テレビが映らない、映りが悪い原因は?テレビ本体からアンテナ配線まで症状別の対処をプロが徹底解説:自分でできる対処法も紹介
テレビで楽しみにしていたドラマやアニメを観ているときや、テレビのあるリビングで家族団らんのひとときを過ごしていたりする最中に、テレビの映りが突然悪くなると、がっかりしてしまいますよね。
具体的には、画面にモザイク状のノイズ(ブロックノイズ)が出る、音声が途切れる、画面が真っ暗になって「E202」というエラーコードが表示されるなどの画面トラブルがあげられます。
そのようなトラブルが生じると、せっかくの楽しい日常が台無しになるだけでなく、テレビやアンテナの故障でないか、修理にはいくらぐらいかかるのかと、ご不安を覚えられる方も多いのではないでしょうか。
しかし、まずは落ち着いてください。
テレビの映りが悪い原因は、テレビやアンテナの故障といった大きな問題だけでなく、意外と初歩的な問題であるケースも多いのです。
そしてトラブルの原因によっては、専門的な知識がなくてもご自身でテレビの映りが悪い原因を特定して、ごく簡単な対処で解決できる場合もあります。
この記事では、専門業者を呼ぶ前にぜひ試していただきたい、原因の調べ方と直し方を症状別にわかりやすく解説します。
本記事の内容は、アンテナ工事の専門業者「あさひアンテナ」の監修に基づいています。そのためプロによる正確な知識をもとに、一般の方でも可能なトラブル原因の判断と対処法をわかりやすくご紹介しています。
この記事をお読みいただければ、テレビの映りが悪いトラブルに対しても、無駄な出費を抑え、テレビが見られないストレスの原因をすばやく解消する手助けとなるはずです。
【症状で探す】テレビ画面の映りが悪い問題、原因はこれかも?
「テレビの映りが悪い」という問題も、その実際の症状にはさまざまな形があります。
まずは、ご自宅のテレビ画面にどのような症状が出ているかを確認することが大事です。
「あさひアンテナ」の専門家によると、画面に起こっている症状から、ある程度の原因は考えられると言います。そしてその症状に応じて、本記事の中で確認すべき項目をたどることもできます。
以下は、「あさひアンテナ」担当者の解説に基づく、一般的に考えられるテレビ画面の以上の例とその原因、そして記事内で対策を示すセクションの一覧です。
いまテレビ画面のトラブルでお困りの方は、まずはこの項目を本記事の目次として、必要な項目をご確認ください。
※上記はテレビ画面のトラブルでよく見られる症状別に考えられる主な原因です。
映像がカクカク・モザイク状になる(ブロックノイズ)
デジタル放送の画面トラブルでもっともよく見られる症状が、このブロックノイズです。
これは、テレビが受信する電波(デジタル化された映像信号)の量(電波レベル)が不足しているときに発生します。
電波レベルが弱まると、電波の波長として送られてくるデジタル信号の情報も一部が欠けた状態になり、デジタルテレビ放送の画面が正しく再現されず、モザイク状に表示されるのです。
また同じく映像信号(電波)の弱さによるデジタル映像のトラブルには、画面が固まってしまうフリーズや、縦の帯状にノイズが入るなどの症状も考えられます。
このトラブルの主な原因としては、お住まいのアンテナの向きのズレや、アンテナケーブルの接触不良、劣化などが考えられます。
また、アンテナの近隣に新しくできた建物や伸びた樹木などによって電波が遮られている、大雨や強風などの悪天候によって一時的に電波が弱まっているなど、一種のテレビ電波障害であるのケースもあります。
このトラブルが発生している場合は、まずは後述する「アンテナレベル」をご確認の上で、テレビに届いている電波の強度が十分であるかどうかを確認してみましょう。
エラーコード「E202」が表示される
ブラックアウトしたテレビ画面の中央に表示されるエラーコード「E202」は、「映像信号を受信できません」というテレビからのメッセージです。
これは、お住まいのアンテナよりテレビのチューナー端子に接続されているケーブルから電波がまったく届いていない状態を示しています。
その原因は比較的、特定しやすく、以下のようなケースが考えられます。
- アンテナケーブルがテレビや壁の端子から抜けている。
- アンテナケーブルが断線している。
- アンテナ本体が故障している、または強風で倒れている。
