【プロに聞く】屋根裏への地デジアンテナ設置でテレビは映るのか?メリット・デメリットとDIY・工事業者の費用相場を徹底解説
マイホームの新築やリフォームを機に、テレビのアンテナを住宅のどこへと設置するべきか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
近年では、「住宅の外観をできるだけスッキリ見せたい」「屋根の上にアンテナを立てたくない」「台風や強風による故障リスクを減らしたい」といった理由から、屋根裏へのテレビアンテナ設置を希望されるご家庭が増えています。
屋根裏(もしくは二階と一階の間などの天井裏)へのアンテナ設置は、アンテナ本体を外から見えなくできて、家の外観が整うだけでなく、雨風や紫外線などの影響も受けにくいため、長期的なアンテナの劣化を抑えやすい点でも注目されています。
特に近年人気のデザインアンテナ(平面アンテナ)との相性も良く、新築住宅のオーナー様には「できれば屋根裏に設置したい」と考える方も少なくありません。
しかしその一方で、アンテナの屋根裏設置はどのような住宅でも必ず可能というわけではありません。
その一帯における地デジ電波の強さや周辺環境、建物の構造、使用されている建材などによっては、十分なレベルの電波を受信できず、「テレビが映らない」「特定のチャンネルだけ不安定になる」といった不具合が起こるケースもあります。
また、実際にはブースターの追加が必要になったり、設置後に受信レベルが変動したりすることもあり、事前のチェック不足によって屋根裏設置を後悔してしまう例も見られます。
そこで本記事では、屋根裏アンテナ設置のメリット・デメリットを、屋根裏設置の施工経験も豊富なアンテナ工事の専門業者「あさひアンテナ」への取材に基づき、プロの視点から分かりやすく解説します。
さらに、アンテナ屋根裏設置に向いている住宅の条件、設置できないケースの特徴、必要になりやすい機器、DIYと専門業者依頼の違い、工事費用の目安まで詳しくご紹介します。
「自宅でも地デジアンテナの根裏設置はできるのか知りたい」
「住まいの見た目とアンテナの受信性能、どちらも妥協したくない」
「失敗しない屋内への地デジアンテナ設置方法を選びたい」
そのようにお考えの方は、ぜひ本記事を最後までご覧ください。
ご自宅の環境に合った、後悔のない最適な屋内アンテナ設置方法を見つけるための参考になるはずです。
地デジ放送は屋根裏でも受信できるの?基本の仕組みを解説
一般の住宅などに設置されるテレビアンテナの地デジアンテナ(UHFアンテナ)とは、その名称通り、日本各地にあり、周辺一帯に地デジ放送を行っている地デジ電波塔からの電波を受信するための設備です。
地デジ放送には一定の波長幅(40センチから60センチ程度)を持つUHF・極超短波のうち470MHzから710MHzまでの周波数帯が使われています。そのため電波塔からビルなどの障害物にぶつかっても、回り込んで広がりやすい性質があります。
このような電波の特性から、金属やウレタンなどの一部素材を除けば、地デジ電波は一般住宅の屋根材や壁材を通過して屋内まで届きます。
そのため、屋根の上などの屋外だけではなく、屋根裏や天井裏の空間にも地デジアンテナを設置して、十分に地デジ電波を受信することが可能です。
ただし、電波とは空間を伝わるエネルギー波であるため、質量のある壁や屋根を通過する際には、電波レベルが弱まってしまう点には注意が必要です。
以下、地デジ電波の主な特徴を、一覧表にまとめました。
※上記は地デジ受信に関するUHFの主な性質です。
また、UHFを受信する地デジアンテナ本体には、機種や受信性能によって差はありますが、アンテナ真正面を中心にした特定の向きのみで電波を強く受信する「指向性」という性質があります。
そのため、現場から見て、近隣の電波塔がある正確な方向に正面を向けてアンテナを設置することが基本となります。
また、電波塔の方向にビルなど巨大な障害物がある直近エリアでは、電波が広がる性質も及ばず、電波レベルが大きく遮られるケースも少なくありません。
電波塔の先端から届いている地デジ電波の受信を安定させるには、一般住宅の屋根の上など、できるだけ周辺の障害物に影響されない、四方が開けた高い位置にアンテナを設置することが推奨されます。
