屋根の上の地デジテレビアンテナが強風などで倒れる原因と、対処となる取り付け工事、修理費用の相場を安くする方法とは?

2022年12月26日

21世紀となってすでに20年以上、令和の現在。テレビ放送においても、地上デジタル放送(地デジ)もすっかり定着している他、衛星放送(BS/CS放送)についても「新4K8K衛星放送」がスタートするなど、さまざまな進化が見られています。
またテレビ放送の視聴方法についても、従来のテレビアンテナ設置だけではなく、ケーブルテレビ(CATV)や光テレビ、またインターネットを利用した配信など、多様化が進んでおります。

しかしそんな2023年(令和5年)現在でも、やはりテレビの視聴方法は、テレビアンテナ設置が主流となっております。
テレビアンテナを設置してテレビ放送を視聴する方法は、基本的にアンテナ設置工事の初期費用のみで、設置以降、メンテナンスなどの費用や、BS/CS放送の有料チャンネルを除けば、無料で永続的にテレビを視聴することができるのが最大のメリットです。

そしてデザインアンテナなどが普及し、アンテナ設置工事にも壁面設置や屋根裏空間の設置など、さまざまな工法が登場している現在でも、テレビアンテナ設置といえば、やはり屋根の上に立てる形で設置されるもの、というイメージが強くなっております。
これは地デジ、BS/CS放送ともに、屋根の上など高所にアンテナ設置することで、周囲の障害物などの影響を受けなくなり、安定した受信感度を確保しやすい、という理由によるものです。

ただしその一方で、屋根の上にアンテナを立てることは、台風などの強烈な風雨、豪雪地帯などでは積雪、また海沿いでは潮風など、アンテナ本体がさまざまな自然環境の影響を受けやすくなってしまう問題もございます。このような厳しい自然環境は、アンテナの経年劣化、老朽化を進行させ、アンテナ角度のズレや配線部の腐食などによるテレビ電波の受信不良や、各部分の故障などのアンテナトラブルの原因にもなり得ます。

さらにアンテナの老朽化が極端に進行すると、アンテナを固定する屋根馬やマスト(支柱、ポール)などの器具、それらを固定する支線(ワイヤー)などの破損により、アンテナが倒壊するという事態にもいたりかねません。
アンテナ倒壊は、テレビ放送が受信できなくなるだけではなく、お住まいの屋根の破損。さらにはアンテナが屋根の上から落下するリスクすら招きます。万が一、落下したテレビアンテナが物品や人にあたってしまうと、大変な事故にいたることもございます。

当コラムは、発生すれば大変な事態にいたる危険性もある「屋根の上に設置されたテレビアンテナの倒壊」について、もしアンテナの倒壊が発生した場合のアンテナ修理の手順から、倒壊が発生しにくいアンテナ機種、設置位置などの工事法などのポイントを、現在の最新情報に基づいて解説いたします。

まず本コラム記事では、主に新築の戸建住宅で屋根の上に設置されることが多く、老朽化によってアンテナ倒壊のリスクが考えられるアンテナ機種。倒壊の原因となる自然環境。アンテナ機種の一般的な寿命や、倒壊が発生した場合の対応や注意点。修理の依頼先についてご説明いたします。

アンテナが倒壊した場合の具体的なアンテナ撤去と再設置など、具体的な修理工事の流れや進め方。またアンテナの老朽化や倒壊のリスクを避けられるアンテナ機種、設置位置の一覧などの情報については、本記事の姉妹記事にあたる、
・強風、台風などでアンテナが倒れた修理の対処は? 対策となるアンテナ工事法。火災保険で相場より費用を安くする対処法も解説

・屋根の上の地デジテレビアンテナが強風などで倒れる原因と対処。修理や対策の取り付け工事と費用を相場より安くする方法は?
をご参照ください。

また自然災害や自然環境の影響によるテレビアンテナの倒壊や故障への対処の、総合的な解説は以下のコラム記事にございます。

・地震や強風でテレビの地デジアンテナが倒れるなどの問題に対処法や対策はある? 修理費用の相場や安い工事業者の選び方も解説!

