地デジテレビアンテナ工事の基礎知識とは? 現場別・取り付け工事の選び方を紹介、おすすめ業者の比較と費用、料金の相場も解説

2024年08月01日
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2024年(令和6年)現在の日本で、基本的なテレビ放送は、地デジ放送(地上デジタル放送)です。

現在の地デジ放送は、日本でも全国の要所に数多くの電波塔が設置されることで、、日本国内のほとんどの地域に地デジ電波を送信しています。

地デジ放送は災害などの時に緊急情報を拡散する役割も持つ基幹的なテレビ放送であるため、NHK受信料を除けば、日本国内であれば誰でも無料で多くの番組をご覧になれます。

今ではテレビ放送の視聴方法も、ケーブルテレビ(CATV)、インターネットの光回線を利用した光テレビなどがございますが、テレビアンテナやワンセグ・フルセグ機器を用いれば、月額視聴料がかからず、無料で長期にわたり視聴できます。

そのため一般のご家庭では、地デジアンテナ設置によるテレビのご視聴が、もっとも普及しております。さらに近年では、パラボラアンテナを用いる衛星放送のBS放送、CS放送では、4K、8K放送も普及しております。

そして現在では戸建て住宅用の地デジアンテナも、古典的な八木式アンテナの他、デザインアンテナ、ユニコーンアンテナ等、受信性能だけでなく、設置した際の見た目や、風雨など自然環境への抵抗力も重視した、さまざまなタイプが登場しております。

ただ地デジの電波塔から送信される地デジ電波は、電波塔から距離が離れるほど弱まるほか、多数の要因にも影響されるため、地デジアンテナ設置場所であるお住まいでは、設置する地デジアンテナの機種や性能、また工事の方法や必要な時間など、受信環境に適したものを選ばなければならないことも、皆様よくご存じのことと思われます。

特に新築住宅で、新規にテレビアンテナ設置の工事を行う場合、お客様がご希望されるアンテナ工事で、安定した地デジ受信を実現できるか、ご自分では判断できずご不安を持っておられ、お悩みの方もおられるのではないでしょうか?

そこで今回の当コラムでは、地デジアンテナの新設などこれからのアンテナ取り付け工事にて、現場の地デジ受信状況に最適のアンテナ工事を実現するための、地上波デジタル放送の基本的な仕組みと、地デジ電波の性質、現場に届く地デジ電波の強度を決める要素などの概要。その他、より品質の高いアンテナ設置工事のためにチェックすべきポイント、参考となる情報について、一覧の形式でご説明してゆきます。

またこれら地デジ電波の性質に基づいて、各現場の条件で最適と言えるアンテナ工事を早くスムーズに提供できる、本当に優良なアンテナ工事業者の選び方も簡単にご紹介いたします。

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現在の「地上波デジタル放送」とは?

日本のテレビ放送は、1953年(昭和28年)2月1日に放送を開始した、NHKの本放送からはじまります。

当時のテレビ放送(現在で言う「アナログ放送」)は、日本最大であった電波塔、東京タワーをはじめ、日本各地に電波塔を設置し、周辺エリアに電波を送信する「地上波テレビ放送」の形式でした。

また当時、テレビの映像信号は、電波の強弱に変換されて送信されていました。この形式を、現在のデジタル放送に対し、アナログ放送と呼びます。

このアナログ形式による地上波テレビ放送は、2000年代前半、平成中期まで行われていました。

ただ1990年代より、世界的にアナログからデジタルへの技術転換が進んだこと。また携帯電話の普及により、それまでテレビ放送に使われて多くの周波数帯を削減する必要が出たことなどから、政府の主導で、地上波放送のアナログ放送からデジタル放送への転換が進められたのです。

現在の地上波デジタル放送、すなわち地デジ放送(デジタル放送)は、アナログ放送とほぼ同じ電波塔を用いた地上波放送ながら、テレビの映像信号をまず「0」「1」のデジタル信号へと変換し、情報を圧縮した後、その信号を電波の波長に変換して送信する形式で送信されています。

これにより、地デジ放送はアナログ放送に比べ、使用する電波の周波数帯を大きくカットしながら、約4.5倍の大容量の情報送信を実現したのです。またハイビジョンの高画質、CD並みの高音質化。またデータ放送、字幕放送、双方向通信、ワンセグ放送など多くの新機能も追加されています。

この地上デジタル放送は、アナログ放送を継続したまま、2003年(平成15年)12月1日より、日本の三大都市圏を皮切りにスタートし、徐々に放送エリアを広めてゆきました。

そして2011年(平成23年)7月24日正午、東日本大震災で被災した一部地域への特例が除いて、アナログ放送が完全停波により終了。日本の地上波テレビ放送は、地デジ放送へと転換されたのです。

地デジ放送やアナログ放送など、地上波テレビ放送の基礎知識や歴史については、次のコラム記事でも詳しくご説明しております。

・現在の地上波テレビ放送で地上デジタル放送が開始されたのはいつ? デジタル放送とか何か、その仕組みや特徴も全解説!

地デジ放送の仕組みと電波とは?

アナログ放送から転換された現在の地デジ放送では、地デジ電波として、UHF(極超短波)のうち、470MHz(メガヘルツ)から710MHzまでの周波数帯を使用し、その波長の幅は、約40センチから60センチ程度になります。

そして地デジ放送を受信する地デジアンテナも、基本的にすべて上記の周波数帯に対応する「UHFアンテナ」になります。

対してアナログ放送の時代は、日本全国で放送されるNHK、広域民放の電波は、UHFよりやや周波数帯が低いVHF(超短波)のうち、90MHzから108MHzのローバンド。および170MHzから222MHzのハイバンドの周波数帯を使用。また日本の主要都市圏でも一部の都府県で個別に存在する独立放送局が、その都府県内のみで放送する地方チャンネルでは、地デジ放送と同じUHFのうち、470MHzから770MHzの周波数帯を使っていました。

そのためアナログ放送から地デジ放送へ転換される当時、一般の世帯でアナログ放送から地デジへと乗り換えるためには、テレビアンテナをアナログ放送用のVHFアンテナから、UHFアンテナに交換するほか、テレビなどの受信機器も地デジ放送対応のものに買い替える必要がありました。

ただ、地方チャンネル用のUHFアンテナを設置している住宅では、このUHFアンテナを地デジアンテナに転用することが可能でした。

ただアナログ放送時代のUHFアンテナを、現在も地デジアンテナとして使用している場合、2024年現在ではかなりの老朽化が想定されること。また対応する周波数帯の違いから、携帯電話などの電波を受信してしまうことによる「700MHz帯電波障害」などのリスクも存在するため、早急に現在の地デジ専用UHFアンテナへの交換をオススメいたします。

