テレビアンテナ修理の依頼前に簡単に自分で調整できること

2023年01月06日

ご自宅のテレビで急にテレビ画面が映らなくなる、映像が乱れるといったトラブルが発生した場合には、アンテナトラブルを連想されるお客様が多くおられます。実際にあさひアンテナでも、日々、そのようなお見積りのお問い合わせを数多く受けております。
ただ実際にはアンテナトラブルというほどでもなく、ご自宅でも可能なごく簡単な対処で、問題が解決するケースも多くございます。

この記事では、テレビアンテナ業者に寄せられる、テレビ画面やアンテナのトラブルに関するお問い合わせの中でも、特に数が多い5つの症例について、実は単純なトラブルが原因であり、ご自宅での対処によって解決できるケースをご説明してまいります。
ご自宅で急なテレビ画面のトラブルなどが発生した場合、当コラムをご確認いただき、ご自宅での対処でトラブルを解決できれば、アンテナ業者に修理を依頼すると、素人でも解決できるような内容に費用もかかり、ご自宅に向かい入れてご対応なさるなどのお手数を省くことができます。
お客様がご自宅でテレビ画面などのトラブルを手早く解決されることにより、お忙しい中、テレビアンテナ業者へのご相談などで貴重なお時間をとられることなく、引き続いてテレビ放送をお楽しみいただければ、弊社としても幸いに存じます。

 

症例1:アンテナ本体が倒れているか傾いている

戸建住宅において多くの場合、地デジ、BS/CSアンテナは、屋根の上に立てられております。
テレビアンテナの耐用年数は、機種や設置位置、周辺環境などによっても異なってまいりますが、おおむね設置から10年から15年程度といわれております。風雨などの気候に強い機種や設置位置で、周辺の気候も穏やかなエリアでは、設置から20年以上が過ぎても安定した受信を続けられることもございますが、逆に屋根の上に設置された古い機種で、台風や積雪が多い、周辺が海沿いで潮風によりサビが進むなどの環境であれば、10年以下で寿命を迎える場合もございます。

いずれにせよ、通常のテレビアンテナは頑丈に設置されるため、一度や二度の台風や大雪などで倒壊することはございません。
ただ、長年、風雨などにさらされ続けると、徐々に経年劣化が進み、耐久力が失われてゆきます。そのため耐用年数がすぎてから長期間となるアンテナの場合は、激しい台風や大雪、地震などの際に、アンテナの角度がずれる、傾く。さらに最悪の場合は、屋根の上で倒れるといったケースも考えられます。

そのため、ご自宅に設置されているアンテナが屋根の上に立てられているタイプで、急にテレビ画面が映らなくなった、画面が乱れたなどの症状が発生した。また台風や大雪、地震など激しい自然災害が発生した場合は、状況が落ち着いたタイミングで、ご自宅のアンテナの状態を目視で確認してみてください。
そしてアンテナが倒れている場合はもちろん、傾いている、方向がずれていると思われる場合なども、決してご自分で対処しようとはなさらず、すぐにアンテナ工事の専門業者にご連絡の上、撤去や交換の依頼をなさってください。
特にアンテナが倒壊している場合は、やがて屋根から落下することで、大変な物損事故や人身事故を起こすリスクもございますので、早急な撤去が必要です。またご自身での撤去は、転落などで大変な危険が伴うため、決して行わないでください。

ベランダや壁面など、比較的、ご自宅でも手が届きやすい場所にアンテナが設置されている場合は、ご自宅での調整や修理が可能な場合もございますが、破損の度合いが激しければアンテナ本体の交換が必要となります。ご自宅では手に負えないことも多くなる他、屋根の上ほどではなくとも、転落や、アンテナ本体を落とす事故などの危険性もございます。
そのため、やはりアンテナ工事の専門業者にご依頼されることが、確実で安心だといえます。

なおBS/CSアンテナは、衛星放送用の人工衛星が位置する東経110度(南西方向)へと正確に向ける必要があり、ミリ単位のズレでも受信が困難になってまいります。ただ地デジアンテナに関しては、おおむね地デジ電波を送信する中継局(電波塔)の向きであれば問題はない上、エリアによっては複数の中継局からの地デジ電波が届くなど、電波状態に恵まれていることもございます。

