奈良県磯城郡三宅町でテレビアンテナ工事をお考えの方へ

三宅町 てどんなところ？？

奈良県磯城郡三宅町は、県の北西部で、奈良盆地の中央に位置する町です。町の東部には寺川、中央部には飛鳥川、西部には曽我川がそれぞれ北流しています。町域は東西にやや長く、周囲を霊峰金剛・葛城の山並みを望む典型的な盆地、平坦地として形成されています。
町内の気候は夏場が暑く冬場は寒い、典型的な盆地型の気候になります。川に囲まれた低湿地気候でもあるため、農業に適した環境である一方、大雨が降れば洪水を起こしやすく、日照りが続けば水不足になりやすいという面もあります。
三宅町の歴史は古く、町域は日本最古の歴史書と言われる「古事記」「日本書紀」に記述される、後の天皇にあたる「大王」が経営する領地だったと言われています。すなわち、ヤマト王権の時代にはすでに町域内に文明が広まっていたと考えられます。
また町内には、古墳時代にあたる５世紀後半から６世紀前半にかけて作られた、三河古墳群、瓢箪山古墳、岩見遺跡の古墳群など、数多くの前方後円墳が現存しています。
平安時代の927年（延長5年）にまとめられた法典「延喜式」のうち、巻九、十で、当時の「官社」に指定されていた全国の神社一覧「延喜式神名帳」によると、町域は奈良時代、大和国、城下郡三宅郷の一部であったであったと記されています。
また同じ奈良時代の天才的な政治家として、叔母にあたる推古天皇の下で、遣隋使を派遣するなどして大陸の文化や制度をとりいれ、冠位十二階や十七条憲法を定める、仏教の隆盛に尽力するなど、現在の日本の形を作ったといわれる一方、その実態は後世に作られた虚像ともいわれる聖徳太子が知られています。
その聖徳太子が、斑鳩宮から飛鳥の小墾田宮まで、お供の調子麿を連れ、愛馬の黒駒にまたがって、現在の町域を通っていたという伝説が残っており、その道「太子道」が現在でも町内をまっすぐ横断しています。
他にも町内には聖徳太子に関する逸話が数多く残されており、例えば白山神社の境内には、聖徳太子が休憩したという腰掛石が残っています。８世紀頃に成立した「万葉集」にも、現在の三宅町を指す言葉として「三宅の原」「三宅道」という記述が出てきます。
平安時代になると、町域は興福寺の荘園として発展します。戦国時代には、戦乱に対する防御の目的で町の周囲に堀を作り、町そのものを城塞化した環濠集落ができました。江戸時代には、町域は郡山藩に属していました。
明治維新以降、今日の三宅町にいたる経緯としては、まず1889年の町村制の施行により、式下郡伴堂村、但馬村、上但馬村、小柳村、屏風村、三河村、石見村の区域をもって三宅村が発足します。1897年（明治30年）には三宅村の所属郡が磯城郡に変更されます。そして1974年（昭和49年）に三宅村が町制を施行し、現在の磯城郡三宅町となりました。三宅町の町名の由来は、古代、後の天皇にあたる「大王」が直轄する地「屯倉（みやけ）」の場所が、現在の三宅町であったことからだと伝えられています。
なお三宅町は、名前に町とつく通り、地方自治体の中では「町」にあたります。今日の地方自治法における普通地方公共団体（地方自治体）の「市」「町」「村」の違いですが、まず市は基本的に、５万人以上の人口を有し、中心的な市街地に全戸数の６割以上が集中している。また商工業その他の都市的な業態に従事する者、そしてその者と同一世帯に属する者の数が全人口の６割以上を占めている。その他、各都道府県の条例で定める施設など、一定の都市的要件を備えているなどの条件を満たした自治体になります。