現在の地デジ電波であるUHFの電波は、VHFに比べると波長の幅は短くなったものの、一定の波長の幅を持つことから、空間を伝わるうちに徐々に減衰(電波の弱まり)が生じるほか、ある程度、広がりやすく、ビルなどの障害物にぶつかっても乗り越えることができるなど、音に近い性質があります。

この地デジ電波を、日本の各地域に設置されている電波塔から送信していることは、すでにご説明した通りです。

より具体的にご説明すると、地デジ放送でも全国放送であるNHK、広域民放では「広域放送」として、広大な北海道を除く、日本の三つ以上の各都府県をまとめたエリア別に、おおよその放送内容を区分しています。

おおまかに挙げると、東京都と埼玉県、神奈川県、千葉県、埼玉県、栃木県、群馬県、茨城県の関東一帯は関東広域圏。岐阜県、愛知県、三重県は中京広域圏。滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県は近畿広域圏。青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県の東北広域圏。関東広域圏の都府県に新潟県、山梨県、長野県を加えた関東・甲信越広域圏。富山県、石川県、福井県、静岡県、岐阜県、愛知県、三重県の東海・北陸広域圏。鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県、徳島県、香川県、愛媛県、高知県の中国・四国広域圏。福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県と沖縄県の九州・沖縄広域圏になっています。

また基幹放送には、各都道府県で区分けした県域放送の区分もあり、主な地デジ電波塔には、東京都墨田区に位置し、東京を中心に関東広域圏の多くに地デジ電波を送信する東京スカイツリーをはじめ、各都府県の広範囲に地デジ電波を送信する中心的な電波塔、基幹局(送信所、親局)が存在します。

ただ基幹局だけでは、電波塔からの距離や山地などの障害物によって、都府県内や広域圏内に電波が届きにくいエリアも出てきます。

そのため各都府県内でも、基幹局からの電波が届きにくくなるエリアの付近には、基幹局を衛星のようにとりまく形で中継局(サテライト局)がいくつも設置されており、送信所や他の中継局からの電波を受信し、増幅して周辺の一帯に地デジ電波を送信し直す、リレー形式で各都府県や広域圏の大半のエリアを、地デジ放送のエリアとしてカバーしているのです。

このような放送形式のため、主に電波塔からの距離によって、日本各地でも受信できる地デジ電波レベルに強弱が出るのです。また日本国内でも民家や人口の少ない山地や山間部、電波塔から遠く離れた離島部など、地デジ電波がほとんど届かない特殊なエリアもあり、該当エリアは地デジの「難視聴地域」のカテゴリーになります。

現在の地デジ電波や、電波に関する基礎知識、また地デジアンテナであるUHFアンテナと、アナログ放送時代のVHF・UHFアンテナの違いなどについては、以下の各コラム記事に詳しい解説がございます。

・地上デジタル放送の「地デジ電波」基礎知識

・UHFアンテナとは地デジテレビアンテナのこと? VHFアンテナとの違いや設置方法、古いアンテナや端子の交換方法も解説!

・VHFアンテナとは? UHFアンテナとは? 基礎知識とアナログテレビアンテナの問題点

・「700MHz電波障害」とは何か?

地デジ電波の強さを示す「㏈(デシベル)」とは?

上記の通り、日本国内の各地で受信できる地デジ電波の強さ(レベル)は、主に地デジ電波塔からの距離によって変化します。そしてこの地デジ電波レベルや、安定した受信を確保するためのレベルの目安として使われるのが「㏈(デシベル)」の単位です。

このデシベルとは「ある物理量を基準となる量との比の常用対数によって表した計量単位」であり、音の大きさや音圧、電力比などを表す場合に使われる単位です。地デジ電波のレベルを示す場合は、主に0㏈から100㏈までの間で表されます。

一般の住宅などで安定して地デジ放送をご試聴になるためには、屋内のテレビなど、受信機器の地デジチューナーに地デジ電波が届いた時点で、その電波レベルが34dBから89dBの範囲で確保できていることが必要です。

この範囲より低い場合だけでなく、強すぎる場合も地デジ画面の乱れや、映像が映らないなどの問題が出てまいります。なお電波レベルが強すぎる場合の対策としては、アンテナ配線部に、電波レベルを適度に減衰(弱める)させる「アッテネーター(減衰器)」を接続する。またテレビがアッテネーター機能を備えている場合には機能をオンにするなどの対策がございます。

なお㏈の数値で表される電波レベルは、上記で「常用対数」と申し上げた通り、通常の足し算や引き算で表されるものではなく、元の数値から10㏈増えることに、電波の強さは、元の数値の約10倍になるという目安になります。

つまり、10㏈の強度の電波に、同じく10㏈の強さが加われば20㏈に、もう10㏈加われば30㏈になるのではなく、10㏈を基準にした場合、20㏈はその約10倍、30㏈では100倍、40㏈は1,000倍の強さになると考えればわかりやすいでしょう。

このように実際の電波強度は、㏈数が高いほど飛躍的に強くなっていくため、ある程度の㏈数を確保できるエリアであれば、地デジ受信に問題はないように思われます。

ただ詳しくは後述しますが、空間を伝わる地デジ電波は気候や天候の影響を受けてレベルの低下が起こり得ます。また、各ご家庭のテレビアンテナで受信した地デジ電波は、各部屋にある複数のテレビで視聴される場合に、配線部に設置された「分配器」という周辺機器で、電波を伝えるケーブル配線を枝分かれさせています。

この分配器で各部屋に電波を分配する際には、たとえば四分配する場合には、電波レベルも四分の一ずつ各部屋のケーブルへと等分の電波レベルを分配することになります。

また、ケーブル配線を送信される地デジ電波も、ケーブルの長さや、配線内の各機器の端子を通過する際などに、徐々に減衰が生じます。

そして実際の地デジ受信では、地デジ電波が気候や天候などに受ける影響などを考慮して、電波レベルに余裕を持たせるため、地デジチューナーに届く時点で、47㏈から81㏈程度、最低でも40㏈以上になるように調整されます。

したがって地デジアンテナの設置には、その現場で受信できる地デジ電波レベルに合わせた性能の地デジアンテナを設置し、受信した地デジ電波を、必要に応じてケーブル配線部に設置された「ブースター(増幅器)」でレベルを増幅して、各部屋のテレビまで十分なレベルの地デジ電波を送信する必要がございます。

地デジ電波の「電界地域」とは?

