【テレビの電波障害】突然テレビが映らない!E202が出た時の原因とプロが解説する受信対策・5分でできる対処法とは?
さっきまでは何の問題もなく映っていたお住まいのテレビで、楽しみにしていたテレビ番組を観ようとしたら、突然テレビ画面が真っ暗になり「E202」のエラー表示が出た。
そのような経験がある方もいらっしゃるでしょう。
そしてそのような事態が起こったときは「一体どうして?」「アンテナが壊れたのかな?」と、原因がわからず焦ってしまうのではないでしょうか。
特に、毎週楽しみにしている連続ドラマや、リアルタイムで観たいスポーツ中継の最中にテレビが映らなくなると、本当に困ってしまうものです。
しかし、だからといって、あわてて修理業者を呼ぶ必要はないかもしれません。
お住まいで急にテレビが映らなくなる原因はさまざまで、必ずしもアンテナやテレビの大変な故障とはかぎりません。ご自身でのちょっとした確認作業ですぐに直るケースも少なくないのです。
この記事では、お住まいのテレビ電波障害、急に映らなくなったなどでお困りの方へ、プロのアンテナ工事業者「あさひアンテナ」の解説に基づいたわかりやすい対処法を解説します。
まずは5分でできるセルフチェックから始め、症状別に考えられる7つの原因、そしてお住まいでの解決が難しい場合、専門家へ相談する際の正しい窓口まで、この記事で概要がすべてがわかります。
落ち着いて本記事の内容をひとつずつ参考にしていただき、快適なテレビ視聴環境を取り戻してください。
【まず試す】5分で完了!テレビ電波障害の簡単セルフチェックリスト
急に自宅のテレビが映らなくなった時は、専門家を呼ぶ前に、ご自身で試せる簡単な確認項目があります。
テレビ画面に関する多くの軽微なトラブルは、このステップで解決することが期待できます。
まずは落ち着いて、以下の手順に沿ってチェックしてみてください。
この項目は「自分で今すぐ解決したい」というあなたのニーズに応える、最初のステップです。
ステップ1:表示されたエラーコードの意味を確認する(E202・E201・E203)
急にテレビが映らなくなった時、ブラックアウトしたテレビ画面の中央に表示されているエラーコードは、問題の原因を探る重要な手がかりです。
これは、テレビ本体が映らない原因を自己診断し、ユーザーに伝えるメッセージです。そしてその内容はメーカー、モデルの違いに関係なく、ほぼ共通しているものです。
エラーコードの中でも特に「E202」と「E201」は電波障害の際によく表示されるコードですが、その意味は少し異なります。
この違いを理解することで、原因がご自宅の設備側にあるのか、それとも外部の要因によるものなのかを推測できます。
まずは、受信障害の際に表示されることが多い、以下のエラーコードの一覧をご確認ください。
※上記は電波の受信不良の際に表示される主なエラーコードです。エラーコードの種類は原因に応じて他にもさまざまな種類が存在します。
上記の一覧の通り、「E202」は電波がまったく届いていない(もしくは極端に微弱)、「E201」は電波は届いているものの、テレビ画面を映し出せるレベルに至っていないことを示します。
ただこれらのエラーコードはあくまでテレビの自己診断によるものです。そのため、上記のような原因の近いトラブルの場合、実際のトラブルと表示されるエラーコードにやや食い違いが出る場合もあるためご注意ください。
ステップ2:自宅でできる基本の4つの確認作業
各エラーコードの意味を把握したら、次は物理的なテレビの接続や設定を確認します。
テレビ画面の不調は、テレビ本体など機器の一時的な不具合や、ケーブルなどの接触不良が原因であることも多いため、以下の4つの作業は非常に効果的です。
これらは誰でも簡単にできる基本的な対処法なので、ぜひ順番に試してみてください。
- B-CASカードを抜き差しする
- B-CASカードとは、デジタル放送を受信する際に映像信号の暗号化を解除する重要なICカードです。受信機器に挿入されていないとデジタル放送は映りません。
- B-CASカードの未挿入や接触不良、故障などの場合は、主に「E100」「E101」「E102」のエラーコードが表示されます。
- このような場合、まずテレビの電源を切り、本体のカード挿入口からB-CASカードを抜きます。
- カード裏面のICチップ部分を、乾いた柔らかい布で優しく拭いてください。
