BSアンテナの寿命は何年?テレビ映りが悪い原因、交換の時期や劣化のサイン、工事費用の目安と業者の選び方まで専門家が解説!

2026年01月27日

「最近、BS放送の映りが悪い」
「設置してから10年以上経つけど、もしかしてアンテナの寿命だろうか?」
「いまのBSアンテナは古いものなので、4K8Kのチャンネルに対応できないかも」

ある日突然、衛星放送のテレビ画面にブロックノイズが走ったり、エラーコードが表示されたりすると、多くの方がこのように感じられるのではないでしょうか。
特に長年使っているBSアンテナだと、故障や寿命を疑うのは自然なことです。
他にも4Kテレビの導入に当たり、自宅の古いBSアンテナが4K8K放送に対応しているか、気になるという方もおられるでしょう。

この記事では、BSアンテナに関するお悩みを抱えるお客様のために、その専門知識、特に寿命について分かりやすく解説します。

本記事は、アンテナなど技術的な専門知識を持つライターが、高品質な施工と顧客満足度の高さで知られるアンテナ工事の専門業者「あさひアンテナ」に取材を行って執筆したものです。
プロの業者による豊富な現場経験に基づく、BS/CSアンテナに関するさまざまな情報を、一般の方にもわかりやすくまとめています。

この記事を最後までお読みいただければ、BSアンテナの寿命の目安から、映りが悪い原因を自分で切り分ける簡単なチェック方法、そして交換が必要になった場合の費用相場や信頼できる業者の選び方まで、すべての疑問を解決できるはずです。

BSアンテナの交換にお悩みのお客様は、本記事の情報を参考に、無駄な出費を抑えて確実な方法で、快適な衛星放送のテレビライフを取り戻してください。

衛星放送の電波とBSアンテナが受信する仕組みとは?

BSアンテナの寿命やトラブルについて理解を深めるためには、まずは衛星放送がどのようにして一般家庭のアンテナに届くのか、またBSアンテナが電波を受信する構造など、その基本的な仕組みを知っておくことが重要です。
この基礎知識が、後ほど紹介するトラブルの原因を切り分ける際に役立ちます。

以下、衛星放送の仕組みや使われる電波の性質、そしてBSアンテナの構造や受信の仕組みについて、それぞれ詳しく解説していきます。

衛星放送(BS/CS)の仕組みと12GHz帯の性質

一般のお住まいで視聴される衛星放送のBS放送やCS放送は、地上から約 3万6000 kmの上空、赤道軌道上にある「静止衛星」から送られてきます。
静止衛星は地球の自転と同じ速度で周回しているため、地上からは常に空の同じ位置に静止しているように見えます。
この静止衛星から、日本全域の広範囲に向けて放送電波が送られています。

ちなみにBS放送とは、静止衛星に「放送衛星(Broadcasting Satellite)」を使う衛星放送で、CS放送は「通信衛星(Communications Satellite)」を使う衛星放送になります。
これらは日本の放送法における、人工衛星の区分からくる違いになります。BS、CSの放送の名称も、それぞれの静止衛星の頭文字に由来します。

実際の放送内容では、BS放送が基幹的な衛星放送として、NHK、広域民放とその他の無料、有料チャンネルを放送しています。そしてBS放送は、日本国内でBS/CSアンテナを設置すれば、不特定多数の誰でも無料(NHK受信料や有料チャンネル除く)で視聴できます。

CS放送は放送事業者が提供する有料放送サービスであり、まず「スカパー」などのCS放送事業者と契約し、さらにCS放送にある多数の有料チャンネルから、お好みのチャンネルと契約することで、さまざまな分野の専門チャンネルを楽しむことができます。

そしてBS放送の放送衛星、CS放送の通信衛星とも、静止衛星から送られる電波には、マイクロ波でもSHF(センチメートル波)と呼ばれる周波数帯の高い電波のうち、その周波数帯から「12GHz帯」と呼ばれるものが使われています。
この12GHz帯の電波には、以下のような特徴があります。

特徴 内容 影響
強い直進性 長距離でも光のようにまっすぐ進む性質が非常に強い。 わずかな障害物(建物、木、電柱など)でも電波が遮られてしまう。
天候の影響 波長の幅(25ミリ程度)に近い大きな雨粒や雪に電波が吸収・散乱されやすい性質がある。 大雨や大雪の際に、一時的に受信レベルが低下することがある(降雨・降雪減衰)。
伝送の難しさ 周波数帯が高すぎるため、アンテナで受信された後、アンテナケーブルでの伝送には向きません。 BSアンテナ側で低い周波数に変換する必要があります(後述のコンバーターの役割)。