そのため屋根の上でアンテナが倒れても、地デジ電波の受信には支障がなく、気づかれない場合もございます。そのためアンテナ倒壊の危険性については、意識的にご注意されて、気になった際にはアンテナの状態を確認されることをおすすめいたします。
アンテナの倒壊は、前述したような大変な事故はもちろん、屋根材に損傷を与える危険性などもございます。

 

症例2:台風や大雨の最中やその後、急にテレビ画面の調子が悪くなった

台風や大雨、大雪などの際には、地デジ、BS/CS放送とも、テレビ画面に乱れが生じることがございます。
これは地デジ、BS/CSとも、テレビ電波は気候に影響されやすいことが、理由のひとつです。
地デジ電波は、同じ場所でも一年の気候を通して多少の「㏈(デシベル)」数(電波強度を示す単位)の変動がある他、豪雨や豪雪などの際にも、電波が水分に吸収され、電波状態が悪化してまいります。そのため特に中電界地域から弱電界地域など、ご自宅で受信している地デジ電波のレベルが必要最低限に近い場合は、悪天候の際に地デジのテレビ画面が乱れることもございます。
BS/CS放送の場合は、宇宙空間の赤道軌道上に位置して、日本列島を捕捉し続けるBS放送、CS放送それぞれの人工衛星からテレビ電波が送信されている衛星放送であるため、降雪、降雨などの際には、衛星からの電波が乱反射を起こしてテレビ営巣が乱れることがございます。
ディッシュ部が45センチ型の一般的なBS/CSアンテナではなく、50センチ型、60センチ型などやや大型のモデルを使用することで、悪天候による画面の乱れを抑えることもできますが、大型のBS/CSアンテナは風雨に影響されやすくなる難点も生じてまいります。
基本的には、悪天候によるテレビ画面の乱れは、天候の回復を待てば解消いたします。

ただ、単純な悪天候による電波状態の悪化だけではなく、風雨などでアンテナがダメージを受け、前項のようにアンテナが倒れる、傾く、位置がずれるなどのトラブルが生じているケースも考えられます。
この場合は天候の回復後もテレビ画面に問題があるままになりますので、前項でご説明した通り、天候が落ち着き次第、アンテナの状態を確認して、トラブルが生じている場合は適切にご対処ください。
また目視ではアンテナに異常がないように見えても、実際には風雨の影響を受けて、地デジやBS/CSアンテナの位置が微妙にずれることで、受信不良が発生している可能性もございます。
その場合には、テレビの画面に下記のような「エラーコード」が表示されます。

・「E201」テレビに届いているアンテナレベルが低下しているときに表示されるエラーメッセージです。
・「E202」テレビアンテナが電波をまったく受信できていない場合に表示されるエラーメッセージです。
・「E203」テレビの放送局が放送休止になっている場合に表示されるエラーメッセージです。実際には放送休止ではないのに表示されている場合は、テレビ電波の状態に不具合が生じていると考えられます。

屋根の上など、ご自身での調整に危険が伴う場所にアンテナが設置されている場合は、安全のためアンテナ工事業者に修理、調整の依頼をする必要がございます。ただベランダなど手が届く場所にアンテナが設置されており、アンテナの位置調整だけで作業が完了する場合は、業者にご依頼になる前に、ご自宅でも復旧できる可能性がございます。
まずテレビをつけて、設定画面などから、地デジ、BS/CS放送の「アンテナレベル」画面に合わせます。アンテナレベル画面の出し方は、テレビの機種やメーカーによっても異なるため、わからない場合は付属のマニュアルやメーカーの公式サイトをご確認ください。
そしてそれぞれのアンテナレベルを確認しながら、地デジアンテナは近隣の地デジ中継局。BS/CSアンテナは人工衛星が位置する東経110度の方向に向けて、アンテナの位置を少しずつずらすことで調整してください。

