テレビが映らない!アンテナで電波を受信できない原因と「E202」への対処法とは? 自分でもできる対策完全ガイド

2025年08月26日

「自宅で急にテレビが映らなくなった」
「一部のチャンネルだけ正常に映らない」
「モザイクのような形でテレビ画面が乱れる」
「真っ黒になった画面に『E202』って表示されているけど、どうすればいいの?」

上記のように症状はさまざまですが、お住まいで突然、地上デジタル放送や衛星放送のBS放送、CS放送など、テレビ放送が見られなくなると焦ってしまいますよね。
あわててテレビのメーカーやアンテナ工事の会社へと、原因の調査や修理を依頼しようと考える方も多いかもしれません。しかしお住まいで発生したこのようなトラブルの場合、多くのケースでは簡単な確認や操作で元通りに映る可能性があるのです。

この記事では、アンテナ工事業者に所属するアンテナの専門家が、テレビやアンテナの専門知識がない方でもわかりやすく、ご自分でも簡単に対処できるように、テレビが映らなくなる、アンテナで正常に電波が受信できない原因を症状別に特定する方法。さらにご自身でもできる対処法を徹底的に解説していきます。
まずはお住まいにて簡単なチェックから試して、それでも解決しない場合は専門のアンテナ工事業者への依頼まで、この記事を一通りお読みいただければ、適切なすべての手順が分かります。

急にテレビが映らなくなった時は、誰でもあわてるものです。しかし落ち着いてひとつずつ確認し、最小限の手順と費用で、安心してテレビを楽しめる日常を取り戻してください。

まずは落ち着いて!テレビが映らないときに自分でできる5つの簡単チェック

お住まいで急にテレビが映らなくなった場合、その原因がお住まいに届く電波の障害、アンテナや配線部の大きなトラブル、テレビ本体の重大な故障などの場合もあります。
その場合は、ご自宅でトラブルに対処することは難しく、専門の業者や組織による対応に任せるしかありません。

しかし一方では、テレビ本体の些細な不具合や、室内のケーブル配線の問題という、意外と単純な原因であることもあり、この場合はお住まいでの簡単な対処ですぐに復旧できるケースも少なくはないのです。

ここでは急にテレビが映らなくなった場合に、テレビ電波やアンテナの問題など専門的な原因を探る前に、まずはどなたでも、ご自宅で簡単に試せる5つのチェック項目を確認してみる方法をご説明いたします。
テレビが映らなくなるのは、意外と単純な見落としが原因であることも少なくありません。

以下の表にまとめた手順を、上から順番に試してみてください。

チェック項目 主な確認ポイント
1. 電源の入れ直し(再起動) テレビ本体、レコーダー、ブースターなど関連機器のコンセントを抜き差しする。
2. アンテナケーブルの確認 テレビ裏や壁の端子でケーブルの抜けや緩みがないか確認する。
3. B-CASカードの挿し直し カードを一度抜き、ICチップの汚れを拭いてから正しく挿入し直す。
4. チャンネルの再設定(スキャン) テレビの設定メニューからチャンネルスキャンを実行する。
5. 入力切替の確認 リモコンの「入力切替」ボタンで「地上デジタル」などが選択されているか確認する。

これらのチェックだけで問題を解決できれば、業者を呼ぶ手間も費用もかかりません。
次章から、それぞれのチェック項目について詳しく解説していきます。

チェック1:テレビ・周辺機器の電源を入れ直す(再起動・リセット)

テレビが映らない原因としてもっとも多いのが、テレビや周辺機器の一時的なシステムエラーです。
この場合、機器を再起動(リセット)することで問題が解決することがよくあります。

まずは以下の手順で、テレビと関連するすべての機器の電源を入れ直してみてください。

  1. テレビ本体の主電源を切ります
  2. テレビに接続されているレコーダーや外付けHDD、ブースターなどの電源もすべて切ります。
  3. すべての機器の電源プラグをコンセントから抜きます。
  4. そのまま1分から数分ほど待ち、機器内部の電気を完全に放電させます。
  5. 抜いた電源プラグをふたたびコンセントに差し込みます。
  6. 最初にテレビの電源を入れ、次に周辺機器の電源を順番に入れていきます。