上記した基幹局、中継局から周辺の一帯に送信される地デジ電波は、高い位置に当たる電波塔の先端から周辺の一帯、または特定の方向へと、音が広がるように送信されます。

したがって電波塔から届く電波は、一般の住宅などに設置された地デジアンテナの位置から見れば、電波塔の先端の方向から、降り注ぐようにして届くことになります。

そして電波塔から離れるほど、電波レベル(㏈)が徐々に低下してゆくほか、山地などの広大な障害物にぶつかると電波が遮断され、その向こう側の地域には届きにくくなります。

そのため電波塔からの周辺で、地デジ電波が届く範囲でも、主に電波塔からの距離や地形などの影響によって、受信できる地デジ電波レベルが変化します。そのためエリア別で、受信できる地デジ電波の強度(㏈)にあわせた、地デジアンテナの機種や受信性能、設置の工法を選ぶ必要があるのです。

そして、ある電波塔から送られる地デジ電波について、エリアごとのおおよその電波レベルを表し、そのエリアでの地デジアンテナの機種や設置方法の目安となるのが「電界地域」と言われるものです。

この電界地域とは、テレビ局やアンテナメーカーなど、地デジ受信に関係する企業、組織などが、受信の目安として個別に表記するもので、法律や学問上で統一された定義ではございません。そのため各企業、団体などにより、分類や基準が異なる場合もあるのでご注意ください。

ただ一般的に使われることの多い基準では、ある電波塔から送信される地デジ電波について、80㏈以上のレベルで届くエリアは「強電界地域」。80㏈から60㏈の間になるエリアは「中電界地域」。そして60㏈以下になるエリアは「弱電界地域」に分類されます。

また弱電界地域よりもさらに電波塔から遠く、到達する地デジ電波レベルが50㏈から40㏈以下になるエリアでは、一般的な地デジアンテナでは、気候などの影響、またケーブル配線で送信する際の減衰や、分配器での電波の分配により、必要な電波レベルが不足し、地デジ画面が乱れる、映らないなどのトラブルが生じやすくなります。

このようなエリアは、電波塔の受信エリア外とされ「微弱電界地域」と分類されることもございます。実際にこのようなエリアでは、別の電波塔からの地デジ電波が十分に届くケースが多くなりますが、微弱電界地域で安定した地デジ受信を実現するためには、通常の地デジアンテナより受信性能が高い、高性能アンテナ(パラスタックアンテナ)を使用する必要がございます。

なお、ご自宅の周辺にある電波塔の位置、またその電波塔から見て、ご自宅の一帯がどの電界地域にあたるかは、ネット上で、「A-PAB(一般社団法人放送サービス高度化推進協会)」公式サイト内のページ「地デジ放送エリアのめやす」にて、ご自宅の周辺にある電波塔や、その電波塔からの電波が十分に届く範囲を、地図上から色彩で表示される範囲にて確認できます。

ただこの電界地域は、電波塔からの距離と地形だけを基準にして、広い範囲で受信できる地デジ電波レベルの、おおよその違いを確認できるものでしかありません。

詳しくは後述しますか、地デジ電波は、気候、天候などの影響でも変動するほか、高層マンションなどピンポイントの障害物によって、局地的に遮られることもございます。

また地デジ電波は、電波塔から送信された後、ビルなどの障害物にぶつかって反射する「反射波」も発生するため、実際の戸建て住宅などでは、電波塔の付近や方向でも十分な地デジ電波が受信できないケース。また電波塔から異なる方向から一定レベル以上の地デジ電波が届くケースも考えられます。

そのため地デジアンテナの設置にあたっては、現場でまず電波調査を行い、電波塔から届く地デジ電波のレベルや強度、正確な方向。また電波が遮られる位置や、電波塔の方向以外から届く地デジ電波などを確認して、現場で地デジアンテナ設置に適した位置を確認することが重要になります。

総じて、各電界地域においては、障害物などの周辺環境にもよりますが、強電界地域であれば、受信性能は8素子(相当)から14素子程度の地デジアンテナを用いて、設置位置も屋根の上だけでなく、壁面やベランダ、屋内空間など、選択肢が広くなります。

ただ逆に強電界地域など、電波状態がよいエリアで、受信性能が必要より高い地デジアンテナを使用すると、地デジ電波だけでなくノイズ(地デジ電波の品質を落とす余計な電波)も受信しやすくなり、かえって地デジ受信に悪影響を与えるため、ご注意ください。

そして中電界地域であれば14素子から20素子。弱電界地域では20素子から高性能アンテナが必要となり、設置位置も、できるだけ周辺の障害物の影響を受けにくい、高い位置に設置する必要が出るため、アンテナ設置の機種や場所などの選択肢は狭まってまいります。

各電界地域や対応する地デジアンテナ、設置の工法については、以下の各コラム記事でも詳しくご説明しております。

・地デジアンテナ設置に重要となる「強電界地域」「中電界地域」「弱電界地域」とは

・徹底解説!強・中・弱の地デジ電界地域に適したテレビアンテナ工事の選び方、調べ方は?

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地デジ電波を遮る障害物とは?

上記のように、高い電波塔の先端から送信される地デジ電波は、周辺の一帯に、上空から周辺の地面に近い一帯へと電波を下らせるような形で送信しています。そのため送信される地デジ電波は、周辺の山などの障害物にぶつかると遮られ、その向こう側のエリアには届きにくくなる傾向があります。

電波を遮りやすい主な物質としては、密度が高く電波を吸収する土や土壁、コンクリート。電波を反射する金属。やはり電波を吸収する水分などが挙げられます。

したがって、鉄筋コンクリート製の高層ビルなど、山地に比べると小規模な建物などでも、地デジ電波は遮られてしまいます。

ただ地デジ電波のUHFに限らず、電波には反射や回折などの性質がございます。地デジ電波も40センチから60センチ程度の波長をもつため、高層ビルなど小規模の障害物であれば、ビルの上部や横を通り抜けた電波が、向こう側で広がることにより、地デジ電波はビルなどの障害物を乗り越えてその先にも到達します。

しかし地デジ電波は比較的、周波数帯が高く波長が短いため、障害物を乗り越える力にも限界があり、電波塔から見て高層ビルなどの影に当たる直近、特に中央の一帯には、障害物を乗り越えた地デジ電波も届きにくくなり、電波塔に近い強・中電界地域であっても、局地的に受信できる電波レベル(㏈)が大きく低下して、地デジアンテナを設置しても十分な受信レベルが確保できないこともございます。

その一方、通常の戸建て住宅で、建材に上記のコンクリートや金属、またウレタンやアルミ箔など、電波を遮りやすい断熱材が使われていない。屋根の上に太陽光パネルがない住宅であれば、透過する際に一定の減衰は生じますが、住宅の中まで地デジ電波が到達します。