また個別の災害によるアンテナトラブルについては、以下のコラム記事でも詳しく解説しております。

・地デジ、BS/CSテレビアンテナの落雷や積雪、鳥の糞害対策は? 映らない原因と修理費用の相場、予防、対策の設置工事を解説

・台風や大雪、地震でテレビが映らなくなる原因は? アンテナの災害への対処法と、対策となる風などに強いアンテナ機種を紹介

・テレビアンテナに雷が落ちることはある? 落雷の対策となるアンテナ設置工事と対応できる会社を解説

現在、ご自宅の屋根の上にテレビアンテナが設置されており、設置から10年以上の年月がすぎている場合は老朽化が進んでおり、今後のアンテナトラブルやアンテナ倒壊の危険性も考えられます。
当コラムや関連記事の内容をご参考に、メンテナンスによるアンテナの点検、チェックや、アンテナの立て直し、倒壊しにくい機種へのアンテナ交換をはじめ、早急にアンテナトラブルへの対策をとっていただければ幸いに存じます。

戸建て住宅の屋根の上に設置されているケースが多いテレビアンテナ

現在、戸建住宅に設置される主なテレビアンテナ機種は、地デジアンテナとして「八木式アンテナ」「デザインアンテナ」「ユニコーンアンテナ」の中のどれか一台。また衛星放送(BS/CS放送)をご視聴になる場合は「BS/CSアンテナ」も設置することになります。
この中で、主に住宅の屋根の上に設置されるテレビアンテナは「八木式アンテナ」と「BS/CSアンテナ」になります。

八木式アンテナ

八木式アンテナとは、矢印型の骨組みに短い横棒であり、電波を受信するパーツである「素子(エレメント)」をいくつも設置した、魚の骨のような形状が特徴の地デジアンテナです。八木式アンテナは、アナログテレビ放送の時代から使われている古典的なテレビアンテナになります。

現在の八木式アンテナ機種は主にアルミやその他の金属部品でできており、軽量化による耐風性能や、表面処理による防水性能なども向上しております。また設計や素材の工夫から大雪や潮風への耐久性に特化した、雪害用、塩害用などの機種も存在します。本体の大きさは受信性能(素子数)によっても異なりますが、横幅は1メートルから1.5メートルほどが主流となります。

古典的なアンテナであることからシンプルな設計で、モデルによって「素子」の数を増減することで受信性能を調整できるため、強電界地域から弱電界地域まで、さまざまな電波状態のエリアに対応できます。さらに屋根の上に設置される点や、素子が露出している、指向性が高いなどの諸要因から、現在でも主な地デジアンテナの3機種の中では、もっとも受信性能が高くなります。

また製造や設置の技術が確立されているため、地デジアンテナでは、アンテナ本体価格や設置費用がもっとも低価格です。
八木式アンテナについての詳細、また地デジアンテナの受信性能に関係する素子や指向性。地デジ電波の基礎知識などについては、以下の各コラム記事をご確認ください。
地デジテレビアンテナの長老「八木式アンテナ(八木アンテナ)」とは?

・高利得、高性能な地デジ用パラスタックアンテナ徹底解説

・地デジ「八木式アンテナ」に適した住宅の条件とは? アンテナ設置工事の特徴や種類を徹底解説!
・地デジUHFアンテナのオールチャンネル対応とローチャンネル用とは? テレビが映らない原因と受信レベルを上げる対処を解説!

・地デジのテレビアンテナで受信できる方向は指向性で決まる? アプリでアンテナの方向調整に最適な角度を調べる方法も徹底解説!

・地デジ用テレビアンテナ設置の工事で向きや角度を調整すべき方向と「指向性」の関係とは? 自分で方角を調整する方法も解説!

・テレビアンテナの性能を決める「素子」とは何か? 地デジアンテナ工事で重要な「素子数」を徹底解説!

