戸建てのテレビアンテナ工事におすすめの場所は? 特徴の比較やアンテナの選び方を解説。業者に依頼する費用、料金の相場も紹介
新築住宅のマイホームを建ててお引っ越しの際、行うべき重要な工事のひとつが、住宅へのテレビアンテナ設置です。
新築物件ではまず地上デジタル放送用の地デジアンテナ(UHFアンテナ)が設置されますが、現在では多くの世帯で、衛星放送用のパラボラアンテナ(BS/110度CSアンテナ)も追加で設置されることが多くなります。
地デジ、衛星放送の各チャンネルや番組を視聴する方法には、ケーブルテレビ(CATV)や、光テレビ(ひかりTV)の選択肢もあり、アンテナによる電波の受信に難が出やすい地域では重宝されます。
ただこれらの方法では、ネット回線や電話回線、スマートフォン料金などとセットにして総額で割安になる場合もございますが、テレビの視聴に毎月の料金が請求されるデメリットもあるため、テレビ電波の受信に問題がない限り、持ち家の戸建て住宅ではテレビアンテナの設置が、もっともリーズナブルといえます。
またすでにマイホームをお持ちで、テレビアンテナも取り付け済みのお住まいでも、既設アンテナの老朽化や故障、またBS/CSアンテナを増設したいなどで、既設のアンテナ撤去や交換、増設を行うことも考えられます。
そしてテレビアンテナと言えば、やはり現在でも、屋根の上にマスト(支柱、ポール)を建て、地デジアンテナやパラボラアンテナを取り付けるイメージが強いのではないでしょうか?
ただ最近の地デジアンテナでは、薄型のパネル状で壁などに取り付けることができるデザインアンテナと呼ばれるモデルも広まっているほか、さまざまな形状をもつ地デジアンテナ機種や、設置位置の選択肢も広がっています。
お客様には、テレビ電波の受信性能はもちろん、住宅の見た目や、台風や大雪などにも強く、トラブルが起こりにくいなど、さまざまなメリットを持つアンテナ機種、設置場所をお選びいただけることになります。
ただ一方で、特に地デジアンテナの場合、必ずどのような機種や設置の方法でも選べるわけでもございません。お住まいで使用できるアンテナ機種や設置の場所は、現場の条件によっても大きく左右されるため、場合によっては屋根の上のマストに、昔ながらの機種を設置する以外の選択肢がないケースもございます。
そこで今回、本コラムの内容では事例を元に、ご自宅で新規にテレビアンテナを設置できる場所、取付方法の一覧や詳細をご紹介し、そのメリット、デメリットや、設置できる現場の条件にピッタリのアンテナ機種。
現在のテレビアンテナ各機種の概要。また各設置位置への取り付け工事に対応できる優良なアンテナ業者や会社、家電量販店、ホームセンター、ハウスメーカー、電気店などの店舗で必要な費用、金額の相場など、お知りになりたい点について、関連の豊富な情報を元にご紹介してゆきます。
当コラムに記載の内容をご参考にしていただき、お住まい(現地)の条件、またお客様のご要望ごとに、最適と呼べるお得なテレビアンテナの取り付け位置や機種をお選びいただければ幸いです。
アンテナ放送に必要な地デジ放送の基礎知識と注意点
まずは、お住まいの現場や条件で利用できる地デジアンテナの設置位置や機種を確認するために、現在の地上デジタル放送(地デジ放送)や電波、アンテナの基礎知識をご説明いたします。
地デジ放送とは文字通り、デジタル信号に変換された映像信号を電波の波長に変換して、その電波を日本各地の拠点に多数、設置された電波塔から、地上の空間を通じて伝送する「デジタル放送」による地上波放送の形式です。
現在の地デジ放送は、緊急情報を全国に拡散する役割もある基幹的な放送になるため、日本国内の不特定多数を放送対象としています。つまり日本国内では、地デジアンテナやワンセグ・フルセグ機器の使用により、誰でも基本的に無料(NHK受信料を除く)で地デジ放送を視聴できます。
現在の地デジ放送では、地デジ電波としてUHF(極超短波)のうち、470MHz(メガヘルツ)から710MHzまでの周波数帯が利用されており、その波長の幅は40センチから60センチ程度になります。
そのため地デジ放送用を受信する地デジアンテナはすべて、UHFでもこの周波数帯の受信に対応する「UHFアンテナ」になります。
地デジ電波の性質は、波長の幅から音に近くない、空間を伝わる際に広がりやすくなります。その一方で、地デジ電波(UHF)は、電波塔から空間を遠くに伝わるほど電波レベル(強度)が低下する「減衰」が生じてゆきます。
また地デジ電波は、音と同じように、空間で山地や建物などの障害物にぶつかると遮られる性質もあります。ただその音に近い性質から、ビルなどの小規模な障害物であれば、電波が障害物を乗り越えて向こう側で広がる性質もあります。
なお地デジ電波などの電波レベルは、主に「㏈(デシベル)」という単位で表されます。地デジ電波は、0㏈から100㏈までの数値で表記されますが、この数値によるレベルは単純な足し算、引き算ではなく、10を定数とした常用対数になります。
簡単に申し上げれば、元の㏈数から10㏈高くなるごとに、その電波レベルは元の数値のおよそ10倍になります。
そして主に電波塔からの距離、また障害物の影響により、特定の電波塔からの届く電波の、おおよそのレベルの目安によって、地域を分類したものを「電界地域」と呼びます。
この電界地域は、テレビ局、アンテナメーカーなどが、受信の目安を表すため、個別の基準で使用しているもので、統一された基準ではありませんが、一般的には、そのエリアに到達する地デジ電波のレベルが、80㏈以上なら強電界地域。80㏈から60㏈なら中電界地域。60㏈以下なら弱電界地域に分類されます。
また弱電界地域よりさらに遠く、地デジ電波レベルが50㏈から40㏈以下になると、一般的な地デジアンテナでは電波レベルの弱さから、安定した地デジ放送の視聴が難しくなります。このようなエリアを「微弱電界地域」と定義するケースもございます。
他にも、地デジ電波塔は日本国内を完全にカバーできているわけではなく、電波が遮られる山地や山間部、電波塔から遠く離れた離島部や原野などで、地デジ電波をほとんど受信できない「難視聴地域」と呼ばれるエリアも一部にございます。