町は都道府県によっても条件が異なりますが、奈良県の場合は8,000人以上の人口を有しており、一定の建築物の連なりを占めす連坦戸数や連坦率、一定の官公署の存在、産業別就業人口割合など、各都道府県の条例で定められている「町」の要件を満たした自治体になります。
そして村には特に法的な要件は定められておらず、市や町の要件を満たさない場合には自動的に村となります。
また三宅町が属する磯城郡の「郡」ですが、これは明治以降の制度では、複数の町村を編成した行政区画のことであり、市や町と同じく郡役所や郡長の役職などが置かれたものです。この制度は第二次世界大戦後の地方自治法によって改正されており、現在では郡に住所表記や広域連合、選挙区の区画割りなどの他に大きな意味はなくなっています。
さらに市や区は郡に属さないため、市制施行や合併で村や町から市になると、所属していた郡から外れることになります。2022年現在、奈良県で磯城郡に属するのは、三宅町と川西町、田原本町の３町になっています。
現在の三宅町は、前述のように町の面積が4.06平方キロメートルと、奈良県でもっとも小さな自治体（町）にあたります。また日本全国の町の中でも２番目に小さな町になります。2019年（令和元年）に、それまで日本一小さな町だった愛知県西春日井郡春日町が清須市と合併したことにより、三宅町が全国の町でも小ささで２位となりました。ちなみに現在、日本一の小さな町は大阪府泉北郡忠岡町になります。三宅町はこの「小さい町を生かしたまちづくり」を意識し、町内での情報伝達の速さを利点として、防災や地域振興に力を入れています。
また現在、三宅町内には鉄道駅として、近畿日本鉄道（近鉄）の橿原線、石見駅と、田原本線の但馬駅の２駅があります。
町の東部に位置している石見駅は、1923年（大正12年）に大阪電気軌道畝傍線（現在の近鉄橿原線）が平端から橿原神宮前の間を開通した際に開業された駅です。現在は天理駅が管理する無人駅となっています。そして町の西部に位置する但馬駅は、1932年（昭和7年）に大和鉄道（現在の近鉄田原本線）が黒田から箸尾間に新設開業した駅で、現在は王寺駅が管理する無人駅となっています。
三宅町の交通自動車道路による交通アクセスとしては、2015年（平成27年）に、京奈和自動車道三宅I.C（インターチェンジ）が開通して、車で奈良市まで約30分、大阪市、京都市までは約１時間、名古屋まで約２時間30分程度のアクセスとなりました。今後の計画では和歌山にも直結する見込みです。加えて、大和中央道の延伸である都市計画道路、大和郡山川西三宅線の整備も計画されています。
三宅町の産業では、野球グローブとミットなど、スポーツ用品の生産で知られています。これは大正時代、町内で皮革を扱う職人であった坂下徳治郎さんが、当時の美津濃運動具店（現在のミズノ株式会社）より、野球グラブに使う革の裁断を依頼されたことがきっかけです。坂下さんはこのグラブを作る仕事をはじめたいと考え、仲間を集めて作り方を徹底的に研究し、郷里である三宅町に戻って1921年（大正10年）2月頃より生産をスタートしました。
そして戦後、野球が国民的スポーツとして発展したことで、三宅町のグラブ生産はますます需要が増えてゆきます。1956年（昭和31年）からはアメリカへの輸出がはじまり、最盛期となる1970年（昭和45年）には、三宅町を中心に桜井市と北葛城郡河合町が日本国内のグラブの主産地として、全国生産量の90パーセントを占めるほどになりました。