これら地デジ受信の仕組みを理解することが、お住まいで地デジアンテナの屋根裏設置が可能かどうかを判断し、アンテナ設置を成功させる第一歩となります。
テレビアンテナを屋根裏に設置する3つのメリット
一般的には受信レベルが安定しやすい屋外に設置される地デジ用テレビアンテナを、あえて屋根裏に隠すことには、いくつもの大きな魅力があります。
住宅の美観が向上するだけでなく、長期的な耐久性や防災面、メンテナンスの手間が省けるなど、数々の実用的なメリットが得られます。
この項目では、屋根裏に地デジアンテナを設置することで得られる、3つの主な利点をご紹介します。
これらのメリットを知ることで、なぜ多くの方が屋根裏へのアンテナ設置を選ぶのかが理解できるはずです。
外観をスッキリ保ち、マイホームの景観を損なわない
地デジアンテナ屋根裏設置の最大の魅力は、住宅の美しい外観をそのまま維持できることです。外壁や屋根の上に目立つアンテナが出ないため、建物のデザイン性を損なう心配がありません。
特に新築物件のテレビアンテナ工事で、デザイン性の高い新築やリフォーム直後の美しい外観を保ちたい方にとって、非常に有効な選択肢です。
また景観条例が厳しく、屋外へのアンテナ設置が制限されている地域でも安心して導入できます。
以下、アンテナの主な設置位置における、住宅の外観や条例への影響の一覧です。
※上記は戸建て住宅における一般的なアンテナ設置位置の例です。
テレビアンテナが外部から見えないということは、住宅の資産価値を向上させることにも大きく寄与する可能性があります。
例えば平面型のデザインアンテナを壁面に設置することで、住宅外観への影響をできるだけ抑えることも可能ですが、その場合、アンテナ固定のため外壁にビス穴を開ける必要が出ます。しかし屋根裏設置であれば、外壁を加工する必要もありません。
こだわりのマイホームの外観を完璧に守りたい方には、アンテナ屋根裏設置が最適であると言えます。
台風や積雪など自然災害によるアンテナ倒壊リスクを回避
屋外アンテナの最大の弱点は、強風や豪雪、また海沿いの潮風、野鳥などといった自然の脅威にさらされることです。
屋根裏に設置すれば、台風などによる強風でアンテナが倒壊するリスクを完全にゼロにできます。また、豪雪地帯においてこびりついた雪や、屋根の上の積雪の重みでアンテナが劣化し、折れ曲がる心配もなくなります。
さらに落雷がアンテナに直撃して家屋の家電製品が故障する二次災害も、大幅に防ぐことが可能です。
屋外に設置されたテレビアンテナも、プロの確かな施工であれば一度の自然災害ですぐに破損、倒壊することはめったにありません。ただ長年の利用により経年劣化が進むにつれ、自然の影響でアンテナの故障、破損が生じる可能性は高まってきます。
以下、屋外・屋内アンテナ設置における、主な自然災害のリスクを一覧で解説します。
※上記は自然災害がアンテナに影響する主な事例になります。
テレビアンテナの長期使用で心配になる自然災害によるトラブル、さらにその修理費用や、ご近所への被害を心配する必要がなくなるのは大きな利点です。
ご家族が長期的に安心して暮らせる環境を実現できる点も、アンテナ屋根裏設置の強みと言えます。
紫外線や雨風から守られ、アンテナの寿命が延びる
自然災害の直接的な影響を避ける以外にも、屋根裏という屋内空間にアンテナ設置することで、アンテナ本体の寿命が劇的に延びます。
屋外では前述の通り、直射日光の紫外線や長年の風雨などの影響で、アンテナの金属部品やプラスチックが徐々に劣化します。
他にも海沿いの地域では、塩害によるサビの進行が屋外アンテナの寿命を大きく縮めます。野鳥の多い地域では、野鳥による鳥害も想定されます。
しかし屋根裏への設置であれば、これらの過酷な自然環境からアンテナ本体を完全に隔離し、保護できます。
以下、屋根裏アンテナ設置で防止できる、主な自然環境の影響です。
- 紫外線による劣化を防止:プラスチック部品のひび割れや硬化を防ぎます。
- 雨水によるサビを防止:金属部分の腐食が起きにくく、耐久力の低下や接続部の接触不良を回避できます。
- 塩害や鳥害を防止:海風による塩分付着や、酸性を帯びた鳥のフンによる汚れ・部品の腐食を防ぎます。
