【初心者向け】2025年BSアンテナブースター完全ガイド!BS/CS用ブースターの必要性、設置方法、人気製品の比較まで
2025年(令和7年)現在、お住まいにBS/CSアンテナを設置して、BS放送をはじめとする衛星放送をご覧になっている方も多いことと思われます。特にBS/CSアンテナを設置するだけで視聴できるBS放送は、衛星放送の中でも気軽に視聴できる放送です。
しかしBS放送をご視聴になっている際に、テレビの映像が急に乱れたり、エラーコードが表示されて映らなくなったりするというご経験はございませんか?
衛星放送の画面の乱れにはさまざまな要因が考えられますが、中でも発生することが多い主な要因のひとつに「電波レベルの弱さ」が挙げられます。
この記事では、衛星放送の映りが悪い原因を徹底的にご説明して、映像の乱れを解消する手段として有効な「衛星放送(BS/CS)用のアンテナブースター」について、 初心者の方にもわかりやすく解説してまいります。
年間施工実績6000件を誇る当あさひアンテナが、専門知識と豊富な施工経験に基づき、ブースターの必要性から選び方、設置方法までを解説し、お客様の快適なBS放送ご視聴をサポートいたします。
ブースターの知識がない方から機種選びに迷っている方、またDIYでのブースター設置に挑戦したい方も、 ぜひ本記事をご参考に、BS放送を快適にご覧になれる生活を手に入れてくださいませ。
BS放送、CS放送の映りが悪い原因とは?ブースターは本当に必要か?
ご自宅のテレビで、衛星放送の映像がブロックノイズなどで急に乱れる、エラーコードが表示されて映らなくなるなどの経験はないでしょうか?
もしかしたら、それはご自宅のBS/CSアンテナで受信できている、衛星放送の電波が弱まっていることが原因かもしれません。
BS/CSアンテナのよくあるトラブル:原因を特定しよう
衛星放送であるBS放送、CS放送の映りが悪くなる原因には、さまざまな要因が考えられます。まずはよく起こりうるトラブルと、その原因を特定することが先決です。
以下に、トラブルの症状と考えられる原因を一覧でまとめました。
トラブル | 考えられる原因 |
---|---|
映像が乱れる、ノイズが入る | アンテナ受信レベルの低下 アンテナケーブルの劣化 障害物など周辺環境の影響 |
特定のチャンネルだけ映らない | アンテナ角度のズレ テレビのチャンネル設定の問題 |
衛星放送がまったく映らない | アンテナ本体の故障 ケーブルの断線や接触不良 テレビ側の故障や設定ミス |
BS放送、CS放送がまったく映らなくなったときには、テレビが自己診断で原因を判断し、画面に表示する「エラーコード」を参考に原因を探ってみてください。テレビ放送の画面トラブルには、ご自宅での対処で直せるもの、ご自宅では対処が難しいものがありますので、原因に適した対処を取ることが重要です。
なお、テレビ画面に表示される「E201」などのエラーコードの意味、またエラーコード別のトラブル対処法については、以下の各コラム記事で詳しく解説しております。
・アンテナ受信トラブルでテレビ画面に「E201」などエラーコードが表示されて映らない問題の原因と解決する対処の方法とは?
・テレビアンテナで地上デジタル放送が受信できない際の修理とは?E201などが表示されて映らない原因と工事費用の相場を解説
・突然テレビ画面が映らなくなったら解決の方法は? 音は出る、E201などエラーコード、アンテナ受信など原因別の対処法を解説
原因別対策:ケーブル、アンテナ、周辺環境などの最適な解決策
BS放送をはじめとする衛星放送や地デジ放送のテレビ画面が乱れる、映らない原因が特定できたら、それぞれの原因に合った対策を講じてください。
主な原因別の対策は、以下の一覧表にまとめてあります。
原因 | 対策 |
---|---|
アンテナの受信レベル低下 | アンテナの向きを調整する。 ブースターを設置する。 アンテナ本体の不具合や老朽化を確認する。 |
アンテナ角度のズレ | 上記の項と重なりますが、BS/CSアンテナは静止衛星のある東経110度(南西上空)に、地デジアンテナは近隣の電波塔の方向へ適切な角度で固定する必要があります。特にBS/CSアンテナは上下、左右の角度調整が非常に重要で老朽化や強風、地震などで角度が少しでもずれると、アンテナの受信感度が大きく低下します。 |
ケーブルの劣化や不具合 | 新しいケーブルに交換する。 ケーブル接続部の接続不良などを確認する。 |
周辺環境の影響(電波を遮る障害物など) | アンテナの設置場所を受信に適した位置に変更する。 アンテナの前方にある障害物を取り除く。 |
チャンネル設定の誤り | テレビのチャンネル設定を再設定する。 |
アンテナの故障 | アンテナの修理、もしくは交換する。 |
ケーブルの断線 | ケーブルを交換する。 |
テレビ本体の設定ミス |
なお、BS放送などの衛星放送の画面が乱れても、地デジ放送は問題なく視聴できる。もしくはその逆のケースも起こり得ます。これは、衛星放送、地デジ放送の電波の送信元が、それぞれ宇宙を漂う人工衛星、地上の電波塔と大きく異なる上、送信される電波の種類も、それを受信するご家庭などのアンテナの種類も異なるためです。
したがって、どちらか一方の電波やアンテナ、配線部などに問題が生じている場合には、衛星放送と地デジ、どちらか一方の放送のみに不具合が生じることも十分にあり得ます。
以下の各コラム記事では、BS放送などの衛星放送を中心にした、テレビ映像の不具合の原因と、その対処法について詳しく紹介、解説しております。
・テレビ画面の乱れでアンテナを修理する前に自分でできる対処の方法を解説。業者に工事を依頼する費用の相場も紹介【最新版】
・電波障害? テレビが映らない原因はアンテナトラブル? 確認と対処法
・地デジやBS/CSアンテナで受信感度が落ち突然テレビが映らなくなる原因、受信レベルを上げ映るよう解決する対処法の工事は?
・テレビアンテナの受信レベル低下で地デジやBS放送が突然、映らなくなる原因と、受信感度を上げて解決する工事など対処法とは?
・BS・CS放送がテレビで正しく映らない原因と対処法・アンテナの受信から工事を解説
・自宅で衛星放送のBS放送が映らない原因と対処法とは? テレビ本体やBS/CSアンテナの調整、修理で解決する方法を全解説!