※上記は12GHz帯の主な性質になります。

また、2018年(平成30年)よりスタートした、衛星放送の4K8K放送では、従来の12GHz帯の電波「右旋円偏波」では使用できる周波数帯が不足したことから、多くの4K8Kチャンネル用に新しい電波である「左旋円偏波」が導入されました。
したがって、すべての4K8K放送(チャンネル)を視聴するには、この左旋の電波に対応できるBS/CSアンテナやケーブル配線部のシステム周辺機器(ブースターや分配器など)が必要になります。

12GHz帯を受信するBS/CSアンテナの仕組み

現在、BS放送やCS放送を受信するための使われる主なアンテナは「BS/CSアンテナ(BS/110度CSアンテナ)」は、お皿のような形をした「パラボラアンテナ」の一種です。
このパラボラアンテナの形状には、以下のように、静止衛星から送られる直進的な12GHz帯の電波を効率よく集めるための重要な役割があります。

  1. 円盤状のお皿部分(ディッシュ・放物面反射器)の内側で、まっすぐ飛んでくる12 GHz帯の電波を受け止めます。
  2. 受け止めた12GHz帯の電波を、お皿の内側(放物面)で反射させて前方の中央にあたる一点に集中させます。
  3. 12GHz帯の電波が集まる焦点部分に設置された「コンバーター」の一次放射器で、集めた電波をキャッチします。

BSアンテナのコンバーターは、受信した12GHz帯の電波を、アンテナケーブルで伝送しやすい低い周波数(MHz帯)に変換する役割を担っています。
このコンバーターは電子機器であり、動作させるためには、テレビやレコーダーからアンテナケーブルを通じて電気を送る必要があります。
この給電方法は、テレビなどの機器で設定画面から「BS電源設定」をオンまたはオートにする、もしくはケーブル配線部にあるブースター電源部から給電する設定を行う形になります。

このような仕組みから、BS/CSアンテナの向き、正確にはディッシュの仰角(上下)、方位角(左右)が、静止衛星の方向(東経110度)を正確に指していないと、反射した電波が一次放射器にうまく集められず、衛星放送の映りが悪くなる原因となります。
ちなみに現在、BS放送と主なCS放送である110度CS放送は、同じ東経110度の方向に位置しているため、一基のBS/CSアンテナで双方を受信することができます。

なお、BS/CSアンテナは基本的にパラボラアンテナ一種類で、基本的な構造も同じになるため、メーカーやモデルの違いで受信性能にほとんど差が出ることはありません。
BS/CSアンテナの主な種類には、ディッシュ有効直径(受信部の直径)の違いがあります。

主に有効直径のセンチ数で、45型、50型、65型、70型、90型、120型があり、一般住宅向けは基本的に45型ですが、電波レベルが若干弱い地域や、降雨、降雪による減衰への対策として、やや大型モデルが使われることがあります。
大型モデルは、基本的にマンションやアパートなど集合住宅向けの共同受信用アンテナとして使われます。

また一般住宅向けのBS/CSアンテナには、日光に強い塗装を施したブラックなどのカラーバリエーションや、風を通すディッシュと構造の強化などで台風などの影響も抑える高耐風モデルなどのバリエーションも存在します。

BSアンテナの寿命が来た?テレビの映りが悪いときの3つのサイン

ご自宅のテレビで、特に衛星放送を受信する際に画面の乱れや不調が起こると、それがアンテナの寿命によるものなのか、電波障害などそれ以外の要因で起きているのか、お客様にとっては気になるところです。
特にBSアンテナの劣化や寿命が近づいたとき、衛星放送のテレビ画面には特徴的なサインが現れます。
ここではアンテナの寿命を示す、代表的な3つのサインについて解説します。

サイン1:映像が乱れる(ブロックノイズ、フリーズ)

アンテナの寿命が近づいたとき、もっともよく見られる初期症状が、以下のような映像の乱れです。

  • 画面の一部が四角いブロック状に崩れる「ブロックノイズ」が発生する
  • 映像や音声が一時的に停止する「フリーズ」が起こる

これらの症状は、アンテナが受信する映像信号レベルが不安定になっていることを示唆しています。
特に、特定のチャンネルだけ頻繁に乱れたり、悪天候の際に症状が悪化したりする場合は、アンテナの劣化が原因である可能性が高まります。

