BS放送、CS放送の衛星放送が映らないアンテナトラブルの原因とその対処法について、ご自宅でも可能な方法をFAQで徹底解説

2023年02月14日

衛星放送のBS放送、CS放送を視聴していて、テレビ画面に「e201」などのエラーコードが表示されてテレビ放送が映らなくなったなど、アンテナの受信トラブルその他で視聴できなくなった場合について、その原因を確認する設定の方法や、解決するための対処法を解説、ご紹介いたします。

現在では「BSデジタル放送」「CSデジタル放送」として知られる衛星放送は、日本国内では、ご自宅にBS/CSアンテナ(パラボラアンテナ)を設置すれば、ご自宅のBS/CSチューナーを内蔵したテレビ、レコーダーなどの受信機器でご視聴になれます。
現在では販売されているほとんどのテレビ機器にBS/CSチューナーが内蔵されていることもあり、2023年(令和5年)現在、一般世帯での衛星放送の普及率は、7割を超えているといわれています。いまや地デジ(地上波デジタル放送)では観られないBS放送のオリジナルコンテンツや、CS放送のお好みのチャンネルが、日常生活に欠かせないという方もおられるでしょう。

しかし、地上の中継局(電波塔)から送信される地デジ電波を、地デジアンテナで受信する地上波放送の地デジ放送とちがい、宇宙空間に位置する人工衛星から地上にめがけて電波を送信している衛星放送では、専用のBS/CSアンテナが必要なこともあり、地デジ放送とは異なるさまざまなトラブルが生じることもございます。
受信トラブルなどで急にBS放送、CS放送の画面が乱れる、また画面にエラーコードが表示されて衛星放送が映らなくなるといった事態になると、ご不便を感じられる方も多いことでしょう。

そこで当コラムでは、現在の主な衛星放送であるBS放送、CS放送の基礎知識と、それに基づいた、BS、CSの衛星放送で起こり得る受信トラブルの原因。そしてその対処法をご説明いたします。
ご自宅で急に衛星放送が正しく映らなくなった場合に、当コラムをお読みいただくことで、その原因を特定しやすくなると存じます。
ご自宅でのBS/CS受信トラブルへの対処、またアンテナ工事の専門業者への的確な修理依頼を行える一助になれれば幸いです。

衛星放送(BS/CS放送)の基礎知識

まずは衛星放送の基礎知識と、BS放送、CS放送など、衛星放送の種類についてご説明いたします。
衛星放送は、宇宙空間、赤道上空およそ36,000キロの地点に位置し、地球の自転に合わせて周回軌道を回り続けることで、地球のほぼ半球側を常に捕捉し続ける人工衛星「静止衛星」から、地上へと放送用の電波を送信するテレビ放送です。
このような放送形式であるため、地上にある中継局から電波を送信する地上波放送の地上デジタル放送(地デジ)と違って、高周波の電波を送信するため直進力が強く、広範囲へと効率的に大容量の情報を送信することができます。また地球上の建築物や地形、災害などに影響されず、どのような事態でも安定した電波の受信が可能となります。
半面、衛星放送の電波は、大雨や降雪の際には電波が乱れ、受信が難しくなる。また衛星からアンテナまでの間が建物や山地などの障害物で遮断されている場合も、受信が困難となります。これらの点について詳しくは後述いたします。
なお2023年現在における日本の衛星放送には「BSデジタル放送」「CSデジタル放送」の2種類がございます。また2018年(平成30年)には、BS、CS放送にそれぞれ4K、8K対応のチャンネルが追加される形で「新4K8K衛星放送」もスタートしております。
以下、各衛星放送についてご説明いたします。
なお衛星放送の詳細については、以下のコラム記事でもご説明しております。
衛星放送(BS放送・CS放送)の「テレビ電波」基礎知識

