幹局)が存在します。
送信所は大型の電波塔で、広範囲に地デジ電波を送信できますが、それでも送信所のみで各都府県や広域圏をすべてカバーすることは困難なため、要所に中継局(サテライト局)という電波塔も設置されています。
この中継局は、送信所からの地デジ電波レベルが弱くなるエリアの付近で、他の電波塔からの地デジ電波を受信し、電波レベル(電波の強さ)を増幅して周辺に送信し直す役割があり、これにより日本国内でも、一定以上の人口がある大半の地域を、地デジ放送エリアとしてカバーしています。
地デジ電波のUHFは、波長の幅は40センチから60センチ程度で音に近い性質があり、各電波塔の先端から音が広がるような形で送信されています。一般のご家庭から見れば、高い位置から音が届くように広がる電波を、各お住まいに設置した地デジアンテナ(UHFアンテナ)でキャッチすることになります。
地デジ放送の性質としては、空間を長く伝わるほど電波レベルが弱まるため、各電波塔の周辺でも、電波塔からの距離や、電波を遮る障害物の影響により、受信できる電波レベルに違いが出てまいります。
地デジなど電波のレベルを示す数値は、主に「㏈(デシベル)」ですが、一般に電波塔に近い周辺で電波を遮る山などもなく、80dB以上の地デジ電波が届くエリア(強電界地域)は、非常に受信環境がよく、さまざまな地デジアンテナ機種、設置方法を選ぶことができます。
そのエリアより少し離れ、地デジ電波が80㏈以下から60dB以上で受信できるエリア(中電界地域)でも、屋外の地デジアンテナ設置でほぼ問題なく地デジ放送を受信できます。
日本国内の主要な市街地には、近隣に電波塔が用意されているため、ほとんどのエリアでは、最低でも60㏈以上の電波レベルを確保できます。
ただ市街地の端に近いエリアや、電波を遮る山地の影響を受ける地域などでは、届く電波レベルが60㏈を切るエリア(弱電界地域)もあり、このエリアでは受信性能の高い地デジアンテナを、受信環境のいい屋根の上など高所に設置する必要があります。
また多くの場合は他の電波塔でカバーされているエリアになりますが、ある電波塔から見て弱電界地域からさらに遠い、山などに電波が遮られるなどで、到達する電波が55㏈から45㏈以下になると、受信エリア外(微弱電界地域)に当たり、超高性能モデルを除く、一般の地デジアンテナでの受信は難しくなります。
なお各電波塔からの受信レベルの目安は、インターネット上から「A-PAB(一般社団法人 放送サービス高度化推進協会)」公式サイトの「地デジ放送エリアのめやす」ページにて、地図上から日本各地の電波塔の位置と、その地デジ電波がほぼ60㏈以上で受信できるエリアを確認できます。
なお強・中・弱の電界地域の分類には、統一された定義がないため、使用される場所によって分類法や㏈数の基準が異なる場合もございますので、ご注意ください。
また上記の電界地域は、電波塔からの距離と山地など地形の影響から判断した大まかな目安であり、実際に各エリアや現場で受信できる電波レベルは、その他の要素にも左右されます。
例えば地デジ電波は、高層ビルなどの障害物にぶつかっても乗り越えて向こう側で広がる「回折(かいせつ)」の性質がありますが、これも完全ではなく、ビルの影にあたる直近の場所には電波が届きにくくなり、地デジ電波レベルが大きく低下します。同じように住宅密集地で家と家の狭い間隙などにも、地デジ電波が届きにくくなることがあります。
総じて戸建て住宅の地デジアンテナ設置では、屋根の上など高い位置にアンテナを設置するほど、電波塔からの電波を安定して受信しやすくなります。また上記したような住宅の周辺環境によっては、屋根の上では強・中電界地域の電波レベルを確保できても、壁面などの低い位置では受信できる電波レベルが大きく低下するケースも珍しくはございません。
他にも、空間を伝わる地デジ電波は、季節による気候や天候の影響を受けて、ある程度、電波レベルが変動してきます。そのため、場合によっては、設置時には特に受信に問題のなかった地デジアンテナが、特定の季節や悪天候の際には、地デジ画面の乱れが生じるというケースも起こり得ます。
そのため地デジアンテナの設置に当たっては、まずお住まいで受信できる地デジ電波レベルや、お住まいの中でも安定した受信レベルを確保できる位置などを確認し、季節や天候などによる電波レベルの変化も計算して、余裕ある地デジ電波を確保できる位置に、適切な受信性能の地デジアンテナを設置することが第一となります。
以降の項目では、本記事のテーマである、安定した受信はもちろん、設置の見栄えがよい、風雨などにも強いなど、お客様のご要望に対応できるアンテナ機種やモデル、施工の方法などを解説してまいります。
しかし上記した施工現場の条件によって、現場の受信レベルが不足する、特に設置したい位置に十分な電波が届いていないなどの場合には、ご希望のアンテナ機種、工事に対応できないケースも考えられますので、その点はどうかご承知おきください。
なお、地デジ放送の歴史や基礎知識。地デジ電波の品質や性質などについては、以下の各コラム記事にて、それぞれ解説がございます。
・現在の地上波テレビ放送で地上デジタル放送が開始されたのはいつ? デジタル放送とか何か、その仕組みや特徴も全解説!
・地デジアンテナ設置に重要となる「強電界地域」「中電界地域」「弱電界地域」とは
・徹底解説!強・中・弱の地デジ電界地域に適したテレビアンテナ工事の選び方、調べ方は?
・地デジ電波の強さと品質を示す「dB」「MER」「BER」とは何か?
・地デジアンテナを設置する高さの設定で重要となるハイトパターンとは? 地デジ電波を受信するために適切なアンテナの高さとは?