この簡単な操作で、多くのシステムエラーはリセットされます。
テレビが正常に動作しない場合は、まずはこの再起動を試してみましょう。

なお、テレビやレコーダーなどの機材によっては、電源ボタンを長押しする、専用のスイッチを押すなど、独自のリセット方法を用意しているモデルもあります。
機器付属のマニュアルや、メーカー公式サイトの解説などをご確認の上、機器別の専用リセット方法があれば、そちらも試してみてください。

チェック2:アンテナケーブルの抜け・緩みを確認

次に、室内のアンテナコンセントの端子から、テレビなど各受信機器までを結ぶアンテナケーブル(同軸ケーブル)の接続(端子)が緩んでいたり、抜けていたりしないかを確認します。
部屋の掃除や模様替えの際に、意図せずケーブルに触れてしまい、強く引っ張ってしまうなどのことはよくある例です。

以下の接続箇所を重点的にチェックしてください。

  • 壁のアンテナ端子:部屋の壁にあるアンテナコンセントの端子と、ケーブルの接続が緩んでいないか確認します。
  • テレビ本体の裏側:テレビなど受信機器の裏側で「地上デジタル入力」や「BS/CS入力」と書かれた入力端子にケーブルがしっかり差し込まれているか確認します。
  • 分配器や分波器:室内で複数のテレビやレコーダーなど受信機器に電波を分けている場合や、分波器で地デジ、BS/CSの電波を分けている場合などは、分配器、分波器などの機器の接続もすべて確認します。

接続部分のネジが緩んでいる場合は、手でしっかりと締め直してください。
他にもケーブルが家具の下敷きになっていたり、強く折れ曲がっていたりすると、ケーブルの歪みで電波が正常に送信できなくなります。また内部で芯線が断線する可能性もあります。
ケーブルの状態もあわせてご確認の上、適切な配線状態を整えてください。

チェック3:B-CASカードを挿し直す

テレビ画面に「E202」などのエラーが表示される場合、テレビ本体に挿入されている「B-CASカード」の接触不良が原因の可能性もあります。
B-CASカードとは、地デジ放送や衛星放送など、映像信号をデジタル信号化して送信する「デジタルテレビ放送」を、テレビなどの受信機器で受信する際に必要なICカードです。(ただし現在の一部の4K8Kテレビでは、B-CASカードの代わりに同じ役割を持つ「ACASチップ」をテレビ本体に内蔵している場合もあります)
このカードが受信機器本体の専用スロットに挿入されていない、また挿入されていても、接触不良などでテレビ側でカードを認識できない場合、デジタル放送は受信できません。

以下の手順で、テレビやレコーダーなどに挿入されているB-CASカードを一度、本体から抜いてからきちんと挿し直してみてください。

  1. テレビなど受信機器本体の主電源を切ります。
  2. テレビの側面や背面にあるB-CASカードのスロットから、カードをゆっくりと引き抜きます。
  3. カード裏面の金色のICチップ部分を、メガネ拭きのような乾いた柔らかい布で優しく拭きます。
  4. カードを挿入する向き(矢印の方向)を確認し、カチッと音がするまで奥までしっかりと挿し直します。
  5. テレビの電源を入れて、テレビの映りを確認します。

ホコリや汚れによる一時的な接触不良であれば、この作業で改善することがあります。

なお、B-CASカード本体が破損してしまい、使えなくなるケースもあります。この場合、お住まいに、正常に動作する他のテレビやレコーダーなどがあれば、それら機器のB-CASカードと差し替えて映りを確認することで、カードそのものの問題かどうかを絞り込むことができます。

またB-CASカードが破損している場合は、発行元である「B-CAS社」に問い合わせて、有償でカードの再発行手続きを行う必要があります。(カード再発行手数料:2,310円(送料、消費税込み))
この際、破損したカードはB-CAS社に返還する必要があります。またネットオークションなど、その他の方法でB-CASカードを入手すると、法に触れる可能性があるためご注意ください。

チェック4:チャンネルを再設定(スキャン)する

引っ越し直後で受信できる電波塔が変わった場合や、お住まいの地域で放送局の周波数変更、放送局の追加などがあった場合に、テレビ本体のチャンネル設定が正しく行われていないことが原因で、テレビが映らないことがあります 。