サイン2:エラーコード「E201」「E202」が表示される

テレビ画面に以下のようなエラーコードが表示された場合、それはテレビがアンテナからの信号を正常に受信できていないことを示しています。
エラーコードはテレビなどの受信機器が、テレビ放送が映らないトラブルの原因を自己診断して、対応するコードを表示するものです。
これらのコードの内容は、トラブルの原因を特定するための重要な情報となります。

エラーコード メッセージの例 考えられる原因
E201 「アンテナレベルが低下しています」 ・一時的な悪天候(大雨、大雪)による受信不良
・アンテナの向きのズレ
・ケーブルの接触不良や劣化
E202 「信号が受信できません」 ・アンテナが全く信号を受信できていない状態
・アンテナの故障(コンバーターなど)
・ケーブルの断線
・テレビやレコーダーの設定ミス

※上記は主に表示されるエラーコードの一例です。他にもトラブルの原因に応じてさまざまなエラーコードが存在します。

E201が断続的に表示される場合は、アンテナ劣化の初期段階かもしれません。E202が常に表示される場合は、深刻な故障や寿命の可能性が考えられます。

サイン3:アンテナ本体の見た目に劣化がある(サビ・傾き)

専門知識がなくても、アンテナ本体を目で見て確認できる劣化のサインもあります。
安全な場所から双眼鏡などを使って、ご自宅のアンテナの状態をチェックしてみましょう。以下は基本的にBS/CSアンテナの例ですが、それ以外のアンテナにもほぼ共通するポイントになります。

  • アンテナのお皿部分にサビやへこみ、塗装の剥がれがある。
  • アンテナを固定している金具がサビている。
  • アンテナ本体が傾いたり、グラグラしたりしている。
  • アンテナケーブルの被覆にひび割れや剥がれがある。

これらアンテナの物理的な劣化は、受信性能の低下につながります。
特に、アンテナの傾き(角度の狂い)は受信感度に致命的な影響を与えるため、早急な対処が必要です。

ちょっと待って!交換の前に試したい「0円」セルフチェックリスト

テレビ放送が正常に映らなくなって「アンテナの寿命かも」と、すぐに業者に連絡する前に、ご自身でも簡単に確認できることがあります。
テレビ画面の乱れは、アンテナの寿命だけで起こるものではありません。
実際にはテレビ本体や配線のごく簡単な不具合など、非常に初歩的な問題が原因で起こるケースも多いのです。
そのため、ご自宅における簡単な調整や設定の見直しだけで、テレビ画面の問題が解決するケースも決して少なくはありません。
この項目では、テレビ画面にトラブルが生じた際、費用をかけずに試せるセルフチェック項目を3つご紹介します。

チェック1:テレビ・レコーダー周りの配線とB-CASカード

テレビ画面の乱れ、映りのトラブルの原因で意外と多いケースが、アンテナから壁のアンテナ端子、テレビまでを結ぶアンテナケーブル(同軸ケーブル)の接続部の抜けやゆるみといった単純な原因です。
これにより十分な映像信号がテレビに届かない、また余計なノイズが混入するなどして、テレビ画面の乱れなどが生じるのです。

また現在のテレビなどデジタル放送の受信機器には、著作権保護のためのデジタル放送の暗号化を解除する「B-CASカード」が挿入されています。
テレビなどの受信機器にこのカードが挿入されていないと、デジタル放送のテレビ画面を映し出すことができません。(近年の4K8Kテレビなど、B-CASカードと同様の機能をもつ「ACASチップ」が内蔵されているモデルを除く)
そしてこのB-CASカードの接触不良や不具合などで、テレビがカードを認識できす、テレビが映らなくなるケースもあります。
この場合には、B-CASカードが認識されないため、テレビ画面に「E100」「E101」「E102」のエラーコードが表示されます。

まずは以下の手順で、テレビ周りの配線やB-CASカードの状態を確認してみてください。

  1. テレビとレコーダーの電源を完全に切ります。
  2. 壁のアンテナ端子から、テレビやレコーダーにつながるアンテナケーブルを一度抜きます。
  3. ケーブルの芯が折れていないか確認し、あらためて奥までしっかりと差し込みます。
  4. テレビなど受信機器本体からB-CASカード(またはminiB-CASカード)を一度抜き、ICチップの金属部分を乾いた布で優しく拭いてから、正しい向きで挿し直します。
  5. すべての確認が終わったら、テレビの電源を入れて映りを確認します。