・地デジ放送は映るのにBS/CS衛星放送が映らない場合の対処法
・BS/CS衛星放送は映るのに地デジ放送が映らない場合の対処法
・衛星放送用BS/CSアンテナの受信レベルが急に低くなりテレビ放送が映らない原因とその対処方法、アンテナレベル確認を解説!
・BS放送、CS放送の衛星放送が映らないアンテナトラブルの原因とその対処法について、ご自宅でも可能な方法をFAQで徹底解説
・テレビ本体の不具合・故障とその原因、症状別の対処法と修理費用
ブースター設置は最終手段?導入前に確認すべきこと
テレビ電波の弱さによりテレビの画面が乱れている場合に、有効な対策となるのが、本コラムの主題である「ブースター」を設置することです。
ただ、どのようなテレビ画面の乱れでも、ブースターを設置すればすべて解決とはいかない場合もあります。というのも、ブースターはあくまでアンテナが受信した電波を増幅させる装置であり、周辺の電波状態やアンテナ本体のトラブルで十分な電波が受信できていない、またブースター以外の配線部やテレビ本体のトラブルで映像が乱れる場合には、ブースターで電波を増幅しても適切な効果は得られない場合があります。
またブースターは、アンテナから届く衛星放送、地デジのテレビ電波だけでなく、混入するノイズ(無関係な雑音となる電波。この割合が多くてもテレビ画面が乱れる原因になる)も増幅してしまう性質があるため、この点も注意が必要です。
特にBS放送(衛星放送)の画面の乱れなどの問題で、ブースターの設置を行う前には、主に以下の点を確認することが重要です。
- BS/CSアンテナの向き:BS/CSアンテナの角度が人工衛星の方向からズレていると、そもそもアンテナで受信できる伝播レベルが極端に低下するため、ブースターを取り付けても効果は期待できません。まずはアンテナ角度を再調整してください。
- ケーブルの状態: アンテナから各部屋のアンテナコンセントまで。またアンテナコンセントからテレビなどの機器を接続するケーブルが劣化している場合は、電波が途中で途切れる、また漏洩やノイズの混入などが起こります。この場合も、ブースターを取り付ける前にケーブルを新しく、衛星放送や4K8Kの衛星放送に対応できる品質のものに交換してください。
- 周辺環境:特に衛星放送の電波は障害物に遮られやすく、BS/CSアンテナを向けた方向に建物などはもちろん、樹木や枝が伸びる、洗濯物が干されるなどしても、電波が遮られて十分な受信ができなくなります。この場合は、アンテナの設置場所を変更するか、障害物を取り除くことを検討してください。
これらの対策を講じても、衛星放送の画面に改善が見られない場合に、ブースターの導入を検討してください。
BS/CSアンテナブースターとは?仕組み・効果・選び方を徹底解説
ブースターの仕組み:テレビ電波を増幅するってどういうこと?
ブースターとは、お住まいに設置されたテレビのアンテナが受信する電波の強さ(レベル)を増幅する(より強くする)装置です。
地デジ放送の場合、日本国内に数多く設置された電波塔の先端から、周辺エリアに電波を送信する「地上波放送」にあたり、使われている電波が、空間で減衰しやすいUHF(極超短波)のうち、470MHz(メガヘルツ)から710MHzまでの周波数帯であるため、日本国内でも電波塔からの距離や、電波を遮る障害物などの周辺環境など、各エリアや周辺環境によって、その場で受信できる電波レベルに大きな差が出やすくなります。
さらに地デジ電波レベルは、電波が伝わる空間の気候、また天候などにも大きな影響を受け、電波レベルが変動しやすくなります。
さらにもう一点、現在の戸建て住宅の場合、住宅内に複数のテレビを設置することが一般的になっています。この複数台のテレビを設置するにあたっては、アンテナからケーブルを通じて送られる電波の配線部で、途中に「分配器」と呼ばれる機器を設置して、複数のケーブルに電波を分配する形になります。
この分配器は、アンテナ側から入力された電波レベルを、複数の出力ケーブルへと等分に分配する機器です。つまり、例えば電波を四カ所の部屋へと四分配する場合は、入力された電波レベルを四分の一のレベルに分けて、四本のケーブルへと出力する形になります。
したがって、住宅内の各部屋に送られる個別の電波レベルは、アンテナが受信した電波レベルを、分配数で割った何分の一になります。さらにテレビ電波は、アンテナで受信されてから、ケーブル配線や機器などを伝送される際にも、徐々に減衰が生じます。
地デジ放送の場合、テレビなど受信機器のチューナーに到達した時点で、地デジ放送を安定して映し出すために必要なレベルは、電波の強さなどを示す「㏈(デシベル)」の単位で、34dBから89dBの間です。この数値より電波レベルが低すぎても強すぎても、地デジ画面の乱れなどの問題が生じます。
BS放送、CS放送など衛星放送の場合も、この数値に大きな違いはありませんが、特に地デジ電波は、アンテナで受信する時点の電波レベルが気候、天候の影響で変動しやすいことから、屋内の各テレビのチューナーに届く時点で、電波レベルが47dBから81dBの間、最低でも40㏈以上になるよう調整されます。
さてBS放送、CS放送など衛星放送の場合は、宇宙空間で地上から見て上空の一点に静止して見える人工衛星(静止衛星)から、地球上の日本全域に、12GHz前後と非常に周波数帯が高く、性質が光に近い電波(12GHz帯)を送信しています。
そのため地デジ電波に比べると、日本国内で受信できる電波レベルに大きな差が生じにくく、衛星放送用のBS/CSアンテナ(パラボラアンテナ)では、安定した受信レベルを確保しやすくなっています。日本国内でも静止衛星からの距離が遠くなる北部、南端部、離島部など一部エリアでは、距離による減衰から衛星放送の電波レベルがやや弱まりますが、このようなエリアでは、通常より受信性能の高いやや大型のBS/CSアンテナを使うことで対応できます。
