テレビアンテナにおける「分配器」の種類と選び方、トラブル解決ガイド:最適な分配器により安定したテレビ視聴の実現を!

2025年04月15日

戸建て住宅で、設置されるテレビアンテナは、地デジ放送用の地デジアンテナ(UHFアンテナ)、衛星放送用のBS/CSアンテナとも、基本的に一基のみです。

現場によっては地方局用の地デジアンテナが追加設置されることはありますが、地デジ、衛星放送とも一基のアンテナで、どうやって住宅のすべてのテレビに電波を送っているか、不思議に思われたことはないでしょうか?

実はお住まいで何台ものテレビを設置できるカギを握る、重要な役割を果たしているのが「分配器(ぶんぱいき)」という機器なのです。テレビアンテナから伸びる同軸ケーブルと、そこを伝わる電波は、住宅内の配線を通じて、各部屋のアンテナコンセント、ひいては室内に設置されたテレビなどに機器に接続され、テレビ電波を送ります。

この配線部にあるのは同軸ケーブルだけでなく、お住まいのすべてのテレビで安定してテレビ放送を視聴できるようにするための、さまざまな機器が設置されています。その中でも分配器は、その名称通り、ケーブル(テレビ電波)を各部屋に分配する役割を果たしています。

ただそれだけに、住宅に設置する分配器の選び方を間違える、または分配器そのものの老朽化やトラブルが生じると、住宅内の一部の部屋、もしくはすべての部屋に十分な品質、強度のテレビ電波が届かなくなり、テレビの画質が悪くなる、映らなくなるといった問題も起こり得ます。

実は分配器にも、分配できる電波の数をはじめ、対応できる周波数帯(テレビ放送の種類)その他、さまざまな機種が存在し、その選択を間違えると、テレビ電波が各部屋まで正常に届かなくなることもございます。

しかし、一般の方にとっては、ご自宅のアンテナや受信環境で、どのタイプの分配器を選べば良いのか、どのように設置すれば最適な電波状態を得られるのか、などの点がご不明で、お悩みの方もおられるでしょう。

そこで今回は、皆様がお住まいでご覧になるテレビ放送や設置するアンテナの種類、また住宅に設置するテレビの台数に合わせて、まずは分配器の基礎知識と最適の分配器の選び方、設置方法、不具合時のトラブルシューティングまで、すべてをガイドします。

また国内のアンテナ関連機器、主要メーカーの分配器を比較し、あなたの状況に最適な一台を見つけるためのポイントもご紹介いたします。

年間施工実績6000件を誇る当あさひアンテナは、分配器を含むアンテナ配線部の施工経験も豊富で、配線部の機器についても知悉しております。その知識と経験をフルに活かし、各コラム記事でも、お住まいでのテレビのご視聴を快適にするための情報をお伝えいたしております。

本記事では分配器に的を絞って、最適な分配器の選び方と、分配器に関するトラブルを解決する方法をご紹介してまいります。

【目的別】テレビアンテナ分配器の選び方:必要な分配数と周波数のポイント

テレビアンテナの分配器を選ぶ際、何を基準に選べばいいのか、お迷いになることはありませんか?

そこで、最初のこの項目では、そもそも分配器とはどのようなもので、どんな種類があるのか、アンテナ配線部どこに設置されるのかという基礎知識から、お住まいで目的に応じた分配器の選び方までを詳しく解説いたします。

主に必要な分配数や、地デジや衛星放送など、各テレビ放送に合わせた対応周波数、そしてBS/CSアンテナを使用する際の注意点など、お住まいでの快適なテレビ視聴のために、重要なポイントをわかりやすくご紹介してまいります。

分配器とは何か、戸建て住宅の配線部と分配器の位置、役割を解説

分配器とは、住宅に設置されたアンテナで受信し、ケーブル配線で送られるテレビ電波を、複数のテレビ(テレビがある各部屋)に分配するための機器です。この分配器がないと、住宅内において複数のテレビで、同時に同じ映像品質のテレビ放送を視聴することができません。

なお分配器は戸建て住宅の中で、主に屋根裏や天井裏、マルチメディアボックス(弱電盤、情報分電盤)などに設置されていることが多くなります。

戸建て住宅におけるアンテナ配線部の構造とは

ここでは、一般的な戸建て住宅に設置されるテレビアンテナから、住宅内の各部屋のアンテナコンセント、そしてテレビなど受信機器のチューナー端子に至るまでの、アンテナ配線部の構造、機器の種類を解説していきます。

  • テレビアンテナ本体:戸建て住宅に設置される基本的なテレビアンテナは地デジ放送を受信するための地デジアンテナですが、衛星放送もご覧になる場合にはBS/CSアンテナも追加で設置されます。2025年現在のBS/CSアンテナはすべて、新4K8K衛星放送にも対応できる2K4K8K対応型になっています。また地デジ放送とNHK、広域民放の電波塔と、地方チャンネルの電波塔の方向が大きく異なる現場では、主な地デジアンテナの他に、地方チャンネル用の地デジアンテナを設置される場合もあり、各アンテナから、それぞれの電波を送る最大で三本のケーブルが伸びることになります。
  • 混合器:上記のように、二台以上のアンテナを設置する現場では、まず各アンテナの近くに、各アンテナからの複数の同軸ケーブル(送信されるテレビ電波)を一本のケーブルにまとめる「混合器」という機器が設置されます。こうしてケーブルを一本化することで、それ以降の配線部の構造をシンプルにし、総合的なコストや、トラブルのリスクを抑えるのです。
  • ブースター:アンテナの次に設置されるのは、アンテナから届くテレビ電波を、その住宅で必要なレベルに増幅させる「ブースター(増幅器)」という機器です。主に使用される屋外用ブースターでは、電波を増幅する本体の増幅部をアンテナの近く、ケーブルを通じて増幅部に電源を送る電源部を、屋根裏などに設置してブースター用のコンセントに接続します。また地デジと衛星放送の双方に対応できるブースターでは、上記した「混合器」の機能を兼ねる機器も多くなります。ブースターは主に地デジ電波レベルが弱いエリアの他、住宅に三台以上のテレビを設置する場合には、十分な電波レベルを確保するため、ブースターの設置が必須となります。ブースターは戸建て住宅において、住宅のすべての部屋で必要となる電波レベルを用意する、アンテナに次いで重要な機器と言えます。
  • 分配器:アンテナからブースターを経て送られる高い電波レベルを、分配されたケーブルで各部屋のアンテナコンセントまで送る装置が、本コラムのメインテーマである分配器です。分配器は、送られてくる住宅全体用の電波を、均等に分配する役割を担っており、例えば四分配であれば、ブースターを経由した高いレベルの電波を、四分の一の均等の強さに分配して、それぞれのケーブルに送り出すのです。この分配器の詳細については、本コラムで引き続いて詳しく解説していきます。
  • アンテナコンセント:分配器を経由した各ケーブルは、テレビを設置した各部屋にあるアンテナコンセントのユニットに接続されます。このアンテナコンセントとテレビなど受信機器を、室内用のケーブルで接続することにより、テレビなどにテレビ電波が送られ、テレビ放送が試聴できるのです。
  • 分波器:混合器にて地デジと衛星放送の電波を一本のケーブルに混合している場合は、テレビなど機器の前で、アンテナケーブルを分波器に接続します。分波器は地デジ、衛星放送の電波を再度、2本のケーブルに分ける機器で、分波した電波をそれぞれテレビ側の地デジ放送、衛星放送のチューナー端子に接続します。なおこの分波器は、アンテナコンセントのユニットに設置されている場合もあります。
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  • なお一般的な新築の戸建て住宅物件では、お引き渡しの時点では、アンテナなどテレビ放送を視聴するための機器は設置されていませんが、主に分配器から先のアンテナコンセントまでの配線は完成されています。

これは、お住まいによってテレビアンテナだけでなく、テレビの視聴方法にケーブルテレビ(CATV)、光回線による光テレビなどを採用するケースもあるためです。ただどの方法でも、テレビの映像信号を分配器に接続して各部屋に送ることは同じであるため、ほとんどの場合、分配器から先の配線は用意されているのです。

ただ住宅の建築を担当したハウスメーカー、工務店などによっては、分配器も設置されていない場合があり、この場合はお住まいの方が、設置するテレビアンテナの種類などに応じた分配器をご自身で用意して設置する、あるいはアンテナ取り付けと合わせて業者に設置を依頼する必要があります。

なお、一般の戸建て住宅における配線部の構造や設置される周辺機器、各機器の設置工事などについては、以下の各コラム記事でも詳しく解説しております。

・戸建住宅におけるテレビアンテナ配線を徹底解説!

