新築戸建てにおすすめのテレビアンテナと取り付け工事の種類とは? 依頼する業者はどこか比較と選び方の解説、費用相場も紹介!

2024年08月10日
あさひアンテナ アンテナ工事 無料相談

マイホームとして新築住宅を建築、購入されたオーナー様にとって、ご入居までに行うべき作業のひとつが、テレビ番組を視聴する用意です。

現在ではテレビ放送の地上デジタル放送、衛星放送とも、日常生活には欠かせない存在といえます。

ご新居での新生活にあたって、しばらくでもテレビ放送を視聴できない期間があれば、味気ないスタートになってしまいます。

現在では、ご家庭でテレビをご覧になる方法にも、ケーブルテレビ(CATV)や、光回線による光テレビ(ひかりTV)などの方法もございます。ただテレビアンテナの設置は、NHK受信料や衛星放送の有料チャンネルを除けば、月額のランニングコストなどは不要の無料で視聴できる上、設置から10年以上にわたって安定して視聴できるメリットもあり、特にマイホームには最適の方法といえます。

そして現在では、特に地デジアンテナについては、受信性能だけでなく、設置の見た目や雨風などに強い耐候性なども重視した、多彩な機種が登場しており、お客様はお好みの機種や取り付けの方法をお選びいただけます。

しかし一方で、地デジ放送はその性質から、電波塔からの距離や現場の受信環境によって、お住まいで設置できる地デジアンテナの機種や、設置の方法が限られてまいります。

そこで今回の当コラムでは、まず最初に、アンテナの種類が多い地デジアンテナを中心に、各機種で共通する地デジ受信やアンテナ機能の概要。

それと同時に、地デジアンテナ各機種の特徴と、機種ごとにベストの取り付け工事方法やその時期。さらには受信性能、見た目の良さ、風や雨などに強く長持ちするなど、各種の傾向やメリットに基づいたおすすめの取り付け方法と、その工事が可能となるお住まいの条件について、項目ごとに一覧でご説明してまいります。

戸建て住宅で地デジ放送を視聴できるエリアと受信の注意点とは?

地デジ放送(地上デジタル放送)の仕組みは、皆様もよくご存じでしょうが、皆様がお住まいの市区町村エリアなど、日本各地の要所に設置された電波塔から、周辺の地域に地デジ電波を送信する形です。

各地デジ電波塔では、一般の住宅などより高い位置である電波塔の先端から、UHF(極超短波)でも、470MHz(メガヘルツ)から710MHzまでの周波数帯に映像信号を乗せ、電波塔の周辺一帯、または特定方向に広がる、一般住宅の地デジアンテナへと、上空から下る形で送信しています。

したがって戸建て住宅などで使われる地デジアンテナも、UHFのうち上記の周波数帯に対応する「UHFアンテナ」になります。

地デジ放送のUHFは、約40センチから60センチ程度の波長の幅を持ち、電波塔の先から音のように広がりやすい性質で送信されますが、長距離を伝わるうち、徐々に電波レベルが減衰(弱まり)してゆきます。また地デジ電波は山地など、電波塔に近い高さを持つ地形など障害物にぶつかると遮られてしまい、その向こうには届かなくなります。

そのため各電波塔からの地デジ電波が届く範囲は、その周辺で一定の電波レベル(強さ)を維持できる距離、または山地などに電波が遮られるまでの範囲になります。

日本国内の地デジ放送は、3以上の都府県を組み合わせた広域圏ごとの広域放送。または都府県別の県域放送で区分され、広域圏や都府県域の広範囲に地デジ電波を送る、規模の大きい中心的な電波塔である送信所(親局、基幹局)が置かれています。

ただ送信所だけでは、広域圏や各県内で、距離や山地などにより届かない地域も出るため、広域圏の周辺で、電波が届きにくくなる付近に、中継局(サテライト局)という、他の電波塔からの電波を受信して塔内で増幅し、周辺に送信し直す電波塔を置くことで、リレー形式により、広域圏や各都府県の大半の地域へ、地デジ電波を届けているのです。

その地デジ電波のレベルは「㏈(デシベル)」の単位で、0㏈から100㏈の範囲で表されます。

この㏈による電波強度は、常用対数で表されるため、元の数値から10㏈増えると、元の数値より10倍の電波レベルとなるのが目安になります。たとえば20㏈から30㏈になると、電波レベルは10倍、40㏈では20㏈の100倍になります。

そして地デジアンテナでの受信の目安として、特定の電波塔から送信される地デジ電波が、到達する電波レベルの強さで地域を分類したものを「電界地域」といいます。

この電界地域は、放送局やアンテナメーカーなどが独自の基準で表記するものであるため、分類や基準が異なる場合もございますが、一般的には、主に電波塔から近く、㏈数の高い強い電波が届くエリアの順に、強電界地域(80㏈以上)、中電界地域(80㏈から60㏈)、弱電界地域(60㏈以下)の三通りに分けられます。

さらに弱電界地域より遠くのエリアで、電波レベルが55㏈から40㏈以下になると、一般的な地デジアンテナでは安定した受信が難しくなり、電波塔の受信範囲外にあたる「微弱電界地域」に分類される場合もございます。

また個々のお住まいのレベルで受信できる電波レベルは、電界地域の他にも、高層ビルや住宅密集地などの周辺環境にも大きく影響を受けます。

地デジ電波は高層ビルなどの障害物にぶつかると反射して遮られますが、地デジ電波には障害物を乗り越えて向こう側で広がる「回折」という性質もあるため、その向こう側にも地デジ電波は届きます。

ただ乗り越えた建物の角に比べて、回折で広がる角度は浅いため、ビルの影に当たる直近の部分には地デジ電波が届きにくくなります。

同じ理由から、住宅密集地で、家と家の間に当たる狭い隙間には地デジ電波が入り込みにくいため、電界地域に関係なく、受信できる地デジ電波レベルが低下することもあります。

また地デジ電波は、空間で気候や天候の影響を受け、同じ場所でも一年を通した気候の変化で6㏈程度の変化がある他、雨や雪などの際には、空間を伝わる電波レベルが大きく低下します。

以上の性質から、個別のアンテナ設置現場では各電界地域だけでなく、周辺の障害物の影響などにより電波レベルが変動し、同じ住宅でも位置によって受信できる電波レベルが大きく変化することもございます。

一方で、反射や回折により向きが変わった地デジの反射波、回折波が、意外な方向から届くケースもございます。

また気候や天候による電波レベルの変動も踏まえて、現場ごとに余裕のある地デジ電波レベルが届く位置を確かめて、適切な地デジアンテナの機種や設置場所を選ぶことが大切です。

ここでご説明した点を含む、主な地デジ電波の性質については、以下の各コラム記事でも詳しくご説明しております。

・地上デジタル放送の「地デジ電波」基礎知識

・現在の地上波テレビ放送で地上デジタル放送が開始されたのはいつ? デジタル放送とか何か、その仕組みや特徴も全解説!