BS放送(BSデジタル放送

BS放送は「放送衛星」を用いた衛星放送です。現在の日本のBS放送では、東経110度に位置する放送衛星(BSAT-2a)が使用されております。実質的なBS放送のはじまりは、1987年(昭和62年)の「NHK-BS1」が24時間放送を開始したことです。また1991年(平成3年)には、BS放送における民間放送で、有料チャンネルである「WOWOW」も放送を開始しております。
当初はアナログ放送であったBS放送も、2000年(平成12年)にデジタル放送を開始し、2Kハイビジョン(FHD)放送をはじめ、今日の地デジ放送と同じ機能を持つ「BSデジタル放送」がスタートしています。現在ではNHK、各広域民放の無料チャンネルの他、多くの悠長チャンネルも存在します。また「新4K8K衛星放送」として、複数の4K、8Kチャンネルも存在します。
なおBS放送を視聴するためには、BS/CSアンテナとBS対応チューナーが必要ですが、現在ではほとんどのテレビ、レコーダーなどの受信機器に、BS/CS対応チューナーが内蔵されております。

CS放送(CSデジタル放送

CS放送は「通信衛星」を使用した衛星放送です。元は企業、事業者向けのサービスでしたが、1989年(平成元年)の放送法改正により、一般家庭向けの放送サービスを提供できるようになりました。以降、さまざまな放送サービスの変遷を得て、現在では「スカパー!」サービスにほぼ統一されております。
現在のCS放送には、東経110度に位置する通信衛星(N-SAT-110)を利用した110度CS「スカパー!」と、東経124度/128度の通信衛星(JCSAT-4A、JCSAT-3A)を利用した124度/128度CS「スカパー!プレミアムサービス」がございますが、一般的には110度CSが多く利用されております。
CS放送は民間企業によるサービスであるため、大半が有料チャンネルになっておりますが、さまざまなジャンルの多チャンネルが特徴で、視聴者はお好みのチャンネルを選択して契約することで視聴できるのが魅力になっております。
110度CSであれば、BS放送の放送衛星の位置と同じであるため、一台のBS/110度CSアンテナでどちらも受信できる他、現在の大半のテレビ機器などにも、BS/110度CS対応のチューナーが内蔵されております。
なお124度/128度CSを受信するためには、専用のアンテナおよびチューナーが必要となります。この点については後述いたします。

衛星放送用のアンテナの種類と特徴

BS放送、CS放送の衛星放送を受信するためのアンテナは、お椀のような形状のディッシュと、アームによってその中央部に固定された、電波を集めるコンバーターから成りたつパラボラアンテナです。
前述のように、BS放送、110度CS放送であれば、一台のBS/CSアンテナ(BS/110度CSアンテナ)で受信できます。基本的にBS/CSアンテナの基本的な構造はメーカー、モデルを問わずどれも同じになります。バリエーションとしては、大きいほど受診性能が向上するディッシュサイズの違い。カラーバリエーション、高耐風モデルなどがございます。
なおBS/CSアンテナは、人工衛星が位置する東経110度などの方向へ正確に向ける必要があり、ミリ単位の角度のズレが生じても、受信性能が低下して受信不良などが生じることもございます。
衛星放送用BS/CSアンテナの詳細は、以下のコラムでもご説明しております。
BS/CSアンテナ(衛星放送用アンテナ)の基礎知識

その他、受信できる電波の種類によるアンテナの違いは、以下の通りです。

4K8K対応BS/110度CSアンテナ

これは2023年現在のBS/CSアンテナになります。2018年にスタートした新4K8K衛星放送は、チャンネルの追加に当たって従来の衛星放送の電波(右旋)では周波数帯が不足したため、一部チャンネルを除いて新しく左旋の電波を導入しました。
そのためアンテナ側でも、新4K8K衛星放送を受信するため、4K8K対応型として左旋の電波に対応できるモデルを用意する必要があったのです。2023年現在では大半のBS/CSアンテナが4K8K対応型で、価格はディッシュサイズや付加機能、付属品などによっても変わってきますが、おおむね5,000円から12,000円程度です。
ただ新4K8K衛星放送を視聴するためには、アンテナ以外にも4K、8Kテレビが必要な他、ブースターや分配器など配線部の機器も4K8K対応型にする必要がございます。