・戸建ての家へのテレビアンテナ設置と配線、周辺機器の取り付け工事を行う費用の相場とは? 料金の安い業者の選び方も解説

・戸建て住宅で地デジテレビアンテナを取り付ける工事に必要な配線とは? 設置にかかる費用の相場、料金や業者選びの方法も解説!

・新築戸建て住宅にテレビアンテナを設置する時に必要な機器と工事とは? その種類と費用の相場をすべて解説します

・テレビアンテナでブースター、分配器など周辺機器の設置や修理、交換の費用相場は?工事の方法やどこの業者に頼むか選び方も解説

テレビ電波の強さを示す基準と分配器で分配された電波の強さは?

分配器とは上記の通り、アンテナが受信し、ブースターで増幅した電波レベルを、分配数に応じて、等分のレベルに分配して複数の出力端子から送り出すものです。分配器自体には、電波を発生、増幅する機能はないため、当然、個々の分配先の電波レベルは減少することになります。

分配器とは、例えるなら大きな川を流れる水が4本の支流に分かれると、その分だけ水の量も4分の1になるように、入力される電波レベルを分配数で割るようにして、個々の出力端子に各レベルの電波を送り出すことになります。

このテレビ電波のレベルは「㏈(デシベル)」の単位で表されます。テレビ電波の㏈はおおむね100㏈から0㏈の間で表されます。

地デジ放送の場合は、電波塔から送信される電波は、距離による減衰や山地などに遮られるなどにより、地域によって受信できる電波レベルが異なり、おおむね「強電界地域(80㏈以上)」「中電界地域(80㏈から60㏈)」「弱電界地域(60㏈以下)」に分けられます。ただ使われる場所によって分類の基準が異なる場合もあります。

そしてテレビなど受信機器で安定してテレビ放送を視聴するためには、地デジ放送の場合、チューナーに入力される時点で34dBから89dBの間です。地デジ電波は気候や天候によるレベルの変動や、ケーブルを送信される間の減衰なども起こるため、実際の施工現場では、各部屋のテレビチューナーに届く電波レベルは47dBから81dBの間、最低でも40㏈以上になるよう調整されます。

なお㏈数を計算する場合の注意点としては、㏈の数値は常用対数で表されるという点になります。わかりやすく申し上げると、電波の強さは、元の数値から10dB上がると、元の数値の10倍の強さになるのです。例えば50dBの電波レベルが基準であれば、60dBはその10倍、70dBはその100倍の強さになります。

そのため一般の住宅などでは、アンテナからブースターを経由した電波の㏈数は、分配数にもよりますが、分配器を経由しても、個々の分配先のdB数が極端に低下することはありません。

ただ、テレビ電波はアンテナで受信してから、ケーブル配線や機器、接続端子の部分などを経由するたび、徐々に電波レベル(dB数)が減衰していき、アンテナから離れてケーブル配線が長くなる部屋ほど、減衰レベルが高くなるケースもあります。

そのため、ご家庭でのテレビアンテナや配線の設置については、現場の電波レベルに合わせた受信性能(素子数/素子数相当)のアンテナの選択や、設置する分配器の分配数にも合わせた、必要なブースターの設置、調整など、全体のバランスを高所して、屋内のすべてのテレビに十分なレベルのテレビ電波が届くように構成した工事が必要となります。

なお、以下の各コラム記事では、分配器の選択にも関係する地デジ放送、衛星放送の基礎知識について、詳しくご紹介しております。

・地上デジタル放送の「地デジ電波」基礎知識

・現在の地上波テレビ放送で地上デジタル放送が開始されたのはいつ? デジタル放送とか何か、その仕組みや特徴も全解説!

・地デジアンテナ設置に重要となる「強電界地域」「中電界地域」「弱電界地域」とは

・衛星放送(BS放送・CS放送)の「テレビ電波」基礎知識

・教えて!BS、CSやスカパーとは? 視聴料金からアンテナの選び方、業者による設置工事の費用相場、サポートの方法まで全解説

地デジ放送、衛星放送、4K8K放送の違いと対応できる分配器

現在のテレビ放送には、主に地デジ放送と従来の2K衛星放送(BS放送、CS放送)、そして2018年(平成30年)に、衛星放送に追加された新4K8K衛星放送の三種類があります。

これらの放送では、アンテナから伝わるテレビ電波が、それぞれ異なる周波数帯になります。基本的に電波は周波数帯が高くなるほど、ケーブルなどで伝送する際の減衰(電波レベルの弱まり)が強くなり、漏洩など生じやすくなります。

そのため、ケーブル配線部の分配器はじめ、ブースターやアンテナコンセントのユニットその他の機器や、同軸ケーブルそのものも、各放送の周波数帯に応じたシールド性能などの品質が高い対応の製品を使う必要があるのです。

使用される周波数帯は地デジ、2K衛星放送、新4K8K衛星放送の順で高くなり、4K8K放送を視聴するためには、分配器などケーブル部の機材として、4K8K(3224MHz)対応型の分配器を選ぶ必要があります。

以下の表に、それぞれの放送の周波数帯と対応する分配器のポイントをまとめました。

放送の種類 周波数帯 対応分配器のポイント
地デジ放送 470MHz~710MHz 一般的な分配器で対応可能
2K衛星放送(右旋) 1032MHz~2071MHz BS/CS対応の分配器が必要
4K8K衛星放送(左旋) 1032MHz~3224MHz 4K8K対応の分配器が必要

新4K8K衛星放送の周波数帯に対応できる機器の目安としは、上記した「4K8K(3224MHz)対応」の表記の他、一般社団法人「電子情報技術産業協会(JEITA)」の審査により、新4K8K衛星放送の受信用に適する製品と登録されたアンテナや受信機器に付与されるマーク「SHマーク(スーパーハイビジョン受信マーク)」、もしくは十分なシールド性能を認められた「HSマーク(ハイシールドマーク)」などが付与された製品になります。

新4K8K衛星放送に必要となる2K4K8K(右旋左旋・3224MHz)対応のアンテナ本体や配線部の機器について、詳細を解説しております。

・新4K8K衛星放送とは? 4K、8Kテレビの購入後に必要なアンテナ工事と費用の相場、おすすめ業者の選び方まで徹底解説!

・「新4K8K放送」を視聴するためのアンテナ工事、配線について徹底解説!

・「新4K8K衛星放送」ご視聴に必要な機器・完全チェック解説! テレビで全4K8Kチャンネルを見るための機材とは?!

