テレビアンテナが台風などの風で揺れてテレビが映らない対策の工事とは? アンテナが倒れる原因や対処法、修理の費用も解説!
令和の現在でも、新築された一般の戸建住宅などのご家庭で、地上デジタル放送(地デジ)や衛星放送(BS放送、CS放送、新4K8K衛星放送)のテレビ放送をご覧になるという方法と言えば、地デジ、BS/CSのテレビアンテナ設置が代表的な方法です。
そして最近では、地デジ放送を受信するためのUHFアンテナにも、デザインアンテナ、ユニコーンアンテナなどの新しいモデルが登場しております。 ただ2023年(令和5年)現在でも、一般の家に設置されるテレビアンテナと言えば、魚の骨に似た古典的な形状で、主に住宅の屋根の上に立てられたマスト(支柱、ポール)の先に固定される八木式アンテナが、高いシェアを誇っております。
八木式アンテナの人気は、モデルによる素子数の違いにより対応できるエリアの幅が広く、高性能機種であれば、地デジ電波レベルの弱いエリアでも受信性能が安定すること。また設置費用も低価格になることが挙げられます。 さらに衛星放送を受信するためのBS/CSアンテナを設置する場合には、八木式アンテナと同じポールのやや下に、BS/CSアンテナを設置することが多くなります。
八木式アンテナとBS/CSアンテナを同じマストに設置することは、配線などをまとめやすいなどのメリットがございます。また地デジ、BS/CSのアンテナを屋根の上のマストに設置する理由としては、周辺の障害物などに影響されにくく、アンテナの角度調整も行いやすいため、安定した地デジ、衛星放送の受信が可能となる点が挙げられます。
ただ屋根の上へのアンテナ設置には、アンテナ本体が風雨や雪などの影響を受けやすくなり、確実に経年劣化が進行してしまい、トラブルが発生しやすくなるといったデメリットもございます。
特に屋根の上への設置から年月が過ぎ、耐久力が低下したアンテナでは、強風が吹いた際に屋根の上で揺れることもございます。アンテナが屋根の上で揺れる状態になると、やがてはアンテナ角度のずれなどで、テレビ放送が映らなくなるトラブルも予想されます。
さらには激しい台風などに見舞われた際には、屋根の上でアンテナが倒壊して家屋を破損する。さらにはアンテナが屋根から落下するなどの大きな事故も予想されるため、適切な対応が必要と言えます。
そこで今回の当コラムでは、風による揺れが起こりやすいアンテナ機種や設置方法をはじめ、揺れが発生しやすい原因。そして風による揺れの対策となるテレビアンテナ機種や設置の工法を解説いたします。
さらに台風などの強風によるアンテナの故障などのトラブルが発生した場合に、火災保険で修理費用が保証される例。またアンテナトラブルに対して長期保証を用意しており、迅速な修理対応ができる工事業者についても解説しております。
なお、強風や地震などの自然災害でテレビアンテナが倒れた場合の対処については、以下のコラム記事に包括的な情報をまとめておりますので、よろしければご確認ください。
・地震や強風でテレビの地デジアンテナが倒れるなどの問題に対処法や対策はある? 修理費用の相場や安い工事業者の選び方も解説!
台風が多いエリアなどにお住まいで、ご自宅に設置したアンテナトラブルが気になる方や、トラブルを防止できるアンテナ工事をお求めの方におかれましては、当コラムをご参考の上で、適切な対策を取っていただければ幸いです。
八木式アンテナとBS/CSアンテナは強風で揺れやすい?
まず2023年現在では、戸建住宅向けとしてもっとも一般的なテレビアンテナである、地デジの八木式アンテナ、衛星放送のBS/CSアンテナ。およびもっともメジャーな設置方法である反面、風雨などに影響されやすいデメリットもある、屋根の上のマストに設置する施工について解説いたします。
地デジアンテナ「八木式アンテナ」とは?
前書きでも少しご説明しましたが、地デジアンテナの「八木式アンテナ」は、地デジ放送をはじめ、かつてのアナログテレビ放送やFMラジオ放送の受信。またアマチュア無線や業務無線用のアンテナとしても使用され、現在でもアンテナと言えばこの形状のイメージが強いアンテナ機種です。
その名称は開発者の名前に由来し、八木アンテナ、八木・宇田アンテナとも呼ばれます。
形状は、地面と水平に渡された支柱の間に、左右対称のダイポールと呼ばれる金属棒の導波器(ディレクタ)が、やはり地面と水平に複数、張られており、アンテナの一番後ろには、送られる電波をアンテナ本体側に反射し、後方からの余計な電波を遮断する反射器(リフレクター)という、ひときわ長い横棒と、その少し前に給電部である輻射機(ラジエーター)が設置されております。
特に現在の地デジアンテナである八木式アンテナは、リフレクターの部分が矢印の先のような形状をしており、その支柱に複数の横棒であるディレクタが設置されているため、よく魚の骨のような形と例えられます。
このディレクタは地デジ電波を受信するパーツの「素子(エレメント)」でもあり、同じ八木式アンテナでもモデルによって数が違い、この素子数が多いほど受信性能が高まります。
現在の地デジ放送の電波には、UHF波(極超短波)のうち470MHz(メガヘルツ)から710MHzの周波数帯が使用されているため、地デジ受信用のアンテナはUHFアンテナとも呼ばれます。
八木式アンテナは、矢印型の反対側が正面に当たり、正面側を地デジ電波塔など、現場に電波が届く方向が、指向性の範囲内に収まるよう、角度を調整して取付られることになります。
八木式アンテナに限らず、テレビアンテナには基本的に指向性(アンテナの正面側でのみ受信性能が高くなる性質)があり、この指向性が高いほど、正面側での受信性能が高まります。
特に八木式アンテナはこの指向性が高い上、20素子など素子数の多いモデルも存在すること。素子が露出して受信感度が高まる素子アンテナであることなどから、動作利得が高く、現在の地デジアンテナ機種の中でも、もっとも高い受信性能を誇ります。
そのため現場の地デジ電波状態が弱いエリアでも、安定した地デジ受信を実現できること。特に地デジ電波レベルが弱い弱電界地域などでは、八木式アンテナを高所に設置する以外に地デジ受信の方法がない場合もあることなどから、現在でも幅広いエリアで地デジアンテナとして使用されているのです。
ただ、八木式アンテナは現在の地デジアンテナとしては大型となるため、特に一般的な戸建ての家で、屋根の上に立てた場合には、雨や風などの影響を受けやすく、老朽化が進みやすくなり、トラブルの発生も考えられる。また家の外部から目立ってしまい、住宅の外観性や景観を乱してしまうなどのデメリットも生じてまいります。
なお八木式アンテナで受信できる地デジ電波の特性やアンテナの指向性については、以下の各コラム記事でも詳しく解説しております。
・地上デジタル放送の「地デジ電波」基礎知識
・地デジアンテナ設置に重要となる「強電界地域」「中電界地域」「弱電界地域」とは
・地デジ電波の強さと品質を示す「dB」「MER」「BER」とは何か?
・地デジの「水平偏波」「垂直偏波」の違いとは?
・地デジアンテナを設置する高さの設定で重要となるハイトパターンとは? 地デジ電波を受信するために適切なアンテナの高さとは?
・地デジのテレビアンテナで受信できる方向は指向性で決まる? アプリでアンテナの方向調整に最適な角度を調べる方法も徹底解説!
衛星放送用アンテナ「BS/CSアンテナ」とは?
