地デジやBS/CSテレビアンテナ工事、家の中は可能?屋根裏など設置位置や費用、作業の流れまで、快適な視聴環境を徹底解説
戸建てのお住まいで、アンテナの新規設置や増設、交換などテレビアンテナ工事をお考えの方は、テレビアンテナ工事と言えば、屋根の上や外壁など、住宅の外に設置するものだと思っておられませんか?
中には、テレビアンテナを設置しなくちゃいけないけど、アンテナを取り付けたお住まいの見た目や、外装に加工することが気になる。また気候が厳しい地域では、アンテナが老朽化しやすいことを心配される方もおられるでしょう。
しかしテレビアンテナ、特に地上デジタル放送(地デジ放送)を受信するための地デジアンテナ(UHFアンテナ)であれば、条件さえ整っていれば、家の中に取り付けできる方法もあるのです。
また衛星放送用のBS/CSアンテナを家の中に据え置き設置することも、条件はやや難しくなりますが、決して不可能ではありません。
この記事では、テレビアンテナ工事、外に付けるか、家の中で工事するか、といった疑問について、年間およそ6000件の施工実績を誇る当あさひアンテナが、施工事例の実経験に基づく豊富なデータから徹底的に解説、回答いたします。
地デジや衛星放送の概要や電波の仕組みから、電波が住宅内に届く仕組みや条件。屋内でのアンテナ設置場所の選び方や適した機種。DIYで屋内設置を行う場合の注意点。業者に依頼する場合の選び方まで、住宅内へのアンテナ設置で、快適な地デジ、衛星放送をご覧になるための、すべてをチェックポイントを完全に解説いたします。
アンテナ工事でお住まいの外観や外装などを損ねたくない、より長持ちするアンテナ工事を行いたい、アンテナメンテナンスの手間を省きたい、そんなお客様にとっては必見の内容です。ぜひご一読ください。
テレビ電波が家の中で受信できる仕組みとは?
地デジや衛星放送のテレビアンテナを家の中に設置する選択肢について考える上で、それぞれの電波がどのように家の中で受信されるのかを理解することは非常に重要です。この点についての理解が浅いと、条件の悪い位置や誤った方法で家の中に設置してしまい、費用や施工の手間が無駄になることも考えられます。
ここではまず、地デジ放送と衛星放送、それぞれの電波の特性と受信の条件、特に家の中で受信できる条件について、詳しく解説してまいります。
地デジ電波は屋根や壁を透過する? 屋内で受信できる条件を解説
地デジ放送(地上デジタル放送)の電波は、UHF帯(極超短波)と呼ばれる電波でも、470MHz(メガヘルツ)から710MHzまでの比較的、高い周波数帯の電波を利用しており、日本各地に設置された電波塔の先端から送信しています。
このUHF帯の電波は、40センチから60センチ程度の波長の幅を持っており、一般的な戸建て住宅の屋根材や壁などの建材、断熱材、また窓ガラスなどを透過して、屋内まで到達するため、住宅内でも受信できる場合があります。
しかし、実際に住宅内で十分な受信を実現できるかどうかについては、以下のような条件に左右されます。
条件 | 詳細 |
---|---|
電波の強さ | 電波塔から距離が近く、電波塔との間にビルなどの障害物が少ないほど、到達する電波レベル(強度)は強くなります。地デジアンテナを屋内に設置するには、住宅に届く電波が一定以上の強さである必要があります。 |
住宅の構造 | 木造など住宅の建材が電波を通しやすい場合は、電波が建物を透過しやすく、受信しやすくなりますが、鉄筋コンクリート造の建物は電波を遮断しやすいため、受信が難しくなる場合があります。 |
壁の材質 | ウレタンやアルミホイルなど断熱材の種類や、金属製の外壁材を使用している場合は、電波が遮断・吸収されて受信が難しくなることがあります。 |
その他条件 | 屋根の上に太陽光パネルが敷設されている場合や、屋根の上に積雪がある場合も、電波が反射・吸収されて受信できなくなることがあります。 |
※以上は、住宅で十分な地デジ電波受信が可能かどうかの、主な目安になります。
一般的に、屋内で地デジ受信が可能になる条件は、第一に、お住まいが地デジ電波塔に近く、電波塔との間に電波を遮る山や建物などの障害物もない、到達する地デジ電波レベルが80㏈(デシベル)以上の、強電界地域と呼ばれるエリアに当たることが、必須の条件になります。
地デジ電波は住宅の建材によっては、屋根や壁、窓ガラスなどを透過して住宅内まで届きますが、透過する際に一定の減衰(電波の弱まり)が生じるため、屋外の電波レベルに十分な強さであることが必要なのです。
また住宅の建材では、電波を反射する鉄骨やアルミ断熱材、吸収するコンクリートやウレタン断熱材などが使われていないこと。また屋根の上で電波を遮る太陽光パネル、冬場の大きな積雪などがないことも、重要な条件となります。
上記のような建材、条件のお住まいでは、強電界地域でも屋内への地デジアンテナ設置が難しくなることがあります。ただ該当するお住まいでも、屋内で十分な電波が届くポイントを確認する設置位置の工夫や、ブースター(電波増幅器)を設置することで屋内設置が可能な場合もあります。
ただ、上記の問題から屋内で十分な地デジ電波レベルが確保できない場合は、屋外へのアンテナ設置をお選びになる必要があります。
地デジ放送や地デジ電波の仕組み、各電界地域については、以下の各コラム記事でもより詳しく解説しております。
・現在の地上波テレビ放送で地上デジタル放送が開始されたのはいつ? デジタル放送とか何か、その仕組みや特徴も全解説!
・地デジアンテナ設置に重要となる「強電界地域」「中電界地域」「弱電界地域」とは
衛星放送の電波は窓ガラスを透過する?屋内で受信できる条件を解説
衛星放送(BS放送、CS放送、新4K8K衛星放送)の電波は、宇宙空間の赤道軌道上を周回し、日本の地上からは東経110度(南西方向)の上空に静止して見える、放送衛星、通信衛星の静止衛星から、日本の全域に送信されています。
この静止衛星からの電波は、マイクロ波に含まれるSHF(センチメートル波)の中でも、周波数帯が12GHz(ギガヘルツ)前後の電波で「12GHz帯」と呼ばれる、波長の幅が25ミリ前後の、非常に周波数帯の高い電波を送信しています。
この12GHz帯の電波は光に性質が近くなり、直進性が非常に高くなります。そのため長距離を送信される衛星放送の電波に適しており、静止衛星からは日本の全域をライトで照らすよう形で送信されています。
以上の送信方法から12GHz帯の電波は、日本国内の全域で受信できる電波レベルの変動が少なく、安定した受信が可能になるのがメリットですが、一方で光のような性質から、日光がものに遮られて影が落ちるように、山や建物などはもちろん、樹木や電柱、電線、洗濯物など、わずかな障害物にも遮られやすい弱点もあります。
そのため通常は、衛星放送の12GHz帯の電波は、素材を問わず住宅の屋根や壁などに完全に遮られてしまい、住宅内で受信することは難しくなります。
ただ例外として、光のような性質を持つ12GHz帯の電波は、透明なガラスであれば透過できるため、お住まいに東経110度の方向を向いた窓があり、その窓から12GHz帯の電波が十分に届く環境であれば、窓際にBS/CSアンテナを据え置きすることで、衛星放送の受信が可能になるケースもあります。
住宅の窓際にBS/CSアンテナを据え置きして衛星放送を受信するためには、以下の条件が必要になります。
条件 | 詳細 |
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窓ガラスの種類 | 一般的な透明の一枚板フロートガラスであれば12GHz帯の電波を透過しますが、Low-Eガラスや複層ガラス、色付き・模様付きなど特殊加工ガラスは電波を遮断しやすく、受信が難しくなります。 |
窓の向きと大きさ | 衛星放送の電波は東経110度(南西上空)から送信されています。その方向を向いた窓であること、かつ電波を通す十分な開口面積が必要です。 |