- お住まいの地域で大規模な電波障害が発生している。
まずは、ケーブルの接続がしっかりしているか、基本的な部分から確認することが解決への近道です。
またテレビまである程度のテレビ電波が届いているものの、映像を映し出せるレベルではない場合には「E201」のエラーコードが表示されます。
この場合には、ブロックノイズなどの場合と同様、まずはアンテナレベルを確認しての対処が必要となります。
特定のチャンネルだけ映らない・乱れる
特に地デジ放送では、すべてのチャンネルではなく、特定のチャンネルだけが正常に映らない場合もあります。
この場合の原因には、主に2通りの可能性が考えられます。
ひとつは、地デジチャンネルの周波数帯とレベル差の問題です。
地デジ放送の各チャンネルは、同じ電波塔から送信される電波でも、放送局(チャンネル)ごとに割り当てられた周波数帯に違いがあります。
そして空間を伝わる地デジ電波は、周波数帯が高いほど減衰量が大きくなります。そのため地デジアンテナでキャッチされる際、同じ地デジ電波でも周波数帯の高い一部チャンネルだけ電波レベルが弱まり、画面が乱れてしまうことがあるのです。
この場合の対処は、性能の高いアンテナやブースターなどによって、チャンネル全体に余裕のある受信レベル確保すること、またブースターの機能やアンテナ角度の精密な調整で各チャンネルの受信レベル差をなくし、平均化することになります。
もうひとつは、2か所以上の地デジ電波塔からの電波を、1基の地デジアンテナで受信している場合です。
地デジ放送では、同じ地域で受信できるチャンネルでも、NHK・広域民放と地方チャンネル(地方局)など、別々の電波塔から発信されている場合もあります。
このような場合は、それぞれの地デジ電波を一基の地デジアンテナで受信しても、現場から見た電波塔の方向や距離によって受信できる電波レベルが大きく変わる場合もあります。
また電波塔の方向が極端に違う場合には、一基の地デジアンテナではすべてのチャンネルの受信が難しくなり、NHK・広域民放用のアンテナの他に、地方チャンネルのアンテナを別個に設置する必要が出る場合もあります。
このようなケースでは、電波塔が異なるチャンネル間の電波レベルの差が大きいことで、一部チャンネル画面の乱れにつながるため、アンテナ角度の微調整やブースターによる均一化のほか、電波を適度に弱めるアッテネーター(減衰器)を使って、強すぎるチャンネルのレベルを減衰させる必要もあります。
また、お住まいのお引っ越しなどで受信できる地デジ電波塔が変わった場合には、使用しているテレビのチャンネル設定が以前のお住まい(電波塔)の設定のまま残っていることがあります。
この場合には、テレビ内のチャンネル設定と実際に受信できている地デジチャンネルの違いから、一部チャンネルが映らなくなることがあります。
お住まいの地域の電波塔で放送局の追加や周波数帯の再編が行われた場合にも、同じような問題が発生することもあります。
このような場合に有効な対処が「チャンネル再設定(チャンネル再スキャン)」です。
現在、受信している地デジ電波のチャンネルに合わせて、あらためてテレビ側のチャンネル設定を行うことで、すべてのチャンネルが正常に映るようになることが期待できます。
チャンネル再設定(チャンネルスキャン)の方法は、詳しくはテレビのメーカーやモデルによって異なりますが、どのようなテレビも基本的にはリモコンを使って、設定画面から適切な項目を選んでいくことで実行できます。
チャンネルスキャンには数分かかることもありますが、完了すれば現在のチャンネルに応じた再設定が行われます。
以下、本項目で触れた対処法の一覧によるまとめです。
※上記は本項目の画面トラブルに対する、原因別の主な対処法です。
画面が真っ暗・音声も出ない(砂嵐)
テレビ画面が真っ暗で何も映らない、またはアナログ放送時代のような「砂嵐」が表示されることもあります。
この場合、まずはテレビのリモコンの「入力切替」ボタンを確認してみてください。
意図せずリモコンに触れてしまい、テレビ画面がBlu-rayレコーダーやゲーム機などの画面を映し出す「外部入力」に切り替わっている可能性があります。
それでも改善しない場合は、テレビやレコーダーの電源ケーブル、アンテナケーブルなどが抜けていないかを確認しましょう。
これらの基本的な確認をしても直らない場合は、テレビ本体で、画面を映し出すバックライトや基盤部分、電源部などの内部的な故障も考えられます。
