【2025年最新版】テレビアンテナブースター完全ガイド!屋外用・室内用など機種の選び方から設置の方法、効果まですべて解説
「マイホームを新築して、新しく地デジ、衛星放送のアンテナ取り付けを考えている」
「いまの家で一部の部屋でだけテレビ画面の映りが悪い」
「季節や天候によってテレビの映像が乱れる」
「家に置くテレビの台数を増やしたらテレビの画面が乱れるようになった」
などの場合に、必要となるものが「テレビアンテナブースター」の設置です。
ただ、皆様の中には、「そもそもブースターとか何か?」 「本当に自宅のアンテナで必要なのか?」 「種類が多くて、自宅用にどれを選べばいいかわからない」などとお悩みの方もおられるでしょう。
ブースターとは、アンテナで受信したテレビ電波(映像の信号)の強さ(レベル)を電気的に増強(boost)する装置のことで、現在では多くの場合、戸建て住宅のテレビアンテナには、セットでの設置が必須になる機器です。
この記事では、年間施工実績およそ6000件を誇り、アンテナ工事と同時のブースター設置をはじめ、ブースター単体の追加設置や交換、調整などの施工経験も豊富な当あさひアンテナが、テレビアンテナ用ブースターの選び方から設置方法、効果を最大限に引き出すテクニックまで、一覧で徹底的に解説いたします。
アンテナの取付に応じてブースターが必要なケース、不要なケースから、室内用ブースターと屋外用ブースターの商品の選び分け、DIYでの取り付け方まで、関連の情報も初心者でもわかりやすくご説明していきます。
この記事の内容を参考にしていただければ、お住まいに必要なタイプのブースターや設置方法を把握できて、お住まいのすべてのお部屋で、安定してテレビをご覧いただけることでしょう。
テレビアンテナブースターとは?必要・不要なケース別に解説
テレビアンテナのブースターとは、お住まいに設置されたテレビアンテナが受信した、地デジ、衛星放送など、テレビの映像信号(デジタル信号)を送るテレビ電波を増幅して、お住まいのすべての部屋で十分な電波レベルを確保する、つまりテレビが安定してきれいに映るようにするための専用の機器です。現在ではマスプロ電工、DXアンテナ、日本アンテナ、サン電子など、大手アンテナメーカーから多彩なモデルが登場しています。
その使用方法は、機種によって違いはありますが、戸建て住宅でアンテナから各部屋のテレビまでを接続する配線部の途中、アンテナの付近か各お部屋のテレビの前に接続します。そしてブースターと電源部を接続することで、送信されるテレビ電波(電気的なエネルギー)が適度に増幅されます。
機種によっては増幅レベルの調整機能などもあり、それによってテレビ側に届く電波レベルを常に安定した強さに保って、電波の弱さによるテレビ画面の乱れなどを防止するのです。特に地デジ電波レベルが弱い地域や、お住まいにあるテレビの台数が多い場合、またアンテナからテレビまでの距離が長い場合などに有効です。
ただ、このブースターも万能ではありません。現場の電波状況によっては特に必要がない場合。さらには設置の方法を誤ると、逆にテレビ画面の映りに悪影響を及ぼすケースもあります。
ここでは、テレビアンテナにブースターが必要なケースと、特に必要がないケースや、かえって悪影響があるケースについて解説していきます。
アンテナ工事のプロが解説!ブースターが必要な理由
地デジ放送、衛星放送とも、テレビの電波は、お住まいに設置されたアンテナに届くまで、またアンテナで受信されてから、各お部屋のテレビまで届くまでに、さまざまな要因で減衰(電波レベルの弱まり)します。
特に地デジ放送の地デジ電波(UHF・極超短波のうち470MHz(メガヘルツ)から710MHzまでの周波数帯)は、波長の幅は40センチから60センチ程度で、音のように広がりやすい性質をもちます。
そのため電波を送信する電波塔からの距離や、周辺の地形や建物など電波を遮る障害物の影響。また電波が伝わる空間の気候の変動、悪天候の影響などで、地デジアンテナで受信できる電波レベルが変化します。
衛星放送の場合は、人工衛星(静止衛星)から地上まで送られる12GHz(ギガヘルツ)帯の電波は、地デジ電波より周波数帯が高く、波長の幅も25ミリ程度と短いため、わずかな障害物にも遮られやすい。激しい雨や雪による降雨減衰・降雪減衰が起こる。また静止衛星からの距離の影響で、日本の北部や南端部、離島部でやや電波レベルが弱まることを除いて、BS/CSアンテナで受信できる電波レベルに大きな変動はありません。
ただ、衛星放送の12GHz帯の電波は、BS/CSアンテナで受信された後、アンテナのコンバーターにより、従来の2K衛星放送用の右旋円偏波は1032MHzから2072MHz、2018年(平成30年)に導入された新4K8K衛星放送の、4K8Kチャンネルに使われる左旋円偏波は2224MHzから3224MHzの周波数帯にに変換されます。