障害物の有無 | 受信窓の外、東経110度方向に建物や樹木などの障害物があると12GHz帯の電波が遮断され、受信できなくなる場合があります。 |
※以上は、通常の方法でBS/CSアンテナを設置する場合とほぼ同じ条件になります。
BS/CSアンテナ室内設置で衛星放送を受信できる条件が整った、南西向きの窓を確認する目安としては、日中、午後2時から3時にかけて、直射日光が室内に差し込んで、樹木など障害物の影が落ちない、という点になります。
より厳密には、三月の春分の日、九月の秋分の日の午後2時に日の差し込む窓であれば、衛星放送を確実に受信できます。影が落ちず全面的に日が差し込むということは、宇宙から届く12GHz帯の電波を遮断する障害物がないという目安にもなります。
ただ、衛星放送の12GHz帯の電波は、窓ガラスを透過する際にも減衰します。そして12GHz帯の電波は、わずかな電波レベルの弱まりでもテレビ映像の乱れにつながりやすいため、BS/CSアンテナの室内設置はあまりおすすめできる方法ではありません。
衛星放送の仕組みや、12GHz帯の電波の性質については、以下の各コラム記事でもより詳しく解説しております。
・教えて!BS、CSやスカパーとは? 視聴料金からアンテナの選び方、業者による設置工事の費用相場、サポートの方法まで全解説
住宅内にテレビアンテナを設置する方法の一覧
上記の項目でも少しご説明しましたが、住宅内の空間にテレビアンテナを設置する方法は、主に以下の三通りに分けられます。その詳細も解説してゆきます。
1、地デジ:屋根裏、天井裏空間にデザインアンテナを設置する
住宅でも屋根裏空間、天井裏空間に、主にデザインアンテナを中心とした地デジアンテナを設置する方法です。住宅の屋根裏、天井裏(上階と下階の間)などは、屋外からの地デジ電波が届きやすく、条件が整っていれば地デジ受信に適しています。
設置方法や機種は、通常の屋外設置と同じになりますが、施工や配線などはすべて屋内で完結します。設置される機種は基本的に、薄型でスペースを取りにくいデザインアンテナが選ばれます。
この屋根裏、天井裏空間への設置が可能になる条件は、強電界地域であり住宅の建材などが地デジ電波を通しやすいことに加え、設置する空間に施工が可能になるスペースがあること、設置空間に機材を持って出入りできる点検口が確保されていることになります。
特にデザインアンテナを屋根裏に設置する場合には、屋外の壁面より高さを確保できるため、かえって受信レベルが向上するケースもあります。
なお、デザインアンテナより低価格で受信感度が高い八木式アンテナを屋根裏に設置することも不可能ではありませんが、本体がやや大型になる分、設置スペースの条件が厳しくなり、また専用の設置具が必要となるため、屋内への設置費用もデザインアンテナとほとんど差がなくなります。
したがって屋内設置において、デザインアンテナでは受信性能が不足し、八木式アンテナが設置できる条件が整った現場であれば、八木式アンテナを採用するケースもありますが、基本的に八木式アンテナは屋内ではあまり使用されることはありません。
地デジ最新モデルのユニコーンアンテナは、コンパクトなポール状の形状ながら、屋外の屋根の上に設置されることで受信感度が向上するモデルである点や受信面の狭さ、本体価格が割高なことなどから、屋内空間への設置には使用されません。
屋根裏、天井裏空間への地デジアンテナ設置のデメリットとしては、アンテナ設置後に太陽光パネルなど電波を遮る設備を増設すると、受信感度が低下する可能性がある点。またBS/CSアンテナも設置する場合は、後述する方法を覗いて屋内設置はできないため、別途に屋外へと設置する必要がある点が挙げられます。
デザインアンテナの詳細は、以下の各コラム記事デモ解説しております。
・地デジ用テレビアンテナ一番人気のデザインアンテナとは? 価格から工事費用、料金相場、失敗しない業者の選び方まで徹底解説!
・業界最小デザインアンテナ!マスプロ電工「スカイウォーリーミニ」のメリット・デメリットとは? 失敗しない取り付け例も解説!
・人気のデザインアンテナおすすめ製品をすべて紹介&性能も解説!デザインアンテナ工事の費用やそのメリット・デメリットとは?
・新築戸建てテレビアンテナ設置におすすめのデザインアンテナとは? アンテナ種類の比較と選び方、業者の工事費用の相場まで解説
・新築戸建てで人気のテレビ用デザインアンテナのメリット・デメリットは? 種類や工事費用の相場、失敗しない注意点まで全解説!
・デザインアンテナでテレビが映らない、受信レベル強度が低い原因と工事の対処法は? 費用相場の安いおすすめ業者の選び方も紹介
・地デジ放送テレビ用・デザインアンテナおすすめ機種の選び方は? 人気ランキングから業者の工事費用、価格の相場まで徹底解説!
2、地デジ:室内アンテナ、屋外屋内兼用アンテナを利用する
地デジアンテナには、屋外に設置される主なモデル(八木式アンテナ、デザインアンテナ、ユニコーンアンテナ)の他に、室内への設置を前提とした室内アンテナ、また屋外と屋内の双方に対応できる屋外屋内兼用アンテナが存在します。
室内アンテナや屋外屋内兼用アンテナの特徴は、アンテナを窓際など適切な位置に設置して、ケーブルでテレビ本体と接続するだけで使用できるため、一般の方でも設置が非常に簡単で、業者に工事を依頼する必要がないことです。
また価格も屋外用アンテナより全般的に低価格で、特に室内アンテナは1.000円台からで購入できます。室内用、屋外屋内兼用とも、高性能モデルでも価格は10,000円程度になるため、設置費用を大きく抑えることができます。
一方でこれらのアンテナのデメリットは、受信性能が非常に低いことが挙げられます。
室内アンテナには、地デジアンテナの受信性能を示す素子数/素子数相当の表記がなく、屋外屋内兼用アンテナも、主に3素子相当から6素子相当程度の機器が一般的なモデルになります。
そのためどちらも基本的に強電界地域向けモデルとなり、また周辺環境などにも影響を受けやすく、現場の条件によっては設置しても十分な受信が実現できず、映りが悪くなる場合もあります。特に受信感度が弱まる室内アンテナの設置には、現場の地デジ電波レベルに関する注意が必要です。
室内アンテナ、屋外屋内兼用アンテナとも、基本的に一台のアンテナを一台のテレビに接続する使い方しかできないため、一時的に地デジ放送を視聴したい場合など、簡易的な地デジアンテナとしての使用が適しています。
3.衛星放送:窓際にBS/CSアンテナを設置する
前述の通り、衛星放送の12GHz帯の電波は障害物に遮られやすいため、BS/CSアンテナは、12GHz帯の電波が到達する窓際を除いての屋内設置は難しくなります。
この条件に見合う窓がある場合には、BS/CSアンテナを専用の据え置きスタンドに立てての設置が可能になります。この場合、アンテナ屋内設置における一般的なメリットの他、設置作業は比較的、簡単になるため、DIY設置が行いやすいというメリットが生じます。
一方で、窓ガラスを通す分、12GHz帯の電波が弱まりやすいことをはじめ、衛星放送を視聴する際には窓のカーテン、ブラインドなどを開ける必要がある。基本的に一基のアンテナを同じ室内のテレビなど受信機器にしか接続できない。室内の空間をBS/CSアンテナが占有し続ける。アンテナに触れることで角度のズレが生じて受信感度が低下しやすいなどのデメリットも多くなります。
総じてBS/CSアンテナの室内設置については、メリット・デメリットを勘案した十分なご検討が重要となります。
BS/CSアンテナについては、以下の各コラム記事にも詳細の解説がございます。
・BS/CSアンテナ(衛星放送用アンテナ)の基礎知識 ~全解説・種類や価格相場、地デジ用テレビアンテナ工事との違いとは?~
・台風対策に最適のBS/CSアンテナ設置方法とは? 究極の高耐風BS/110度CSアンテナ・DXアンテナ「BC453SG」
・衛星放送を視聴できるBS放送、CS放送用アンテナ設置工事とは?工事の選び方をケース別に解説、業者による費用の相場も紹介!