・地上デジタル放送の「地デジ電波」基礎知識

・地デジアンテナ設置に重要となる「強電界地域」「中電界地域」「弱電界地域」とは

BS/CSアンテナ

そして衛星放送用のBS/CSアンテナは、大きな皿に似た円盤状の「ディッシュ(dish:皿)」または「放物面反射器」と、ディッシュの中心部に設置され、衛星放送の電波(12GHz波)を集めて周波数を変換する「コンバーター」。ディッシュの下部から延びてコンバーターを支える「アーム(コンバーターアーム)」から成り立つ、いわゆる「パラボラアンテナ」です。
このディッシュの表面を、衛星放送であるBS放送、CS放送それぞれの電波を送信する人工衛星(静止衛星)が位置する東経110度(南西方向)に向けて、直進的に送信される衛星放送の12GHz帯の電波を受け止め、ディッシュ内側の放物面に反射させて、電波をコンバーターの一次放射器に集めるのが、BS/CSアンテナ(パラボラアンテナ)の構造です。

そのためBS/CSアンテナは、どのメーカーのものも基本的に同じ構造になり、受信性能もほぼ同じになります。ご家庭用のBS/CSアンテナは、ディッシュ部の有効直径(センチ)を示す数値の「45型」が一般的ですが、日本国内でも北端や南端に近いエリアや離島部など、BS/CSの電波がやや弱いエリアや、悪天候でも安定した受信を求める場合は、50型、60型などの大型が用いられることもございます。さらに90型以上の大型のものもございますが、これらはマンションなどに設置される共同受信用のモデルになります。

BS/CSアンテナの本体色は太陽光の影響を避けるため、基本的に白が多くなりますが、熱に影響されにくい塗料による黒などのカラーモデル。ディッシュ部に無数のパンチングホールを設置するなどさまざまな工夫を施した高耐風モデルなどもございます。

・衛星放送(BS放送・CS放送)の「テレビ電波」基礎知識

・BS/CSアンテナ(衛星放送用アンテナ)の基礎知識

・台風対策に最適! 究極の高耐風BS110度CSアンテナ「BC453SG」(DXアンテナ)

・BS/CSアンテナの設置方法と工事費用の目安

・衛星放送用バラボラアンテナ・BS/CSアンテナの種類と選び方とは? 地デジテレビアンテナとの違い、家屋への設置工事を解説

・衛星放送用BS/CSアンテナの種類と性能とは? 地デジテレビアンテナとの違い、設置工事の方法から機種の選び方まで解説!

・BS/110度CSアンテナで安定して衛星放送を受信できる設置の場所とアンテナの向きや角度を正確に調整する方法

各種テレビアンテナの設置方法

八木式アンテナは、主に屋根の上に設置されることで、高い受信性能を発揮する地デジアンテナであり、性能が高いほど素子が増えるため大型になります。その重量は現在の機種で約1キロから5キロ程度です。

屋根の上に八木式アンテナを立てる場合は、四本の脚をもち、マスト(支柱、ポール)を設置する金具「屋根馬」を、屋根の「棟(屋根の面が合わさる頂点などの部分)」に置き、その中央にマストを固定して、先端に八木式アンテナを設置します。
さらに屋根の四方に金具を設置し、マストや屋根馬と、屋根と間にステンレス製などのワイヤー(支線、ステー)をしっかりと張り、マストや屋根馬を四方からがっちりと固定します。

なお屋根馬の設置は、構造上、基本的には屋根の上の棟に当たる部分にしか設置できませんが、当あさひアンテナでは「水平器」という機器を使用して、屋根馬の足をバランスよく切断することで、屋根の傾面にも屋根馬を使用したアンテナ設置を可能としております。

BS/CSアンテナは、屋根の上に八木式アンテナなどの地デジアンテナが設置されている場合は、同じポールの下部に設置されることが多くなります。他にも独立して壁面やベランダ手すり部、ベランダ内部などに設置されることもございます。