設置するテレビの台数で選ぶ分配器の種類:最適な分配数を見つけましょう

分配器には、上記した対応できる周波数帯の他に、2分配、3分配、4分配など分配数が異なるさまざまな種類があります。そのため、お住まいに設置するテレビの台数に合わせて、最適な分配数の分配器を選ぶことが重要です。

実際に販売される分配数別の分配器の種類は、2分配から8分配のうち、7分配を除く6種類になります。そのため一般の住宅であれば、ほとんどの場合は対応可能です。ただ分配数が過剰に多すぎると、個々の分配先に配分される電波が弱まり、テレビの映りが悪くなる可能性があります。逆に分配数が少なすぎると、必要な数のテレビを接続できなくなります。以下の表は一例ですが、こちらを参考に、テレビの台数に合った分配器をお選びください。

テレビの台数 推奨される分配器の分配数
2台 3分配器
3台 4分配器
4台 5分配器
5台 6分配器

基本的に、分配器の分配数は、お住まいに設置するテレビの台数(アンテナコンセントの数)に、予備の1端子を加えた数がオススメです。

分配器は分配数が多くなるほど価格も高くなるため、分配数が多いものでは無駄な費用が掛かります。一方でもし将来、テレビの台数を追加する場合には、分配器の分配数に余裕がないと、分配器を交換する必要もが出て、やはり無駄なコストにつながります。

ただ実際には、ご家族が少なく、テレビの設置台数を増やす必要がないお住まいであれば、テレビの台数と同じ分配数。逆に将来的にテレビを2台以上、追加する予定があるお住まいでは、予備端子が2個以上など、余裕ある分配数の分配器を選んでおくとよいでしょう。

また特に前述した4K8K衛星放送(3224MHz)対応など、送信される周波数帯が高い場合は、電波の漏洩や混入が起こりやすくなるため、分配器の予備端子には、電波の漏洩、混入を防ぐフタともいえる「ダミー抵抗器」を設置する必要がありますので、ご注意くださいませ。

BS/CSアンテナの電源設定に必要:一端子通電型と全端子通電型とは?

BS/CSアンテナを使用している場合、分配器を選ぶ際には「一端子通電型」または「全端子通電型」のどちらを選ぶかご検討される必要があります。これらの違いは、テレビなどの受信機器から、BS/CSアンテナへと電気を送る機能(通電機能)にあります。

衛星放送では、まず人工衛星(静止衛星)から送られる電波に、長距離送信に適した周波数帯の高い「12GHz帯」の電波が使われています。ただこの電波は、周波数帯が高すぎて、そのままではケーブルで正常に送信できないため、BS/CSアンテナで受信する際、アンテナに設置された「コンバーター(変換器)」という機器で、MHz帯の周波数帯に変換した後、同軸ケーブル配線へと送られます。

このコンバーターは周波数帯を変換する電子機器であるため、作動には電源が必要となります。そしてその電源は、ケーブル配線部に設置されるブースター用の電源部、もしくはテレビなど受信機器で「BS電源設定」を行い、BS/CSチューナー端子から給電する必要があります。

そしてこのテレビなどのチューナー端子から給電する場合には、特定のテレビからアンテナ側に常時給電するか、すべてのテレビで衛星放送を視聴するときのみ、アンテナ側に随時給電するかの方法を選ぶことになり、適切な電源設定の方法を選ぶ必要があります。

そのため分配器の種類も、この給電方法に合わせた機器を使用する必要があり、以下がその種類の違いになります。

  • 一端子通電型:特定の1出力端子のみがBS/CSアンテナ側への通電に対応しています。
  • 全端子通電型:すべての出食端子がBS/CSアンテナ側への通電に対応しています。

価格的には、全端子通電型より一端子通電型のほうが低価格になります。

かつてはBS/CSアンテナを設置する住宅では、一端子通電型の分配器を用いて、特定のテレビから常時給電するケースが多かったのですが、その場合、給電するテレビの電源が切れていると、コンバーターが作動せず他のテレビで衛星放送が試聴できない。また節電の問題などから、屋内のすべてのテレビで、衛星放送を視聴する際のみ、BS/CSアンテナに随時給電する方式が多くなっており、この場合は、分配器も全端子通電型を選ぶことが必要です。

現在では、お住まいに複数のテレビを設置する場合には、節電の観点からも、全端子通電型の分配器を選ぶことが基本になっています。ただし、特定のテレビでのみ衛星放送を視聴する場合は、一端子通電型でも大きな問題はありません。ご家庭のニーズに応じた選択が重要となります。

BS/CSアンテナのコンバーターへの給電方法については、以下の2本のコラム記事にも詳しい解説がございます。

・衛星放送用のBS/110度CSアンテナには電源が必要? BS/CSアンテナにテレビなどの設定で電源を供給する方法とは

・地デジやBS/CSテレビアンテナに電源は必要? おすすめ人気アンテナや周辺機器に電源が必要なときに供給方法の選び方を解説

分配損失とは?数値の見方と対策

分波器の「分配損失」とは、分配器の通過によりテレビ電波を分配する際に発生する電波の減衰のことです。これは入力される電波レベルが分配数で割られることではなく、分配された電波レベルの合計が、入力される電波レベルよりやや減衰する量を指します。

分配器はテレビ電波を複数の出力端子(ケーブル)に分配する装置ですが、この分配の際にどうしても一定の電波レベルのロスが生じてしまいます。そしてこの分配数が増えるほど、分配損失も大きくなるのです。また分配器そのものや入出力端子でも、一定の抵抗により電波レベルの減衰が生じます。

分配損失は前述したdBの単位で表され、数値が大きいほど電波の減衰が大きくなります。分配損失が大きいと、テレビ側に送られる電波レベルが低下し、テレビ画面が乱れる可能性もあるため、適切な対策が必要です。

この分配損失を軽減するためには、以下の方法が有効です。

  • 高品質な分配器を選ぶ:本体の性能表示で、分配損失の数値が低い分配器の製品を選びます。特に高シールドタイプの分配器はノイズの影響を受けにくく、分配損失も抑えることができます。
  • 高品質なケーブルを使用する:同軸ケーブルの品質も電波の減衰に影響します。やはり高品質なケーブルを使用することで、分配損失の影響を軽減できます。
  • ブースターを使用する:電波レベルが弱い場合は、あらかじめブースターによって入力される電波レベルを増幅することで、分配損失の影響をカバーできます。
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  • 分配器の分配損失を考慮して、品質の高い分配器を選ぶほか、必要に応じて適切な対策を行うことで、快適なテレビ視聴環境を確保、維持できます。

分配器の「端子間阻止量」とは?

分配器の性能を示す数値には、他に「端子間阻止量(端子間結合損失)」という目安もございます。

これは複数の出力端子の間で、信号の干渉を抑える能力、つまり出力される映像の逆流、および他の出力端子への影響を抑える能力を示します。この数値が高いほど干渉を抑える能力が高く、高性能の分配器であると言えます。

この端子間阻止量も、分配器を選ぶ際に、重要な性能の目安となります。

DIYで簡単!テレビアンテナ分配器の設置方法

「お住まいの中でテレビの台数を増やしたい」「新築の家に分配器が用意されていない」「設置してある分配器が老朽化して不具合が出た」「新しく衛星放送や新4K8K衛星放送を視聴するため分配器の交換が必要」など、お住まいで分配器だけを交換する必要がでることもございます。

基本的に分配器は、住宅内の屋根裏や天井裏、マルチメディアボックスなど、住宅内でも比較的、手の届きやすい場所にあるため、ご自宅での交換も比較的、簡単なように思えます。

ただ一般の方では、専門知識やご経験がないことから、ご自宅でのDIYによる分配器の設置、交換にご不安を覚える方もいらっしゃるでしょう。しかし分配器の設置、交換などの作業は、必要な道具と手順をしっかり把握していれば、DIYでも決して難しいことはございません。

本項目では、DIYでの分配器の交換、設置にご不安をお持ちの皆様のために、初心者の方でも安心して設置できるよう、必要な機材、工具などの一覧リストから作業の手順、設置後のチェックポイントまで、詳しく解説してまいります。

必要な機材、道具の準備:分配器設置に必要なものリスト

分配器の本体や設置に必要な道具類は、ホームセンターや家電量販店、またインターネット通販などで、手軽に揃えることができます。

以下のリストをご参考に、事前にご準備ください。

道具 詳細 備考
テレビアンテナ分配器 分配したいテレビの台数に対応したものをお選びください。 前述した点も参考に、地デジ、2K衛星放送、4K8K放送など、受信する放送の周波数帯に対応しているかもご確認ください。
同軸ケーブル 分配器と他の機器を接続するために必要です。分配器のみを交換する場合には不要な場合もあります。 必要な長さを測って購入します。過度に長すぎると減衰の原因にもなります。高品質なケーブルでは減衰やノイズ対策になります。
ダミー抵抗器 分配器の予備端子に設置する、電波の漏洩やノイズの混入を防ぐフタのような部品です。 周波数帯の高い衛星放送や4K8K放送では特に必要です。普段は使わない予備端子の数だけ用意します。
F型接栓 同軸ケーブルの先端に取り付けて、分配器やテレビに接続するために使用します。 ケーブルの種類に合ったものを選びます。すでにF型接栓が設置されたケーブル製品も存在します。
F型接栓工具 同軸ケーブルにF型接栓を取り付ける際に使用します。 初心者でも簡単に扱えるものがおすすめです。
ケーブルカッターまたはニッパー 同軸ケーブルを必要な長さに切断するために使用します。 お手持ちのカッター、ニッパーなどでも代用できます。
ラジオペンチ F型接栓の取り付けや、ケーブルの調整に使用します。
プラスドライバー 分配器を固定する際に使用します。
養生テープ ケーブルを壁に固定する際に使用します。 結束バンドなどもあると便利。