・地デジアンテナ設置に重要となる「強電界地域」「中電界地域」「弱電界地域」とは

・徹底解説!強・中・弱の地デジ電界地域に適したテレビアンテナ工事の選び方、調べ方は?

・地デジ電波の強さと品質を示す「dB」「MER」「BER」とは何か?

・地デジの「水平偏波」「垂直偏波」の違いとは?

・地デジアンテナを設置する高さの設定で重要となるハイトパターンとは? 地デジ電波を受信するために適切なアンテナの高さとは?

地デジアンテナの性質と取り付け注意点のまとめ

ここでは地デジアンテナ全般の性質や、取り付けの目安についてご説明いたします。

地デジアンテナ本体の受信性能は、主に「素子数」「素子数相当」で表されます。

素子数とは、地デジ電波の受信パーツ「素子(エレメント)」をもつ「素子アンテナ」に設置された素子の数を示し、数値がそのまま受信性能の目安になります。素子数相当は、外見から素子の数を確認できないアンテナ機種で、受信性能を素子数に換算したものです。

この各素子数(相当)のアンテナは、各電界地域に対応する形で使用され、強電界地域は8から14、またはそれ以下の小型モデル。中電界地域は14から20。強電界地域は20から高性能モデルの素子数(相当)のアンテナが選ばれます。

また地デジアンテナ機種には、アンテナの正面側にあたる一定角度のみで受信性能が向上する「指向性」があります。この指向性の幅は、素子数(相当)が高いほど狭くなるほか、同じ素子数(相当)のアンテナでも設計や形状に影響され、指向性の幅が狭いアンテナほど、範囲内の受信感度が高くなります。

この指向性の幅は、アンテナの受信性能がもっとも高まる真正面を基準に、角度を左右にずらして、受信性能が最大から半分となる角度を表す「半値幅」で表されます。

また半値幅の違いによる受信感度の差など、素子数とは異なる受信性能の目安としては、アンテナが受信できる電波に対し、出力できる電波の比率。またはアンテナ正面の受信感度を示す「動作利得(利得、ゲイン)」の数値(㏈)が参考になります。

したがって各戸建住宅における地デジアンテナの設置では、十分な電波が届く位置を選び、主に電波を送る近隣の電波塔の方向(現場によっては反射波、回折波の方向)に、できるだけアンテナの真正面を向け、半値幅の中心部に電波を収める形で固定する必要がございます。

この適切な設置位置の選択、および角度調整のためには、アンテナ工事のプロである専門業者に電波調査、およびお見積もりを依頼することが最適といえます。

ここでご説明した地デジアンテナの受信性能や角度調整、また専門業者による電波調査、見積りについては、以下の各コラム記事に詳細な解説がございます。

・テレビアンテナの性能を決める「素子」とは何か? 地デジアンテナ工事で重要な「素子数」を徹底解説!

・地デジ用テレビアンテナ工事にて設置する電界地域に最適な受信性能は「何素子数」タイプか? アンテナ機器の選び方を徹底解説!

・地デジ放送用テレビアンテナ、UHFアンテナ機種による素子数の違いとは? 高性能モデルや現場ごとに必要な素子数の機種を解説

・地デジ用テレビアンテナ設置の工事で向きや角度を調整すべき方向と「指向性」の関係とは? 自分で方角を調整する方法も解説!

・地デジアンテナや無線通信用アンテナの性能を示す利得、動作利得とは何か? 素子数との違いなど地デジアンテナ基礎知識も解説

・地デジテレビアンテナをさまざまな場所に設置する工事と、アンテナの向きや方向を自分で調整する方法とは? 費用の相場も解説!

・住宅に設置された地デジ用テレビアンテナの向き、角度を調整する方向と費用は? 業者に工事を依頼する料金相場と選び方も解説!

アンテナの材料一通り持参 アンテナ工事

新築戸建て住宅で必要なアンテナ工事

ここでは新築住宅へのテレビアンテナ設置について、必要となる主な工事の種類と、その費用をご説明してゆきます。

ハウスメーカーによる戸建て住宅の場合、オーナー様へのお引き渡しの時点で、テレビ視聴に関する設備は、屋外に設置されたアンテナの同軸ケーブルを引き込む引き込み口、または引き込み線。そして屋根裏やマルチメディアボックスなどに設置された「分配器」と、そこから各部屋のアンテナコンセントまで伸びる配線になります。

この分配器に、テレビアンテナからの同軸ケーブル、またはケーブルテレビや光テレビの配線を接続することで、各部屋のアンテナコンセントまでテレビ電波(映像信号)が送信され、設置されたテレビ機器で、テレビ放送を視聴できるのです。

また住宅によっては、屋根の上に、住宅と一体化したアンテナ用のマストが建てられており、マスト内部に配線を通すことができる仕組みになっている場合もございます。

住宅にテレビアンテナを設置する場合、まず日本国内にて、基本的に無料で視聴できる基幹的な放送、地デジ放送用の地デジアンテナを基本のアンテナとして取り付けます。

さらに衛星放送(BS放送、CS放送、新4K8K衛星放送)もご覧になる場合は、衛星放送用のパラボラアンテナ、現在では2K4K8K対応のBS/110度CSアンテナを追加で設置します。

また地デジ放送のチャンネルには、日本全国で視聴できるNHK、広域民放の他、主要な都市圏の一部都府県で別々に存在する、東京都の東京MX、兵庫県のサンテレビジョン(SUN-TV、おっサンテレビ)など、地方チャンネルも存在します。

そして地方チャンネルが受信できるエリアでも、NHK、広域民放の電波塔と、地方チャンネルの電波塔が別個の場合もあり、地デジアンテナの「指向性」から、現場レベルでは、一基の地デジアンテナでは、届く方向の異なるそれぞれの電波が受信できないケースも出てきます。

その場合、地方チャンネルを受信するためには、NHK、広域民放を受信する主な地デジアンテナとは別に、もう一基、地方チャンネル専用の地デジアンテナを設置する必要が生じます。

住宅に必要なテレビアンテナ本体は以上ですが、現在では多くの場合、アンテナが受信したテレビ電波を増幅するための「ブースター(増幅器)」の設置も必要となります。

ブースターは中・弱電界地域など、アンテナで受信できる地デジ電波レベルが弱いエリアで使用されます。ただテレビ電波は、分配器で各部屋に送られる際、その電波レベルも分配数で割る形になって、等分に分配されるため、強電界地域であっても住宅内に三台以上のテレビなど受信機器を設置する場合には、ブースターが必要となります。

したがって主に必要な工事費用は、各種アンテナの基本設置工事(アンテナ本体と同軸ケーブル配線を行うだけの工事)費用に、ブースター設置工事費を加えた費用が主な総額になります。

これらの費用は、地デジアンテナのみの設置と、新4K8K衛星放送対応のBS/CSアンテナも設置する場合とでは、電波の周波数帯の違いにより、必要となる機器や設置費用が変わってまいります。