家の中にテレビアンテナを設置するメリット・デメリット
地デジアンテナ、BS/CSアンテナとも、テレビアンテナを家の中に設置することには、屋外への設置とは異なる独自のメリットとデメリットが存在します。これらの点をしっかりとご理解いただくことで、お住まいの環境やライフスタイルに最適な選択をすることができます。
以下では、屋内にテレビアンテナを設置する場合のメリット・デメリットについて、設置するアンテナ種類や方法別も含めて解説してまいります。
メリット1:住宅の見た目や外装に影響を与えない
屋外にテレビアンテナを設置する場合、どうしても住宅の外観に影響が出てしまいます。特に古典的モデルの地デジ・八木式アンテナやBS/CSアンテナを、屋根の上にマストを立てて設置する場合には、屋根の上でアンテナが目立ってしまい、特に新築住宅やデザインにこだわった住宅の場合、見た目の悪化を懸念される方も少なくありません。
近年では薄型で住宅の壁面に設置することにより、家の見た目に影響が少ないデザインアンテナ(平面アンテナ)も人気を集めていますが、壁面への設置では、住宅の壁にビス穴を開ける施工が必要になる難点もあります。
しかし住宅の屋内にテレビアンテナを設置する工法では、アンテナ設置から配線まで屋内空間で完結するため、住宅の外観は変わることなく、また壁面などを加工する必要もないため、外装を傷つけず見た目も整った状態を保つことができます。
また景観地域など、条例でアンテナの高さ、機種などが制限される地域でも、屋内アンテナであれば特に問題なく設置できます。アンテナの一部が隣家にはみだす越境問題も、屋内設置であればまず生じません。
メリット2:アンテナトラブルが起こりにくく寿命が格段に延びる
屋外に設置されるアンテナは、常に雨風や強風、雪、海沿いであれば潮風、野鳥や日光の紫外線などの環境にさらされています。そのため確実に経年劣化が進んでゆき、耐用年数を過ぎたアンテナの場合、故障や倒壊のリスクも高まります。
また地デジアンテナ、BS/CSアンテナとも指向性(アンテナ正面側で受信感度がもっとも高まる性質)があるため、アンテナを近隣の電波塔や静止衛星の方向へと正確に向ける必要があり、この角度がずれると受信感度が低下します。特にBS/CSアンテナは、仰角(上下)、方位角(左右)ともディッシュ(放物面反射器:皿のような円盤状の部分)を正確に角度調整する必要があり、ミリ単位の角度のズレで受信感度が大きく低下します。
一方、住宅内にテレビアンテナを設置すれば、気候や自然環境などの外的要因から保護されるため、アンテナの老朽化を大幅に抑えることができ、角度の狂いなどのトラブルが起こりにくく、アンテナの耐用年数を格段に延ばすことができます。また設置位置によってはほぼメンテナンスフリーとなり、メンテナンスの手間も大幅に削減できます。
メリット3:室内アンテナでは設置が簡単で工事不要
地デジの室内アンテナや屋外屋内兼用アンテナの最大のメリットは、設置が非常に簡単であることです。基本的に特別な工事は不要で、壁に貼り付ける、窓際に置くなどして、テレビとケーブルで接続するだけで、ご自身でも簡単に設置できます。
またBS/CSアンテナの室内設置も、条件さえ整っていれば、BS/CSアンテナを据え置きスタンドに立てて窓際に置き、配線と角度調整を行うだけで、屋外作業や手すりなどへの固定作業、屋外から屋内への配線作業などを行う必要がない分、設置は簡単になります。
したがって本格的なDIY作業が得意でない方や、業者に依頼する工事費用を抑えたい方にとって、室内アンテナのご利用は非常に魅力的な選択肢となります。
デメリット1:現場の地デジ電波状態に左右されやすい
ここまででも少しご説明した通り、住宅の屋内空間は、基本的に屋外に比べると地デジ電波状態が悪くなります。
地デジ電波は、屋根や壁などを透過する際に電波レベルの減衰が起こります。そのため、屋根裏や天井裏への設置、室内アンテナの使用など、屋内への地デジアンテナ設置は、基本的に地デジ電波レベルが強く、透過の際に減衰しても、屋内での地デジ電波レベルを十分に確保できる、強電界地域(地デジ電波レベル80㏈以上)でのみオススメできる方法になります。
また室内での地デジアンテナ設置は、設置位置が低くなるため、周辺の建物など電波を遮る障害物の影響を受けやすくなります。そのため、高層マンションの近隣や住宅密集地などの環境では、強電界地域でも屋内に到達する地デジ電波レベルが弱くなり、特に受信感度が弱い室内アンテナなど、屋内での地デジアンテナ利用が難しくなるケースもあるためご注意ください。
他にも地デジ電波は、気候や天候にも影響を受けて、一年でも季節によって6㏈程度のレベルの変動が起こるほか、雨や雪などの悪天候では電波レベルが大きく低下します。
そのため、特に地デジ電波レベルの確保が重要になる地デジアンテナの屋内設置では、普段は安定して受信できる環境であっても、季節や悪天候によっては、地デジ放送の画面が乱れる、映らなくなるなどのトラブルが発生する場合もありますので、この点にもご注意が必要になります。
デメリット2:住宅の素材や窓ガラスの種類によっては設置できない場合も
テレビアンテナの屋内設置に当たっては、住宅の屋根材、建材、断熱材などの素材も重要なポイントになります。建物の建材や設備に地デジ電波を反射、吸収する素材が使われていると、屋内まで電波が届きにくくなり、強電界地域であっても、地デジアンテナの屋内設置が難しくなります。
基本的に住宅内で屋外からの電波が届きやすい場所は、薄いガラスで仕切られるだけの窓際になります。したがって窓際に室内アンテナ、屋外屋内兼用アンテナを据え置きする方法であれば、住宅の建材に電波を通しにくい素材が使われていても、十分な地デジ受信が可能になるケースもあります。
また上記の通り、BS/CSアンテナを室内に設置できる方法は、12GHz帯の電波が届く窓際に据え置きする方法のみになります。ただ12GHz帯の電波が透過できる窓ガラスは、シンプルな一枚板の透明ガラスのみになり、その場合も一定の減衰が生じます。
室内用アンテナを窓際に設置する場合も、一般的な素材で一枚板の窓ガラスであれば、すりガラスや模様入り、色付きなどのガラスを含めて地デジ電波は透過しやすくなりますが、Low-Eガラス、複層ガラスや金属素材入りなどの窓ガラスになると、地デジ電波を通しにくくなり、窓を閉めた状態では地デジ受信が難しくなる場合もあります。
窓際にテレビアンテナを設置する場合には、窓ガラスの素材を確認することも、重要なポイントと言えます。
【プロが教える】屋内空間でのテレビアンテナ設置場所の選び方
テレビアンテナを住宅の内部に設置する場合、どのアンテナ機種をどこに設置すれば、もっとも効果的に電波を受信でき、メリットも豊富になるのでしょうか?