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初心者でも安心!テレビアンテナ分配器の設置手順を解説

必要な機材、道具が揃ったら、いよいよ設置作業に入ります。

以下でご説明してゆく手順に合わせて、事故やミスがないよう、丁寧に作業を進めてください。

  1. 安全確保:作業の前に感電などの事故を防止すべく、必ずテレビやブースター電源部など、配線部に接続されている機器類の電源をすべてOFFにし、コンセントからプラグを抜いてください。
  2. 分配器の設置場所の決定:分配器は、アンテナ線が引き込まれている場所(屋根裏、壁面、マルチメディアボックスなど)に近い場所に設置するのが一般的です。湿気の少ない、風通しの良い場所がおすすめです。
  3. 同軸ケーブルの切断とF型接栓の取り付け:同軸ケーブルを必要な長さに切断し、ケーブルカッターまたはニッパーで、ケーブルの外皮を丁寧に剥きます。さらにF型接栓工具を使って、F型接栓を同軸ケーブルに取り付けます。
    分配器への接続:アンテナやブースターから電波を送る側の同軸ケーブルを、F型接栓で分配器の「入力」端子に接続します。各部屋のアンテナコンセントの方向に延びる同軸ケーブルを、分配器の「出力」端子に接続します。
  4. 分配器の固定:分配器を壁面などにプラスドライバーとネジで固定します。
  5. ケーブルの固定:同軸ケーブルを養生テープなどで壁に固定して、配線を整理します。

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ポイント:F型接栓の取り付けは、確実に行いましょう。接触不良があると、テレビの映りが悪くなる原因になります。難しいと思われる場合は、最初からF型接栓が設置された商品を購入するのも一つの方法です。

分配器設置後のチェックポイント:正しく設置できたかの確認

分配器の設置が完了したら、以下のポイントを確認して、正しく設置できたかをご確認ください。

  • テレビの映りを確認:分配器からの電波を受け止める各部屋のテレビで電源を入れて、すべてのチャンネルが正常に映るかをご確認ください。
  • ノイズの確認:特にテレビ画面に画面にブロックノイズが入るなど、映像が乱れたりしないかをご確認ください。
  • 接続部の確認:分配器やF型接栓の接続部が緩んでいないかもご確認ください。

もしテレビ画面がまったく映らない、または映像が乱れる場合には、主に以下の原因が考えられます。

  • F型接栓の取り付け不良。
  • 同軸ケーブルの断線。
  • 分配器の故障。
  • 電波レベルの不足。

これらの原因をひとつずつ確認し、適切な対処を行ってください。電波レベルが不足している場合は、ブースターの設置を検討する必要がございます。この点の詳細は後述いたします。

DIYでの分配器設置にご不安がある場合は、アンテナ工事の専門業者への依頼もご検討しましょう。例えば当あさひアンテナでは、年間6,000件の施工実績にも届く高い施工技術で、地デジ用、衛星放送用など各種アンテナ機種の基本設置工事はもちろん、分配器やブースターなどの設置工事、またアンテナや配線部の修理、交換など、アンテナ工事全般についてお引き受けしております。

当あさひアンテナでは、交換を含めた分配器の設置工事について、4K8K放送含む、現在のすべての放送をはじめ、お住まいでのBS/CSアンテナへの給電方法にも対応できる高品質分配器本体の価格も含めて「5,000円(税込み5,500円)」からでお引き受けしております。

ただ本記事で詳しくご説明する通り、分配器の本体価格は分配数によっても変動いたしますので、実際の価格は使用する分配器の分配数によっても変わってまいります。その点はどうがご了承くださいませ。

テレビが映らないのは分配器が原因か? トラブルシューティング完全ガイド

お住まいに設置されている複数のテレビで突然、一部もしくは全部のテレビで画面が乱れる、またはまったく映らないといったトラブルが生じた場合、その原因はさまざまなものが想定されます。

そしてその原因のひとつとして考えられるのが、ケーブル配線部にある分配器です。ここまででご説明した通り、分配器は、アンテナからブースターを通じて送られる、住宅内で十分なレベルのテレビ電波を、屋内にある複数のテレビまで、十分なレベルで等分に分ける役割を果たしています。

しかしこの分配器が正しく設置されていない、または劣化したりすると、一部、もしくはすべてのテレビに、必要な強さや品質の電波が送られなくなり。テレビ画面の映りに悪影響を及ぼすことも考えられます。

ここでは、分配器が原因でテレビが映らない場合のトラブルシューティング方法を、症状別に詳しく解説してゆきます。不具合の原因を特定し、適切な対処を行うことで、早急にテレビ視聴環境を復旧してください。

テレビ画面のよくあるトラブル事例:症状別に原因と解決策を解説

テレビ放送の画面が正常に映らない、またはブロックノイズなどで映りが悪い場合、原因を特定するために、まずは症状を詳しく確認することが重要です。

以下では、よくあるトラブル事例と、その原因および解決策を一覧でまとめました。

症状 考えられる原因 解決策
すべてのテレビが映らない 分配器の故障
アンテナケーブルの断線
アンテナの向きのずれ
分配器の交換
アンテナケーブルの交換
アンテナの再調整
一部のテレビだけ映らない 分配器の端子の不良
テレビへの接続不良
アンテナケーブルの不良
分配器の端子を別のものに接続
テレビへの接続を確認
アンテナケーブルの交換
特定のチャンネルだけ映らない、または映りが悪い 電波強度の不足
分配器の対応周波数外
ブースターの設置
対応周波数の分配器への交換
ノイズが多い、画面が乱れる ケーブルの劣化
外部からの電波干渉
高品質なアンテナケーブルへの交換
ノイズ対策(シールド性能の高い分配器やケーブルの使用)
BS/CS放送が映らない 分配器がBS/CSに対応していない
一端子通電型分配器でテレビから電源供給ができていない
BS/CS対応の分配器への交換
全端子通電型分配器への交換
テレビの設定でBS/CSアンテナへの電源供給をONにする

実際にはテレビ画面の乱れには、上記の他にもさまざまな原因が考えられます。考えられる要因をひとつずつ確認して、原因を特定してください。

テレビ放送の乱れをはじめとする受信トラブルとその対処法については、以下の各コラム記事でも、それぞれの状況に応じて詳しく解説しております。

・アンテナ受信トラブルでテレビ画面に「E201」などエラーコードが表示されて映らない問題の原因と解決する対処の方法とは?

・突然テレビ画面が映らなくなったら解決の方法は? 音は出る、E201などエラーコード、アンテナ受信など原因別の対処法を解説

・テレビ放送のアンテナ受信レベルが下がる原因とは? アンテナレベルチェッカーで電波強度を確認する方法とその他の対処法を紹介

・一時的にテレビ画面が乱れる場合の原因と対策・徹底解説!

・電波障害? テレビが映らない原因はアンテナトラブル? 確認と対処法

・地デジ用UHFテレビアンテナのレベルが下がる原因と対処法とは? VHFアンテナとの違い、受信感度が高まる工事の方法を解説

・テレビ放送電波の感度が低くなる原因は? 地デジアンテナの受信レベルを上げるための地デジ電波の基礎知識と工事の対処法を解説

・地デジやBS/CSアンテナで受信感度が落ち突然テレビが映らなくなる原因、受信レベルを上げ映るよう解決する対処法の工事は?