衛星放送用アンテナ(パラボラアンテナ)設置の条件
現在では衛星放送の普及率も、日本国内の各世帯で7割を越えており、お住まいへのアンテナ工事では、地デジアンテナと同時に、衛星放送用のパラボラアンテナであるBS/CSアンテナ(BS/110度CSアンテナ)を設置される方も多くなっております。
この衛星放送は、地球の赤道軌道上、約36,000キロ上空の宇宙空間にて、地球の自転と同じ速さで周回しているため、地上からは上空の一点に静止して見える人工衛星「静止衛星」から、日本全域に向けてテレビ電波を送信しているテレビ放送です。
この電波は、マイクロ波の一種であるセンチメートル波(SHF)でも、波長の幅は25ミリ前後、周波数帯は12GHz(ギガヘルツ)前後であることから「12GHz帯」と呼ばれる電波で、性質は光に近く、直進性が強くなっています。
このBS放送の放送衛星、CS放送の主な通信衛星とも、地上から見て東経110度の方角の上空に位置し、人工衛星から光のような12GHz帯の電波を、日本全域に照射するような形で送信しています。
ちなみに、いわゆる衛星放送のBS放送、CS放送とは、使用されている衛星放送がBS放送の放送衛星、CS放送の通信衛星かの違いで、放送法上の違いになります。ただBSの放送衛星、CSの主要な通信衛星とも、日本の地上から見て東経110度の上空に位置するため、一基のBS/CSアンテナでBS放送、110度CS放送の両方を受信することが可能です。
衛星放送のメリットは、上記のような放送の形式から、一基のアンテナで、日本全域のような広範囲に、効率的に大容量の電波(情報)を送信できるため、日本全体で極端に受信レベルが低いエリアが出ず、地上の地形や災害などにも影響されにくく、安定した放送が可能になることです。
反面、光のような性質の12GHz帯は、地上のわずかな障害物にも遮られやすく、その先には届きにくくなる。同じく激しい雨や雪では、波長の幅に近い雨や雪の粒が障害物となり、電波が吸収される、乱反射が生じるなどの降雨減衰、降雪減衰による受信障害が発生するなどの弱点も存在します。
また日本では静止衛星からの距離の違いにより、国内の中心部に比べて、北部や南端、離島部などでは、電波の減衰量が大きくなり、受信できる12GHz帯の電波レベルが、やや弱まります。
このような放送、電波の性質から、衛星放送では、光のような電波を皿のようなディッシュ(放物面反射器)でキャッチし、反射させて前方に固定された一次放射器に集める「パラボラアンテナ」が利用されます。
パラボラアンテナ(BS/110度CSアンテナ)を設置する上での条件は、ディッシュが12GHz帯の電波を正確に反射するよう仰角、方位角(上下、左右の角度)を、東経110度へ正確に調整すること。
そしてディッシュを向けた東経110度の方向に、山や建物はもちろん、電柱や電線、樹木やその枝葉、洗濯物などの、わずかな障害物も存在しないことです。
なお2018年(平成30年)にスタートした衛星放送の「新4K8K衛星放送」では、追加4K8Kチャンネルに割り当てる周波数帯が不足したことから、BS放送の主な4Kチャンネル以外の4K8Kチャンネルで、従来の衛星放送の電波であった右旋円偏波ではなく、新たに導入した左旋円偏波という電波を使用しています。
2025年現在、新規設置されるBS/CSアンテナや、配線部の機器は、すべて2K4K8K(右旋・左旋)対応型になっているため、4K8Kチャンネルの受信に問題はございません。
ただ2018年以前のBS/CSアンテナや、アンテナ配線部、配線部の機器では、左旋の電波に対応できないため、すべての4K8K放送を受信するためには、BS/CSアンテナ本体や配線部を、左旋に対応できる機材に交換する必要が出ることもございます。
これら衛星放送、新4K8K衛星放送の基礎知識や注意点などについては、以下の各コラム記事でも詳しくご説明しております。
・教えて!BS、CSやスカパーとは? 視聴料金からアンテナの選び方、業者による設置工事の費用相場、サポートの方法まで全解説
・新4K8K衛星放送とは? 4K、8Kテレビの購入後に必要なアンテナ工事と費用の相場、おすすめ業者の選び方まで徹底解説!
・「新4K8K放送」を視聴するためのアンテナ工事、配線について徹底解説!
・「新4K8K衛星放送」ご視聴に必要な機器・完全チェック解説! テレビで全4K8Kチャンネルを見るための機材とは?!
新築戸建てのご要望別・おすすめテレビアンテナと施工の選び方
ここからは、本コラムのテーマである、受信感度から、アンテナ設置の見た目、耐久性が高い。また住宅をできるだけ加工しない工事の方法。さらにはアンテナ工事費用の抑え方などについて、それぞれの項目でご説明してまいります。
受信性能が高いレベルで安定するテレビアンテナ工事とは?
地デジアンテナや衛星放送用アンテナの設置で、皆様がまず重視されるポイントと言えば、やはりテレビ画面が乱れる、映らないといったトラブルが発生しない、安定した受信性能の確保でしょう。
この点が不十分では、たとえどれだけ取り付けの見た目が良く、また風雨などにも強く長持ちするアンテナでも、意味がなくなるとも言えます。
特に地デジ電波は、上記でご説明した通り、気候や天候による電波レベルの変動も生じるため、必要なレベルよりも余裕のある電波レベルを常に確保し続けることが重要です。
したがって地デジアンテナの場合、安定した地デジ受信を実現するためのポイントは、地デジ電波の特性も踏まえてごくシンプルに、基本的には受信性能の高い地デジアンテナを、お住まいの屋根の上など、周辺の障害物に影響されにくい、受信環境のいい高い位置に設置することになります。
そして一般住宅において、2025年現在も、もっとも高い受信性能を確保しやすい地デジアンテナ機種は、古典的機種「八木式アンテナ」になります。
八木式アンテナとは、昭和から平成初期、地上波テレビ放送がアナログ放送だった頃から、戸建て住宅の屋根の上に見られた、魚の骨のような形のテレビアンテナです。
地デジアンテナとしての八木式アンテナで、矢印のような支柱にいくつも並ぶ短い横棒は、地デジ電波を受信するパーツ「素子(エレメント)」で、受信性能はこの素子の数によって決まります。
八木式アンテナのモデルには、8素子、14素子、20素子など、素子数による受信性能別の他、一ヵ所の上下左右に素子を並べた高性能素子を用いて、27素子や30素子モデルも存在する超高性能型(パラスタックアンテナ)というモデルも存在します。
他にも八木式アンテナには、同様の素子数モデルで、日本各地の多くの電波塔で使われている、地デジ電波でもおおむね600MHz以下の周波数帯(ローチャンネル帯)にのみ対応する分、受信性能がより向上するローチャンネル用アンテナなどもございます。
さらに八木式アンテナは、基本的な設置位置が屋根の上のマストの先になるため、電波塔からやや遠いエリアでも、十分なレベルの電波が届く良好な受信環境を確保しやすい。アンテナの指向性が高いなどの特性があり、各素子数モデルで強・中・弱の電界地域の他、超高性能アンテナでは微弱電界地域にも対応できるなど、モデルの使い分けにより、日本国内の各地域に幅広く対応できます。
また八木式アンテナは古典的モデルながら、上記でご説明した諸条件から、基本的な受信性能では同等とされる他機種に比べても、もっとも受信感度が高くなるのです。
したがって特に中・弱電界地域や、お住まいに設置されるテレビの台数が多いお住まいなど、安定した電波レベルの確保を重視される場合には、八木式アンテナを屋根の上などの高所に設置することが、一番おすすめの地デジアンテナ設置と言えます。
次に、受信感度では八木式アンテナにはやや及ばず、基本的には強・中電界地域向けのモデルながら、受信感度を確保しやすいモデルとして「ユニコーンアンテナ」が挙げられます。
ユニコーンアンテナとは、日本三大アンテナメーカーの一社、マスプロ電工から2017年(平成29年)に発売された、地デジアンテナの最新モデル「U2CN」というモデルです。
アンテナ本体は、高さ約67センチ、直径は12センチから14センチのほぼ円筒形で、アンテナの底部に、カバーに隠される形でマストの固定部、ケーブル接続部が用意されています。本体色は「ウォームホワイト(WW)」と「ブロンズブラック(BB)」の二種類になります。
ユニコーンアンテナ本体の受信性能は20素子相当のみで、指向性が低いという性質もあるため、同じ20素子の八木式アンテナに比べると、実際の受信感度はやや低くなります。
しかし基本の設置方法が、屋根の上、もしくは破風板や壁面の高所に固定した設置部にマストを立て、その先端で、アンテナ本体が屋根の上の高い位置に来るようにして設置されることから、受信に適した位置を確保できて、受信感度が安定しやすくなります。
したがって、ユニコーンアンテナも主に60㏈以上の地デジ電波が届く強・中電界地域であれば、電波が遮られる要因が低いため、ほとんどの現場で安定した受信が可能になります。
そのためユニコーンアンテナは、強・中電界地域であれば、まずまず安定した受信感度に加え、後述する八木式アンテナの弱点、アンテナの外観性、風雨などに対する対候性も確保できるアンテナ機種となります。
