VHFアンテナとは? UHFアンテナとは? 基礎知識とアナログテレビアンテナの問題点

2022年10月11日

一般のお客様がテレビアンテナに関して、アンテナ修理や新規設置、交換などをお考えで、インターネットなどで調べている際によく出くわすのが「VHFアンテナ」と「UHFアンテナ」という言葉だと思います。

特に日本で地上波のテレビ放送が、現在の地上デジタル放送(地デジ)へと転換される以前、アナログテレビ時代のことをご存じの方なら「VHF」「UHF」という言葉についても覚えておられると存じます。年配の方であれば、昭和期の古いテレビに「VHF」と「UHF」という異なるチャンネルがあったこともご存じでしょう。しかしテレビ放送が地デジ化されて以降、日常生活では「VHF」「UHF」という言葉を聞くことも、ほとんどなくなったのではないでしょうか。

 

当コラムでは、地デジ化以降はあまり聞かれなくなった「VHFアンテナ」と「UHFアンテナ」について、その違いと、地デジ放送の現在における、それぞれのアンテナの使い道。また現在、特にVHFアンテナがご自宅に存在することによって起こりうる意外な問題について、2023年(令和5年)現在の状況を元にご説明いたします。

現在、ご自宅に設置されているテレビアンテナが、VHFアンテナかUHFアンテナかはっきりしない場合は、当コラムの情報を元にご判断いただき、必要であればトラブルが生じる前に、アンテナ交換をはじめ適切な処置を取られることをお勧めいたします。

 

【「VHFアンテナ」と「UHFアンテナ」とは?】

結論から申し上げると「VHFアンテナ」と「UHFアンテナ」は、それぞれのアンテナが受信できる電波の違いによる名称です。

VHFアンテナは「VHF(超短波)」の電波を、UHFアンテナは「UHF(極超短波)」の電波を受信するためのアンテナになります。

そして現在でもテレビアンテナにおいて「VHF」「UHF」の名称が話題になる理由は、日本のテレビ放送が地デジへと完全に転換された2011年(平成23年)7月24日の正午以前まで放送されていた、アナログテレビ放送の時代にさかのぼります。

 

アナログテレビ放送の時代も、放送される主なチャンネルは、今日の地デジアンテナとほとんど違いはございませんでした。

ただ当時のアナログ放送では、全国ネット放送を行うNHKと広域民放のチャンネルは、VHFの電波で放送されていたのに対し、関東や関西、中部などの主な都市圏に含まれる一部の都府県にそれぞれ存在し、各都府県内とその周辺を放送エリアとする独立放送局の電波は、UHFの電波で送信されていました。独立放送局とは、いわゆる地方チャンネル、地方局のことで、具体的には東京都の東京MX、千葉県の千葉テレビ、兵庫県のサンテレビなどが知られています。

そのためアナログ放送時代、地方チャンネルをご視聴になれるエリアでは、NHK、広域民放を受信するための「VHFアンテナ」と、地方チャンネルを受信するための「UHFアンテナ」の双方を設置することがございました。

 

しかし平成時代の前半、携帯電話などの爆発的な普及により、社会で使われる電波の周波数帯が不足したことから、それまで多くの周波数帯を使用していたアナログテレビ放送の電波を削減する必要が出ました。そこで国の主導により、アナログ放送から地デジへの転換を推進し、テレビ放送に使用する電波を、UHFの一部周波数帯に集中させることになりました。

現在の地デジ放送では、NHK、広域民放、地方チャンネルなど、すべてのチャンネルにおいてUHFの電波が使われており、したがって地デジアンテナも機種を問わず、すべて「UHFアンテナ」になっております。

そしてアナログ放送時代に地方チャンネル用のUHFアンテナを設置していたお宅では、当時のUHFアンテナを地デジアンテナに転用することができたため、アナログ放送時代のVHF、UHFアンテナを、そのまま地デジアンテナとして残していることもございます。

 

(余談:「UHFアニメ」「UHFドラマ」とは?)