一般的な地デジアンテナの寿命は、アンテナ機種や周辺環境にも大きく左右されますが、屋外設置の場合は平均して10年から15年程度とされています。またアンテナトラブルを避けるためには、専門業者に依頼しての定期的なメンテナンスも必須になります。
しかし、屋根裏にアンテナを設置した場合は自然環境の影響をカットでき、劣化が進みにくいため、メンテナンスフリーで20年以上使えるケースも珍しくありません。
屋根裏へのアンテナ設置は、将来的なメンテナンスの手間や交換コストを大幅に削減できる点も、非常に魅力的です。
屋根裏アンテナで「失敗した」と後悔しないためのデメリットと注意点
ここまででご説明したように屋根裏へのアンテナ設置はメリットが多い半面、致命的な失敗につながるリスクも潜んでいます。
事前の確認を怠ると、アンテナを設置したのに「テレビがまったく映らない」といった後悔を招くことにもなります。
ここでは、テレビアンテナ屋根裏設置に特有のデメリットと、屋根裏設置を考えるにあたって必ず知っておくべき注意点を解説します。
リスクを正しく理解し、ご自身の環境に適しているかを見極めることが重要です。
電波が減衰しやすく、テレビが映らなくなるリスクがある
屋根裏設置における最大の懸念は、テレビ電波の「減衰」による受信不良です。
地デジ電波が屋根材や壁材を通り抜ける際には、素材が持つ抵抗により、電波のエネルギーが吸収されて、屋内に届くまでに弱まります。
そのため、屋外で受信する場合に比べて、屋内は地デジの電波環境が圧倒的にシビアになるのです。
特に、電波塔からの距離が遠く、到達する電波レベルが弱まる「弱電界地域」では、屋内ではさらに受信レベルが弱まり、十分な強度の電波を拾えない可能性が高くなります。
以下は、アンテナ屋外設置と屋根裏設置の場合における、さまざまな受信環境の影響を一覧でまとめたものです。
※上記はアンテナの屋内設置と屋根裏設置における主な受信環境の違いになります。
屋根裏設置の場合、アンテナ設置直後は映っていても、受信できる電波レベルが住宅で必要なレベルにギリギリの水準しかなく、天候の悪化や季節の変化による電波レベルの低下で、突然、テレビ画面が映らなくなるケースもあります。
屋根裏へのアンテナ設置では、屋外への設置以上に、高精度な電波測定と慎重なアンテナ機種選びが不可欠となります。
ガルバリウム鋼板など電波を遮断する屋根材・断熱材の影響
住宅の建材の種類によっては、屋内への地デジ電波が完全に遮断されるため、屋根裏アンテナ設置が不可能になるケースがあります。
特に注意が必要なのが、ガルバリウム鋼板など金属製の屋根材を使用している住宅です。
金属は電波を強く反射・遮断する性質があるため、屋根裏まで電波が届きません。
また、断熱性を高めるためのアルミ箔にも「金属箔付き断熱材」も、同様に電波を弾いてしまいます。
他にも、ウレタン製の断熱材やコンクリートなど密度の高い建材も、電波を吸収して弱めてしまうため、アンテナの屋根裏設置には悪影響を与えます。
以下、アンテナ屋根裏設置に適さない主な建材の一覧です。
※上記は屋内への地デジ電波を遮断する主な建材などになります。
したがって屋根裏への地デジアンテナ設置をご検討になる際には、ご自宅の屋根材や断熱材に金属成分が含まれていないか、電波を吸収しやすい建材が使われていないか、事前に確認することが絶対条件となります。
また屋根の上に太陽光パネルが設置されている場合も、パネルが電波を遮断する要因になるため、設置位置の工夫が必要です。
建材の他にも、冬場に屋根の上に積雪がある環境では、雪が地デジ電波を吸収してしまいます。結果、屋根裏アンテナ設置では積雪の際に地デジ放送が受信できなくなるケースもあるため注意が必要です。
BS/CSアンテナ(衛星放送用)は屋根裏に設置できない
ここまでの記事内容は、すべて屋根裏などに地デジアンテナを設置することを前提とした内容になっています。
そのため、お読みになっている方の中には、では衛星放送用のパラボラアンテナの場合はどうなのかと思われる方もいらっしゃるでしょう。
結論から申し上げると、地デジアンテナであれば、条件が整っていれば屋根裏にも設置できますが、衛星放送用のBS/CSアンテナは、原則として屋内には設置できません。