・テレビアンテナの受信レベル低下で地デジやBS放送が突然、映らなくなる原因と、受信感度を上げて解決する工事など対処法とは?

・一部屋だけテレビが映らない不具合の原因と対処法

・地デジ放送は映るのにBS/CS衛星放送が映らない場合の対処法

・BS/CS衛星放送は映るのに地デジ放送が映らない場合の対処法

・地デジ、衛星放送のテレビアンテナ故障例、テレビ放送が映らなくなった場合に考えられる原因とその対処法は? 必要な工事を解説

・テレビ画面の乱れでアンテナを修理する前に自分でできる対処の方法を解説。業者に工事を依頼する費用の相場も紹介【最新版】

分配器の故障かも? 原因の特定方法と交換のタイミング

テレビ画面のトラブルで、分配器が故障しているかどうかを判断する場合には、主に以下の方法を試すことがおすすめです。

  1. 分配器をバイパスする:アンテナ配線部から分配器を取り外し、アンテナコンセント(テレビ)側につながる出力端子のケーブルと中継端子などで接続するか、かのうであれば入力端子に接続されていたケーブルを直接テレビに接続してください。その上で、テレビ画面が映るかどうかを確認してください。もし直接の接続で問題なく映る場合は、分配器の故障が考えられます。ただし、テレビ側のチューナーに送られるテレビ電波レベルは、90㏈以上と高すぎる場合も、かえってテレビ画面の乱れなどにつながるため、その点はご注意ください。
  2. 別の分配器と交換する:可能であれば、正常に動作する別の分配器と交換し、症状が改善するかどうかを確認してください。
  3. 分配器の端子を入れ替える:特定の部屋のテレビだけが映らない場合は、分配器側にある複数の接続端子のうち、映らないテレビ(アンテナコンセント)に接続されている端子を、別の端子に接続してください。これで状況が改善されれば、元の端子が故障している可能性が高くなります。
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分配器は設置から永続的に電波(電気的エネルギー)を通し続ける装置であるため、長期の使用では徐々に内部の回路が劣化してゆき、その寿命は一般的に10年程度と言われています。

分配器を長期間、使用している場合や、上記の確認方法により故障が疑われる場合は、交換をご検討ください。また、分配器のケースにひび割れや変形など、外観的にわかるが破損がある場合も、シールド性能などが低下する可能性が高く、交換のサインといえます。

電波レベルが低い?ブースターの活用で改善!

前述の通り、分配器は電波を等分に分配する装置であり、また分配損失も生じるため、各部屋にあるテレビに届く電波レベルが低下する場合もあります。特に分配数が多い、アンテナからテレビまでのケーブル配線距離が長いなどの場合は、分配や減衰による電波強度の低下が顕著になります。

電波強度の低さは、テレビ映像の乱れなどのトラブルに直結します。このような場合は、アンテナ配線部や室内に対応できる「ブースター(増幅器)」の設置をご検討ください。

すでにアンテナ配線部にブースターが設置されている場合は、ブースターの利得を調整して増幅レベルを高めることも対策になります。また配線部の長さなどから、一部の部屋でのみ電波レベルが不足する場合は、室内用のブースターを追加設置することも対策となります。

このブースター機器をお選びになる場合には、以下の点にご注意ください。

ブースターを選ぶ際には、以下の点に注意しましょう。

  • 対応周波数:対応周波数:ご視聴になるテレビ放送(地デジ、衛星放送、新4K8K衛星放送)の周波数帯(前述)に対応できるブースター機器であるかどうかをご確認ください。
  • 増幅率(ブースター利得):ブースターの必要な増幅性能や増幅率は、電波レベルの低下具合や分配器の分配数(設置されるテレビの台数)などによっても異なります。アンテナ工事の専門業者などにご相談の上、適切な増幅率のブースターをお選びください。
  • 設置場所別モデル:上記したアンテナの次に設置されるブースターは、正式には屋外用ブースターといい、住宅全体に必要な電波レベルを増幅するため、高い増幅性能や調整機能を持ちますが、一般の方では設置や調整が難しくなります。一方、増幅機能などはさほどではないものの、屋内で簡単に設置でき、一部の部屋で不足する電波レベルを補足する機器として、室内用ブースターや簡易的なラインブースター(前置きブースター)が存在します。現場で生じている症状や不足する電波レベルに合わせて、適切なブースター機器をお選びください。
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  • ブースターの設置作業は、室内用モデルであればご家庭でも比較的、簡単に行うことができますが、屋外用ブースターの設置や調整は、一般の方では難しいケースもございます。いずれにせよご不安な場合は、アンテナ工事の専門業者に依頼することをおすすめします。

お住まいの状態に適切なブースター機器をお選びの上、正しく設置することで、安定したテレビ視聴環境を確立してください。

なおブースター機器の種類や設置、調整方法、受信レベルが低い場合のブースターでの対処については、以下の各コラム記事でも詳しくご紹介しております。

・テレビアンテナに「ブースター」は必須の機器なのか? その種類と性能、必要なケースを解説【地デジ設置・あさひアンテナ】

・テレビの映りが悪い時に使うアンテナブースターとは? 屋外用・屋内用ブースターの違いと症状別の選び方を徹底解説!

・地デジ用テレビアンテナの受信レベルが低くなる原因とは? ブースターによる対処法など受信レベルを改善する工事の方法を解説!

・テレビ放送の映りが悪い際にアンテナブースターの交換は必要?

・地デジ用テレビアンテナの受信レベルが低くなる原因とは? ブースターによる対処法など受信レベルを改善する工事の方法を解説!

・テレビのアンテナブースターガイド:地デジ、衛星放送の電波レベル改善から部材の種類と選び方、設置方法まで

分配器の性能を最大限に引き出す!電波強度を改善する方法

分配器を設置した後、テレビ放送の映りがやや乱れる場合は、分配器の性能を十分に引き出せていない可能性も考えられます。

この項目では、テレビ電波レベルを改善し、より安定した画質でのテレビ視聴を実現するための方法をご紹介いたします。

分配器の種類と選び方:高シールドタイプを選ぶべき?

分配器には様々な種類がありますが、電波強度を改善するためには「高シールドタイプ」の分配器を選ぶことが重要です。高シールドタイプは、外部からのノイズの侵入を防ぎ、電波の減衰を最小限に抑える効果があります。

特にノイズが多いなど電波環境が悪い地域や、アンテナコンセントの先にテレビの他、レコーダーなど複数の受信機器を接続する場合には、高シールドタイプの分配器がおすすめです。

高シールドタイプの分配器を選ぶ際には、以下の点をご確認ください。

  • SHマーク・HSマーク:「SHマーク」や「HSマーク」は、前述の通り一般社団法人「電子情報技術産業協会」の審査を受け、4K8K衛星放送の受信性能や、必要なシールド性能を備えていると登録された商品に付与されるマークです。なおSHマークを付与された製品は、HSマークと同等のシールド性能を備えているため、別途にHSマークが表示されることはありません。
  • 分配器本体の構造:全体が金属製のケースでしっかりと覆われている製品であれば、より高いシールド効果を発揮します。商品説明などでその構造についてもご確認ください。
  • 対応周波数帯:現在、視聴しているテレビ放送、または将来、視聴する可能性のあるテレビ放送の周波数帯に対応している機器であるかをご確認ください。4K8K(3224MHz)対応の機器であれば、自動的に地デジ、衛星放送にも対応できます。

同軸ケーブルの選定と接続方法:高品質ケーブルでノイズ対策!