2K対応BS/CSアンテナ

こちらは新4K8K衛星放送がスタートする2018年以前に主に使用されていたBS/CSアンテナで、上記のように右旋の電波しか受信できません。そのため新4K8K衛星放送は、右旋の電波を使うBSのNHK、広域民放のチャンネル以外は受信できませんが、それ以外は現在の4K8K対応BS/CSアンテナと大きな違いはございません。
2023年現在では、4K8K対応型への世代交代が進んでいるため、このタイプのBS/CSアンテナはあまり見られなくなっております。

124度128度CS(プレミアムサービス)用アンテナ/マルチアンテナ

前述した124度/128度CS「スカパー!プレミアムサービス」は、使用する人工衛星の方向が異なるため、BS/110度CSアンテナでは受信できず、専用のパラボラアンテナを別途、設置する必要がございます。またBS/110度CSを含めすべての衛星放送を受信できるマルチアンテナも存在しますが、複数の人工衛星からの電波を受信するため、角度の調整が厳しくなります。

衛星放送(BS放送、CS放送)で考えられる受信トラブル

現在のBS放送、CS放送で起こり得る主な受信トラブルの症状は、以下の2通りになります。

・1:衛星放送のテレビ画面にブロックノイズ、フリーズなどの画面の乱れが生じる。
ブロックノイズとは、デジタル放送の画面に四角いモザイク状の乱れが生じることを言います。フリーズとは、テレビ放送の画面が静止したまま固まってしまうことです。固まったまま画面が動かないこともあれば、突然、動くようになってまた静止するといった症状もございます。ブロックノイズとフリーズが併発することもございます。
これら画面の乱れの主な原因は、主にBS/CSアンテナで十分な衛星放送の電波が受信できていない。テレビなど機器に十分な電波が届いていないなど、電波レベルの不足が考えられます。
電波レベルが悪化する主な原因としては、BS/CSアンテナ本体の不調や角度のズレ、障害物や悪天候などにより受信できる電波レベル自体が低下している。アンテナからテレビなど機器までを接続するケーブルやブースター、分配器などの機器。また接続部などの不調が考えられます。
他にもテレビなど受信機器本体の不調や、B-CASカードの不調の可能性もございます。B-CASカードの不調の場合は、フリーズが発生するケースが多くなります。

・2:衛星放送が映らず、画面に各種のエラーコードが表示される。
BS、CSなど衛星放送のチャンネルに合わせてもテレビ放送が映らず、「E201」「E202」「E203」などのエラーコードが表示された場合は、さまざまな原因が考えられます。現在のテレビ機器ではエラーコードと同時に、コードの意味が表示されることが大半であるため、おおよその原因はご理解いただけると思います。
以下、衛星放送のトラブルで表示される主なエラーコードと、その意味、対処方法をご説明いたします。
エラーコード「E201」が表示されている場合は、衛星放送のテレビ電波レベルが低下していることを示します。主な原因は、気候や障害物による衛星電波の受信不良。またアンテナ本体やケーブルに設置される機器のトラブルなどが考えられます。
エラーコード「E202」の場合は、テレビに衛星放送の電波が届いていない状態です。主な原因は、テレビアンテナや機材の大きな故障。配線のどこかでケーブルの接続が外れている。テレビ本体やB-CASカードの故障などが考えられます。
エラーコード「E203」が表示されるのは、その衛星放送チャンネルが放送休止中である場合です。該当する放送局の放送時間やメンテナンス予定などをご確認ください。ただ放送局で放送中にもかかわらず「E203」が表示される場合は、上記「E201」「E202」に該当するトラブルである場合も考えられるためご注意ください。
エラーコード「E204」は、未配信チャンネル(放送が割り当てられていないチャンネル)を選んだ場合。「E205」は有料チャンネルなどで未契約のチャンネルを選んだ場合に表示されます。この場合は、衛星放送の無料チャンネルや契約しているチャンネルに合わせれば視聴できるはずです。契約しているチャンネルでこのコードが表示される場合は、クレジットカードの期限などで契約が解除されていないかをご確認ください。
エラーコード「E209」は、BS/CSアンテナのケーブルがショートしている場合に表示されます。この場合はアンテナ配線の確認が必要となってまいります。またBS/CSアンテナのコンバーター部へ供給する電源トラブルであるケースも考えられますので、BS/CSアンテナの電源設定を確認し直すのもひとつの方法です。
エラーコード「E101」「E102」「E103」は、すべてB-CASカードのトラブルと考えられます。具体的には「E101」はカードが読み取れない、「E102」は使用できないカードを使っている、「E103」は契約されていないカードを使用している。という意味になります。
いずれにせよカードの接触不良や故障などで発生しうるため、カードの接触部の汚れを落として正しく挿入し直す。カードを正常なものに交換するという対処が考えられます。