BS/CSアンテナ(BS/110度CSアンテナ)は、現在の日本における衛星放送、BS放送、CS放送を受信するための主要なテレビアンテナであり、大型の皿のような形状である「ディッシュ(Dish)」または「放物面反射器」と、アームによってディッシュの中央部に固定された「コンバーター(変換器)」からなる「パラボラアンテナ」と呼ばれるアンテナになります。
なおBS/CSアンテナには、コンバーターを作動させるため、ケーブル配線部からの給電による電源が必要です。
日本の衛星放送では、日本の地上から見て、主に東経110度の方向で、約36,000キロ上空にあたる宇宙空間、赤道の周回軌道上より、BS放送用の放送衛星、CS放送用の通信衛星から、日本国内の全域に衛星放送の電波を送信しています。この放送衛星、通信衛星は、地球の自転に合わせて赤道軌道上を周回するため、地上からは常に天空の一点に静止しているように見える「静止衛星」にあたります。
最近では、2018年(平成30年)に、衛星放送における4K8K放送である「新4K8K衛星放送」も追加されておりますが、これは従来のBS放送、CS放送に、それぞれ4Kチャンネル、8Kチャンネルが追加されたものになります。
この衛星放送の電波には、マイクロ波の一種である「SHF(センチメートル波)」でも、周波数帯が12GHz(ギガヘルツ)前後の「12GHz帯」と呼ばれる電波が使われております。 この12GHz帯は非常に周波数帯が高く、波長の長さは25ミリ前後になります。
周波数帯の高い電波は性質が光に近くなり、非常に直進性が強いため、宇宙空間の人工衛星から送信される、衛星放送の電波としては適しています。
一方で12GHz帯の電波は、光が障害物で遮断されると、その反対側に影ができるように、山地や建築物だけでなく、樹木やその枝葉、鉄塔や電柱、電線、また水分を含む洗濯物など、わずかな障害物でも遮断されやすい性質がございます。
そのためBS/CSアンテナは、人口衛星(静止衛星)から光のように直進して送信される12GHz帯の電波を受信するため、東経110度の方向へと正確に設置する必要がございます。つまりBS/CSアンテナは地デジアンテナ以上に指向性が高く、この角度調整がミリ単位でずれても、受信感度が大きく低下し、受信不良に陥ることもございます。
また静止衛星とその方向を向けたBS/CSアンテナとの間に、前述のような障害物が存在しても、アンテナ側に影が落ちるような形で受信できる12GHz帯の電波が弱まり、受信障害が発生することもございます。
総じてBS/CSアンテナは、地デジアンテナ以上に、設置時の位置の選択、角度調整が難しくなるアンテナだといえます。
そしてBS/CSアンテナも、ディッシュ部が雨や風を受けやすい構造や、目立ちやすい形状から、特に屋根の上に設置した場合には、風雨の影響を受けての経年劣化の進行や、角度のずれなどのトラブルが生じやすい。また住宅の外観や景観を乱すといったデメリットも生じやすくなっております。
なお衛星放送の電波やアンテナの指向性、角度調整については、以下の各コラム記事にも詳しい解説がございます。
・衛星放送(BS放送・CS放送)の「テレビ電波」基礎知識
・BS/110度CSアンテナで安定して衛星放送を受信できる設置の場所とアンテナの向きや角度を正確に調整する方法
・BS/CSアンテナの角度調整に重要な「指向性」とは? 人工衛星の方向を確認できるスマホアプリ「BSコンパス」も徹底解説!
・BS/CSアンテナには電源が必要? テレビから衛星放送用アンテナに電源設定を行う方法
八木式アンテナとBS/CSアンテナを屋根の上に設置する方法とは?
八木式アンテナ、BS/CSアンテナとも、戸建て住宅に設置される際には、多くの場合、屋根の上のマストに固定する形で取付られます。
現在の地デジ電波であるUHF波は、波長の長さが40センチから60センチ程度であり、衛星放送の12GHz帯ほどではないものの、かつてのアナログ放送時代の主な電波、VHF波(超短波)に比べると、周辺の障害物に影響されやすい性質がございます。
したがってアンテナを設置する場所から見て、電波が届く方向にマンションなどの高層建築物がある。また住宅密集地で、壁面など屋根より低い位置に地デジアンテナを設置する場合には、周辺の障害物で地デジ電波が遮られてしまい、十分な地デジ電波の受信が叶わないこともございます。
そのため地デジアンテナを設置する場合には、まず高度を確保することで、周辺の障害物の影響を避けられ、地デジの受信感度が高まります。
八木式アンテナが高い受信性能を誇る要因のひとつも、主な設置場所が、屋根の上などの高所になる点が挙げられます。
衛星放送の12GHz帯の電波は、一般的な地上レベルの高度の差では、受信できる電波レベルに大きな影響を与えることはございません。
ただ前述のように、BS/CSアンテナの正確な角度調整、また周辺の障害物に影響されない位置への設置のためには、やはり屋根の上など、より高所に設置するほうが有利となります、
また一般的な戸建て住宅へのテレビアンテナ設置では、基本のアンテナとしてまず地デジアンテナを設置して、その後、お客様のご要望に応じて、必要であればBS/CSアンテナを追加設置する形になります。
そして地デジアンテナとBS/CSアンテナの双方を設置する場合には、アンテナケーブル(同軸ケーブル)配線をまとめやすくするため、できるだけ近くに設置されます。
特に八木式アンテナとBS/CSアンテナを設置する場合には、双方を屋根の上に立てたマストの、それぞれ上下に設置する形が主流となっております。
以下では、戸建住宅の屋根の上に八木式アンテナ、BS/CSアンテナを設置する、一般的な手順を解説いたします。
・1:屋根の上での電波レベル、受信環境の調査。
地デジ、BS/CSアンテナをどこに設置する場合であっても、設置する前に、その場所で受信できる地デジ電波レベルや電波の方法、障害物の有無など、受信環境に問題はないかを確認する必要がございます。
アンテナ工事業者に依頼した場合には、プロの業者として、高所作業のための機材や装備を用意し、また電波レベルを確認できるアンテナチェッカーなどの機器を駆使して、屋根の上でも確実に地デジや衛星放送が受信できる位置、角度を手早く特定できます。
なお最近では、テレビアンテナをご自宅でDIY設置する例もございますが、基本的にDIY設置をおすすめできるのは、ご自宅のベランダや窓の外、室内設置。屋上フロアがある住宅での高所設置など、作業時の安全が確保できる場合のみに限られます。
一般的の屋根の上へのアンテナ設置には、専用の技術と装備を身に着けたプロのアンテナ職人が、二人以上の体制で行うことが基本となります。一般の方が屋根の上で作業を行った場合には、屋根からの転落をはじめ、数々の大変な危険が伴いますので、決してご自分では行わないでください。
また後述するアンテナ配線についても、DIY設置の場合は、アンテナを一台のテレビ、レコーダーなどの受信機器と接続するだけの形が基本となり、ブースターを使って必要なレベルまで電波を増幅し、分配器で各部屋のアンテナコンセントに分配する等といった複雑な配線は難しくなります。
住宅の各部屋で地デジ、衛星放送のテレビ番組をご視聴になるための、複雑なアンテナ配線を含むアンテナ工事に関しては、やはりプロのアンテナ工事業者へとご依頼になるのが確実と言えます。
・2:屋根馬を配置してマストを立て、ステー(支線)で仮止めする。
屋根の上に地デジ、BS/CSアンテナを設置するためには、まず支柱となるマストを立てる必要がございます。
近年の住宅には、設備として、各種アンテナを設置でき、支柱の内部に配線を通すこともできる「スッキリポール」等が用意されていることもございますが、基本的には、まず「屋根馬」という器具を屋根の上に設置することになります。
屋根馬とは、マストを立てて固定するための4本の脚をもった金具で、主に屋根の面が合わさる頂点部分に、マストを垂直に立てられるように置かれます。なお屋根の面が合わさる部分に段差がある差し掛け屋根など、屋根馬が設置できない形状の屋根では、屋根の上へのアンテナ設置が難しいこともあり、その場合には他の場所への設置方法が選ばれます。
ただ当あさひアンテナでは「水平器」という機器を使用し、マストを垂直に立てられるよう、屋根馬の足をバランスよく切断することで、屋根の斜面部などでも屋根馬を使う、安定したアンテナ設置工事に対応が可能です。
屋根馬には地デジアンテナ用、BS/CSアンテナ用などがあり、それぞれ強度などが異なりますが、適切な位置に、適したタイプの屋根馬を置き、その中央にアンテナを固定する支柱になるマストを立て、固定します。 さらにこの屋根馬とマストを、ステー(支線)で仮止めします。