一方、近年の人気機種であり、主に住宅の壁面に設置されるパネル状のアンテナ「デザインアンテナ(平面アンテナ)」は、屋外設置用の主なモデルは20素子相当、26素子相当の二種類ですが、本体の特性がユニコーンアンテナと同様で、同じ素子数の八木式アンテナに比べると、やや受信感度が低くなります。
そのためデザインアンテナも、基本的に強・中電界地域向けのモデルになる上、デザインアンテナは基本的に、住宅の壁面やベランダの手すりなど、屋根の上より低い位置に設置されるモデルになります。
したがって強・中電界地域であっても、高層マンションや外壁のすぐ近くに隣家が建つ住宅密集地など、地デジ電波が近隣の建物などに遮られ、壁面の一帯に届きにくい現場では、デザインアンテナ設置が難しくなるケースもございます。
デザインアンテナも、八木式アンテナなどと同様、屋根の上のマストに固定することも可能であり、この場合は受信感度を確保しやすくなるものの、その最大のメリットである設置の外観性、対候性などが弱まるデメリットも出てまいります。
デザインアンテナも、必ずしも受信感度に大きな問題があるわけではなく、強・中電界地域で、設置される壁面の位置から見て、近隣の電波塔の方向に大きな障害物がなく、外壁でも十分なレベルの電波が確保できる現場であれば、安定した地デジ受信が可能です。
ただ、特に壁面などへのデザインアンテナ設置の場合は、気候、天候の変化による電波レベルの変動により、一時的に必要な電波レベルを下回るケースも考えられます。
地デジアンテナ取り付けでは、どの機種、設置位置でも全般的に当てはまる話ですが、特にデザインアンテナを外壁などの低い位置に設置する際には、設置を想定する壁面などの位置で、気候、天候によるレベルの変動を計算しても、十分な電波レベルを確保できるかを、あらかじめ確認することが重要です。
当あさひアンテナでは、お住まいでテレビアンテナ工事を予定されている方のため、現場に出張しての電波調査、工事費のお見積もりを、出張費、キャンセル費など付随する各種費用すべて含めて完全無料の「0円」でお引き受けしております。
家電量販店やハウスメーカーなど、使用するアンテナ機種や設置位置を前提に、実際の施工は下請け業者が行う工事業者の場合、電波調査はアンテナを設置する位置で、電波の方向やレベルを確認するだけに留まり、特にデザインアンテナの場合など、上記した気候、天候の影響による地デジ画面の乱れなどが生じる例もございます。
しかし当あさひアンテナの電波調査は、まずお住まいのさまざまなお部屋や位置で地デジの電波状態を確認し、安定した受信を実現できる場所を幅広く確認した上で、その状況に応じて、まず安定した受信を大前提に、上記の各機種からお客様のご要望に最適となるアンテナ工事の工法を、業界最安に挑むお見積もり価格でご提案いたします。
例えばデザインアンテナの設置に当たっては、壁面で受信できる電波レベルが全体的に低い現場でも、丁寧な電波調査で高い受信レベルを確保できるポイントを発見し、デザインアンテナの取り付けを実現できた例などもございます。
また上記でご紹介した地デジアンテナの中でも、八木式アンテナの基本設置工事(アンテナ本体および基本的な設置具、同軸ケーブルのみのアンテナ設置と配線を行い、最低限の受信を可能とする工事)について、当あさひアンテナでは、日本三大アンテナメーカーの一社、DXアンテナ製の高品質20素子モデル「UA20」本体。および屋根馬やマストなどの基本設置具、同軸ケーブル、防水処理の料金も含めた工事費用を「22,000円(税込み24,200円)」からで承っております。
その他、八木式アンテナでは8素子や14素子などの各素子数モデルやパラスタックアンテナ、ローチャンネル用モデルもご用意しており、お住まいの現場の条件により、受信状態がもっとも安定するアンテナ設置工事をご提案いたします。
なお、アンテナ工事業者による電波調査とお見積り。そして八木式アンテナ本体や設置方法などの詳細は、以下の各コラム記事でもご説明しております。
・地デジ放送、衛星放送(BS/CS)テレビアンテナ工事の現場で必要な「電波調査」の方法とは?
・地デジや衛星放送のテレビアンテナ工事費用がいくらかわかる「見積もり」とは? 業者、会社ごとの設置費用の相場や選び方を解説
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地デジアンテナは地域の受信条件に応じた性能のモデルを選ぶ
上記でご説明した通り、地デジアンテナの受信性能は、主に「素子数」「素子数相当」の数値で表されます。
素子数とは、八木式アンテナのような素子を用いた「素子アンテナ」で、シンプルに設置された素子の数を表すものです。
なお八木式アンテナの素子数は、アンテナの受信方向に当たる、魚の頭とは反対側の先端から、電波を伝える横棒の部分、導波器に並ぶ素子の数に、その奥にある、給電部と一体化し、電波を集めてケーブルに送る放射器または輻射器を1素子。また魚の頭のような形の部分で、通り抜ける電波を放射器の側に反射させ、前方以外からの無関係な電波も遮断する反射器を1素子として数えます。
一方、デザインアンテナ、ユニコーンアンテナのような、外部から素子が見えない地デジアンテナでは、アンテナの受信性能を素子数に換算した素子数相当という数値で、受信性能を示します。
ただ基本の素子数は同等でも、その受信感度には多少の幅があり、素子数で表記されるアンテナは、その数値の範疇で受信性能が高くなりやすいのに対し、素子数相当のアンテナはやや低くなりやすい傾向もございます。
地デジアンテナの受信性能を示す基準には、この素子数(相当)の他に「動作利得(ゲイン)」という目安もございます。この動作利得も「㏈」で表記され、アンテナが受信する電波レベルに対して、アンテナから出力できる電波レベルの比率を示します。
すなわち、受信した電波レベルに対する効率の良さの目安であり、地デジアンテナでは、アンテナの真正面(受信方向)における受信感度を示すとも言えます。
動作利得の高さは、素子数(相当)で表される受信性能、およびアンテナ機種ごとの指向性の高さに比例します。動作利得は、同じ素子数(相当)の地デジアンテナで、機種やモデルによる受信性能の差を判断する目安と考えればいいでしょう。
そして、アンテナの受信性能や、設置時の角度調整などに大きな影響を与えるのが、地デジアンテナの「指向性」です。
指向性とは、アンテナが持つ性質であり、アンテナの真正面側、八木式アンテナでは矢印側と逆の先端。デザインアンテナでは表側の一面。ユニコーンアンテナでは下部にロゴがある方向でのみ、受信感度が高まる性質を言います。
この指向性の高さは、アンテナの受信性能が最大になる真正面を基準に、角度を左右にずらして、受信性能が最大から半分になる角度を示す「半値幅」で示され、指向性が高いアンテナほど、この半値幅が狭くなります。
そして同じ素子数(相当)のアンテナでも、この半値幅が狭いモデルほど、動作利得が向上して、半値幅内の受信感度が高まるのです。
同じ20素子(相当)の、各地デジアンテナ機種の半値幅と動作利得の例を挙げると、
・八木式アンテナ:半値幅28度から52度/動作利得8.5㏈から13.8㏈。
・デザインアンテナ:半値幅75度から86度/動作利得7.8㏈から9.8㏈(標準値)。
・ユニコーンアンテナ:半値幅83度から93度/動作利得5.5㏈から6.2㏈。
になります。
八木式アンテナは、受信感度が高まりやすい素子アンテナであることに加え、指向性の高さから、アンテナの正面を、近隣の電波塔の方向へと正確に向け、電波塔を半値幅の中央に収めることで、余計な電波であるノイズを受信しにくくなり、他の機種に比べても、受信感度や電波の品質が高まりやすくなるのです。
一方で、指向性が高いアンテナは、わずかな角度のズレでも、電波の方向が半値幅の中心から外れ、受信感度が低下しやすい弱点もございます。逆に指向性が低いアンテナは、受信感度(動作利得)はやや低くなるものの、半値幅の広さから角度調整が行いやすく、アンテナ角度のズレにも強い。またNHK、広域民放とは別に地方チャンネルも受信する場合など、二か所以上の電波塔からの地デジ電波も受信しやすくなるなどのメリットも出てまいります。
また各電界地域では基本的に、そのエリアで受信できる電波レベルに対応した素子数(相当)のアンテナモデルを採用することがオススメとなります。
具体的には、強電界地域(80㏈以上)では8素子から14素子。中電界地域(80㏈から60㏈)では14素子から20素子。弱電界地域(60㏈以下)では20素子以上のアンテナ機種がオススメとなります。
電界地域に比べて受信性能が不足すると、十分な電波レベルが確保できないのはもちろん、電界地域に比べて受信性能が高すぎる場合も、無関係な電波であるノイズ(雑音)を拾ってしまい、受信する地デジ電波の品質が低下し、かえってテレビ画面の乱れにつながりますのでご注意ください。
この地デジアンテナの受信性能、受信の性質についてご理解していただくことで、現場に適したアンテナや設置方法をお選びになる参考になるかと存じます。
これら各要素についての詳細は、以下の各コラム記事でもそれぞれご説明しております。
・地デジ用テレビアンテナ設置の工事で向きや角度を調整すべき方向と「指向性」の関係とは? 自分で方角を調整する方法も解説!