アンテナケーブルやB-CASカードの問題であれば、上記の手順で改善する可能性があります。

チェック2:テレビの受信レベル(アンテナレベル)を確認する

現在の大半のテレビなど受信機器には、アンテナからケーブルを通してチューナーまで届いているテレビ電波の強さを確認する機能が備わっています。
リモコンの「設定」や「メニュー」ボタンから、この「アンテナレベル」または「受信レベル」を確認してみましょう。なおアンテナレベルの画面は「地デジ(UHF)」と「BS放送」(CSも同じ)で別個に存在します。

実際のアンテナレベル画面はテレビのメーカーやモデルによって異なり、帯状のインジケーターや色彩、数値など、各種の方式でテレビに届いている電波レベルを表示します。
その主な目安は、以下の一覧の通りです。

受信レベルの状態 テレビ画面の映り
良好(緑色などで表示) 安定して視聴できる状態です。
注意(黄色などで表示) 視聴できるが、天候などによって不安定になる可能性があります。
不足(赤色などで表示) 信号が弱すぎて、正常に視聴できない状態です(E201、E202が表示されやすい)。

※上記はあくまでアンテナレベルの目安を示す一例です。実際の表記はテレビのメーカーやモデルによって異なります。

この数値がメーカーの推奨値を大幅に下回っている場合、アンテナの向きのズレや故障、配線部の機器のトラブルなどが考えられます。これらの原因により、テレビまで十分なレベルの電波が届かなくなっている可能性があります。
アンテナレベル画面の詳しい確認方法は、お使いのテレビの取扱説明書をご覧ください。

チェック3:悪天候など一時的な受信障害ではないか?

BS放送で使われる電波(12GHz帯)は、大雨や大雪の影響を受けやすい性質があります。
もしテレビの映りが悪いのが、ちょうど激しい雨や大雪などで天候が荒れているときであれば、それは「降雨減衰」や「降雪減衰」と呼ばれる一時的な現象の可能性があります。
具体的には、降り注ぐ大粒の雨や雪が無数の障害物となり、空中で波長が短く直進的な12GHz帯を吸収し、乱反射させることで、アンテナで受信できる電波レベルを低下させている状態になります。

この場合、アンテナの故障ではなく、天候が回復すれば自然と映りも元に戻ります。
慌てて業者を呼ぶ前に、少し時間をおいて様子を見ることも大切です。
また一般のご家庭においては、45型よりやや大型でより多くの電波をキャッチできるBSアンテナを採用することで、降雨・降雪減衰の対策になります。

チェック4:テレビの再起動を試してみる

テレビ画面が正常に映らないほか、リモコンの操作通りに動かないなど、テレビ本体の動作がおかしい場合は、テレビ本体の不具合が考えられます。
現在はテレビも多機能化しており、パソコンやスマートフォン同様、内部基盤やプログラムによって制御される精密機器になっています。そのため、基盤などの一時的な不具合により、テレビそのものが動作不良を起こすこともあります。
そのような場合の、基本的かつ適切な対処法が、テレビ本体をリセットする「再起動」になります。
これはテレビの一時的なシステムエラーの場合に、通電を断つことでテレビ内部を初期化させる作業です。

一般的なテレビの再起動は、以下の手順で行います。

  1. リモコンではなくテレビ本体にある主電源を切ります。
  2. 本体の電源プラグをコンセントから抜きます。
  3. そのまま数分ほど放置します。
  4. あらためて、電源プラグをコンセントにしっかり差し込みます。
  5. テレビ本体の主電源を入れて、症状が改善したか確認します。

テレビの内部基盤などの一時的な不具合であれば、この手順で改善される可能性が高くなります。またテレビのメーカーやモデルによっては、スイッチの長押しなど独自のリセット方法を採用している場合もあります。
念のためにテレビ本体の取扱説明書や、メーカー公式サイトなどもご確認ください。

BSアンテナの寿命はズバリ約10年!寿命を左右する3つの要因

上記のセルフチェックを試しても改善しない場合、いよいよBSアンテナ本体の寿命で受信できない状態が考えられます。
ここでは、BS/CSアンテナの平均的な寿命と、その寿命を左右する要因について詳しく解説します。

平均寿命は10〜15年が目安

一般的に、BSアンテナの寿命は約10年から15年とされています。
これは、常に屋外の厳しい環境にさらされていることに加え、BS/CSアンテナは特にミリ単位の角度調整が必要になること、また電波を受信・変換する「コンバーター」という電子部品を内蔵しているなどの要因が挙げられます。