他にも物件によっては、分配器がなく設置が必要な場合や、混合器、分波器、アッテネーターなどの追加機器。また現場の条件により、三階以上の高さに当たる位置での高所作業費など、特殊なオプション工事の追加費用が発生するケースもございます。

なお当あさひアンテナでは、機器代金含むブースター設置を、地デジアンテナ対応のUHFブースターは税込み20,000円。地デジとBS/CSアンテナ双方に対応し、混合器の役割も果たすUHF/BSCS混合ブースターは税込み25,000円からでご対応しております。

その他、必要な各種の周辺機器についても、大手アンテナメーカーの高品質機材を使用し、明確な価格体系の低料金でご案内しております。

また各現場のお見積りにあたっては、現場の条件で必要な機材、工事のみをご提案し、各工事の必要性を、お客様にも分かりやすくご納得いただけるようご説明いたします。

戸建て住宅におけるアンテナ周辺機器、また配線部の構造については、以下の各コラム記事でも詳しくご紹介しております。

・テレビアンテナに「ブースター」は必須の機器なのか? その種類と性能、必要なケースを解説【地デジ設置・あさひアンテナ】

・テレビの映りが悪い時に使うアンテナブースターとは? 屋外用・屋内用ブースターの違いと症状別の選び方を徹底解説!

・1基のアンテナから家にあるすべてのテレビに電波を送る「分配器」とは? その種類と選び方、分波器などとの違いを徹底解説!

 

・地デジ用と衛星放送用、両方のテレビアンテナ設置で工事コスト軽減のため必要な機器、混合器、分波器とは何なのか?

・地デジアンテナとテレビを接続するケーブル(同軸ケーブル)とは? 衛星放送でも使えるケーブルの種類や市場や通販の価格も解説

・地デジや衛星放送のアンテナとテレビを接続するケーブルとは? 同軸ケーブルによるアンテナ配線とその工事について徹底解説!

・戸建て住宅で地デジテレビアンテナを取り付ける工事に必要な配線とは? 設置にかかる費用の相場、料金や業者選びの方法も解説!

戸建て住宅におすすめの地デジアンテナと工事の一覧

以下の項では、現在、主に使用される地デジ用テレビアンテナ機種でも、形状や主な設置位置、特徴が異なる3種類「八木式アンテナ」「デザインアンテナ」「ユニコーンアンテナ」について、それぞれのアンテナ機種に適した施工法とメリット、デメリット。オススメできる現場や設置方法、逆に設置に適さない条件。そして工事費用の相場などをポイントでご紹介してゆきます。

八木式アンテナの紹介と工事の種類、費用の相場とは?

八木式アンテナとは、アナログ放送の時代から使われ、現在でも主に屋根の上に立てたマストの先に固定される、魚の骨のような形の古典的なアンテナ、地デジアンテナ第一世代を指します。

現在の地デジ用UHFアンテナとしての八木式アンテナは、矢印のような骨組みに、短い横棒の素子がいくつもついた、上記の素子アンテナに当たります。

受信方向(アンテナ正面)は、魚の頭とは逆の先端です。この先端部から素子が並ぶ横棒の大半は、地デジ電波を導く導波器(ディレクター)と呼ばれる部分です。

導波器の奥で、同軸ケーブルへと電波を送る給電部と一体化した素子部は、放射器/輻射器(ラジエーター)。矢印の頭の部分は、通り抜ける地デジ電波を放射器へ反射し、外部からのノイズ(余計な電波)も反射して防ぐ反射器(リフレクター)です。

八木式アンテナの特性は、アンテナ本体が受信に適した高い位置に設置される点をはじめ、アンテナ本体もシンプルな素子アンテナである。20素子型で半値幅が27度から53度と指向性が高い。後述する高性能アンテナやローチャンネル用アンテナが存在するなどの要因から、地デジアンテナ機種の中では随一と、非常に受信性能が高くなる点です。

さらに八木式アンテナの素子数(導波器の素子数に、放射器、反射器を各1素子と計算)は、8素子、14素子、20素子から高性能アンテナまで、素子数の幅が豊富で、強・中・弱の各電界地域に幅広く対応できます。

なお八木式アンテナは、素子数が多いほど導波器が長くなり、本体が大型になります。20素子相当でおおむね長さ(導波器から反射器まで)140センチ弱、横幅(主に素子の長さ)は35センチ前後、縦幅(主に反射器の幅)は50センチ強です。

また八木式アンテナは設計や形状から、同じ素子数相当の他機種に比べて、20素子モデルで半値幅が27度から53度と、指向性が高くなります。

他にも八木式アンテナはマストに固定できるため、BS/CSアンテナや地方局用アンテナも同じマストにまとめて設置できる。構造上、アンテナ背後からの地デジ電波もある程度、受信できるため、正面側とは別の電波塔から地デジ電波を受信できるなどの利点もございます。

価格面でも、シンプルな設計で古くからテレビアンテナとして生産されているため、現在では20素子通常モデルの実売価格で、メーカーや販売店にもよりますが、4,000円台から8,000円台程度。本体の価格、設置工事の費用とも、地デジアンテナ各機種の中で、もっとも低価格になります。

ただ八木式アンテナは受信性能に優れる古典的モデルである半面、現在ではいくつかデメリットも挙げられます。

第一の弱点は、屋根の上に立てられる大型で独特の形から、現在のデザイン性が高い住宅の外見や、周辺の景観に悪影響を与える点です。そのため景観地域では、景観条例により設置を制限される場合もある。アンテナの一部が隣家の敷地に侵入する越境問題、お住まいの太陽光パネルに影を落とす問題が生じやすいなどの難点も挙げられます。

第二の弱点は、やはり設計と設置場所から、天候や潮風、野鳥など自然環境の影響を受けすく、経年劣化が進みやすい点です。八木式アンテナの耐用年数は10年程度ですが、軽量化や素材の改良などが進んだ近年の高品質モデルでは実質15年程度になります。

この寿命を過ぎてもすぐ使用不能になることはございませんが、耐久力が低下し、角度の狂いや傾き、倒壊などのリスクが高くなります。特に台風銀座、豪雪地帯など気候が厳しいエリアでは、10年以内でもトラブルが生じることもあります。

総合して八木式アンテナは、日本国内でも地デジ電波を受信できるほぼ全域で使用でき、安定した地デジ受信を実現できるアンテナです。特に弱電界地域では、屋根の上に素子数の多い八木式アンテナを立てる以外に地デジアンテナ設置の選択肢がない場合もございます。

そのため安定した地デジ受信を重視される方や、アンテナ設置費用を抑えたい方にはオススメのアンテナですが、一方で住宅の見た目にこだわる方や、自然環境が厳しく、屋根の上の八木式アンテナではトラブルが予想される現場では、注意が必要となります。

なお八木式アンテナの基本設置工事をアンテナ工事業者に依頼する場合は、アンテナ本体や基本的な機材の価格を含め、20,000円から30,000円程度が料金の相場です。

なお当あさひアンテナでは、八木式アンテナの基本設置工事に、DXアンテナ製の高品質20素子モデル「UA20」本体を使用し、屋根馬、ステーなど基本的な部材と防水処理などもセットにして、税込み15,000円からでご案内しております。

他にも、各素子数モデルや後述する高性能アンテナ、ローチャンネル用、抗耐候モデルなどもご用意しておりますので、地デジ受信環境への適応から自然環境への対策まで、設置場所を含めて現場に最適の八木式アンテナ工事をご提案いたします。

八木式アンテナ本体や設置などに関しては、以下の各コラム記事でも詳しくご紹介しております。

・地デジテレビアンテナ界の最長老「八木式アンテナ(八木アンテナ)」とは?特長や設置位置、メリット・デメリットまで解説!