そのため、屋根や壁などを透過しても十分な電波レベルを確保できる強電界地域であれば、主に地デジ電波を通しやすい窓際を中心に、室内アンテナや屋外屋内兼用アンテナ等、屋内対応の地デジ電波を設置する。またデザインアンテナを屋根裏、天井裏の空間に設置するなどの方法で、地デジアンテナを屋内に設置することも可能です。

ただ一般の戸建て住宅でも、狭い間隔で住宅が立ち並ぶ住宅密集地の場合、周辺に障害物がない屋根の上であれば十分な地デジ電波レベルを確保できる強・中電界地域であっても、家と家の間である狭い空間には地デジ電波が届きにくくなる不具合が生じ、デザインアンテナなどを外壁に設置するアンテナ工事はできないケースもございます。

総じて地デジアンテナは、基本的に屋根の上のマストなど、地上から8メートルから10メートル程度の高さに設置することで、周辺の障害物から影響を受けにくくなる、またアンテナの角度調整も行いやすくなるなどで、受信感度が高まりやすくなります。

対して、住宅の壁面など、低い位置に設置する場合は、設置の見た目や強風、豪雨など自然環境への耐性が向上するというメリットもございますが、地デジ電波を遮る周辺の障害物などに影響を受けやすくなり、現場の条件によっては設置できないこともあるためご注意ください。

気候や天候が地デジ電波に与える影響とは?

上記のように、地デジ電波は電波塔の先端から広がり、地上の空間を通じて、住宅などに設置された地デジ電波で受信されることになります。

そのため空間を伝わる距離が長いほど電波レベルが減衰することをはじめ、伝わる空間の状態、つまり季節による気候や、雨、雪などの天候によっても、伝送される電波レベルに影響を与えます。

まず気候についてですが、気温の低い冬場などで空気が収縮すると、湿度も低下するため、空間を伝わる電波レベルが低下しにくくなり、電波レベルを維持したまま遠距離まで届きやすくなります。ただ届きやすくなるのは地デジ電波だけでなく、無関係なノイズも同様であるため、設置された地デジ電波で、地デジ電波以外の余計な電波を受信しやすくなり、電波障害が生じるケースも考えられます。

逆に気温の高い夏場などは、空気が膨張して湿度も高くなるため、地デジ電波が空間を伝わる際の減衰量が大きくなり、電波塔から電波が届く距離が短くなります。

上記のような気候、気温の変化により、まったく同じ現場であっても、現場に到達する地デジ電波のレベルは、年間を通して約6㏈ほどの変化が生じます。

さらに上記の通り、電波は水に吸収され、減衰しやすい性質があります。そのため雨や雪、台風など悪天候の際には、空間を伝わる地デジ電波が水分に吸収されてしまい、送信される途中での減衰量が高くなります。これらの点も、電界地域がおおまかな目安でしかない要素のひとつと言えます

上記の要素もあるため、地デジアンテナ設置の際には、設置工事を行う当日の電波状態だけでなく、気候、天候の影響も考慮して、余裕のある電波レベルを確保しておく必要があるのです。

特に中・弱電界地域や、電波レベルが下がりやすい壁面など低い位置に、受信感度がやや弱いデザインアンテナを設置する場合、必要最小限に近い電波レベルしか確保できず、暑くなる季節や悪天候の際には、電波レベルの低下によりテレビ画面が乱れるケースも生じるため、特に余裕をもった電波レベルの確保が大切となります。

現場に届く地デジ電波の品質とは?

地デジ電波は、電波の強度だけでなく、品質も重要となります。電波塔から送信される地デジ電波に、周波数帯の近い余計な電波である「ノイズ(雑音)」が混じってしまうと、電波レベル(㏈)は十分でもその品質が低下し、やはり地デジ放送の映像が乱れる、映らないなどの問題が起こります。

特に現在の戸建て住宅では、中・弱電界地域の他、強電界地域でも家の中に三台以上のテレビを置くお住まいでは、すべてのテレビで十分な電波レベルを確保するために、アンテナの近くに受信した電波を増幅する「ブースター(増幅器)」を設置する必要がございますが、このブースターは、受信した地デジ電波だけでなく入り混じるノイズも増幅してしまうため、まずアンテナが受信するノイズをできるだけ抑える必要がございます。

この地デジ電波の品質を示す目安は、主に「MER」と「BER」になります。

まず「MER」とは「Modulation Error Ratio(モジュレーションエラーレシオ)」の略であり、日本語で言えば「デジタル信号の変調誤差比」になります。

現在のデジタル放送である地デジ放送は前述の通り、従来のアナログ形式である映像信号を「0」「1」のデジタル信号へと変換し、この信号を「矩形波(くけいは)」と呼ばれる電波に乗せて送信しています。

この映像信号をデジタル信号へと変換することで、細かい情報を省いてデータを圧縮することにつながり、電波に混じるノイズに強くなりました。さらに電波にノイズが混入してデジタル信号にエラーが出ても、ある程度のエラーであれば、受信機器のチューナー側で、エラー検出と訂正の機能によって信号を修復できるのです。

アナログ放送の頃は、電波の強度に関係なく、テレビ電波にノイズが混ざると、映像のちらつきや歪み、また画面が二重に映るゴーストなど、映像の乱れとして反映されました。

ただその反面、アナログ放送では、電波塔から遠い位置であっても、微弱でも電波が届く範囲であれば、映像の品質は劣化しても、テレビ放送を受信することは可能でした。

しかし地デジ放送などのデジタル放送では、多少のノイズによるエラーでも、このエラー検出と訂正いよって正常な信号に修復できるため、一定以上の品質とレベルの電波を受信できるエリアであれば、どこであっても同じ品質の、画像の乱れなどがないクリアな映像を視聴できるのです。

一方で、地デジ電波に混ざるノイズ(デジタル信号のエラー)が一定以上になる。あるいは地デジ電波レベルが一定以下(上記した適切な㏈範囲を下回る)と、上記のエラー検出や訂正機能でも信号を修復できなくなり、ブロックノイズやフリーズ(画面の停止)などデジタル放送特有の画面の乱れから、まったく映らない状態になります。

日本の地デジ放送では、このデジタル信号を64種類の変調(振幅、位相)で管理し、一度に6ビットのデータを送信する「64QAM」方式を採用しています。この方式の上で、放送局から送信されたデジタル信号の変調と、ご家庭で受信した変調の差を数値化したものが、デジタル信号の変調の誤差の比率を表す「MER」なのです。

「MER」の単位も「㏈」の単位で表されます。通常はMERが25㏈以上であれば、受信している地デジ電波の品質が良い目安になります。そして20㏈から24㏈になると、受信に大きな問題はないものの、余裕が少ない状態になり、19㏈以下になると受信不能になります。