以下、BS/CSアンテナと地デジアンテナの比較について一覧でご紹介します。

アンテナの種類 平均寿命の目安 主な特徴
BS/CSアンテナ 約10年〜15年 屋外設置が基本。電子部品(コンバーター)を内蔵し、経年劣化しやすい。
地デジアンテナ 約15年〜20年 機種によっては屋根裏など屋内設置も可能。比較的構造がシンプル。

※上記は各アンテナの主な特徴です。

現在の地デジアンテナ(UHFアンテナ)は、基本的には空間を伝わる地デジ電波(UHF)をキャッチしてケーブルに送るだけのシンプルな構造であるため、ブースターなどを内蔵したモデルを除き、基本的に電源は必要としません。

また寿命に関しては、魚の骨のような古典的モデルで受信性能が高い八木式アンテナは、その形状が弱点となり、平均的な寿命は十数年程度になります。
一方で進化系モデルである平面状のデザインアンテナ、ポール状のユニコーンアンテナは、カバーが施された独自の形状から、寿命は15年から20年以上と長期化します。

もちろん、これらのアンテナ寿命(耐用年数)はあくまで目安であり、次に紹介するような環境や品質によっても大きく変動します。

【要因1】設置場所と環境(沿岸部の塩害、豪雪地帯、台風)

テレビアンテナの寿命にもっとも大きな影響を与えるのが、設置されている環境です。
以下のような環境では、アンテナの劣化が通常より早く進む傾向があります。

  • 沿岸部:潮風に含まれる塩分が、金属部品のサビや腐食を促進します(塩害)。
  • 豪雪地帯:アンテナに積もる雪の重みで、本体や取付金具に負担がかかります。また雪がアンテナに付着する事での凍結やサビ、角度の狂いなどの影響も考えられます。
  • 台風が多い地域:強風によってアンテナの向きがズレたり、風圧や飛来物で損傷したりするリスクが高くなります。特にBS/CSアンテナ(パラボラアンテナ)は風圧を受けやすい形状のため、台風には注意が必要です。

お住まいの地域がこれらの条件に当てはまる場合は、テレビアンテナは10年を待たずに点検や交換が必要になることもあります。

【要因2】アンテナ本体・部品・ケーブルの品質

アンテナ本体だけでなく、アンテナを固定する金具や、信号を送る同軸ケーブルといった周辺機器の品質も寿命に大きく関わります。
特に周波数帯の高い電波を送信するBSアンテナの配線部には、耐候性の高い素材で作られた製品や、サビに強い加工が施された金具を使用することで、アンテナシステム全体の耐久性を高めることができます。

設置時にコストを抑えるために安価な機材や部品を使用すると、数年でケーブルが劣化したり、金具が錆びてしまったりと、結果的に寿命を縮めてしまう可能性がありますので注意が必要です。

原因はアンテナ本体だけじゃない!BSが映らないときの周辺機器トラブル

衛星放送のテレビ画面が映らない原因は、BSアンテナ本体の寿命だけとは限りません。
アンテナとテレビの間には、信号を正常に届けるための重要な周辺機器が存在します。
これらの機器が故障している可能性も視野に入れておいてください。

以下、その具体例を解説していきます。

「コンバーター」の故障:アンテナの心臓部の寿命

コンバーターは、アンテナのお皿の下部から伸びた、金属製のアームの先に固定されている部品です。
ディッシュに反射された12GHz帯の電波を受信し、ケーブルで送信できるMHz帯の電波に変換する、まさにアンテナの心臓部と言えます。

そしてコンバーターは電子部品であるため、長年の使用による経年劣化によって故障することがあります。
このコンバーターが機能しないと、ディッシュで電波をキャッチしても、ケーブルに電波を送ることができなくなり、当然ながら衛星放送は映らなくなります。この場合は、テレビ画面に「E202」のエラーコードが表示されることが多くなります。

コンバーターが故障した場合、集合住宅用の大型BSアンテナであれば、コンバーターのみを交換することも可能です。
ただ家庭用の45型モデルの場合、コンバーターだけを交換する場合と、アンテナごと交換するコストに差がないため、コンバーターが故障した場合はBSアンテナ全体の交換となるのが一般的です。

「ブースター(増幅器)」の故障:電波を強める機器の寿命

ご自宅に複数のテレビが設置されている、地デジ放送の電波レベルが低い、またアンテナからテレビまでの距離が長かったりする場合、アンテナ直ぐ近くの配線部に「ブースター」という機器が設置されていることがあります。
ブースターは、アンテナが受信した映像信号(電波レベル)を増幅し、各部屋にあるすべてのテレビまで、安定したレベルの電波を届ける役割を担っています。