地デジ放送が定着した現在でも、一部のテレビアニメ、ドラマ作品のことを「UHFアニメ」「UHFドラマ」と呼ぶことがございます。

これは広域民放の全国ネット放送ではなく、地方チャンネルの主に深夜帯のみで放送されるアニメ作品や、複数の地方局を中心とした番組製作機構により制作され、地方局を中心に放送されるテレビドラマを指します。

UHFアニメは90年代後半頃より、制作委員会方式などにより製作されたテレビアニメ作品が、地方チャンネルの主に深夜枠を購入して放送されたことがはじまりです。地方チャンネルの深夜枠は放送権料が安いことに加え、表現に対する制約も少ないことから、青年向け漫画やライトノベルなどマニア向けの作品を原作とする作品や、アニメオリジナルの企画など、それまでのテレビアニメにはない挑戦的な作品が数多く放送されました。

このような作品はやがてアニメ作品のすそ野を広げてゆき、谷川流さん原作のライトノベルをアニメ化した「涼宮ハルヒ」シリーズなどのヒット作も登場。また「GA芸術科アートデザインクラス」「きんいろモザイク」「ご注文はうさぎですか?」など、大手出版社「芳文社」が刊行する、女子の日常を描く漫画作品をアニメ化した、いわゆる「きららアニメ」が一大ジャンルとして成立するなど、アニメ界にさまざまなムーヴメントを巻き起こしています。

現在では、東京MXなどアニメ作品を主力コンテンツとする地方チャンネルも多く見られる他、広域民放でもアニメ制作に力を入れ、深夜枠などでさまざまなアニメ作品を放送するようになっております。

またテレビドラマ作品については、制作費が高額になることから、放送エリアが限られてスポンサーが集まりにくい地方チャンネルでの制作は難しくなります。しかし複数の地方局が協力した制作機構や製作委員会方式により、地方局主導で製作され、各地方局のみで放送されるドラマ作品(UHFドラマ)も現在では多く存在します。

有名なものでは「ねこタクシー」「柴公園」「猫侍」などの動物ドラマシリーズや、映画化もされた「おいしい給食」などがあり、予算の少なさを逆手に取った独自の作風から、人気を集めております。

他にも複数地方局の共同制作によるバラエティ番組としては、戦国時代などの歴史を題材にした「戦国鍋TV 〜なんとなく歴史が学べる映像〜」などの番組が人気を集めています。

なおUHFアニメ、UHFドラマともに、アナログ放送時代の地方チャンネルが、使用する電波から「UHF局」と呼ばれていたことに由来する通称で、地デジ放送では本来、意味をなさない呼び名ですが、現在でも慣習的に使われ続けています。

 

【VHFアンテナの見分け方】

地デジ放送がスタートした2003年(平成15年)より以前に建てられた戸建住宅で、世帯主様が交替されている。また過去に行ったアンテナ工事について、ご記憶がはっきりせず資料なども存在しない場合、ご自宅に設置されているテレビアンテナが、アナログテレビ時代のVHFアンテナ(およびUHFアンテナ)であるかどうか、お住まいの方にもわからないケースも多くございます。

ご自宅やその他の住宅に設置されているテレビアンテナがVHFアンテナかどうかを確かめるためには、まず屋根の上に設置されている、今日では地デジ用のテレビアンテナをご確認ください。

衛星放送用のパラボラアンテナであるBS/CSアンテナは、VHFアンテナとは関係がございません。またご自宅の地デジアンテナが、壁面に設置する薄型の「デザインアンテナ」や、スタイリッシュな円筒形の最新モデル「ユニコーンアンテナ」である場合も、VHFアンテナである可能性はなくなります。

VHFアンテナの可能性があるのは、屋根の上にマスト(支柱)を垂直に立て、マストに対して水平に設置されている、魚の骨に似た形状の「八木式アンテナ」になります。

八木式アンテナは、大正時代にあたる1920年代に、東北大学の八木秀次博士、宇田新太郎博士の共同研究により発明された古典的なアンテナです。日本ではテレビ放送がスタートして、一般家庭に普及しはじめた昭和の中頃から、令和の現代までテレビアンテナとして使われている機種であり、そのため現在でもテレビアンテナといえばこの形状のイメージが定着しております。