音が途切れる・ノイズが入る
テレビの映像は映るものの、音声だけが途切れたり、ノイズが入ったりするなど、テレビの音だけが正常に出ない症状です。
これもブロックノイズと同様に、電波の受信レベル不足が主な原因です。
映像と音声の信号は同じ電波で送られてくるため、電波が弱いと両方に影響が出ます。
また、テレビとスピーカーを別のケーブルで接続している場合は、その音声ケーブルの接触不良も考えられます。
ケーブルがしっかりと差し込まれているか、断線していないかを確認してみましょう。
業者を呼ぶ前に!費用ゼロで試せる5つの応急処置チェックリスト
テレビ画面が正常に映らないときには、すぐアンテナやテレビの専門業者に連絡する前に、ご自身でも試せる簡単な対処法があります。
テレビ画面のトラブルは意外と初歩的な問題で起こるケースが多く、以下のチェックリストを順番に試すだけで、多くのトラブルが意外とすぐに解決する可能性があります。
この項目では、前の項目でも触れたトラブル別の対処法についても、より詳しい手順をご紹介します。
以下の手順に特別な知識や工具は不要ですので、ぜひ試してみてください。
※上記はテレビ画面のトラブルに有効な基本となる対処法です。
STEP1:テレビ本体の再起動
パソコンやスマートフォンなど電子機器の不調は、再起動で直ることがよくあります。
同じように現在の多機能化したテレビも、内部の基盤やシステムに一時的なエラーが発生することで誤動作などを起こす場合があります。
このような場合、テレビを再起動することによって内部基盤やシステムがリセットされ、正常な状態に戻ります。
以下、一般的なテレビの再起動の手順です。
- テレビのリモコンではなく、本体の主電源ボタンを直接オフにします。
- テレビ本体の電源プラグをコンセントから抜きます。
- そのまま2~3分ほど待ち、本体に残った電気を放電させます。
- 再度電源プラグをコンセントに差し込み、電源を入れます。
テレビのリモコンで電源をオフにするだけでは、またすぐリモコンでオンにできるよう、本体は通電したままの待ち受け状態になります。
そのためきちんと本体の電源スイッチを切り、電源コンセントも抜いてしばらく置くことで本体への通電をカットし、機器内部を休止させることが重要です。
この手順はほとんどのテレビ機器に対応でき、機器(ハード)を休止させてからの再起動(リセット)により不具合が解消されることから「ハードリセット(電源リセット)」とも呼ばれます。
STEP2:B-CASカードの抜き差しと清掃
B-CASカードは、デジタル放送を視聴するために必要なICカードです。
テレビなどの受信機器に必ず添付されるB-CASカードには、デジタル映像信号の著作権保護のための暗号化を解除する機能があり、このカードがテレビなどの本体に挿入されていないと、デジタルテレビ放送は映りません。
このカードの不具合や接触不良が原因で、テレビがカードを認識できず、テレビ画面が映らなくなることがあります。
その場合の対処は以下の通りです。
- テレビ本体の主電源をオフにします。
- テレビの側面や背面にあるB-CASカードスロットから、カードをゆっくり引き抜きます。
- カードの裏面にある金色のICチップ部分を、乾いた柔らかい布(メガネ拭きなど)で優しく拭きます。
- カードの向きを間違えないように、カチッと音がするまで奥にしっかりと差し込みます。
なおB-CASカードの不具合でテレビが映らない場合は、テレビ画面に「E100」「E101」「E102」などのエラーコードが表示されることが多くなります。
STEP3:アンテナケーブルの接続確認
テレビの移動や掃除の際に、アンテナケーブルが緩んでしまうことはよくあります。
接続がゆるんでいると、電波の漏洩・ノイズの混入が生じ、テレビ側で電波を正しく受け取ることができなくなります。
この場合の対処としては、以下のポイントを確認してください。
- テレビ本体の「地上デジタルアンテナ入力」端子
- 壁にあるアンテナ端子
- レコーダーや分配器など、間に接続している機器の入出力端子
これらの接続部をすべて確認し、緩みがあれば一度抜いてから、奥までしっかりと差し直してください。
またケーブルが急角度に折り曲げられている、家具などの下敷きになっているなどの状態も、送信される電波の歪みや断線の原因になります。さらに必要以上に長いケーブルも、同じく電波が減衰する要因になります。