この「MER」の数値も、雨や雪、強風など悪天候の場合には数値が低下するため、通常は余裕のある25dB以上の数値を確保する必要がございます。

次に「BER」も、やはり地デジ電波の品質を示す数値です。これは「Bit Error Rate(ビットエラーレート)」の略称であり、直訳すれば「ビットの間違い率」です。口頭での略称としては「バー」「ビーイーアール」などが使われることもございます。

この「BER」は、地デジ電波のデジタル信号である「0」「1」の組み合わせの信号で、この「0」と「1」がノイズの影響などによって入れ替わったエラー(誤り、間違い)の比率を示し、エラーが発生したビット数を、伝送される総ビット数で割ることによって算出されます。

地デジ放送において「BER」の数値は「2×10-4乗」つまり約1万ビットのうち2ビットの割合でエラーが生じている状態より、エラーの割合が低い状態であれば、地デジ電波に混じるエラーを、上記したエラー検出・訂正の機能によって補正できます。

しかし「BER」がこの割合を越えてしまうと、補正機能による修復が難しくなり、映像の乱れから、地デジ放送が映らなくなるという事態にいたります。

「BER」の数値は、確認するアンテナレベルチェッカーなど、機器によって表示に違いはございますが。主に「0.0±00」など、また上記した「2×10-4乗」を「E-4」などで表示します。

アンテナレベルチェッカーなどの「BER」の表示として「00.00」や「E-8」は、エラーが皆無の状態を示します。そして「E-7」から「E-5」までは、エラーは発生しているものの、補正機能により通常の視聴が可能な範疇です。しかし「E-4」を下回ってくると、正常な地デジ受信が難しくなるのです。

この「BER」「MER」は、アンテナ工事業者がアンテナ工事の前に行う電波調査で、専用のアンテナレベルチェッカーを用いて、地デジ電波レベル(㏈)や電波の方向、受信できる位置などと共に測定する数値であり、特に専門的で難しい要素でもあるため、一般の方にはさほど関係はないかもしれません。

いずれにせよ、地デジアンテナ取り付け工事にあたっては、まず綿密な電波調査を行い、お住まいの各位置で受信できる地デジ電波の強度や品質の測定を行い、安定した受信を実現できる設置位置や、現場の受信感度、位置などに対応できるアンテナ機種、設置方法を選ぶ必要がございます。

この電波調査を綿密に行うことも、安定した受信を実現できる品質の高い地デジアンテナ工事のためには必須の条件となります。

そして当あさひアンテナでは、この電波調査、およびアンテナ工事のお見積もりを、現地への出張費、キャンセル料など、作業に伴うあらゆる費用を含む「完全無料」で実施しております。

当あさひアンテナの電波調査では、専門知識が豊富で高い技術を持つアンテナ職人が、専用の機器を使用して、お住まいの各部屋、各位置で綿密に電波レベルや品質を確認いたします。

例えばデザインアンテナをお住まいの壁面に設置する工事では、壁面での受信が難しいと思われた現場でも、ハイトパターンも確認しつつ、ピンポイントで安定した受信が位置を割り出し、施工を実現した例もございます。

総じて弊社では、どのような受信環境の現場であっても、精密な電波調査により、現場で可能な限り、お客様のご希望に沿える地デジアンテナ工事を、業界最安に挑むお見積もり価格でご提案いたしております。

前項の㏈をはじめとする電波の強度や、本項でご説明した電波の品質を示す単位。アンテナ工事業者による電波調査とお見積もりについては、次の各コラム記事でそれぞれ詳しくご説明しております。

・地デジ電波の強さと品質を示す「dB」「MER」「BER」とは何か?

・地デジ放送、衛星放送(BS/CS)テレビアンテナ工事の現場で必要な「電波調査」の方法とは?

・地デジや衛星放送のテレビアンテナ工事費用がいくらかわかる「見積もり」とは? 業者、会社ごとの設置費用の相場や選び方を解説

地デジ電波の「ハイトパターン」とは?

繰り返しになりますが、地デジ電波は高い電波塔の先端から、地面に近い各住宅の地デジアンテナへと、降り注ぐような形で送信されています。そして地デジ電波は、ものにぶつかるとある程度、反射する性質もあります。

また地デジ電波に限らず、周波数帯の近い二種類以上の電波が、同じ空間を通過すると、それぞれの電波が交じり合う「干渉」という現象も起こります。

そのため、地デジ電波は電波塔の先端から送られて空間を下っていく電波の一方で、そのまま地面に衝突し、上の方へと昇っていく形になる反射波も発生します。

そして基本的にまったく同じ地デジ電波である、電波塔から直接、下るように伝わる電波と、地面に反射して登る反射波が干渉することで、受信できる地デジ電波の強度が、地面から高い位置になるにつれて、およそ数メートルおきで波のように強弱を繰り返すという現象が発生します。

この現象を「ハイトパターン」といい、ハイトパターンの強弱を繰り返す幅を「ハイトパターン・ピッチ」と呼びます。

このハイトパターン・ピッチは、送信位置(電波塔の先端)の高さと、送信される波長の幅、送信位置からの距離によって変化し、特定の計算式で計算できます。そして電波の波長の幅が大きいほど、その幅が大きくなります。

例えばアナログ放送時代のVHF波の場合は、ハイトパターンが20メートル以上など非常に広い幅になったため、実質的にはさほど考慮する必要はありませんでした。

ただアナログ放送時代に比べて周波数帯が高い(波長の幅が短い)UHFを使用する地デジ放送では、ハイトパターン・ピッチは数メートル程度になり、そのうち電波レベルがもっとも高い部分と、低い部分とでは、数デジベル程度の差が出てまいります。

また地デジ放送では、上記したUHFの周波数帯のうち、6MHzずつを各チャンネル(放送局)に割り当てて放送しております。そのため地デジ電波でも受信できるチャンネルことに微妙に周波数帯が異なり、そのためチャンネルによってハイトパターンの幅も異なってきます。

そのため、屋根の上に八木式アンテナ等のテレビアンテナを設置する場合も、高い位置に設置することで受信レベルが安定するのは事実ですが、実際はこのハイトパターンを考慮して、すべてのチャンネルがもっとも安定したレベルで受信できる位置に、上下の高さを微調整する必要がございます。

受信環境がいい屋根の上のアンテナ設置では、ハイトパターンはさほど大きな問題になりませんが、受信レベルがやや低くなりやすい壁面へのデザインアンテナ設置工事の場合は、壁にビス穴を開けて固定具を設置し、アンテナ本体を取り付けるという施工になります。

そのため、受信できるすべてのチャンネルについて、ハイトパターンの計算や確認を行い、すべてのチャンネルが安定して受信できる位置を特定することが重要です。

このハイトパターンの計算が甘いと、特定のチャンネルのみ受信レベルが低下し、テレビ画面が乱れるなどの原因になります。また壁にビス穴を開けるデザインアンテナ設置では、設置位置を誤って、取付をやり直すと、壁面に不要の穴を残すことになってしまいます。

そのため、特に壁面へのデザインアンテナ設置では、電波の受信レベルはもちろん、各チャンネルのハイトパターンもきちんと測定して、すべてのチャンネルを安定して受信できる位置を特定した上で施工を行う、専門知識の豊富なプロのアンテナ工事業者に依頼することが重要と言えます。

なおハイトパターンについては、以下のコラム記事でも詳しくご説明しております。

・地デジアンテナを設置する高さの設定で重要となるハイトパターンとは? 地デジ電波を受信するために適切なアンテナの高さとは?