テレビなど受信機器は、最初に使用する際、受信できるテレビ電波をテレビ本体が確認し、チャンネル番号に当てはめていく「チャンネルスキャン(チャンネル設定)」を正しく行う必要があります。正常なチャンネルスキャンが行われていないと、テレビ放送を正常に視聴することができません。
したがってこのような場合は、チャンネルの再設定(再スキャン)を行うことで、問題が解決するケースが多くなります。

チャンネル再スキャンの操作方法は、テレビのメーカー、モデルなどによっても異なりますが、一般的な手順は以下の通りです。

  1. テレビのリモコンで「メニュー」や「設定」ボタンを押します。
  2. 設定画面から「放送受信設定」や「チャンネル設定」といった項目を選択します。
  3. 「地上デジタル自動設定」や「チャンネルスキャン」を選択し、画面の指示に従って実行します。
  4. スキャンが完了するまで数分待ちます。

この操作により、現在の状況で、受信可能なテレビ放送のチャンネルが自動的に再設定されます。

チェック5:テレビの入力切替を確認する

テレビの画面トラブルで、単純すぎて意外と見落としがちなのが、テレビの「入力切替」が間違っているというケースです。
テレビの入力切替を変更して、レコーダーなど再生機器やゲーム機などを使用した後に、入力切替をテレビ放送に戻し忘れている可能性があります。

リモコンの「入力切替」ボタンを押してみてください。
画面に「HDMI1」「ビデオ」「地上デジタル」などの選択肢が表示されるので、「地上デジタル」や「地デジ」を選んで、テレビがきちんと映るかを確認してください。

「E202 受信できません」エラーの原因は?症状別に特定する方法

上記の簡単なチェックでトラブルが解決しなかった場合、お住まいのアンテナや室外配線の問題など、もう少し踏み込んだ原因を探る必要があります。
特に、テレビ画面に表示される「E202 受信できません」というエラーコードは、「テレビに電波が正常に届いていません」という信号です。

エラーコードとは、テレビに十分な電波(映像信号)が届いていない、なたテレビ本体やアンテナ機材のトラブルなどで、テレビ放送を映し出せなくなった場合に、テレビ本体がその原因を自己診断し、所有者に知らせるため表示されるコードのことです。
このコードそのものは、メーカー、モデル問わず、ほとんどすべて共通しているため、テレビなど受信機器トラブルの際に、その原因を探る重要な手掛かりになります。

そして「E202」エラーが表示された際に考えられる原因は、アンテナ本体から周辺の電波環境まで、多岐にわたります。
以下、主な一覧を解説いたしますので、ご自身の状況と照らし合わせながら、原因を特定していってください。

原因のカテゴリ 具体的な内容
アンテナ本体 向きのズレ、角度の不適切、故障、経年劣化(サビや破損)。
配線・周辺機器 アンテナケーブルの断線、ブースターや分配器の故障。
電波環境 悪天候(大雨など)、周辺の障害物(高層ビル、樹木)、電波障害。
テレビ本体 内部チューナーの故障、設定ミス。
集合住宅特有 共用アンテナや設備の不具合。

※上記は主要な原因の概要です。以下、詳しくご説明いたします。

原因① アンテナ本体の不具合(向き・角度のズレ、故障、劣化)

まずは、お住まいにあるテレビアンテナ本体に問題が発生しているケースです。
基本的に住宅の屋根や壁面など、屋外に設置されるアンテナは、常に風雨、雪、沿岸部では潮風など、自然環境の影響を受けています。したがって、徐々に経年劣化が進むことは避けられません。

実際に起こりやすいトラブルはアンテナの種類によっても異なりますが、アンテナ不具合の例としては、主に以下の例が挙げられます。

  • 向きや角度のズレ:台風や強風、積雪の重みなどで、アンテナが向いている方向がズレてしまうことがあります。地デジ、BS/CSアンテナとも、アンテナ正面方向でのみ受信感度を発揮する「指向性」という性質があるため、アンテナの正面(指向性の向き)を電波(電波塔や静止衛星)の方向へと向ける必要があります。特に衛星放送を受信するBS/CSアンテナは、ディッシュ角度(上下、左右)の数ミリのズレでも、BS放送、CS放送が映らないケースが出るほど、非常にデリケートです。
  • 故障・劣化:アンテナの寿命は、機種や設置方法、自然環境によっても変動しますが、一般的に10年から15年と言われています。長年、使用していると、アンテナの部品がサビたり、紫外線でプラスチック部分が劣化して、部分的に破損し、角度のズレや機能の低下につながることがあります。特に沿岸地域では、塩害(潮風)による腐食も進みやすいです。