電波は周波数帯が高いほど、ケーブルで送信される際の減衰量が大きくなるため、衛星放送や新4K8K衛星放送については、特に注意が必要になります。
したがって、お住まいのテレビアンテナで地デジ放送、衛星放送を受信する場合に、以下のようなケースについては、ブースターで電波を増幅する必要が出る可能性が高くなります。
- 地デジ電波の弱い地域:地デジ放送の場合、電波塔から遠い地域や、山間部など電波が届きにくい地域、いわゆる中・弱電界地域では、ブースターで電波を増幅する必要が出てきます。
- 複数のテレビを接続している:地デジ放送、衛星放送とも、一基のアンテナから送られる電波で、屋内にある複数のテレビを視聴する場合、ケーブル配線部にある分配器によって、各お部屋のテレビに電波レベルが等分に分配されます。したがって屋内に設置されるテレビの台数が多いほど、個々のテレビ機器に届く電波レベルが弱くなります。一般的な目安として、戸建て住宅で屋内に三台以上のテレビを設置する場合には、受信できる電波レベルを問わず、ブースターの設置が必要となります。
- アンテナの配線部が長い:上記の通り、テレビ電波はアンテナで受信されてから、ケーブル配線部を伝わるまでの間にも減衰が生じます。特に戸建て住宅の場合、テレビアンテナから遠く、ケーブル配線部が長い部屋の場合、その部屋だけテレビ電波レベルが大きく減衰して、テレビ画面の乱れが生じやすくなります。
- 4K8K放送を視聴する:これも上記の通り、衛星放送や4K8K放送は、地デジ放送よりも高い周波数帯を使用するため、ケーブル送信部での減衰が生じやすくなります。したがってブースターによる増幅や、より高品質でシールド性能の高い同軸ケーブル、配線部の機器類が必要になります。
ブースターは、主にこれらの要因で起きる受信レベルの低さや電波の減衰を補い、十分な電波レベルを確保することで、安定したテレビ視聴をサポートします。
我が家は必要?ブースター要否の簡単セルフチェック
お住まいのテレビ(地デジ、衛星放送)受信環境で、ブースターが必要になるかどうかは、その条件によって変わってまいります。主に以下の項目をチェックすることで、ある程度は判断することができます。
これらのチェック項目にひとつでも当てはまる場合は、ブースターの設置をご検討になることをおすすめいたします。
テレビアンテナで受信できる地デジ電波レベルは十分か?
テレビ放送の電波レベルは、主に「㏈(デシベル)」という単位で表されます。
地デジ電波の場合、受信するテレビ本体で、テレビ画面の乱れなどがない、安定した地デジ放送を視聴するためには、テレビのチューナーに届く時点の電波レベルが、34dBから89dBの範囲であることが必要です。33dB以下、あるいは90dB以上になると、地デジ画面の乱れ、映らないなどの問題が生じます。
衛星放送の場合も、この数値に大きな違いはありませんが、特に地デジ電波の場合は、電波塔からの距離など、現場によって受信できる電波レベルに差が出やすく、また気候や天候などによって電波レベルが変動しやすいため、変動に対応できるよう、地デジチューナーに届く時点で、47㏈から81㏈程度、最低でも40㏈以上になるよう調整されます。
テレビに届く地デジ電波や衛星放送の電波レベルが、この適正な受信レベルよりも低く、特に地デジ放送の映像が、天候などによるレベル低下の影響を受けて乱れやすい場合には、ブースター取り付けでテレビ電波レベルの全体的な底上げが必要になります。
お住まいにある各テレビに届いている電波のレベルを確認するには、テレビの設定画面から、地デジおよび衛星放送(BS)の「アンテナレベル画面」を表示してください。
アンテナレベル画面の表示方法や名称、画面の見方はテレビのメーカー、モデルによっても異なりますので、正確な手順や画面表示については、テレビ付属のマニュアルやメーカーの公式サイトをご確認ください。
いずれにせよアンテナレベル画面では、数値やインジケーターなどでテレビに届いている地デジ、衛星放送の電波レベルを確認できます。ただしこの電波レベルの基準はメーカーなどによって異なり、前述の㏈とは別になりますのでご注意ください。
アンテナレベル画面には、多くの場合、水準以上の受信レベルを示す数値や目盛りなどの基準があり、それ以上であれば十分な受信レベルですが、それ以下になるとテレビ画面の乱れなど、受信に問題が出てまいります。
一般的に、アンテナレベル画面の基準より受信レベルが低いか、基準をギリギリで満たすの水準の場合は、テレビ画面の乱れなどが生じやすくなるため、ブースターの設置を検討する価値があります。
住宅に設置されているテレビの台数は何台か?