分配器だけでなく、テレビアンテナからブースターや分配器、アンテナコンセントからテレビまでのつなぐ同軸ケーブル(アンテナケーブル)の品質や状態も、届けられる電波レベルに大きく影響します。

これまでも何度か申し上げた通り、同軸ケーブル配線部が長いほど送られる電波の減衰も大きくなり、特に周波数帯が高い電波ほど減衰しやすくなります。

そのため、テレビ放送の種類(周波数帯)に応じた高品質な同軸ケーブルを使用して、正しい接続方法や配線を心がけることで、ノイズを減らし、電波レベルの減衰も最小限に抑えることができます。

同軸ケーブルをお選びの際には、品質を確認するため、以下の点にご注意ください。

  • ケーブルの太さ:ケーブルの太さは、ケーブル内部にある中心の芯線から、それを覆う絶縁体と、更にその表面を覆う外部導体の厚みで決まります。この部分に厚さ(太さ)があるほど、電波の減衰が起こりにくく、長いケーブルが使用されます。ちなみにケーブルの太さは、後述する記号の数値で表されます。
  • 絶縁体・外部導体の品質:電波を送信する芯線を覆い、電波を外部に漏らさない絶縁体、それを覆い、電波の漏洩と外部からの混入を防ぐ外部導体にも、さまざな品質があります。この品質がシールド性能の決め手となるため、絶縁体では空気を含んた高発泡ポリエチレン、外部導体では編組線やアルミ箔を重ねた二重、三重シールド構造などのケーブルをお選びください。
  • インピーダンス:これは少し難しくなりますが、同軸ケーブルにおいては電波や電流に対する抵抗(流れにくさ)を示すもので、主に「50Ω」「75Ω」の二種類に分けられます。同軸ケーブルは用途に応じたインピーダンスの製品が必要となり、アンテナケーブルでは「75Ω」のケーブルが必要になります。
  • ケーブル外皮の記号:上記の各要素については、アンテナケーブル製品のパッケージなどのほか、ケーブルの表皮に印字される「S-5C-FB」などの記号でも判断できます。この記号の読み方は、後述する参考のコラム記事でご確認ください。
  • ケーブルの長さ:これも何度も書いておりますが、アンテナケーブルが必要以上に長いと、電波の減衰を招きます。特に室内用ケーブルでは、ある程度の余裕は必要ですが、過剰に長いケーブルの使用はおすすめできません。
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  • また同軸ケーブルで安定して電波を送信するためには、その接続方法や配線の状況も重要です。これらについては、主に以下の点に注意して、丁寧に配線、接続してください。
  • コネクタの設置:ケーブルとプラグなどを接続するコネクタは、しっかりと締め付けて、緩みがないように接続してください。
  • ケーブルの曲げ方:同軸ケーブルには、その太さや品質ごとに「曲げ半径」が設定されています。曲げ半径とは、ケーブルを曲げていい角度を、曲げた形にピッタリ合う円の形で示したものです。この曲げ半径を無視して、ケーブルを極端に折り曲げるなどすると、ケーブルの歪みによる送信の乱れ。また芯線の断線やシールド部分の破損による問題も生じます。ケーブルをコーナーに沿わせる際には、曲げ半径に合わせた緩やかな曲げ方で配線してください。またケーブルに家具などを乗せる、踏みつけるなども、上記の問題を引き起こす原因になるため、ご注意ください。
  • 接続部分の清掃:ケーブルを接続するコネクタやプラグの接続部にホコリや汚れが付着すると、接触不良で電波が乱れることもあります。接続前に汚れを落とす行うほか、定期的に清掃を行ってください。

アンテナケーブル(同軸ケーブル)の構造や種類、配線の注意点、上記した品質を示す記号の読み取り方などの詳細については、以下の各コラム記事でも詳しくご紹介しております。

・テレビ放送や受信機器、設置工事に合わせたアンテナケーブル(同軸ケーブル)の種類と違い、選び方を徹底解説!

・テレビアンテナとテレビを結ぶアンテナケーブル(同軸ケーブル)とは? ご家庭向けケーブルの種類と性能の違いを徹底解説!

・地デジアンテナとテレビを接続するケーブル(同軸ケーブル)とは? 衛星放送でも使えるケーブルの種類や市場や通販の価格も解説

・地デジや衛星放送のアンテナとテレビを接続するケーブルとは? 同軸ケーブルによるアンテナ配線とその工事について徹底解説!

電波状況の確認方法:アンテナレベルチェッカーを活用しよう

電波状況の確認方法:アンテナレベルチェッカーを活用しよう

分配器やケーブルなどを交換しても、本当に電波レベルが改善されたのかどうか、目視だけでは判断が難しい場合もあります。そこで役立つのが、簡易的な「アンテナレベルチェッカー」という機器です。

アンテナレベルチェッカーとは、文字通り、アンテナに接続された同軸ケーブルを接続し、送られてくる電波のレベルなどを一目で確認できる機器です。アンテナレベルチェッカーにもさまざまな種類があり、プロ仕様のものは細かな電波品質なども確認できますが、価格が数万円程度になり、専門知識のない一般の方では情報の読み取りも難しくなりますので、おすすめできません。

一般の方には、同軸ケーブルに接続するだけで、インジケーターなどの表示により、電波レベルがすぐ確認できる、簡易的なレベルチェッカーがオススメです、このような機器は、対応できる周波数帯によってもやや異なりますが、1,000円台からで購入できますので、非常にお手頃です。

アンテナレベルチェッカーをご使用の際には、以下の点にご注意くださいませ。

  • 対応できる周波数帯:簡易的なレベルチェッカーは、対応できる周波数帯(地デジ、2K衛星放送、新4K8K衛星放送)が限られる製品が多くなります、確認したい放送の周波数帯に対応する製品をお選びください。
  • レベル測定の場所:テレビ本体の近くで測定するだけでなく、分配器の近くや、アンテナケーブルの接続箇所など、配線部のさまざまな場所で電波レベルを測定することにより、問題があるポイントを特定しやすくなります。
  • 数値の記録:分配器やケーブルを交換する前と後で、レベルチェッカーの数値を記録しておいてください。数値の変化を確認することで、改善の効果を客観的に評価することができます。
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  • レベルチェッカーは、アンテナの角度に狂いが生じて受信レベルが低下した場合、ご家庭で安全に作業できる位置のアンテナであれば、アンテナ角度の再調整にも非常に役立ちます。うまく活用することで、適切な受信環境の確保に役立ててください。

【比較】主要メーカーのテレビアンテナ分配器:性能、価格、選び方のポイント

現在ではテレビアンテナ用の分配器は、ホームセンターや100円ショップなどでも販売されており、低価格な製品では数百円からで購入できます。

しかし分配数や対応する周波数帯などは同じ分配器でも、低価格な商品はやはり海外製や無名メーカーの品が多く、性能や耐久性などの品質は劣ることが多くなります。同じ分配器でも、室内でテレビとレコーダーにそれぞれ電波を分配するなど、補助的、一時的な使用で、故障すれば交換すればいいような用途であれば、このような製品でも問題はございません。

ただ、アンテナから直接届く電波を各部屋に分配するための、主な分配器については、やはり耐久性や電波の減衰、ノイズの混入を抑えて長期間、使用するために、国産一流メーカーの高品質モデルがおすすめになります。

この項目では、日本三大アンテナメーカーや三社に匹敵する大手メーカーなど、日本のテレビアンテナ・周辺機器の主要メーカーごとの、特徴や製品の価格帯、口コミ評価などを比較して、最適な分配器を選ぶためのポイントを解説いたします。

日本三大アンテナメーカーをはじめ、人気メーカーの特徴を徹底比較

日本国内で、テレビアンテナやその関連製品について、高い評価を得ている主要メーカーとしては、日本三大アンテナメーカーに数えられるDXアンテナ、マスプロ電工、日本アンテナの三社。またこの三社に匹敵する規模で、三社と合わせて四大メーカーと呼ばれることも多いサン電子が挙げられます。

以下では、それぞれのメーカーの特徴を解説してゆきます。

  • マスプロ電工

マスプロ電工は日本三大アンテナメーカーの中でも、業界シェア1位を誇る会社です。主にアンテナ本体、周辺機器や設置用機材、その他の電子機器などを開発、販売しています。