屋根の上など高所に設置されたアンテナをご自身で確認・調整することには大変な危険が伴いますので、絶対に行わないでください。
ベランダなど安全な位置に設置されたアンテナであれば、ご自身で調整できるケースもありますが、いずれにせよ、一般の方では原因の特定が難しいこともあります。
アンテナ本体の問題がトラブルの原因だと思われる場合は、ご無理をなさらず、専門業者へのご相談をおすすめいたします。

原因② 配線・周辺機器の不具合(ケーブル断線、ブースター故障)

お住まいのテレビアンテナで受信したテレビ電波(映像信号)は、屋内の同軸ケーブル配線を伝わって、各部屋のアンテナコンセント、テレビまで送られます。
このケーブル配線の途中には、各部屋に電波を送り、受信レベルを安定させるための、さまざまなシステム機器が設置されています。
その電波の経路、機器のどこかに不具合があると、テレビは正常に映りません。

以下、ケーブル配線部のトラブルとして、考えられる主な原因をご紹介します。

  • ケーブルの断線・劣化:特に屋外を通っているアンテナケーブルは、紫外線や雨風にさらされて劣化しやすくなります。被覆部分が破れて内部が腐食したり、内部で断線したりするといったトラブル例が考えられます。
  • ブースターの故障:電波塔からの距離や障害物の影響で、受信できる地デジ電波が弱い地域や、複数のテレビに電波を分配しているご家庭で、電波レベルを増幅するために設置される、テレビアンテナ用の「ブースター(増幅器)」も電子機器です。その寿命は約10年で、ブースター本体の故障、電源部のコンセントが抜けている、増幅レベルの調整が不十分などの要因で、十分なレベルの電波が屋内の各テレビに届かなくなります。
  • 分配器・分波器の故障や劣化:他にもケーブル配線部で、テレビ電波を複数の部屋に分ける分配器や、ケーブル配線部をシンプル化するために、地デジとと衛星放送の電波を一本のケーブルにまとめる混合器(混合ブースター)、それぞれの電波をふたたび2本のケーブルに分波器などの機器が使用されています。これらの機器の経年劣化や故障により、電波が正常に送信できなくなることもあります。

これらの機器のトラブルの場合も、ご自宅で原因を診断、対処することは難しくなるため、アンテナ工事の専門業者へご相談をおすすめします。

原因③ 電波環境の変化(悪天候、障害物、電波障害)

上記したお住まいのテレビアンテナ機器や配線部、テレビ本体などご自宅の設備には問題がなくても、外部の要因で、アンテナに届く電波にトラブルが生じ、十分に受信できなくなることがあります。

具体的な例は、以下の通りです。

  • 悪天候:大雨や大雪、雷雨の際は、テレビ電波が水分に吸収され、散乱、乱反射も生じることで、受信レベルが弱まることがあります。地デジ電波は悪天候の他、一年を通した気候にも多少の影響を受けます。衛星放送の電波は、一定以上の強い雨や雪で、まったく受信できなくなる「降雨減衰」「降雪減衰」が起こることもあります。これは悪天候による一時的なもので、天候が回復すれば元に戻ることがほとんどです。
  • 障害物の出現:テレビアンテナと電波を送る電波塔、静止衛星の間に高層ビルが建設されたり、近所の樹木が大きく成長したりして、電波を遮ってしまうケースです。特にBS/CSアンテナは、アンテナを向ける静止衛星の方向にわずかな障害物が発生しただけでも、電波が遮られて受信レベルが大きく低下することがあります。
  • 地域の電波障害:電波塔のメンテナンスや、周辺での工事などの影響で、地域一帯で電波障害が発生することもあります。

上記のような問題で受信レベルが低下し、問題が解消されない場合は、やはりアンテナ工事業者に依頼してその原因を確認すること。そしてアンテナ角度の調整、場合によっては設置位置の変更(移設)などで、安定した受信レベルを確保することが必要です。