ここではアンテナ工事のプロの視点から、最適な設置場所を選ぶためのポイントを解説してゆきます。
屋根裏や天井裏:デザインアンテナがオススメ
屋根裏や天井裏は、平面状のデザインアンテナを設置する場所として非常に適しています。設置する場合には、以下のメリットが挙げられます。
- 地デジ電波の干渉が少ない:屋内になる分、やや電波レベルは減衰するものの、天井裏への設置では周辺の障害物に影響を受けにくく、比較的、地デジ電波レベルが安定しやすくなります。特に周辺環境に影響を受けやすい外壁へと主に設置されるデザインアンテナの場合、屋根裏への設置では、屋内の減衰と高度確保の差し引きで、かえって受信レベルが向上する場合もあります。
- 家の景観や外装を損ねない:アンテナ本体や配線を外壁に設置する必要がないため、住宅の外観を損なうことがありません。またアンテナやケーブルを設置するために、壁面など外装に固定具を打ち込む必要もなく、住宅の外装にもまったく影響がなくなります。
- アンテナの寿命が長期化する:アンテナ本体や配線部が屋内にあるため、風雨や日光などに影響を受けた経年劣化が進みにくく、ほとんどメンテナンスを行わなくとも、アンテナの寿命が大幅に伸びて、トラブルも起こりにくくなります。
ただし、屋根裏や天井裏の材質によっては、地デジ電波が遮られて設置できない可能性もあります。設置前に屋根裏空間の地デジ電波レベルを測定し、十分な受信レベルが確保できることを確認してください。
設置場所 | メリット | デメリット | オススメのアンテナ |
---|---|---|---|
屋根裏/天井裏 | 家の外観や外装を損ねない。アンテナ寿命が画家くなる。。 | 住宅の建材によっては受信できない可能性あり | デザインアンテナ |
※詳しくはアンテナ工事の専門業者にご相談になることがオススメです。
なお当あさひアンテナでは、デザインアンテナを含む各種アンテナ取り付け工事を、国産大手メーカー製、高品質のアンテナ本体、および基本設置具と同軸ケーブル、防水加工(機種による)をすべてセットにした「基本設置工事費」でご提供いたします。
デザインアンテナ(各カラーバリエーション含む)では、DXアンテナ製の20素子相当「UAH201」による基本設置工事は22,000円(税込み24,200円)からで承っております。同機種による屋根裏、天井裏への設置も、現場の条件で可能であれば、追加工費はご無用の基本設置工事費のみでお引き受けいたします。
また強電界地域専用、業界最小クラスのコンパクトモデルで、付属のスタンドにより室内の窓際などへの設置も可能なマスプロ電工・スカイウォーリーミニ「U2SWLC3」による基本設置工事は、25,000円(税込み27,500円)からで承ります。
屋外向けモデルとしては、サン電子の最新20素子相当「WG-20」と、背面のケーブルやブースターなどをカバーでき、さらに見た目がよく風雨にも強くなる、別売り「背面スッキリカバー」をセットにした基本設置工事も、25,000円(税込み27,500円)からで承っております。
その他、弊社ではやや受信性能の高い26素子相当モデルや、一部エリアで必要となる垂直偏波専用のデザインアンテナもご用意しており、現場の条件で可能な限り、屋内空間も含めたデザインアンテナの設置にご対応いたします。
窓際:室内アンテナやBS/CSアンテナがオススメ
室内の窓際は、地デジの室内アンテナ、屋外屋内兼用アンテナやBS/CSアンテナの据え置き場所として一般的です。特にBS/CSアンテナは、窓際への据え置き以外に、室内に選択する方法はありません。
窓際にテレビアンテナを設置するメリットは以下の通りです。
- 設置が簡単: 室内アンテナは窓際に置くだけで設置できるため、工事の必要がありません。住宅の建材が地デジ電波を通しやすい住宅でも、窓際では電波が透過しやすくなります。
- 調整が容易:室内の電波状況に合わせて、アンテナの設置場所や角度を簡単に調整できます。
- BS/CSアンテナに最適:上記の通り、衛星放送の電波を屋内で受信する方法は、東経110度の方向を向いて障害物のない窓から直接、12GHz帯の電波を受信する方法だけになるため、窓際が唯一かつ最適な設置場所となります。
ただし、窓ガラスの種類によっては、地デジや衛星放送の電波を遮断してしまう場合があります。波長が短く光のような性質を持つ衛星放送の12GHz帯の電波では、透明な一枚板のフロートガラスの他の、複層ガラスや磨りガラス、色付きや模様付きのガラス、金網など金属素材入りのガラスでは12GHz帯の電波が遮られてしまい、窓を開け放たない限り衛星放送を受信できなくなります。
ある程度の波長をもつ地デジ電波の場合も、Low-Eガラスや複層ガラス、金属素材入りなど特殊なガラスでは、電波を通しにくくなるため注意が必要です。
窓際への各種アンテナ設置前には、窓ガラスの種類を確認して、必要に応じてテレビ電波を通しやすい場所に設置してください。
設置場所 | メリット | デメリット | オススメのアンテナ |
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窓際 | 設置が簡単、調整が容易、BS/CSアンテナに最適。 | 窓ガラスの種類によっては電波を遮断する可能性あり。 | 室内アンテナ、BS/CSアンテナ |
※窓際に地デジ室内アンテナを設置できるかは、現場の電波環境も重要になります。
当あさひアンテナでは、地デジアンテナとセットのBS/CSアンテナ設置に、DXアンテナ社の2K4K8K対応・45型「BC45AS」をご用意して、基本設置工事費用、18,000円(税込み19,800円)からで承ります。
また屋外設置用では、同じくDXアンテナの2K4K8K対応45型、業界最高クラスの耐風性能を実現した高耐風モデル「BC453SG」による、上記と同じ基本設置工事を「特別価格」で承っております。
弊社では他にもカラーバリエーションや各ディッシュサイズのBS/CSアンテナもご用意しており、集合住宅や室内への設置なども含めた、さまざまな条件のBS/CSアンテナ工事にもご対応いたしております。
地デジ電波塔からの距離と障害物の確認
特に地デジ用のテレビアンテナの設置場所を選ぶ上で、お住まいと近隣の電波塔からの距離、およびその間にある障害物の有無は非常に重要な要素となります。
地デジ電波は、近隣の電波塔の先端から発信され、おおむね上空から下るようにして、周辺の住宅へと届いていますが、地デジ電波レベルは電波塔からの距離が遠くなるほど減衰し、また電波塔とお住まいの間に、高層ビルなどの障害物があると、遮られやすくなります。
地デジ電波はビルなどの障害物にぶつかっても、波長の幅があることから、障害物を乗り越えて広がる「回折(かいせつ)」と呼ばれる性質がありますが、乗り越える力も完全ではなく、高層ビルの陰で直近に当たるエリアでは、受信できる地デジ電波レベルが大きく低下することもあります。同じ理由から住宅密集地では、家と家の狭い隙間などの、低い位置には地デジ電波が届きにくくなることもあります。
特に地デジアンテナ屋内設置での地デジ受信に注意すべき点としては、主に以下の通りになります。
- 電波塔からの距離:お住まいの場所が近隣の電波塔から近いほど、受信できる地デジ電波の強度は強くなります。お住まいの地域にある電波塔の位置を確認して、現場の電波レベル(電界地域)を確認してください。
- 障害物の有無:地デジ電波塔からお住まいの間に、高層ビルや山などの障害物があると、地デジ電波が遮られてしまいます。アンテナを設置する方向に障害物がないか確認し、できるだけ障害物の影響を受けにくい場所に設置してください。
お住まいの近隣にある電波塔の位置や、現場で受信できる電波レベルの目安を確認するためには、インターネットから、一般社団法人放送サービス高度化推進協会「A-PAB」のホームページか検索して、サイト内の「地デジ放送エリアのめやす」ページを選択することで、地図上から日本各地の電波塔と、その電波塔から地デジ電波が60㏈以上で到達する範囲を確かめることができます。
ただこのサイトによる確認は、あくまで大まかな目安であり、個別のお住まいにおける近隣の建物などの影響までは判断できません。特に屋内空間の地デジ受信環境は、住宅の形状や建材によっても大きな影響を受けるため、正確な受信環境を確認するためには、アンテナ工事の専門業者による電波調査をご利用になることがおすすめです。正確な情報を基に、最適な設置場所をお選びください。
なお当あさひアンテナでは、お客様が各種アンテナ工事をお考えの場合には、現場での精密な電波調査、およびアンテナ工事のお見積もりを、現地への出張料などの諸費用もすべて含めた「完全無料」でご案内しております。
実際の電波調査も、屋外、屋内を含むさまざまな位置で、電波レベルや品質、方向など精密なチェックを行い、屋内へのテレビアンテナ設置を含めて、お住まいで可能になるテレビアンテナ設置の方法から、お客様のご要望に最適となる方法を、業界最安に挑むお見積もり価格でご提案いたします。
住宅内へのテレビアンテナ設置を含め、お住まいに適したテレビアンテナ設置位置に迷っておられるお客様は、まずは当あさひアンテナまで、電波調査のご相談をいただければ幸いです。
下記の各コラム記事では、アンテナ工事専門業者の電波調査、お見積もりについて、詳しくご紹介しておりますので、ご参考にしていただければ幸いです。
・地デジ放送、衛星放送(BS/CS)テレビアンテナ工事の現場で必要な「電波調査」の方法とは?