・地デジアンテナや無線通信用アンテナの性能を示す利得、動作利得とは何か? 素子数との違いなど地デジアンテナ基礎知識も解説
・テレビアンテナの性能を決める「素子」とは何か? 地デジアンテナ工事で重要な「素子数」を徹底解説!
・地デジ用テレビアンテナ工事にて設置する電界地域に最適な受信性能は「何素子数」タイプか? アンテナ機器の選び方を徹底解説!
・地デジ放送用テレビアンテナ、UHFアンテナ機種による素子数の違いとは? 高性能モデルや現場ごとに必要な素子数の機種を解説
衛星放送用BS/CSアンテナの受信性能は?
上記でご説明したのは、地デジアンテナの主な機種の中で、受信性能が安定しやすいモデルになります。
一方、BS放送、CS放送の衛星放送もご覧になる場合に、追加で設置されるBS/CSアンテナの受信性能については、衛星放送の形式から、日本国内で受信できる電波レベルにはほとんど違いがないため、地デジアンテナほど現場に合わせた受信性能を気にする必要はございません。
BS/CSアンテナの受信性能は、電波を受け止めるディッシュ、放物面反射器の有効直径(電波を受け止める部分の直径)によって変わり、一般ご家庭用では45型(有効直径45センチ)で十分な受信性能を持ちます。同型のBS/CSアンテナであれば基本の構造は同じため、メーカーやモデルは違っても、受信性能にほとんど違いは生じません。
他にも、50型、60型、75型、90型、120型などのモデルも存在しますが、これらは基本的にアパート、マンションなど集合住宅の共同受信用で、集合住宅の規模に応じたものが使われます。
ただ上記した通り、日本国内でも北部、南端部、離島部など、中央に比べて静止衛星からの距離があるエリアでは、距離による減衰でやや衛星放送の電波レベルが弱まるため、一般のお住まいでも50型、60型、75型など、やや大型のモデルが使われるケースもございます。
またこのようなやや大型のBS/CSアンテナは、降雨減衰、降雪減衰への対策としても利用できます。
ただ、特にご家庭向けの45型BS/CSアンテナには、基本の構造は同じながら、見た目の良さや対候性を高める工夫を施したモデルも存在します。
弊社では他にも50型、60型、75型、90型、120型のモデルもご用意しておりますので、集合住宅のオーナー様も含めた、さまざまな現場やご要望のBS/CSアンテナ設置工事にもご対応いたします。
BS/CSアンテナの基礎知識やモデル、設置方法などについては、以下の各コラム記事でも詳しい解説がございます。
・衛星放送を視聴できるBS放送、CS放送用アンテナ設置工事とは?工事の選び方をケース別に解説、業者による費用の相場も紹介!
・BS/CSアンテナ(衛星放送用アンテナ)の基礎知識 ~全解説・種類や価格相場、地デジ用テレビアンテナ工事との違いとは?~
・衛星放送用バラボラアンテナ・BS/CSアンテナの種類と選び方とは? 地デジテレビアンテナとの違い、家屋への設置工事を解説
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・BS/110度CSアンテナで安定して衛星放送を受信できる設置の場所とアンテナの向きや角度を正確に調整する方法
住宅の見た目が整うテレビアンテナ工事とは?
近年のデザイン性が高いお住まいでは、テレビアンテナの設置に当たって、お住まいの全体像にマッチして、家のデザインを崩さない形状のアンテナや、目立ちにくい場所への設置をお求めの方が多くおられます。
そして特に、上記でご紹介した八木式アンテナは、受信性能では現在でも最強ながら、昔ながらの形状と、屋根の上でマストに設置されることから、住宅の全体像で目立ってしまい、外観に悪影響を与えるとして、敬遠される方も多くなっております。
他にも八木式アンテナのような大型で目立つアンテナでは、景観法や条例が適用される景観地域などでは設置が規制される場合がある。またアンテナの一部が隣家の敷地に入り込む越境問題が生じやすい。屋根の上に太陽光パネルがあるお住まいでは、パネルに影を落として発電に悪影響を与えるなどのデメリットも考えられます。
やや受信感度が弱く、できれば八木式アンテナ設置が推奨される現場で、八木式アンテナの外観的なデメリットを抑える方法としては、設置位置の工夫が考えられます。
例えば屋根の上でも、お住まいの外周から見て死角になる位置。例えば屋根の傾斜部にマストを立てる。また壁面や破風板(屋根の張り出し部)にアンテナ用マストを固定できる「サイドベース」という器具を設置して、屋根の縁に立てたマストに八木式アンテナを固定することで、お住まいの外観性を保つことができます。
一般的に、戸建て住宅の屋根の上にマストを立ててアンテナを設置する場合には、屋根の面が合わさる頂点部に「屋根馬」という四脚の器具を置き、そこにマストを立てて固定することになります。
この工法では基本的に屋根の頂点部にしかマストを立てることができませんが、当あさひアンテナでは、水平器という機器を使用して、屋根の傾斜に合わせて屋根馬の脚を加工することで、屋根の傾斜部にもマストを立てることができる技術を習得しており、片流れ屋根など頂点部のない屋根への対応をはじめ、屋根の上でも目立ちにくいアンテナ設置を可能としております。
また現場の受信環境によっては、やや受信感度が低下するか、受信が難しいため対応できないケースもございますが、住宅の壁面にサイドベースを取り付ける。ベランダの内部空間に八木式アンテナを設置するなどの方法で、アンテナ本体を外部から見えにくくする工法も可能になります。
またBS/CSアンテナも、未来的な形状ながらやや大型のため、お住まいの設置に当たり、外観を気にされる方もおられます。
前述の通り、BS/CSアンテナは、アンテナを東経110度(南西方向)に向けることができ、その方向に障害物がなければ、設置位置の自由度が高いため、八木式アンテナと同様の設置位置で、外部から見えにくくする対応も可能です。
さらにBS/CSアンテナは基本的に南西方向に向けるため、本体色は太陽光を反射して影響を受けにくい白色系が基本ですが、近年では太陽光に影響されにくい塗装による、ブラックなどのカラーバリエーションもございますので、住宅の外観に合わせた本体色を選ぶ方法もございます。
外観に優れた現在の人気地デジアンテナの種類を紹介!