地デジアンテナの調整に関しては、インターネット上の「一般社団法人放送サービス高度化推進協会(a-pab)」公式サイト内にある「放送エリアのめやす」ページにより、ご自宅の一帯に地デジ電波を送信している中継局の位置を確認できますので、アンテナの先端、八木式アンテナであれば、リフレクター側(棒状の本体の端で、矢印の先端のような部品がついている側)の反対側。デザインアンテナであれば平面の表側を、中継局の方向に向けてください。
地デジアンテナの場合は、そこまで正確に方向を調整しなくとも、安定した受信は可能です。ただ中継局の方向に高層建築などの障害物がある場合には、別方向からの電波を受信している場合もございますのでご注意ください。
BS/CSアンテナは、地上に電波を送信している人工衛星が位置する東経110度に、円盤状の面であるディッシュ部を正確に向ける必要があり、わずかなズレでも受信感度が大きく低下してしまいます。そのためミリ単位の調整が必要となるのでご注意ください。また東経110度は、日本各地ごとに、微妙に角度が違ってまいります。
いずれにせよアンテナの角度調整は、アンテナの角度を少しずらしてから、数秒待ってテレビ側のアンテナレベルが反映されるのを確認し、最適な角度を見出していくという緻密で手間のかかる作業になります。ご自分での調整が難しい場合には、業者に依頼してください。

 

症例3:テレビ放送がまったく映らない

テレビをつけても、テレビ放送がまったく映らない場合には、テレビ本体か、アンテナやその周辺機器のどこかにトラブルが発生している可能性が高くなります。各ケースの対処法をご説明いたしますので、テレビやアンテナの修理依頼をなさる前にお試しください。

テレビ本体に問題があるケース

・B-CASカードのトラブル。
「B-CASカード」とは、テレビなどデジタル放送(地デジ、BS/CS放送)機器の側面や背面などに差し込まれているICチップのカードです。テレビ放送の著作権保護のために使われる、テレビ放送をご視聴になるためのキーのようなカードです。
このB-CASカードが機器側で読み取れていないと、テレビ画面に下記のようなエラーコードが表示されます。

・「E100」B-CASカードが挿入されていない場合に表示されるエラーメッセージです。
・「E101」B-CASカードが読み取れないときに表示されるエラーメッセージです。
・「E102」B-CASカードがうまく認識されていないときに表示されるエラーメッセージです。

この場合は、いったんテレビの電源を切ってからB-CASカードを抜き、ICチップ部分を柔らかい布などで拭いた後、正しい方向にしっかり差し込んでください。なお、B-CASカードは文字が記載されている側をテレビの背面側にして、矢印の方向へ差し込む形で挿入します。
B-CASカードの状態が回復すると、テレビが映る可能性がございます。この対処をとってもテレビが映らず、ご自宅に他に視聴できるテレビなどがある場合は、そちらのB-CASカードを抜き、問題のあるテレビに挿入してください。
これで正常に映った場合は、元のB-CASカードが破損していると考えられます。B-CASカードの交換を申請してください。申請はB-CASカードのホームページから行えます。

・リモコンなどの操作を間違えている。
古いタイプのテレビのリモコンなどには、2011年(平成23年)に停波した「地上アナログ放送」のボタンがついています。現在そのボタンを押す。またBS/CSアンテナを設置していないご自宅で「BS」「CS」のボタンを押した場合などには、テレビ放送は映りません。
この場合は、ご自宅で視聴できる「地上デジタル」などのボタンを押し、視聴できるチャンネルを選択すれば映るようになります。

・テレビ本体が故障している。
テレビの電源を入れてもテレビ画面が映らず、設定画面や番組表の表示なども映らない、その他のトラブルが生じている場合は、テレビ本体の故障である可能性がございます。
ご自宅に他のテレビがある場合は、そちらのテレビの映りをご確認ください。そちらに問題がない場合は、映らないテレビの故障だと考えられます。一般的なテレビの耐用年数は10年程度で、それを過ぎると基盤の劣化などにより故障の可能性が出てまいります。この場合はテレビの修理や買い替えをご検討ください。
テレビ本体のトラブルの可能性については、以下のコラムもご確認ください。
テレビ本体の不具合・故障とその原因、症状別の対処法と修理費用