ただ衛星放送の電波も、BS/CSアンテナで受信した後、ケーブルなどの配線部や機器を通過することで、徐々に減衰が生じます。特に衛星放送の電波は、BS/CSアンテナで受信された後、アンテナのコンバーターによって、ケーブルで送信しやすいMHz帯の電波に変換されますが、この際、BS放送、CS放送とも、従来の主な2K放送チャンネルに使われる右旋円偏波は1032MHzから2072MHzの周波数帯に、2018年(平成30年)に、BS放送のNHK、広域民放用の4Kチャンネルを除く、新4K8K衛星放送用に新しく導入された左旋円偏波は2224MHzから3224MHzに変換されます。
電波は周波数帯が高いほどケーブル送信中に減衰が生じやすいため、BS/CSアンテナで2K衛星放送(右旋)や4K8K衛星放送(左旋)を受信するためには、アンテナ本体のほか配線部のケーブル、各種機器もそれぞれの周波数帯に対応できるものが必要です。いずれにせよ衛星放送の電波は、地デジ電波に比べてケーブル送信中の減衰が生じやすく、特にケーブル配線部が長い場合は、テレビに届くまでの減衰量が大きくなります。
また衛星放送の電波も、分配器を通すと個々の分配先で分配数に応じて、アンテナから送られる電波レベルの数分の一になります。電波レベルを示す㏈の数値は常用対数で示され、数値が10上がると、元の電波レベルの10倍のレベルを示すため、多少の分配で電波レベルが大きく下がることはありませんが、それでも分配数が多く、ケーブル配線が長いような現場では、衛星放送や地デジの電波がテレビなどのチューナーに届いた時点で、必要なレベルを下回ってしまい、衛星放送や地デジのテレビ画面が乱れる、映らないといったトラブルが生じる可能性があります。
このように、地デジであれば、そもそも受信できる地デジ電波レベルが弱い。また住宅内で電波を分配する数が多い、アンテナからテレビまでのケーブル配線部が長いなどの理由で、個々のテレビに届く電波レベルが弱くなる場合に、ケーブル配線部の途中に設置され、電波レベルを増幅する役割を果たすのが「ブースター」という機器なのです。
地デジ電波の場合であれば、中電界地域(80㏈から60㏈)や弱電界地域(60㏈以下)など、アンテナで受信できる電波レベルが弱いエリア。また地デジ、衛星放送とも、お住まい内での分配数が多い、ケーブル配線が長いなどの理由で、テレビに届く電波レベルが弱まる可能性がある場合に、このブースターを設置して電波レベルを増幅することにより、その住宅で必要な電波レベルを確保するのです。
つまりブースターとは、特に複数台のテレビを設置する戸建てのお住まいで、各テレビに届く地デジ、衛星放送の電波レベルを安定させ、テレビ映像の乱れを抑え、安定した視聴を可能にする重要な機器と言えます。
ブースターの効果:どんな時に導入すべき?メリット・デメリット
お住まいのテレビアンテナ設備にブースターが必要であるかどうかは、お住まいの地デジ、衛星放送の受信環境や、お住まいに設置されているアンテナ機種、配線部の構造などによって異なります。
しかしBS放送やCS放送だけでなく、地デジ放送も含めて、以下のようなケースに当てはまる場合は、ブースターの導入を検討する価値があるといえます。
- テレビ放送の映りが悪い:テレビ画面にブロックノイズが入ったり、フリーズが生じたりする。また「E201」「E202」「E203」などのエラーコードが表示されてテレビ放送が映らなくなる場合は、テレビに届いている衛星放送、地デジ放送の電波が弱まっている可能性が高くなります。
- 複数のテレビでBS放送、CS放送などを視聴している:上記の通り、分配器を通すと、分配数に応じて電波が分配されて、各テレビに届く電波レベルが弱まります。一般的に衛星放送、地デジ放送とも、お住まい内にて三台以上のテレビで視聴する場合には、ブースターによる電波の増幅が必要になります。
- アンテナからテレビまでの距離が長い:アンテナからのケーブル配線部が長くなるほど、電波の減衰によりテレビに届く電波が弱まるのも、前述の通りです。そのため、アンテナから遠く、一部の部屋で地デジや衛星放送の画面が乱れる場合には、対応するモデルのブースターがおすすめになります。
- 特定の季節や天候が悪い際にテレビの映りが悪くなる:衛星報道や地デジの電波は雨や雪などに吸収されて電波が弱まりやすいため、特に地デジアンテナの受信性能がやや弱い場合などには、受信できる電波レベルが住宅内での必要なレベルを下回り、テレビ画面が乱れる場合があります。この場合も、ブースターの設置が有効な対処になります。なお衛星放送の場合は、雨や雪の粒が12GHz帯の電波の波長である25ミリにちかい豪雨、大雪の場合には、電波の吸収や乱反射が激しくなり、一般のご家庭向けBS/CSアンテナ(45型)での受信が難しくなる「降雨減衰」「降雪減衰」が生じることもあります。この降雨・降雪減衰への対策は、天候の回復を待つか、やや大型で受信感度の高いBS/CSアンテナを使用することになります。
ブースターを導入することにより、上記のような問題が改善され、快適なBS放送(衛星放送)の視聴を実現できます。しかし一方で、ブースターにもメリット・デメリットがありますので、その点もしっかりとご理解くださいませ。
以下、ブースターのメリット・デメリットを簡単に一覧でまとめました。
メリット | デメリット |
---|---|
映像の安定化:電波レベルの増幅によりノイズや映像の乱れを軽減し、クリアな映像を実現。 | 電源が必要:コンセントが必要になり、電力を消費する。 |
複数台のテレビで視聴可能:電波の分配によるレベル低下を防ぎ、住宅内の複数のテレビで安定した映像を視聴できる。 | 価格:アンテナ本体とは別に、ブースター本体と設置工事の費用が発生する。 |
天候に左右されにくくなる:悪天候時でも電波の減衰を抑え、安定した映像を確保できる。 | 過剰な増幅:増幅した電波レベルが強すぎると、かえって映像が乱れる場合もある。 |
ブースターの設置に当たっては、以上のデメリットも踏まえた上で、問題が生じないように注意して設置することが重要です。
ブースターの種類:電源供給方式、増幅率…自分に合うのはどれ?