なおその他の地デジアンテナ機種で、薄型の長方形型で、外観性がよく風雨などにも影響を受けにくい「デザインアンテナ」は、主に壁面やベランダの内外に設置されます。また八木式アンテナと同じく、屋根の上に固定されたマストの先に設置されること。現場の地デジ電波条件や設置位置の条件が整っていれば、屋内の屋根裏空間などへの設置も可能になることがございます。

ポール状でマストの先に固定され、外観性と風雨などへの強さに加え、受信性能も確保できる最新モデルの地デジアンテナ「ユニコーンアンテナ」も、屋根の上をはじめ、屋根の張り出し部にあたる破風。壁面などにサイドベースを設置し、アンテナ本体が屋根の上に位置するように取り付けられます。

地デジアンテナのデザインアンテナやユニコーンアンテナについては、以下の各コラム記事に、詳しい解説がございます。

・地デジ用テレビアンテナ一番人気のデザインアンテナとは? 価格から工事費用、料金相場、失敗しない業者の選び方まで徹底解説!

・地デジアンテナの最先端、ユニコーンアンテナとは? 特徴、メリット、工事費用の相場まで徹底解説!

・デザインアンテナ設置にデメリット? 工事の失敗例、費用や特徴、選び方、ユニコーンアンテナとの比較を解説

・デザインアンテナ工事の失敗例とは? メリット、デメリットから取り付け費用まで解説

・地デジ用テレビアンテナ「デザインアンテナ」の失敗しない取り付け工事とは? 価格や工事費用、料金の相場や業者選びも徹底解説

・デザインアンテナ取り付けでテレビ視聴の失敗例とは? 工事の費用やメリット・デメリット、失敗しない設置方法の選び方まで解説

・地デジ放送テレビ用・デザインアンテナおすすめ機種の選び方は? 人気ランキングから業者の工事費用、価格の相場まで徹底解説!

・人気地デジアンテナ、デザインアンテナのメリットとデメリットとは? その失敗例から、適切な取り付け工事の選び方と費用を解説

・台風対策に最適!地デジ「デザインアンテナ」と「ユニコーンアンテナ」とは?

・ユニコーンアンテナの特徴と評判、設置工事の費用とは? 地デジ用アンテナ各機種のデザインとメリット、失敗を避ける方法を解説

・地デジアンテナの最先端、ユニコーンアンテナとは? 特徴、メリット、工事費用の相場まで徹底解説!

アンテナを屋根の上に設置するメリット・デメリット

地デジアンテナの場合は、高所で近隣の電波塔の方向に正面を向けて設置することで、周辺の山林や高層建築物などの電波を遮る障害物に影響されず、安定した地デジ電波の受信が可能となります。

またBS/CSアンテナも、BS/CSの電波を送信する人工衛星(静止衛星)が位置する東経110度の方向へと、アンテナのディッシュを正確に向ける必要があり、さらに静止衛星とアンテナとの間、直進的な12GHz帯の電波が送信される経路の空間に、建築物をはじめ、樹木や枝葉、洗濯物などわずかな障害物ができても電波が遮られ、受信が難しくなります。

そのため特に八木式アンテナ、BS/CSアンテナやユニコーンアンテナなどのモデルは。基本的に住宅ではもっとも高い位置にあたり、周辺の障害物に影響されにくい。また電波塔や静止衛星の方向への角度調整が行いやすい、屋根の上に立てたマストに設置されるのです。

しかしその一方、各種テレビアンテナが屋根の上に設置されるということは、アンテナ本体からマストや屋根馬、ステーなどの設置具も含め、過酷な自然環境にさらされ続けることでもあります。そのためテレビアンテナを屋根の上に設置したまま、長い年月、使用していると、徐々に経年劣化、老朽化が進んでいくことになります。