上記の通り、住宅に設置されたテレビアンテナで受信された電波は、同軸ケーブルと呼ばれるアンテナケーブルで各部屋のテレビ(アンテナコンセント)まで送られていますが、複数の部屋に電波を送るために、配線部の途中で、アンテナから一本のケーブルで送られてくる電波を、出力端子に接続された複数のケーブルに分配する「分配器」という機器に接続されます。
この分配器を通過する際、例えば四分配であれば、元の電波レベルを四分の一ずつ分配することになるため、個々の電波レベルは弱まります。
ちなみにテレビ電波の㏈の数値は、常用対数で表されており、元の数値から10㏈増えるごとに、元の数値の10倍の電波レベルになります。したがって元の電波レベルが十分であれば、多少の分配で電波レベルが極端に下がることはありません。
ただ、それでも住宅内に3台以上のテレビを接続している場合は、各テレビで受信レベルを安定させるため、ブースターの設置が必要となる可能性が高くなります。
アンテナからテレビまでの距離が遠い部屋はないか?
アンテナが受信したテレビ電波は、各お部屋までのアンテナコンセント、ひいては設置されたテレビなど受信機器まで、ケーブルで伝送される間にも徐々に減衰します。またブースターや分配器などの接続端子を通る際にも、抵抗による一定の減衰が生じます。
この減衰量は、地デジ電波(UHF)より、2K衛星放送、4K8K衛星放送など、周波数帯が高い電波ほど大きくなります。
そのため、例えば同じ住宅内でも、アンテナの位置からより遠く、ケーブル配線部がより長くなる部屋では、他の部屋に比べて電波の減衰量が大きくなり、特に衛星放送、4K8K衛星放送でのテレビ画面の乱れが起こりやすくなります。
また同じ種類のテレビ放送でも割り当てられる周波数帯はチャンネルによって異なり、例えば同じ地デジ放送でも、高い周波数帯を割り当てられたチャンネルは、他のチャンネルより空間やケーブルを伝わる際に減衰しやすく、テレビ画面の乱れなどが生じやすくなります。
このような場合にも、ブースターは有効な対策になり得ます。特に、特定の部屋で電波レベルが低くなりやすい場合には、室内用ブースターを追加設置するという選択肢もあります。
ブースターの設置でかえって問題が出るケースとは?