現在ではグラブなどは海外産の輸入品が主流となったため、生産規模は縮小していますが、オーダーメイドや上級品の製造に特化した体制をとることで、グラブの名産地としてのブランドを維持しています。2016年（平成28年）からは、町内産のグラブを「ふるさと納税」の返礼品とすることで全国から注目を集めています。また2021年（令和3年）には、町内のグラブ生産が100周年を迎えました。
三宅町の名所、旧跡には、古墳時代の遺跡として、伴堂東遺跡があります。この遺跡は1999年（平成11年）に、京奈和自動車道建設に伴う発掘作業で発見されたもので、古墳時代の中でも初期のものとみられる土器や川の跡が見つかっています。遺跡からは東海系の土器が１つの穴から500以上、完全な形で発見され、水田耕作によって生活する人々が三宅町に住んでいた証拠となっています。この遺跡は邪馬台国の領域の一部であったとする説や、ヤマト王権の屯倉であったとする説などがあり、考古学的にも注目される遺跡です。
瓢箪山古墳は、６世紀の前半頃に築造された前方後円墳です。さまざまな形の埴輪が出土していますが、中でも特徴的なものが犬型の埴輪です。この埴輪は額から鼻先にかけて綾杉文状が彫られており、ほかに例のない埴輪となっています。
三宅古墳群は、磯城郡の3町全体にかけて広がる18基もの古墳群です。現在はまだ調査がはじまったばかりであり、すでに消滅してしまった古墳や、未発見の古墳を含め、本来はもっと多くの古墳があったと考えられています。他にも日本で2番目に小さい町である三宅町の中に、寺の前古墳、茄子塚古墳、高山古墳、アンノ山古墳、芝ぞえ古墳、天王塚古墳などが存在します。
岩見遺跡は寺川の岸沿いに作られた古墳で、現在は削られていますが、本来は全長35メートル以上の前方後円墳でした。椅子に座る男性や入れ墨の男などの埴輪が出土しており、この遺跡から発見されたことで名前がついた「岩見型盾形埴輪」も存在します。他にも木製の品などが出土しています。
町内の寺社仏閣には、聖徳太子が太子道を行き来する際、その石に座って休憩したと伝えられる腰掛石がある、前述の白山神社があります。この神社には聖徳太子が愛馬、黒駒に跨り、従者の調子麿を従えて往来する姿を再現した「黒駒に乗る太子銅像」が建立されています。
この像は1930年（昭和5年）に最初のものが建てられましたが、第二次世界大戦中に金属類の献納で取り外されて、長年、台座のみ残されていました。その後、2012年（平成24年）に現在のものが再建されました。
白山神社の向かい側には、屏風杵築神社があります。村人が聖徳太子をもてなす際に、屏風を立ててお世話をしたことから、この周辺の地名が「屏風」になったと伝わっています。境内には「屏風の清水」があります。この清水には、聖徳太子の従者である調子麿が飲み水を探すも見つからないというので、太子が従者の持っていた矢で地面をひと突きすると、そこからきれいな水が湧き出てきたという伝説が使わっています。
他にも町内の神社には、奈良県有形民俗文化財である「おかげ踊り」の絵馬が奉納されている伴堂杵築神社。神仏一体だった時代の名残と思われる薬師堂が併設されている但馬杵築神社。岩見鏡作神社。白髭神社。三郡神社。三十八柱神社。嚴嶋神社などがあります。
町内の観光スポットとしては、万葉歌碑と町内の各地に咲く花、アサザ（浅沙、阿佐佐）があります。歌碑は「三宅の原」「三宅道」という記述がでてくる万葉集のもので、記された歌は「子を思う親心」とアサザの花を髪に結った娘への「恋心」を歌っています。その手前にはアサザの花壇が植えられています。アサザは現在、準絶滅危惧種に指定されており、三宅町の花として町内のいたる所に植えられています。また、町役場では苗の株分けも行っています。