上記した八木式アンテナ、BS/CSアンテナは、20世紀から使われ続けている、いわば受信性能だけを重視した前世代からのアンテナとも言えます。
ただ、特に地デジアンテナに関しては、アナログ放送から地デジ放送への転換により、主な電波の周波数帯が高く(波長が短く)なったことで、地デジアンテナの小型化が実現し、八木式アンテナのデメリットをカバーできる新機種が次々と登場しています。
その代表的なモデルが、2009年(平成21年)頃より普及しはじめた地デジアンテナ第2世代、前述のデザインアンテナ(平面アンテナ)です。
デザインアンテナは、受信したい波長の幅に対応する金属板の中央に切れ込み(スリット)を入れ、受け止めた電波をスリット部に集める「スリットアンテナ」をベースに外装を施したアンテナで、メーカーや受信性能によってサイズはやや変動しますが、おおむね縦60センチ前後、横20センチから25センチ程度、厚さは設置具を含め、十数センチの薄型パネル状になります。
デザインアンテナは前項でもご説明した通り、住宅の壁面やベランダの手すりなどに設置具を取り付け、アンテナ本体を固定する設置を前提にしたモデルです。
また20素子相当、26素子相当の他、通常モデルの半分以下のサイズで、受信性能が低いため強電界地域専用になりますが、窓際への室内設置も可能なコンパクトモデルも存在します。
これら各メーカー製のデザインアンテナ同モデルには、2色から6色程度のカラーバリエーションが存在するため、お住まいの色合いに合わせたモデルを選ぶこともできます。
このような特性から、デザインアンテナの特性は、設置しても壁面の一部にほぼ同化して見え、お住まいのデザイン性をほとんど乱しません。さらに対候性も高くなるなど、上記した八木式アンテナのデメリットがほぼ解消されるなどの点から、受信レベルが良好なエリアを中心に、現在では地デジアンテナで人気ナンバーワンのモデルになっています。
詳しくは後述しますが、デザインアンテナは現場の条件が整っていれば、屋根裏や天井裏など屋内空間への設置も可能となり、この場合は、住宅の見た目にまったく影響しないことはもちろん、対候性その他のメリットも飛躍的に向上します。
一方で上記の通りデザインアンテナは、設置位置が低いため、エリアや現場の周辺環境によっては、設置が難しくなる弱点もございます。
その弱点をカバーすべく登場したのが、地デジアンテナ第3世代に当たる、やはり前述のユニコーンアンテナです。
ユニコーンアンテナも、円筒形のスタイリッシュなアンテナを、屋根の上やサイドベースのマストに立てるため、アンテナが住宅の装飾のように見えて、やはりお住まいの外観を乱しにくくなります。
そして設置位置の高さから受信性能を確保しやすいため、デザインアンテナより幅広いエリアでのご利用が可能になっております。
現在では日本国内の主な市街地では、ほとんどの場合、デザインアンテナかユニコーンアンテナで受信に対応できるため、これらの機種を採用することで、お住まいの外観が整う地デジアンテナ工事が可能となります。
なお当あさひアンテナでは、基本設置具やケーブルなどをセットにしたデザインアンテナの基本設置工事に、日本三大メーカーに匹敵する大手メーカー、サン電子製の20素子相当、最新高品質モデル「WG-20」(カラーバリエーション5色)と、背面に設置することで配線やブースターを隠すことができ、より見た目が整い対候性も高まる、別売り「背面スッキリカバー」を合わせた設置は、アンテナ本体や機材の費用を含めて「28,000円(税込み30,800円)」からで承っております。
他にも、デザインアンテナ通常モデルでは、DXアンテナ製の高品質20素子モデル「UAH201」(カラーバリエーション4色)。強電界地域専用で、窓際への据え置き設置も可能なコンパクトモデルでは、マスプロ電工製の業界最小級モデル、スカイウォーリーミニ「U2SWLC3」(カラーバリエーション2色)をご用意して、同様の基本設置工事を「25,000円(税込み27,500円)」からで承ります。
他にも、通常の20素子モデルでは受信性能がやや不足する現場向けに26素子相当モデルもご用意しており、現場の条件で可能な限り、デザインアンテナの設置にご対応いたします。
デザインアンテナ(平面アンテナ)の特徴やモデル、設置方法や、受信感度の不足による失敗例と、それを避ける注意点などの詳細は、以下の各コラム記事に解説がございます。
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住宅の外装などを傷つけないアンテナ設置の方法は?