・地デジや衛星放送のテレビアンテナ工事費用がいくらかわかる「見積もり」とは? 業者、会社ごとの設置費用の相場や選び方を解説
ご自宅でも可能?住宅内のテレビアンテナ工事DIYガイド
住宅内のテレビアンテナ設置は、屋根の上などの危険な作業も必要なく、屋内で作業が完結するため、業者に依頼せず、自宅でのDIY作業もできるのではないかと思われる方もいらっしゃるでしょう。
実際に上記の通り、地デジの室内アンテナや屋外屋内兼用アンテナの設置であれば、一般の方でも非常に手軽に行えます。またBS/CSアンテナもベランダなど安全が確保できる場所であれば比較的、DIY設置が行いやすいアンテナであり、特に室内への設置であれば、屋外でのアンテナ固定やケーブルの引き込みなどの作業が必要なくなる分、DIY作業が楽になります。
では、屋根裏や天井裏へのデザインアンテナ設置はどうでしょうか?
結論から申し上げると、屋根裏、天井裏での地デジ電波レベルが十分に確保できる現場であれば、DIY設置も決して不可能ではありません。
以下の項目では、基本的に屋根裏空間へのデザインアンテナ設置を中心に、参考情報としてBS/CSアンテナ室内設置の場合も交えつつ、DIYに必要な機材や工具、作業の手順や注意点などのポイントを解説してまいります。
ただ、たとえ屋内や室内の作業とはいえ、作業中の注意を怠ると、思わぬ事故を招くこともありますので、安全には十分にご注意された上で作業を進めてください。
事前確認:設置場所で十分なテレビ電波レベルは確保できるか?
屋内空間への地デジ、衛星放送のアンテナ設置で、もっとも重要となる点は、設置する場所で十分な電波レベルが確保できるかどうかという点です。
BS/CSアンテナに関しては、日本国内で受信できる衛星放送の電波レベルはほぼ同じであるため、12GHz帯の電波が十分に差し込む窓が確保できる現場であれば、室内設置はまず可能になります。
ただ日本国内でも北部や南端部、離島部などでは、静止衛星との距離からやや電波レベルが弱まり、その分、戸建て住宅向けの一般的なモデルである45型(ディッシュの有効直径が45センチ)のモデルではなく、50型、60型、75型などやや大型のBS/CSアンテナが必要となり、室内設置は難しくなるケースもあるためご注意ください。
地デジアンテナの場合は、電波塔の近隣である強電界地域に当たり、建材や屋根材などに地デジ電波を遮る要素がない場合は、屋根裏空間などへの設置に、特に問題は起こりませんが、実際の電波レベルや電波の方向は、屋根材などを透過する際に変動が生じますので、アンテナ設置の際にテレビのアンテナレベル画面や、簡易的な電波レベルチェッカーを使って、受信レベルを確認し、安定した受信が確保できる設置方法を選ぶ必要がありますのでご注意ください。
いずれにせよ、屋内にテレビアンテナを設置しても、十分な電波レベルが確保できなければ、機材や手間が無駄になりますので、事前に十分な電波が確保できるかどうかの確認が重要となります。もし電波レベルの確保に確信が持てない場合は、DIY設置は控えた方が賢明と言えます。
屋内へのアンテナDIY設置に必要な機材と道具
お住まいの条件で、屋内へのテレビアンテナ設置でも、十分な受信レベルが確保できるようであれば、まずは、屋内へのDIY設置に必要な道具を揃えます。
以下、屋根裏空間などへのデザインアンテナ設置、またはBS/CSアンテナの室内設置に必要な機材を一覧でご紹介しますので、参考にしてください。
道具 | 用途 | 備考 |
---|---|---|
テレビアンテナ本体 | 地デジまたは衛星放送の受信。 | 地デジ用デザインアンテナ、BS/CSアンテナ。 |
BS/CSアンテナ据え置きスタンド | BS/CSアンテナを室内に立てるスタンド。 | BS/CSアンテナ据え置き設置の場合のみ。 |
同軸ケーブル | アンテナとテレビを接続。 | 必要な長さを確認。ケーブルとプラグが一体化した製品を選ぶのも可。 |
ケーブルカッター/ニッパー | 同軸ケーブルの切断。 | カッターやペンチでも代用可。 |
ワイヤーストリッパー | 同軸ケーブルの被覆剥ぎ。 | カッターなどでも代用可。 |
F型接栓 | 同軸ケーブルとアンテナやテレビの端子を接続。 | ケーブルと一体化した製品もあり。 |
F型接栓圧着工具 | F型接栓の圧着。 | ペンチなどでも代用可。 |
ドライバー | アンテナの固定。 | プラス/マイナス両方。 |
マスキングテープ、結束バンドなど | ケーブルの固定。 | 設置場所に適したものを選ぶ。 |
脚立 | 高所作業用。 | 安全に注意。 |
地デジ、BS/CS電波チェッカー | 電波の受信強度確認。 | 必須ではないがあると便利。 |
※上記の機材、道具は主なものであり、あくまで一例です。現場の条件に応じたものを用意してください。
アンテナ本体に関しては、アンテナ本体と設置具がセットになった製品もありますが、設置する場所に適合する設置具であるかを確認することが必要になります。特にBS/CSアンテナ室内据え置きの場合は、専用のスタンドに取り付けるため、ベランダなどへの設置金具は不要になります。適切な付属品の商品をお選びください。
また同軸ケーブルは、最初からケーブルに必要なプラグが接続された商品も市販しています。あらかじめ取り付ける場所の状態を確認して、必要な長さと種類のプラグ付きケーブルを購入することで、F型接栓や工具の用意、また接栓を取り付ける手間を省くことができます。
特にBS/CSアンテナ据え置き設置や、屋根裏でデザインアンテナを同じ場所にある分配器に接続する場合は、一本のケーブルで十分になるため、最初から適切な長さでプラグ付きの製品を一本、用意するだけでも十分になります。
なお同軸ケーブルについては、地デジ放送と衛星放送、4K8K衛星放送では対応できる種類が異なるため、設置するアンテナに応じたケーブルを選んでください。
電波チェッカー(アンテナレベルチェッカー)は、プロ仕様の本格的なものではなく、同軸ケーブルの途中に接続する1000円台の製品で十分です。それだけでも電波状態の確認がスピーディで簡単になります。
DIY設置は業者に依頼する場合に比べて、工事費用を抑えることができるのが最大のメリットですが、施工のためにさまざまな機材をそろえすぎると、機材費がかさんでメリットが失われるリスクも生じます。
まずは設置場所の状況を確認して、具体的な設置の手順と完成図を想定して、必要最小限の機材を用意することをおすすめします。
屋内へのアンテナDIY設置の手順
屋内空間へのアンテナ設置で、具体的な設置方法と手順を想定して、必要な機材、道具をそろえたら、いよいよ実際の作業にかかります。以下の手順を元に、丁寧に作業を進めてください。
- アンテナの設置場所を決める:デザインアンテナであれば屋根裏や天井裏の適切な位置。BS/CSアンテナであれば窓際など、それぞれの電波を受信しやすい場所を選んでください。
- 同軸ケーブルの準備:必要な長さに同軸ケーブルを切断し、両端の被覆をはがします。過度に長いアンテナケーブルは、送信されるテレビ電波が減衰する要因になるため、適切な長さでのご利用をおすすめします。
- F型接栓の取り付け:同軸ケーブルの両端にF型接栓を圧着工具で取り付けます。この工程は前述の通り、最初から接栓が接続された、適切な長さのケーブル商品を購入することで簡略化できます。
- アンテナの組み立てと固定:BS/CSアンテナの場合は、アンテナ本体を組み立て、据え置きスタンドに固定、窓際に据え置きします。デザインアンテナの場合は、専用の設置具を使って、屋根裏、天井裏空間の壁や柱などに固定します。
- ケーブルの接続:同軸ケーブルをアンテナに接続し、デザインアンテナの場合は、テレビ、または同じ屋根裏空間やマルチメディアボックスにある分配器の入力端子に接続します。BS/CSアンテナの場合は、ケーブルで直接、テレビなどのBS/CS端子に接続します。またBS/CSアンテナでは、テレビと接続した後、テレビ側の設定画面から「BS電源設定」をオンにして、アンテナのコンバーターに電源を供給することが必要となります。
- アンテナの向き調整:テレビ側の設定画面から、地デジやBSのアンテナレベル画面を表示し、その受信レベルを確認しながら、アンテナの向きを微調整します。デザインアンテナの場合は設置具を軸に左右の調整。BS/CSアンテナの場合は、ディッシュの仰角(上下)、方位角(左右)の角度を、窓の外の東経110度へと正確に調整します。このとき、それぞれの電波に対応するレベルチェッカーがあると便利です。
- アンテナやケーブルの固定:角度調整が完了したら、アンテナの角度調整部をしっかり固定し、同軸ケーブルをマスキングテープなどを使って固定してゆきます。
主なアンテナ屋内設置の手順は、以上の通りになります。
ここでご説明したアンテナ角度の調整、BS/CSアンテナの電源設定などについては、以下の各コラム記事が詳しい参考になります。
・地デジテレビアンテナをさまざまな場所に設置する工事と、アンテナの向きや方向を自分で調整する方法とは? 費用の相場も解説!