ブースターにはさまざまなモデルが存在し、お住まいで視聴するテレビ放送の種類や、設置場所、用途によって使い分けます。その種類を大きく分類すると、設置位置と対応できるテレビ放送(周波数帯)になります。
またブースターを選ぶ上で重要になるのが、増幅率(利得)の違いがあります。各モデルそれぞれの特徴を理解して、ご自身の環境や用途に合ったブースターを選んでください。
以下、各カテゴリ別のブースターについて解説してゆきます。
設置位置別:ブースター種類
- 屋外用:文字通り、ブースター本体を屋外の、主にアンテナの近くに設置するタイプです。ブースター本体に当たる「増幅部」と、増幅部に電源を供給する「電源部」に分かれているという特徴があります。ブースター増幅部の取付は、アンテナの近くで同軸ケーブル配線に接続した後、電源部は屋内の屋根裏などに設置し、ブースター用の電源コンセントに接続することで、ケーブルを通じて増幅部に給電されます。屋外用は主に屋内全体に届く電波レベルを増幅するモデルで、後述する増幅率(利得)が高く、増幅率やチャンネルごとの細かな電波レベル調整が可能になる、頑丈で風雨などに強いなどの点が特徴です。また地デジ・衛星放送対応型のブースターでは「混合器(複数のアンテナからの電波(ケーブル)を一本のケーブルにまとめる機器)」の機能を兼ね備えるモデルもあります。
- 室内用:屋内に設置するモデルのブースターです。卓上型とも呼ばれ、屋外用に比べると増幅率は低く、電波の調整機能も少なくなりますが、室内に据え置きしてアンテナケーブルや電源と接続するだけで使用でき、一般の方でも設置が簡単な点が最大の特徴です。住宅内で、特定の一室や一部の部屋のみで電波レベルが低くなる場合に選択します。
- ラインブースター型:室内用ブースターの中でも小さな箱状、または筒状の小型モデルで、製品によって対応できる周波数帯や増幅率が決まっています。アンテナケーブルに直接接続するタイプです。電源はコンセントから供給されるものと、テレビやレコーダーの電源設定によって供給されるものがあります。室内でアンテナコンセントとテレビなど機器を結ぶケーブルに設置され、設置作業は非常に簡単ですが、増幅率も低く、主に電波レベルがわずかに不足する部屋や、屋外用ブースターの補助として利用されます。
周波数帯(テレビ放送)別:ブースター種類
- 地デジ用UHF帯ブースター:上記した地デジ電波の周波数帯のみに対応するブースターです。住宅に地デジアンテナのみを設置する場合や、BS/CSアンテナの電波増幅が必要ない場合に選択します。
- BSCSブースター:2K衛星放送用(右旋)の周波数帯に対応するブースターです。主に室内用ブースターやラインブースターで、衛星放送の電波のみを増幅したい場合に使用します。
- UHF/BSCSブースター:地デジ放送と衛星放送の双方に対応できるブースターです。主に屋外用、室内用ブースターになります。特に屋外用ブースターの場合は、地デジと衛星放送の電波を一本のケーブルに混合する混合器の機能も持つ「UHF/BSCS混合ブースター」も存在します。
- 4K8K(3224MHz)対応ブースター:BS/CSブースター、またはUHF/BSCSブースターの中でも、2018年以降に登場した新4K8K衛星放送(左旋)の周波数帯に対応できるブースターです。新4K8K衛星放送でも、BS放送のNHK、広域民放チャンネル(右旋)以外の電波を増幅する場合には、この表記のある機器が必要になります。
ブースターの増幅率(利得)
ブースターの増幅率(ブースター利得)とは、元の電波からどれだけレベルを強くできるかを表す数値です。単位はdB(デシベル)で表示されます。一般的に、数値が大きいほど増幅率が高くなります。
必要な増幅率は、アンテナからテレビまでの距離や、分配数によっても異なります。増幅率が高すぎると、電波が過剰に増幅されるほか、混入するノイズまで増幅され、かえってテレビ画面が乱れる場合もあります。逆に増幅率が低すぎると、ブースターを設置しても十分な効果が得られない場合があります。ご自宅の環境に合わせて、適切な増幅率のブースターを選んでください。
特に新4K8K衛星放送に対応できるブースターなどの機器については、以下の各コラム記事でも詳しく解説しております。
・新4K8K衛星放送とは? 4K、8Kテレビの購入後に必要なアンテナ工事と費用の相場、おすすめ業者の選び方まで徹底解説!
・「新4K8K放送」を視聴するためのアンテナ工事、配線について徹底解説!
・「新4K8K衛星放送」ご視聴に必要な機器・完全チェック解説! テレビで全4K8Kチャンネルを見るための機材とは?!
ブースターの選び方:周波数帯域、利得、雑音指数など、主要スペック解説
ブースターの機器を選ぶ際には、主なスペックを確認する必要があります。これらの各スペックを理解することで、ご自身の環境に最適なブースターを選ぶことができます。
以下、ブースターの重要なスペックについて、一覧でまとめました。
スペック | 説明 | ポイント |
---|---|---|
周波数帯域 | ブースターが対応している周波数の範囲 | 衛星放送用では、BS放送、CS放送の周波数帯域に対応しているかを確認。また4K8K放送を視聴する場合は、4K8K対応のブースターを選ぶ必要があります。 |
利得(増幅率) | 電波を増幅する度合い | アンテナからテレビまでの距離や分配数に応じた利得を選びます。数値が大きいほど増幅率が高くなります。 |
雑音指数(NF) | ブースターが発生させるノイズの量 | 数値が小さいほどノイズが少なくなります。 |
入出力インピーダンス | アンテナやテレビとの整合性 | 通常は75Ωです。 |
電源供給方式 | ブースターへの電源供給方法 | 屋外の電源分離型か屋内用の一体型かを選択します。 |
防水性能 | 屋外用の場合に重要 | 防水性能が高いほど、雨風などによる故障のリスクが低くなります。 |
これらのスペックを参考に、ご自身の環境に合ったブースターを選びましょう。もし選び方に迷ったら、専門業者に相談することをおすすめします。
アンテナブースター本体については、以下の各コラム記事でも詳しく解説しております。
・テレビアンテナに「ブースター」は必須の機器なのか? その種類と性能、必要なケースを解説【地デジ設置・あさひアンテナ】
・テレビアンテナの「ブースター」徹底解説・前編(基礎知識編)
・テレビアンテナの「ブースター」徹底解説・後編(機種選び・設置編)
・テレビの映りが悪い時に使うアンテナブースターとは? 屋外用・屋内用ブースターの違いと症状別の選び方を徹底解説!
・地デジ用テレビアンテナの受信レベルが低くなる原因とは? ブースターによる対処法など受信レベルを改善する工事の方法を解説!
・テレビ放送の映りが悪い際にアンテナブースターの交換は必要?