衛星放送(BS放送、CS放送)の受信トラブル時の簡単な対処方法

上記のような衛星放送の受信トラブルが発生した場合は、まず受信環境の変化が考えられます。
雨や雪などの悪天候による「降雨減衰」「降雪減衰」であれは、天候の回復により受信不良も改善します。またBS/CSアンテナを向けている方向に、高層建築が建設された。樹木が伸び、葉が茂った。または洗濯物が干されているなど障害物がないかもご確認ください。
周辺環境に問題がない場合は、BS/CSアンテナやケーブル、機器など不具合が考えられます。ご自宅のBS/CSアンテナがベランダなど、ご確認しやすい場所に設置されている場合は、アンテナ本体の角度がずれていないか、各部に破損などが生じていないか、ケーブルの接続部が緩んでいないかなどをご確認ください。
ご自宅での確認ではBS/CSアンテナなどの問題を見出せない、また屋根の上などご自宅での確認が難しい場合は、アンテナ工事の専門業者にメンテナンスをご依頼されることをおすすめいたします

衛星放送(BS放送、CS放送)の受信トラブルで考えられる原因とその対処法

ここからは、衛星放送の受信トラブルで考えられる、個々の原因と、それぞれの対処法についてご説明してゆきます。

悪天候による降雨・降雪減衰や地域による電波の弱さ

ここまでも何度かご説明した通り、衛星放送は降雨、降雪の際に電波状態が悪化し、受信不良が生じることもございます。
これは、人工衛星から送信される電波は、直進性の高い高周波で、電波の波長が雨粒や雪の大きさと大差なくなります。そして水には電波を吸収する性質があるため、豪雨や降雪の際には電波レベルの低下や乱反射が起こり、BS/CSアンテナで受信できる電波レベルが低下するのです。これを「降雨減退」「降雪減退」と呼び、衛星放送にはつきものの問題となります。
基本的に降雨、降雪による減衰は、天候の回復を待つしかございません。また放送によっては、画質、音質を下げることで、降雨や降雪下でも受信を可能とする「降雨対応放送」に切り替わることもございます。
またBS、CSの衛星放送は日本国内全域で受信できるテレビ放送になりますが、日本国内の北部、南端部、離島部などでは、赤道軌道上に位置する人工衛星からの距離が遠くなるため、やや電波レベルが低くなり、通常の45型(ディッシュ直径が45センチ)のBS/CSアンテナでは十分な受信レベルを得られないこともございます。
衛星放送の電波レベルが低いエリアや、降雨、降雪減衰への対策としては、50型、60型、75型など、一般住宅向けでやや大型のBS/CSアンテナを設置することが有効ですが、この場合は風雨に影響されやすくなるという問題も生じます。他にも、アンテナブースターを設置して電波レベルを増幅するといった対処方法もございます。