・地デジ「八木式アンテナ」に適した住宅の条件とは? アンテナ設置工事の特徴や種類を徹底解説!

・屋外用地デジアンテナは八木式アンテナが最強? 人気のデザインアンテナ、ユニコーンアンテナと特徴比較&おすすめの選び方紹介

・新築戸建てのテレビアンテナ工事費用を安くできて高性能の八木式アンテナとは? アンテナ種類の選び方や業者の料金相場を解説

・安く高性能な地デジ用UHFテレビアンテナの選び方は? 八木式アンテナの素子数や設置の高さ、業者の工事費用、料金相場も解説

八木式アンテナ設置法:住宅の屋根の上

八木式アンテナの設置で、今でも基本的でメジャーな方法が、屋根の上のマストへの設置です。

前述のように屋根の上にマスト(ポール、支柱)がある住宅を除けば、まず屋根の山型の頂点部に四脚の器具「屋根馬」を置き、そこにマストを立てます。そしてマストの先に八木式アンテナを設置し、屋根の四方からステンレスワイヤーなどのステー(支線)を伸ばし、適度な緊張でバランスよくマストや屋根馬まで張って、アンテナ全体を固定する形になります。

この方法のメリットは、地デジ受信にもっとも適した位置であるため、さほど緻密な位置や角度調整を行わなくとも、八木式アンテナの受信性能を最大に生かし、すべてのチャンネルの受信レベルをきちんと確保しやすく、360度の方向への角度調整も行いやすい点です。

一方で、屋根の上で目立ちやすい、風雨などにも影響を受けやすいなど、八木式アンテナのデメリットも強調される面もございます。

特に冬場、屋根の上に雪がつもる地域では、屋根の上の八木式アンテナが雪に埋もれる、落雪に巻き込まれるなどでダメージを受け、トラブルが生じやすくなるので、ご検討が必要です。

またアンテナの外観性に関しては、屋根の上でも外部から死角になりやすい位置を選ぶなどの対処法が考えられます。

当あさひアンテナでは、屋根馬を用いた八木式アンテナ設置で、通常は屋根の頂点にしか設置できないところを、水平器という機器を用い、屋根の傾斜に応じて屋根馬の脚を加工することで、斜面部にも八木式アンテナを設置できる技術力がございます。

この技術により、差し掛け屋根、片流れ屋根などでもマストによるアンテナ設置ができる他、屋根の上で八木式アンテナを可能な限り見えにくくする設置にもご対応いたします。

また屋根馬やマストの固定では、全体のバランスを計算しつつ、屋根の四方からステーを伸ばしてマストを固定した上、ステーの途中からもう一本のステーを伸ばし、屋根馬の脚も固定する工法で、がっちりとアンテナを固定できる施工を実施しております。

八木式アンテナはじめ、各種アンテナの屋根の上をはじめ、各位置への設置に関しては、下記のコラム記事でも詳しくご説明しております。

・なぜテレビアンテナは屋根の上に設置される? 新築戸建て各位置に取り付けるアンテナ種類や工事の流れ、費用の相場について解説

・戸建て住宅のテレビアンテナ取り付け工事で、アンテナを設置できる場所とは? その費用からメリット・デメリットまで徹底解説!

・一戸建て住宅へのテレビアンテナ設置工事で、アンテナ取り付けができる場所とは? 工事の費用や流れ、適した工事業者を解説!

八木式アンテナ設置法:壁やベランダ内外

八木式アンテナを住宅の壁面や、ベランダの内外に設置する工法もございます。

壁面やベランダ手すり部では、板状の固定部に、マスト固定アームやL字型マストがあり、垂直にマストを固定できる「サイドベース」という器具を利用します。

住宅の壁面でも最上部に近い位置では、アンテナ本体が屋根の上に突き出す形になるため、受信感度は屋根の上とほとんど差がなく、屋根への積雪の影響を避けやすくなる他、アンテナを目立ちにくくできる場合もございます。

また壁面でもやや低い位置や、ベランダの手すり部に設置する場合は、位置によっては八木式アンテナでも目立ちにくくなり、風雨などを避けやすくなることもございます。

一方、これらの位置では、現場に地デジ電波が届き、アンテナの先端を電波塔の方向へ調整できる側の壁にしか設置できない。周辺の障害物などに影響を受けやすくなり、地デジ受信レベルがやや低下しやすくなる。また壁への設置ではサイドベースを固定するため、壁面にビス穴を開ける必要があるなどのデメリットがございます。

なおベランダ手すりへの設置では、手すりを前後から挟むような設置具を用いるため、ビス穴を開ける必要は生じません。

また当あさひアンテナでは、ベランダ内部に十分な地デジ電波が届く現場であれば、ベランダ内部への地デジアンテナ設置にも対応できます。

この方法では、ベランダ内部の空間を一部、占有するものの、アンテナが外部から見えず、風雨なども避けやすくなる。またメンテナンスも行いやすいなどのメリットが生じます。

一方、生活の中で、アンテナに誤って触れることで、角度の狂いなどのトラブルが生じることもございますので、その点はご注意くださいませ。

他にも強電界地域であれば、8素子の小型で上下も薄い八木式アンテナを、ベランダの軒先に吊るす形での設置も可能になります。

八木式アンテナ設置法:高性能アンテナ設置

ここからは設置の場所ではなく、八木式アンテナ本体の種類についてご紹介いたします。

八木式アンテナには、Ⅹ字型の固定部の上下左右に素子パーツを配置した「高性能素子」を導波器に並べた、高性能アンテナと呼ばれる機種も存在します。

メーカーによってパラスタックアンテナ、高性能導波器モデルとも呼ばれる高性能アンテナは、20素子であれば実質74素子になる他、27素子、30素子などのモデルもあり、通常モデルの4倍近い受信性能を発揮します。

そのため微弱電界地域や、障害物の影響などにより、地デジ電波レベルが弱い現場でも安定した地デジ受信を実現できます。

ただ地デジアンテナは、各電界地域向けより素子数(相当)が高いものを使用すると、地デジ電波だけでなくノイズまで受信しやすくなり、かえって地デジ電波の品質が低下いたしますので、ご注意ください。