アナログテレビ時代は、一般住宅用のテレビアンテナはまず八木式アンテナしか存在せず、今日の地デジにおいても、高所に設置できること、素子を増やすことで高性能となることから他の機種よりも高い受信感度を誇り、特に地デジ電波レベルが弱い弱電界地域などのエリアでは重宝されているアンテナです。

 

前述のように、アナログテレビ放送の時代、NHK、広域民放はVHF、地方チャンネル(独立放送局)ではUHFの電波が使われており、双方を受信する場合にはVHFアンテナとUHFアンテナ、二台の設置が必要でした。

その場合、一本のマストの中ほどに大型の八木式アンテナであるVHFアンテナを、マストの先端に小型の八木式アンテナであるUHFアンテナの、合わせて二台の八木式アンテナを設置するという形になっております。

そしてアナログ放送から地デジ放送へと転換された後も、アナログ放送時代にUHFアンテナを使用していたご自宅では、UHFアンテナを地デジアンテナに転用できたため、特にアンテナ交換工事などを行わないまま、アナログ放送時代のアンテナを使い続けているご家庭も多く存在します。

そのため、屋根の上に立てられているマストのてっぺんに小型の、その下に大型の八木式アンテナが設置されている住宅では、大型の八木式アンテナがVHFアンテナである可能性が高まります。

 

ただ、ここで注意すべき点としては、地デジ放送のスタート後に設置された、比較的、新しい地デジ用の八木式アンテナ(UHFアンテナ)でも、マストの上下に大小の八木式アンテナが設置されている、同じような形式が見られるケースもあるということです。

これは現在の地デジ放送において、エリアごとの地デジ電波の強度を示す、強電界地域、中電界地域、弱電界地域と関係してまいります。

各エリアの地デジ電波強度(電界地域)は、その一帯に地デジ電波を送信する中継局(電波塔)からの距離や周辺の地形などによって決まってまいりますが、地デジアンテナ本体も、各電界地域に適応したモデルを使用する必要がございます。

地デジアンテナの受信性能は、八木式アンテナでは魚の骨型の横棒にあたる「素子」の数で決まり、強電界地域では14以下、中電界地域では14から20、弱電界地域では20から30の素子数(相当)の地デジアンテナが使用されます。

八木式アンテナは高所に設置できる上、素子である横棒を増やすだけで高性能アンテナになるという特性から、今日でも地デジアンテナとしては幅広い電界地域で使用されております。したがって素子数の少ない強電界地域用の八木式アンテナは小型に、逆に弱電界地域用の八木式アンテナは素子数が多く、大型になります。

 

他にも、地デジ用の八木式アンテナと同じポールの先端に、FMラジオを受信するための、やはり八木式アンテナであるFMアンテナが設置されていることもあり、特に地デジアンテナが弱電界地域用の大きな八木式アンテナである場合などは、アナログテレビ時代のVHFアンテナ、UHFアンテナと区別がつきにくいこともございます。

区別の方法としては、FMアンテナは2素子から5素子程度で、縦線に素子数分の横棒を並べただけのシンプルな形状であるのに対し、地デジ用アンテナは最低でも8素子で、中型以上の機種では一方の端に「く」の字型の縦棒に複数の素子をつけた「反射器(リフレクター)」という部分がついております。ただ地デジ用の八木式アンテナでも素子数が少ないものは、反射器が目立たないこともございます。

他にも判断の目安としては、周辺の住宅で比較的、新しいとみられる八木式アンテナ一台のみの地デジアンテナと大きさを比較する。逆にアナログ時代からのVHF、UHFアンテナの場合は全体が古びている、などの点が挙げられます。

 

総じて、現在の住宅で、屋根の上に設置されている八木式アンテナがVHFアンテナであるかを判断する目安としては、

・地方チャンネルが視聴できるエリアに設置されている。

・一本のマストの中ほどに大型の八木式アンテナが、先端に小型の八木式アンテナが設置されている。

・上部にある小型の八木式アンテナの素子数が多い。またはFMアンテナではないと思われる。

・下部にある大型の八木式アンテナのサイズが、周辺の真新しい一台だけの八木式アンテナ(UHFアンテナ)とサイズが違う。

・全体的にサビなどが見られて古びている。

などの点になります。

ただ一般の方にはご判断が難しい部分もあると思われますので、ご自宅のアンテナがVHFアンテナかどうかわからず、確認なさりたい場合は、当あさひアンテナをはじめとするテレビアンテナ工事の専門業者にお問い合わせください。