衛星放送では、静止衛星から送られる電波として、SHF(センチメートル波)でも12GHz帯にあたる、UHFよりも非常に周波数帯が高いマイクロ波を使用しています。
この電波は光に近い性質で直進性が高く遠距離送信が可能なため、静止衛星から日本全域に送られる衛星放送の電波としては適しています。
反面、その性質から屋根や壁などのわずかな障害物にぶつかっても完全に遮断されてしまい、その先に届かないという性質があり、屋内空間ではまず受信できなくなります。
そのため、衛星放送を視聴したい場合には、必ず静止衛星からの電波が直接届く屋外の場所(静止衛星のある東経110度・南西上空に障害物がなく見渡せる位置)にBS/CSアンテナを設置する必要があります。
唯一の例外として、お住まいの中に、
- 障害物のない東経110度の上空を見渡せる窓がある。
- 窓ガラスが複層ガラスや金属素材、模様や色のない透明なフロートガラスである。
- 窓際にBS/CSアンテナを据え置きできるスペースがある。
という条件が整った部屋があれば、12GHz帯の電波が窓ガラスから差し込むため、BS/CSアンテナを専用の据え置き台に立てての室内設置が可能となるケースもあります。
ただこの方法でも、窓を通る際に12GHz帯が減衰するため衛星放送の受信が不安定になりやすく、あまりおすすめできる方法ではありません。
アンテナやブースターの熱暴走・火災リスクとその予防策
屋根裏に電気機器を設置する際、見落としがちなのが「熱」によるトラブルと火災リスクです。
一般的に夏場の屋根裏は換気が悪く、日中の気温が50度を超える過酷な環境になることもあります。
地デジアンテナは電源を使わずとも電波を受信できる構造ですが、アンテナの付近に設置され、受信した電波を増幅するブースターには電源が必要です。
そして夏場の屋根裏のような高温下では、ブースターが熱暴走を起こし、故障するリスクが高くなります。
最悪のケースでは、機器のショートや配線の発熱などから火災につながる危険性もゼロではありません。
以下、アンテナ屋根裏設置で考えられる、主なトラブルの要因をまとめました。
※上記は屋根裏へのアンテナ設置で考えられる主なリスク要因になります。
屋根裏に設置されたアンテナ設備を安全に長期間、使用するためには、耐熱性の高い機器を選び、適切な通気経路を確保するなど施工の工夫が求められます。
屋根裏へのアンテナ設置でも、できるだけ定期的な点検を怠らず、機器の異常を感じたらすぐに専門業者へ相談することが重要です。
自宅の屋根裏にアンテナは設置できる?4つの必須条件
ここまででもご説明した通り、屋根裏へのアンテナ設置は、すべての住宅で確実に実現できるわけではありません。
ご自宅の環境が屋根裏での地デジ受信に適しているかどうかを判断するためには、いくつかの基準をクリアする必要があります。
この項目では、屋根裏への地デジアンテナ設置が可能かどうかをセルフチェックできる4つの必須条件を整理します。
物理的な空間と地デジ電波環境の両面から、ご自宅の状況を確認してみましょう。
1. 点検口があり、人が作業できる十分なスペースがある
屋根裏にアンテナを設置するためには、屋根裏空間に作業員がアンテナ機材を持って安全に出入りできる経路が必須です。
一辺が45センチ以上の点検口が、クローゼットの天井や廊下などに設けられているかどうかを確認しましょう。
また、アンテナ本体を設置し、方向を調整するための作業スペース(最低限1メートル四方ほど)も不可欠です。
以下、アンテナ屋根裏設置のために必要となる、設置スペースや出入り口の条件です。
※上記はアンテナ屋根裏設置が可能となる最低限の条件です。設置するアンテナ機種や現場の環境によっては、より大きな余裕が必要となる場合もあります。
特に、屋根裏に通じる点検口がない場合は天井に穴を開けて新設する工事が必要になり、数万円の追加費用が発生します。
まずはご自宅の天井に、点検口が存在するかを探してみましょう。
2. 屋根裏でも安定した地デジ電波(強〜中電界)が受信できる
屋根や壁による電波の減衰を考慮しても、屋根裏空間に十分なレベルの地デジ電波が届いていることが絶対条件です。