・地デジ放送のテレビアンテナを地図で正しい電波の向きに調整する方法とは? 自分でアンテナの方向を調整できる設置の位置も解説
・住宅に設置された地デジ用テレビアンテナの向き、角度を調整する方向と費用は? 業者に工事を依頼する料金相場と選び方も解説!
・BS/CSアンテナの角度調整に重要な「指向性」とは? 人工衛星の方向を確認できるスマホアプリ「BSコンパス」も徹底解説!
・BS/110度CSアンテナで安定して衛星放送を受信できる設置の場所とアンテナの向きや角度を正確に調整する方法
・衛星放送用のBS/110度CSアンテナには電源が必要? BS/CSアンテナにテレビなどの設定で電源を供給する方法とは
・地デジ、衛星放送でテレビアンテナの向きに適した方向とは? アンテナ機種別の設置位置や自分で角度調整を行う方法も解説!
・地デジ、衛星放送用テレビアンテナを正しい向きに自分で調整する方法とは? アンテナ角度の調整に必要となる工事の手順も解説
アンテナ接続後:テレビ本体のチャンネル設定
テレビアンテナとテレビ本体の接続が完了した後、特に設置されているテレビが未使用の新品である場合や、テレビ放送の内容が異なるエリアに移設したテレビである場合などは、まずテレビのチャンネル設定を行う必要が生じます。
テレビのチャンネル設定は、主に以下の手順で行います。
- テレビのリモコンで、メニューボタンなどを押します。
- 「設定」または「初期設定」などの項目を選びます。
- 「チャンネル設定」または「自動チャンネル設定」などの項目を選びます。
- 画面の指示に従って、チャンネル設定を進めてゆきます。
テレビのメーカー、モデルなどによって、細かなチャンネル設定の方法が異なる場合もあります。詳しくは、テレビ本体に付属するマニュアルや、メーカーの公式サイトなどをご確認ください。
テレビアンテナDIY設置の注意点
室内設置に限らず、DIYでテレビアンテナ工事を行う際には、以下の点に注意することが必要です。
- 安全第一
高所作業を行う場合は、高所や脚立から転落しないよう、十分に注意してください。また感電の恐れがあるため、電気配線にも触れないよう注意してください。 - 電波状況の確認
設置場所によっては、テレビ電波が十分に受信できない場合があります。事前に電波状況をよく確認してから、設置場所をお選びください。 - 法律・規約の確認
賃貸住宅の場合では、アンテナ工事など、住宅の加工を伴う工事を行う場合には、管理会社やオーナー様などの権利者に事前の確認が必要です。無許可でアンテナを設置すると、賃貸契約違反になる恐れもありますのでご注意ください。 - 無理はしない
上記の注意点や知識、技術力不足で、DIY作業に自信をもてない場合は、決して無理をなさらず、専門業者にご依頼ください。
DIYのアンテナ設置は、業者への依頼に比べて、工事費用を抑えられるというメリットがありますが、アンテナや受信に関する一定の知識や技術も必要となります。
もし作業に失敗すれば、機材や手間などすべてが無駄になることをはじめ、思わぬ事故も考えられます。少しでも不安がある場合は、専門業者へのご依頼をおすすめいたします。
テレビアンテナの屋内設置やDIY作業については、以下の各コラム記事でもそれぞれ詳しくご説明しております。
・徹底解説・地デジテレビアンテナを屋根裏設置する工事のメリットとデメリット、施工費用、取り付け可能な条件と対応業者は?
・室内設置におすすめ地デジテレビアンテナの選び方とは? 人気デザインアンテナ屋根裏取り付けで失敗しない工事方法、費用を解説
・BS放送、CS放送を視聴する衛星放送用テレビアンテナを室内に設置する方法とその条件、おすすめの設置用製品とは?
・室内に衛星放送用のBS/CSアンテナを設置してBS放送、CS放送のテレビ番組を観る方法、5大チェックポイント解説!
・オシャレなデザインのテレビアンテナ工事で失敗しない選び方とは? 屋根裏などにアンテナを隠す設置と配線の方法も解説!
・地デジ放送、衛星放送用のテレビアンテナ室内設置工事に用いる地デジ、BS/CSアンテナ機種の選び方と、必要な費用とは?
・地デジや衛星放送のテレビアンテナ取り付けを自分でDIY工事する方法とは? 設置の注意点、費用についても解説(基礎知識編)
・地デジや衛星放送(BS放送、CS放送)用テレビアンテナを自分で取り付ける方法とは? 設置工事を進めるポイントと注意点をすべて解説(実践編)
業者に依頼すべき?屋内テレビアンテナ工事の費用相場と業者選び
上記の通り、テレビアンテナの屋内設置は、DIYで行うことも可能な場合があります。ただ現場の電波状況や配線作業など、専門的な知識、技術が必要となる部分も少なくはありません。
したがって、確実な電波状態の確認や適切な設置により、安定したテレビ視聴をお求めになるなら、アンテナ工事の専門業者へご依頼になることがおすすめです。
ここでは、アンテナ工事業者に施工を依頼する際の費用相場や、信頼できる業者選びのポイントについて解説します。
費用相場の内訳
テレビアンテナ工事の費用は、アンテナの種類、設置場所、工事の難易度などによって大きく変動します。主な費用の内訳は以下の通りです。
項目 | 費用相場 | 備考 |
---|---|---|
アンテナ本体費用 | 5,000円~25,000円 | 室内アンテナ、デザインアンテナ、BS/CSアンテナなど種類によって異なる。 |
基本工事費用 | 20,000円~30,000円 | アンテナ設置、配線工事など。アンテナ本体や設置具、ケーブルなどの費用がセットの場合もあり。 |
ブースター設置費用 | 10,000円~35,000円 | 受信レベルが低い場合に必要。屋外用、室内用、対応する放送(周波数帯)などによって価格が変動。 |
その他の各種費用 | 数千円~ | 高所作業費、特殊工事費、出張費など、現場の条件や業者によって加算される費用。 |
合計 | 10,000円70,000円 | あくまで目安。アンテナの種類や設置位置、その他の工事によって変動するため、詳細な見積もりが必要。 |
※上記はあくまでも目安であり、実際の費用は業者や工事内容によって異なります。
特に、屋根裏や天井裏へのデザインアンテナ設置は、作業スペースが限られ、特殊な施工技術も必要なため、業者によっては特殊工事費が発生する場合があります。
また現場の電波状況や、テレビアンテナから各部屋に電波を分配する場合には、ブースターの設置が必要となり、追加費用が発生することも考慮してください。
アンテナ工事業者選びのポイント
テレビアンテナ工事を依頼する業者を選ぶ際には、以下のポイントを参考にして、施工技術が高く、工費費用が信頼できる業者をお選びください。
- 実績と経験:アンテナ工事の実績が豊富で、経験豊富な業者を選びます。ホームページの施工例や外部の口コミサイトなどで実績を確認することができます。
- 工事内容や価格体系の明確さ:ただ工事費用の安さを掲げているだけでなく、各種アンテナ機器の基本設置工事ひ、ブースター設置などのオプション費用の体系が明確で、使用するアンテナ機器のメーカーや機種名なども明記されていて、実際の工事内容や総額がイメージしやすい業者を選んでください。
- 保証内容:工事後の保証内容を確認してください。工事後の不具合やトラブルに対応してくれる業者を選ぶことで、安心して依頼することができます。また保証期間の長い業者は、長期にわたって安心できることはもちろん、自社の施工技術に自信を持っている証とも言えます。
- 見積もりの明確さ:見積もりの内訳が明確で、見積もり外の追加費用は原則として発生しない。もし発生する可能性がある場合も、事前に説明してくれる業者を選んでください。
- 対応の丁寧さ;問い合わせ時の対応や、見積もり時の説明が丁寧な業者を選んでください。親身になって相談に乗ってくれる業者であれば、安心して依頼することができます。