ケーブルには衝撃や加重を与えないよう注意し、折り曲げる際もケーブルの「曲げ半径」に応じて緩やかに曲げてください。また室内のケーブルは、アンテナコンセントとテレビを結ぶ配線より、多少の余裕がある程度の適切な長さを選ぶことも重要です。
STEP4:チャンネルの再スキャン(再設定)
これは前項目の「特定のチャンネルだけ映らない・乱れる」でもご紹介した通り、お引っ越し後や、お住まいの地域で放送電波の状況が変わった際に有効な方法です。
現在の受信環境に合わせて、視聴可能なチャンネルをテレビに自動で再設定させます。
チャンネル再設定(チャンネルスキャン)の具体的な操作方法はメーカーによって異なりますが、一般的にはリモコンの「設定」や「メニュー」ボタンから入ります。
「放送受信設定」や「チャンネル設定」といった項目を選び、「地上デジタル自動設定」や「チャンネルスキャン」を実行してください。
詳しくはお手持ちのテレビの取扱説明書、メーカー公式サイトなどをご確認ください。
STEP5:周辺機器(レコーダーなど)を外してみる
これは、テレビ画面トラブルの原因を切り分けるための有効な手段です。
レコーダーや分配器、ブースターなど、テレビに接続されている周辺機器には、テレビ本体と連動する機能を持っている機器もありますが、その機能の不具合がテレビ本体の不調の原因となっている可能性もあります。
一度すべての周辺機器を外し、壁のアンテナコンセント端子とテレビの入力端子を1本のアンテナケーブルで直接つないでみてください。
この状態でテレビが正常に映れば、外した周辺機器のいずれか、またはそれらをつないでいたケーブルに問題があると特定できます。
それでも直らない?原因を特定する3つの深掘りポイント
ここまででご紹介した基本的な対処法を試しても改善しない場合は、テレビの本体以外にも、もう少し踏み込んで原因を探ってみましょう。
この場合のトラブルの原因には、電波の強度や、ご家庭の電波環境が影響している可能性があります。
Point1:アンテナレベル(受信強度)を確認する
アンテナレベルとは、テレビが実際に受信している(アンテナケーブルから届いている)電波の強さを数値で示したものです。
この数値が低いと、テレビ画面にブロックノイズが発生したり、映像が映らなくなったりします。
テレビの設定画面から現在のアンテナレベルを確認し、基準値を満たしているかを見てみましょう。
主要メーカー別アンテナレベルの確認方法と目安
アンテナレベルの確認方法、また画面の見方や適正値は、やはりメーカーやモデルによって異なります。
詳しくはテレビの取扱説明書、メーカー公式サイトをご確認ください。
以下、国内大手メーカーの主要モデルにおける、アンテナレベル画面の基本的な確認方法をご紹介します。
※各メーカーの機器でもモデルや年式によっては手順が異なる場合があります。
アンテナレベルが低い/高すぎる場合の対処法
アンテナレベルが基準値から外れている場合は、適切な対処が必要です。
テレビ電波は弱すぎても強すぎても、正常に視聴できません。
以下、それぞれの場合の主な対処法をご紹介します。
※上記はテレビに届いている電波レベルが適正でない場合の基本的な対象法です。
Point2:電波を妨害するものを探す(電波干渉)
ご家庭内にある他の家電製品が、テレビの電波に干渉している場合があります。
電気製品は作動する際に一定の電波(電磁波)を発生させます。特に電波を使用する機器や出力の大きい家電製品は、テレビ電波に影響を与えやすくなります。
例えば、電子レンジやコードレス電話、無線LAN(Wi-Fi)ルーターなどがテレビやケーブルの近くにあると、受信障害の原因となることがあります。
この場合の対処法は、主に以下の通りです。
- テレビの映りが悪い時に、電子レンジなど特定の家電を使っていないか確認する。
- 一時的にそれらの家電の電源を切り、テレビの映りが改善するか試す。
- 改善するようであれば、テレビやアンテナケーブルからそれらの家電を離して設置する。
他にも、外部からの電波ノイズを遮断する電波干渉対策グッズを使用するのも、有効な対処法のひとつです。
Point3:自宅か外部要因か切り分ける(天候・近隣工事など)
受信レベル低下や電波障害の原因が、ご自宅の設備ではなく、外部の環境にある可能性もあります。