衛星放送の受信環境の変化

これも前述のように、BS/CSアンテナは放送・通信衛星の方向へ正確に向ける必要があり、アンテナを向けた衛星の方向に建物や山などの障害物があると電波を受信できなくなります。
これまでは正常に受信できていた衛星放送が急に映らなくなった場合は、受信環境の変化が考えられます。BS/CSアンテナを向けた方向に高層マンションなどの建築物が建てられた他、衛星放送の場合は、樹木がアンテナの前に伸びた、葉が生い茂った。さらには多くの洗濯物が干されたなどの場合でも、電波が遮断されてしまうことがございます。
そのためBS/CSアンテナの設置時には、現在、アンテナを向ける方向に障害物がないかだけでなく、将来的な障害物の発生も予測して、アンテナ設置位置を決める必要がございます。
ちなみにBS/CSアンテナの設置位置と障害物の関係としては、アンテナの位置を起点とした障害物の高さより、アンテナと障害物の位置に1.5倍以上の距離があれば、障害物による受信不良の影響を受けなくなります。例えばアンテナより10メートル高い障害物が存在しても、その距離がアンテナから15メートル以上、離れていれば大きな問題はなくなります。

BS/CSアンテナの角度のズレなどの不具合

BS/CSアンテナ本体には大きな破損はなくとも、設置角度のズレなどの不具合で受信感度が大きく低下することもございます。
特に人工衛星から直進的に送られるテレビ電波を受信する、パラボラアンテナであるBS/CSアンテナは、衛星の方向、東経110度へと正確に向ける必要があり、ミリ単位の角度のズレでも受信感度が大きく減衰することがございます。
そのため激しい風雨やアンテナの経年劣化などで角度にズレが生じると、受信不良の原因となり、角度の再調整が必要となります。、
他にも冬場、アンテナ本体に雪が積もる、こびりつく。また風で飛ばされたゴミや落ち葉などが付着するといったことでも、ディッシュでの電波の反射や、コンバーターで電波を受け止める邪魔となり、受信不良の要因となることがございます。
またBS/CSアンテナは、衛星から送信される高周波数の電波を、コンバーターでテレビ電波に適した周波数へと変換するため、電源が必要となります。BS/CSアンテナの電源は、主にブースターの電源、またはテレビ、レコーダーなどのケーブル接続部から給電することになりますが、この電源設定のミスやトラブルで正しく給電されないことにより、受信不良が生じることもございます。
BS/CSアンテナの電源の詳細や、給電方法、設定などの詳細は、以下のコラム記事をご確認ください。
BS/CSアンテナには電源が必要? テレビから衛星放送用アンテナに電源設定を行う方法

BS/CSアンテナの劣化、故障

BS/CSアンテナは、屋根の上など、風雨を受けやすい屋外の高所に設置されるケースが多いこと。またパラボラアンテナの形状から風雨などに影響されやすい。さらに電源が必要などの問題から、長年の使用により経年劣化が進み、ある程度の年数が過ぎると寿命を迎えます。
BS/CSアンテナの寿命は10年程度といわれており、この年数を過ぎたアンテナは故障などトラブルの可能性が高まります。
設置から10年を過ぎたアンテナで、外見に破損などが見られる。またアンテナ角度のズレや受信不良が生じた場合は、一時的に修理をしたとしてもトラブルの再発が考えられるため、新しいBS/CSアンテナへの交換をおすすめいたします。
特に2018年以前に設置された2K対応のBS/CSアンテナでは、現在の「新4K8K衛星放送」の多くのチャンネルが視聴できません。これを機に4K8K対応型のBS/CSアンテナに交換されるのもひとつの選択肢だといえます。ただ新4K8K衛星放送をご視聴となるには、アンテナ本体の他に4K、8Kテレビをはじめ、ブースターや分配器も「3442MHz(4K8K)対応型」に交換する必要がございます。またケーブルが昔とタイプで細くて品質が低い場合も、交換が必要になる場合がございます。
他にも衛星放送の電波が弱いエリアなどでは、前述のように大型のBS/CSアンテナが有効です。またディッシュ部に風を通す多くのパンチングホールの設置。また各部の強化により耐風性能を高めた「BC453SG」などの高耐風アンテナを採用することで、風雨などによるトラブルや経年劣化を抑えることができます。
高耐風BS/CSアンテナ「BC453SG」に関しては、以下のコラム記事に詳細がございます。
台風対策に最適! 究極の高耐風BS110度CSアンテナ「BC453SG」(DXアンテナ)