 

【地デジ時代にVHFアンテナの使い道はある?】

すでに記した通り、現在でも一部のご家庭で設置されたままになっているVHFアンテナは、アナログ放送時代にNHK、広域民放用のアンテナとして使われていたものです。したがって地デジ化でテレビ電波がすべてUHFとなった現在では、使い道がないように思われます。

ただ、かつてのアナログテレビ放送に使われていたVHFアンテナでは、30MHzから300MHzの周波数帯の電波を受信することができます。なお実際のアナログ放送では、90MHzから222MHzの周波数帯が使われていました。

一方、現在でも放送されているラジオのFM放送では、76MHzから90MHzの周波数帯が使われております。したがってアナログ放送時代のVHFアンテナは、FMアンテナとしての使用が可能になります。

ラジオのFM放送は、電波の送信範囲が狭い半面、高音質であるのが特徴です。そのためラジオ本体に組み込まれているアンテナでもFM放送を聴くことはできますが、ご自宅にFMアンテナがあれば、より高音質で安定した放送を楽しむことができます。

なおラジオにはFM放送の他に、AM放送も存在します。AM放送は、音質はさほどでもない半面、広範囲に放送できるのが特徴で、使用される電波の周波数帯は526kHzから1606kHzになります。そのためVHFアンテナでの受信はできません。

またアナログテレビ用に設置されたVHFアンテナは、そのままではFM放送を正確に受信できないこともございます。これはアナログ放送で使用されていた周波数帯と、FM放送の周波数帯に、若干のずれが存在するためです。

アナログ放送の電波を受信するために方向や角度が調整されたVHFアンテナでは、FM放送の周波数帯に対応できないこともございます。その場合、VHFアンテナでFM放送を受信するためには、アンテナ角度などの調整が必要となります。

そしてご自宅でラジオのFM放送をお聴きにならない場合は、VHFアンテナは無用の長物となります。

 

【ご自宅にVHFアンテナがあることで起こりうる問題点】

ここまでの解説で、VHFアンテナとはアナログテレビ放送時代の古いテレビアンテナであること。アナログ放送時代にUHFアンテナを設置していた住宅では、アナログ時代のアンテナを地デジアンテナとして使い続けているため、VHFアンテナも残っていること。現在のVHFアンテナにはFMアンテナとして使える以外、特に用途はないことはご理解いただけたと存じます。

そして現在、ご自宅にVHFアンテナが残っている方にとっては、特に役に立つわけではないが、屋根の上なので邪魔にもならないし害があるわけでもないので、このままVHFアンテナを置いておいても問題はない、と思われる方もおられるかもしれません。

ただ、ご自宅にVHFアンテナを設置しておいたままにしておくと、いずれ大きなトラブルが生じる危険性がございます。

 

現在、ご自宅にVHFアンテナが残っているということは、当然そのテレビアンテナは、地デジ放送のスタート前、2003年以前に設置されたことになります。2022年現在から数えて少なくとも19年が経過している上、実際の設置はそれよりかなり以前と考えられ、ことによっては40年、50年もののテレビアンテナである可能性もございます。

必然的に、現存するVHFアンテナは、かなりの「老朽化」が進んでいることになります。

 

現在の地デジ放送における八木式アンテナの寿命は、およそ「10年」といわれております。地デジ用の八木式アンテナは、アナログ放送時代のVHFアンテナに比べて大幅に小型化されている他、特に近年の機種は素材の改良による軽量化や表面加工の進化などで、耐風性、防水性が向上しており、寿命も延びているといわれます。ただ台風が多い、豪雪地帯、潮風のある海沿いなどのエリアでは、環境の影響により各種テレビアンテナの寿命が通常より短くなることもございます。