また高性能アンテナでは、5素子モデルなどでも通常の14素子程度の受信性能をもつため、各電界地域で八木式アンテナを小型化し、目立たなくすることもできます。

高性能アンテナのデメリットは、通常モデルより価格が割高になる。特に多素子モデルは大型で重量も増し、指向性も高くなるため、設置や角度調整が難しくなるなどの点が挙げられます。

高性能アンテナ(パラスタックアンテナ)については、以下のコラム記事でも詳しく解説しております。

・高利得、高性能な地デジ用パラスタックアンテナ徹底解説

八木式アンテナ設置法:ローチャンネル用アンテナ設置

各メーカーから販売されている八木式アンテナは、外観や素子数は同様のモデルでも「オールチャンネル用」「ローチャンネル用」に分類されるものがございます。

地デジ放送では、UHFの470MHzから710MHzまでの周波数帯を6㏈ずつ、13chから52chまで40の物理チャンネルに分け、そのエリアの各テレビ放送局にひとつの物理チャンネルを割り当てて放送しています。この物理チャンネルが、ご自宅のテレビで各放送局を選ぶ際の、チャンネル番号の由来です。

そしてこの物理チャンネルをすべて受信できるアンテナがオールチャンネル用。低い周波数帯しか受信できないモデルがローチャンネル用になります。

このローチャンネル用のアンテナは、素子の長さや間隔で、受信できる周波数帯を調整できる八木式アンテナにしか存在しません。そしてローチャンネル用のアンテナは、対応する物理チャンネルは最大で32chから36ch程度とメーカーやモデルによって異なりますが、対応チャンネルの受信感度は、オールチャンネル用よりも高くなるのです。

電波は周波数帯が低いほうが扱いやすいことから、日本国内の大半の電波塔では、ローチャンネル帯の物理チャンネルを用いています。そのようなエリアでは、ローチャンネル用の八木式アンテナを使うことで、より受信感度が高まるのです。この点も、八木式アンテナの受信性能が他機種より高くなる要因といえます。

なお、お住まいのエリアの電波塔から送信される物理チャンネルについては、総務省や各テレビ局などの公式サイトでも確認できますが、当あさひアンテナ等、アンテナ工事の専門業者にお任せいただければ、そのエリアに適したアンテナモデルをご提案いたします。

八木式アンテナのローチャンネル用について詳細は、以下のコラム記事でもご説明しております。

・地デジUHFアンテナのオールチャンネル対応とローチャンネル用とは? テレビが映らない原因と受信レベルを上げる対処を解説!

八木式アンテナ設置法:高耐候アンテナの設置

ここまででご説明した通り、八木式アンテナはその構造や設置位置から、受信性能が高いメリットと、設置した外観性、そして風雨などに弱いというデメリットが表裏一体のアンテナです。

ただ各メーカーも、八木式アンテナの受信性能を維持しつつ、主に対候性に関する弱点を抑えるべく、さまざまな高耐候型モデルを用意しております。

通常モデルに比べると価格はやや割高になりますが、例えばサビに強いステンレス製や表面加工による高腐食モデル。また特定の環境に対応する雪害用や塩害用のモデルなどがあり、お住まいの周辺環境に適したモデルを使用することで、屋根の上の八木式アンテナでも、経年劣化を大きく軽減することが可能になります。

お客様満足を大切に あさひアンテナ

人気のデザインアンテナ紹介と設置の選び方、注意点まとめ

デザインアンテナは地上波放送の地デジ化によって、主なテレビ電波がVHF(超短波)からUHFになったことにより、2009年(平成21年)頃より普及しはじめた、地デジアンテナの第二世代です。

メーカーによっては「平面アンテナ」「薄型アンテナ」と呼ばれ、主に高さ60センチ前後、幅は20センチから25センチ強。厚みは設置部を含め十数センチ程度の、住宅の外壁などへの取り付けを前提にしたパネル状のアンテナを指します。

正面(受信面)はパネルの表側で、受信性能は主に20素子相当と26素子相当です。他にも、受信性能は低くなるため強電界地域専用ですが、上記よりサイズが小さく、付属のスタンドで室内の窓際などに据え置きもできるコンパクトモデルも存在します。

デザインアンテナは、それまで地デジ用では唯一のテレビアンテナであった八木式アンテナの弱点を補える機種として登場しました。

そのメリットは、同モデルでもカラーバリエーションが豊富で、家の色調に合わせて壁面などに設置することで、住宅の美観や景観にほとんど影響しない点。

さらに機器部がケースに収まったアンテナを壁などに固定するため、雨や雪、強風など自然環境や災害にも強く、経年劣化が進みにくい。そのため角度のズレなどトラブルが生じにくく。寿命も15年から20年程度と長期化する点です。

そのため景観地域でも設置に問題がない。越境問題も生じない。太陽光パネルにも悪影響を与えないなど、八木式アンテナのデメリットをほとんど解消できます。

このようにメリットの豊富さから、デザインアンテナは地デジアンテナでも一番の人気機種になっていますが、一方で八木式アンテナに比べ、受信性能が低くなるデメリットも存在します。

デザインアンテナが素子を使用しない機種であり。半値幅も20素子相当で75度から86度とやや指向性が低い分、角度のズレには強いものの、半値幅内の受信性能がやや弱くなります。

総合して同じ20素子の八木式アンテナに比べ、デザインアンテナは20素子相当でも実際の受信感度はやや低くなり、デザインアンテナは基本的に強・中電界地域向けの機種になります。

そしてデザインアンテナの主な設置位置が、住宅の壁やベランダなど、屋根の上より低い点も、受信感度に大きく影響します。

例えば強・中電界地域でも、前述したように地デジ電波が遮られる高層ビルの近隣や住宅密集地などではデザインアンテナの設置が難しくなり、屋根の上でほぼ確実に受信感度を確保できる八木式アンテナの設置がオススメになります。

総じてデザインアンテナは、戸建住宅にとって魅力の多いアンテナですが、実際に安定した受信を確保できるかどうかは、現場の条件によって大きく左右され、設置できる現場が限定されます。そのためデザインアンテナ設置に当たっては、プロによる事前の正確な電波チェックが重要になります。

なお、アンテナ工事業者にデザインアンテナの基本設置工事を依頼する場合、アンテナ本体や基本の機材を含む料金の相場は25,000円から35,000円程度になります。

当あさひアンテナではデザインアンテナの基本設置工事について、高品質なDXアンテナ製20素子相当モデル「UAH201」。もしくは強電界地域専用のコンパクトモデルとして、業界最小クラスのマスプロ電工製、スカイウォーリーミニ「U2SWLC3」を、各カラーバリエーションと金具など基本設置具、白黒2色の同軸ケーブルをセットにして、税込み20,000円からでご案内しております。

他にも受信環境が悪いエリア向けに、26素子相当モデルもご用意しており、デザインアンテナをご希望のお客様には、現場の条件で可能な限りご対応いたします。

なおデザインアンテナ本体の特徴や設置方法、また設置の失敗を避ける注意点などは、以下の各コラム記事でも詳しくご説明しております。

・地デジ用テレビアンテナ一番人気のデザインアンテナとは? 価格から工事費用、料金相場、失敗しない業者の選び方まで徹底解説!