・テレビのリモコンに不具合がある。
リモコンを操作してもテレビが反応しない、誤作動を起こすなどの場合は、リモコンの不具合が考えられます。
リモコンの不具合の原因は電池の消耗やリモコンそのものの故障、ボタン部分の故障などの可能性がございます。まずはリモコンの電池を交換して、改善しないようでしたらリモコンの買い替えや修理が必要になります。
ご自宅に同メーカーの他のテレビやブルーレイレコーダーのリモコン。また多くのメーカーで使える汎用型リモコンがある場合は、そのリモコンを問題あるテレビで使用できるよう設定し、使えるかご確認されることで、元のリモコンに問題があるかどうかを判断できます。

・ケーブルが正しく接続されていない。
テレビが映らない理由で、ごく初歩的ながら意外と多いのが、テレビの電源コードが抜けているケースです。この場合は電源をコンセントに差し込んで、あらためて電源を入れてください。
電源コード以外にもテレビには、アンテナケーブル、ブルーレイレコーダーなどと接続するHDMIケーブルなど、さまざまなケーブルがあり、正しく接続されていないとテレビ画面が映らないことがございます。
テレビの電源ランプや画面表示はついているのに、テレビ番組が映らない場合は、各種ケーブルの接続先が正しいかご確認ください。
他にも、テレビがテレビアンテナから遠い部屋に設置されている。また室内のアンテナコンセントからテレビまで距離があり、長いアンテナケーブルで接続されている場合などには、この距離により電波の減衰(弱まり)が起こり、テレビ画面が映らないことも考えられます。
この場合は、テレビとアンテナ端子の距離を近づけ、電波を送信しやすい太めで短いケーブルに交換する。またテレビの前に室内用ブースターやラインブースターを設置して、電波を増幅するといった対処法がございます。

なお、テレビのアンテナケーブルに関しての詳細は、以下のコラムをご参照ください。

アンテナとテレビを結ぶアンテナケーブル、その種類と性能を徹底解説!

テレビアンテナや関係機器に問題があるケース

・アンテナ本体に問題がある。
前述のようにアンテナ本体の老朽化や風雨などの影響で、アンテナ本体が倒れる、傾く、角度がずれるなどの事態が起きる。またアンテナが寿命により壊れた際などには、テレビ放送は映らなくなります。
高い建物の上にある場合はアンテナ工事業者に依頼して、アンテナ修理、交換などを行ってください。

・アンテナ周辺機器に問題がある。
テレビアンテナから各部屋のテレビコンセントまでの配線には、ブースター、分配器などの機器が接続されています。
ブースターは、現場の電波受信レベルや、住宅内に設置されているアンテナコンセントの数に合わせて、アンテナの近くに設置され、受信した電波を増幅する装置です。
このブースターに不具合が生じると、電波が増幅されなくなり、テレビに届く電波レベルが弱まることでテレビ放送が映らなくなります。ブースターの耐用年数は10年程度のため、10年を過ぎると故障の可能性が出てまいります。またブースターには電源が必要なため、電源部に問題が生じた場合も考えられます。
他にも屋内には、ブースターから送られるケーブル(電波)を、複数のケーブルへとタコ足状に分配して、各アンテナコンセントへ電波を送る「分配器」が設置されています。分配器を通すことでブースターからの電波は等分に分配され、分配先の電波レベルは分配数に割られる形で弱くなります。このブースター部の接触不良などで、テレビに届く電波が弱まって不具合が生じた可能性もございます。
これら機器の問題の場合は、機器の修理、交換で復旧できます。ただブースターは屋根の上にあるアンテナの付近に設置されていることも多く、ご自宅での交換が難しい、機器の設置位置がわからないなどの場合は、アンテナ工事業者に調整や交換をご依頼ください。
ブースターや分配器の詳細については、以下のコラムをご確認ください。
テレビアンテナの「ブースター」徹底解説・前編(基礎知識編)
テレビアンテナの「ブースター」徹底解説・後編(機種選び・設置編)
アンテナ工事の「分配器」とは何?「分波器」「分岐器」との違い

 

症例4:衛星放送(BS/CS放送)が映らない

ご自宅に地デジとBS/CS双方のアンテナを設置されている場合、テレビ側で地デジ放送は映っても、BS/CS放送が映らないケースがございます。この場合もテレビ本体か、BS/CSアンテナやその周辺機器にトラブルが発生している可能性が高くなります。
トラブルの原因の多くは、前項の「テレビ放送がまったく映らない」場合と共通するため、そちらもご確認される必要がございます。
ただ、BS/CS放送特有の原因もございますので、以下、それぞれのケースごとに対処法をご説明いたします。