新築物件にお住まいの方で、テレビアンテナ工事に際してよく聞かれるご要望のひとつに、施工の際にお住まいの壁や屋根材などをできるだけ加工したくない、という点がございます。
この場合は、アンテナ機種の選択よりも、設置方法が重要になります、ここでは上記した各種アンテナの設置方法で、お住まいの外装などに加工が必要なポイントについて解説してまいります。
まず、デザインアンテナを主な設置位置である住宅の外壁に設置する場合には、まず住宅の外壁でも下地がある部分を選んで壁にビス穴を開け、デザインアンテナ専用の設置具を固定し、そこにアンテナ本体をはめ込むように取り付け、角度調整を行って固定する形になります。
前述したサイドベースを用いて、八木式アンテナやユニコーンアンテナ、BS/CSアンテナなどを固定する場合も、同様に設置する壁面にビス穴を開け、サイドベースを取り付けることになります。
この壁面のビス穴を避ける方法としては、お住まいのベランダの手すり部に、デザインアンテナの固定具やサイドベースを取り付け、アンテナを設置する方法が考えられます。
これらの固定具をベランダに設置する場合には、主に手すりを前後から金具ではさみこんでボルトで固定する形の設置具を用いるため、壁面への加工は必要なくなります。
ただこの場合の注意点としては、お住まいのベランダの方向や位置で、地デジや衛星放送の十分な電波受信が可能であることが必須になります。また手すりの形に適合する設置具が必要になる。長年の固定で手すりに設置具の跡が残る場合もある。八木式アンテナ、BS/CSアンテナなど大型のアンテナでは、ベランダでの作業の邪魔になる場合もある、などの点が考えられます。
なお、当あさひアンテナではビスを用いて壁面にアンテナを設置する工事でも、極細ながら強靭なビスを用いて、事前の綿密なチェックにより、壁側に開けるビス穴は最小限に留めます。さらにすべてのビス穴に防水用の変性シリコンを注入することで、ビス穴からの水の浸み込みやひび割れなどを防止する、丁寧な施工を実践しております。
また八木式アンテナをはじめ、屋根の上にマストを立て、アンテナを設置する工法では、すでに少しご説明した通り、屋根の面が合わさる頂点部に、マストの台座となる四脚の「屋根馬」という器具を置いてマストを立て、アンテナを固定。さらに屋根の四方からステンレスワイヤーなどの頑丈な「支線(ステー)」を四本伸ばして、マストや屋根馬と結びつけ、バランスよく緊張させる方法で、屋根馬やマストごとアンテナをしっかり固定します。
このステーを屋根の四方に取り付ける方法としては、ステーアンカーという釘のような金具を、屋根の下の壁面に打ち込むという方法のほか、可能であれば雨樋の金具などにステーを結びつけることで、お住まいへの加工を最小限にする施工もございます。
屋根の上にマストを立てる工法は、比較的、加工の度合いが少ない設置方法と申せます。
他にも現場の条件で可能であれば、前述した屋根裏空間やベランダ内部へのアンテナ設置。また強電界地域であれば、8素子の小型八木式アンテナを軒先からつるすなどの施工法で、お住まい外装への加工を最小限に留めることもできます。
戸建てのお住まいにおける主なテレビアンテナの設置位置や、それぞれの特徴については、以下の各コラム記事でもご紹介しております。
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アンテナ工事は専門業者へ・費用の相場や依頼のタイミング、流れを解説
ここでご紹介している受信感度の安定をはじめ、設置の見た目の良さや、外壁の加工が少ない。風雨などに影響されにくいアンテナ工事については、工事業者によっては対応が難しいこともございます。
現在、テレビアンテナの設置工事を依頼できる主な業者には、アンテナ機器を販売する家電量業者あ販店やホームセンター。新築物件を建築したハウスメーカー、工務店のオプション工事。個人経営の電気店などがございます。
しかしこれらの業者の場合、その多くは工事の受け付け窓口にすぎず、実際の施工は、その業者自身ではなく、下請け業者に手配するケースが多くなります。そしてその下請け業者は、近隣にある個人経営の電気店などであることが多く、このような業者は、電気工事などの免許を持ち、アンテナ工事だけではなく、一般のお住まいにおいて、家電製品の設置や配線など、電気工事先般を請け負う業者になります。
したがって、下請け業者を使うアンテナ工事業者の場合、アンテナ工事に対する一通りの知識は備えているものの、基礎的な知識しかないため、例えば電波調査が必要最小限である。基本的な設置方法にしか対応できず、特殊な位置への設置などには対応できない。配線の処理など細かな部分が甘いなど、アンテナ工事に特化した施工のコツともいえる丁寧な技術にはうといケースも考えられます。
もちろん上記の業者に依頼した場合、必ずしも施工技術が低いわけではございませんが、実際に担当する下請け業者によって技術のレベルが左右されるのも事実です。
他にも、下請け業者を使う分、仲介手数料などの中間マージンが発生し、工事費用が割高になる。即日工事が難しく、エアコン工事などの繁忙期には工事の日程が大きく遅れることもある。見積もり後に工事をキャンセルした場合も、現地への出張料やキャンセル料が発生するケースが多い、などのデメリットもございます。
そのため、当記事でご紹介しているような、重視するポイントにこだわりをお持ちのお客様は、当あさひアンテナをはじめとする、アンテナ工事の専門業者にご依頼になることをおすすめいたします。
例えば当あさひアンテナでは、現場における的確な電波調査で、安定した受信を実現できる施工の中から、もっともご希望に近いアンテナ工事をお選びいただけることはもちろん、アンテナ工事のプロとして最新モデルや特殊な位置への設置から、丁寧な配線の配置、水がしみ込まない防水テープの巻き方など、細かな技術の積み重ねで、高品質な施工を実現しております。
また下請け業者を使わない完全自社施工。アンテナ機材を直接メーカーから大量に仕入れるスケールメリットによる大幅値引きなどにより、大手メーカーの高品質アンテナや機材をセットにした基本設置工事、オプション工事を低価格でご提供しております。
また他業者との相見積りにより、より高品質の工事を低価格でお選びいただけるほか、お急ぎの場合には、お見積りからの即日工事、夜間工事にもご対応いたします。
もちろん弊社では、アンテナの新規設置工事だけでなく、既設のお住まいへのアンテナ追加設置。トラブル時の修理。また老朽化したアンテナの撤去と交換など、アンテナに関するあらゆる工事もお引き受けいたします。
さらに弊社が新規設置したアンテナに関しては、八木式アンテナ等の耐用年数と同じ、施工日から数えて「10年間」の、業界でも最長クラスの長期保証をご用意しているため、設置後も末永く、安心して使用していただけます。
アンテナ工事に関して、特にこだわりの点をお持ちのお客様や、戸建て住宅で長年にわたって安定してアンテナをご利用になりたいお客様は、当あさひアンテナをはじめ、アンテナ工事のプロである優れた工事業者へお任せいただくことが確実と申せます。
各業者におけるアンテナ工事の費用相場やご依頼の流れ。アンテナ本体の他に必要となる機器や工事の費用。またトラブル時の修理、交換などのご依頼については、下記の各コラム記事でそれぞれ詳しくご説明しております。
・戸建て住宅でのテレビアンテナ基本設置工事の費用相場は? 料金を抑えることができる業者の選び方も紹介【2024年度最新版】
・新築住宅でテレビアンテナ工事の流れは? 即日工事、相見積もりで安くて高品質の工事を依頼できる業者の種類、費用相場も紹介!
・戸建て住宅で新しくテレビアンテナを取り付ける際に考えるべきポイントとチェックすべき流れとは? 工事の費用相場も解説
・戸建て住宅で業者に工事を依頼できる地デジその他のテレビアンテナとは? 機種や必要な工事の選び方、費用の相場をすべて解説!
・戸建て住宅でテレビアンテナ取り付け工事の費用を相場より安くするポイントとは? 料金を安くできる業者の選び方を解説!
・テレビアンテナでブースター、分配器など周辺機器の設置や修理、交換の費用相場は?工事の方法やどこの業者に頼むか選び方も解説
・テレビアンテナの修理を業者に頼む方法と費用の相場は? アンテナ修理の種類と火災保険に対応もできる最適な業者の選び方も解説
・テレビ画面の乱れでアンテナを修理する前に自分でできる対処の方法を解説。業者に工事を依頼する費用の相場も紹介【最新版】
アンテナ本体が長持ちするテレビアンテナ工事とは?