原因④ テレビ本体の設定ミスや故障

ごく稀に、アンテナや周辺環境ではなく、テレビ本体に原因があるケースも考えられます。
テレビなど受信機器の内部には、テレビ電波(映像信号)を受信し、映像信号をテレビ映像に変換して映し出す「チューナー」という部品が内蔵されています。
このチューナー端子に、アンテナコンセントからのアンテナケーブルを接続することで、テレビ電波が届けられるのです。

しかしこのチューナーが故障すると、アンテナからの電波を正しく受け取ることができなくなります。
もしご自宅に他のテレビがあれば、そちらでは正常に映るか確認してみてください。
他のテレビも同じように映らない場合は、テレビ本体が原因である可能性は低いと考えられます。

その他、テレビ内部基盤などの一時的な不具合であれば、前述した再起動・リセットで問題が解消されることもあります。
ただそれで解消されない場合は、テレビ内部に大きな故障が生じていると考えられますので、テレビ本体の修理や買い替えをご検討になる必要があります。

原因⑤【集合住宅】共用アンテナの問題

もしお客様が、戸建のお住まいではなく、マンションやアパートなどの集合住宅にお住まいの場合は、個別のテレビアンテナではなく、建物(マンションなどの棟)全体で、一基の共用アンテナ(大型の地デジ・BS/CSアンテナ)を利用していることがほとんどです。
この場合、教養アンテナからすべての部屋に電波が届いているため、ご自身の部屋だけでなく、他の部屋でも同じようにテレビが映らなくなっている可能性があります。

この場合の原因としては、屋上にある共用アンテナの不具合や、建物内の配線に使われるブースター、集合住宅でのみ使われる分岐器など、共同設備の故障が考えられます。
これらの設備は個人の所有物ではなく、集合住宅の設備であるため、ご自身(個人)で修理をしたり業者を呼んだりすることはできません。

このような場合は、まず建物の管理会社やオーナー様などに連絡し、状況を説明して、適切な対応を依頼してください。

アンテナレベルが低い・0のときは?確認方法と上げるための対処法

テレビ画面に「アンテナレベルが低下しています」といったメッセージが表示されたり、エラーコード「E202」が出ていたりする場合、テレビに届いている電波の受信強度を示す「アンテナレベル」を確認することが、原因究明の重要な手がかりになります。

アンテナレベルとは、アンテナからテレビのチューナーまで実際に届いている電波レベルの強さや品質を数値化したものです。
この数値が基準値より低すぎると、ブロックノイズが発生したり、テレビ画面がまったく映らなくなったりなどの症状が生じます。

ここでは、お住まいのテレビにおけるアンテナレベルの確認方法と、レベルが低い場合の対処法を解説します。

【メーカー別】テレビのアンテナレベル確認方法と受信の目安

アンテナレベルの確認方法は、お使いのテレビのメーカー、モデルによって操作が異なります。
以下に主要メーカーの一般的な確認手順と、視聴に必要とされるレベルの目安をまとめました。

メーカー 確認手順(リモコン操作の一例) アンテナレベルの目安(地上デジタル)
シャープ (AQUOS) 「ホーム」→「設定」→「視聴準備」→「アンテナ設定」→「電源・アンテナレベル設定」 60以上が推奨
ソニー (BRAVIA) 「ホーム」→「設定」→「放送受信設定」→「アンテナ設定」→「受信強度」 緑色の表示が良好
パナソニック (VIERA) 「メニュー」→「設定」→「視聴準備」→「テレビ放送設定」→「アンテナレベル」 44以上が推奨
東芝 (REGZA) 「設定」→「放送受信設定」→「地上デジタル設定」→「アンテナレベル」 22以上が推奨
三菱 (REAL) 「メニュー」→「設定」→「チャンネル設定」→「アンテナレベル」 45以上が推奨

※上記は一例です。詳しい操作方法はお手持ちのテレビの取扱説明書、メーカー公式サイトの製品ページなどをご確認ください。

アンテナレベルを確認し、目安の数値を大幅に下回っている、あるいは「0」になっている場合は、テレビまで電波が正常に届いていない証拠といえます。

アンテナレベルを上げるには?ブースターの設置・交換も検討

テレビのアンテナレベルが下がっている場合、これまでの記事で紹介した、ケーブルの接続確認などをあらためて行ってみてください。
それでも改善しない場合は、以下の方法が有効です。