屋根の上に設置されたテレビアンテナの経年劣化を進行させる要因は、主に、

・日光の熱や紫外線を受け続けることによる熱の影響や、紫外線による各部の劣化。
・強風によるアンテナ本体の揺れや、雨や雪を受け続けることによるサビや水の浸食。
積雪による重みなど雪害によるアンテナの負担。(特に屋根の上に大きく雪が積もる豪雪地帯)
・台風時の強風による飛来物が衝突する。また上空やより高い建物などからの落下物が当たる。
地震による激しい振動でアンテナの各部に負担がかかる。
・海沿いのエリアで、塩分を含んだ潮風にさらされることにより、サビが進行する腐食(塩害)。
・八木式アンテナに鳥が留まることでの重みや、フンによる腐食。(鳥害)

などが挙げられます。
これらの影響でも、一度や二度でアンテナが大きなダメージを受けることはまずございません。ただ長年にわたってこれらの影響を受け続けることで、強風や積雪の重みでアンテナの方向がずれ、傾く。強風や地震などの影響で固定部分が緩み、金具などが外れる。水分や潮風により金具や支柱の金属の腐食が進んでいくなど、小さなダメージの蓄積から徐々に老朽化が進み、アンテナ本体やマスト、屋根馬などの耐久性が低下してまいります。

やがて老朽化が限界に達すると、さび付いたマストが重さを支えきれなくなる、長期間の使用で弱まったワイヤーが切れるなどして、アンテナの倒壊が発生する原因となってしまいます。

またこれら老朽化による大きな倒壊のほかにも、アンテナ素子部の劣化、ケーブル配線や接続部の腐食など、部分的な故障により受信トラブルが起こることもございます。

老朽化、経年劣化などで考えられるアンテナトラブルに関しては、以下の各コラム記事でも詳しくご説明しております。

・地デジ、衛星放送のテレビアンテナ故障例、テレビ放送が映らなくなった場合に考えられる原因とその対処法は? 必要な工事を解説

・BS放送、CS放送の衛星放送が映らないアンテナトラブルの原因とその対処法について、ご自宅でも可能な方法をFAQで徹底解説

・地域別・アンテナ修理事例を徹底解説!

・テレビアンテナ修理の依頼前に簡単に自分で調整できること

屋外に設置されるテレビアンテナの寿命

屋外に設置されるテレビアンテナのうち、八木式アンテナ、BS/CSアンテナの寿命は、設置位置や周辺環境によっても異なりますが、おおよそ10年程度とされております。法人や個人事業主の形が減価償却する際の計上期間である「法定耐用年数」では、国税庁の「減価償却資産の耐用年数」において、テレビアンテナ類は「耐用年数10年」とされています。

ただ八木式アンテナ、BS/CSアンテナでも近年の機種は、特に耐風仕様ではなくとも、軽量化による耐風性、表面加工による耐水性などが向上しており、実用上の寿命は15年以上ともいわれております。さらに設置位置や気候が穏やかであるなど、自然環境によるアンテナのダメージが少ない環境では、10年以上にわたり使用され続けているケースが多く、中には20年を超えて使用されているケースもございます。

デザインアンテナ、ユニコーンアンテナなど、設置位置や形状から風雨に強くなる地デジアンテナ機種。また上記でご紹介した高耐風モデルのBS/CSアンテナでは、やはり一般的な耐用年数は15年から20年以上とされております。

一方で、前述のように、台風や積雪、野鳥が多い、潮風が吹く海沿いなど、アンテナの経年劣化を昂進させる要因が多いエリアでは、八木式アンテナやBS/CSアンテナの実質的な寿命が10年を切るケースもみられます。
周辺環境が特に厳しくはなくとも、20年以上の長期にわたる屋外での使用により、アンテナの金属部品の緩みや腐食などが進んでくると、やはりアンテナが倒れる原因となります。さらにアンテナ本体や屋根馬などの金属部分がサビで腐食している場合は、サビを含んだ雨水が建物の屋根や外壁にシミ、汚れをつける原因になる他、外壁の劣化を進行させるケースもございます。

アンテナ寿命については、以下の各コラム記事にも詳しい解説がございます。

・テレビアンテナの寿命と交換時期は? 地デジ・衛星放送別に必要な工事を徹底解説!