ステーとはステーワイヤーとも言い、ステンレス製などの頑丈なワイヤーになります。まず屋根の四方に、ステーアンカーと呼ばれる、ステーを結び付けるための釘様の金具を固定し、それぞれのアンカーとアンテナマスト、屋根馬を結び付ける形で張り巡らせ、設置されるアンテナを固定するのです。
ただこの時点では仮止めになるため、屋根馬の位置などを調整できるよう、多少の余裕をもってステーを張ります。
・3:アンテナ本体の設置と角度調整。
屋根馬とマストを仮固定したら、次はアンテナ本体の設置です。基本的にはマストの頂点に八木式アンテナを固定し、その下の部分にBS/CSアンテナを設置する形になります。
さらに各アンテナのケーブルをアンテナレベルチェッカーと接続し、電波の受信レベルが最大になる角度へと緻密に調整して、アンテナをしっかりと固定します。
・4:ステーによるアンテナ固定と配線の設置。
アンテナの角度調整と固定が完了したら、あとは仮止めしたステーを、各方向のバランスを取る形でしっかりと張り直し、多少の風雨ではアンテナがびくとせず大丈夫になるよう、頑丈に固定し直します。
その後は、アンテナマストの下部に、地デジとBS/CSアンテナのケーブルを一本にまとめ、以降の配線をシンプル化してコストを軽減する混合器。または混合器とブースターが一体化した混合ブースター等を設置して、住宅の引き込み口、引き込み線などから、屋内の配線へと接続します。
屋内では一本化されたアンテナケーブルを複数のケーブルに分配し、各部屋のアンテナコンセントと接続する分配器などを設置して、屋内でテレビを視聴する各部屋まで、テレビ電波を分配することになります。
ただ各機器の設置位置については、アンテナ設置を担当する業者や、現場の条件によっても異なってまいります。
以上が、八木式アンテナとBS/CSアンテナをセットにする屋根の上への設置法です。
適切なアンテナ機種の選択と設置方法によって台風や強風による揺れからアンテナを守り、劣化を抑えて安定した受信環境を確保することができます。
アンテナを設置する際には、工事を担当するアンテナ工事専門業者の助言や提案などを参考にするとよろしいでしょう。 なお八木式アンテナ、BS/CSアンテナの各種設置方法については、以下の各コラム記事でも詳しくご説明しております。
・地デジ・BS/CSテレビアンテナ設置工事の手順
・地デジ・衛星放送のテレビアンテナ設置で、受信性能や見栄えが最適の場所や位置は? 設置場所による工事の方法や費用も徹底解説
・地デジアンテナとBS/CSアンテナをセットで設置する工事とは? 地デジ用、衛星放送用テレビアンテナの種類とその違いを解説
・地デジや衛星放送用BS/CSテレビアンテナのベランダ設置や壁面取付の方法は? デザインアンテナ失敗例や必要な端子も解説
・地デジ放送、衛星放送用のテレビアンテナ室内設置工事に用いる地デジ、BS/CSアンテナ機種の選び方と、必要な費用とは?
屋根の上の八木式アンテナ、BS/CSアンテナが強風などで揺れる原因とは?
上記の通り、八木式アンテナ、BS/CSアンテナを屋根の上のマストに固定する取り付け方法は、二基のアンテナを一ヵ所にまとめることができ、受信感度も安定するなどのメリットがございます。
ただ一方で、屋根の上へのアンテナ設置は、アンテナが風雨などの影響を受けてしまい、経年による劣化が進行しやすく、歳月が経つにつれて耐久力の低下により、各種のアンテナトラブルが生じやすくなります。
しかし基本的にプロのアンテナ工事業者が、屋根の上で綿密な電波調査、角度調整を行い、ステーによってしっかりと固定して、新規の設置を行ったテレビアンテナであれば、想定外の激しい台風や地震などの自然災害。また何十年レベルの長期使用による大幅な老朽化などでもない限り、そう簡単に風で揺れる、倒れるといったトラブルが発生するものではございません。
比較的、設置時期の新しい屋根の上のテレビアンテナが、強風などにより揺れるといったトラブルが見られる場合には、主に以下の2通りの原因が考えられます。
アンテナが風で揺れる原因1:設置した業者の施工技術が低い。
屋根の上へのアンテナ工事を担当した業者の施工技術が低く、屋根馬の配置場所や、ステーによる固定が甘く、バランスが悪いなどの場合には、アンテナの耐久力が早期に低下し、アンテナが強風で揺れるなどのトラブルが生じやすくなります。
前述のように多くのアンテナ工事専門業者では、アンテナ工事のプロとして、安定した受信性能と頑丈なアンテナの固定を両立したアンテナ設置を実現できます。ただアンテナ工事業者の中にも、使用する機材や施工技術が低い上、必要のない工事や機材などを加算して、工事の料金を高額にする悪質な業者も、残念ながら存在します。
またアンテナ本体を販売する家電量販店やホームセンター、住宅を建築したハウスメーカーなどにアンテナ工事を依頼することもできますが、この場合、実際の工事を担当するのはアンテナ工事の専門家ではなく、家電製品の設置工事などを全般的に引き受ける、町の電気店などの下請け業者になります。
このような下請け業者は、アンテナ工事の技術に特化しているわけではないため、担当する業者によってアンテナ工事の技術に差が出ることもあり、基本的なテレビ電波の受信が可能となるだけで、設置の強度に関する配慮が甘いケースもございます。
さらに家電量販店などのアンテナ工事では、店舗から下請け業者への依頼の際に仲介手数料などの中間マージンが発生するため、アンテナ工事の料金が相場より割高になってまいります。
下請け業者でもある町の電気店などに直接、アンテナ工事を依頼することもできますが、この場合も店舗によって施工技術に違いが出る他、工事の料金も店舗側が設定するため、相場より割安である場合もある一方、割高になる場合もございます。
総じて施工技術が安定して高い業者をお選びになるためには、お客様の側で、優良なアンテナ工事の専門業者をお選びになる必要がございます。
なお優良なアンテナ工事業者をお選びになるポイントとしては、業者の公式サイト(ホームページ)で、オプション工事も含めて必要な各種アンテナ工事の価格体系の一覧や、使用するアンテナ機器のメーカー、型番の一覧などが明確に表示されている。また実際の施工例も数多く紹介されている点。
連絡先もフリーダイヤルの他、メールフォームやLINE、チャットなど多彩で、最初のお問い合わせ時の対応が迅速で丁寧。工事前の電波調査や見積もりが、出張費やキャンセル費など各種の料金も含めて完全無料である。 そして電波調査や見積もり時の対応が丁寧で礼儀正しく、お客様からの質問などにもわかりやすく明快に答えてくれる。相見積もりにも対応できるなどの点が挙げられます。
アンテナが風で揺れる原因2:厳しい自然環境による老朽化。
前述のように、優れたアンテナ工事の専門業者による新規アンテナ設置であれば、屋根の上でも風によるアンテナの揺れなどは、そう簡単に起こるものではございません。少なくとも一般的なアンテナ寿命の間は、多少の強風でも大丈夫なアンテナが期待できます。
ただアンテナの耐久力にも限界があり、屋根材を吹き飛ばすなど想定外の猛烈な台風の場合などは、どれだけ頑丈に設置されたテレビアンテナでも、根こそぎ倒される、また飛来したものが当たって破損するなどの事態も考えられます。
またそこまで激しい台風でなくとも、台風などが多い地域では、台風のたびにアンテナに徐々にダメージが蓄積して、構造や素材などが経年劣化を起こし、やがては耐久力が低下して、強風時にアンテナが揺れやすくなります。
屋根の上のテレビアンテナの経年劣化を進行させる要因は、台風などの強風や大雨だけではございません。豪雪地帯など、雪の多い地域では、屋根の上の積雪でアンテナ本体が圧迫され、落雪の際にダメージを受ける。またアンテナ本体に雪がこびりついて凍結する。
海沿いで潮風を受けやすい環境では、塩分や湿度の影響により、高い環境では、アンテナの金属部分が腐食しやすくなります。
このようにさまざまな自然環境の影響が、八木式アンテナやBS/CSアンテナ。またそれらを固定するマストや屋根馬、ステーなどにダメージを与えてゆき、やがては耐久力の低下によりアンテナが揺れる、傾く、角度がずれる、ひいては倒壊などの要因となるのです。
通常、屋外に設置された八木式アンテナ、BS/CSアンテナの寿命は、およそ10年とされております。ただこれはあくまで平均値であり、上記のように自然環境が厳しいエリアでは、設置から10年未満でも老朽化による不具合が出るケースもございます。
このような自然環境が厳しいエリアでアンテナの経年劣化を抑えるには、定期的なメンテナンスや、高耐風、塩害用、雪害用など、それぞれの環境への対策がなされた表示のあるアンテナモデル。また自然環境に強くなるアンテナモデルや設置位置を採用するという方法がございます。 これらの点については、後の項で詳しくご説明いたします。
屋根の上のアンテナが風で揺れることによるトラブルとは?