・業界最小デザインアンテナ!マスプロ電工「スカイウォーリーミニ」のメリット・デメリットとは? 失敗しない取り付け例も解説!

・新築戸建てテレビアンテナ設置におすすめのデザインアンテナとは? アンテナ種類の比較と選び方、業者の工事費用の相場まで解説

・デザインアンテナ設置にデメリット? 工事の失敗例、費用や特徴、選び方、ユニコーンアンテナとの比較を解説

・デザインアンテナ取り付けでテレビ視聴の失敗例とは? 工事の費用やメリット・デメリット、失敗しない設置方法の選び方まで解説

・地デジ放送テレビ用・デザインアンテナおすすめ機種の選び方は? 人気ランキングから業者の工事費用、価格の相場まで徹底解説!

・人気地デジアンテナ、デザインアンテナのメリットとデメリットとは? その失敗例から、適切な取り付け工事の選び方と費用を解説

・デザインアンテナでテレビが映らない、受信レベル強度が低い原因と工事の対処法は? 費用相場の安いおすすめ業者の選び方も紹介

デザインアンテナ設置法:住宅の壁面やベランダ

デザインアンテナの基本的な設置位置は、住宅の外壁やベランダの手すり部です。

この設置場所なら外観性、対候性など独自のメリットを最大に生かせますが、一方で、受信性能が弱く設置できる現場が限られるなどの特有のデメリットも生じやすくなります。

また十分な地デジ電波が届き、アンテナの正面側を電波の方向に調整できる側の壁面にしか設置できない。ベランダは別として、壁への設置では壁面にビス穴を開ける必要があるなどのデメリットも、他のアンテナ機種を壁に設置する場合と同様です。

そのため、特に受信感度が低くなりやすいデザインアンテナの設置では、精密な電波調査により、受信レベルに余裕がある位置を特定できる。また壁面への施工も丁寧に行う業者への依頼が重要です。

当あさひアンテナでは、テレビアンテナ設置前の電波調査とお見積もりを、現地への出張費やキャンセル料など、関連するすべての費用を含む「完全無料」で実施いたします。

弊社の電波調査では、専門知識の豊富なプロが高性能の機器を使用して、お住まいの各部屋や各位置で、綿密に電波の状況を確認いたします。例えばデザインアンテナでは、設置が難しいと思われる現場でも、壁面での綿密な調査により、受信レベルが高い特定のポイントを見出し、設置を実現できた例もございます。

また壁面へのデザインアンテナ設置では、すべてのチャンネルが安定して受信できる位置を特定した上で、極細ビスを用い、壁面へのビス穴には変性シリコンを充填する丁寧な施工で、壁の腐食などを防止する丁寧な施工を実施いたします。

デザインアンテナ等、各種アンテナの壁面、ベランダなどへの設置に関しては、以下の各コラム記事にも詳しい解説がございます。

・地デジや衛星放送用BS/CSテレビアンテナのベランダ設置や壁面取付の方法は? デザインアンテナ失敗例や必要な端子も解説

・壁面に設置できる地デジ用テレビアンテナとは? デザインアンテナなど壁に取り付けられる全アンテナと工事費用、失敗例など解説

・地デジ、BS/CSテレビアンテナを住宅の壁面に設置する方法とメリットや注意点とは? 壁面取付に適したアンテナ機種も解説!

デザインアンテナ設置法:住宅の屋根の上

デザインアンテナの多くのモデルは、背面の設置部でマスト状の部分に固定し、そこを軸に左右へと角度調整する構造です。そのため八木式アンテナと同様、屋根の上のマストに固定されるケースもございます。また差し掛け屋根など、屋根の上に壁のような部分があれば、その位置に固定もできます。

これらの方法は高さを確保できることで、壁などに比べると受信感度を確保しやすくなる半面、特にマストへの設置では、目立たず住宅の見た目に調和する、風雨などに影響されにくいといった、デザインアンテナのメリットがやや損なわれてしまいます。

デザインアンテナの場合、八木式アンテナに比べると本体の形状から、マストへの固定でも見た目への影響、自然環境に受ける影響はやや抑えられる一方、やはり八木式アンテナには受信感度が及ばない点にもご注意ください。

デザインアンテナ設置法:屋内空間への設置

デザインアンテナの特性として、現場の条件が許せば、コンパクトモデル以外でも、住宅の屋根裏、天井裏など、屋内空間に設置できることもございます。

これは地デジ電波が、一般的な住宅であれば、電波を反射、吸収する素材が使われていない限り、多少の減衰は起こりますが、屋根や壁、窓を通り抜けて住宅内に届くためです。

屋内設置のメリットは、お住まいの外観、外装にまったく影響しない。アンテナ本体も風雨などから守られ、メンテナンスフリーで寿命が大幅に長くなる。また屋根裏設置では、高さを確保でき屋外の壁より受信感度が向上するケースもあるなどの点です。

屋内設置が可能な条件は、まず元の地デジ電波レベルが強い強電界地域で、住宅にアルミ箔など金属素材や、コンクリート、ウレタンの断熱材などが使われていない。また屋根の上の太陽光パネル、冬場の積雪など、屋内への地デジ電波を遮る要素が少ないことです。

また屋根裏や天井裏でデザインアンテナ設置のスペースを確保できること。屋根裏などの空間に出入りできる点検口があることも必要です。

なお、デザインアンテナの屋内設置は、アンテナ工事業者によっては、基本設置工費の他に追加工費が発生する事もありますが、当あさひアンテナでは、デザインアンテナの屋根裏、天井裏への設置も、追加工事費用はご無用、上記の基本設置工事費のみでお引き受けいたしております。

地デジアンテナの屋内設置に関しては、以下の各コラム記事でも詳しく解説しております。

・徹底解説!屋根裏や天井裏にテレビアンテナは設置できる?

・徹底解説・地デジテレビアンテナを屋根裏設置する工事のメリットとデメリット、施工費用、取り付け可能な条件と対応業者は?

・室内設置におすすめ地デジテレビアンテナの選び方とは? 人気デザインアンテナ屋根裏取り付けで失敗しない工事方法、費用を解説

新築におすすめ、ユニコーンアンテナの選び方とは?