・衛星放送用BS/CSテレビアンテナの寿命は何年? 取り付けから約10年後の交換工事の時期や映らなくなった時の対処法を解説

アンテナが倒れた場合の業者への修理の依頼

屋根の上にマストと屋根馬、ワイヤーを使って設置しているアンテナが老朽化して倒れた場合、多くの場合は、地デジやBS/CS放送の受信ができなくなります。ただ地デジアンテナの場合、強電界地域など電波状態がいい現場では、アンテナが倒れたままで地デジ放送が受信できるケースもございます。

そのため、ご自宅に設置されているテレビアンテナが、屋根の上に立てた地デジの八木式アンテナアンテナのみで、設置から10年以上の年月が過ぎている場合は、大きな地震、台風などが発生した後は、状況が落ち着き次第、アンテナの倒壊が発生していないか、屋根の上の状態を確認する必要がございます。

いずれにせよ、アンテナを倒壊したままにしておくと、いつ屋根から落下するかわかりません。場合によっては通りがかりの自動車や通行人などを傷つけてしまい、損害賠償の民事訴訟や、過失致傷による刑事事件に発展するリスクすらございます。

そのため倒壊したアンテナは早急に撤去し、アンテナを交換する新設工事を行う必要がございます。なおいったん倒れたアンテナの再設置は、アンテナの老朽化や倒壊による大きなダメージが予測され、設置し直した後もトラブルが頻発する可能性が高いため、おすすめできません。
そして倒壊したアンテナの撤去と交換は、ご自宅で行うか、業者に依頼するかの方法がございます。

しかしご自分でアンテナ撤去、再設置を行うことは、ご自宅の屋上が平面型の平屋根で、屋上テラスなどにアンテナが設置されている、その他、屋根の上で安全に作業できるようなアンテナ設置条件ではない限りは、決してお勧めできない方法です。

まず通常の屋根の上で、重量のある八木式アンテナを撤去する、さらに新しく設置する作業には、大変な危険が伴います。プロのアンテナ工事業者の職人は、専用の命綱やジャケット、ヘルメット、安全靴など、プロ仕様の安全装備を完全に装着して、最低でも二人一組で作業を進めるという、万全の安全対策を取っております。そのような装備がなく、専門知識や技術もない一般の方には、決して行っていただきたくない作業です。

他にも新しく地デジ、BS/CSアンテナを設置するにあたっては、アンテナ設置に関する専門知識や、それぞれの電波の強度、方向の確認が必要となります。特にBS/CSアンテナは、東経110度の方向へ正確に向ける必要があり、ミリ単位のズレで受信感度が大きく低下することがございます。

現場の電波の強度や方向については、アンテナのレベルチェッカー(電波強度計)という機器を用いることで、確認することもできますが、その価格は数千円から数万円となり、余計なコストがかかります。スマートフォンアプリの「BSコンパス」などを用いることでも電波の方向を確認できますが、いずれにせよ特にBS/CSアンテナの場合、角度の正確な調整は、テレビ側のアンテナレベルを確認しつつ、1ミリごとに10秒程度をかけて、もっとも受信感度が高い方向を割り出す、非常に根気のいる作業となります。

このように万が一の事故をはじめ、アンテナ機器を破損してしまう、アンテナを設置してもうまく受信できないなどのリスク。またアンテナ設置の手間を省き、精度の高い施工を確保するためには、電波状態の確認から、倒壊したアンテナの撤去、アンテナ再設置まで、アンテナ工事の専門業者に依頼することが望ましいといえます。

そしてアンテナ倒壊時、アンテナ工事を依頼できる業者には、近隣の家電量販店やホームセンター。町中の電器店。電気工事業者。そして当あさひアンテナのような、インターネット上で公式サイトを掲げるアンテナ専門業者などがございます。

各業者の特徴について、詳しくは以下の各コラム記事をご確認ください。

・地デジ放送、衛星放送(BS/CS)テレビアンテナ工事の現場で必要な「電波調査」の方法とは?