屋根の上に設置された八木式アンテナ、BS/CSアンテナが、施工不良や経年劣化により、強風の際に揺れる状態を放置しておくと、さまざまなトラブルを引き起こす可能性があります。
想定されるトラブルには、まずアンテナ角度のずれや傾きにより受信不良の発生がございます。 前述のように、八木式アンテナ、BS/CSアンテナとも指向性が高いため、設置の際には、それぞれ地デジ電波塔や、人工衛星の方向へと、正確に向けて設置されることになります。
しかし強風によるアンテナの揺れが発生すると、徐々にアンテナの角度がずれる、傾くといった事態が予想されます。このようにアンテナの角度が狂ってくると、正確な電波の受信が困難となり、テレビ映像の乱れや、画像が映らなくなるといったトラブルを招きます。
さらにアンテナを支えるマストや屋根馬のサビや破損、、ステーがゆるむなどの全体的な老朽化により、アンテナを支える耐久力が失われると、アンテナ本体を含む機材の傾きから、台風や地震の際などには、アンテナがマストごと倒壊し、屋根から落下するといった大変な事故も考えられます。
アンテナが倒れると屋根を破損するだけでなく、屋根からの転落が発生すれば、自宅や隣家などの家屋、家財などを破損する。さらには人に当たって大怪我を負わせる等の、大変なリスクも生じてまいります。
そのため、屋根の上のアンテナの揺れは、たとえ現状では受信不良による画像の乱れなどの大きな問題が生じていなくても、アンテナ倒壊の予兆ともいえるため、早めの対策が必要となります。
他にも、アンテナの揺れが招くトラブルとしては、配線の断線や接触不良、アンテナ本体やケーブルの破損なども挙げられます。 強風によるアンテナの揺れや振動が継続することで、アンテナ配線や接続部、周辺機器にも継続的な負担がかかり、やがては接続部の接触不良による故障や、アンテナ端子の抜けなどにより、信号伝達の途絶を引き起こす可能性もあります。
その他、アンテナ本体の一部や、その下部に設置された混合器、ブースターなどのトラブル。またアンテナケーブルに負担がかかって内部断線などが生じるなどの事例も考えられ、この場合も正常な電波の受信や伝送ができなくなってまいります。
このような事態を未然に防ぐためには、新規アンテナの設置時点で信頼のおける業者に依頼する。現場の環境に適したアンテナ機種を選択することをはじめ、メンテナンスや点検なども定期的に行い、アンテナの耐久性、安全性や受信、伝達性能を保持し続けることが重要です。
万一のトラブルに備えて、長期の補償制度を用意している業者を選択することも検討すると良いでしょう。 以下の項では、新規のアンテナ設置に当たって、風や雨などによるトラブルを抑えられるアンテナの機種、およびその設置方法についてご紹介してゆきます。
風に強い地デジアンテナ:デザインアンテナ
台風をはじめとする激しい雨風や積雪など、厳しい自然環境に強い形状を持つ地デジアンテナとしては、現在では第一にデザインアンテナが挙げられます。
デザインアンテナとは、2009年(平成21年)頃より普及しはじめた、アンテナ本体部を縦長の長方形で、薄型のボックス(ケース)に収めた地デジアンテナです。同じメーカーの同モデルでも、本体のカラーバリエーションも豊富になっております。
その形状から、住宅の壁面やベランダの手すり部などに、専用の設置具を固定し、アンテナ本体をはめ込む形で取り付けることを前提としたアンテナで、外見的にもスッキリした感じで設置でき、住宅の外観を美しく保つことが可能です。
他にも八木式アンテナなどと同じように、屋根の上のマストに設置されることもある他、強電界地域など地デジ電波レベルが強いエリアで、現場の壁材や屋根材など、建材が地デジ電波を通しやすい環境であれば、屋根裏空間などの屋内設置も可能となります。
ただデザインアンテナにもやはり指向性が存在し、壁面などへの設置では、電波塔など地デジ電波の方向に向けることができる方角にしか設置できませんのでご注意ください。
なおデザインアンテナの角度調整については、設置した壁面などから、アンテナ本体を左右に、扉を開くような感じで行われます。
デザインアンテナはその形状や設置位置から、平面アンテナ、壁面アンテナ、薄型アンテナ、フラットアンテナ、ボックスアンテナ、ケースアンテナなどとも呼ばれます。
またデザインアンテナという名称は、壁面用の薄型アンテナだけでなく、後述するユニコーンアンテナや屋外屋内兼用アンテナなど、デザイン性を重視したアンテナの総称として使用されることもございます。
デザインアンテナのメリットは、その美観性と耐久性になります。住宅の壁面やベランダに、アンテナの本体色を合わせて設置することで、住宅の外観や景観を損ねることなく設置できます。 また住宅の壁面などに「面」で設置できることから安定性が非常に高く、設置方法にもよりますが、基本的にアンテナの揺れなどが発生にくい構造になっております。
またその形状から風雨や雪などの影響も受けにくくなり、台風や積雪などが多いエリアでも、アンテナの経年劣化を抑え、寿命を長くすることができます。
デザインアンテナの寿命は、比較的、新しいモデルのためデータが少なく、また設置位置にも影響を受けますが、おおむね15年から20年程度とみられております。
特に屋根裏など屋内設置が可能な現場であれば、住宅の外観や外装に影響を与えず、自然環境の影響を完全にカットできて、より経年劣化を抑えた高寿命を実現できます。
また受信性能が低いため強電界地域専用のモデルになりますが、通常のデザインアンテナに比べてサイズが半分程度のコンパクトモデルも存在し、このようなモデルでは専用のスタンドを用いて、窓際に立てる形の奥内設置も可能になります。
ただデザインアンテナには、特有のデメリットもいくつか存在します。
デザインアンテナの受信性能は、外部から素子が見えないため、八木式アンテナの受信性能に換算した「素子数相当」で表され、主に20素子相当と26素子相当のモデルのみとなります。
さらに素子が隠れていることから、素子数相当の範囲でも実際の受信感度がやや低めになるほか、壁面など設置位置の低さからも周辺の周辺環境に影響されやすく、受信感度が低くなりやすいデメリットがございます。
デザインアンテナでも屋根の上のマストに設置することで、受信感度の改善は見込めますが、その場合、デザインアンテナ独自のメリットが損なわれることにもなります。
基本的にデザインアンテナは、地デジ電波レベルにおける強電界地域、中電界地域向けのモデルとなり、弱電界地域では使用できないケースが多くなります。また電波レベルが良好なエリアでも、高層建築物の近辺や住宅密集地など地デジ電波が遮断されやすい環境の場合、壁面など低い位置へのデザインアンテナ取り付けでは、十分な地デジ受信レベルを確保できず、設置できない場合もございます。
このように現場の環境によっては、デザインアンテナが適さない場合もあるので、事前に電波状態の確認などが重要となります。
他にもデザインアンテナでは、アンテナ本体を購入する価格や設置費用が、八木式アンテナに比べるとやや高額になってまいります。また壁面設置では住宅の壁にビス穴を開ける必要が出る点もデメリットと言えますが、この点は、他のアンテナ機種でも、壁面に設置する場合には同じ要件となります。
総じてデザインアンテナは、対候性、外観性に優れる半面、受信性能では八木式アンテナに及ばないため、現場の電波環境や周辺環境によっては設置できないケースや、ご希望の設置場所が使用できないケースも生じてまいります。
そのため設置の前には、まず優良なアンテナ工事業者に電波調査を依頼し、ご自宅の環境でデザインアンテナによる十分な地デジ受信は可能であるか、しっかりと確認することが重要となります。
デザインアンテナやその購入、設置については、以下の各コラム記事でも詳しくご説明しております。
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・徹底解説・地デジテレビアンテナを屋根裏設置する工事のメリットとデメリット、施工費用、取り付け可能な条件と対応業者は?