地デジ電波の「垂直偏波」と「水平偏波」とは?

地デジアンテナの設置で注意すべきポイントのひとつに、受信できる地デジ電波が「水平偏波」か「垂直偏波」か、という点もございます。

水平偏波とは、電波塔から送信される電波が、地面に対して水平の波長を描く電波。垂直偏波は、地面に対して垂直の波長を描く電波です。

この二種類の電波はどちらも同じUHFであり、送信されるチャンネルの種類や、電波そのものに大きな性質の違いはございません。

また実際には地デジ電波塔のうち、90パーセント以上が水平偏波を送信しており、残りの10パーセント以下が垂直偏波を送信しております。他にも、水平偏波と垂直偏波の双方を送信する電波塔や、時期によって双方の電波を切り替える電波塔なども存在します。

水平偏波、垂直偏波をこんな形で使い分ける理由は、ハイトパターンの項で解説した電波同士の干渉による「混信」を避けるためです。
上記の通り周波数帯の近い電波は、干渉により入り混じる性質があります。まったく同じ地デジ電波が反射波と入り混じる場合、ハイトパターンが発生する程度で、受信に大きな問題は生じません。

ただ、例えば地デジ電波と携帯電話の基地局からの電波など、まったく別の電波で混信が生じると、地デジ放送では画面の乱れや映らないなどの受信障害。携帯電話などでも通信障害の原因になります。しかし周波数帯の近い電波も、波長の角度が異なれば、混信が起こりにくい性質もございます。

そこで地デジ電波塔の付近に、携帯電話の基地局や、各チャンネルへの周波数帯の割り当てが異なる地デジ電波塔などがあり、混信の可能性があるエリアでは、一部の電波塔から送信される地デジ電波に垂直偏波を用いることで、混信の発生を避けているのです。

なお、お住まいの地域の近隣にある地デジ電波塔、中継局が水平偏波、垂直偏波のどちらを送信しているかを確認するには、総務省の公式サイトから、日本各地域の「総合通信局」のページで、エリア内の電波塔の一覧から調べる。また各放送局の公式サイトから確かめることができます。

なお各戸建住宅などでの地デジアンテナの設置に当たっては、ご自宅で受信できる地デジ電波が水平偏波か垂直偏波かを確認した上で、それぞれの電波に対応できる地デジアンテナの設置方法や機種を選び必要もございます。

具体的には、まず魚の骨に似た形で受信性能が高く、屋根の上のマストに設置されることが多い八木式アンテナでは、垂直、水平それぞれの波長の角度に合わせて、アンテナの設置角度を90度傾けることで双方の電波に対応できます。

しかし壁面などに設置されるパネル状で、平面アンテナ、薄型アンテナとも呼ばれるデザインアンテナは、設置の外観性が高い分、取り付け角度を90度、変更すると、設置の見た目が崩れる、左右への角度調整ができなくなるなどの問題が生じます。

そのため、設置角度の調整で対応できる一部のコンパクトモデルを除いて、デザインアンテナの大半は水平偏波専用モデルになります。ただ形状や機能、性能は水平偏波用と同じ垂直偏波専用モデルも一部メーカーから発売されているため、デザインアンテナ設置に当たっては、現場に届く電波の種類に合わせた機種を選ぶ必要がございます。

またマスプロ電工から発売されている、ポール状で上記の二種類のアンテナの長所を兼ね備えた「U2CN」ことユニコーンアンテナは、現状では水平偏波専用モデルのみになり、垂直偏波には対応できませんのでご注意ください。

なお水平偏波、垂直偏波については、以下のコラム記事でも詳しくご説明しております。

・地デジの「水平偏波」「垂直偏波」の違いとは?

お客様満足を大切に あさひアンテナ

高品質で適切なアンテナ工事を低価格で実施できるアンテナ工事業者とは?

ここまでの項目では、的確な受信を実現する地デジアンテナ取り付け工事のための、地デジ放送や電波の性質について解説してまいりました。本項では、以上の基礎知識を踏まえて、適切なアンテナ工事を実現できるアンテナ工事業者についてご紹介いたします。

今、一般的にアンテナ設置工事を依頼できる身近な業者、会社、店舗などの例としては、

「近隣の家電量販店やホームセンターでアンテナ商品を購入し、同時に工事を申し込む」

「新築住宅の場合、建築を担当するハウスメーカー、工務店にアンテナ設置を依頼する」

リフォーム業者にリフォームの一環としてアンテナ工事を依頼する」

「近隣の商店街などにある町の電気店にアンテナ工事を依頼する」

「当あさひアンテナなど、ネット上に公式サイトを持つアンテナ工事の専門業者に依頼する」

という方法が主に挙げられます。

各業者は、例えば家電量販店、ホームセンターでは、アンテナ製品を確認し、店舗スタッフの説明を聞いて工事を依頼できる。ハウスメーカーでは工事申し込みの手続きを簡略化でき、工事料金を住宅ローンに組み込めるなど、独自のメリットもございます。

ただ注意点としては、家電量販店やホームセンター、ハウスメーカー、リフォーム業者などのアンテナ工事は、各業者は受付窓口でしかなく、実際の業者は、町の電気店などである下請け業者が担当することになります。

そのため、上記の店や事業者のアンテナ工事では、仲介手数料などの中間マージンによって、工事にかかる額が相場より割高になります。

また家電量販店、ホームセンターでアンテナを購入した場合は、依頼からの即日工事が難しく、下請け業者の現地調査、見積と、実際の施工の予定が別日程になる。見積もり内容などにご納得できず、工事を契約せずキャンセルした時も、現地への出張費やキャンセル費が発生する事もあるなどのデメリットがございます。

そしてこれらの業者のアンテナ工事を引き受ける電気店などの下請け業者は、アンテナ工事に特化した専門家ではなく、エアコン設置工事をはじめ、さまざまな家電製品の設置、それに伴う電気工事などを全般的に請け負う業者になります。