  • アンテナケーブルの交換:使用しているケーブルが古い(10年以上)場合や、細いタイプの場合は、ケーブル送信中の電波レベル損失(減衰量)が大きい可能性があります。シールド性能の高い新しいケーブル(S-5C-FB規格など)に交換すると、損失量が軽減され、アンテナレベルが改善することがあります。
  • ブースターの設置・調整: 電波が弱い地域や、電波を複数のテレビに分配していて信号が弱まっている場合は、前述の「ブースター(増幅器)」設置が非常に効果的です。ブースターは電波を強力に増幅してくれるため、アンテナレベルを安定させることができます。すでに設置されている場合は、電源が入っているか、ブースターの増幅レベルが適切であるかを確認してください。

ブースターの本体部(増幅部)はアンテナの直下に設置されていることが多くなります。お住まいによっては屋根の上などの高所作業となるほか、アンテナ受信レベルの確認や専門知識も必要なため、アンテナ工事の専門業者へご依頼になることが、もっとも安全で確実です。

ここまで試してもダメなら専門業者へ!失敗しない選び方と費用相場

ご自身でできる対処法を一通り試してもテレビが正常に映らない場合は、テレビアンテナ本体の故障や向きの狂い、ケーブル配線の断線、システム機器のトラブルなど、専門的な知識や技術、専用の測定器(アンテナレベルチェッカー)による確認が必要となる問題が考えられます。

特に、アンテナが屋根の上など高い位置にある場合は、ご自身での修復作業は、転落など大変な事故の危険が伴うため、絶対に避けるべきです。
ここでは、安心して依頼できる専門業者の選び方と、修理にかかる費用の相場について解説していきます。

テレビアンテナ修理を業者に依頼する判断基準

どのタイミングで専門業者に依頼すればよいか、判断に迷われることもあるでしょう。
以下のような状況に当てはまる場合は、速やかに専門業者へとご相談になることをおすすめします。

  • アンテナが屋根の上など、ご自身で確認・作業するのが危険な場所にある。
  • 台風や強風の後、明らかにアンテナの向きが変わったり、傾いたりしている。
  • アンテナの一部が折れる、錆びついているなど、物理的な破損が見られる。
  • ここまで紹介した対処法をすべて試しても、原因がまったくわからない。
  • 集合住宅で、管理会社に連絡しても解決しない場合。

アンテナの修理、調整などの作業は、何よりも安全と確実性を最優先して、無理な自己判断、ご自身での作業は避けてください。

信頼できる業者の選び方とアンテナ修理の費用相場

いざアンテナ工事の専門業者に依頼するとなっても、一般のお客さまでは「テレビアンテナの修理はどこに頼むのが一番いいのか」「アンテナ修理にかかる費用の相場はどの程度か」「高額な請求をされないか」といった不安がつきものです。
信頼できる業者を見極めるために、以下の点をチェックすることが重要です。

  • 料金体系が明確か:見積もりや電波調査が無料で、作業内容ごとの細かな料金体系、使用するアンテナなど機材のメーカー、モデルがわかりやすくサイトなどに明記されているか。また、見積もり後に追加料金が発生する場合の条件も確認してください。
  • 実績と専門性:その業者のアンテナ工事施工実績が豊富で、完全自社施工により、社員スタッフの経験豊富なアンテナ職人が施工を担当しているか。
  • 保証制度の充実:工事後の保証期間が長く(8年~10年が目安)、保証内容がしっかりしているか。
  • 口コミや評判:実際に利用した人のリアルな口コミを、グーグルマップの口コミやSNS、口コミサイトなどで確認する。

アンテナ修理にかかる費用は、トラブルの症状と、それに応じて必要となる作業内容で大きく異なってくることを覚えておいてください。
以下に一般的な費用相場をまとめましたので、見積もりを取る際の参考にしてください。

主な修理作業 修理費用の相場
アンテナの方向調整 5,000円~20,000円
アンテナの立て直し 10,000円~30,000円
アンテナ撤去・処分 10,000円~25,000円
アンテナ交換 35,000円~100,000円
ブースター設置 15,000円~30,000円
ブースター交換 20,000円~50,000円
分配・配線工事 10,000円~25,000円

※上記はあくまで目安です。現場の状況や使用する部材によっても変動することがあります。

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アンテナ受信・テレビ視聴に関するQ&A

最後に、テレビアンテナや視聴方法に関する、よくある質問とその回答を、Q&Aの形でまとめました。
アンテナ修理以外の選択肢や、お役立ち情報について解説いたします。

アンテナなしでテレビを見る方法は?(光テレビ・VODなど)