しかしアナログ放送時代のVHFアンテナは、現在の地デジ用八木式アンテナに比べると大型で重量がある上、アンテナ本体の耐久性も、今日のモデルに比べると格段に低いといわざるを得ません。

そのようなVHFアンテナで、アンテナ設置から最低でも20年以上が過ぎているとなると、極度の経年劣化により、特に台風や地震などが発生した際の影響で、アンテナが倒壊することも十分に考えられます。

アンテナの倒壊は、UHFアンテナも同時に倒れるため、ご自宅で地デジ放送を受信できなくなるだけでなく、重量のあるVHFアンテナの倒壊は、屋根を破損して雨漏りなどの二次被害も引き起こす。最悪の場合は、屋根からアンテナが落下して、重大な物損事故、人身事故を引き起こす危険性もございます。特に第三者の財産や人身に被害が発生した場合は、損害賠償や刑事事件などにも発展いたしかねません。

古いVHFアンテナが残っているご自宅で、もし大きな地震や台風、豪雪その他、屋根の上のテレビアンテナに負担がかかる事態が発生した場合には、状況が落ち着き次第、アンテナに問題が発生していないかご確認される必要がございます。特に八木式アンテナでは、屋根の上で倒壊しても、現場の電波状態や倒れた方向などにより、地デジ放送が受信できるケースもございますので注意が必要です。

 

現在、特に問題なく使用できているテレビアンテナを交換されることには、やはり抵抗があると存じます。ただ使用されていない古いVHFアンテナを放置していると、前述のように取り返しのつかない事態を招くことも考えられます。

できるだけ早急に、例えばテレビ画面の乱れなどが生じて、アンテナ修理が必要。またBS/CSアンテナの追加や4K8K対応型への交換を行う際などにでも、VHFアンテナの撤去と、新しい地デジアンテナへの交換、新規設置をお勧めいたします。

 

【古いVHFアンテナを最新のテレビアンテナに交換する流れ】

まず現在のテレビアンテナ工事で、地デジアンテナと、衛星放送用のBS/CSアンテナの双方を設置する場合を例に挙げて、一般的な工事の内容と、必要な機器類についてご説明いたします。

八木式アンテナデザインアンテナ、ユニコーンアンテナなどの地デジアンテナと、BS/CSアンテナの設置は、同じポールにまとめるなど、できるだけ近い位置に設置いたします。そして双方からの電波を送る2本のアンテナケーブル(同軸ケーブル)を、「混合器」という装置で、一本のケーブルにまとめます。これにより必要な配線や機器をシンプルにまとめます。

さらにそのケーブルを、アンテナのすぐ近くに設置された屋外用「ブースター」に接続します。ブースターとはテレビ電波を増幅する装置で、電波レベルがやや低いエリアや、住宅に設置されるテレビの台数が多い場合に必要となるものです。今日ではよほどの強電界地域などを除いて、ほとんどの場合は設置が必須です。また混合器とブースターが一体化した機種もございます。

ブースターからのケーブルは、屋外からの引き込み線を通じで天井裏空間などへと送られ、そこで「分配器」に接続されます。分配器はアンテナからのケーブルを、複数のケーブルへとタコ足状に分けて屋内の各部屋に送り、テレビ電波を等分に分配するものです。

分配器からのケーブルは、各部屋に設置されたアンテナコンセントに接続されます。このアンテナコンセントから、ケーブルで室内にあるテレビなどの機器と接続するのですが、混合器を用いている場合は、各部屋またはアンテナコンセントの時点で「分波器」を用いて地デジと衛星放送の電波をふたたび分離し、テレビ本体側のそれぞれのチューナーに接続することで、アンテナからテレビに電波が届くことになります。

アンテナの設置位置や現場の電波状態によっては、配線の形式が変わる、他に必要な機器が生じるなどのこともございますが、現在の基本的なアンテナ工事内容はこのような形になります。なお地デジアンテナ取り付けのみの場合は、混合器、分波器は必要ございません。

 