一般的な戸建て住宅が建てられる市街地などでは、ほとんどの場合、近隣の電波塔から見て強から中、少なくとも弱の電界地域に該当し、地デジアンテナの設置により地デジ放送を受信できます。
ただ強や中など一般的な電界地域エリアでも、高層建築の近隣などのエリアでは、地デジ電波が遮られて受信できる電波レベルが大きく低下して、十分な受信が難しくなることがあります。地デジ電波はビルなどを乗り越えて広がる性質があるとはいえ、電波塔から見て陰にあたる直近の場所、特にビルの中央部には電波が届きにくくなるのです。
同じように狭い間隔で住宅が立ち並ぶ住宅密集地では、屋根の上など遮蔽物のない位置では十分な地デジ電波レベルを確保できても、家と家の間の狭い空間にあたる壁面などでは、地デジ電波が遮られて届きにくくなるケースもあります。
もうひとつの注意点として、地デジ電波は空間を伝わるうち、気候などにも影響を受けてレベルが変動するため、各電界地域でも受信できる電波レベルは常に一定ではありません。
例えば一年を通した気候で、気温が下がって空気が収縮する季節は、地デジ電波が遠くまで届きやすくなりますが、半面、ノイズとなる余計な電波も届きやすくなるため、地デジ電波の品質が下がるケースもございます。
逆に気温が上がり空気が膨張する季節では、地デジ電波が遠くに届きにくくなるため、特に電波塔から遠い地域で受信できる電波レベルが低下しやすくなり、このような気候の影響によって、同じ地点でも地デジ電波レベルは、一年を通して約6㏈程度の変化が生じます。
さらに電波は水に吸収されやすい性質をもつため、雨や雪などの悪天候では、空間を伝わる際に地デジ電波レベルが大きく低下し、受信レベルに影響を与えます。
以上の地デジ電波の条件、また地デジアンテナが持つ特性から、基本的に戸建て住宅に設置される地デジアンテナは、住宅の屋根の上など、地上から10メートル前後の高さで、周辺に障害物のない位置に設置し、地デジアンテナがもっとも受信性能を発揮する正面の側が電波塔の方向に向くよう、角度調整を行うことで、もっとも地デジ電波を受信しやすくなります。
地デジアンテナは屋根の上より低い位置に設置される場合もありますが、設置位置が低くなるほど、周辺の障害物などに影響を受けやすくなるため、事前の電波調査などで、安定した受信を実現できる位置を特定することが重要になります。
また受信感度についても、気候や天候による電波レベルの変動を想定して、ある程度、余裕のあるレベルを確保することが大切です。
各電界地域の違いとしては、届く電波の強い強電界地域であれば、住宅のどの位置でも高い受信レベルを確保できる可能性が高いため、地デジアンテナの機種、住宅への設置場所とも、選択肢が広くなります。
逆に中電界地域から弱電界地域までは、届く電波レベルが徐々に弱まり、障害物や気候、天候などにも影響を受けやすくなるため、低い位置への地デジアンテナ設置が難しくなる可能性が高まり、とにかく性能の高いアンテナをできるだけ高い位置に設置する必要性が出てまいります。
なお、戸建て住宅に設置される地デジアンテナ機種の受信性能は「素子数/素子数相当」で表され、素子数の数値別で各電界地域に対応します。
現在の主な地デジアンテナ機種は、魚の骨のような形状の古典的な機種で、素子数別のモデルが多く、設置位置の高さも含めて受信性能が向上する半面、見た目がやや悪く風雨などによる老朽化が進みやすい「八木式アンテナ」。
壁面などに設置できるパネル状の形状で、デザイン性から設置の見た目が良く強風や雨などにも強い一方、設置位置の影響も含め、本体の受信性能がやや低くなり弱電界地域には向かない「デザインアンテナ」。
マストの先に設置されるポール状の本体で、デザインアンテナと同等のメリットを持ちながら、設置位置の高さからデザインアンテナより受信感度が高まる反面、最新機種のため費用がやや高額になる「ユニコーンアンテナ」の三種類になります。
当あさひアンテナでは、八木式アンテナについて、国内の大手アンテナメーカー、DXアンテナ製20素子「UA20」本体に、基本的な設置具、同軸ケーブル(線)、防水処理をセットにして、税込み「15,000円」からの基本設置工事費でご案内しております。
デザインアンテナの基本設置工事では、DXアンテナ製20素子相当「UAH201」。または強電界地域専用コンパクトモデルとして、マスプロ電工製・スカイウォーリーミニ「U2SWLC3」を、同じく各本体色のアンテナ本体や設置具、白黒2色の同軸ケーブルもセットで、税込み「20,000円」からでご案内しております。またユニコーンアンテナに関しては、やはりアンテナ本体や基本部材をセットにした基本設置工事を、現在「キャンペーン価格」でご提供しております。
他にも各アンテナ機種で、各素子数別のモデルや高性能アンテナなどもご用意しておりますので、さまざまな現場の受信環境、自然環境にも最適のアンテナ設置をご提案いたします。
地デジアンテナ各機種の詳しい特徴や、地デジ放送の仕組み、電波の性質などについては、以下の各コラム記事でも詳しくご説明しております。
・地デジテレビアンテナ界の最長老「八木式アンテナ(八木アンテナ)」とは?特長や設置位置、メリット・デメリットまで解説!
・屋外用地デジアンテナは八木式アンテナが最強? 人気のデザインアンテナ、ユニコーンアンテナと特徴比較&おすすめの選び方紹介
・地デジ用テレビアンテナ一番人気のデザインアンテナとは? 価格から工事費用、料金相場、失敗しない業者の選び方まで徹底解説!
・業界最小デザインアンテナ!マスプロ電工「スカイウォーリーミニ」のメリット・デメリットとは? 失敗しない取り付け例も解説!
・新築戸建てテレビアンテナ設置におすすめのデザインアンテナとは? アンテナ種類の比較と選び方、業者の工事費用の相場まで解説
・人気地デジアンテナ、デザインアンテナのメリットとデメリットとは? その失敗例から、適切な取り付け工事の選び方と費用を解説
・地デジアンテナの最先端、ユニコーンアンテナとは? 特徴、メリット、工事費用の相場まで徹底解説!