- 天候:大雨や強風、雪などの悪天候の時だけ映りが悪くなる。
- 周辺環境の変化:近隣で高層ビルなどの建設工事が始まった。
- 700MHz帯の電波障害:携帯電話などの新しい電波が、テレビの受信設備(特にアナログ放送時代のアンテナ)に影響を与えることがある。近隣の家で発生した700MHz帯電波障害が、周辺一帯に影響する場合もあります。
天候によるものは一時的な場合がほとんどですが、周辺環境の変化や700MHz帯の電波障害が疑われる場合は、専門機関(700MHz帯電波障害の場合は一般社団法人「700MHz利用推進協会」など)への相談が必要です。
また地デジ放送で悪天候や一部の季節のみテレビ画面が乱れる場合は、アンテナ機種や設置位置の調整、ブースター設置などで受信レベルに余裕を持たせることが有効な対策になります。
【賃貸・集合住宅にお住まいの方へ】確認すべきこと
マンションやアパートなどの集合住宅では、戸建て住宅とは確認するポイントが異なります。多くの場合、アンテナは各棟の共用設備となっており、個人で修理や調整をすることはできないためです。
集合住宅でのテレビ画面トラブルについては、まずは以下の一覧をご参考にその原因を推測し、適切な対処法・相談先を選んでください。
※上記は集合住宅のテレビ画面トラブルに対する基本的な対処法になります。
集合住宅にお住まいでテレビ画面のトラブルが発生したら、まずは大家さんや管理会社に連絡し、状況を説明しましょう。
原因が共用のアンテナやブースターなどにある場合は、管理会社側で専門業者を手配してくれます。
専門業者への依頼が必要なケースと費用相場の目安
テレビ画面のトラブルに対し、屋根の上のアンテナや配線部の機器に問題があると思われるなど、ご自身での対処が難しい場合や、危険を伴う作業は、決してご無理はなさらず専門業者へとご依頼ください。
特に、屋根の上などの高所に設置されたアンテナの調整や修理では、転落などの危険があるため絶対に個人では行わないでください。
基本的にアンテナやテレビの故障に対して修理をお考えの場合、以下のようなケースでは、専門業者への相談をご検討ください。
- 屋外アンテナの向き調整や交換が必要な場合。
- ブースターや分配器など、屋根裏にある設備の故障が疑われる場合。
- アンテナレベルが0のままで、ケーブル接続に問題がない場合。
- 原因がどうしても特定できない場合。
以下は、一般的なアンテナ工事業者に各種のアンテナ修理を依頼した場合の、料金・費用相場の目安になります。
※上記はあくまで目安です。実際の費用は部材費や出張費などにより変動します。
地デジの映りが悪い原因:放送や受信の仕組みから考える
この項目では、地デジ放送の映りが悪い場合の原因を理解していただくため、地デジ放送や電波の基礎知識について簡単に解説します。
地デジ放送は、日本各地の地上に設置された電波塔の先端から、周辺の一帯にUHF(極超短波)という電波のうち、470MHzから710MHzの周波数帯を使って送信されています。
この電波は、数十センチほどの波長の幅があり、障害物を回り込んで進む性質がありますが、電波塔から遠くなるほど徐々に弱くなります。
また、山やビルなどの大きな障害物があると、乗り越えて広がる性質も完全ではないため、ビルの陰や山間部などでは電波が遮られてしまいます。
ご自宅が電波塔からどのくらいの距離にあるかや、山地などの影響によって、そのエリアに到達する電波レベルの目安によって、適切な地デジアンテナ(UHFアンテナ)の種類や受信性能も変わってきます。
この組み合わせが適切でないと、安定した地デジ放送の受信が難しくなります。
以下、電界地域の目安と推奨されるアンテナの主な種類です。
※上記の電界地域は一般的な基準ですが、使われる場所によっては分類の目安などが異なる場合もあります。
地デジアンテナには、アンテナの正面側、一定範囲でのみ受信性能が安定する「指向性」があるため、真正面を近隣の電波塔に向けて受信レベルを調整する必要があります。
また基本的に、地デジアンテナは屋根の上など高い位置に設置するほど、周辺の障害物を避けることができ、受信レベルが安定しやすくなります。
特に中電界地域から弱電界地域にかけては、できるだけ高い位置にアンテナを設置する必要性が高くなります。
デザインアンテナなど壁面にアンテナを設置する場合には、電波塔の方向に建物などがなく開けた位置に設置することが必須となります。