以上のような条件が整っている業者であれば、お客様の視点でアンテナ工事を考えており、十分に信頼できると言えます。
アンテナ工事の見積もりを取る際の注意点
業者にアンテナ工事の見積もりを取る際には、以下の点に注意してください。
- 複数の業者に見積もりを依頼する
少なくとも3社以上の業者から相見積もりを取り、工事費用や内容を比較検討してください。比較により適切な工事内容や費用相場を判断でき、施工品質や費用の安さなど、総合的に優れた業者を選ぶことができます。 - 見積もりの内訳を細かく確認する
見積もりの内訳を細かく確認し、不明な点があれば必ず業者に質問してください。 - 追加費用の有無を確認する
見積もりで提示された以外の追加費用が発生する可能性があるかどうか、事前にきちんと確認しておいてください。 - 保証内容を確認する
工事後の保証内容について、期間や範囲などを確認しましょう。保証制度の充実や期間の長さなども、業者を選ぶ上では重要なポイントです。 - 相場とかけ離れた金額には注意する
相場とかけ離れた極端に安い金額を提示する業者には注意しましょう。安すぎる場合は契約を結んだ後、手抜き工事、追加工事や費用を加算するなどする悪質な業者の可能性もありますので、費用や施工内容について詳しく確認してください。
これらのポイントを踏まえて、見積もりを比較検討し、施工内容、費用、アフターサービスなどが総合的に優れた業者を選ぶことで、安心してテレビアンテナ工事を依頼することができます。
以下の各コラム記事でも、テレビアンテナ工事の業者選びについて、詳しくご説明しております。
・新築住宅でテレビアンテナ工事の流れは? 即日工事、相見積もりで安くて高品質の工事を依頼できる業者の種類、費用相場も紹介!
・戸建て住宅でのテレビアンテナ基本設置工事の費用相場は? 料金を抑えることができる業者の選び方も紹介【2024年度最新版】
・戸建て住宅でテレビアンテナ取り付け工事の費用を相場より安くするポイントとは? 料金を安くできる業者の選び方を解説!
・新築戸建てテレビアンテナ設置工事を頼むべきおすすめ業者はどこか? 依頼できる業者の種類と違いを徹底解説。費用の相場も紹介
・新築でテレビアンテナ工事を依頼すべき業者はどこ? サービスから費用の相場、工事を無料で頼める業者まで、選び方を徹底解説!
・アンテナ工事会社のおすすめの選び方!業者別の特徴や費用相場を比較&解説
・テレビアンテナ工事は即日で設置できる? 依頼可能な業者と方法・費用
・新築、既存住宅のテレビアンテナ工事はどこの業者に頼むか? おすすめ会社の選び方を、費用から依頼の流れまで徹底比較&解説!
・テレビアンテナ工事の専門業者は他の業者とどう違う? 技術から費用の相場まで比較しておすすめ業者の選び方を徹底解説!
室内アンテナの選び方と注意点【地デジ放送を快適に視聴するために】
室内に設置できる地デジアンテナを利用して快適な地デジ視聴を実現するためには、アンテナの機種選びが非常に重要です。
ここでは、室内用アンテナを選ぶ際のポイントと注意点を解説してゆきます。
室内用アンテナの種類
室内アンテナには、大きく分けて「ペーパーアンテナ」「卓上アンテナ」「屋外屋内兼用アンテナ」の3種類があります。以下でそれぞれの特徴をご紹介しますので、ご自宅の環境に合った室内アンテナを選んでください。
アンテナの種類 | 特徴 | メリット | デメリット | おすすめの設置場所 |
---|---|---|---|---|
ペーパーアンテナ | 薄くて軽量なシート状のアンテナ | 設置が簡単、場所を取らない。 | 受信感度がやや低い。 | 窓ガラス、壁面。 |
卓上アンテナ | 窓際などに据え置きできるアンテナ | 設置が簡単、ある程度の高性能モデルもある。 | 受信感度がやや低い。 | 室内の窓際など。 |
屋外屋内兼用アンテナ | 室内だけでなく屋外にも設置可能。 | 他の室内アンテナより受信性能が高い。 | やや大型になる。 | 室内の窓際など。 |
※実際には各種類にさまざまなモデルが存在します。
地デジ電波の受信感度
地デジ電波の受信感度は、室内アンテナを選ぶ上でもっとも大切な要素のひとつです。受信感度が高いアンテナほど、安定した地デジ放送の視聴が可能になります。製品の仕様書やスペック表などを参考に、受信感度を確認してください。
- 素子数相当:地デジアンテナの受信感度を表す主な指標のひとつです。八木式アンテナなど素子アンテナの素子数を基準に受信性能を表したもので、数値が大きいほど受信感度が高くなります。屋外屋内兼用アンテナでは3素子相当から5素子相当が多くなります。室内アンテナでは、受信感度の低さから素子数相当が表示されない場合が多くなります。
- 動作利得:アンテナが受信た電波を送り出す効率を示す数値で「㏈」によって表されます。数値が大きいほど性能が高く、室内アンテナの場合は、この数値がひょきされることが多くなります。
- メーカーの推奨距離:電波塔からの距離に応じて、適切なアンテナ機種を選ぶ必要があります。メーカーが機種ごとに推奨している距離を参考にしてください。
地デジアンテナの素子数相当や動作利得については、以下の各コラム記事にも詳しい解説がございます。
・地デジアンテナや無線通信用アンテナの性能を示す利得、動作利得とは何か? 素子数との違いなど地デジアンテナ基礎知識も解説
・テレビアンテナの性能を決める「素子」とは何か? 地デジアンテナ工事で重要な「素子数」を徹底解説!
・地デジ用テレビアンテナ工事にて設置する電界地域に最適な受信性能は「何素子数」タイプか? アンテナ機器の選び方を徹底解説!
アンテナ本体のデザイン
室内アンテナは、室内でインテリアの一部となるため、デザインも重要な要素です。卓上アンテナや奥が屋内兼用アンテナには、小型でデザイン性の高いアンテナも多く見られますので、室内の雰囲気に合わせてお選びください。
- カラーバリエーション:室内アンテナや屋外屋内兼用アンテナは、カラーバリエーションが豊富なモデルも多く、室内の壁紙や家具の色に合わせて、アンテナ本体色を選ぶことができます。
- 形状:室内アンテナ、屋外屋内兼用アンテナは形状の制約も少ないため、薄型、ボックス型や、コンパクトサイズのデザインアンテナなど、フラット型、さまざまな形状のアンテナがあり、室内の空間や雰囲気に合わせることができます。
室内用アンテナはこれらのポイントからお選びになるのも、ひとつの方法です。
ブースターの必要性
特に受信感度が弱くなりやすい室内用アンテナの場合、受信した電波レベルを増幅するブースターが必要になることがあります。
室内用アンテナにおけるブースターには、以下のパターンがあります。
- ブースター内蔵型アンテナ:室内用アンテナには、本体にブースターが内蔵されているモデルもあります。価格はやや割高になりますが、別途にブースターを用意する必要がありません。
- 外付けブースター:必要に応じて、ブースターを後から追加することができます。受信感度が低い室内用アンテナの場合は、強力なブースターではノイズも増幅する恐れがあるため、補助的なラインブースター(前置きブースター)がおすすめとなります。
ブースターを選ぶ際には、以下の点にご注意ください。
- ブースター利得:電波を増幅する度合いを表します。数値が大きいほど増幅効果が高くなりますが、ノイズも増幅しやすくなります。
- 対応周波数:使用するアンテナの周波数に対応しているかを確認します。室内用アンテナは地デジアンテナになるため、UHF帯のブースターを設置します。
室内用、屋外屋内兼用アンテナについての詳細は、以下の各コラムでも詳しくご説明しております。
・面倒な工事も不要!2,000円で地デジ放送を楽しめる「室内アンテナ」について!