地デジアンテナの第三世代に当たるユニコーンアンテナとは、2017年(平成29年)に、マスプロ電工より発売された、特定の地デジアンテナ機種「U2CN」を指し、その名称は同社の登録商標です。

上記した平面アンテナの機種名として「デザインアンテナ」の名称を使用しているマスプロ電工では、このユニコーンアンテナも、外観性からデザインアンテナのカテゴリーに含めていますが、その形状や特徴は、平面アンテナとは大きく異なります。

ユニコーンアンテナとは、高さは約67センチ、直径12センチから14センチ程度のほぼ円柱型のアンテナです。受信性能は20素子相当のみで、本体の色はマットな質感の「ウォームホワイト(WW)」「ブロンズブラック(BB)」の二種類になります。

ユニコーンアンテナはマストの先に立てる形で固定され、受信面(正面)は、円筒形の下部に機種、社名などのロゴがある側になります。直径は正面側を中心にやや左右に広く、正面の正反対に当たる裏面は平たくなっています。

このロゴがある下部のカバーが扉のように開き、内部にマスト固定部や同軸ケーブルの接続端子があります。ユニコーンアンテナの設置は、基本的に屋根の上や壁面などに設置したマストの先に当たり、アンテナ本体が屋根の上から突き出すように固定されます。

アンテナの角度調整は、固定したマストを軸に、アンテナの正面側を電波の方向へと調整する形になり、ほぼ360度の方向に対応できます。

ユニコーンアンテナの特徴は、住宅内でも受信環境に恵まれる高い位置に設置しても、スタイリッシュな形状で、住宅の見た目や景観に悪影響を与えにくい点。そして機器部やマストの接続部、ケーブル接続部をカバー内部に隠せて、雨風や雪などが通りぬける形状から、気候、天候などの影響による経年劣化が進みにくく、トラブルも生じにくい点です。

他にも、景観地域でも使用できる可能性が高い。越境問題も生じにくい。太陽光パネルにも悪影響を与えないなど、総じて形状や設置法は異なっても、デザインアンテナとほぼ同じメリットを得られます。

その耐用年数(寿命)は、最新機種のため正確には不明ながら、やはりデザインアンテナと同等と考えられます。

そしてデザインアンテナにはないユニコーンアンテナ最大の特徴が、本体を高い位置に設置するため、デザインアンテナより受信感度が向上する点です。

基本的な方法でユニコーンアンテナを設置した場合の受信性能は、同じマスプロ電工製、20素子相当のデザインアンテナを、受信環境のいい壁面に取り付けた場合と同等です。

ただ上記でご説明した通り、デザインアンテナの壁面やベランダへの設置では、強・中電界地域でも高層建築の付近や住宅密集地をはじめ、地デジ電波が遮られる環境では取り付けできないケースも出てきます。

しかしユニコーンアンテナでは高さを確保できるため、まったく同じ現場でも障害物の影響を避けることができ、ほとんどの場合、安定した受信を実現でき、問題なく設置できるのです。

またユニコーンアンテナは高い位置のマストに固定されるため、マストの下部にBS/CSアンテナをまとめて設置できる点もメリットと言えます。

つまりユニコーンアンテナは、デザインアンテナのメリットを保持しつつ、高所に設置されることで、より多くの現場に対応できるようになった、デザインアンテナの進化系ともいえます。

一方、ユニコーンアンテナのデメリットは、20素子相当のみで半値幅は83度から93度と、デザインアンテナよりさらに半値幅が広く、受信面も狭いことから、本体の受信性能が特に優れるわけではない点です。

したがって同じく屋根の上に設置されても、20素子の八木式アンテナに比べると受信性能は低くなります。そのためユニコーンアンテナは基本的に強・中電界地域向けの機種であり、弱電界地域など屋根の上でも地デジ電波レベルが弱いエリアでは、使用できないケースもありますので注意が必要です。

他にも、現時点では地デジアンテナの最新機種になるため、本体価格、設置工事費が、他の機種に比べると高額になる。純和風建築などお住まいの様式によっては、アンテナのモダンな形状とマッチせず、住宅の外観性に悪影響があるなどのデメリットも存在します。

なお、主なテレビアンテナ工事の業者に、ユニコーンアンテナの基本設置工事を依頼する費用の相場は、33,000円から40,000円程度になります。

そして当あさひアンテナでは、白、黒のユニコーンアンテナ本体と、本体色に合わせた色の同軸ケーブル、設置具などを含めた基本設置工事を、現在「キャンペーン価格」にてご提供しております。詳しくは弊社フリーダイヤルやメールフォームまで、お気軽にお問い合わせくださいませ。

ユニコーンアンテナ本体の特徴や設置方法などについて詳しくは、以下の各コラム記事でもご紹介しております。

・地デジアンテナの最先端、ユニコーンアンテナとは? 特徴、メリット、工事費用の相場まで徹底解説!

・外見、寿命、性能すべて優れるテレビアンテナ・ユニコーンアンテナとは? 特徴とメリットデメリットから設置工事の料金まで紹介

・ユニコーンアンテナの特徴と評判、設置工事の費用とは? 地デジ用アンテナ各機種のデザインとメリット、失敗を避ける方法を解説

・台風対策に最適!地デジ「デザインアンテナ」と「ユニコーンアンテナ」とは?

ユニコーンアンテナの設置法

上記の通りユニコ―アンテナは、本体を屋根の上の高い位置に設置することで、受信性能が向上する点が最大の特徴になります。

そのため設置の方法も限られ、標準として住宅の屋根の上に、屋根馬などで固定したマストの先に設置する。または破風板(屋根の張り出し部)や、壁でも屋根に近い高さの位置にサイドベースを固定し、そのマストの先にアンテナ本体を取り付ける形のみになります。

この二種類の設置方法に大きな差はございませんが、主にお客様のご要望、および現場の条件でより受信レベルが安定する位置を選ぶことになります。

また雪が多く、屋根の上に積雪があるエリアでは、屋根の上の積雪による影響を避けるため、壁面や破風板などへの設置が適しています。ただサイドベースによる設置では、デザインアンテナ設置と同様、住宅の壁面などにビス穴を開けることになるため、注意が必要です。

当あさひアンテナでは、ユニコーンアンテナの設置についても、受信環境や外観性などから、最適の位置を割り出してご提案することはもちろん、屋根の上や壁面への設置についても、八木式アンテナ、デザインアンテナと同様の丁寧な施工をお約束いたします。

地デジアンテナの種類別おすすめ設置方法・まとめ

新築の一戸建て住宅で、設置される主な地デジアンテナと、設置方法のパターンは以上の通りです。

お客様のご自宅にて、実際に取り付けされたい機種、設置位置などはございましたでしょうか?

なお衛星放送用のBS/CSアンテナや、アンテナ工事のおすすめ業者の種類などの情報については、長くなりますので、以下の各コラムの内容をご参照くださいませ。

・BS/CSアンテナの設置方法と工事費用の目安

・衛星放送用BS/CSアンテナの種類と性能とは? 地デジテレビアンテナとの違い、設置工事の方法から機種の選び方まで解説!

・新築などの家屋でテレビアンテナ工事を頼む際のおすすめ業者はどこ? 依頼の流れから費用の相場まで、業者の選び方を徹底解説!

・アンテナ工事会社のおすすめの選び方!業者別の特徴や費用相場を比較&解説

・業種別・アンテナ設置工事の標準価格と対応できる工事

・テレビアンテナ工事の専門業者は他の業者とどう違う? 技術から費用の相場まで比較しておすすめ業者の選び方を徹底解説!