・地デジや衛星放送のテレビアンテナ工事費用がいくらかわかる「見積もり」とは? 業者、会社ごとの設置費用の相場や選び方を解説

・アンテナ工事会社のおすすめの選び方!業者別の特徴や費用相場を比較&解説

業種別・アンテナ設置工事の標準価格と対応できる工事

・アンテナ工事の料金はいくら? 業者ごとの相場、必要な工事の選び方

・新築物件、中古物件、修理など各種テレビアンテナ工事を頼むおすすめ業者はどこ? 依頼できる業者選びの比較ポイント徹底解説!

・テレビアンテナ工事の専門業者は他の業者とどう違う? 技術から費用の相場まで比較しておすすめ業者の選び方を徹底解説!

アンテナ工事の修理費用に火災保険を適応できる?

戸建て住宅にお住まいの一般世帯でほとんどの場合、加入されている「火災保険」には「風災保証」も付帯されております。これは火災に限らず、台風や大雪、積雪などの自然災害、爆発や落下物など事故で発生した家屋、設備の損害に対しても補償が受けられるというものです。

したがって、台風、地震などの災害、爆発などの事故といった、想定外のトラブルでテレビアンテナが故障する、倒れるなどの被害を受けた場合には、火災保険によってアンテナ修理の費用が保証されるケースが多くなります。

そのため、アンテナ修理の費用を大きく軽減できることになります。ただ実際に保証されるかや、保障の金額については、加入されている火災保険の種類や、契約内容によって異なってまいります。まずはご加入の火災保険の契約をご確認。保険会社へのお問い合わせを行うことが必要となります。

なお当あさひアンテナでは、災害などで生じたアンテナ故障の修理をお引き受けするにあたって、修理費用に火災保険を適用なさりたいお客様のご相談にも対応いたします。

アンテナ修理をご依頼される際に、火災保険のご相談もいただければ、修理作業に並行して、火災保険会社に提出すべき各種書類、写真などを、すべて弊社でご用意いたします。

さらに保険申請の書類作成、保険会社との交渉など、規定や法律により、お客様ご自身で行わなくてはならない作業についても、専門知識をもつ弊社の保険担当スタッフが万全のサポートを行いますので、お客様にはご安心いただけます。

アンテナ修理に火災保険を適用なさりたいお客様は、当あさひアンテナへと修理のご相談を頂ければ幸いです。また火災保険でアンテナの修理費用を賄う方法については、以下の各コラム記事でも詳しくご説明しております。

・台風などで壊れたテレビアンテナの修理に火災保険の申請を使える場合と、工事費用の目安を紹介。

・地震や台風によるテレビアンテナの故障は火災保険で修理費用が出るってホント?

・「アンテナが倒れた場合の対処法!火災保険で無料修理」

テレビアンテナが倒れた場合の初期対応・まとめ

当コラムでは、倒壊が起こりえるアンテナとその原因、また実際に倒壊が発生した際の、基礎知識や初期的な対処法についてご説明いたしました。
アンテナ倒壊が起きた後の、具体的なアンテナ修理工事の進め方。また倒壊を避けられるアンテナ機種、設置位置などについては、上記の通り当コラムの姉妹記事、
・強風、台風などでアンテナが倒れた修理の対処は? 対策となるアンテナ工事法。火災保険で相場より費用を安くする対処法も解説
をご参照ください。

また実際に、ご自宅でテレビアンテナが倒壊した際、また老朽化が進んでいるご自宅のアンテナを、設置位置を含めて倒壊しにくいアンテナに交換なさりたいとのご相談については、地デジ、BS/CSの各モデルのアンテナ設置、交換工事について、業界最安に挑む低価格と高品質な工事、さらに早急なご対応をお約束する、当あさひアンテナのフリーダイヤル(0120-540-527)か、メールフォーム、LINEアカウントまで、お気軽にご連絡ください。

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アンテナ本体 型番

  • デザインアンテナ

    型番:UAH201(最新モデル)
    (同軸ケーブル:白か黒の2色のうち、おすすめは外壁になじむ色)