三宅町 の場所

奈良県磯城郡三宅町は、奈良県の北西部で、奈良盆地の中央部に位置する町です。町域の北東側を天理市に、南側を磯城郡田原本町に、西側を北葛城郡広陵町に、北西側を同郡河合町に、北側を磯城郡川西町に接しています。
三宅町は現在でも古墳時代の遺跡や古墳が数多く残る、古くから文明が広まっていた町です。奈良時代には聖徳太子が通った道として、中世では興福寺の荘園として、近現代では野球グローブなどスポーツ用品の生産で知られました。
現在の三宅町は、集合住宅地の周辺の他は、田園風景が続く農村です。町内にふたつある駅、岩見駅と但馬駅はどちらも無人駅となっています。町の取り組みとして、新婚世帯や転入世帯への補助金制度があります。2021年には「三宅町交流まちづくりセンターMiiMo（ミィモ）」が完成、会館しました。この施設は「子どもも大人も自分ごととして関わり、まちのみんなができること・やりたいことを積み重ねながら、三宅町の未来を育むまちの拠点」をコンセプトに食堂、カフェ、図書館、ホールなどが一体となった複合施設です。
総じて住宅と農村が入り混じった閑静な町ながら、奈良市や大阪市、京都市など、周辺の主要地域へのアクセスも便利で利便性も高く、生活の場としては落ち着いた日常を過ごせる、暮らしやすい町といえます。
三宅町の町章は、町のローマ字表記から抜き出した「M」と「Y」を図案化し、それぞれを太い線で描いた丸の上半分、下半分に見立てた形です。町章として制定されたのは1986年（昭和61年）ですが、それ以前より三宅村章として採用されていました。少なくとも1965年（同40年）には使用されていたことが判明していますが、現在ではその正確な制定年は不明です。
三宅町の歌は「三宅町歌」です。作詞は藤本武重さん、作曲は岡嶋芳昭さんによる歌になります。
三宅町の木はキンモクセイ（金木犀）です。1994年（平成6年）に制定されました。町の花は同じく1994年に制定されたヤエザクラ（八重桜）と、2009年（平成21年）に制定された前述のアサザです。
キンモクセイは、モクセイ科モクセイ属の常緑小高木樹で、モクセイ（ギンモクセイ）の変種です。樹皮には皮目が目立ち、サイ（犀）の足に似ていることから「木犀」と呼ばれます。秋に小さいオレンジ色の花を無数に咲かせます。花の数は一般的なモクセイ（木犀）であるギンモクセイより多く、ギンモクセイより強い芳香を発します。キンモクセイは主に庭木や街路樹として観賞用に植えられます。また花は白ワインに漬けて桂花陳酒になったり、茶に混ぜて花茶の桂花茶にされたり、蜜煮にして桂花醤と呼ばれる香味料に仕立てるなど、食用にされます。また鶏卵を使った中華料理には、色をキンモクセイの花に見立て、桂花蟹粉、桂花豆腐など、キンモクセイの名を冠したものが多くあります。日本ではキンモクセイは秋の季語になっていますが、日本には雄株しかないため、挿し木で増やされています。雄株が好まれるのは花がたくさん咲くという理由もあり、丈夫で育てやすく、花も楽しめる木として、庭木でも鉢植えでも人気があります。中国ではキンモクセイは正確には「丹桂」にあたりますが、一般的には「桂花」と呼ばれることもあります。ただ桂花とはモクセイ属におけるひとつの種名であり、金桂（ウスギモクセイ）、銀桂（ギンモクセイ）などを含む全ての亜種、変種、品種を総括するものになります。
サクラは、バラ科モモ亜科スモモ属、またはサクラ属の落葉樹の総称であり、ヤエザクラはその中でも花弁が6枚以上の八重咲きになるサクラの総称でボタンザクラ（牡丹桜）とも呼ばれ、多くの品種が野生種のオオシマザクラ（大島桜）とヤマザクラ（山桜）などの種間雑種である栽培品種、サトザクラ（里桜）群に属しています。サクラは有史以前の地質時代、日本列島が形成された時期に、自然に芽生えたものだとされ、化石の発見からも立証されています。
古くからサクラは日本を象徴する花とされ、日本最古の歌集「万葉集」にもサクラを詠んだ歌が43首も集録されています。また「古事記」「日本書紀」に登場する木花咲耶姫（このはなさくやひめ）はサクラの化身といわれています。そして現在でも、サクラは春の行事である花見などで、日本人に愛されている花です。またサクラの果実はサクランボ、桜桃、チェリーなどと呼ばれ、食用にされています。日本では塩や梅酢に漬けた花も、桜餅の素材などになっています。
アサザはミツガシワ科アサザ属の多年草で、万葉の時代から咲いているといわれる花です。その名前は「浅い水辺に浅く咲く」ことからきているという説や、朝早く咲くことから「朝咲く」が転じたという説があります。アサザは池などの水中で、葉や花を水に浮かべるようにして育つ浮葉性植物で、地下茎をのばして生長します。スイレン（睡蓮）に似た切れ込みのある浮葉をつける。若葉は食用にされることもある。夏から秋にかけて、五枚ある花弁の周辺に多数の細かい裂け目がある黄色い花を咲かせます。アサザは「万葉集」で三宅町の記述がある和歌に「あさざ」が詠まれていることから、三宅町の花として新たに制定されました。
三宅町の公式マスコットキャラクターには「みやっぴぃ」と「みやぼう」がいます。「みやっぴぃ」はアサザの花の妖精で、顔のまわりがアサザの花になり、首には緑の葉っぱの前掛けのようなものをつけた、黄色い衣装を着た子供のような姿をしたキャラクターです。
みやっぴぃの性格は、優しくて無邪気です。特技は会った人を幸せにすることで、好きな人は子供とおじいちゃん、おばあちゃんです。尊敬する人物は聖徳太子と忍性菩薩で、出身地は三宅の原だそうです。好きな色はアサザの色である黄色。趣味は遊ぶことだといいます。みやっぴぃは2009年にデザイナーの橘正泰さんが手がけたキャラクターで、三宅を詠んだ万葉の花、アサザをモチーフに、「奈良県一小さい町」ということから「赤ちゃん」のイメージでデザインされています。
「みやぼう」は三宅町の偉人、忍性菩薩にあこがれる男の子です。頭の上にアサザの花を乗せ、アサザの黄色の衣装を着たお坊さんの姿をしています。性格はやはり優しく、特技は折り紙だといいます。好きな人はすべての人で、尊敬する人物は忍性菩薩だといいます。出身地は三宅町で、チャームポイントは頭に咲くアサザと丸くて大きな鼻です。みやぼうは2016年に行われた一般投票によって制定されたキャラクターです。