しかし現在でもVHFアンテナが残っているご自宅では、必然的に平成前半から昭和期に、古い施工法のアンテナ工事で設置されたテレビアンテナになります。そのためアンテナコンセントがねじ切りの入った現在の「F型端子」ではなく、差し込みがなめらかで差し込みやすい半面、抜けやすい「プッシュ端子」であること。さらに古いアンテナでは、ブースターや分配器、アンテナコンセントなどを用いず、アンテナから直接、各部屋にケーブルを伸ばしている配線になっていることもございます。

また古いアンテナ配線では、使用されているアンテナケーブルが細いタイプであることや、ケーブルの芯線が露出した施工が行われていることもございます。このような配線では、特に現在の「新4K8K衛星放送」に対応する場合には、電波の漏洩や外部からの混入や発生し、画面の乱れや無線LAN機器などのトラブルが生じることもございます。そのためVHFアンテナを撤去して新しい地デジ、BS/CSアンテナを設置する場合には、配線全体を交換する必要が出る場合もございます。

他にも地デジアンテナのみの住宅にBS/CSアンテナを追加する、旧式のBS/CSアンテナを4K8K対応型のものに交換する場合などには、アンテナからテレビまで送信される電波の種類が変わってくるため、ブースターや分配器も、送信する電波に対応するものへの交換が必要になってまいります。

総じて、VHFアンテナが設置されているような古いテレビアンテナから、4K8K対応BS/CSアンテナを含む最新のアンテナに交換する場合には、関係する機器の多くも交換する必要が生じ、場合によっては一からアンテナ設置を行うに等しいアンテナ工事が必要となることもございます。その点はどうかご理解ください。

 

【まとめ】

「VHFアンテナ」とはそもそもどういうものか、今日の地デジアンテナであるUHFアンテナとの違いや、現在も設置し続けていることで考えられるトラブルなどについて、ご理解いただけたでしょうか。

アンテナ工事の専門家としては、現在でもご自宅に古いVHFアンテナが残っている場合は、大きなトラブルが発生する前に、お早めにアンテナの撤去および、最新テレビアンテナへの交換を行っていただきたい、というのが正直なところでございます。

 

当あさひアンテナでは、現在の最新地デジアンテナとして、受信感度の高い八木式アンテナでは、DXアンテナさん製の軽量で風雨にも強い20素子モデル「UA20」をご用意して、アンテナ本体価格を含む基本工事費「15,000円(税込み)」からでご提供しております。

平面型で住宅の外観を崩さず、風雨などへの強さから長寿命も望めるデザインアンテナでは、やはりDXアンテナさん製で薄型軽量の最新機種「UAH201」および、マスプロ電工さん製で、強電界から中電界地域向けながら、業界最小サイズであり付属スタンドで室内設置も可能な「スカイウォーリーmini(U2SWLC3)」を各種カラーバリエーションでご用意し、やはりアンテナ本体価格込み基本工事費「20,000円(税込み)」からでご提供いたします。

 

またスタイリッシュで屋根の上などに設置でき、受信感度、外観性、長寿命のすべてに優れる最新鋭の地デジアンテナ、ユニコーンアンテナでは、同アンテナの開発元であるマスプロ電工さん製「U2CN」を、ブラックとホワイトの2色でご用意し、本体価格込みのキャンペーン価格にてアンテナ設置工事をお引き受けいたします。

さらにBS/CSアンテナの追加も、DXアンテナ社さん製の2K4K8K対応型「BC45AS」をご用意し、アンテナ本体価格セットの基本工事費「15,000円(税込み)」からで設置いたしております。

 

他にも弊社では、弱電界地域向け高性能アンテナや高耐風BS/CSアンテナ、その他各種アンテナから、各種アンテナに対応するブースター、分配器などの機器も高品質の機種をご用意しており、お客様のニーズに応じたアンテナ工事を、高クオリティと低価格でご提供いたします。

ご自宅にVHFアンテナなど非常に古いアンテナが設置されており、対策をお求めのお客様は、まずは当あさひアンテナのフリーダイヤル(0120-540-527)かメールフォーム、弊社LINEアカウントまで、撤去のご依頼から、ご自宅に適した新規テレビアンテナのご相談など、お気軽にご連絡いただければ幸いです。

 