風に強い地デジアンテナ:ユニコーンアンテナ
上記のように、高い対候性と外観性を誇る反面、八木式アンテナに比べると設置の条件が厳しくなるデザインアンテナに続いて、2017年(平成29年)に登場したのが、八木式アンテナとデザインアンテナのメリットを兼ね備えると称される、地デジアンテナの第3世代、ユニコーンアンテナです。
ユニコーンアンテナとは、日本の大手アンテナメーカー「マスプロ電工」社が開発した独自モデル「U2CN」で、ほぼ円筒状の形状を持つスタイリッシュな地デジアンテナです。本体色には、落ち着いたブラックとホワイトのカラーバリエーションが存在します。
設置方法は、八木式アンテナと同じく、屋根の上に設置したマストに立てる方法の他、サイドベースを用いて、屋根の破風板(張り出し部)や壁面の高所に設置するという工法もございます。基本的に、アンテナの本体部が屋根の上の高さに位置する設置方法が選ばれます。
そのメリットは、スタイリッシュな外観から、高所に設置しても装飾物のように見え、住宅の外観や景観を乱しにくい点。さらに風雨を受け流せて雪も積もりにくい形状から、経年劣化を抑えることができ、寿命も長くなる点です。
ユニコーンアンテナの寿命は、最新機種であるため正確には不明ですが、やはりデザインアンテナと同様の15年から20年程度と考えられており、その形状から、高所に設置されても風による揺れなどが発生しにくく、強風や台風などの自然災害に対しても、ダメージが蓄積されにくいため、揺れや倒壊のリスクを軽減できる点も大きなメリットといえます。
さらにユニコーンアンテナは、受信感度が安定しやすいという、八木式アンテナのメリットも兼ね備えております。 ユニコーンアンテナ自体の受信性能は20素子相当モデルのみですが、八木式アンテナと同じく高さを確保することができるため、周辺の障害物などに影響されにくく、高い受信感度を確保することができます。
前述のようにデザインアンテナは、高層建築の付近、住宅密集地などでは、受信感度が低下するため、壁面など低い位置への設置が難しくなることもございます。しかしこのような現場でも、ユニコーンアンテナであれば高い位置に設置できるため、安定した受信が可能となるケースが多くなるのです。
他にも、その形状や設置方法から、八木式アンテナと同じく、BS/CSアンテナを同じマストにセットで設置できる。太陽光パネルが設置された住宅でも、発電の邪魔になりにくいなどのメリットもございます。
一方で、ユニコーンアンテナのデメリットとしては、八木式アンテナの同素子数モデルから高性能モデルには受信性能が及ばない点が挙げられます。素子が隠れていることや、電波を受ける面積がやや狭いことから、同じ20素子相当の性能でも、実際の受信感度はやや低くなる傾向がございます。
そのため基本的には、強電界地域から中電界地域向けの機種となり、弱電界地域などでは利用に制約が生じることもございます。また最新モデルであることから、ユニコーンアンテナ購入の価格や設置費用は、現在の地デジアンテナの中ではもっとも高価格となります。
ユニコーンアンテナは、スタイリッシュで強風などの悪影響を抑えることもでき、受信感度も安定するという魅力的な地デジアンテナです。
ただ設置コストがかかることや、弱電界地域での使用についての問題が出ることもございますので、設置に当たっては、やはりアンテナ工事業者の電波調査に基づいた提案や、工事の見積もり価格などを参考にして、設置をご検討されることがおすすめといえます。
ユニコーンアンテナについての詳細は、以下の各コラム記事でも解説がございます。
・地デジアンテナの最先端、ユニコーンアンテナとは? 特徴、メリット、工事費用の相場まで徹底解説!
・台風対策に最適!地デジ「デザインアンテナ」と「ユニコーンアンテナ」とは?
風に強い地デジアンテナ:室内アンテナ/屋外屋内兼用アンテナ
すでに少しご説明しておりますが、地デジアンテナには、コンパクトで室内設置が可能な室内アンテナ。また屋外と室内の両方で使用できる屋外屋内兼用アンテナが存在します。
どちらのモデルも設置位置から風雨や雪などに影響を受けにくい性質があり、また設置の簡便さや低価格などの点もメリットとなります。以下、各モデルの特徴やメリット、デメリットについて解説します。
室内アンテナは文字通り、住宅の室内への設置を前提とした地デジアンテナです。置物のような形状の卓上型。薄いシートを壁や窓に貼り付けるペーパーアンテナ型があり、どちらも室内に設置したアンテナ本体と、テレビなど受信機器のチューナーを直接、アンテナケーブルで接続して使用します。
室内アンテナは設置場所から屋外の気候や天候の影響を受けず、経年劣化か進みにくくなります。サイズもコンパクトで、住宅の内部にスッキリと収めることが可能です。
また設置が非常に簡単であり、ご自宅でも可能な上、価格も1,000円台から、ブースター内蔵型の高性能モデルでも10,000円前後と低価格なため、初期費用が安くなり、お手軽にご利用できます。
ただ室内アンテナは受信性能が非常に低く、素子数表記ができないレベルになります。そのため強電界地域専用の機種となり、周辺環境によっては受信が安定せず、テレビの映りが悪い場合もございます。さらにアンテナを一台のテレビにしか接続できないなど、基本的には、長期の継続的な使用には適さない、簡易的な地デジアンテナとなります。
屋外屋内兼用アンテナもやはり名称の通り、屋外と室内の両方で使用できる地デジアンテナです。
このタイプのアンテナは室内アンテナに比べてやや大型で、受信性能も高くなります。また屋外設置を考慮して、ある程度の風雨も避けやすい設計や形状になっております。 しかし屋外用アンテナに比較すると、受信性能(素子数)は3素子相当から5素子相当の程度と、やはり低くなります。
屋外屋内兼用アンテナは、やはり強電界地域専用のモデルとなります。室内アンテナに比べると受信性能は高く、ベランダなどの屋外設置であれば風雨なども避けやすく、より安定した受信が可能であり、さらに設置も簡便になるというメリットがございます。
ただ受信性能ではやはり工事によって設置する屋外用アンテナには及ばないため、長期の使用には適しません。 総じてこれらのアンテナは、強電界地域において、アンテナコンセントがない場所などで一時的にテレビを視聴する。またアパート暮らしなどで一定期間だけ地デジアンテナを使用したい、などの場合に適した、簡易的なアンテナという使用法が適しております。
これら室内用アンテナについては、以下の各コラム記事にも詳しい解説がございます。
・面倒な工事も不要!2,000円で地デジ放送を楽しめる「室内アンテナ」について!
風に強い地デジアンテナ:八木式アンテナ
八木式アンテナの特性やメリット、デメリットはすでにご説明しておりますが、ここではより詳しい解説と、風雨など自然環境に強くなるモデルや設置方法について詳しく解説いたします。
八木式アンテナの素子数は、主に8素子、14素子、20素子などがあり、各電界地域などの地デジ受信環境に合わせて使用される他、高性能素子(Ⅹ字型の器具に複数の素子パーツを設置した素子)を使用した高性能機種「パラスタックアンテナ」では、27素子、30素子などのモデルもあり、弱電界地域でも特に電波レベルが微弱になる地域でも使用が可能になります。
設置位置に関しては、前述した屋根の上への設置が一般的ですが、他にも水平にアームを突き出す形の「サイドベース」という設置具にマストを立てて、住宅の外壁やベランダに固定する。ベランダ内部への設置。また軒先やベランダの屋根から吊り下げる形での設置も可能となります。
壁面やベランダ内外、軒先への設置では、雨風などを避けやすくなり、経年劣化を軽減できる他、住宅の外観性にも配慮できるというメリットがございます。ただ対候性や外観性の程度は、実際の設置位置によっても変化します。
また八木式アンテナもデザインアンテナと同じく、壁面設置などの場合は、地デジ電波が届く方向にしか設置できないことが多くなります。そして設置位置が低くなる分だけ周辺環境に影響されやすくなり、壁面など低い位置への電波が遮られやすい、高層建築の付近や住宅密集地では使用できないこともございます。
特に八木式アンテナは素子数の多い高性能モデルほど、本体のサイズも大きくなり、設置に制約が出てくるため注意が必要です。 また近年の八木式アンテナは、ステンレス製など素材の改良や表面加工により、軽量化や耐水性の向上で、風雨にも強いモデルが存在します。
他にも防錆加工や素子を短くするなどの工夫で、サビにくい、雪に影響を受けにくいなどの工夫を凝らした、塩害用モデル、雪害用モデルなども存在するため、現場の自然環境に適したモデルを使用することも、経年劣化に対する対策となります。
これら設置位置や使用モデルの選択に加え、前述のように施工技術の高いアンテナ工事の専門業者に依頼することも有効です。
プロのアンテナ工事業者であれば、綿密な電波調査と、現場の条件や周辺環境などの的確な判断により、安定した地デジ受信性能を確保しつつ、風雨などの影響による経年劣化やトラブルを抑え、外観性にも配慮した適切な設置方法や補強策を提案し、アンテナの安定性を確保することが可能です。
八木式アンテナはその受信性能から幅広いエリアで使用でき、弱電界地域では屋根の上に素子数の多い八木式アンテナを設置する以外、地デジアンテナ設置の選択肢が存在しないこともございます。
そのため風雨などの影響を避ける対策については、優良なアンテナ工事の専門業者にご相談の上、現場ごとに最適となる設置方法やモデルを選ぶことが重要と申せます。
なお八木式アンテナについての詳細は、以下の各コラム記事デモ解説しております。
・地デジテレビアンテナの長老「八木式アンテナ(八木アンテナ)」とは?