三宅町 の鉄道路線

奈良県磯城郡三宅町の鉄道路線
近畿日本鉄道（近鉄）
橿原線
・石見駅
田原本線
・但馬駅

奈良県磯城郡三宅町のバス路線
・川西町コミュニティバス「川西こすもす号」（北部一部地域）
・広陵町コミュニティバス「広陵元気号」（一部地域）

三宅町 の主要道路

奈良県磯城郡三宅町の主要道路
・京奈和自動車道（三宅IC）
・国道24号（橿原バイパス）

三宅町 出身の芸能人

奈良県磯城郡三宅町出身の著名人には、歴史上の人物として、鎌倉時代の僧侶、忍性がいます。忍性は真言律宗の僧侶で、貧民や当時は恐れられた病の病人など、当時の社会的弱者の救済に尽力したことで知られています。
忍性の伝記である「性公大徳譜」によると、忍性が生涯で作った伽藍は三村寺、多宝寺、極楽寺、称名寺など83ヶ所。供養した堂は154ヶ所。結界した寺院は79ヶ所。建立した塔婆は20基。供養した塔婆が25基、書写させた一切経は14蔵。図絵した地蔵菩薩は1,355図、中国から取り寄せた律三大部が186組。僧尼に与えた戒本は3,360巻。当時の被差別階級であった貧民に与えた衣服が33,000着、架橋した橋は189所。修築した道は71所。掘った井戸が33所。築造した浴室、病屋、非人所は5ヶ所、雨ごいと祈祷は数知れないと伝わっています。その偉業を称え、死後に後醍醐天皇から「菩薩」の号を下賜されて「忍性菩薩」とも呼ばれています。
現在でも三宅町では忍性の「福祉と和の心」を表す「折り鶴」をシンボルとして、チャリティーイベントなどを開催しています。2001年（平成13年）より「“忍性さんの”チャリティー全国『折り鶴』選手権大会」が毎年、開催されていましたが、2005年（平成17年）を最後に休止されました。また前述のように町の公式キャラクターの一人「みやぼう」は、忍性をモチーフにしています。
また現代の三宅町出身者には、読売ジャイアンツ、横浜ベイスターズで内野手、外野手を務めた元プロ野球選手で、満塁時の打席で無類の勝負強さを見せたことから「満塁男」の異名で呼ばれ、一塁手としては史上最多となる10度のゴールデングラブ賞を受賞しており、現在は野球指導者、解説者、タレントの他、映画やテレビドラマの俳優も務め、日本プロ野球名球会監事でもある駒田徳広さん。陸上競技選手で専門は短距離走。2008年（平成20年）の早慶対抗陸上競技会4×200mリレーにおいて、当時の日本記録を樹立した木村慎太郎さん。ジャズピアニストで作曲家、編曲家でもあり、CMソングなどさまざまな楽曲を手掛ける秋田慎治さんなどがいます。