一般的に、屋根裏での電波(映像信号)の強度が、60㏈から80㏈以上は確保できる環境が求められます。
一般的な屋外受信の目安でいえば、電波塔に距離が近く、地デジ電波レベルが強い「強電界地域」や「中電界地域」であることが望ましいと言えます。
以下は、一般的な電界地域の目安です。
- 強電界地域:屋外で受信できる電波レベルが80㏈以上。電波塔からの距離が近く、屋根裏設置がもっとも成功しやすいエリアです。
- 中電界地域:屋外の受信レベルが80㏈から60㏈以上。強電界地域に比べると電波塔からやや離れますが、高性能なアンテナやブースターを併用することで、屋根裏にアンテナ設置可能なケースが多くなるエリアです。
- 弱電界地域::屋外受信レベルが60㏈以下。到達する電波が弱いため、屋根裏への設置は原則として非常に困難です。
安定した地デジ受信のためには、電波の強さだけでなく、電波の方向やノイズの少なさを示す電波品質(MERやBER)も重要になります。
特に屋根裏空間などでは、屋根材などを通る分、電波の方向がわかりにくくなります。これらの要素は一般の方には測定が難しいため、最終的には専門業者による精密な電波調査が必要です。
3. 電波を通しやすい屋根材・断熱材を使用している
アンテナ屋根裏設置のデメリット項目でも触れた通り、建材の電波透過性は設置の成否を大きく左右します。
屋根裏に地デジ電波を導くためには、電波を遮断しない素材で家が建てられている必要があります。
日本の伝統的な住宅に多いスレート屋根や日本瓦は、比較的電波を通しやすい素材です。
以下、地デジ電波を通しやすい・通しにくい建材について、あらためてまとめました。
※上記は地デジ電波の透過に影響する主な住宅建材の種類です。
ご自宅の設計図面や仕様書などを確認し、どのような屋根材や断熱材が使われているかチェックしましょう。木造でスレート屋根の住宅であれば、屋根裏アンテナ設置のハードルは大きく下がります。
4. 屋根裏に分配器や電源(コンセント)が備わっている
戸建て住宅の場合、テレビアンテナで受信した電波を、各部屋のテレビまで十分なレベルで送るためには、分配器やブースターなどの機器が必要です。
これらの設備がすでに屋根裏の空間にまとまっている場合は、アンテナ工事が非常にスムーズに進みます。
ブースターを稼働させるための専用電源(ブースター用のコンセント)が屋根裏などにあるかどうかも重要なポイントです。
以下は、屋根裏アンテナ設置で、お住まいの条件別に、アンテナ本体以外に必要となる設備工事の例です。
※上記はアンテナ屋根裏設置で必要となる主な追加設備工事の事例です。
新築住宅の場合、情報分電盤として屋根裏や屋内の目立たない位置に、アンテナやインターネット回線などの設備をまとめて集約する専用のボックスなどがセットされているケースが増えています。
アンテナ配線設備が整っていれば、設置の工事時間も短縮でき、見た目もよりスッキリと仕上がります。
屋根裏に設置できるアンテナの種類とブースターの役割
屋根裏という特殊な閉鎖空間では、屋外とは異なる基準で地デジアンテナを選ぶ必要があります。
受信感度の高さや本体のサイズなどを考慮し、屋根裏空間の環境に最適な機材を選定することが重要です。
この項目では、屋根裏設置に多用される地デジ用テレビアンテナの種類と、必須となるブースターの役割を解説します。
お客様がご自身による判断基準をつかめるよう、専門的な内容もわかりやすく噛み砕いてお伝えします。
八木式アンテナ:電波が弱い地域でも安定受信(高感度)
八木式アンテナ(八木アンテナ)とは、よく戸建て住宅の屋根の上などに見られる、魚の骨のような形状をした昔ながらのテレビアンテナです。
横に突き出た小骨のような短い棒「素子(そし・エレメント)」と呼ばれる部品が多いほど、地デジ電波を受信する能力(ゲイン)が高まります。
この受信感度の高さが、電波が減衰しやすい屋根裏において非常に有利に働きます。
一方で、後述するデザインアンテナに比べると本体がやや大型のため、屋根裏設置ではスペースなどの条件がより厳しくなるという難点もあります。
アンテナ本体価格も他のモデルに比べると低価格ですが、屋根裏設置の場合は専用の固定具が必要となるため、工事費用の総額はデザインアンテナと大差なくなります。