上記のように、テレビ画面が乱れる、正常に映らないトラブルには、さまざまな原因が考えられます。トラブルの要因によっては、ブースターを設置しても効果がない、もしくは設置した場合に逆効果となるケースもあります。
ブースターを設置してかえってテレビ画面が乱れるケースとしては、まず、増幅したテレビ電波が強すぎることで、かえってチューナーでのテレビ画面の乱れにつながるケースが挙げられます。
他にもブースターには、後述する定格出力レベルや入力レベル範囲などの数値があり、この範囲を越えたレベルの電波をブースターに入力する、電波レベルを増幅しすぎるなどすると、電波の映像信号が乱れてしまい、かえってテレビ画面の乱れにつながることもあります。
もうひとつ、ブースターは、アンテナが受信したテレビ電波だけでなく、テレビ電波に混じるノイズ(雑音、余計な電波)も等しく増幅してしまう性質があります。
テレビ電波に混ざるノイズの割合が多いと、電波の品質が下がってかえってテレビ画面の乱れにつながるため、ブースターの増幅レベル調整、適切な機器の利用や設置位置の調整などで、ブースターに入力される電波のノイズを抑える工夫も重要になります。
知っておくべき!ブースターの種類と選び方の基礎知識
アンテナブースターには、さまざまな種類があります。
主なブースターの種類、その分類としては「主な設置場書(用途)別」と「対応できる周波数帯(放送)別」になり、それぞれの組み合わせで機種が成り立っています。
以下、分類別にその違いをご紹介いたします。
(対応周波数帯別)
- UHF帯ブースター:地デジ放送である、UHF帯の電波を増幅するブースターです。地デジ放送の電波のみを増幅する場合に使用します。
- BSCSブースター:BS放送、CS放送の電波を増幅するブースターです。一般的に従来の2K衛星放送である「右旋円偏波」にあたる、1032MHzから2072MHzの周波数帯に対応できるブースターになります。
- 4K8K(3442MHz)対応ブースター:上記の2K衛星放送に加え、2018年に追加された、新4K8K衛星放送の4K8Kチャンネルに使われる「左旋円偏波」の左旋円偏波にあたる3224MHzまでの周波数帯に対応できるブースターです。新4K8K衛星放送をご視聴になる場合には必要です。
- UHF/BSCSブースター:地デジ放送と衛星放送、双方の周波数帯に対応できるブースターです。この機器にも、衛星放送に関しては、従来の2K衛星放送(右旋)のみ対応のモデルと、4K8K衛星放送(左旋)にも対応できるモデルがあります。
(設置場所・用途別)
- 屋外用ブースター:基本的に、屋外にあるテレビアンテナの付近に設置されるブースターです。電波を増幅するブースター本体である「増幅部」と、電源を供給する「電源部」に分かれているのが特長です。増幅部はノイズの混入を抑えるため、屋根の上のアンテナマスト下部や、デザインアンテナの裏側など、アンテナ本体の近くに設置されます。電源部は屋根裏やマルチメディアボックス(情報電源盤)など、ブースター用電源を確保できる場所に設置され、電源ケーブルに接続されます。この電源部からアンテナ配線の同軸ケーブルを通じて、増幅部に電源が送られます。屋外用ブースターは、基本的に屋内に送られる電波を全般的に増幅する機能を持ち、電波の増幅性能や細かな調整機能が高く、頑丈な構造で風雨などにも強いという特徴があります。
- 室内用ブースター:室内への設置を前提としたブースターです。本体(増幅部)と電源部が一体化しており、屋内で分配器の前や、各部屋のテレビの前に設置されます。屋外用ブースターに比べると、電波の増幅性能や調整機能は低くなります。ただ本体を適切な位置に設置してアンテナケーブル配線部、および電源に接続し、本体の電源を入れるだけで使用できるため、一般の方でも簡単に設置できます。後述する小型の簡易ブースター「ラインブースター」も、室内用ブースターの一種と言えます。
上記した屋外用ブースター、室内用ブースターのそれぞれに、UHF帯用、BSCS用(4K8K対応)、UHF/BSCS(4K8K)対応型モデルが存在します。
お住まいで使用するブースターを選ぶ際には、以下の点をポイントとしてお選びください。
- 屋外用/室内用:増幅が必要な電波レベルや、住宅内すべての電波を増幅するのか、特定の部屋でのみ増幅が必要なのかによって、使用するブースターの種類や性能を使い分けます。場合によっては、屋外用、室内用を併用するケースもあります。