テレビ本体に問題があるケース

・チャンネル選択に問題がある。
BS放送、CS放送は、BSのNHK、各広域民放チャンネルや、一部の無料チャンネルを除き、多くは月額契約で視聴できる有料チャンネルになります。そのため、未契約の有料チャンネルはご視聴いただけません。
特にBS/CS放送は多チャンネルであるため、チャンネルを間違える。また手続きのミスや料金が払い込まれていないなどで、契約したチャンネルを間違える、気づかないうちに解約されてしまうなどのケースもございます。
このような問題がある場合は、下記のエラーコードがテレビ画面に表示されます。

・「E203」放送局の放送時間が終了している。また放送が休止中のチャンネルを選択した場合に表示されるエラーメッセージです。
・「E204」放送されていないチャンネルを選択した場合に表示されるエラーメッセージです。
・「E205」契約していないチャンネルを選択した場合に表示されるエラーメッセージです。

チャンネル選択に問題がある場合では、正しいチャンネルを選択することで、テレビ放送が映るようになります。

テレビアンテナや関係機器に問題があるケース

・BS/CSアンテナの角度のズレ。
前述のように衛星放送であるBS/CS放送は、雨や雪による電波の乱反射で画面が乱れることがございます。さらにBS/CSアンテナはミリ単位のズレで受信感度が大きく低下するため、風雨などによるわずかな角度のズレでも受信不良が生じ得ます。
BS/CSアンテナの設置位置が、ベランダなど安全な場所であれば、ご自宅での角度調整も可能となりますが、屋根の上など危険な場所に設置されている場合。またご自分での調整が難しいと思われる場合は、アンテナ工事の専門業者にご依頼ください。

・BS/CSアンテナ機器が「新4K8K衛星放送」に対応していない。
2018年(平成30年)12月1日に、衛星放送の4K8K放送である「新4K8K衛星放送」がスタートしました。
しかしご自宅にBS/CSアンテナが設置されている場合でも、「新4K8K衛星放送」は、一部のチャンネルしかご視聴いただけないことがございます。これは「新BS/CS衛星放送」で4K8K対応チャンネルが追加された際、従来の衛星放送の電波である「右旋円偏波」では周波数帯が不足してしまい、「基幹放送」にあたるBS放送のNHK、各広域民放の4Kチャンネルを除く、その他の4K8Kチャンネルは「左旋円偏波」で送信されるようになったためです。
そのためご自宅に4Kや8Kテレビを設置しても、BS/CSアンテナが2018年以前の古い機種では「新4K8K衛星放送」のうち、右旋の電波を用いた一部チャンネル以外はご視聴いただけません。左旋の電波を用いた4K8Kの衛星放送チャンネルをご覧いただくためには、4K8K対応BS/CSアンテナを設置する他、ブースターや分配器、ケーブルなども4K8Kに対応できる機器である必要がございます。
「新4K8K衛星放送」に対応するBS/CSアンテナその他の機器については、以下のコラムをご確認ください。
「新4K8K衛星放送」ご視聴に必要な機器・完全チェック解説! テレビで全4K8Kチャンネルを見るための機材とは?

 

症例5:テレビ放送の画面に乱れが生じている

地デジやBS/CS放送のテレビ画面は映るものの、画面にブロックノイズが入り、見づらくなるケースがございます。この場合には、まず各種ケーブルやテレビ本体、アンテナやご自宅の周辺環境を確認する必要がございます。
以下、それぞれ確認すべきポイントをご紹介いたします。

・ケーブルの状態。
テレビ画面に乱れが生じている場合には、まずは各種ケーブルの状態を確認してみてください。
前述のようにテレビには、アンテナケーブル、HDMIケーブルなど、さまざまなケーブルが接続されております。その接触不良により映像信号が乱れていることも考えられます。各ケーブルの接続部が緩んでいないか。汚れていないか。またケーブル自体が劣化していないか、ご確認ください。接続部が汚れている場合は汚れを落としてしっかり接続し直す。ケーブルが劣化している場合は新品に交換するなどのご対処で、映像の乱れも改善されることがございます。