・テレビのアンテナブースターガイド:地デジ、衛星放送の電波レベル改善から部材の種類と選び方、設置方法まで
【図解】BS/CSアンテナブースターの正しい接続方法と取り付け場所
上記の通り、ブースターでも室内用、ラインブースターなどはご自宅でも設置が簡単になります。また屋外用ブースターでも、アンテナの設置位置によってはお住まいでの設置が可能な場合もあります。
そこでこの項目では、主にBS/CSアンテナブースターのDIYでの接続方法と、最適な取り付け場所を、図解を交えながら分かりやすく解説していきます。
DIY初心者の方でも安心して設置できるように、必要な工具から注意点まで、丁寧に解説していきますので、ぜひ参考にしてくださいませ。
DIYブースター設置に必要な工具・材料:事前に準備するものリスト
まずは、BS/CSアンテナブースターの設置に必要な工具と材料をチェックしていきます。
事前に準備しておくことで、スムーズに作業を進めることができます。
工具・材料 | 用途 | 備考 |
---|---|---|
BS/CSアンテナブースター本体 | 電波を増幅させる。 | 現在では4K8K対応のブースターを選ぶのがおすすめ。地デジ電波も増幅する場合には、UHF/BSCSタイプを選びます。 |
同軸ケーブル | アンテナとテレビ、ブースターを接続。 | 必要な長さを事前に測っておきます。 |
F型接栓 | 同軸ケーブルの先端に取り付ける。 | ケーブルや周波数帯に適応する製品を選びます。すでにケーブルと接栓が接続された製品もあります。 |
ケーブルカッターまたはニッパー | 同軸ケーブルを切断する。 | |
F型接栓工具 | F型接栓を固定する。 | その他の工具でも可能ですが、専用工具を使うと確実です。 |
プラスドライバー | ブースターを固定する際に使用。 | |
ビニールテープまたは自己融着テープ | 屋外設置用の防水対策。 | 防水のためケーブルの接続部に巻き付けます。 |
ステップルやケーブルクリップ | ケーブルを固定する | |
電源タップ(必要な場合) | ブースターの電源を確保 | 屋外用ブースターで屋根裏など電源部の設置場所に専用コンセントがない場合に使用。 |
これらの工具と材料を揃えたら、次のステップに進んでください。
接続手順:テレビ、アンテナ、ブースターの正しい繋ぎ方を図解で解説
必要なものが揃ったら、いよいよ接続作業の開始です。
ここでは、BS/CSアンテナブースターの基本的な接続手順を図解で分かりやすく解説します。なお、地デジ用UHF帯や、UHF/BSCSブースターの場合も、基本の手順はほぼ同様になります。
- アンテナケーブルの接続:BS/CSアンテナから伸びているアンテナケーブルを、ブースターの入力端子に接続します。
- テレビへの接続:ブースターの出力端子から、テレビのアンテナ入力端子へアンテナケーブルを接続します。
- 電源の接続:ブースターの電源アダプターをコンセントに接続します。
※注意点:
- 接続する際は、必ずテレビとブースターの電源を切ってから行ってください。
- ケーブルの接続は、F型接栓工具を使ってしっかりと締め付けてください。
- 屋外に設置する場合は、防水対策をしっかりと行ってください。
図解があると、より分かりやすくなります。参考にしていただければ幸いです。
取り付け場所:屋内?屋外?最適な設置場所とは
ブースターの取り付け場所は、屋内と屋外のどちらが良いのでしょうか?
上記のように、設置場所によって対応できるモデルも異なりますが、それぞれのメリット・デメリットを以下の一覧で比較してみます。
設置場所 | メリット | デメリット |
---|---|---|
屋内 | 設置が簡単 メンテナンスしやすい 雨風に晒されない |
電波が弱い場合、効果が十分に得られない可能性がある |
屋外 | 電波をより強く増幅できる | 設置に手間がかかる メンテナンスが難しい 雨風に晒されるため、防水対策が必要 |
一般的に、戸建住宅に設置されるブースターは、住宅全体に送られる電波を増幅する屋外用ブースターになります。ただ増幅レベルがわずかでいい場合や、一部の部屋にのみブースターが必要な場合、また屋外用ブースターの補助としては室内用ブースター、ラインブースターがオススメになります。
屋内にブースターを設置する場合は、テレビの近くや、アンテナケーブルが配線されている場所などが設置しやすく便利です。
屋外用ブースターの場合は、ノイズが混ざらないように増幅部は、アンテナと同じマストの下部などアンテナの近くに設置されます。ただ近すぎてもブースターからの電磁波がノイズとなる可能性もあるため、アンテナからは1メートル強の距離を置いて設置することが適切と言えます。また現場の条件によっては、雨風などを避けやすい軒下などに設置する場合もあります。
設置時の注意点:感電防止、防水対策…安全に作業するために
BS/CSアンテナブースターの設置は、電源により電気が関係する作業となりますので、安全に十分な注意を払って行う必要があります。
- 感電防止:作業を行う前に、必ずテレビとブースターの電源を切ってください。
- 防水対策:屋外に設置する場合は、接続部分にビニールテープや自己融着テープを巻き、防水対策をしっかりと行ってください。
- 落下防止:高所での作業は、落下に十分注意してください。脚立などを使用する場合は、安定した場所に設置し、滑り止め対策を施します。基本的には、DIYでの高所作業は決しておすすめできません。高所作業が伴う場合はDIYを断念することも、適切な選択と言えます。
これらの注意点を守って、安全に作業を行ってください。
もし高所作業が伴う、また作業が難しいなど、自分でDIY設置するのがご不安な場合は、アンテナ工事の専門業者にご依頼になることも検討してください。
プロの技術で、周辺の電波状態やお住まいの環境に最適のブースター機種選び、利得などの調整。また屋外の場合は風雨などへの耐久性も含めて、安全かつ確実にブースターを設置してくれます。
当あさひアンテナでは、ブースターの設置に関しても、国産大手メーカーの高品質機器を使用し、ブースター本体価格込みで、UHF帯ブースターは20,000円(税込み 22,000円)から、UHF/BSCS混合ブースターは25,000円(税込み27,500円)からの工事費用でご提供しております。