- 対応する周波数帯:UHF帯やBSCS、4K8K、またUHF/BS/CSなど、安定した視聴を行いたいテレビ放送に対応したブースターを選んでください。
- 利得(増幅率):お住まいの電波状態で、必要なブースターの増幅率(ブースター利得)を確認してください。一般的に、利得が高いほど、電波を強く増幅できます。ただ過剰に電波レベルを増幅すると、ノイズも増幅してしまう可能性があるためご注意ください。
- ノイズ指数(雑音指数、NF):ブースターは電子機器であるため、作動する際に一定のノイズが発生します。ノイズ指数とはブースターから発生するノイズを示すが数値で、この指数が低いほど、ノイズが少なく、クリアな映像を視聴できます。
- 防水性能:特に屋外用を使用する場合は、風雨などの影響によるトラブルが生じにくい、防水性能の高いブースターを選んでください。
これらの基礎知識を踏まえて、ご自身の環境に最適なブースターをお選びください。
【目的別】テレビアンテナブースターの選び方:室内用vs屋外用
テレビアンテナブースターをお選びになる際は、上記のように、増幅したい放送(周波数帯)や増幅レベル、設置場所などの目的に応じて、最適なブースター機種を選ぶことが重要です。
前述した屋外用ブースターと室内用ブースターには、それぞれにメリット・デメリットや、適した用途、使用環境があります。
ここでは、それぞれのブースターの特徴をより詳しく解説し、お住まいの条件やご要望に応じて、どちらを選ぶべきかをご判断いただくための、詳細情報をご提供いたします。
屋外用ブースター:強力な電波増幅!設置場所と注意点
屋外用ブースターは前述の通り、増幅部はアンテナの近く、電源部は電源のある屋根裏など、屋外に近い場所に設置するブースターです。室内用ブースターよりも強力な電波増幅や、細かな調整が可能で、アンテナで受信できる電波レベルが弱い地域や、複数のテレビに電波を分配する場合、特定のチャンネルのみ電波が弱い場合などに適しています。
屋外用ブースターは、電波の増幅性能である「利得(ゲイン)」が高い半面、入力された電波レベルに増幅した電波レベル(㏈)の合計で、出力できる上限である「定格出力レベル」や、ブースターに入力される電波レベルの適切な範囲(㏈)を示す「入力レベル範囲」などの数値もあり、入出力される電波レベルが、この定格出力や入力レベルの範囲を外れてしまうと、映像信号が正しく増幅されないケースもあるため、注意が必要です。
また上記した「ノイズ指数(雑音指数)」は、ブースターから発生するノイズを示す数値(㏈)で、NF(ノイズフィギュア)ともいいます。利得が高いブースターほど、ノイズ指数が高い傾向があり、ノイズ指数が「1」に近いほど、ブースターのノイズが電波に混じりにくいことを示します。
目安としては、UHF帯ブースターは3dB以下。BS/CSブースターなら6dB以下のノイズ指数になる機器がおすすめできます。ただ現在では、さらにノイズ指数の低い機器も多くなっています。
他にも屋外用ブースターには、電波の増幅性能だけでなく、テレビ放送における各チャンネル間の電波レベルの差をなくす「チルト(電波レベルの高いチャンネルを減衰させる)」「イコライザー(電波レベルの弱いチャンネルを補完する)」。上記したブースターの入力レベルや定格出力を超えないよう、入力される電波レベルを適度に減衰させて調節する「アッテネーター(利得調整)」などの機能もあります。
このような豊富な機能もあって、屋外用ブースターはアンテナの近くに設置し、屋内のすべての部屋に送るための十分な増幅レベルと、すべてのチャンネルをバランスよく増幅する機能を備える、メインのブースターとして使われます。
一方で、お住まいに設置するブースターとしては、現場で必要となる適切な増幅性能に加え、入力レベル範囲や定格出力レベルの判断。また設置時に各チャンネルの電波レベル均一化など細かな調整も必要となります。
屋外用ブースターを設置する際には、上記の細かな機能的ポイントの他、以下の点にも注意が必要です。
1. 設置場所:特に屋外用ブースターの増幅部は、雨風にさらされる場所に設置されるため、防水・防塵性能の高いものを選ぶ必要があります。また直射日光が当たらない場所に設置することで、劣化を防ぐことができます。
2. 電源:ブースターの電源部は、設置場所である屋根裏などにブースター用の電源コンセントが用意されていることが多くなりますが、適切な電源がない場合は、新規に設置する、または他の場所から引き込む必要があります。