アンテナ本体では、地デジアンテナ、BS/CSアンテナとも基本的に高品質であることはもちろん、地デジアンテナではいわゆる外観性が良く対候性も高い平面アンテナをデザインアンテナとして売り出したほか、形状と設置位置の工夫で、デザインアンテナのメリットを備えたまま受信感度を高めた新モデル、ユニコーンアンテナも開発するなど、アンテナ機種の最先端を開拓しているメーカーでもあります。

分配器では、さまざまな分配数、4K8K対応、一端子・全端子通電型など基本的な性能を備えた高品質な機器のほか、カバー付きで防水などの性能が高い屋外用、設置が便利になる端子稼働型の機器などを用意しています。

  • DXアンテナ

DXアンテナも日本三大アンテナメーカーの一社で、業界シェアは2位。主にアンテナ本体や関連の周辺機器、その他の電子機器を開発、販売しています。

国産メーカーらしく技術力には定評があり、テレビアンテナ本体では地デジの八木式アンテナ、平面アンテナ(デザインアンテナ)、BS/CSアンテナなど、基本的ながら品質の高いアンテナ機種を販売しています。また技術力を生かし、独自設計で外観が良く対候性も高い地デジアンテナモデルや、業界最強性能を誇る高耐風BS/CSアンテナなどもラインナップに揃えています。

分配器に関しては、各分配数、4K8K対応や一端子・全端子通電型などの各機種が揃っており、基本性能の高さはもちろん、室内の利用に適したケーブル一体型や、設置時の利便性が高い独自の稼働型。屋外設置を想定した耐久力の高い屋外用などの製品がございます。

  • 日本アンテナ

日本三大アンテナメーカーの一社、日本アンテナは、業界シェア第3位。テレビアンテナ本体や周辺機器、その他の電子機器などを開発、販売しています。

同社では地デジ、衛星放送用の各種アンテナも高品質なモデルを販売していますが、業界ではアンテナ本体よりもブースターや分配器などの周辺機器に強い会社として知られています。

日本アンテナの分配器も、各分配数や4K8K(3.2GHz)対応、一端子・全端子通電型などの各機種はもちろん、耐候性能の高い屋外用モデル、設置に便利な本体可動式、室内用に適したケーブル一体型などの製品があり、製品の品質的にも信頼性の高い機種が揃っています。

  • サン電子

サン電子はアンテナと関連機器、および情報通信機器を取り扱うメーカーで、業界シェアは4位にあたり、上記の日本三大アンテナメーカーと並び称されることも多い大手メーカーです。

サン電子でも、高品質の各種アンテナ、周辺機器を提供していますが、独自の工夫を凝らした製品が魅力と言えます。例えば平面アンテナでは、他社よりも豊富な5色のカラーバリエーションに、より見た目がスッキリして背面の防水性能も高まる同色の「背面スッキリカバー」を用意するなど、他のメーカーにはない独自性を追及しています。

分配器に関しても各分配数、4K8K対応や一端子・全端子通電型はもちろん、防水性の高い屋外用や、室内用のケーブル一体型なども揃っています。また施工が簡単になる「楽コネ」「すご楽コネクタ」などの部品が付属するモデル。接続部が金メッキの高シールド製品。ケーブル一体型ではローレット加工接栓型 の製品など、分配器にもメーカー独自の工夫がみられるのが特長です。

国産大手メーカー内のオススメはどの企業か?

以上、分配器については基本的な機能がシンプルなため、メーカー別のわかりやすい性能、機能の違いは少なく、耐久性やシールド性能、分配損失の低さなど、細かな品質の高さがポイントになります。

上記の四社による分配器の製品であれば、品質面ではどれも高くなりますので、四社どのメーカーの分配器をお選びになっても、大きな違いはなく、長期間、安定して使用できることが期待できます。

価格帯別おすすめ分配器:予算に合わせて最適な一台を選ぼう

分配器の価格帯は、メーカーの品質や信頼性の他、分配数やその他の性能によっても大きく異なります。予算に合わせた最適な機器を選ぶために、以下では価格帯別の製品例と、選び方のポイントをご紹介いたします。

価格帯 特徴 おすすめポイント 製品例
1,000円以下 低価格で手軽に購入できる
シンプルな機能
室内などでとりあえず分配したい
分配数が少ない
2分配器(地デジ・BSCS対応)
1,000円~3,000円 高シールドタイプ
4K8K放送対応
ノイズ対策をしたい
4K8K放送を視聴したい
DXアンテナ 4分配器(4K8K対応)
3,000円以上 高性能・高機能
屋外用・全端子通電型
地デジ電波状況が悪い
BS/CSアンテナを使用する
マスプロ電工 8分配器(全端子通電型)

口コミ評価をチェック!購入前に確認すべきポイント

実際に製品を使用しているユーザーの口コミは、製品選びの重要な情報源です。購入前に口コミ評価をチェックし、以下のポイントを確認しましょう。

  • テレビ電波の安定性:分配器を経由して届く電波レベルが安定しているか、ノイズが少ないかなどの点をご確認ください。
  • 耐久性:設置から長期間使用できるか、耐久性に関する評価もご確認ください。
  • 設置の容易さ:設置が簡単に行えるか、配線しやすいかなどの点を、マニュアル内容や付属品、機能の充実も含めてご確認ください。
  • メーカー側のサポート体制:メーカーのサポート体制が充実しているという点もご確認ください。
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  • ただ口コミ情報の注意点としては、あくまで個人の主観にすぎず、中には偏った見方や、悪意のある意見、また他の部分の問題と機器の問題を混同しているなど、参考にすべきではない情報も多く見られます。

特定の意見を鵜呑みにするのではなく、口コミ全体の傾向から総合的にご判断の上、ご自身の環境に最適なテレビアンテナ分配器をお選びください。

分配器との混同にご注意!「混合器・分波器」と「分岐器」の違いとは?

ここまででご紹介してきた「分配器」と、名称、形状ともよく似た機器に「混合器・分波器」と「分岐器」という機器が存在します。ただこれらの機器は分配器とは機能や役割が大きく異なるため、分配器をお求めの際にこれらの機器を購入してしまうと、購入費用が無駄になりますので、どうかご注意ください。。

以下、分配器とこの「混合器・分波器」「分岐器」との違いについてご説明いたします。

  • 混合器・分波器:この機器については上記ですでにご説明した通り、混合器は2基以上のアンテナを設置する現場で、複数のアンテナからの電波を一本のケーブルにまとめる装置です。分波器は混合器で一本にまとめられた地デジ、衛星放送の電波を、テレビなど受信機器の前であらためて二本のケーブルに分ける機器です。双方とも2分配型の分配器に形状がよく似ており、分波器はケーブル一体型の製品もあって、やはり室内用の2分配器と形状がよく似ているため、注意が必要です。
  • 分岐器:分岐器は入力された電波を複数の出力端子に分けるという機能があり、一個の入力端子、複数の出力端子からなる形状も分配器と同じようですが、分配方法が大きく異なります。分岐器は例えば出力端子が3個であれば、入力された電波レベルのうち、主な出力端子から80パーセントのレベルを出力し、他の2端子でそれぞれ10パーセントのレベルを出力するなど、端子ごとに分配のレベルを調節できる機器です。分岐器は主にマンションなどの集合住宅で、屋上に設置された共用アンテナから送信される高いレベルの電波を、上階から各フロアに少しずつ分配し、大半の電波レベルを次のフロアへと送るために使用される機器であり、一般の戸建て住宅で使われることはありません。
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  • 上記の混合器、分波器、分岐器とも、分配器とは名称も機器の形状もよく似ているため、店頭などで間違ってご購入されることのないよう、くれぐれもご注意ください。

ここまででご紹介してきた「分配器」の解説、および混合器・分波器との見分け方や、それぞれの機器については、以下の各コラム記事に詳しい解説がございます。

・1基のアンテナから家にあるすべてのテレビに電波を送る「分配器」とは? その種類と選び方、分波器などとの違いを徹底解説!

・アンテナ工事の「分配器」とは何?「分波器」「分岐器」との違い

・テレビアンテナへの分配器の設置で、現場の電波レベルや条件に適した選び方と注意点を徹底解説。分波器や分岐器との違いとは?