B-CASカードの問題

前述のように、地デジ、衛星放送が受信できるテレビ、レコーダーなどのデジタル放送受信機器には「B-CASカード」が挿入されております。これはデジタル放送テレビ番組の著作権保護や、各種放送サービスのために利用されるICカードであり、このカードが挿入されていないテレビなどの機器では地デジ、衛星放送とも視聴できなくなります。
そしてB-CASカードが挿入されているテレビなどの機器でも、しっかり挿入されていない、またカードの接触不良や故障などにより、機器側でカードが認識できず、テレビ放送が受信できなくなることがございます。この点は「エラーコード」の項でもご説明いたしましたが、B-CASカードのトラブルでは「E101」「E102」「E103」などのコードが表示されますので、B-CASカードを一度外して、ICチップ部分の汚れを落としてしっかりと差し直す。またカード自体が破損している場合は正常なカードに交換する必要がございます。
B-CASカード本体の破損と思われる場合は「B-CAS公式サイト」から「再発行の申し込み」により、新しいカードを発行してもらえます。
再発行には一枚「2,160円(送料、税込み)」が必要です。また以前のB-CASカードは、新しいカードが届いた際に返却の必要があるため、処分せず保存しておいてください。
ちなみに近年の4K、8Kモデルのテレビ、レコーダーなどには、B-CASカードと同じ役割の「ACASチップ」が内蔵されているため、B-CASカードを使用するモデルは徐々に少なくなっております。
その他、B-CASカードについての詳細は、以下のコラム記事をご確認ください。
「B-CASカード」の基礎知識とテレビ画面のトラブル

ブースターのトラブル

アンテナブースターとは、テレビアンテナで受信できる地デジ、BS/CSなどの電波レベルが低い場合に、受信した電波を必要なレベルまで増幅する装置(増幅器)です。基本的に地デジ、衛星放送の電波レベルが弱い地域向けの機器ですが、近年では戸建て住宅に複数台のテレビが設置されることが多くなり、台数分の電波レベルを確保するために、ほとんどの場合は設置が必須となっている機器です。
ブースターは電波を増幅するための装置であるため、電源部も必要となります。ブースターには大きく分けて屋外用と屋内用があり、多くの場合は電波の増幅レベルが高い屋外用を設置します。
このブースターまたは電源部が故障することにより、必要なレベルまで電波が増幅されなくなると、テレビなど機器に届く電波レベルが低下するため、受信不良などの原因となります。また落雷の際にはブースターがショートすることもあり、この場合はいったんブースターの電源を落とし、再度、入れ直すなどの作業が必要となります。
またブースターには、UHF帯(地デジ)用と、UHF・BSCS(地デジ・衛星放送)用。さらに4K8K対応型があるため、地デジアンテナにBS/CSアンテナを追加した場合、またBS/CSアンテナを2K対応型から4K8K対応型に交換した場合、ブースターも対応する電波のモデルに交換する必要がございます。
ブースターについて、詳しくは以下のコラム記事をご確認ください。
テレビ放送の映りが悪い際にアンテナブースターの交換は必要?
テレビアンテナの「ブースター」徹底解説・前編(基礎知識編)
テレビアンテナの「ブースター」徹底解説・後編(機種選び・設置編)