・テレビ本体の状態確認。
ご自宅に複数のテレビが設置されている場合は、各テレビ画面を比較してください。
すべてのテレビ画面が乱れているのであれば、テレビアンテナに問題がある可能性が高くなります。逆に一台だけのテレビで画面が乱れるようでしたら、そのテレビに問題があると考えられます。
該当するテレビで前述のようにB-CASカードを点検して差し込み直す。チャンネルの再設定を行う。アンテナレベルを確認するなどの対処を実施してください。チャンネルの再設定、アンテナレベルの確認は、リモコンを使い、テレビの設定画面から行えます。ただテレビの機種やメーカーにより手順が異なるため、詳しくはテレビの付属マニュアル、メーカーの公式サイトなどをご確認ください。
特定のテレビに届く電波レベルが低い場合は、分配器からそのテレビにいたる接続部やケーブルの不具合。またケーブルの距離が長いことによる電波の弱まりなどが考えられます。
各接続部を接続し直し、ケーブルが劣化している場合は交換する。また距離がある場合はテレビの設置位置などを工夫して距離を短くする。難しい場合は室内用ブースター、ラインブースターの設置で電波を増幅するなどの対処法がございます。

・アンテナの状態確認。
テレビやケーブル接続に問題ないようであれば、テレビアンテナの状態を確認してください。
前述のようにアンテナ本体の劣化や倒壊。また角度がずれるなどすると、受信不良が発生いたします。ブースターのトラブルで電波が必要なレベルまで増幅されていない場合も、受信不良の原因になります。
これも前述のように、アンテナが手に届きやすい位置に設置されている場合は、ご自宅での調整も不可能ではございません。ただ難しい場合はアンテナ工事の専門業者に任せて、アンテナや各機器の状態確認、必要な修理や交換を行ってください。あさひアンテナでは、台風や落雷が原因であれば、火災保険適用のために保険会社に提出する工事前の写真、見積もり書・調査もご相談に乗ります。業界最安値クラスで、ご納得のいただける金額で、経験豊富な職人が対応致します。

・周辺環境の確認。
ケーブルやテレビ、アンテナの状態に問題がないようであれば、お住まいの周辺環境をご確認ください。
悪天候や、周辺で大掛かりな工事が行われていることによる電波障害。また地デジの中継局や、BS/CS放送用の人工衛星の位置と、ご自宅との間に高層建築物などが建てられたため、電波が受信しづらくなり、テレビ映像が乱れるケースがございます。
ご自宅の近隣の方々に、その家でのテレビ画面の状態を訊き、同じような状態である場合は、周辺環境が原因の可能性が高まります。お住まいの地域自治体の公式サイトなどに情報が掲載されているケースもございますので、ご確認ください。
このような場合は、アンテナ工事業者に依頼し、適切な位置や機種にアンテナを設置し直してもらう。また戸建住宅の場合はお住まいの自治体に、マンションなど集合住宅の場合はその管理会社に相談をしてみるのもいいでしょう。

 

まとめ

以上が、テレビ放送に関してよく起こりえる主なトラブルと、ご自宅で行えるその対処になります。
ご自宅で問題が解決できる場合には、テレビアンテナ工事業者などに修理を依頼するご必要はなくなります。
その他、当コラムに記載されていないトラブルに関しては、以下のコラムがご残光になるかも知れません。

地デジ・BS/CS放送のテレビ画面が乱れる原因とその対策
地デジ、衛星放送で起こりえる電波障害の種類とその対処法
一部屋だけテレビが映らない不具合の原因と対処法
BS/CS衛星放送は映るのに地デジ放送が映らない場合の対処法
地デジ放送は映るのにBS/CS衛星放送が映らない場合の対処法
一時的にテレビ画面が乱れる場合の原因と対策・徹底解説!