したがって下請け業者は、アンテナ工事に関しては基本的な知識、技術しかないケースもあり、担当する下請け業者によって施工技術に差が出ることも考えられます。

最近は下請け業者も、必ずしもアンテナ工事の技術が低いとは限りませんが、場合によっては、例えば、八木式アンテナの屋根上へ設置、デザインアンテナの壁面設置などの基本的な工事にしか対応できない。高所作業を苦手とする。また余裕のある電波レベル、品質の確保やハイトパターンなどに関連する認識が浅く、特に受信レベルの確保が難しくなる壁面、ベランダなどへのデザインアンテナ設置では、気候や天候で地デジ電波レベルが低下した際や、一部チャンネルで地デジ放送の画面が乱れる結果になるケースも考えられます。

地デジ放送や電波の性質に基づいて、現場の受信条件で可能な限り、ご希望のアンテナ機種や設置位置によるアンテナ設置工事。またアンテナ故障の際の撤去、処分と交換などを、安い工事費用で行いたい場合は、やはりアンテナ工事のコツを知り、信頼できる専門業者が一番のオススメです。

アンテナ工事の専門業者は、アンテナ工事に特化したプロであるため、地デジ放送、衛星放送の仕組みや電波の性質など、詳細な専門知識が正確であることが、第一のメリットです。

そして下請け業者を使わない完全自社施工。アンテナ本体などの機材をメーカーから直接、一括で大量購入するスケールメリットで、商品の値段を大幅値引きできるため、大手メーカーの高品質アンテナ本体や部材がセットになった基本設置工事を、安価な料金で提供しております。

また、現地の電波調査や見積りが無料である。複数の業者による相見積もりや、見積もり当日の迅速な即日工事にも対応できる。上記のように綿密な電波調査を実施して、安定した受信レベルの実現を大前提に、現場の条件で可能な限り、さまざまなアンテナ機種や位置への取り付け工事をご提案できる。

さらに施工技術も高く、見た目も整った丈夫なアンテナ取り付けを実現できる。アンテナ工事の完了後も、ほとんどの業者が5年から8年などのアフターサービス(保証期間)を用意しており、設置後のトラブルに責任を持ってもらえる、などのメリットが挙げられます。

例えば当あさひアンテナの場合は、事前の電波調査とお見積もりが完全無料で、常にピンポイントレベルの精密な電波調査を実施することは上記の通りです。そして相見積もりはもちろん、お見積もりからの夜間工事、急なアンテナ修理なども含めて、即日工事にもご対応しております。

実際の施工は、弊社の社員スタッフであり、研修から現場での事例の経験、実績により高い技術力を誇る優秀なアンテナ職人による完全自社施工を必ず実施しており、現場の条件で可能な限り、お客様のご要望に対応するとても高品質な工事を、不要なコストをカットした業界でも最安値に挑む料金でご提供いたします。

アンテナ工事の完成後は、各お部屋でのテレビ、アンテナコンセントで安定した受信を確保できていることを確認した上で、工事作業の完了といたします。

料金のご精算は現金のお支払いだけでなく、各種クレジットカード、paypayなど電子マネーによる決済にも対応しておりますので、お客様には余計なお手間をおかけしません。

そして工事後のアフターフォローも、業界最長クラスとなる、工事完了日からの「10年長期保証」サービスをご用意しております。この長期保証は、弊社の施工技術に対する自信の表れとも申せますが、お客様にはアンテナの施工後も、末永く安心感を持っていただけます。

ただ、アンテナ工事の専門業者に依頼する場合のデメリットは、業者が多い分、中には施工技術やサービスの品質が悪い上、施工費用が高額な業者も存在するため、お客様ご自身が、相見積もりなどで優良な業者を選択されることが必要な点です。

なお、相見積もりを行われる際には、当あさひアンテナをお加えいただければ、他社にひけをとらない、お客様にご満足いただけるアンテナ工事のご提案とお見積もりをご提示いたします。

なお、業種別のアンテナ工事の特徴、優良な業者のより正確な選び方などについては、以下の各コラム記事にて詳しくご説明しております。

・新築などの家屋でテレビアンテナ工事を頼む際のおすすめ業者はどこ? 依頼の流れから費用の相場まで、業者の選び方を徹底解説!

・アンテナ工事会社のおすすめの選び方!業者別の特徴や費用相場を比較&解説
・地デジ用テレビアンテナの本体価格と業者に依頼した場合の工事料金の相場とは? 適切な地デジアンテナ選びと費用の相場を解説!

・テレビアンテナ工事は即日で設置できる? 依頼可能な業者と方法・費用

・新築のテレビアンテナ工事をどこに頼むか。おすすめの業者の選び方・相場比較・依頼できる施工の種類・費用を解説

・新築物件、中古物件、修理など各種テレビアンテナ工事を頼むおすすめ業者はどこ? 依頼できる業者選びの比較ポイント徹底解説!

・テレビアンテナ工事の専門業者は他の業者とどう違う? 技術から費用の相場まで比較しておすすめ業者の選び方を徹底解説!

地デジ受信の基礎知識・まとめ

地デジアンテナ設置で、安定した受信のために重要なポイントは、本文でご説明した通りです。

そして当あさひアンテナでは、以上の基礎知識に基づき、お客様のご要望にもっとも近く、現場で最適となるアンテナ工事を、業界最安の誠実なお見積もり金額でご提案いたします。

まず古典的で受信感度が高く幅広い現場に対応でき、リーズナブルな八木式アンテナの基本設置工事では、DXアンテナ製の高品質20素子モデル「UA20」本体と設置具、同軸ケーブルなど基本部材、防水処理をセットにして、税込み15,000円からでご提供しております。

弊社では、屋根上設置では通常、屋根の頂点部にしか設置できない八木式アンテナ取り付けも、水平器を用いて屋根馬を加工する技術により、屋根の斜面部にもしっかりと設置して、お家の外観への影響を抑える施工にも対応しております、

また薄型の整ったデザイン性が魅力で自然環境にも強いため人気がある反面、受信感度がやや下がりやすいデザインアンテナ型では、DXアンテナ製の高品質20素子相当モデル「UAH201」。または強電界地域専用の業界最小級コンパクトモデル、スカイウォーリーミニ「U2SWLC3」を各カラーバリエーションでご用意し、アンテナ本体と設置具、白黒2色の同軸ケーブルの代金もセットで、基本設置工事を税込み20,000円からでご提供しております。

壁面へのデザインアンテナ施工では極細ビスの使用と、壁のビス穴に防水用の変性シリコンを丁寧に注入して、壁面の腐食などを抑える配慮を行っております。さらに屋根裏、天井裏へのデザインアンテナ設置が可能な現場である場合は、追加工事費はご無用の基本設置工事費でお引き受けいたします。

上記2機種のメリットを兼ね備えた、マスプロ電工社の最新モデル、ユニコーンアンテナの基本設置工事は、やはりアンテナ本体や必要な部材をセットにして「キャンペーン価格」でご案内しております。

他にもアンテナ機種としては、八木式アンテナの各素子数モデル、高性能パラスタックアンテナ、ローチャンネル用。また自然環境に強いステンレス製や塩害用、雪害用のモデル。デザインアンテナでは26素子相当モデルなどもご用意しており、どのアンテナ機種でも、可能な限りお客様のご要望に対応できるアンテナ工事をご提案いたします。

なお主な地デジアンテナ機種については、以下の各コラム記事でそれぞれ詳しくご説明しております。

・地デジテレビアンテナ界の最長老「八木式アンテナ(八木アンテナ)」とは?特長や設置位置、メリット・デメリットまで解説!