- カードを正しい向きで、奥までしっかりと差し込み直してから、あらためてテレビの電源を入れます。
- ケーブルの接続を確認する
- テレビ背面のアンテナ入力端子に、ケーブルがしっかり接続されているか確認します。
- 壁のアンテナコンセント端子や、分配器、レコーダーなど、接続されているすべての箇所で緩みがないか指で確認してください。
- 端子を一度抜いてから、再度しっかりと差し込むと非常に効果的です。
- テレビ・周辺機器を再起動する
- テレビ本体の内部基盤などの不具合で、一時的な動作不良が起こっている場合に有効です。
- まずテレビ本体にある主電源を切り、電源プラグをコンセントから抜きます。
- レコーダーや外付けチューナーなど、接続している周辺機器の電源プラグもすべて抜いてください。
- その状態で2〜3分ほど待ってから、再度電源プラグを差し込み、テレビの電源を入れ直します。
- テレビ本体の一時的な不具合であれば、電源のリセットにより初期化されて解消されるケースがあります。
- チャンネルを再スキャン(再設定)する
- 引っ越しや近隣の電波塔の周波数帯変更などで、受信できるチャンネル情報とテレビ側で設定されたチャンネル情報に違いが出た場合は、再度、チャンネル設定を行う必要があります。
- テレビのリモコンの「メニュー」や「設定」ボタンを押します。
- 設定項目から「チャンネル設定」や「放送受信設定」などを選択します。
- 「地上デジタル自動設定」や「チャンネルスキャン」を実行し、完了するまで待ちます。
- お住まいにあるテレビでの正確な手順については、本体の取扱説明書やメーカー公式サイトなどをご確認ください。
ステップ3:自分だけじゃない?周辺の状況を確認する
上記のステップでご自宅の設備を確認しても状況が改善しない場合、問題はご自宅の外にあるかもしれません。たとえば、お住まいの地域一帯で電波障害が発生している可能性も考えられます。
「自分の家のテレビやアンテナだけが壊れたのでは?」というご不安を解消するためにも、まずは周辺の状況を確認してみましょう。
- ご近所の方に確認する
- 可能であれば、お隣の家や近所の方にテレビの映り具合を聞いてみましょう。
- 同じように映らない場合、地域的な問題である可能性が高まります。
- SNSやインターネットで検索する
- X (旧Twitter)などで「お住まいの地域名+テレビ+映らない」などのキーワードで検索します。
- 同じような状況の人が投稿している場合、広域な障害の可能性があります。
症状でわかる!テレビの電波障害、7つの主な原因と見分け方
前述したセルフチェックでテレビの映りの問題が解決しなかった場合、より具体的な原因を探る必要があります。
トラブルの原因については、テレビが映らない症状や状況によって、ある程度の推測ができます。
ここでは、お住まいのテレビで電波障害を引き起こす7つの主な原因と、それぞれの特徴的な症状や見分け方を解説します。まずは以下の一覧をご確認ください。
※上記は実際に考えられる主な電波障害の症例です。
以下、各症例についてそれぞれ詳しく解説していきます。
原因1:悪天候(大雨・強風・雪)による一時的な受信不良
テレビ電波に限らず、電波は水分に弱く、水分に吸収されて弱まる性質があります。
地デジ電波の場合、一年を通した気候による空間の状態(湿度など)の変化で電波レベルが変動するほか、特に大雨や大雪には吸収されてレベルが大きく低下します。
また宇宙空間の静止衛星から届く衛星放送の電波(SHFの12GHz帯)は、波長の幅は25ミリ程度で直進性が強く、わずかな障害物にも遮られやすい性質があります。
そのため、豪雨や大雪で、雨や雪の粒が25ミリに近くなると、障害物が飛散しているような状態になり、空間でSHFが雨や雪に吸収され、乱反射も起こることで、BS/CSアンテナへ十分に届かなくなる「降雨減衰」「降雪減衰」が起こる場合もあります。
このような天候などによる受信不良は、天候が回復すれば自然に元どおりになります。ただ地デジ放送の場合は、アンテナで受信できている電波レベルが弱いことも原因になるため、アンテナの調整やブースターの設置などで、多少の変動には影響されない余裕あるレベルを確保することも重要になります。
また、強風や雨、雪によってアンテナが徐々に老朽化し、適切な向きからわずかにズレてしまい、受信レベルが低下することも受信不良の原因のひとつとなります。