・外見、寿命、性能すべて優れるテレビアンテナ・ユニコーンアンテナとは? 特徴とメリットデメリットから設置工事の料金まで紹介
・ユニコーンアンテナの特徴と評判、設置工事の費用とは? 地デジ用アンテナ各機種のデザインとメリット、失敗を避ける方法を解説
・現在の地上波テレビ放送で地上デジタル放送が開始されたのはいつ? デジタル放送とか何か、その仕組みや特徴も全解説!
・地デジアンテナ設置に重要となる「強電界地域」「中電界地域」「弱電界地域」とは
・徹底解説!強・中・弱の地デジ電界地域に適したテレビアンテナ工事の選び方、調べ方は?
・地デジ電波の強さと品質を示す「dB」「MER」「BER」とは何か?
・地デジアンテナを設置する高さの設定で重要となるハイトパターンとは? 地デジ電波を受信するために適切なアンテナの高さとは?
衛星放送とBS/CSアンテナの基礎知識
現在では地デジ放送だけでなく、衛星放送も、現在では7割以上のご家庭で視聴される、ほぼ一般的なテレビ放送になります。
この衛星放送が、地球の赤道軌道上、およそ36,000キロ上空にあたる宇宙空間を周回しており、地上からは空の同じ位置に静止して見える「静止衛星」から電波を送信する放送であることは、皆様もよくご存じのことでしょう。
したがって衛星放送は、地デジ放送とは使用される電波や放送の性質、使用されるアンテナや設置の注意点もすべて異なってまいります。この項では、衛星放送の基礎知識と、その電波を受信するBS/CSアンテナ設置についての注意点をご説明いたします。
衛星放送では、上記した衛星放送から、波長の短いマイクロ波のうち、センチメートル波(SHF)でも周波数帯が12GHz(ギガヘルツ)前後の、12GHz帯と呼ばれる電波を使用しています。
12GHz帯の電波は波長の幅は25ミリ程度で、性質は光に近くなって直進性が高く、エネルギーを集中させやすくなります。衛星放送ではこの12GHz帯の電波を静止衛星から、日本全体を照らし出すような形で送信していることになります。
したがって衛星放送の特徴は、一基の静止衛星から、日本全域などの広範囲に大容量の情報を効率的に送信できる点。地デジ放送のようにエリアによる電波の強弱が生じにくく、地上の障害物や災害にも影響されにくいため、安定した放送を実現できる点になります。
なお、衛星放送でいわれるBS放送、CS放送ですが、まずBS放送が「放送衛星」を用いた、地デジ放送と同様に日本国内の不特定多数を対象とする放送で、BS/CSアンテナを設置することで、無料チャンネルであれば誰でも視聴できます。
対してCS放送は「通信衛星」を使用し、CS放送事業者と契約した世帯のみで視聴できる有料放送で、多チャンネルの中からお好みのチャンネルを選んで視聴できる点が特長です。
このBS放送、およびCS放送の主要なサービスである110度CS「スカパー!」では、同じく東経110度(日本の地上から見て南西から南南西の上空)に位置する静止衛星を使っているため、衛星放送用の主なアンテナであるBS/CSアンテナ(BS/110度CSアンテナ)でどちらも受信できます。
BS/CSアンテナは、大きな皿のような形状で、皿を意味する「ディッシュ(dish)」とも呼ばれる放物面反射器により電波を受け止め、内部の放物面に反射させて、その前方に固定されたコンバーターの一次放射器に集めることで電波を受信する「パラボラアンテナ」と呼ばれるアンテナです。
一般の戸建て住宅向けのBS/CSアンテナは、ディッシュでも電波を受信できる部分の直径(有効直径)が45センチの「45型」です。他にも主にマンションなど集合住宅での共同受信用として、より大型のモデルも存在します。
また一般住宅向け45型モデルには、太陽光を反射する通常色の白系統の他に、日光に強い塗装による黒などのカラーバリエーション。設計の工夫で耐風性能を高めた高耐風モデルなども存在します。
上記の通り、地デジ放送に比べると、日本のどの地域でも安定して受信できる衛星放送ですが、アンテナの設置にはやはりいくつかの注意点もございます。
まず静止衛星から送信される12GHz帯の電波は光に近い性質から、日光が物体に当たると影ができるように、わずかな遮蔽物に遮られやすく、いったん遮られると向こう側に回り込む力が非常に弱い点です。
そしてBS/CSアンテナは、この光のように直進して届く12GHz帯の電波をディッシュ内側で受け止め、中央にあるコンバーターに集中させて電波を受信するため、静止衛星の位置する東経110度の方向に、ディッシュの仰角(上下角度)、方位角(左右角度)を正確に合わせる必要があります。
この角度調整が少しでも狂うと、集中した電波の焦点が一次放射器からズレてしまい、受信感度が大きく低下するため、ミリ単位の正確な調整が必要となります。
まとめると、BS/CSアンテナを設置できる条件は、BS/CSアンテナのディッシュを上下、左右とも東経110度の方向へと正確に調整すること。そしてディッシュを向けた東経110度の方向に、建物や山などをはじめ、樹木や伸びた枝葉、電線や電柱、洗濯物など、12GHz帯の電波を遮る障害物が存在しないという点になります。
これらの点に問題さえなければ、BS/CSアンテナは住宅のどこにでも設置できます。ただ一般的な戸建住宅では、基本的なテレビアンテナとしてまず地デジアンテナを設置した後、衛星放送をご覧になる場合にはBS/CSアンテナを追加設置するため、アンテナ配線をまとめやすいよう、地デジアンテナとBS/CSアンテナを同じマストなど、できるだけ近い位置に設置することが基本になります。
その他、衛星放送を受信する上での注意点としては、激しい雨や雪で、雨雪の粒が12GHz帯の波長と同じ25ミリに近くなると、空間で電波が吸収され、乱反射も生じることで、BS/CSアンテナで十分に受信できなくなる「降雨減衰」「降雪減衰」が起こる点。
また日本の中心部に比べて、静止衛星からの距離が遠くなる北部や南端部、離島部などでは、距離による電波の減衰(弱まり)から、12GHz帯の電波レベルがやや弱くなる点です。
これらの問題のうち、降雨・降雪減衰は天候の回復を待つことが対策になりますが、他にも50型、60型、75型など、やや大型で受信性能が高くなるBS/CSアンテナを使用することも、上記2つの問題の対策となります。
なお、地デジアンテナに合わせてBS/CSアンテナを追加設置を業者に依頼する場合の基本設置工事費は、アンテナ本体や基本部材の料金を合わせて、おおよそ15,000円から25,000円程度が相場です。
当あさひアンテナでは、地デジアンテナとセットでBS/CSアンテナを設置する基本設置工事に、DXアンテナ社製の45型高品質モデル「BC45AS」を用い、アンテナ本体や基本部材の費用を含め、税込み「15,000円」からでご案内しております。
また同じくDXアンテナ製の45型高耐風モデルで、パンチングメタル仕様や接合部の強化により、業界最強クラスの耐風性能を誇る「BC453SG」もご用意し、同モデルによる基本設置工事は「特別価格」でご案内いたします。
他にも弊社では、各ディッシュサイズや本体色がブラックのBS/CSアンテナもご用意しており、戸建て住宅、集合住宅とも、さまざまな条件のBS/CSアンテナ設置にご対応いたします。
ここでご説明した衛星放送の仕組みや電波の性質、BS/CSアンテナの種類、設置の注意点などについては、下記の各コラムにも詳しい解説がございます。
・BS/CSアンテナ(衛星放送用アンテナ)の基礎知識 ~全解説・種類や価格相場、地デジ用テレビアンテナ工事との違いとは?~
・台風対策に最適のBS/CSアンテナ設置方法とは? 究極の高耐風BS/110度CSアンテナ・DXアンテナ「BC453SG」
・衛星放送用BS/CSアンテナの種類と性能とは? 地デジテレビアンテナとの違い、設置工事の方法から機種の選び方まで解説!