・新築戸建てのテレビアンテナ工事費用を安くできて高性能の八木式アンテナとは? アンテナ種類の選び方や業者の料金相場を解説

・高利得、高性能な地デジ用パラスタックアンテナ徹底解説

・地デジUHFアンテナのオールチャンネル対応とローチャンネル用とは? テレビが映らない原因と受信レベルを上げる対処を解説!

 

・地デジ用テレビアンテナ一番人気のデザインアンテナとは? 価格から工事費用、料金相場、失敗しない業者の選び方まで徹底解説!

・業界最小デザインアンテナ!マスプロ電工「スカイウォーリーミニ」のメリット・デメリットとは? 失敗しない取り付け例も解説!

・新築戸建てテレビアンテナ設置におすすめのデザインアンテナとは? アンテナ種類の比較と選び方、業者の工事費用の相場まで解説

 

・地デジアンテナの最先端、ユニコーンアンテナとは? 特徴、メリット、工事費用の相場まで徹底解説!

・外見、寿命、性能すべて優れるテレビアンテナ・ユニコーンアンテナとは? 特徴とメリットデメリットから設置工事の料金まで紹介

・ユニコーンアンテナの特徴と評判、設置工事の費用とは? 地デジ用アンテナ各機種のデザインとメリット、失敗を避ける方法を解説

現場の条件で最適、かつ最高品質となる地デジアンテナ設置をはじめ、各種アンテナ工事へのこだわりなどのご相談は、当あさひアンテナのフリーダイヤルへのお電話、またメールフォーム、LINEアカウントへのご連絡で、まずはどのようなことでも、お気軽にお問い合わせくださいませ。

 

アンテナ本体 型番

  • デザインアンテナ

    型番:UAH201(最新モデル)
    (同軸ケーブル:白か黒の2色のうち、おすすめは外壁になじむ色)

    工事費込み 20,000円(税込)

    カラーバリエーションはオフホワイトライトブラウンスーパーブラックブラックブラウンの4色から現場で選択することが可能です。同じUHF20素子相当のデザインアンテナを比較した場合、業界トップクラスの受信性能、高利得を誇る大手DXアンテナ社製。本体の厚みはわずか119mm、サイズは高さ590mm×幅220mmで業界最小クラス。コンパクトサイズのため狭い屋根裏や天井裏などへの取り付けも最適。壁面に取り付けの場合は、極細のビスを6箇所打ち込んで金具を取り付け、金具にガチャンと本体をはめ込みボルトを締めるだけの簡単施工が可能なため建物へのダメージを極力軽減できます。ブースターが必要な場合はUAH201の背面にスッキリ取り付けられる構造になっており、表にブースターが露出しないので外観もキレイに保てます(弊社では電波状況が悪くない限り、なるべくブースターも屋内の、分配器の近くに隠してしております)。修理の場合、ブースター内蔵タイプのデザインアンテナとは異なり、ブースターだけの交換をできるメリットがあります。太陽光発電システムや片流れ屋根で屋根上に屋根馬を立てられず昔ながらの八木アンテナを設置できない住宅にも最適。耐風速(破戒風速)50m/sですが、屋内や外壁など、強風の影響を受けにくい取り付け位置と形状をしているため、災害にも強いアンテナとなっております。当店人気ナンバー1の地デジアンテナでございます。

  • 八木アンテナ

    型番:UA20(最新モデル)
    工事費込み 15,000円(税込)

    その昔、八木秀次博士が発明した形状(魚の骨のような形状)からマイナーチェンジを繰り返し洗練されたフォルムとなり、中・弱電界エリアにも対応可能な安心のDXアンテナ社製。UHF20素子アンテナの性能で、吹きさらしで障害物の少ない屋根上に設置することが多いため利得が高くなっております。万が一、壁面や屋内でデザインアンテナを取り付けられない物件 にも最適。従来の鉄製の太いワイヤーとは異なり、ステンレス製の丈夫で錆びにくいワイヤー(支線)を採用。アンテナマストから屋根の四隅に向けて4本の支線を張り巡らせ、さらに張り巡らせた支線の途中からも屋根馬に向けて4本の支線をバランスよく張り、合計8本の支線で頑丈に設置しております。サイズは51.8cm×34cm×101.4cmとなっており、VHF(アナログアンテナ)と比較して、大幅なサイズダウンと軽量化がなされています。しかも耐風速(破壊風速)50m/s。地デジ放送が始まる前の時代より、屋根上に設置するアンテナは災害に強くなっていると言えるでしょう。当店で人気ナンバー2の地デジアンテナでございます。

  • 2K4K8K対応 BS/CS110度アンテナ

    型番:BC45AS(最新モデル)
    工事費込み 15,000円(税込)

    2018年12月1日以降、実用放送開始予定の4K8K衛星放送(NHKのみ4K&8Kを同時配信)に備えてオールマイティーなDXアンテナ社製のBC453をBS放送、CS放送をご覧になりたいすべての方へ提供しております(大規模な集合住宅は例外)。従来の2K専用BS/CS110 度アンテナと同じでサイズで円盤の直径は45センチ。そうでありながら、電送周波数の帯域が広いため、従来のフルハイビジョン(2K放送・約200万画素)からスーパーハイビジョン(4K放送・約800万画素/8K放送・約3,300万画素)まで受信可能です。「大は小を兼ねる」と言えます。2020年のオリンピックに向けて4K8Kの実用放送がますます拡充されるということが総務省より発表され、各メーカーの4K8Kテレビは増産がはじまり、その価格も落ち着いてきました。そのような状況のなか、あさひアンテナにも2K4K8K対応BS/CS110度アンテナの問合せが数多く寄せられております。最新式のアンテナでも、大量仕入れでコストをおさえて仕入れておりますので、低価格を実現できました。