原因2:アンテナ・設備の故障や向きのズレ、劣化
上記でも少し触れましたが、屋外でも主に屋根の上などに設置されているテレビアンテナや配線は、常に雨風や日光の紫外線にさらされています。海沿いでは潮風(塩害)や、雪の多い地域では積雪(雪害)、また野鳥が止まる、糞をする(鳥害)といった影響を受けることもあります。
そのため、長年の使用から経年劣化によってアンテナ本体が錆びて性能が低下したり、部品が破損したり、ケーブルの被覆が破れたりすることがあります。
また、台風などの強風によってアンテナの向きが正しい方向(電波塔や静止衛星の方向)からズレてしまうと、テレビ電波を正常に受信できなくなります。
このような物理的な問題は、専門家による点検や修理が必要になるケースが多くなります。
ご自身での高所作業は大変危険ですので、絶対にご無理はなさらないでください。
原因3:700MHz帯の電波干渉(携帯電話基地局の影響)
スマートフォンの普及に伴い、携帯電話の新しい電波(700MHz帯)の利用が全国で進んでいます。
この700MHz帯の電波が、ご家庭のテレビ受信設備(アンテナやブースター)に影響を与え、電波障害を引き起こすことがあります。
特に多いのが、アナログ放送時代の地方チャンネル用UHFアンテナを、そのまま地デジ用UHFアンテナに転用しているケースです。
現在の地デジ用UHFアンテナは、地デジ電波(UHF:470MHz~710MHz)までに対応しているのに対し、アナログ放送時代のUHFアンテナは、770MHzまでの周波数帯をキャッチしてしまいます。
この地デジ電波以外の700MHz帯を受信してしまうことで、ブースターから増幅された700MHz帯が漏れ出し、それをまたアンテナが受信することで、周辺にノイズを振りまく「ブースター異常発振」が発生するのです。この問題が生じると、お住まいだけでなく、近隣の地デジ電波障害の原因にもなります。
この700MHz帯の問題については、民法の規定(原因者負担の原則)に基づき、各携帯電話事業者の合同によって対策を行う一般社団法人「700MHz利用推進協会」が設立されています。
もし、ご自宅の周辺に携帯電話の基地局が新設された後からテレビの映りが悪くなった場合は、この協会に連絡することで、無料で調査や対策工事を行ってもらえます。
ただ、同協会の調査員を名乗る者が一般のご家庭を訪問し、対策と称して有料の工事や製品を進める詐欺の事例も報告されているため、くれぐれもご注意ください。
原因4:周辺環境の変化(近隣の工事・高層ビル・樹木の成長)
ご自宅の地デジアンテナと電波塔の間、アンテナのすぐ近くに、高層ビルやマンションなどの障害物ができると、地デジ電波が遮られて十分に受信できなくなることがあります。
これは「遮蔽障害」と呼ばれ、自宅の庭や隣家の樹木が成長して、アンテナの前に樹木の枝葉が伸びてきた場合も同様の原因となります。特に雨などで樹木が濡れた際に、症状が顕著になることもあります。
これは特にデザインアンテナ(平面アンテナ)など、低い位置に設置されるアンテナで起こりやすい問題です。お住まいのテレビが映らなくなったタイミングで、周辺の環境に何か変化がなかったかを確認してみましょう。
また衛星放送のBS/CSアンテナでは、アンテナを向けた静止衛星の方向(東経110度)に、建物だけでなく、樹木の枝葉、電柱や電線、洗濯物などがあるだけでも、電波を遮り受信障害の要因になります。
建設中のクレーン車などが原因で一時的に発生することもあります。
原因5:自宅の家電製品などからのノイズ干渉
テレビのアンテナが受信する電波は非常に微弱なため、他の家電製品が発する電磁波(ノイズ)の影響を受けることがあります。
特に、強い電磁波を発する電子レンジ、モーターを内蔵した機器(ドライヤー、掃除機など)、またWi-Fiルーターなどが原因となりやすい製品です。
もし、特定の家電を使っている時だけテレビの映りが悪くなるようであれば、その家電がノイズの発生源である可能性が高くなります。
原因を特定するには、疑わしい家電の電源をひとつずつ切り、テレビの映りが改善するかを確認する方法が有効です。
原因6:ブースターの異常発振(特定のチャンネルだけ映らない場合)
「他のチャンネルは問題ないのに、なぜか特定のチャンネル群だけが全く映らない」という不思議な症状の場合があります。