もしこれらのコラムを参考に対処を行ってもトラブルが解決しない。またご自宅での対処が難しい場合には、当あさひアンテナのフリーダイヤル(0120-540-527)。メールフォームLINEアカウントまで、お気軽にお問い合わせください。

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アンテナ本体 型番

  • デザインアンテナ

    型番:UAH201(最新モデル)
    (同軸ケーブル:白か黒の2色のうち、おすすめは外壁になじむ色)

    工事費込み 25,000円(27,500円税込)

    カラーバリエーションはオフホワイトライトブラウンスーパーブラックブラックブラウンの4色から現場で選択することが可能です。同じUHF20素子相当のデザインアンテナを比較した場合、業界トップクラスの受信性能、高利得を誇る大手DXアンテナ社製。本体の厚みはわずか119mm、サイズは高さ590mm×幅220mmで業界最小クラス。コンパクトサイズのため狭い屋根裏や天井裏などへの取り付けも最適。壁面に取り付けの場合は、極細のビスを6箇所打ち込んで金具を取り付け、金具にガチャンと本体をはめ込みボルトを締めるだけの簡単施工が可能なため建物へのダメージを極力軽減できます。ブースターが必要な場合はUAH201の背面にスッキリ取り付けられる構造になっており、表にブースターが露出しないので外観もキレイに保てます(弊社では電波状況が悪くない限り、なるべくブースターも屋内の、分配器の近くに隠してしております)。修理の場合、ブースター内蔵タイプのデザインアンテナとは異なり、ブースターだけの交換をできるメリットがあります。太陽光発電システムや片流れ屋根で屋根上に屋根馬を立てられず昔ながらの八木アンテナを設置できない住宅にも最適。耐風速(破戒風速)50m/sですが、屋内や外壁など、強風の影響を受けにくい取り付け位置と形状をしているため、災害にも強いアンテナとなっております。当店人気ナンバー1の地デジアンテナでございます。

  • 八木アンテナ

    型番:UA20(最新モデル)
    工事費込み 22,000円(24,200円税込)

    その昔、八木秀次博士が発明した形状(魚の骨のような形状)からマイナーチェンジを繰り返し洗練されたフォルムとなり、中・弱電界エリアにも対応可能な安心のDXアンテナ社製。UHF20素子アンテナの性能で、吹きさらしで障害物の少ない屋根上に設置することが多いため利得が高くなっております。万が一、壁面や屋内でデザインアンテナを取り付けられない物件 にも最適。従来の鉄製の太いワイヤーとは異なり、ステンレス製の丈夫で錆びにくいワイヤー(支線)を採用。アンテナマストから屋根の四隅に向けて4本の支線を張り巡らせ、さらに張り巡らせた支線の途中からも屋根馬に向けて4本の支線をバランスよく張り、合計8本の支線で頑丈に設置しております。サイズは51.8cm×34cm×101.4cmとなっており、VHF(アナログアンテナ)と比較して、大幅なサイズダウンと軽量化がなされています。しかも耐風速(破壊風速)50m/s。地デジ放送が始まる前の時代より、屋根上に設置するアンテナは災害に強くなっていると言えるでしょう。当店で人気ナンバー2の地デジアンテナでございます。

  • 2K4K8K対応 BS/CS110度アンテナ

    型番:BC45AS(最新モデル)
    工事費込み 18,000円(19,800円税込)

    2018年12月1日以降、実用放送開始予定の4K8K衛星放送(NHKのみ4K&8Kを同時配信)に備えてオールマイティーなDXアンテナ社製のBC453をBS放送、CS放送をご覧になりたいすべての方へ提供しております(大規模な集合住宅は例外)。従来の2K専用BS/CS110 度アンテナと同じでサイズで円盤の直径は45センチ。そうでありながら、電送周波数の帯域が広いため、従来のフルハイビジョン(2K放送・約200万画素)からスーパーハイビジョン(4K放送・約800万画素/8K放送・約3,300万画素)まで受信可能です。「大は小を兼ねる」と言えます。2020年のオリンピックに向けて4K8Kの実用放送がますます拡充されるということが総務省より発表され、各メーカーの4K8Kテレビは増産がはじまり、その価格も落ち着いてきました。そのような状況のなか、あさひアンテナにも2K4K8K対応BS/CS110度アンテナの問合せが数多く寄せられております。最新式のアンテナでも、大量仕入れでコストをおさえて仕入れておりますので、低価格を実現できました。