また現場の条件によっては、室内用ブースターやラインブースターの設置にもご対応いたしますので、ブースターの設置に関しても、当あさひアンテナまで、お気軽にお問い合わせいただければ幸いです。
BS/CSアンテナブースターは自分で設置できる?DIYのコツと注意点
BS/CS用を含めたアンテナブースターの設置は、業者に頼むかべきか、DIYで行うべきか、お悩みの方もいらっしゃるでしょう。
ここでは、DIYによるブースター設置の難易度から、業者に依頼する場合との比較、DIYを成功させるコツ、そして安全上の注意点まで、徹底的に解説していきます。
DIYの難易度:初心者でもできる?必要なスキルと知識
DIYでのブースター設置の難易度は、電気工事の経験の有無や、お住まいの環境、ブースター設置位置によっても大きく変わります。
以下、ブースター設置作業の初心者と経験者について、スキルや知識、対応できる作業内容を簡単にまとめました。
レベル | 必要なスキル・知識 | 作業内容 | 難易度 |
---|---|---|---|
初心者 | 工具の使い方、簡単な配線知識 | ケーブルの接続、ブースターの固定など | ★★★☆☆ (やや難しい) |
経験者 | 電気工事の知識、高所作業の経験 | 分配器の交換、アンテナの調整など | ★★★★★ (非常に難しい) |
一般の方は、ほとんどが「初心者」に該当すると思いますが、初心者の方でも、以下の条件を満たしていれば、DIYでのブースター設置にに挑戦できます。
- 取扱説明書をしっかり読んで内容を理解できる(基礎知識がある)。
- 安全に配慮して作業できる。
- 高所作業を伴わない。
- 作業が簡単な室内用ブースターを使う。
もし少しでも不安がある場合は、無理せず専門業者にご依頼ください。
DIYのメリット・デメリット:業者に依頼するのと比較
DIYと業者依頼、それぞれにメリット・デメリットがあります。
DIY | 業者依頼 |
---|---|
費用を抑えられる 自分のペースで作業できる |
確実な設置 アフターサポート 安全性の高さ |
時間と手間がかかる 失敗のリスク ミスはすべて自己責任 |
やや費用がかかる 日程調整が必要な場合もある |
10,000円~20,000円(ブースター本体、その他部材費用) | 20,000円~35,000円(ブースター本体や部材費、工事費込み) |
上記の費用相場は基本的に屋外用ブースターの場合ですが、使用するブースターがUHF帯、BSCS、UHF/BSCS混合型かなど、機能や性能によっても変動します。
工事の費用を抑えたい、自分で作業をいろいろ試されたい方はDIY設置。高品質な施工で確実に設置したい、安全面が心配な方は業者への依頼がおすすめです。
DIYのコツ:配線、防水処理…成功のためのポイント
DIYでBS/CSアンテナブースターを設置する際に、作業を成功させるポイントは主に以下のものが挙げられます。
- ケーブル配線は丁寧に:ケーブルの接続は確実に行い、緩みがないようにします。
- 防水処理はしっかりと:屋外に設置する場合は、防水キャップや自己融着テープでしっかりと防水処理を行います。
- 取扱説明書を熟読:ブースターの種類によって接続方法や設定が異なるため、必ず取扱説明書をよく読んで、内容を把握します。
- 電波状況を確認:インターネットやスマートフォンのアプリなどで、静止衛星や電波塔の方向、電波状況を確認する。またはケーブルに簡易的なレベルチェッカーを接続するなどして、実際の電波レベルを確認しつつ、適切な作業を行うのもひとつの方法です。
これらの点に注意して丁寧に作業を行うことで、細かなトラブルを防止でき、DIY設置の成功率が高くなります。
DIYの注意点:感電、落下などへの安全対策を徹底する
DIYでBS/CSアンテナブースターを設置する際は、以下の安全対策を徹底してください。
- 作業前にブレーカーを落とす:感電防止のため、必ず作業前にお住まいのブレーカーを落としてください。
- ゴム手袋を着用する:万が一に備え、作業に当たっては電気を通しにくいゴム手袋など、絶縁性の高い手袋を着用してください。
- 高所作業は避ける:屋根の上などの高所作業が必要な場合は、DIYは行わず、専門業者に依頼しましょう。ベランダや天井裏など比較的、安全を確保しやすい場所でも、高所作業が伴う場合は、安全に十分配慮してください。
- 雨天時の作業は避ける:感電や作業のミスなどの恐れがあるため、雨天時の作業は絶対に避けてください。
- 周囲などに注意を払う:作業中に工具などを落とさないように、作業の手順や工具の位置、周囲などに注意を払ってください。
これらの注意点を守り、安全にDIYを実施してください。
BS/CSアンテナ、いわゆる「パラボラアンテナ」の取り付け方法では、ご自分でのアンテナ設置の場合、高所作業は危険だと注意喚起されています。DIY作業をご検討中の方は、安全に十分な配慮を行い、危険を伴う作業は決して行わないでください。
参考情報として、以下に戸建て住宅におけるアンテナからテレビまでの同軸ケーブル配線部の構造について、詳しい解説のあるコラムをご紹介します。
・戸建て住宅で地デジテレビアンテナを取り付ける工事に必要な配線とは? 設置にかかる費用の相場、料金や業者選びの方法も解説!
・新築戸建て住宅にテレビアンテナを設置する時に必要な機器と工事とは? その種類と費用の相場をすべて解説します
BS対応アンテナブースターおすすめ5選!価格・性能を徹底比較【2025年最新版】
BS放送に対抗できるアンテナブースターにも、各メーカー、モデルごとにさまざまな種類があり、どれを選べばいいかわからない方もおられるでしょう。
そこでこの項目では、日本三大アンテナメーカーと呼ばれるマスプロ電工、DXアンテナ、日本アンテナの製品を中心に、2025年最新版ののおすすめブースター製品を徹底比較します。
選び方のポイントから、目的別のおすすめまで、この項目をご覧いただければ、お住まいの条件、環境にぴったりのブースターが見つかるでしょう。
選び方のポイントを再確認:あなたに最適なブースターは?