いずれにせよ八木式アンテナは、十分な設置スペースさえ確保できれば、屋根裏空間でも安定した視聴環境を作るための有力な選択肢となります。
以下、八木式アンテナを屋根裏に設置する場合の主なメリット・デメリットになります。
※上記は基本的に屋根裏設置を前提とした八木式アンテナの特性です。
中電界地域など、屋根裏設置では少し電波レベルに不安がある場所では、14素子や20素子で受信感度の高い八木式アンテナが活躍します。
お住まいの屋根裏空間の広さと、お住まいで求める受信性能のバランスを考慮してアンテナ機種を選ぶことが大切です。
デザインアンテナ:省スペースで屋根裏にも設置しやすい
デザインアンテナ(平面アンテナ)は、その名の通り、平面で薄型のスタイリッシュな外観が特徴のアンテナです。
本来は住宅の外壁などに設置されるモデルで、カラーバリエーションも豊富なため、屋外設置でも住宅の見た目に影響を与えにくい、風雨などの影響による経年劣化が進みにくいというメリットがあります。
そして、そのコンパクトな形状からデザインアンテナは屋根裏設置にも最適の機種となります。
デメリットとしては八木式アンテナに比べて、デザインアンテナは設置位置の低さも含め、基本の受信感度がやや劣る傾向にあります。
ただ現場の条件によっては、デザインアンテナを屋根裏へと設置することで高さを確保でき、屋外の壁面設置より受信感度が高まるケースもあります。
多くの場合、デザインアンテナ屋根裏設置では、20素子や26素子相当の高感度モデルを選ぶことで、強〜中電界地域で問題なく利用できます。
以下、デザインアンテナを屋根裏設置する場合の主な特性になります。
- 省スペース性:薄型でかさばらないため、狭い屋根裏でも柱の側面などにスッキリ収まります。
- 受信の柔軟性:八木式よりも広範囲の電波を拾いやすいため、多少の方向ズレにも強いです。
- 高所でのメリット:外壁の下部より、屋根裏の高い位置に設置する方が電波を拾いやすいケースもあります。
なお近年では、ポール状のスタイリッシュなデザインで、デザインアンテナの外観性、風雨への強さというメリットに加え、屋根上への設置で安定した受信レベルも確保できる「ユニコーンアンテナ」という新モデルも登場しています。
ただしこのモデルは、屋外の高所設置を前提として受信感度を発揮する設計になっています。また受信面の面積も狭いため、屋根裏の閉鎖空間に設置しての受信には不向きなモデルになります。
ブースターの役割と必要性:電波を増幅し視聴を安定させる
地デジアンテナの屋根裏設置を検討する際、「ブースターは本当に必要なのか?」と疑問に思う方も多いでしょう。
結論から申し上げると、屋根裏空間へのアンテナ工事においてブースターはほぼ必須の機器となります。
ブースターは通常の屋外設置アンテナでも、中電界地域以下のエリアや、住宅内に3台以上のテレビを設置する場合には必須の機器になります。
特にアンテナの天井裏設置では、ブースターは屋根材を透過して弱くなった地デジ電波を、テレビが映る基準値まで増幅するため、その必要性が高くなるのです。
以下、アンテナ屋根裏設置の場合の、プースターの必要性をまとめた一覧です。
※上記はアンテナ屋根裏設置でブースターがない場合に考えられる問題点です。
アンテナ用のブースターを適切に設置し、電波状況に応じた最適な増幅レベルに調整することが、アンテナ屋根裏設置を成功させるカギです。
ただ、過剰な増幅は電波ノイズも増強してしまう原因にもなるため、プロの業者による現場の電波調査に基づく、正確な数値設定が求められます。
屋根裏アンテナ工事の費用相場:DIY vs 専門業者
屋根裏アンテナ設置のコストを抑えるために、アンテナを自力で設置(DIY)するか、アンテナ工事の専門業者に頼むか、迷われる方もいらっしゃるでしょう。
この項目では、DIYと専門業者による施工、両方の費用感と具体的な手順を比較します。
金銭的なコストだけでなく、作業にかかる時間や安全性といった見えないコストも考慮しましょう。
総合的な判断材料を持つことで、ご自身にとってもっとも納得のいく選択ができるようになります。
DIYで設置する場合の費用内訳と必要な工具・手順
DIYで屋根裏にアンテナを設置する場合、業者に支払う工賃が浮くため初期費用を安く抑えられます。