このブースターも電子機器であり、寿命は約10年とされています。
ブースターが故障すると、映像信号の増幅ができなくなるため、結果として全室のテレビで映りが悪くなる、まったく映らなくなるなどの問題が生じやすくなります。

BSアンテナの交換、自分でできる?業者に頼むべき?判断基準を解説

BSアンテナの交換が必要となったとき、中には「工事費用を抑えるために自分で作業できないか?」と考える方もいらっしゃるでしょう。
しかし、アンテナ交換には専門的な知識と技術、そして何より安全への配慮が不可欠です。
ここでは、DIYと専門業者への依頼、それぞれのメリット・デメリットを比較し、判断基準を解説します。

まずは、以下でDIY交換と業者に依頼しての交換を、一覧で比較してみます。

項目 DIY(自分で交換) 専門業者に依頼
費用 ◎ 安い(本体代+工具代のみ) △ 高い(本体代+工事費など)
安全性 × 危険(高所作業での転落リスク) ◎ 安全(プロが安全対策をして作業)
確実性 △ 不確実(方向調整が難しく、映らない可能性) ◎ 確実(専用測定器で最適なレベルに調整)
時間・手間 × かかる(工具準備、作業、後片付け) ◎ 早い(数時間で完了)
保証 × なし(自己責任) ◎ あり(工事後の保証が付く場合が多い)

※上記は主なポイントの比較になります。

以下、それぞれの交換方法について、詳しく解説していきます。

DIYで交換する場合:費用とリスクを天秤にかける

DIYでアンテナ設置、交換などを行う場合の最大のメリットは、工事費がかからないため費用を大幅に抑えられる点です。
しかし、それ以上に大きなリスクが伴うことを理解しておく必要があります。

特に屋根の上など高所での作業は、転落事故の危険が常に伴います。
また、BSアンテナは静止衛星に向けて、上下、左右ともミリ単位での精密な角度調整が必要となります。
したがって、専用の測定器やアンテナレベルチェッカーを使わず、テレビのアンテナ画面から最適な受信レベルに設定するのは非常な手間がかかります。
ベランダの手すりなど、手が届く範囲にBSアンテナを設置、交換する場合など、作業の安全が確保できるケースを除いて、安易なDIY作業は推奨できません。

専門業者に依頼する場合:費用はかかるが安全・確実

アンテナ工事の専門業者に依頼すると費用はかかりますが、それを上回る「安全」と「確実性」という大きなメリットが得られます。
プロの作業員は安全対策を徹底しており、高所作業も安心して任せられます。また万が一の家屋の破損にも、損害保険を用意しているため安心です。

また、専用のレベルチェッカーを使い、電波をもっとも効率よく受信できるベストな位置と角度にアンテナを設置してくれます。
作業後の保証が付いている業者も多く、万が一後から不具合が出た場合でも安心です。

優良なアンテナ工事業者では、アンテナなどの機材を大手メーカーから直接大量仕入れすることで大幅値引きを実現するなどの工夫で、高品質アンテナセットの工事を低価格で引き受けてくれることも多く、DIYに比べて価格的にも割高感は少ないこともあります。
最終的に、早く確実に問題を解決し、ストレスなくテレビ放送を楽しみたいのであれば、専門業者への依頼がもっとも賢明な選択と言えるでしょう。

気になる交換費用はいくら?BSアンテナ工事の料金相場を徹底解説

BSアンテナの交換を専門業者に依頼すると決めたら、一般の方が次に気になるポイントは、やはり費用面でしょう。
BSアンテナの交換工事にかかる費用は、アンテナの種類や設置場所、工事内容によって変動します。
事前に費用の内訳と相場を知っておくことで、安心して業者に相談できます。

アンテナ交換工事の費用内訳と総額の相場

アンテナ交換工事の見積もりには、通常、以下のような項目が含まれます。
総額としては、33,000円から64,000円程度が一般的な相場となります。

作業内容 費用相場の目安 備考
BS/CSアンテナ本体 7,000円 〜 15,000円 高耐風モデルなどの付加性能、付属品などで価格が変わります。
基本工事費 15,000円 〜 25,000円 取付作業、配線接続、方向調整などが含まれます。
高所作業費 5,000円 〜 2階の屋根以上など、はしごや特別な足場が必要な場合に加算されます。
古いアンテナの撤去・処分費 5,000円 〜 10,000円 不要になった古いアンテナを撤去・処分する費用です。
出張費 3,000円 〜 業者の拠点から現場までの距離に応じて発生します。無料の業者もあります。
ブースター設置費 15,000円 〜 新たにブースターを設置、または交換する場合に必要です。