・BS/110度CSアンテナで安定して衛星放送を受信できる設置の場所とアンテナの向きや角度を正確に調整する方法
・衛星放送用のBS/110度CSアンテナには電源が必要? BS/CSアンテナにテレビなどの設定で電源を供給する方法とは
・BS/CSアンテナの角度調整に重要な「指向性」とは? 人工衛星の方向を確認できるスマホアプリ「BSコンパス」も徹底解説!
・雨や雪が降るとBS、CSの衛星放送が映らなくなる原因と衛星放送用テレビアンテナを調整して映るようにする対処方法とは?
・4K8Kアンテナは自分で費用を抑えてDIYできる? 衛星放送BS/CSアンテナ設置方法と業者の設置費用、料金の相場を解説
戸建て住宅のテレビアンテナ取り付け場所の比較と注意点とは?
以下の項目では、戸建て住宅で地デジ、BS/CSアンテナが設置される主な場所別に、そのメリット、デメリットや設置できる条件。発生する設置費用やおすすめできるケース、選択のポイントなどについてご紹介してゆきます。
設置位置1:住宅の屋根の上
住宅の外、屋根の上にマストやポールと呼ばれる金属製の支柱を立て、その先にテレビアンテナを固定する方法は、現在でも戸建て住宅にテレビアンテナを取り付ける方法としてはとても多く、一番の主流と言えます。
具体的な工事の方法は、屋根の面が合わさる頂点部に「屋根馬(やねうま)」という四脚の器具をバランスよく置き、その中央に金属製のマストを立て、固定します。
さらにそのマストの先端に地デジ、BS/CSアンテナなど必要なアンテナを固定し、屋根の四方にある雨どいの金具。また固定した釘状のステー止め金具などから、ステンレスワイヤーなどのステー(支線)をマストや屋根馬へとバランスよく張ることで、マストや屋根馬ごとアンテナをしっかり固定するという方法になります。あとはアンテナの方向を的確に調整すればアンテナ設置は完成です。
また越屋根や差し掛け屋根など、屋根の上に壁面状の部分がある住宅であれば、その部分に金具を固定してアンテナを設置すること。住宅によっては、住宅と一体化して、マストの内部から屋内にアンテナケーブルを通すことができることもできるアンテナ用のマストが配備されていることもあります。
この設置方法は、主に地デジの八木式アンテナかユニコーンアンテナと、BS/CSアンテナの固定方法として一般的で、地デジと衛星放送、さらには地方局用の地デジアンテナを一本のマストにまとめて固定できるという利点もあります。また地デジアンテナでは、デザインアンテナを屋根の上のマストや、壁面状の部分に固定するケースもあります。
屋根の上へのテレビアンテナ設置には、地デジ電波であれば周辺環境に影響されにくく、受信感度を確保しやすくなる。また障害物がない限り、地デジアンテナの先端を360度の方向に向けることができ、BS/CSアンテナのディッシュも仰角、方位角を角度調整しやすく受信レベルを安定させやすいという大きなメリットがあり、この受信の安心感が、主な設置方法として選ばれる理由です。
屋根の上への地デジアンテナ設置であれば、八木式アンテナでは適切な受信性能(素子数)のモデルを使用することで、強、中、弱のかなり幅広い電界地域に対応できる他、微弱電界地域でもパラスタックアンテナの利用により、安定した受信が可能になるケースも多くなります。デザインアンテナやユニコーンアンテナも、強・中電界地域であれば多くの現場で使用できます。
特に地デジ放送の弱電界地域など、届く電波レベルが弱まりやすいエリアでは、屋根の上のマストに八木式アンテナ等、受信性能の高い地デジアンテナを設置する以外に、地デジアンテナ取り付けの選択肢がない場合もございます。
一方で、屋根の上にアンテナを設置するデメリットには、特に八木式アンテナでは、屋根の上で目立つ結果、家の外観性や周辺の景観を乱してしまうことが挙げられます。
そのため景観地域などでは条例によって、八木式アンテナなど一部のアンテナ機種の利用や、屋根の上など一定以上の高さの位置にアンテナを設置することが規制されているケースもあります。
他にも本体がやや大きい一部の機種では、アンテナの一部が隣家の敷地に割り込む越境問題が生じることもある。また太陽光発電システムを採用している住宅では、アンテナが屋根の上の太陽光パネルに影を落とすことで、発電効率を下げる等の問題も考えられます。
もうひとつのデメリットは、屋根の上では四方が開けて電波を受信しやすい半面、アンテナが吹きさらしの環境に置かれることにもなるため、雨風や雪の影響、海沿いの潮風でサビが進む塩害。さらにはアンテナに野鳥が留まり、酸性のフンで腐食が進む鳥害などによって、アンテナの老朽化が進みやすくなり、耐用年数(寿命)が短くなりやすい点も挙げられます。
マストなどの固定部を含めて老朽化したアンテナは、受信不良やアンテナ角度のズレなどのトラブルが生じやすくなりますが、屋根の上のアンテナを修理、交換する作業は大変な危険が伴うため、アンテナ工事の専門業者に依頼する必要も出てまいります。
特に冬場には屋根の上に多くの雪が積もる豪雪地帯では、屋根の上のアンテナが雪に埋もれ、その重みに押しつぶされて、新設したアンテナが一冬でダメになってしまうケースもあるため、屋根の上への設置を避けるなどの対策が必要となります。
他にも、屋根馬による設置では、屋根の頂点部に屋根馬をバランスよく置く必要があるため、多くの業者では、片流れ屋根や差し掛け屋根など、屋根馬を置けない屋根では屋根馬によるアンテナ設置に対応できないという問題もございます。
設置場所を変更しない屋根の上への取り付けで、これらのデメリットを抑える対処法としては、まず設置するアンテナ機種を選ぶという方法がございます。
まず上にあげたような、自然環境の影響や外観上の問題が起こりやすいのは、大型で独自の形状を持つ八木式アンテナになります。またBS/CSアンテナも皿状のディッシュを持つことと、角度調整の正確さから、風雨などに影響を受けた不具合が起こりやすくなります。