本文でご説明したアンテナ設置方法のうち、八木式アンテナの屋根上設置など、基本的な取り付け方法を除く、細かな電波調査や施工技術が必要な工事については、一般的な家電量販店、ホームセンターなどのアンテナ工事を担当する、エアコン工事など各種の電気工事を総合して請け負う下請け業者ではなく、アンテナ工事に特化した実績と経験の豊富なプロである、当あさひアンテナのような優良な専門業者にご依頼になることがオススメです。

弊社では、本文でご説明した通り、現場での電波調査、お見積もりを、各種費用を「完全無料」でご案内いたしており、緻密な電波調査による判断で、どのアンテナ機種、設置位置でも、現場で可能な限り、安定した受信を実現できる位置を割り出して、業界最安に挑むお見積り金額でご提案いたします。

さらに他業者、他社との相見積。またお見積から当日のご契約で、即日工事にもご対応いたしますので、お引っ越し前にアンテナ工事を行うタイミングもスムーズにお選びになれます。

実際の施工品質も、すべて弊社の社員スタッフであり、多数の工事をこなした優秀なアンテナ職人による、信頼と低コストの完全自社施工で手掛け、仲介手数料など中間マージンをカットしつつ、シンプルな地デジアンテナ設置であれば時間は最短30分程度、複数のアンテナや周辺機器などの設置を含む施工でも、通常の現場であれば2時間以内と、丁寧で高品質かつ迅速なスピードで行います。

もちろん工事の仕上がりも、本文でご説明した通り、安心感ある受信感度を大前提に、アンテナのしっかりした設置、また見た目に関しても、屋根裏の配線や機器など、弊社モットーでもある「目に見えないところも綺麗に」に則り、技術への自信と誇りにも届く責任を持った施工をお約束いたします。

工事後の料金のお支払いは、現金ではなく、クレジットカードなど各種カードや電子マネーによるご決済にもご対応しており、お客様には余計なご負担、お手間をおかけしません。

さらに弊社では工事後の保証、アフターフォローとして、業界最長クラスである、工事完了から10年の保証期間をご用意しており、施工後もアフターサービスで長期にわたるご安心とご満足をお約束いたします。

さらに当あさひアンテナでは現在「大感謝祭」として、弊社へのアンテナ工事と、弊社を介して超高速インターネット光回線へお申込みこみいただくことで、光回線の業者から75,000円。弊社から10,000円の最大「85,000円」のキャッシュバック・キャンペーンを実施しており、地デジ、BS/CSアンテナ設置、光回線の乗り換え費用などを合わせても、実質で最大「0円」で実施していただけます。

ご新居での新規アンテナ設置から、現在のお住まいで古いアンテナの撤去、処分と交換、故障や不具合の修理など、あらゆるアンテナ工事のご相談は、まずは当あさひアンテナのフリーダイヤルへのお電話、メールフォーム、LINEアカウントまで、お気軽にご連絡、ご相談いただければ幸いです。

アンテナ本体 型番

  • デザインアンテナ

    型番:UAH201(最新モデル)
    (同軸ケーブル:白か黒の2色のうち、おすすめは外壁になじむ色)

    工事費込み 25,000円(27,500円税込)

    カラーバリエーションはオフホワイトライトブラウンスーパーブラックブラックブラウンの4色から現場で選択することが可能です。同じUHF20素子相当のデザインアンテナを比較した場合、業界トップクラスの受信性能、高利得を誇る大手DXアンテナ社製。本体の厚みはわずか119mm、サイズは高さ590mm×幅220mmで業界最小クラス。コンパクトサイズのため狭い屋根裏や天井裏などへの取り付けも最適。壁面に取り付けの場合は、極細のビスを6箇所打ち込んで金具を取り付け、金具にガチャンと本体をはめ込みボルトを締めるだけの簡単施工が可能なため建物へのダメージを極力軽減できます。ブースターが必要な場合はUAH201の背面にスッキリ取り付けられる構造になっており、表にブースターが露出しないので外観もキレイに保てます(弊社では電波状況が悪くない限り、なるべくブースターも屋内の、分配器の近くに隠してしております)。修理の場合、ブースター内蔵タイプのデザインアンテナとは異なり、ブースターだけの交換をできるメリットがあります。太陽光発電システムや片流れ屋根で屋根上に屋根馬を立てられず昔ながらの八木アンテナを設置できない住宅にも最適。耐風速(破戒風速)50m/sですが、屋内や外壁など、強風の影響を受けにくい取り付け位置と形状をしているため、災害にも強いアンテナとなっております。当店人気ナンバー1の地デジアンテナでございます。

  • 八木アンテナ

    型番:UA20(最新モデル)
    工事費込み 22,000円(24,200円税込)

    その昔、八木秀次博士が発明した形状(魚の骨のような形状)からマイナーチェンジを繰り返し洗練されたフォルムとなり、中・弱電界エリアにも対応可能な安心のDXアンテナ社製。UHF20素子アンテナの性能で、吹きさらしで障害物の少ない屋根上に設置することが多いため利得が高くなっております。万が一、壁面や屋内でデザインアンテナを取り付けられない物件 にも最適。従来の鉄製の太いワイヤーとは異なり、ステンレス製の丈夫で錆びにくいワイヤー(支線)を採用。アンテナマストから屋根の四隅に向けて4本の支線を張り巡らせ、さらに張り巡らせた支線の途中からも屋根馬に向けて4本の支線をバランスよく張り、合計8本の支線で頑丈に設置しております。サイズは51.8cm×34cm×101.4cmとなっており、VHF(アナログアンテナ)と比較して、大幅なサイズダウンと軽量化がなされています。しかも耐風速(破壊風速)50m/s。地デジ放送が始まる前の時代より、屋根上に設置するアンテナは災害に強くなっていると言えるでしょう。当店で人気ナンバー2の地デジアンテナでございます。

  • 2K4K8K対応 BS/CS110度アンテナ

    型番:BC45AS(最新モデル)
    工事費込み 18,000円(19,800円税込)

    2018年12月1日以降、実用放送開始予定の4K8K衛星放送(NHKのみ4K&8Kを同時配信)に備えてオールマイティーなDXアンテナ社製のBC453をBS放送、CS放送をご覧になりたいすべての方へ提供しております(大規模な集合住宅は例外)。従来の2K専用BS/CS110 度アンテナと同じでサイズで円盤の直径は45センチ。そうでありながら、電送周波数の帯域が広いため、従来のフルハイビジョン(2K放送・約200万画素)からスーパーハイビジョン(4K放送・約800万画素/8K放送・約3,300万画素)まで受信可能です。「大は小を兼ねる」と言えます。2020年のオリンピックに向けて4K8Kの実用放送がますます拡充されるということが総務省より発表され、各メーカーの4K8Kテレビは増産がはじまり、その価格も落ち着いてきました。そのような状況のなか、あさひアンテナにも2K4K8K対応BS/CS110度アンテナの問合せが数多く寄せられております。最新式のアンテナでも、大量仕入れでコストをおさえて仕入れておりますので、低価格を実現できました。