また地デジの受信レベルは、一定の気候や天候などにも影響を受けて低下する性質もあるため、前述の通り、適切なアンテナ工事(ブースター設置含む)で、必要なレベルに余裕を持たせた受信レベルを確保しておくことも重要です。
衛星放送の映りが悪い原因:放送や受信の仕組みから考える
同じくこの項目では、衛星放送でテレビの映りが悪い原因をご理解いただくため、衛星放送や電波の基礎知識について解説します。
BS放送、CS放送などの衛星放送は、宇宙空間で地球の赤道軌道上を自転に合わせて周回し、地上からは空の一点に静止して見える「静止衛星」から日本全域に電波を送っています。
この電波は、SHF(センチメートル波)という電波のうち、12GHz帯の周波数帯が使用されています。この電波は波長の幅が25ミリ前後と短く、光に近い直進性をもちます。
衛星放送では空の一点にある静止衛星から、日本全体にライトを当てるようにしてSHFの電波を送信しているイメージになります。
SHFはその直進性から衛星放送の長距離送信に適している半面、地上では障害物に遮られやすく、建物や樹木などの先にはSHFが届きにくくなります。
この独自の特性を持つSHFを受信するため必要となるのが、お皿のような形をしたパラボラアンテナであるBS/CSアンテナです。
皿のような五形状の部分はディッシュ(放物面反射器)といい、静止衛星からまっすぐ飛来するSHFを内部の曲面で反射させ、正面の一点に集めます。
電波が集まる部分には電波を受信する「一次放射器」が固定されています。集められたSHFは、そのままでは周波数帯が高すぎるため、内蔵された「コンバーター(変換器)」でMHz帯へと変換された後、ケーブルでテレビのチューナーまで送られます。
実際のケースとして、衛星放送でテレビの映りが悪くなる主な原因は、アンテナ角度のわずかなズレと、アンテナを向ける方向にある障害物の2点です。
BS/CSアンテナは、上記のようにSHFを反射させて受信する仕組みから、地デジアンテナ以上に指向性が高く、ディッシュの仰角、方位角を、南西方向にある静止衛星の方向(東経110度)へと1ミリの狂いもなく正確に向ける必要があります。
アンテナの老朽化や風雨などの影響で、この角度がミリ単位でもズレてしまうと、電波の焦点が一次放射器からはずれてしまい、衛星放送が受信できなくなります。
またBS/CSアンテナを正確に角度調整しても、ディッシュを向けた静止衛星の方向に、建物や樹木、洗濯物などの障害物ができると、SHFが遮られてアンテナまで届かなくなり、衛星放送が受信できなくなることがあります。
以下、衛星放送の受信で起こりやすい主なトラブルと、その原因およびチェックポイントの一覧になります。
※上記は衛星放送の画面トラブルで多い要因とその対処法になります。
また、BS/CSアンテナは、前述したコンバーターを作動させるため、テレビやレコーダー(またはブースター電源部)からアンテナまでケーブルを通じて電気を供給し、動作させる必要があります。
テレビの設定で「BSアンテナ電源」設定が「オフ」またはお住まいにあるテレビの台数などの環境に適さない設定になっていると衛星放送が映らないため、テレビの設定を確認してみましょう。
まとめ:テレビの映りが悪い原因を正しく見極め、快適な視聴環境を取り戻そう
テレビの映りが悪いため観たいテレビ番組を見られないというトラブルは、多くの人にとっては大きなストレスの原因です。
しかし、その原因を正しく理解し、段階的に対処することで、ご自身で解決できるケースも少なくありません。
もう一度、本記事の大切なポイントをおさらいしましょう。
- まずは簡単な応急処置から試す: テレビの再起動やケーブルの再接続など、費用のかからない基本的なチェックリストから始めましょう。
- 原因を切り分ける: 症状やアンテナレベルを確認し、問題がテレビ周りにあるのか、アンテナや外部環境にあるのかを冷静に見極めましょう。
- 危険な作業は専門家に任せる: 屋根の上での作業など、少しでも危険を感じる場合は、無理をせず信頼できる専門業者に相談することが最も安全で確実な解決策です。
この記事が、あなたの快適なテレビ視聴環境を取り戻すための一助となれば幸いです。
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