地デジアンテナの場合は、受信感度に問題がなければ、同じ屋根の上への設置でも、コンパクトかつスタイリッシュな形状を持つデザインアンテナやユニコーンアンテナを採用することで、外観的な影響や、自然環境からの影響を明確に抑えることができ、その他の問題も解決しやすくなります。
また自然環境の厳しい現場で、受信性能から八木式アンテナの取り付けが必要な場合は、受信性能はそのまま、設計や素材の工夫や表面加工などを施して、各種の自然環境への耐性を高めた、高耐久、塩害用、雪害用などの八木式アンテナモデルも存在するため、現場の環境に適した機種を採用することで、自然環境による経年劣化やトラブルのリスクを抑えることができます。
八木式アンテナを用いた外観性に関しては、どのような現場でも可能とは限りませんが、住宅の形状や目に見える位置などから、地面から見上げて死角になるなど、屋根の上でもできるだけ見えにくい場所に設置する対策も考えられます。
BS/CSアンテナに関しても、基本色は太陽光に強い白ながら、同じく太陽光に耐性の高い塗装を施したブラックなどのカラーバリエーションモデル。また軽量で風を通すディッシュや、各接合部の強化などの工夫を施した高耐風モデルが存在するため、これらのモデルを選ぶことで、屋根の上でも住宅の外観性、対候性などを向上させることができます。
なお、屋根の上にテレビアンテナを設置する工事については、八木式アンテナやユニコーンアンテナ。さらにBS/CSアンテナをセットで設置する場合など、屋根の上に設置されるケースが多いアンテナであれば、多くの業者において、基本設置工事費で設置が可能となります。
ただ屋根の高さが三階以上に相当するなど通常より高所作業の場合は、業者によってはオプションの高所作業費が科産されるケースもございます。
一般的には壁面に設置されるデザインアンテナの屋根の上への設置も、多くの場合は基本設置工事で対応が可能ですが、やはり業者によっては設置具などの機材費が発生することもございます。
なお当あさひアンテナでは、通常は屋根の頂点部でしか行えない、屋根馬による屋根の上へのアンテナ設置も、屋根の斜めの部分にも加工した屋根馬を配置してマストを垂直に立てることで、屋根の傾斜した部分にもアンテナを立てる施工を実現しております。
具体的には、水平器という機器を用いて、現場の屋根の傾斜に合わせて屋根馬の脚を適切にカットすることで、斜面部にもマストを垂直に立てる技術を有しております。
屋根馬の脚を置く部分にはシリコンコーキングなどを施し、屋根馬のすべり止めと、屋根の面を保護する施工を実施しておりますので、ご不安はございません。
このような施工により、片流れ屋根や差し掛け屋根など、頂点部のない屋根にも屋根馬を用いたアンテナ設置を実現できることはもちろん、現場によっては八木式アンテナでも外部から見えにくく、住宅の外観性を乱さない施工も実現できます。
また弊社では、屋根馬を用いたアンテナ設置にあたり、屋根の四方からマストにステーを張った上で、ステーの途中からもう一本のステーを伸ばし、屋根馬の脚も固定するという、計8本のステーを用いた工法で、風雨などにも強い頑丈なアンテナの設置を実施しております。
なおテレビアンテナの屋根の上への設置に関しては、以下のコラム記事でも詳しく解説しております。
・なぜテレビアンテナは屋根の上に設置される? 新築戸建て各位置に取り付けるアンテナ種類や工事の流れ、費用の相場について解説
設置場所2:住宅の壁面や破風板
近年ではデザインアンテナの人気により、屋根の上だけでなく、住宅の壁面にテレビアンテナを設置する施工も多くなっています。
外壁への設置に使用されるアンテナ機種は、やはり壁面などに貼り付ける形での設置を前提としたデザインアンテナが多くなります。
ただアンテナの設置具としては、外壁などに固定する板状の設置部から水平に、マストを設置するアームや、L字型のアームなどが設置されている「サイドベース」という器具があるため、マストに固定される八木式アンテナやユニコーンアンテナ、BS/CSアンテナなどを壁面に設置することも可能となっております。
テレビアンテナを壁に設置するメリットは、設置しても外部から目立たなくなり、住宅の外観や景観を乱しにくい点。また風雨の影響なども避けやすくなり、経年劣化を軽減できる点になります。
これらの特徴は、特にデザインアンテナの場合に顕著となりますが、サイドベースで八木式アンテナ、BS/CSアンテナを壁に固定する場合も、ある程度は目立たず、風雨なども避けやすくなります。
したがって八木式アンテナでも景観地域で設置できるケースが多くなる。太陽光パネルへの悪影響も起こりにくい。さらに窓やベランダに近い位置であればメンテナンスも行いやすくなるなどのメリットも出てきます。
なおユニコーンアンテナの場合は、アンテナ本体が屋根の上から突き出すように設置されることが前提のため、壁面設置の場合は、破風板(屋根の張り出し部)や壁面でも最上部に近い位置にサイドベースを固定して設置されます。
また八木式アンテナやBS/CSアンテナを同じくサイドベースで破風板や壁の高い位置に固定することもあり、この場合もマストの先のアンテナ本体が屋根の上に出ることになるため、基本的な特徴は屋根の上に設置する場合とほぼ同じになります。
ただ屋根の上に立てる場合に比べると、屋根の上の積雪に影響されにくくなる。また設置現場の条件によっては目立たなくなるなどのメリットもあります。
一方、住宅の壁面、特に屋根より低い位置に設置する場合のデメリットは、地デジ電波の場合、屋根の上などの高い位置より、受信感度が低くなりやすい点です。