3. 専門知識:特に屋外用ブースターの設置では、屋根の上のアンテナ付近への設置など、危険を伴う高所での作業が必要になる場合や、電波調査に基づいた細かな増幅レベルの調整、電源を確保するための電気工事が必要なケースもあります、このような場合、ご自宅での設置作業を難しいため、専門業者にご依頼になることをおすすめします。
ポイント | 詳細 |
---|---|
設置場所 | 防水・防塵性能の高いものを選び、直射日光を避ける。 |
電源 | 屋外に電源がない場合は、屋内から電源ケーブルを引き込む。 |
専門知識 | 高所作業や電気工事が必要な場合は、専門業者に依頼。 |
※上記は、屋外用ブースターの主な注意点になります。
なお当あさひアンテナでは、各種アンテナ設置工事に、ほとんどの場合は必須となる屋外用ブースターの設置工事(適切な調整を含む)について、国産一流メーカーのブースター本体や機材の価格もセットとして、地デジ用のUHF帯ブースター設置は「20,000円(税込み22,000円)」から。UHF・BSCS混合ブースター設置は「25,000円(税込み27,500円)」からの価格で承っております。
室内用ブースター:手軽に電波改善!選び方の3つのポイント
室内用ブースターは、その名の通り、主に室内に設置して使用するブースターです。卓上ブースターとも呼ばれ、手軽に設置できるのが最大のメリットで、ご自宅でのDIYで取り付けも簡単です。
主に、屋内の分配器の手前(複数のテレビに送る電波を増幅する場合)や、各部屋にあるテレビの前(特定のテレビで電波レベルを増幅する場合)など、手軽にテレビ電波状況を改善したい場合に適しています。
室内用ブースターを選ぶ際には、以下の3つのポイントに注目しましょう。
1. 利得(増幅率):屋外用ブースターと同じく、電波をどれだけ増幅できるかを示す数値です。数値が大きいほど、電波レベルを強くすることができます。室内用ブースターにもある程度、利得を調整できるモデルがありますが、一般的には8㏈から20dB程度の利得があれば、家庭用として十分です。
2. 対応周波数帯:地デジ(UHF)帯のみに対応しているものと、2K衛星放送や4K8K衛星放送にも対応できるものがあります。安定してご視聴になりたいテレビ放送の種類に合わせてお選びください。
3. 電源方式:ACアダプター式とチューナーからの給電方式があります。ACアダプター式はコンセントが必要ですが、安定した電力を供給できます。チューナー給電式は、テレビやレコーダーのチューナー端子で電源設定を行うことにより、電源を取れるため、コンセントが不要で配線がすっきりします。
ポイント | 詳細 |
---|---|
利得(増幅率) | 8㏈~20dB程度が目安。電波の弱さに応じて選択。 |
対応周波数 | 地デジ(UHF)のみか、BS/CS放送にも対応しているか確認。 |
電源方式 | ACアダプター式かUSB給電式か。設置場所の環境に合わせて選択。 |
ラインブースター(前置ブースター)とは?
ラインブースターは、室内用ブースターの一種で、主にアンテナコンセントとテレビの間に接続する、小さな箱のようにコンパクトで簡易的なブースターです。
利得はおおむね低く、調整する機能もなく、モデルによって利得の数値が決まっており、必要な利得のモデルを設置します。対応する周波数帯も、UHF用とBSCS(4K8K)用が別個になっていることが多くなります。
ラインブースターの用途は、個々の部屋でわずかに電波レベルが不足する場合に、適切な機種をテレビの前に設置し、電波レベルを補完する形になります。屋外用ブースターで一部、受信レベルが低くなる部屋がある場合の、補助的なブースターとして使用されることもあります。
電源については、ACアダプター式の製品もありますが、テレビのチューナー端子から給電されるモデルも多く、小型でお住まいでも設置が簡単なため、手軽に電波状況を改善したい場合に便利です。一般的な店舗などでの実売価格は、性能にもよりますが、おおむね1,000円台から4,000円程度で購入できます。
対応する周波数帯で選ぶ!UHFブースターとUHF/BSCSブースターの違い
前述のように、アンテナ用のブースターには、対応する周波数帯(テレビ放送)によって「UHFブースター」と「UHF/BSCSブースター」の2種類に分けられます。
UHFブースター:地デジ放送(UHF帯)のみを増幅するブースターです。お住まいで地デジ放送のみを視聴する場合は、UHFブースターでも十分です。