※上記は一般的な各工事費用の目安です。

【豆知識】これからのアンテナ交換なら4K8K対応を検討しよう

もし、お住まいのBSアンテナが2018年以前に設置されたもので、これからBSアンテナを交換するのであれば、「4K8K対応アンテナ」への交換を強くおすすめします。
2018年から本格的に始まった新4K8K衛星放送では、前述の通り多くのチャンネルで、従来の2K衛星放送とは異なる電波(左旋円偏波)を使用しています。
そして従来の右旋と、新しい左旋の双方を受信するためには、専用の2K4K8K(右旋左旋)対応BS/CSアンテナが必要なのです。(2018年以前のBS/CSアンテナは、右旋のみに対応する2K対応アンテナになります)

この2K4K8K対応のBS/CSアンテナには、「4K8K」の表記や「SHマーク(スーパーハイビジョン受信マーク)」という認証マークが付いています。
また左旋の電波はコンバーターで変換された後、従来の右旋より高い周波数帯になるため、アンテナからテレビまでを結ぶ配線部のブースターや分配器、壁のテレビ端子(ユニット)、アンテナケーブルなども4K8K対応品に交換する必要があります。
これら配線部の4K8K対応機器には、やはり「4K8K(3224MHz)対応」の表記や、機器によって「SHマーク」「HSマーク(ハイシールドマーク)」が付与されています。

お住まいのBS/CSアンテナだけでなく、配線部のケーブルや機器など、すべての機器が4K8Kに対応していないと、すべての4K8Kチャンネルを視聴できない場合があるので注意が必要です。
ただ近年、民間放送の4K撤退や、それに伴う右旋・左旋のチャンネル再編が行われたため、2026年現在、左旋で放送されている衛星放送のチャンネルは、BS放送「NHK BS8K」の1チャンネルのみになっています。
これ以外のすべての4Kチャンネルは、従来の2K(右旋)対応アンテナや配線部の機材でも、問題なく受信、視聴できます。

もっとも今後、左旋放送に新しいチャンネルが追加される可能性もあるため、せっかくBSアンテナを交換するのであれば、将来を見据えてあんてな本体か配線部のシステム全体を4K8K対応にアップグレードすることもご検討ください。
このような工事は一度にまとめて行うことで、作業の手数をまとめることができ、総額では割安になるためお得と言えます。

まとめ:BSアンテナの不調を感じたら、まずはセルフチェックから始めよう

今回の記事では、BSアンテナ(BS/CSアンテナ)の寿命と、衛星放送などテレビの映りが悪くなったときの主な原因や対処法について詳しく解説しました。
最後に、この記事の重要なポイントを振り返りましょう。

  • BSアンテナの寿命のサインは「映像の乱れ」「エラーコード」「見た目の劣化」。
  • 交換を考える前に、まずは「配線」「受信レベル」「天候」をセルフチェック。
  • BSアンテナの平均寿命は約10年〜15年。設置環境によって大きく左右される。
  • 原因はアンテナ本体だけでなく、ブースターなど周辺機器の故障も考えられる。
  • 安全と確実性を考えるなら、交換はDIYではなく専門業者への依頼がおすすめ。
  • 交換費用は総額で3万円台から6万円台が相場。4K8K対応も検討しよう。

衛星放送をはじめ、テレビの映りが悪いと感じたら、まずはあわてずにこの記事で紹介したセルフチェックを試してみてください。
それでも改善しない場合や、ご自身での確認が難しい、あるいは現場の状況から危険だと思われた場合は、迷わず信頼できるアンテナ工事の専門業者にご相談ください。
その際は、1社だけでなく複数の業者から相見積もりを取り、料金やサービス内容を比較検討することが、納得のいく工事を行うための秘訣です。

本記事にもご協力いただいた「あさひアンテナ」では、アンテナ各種工事にともなう電波調査、見積もりは完全無料で、相見積もり即日工事にも対応しています。
またアンテナ取り付け工事は国内一流メーカー製のアンテナ本体や部材をセットにした低価格の工事費用でご提供しています。
修理や交換含む工事はすべて自社スタッフによる完全自社施工のため、高品質の施工を適正価格で行うことが可能です。
そして工事の完了後には、業界最長クラスである「10年」の長期保証もご用意されているため、施工後も末永くご安心いただけます。