このケースでは、アンテナが受信した電波を増幅する「ブースター」という機器の異常発振が疑われます。
原因3でも少し触れましたが、ブースターが何らかの原因で誤作動を起こし、強いノイズを発するなどして、特定の周波数の電波を妨害してしまう現象です。
この原因の特定と対処には専門的な知識と測定器が必要になるため、アンテナ専門の工事業者に点検を依頼することをおすすめします。
原因7:広域的な放送・通信障害や自然現象(太陽フレアなど)
ご自宅の設備や周辺環境に問題が見当たらないにも関わらず、広範囲でテレビが映らない場合は、放送局側の機材トラブルや大規模な通信障害が考えられます。
また、頻度は低いケースですが、太陽表面で起こる爆発現象「太陽フレア」によって、地上の広範囲に電磁波の影響を与え、地球の通信システム全体に影響が及ぶこともあります。
このような場合は、個人で対処することは不可能です。
テレビ局の公式サイトやニュース速報などで情報を確認し、復旧をお待ちください。
自分で直せないときは?状況別の正しい相談窓口と費用相場
ここまでの項目で、さまざまな確認をしても受信トラブルの原因がわからない、またはアンテナの調整など自分での対処が難しい。
そう判断した場合は、アンテナ工事の専門家や適切な機関に相談することが解決への一番の近道です。
しかし、状況によって相談すべき相手は異なります。
ここでは、誰に、何を、どのように相談すればよいかを具体的に解説し、修理にかかる費用の目安もご紹介します。まずは、以下の一覧をご確認ください。
※上記は状況別の主な相談先になります。
以下、それぞれの相談先について詳しく解説していきます。
【戸建て住宅】アンテナが原因なら「アンテナ専門工事業者」
戸建て住宅にお住まいで、アンテナ本体やブースター、配線などが原因と思われる場合は、まずはテレビアンテナ工事の専門業者に相談しましょう。
専門業者は電波を測定する専用の機材を持っており、正確な原因特定と適切な修理が可能です。また業者によっては連絡からの早急な対応も可能です。
業者を選ぶ際は、複数の業者から見積もりを取る「相見積もり」を行い、料金やサービス内容を比較検討することをおすすめします。
以下、アンテナ工事の専門業者に依頼する場合の、主な費用相場の目安です。
※上記はあくまで目安です。その他、高所作業費や部品代が別途かかる場合があります。
【マンション・アパート】まずは「管理会社・大家さん」に連絡
マンションやアパートなどの集合住宅では、各部屋ではなく建物全体でアンテナ設備を共有している場合がほとんどです。各棟の屋上などに大型の共用アンテナが設置され、そこから各居室にテレビ電波が送られています。
そのため、テレビが正常に映らなくなった原因は、屋上にある共同アンテナや共用部の配線にある可能性が考えられます。
したがって住人が個人の判断で業者を呼んでしまうと、物件の所有者や管理会社とのトラブルになる可能性も想定されます。
このような場合は、まずは管理会社や大家さんに連絡し、建物全体で同様の症状が出ていないかなどを報告・相談して、対処を依頼することが最初のステップです。
【700MHz干渉の疑い】「700MHz利用推進協会」へ【相談・対策工事無料】
もし、ご自宅に「700MHz受信障害対策工事のお知らせ」といったチラシが投函されていたら、お住まいの地域が、前述した700MHz帯の電波干渉の影響を受ける可能性があるエリアです。
原因が700MHz帯の電波干渉である場合、「700MHz利用推進協会」に連絡すれば、調査から対策用のフィルター設置工事まで、すべて無料で行ってくれます。
金銭的な負担なく問題を解決できる非常に有効な手段ですので、心当たりがある場合は、下記の窓口に問い合わせてみましょう。
- 一般社団法人700MHz利用推進協会 受信障害対策コールセンター
- 電話番号: 0120-700-012
【原因不明の広域障害】「総務省 総合通信局」や契約事業者へ
地域一帯で広域な電波障害が発生していると思われる場合や、原因が全く特定できない場合は、国の機関である総務省の地方総合通信局(各地域別に存在)に相談するという方法もあります。
各総合通信局には「受信環境クリーン協議会」という窓口が設置されており、電波障害に関する相談を受け付けています。
また、ケーブルテレビや光回線を利用してテレビを視聴している場合は、アンテナではなく回線や専用機器に問題がある可能性があります。