テレビアンテナは基本的に住宅の屋外に設置され、長年、使用し続けられる製品になるため、設置から歳月が過ぎるほどに、雨風などによる経年劣化が進むことは避けられません。
特に台風や積雪が多い。海沿いの潮風で金属製品が腐食しやすいなどの環境では、アンテナ設置から比較的、短い年数でアンテナの不具合が発生するケースもあり、そのようなエリアでは、自然環境への耐性があり、丈夫で経年劣化が進みにくく、長持ちするアンテナ機種や施工法をお求めになるお客様が多くなります。
まず、風雨や積雪、潮風などの影響に影響を受けやすいアンテナや設置方法としては、やはり八木式アンテナを、屋根馬とステーを用いた方法で固定する施工になります。
八木式アンテナは本体が重く大型で、機器部もむき出しなため、風雨や積雪などの力を受けやすいほか、雪がアンテナにこびりつくこともあり、自然環境の影響を受けたサビなどが生じやすく、マストなど固定具の負担も大きくなるという特性もございます。
またBS/CSアンテナも風を受けやすい形状と、わずかな角度のズレでも受信感度が狂いやすい特性から、特に同様の施工法で設置した場合には、同じように自然環境の影響を受けやすくなります。
もちろんステーによるマスト固定でも、施工技術の確かなプロが設置した八木式アンテナ、BS/CSアンテナであれば、多少の風雨や積雪でそう簡単に倒れることはございません。
ただ実質的にアンテナを固定する部分がステーのみになる分、長年の自然環境の影響で、ステーの緩みや切れが生じる、マストの耐久性が低下すると、マストが折れる。マストごと傾く、ひいてはアンテナが倒壊するなどのトラブルが生じるリスクも高まってまいります。
特にステーが切れてアンテナが倒れると、そのままアンテナが屋根から落下して、大変な事故を引き起こすリスクも想定されます。
八木式アンテナ、BS/CSアンテナの耐用年数は、設置方法にもよりますが、おおよそ10年程度とされ、その年数を過ぎると、老朽化によるトラブルが生じる可能性が高まってまいります。
受信レベルなどの問題から八木式アンテナが必要な場合や、BS/CSアンテナを設置する場合で、老朽化によるマスト倒壊などのトラブルを避ける方法としては、やはり設置方法を工夫することが挙げられます。
アンテナを高所に設置する場合には、サイドベースを壁の高い位置や破風板に固定することで、設置の強度が増すほか、屋根の上の積雪などに影響も受けにくくなります。
他にも受信感度に問題がなければ、壁のやや低い位置や、ベランダの内外などに設置することで、風雨などを避けやすく、メンテナンスも行いやすくなります。
もうひとつの有効な方法は、八木式アンテナやBS/CSアンテナでも対候性の高いモデルを選ぶ。また風などへの対策を施すことです。
八木式アンテナには、素子数などの基本性能は同じながら、素材や表面加工、設計の工夫で、対候性を高め、塩分によるサビを抑える塩害用。雪の付着やサビを抑える雪害用。さびにくい耐食・ステンレスモデルなど、現場の気候に応じて耐久性を高めたモデルも存在します。
BS/CSアンテナには、風を通す工夫を施したディッシュや構造の強化で、風圧によるダメージや老朽化を抑えることができる高耐風モデルも存在します。
また施工時に、対候性が高まる加工や製品を使用することも、大きな対策になります。当あさひアンテナでは、八木式アンテナなどの対候性が低いアンテナについては、設置時に、防水スプレーなどを用いた防水加工を基本設置工事の費用に組み込んでおります。
BS/CSアンテナには、受信にはほとんど影響なく、雪の付着などを防ぐことができる専用カバーが存在しますので、このような製品をご利用になることも有効な対策と言えます。
そして地デジアンテナに関して、自然環境に対する最大の対策は、現場の受信レベルに問題がなければ、デザインアンテナ、ユニコーンアンテナをご利用になることです。
デザインアンテナは、薄型のアンテナ機器部がカバーに覆われ、配線やブースターなども背面に位置する構造に加え、基本的には住宅の壁面などに面で固定されるため、風雨や雪、潮風などの影響を受けた経年劣化やトラブルも生じにくくなり、耐用年数も15年から20年程度になります。
ユニコーンアンテナも、高所に設置することで受信感度が確保できるアンテナながら、カバーに覆われた円筒形の形状は風雨を受け流すことができ、雪も付着しにくくなります。さらにマストやケーブルの接続部も下部のカバーに覆われているため、対候性能や耐用年数も、デザインアンテナとほぼ同等になります。
現在、当あさひアンテナでは、このユニコーンアンテナ(カラーバリエーション2色)本体と設置具、同軸ケーブルの費用を含む基本設置工事を、業界最安に挑む「キャンペーン価格」でご案内しております。
また上記した塩害用、雪害用、ステンレス製などいずれの八木式アンテナも各種ご用意しており、設置位置や方法も含めて、お客様のご要望にお応えするアンテナ工事にご対応いたします。
BS/CSアンテナでは、無数の小さな穴で風を通すディッシュのパンチングメタル仕様。また各接続部の強化で、軽量化や風圧、上下左右への揺れなどにとても強く、受信可能風速50m/s、復元可能風速60m/s、破壊風速70m/sの高耐風性能で、激しい台風などの強風でもトラブルが生じにくい、DXアンテナ社製の高耐風BS/CSアンテナ「BC453SG」をご用意しており、前述した通常モデルと同等の基本設置工事を「特別価格」でご案内しております。
ユニコーンアンテナや高耐風BS/CSアンテナの詳細。また対候性や見た目が高くなるアンテナ機種や工事の方法については、以下の各コラム記事でも解説しております。
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地デジアンテナ屋内設置の施工法とメリットもご紹介!
ここまでの記事内でも何度かふれてまいりましたが、最近ではデザインアンテナをはじめとする地デジアンテナを、屋根裏・天井裏の空間に設置することで、外観性、対候性、お住まいへの加工など、お客様が気になさることの多いポイントを、すべて解決できる施工が実現できます。
これは一般的な住宅であれば、地デジ電波が住宅の屋根や壁などを通り抜けて、屋内まで届くことが多いために可能になる施工法です。ただ注意点として、施工できるお住まいの条件がやや厳しいという点もございます。
地デジアンテナの屋内設置が可能になる、お住まいの条件は、第一に、屋外で受信できる地デジレベルが高い強電界地域であることです。これは、地デジ電波が壁や屋根を通り抜ける際には、電波レベルの減衰が生じるため、元の電波レベルが高くなければ十分な受信レベルを確保できないからです。
そして二番目に、お住まいの建材や設備などに、地デジ電波を通しにくい素材が使われていないことも重要です。地デジ電波を遮る条件としては、電波を反射する鉄骨やアルミ箔などの金属素材。吸収するコンクリートやウレタン断熱材などの高密度素材になります。他にも屋根の上の太陽光パネルや冬場の積雪なども、電波を遮る要因になるためご注意ください。
第三、最後の条件は、お住まいの屋根裏や天井裏に、アンテナ設置の作業を行えるスペース(デザインアンテナの場合で最低1メートル四方)のスペースが存在すること。さらに作業の担当者が機材をもって出入りできる、屋根裏などへの点検口が存在することになります。
屋内に設置される地デジアンテナは、基本的に省スペース性からデザインアンテナが使用されます。ユニコーンアンテナは受信面の狭さや、できるだけ高所に設置されることで受信感度を確保するモデルであることから、屋内設置には使用されません。
デザインアンテナ屋内設置のメリットは、アンテナ設置の加工はもちろん、配線も屋内で完結するため、住宅の外観にまったく影響せず、外装を加工する必要もないこと。
さらに風雨など気候の影響もほぼ完全にカットできるため、アンテナ本体の経年劣化を大きく軽減でき、メンテナンスフリーながら耐用年数が格段に長くなることです。
特にデザインアンテナの場合は、屋根裏設置であれば外壁よりも設置位置が高くなることで、かえって受信感度が向上するケースもございます。
なお、現場の条件によっては屋内設置に八木式アンテナが使われるケースもございますが、八木式アンテナは大型の分、設置できる条件がより厳しくなり、追加の設置具などを使用するため、施工費用もデザインアンテナとほとんど違いがなくなります。
屋内設置で八木式アンテナが使用されるのは、デザインアンテナでは受信性能が不足し、現場の条件で設置が可能なケースに限られます。
他にも、屋内設置が可能になるのは、電波が壁などを透過する地デジアンテナのみで、衛星放送の電波は壁などを透過できないため、基本的にBS/CSアンテナの屋内設置は難しくなります。
例外として、お住まいに東経110度からの12GHz帯の電波が差し込む、透明な窓ガラスの窓があれば、窓際にBS/CSアンテナを据え置き設置できるケースもございますが、やはり受信感度が低下する。屋内全体への配線が難しい。アンテナ角度の狂いが生じやすいなどの問題点から、あまりおすすめできる方法ではございません。
さらに実際の施工にあたっては、アンテナ工事業者によって、屋根裏や天井裏へのアンテナ設置工事では、基本設置工費に加えて、特殊工事などの追加工費が加算されることもございますのでご注意ください。
しかし当あさひアンテナでは、デザインアンテナの屋根裏、天井裏への設置についても、現場で可能でさえあれば、基本的に「UAH201」を使用して、追加工費なしの基本設置工事費で承ります。
デザインアンテナの屋内設置をはじめ、テレビアンテナを屋内空間や室内に設置する方法については、以下の各コラム記事にも詳しい解説がございます。
・徹底解説・地デジテレビアンテナを屋根裏設置する工事のメリットとデメリット、施工費用、取り付け可能な条件と対応業者は?