機材のみを揃えれば、おおよそ5,000 円から2万円程度で設置が可能です。
しかし、作業には高所における危険や、専門的な測定機器、テレビまでを結ぶ配線工事が必要になるといった高いハードルが存在します。
以下、屋根裏にアンテナを設置する場合の各種費用を一覧でまとめました。
※上記は屋根裏アンテナ設置に必要となる主な機器、機材です。現場の条件によってはその他の機材が必要になることもあります。
一般的なアンテナ屋根裏設置の手順としては、点検口から屋根裏空間に入り、電波の強い場所を探してアンテナの土台となる金具を固定し、アンテナを配線につなぎます。
そしてアンテナの左右の角度を、もっとも強い電波が届く方向に向けて調整します。
ただ、屋根を隔てた屋根裏の空間では、プロ仕様のレベルチェッカーがないと、電波レベルがもっとも高くなる位置や方向の確認が難しくなります。
また、暗く足場の悪い屋根裏での作業は、天井を踏み抜くリスクや配線時の感電リスクを伴います。
詳しい専門知識がないまま作業を進めると、結果的にアンテナを設置してもテレビが映らず、後から業者を呼ぶ結果になることも少なくはありません。
専門業者に依頼する場合の費用相場(アンテナ・工賃・追加工事)
受信の安定も含めて、確実なアンテナの屋根裏設置を望むなら、アンテナ専門業者への依頼がもっとも安心できる選択肢です。
一般的な屋根裏アンテナ設置の費用相場は、おおよそ2万円から6.6万円程度となります。
この金額には、事前調査からアンテナやブースターなどの機材代、施工費までが含まれていますが、必要な機材や作業などは状況によって変動します。
施工技術が低い、不当な高額を請求するなど質の低い業者を選んでしまわないよう、以下の工事費用の内訳と相場観をしっかりと把握しておきましょう。
以下は、屋根裏設置を前提としたテレビのアンテナ設置工事費用の相場の目安です。
※上記はアンテナ屋根裏設置で発生する基本的な費用の目安です。
業者の見積もりを確認する際には、これらの項目が詳しく明記されているか、また見積もり外の追加費用が発生する可能性がないかを確認しましょう。
複数の業者から「相見積もり」を取ることにより、適正価格で優良な業者を見極めることができます。
コスパ比較:DIYのリスクと手間を考えると業者がおすすめな理由
ここでは、DIYと業者依頼のコストパフォーマンスについて深く掘り下げてみます。
工事の初期費用だけを比べれば、DIYの方が安く済むように見えます。
しかし、失敗した時の手戻りや安全面のリスクを考慮すると、業者依頼の方が圧倒的に高コスパです。
専門業者であれば、購入すれば数万円はするプロ用の電波測定器を使い、確実に品質の高い電波を拾える場所を特定してくれます。
また建物の構造材を傷つけることなく、見栄え良く安全に配線処理を行ってくれる点も魅力です。
以下、業者依頼の方がコスパが優れているといえる、主なポイントの一覧です。
- 安全性の確保:高所からの転落や感電、天井の破損といった重大な事故を未然に防げます。
- 確実な視聴環境:専門的な電波測定により、天候に左右されない安定したテレビ視聴が約束されます。
- 長期保証の安心感:多くの優良業者は施工完了後、5年から10年の長期保証を設けており、施工後のトラブルも無償で対応してくれます。
休日の時間を使って危険な作業をし、結果的にテレビが映らないリスクを抱えるより、最初からプロに任せることが賢明です。
安全と確実性を数万円で買うと考えれば、業者への依頼は非常にコストパフォーマンスの高い投資と言えます。
屋根裏アンテナ設置に関するよくある疑問・トラブル
屋根裏アンテナの導入をご検討になる際、多くの方が、ここまでの記事にも解説のない、細かな疑問点やご不安を感じられることがあります。
この項目では、アンテナ屋根裏設置前の法律に関する疑問から、設置後に起こりうるトラブルまでを、「あさひアンテナ」担当者の解説に基づくQ&A形式で解説します。
疑問点についてあらかじめ対処法を知っておくことで、予期せぬ事態にも慌てず対応できるようになります。
不安要素をひとつずつ解消して、納得なさった上で設置工事に進んでください。
屋根裏アンテナはNHK受信料の解約・対策になる?