前述のように地デジアンテナはその指向性から、アンテナを地デジ電波塔の方向など、現場に地デジ電波が届く方向へと向ける必要があります。そのためアンテナを設置する壁も、住宅でも電波が届く方向の方角のみになり、壁面のどこにでも設置できるわけではないことをご注意ください。
さらに前述の通り、地デジ電波は、住宅でも低い位置になるほど、障害物などの影響を受けやすくなります。そのため強・中電界地域であっても、高層建築の近隣や住宅密集地などの場合は、住宅の壁には地デジ電波が届きにくくなり、十分な受信レベルを確保できないケースが出てきます。
特に受信性能がやや低くなるデザインアンテナでは、壁面など低い位置に設置する場合、周辺環境に影響されやすくなるため、ご注意ください。
BS/CSアンテナについても、ディッシュを東経110度に向けることができる方向の壁に設置する必要があることはもちろん、屋根の上よりも設置位置が低くなると、それだけ東経110度の方向が建物などの障害物にふさがれて、設置できない可能性が高くなります。
他にも、住宅にデザインアンテナの固定具やサイドベースを設置するために、住宅の壁面にビス穴を開ける必要が出ます。そのため特に新築物件で住宅を加工したくない場合や、住宅を加工する工事に制約が出る借家などの場合には注意が必要です。また八木式アンテナやBS/CSアンテナなど大型アンテナの場合は、越境問題が生じやすくなるなどのデメリットも考えられます。
なお壁面への設置費用に関しては、特にデザインアンテナの場合は、基本設置工事費で設置できるケースが多くなります。八木式アンテナ、ユニコーンアンテナ、BS/CSアンテナもほぼ同様ですが、業者や設置現場の条件によっては、サイドベースの費用など、通常の基本設置工事費よりやや割高になるケースもございます。
なお当あさひアンテナでは、デザインアンテナやサイドベースを用いた壁面設置の場合には、極細のビスを使用し、壁のビス穴は最小限にとどめた上、ビス穴に防水用の変性シリコンを丁寧に注入。ビス穴から雨水などの流入による腐食、ひび割れを防止する丁寧な施工を実施しております。
また特にデザインアンテナでは安定した受信を確保できないこともある壁面設置では、事前の丁寧な電波調査により、壁面でも十分な地デジ電波レベルを確保できる位置をポイントレベルで特定し、どのアンテナ機種であっても、現場の状況で可能である限り、余裕のある地デジ電波レベルを確保できる設置工事をご提案いたします。
住宅の壁面へのアンテナ設置、および適したアンテナ機種については、以下の各コラムにも詳しい解説がございます。
・壁面に設置できる地デジ用テレビアンテナとは? デザインアンテナなど壁に取り付けられる全アンテナと工事費用、失敗例など解説
・地デジ、BS/CSテレビアンテナを住宅の壁面に設置する方法とメリットや注意点とは? 壁面取付に適したアンテナ機種も解説!
設置場所3:ベランダの内外
住宅の屋根の下に当たる部分でも、ベランダの手すり部や内部に、各種テレビアンテナを設置できるケースもございます。
具体的には、ベランダの手すり部に、対応するサイドベースや設置具を取り付けて、デザインアンテナや八木式アンテナ、BS/CSアンテナなどを固定する。
またベランダの内部空間に八木式アンテナ、BS/CSアンテナなどを設置する方法や、強電界地域であれば8素子程度の小型の八木式アンテナを軒先からつるす形で固定する方法もあります。
このベランダの手すり部へのアンテナ設置に関しては、メリット、デメリットとも、目立たず風雨を避けやすい半面、電波の届く方向のベランダにしか設置できない。地デジの受信レベルや東経110度方向の障害物などによっては設置できないケースもあるなど、壁面に設置する場合とほとんど違いはございません。
ただ手すり部へのアンテナ設置では、手すりを前後から挟み込むような形で固定する金具など設置具を使用するため、壁に穴を開ける必要がなくなります。一方で、手すりの形に適合する設置具を使用する必要も出るため、その点はご注意くださいませ。
他にもベランダの手すり部へのアンテナ設置では、足場を確保して安全にアンテナに触れることができるため、メンテナンスが行いやすく、寿命が長くなりやすい。地デジや衛星放送の受信に適した条件さえ整っていれば、デザインアンテナやBS/CSアンテナをDIYで設置できることもある、などのメリットも挙げられます。
また、やや大型で目立ちやすい八木式アンテナ、BS/CSアンテナについては、テレビ電波が届く位置であれば、ベランダの内部に設置するという選択肢もございます。
この場合のメリットは、外部からアンテナがほとんど見えなくなるため、住宅の外観や景観を乱さない。また風雨などを避けやすく、アンテナのメンテナンスも行いやすいため、アンテナの寿命が長くなりやすいという点になります。
一方でデメリットとしては、ベランダ内の空間の一部をアンテナに占有されてしまう。またアンテナに誤って触れてしまうことで角度のズレなどのトラブルが生じやすい。またアンテナの前方に人が立つ、洗濯物が干されるなどすると、特にBS/CSアンテナ(衛星放送)では電波が遮られ、受信の問題が出やすいなどの点が挙げられるため、設置する場合には注意が必要です。
なお、ベランダにテレビアンテナを設置する費用も、壁面の場合と大きな違いがございません。
手すり部への設置では作業が簡便になる分、やや価格が安くなる場合もざいますが、一方で内部空間への設置では、専用の固定具などの費用が発生することも考えられます。
ベランダへのテレビアンテナ設置については、以下のコラム記事にも詳しい解説がございます。
・地デジや衛星放送用BS/CSテレビアンテナのベランダ設置や壁面取付の方法は? デザインアンテナ失敗例や必要な端子も解説
設置場所4:屋内空間(屋根裏、天井裏、室内)
地デジアンテナを屋外ではなく、住宅の屋内空間に設置できるケースもございます。