ブースターを選ぶ前に、まずは選び方のポイントを再確認します。以下の点を考慮することで、お住まいに最適なブースターが見つけやすくなります。
- 対応周波数帯域: 衛星放送、4K8K放送、地デジ放送など、ブースターが対応できるテレビ放送の周波数帯です。現在、ご覧になっている放送だけでなく、将来の4K8K放送などにも対応できるかを確認してください。
- 利得(増幅率):地デジ電波の弱い地域や、分配数の多い環境では、利得の高いブースターを選びます。
- 雑音指数:雑音指数が低いほど、よりクリアな映像を楽しめます。
- 屋外用/屋内用:ブースター本体が屋外用か室内用かも、ブースターの性能や作業の簡便性に大きく関連する重要な要素です。お住まいの環境や条件に合わせて適切なタイプを選んでください。
以下の項目では、オススメできるブースターの具体的なメーカー、機種をご紹介してまいります。
おすすめブースター5選:価格、性能、口コミを比較
この項目では、2025年の最新情報を元に、おすすめの人気BSアンテナブースター商品を5種類ご紹介します。価格や性能、口コミなどを比較の上で、お住まいのの環境や条件に最適なブースター機種を見つけてください。
商品名 | 価格(目安) | 対応周波数帯域 | 利得(㏈) | 雑音指数(㏈) | 特徴 | おすすめポイント |
---|---|---|---|---|---|---|
DXアンテナ GCU43RS | 22,000円前後 | UHF/BS/CS・4K8K対応 | UHF:43/33・BSCS:28/35 | UHF:2.5以下・BSCS:8.以下 | コンパクト設計、電源部取り外し可 | 手軽に導入できる定番モデル。 |
日本アンテナ CGCU43RS | 15,000円前後 | UHF/BS/CS・4K8K対応 | UHF:27/32/42・BSCS:15~25・4K8K:25~35 | UHF2.5以下・BSCS:10.0以下 | 高性能、低雑音 | 電波の弱い地域でも安定した受信が可能。 |
マスプロ電工 UBCBW45SS | 15,000円前後 | UHF/BS/CS・4K8K対応 | UHF:45/35・BSCS:24~30・4K8K:32~38 | UHF:1.5以下・BSCS:6.0以下 | 高出力、利得切り替えでNF劣化なし | 将来を見据えた高画質放送対応。 |
DXアンテナ GCU433D1S | 15,000円前後 | UHF/BS/CS・4K8K対応 | UHF:43/33・BSCS:28/35 | UHF:1.5以下・BSCS:7.0以下 | 屋外用、耐候性 | 屋外設置に最適、耐久性に優れる。 |
日本アンテナ CSB-C25C-SP | 5,000円前後 | BS/CS | BSCS:25d | BSCS:5.0~7.0 | BS/CS専用、コンパクト | BS/CS放送のみ受信する方に最適。 |
※価格は2025年4月現在の、インターネットショップなどでの価格を参考にしています。価格は変動する可能性があります。
目的別おすすめ:4K8K対応、屋外用、コンパクト…
上記で紹介したブースターの中から、目的別におすすめのブースターをご紹介します。
- 4K8K放送を楽しみたい方: マスプロ電工 UBCBW45SS
- 屋外に設置したい方: DXアンテナ GCU433D1S
- 手軽に導入したい方: DXアンテナ GCU43RS
- BS/CS放送だけ見られれば良い方: 日本アンテナ CSB-C25C-SP
- 電波が弱い地域にお住まいの方: 日本アンテナ NSB42DSUE
基本的に、上記の日本三大アンテナメーカーや、この三社に匹敵する大手メーカー、サン電子のブースター製品であれば、高品質を期待できます。これらの情報をご参考に、ご自宅の環境や目的に合ったBSアンテナブースターを選んで、快適なBS放送の視聴を実現してくださいませ。
電波が弱い?ブースター以外にも試せるBS/CSアンテナの受信改善策
BS/CSアンテナの映りが悪い原因は、必ずしもブースターが必要とは限りません。まずは、以下の改善策を試してみてください。意外と簡単な方法で改善されることもあります。
アンテナの向き調整:基本中の基本!正しい角度を見つけよう
BS/CSアンテナは、ミリ単位の角度のずれでも受信感度が大きく低下します。まずはアンテナの向きが正しいかどうかを確認してください。確認方法は以下の通りです。
- 事前にスマートフォンのアプリ「BSコンパス」などをダウンロードし、BS/CSアンテナを向ける東経110度の方向を確認できるようにしてください。
- スマホアプリと、テレビのBSアンテナレベル画面、簡易レベルチェッカーなどを確認しながら、BS/CSアンテナの仰角(上下角度)、方位角(左右角度)を東経110度に向けてそれぞれ少しずつ調整します。
- 仰角、方位角とも、BS放送の受信レベルがもっとも高くなる角度を探します。
- 受信レベルが最大になる角度でアンテナの角度調整部を固定します。東経110度の仰角、方位角は、地域によっても微妙に異なるため、アプリやインターネットなどで、設置場所の適切な角度を確認しましょう。
またBS/CSアンテナの設置位置に寄っては、建物などの障害物によって衛星放送の電波が遮られてる場合もあります。適切なBS/CSアンテナの設置位置で、焦らず丁寧に角度を調整してください。
同軸ケーブルの交換:劣化していませんか?高品質ケーブルで改善
BS/CSアンテナとテレビを繋ぐケーブルが劣化していると、電波の減衰が大きくなり、映像が乱れる原因となります。特に、屋外に露出しているケーブルは、紫外線や雨風の影響を受けやすいため、定期的な交換が必要です。
ケーブル交換のポイントは、以下の通りです。
- 新しいケーブルは、4K8Kの周波数帯に対応できる高品質なものを選びましょう。
- 室内等でもケーブルの長さは、調整の余裕が多少ある程度で必要最小限にします。過度に長すぎるケーブルは、電波の減衰を招きます。
- ケーブルの接続部分(コネクタ)も、しっかりと接続されているか確認しましょう。接続不良や汚れが溜まっている場合も、電波レベルが悪化する要因になります。
4K8K対応のケーブルであれば、2K衛星放送や地デジの受信にも問題はありません。現在は4K8K放送を視聴しない場合も、将来的な備えとして有効です。
分配器の見直し:分配数が多いと電波が弱まる?
一基のBS/CSアンテナや地デジアンテナから、住宅内の複数のテレビに電波を分配する場合に、分配器を使用します。しかし分配数が多すぎると、それぞれのテレビに供給される電波が弱まり、映像が乱れることがあります。
分配器の見直しポイントは、以下の通りです。
- 分配数を減らす:使用していないテレビへの分配を停止します。
- 高性能な分配器に交換する:シールド性能が高い分配器では、電波の減衰を抑える効果があります。
- ブースターを設置する:分配器の前にブースターを設置することで、電波を増幅し、各テレビへの電波レベル供給を確保できます。
分配器は、住宅で必要な分配数に合わせて適切なものを選んでください。
周辺環境の確認:電波を遮る障害物はないか?