・地デジ放送用テレビアンテナ「八木式アンテナ」に適した住宅の条件とは? アンテナ設置工事の特徴や種類を徹底解説!
風に強い衛星放送用アンテナ:高耐風BS/CSアンテナ
BS/CSアンテナも前述の通り、雨風の影響を受けやすい形状のパラボラアンテナです。しかし八木式アンテナと同じように、設置位置やモデルによっては、雨風などによる経年劣化やトラブルのリスクを大きく抑えることができます。
BS/CSアンテナも八木式アンテナと同じように、屋根の上の他に、サイドベースを用いた外壁やベランダの手すりへの設置。またベランダ内部への設置も可能です。
BS/CSアンテナの場合は、アンテナを東経110度に向けることができ、その方向に障害物がないという条件が整っていれば、設置位置によって受信感度に大きな影響を受けることはございません。
衛星放送の12GHz帯の電波は、周波数帯が高いため住宅の壁や屋根を通り抜けることはできませんが、透明の一枚板ガラスの窓であれば、一定の減衰は生じるものの窓ガラスを通り抜けて室内に届くため、衛星放送受信の条件が整った窓際であれば、BS/CSアンテナをスタンドに立てて窓際に置く屋内設置も可能です。
またパラボラアンテナであるBS/110度CSアンテナそのものは、基本的な設計はどのメーカーやモデルも同じで、ディッシュサイズによる受信感度の違いの他は、受信性能に大きな差は生じません。
ただディッシュ部をメッシュ仕様にするなどの工夫により、耐風性を高めた高耐風モデルも存在し、このようなモデルを使用することにより、
屋根の上でも風雨による揺れや老朽化を抑えることが可能になります。 現在の高耐風BS/CSアンテナの代表的なモデルには、特にDXアンテナ社の「BC453SG」がございます。
「BC453SG」は、パラボラアンテナのディッシュ部分に、無数の小さな穴が開いたパンチングホール仕様を採用し、風圧に影響されやすいBS/CSアンテナの弱点を大幅に軽減しております。さらにマスト固定部分の強化。コンバーターアームとディッシュ下部をプラケットで接続するなど、全体的な設計の工夫により、受信可能風速50m/s、復元可能風速60m/s、破壊風速70m/sという、従来モデルに比べて格段に高い耐風性能を実現しております。
ちなみに高耐風仕様ではない従来モデルの耐風性能は、受信可能風速20m/s、復元可能風速50m/s、破壊風速60m/sになります。
BS/CSアンテナに関しても、まずは施工技術の高いアンテナ工事の専門業者に依頼し、このような高耐風モデルの採用も含め、受信感度が安定しつつ、風雨などに影響されにくく、高寿命を期待できる設置方法を提案してもらうことが重要といえます。
またベランダや窓の外など、ご自宅で手を加えやすい場所にBS/CSアンテナが設置されている現場では、台風の直撃などが予想される場合に備えて、一時的にBS/CSアンテナを取り外し、台風一過の後にあらためて設置し直すといった対処法もございます。
BS/CSアンテナおよび高耐風モデル、その設置方法などについては、検索で公式サイト、商品のホームページや紹介ページなどをご確認いただく他、以下の各コラム記事でも詳しくご紹介しております。
・台風対策に最適! 究極の高耐風BS110度CSアンテナ「BC453SG」(DXアンテナ)
・BS/CSアンテナの設置方法と工事費用の目安 ・衛星放送用バラボラアンテナ・BS/CSアンテナの種類と選び方とは? 地デジテレビアンテナとの違い、家屋への設置工事を解説
・衛星放送用BS/CSアンテナの種類と性能とは? 地デジテレビアンテナとの違い、設置工事の方法から機種の選び方まで解説!
台風で倒れたアンテナは火災保険で修理できる?
台風をはじめとする激しい雨風、積雪などによって、ご自宅のテレビアンテナが倒れる、傾くなど、故障が発生した場合には、その修理費用が、ご自宅で加入している火災保険によって補償されるケースがあることをご存じでしょうか?
以下、火災保険で台風などによるアンテナトラブルの修理費が補償される理由と、保証を受けるための一般的な手順について解説いたします。ただ、具体的な保険契約内容や、保険が適用される条件は、ご加入の保険会社や契約内容によっても異なるため、個々のご自宅で、火災保険の契約内容の確認や、保険会社の担当者との相談、保険会社のホームページの確認などが必要です。
火災保険の「風災保証」とは?
一見、火災とは何の関係のない、台風などによるアンテナの故障で、火災保険により修理費が保証される理由。それは、現在の火災保険のほとんどには、風災などをカバーする保証「風災保証」が含まれているためです。
風災保証は、詳しくは「風災、雪災、雹災保証」がセットになっており、例えば台風や強風、豪雨や豪雪、雹。または隕石や外部からの落下物などによって、住宅そのものや、建物に含まれる家財が破損した場合に、火災による損害と同様に保証を受けられるというものです。
他にも火災保険で補償される範囲については、保険商品や契約によっても異なりますが、上記した火災や強風、雪、雹などによる被害の他、落雷や、大雨などに伴う洪水などの水災。また上階での漏水などによる水濡れ。ガス爆発事故などの破裂、爆発。空き巣などによる盗難や、暴動が発生したなどの騒擾(そうじょう)。その他の不測かつ突発的な事故などで受けた、住宅や家財への被害も含まれます。
また保証対象のうち「家財」とは「住宅に付帯して動かせるもの」を指します。具体的には、屋内に設置されている家具や家電製品、衣類。また自転車や総排気量が125cc以下の原動機付自転車などが含まれます。 そしてテレビアンテナも、住宅に付随する建物の一部、または家電製品の一種である家財に含まれ、補償の対象になります。
ただこれら多くの災害でも、地震については大きな地震で甚大かつ広範な被害も予想されることから、付帯する「地震保険」に加入していない限り、火災保険の対象外となります。
対象の家財についても、自動車や大型バイク、貴重品など、別途の保険の対象になるものは、火災保険(風災保障)の対象外になります、
他にも、経年劣化によるアンテナの破損や故障。また自身の故意や重過失で起こした火災などの場合。アンテナの落下で発生した、第三者の財産や身体に対する被害など「個人賠償責任保険」の対象になる損害も、火災保険の対象外です。
この風災保証により、ご自宅のテレビアンテナが、台風や積雪をはじめ、落雷や隕石などの落下物その他の事故で倒れたり故障したりした場合は、修理費用の一部または全額を保険でカバーすることができるのです。
ただし、保険会社や契約内容によっては、保証対象に特定の条件や制限がある場合もございます。
例えば、上記した保証対象の「住宅」と「家財」については、保険の商品や契約によっては別々になっており、どちらか一方にしか対応していない場合もございます。
他にも風災保証の適用となる事故、災害の範囲や、対象となるアンテナの種類、保険の免責金額(自己負担額)などにも、さまざまな違いがあることもございます。
そのため、ご自宅の保険内容、保険対象などをお忘れで、正確に把握されていない場合は、まずはあらためて契約内容を確認する必要がございます。
万が一、アンテナトラブルで風災保証による修理費用の保証をお求めの際には、まずは保険会社の担当者とご相談ください。
火災保険(風災保証)でテレビアンテナ修理費用の補償を受ける流れ
上記した火災保険の「風災保証」の対象となるテレビアンテナの故障、破損などのトラブルが発生した場合、保険会社に保証を申請する流れとしては、おおむね以下のようなものになります。
・1:保険会社への連絡
台風などにより、ご自宅のテレビアンテナが倒れる、故障するなどした場合、できるだけ早く保険会社に連絡して、風災保証の適用を申請してください。
連絡方法や必要書類については、保険の契約書や、保険会社のマニュアル、公式サイト、ホームページなどにある案内の通りに行ってゆけば、特に問題はございません。
・2:調査と見積もり
神聖を受けた保険会社では、被害を受けた現場を調査するため、専門の調査員(保険鑑定人)を派遣するケースがございます。 この調査員は、被害を受けたアンテナの状態や、その被害の程度を確認して、修理費用の見積もりを作成いたします。