    工事費込み 25,000円(27,500円税込)

    カラーバリエーションはオフホワイトライトブラウンスーパーブラックブラックブラウンの4色から現場で選択することが可能です。同じUHF20素子相当のデザインアンテナを比較した場合、業界トップクラスの受信性能、高利得を誇る大手DXアンテナ社製。本体の厚みはわずか119mm、サイズは高さ590mm×幅220mmで業界最小クラス。コンパクトサイズのため狭い屋根裏や天井裏などへの取り付けも最適。壁面に取り付けの場合は、極細のビスを6箇所打ち込んで金具を取り付け、金具にガチャンと本体をはめ込みボルトを締めるだけの簡単施工が可能なため建物へのダメージを極力軽減できます。ブースターが必要な場合はUAH201の背面にスッキリ取り付けられる構造になっており、表にブースターが露出しないので外観もキレイに保てます(弊社では電波状況が悪くない限り、なるべくブースターも屋内の、分配器の近くに隠してしております)。修理の場合、ブースター内蔵タイプのデザインアンテナとは異なり、ブースターだけの交換をできるメリットがあります。太陽光発電システムや片流れ屋根で屋根上に屋根馬を立てられず昔ながらの八木アンテナを設置できない住宅にも最適。耐風速(破戒風速)50m/sですが、屋内や外壁など、強風の影響を受けにくい取り付け位置と形状をしているため、災害にも強いアンテナとなっております。当店人気ナンバー1の地デジアンテナでございます。

  • 八木アンテナ

    型番:UA20(最新モデル)
    工事費込み 22,000円(24,200円税込)

    その昔、八木秀次博士が発明した形状(魚の骨のような形状)からマイナーチェンジを繰り返し洗練されたフォルムとなり、中・弱電界エリアにも対応可能な安心のDXアンテナ社製。UHF20素子アンテナの性能で、吹きさらしで障害物の少ない屋根上に設置することが多いため利得が高くなっております。万が一、壁面や屋内でデザインアンテナを取り付けられない物件 にも最適。従来の鉄製の太いワイヤーとは異なり、ステンレス製の丈夫で錆びにくいワイヤー(支線)を採用。アンテナマストから屋根の四隅に向けて4本の支線を張り巡らせ、さらに張り巡らせた支線の途中からも屋根馬に向けて4本の支線をバランスよく張り、合計8本の支線で頑丈に設置しております。サイズは51.8cm×34cm×101.4cmとなっており、VHF(アナログアンテナ)と比較して、大幅なサイズダウンと軽量化がなされています。しかも耐風速(破壊風速)50m/s。地デジ放送が始まる前の時代より、屋根上に設置するアンテナは災害に強くなっていると言えるでしょう。当店で人気ナンバー2の地デジアンテナでございます。

  • 2K4K8K対応 BS/CS110度アンテナ

    型番:BC45AS(最新モデル)
    工事費込み 18,000円(19,800円税込)

    2018年12月1日以降、実用放送開始予定の4K8K衛星放送(NHKのみ4K&8Kを同時配信)に備えてオールマイティーなDXアンテナ社製のBC453をBS放送、CS放送をご覧になりたいすべての方へ提供しております(大規模な集合住宅は例外)。従来の2K専用BS/CS110 度アンテナと同じでサイズで円盤の直径は45センチ。そうでありながら、電送周波数の帯域が広いため、従来のフルハイビジョン(2K放送・約200万画素)からスーパーハイビジョン(4K放送・約800万画素/8K放送・約3,300万画素)まで受信可能です。「大は小を兼ねる」と言えます。2020年のオリンピックに向けて4K8Kの実用放送がますます拡充されるということが総務省より発表され、各メーカーの4K8Kテレビは増産がはじまり、その価格も落ち着いてきました。そのような状況のなか、あさひアンテナにも2K4K8K対応BS/CS110度アンテナの問合せが数多く寄せられております。最新式のアンテナでも、大量仕入れでコストをおさえて仕入れておりますので、低価格を実現できました。