「テレビアンテナを屋根裏に隠せば、外から見えないからNHKの受信料を解約できるのでは?」と考える方がいます。
しかし、結論から言うと、屋根裏設置であってもNHK受信料の支払い義務は免除されません。
放送法では、「NHKの放送を受信できる設備を設置した者は、契約を結ばなければならない」と定められています。
以下、屋外、屋内それぞれのテレビアンテナ、そしてテレビ(受信機器)がない場合の、NHKの契約義務について解説します。
※上記は各ケースにおけるNHK受信契約義務の解説です。
アンテナが屋根裏にあるかどうかは関係なく、テレビが映る(NHKが受信できる)環境がある以上は、正しく契約を行う必要があります。
NHK受信料対策として屋根裏へのアンテナをご検討になっている場合には、残念ながら受信料対策にはならないためご注意ください。
電波が悪い!テレビが急に映らなくなった時の原因と対策
屋根裏にテレビアンテナを設置した後、「突然テレビにノイズが入る」「特定チャンネルが映らない」といったトラブルが起きることがあります。
屋外に比べると電波の余裕がない屋根裏では、わずかな環境変化が受信不良に直結しやすいのです。
まずはあわてず以下の一覧も参考にして、自力で確認できるポイントをチェックし、原因を切り分けてください。
※上記は屋根裏へのアンテナ設置で考えられる主なトラブルの要因です。
まずはテレビ側のケーブル配線抜けやエラーコードなどを確認し、ブースターの電源がきちんと入っているかをチェックします。
それでも問題が改善しない場合は、アンテナ本体の方向ズレや故障などが疑われるため、速やかに業者に点検を依頼しましょう。
屋根裏への設置が難しい場合の代替手段(光回線・ケーブルテレビなど)
事前の電波調査の結果、現場の受信状況や建材などの問題から、どうしても屋根裏空間にアンテナを設置できないケースもあります。
しかし、「家の外観を損ねたくない」「アンテナの老朽化やトラブルを避けたい」という目的を叶える、テレビ視聴の代替手段は他にも存在します。
代表的なものが、テレビアンテナを使わずに有線でテレビ電波を受信する光回線テレビやケーブルテレビ(CATV)を利用する方法です。
以下の一覧表も参考に、それぞれの初期費用や長期的なランニングコストを比較して、最適な方法をご検討ください。
※上記はアンテナ屋根裏設置に近いメリットを持つ主なテレビ視聴方法です。
テレビ視聴のランニングコストを抑えたい場合は、屋根裏設置にもっとも近い特性を持つ、外壁の色に合わせたデザインアンテナの設置が現実的です。
またインターネット光回線のお乗り換えをご検討されているなら、光回線テレビも有力な選択肢となります。
まとめ:屋根裏アンテナの成功は「事前の確実な電波調査」がカギ
本記事でご紹介した屋根裏への地デジアンテナ設置は、家の美観を守り、災害からアンテナ設備を保護できて長期的な利用を可能とする、非常に魅力的な選択肢です。
しかし、屋根材の影響や電波の減衰など、設置が可能となる条件が厳しく、クリアすべきハードルが多いのも事実です。
安易なアンテナ屋根裏設置に挑んで失敗や後悔を避けるためのもっとも重要なポイントは、以下の3点に集約されます。
- 精密な環境診断:電波強度だけでなく、屋根材や断熱材の性質を正確に把握する。
- 最適な機材選定:環境に合わせたアンテナの種類と、適切なブースターを選び抜く。
- プロによる施工:DIYの勘に頼らず、専用機器を用いた確実な電波測定と安全な工事を行う。
「自分の家でも屋根裏に設置できるかな?」と迷ったら、まずはアンテナ工事の専門業者に無料調査を依頼してみましょう。
プロの確かな知見を活用することで、長期にわたって安心で快適なテレビ環境を手に入れることができます。
例えば、本記事にご協力いただいた優良なアンテナ工事の専門業者「あさひアンテナ」では、デザインアンテナの基本設置工事について、DXアンテナ製の高品質モデル「UAH201」(本体色4色)と、白黒2色の同軸ケーブル、基本設置具もセットにして、25,000円(税込み27,500円)からでご提供しています。
そして同モデルを利用したデザインアンテナの屋根裏設置(基本設置工事)についても、特殊工事費などはご無用の、上記価格でご対応します。
同社では、アンテナ設置の事前に行う電波調査、お見積もりについても、出張料やキャンセル料などすべて含めた完全無料で実施します。また他業者との相見積もり、工事をお急ぎの方の即日工事にもご対応できます。
「あさひアンテナ」の電波調査は精密さに定評があり、現場の細かなポイントで安定して受信可能な位置を探り、できる限りデザインアンテナ設置、また屋根裏・天井裏への設置に対応いたします。
またお見積もり内容についても、詳細な金額、項目でご提示することはもちろん、お見積もり外の追加料金は決して加算しない方針も徹底しています。
実際の工事は、自社スタッフによる完全自社施工で、ベテラン職人の高品質な工事と、中間マージンなどをカットした適正価格を両立しています。
またお見積もりから工事内容についてまで、疑問点やご不明な点があれば、専門の担当者が丁寧にわかりやすくご説明いたします。
さらに工事後には、業界最長クラスである10年の長期保証も用意されているので、工事後も末永くご安心いただけます。
テレビアンテナの屋根裏設置を含めた各種アンテナ工事のご相談は、まずは「あさひアンテナ」のフリーダイヤル、またはメールフォーム、LINEアカウントまでご相談になることを、本記事の筆者からも推奨いたします。