・3:補償の決定
調査員の調査結果と見積もりに基づいて、保険会社の側で、補償の可否とその金額を決定します。 補償される場合の補償金額については、保険会社の基準や契約内容に則って決まります。
・4:修理手続き
補償されることが決まった場合は、保険会社からの指示に従って修理を行います。 修理業者の選定や手続きについては、保険会社の指示に従って進める必要があるケースもございます。 上記の流れにおける注意点としては、どのような保険契約であっても風災保証が自動的に適用されるわけではございません。
保険の契約時に、保険内容に風災保証が付帯しているかを確認する必要がございます。また補償の範囲などにも留意してください。 他にも、保険には免責金額(自己負担額)がございます。
これは保険会社の側で、一定金額まで保証を免責される額。お客様から見れば、修理費用のうち、一定金額は自己負担しなくてはならない額になります。
この免責金額も、あらかじめ確認されることがおすすめです。 最終的な火災保険の補償内容や諸々の手続きについては、保険契約書や保険会社の案内、ホームページなどを参考にするか、保険会社の担当者に直接、相談することが重要といえます。
また上記の手続きを行った場合、アンテナの故障から、保険会社に連絡して、会社側で調査や見積もりを行って、保障内容を決定した後、ようやくアンテナの修理を行えることになります。
したがって、保険の補償対象となることが決まるまで、テレビ放送が視聴できない状態が続き、非常な不便を強いられることになります。
しかし当あさひアンテナをはじめとするアンテナ工事の専門業者には、台風などによってアンテナが故障した際の修理に際して、お客様からご要望をいだたければ、早急なアンテナ修理の工事に並行して、火災保険の手続きについて、必要書類などの用意をはじめ、保険会社への対応をサポートできる業者もございます。
以下の項では、当あさひアンテナが、台風などで故障したテレビアンテナの修理のご依頼された場合に、迅速な修理と同時に、保険会社への補償請求をサポートする流れについてにご説明いたします。
当あさひアンテナにおける火災保険(風災保証)へのご対応。
上記の通り当あさひアンテナでは、台風などによる突発的なアンテナの故障で、アンテナの修理費用に火災保険を適用したいお客様のために、迅速なアンテナ修理と同時に、火災保険の申請に対しても、万全のサポート体制をご用意しております。
そして故障の発生から、迅速にテレビアンテナを修理し、テレビをご視聴になれる環境を復旧なさりたい場合や、屋根の上でアンテナが倒れて落下の危険があり、早急な撤去と修理を行うべき場合などには、以下の流れで弊社へとご依頼ください。
・1:当あさひアンテナへのご相談。
ご自宅で台風などによるアンテナの故障は発生した際には、当あさひアンテナのフリーダイヤルや、公式サイト(ホームページ)のメールフォーム。またLINEまで、早急にご連絡ください。
弊社ではアンテナ修理のご相談をいただければ、即日対応ですぐさま現場に駆け付け、夜間工事にも対応可能で、早急な修理を実施いたします。
ただ大型の台風などが発生し、各地でアンテナトラブルのご相談が多発しているような場合には、即座の対応が難しくなる場合もございます。その点はどうかご承知おきください。
・2:加入されている保険会社へのご連絡。
弊社へのアンテナ修理のご依頼に前後して、ご自宅で加入されている保険会社へ、火災保険によるアンテナ修理費用の補償を受けたい旨や、必要な手続き、書類などの確認についてお問い合わせください。
このとき確認すべき主な項目としては、ご加入の火災保険で、故障の原因を含めアンテナ修理に対応できるか、またアンテナ以外の被害も生じた場合には、それらの補償にも対応できるか。自己負担額となる免責金額や、受け取ることができる保険金の上限。また保険の申請に必要となる手続きや書類などになります。
また保険会社の側からも、発生した災害や事故、また建物や家財への被害状況について詳しい確認がございます。そのため、保険会社へ連絡される前に、あらかじめそれらの件を確認して、詳細かつ明確に説明できるよう、まとめられるとよろしいでしょう。
これらの件についても、保険会社へとご連絡される前に、当あさひアンテナにご相談いただければ、弊社の専門スタッフによるアドバイスも可能となります。
・3:テレビアンテナの修理工事、および申請に必要な書類の作成とお渡し。
当あさひアンテナなど、修理をご相談いただいたアンテナ工事業者が現場へと駆け付け、状況を確認して、具体的なアンテナ修理工事のご提案(既存アンテナの修理か。アンテナ本体の交換。また故障したアンテナを撤去して別機種アンテナの設置など)と、そのお見積もりをご提示いたします。
ご提案とお見積もりにご納得いただければ、本契約を結んだ上で、さっそくアンテナの修理に取り掛かります。
またアンテナ修理のご依頼と同時に、火災保険に関するご相談をいただければ、実際のアンテナ工事に並行して、施工の前後を比較できる現場写真。アンテナ修理調査の報告書や見積書など、保険の請求に必要な書類をすべて弊社側でご用意いたします。
なおアンテナ修理の費用については、修理が完了した時点でのご請求となるため、この段階では、いったんお客様に負担していただくことになります。
・4:火災保険(風災保証)の請求。
アンテナ修理工事の完了後は、保険会社から送付された、保険請求の必要書類に記入し、弊社が作成した前述の書類を同封して、保険会社へと返送します。
その後は、場合によっては保険会社の調査人による現場の鑑定や、保険会社との交渉を経て、保険会社側の算定により、実際の損害金額に応じた保険金の額が確定し、お客様の銀行口座などに振り込まれることになります。
もちろん最初の段階で、当あさひアンテナへのアンテナ修理のご依頼と、火災保険に関するご相談をいただければ、アンテナ修理と保険請求の手続きが前後した場合でも、修理の着手から保険請求手続きの完了まで、保険に関する知識が豊富な専門スタッフが、作業の全般にわたってしっかりとサポートをいたします。
当あさひアンテナの火災保険に対するサポートについて。
上記のように当あさひアンテナでは、アンテナ工事のご依頼をいただければ、火災保険への対応に関しても、全般的にサポートをいたします。ただいくつか、ご要望にご対応できないこともございます。以下、ご対応できない作業とその理由をご説明いたします。
まず、保険会社に送付する書類の作成は、基本的に申請者(お客様)ご自身が行う必要がございます。
これは通常の火災保険ではほとんどの場合、契約において、保険金の申請は「契約者本人(被契約者)」が行わねばならないと規定されているためです。 さらには火災保険請求の申請作業も、全般的に契約者(お客様)ご本人が行われることが、契約の条件になっているケースが多くなります。
保険会社によっては、お客様が負傷されたなどの理由から、ご自身で申請を行えない場合に限って、代理人による申請を認める契約もございますが、その場合も、保険会社の同意が必要となります。
そしてこの保険請求の代行も、法律行為になるため、請求の代理人となれるのは、資格を持つ弁護士のみになります。 したがって弊社がお客様の代理として、保険の申請作業や書類の作成を行うと、保険の契約違反。さらには「非弁行為」として弁護士法違反に該当してしまい、最悪の場合、保険金が下りなくなる。お客様自身が法律違反に問われるリスクも生じてしまいます。
そのため弊社では、アンテナ修理費用に関する火災保険の申請ついては、保険の契約や法律に触れない範囲に限って、スタッフが全力でサポートいたします。
ただ実際の申請作業や書類作成などは、お客様ご自身で行っていただく必要がございます。
しかし保険の申請に関して、何かご不明の点がおありの場合は、弊社の担当スタッフがどのようなご相談にも対応いたしますので、先ずはどのようなことで、お気軽にお問い合わせいただければと存じます。
その他、アンテナ修理費用を風災保証で賄う手続きについては、以下の各コラム記事などでも詳しく解説しております。
・地震や台風によるテレビアンテナの故障は火災保険で修理費用が出るってホント?