お住まいのテレビアンテナの設置や修理が難しい場合でも、アンテナによる受信以外でテレビを視聴する方法はあります。
以下の例から、ライフスタイルやご予算に合わせて、最適な方法をご検討ください。

視聴方法 初期費用 月額料金 メリット デメリット
光回線テレビ 20,000円~40,000円 5,000円~10,000円 映像が安定、天候に左右されない。 月額料金が高い、光回線の契約が必須。
ケーブルテレビ 10,000円~30,000円 3,000円~8,000円 多チャンネル、地域情報が豊富。 月額料金がかかる、提供エリアが限定。
動画配信サービス (VOD) 0円 500円~2,000円 好きな時に好きな番組を視聴できる。 リアルタイム放送には不向き、ネット環境必須。
室内アンテナ 2,000円~10,000円 0円 設置が簡単、費用が安い。 地デジのみ。電波の弱い地域では映らないことがある。

※上記は各方法の簡単な解説になります。

お住まいにテレビアンテナを立てず、外観をスッキリさせたい方や、電波の受信環境、台風や大雪によるアンテナトラブルがご心配な方、光回線インターネットとまとめてご契約されたい方には、光回線テレビやケーブルテレビが人気です。
テレビ放送にこだわらず、映画やドラマなどの映像コンテンツ中心にお楽しみになりたい方なら、インターネットのVODサービスも有力な選択肢となるでしょう。

アンテナを撤去した場合、NHK受信料は解約できる?

はい、解約できます。
放送法では「受信設備を設置した者は、NHKと受信契約をしなければならない」と定められています。
したがって、NHKを受信できるテレビアンテナを撤去し、ご自宅にテレビ放送を受信できる機器が一切なくなった場合は、NHKに連絡することで受信契約を解約することが可能です。

ただし、注意点もあります。
テレビアンテナを撤去しても、以下のようなケースでは受信料の支払い義務が継続します。

  • ケーブルテレビや光回線テレビでテレビ放送を視聴できる場合
  • ワンセグ機能付きのスマートフォンやカーナビなど、他に受信設備がある場合

解約手続きを行う際は、ご自身の状況を正確にNHKに伝える必要がありますのでご注意ください。

まとめ:テレビが映らない、アンテナで受信できないときは、まずはご自宅での原因チェックを

この記事では、お住まいでテレビが正常に映らなくなった、アンテナでテレビ電波を受信できなくなった場合の、原因チェックや対処法の流れについてご説明してまいりました。

テレビやアンテナトラブルと言っても、実際は室内のテレビ、ケーブルなどのちょっとした不具合が原因で、簡単な対処により、拍子抜けするほどあっさり解決してしまうことも珍しくはありません。
まずは単純なトラブルを想定して、お住まいで可能な対処をすべて取っていってください。
テレビ画面に表示されるエラーコードや、アンテナレベル画面の状態を参考にすれば、原因についての目星もつけやすくなります。

あさひアンテナの各コラムでは、本記事で紹介した各ポイントについて、他のコラム記事でそれぞれ詳しく深堀りしておりますので、そちらの記事もお読みいただければ、より正確な対処や、原因の追究が可能になります。

お住まいでの対処では回復できない、また屋根の上のアンテナトラブルなど、御自分での対処が難しい場合は、アンテナ工事の専門業者へとご依頼になれば、迅速な復旧を実現できます。

アンテナ工事業者へのご依頼では、高品質な工事を、低価格で行ってもらうこと。また工事後の保証などのサービスが充実した業者をお選びになることが、重要なポイントになります。
信頼できるアンテナ工事業者をお探しのお客様は、まずはあさひアンテナのフリーダイヤル、公式サイトのメールフォーム、LINEアカウントまでご相談になることがおすすめです。

あさひアンテナをはじめ、複数のアンテナ工事業者に問い合わせて相見積もりを行うことも、最適な工事を行う上では有効な選択です。まずは各社の公式サイトなどを確認して、あさひアンテナをはじめお住まいのエリアに対応できる、優良そうなアンテナ工事業者をピックアップされるのもよろしいでしょう。