その場合は、契約しているケーブルテレビ会社や通信事業者のカスタマーサポートが第一の問い合わせ先となります。
【知識編】知っておきたいテレビ電波障害の基礎知識
ここからは、テレビの電波障害について、もう少し詳しく知りたい方向けの知識をご紹介します。
なぜ急にテレビが映らなくなるのか、地デジと衛星放送では何が違うのか。
これらの背景を知ることで、今後のトラブル予防にも役立ちます。
なぜ急に?デジタル放送特有の「クリフエッジ特性」と共同アンテナの廃止問題
昔のアナログ放送では、テレビ電波が弱くなると、画面にちらつきなどの「砂嵐」が混じり、徐々に映りが悪くなっていきました。
しかし、現在の地上デジタル放送は、一定の品質の電波が受信できていれば綺麗に映り、その品質が基準値を少しでも下回るとまったく映らなくなるという特性を持っています。
これは、アナログ放送とデジタル放送の形式の違いによるものです。
アナログ放送では、テレビの映像信号を、そのまま電波の強弱に変換して送信していました。
したがってテレビ電波にノイズが混じると画面にちらつきが生じ、ビルに反射した電波などを二重に受信してしまうと、テレビ画面もぶれたように二重に映る「ゴースト」という現象が生じました。
しかしその一方、ノイズが強くとも少しでもテレビ電波が受信できる限りは、画面の乱れは激しくなるものの、ある程度はテレビ画面を映すことができました。
一方、デジタル放送は、テレビの映像信号を「0」「1」のデジタル信号に変換した後、デジタル信号を電波の波長に変換して送信する形式です。
この方式では映像信号の情報を大幅に圧縮できるため、それまでアナログ放送で使用されていたVHF(超短波)と地方チャンネル用のUHF(極超短波)から、地デジ放送ではUHFの一部周波数帯のみにまとめられました。
それでいて送信できる情報量が格段に増えたため、映像のハイビジョン化や高音質化、データ放送や双方向通信など、さまざまな新機能も実現したのです。
そしてデジタル放送では、デジタル映像信号にノイズが混入しても、一定レベルであれば受信機側で正しい映像信号へと修復することができるようになりました。
これにより地デジ放送では、ある程度の受信レベルが確保できていれば、ノイズの混じることのない、常にクリアな画質を実現できるようになったのです。
一方で地デジ放送でも、電波のレベルや品質が下がって修復が追い付かなくなるとブロックノイズなどが入り、テレビに届くアンテナレベル(受信レベル)が一定以下になると、その時点でテレビ画面がまったく映らなくなるという性質もあります。
このような性質を、崖から落ちる様子に例えて「クリフエッジ特性」と呼びます。
そのため地デジ放送では、軽微なトラブルなどでも「昨日まできれいに映っていたテレビが、今日になったら突然まったく映らない」という現象が起こるのです。
また、地デジ放送には、現在でも離島部や山間部など、十分な地デジ電波が届きにくい「受信困難地域」が存在します。
そのようなエリアでは、ケーブルテレビを利用するか、地域に大型で受信性能の高い共同アンテナを設置し、各世帯にテレビ電波を届けるという対処がとられています。。
しかし社会的な背景として、このような地域の共同アンテナが、老朽化や管理者の不在などを理由に廃止されるケースも増えています。
これまで共同アンテナでテレビを視聴していた地域で、ある日突然テレビが映らなくなった場合は、この共同アンテナの廃止が原因かもしれません。
もし自分が原因だったら?電波障害の法的責任(民法709条)
もし、お客様が高層マンションのオーナーや施工主で、それら高層建築物の建設などによって、意図せず周辺の住宅に電波障害を引き起こしてしまった場合、その原因者にはどのような責任が生じるのでしょうか。
現在の法律では、電波障害そのものを直接取り締まる法律はありません。
しかし、過去の判例では、民法第709条の「不法行為」に基づき、電波障害の原因を作った者(原因者)が、自己の費用で障害発生前の受信状態に回復させる義務を負うとされています。
快適なテレビ視聴は保護されるべき権利であり、もし自分が原因者となってしまった場合は、ご自身の負担で被害を受けている世帯のために共用アンテナ設備を用意するなどの、誠実な対応が求められます。
【電波障害の基礎知識】地デジ放送の仕組みとは?