アンテナ工事業者によるアンテナ工事の保証とは?
上記した火災保険によるアンテナ修理費用の補償の他にも、当あさひアンテナをはじめ、プロのアンテナ工事専門業者では、お客様からのご依頼によりアンテナ設置工事を行った後も、設置したアンテナの長期保証、サポート制度をご用意している業者が多くなります。
この保証制度は、工事後の保証期間中に、通常のご使用でアンテナにトラブルや不具合が発生した場合には、担当した業者が無償で修理、復旧の対応を行ってくれるというものです。アンテナ工事を専門に行う業者であれば、自社のアンテナ工事の品質を証明するサービスとして、このような長期保証サービスを提供しております。
この保証期間は業者によっても異なりますが、一般的には5年前後から、長い業者では10年程度の保証期間を用意していることもございます。この期間中に、もしアンテナ工事に関連するトラブルや、アンテナの故障などが発生した場合、お客様から業者にご一報いただければ、迅速に対応し、修理や交換を行うことになります。
ただ具体的な保証内容や対応の範囲も業者によって異なるため、お客様の側でも、保証に関する契約書や業者側の説明をよく確認されておく必要がございます。 一般的なアンテナ工事業者の保証制度には、主に以下のような特徴がございます。
・1:無料修理や交換。
アンテナの保証期間中、アンテナに故障や不具合などの問題が発生した場合には、担当した業者は、現地出張や調査、機材費用などを含め、作業の全般に関して完全無償で、アンテナの修理や交換を行います。したがってお客様の側では追加費用などのご心配もなく、アンテナトラブルを解消できることになります。
・2:迅速な保証対応。
もし保証期間内にアンテナトラブルが発生した場合、業者の側は迅速に対応いたします。お客様にとっては、復旧に対するご要望やトラブルの内容に応じて、適切な対策を受けられることを期待できます。
・3:信頼と品質の証明。
このようなアンテナ工事の専門業者による長期保証の提供は、その業者が自社の技術や施工品質に強い自信を持っている証明とも申せます。当初のアンテナ設置の品質が高いほど、その後、長期にわたってトラブルが発生する可能性が低く、長期保証を用意しても、実際に保証対応を行わねばならない例は少なく、業者側で負担する保証対応のコストも低くなるからです。
したがって長い保証期間を用意している業者ほど、長期にわたって実際に保証対応が必要となるケースが少ない。つまり自社の施工品質の高さに自信があり、実際にトラブルが発生する可能性が低いと考えることができます。
なお、アンテナ工事業者が用意する長期保証に関しては、一定の条件や制限が存在する場合が多くなります。 多くの業者では、設置したテレビアンテナを通常の形で使用し続けた場合に発生したトラブル、不具合を保証対象としております。
言い換えれば、施工時のアンテナ業者側による施工ミスや、施工技術の低さが原因で発生したアンテナトラブルに対して、業者側が責任をもって対応することになります。
そのため例えばアンテナの保証期間内であっても、お客様自身や別の業者などが、アンテナの再工事や改造、調整など、アンテナに加工を加えた場合。お客様側のミスによりアンテナを破損させた場合。または施工品質に関係なく、アンテナが大きなダメージを受けてしまう激しい天災による故障などの場合には、保証の対象外となるケースが多くなります。
したがってアンテナ工事業者による保証内容や適用条件については、契約書や業者側のご説明により、お客様の側でもきちんと理解されておくのが重要と申せます。
アンテナに対する長期保証は、工事後の万が一のトラブルに対処し、お客様にご安心いただくためにも重要な要素となります。保証期間が長く信頼できる業者を選び、お客様の側でも保証内容や保証期間をご理解されておくことで、風によるアンテナの揺れをはじめ、設置されたアンテナに生じるさまざまなトラブルをスムーズに解決できることにもつながります。
当あさひアンテナのアンテナ工事保証「10年保証」について。
当あさひアンテナに、地デジ、BS/CSアンテナ設置など、各種アンテナ工事をご依頼いただいた後には、業界最長クラスとなる、施工の完了日から「10年間」のアフターフォロー体制をご用意しております。
弊社では各種アンテナ設置工事が完了した際には、工事を担当した職人が、施工に対する自信と責任の証として、自筆のサインを入れた保証書をお客様にお渡ししております。基本的に、万が一のトラブル対応の際には、この保証書をご提示していただく必要がございますので、お客様には保証書を大切に保管していただきたく存じます。
ただなにぶん、10年の長期保証となりますので、お客様が保証書を紛失される。また保管した場所を失念されるといったケースも十分に想定できます。そこで弊社の側でも、担当したアンテナ設置工事から10年間、すべてのアンテナ工事に関して、保証書の控えや現場の施工写真など、工事に関する資料を、データベース化して保存しております。
もし弊社の保証期間中にアンテナトラブルが発生し、お客様の側で保証書が見当たらない場合には、そのまま弊社へとご一報ください。 弊社の側で、お客様のお名前やご住所、お電話番号など、いくつかの個人情報をご確認させていただくことになりますが、いただいた情報から、データベースでお客様のアンテナ工事を、保証書の控えと共に特定できるシステムがございますので、確認でき次第、すべての保証について、保証書をご提示いただいた場合とまったく同じ対応をいたします。
また保証書の控えには、施工の当時に、設置したアンテナの種類や設置位置、また工事の際の情報などを記載する欄があるため、工事から年月が経ち、担当した職人が不在、または記憶が薄れている場合にも、スムーズな対応が可能となります。
台風などによるテレビアンテナの揺れ対策・まとめ
地デジの受信環境が悪く、また台風や降雪などが多く、テレビアンテナへの負担が厳しいエリアの住宅では、アンテナを使用せずに、地デジやBS放送、CS放送のチャンネルを視聴できる、ケーブルテレビ(CATV)、光テレビなどをご利用になるのも、ひとつの選択肢です。
ただ、長年にわたってお住まいになることを前提としたマイホームであれば、月額視聴料が必要となるケーブルテレビなどより、テレビアンテナの設置により、長きにわたって多くのチャンネルを無料で視聴できる環境を整える方が、長い目で見ればお得と申せます。 なお、
自然環境や災害によるアンテナトラブルと、その対策、対処法については、以下の各コラム記事でも詳しくご説明しております。
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・台風や大雪、地震により起こりえるテレビアンテナのトラブルとその対策
・アンテナ設置工事の台風対策。テレビが映らない、アンテナが倒れるなどの原因と対策、予想される風災トラブルへの対処方とは?
・降雪や積雪の影響で地デジ、BS/CSのテレビ放送が映らなくなるトラブル対策になるアンテナ工事の方法とは?
当あさひアンテナでは、強風や台風、積雪が多い、また海沿いなど、自然環境が厳しい現場での、屋根の上への各種アンテナ設置に関しても、豊富な経験と実績、専門知識を駆使して、想定外の大災害でもない限りは大丈夫と言える、自然環境への耐性が強く、長寿命となるアンテナの設置をお約束いたします。
弊社では各種アンテナ工事にあたり、国産大手メーカーの高品質アンテナと設置の基本部材、防水加工などをセットにした基本アンテナ設置工事を、業界最安に挑む低価格でご提供しております。 弊社で用意しているアンテナも、地デジ、BS/CSの各種モデルをはじめ、ステンレス製の防水防錆モデル。また雪害用、塩害用、高耐風モデルなど、さまざまな自然環境にも対応できるモデルなどがございますので、どのような現場であっても、自然環境への耐性に強いアンテナ工事をご提供できます。
さらに本文でご説明した通り、アンテナ工事後の10年保証や、火災保険に対する万全のサポート体制などもご用意しております。
自然環境が厳しく、トラブルが生じやすい現場でのアンテナ設置。また既設のアンテナが風で揺れる。傾きなどが生じている問題でお悩みのお客様は、新規アンテナの取り付けから、修理のご対応まで、まずは当あさひアンテナまで、どうぞお気軽にご相談ください。