本記事の内容が、お住まいでアンテナトラブルが生じた際に、できるだけ費用や手間をかけず、早急に解決するための一助となれば幸いです。

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    (同軸ケーブル:白か黒の2色のうち、おすすめは外壁になじむ色)

    工事費込み 25,000円(27,500円税込)

    カラーバリエーションはオフホワイトライトブラウンスーパーブラックブラックブラウンの4色から現場で選択することが可能です。同じUHF20素子相当のデザインアンテナを比較した場合、業界トップクラスの受信性能、高利得を誇る大手DXアンテナ社製。本体の厚みはわずか119mm、サイズは高さ590mm×幅220mmで業界最小クラス。コンパクトサイズのため狭い屋根裏や天井裏などへの取り付けも最適。壁面に取り付けの場合は、極細のビスを6箇所打ち込んで金具を取り付け、金具にガチャンと本体をはめ込みボルトを締めるだけの簡単施工が可能なため建物へのダメージを極力軽減できます。ブースターが必要な場合はUAH201の背面にスッキリ取り付けられる構造になっており、表にブースターが露出しないので外観もキレイに保てます(弊社では電波状況が悪くない限り、なるべくブースターも屋内の、分配器の近くに隠してしております)。修理の場合、ブースター内蔵タイプのデザインアンテナとは異なり、ブースターだけの交換をできるメリットがあります。太陽光発電システムや片流れ屋根で屋根上に屋根馬を立てられず昔ながらの八木アンテナを設置できない住宅にも最適。耐風速(破戒風速)50m/sですが、屋内や外壁など、強風の影響を受けにくい取り付け位置と形状をしているため、災害にも強いアンテナとなっております。当店人気ナンバー1の地デジアンテナでございます。

  • 八木式アンテナ

    八木式アンテナUA20
    型番:UA20(最新モデル)
    工事費込み 22,000円(24,200円税込)

    その昔、八木秀次博士が発明した形状(魚の骨のような形状)からマイナーチェンジを繰り返し洗練されたフォルムとなり、中・弱電界エリアにも対応可能な安心のDXアンテナ社製。UHF20素子アンテナの性能で、吹きさらしで障害物の少ない屋根上に設置することが多いため利得が高くなっております。万が一、壁面や屋内でデザインアンテナを取り付けられない物件 にも最適。従来の鉄製の太いワイヤーとは異なり、ステンレス製の丈夫で錆びにくいワイヤー(支線)を採用。アンテナマストから屋根の四隅に向けて4本の支線を張り巡らせ、さらに張り巡らせた支線の途中からも屋根馬に向けて4本の支線をバランスよく張り、合計8本の支線で頑丈に設置しております。サイズは51.8cm×34cm×101.4cmとなっており、VHF(アナログアンテナ)と比較して、大幅なサイズダウンと軽量化がなされています。しかも耐風速(破壊風速)50m/s。地デジ放送が始まる前の時代より、屋根上に設置するアンテナは災害に強くなっていると言えるでしょう。当店で人気ナンバー2の地デジアンテナでございます。

  • 2K4K8K対応 BS/CS110度アンテナ

    2K4K8K対応BS/CS110度アンテナ
    型番:BC45AS(最新モデル)
    工事費込み 18,000円(19,800円税込)

    2018年12月1日以降、実用放送開始予定の4K8K衛星放送(NHKのみ4K&8Kを同時配信)に備えてオールマイティーなDXアンテナ社製のBC453をBS放送、CS放送をご覧になりたいすべての方へ提供しております(大規模な集合住宅は例外)。従来の2K専用BS/CS110 度アンテナと同じでサイズで円盤の直径は45センチ。そうでありながら、電送周波数の帯域が広いため、従来のフルハイビジョン(2K放送・約200万画素)からスーパーハイビジョン(4K放送・約800万画素/8K放送・約3,300万画素)まで受信可能です。「大は小を兼ねる」と言えます。2020年のオリンピックに向けて4K8Kの実用放送がますます拡充されるということが総務省より発表され、各メーカーの4K8Kテレビは増産がはじまり、その価格も落ち着いてきました。そのような状況のなか、あさひアンテナにも2K4K8K対応BS/CS110度アンテナの問合せが数多く寄せられております。最新式のアンテナでも、大量仕入れでコストをおさえて仕入れておりますので、低価格を実現できました。