衛星放送の電波は、光に近い性質で静止衛星から地上に送られるため、BS/CSアンテナの周辺にわずかでも電波を遮る障害物があると、アンテナのディッシュに影を落とすような形で受信感度が低下し、衛星放送の映像が乱れることがあります。
障害物の例には、例えば以下のようなものが考えられます。
-
- 山地や高い建物
- 樹木や茂った枝葉
- 電柱や電線
- 工事現場のクレーン車
- 洗濯物
BS/CSアンテナの障害物は、建物や樹木の成長などで設置後に発生するものや、一時的に発生する者もありますので注意が必要です。主な対策は以下のものが挙げられます。
- BS/CSアンテナの設置場所を変更する:障害物を避けることができる場所にアンテナを移動します。
- 樹木を剪定する:樹木の枝葉などが障害物になる場合は、樹木の所有権に問題がなければ、電波を遮っている樹木の枝を剪定します。
特に、集合住宅などでは、テレビアンテナの設置場所が制限される場合があります。その場合は、管理会社に相談してみるのも良いでしょう。
これらの改善策を試してもBS/CSアンテナの映りが改善されない場合は、ブースターの導入を検討することがオススメになります。次の項目では、BSアンテナブースターについて、Q&A形式で詳しく解説してゆきます。
BSアンテナブースターに関するよくある質問FAQ
この項目では、BS/CS用ブースターで、お客様からお問い合わせが多い件について、Q&A方式で解説してゆきます。
ブースターを取り付けても正常に映らない!
ブースターを取り付けたにも関わらず、衛星放送の映像状態が改善されない場合、いくつかの原因が考えられます。まずは以下の点を確認してください。
- ブースターの電源は入っていますか? ACアダプターがコンセントにしっかり接続されているか、ブースター本体の電源ランプが点灯しているか確認してください。
- ケーブルの接続は正しいですか? アンテナケーブルがアンテナやブースター、テレビのそれぞれの端子に正しく接続されているか確認してください。
- ブースターの種類は合っていますか? 地デジやBS・CS対応のブースターであるか、周波数帯域が適切かを確認してください。
- アンテナの向きは正しいですか? ブースターを取り付けても、アンテナの受信レベルが低い場合は改善しません。アンテナの向きを微調整してみてください(詳細は電波が弱い?ブースター以外にも試せるBS/CSアンテナの受信改善策で解説)。
- ブースターは故障していませんか? まれに、ブースター自体が故障している可能性もあります。別のブースターがあれば交換して試してみるか、メーカーに問い合わせてみてください。
衛星放送などのテレビ放送がまったく映らない場合は、テレビまで営巣信号(電波)が届いていない可能性があり、ブースターを設置しても改善しないことがあります。他の機器の故障やアンテナの向きのずれなどが原因とも考えられます。
ブースターの電源ランプが点灯しない!
ブースターの電源ランプが点灯しない場合は、以下の原因が考えられます。
- ACアダプターの故障:ブースターに電源を供給するACアダプターが故障している可能性があります。別のACアダプターで試してみるか、テスターがあれば電圧を測ってみてください。
- コンセントの不良:アンテナコンセント自体が故障している可能性があります。別のコンセントに差し込んでみてください。
- ブースター本体の故障:ブースター本体が故障している可能性もあります。メーカーに問い合わせて修理を依頼するか、新しいブースターを購入してください。
- ケーブルのショート:ブースター部やケーブルなどの負荷部分がショートしている場合、電源部のランプが点灯しない場合もあります。電源部からアンテナケーブルの入力端子を外して、電源部のランプが点灯するか確認してください。
ブースターの電源部・増幅部ともにPL(パイロットランプ)が点灯しない場合、同軸ケーブル等の配線経路に問題がある可能性も考えられます。
ブースターは4K8K放送に対応していますか?
ブースターが4K8K放送に対応しているかどうかは、製品の仕様を確認する必要があります。4K8K放送は、前述の通り、従来のBS放送、CS放送(右旋)よりも高い周波数帯域(左旋)を使用するため、対応していないブースターでは十分な効果が得られません。
製品のパッケージや取扱説明書に「4K8K(3224MHz)対応」と記載されているか「SHマーク(スーパーハイビジョン受信マーク)」が付与されているかを確認しましょう。もし記載や付与がない場合は、メーカーのウェブサイトで製品情報を確認するか、問い合わせて確認することをおすすめいたします。
ブースターの寿命はどれくらいですか?
ブースターの寿命は、使用環境や製品によっても異なりますが、電波を増幅する電子機器であり、常に内部の回路に通電しているため、一般的には10年程度と言われています。
屋外で使用する場合は、雨風や紫外線にさらされるため、屋内使用よりも寿命が短くなるケースも考えられます。ブースターの性能が低下したり、本体が故障したりした場合は、交換を検討してください。
ブースターの電気代はどれくらいかかりますか?
ブースターの消費電力は非常に小さく、電気代はほとんど気にする必要はありません。一般的なブースターの消費電力は数ワット程度であり、1ヶ月あたりの電気代は数十円程度です。ただしブースターは、設置から24時間365日、稼働し続ける機器であるため、わずかな電気代でも年間で考えると数百円程度になることを覚えておいてください。
まとめ:快適なBS放送、CS放送視聴のために、ブースターの賢い活用を!
今回の記事では、BS放送、CS放送の映りが悪いときの強い味方、BS/CSブースターについて徹底的に解説いたしました。映像が乱れる原因の特定方法から、ブースターの選び方、設置方法、おすすめ商品まで、お求めの情報をご理解いただけたでしょうか。
ブースターは、アンテナで受信できる電波レベルが弱い際には頼りになる機器ですが、テレビ映像の乱れに対して、やみくもに導入するのではなく、まずは乱れの原因を特定して、アンテナの角度調整、ケーブルの交換など、他の改善策も試してみることが重要です。その上で、電波の弱さが原因として特定された場合に、ブースターの導入をご検討くださいませ。
当あさひアンテナでは、各種テレビアンテナの設置、およびアンテナに対応するブースター設置など各種アンテナ工事に、国産一流メーカー製の機器もセットにした、低価格と明確な価格体系の費用でご提供しております。
弊社は各種工事を、弊社スタッフの優秀なアンテナ職人による完全自社施工で実施することでコストを抑え、高品質の工事を業界最安に挑む低価格でご案内しております。
アンテナ工事に必要な電波調査、お見積もりも、御要望をいただければ、出張料やキャンセル料を含む原則「完全無料」でお引き受けしております。
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アンテナ工事に当たっては、正確な電波調査で最適なブースター設置はもちろん、現場の条件で可能な限り、お客様のご要望に最適のアンテナ機種や設置方法をご提案いたします。
工事後のお支払いは、各種の電子マネー、クレジットカードにもご対応。さらに弊社では各種工事の完了日から「10年」の長期保証をご用意しております。
アンテナ本体からブースターの設置、その他、各種アンテナ工事に関するご相談は、まずは当あさひアンテナのフリーダイヤル、メールフォーム、LINEアカウントまで、どうかお気軽にお問い合わせください。