普段、皆様が何気なくご覧になっている一般的なテレビ放送の地上デジタル放送(地デジ)ですが、その仕組みや電波の性質を理解すると、地デジ電波障害の原因も分かりやすくなります。
以下、地デジ放送の仕組みや電波の性質を、一覧でご紹介します。
※上記は地デジ放送の主な仕組みや性質になります。
地デジ放送は主要なテレビ放送ではありますが、地域によって受信レベルに差が出やすく、現場の受信条件や環境に応じたテレビアンテナの種類や設置方法の選定が重要になります。
アンテナ設置の方法が適切でない、また角度の狂いなど当初の設置設定に問題が生じると、受信トラブルの原因になります。
【電波障害の基礎知識】衛星放送(BS/CS)の仕組みとは?
同じくこの項目では、衛星放送であるBS/CS放送の仕組みや電波についてご紹介いたします。
衛星放送は、地上から遠く離れた宇宙空間の静止衛星からテレビ電波を送信する仕組みで、地デジ放送とは放送のシステムや電波の性質がまったく異なります。
以下、衛星放送の電波や仕組み、受信の条件を一覧でご紹介します。
※上記は衛星放送の基本的な仕組みや性質になります。
衛星放送は地デジ放送に比べると、正しくアンテナを設置していれば、日本のどこでも受信レベルは安定しやすくなります。
一方でBS/CSアンテナのディッシュ角度がわずかに狂う、ディッシュの方向に少しの障害物ができるなど、小さな問題も受信障害につながりやすいため、アンテナ設置には慎重な作業が必要です。
そのためBS/CSアンテナの設置は、専門業者へご依頼になることを推奨します。
まとめ:テレビの電波障害は原因の切り分けが重要!焦らず正しい対処を
テレビ画面に突然「E202」と表示され、テレビ番組が映らなくなると、一般の方はつい動揺してしまうものです。
しかし、そのトラブルの原因はさまざまであり、お住まいにて正しい手順で原因を確認していけば、意外なほど簡単に解決できることも多いのです。
まずはあわてずに、この記事で紹介したステップをひとつずつ試してみてください。
- ステップ1:自分でできる簡単セルフチェックを行う
- エラーコードの確認、ケーブル接続、機器の再起動などを試しましょう。
- ステップ2:症状から考えられる原因を推測する
- 天候や周辺環境の変化、特定のチャンネルだけかなど、状況を整理します。
- ステップ3:状況に応じて適切な窓口に相談する
- 戸建てならアンテナ業者、集合住宅なら管理会社など、正しい相手に連絡することが重要です。
突然のテレビトラブルは、原因を正しく切り分けることが解決へのもっとも確実な道筋です。
この記事が、あなたの快適なテレビ視聴環境を取り戻すための一助となれば幸いです。
もしお住まいでテレビの画面トラブルの原因がわからない、または屋根の上にあるアンテナの故障など、ご自宅での対処が難しい場合は、本記事の解説も担当していただいた、優良なアンテナ工事業者「あさひアンテナ」のフリーダイヤルや、メールフォーム、LINEアカウントへとご相談になることを、筆者からもおすすめいたします。