これは上記の通り、地デジ電波はある程度、波長の幅があるため、電波を反射する金属や、電波を吸収しやすいコンクリートや一部の断熱材などの素材を使っていない一般的な住宅であれば、住宅でもっとも薄い部分である窓をはじめ、屋根材や建材、断熱材などを通して屋内まで十分な地デジ電波が到達するため、住宅の屋内空間に地デジアンテナを設置、配置することが可能になるケースもございます。
具体的な方法としては、住宅の屋根裏空間、または天井裏(上階と下階の間)の空間に、デザインアンテナをはじめとする地デジアンテナを設置する。または、いわゆる室内アンテナ、屋外屋内兼用アンテナを使用するという方法です。
屋根裏や天井裏空間に地デジアンテナを設置する場合、基本的にはコンパクトで狭い空間にも設置しやすいデザインアンテナが選ばれます。
屋根裏や天井裏に地デジアンテナを設置するメリットは、住宅の外見や景観に影響を与えず、外壁や改装を加工する必要もない点。さらにアンテナ本体も風雨などから完全に守られるため、メンテナンスフリーで耐用年数が格段に長くなるという点です。
またデザインアンテナを屋根裏空間に設置する場合、現場の条件などにもよりますが、壁面への設置より高さを確保できることから、かえって受信感度が向上するケースもございます。
ただ屋根裏などへ設置する場合の問題点は、設置できる条件が厳しい点になります。
具体的には、地デジ電波は住宅の屋根や壁などを透過する際、一定の減衰が生じるため、屋内に届く地デジ電波でも十分なレベルを確保できるよう、現場が強電界地域であり、周辺に電波を遮る環境がないことが重要になります。
また住宅の建材や設備にも、電波を遮る素材が使われていないことが重要です。例としてが、電波を反射する鉄骨や補強材の金網などの金属。電波を吸収する高密度、高湿度の素材であるコンクリートや土壁、ウレタンの断熱材などが挙げられます。
他にも金属製である屋根の上の太陽光パネル。冬場、屋根の上に積もる水分である雪も、地デジ電波を反射、吸収する要因になるため、注意が必要です。
そして実際の施工に必要となる条件では、屋根裏空間などに通じ、アンテナ職人が機材などを通して入ることができる点検口があること。設置する屋根裏などに、アンテナ設置作業を行える、最低でも一メートル四方の空間があることも重要です。
また屋根裏などの空間は、屋根や壁などを透過する地デジ電波が届くため、空間内で地デジ電波の方向やレベルにムラが出ることも多くあります。そのため空間内で電波調査を行い、受信に適した位置選び、角度調整を適切に行うことも重要となります。
なお上記の通り、屋根裏などに用いられる地デジアンテナ機種では、八木式アンテナも設置できないわけではありませんが、本体の大きさから設置できる条件が厳しくなる上、価格的にも専用の設置具が必要になる分、デザインアンテナを設置する場合とほとんど価格差がなくなるため、屋根裏などへの設置に八木式アンテナを選ぶメリットはさほどございません。
したがって、屋根裏空間への地デジアンテナ設置では、デザインアンテナでは受信性能が不足し、八木式アンテナの設置スペースが確保できるなどの条件が揃った現場の他には、八木式アンテナを使用するケースは少なくなります。
またユニコーンアンテナは、基本的に屋根の上の高所に設置されることで受信性能を発揮することに加え、元より外観性や対候性に優れる、本体価格が高価、受信面の狭さから屋内設置に適さないなどの要因により、屋根裏空間などに設置されることはまずございません。
また室内設置の選択肢には、室内アンテナ、屋外屋内兼用アンテナを使用する方法もございます。
室内アンテナは、コンパクトな形状の卓上モデルや、30センチ四方程度の薄いプラスチック製のシートを壁や窓に貼りつけるペーパーアンテナが存在し、室内の適切な位置にセットして、付属のケーブルをテレビなどの地デジチューナー端子に接続するだけと、取り扱いが非常に手軽です。
屋外屋内兼用アンテナは、コンパクトモデルのデザインアンテナや独自のボックスモデルなど、室内アンテナに比べるとやや大型ながら、通常の屋外設置向け地デジアンテナ機種に比べるとコンパクトで、室内でも地デジ電波の届く窓際などに据え置きして使用する他、住宅の外壁やベランダなど、屋外への設置にも対応できます。
これらのモデルの特徴は、アンテナ本体が、室内アンテナは1,000円台、屋外屋内兼用アンテナは5,000円前後から、ブースター内蔵型などの高性能モデルでも10,000円前後など、非常に低価格かつ、上記のようにアンテナ業者に依頼せずとも設置が簡単で、必要な費用はほとんどアンテナ代金のみと、設置のコストを抑えられる点です。
またアンテナをどこに設置してもテレビと接続できるため、屋内でテレビごと移動して地デジ放送を受信することも可能になります。
ただ一方で、これら屋内対応の地デジアンテナは、室内アンテナは素子数表記なし。屋外屋内兼用アンテナも多くは3素子相当から5素子相当程度など、屋外用の機種に比べると、受信性能が非常に低くなります。
そのため基本的に強電界地域でしか使用できないほか、特に室内アンテナは、強電界地域でも周辺環境などによっては、地デジ電波が受信できないこともあります。また基本的に室内用のアンテナ一台を、一台のテレビなど受信機器に接続する形でしか使用できません。
総じて、室内アンテナや屋外屋内兼用アンテナは、住宅で長年、地デジ放送を受信するための永続的なアンテナには適さず、あくまで一時的な利用など、簡易的なアンテナとしての使用が推奨される機種になります。
またBS/CSアンテナの場合、衛星放送の12GHz帯の電波は住宅の屋根や壁を透過できないため、基本的に屋内への設置は難しくなります。