・室内設置におすすめ地デジテレビアンテナの選び方とは? 人気デザインアンテナ屋根裏取り付けで失敗しない工事方法、費用を解説
・BS放送、CS放送を視聴する衛星放送用テレビアンテナを室内に設置する方法とその条件、おすすめの設置用製品とは?
ケーブルテレビや光回線テレビとテレビアンテナの比較:「よくある質問」への解説
現在では地デジや衛星放送の各チャンネルや番組をご覧になる方法として、主流であるテレビアンテナの取り付け以外に、ケーブルテレビや光テレビなどを契約するという方法も知られています。
ケーブルテレビ(CATV)は、近隣のケーブルテレビ会社と契約して、そのエリアにあるケーブルテレビ局で受信した大型の地デジ、衛星放送のアンテナから、ご自宅まで同軸ケーブルを敷設して、映像信号を送信する形式で、主に地デジ電波が届きにくいエリアへのサービスになります。
光テレビ(ひかりTV、フレッツTV)は、ご自宅でインターネットの光回線をご利用になっている場合に、光回線でテレビの映像信号を送信して、やはり地デジ放送や衛星放送のチャンネルを視聴できるというサービスです。
これらのサービスを利用する第一のメリットは、ご自宅にテレビアンテナ設置が不要で、常に安定した画面の映りで地デジ、衛星放送の各チャンネルがご視聴になれる点です。したがってテレビアンテナ設置に伴う費用はじめ、受信感度や見た目、対候性などを気になさる必要もなくなります。
またお住まいの現場では受信が難しくなる、近隣エリアの地方チャンネル。ケーブルテレビ局によっては独自のコミュニティチャンネルなども視聴できます。光テレビにも独自チャンネルやビデオオンデマンドサービスなどが用意されていることもございます。
一方で、ケーブルテレビ、光テレビのデメリットは、ご視聴に月額料金が発生することです。
テレビアンテナ設置では、NHK受信料や衛星放送の有料チャンネルを除き、視聴料金などのランニングコストは必要ございませんが、ケーブルテレビ、光テレビの場合は、ご利用になるサービスやプランにもよりますが、最小限のプランで月額1,000円台から2,000円台。多くのチャンネルを視聴できるプランでは5,000円から9,000円程度になることもございます。
ただケーブルテレビ会社の場合、提供している固定電話や格安スマートフォン。電気、保険など各種サービスとセットでご利用する場合に、割引サービスが適用され、総額では割安になる上、お支払いも一本化できて手間も省けるといったケースもございます。
一方でケーブルテレビのプランは、アンテナ設置で衛星放送をご覧になる場合に比べて、パターンが少なくなる。一部の有料チャンネルには対応していないなどのケースも考えられます。
光テレビについても、ケーブルテレビに比べると対応エリアが少ない。またチャンネルプランの選択肢も少ない。ご家庭で視聴するテレビが規定台数を越えた場合には追加料金が発生することもあるなどのデメリットが挙げられます。
まとめると、テレビアンテナとケーブルテレビ、光テレビなどのご利用には、それぞれ一長一短があり、どちらが適しているかは、お客様のご要望によっても変わってまいります。
ただ、戸建てのマイホームで長きにわたってテレビをご覧になる場合には、基本的な視聴料金が必要ないテレビアンテナの設置が経済的にベストと言え、弊社への工事のご依頼でも、ケーブルテレビ、光テレビからテレビアンテナへお乗り換えになりたいというご相談も多数ございます。
もちろん当あさひアンテナでは、ケーブルテレビ、光テレビからアンテナへとお乗り換えになりたいお客様についても、ケーブルテレビなどの解約やアンテナ工事の日程など、スムーズで余計な費用もかからない流れも含めて、お客様のご条件に応じた、最適の手順をご案内しております。
ケーブルテレビ、光テレビとテレビアンテナとの詳しい比較。また詳細なお乗り換えの手順については、以下の各コラム記事でも詳しくご紹介しております。
・徹底解説!ケーブルテレビ(CATV)・光テレビからテレビアンテナに乗り換える方法(前編)
・徹底解説!ケーブルテレビ(CATV)・光テレビからテレビアンテナに乗り換える方法(後編)
・テレビ放送の視聴方法3選・徹底比較!(テレビアンテナ・光テレビ・ケーブルテレビ(CATV)
・テレビを視聴する方法「テレビアンテナ」「光テレビ」「ケーブルテレビ」はどう違うの?
・テレビアンテナなして地デジ放送を見る方法とは? 新築戸建てで取り付け工事なしのテレビ視聴を選べるコスパ最強の方法を紹介!
ご希望別・最適なアンテナ工事のご案内:記事まとめ
ここでご紹介したアンテナ機種と設置方法が、現在の戸建て住宅で対応できる主な事例の一覧になります。お客様のご要望に沿える内容の工事はございましたでしょうか?
もちろん実際には、現地の周辺環境や電波状態なども踏まえて、現場で安定した受信が可能となる条件の中から、対応できる工事方法を選択することになるため、必ずしもご自宅でご要望に応じたアンテナ機種、施工方法が可能とは限りません。
ただ、当あさひアンテナにご相談いただければ、本文でもご説明した通り、事前の綿密な電波の測定に基づいて、お住まいで可能な限り、お客様のご要望を実現できるアンテナ工事をご提案いたします。
また他業者との相見積りはもちろん、お引っ越し前に工事をお急ぎの場合には、お見積もり当日の即日工事や夜間工事にもご対応いたします。
実際の工事は、完全自社施工で不要のコストを抑え、豊富な経験と実績、専門知識に基づく高い技術を誇る優れたアンテナ職人が、アンテナ設置や配線の敷設はじめ、見えない部分も丁寧な施工をお約束いたします。
料金のお支払いは現金だけでなく、各種クレジットカードや電子マネーにもご対応しております。
工事後のアフターフォローも「10年保証」をはじめ、わずかな不具合やメンテナンスなどに関しても、ご相談いただければ、全力で早急にご対応いたします。
お客様のご要望にお応えできるアンテナ工事をはじめ、アンテナに関するあらゆるご相談は、まずは当あさひアンテナのフリーダイヤルへお電話くださいませ。また当サイトのメールフォーム、弊社LINEアカウントでもご質問、お問い合わせを受け付けておりますので、お気軽にご利用いただければ幸いです。