分配器や分波器・混合器、ケーブルなどのトラブル

アンテナからブースターを経由したアンテナケーブルは「分配器」という装置に接続されます。これはケーブルで送られてきたテレビ電波を、複数のケーブルへと等分に分配し、各部屋のアンテナコンセントへと等分に分配するものです。
分配器には、分配数では2分配型から8分配型まで、7分配を除く分配数のモデルがあり、必要に応じて使い分けます。ただ分配器を通した個々の分配先の電波レベルは、例えば5分配器であれば約5分の1など、分配数の割り算の形になって電波レベルが弱くなります。
他にも分配器には、BS/CSアンテナへの給電方法によって使い分ける「全端子通電型」「一端子通電型」などのモデルの違いがございます。
他にも地デジとBS/CS双方のアンテナを設置している場合は、二台のアンテナから電波を送信するケーブルを一本にまとめる「混合器」という装置をアンテナの付近に設置します。ケーブルを一本化することで、それ以降の配線がシンプルになり、工事のコストやトラブルの危険性を軽減できます。この混合器を設置している場合は、テレビなど機器の前に「分波器」を設置して、再度、2本のケーブルに地デジとBS/CSの電波を分離し、テレビ側の地デジとBS/CSのチューナー端子に接続する必要がございます。
これら機器にも地デジ専用や、BS/CS、4K8K対応型などが存在します。また経年劣化などによりトラブルが生じ、正しく電波が送信されなくなる、外部からのノイズが混じるなどの要因で、衛星放送を含めテレビ画面に乱れが生じることもございます。
またこれらの機器を接続するケーブルも、長年の使用による劣化や断線などでトラブルが生じることもございます。またケーブル自体にもBS/CS対応、4K8K対応などの種類があるため、設置するアンテナに適したものを選ぶ必要がございます。
これらの機器、ケーブルについての詳細は、以下のコラム記事の情報をご確認ください。
ご自宅のすべてのテレビに電波を送る「分配器」とは? その種類と選び方を徹底解説!
アンテナ工事の「分配器」とは何?「分波器」「分岐器」との違い
「分配器」の設置・交換方法と注意点
テレビ放送や機器に合わせたアンテナケーブル(同軸ケーブル)の種類と選び方、徹底解説!

まとめ

衛星放送(BS放送、CS放送)の受信不良で考えられる主な原因、そしてその対処法な以上の通りになります。
ある程度はご自宅での対処によって改善も可能だと思われますが、作業が専門的になる場合、またアンテナ本体が屋根の上など高所に設置されている場合は、BS/CSアンテナの状態確認や調整に大変な危険が伴いますので、けっしてご自宅では行われず、当あさひアンテナをはじめ、アンテナ工事の専門業者にご依頼ください。

なお、当あさひアンテナでは、BS/110度CSアンテナ設置に関しては、国内一流メーカー「DXアンテナ」さんの最新標準モデル「BC45AS」であれば、アンテナ本体や基本部材の価格を含めて、15,000円(税込み)からの基本設置費用でご提供いたします。
また「DXアンテナ」さんの高耐風モデル「BC453SG」や、黒色のカラーモデル、集合住宅向けの90型以上を含む大型BS/CSアンテナの設置にも対応しております。また設置後の保証も、業界最長クラスの「10年保証」で、長期にわたる安心をご提供しております。

BS/CSアンテナの設置をはじめ、各種テレビアンテナ工事のご相談は、まずは当あさひアンテナのフリーダイヤル(0120-540-527)、またはメールフォームLINEアカウントまで、どのようなことでもお気軽にお問い合わせいただければ幸いに存じます。

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アンテナ本体 型番

  • デザインアンテナ

    型番:UAH201(最新モデル)
    (同軸ケーブル:白か黒の2色のうち、おすすめは外壁になじむ色)

    工事費込み 25,000円(27,500円税込)