寿命による各種アンテナの交換や修理、新規取付など、アンテナ工事をご依頼になる際には、相見積もりの一社を含めて、まずは「あさひアンテナ」のフリーダイヤルへのお電話、またはメールフォームやLINEアカウントまで、お気軽にご相談になることを、本記事の筆者からもおすすめいたします。

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アンテナ本体 型番
  • デザインアンテナ

    デザインアンテナUAH201
    型番:UAH201(最新モデル)
    (同軸ケーブル:白か黒の2色のうち、おすすめは外壁になじむ色)

    工事費込み 25,000円(27,500円税込)

    カラーバリエーションはオフホワイトライトブラウンスーパーブラックブラックブラウンの4色から現場で選択することが可能です。同じUHF20素子相当のデザインアンテナを比較した場合、業界トップクラスの受信性能、高利得を誇る大手DXアンテナ社製。本体の厚みはわずか119mm、サイズは高さ590mm×幅220mmで業界最小クラス。コンパクトサイズのため狭い屋根裏や天井裏などへの取り付けも最適。壁面に取り付けの場合は、極細のビスを6箇所打ち込んで金具を取り付け、金具にガチャンと本体をはめ込みボルトを締めるだけの簡単施工が可能なため建物へのダメージを極力軽減できます。ブースターが必要な場合はUAH201の背面にスッキリ取り付けられる構造になっており、表にブースターが露出しないので外観もキレイに保てます(弊社では電波状況が悪くない限り、なるべくブースターも屋内の、分配器の近くに隠してしております)。修理の場合、ブースター内蔵タイプのデザインアンテナとは異なり、ブースターだけの交換をできるメリットがあります。太陽光発電システムや片流れ屋根で屋根上に屋根馬を立てられず昔ながらの八木アンテナを設置できない住宅にも最適。耐風速(破戒風速)50m/sですが、屋内や外壁など、強風の影響を受けにくい取り付け位置と形状をしているため、災害にも強いアンテナとなっております。当店人気ナンバー1の地デジアンテナでございます。

  • 八木式アンテナ

    八木式アンテナUA20
    型番:UA20(最新モデル)
    工事費込み 22,000円(24,200円税込)

    その昔、八木秀次博士が発明した形状(魚の骨のような形状)からマイナーチェンジを繰り返し洗練されたフォルムとなり、中・弱電界エリアにも対応可能な安心のDXアンテナ社製。UHF20素子アンテナの性能で、吹きさらしで障害物の少ない屋根上に設置することが多いため利得が高くなっております。万が一、壁面や屋内でデザインアンテナを取り付けられない物件 にも最適。従来の鉄製の太いワイヤーとは異なり、ステンレス製の丈夫で錆びにくいワイヤー(支線)を採用。アンテナマストから屋根の四隅に向けて4本の支線を張り巡らせ、さらに張り巡らせた支線の途中からも屋根馬に向けて4本の支線をバランスよく張り、合計8本の支線で頑丈に設置しております。サイズは51.8cm×34cm×101.4cmとなっており、VHF(アナログアンテナ)と比較して、大幅なサイズダウンと軽量化がなされています。しかも耐風速(破壊風速)50m/s。地デジ放送が始まる前の時代より、屋根上に設置するアンテナは災害に強くなっていると言えるでしょう。当店で人気ナンバー2の地デジアンテナでございます。

  • 2K4K8K対応 BS/CS110度アンテナ

    2K4K8K対応BS/CS110度アンテナ
    型番:BC45AS(最新モデル)
    工事費込み 18,000円(19,800円税込)

    2018年12月1日以降、実用放送開始予定の4K8K衛星放送(NHKのみ4K&8Kを同時配信)に備えてオールマイティーなDXアンテナ社製のBC453をBS放送、CS放送をご覧になりたいすべての方へ提供しております(大規模な集合住宅は例外)。従来の2K専用BS/CS110 度アンテナと同じでサイズで円盤の直径は45センチ。そうでありながら、電送周波数の帯域が広いため、従来のフルハイビジョン(2K放送・約200万画素)からスーパーハイビジョン(4K放送・約800万画素/8K放送・約3,300万画素)まで受信可能です。「大は小を兼ねる」と言えます。2020年のオリンピックに向けて4K8Kの実用放送がますます拡充されるということが総務省より発表され、各メーカーの4K8Kテレビは増産がはじまり、その価格も落ち着いてきました。そのような状況のなか、あさひアンテナにも2K4K8K対応BS/CS110度アンテナの問合せが数多く寄せられております。最新式のアンテナでも、大量仕入れでコストをおさえて仕入れておりますので、低価格を実現できました。