ただ唯一の例外として、お住まいの中に東経110度(南西)の方向を向いた窓があり、その方向に静止衛星からの電波を遮る障害物が存在しない。また当てはまる窓ガラスがシンプルな一枚のフロートガラス(透明ガラス)で、光のような12GHz帯の電波が十分に透過する窓であれば、スタンドに固定したBS/CSアンテナを窓際に据え置きすることで、衛星放送を受信できるケースもございます。
ただ、窓ガラスを透過した12GHz帯の電波は減衰が起こる他、受信時には電波を遮る窓のカーテン、ブラインドなどを開けておく必要がございます。
また室内設置では、アンテナの前に人が立つ、物が置かれるなどでの電波の遮断。アンテナに誤って触れることでの角度の狂いも生じやすいため、注意が必要です。
基本的に、屋内、窓際へのBS/CSアンテナ設置は、あまり推奨できる方法ではございませんので、その点はご承知おきくださいませ。
なお、デザインアンテナなど地デジアンテナの屋根裏、天井裏空間への設置は、業者によっては作業そのものオプション工事の特殊工事費が加算されるケースもございます。
ただ当あさひアンテナでは、デザインアンテナの屋内設置も、通常の外壁などへの設置と同じく、基本設置工事費用のみでお引き受けしております。
またご要望のお客様には、室内アンテナや屋外屋内兼用アンテナも、安定した受信が可能かの確認を含めて、低価格でご提供しております。
テレビアンテナの屋内設置や、室内アンテナなどについては、以下の各コラム記事にも詳しい解説がございます。
・徹底解説・地デジテレビアンテナを屋根裏設置する工事のメリットとデメリット、施工費用、取り付け可能な条件と対応業者は?
・BS放送、CS放送を視聴する衛星放送用テレビアンテナを室内に設置する方法とその条件、おすすめの設置用製品とは?
・室内に衛星放送用のBS/CSアンテナを設置してBS放送、CS放送のテレビ番組を観る方法、5大チェックポイント解説!
・フィルム型アンテナとは何か? 地デジテレビ用でおすすめ、最強の室内アンテナの選び方。ランキングで人気の高性能商品も紹介!
・地デジ用で最強のテレビ室内アンテナを選ぶには? 平面アンテナやブースター内蔵型などおすすめ人気モデルのランキング発表!
設置場所5:敷地内のマスト
実際の例は少なくなりますが、お住まいの庭など敷地内に電線や電話線、光回線などのケーブルを引き込む住宅用引込柱(商品名:スッキリポール)や、アンテナ用の長いマストの先に、アンテナを固定するという施工法もございます。
住宅用引込柱は、住宅の敷地でも外部の電柱などに近い場所に建てられ、上記の住宅に必要な配線部を柱の先端にまとめ、柱の内部から地下を通じ、住宅と接続する設備です。
主な目的は、土地の形状などから住宅に直接、配線を引き込むことが難しい場合や、住宅への配線によって家の見た目を乱したく場合に利用されます。そして製品にもよりますが、この住宅用引込柱には、先端にマストを立て、地デジ、BS/CSアンテナを設置できるモデルも存在します。
また特に豪雪地帯では、屋根の上の積雪がアンテナに与える悪影響を避けるため、敷地内に屋根とほぼ同等と高さのマストを立て、その先に各種アンテナを設置するケースもございます。
これらの方法のメリットは、アンテナの高さによる受信感度を確保しながら、住宅そのものの外観や外装には影響を与えない。また屋根の上の積雪によるトラブルを避けられる点です。
デメリットは、住宅用引込柱の設置をはじめ、長いポールをしっかり固定する機材費や工事費用がかさむ点になります。
この方法は、主に住宅用引込柱を利用する住宅や、豪雪地帯で積雪によるアンテナトラブルを抑えるための、やや珍しいアンテナ設置方法と言えます。
その他、住宅にテレビアンテナを設置できる場所の総合的な情報は、以下の各コラム記事でも詳しい解説がございます。
・戸建て住宅のテレビアンテナ取り付け工事で、アンテナを設置できる場所とは? その費用からメリット・デメリットまで徹底解説!
・一戸建て住宅へのテレビアンテナ設置工事で、アンテナ取り付けができる場所とは? 工事の費用や流れ、適した工事業者を解説!
アンテナ設置場所の選び方・まとめ
本コラム内でご紹介した中で、実際にテレビアンテナを設置したいと思われる位置がございましたら、ぜひアンテナ工事のプロ集団である、当あさひアンテナへのご相談をご検討くださいませ。
本文でご説明した通り、お住まいの現場で上記の設置位置に対応できるかどうかは、現場の電波レベルをはじめ、周辺環境などの影響なども含めた電波の状況によって異なります。
そこで当あさひアンテナでは、お住まいなど現場の電波調査とお見積もりを、出張費、キャンセル料などを含めた「完全無料」で実施しております。
そして各位置、各部屋などで綿密に電波を測定、チェックし、安定した受信を実現できる範囲で、快適な受信性能や外観の重視など、お客様のご希望に対応できるアンテナの設置位置や機種などそれぞれの施工案を、業界最安に挑む価格で見積、ご提案いたします。
お見積りに関しては、複数の他社との相見積にもご対応しているほか、弊社の見積り内容にご納得いただければ、当日の即日工事にも対応可能です。
実際の工事も、弊社では実績、経験とも豊かで技術力が高い社員スタッフのアンテナ職人による、下請けを使わない完全自社施工を行っており、仲介手数料など中間マージンのカットによる工事費用の安さに挑みつつ、受信性能やアンテナ本体の丈夫さはもちろん、アンテナ設置から配線、目に見えない屋根裏部分まで、丁寧で整った施工へのこだわり。そして時間をかけない迅速な施工スピードの仕事を徹底しております。
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さまざまな設置位置への各種アンテナ取り付けや選び方のご相談は、当あさひアンテナまで、フリーダイヤルからのお電話。またインターネットより弊社ホームページのメールフォーム、LINEアカウントへのご連絡で、まずはお気軽にお問い合わせいただければ幸いです。