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アンテナ本体 型番

  • デザインアンテナ

    型番:UAH201(最新モデル)
    (同軸ケーブル:白か黒の2色のうち、おすすめは外壁になじむ色)

    工事費込み 25,000円(27,500円税込)

    カラーバリエーションはオフホワイトライトブラウンスーパーブラックブラックブラウンの4色から現場で選択することが可能です。同じUHF20素子相当のデザインアンテナを比較した場合、業界トップクラスの受信性能、高利得を誇る大手DXアンテナ社製。本体の厚みはわずか119mm、サイズは高さ590mm×幅220mmで業界最小クラス。コンパクトサイズのため狭い屋根裏や天井裏などへの取り付けも最適。壁面に取り付けの場合は、極細のビスを6箇所打ち込んで金具を取り付け、金具にガチャンと本体をはめ込みボルトを締めるだけの簡単施工が可能なため建物へのダメージを極力軽減できます。ブースターが必要な場合はUAH201の背面にスッキリ取り付けられる構造になっており、表にブースターが露出しないので外観もキレイに保てます(弊社では電波状況が悪くない限り、なるべくブースターも屋内の、分配器の近くに隠してしております)。修理の場合、ブースター内蔵タイプのデザインアンテナとは異なり、ブースターだけの交換をできるメリットがあります。太陽光発電システムや片流れ屋根で屋根上に屋根馬を立てられず昔ながらの八木アンテナを設置できない住宅にも最適。耐風速(破戒風速)50m/sですが、屋内や外壁など、強風の影響を受けにくい取り付け位置と形状をしているため、災害にも強いアンテナとなっております。当店人気ナンバー1の地デジアンテナでございます。

  • 八木アンテナ

    型番:UA20(最新モデル)
    工事費込み 22,000円(24,200円税込)

    その昔、八木秀次博士が発明した形状(魚の骨のような形状)からマイナーチェンジを繰り返し洗練されたフォルムとなり、中・弱電界エリアにも対応可能な安心のDXアンテナ社製。UHF20素子アンテナの性能で、吹きさらしで障害物の少ない屋根上に設置することが多いため利得が高くなっております。万が一、壁面や屋内でデザインアンテナを取り付けられない物件 にも最適。従来の鉄製の太いワイヤーとは異なり、ステンレス製の丈夫で錆びにくいワイヤー(支線)を採用。アンテナマストから屋根の四隅に向けて4本の支線を張り巡らせ、さらに張り巡らせた支線の途中からも屋根馬に向けて4本の支線をバランスよく張り、合計8本の支線で頑丈に設置しております。サイズは51.8cm×34cm×101.4cmとなっており、VHF(アナログアンテナ)と比較して、大幅なサイズダウンと軽量化がなされています。しかも耐風速(破壊風速)50m/s。地デジ放送が始まる前の時代より、屋根上に設置するアンテナは災害に強くなっていると言えるでしょう。当店で人気ナンバー2の地デジアンテナでございます。

  • 2K4K8K対応 BS/CS110度アンテナ

    型番:BC45AS(最新モデル)
    工事費込み 18,000円(19,800円税込)

    2018年12月1日以降、実用放送開始予定の4K8K衛星放送(NHKのみ4K&8Kを同時配信)に備えてオールマイティーなDXアンテナ社製のBC453をBS放送、CS放送をご覧になりたいすべての方へ提供しております(大規模な集合住宅は例外)。従来の2K専用BS/CS110 度アンテナと同じでサイズで円盤の直径は45センチ。そうでありながら、電送周波数の帯域が広いため、従来のフルハイビジョン(2K放送・約200万画素)からスーパーハイビジョン(4K放送・約800万画素/8K放送・約3,300万画素)まで受信可能です。「大は小を兼ねる」と言えます。2020年のオリンピックに向けて4K8Kの実用放送がますます拡充されるということが総務省より発表され、各メーカーの4K8Kテレビは増産がはじまり、その価格も落ち着いてきました。そのような状況のなか、あさひアンテナにも2K4K8K対応BS/CS110度アンテナの問合せが数多く寄せられております。最新式のアンテナでも、大量仕入れでコストをおさえて仕入れておりますので、低価格を実現できました。