・テレビアンテナの分配器の設置・接続、交換方法と注意点

・テレビアンテナの電波を各部屋に分岐する方法は? 分配器と分波器の違い・接続方法や選び方

・地デジ用と衛星放送用、両方のテレビアンテナ設置で工事コスト軽減のため必要な機器、混合器、分波器とは何なのか?

・戸建て住宅のテレビアンテナ工事に必要な配線と分波器の役割とは? 地デジ、BS/CS放送に適した機器の選び方も解説!

まとめ:快適なテレビ視聴環境のために、最適な分配器をお選びください

本記事をここまでお読みいただき、ありがとうございました。

本記事では、テレビアンテナの分配器について、その種類や性能の違い、性能の目安に基づいた選び方から設置方法、不具合が生じた場合のトラブルシューティングまで、お住まいにおいていくつものお部屋で、安定したテレビ視聴を実現するための情報を全般的にお届けいたしました。

分配器の種類や選び方のポイント、DIYでの設置手順、オススメのメーカーや類似した機器の見分け方まで、本記事をお読みいただくことで、一通りご理解いただけたのではないでしょうか。

お住まいにあるテレビの台数、ご視聴になる放送の周波数帯に合わせて最適な分配器をお選びになり、適切な手順で設置すれば、お住まいのすべてのテレビでストレスなくテレビをご視聴いただけます。もし電波レベルが低いなどの問題が発生しても、ブースターの活用、高品質なケーブルへの交換など、改善策はさまざまに考えられます。主要メーカーの製品比較などもご参考に、お住まいの環境にぴったりの分配器をお選びくださいませ。

もし、新築のお住まいに分配器が設置されていない、アンテナ取り付けと同時に分配器も設置したい。また分配器の老朽化や、視聴するテレビ放送(アンテナ)の追加により分配器も交換する必要があるなどの場合には、当あさひアンテナまでお気軽にお問い合わせくださいませ。

当あさひアンテナでは、地デジ、BS/CSアンテナなど、各種アンテナの設置や交換工事、またそれに伴うブースターや分配器など機材の設置に関しても、本文でご紹介した国内一流メーカーの製品もセットにして、業界最安に挑む工事費用でご案内しております。

もちろん、分配器やブースターなど機材単独の設置、交換などにもご対応いたします。使用する機材のメーカーや型番、価格体系などは当サイトでも詳しくご紹介しておりますので、よろしければご確認ください。

弊社では、自社スタッフである優秀なアンテナ職人が電波調査やお見積もりから、実際の施工まですべて一貫して行う「完全自社施工」を徹底することで、経験豊富な職人による品質の高い工事を、余計なコストをカットした業界最安に挑む費用でご提供しております。

アンテナ取り付け工事に当たって、事前の電波調査、お見積もりをご要望のお客様には、出張料、キャンセル料などの諸費用を含む「完全無料」でご対応いたします。現場の受信環境とお客様のご要望に応じたアンテナ本体だけでなく、ブースター、分配器の設置など、配線部の構造も総合的に判断して、すべてのお部屋で安定したテレビのご視聴を実現できる工事をご提案いたします。

またご要望があれば、ご連絡からの即日工事、他業者との相見積にもご対応しておりますので、まずはどのようなご要望でもご相談くださいませ。

各種工事完了後の料金のお支払いについては、現金のほか、各種クレジットカード、電子マネーにもご対応したします。さらに弊社では工事完了後「10年」の長期保証をご用意しておりますので、お客様におかれましては、万が一のトラブルに際しても、末永くご安心していただけます。

各種アンテナ取り付けはもちろん、分配器、ブースターなどの取り付け、交換など、アンテナ工事に関するあらゆるご相談は、より高品質な施工と業界最安の価格に挑戦し続ける、当あさひアンテナのフリーダイヤルまでお電話、または当サイト内のメールフォーム、弊社LINEアカウントまでで、まずはお気軽にお問い合わせいただければ幸いです。

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アンテナ本体 型番

  • デザインアンテナ

    型番:UAH201(最新モデル)
    (同軸ケーブル:白か黒の2色のうち、おすすめは外壁になじむ色)

    工事費込み 25,000円(27,500円税込)

    カラーバリエーションはオフホワイトライトブラウンスーパーブラックブラックブラウンの4色から現場で選択することが可能です。同じUHF20素子相当のデザインアンテナを比較した場合、業界トップクラスの受信性能、高利得を誇る大手DXアンテナ社製。本体の厚みはわずか119mm、サイズは高さ590mm×幅220mmで業界最小クラス。コンパクトサイズのため狭い屋根裏や天井裏などへの取り付けも最適。壁面に取り付けの場合は、極細のビスを6箇所打ち込んで金具を取り付け、金具にガチャンと本体をはめ込みボルトを締めるだけの簡単施工が可能なため建物へのダメージを極力軽減できます。ブースターが必要な場合はUAH201の背面にスッキリ取り付けられる構造になっており、表にブースターが露出しないので外観もキレイに保てます(弊社では電波状況が悪くない限り、なるべくブースターも屋内の、分配器の近くに隠してしております)。修理の場合、ブースター内蔵タイプのデザインアンテナとは異なり、ブースターだけの交換をできるメリットがあります。太陽光発電システムや片流れ屋根で屋根上に屋根馬を立てられず昔ながらの八木アンテナを設置できない住宅にも最適。耐風速(破戒風速)50m/sですが、屋内や外壁など、強風の影響を受けにくい取り付け位置と形状をしているため、災害にも強いアンテナとなっております。当店人気ナンバー1の地デジアンテナでございます。

  • 八木アンテナ

    型番:UA20(最新モデル)
    工事費込み 22,000円(24,200円税込)

    その昔、八木秀次博士が発明した形状(魚の骨のような形状)からマイナーチェンジを繰り返し洗練されたフォルムとなり、中・弱電界エリアにも対応可能な安心のDXアンテナ社製。UHF20素子アンテナの性能で、吹きさらしで障害物の少ない屋根上に設置することが多いため利得が高くなっております。万が一、壁面や屋内でデザインアンテナを取り付けられない物件 にも最適。従来の鉄製の太いワイヤーとは異なり、ステンレス製の丈夫で錆びにくいワイヤー(支線)を採用。アンテナマストから屋根の四隅に向けて4本の支線を張り巡らせ、さらに張り巡らせた支線の途中からも屋根馬に向けて4本の支線をバランスよく張り、合計8本の支線で頑丈に設置しております。サイズは51.8cm×34cm×101.4cmとなっており、VHF(アナログアンテナ)と比較して、大幅なサイズダウンと軽量化がなされています。しかも耐風速(破壊風速)50m/s。地デジ放送が始まる前の時代より、屋根上に設置するアンテナは災害に強くなっていると言えるでしょう。当店で人気ナンバー2の地デジアンテナでございます。

  • 2K4K8K対応 BS/CS110度アンテナ

    型番:BC45AS(最新モデル)
    工事費込み 18,000円(19,800円税込)

    2018年12月1日以降、実用放送開始予定の4K8K衛星放送(NHKのみ4K&8Kを同時配信)に備えてオールマイティーなDXアンテナ社製のBC453をBS放送、CS放送をご覧になりたいすべての方へ提供しております(大規模な集合住宅は例外)。従来の2K専用BS/CS110 度アンテナと同じでサイズで円盤の直径は45センチ。そうでありながら、電送周波数の帯域が広いため、従来のフルハイビジョン(2K放送・約200万画素)からスーパーハイビジョン(4K放送・約800万画素/8K放送・約3,300万画素)まで受信可能です。「大は小を兼ねる」と言えます。2020年のオリンピックに向けて4K8Kの実用放送がますます拡充されるということが総務省より発表され、各メーカーの4K8Kテレビは増産がはじまり、その価格も落ち着いてきました。そのような状況のなか、あさひアンテナにも2K4K8K対応BS/CS110度アンテナの問合せが数多く寄せられております。最新式のアンテナでも、大量仕入れでコストをおさえて仕入れておりますので、低価格を実現できました。