・フィルム型アンテナとは何か? 地デジテレビ用でおすすめ、最強の室内アンテナの選び方。ランキングで人気の高性能商品も紹介!
・地デジ用で最強のテレビ室内アンテナを選ぶには? 平面アンテナやブースター内蔵型などおすすめ人気モデルのランキング発表!
家の中のテレビアンテナ工事に関するQ&A【よくある質問】
ここでは当あさひアンテナ等アンテナ工事の専門業者に寄せられることの多い、アンテナ屋内設置に関するお客様からのお問い合わせ内容から、特に多い例について、Q&A形式でお答えしてゆきます。
Q. 室内用アンテナで衛星放送は視聴できる?
A.いいえ、一般的に室内用アンテナや屋外屋内兼用アンテナは、すべてUHFアンテナ(地デジアンテナ)になっており、周波数帯や電波の性質が異なる衛星放送を受信することはできません。
衛星放送を受信できるアンテナは、基本的に専用のパラボラアンテナであるBS/CSアンテナのみになります。ただ特殊な機器として、アウトドア用でボックス型のBS/CSアンテナも存在し、このようなアンテナを窓際やベランダなどに据え置き設置して衛星放送を受信できる場合もあります。
ただこのようなBS/CSアンテナは、あくまでも趣味の製品であるため、価格も50,000円前後など高額で、近年の4K8K衛星放送(右旋放送)には対応していないなどのデメリットも多いため、室内用などのBS/CSアンテナとして使用することは、あまりおすすめできません。
Q. テレビ側のアンテナレベルが低い時の対処法は?
A.屋内にアンテナを設置しても、テレビ側でアンテナレベルが低い、または低くなった場合には、主に以下の原因や対処法が考えられます。
- アンテナの向きを調整する:電波をもっとも受信しやすい方向へ、地デジや衛星放送のアンテナの向きを微調整してください。
- ブースターを設置する:アンテナとテレビの間に電波を増幅させる、室内用の「ブースター」を取り付けることで、受信感度を向上させることができます。室内アンテナや屋外屋内兼用アンテナにはブースター内蔵型のモデルもあるため、このような機種をお選びになるのもよろしいでしょう。
- アンテナケーブルを確認する: アンテナとテレビを接続するケーブルが劣化していないか、接続端子が緩んでいないかなどの点も確認してください。ケーブルの状態などから必要であれば、新しいケーブルに交換してください。
- 悪天候などの影響:地デジ電波は悪天候の場合に電波レベルが低下し、衛星放送の電波も、一定以上の激しい雨や雪では、電波が吸収され、乱反射が生じることによる受信不良(降雨減衰・降雪減衰)が起こることもあります。基本的な対処は天候の回復を待つことになりますが、地デジ電波の場合はブースター設置などの対策も考えられます。
- 設置場所を変更する:より強い電波を受信しやすい場所へと、アンテナを移動させてみてください。
アンテナレベルに関しては、以下の各コラム記事でも詳細を解説しております。
・地デジや衛星放送のアンテナレベルとは? テレビでの受信レベル確認や低下する原因、工事で改善する方法を解説!
・テレビ放送のアンテナ受信レベルが下がる原因とは? アンテナレベルチェッカーで電波強度を確認する方法とその他の対処法を紹介
・地デジ用テレビアンテナの受信レベルが低くなる原因とは? ブースターによる対処法など受信レベルを改善する工事の方法を解説!
Q. 賃貸住宅でも室内アンテナの設置は可能?
A. はい、借家やマンション、アパートなどの賃貸住宅でも、室内アンテナの設置であれば基本的に可能です。賃貸物件で契約上、無断での施工を禁止されることの多い「工事」とは、住宅そのものの加工を伴う作業であるため、窓際などに置くだけの室内アンテナ設置は該当せず、問題なく利用できます。同じ理屈で、BS/CSアンテナの窓際への据え置きも、問題になることはありません。
ただし上記のアンテナでも、壁に穴を開けるなどの作業が生じる場合は工事に該当するため、事前に管理会社やオーナー様に相談して、許可を得た上で作業を行ってください。
賃貸物件へのアンテナ設置に関しては、以下のコラムにも詳しい解説がございます。
Q. テレビアンテナの寿命は?
A.テレビアンテナの寿命は、設置場所や環境、モデルによって大きく異なります。屋外へのアンテナ設置の場合、一般的には特に対候性を高めていない通常モデルの場合、八木式アンテナ、BS/CSアンテナで10年程度、デザインアンテナやユニコーンアンテナで15年から20年程度が目安とされています。
ただ、テレビアンテナを屋内に設置する場合、主な劣化の原因である自然環境の影響をカットできるため、屋外設置の場合にくらべて、寿命が長くなる可能性が高くなります。
テレビアンテナの寿命に関しては、以下の各コラム記事でも詳しく解説しております。
・テレビアンテナの寿命と交換時期は? 地デジ・衛星放送別に必要な工事を徹底解説!
・BS/CS衛星放送や地デジ用アンテナの寿命と交換時期は何年? 取り付けから約10年でテレビが映らない時の対処法を解説!
・ご自宅に設置されているテレビアンテナを交換する時とは? 工事にかかる費用の相場はいくらか、また工事を進める方法を解説!
・衛星放送用BS/CSテレビアンテナの寿命は何年? 取り付けから約10年後の交換工事の時期や映らなくなった時の対処法を解説
まとめ:受信レベルを確保して安定した屋内へのアンテナ設置をどうぞ
本記事では、住宅内部へのテレビアンテナ設置工事について、屋内で電波の受信する仕組み、屋内設置のメリット・デメリット、具体的な機種、設置場所の選び方や。DIYでの設置方法、業者への依頼のポイント、またQ&Aまで、関連の情報を網羅的に解説してまいりました。
住宅内にテレビアンテナを設置する工事は、受信レベルの確保に注意は必要ですが、住宅の外観や外装を損なわず、アンテナの寿命も大幅に長くなる、非常にメリットの多いアンテナ設置方法です。
ただ、現場の電波状況や住宅の素材などによっては、屋内空間へのアンテナ設置が難しい場合もあります。まずは、お住まいの条件をしっかりとご確認の上、アンテナ設置は屋外か屋内か、受信レベルを確保するための最適な方法をお選びください。
もしご自宅で、屋内へのアンテナ設置が可能かどうかわからないお客様は、当あさひアンテナのフリーダイヤルへのお電話、または本サイトのメールフォーム、弊社LINEアカウントまで、お気軽にお問い合わせくださいませ。
当あさひアンテナでは、本文でもご説明した通り、国内一流メーカーのアンテナ本体や高品質機材をセットにしたアンテナ基本設置工事、その他、周辺機器の設置などオプション工事を、わかりやすい価格体系と、業界最安に挑む価格でご案内しております。
屋内設置のご希望など、綿密な電波調査が必要な場合も、電波調査、お見積もりは完全無料で、他業者との相見積もりにもご対応している他、ご依頼からの即日工事にもご対応しております。さらに現在、即日工事をご依頼いただいた場合には、即日割引のご用意もございます。
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アンテナ工事完了後のお支払いは、各種クレジットカード、キャッシュレス決済にもご対応。さらに工事完了後のアフターフォローも、工事完了日から「10年」の長期保証をご用意しております。
テレビアンテナの屋内設置をはじめ、アンテナ工事に特別なこだわりをお持ちのお客様は、まずは当あさひアンテナまで、どのようなことでもご相談くださいませ。アンテナ工事のプロ集団の名に懸けて、現場の条件で可能な限り、お客様のご要望に沿ったアンテナ工事を、高品質、低価格でご提案いたします。