    カラーバリエーションはオフホワイトライトブラウンスーパーブラックブラックブラウンの4色から現場で選択することが可能です。同じUHF20素子相当のデザインアンテナを比較した場合、業界トップクラスの受信性能、高利得を誇る大手DXアンテナ社製。本体の厚みはわずか119mm、サイズは高さ590mm×幅220mmで業界最小クラス。コンパクトサイズのため狭い屋根裏や天井裏などへの取り付けも最適。壁面に取り付けの場合は、極細のビスを6箇所打ち込んで金具を取り付け、金具にガチャンと本体をはめ込みボルトを締めるだけの簡単施工が可能なため建物へのダメージを極力軽減できます。ブースターが必要な場合はUAH201の背面にスッキリ取り付けられる構造になっており、表にブースターが露出しないので外観もキレイに保てます(弊社では電波状況が悪くない限り、なるべくブースターも屋内の、分配器の近くに隠してしております)。修理の場合、ブースター内蔵タイプのデザインアンテナとは異なり、ブースターだけの交換をできるメリットがあります。太陽光発電システムや片流れ屋根で屋根上に屋根馬を立てられず昔ながらの八木アンテナを設置できない住宅にも最適。耐風速(破戒風速)50m/sですが、屋内や外壁など、強風の影響を受けにくい取り付け位置と形状をしているため、災害にも強いアンテナとなっております。当店人気ナンバー1の地デジアンテナでございます。

  • 八木アンテナ

    型番:UA20(最新モデル)
    工事費込み 22,000円(24,200円税込)

    その昔、八木秀次博士が発明した形状(魚の骨のような形状)からマイナーチェンジを繰り返し洗練されたフォルムとなり、中・弱電界エリアにも対応可能な安心のDXアンテナ社製。UHF20素子アンテナの性能で、吹きさらしで障害物の少ない屋根上に設置することが多いため利得が高くなっております。万が一、壁面や屋内でデザインアンテナを取り付けられない物件 にも最適。従来の鉄製の太いワイヤーとは異なり、ステンレス製の丈夫で錆びにくいワイヤー(支線)を採用。アンテナマストから屋根の四隅に向けて4本の支線を張り巡らせ、さらに張り巡らせた支線の途中からも屋根馬に向けて4本の支線をバランスよく張り、合計8本の支線で頑丈に設置しております。サイズは51.8cm×34cm×101.4cmとなっており、VHF(アナログアンテナ)と比較して、大幅なサイズダウンと軽量化がなされています。しかも耐風速(破壊風速)50m/s。地デジ放送が始まる前の時代より、屋根上に設置するアンテナは災害に強くなっていると言えるでしょう。当店で人気ナンバー2の地デジアンテナでございます。

  • 2K4K8K対応 BS/CS110度アンテナ

    型番:BC45AS(最新モデル)
    工事費込み 18,000円(19,800円税込)

    2018年12月1日以降、実用放送開始予定の4K8K衛星放送(NHKのみ4K&8Kを同時配信)に備えてオールマイティーなDXアンテナ社製のBC453をBS放送、CS放送をご覧になりたいすべての方へ提供しております(大規模な集合住宅は例外)。従来の2K専用BS/CS110 度アンテナと同じでサイズで円盤の直径は45センチ。そうでありながら、電送周波数の帯域が広いため、従来のフルハイビジョン(2K放送・約200万画素)からスーパーハイビジョン(4K放送・約800万画素/8K放送・約3,300万画素)まで受信可能です。「大は小を兼ねる」と言えます。2020年のオリンピックに向けて4K8Kの実用放送がますます拡充されるということが総務省より発表され、各メーカーの4K8Kテレビは増産がはじまり、その価格も落ち着いてきました。そのような状況のなか、あさひアンテナにも2K4K8K対応BS/CS110度アンテナの問合せが数多く寄せられております。最新式のアンテナでも、大量仕入れでコストをおさえて仕入れておりますので、低価格を実現できました。