UHF/BSCSブースター:地デジ放送(UHF帯)に加えて、衛星放送も増幅できるブースターです。衛星放送も視聴する場合は、UHF/BSCSブースターを選ぶ必要があります。また4K8K放送(左旋)も視聴する場合には、4K8K(3224MHz)対応のモデルが必要となります。
また特に屋外用のUHF/BSCSブースターの場合、地デジアンテナとBS/CSアンテナから電波を送るケーブルがそれぞれ接続されるため、双方の電波を一本のケーブルにまとめ、配線部をシンプルにする「混合器」の機能も備えた「混合ブースター」と呼ばれるモデルが多くなります。
ブースターの設置には、地デジ、衛星放送に適切なブースターの選択が肝心になります。
現在は地デジアンテナしか設置していないお住まいでも、将来的に衛星放送、4K8K放送を視聴する可能性がある場合は、UHF/BSCS(4K8K)ブースターを選んでおくと、後から買い替えや交換の必要がなくなります。
種類 | 対応周波数 | 用途 |
---|---|---|
UHFブースター | 地デジ(UHF帯) | 地デジ放送のみ視聴する場合 |
UHF/BSCSブースター | 地デジ(UHF帯)+BS/CS放送 | BS/CS放送も視聴する場合 |
※上記は一般的な分類になります。
簡単DIY!テレビアンテナブースターの取り付け・設定方法
テレビアンテナのブースターって、業者に依頼せず、自分でDIYによって取り付けることはできないかと思われる方もいらっしゃるでしょう。
室内用ブースターであれば、室内アンテナの配線部に取り付けて電源を入れ、増幅レベルを調整するだけなので、設置は非常に簡単です。
また屋外用ブースターも、屋根の上のマストへの設置など、作業に危険が伴う場合でなければ、基本的な工具と手順を守ることで、DIYでの取り付けも可能なケースがあります。
ここでは、初心者でも安心してブースターを取り付けられるように、準備するものから設定のコツまで、図解を交えながら詳しく解説していきます。
ブースター設置に準備するもの、手順を図解で解説!初心者でも安心
ブースターの取り付けに必要なものは、以下の通りです。
- テレビアンテナブースター本体
- 電源コード(ブースターに付属)
- 同軸ケーブル(必要に応じて)
- ニッパーまたはカッター
- ドライバー
- 結束バンドまたはビニールテープ
以上が基本的な部材になりますが、各機材の必要性は、設置するブースターが屋外用、屋内用かによっても異なります。
ブースター取り付け手順
- 電源を切る:安全のため、テレビとブースターの電源を必ず切ってください。
- アンテナケーブルの接続:アンテナから来ている同軸ケーブルをブースター(増幅部)の入力端子に接続します。
- テレビへの接続:ブースターの出力端子から、テレビのアンテナ入力端子へ同軸ケーブルを接続します。
- 電源の接続:屋外用ブースターの場合は、天井裏など電源を確保できる位置に電源部を設置し、アンテナ側、テレビ側の同軸ケーブルを設置。そして電源コードをコンセントに接続します。室内用ブースターでは、電源プラグを室内のコンセントに接続するか、テレビの電源設定でチューナー端子から電源を供給するようにします。
- 固定:ブースター本体を、壁面などに結束バンドやビニールテープで固定します。
以上が主な手順ですが、詳しくは屋外用、屋内用をはじめ、ブースターの機種によっても異なるため、ブースター本体の取扱説明書などをご確認ください。
ブースター取り付けの注意点
- 同軸ケーブルの接続は、奥までしっかりと差し込んでください。
- ケーブルが緩んでいると、電波が正常に受信できない場合があります。
- 屋外用のブースターを取り付ける場合は、防水対策をしっかりと行ってください。
設置場所の選び方:効果的な設置で電波を最大限に引き出す
ブースターの性能を最大限に引き出すためには、その設置場所が非常に重要です。以下のポイントを参考に、最適な場所を選んでください。
- アンテナに近い場所:ブースターは、受信した電波を増幅する半面、電波に混じるノイズも同じく増幅してしまうため、できるだけノイズを混入しない位置に設置する必要があります。特に増幅性能が高い屋外用ブースターの場合、増幅部をアンテナに近い場所に設置するほど、効果を発揮しやすくなります。
- ブースターからのノイズが影響しない位置:一方で、前述のようにブースター本体も一定のノイズを発生させるため、設置位置には注意が必要です。地デジのデザインアンテナの場合、本体裏側の受信性能は皆無に近いため、裏面に増幅部を設置しても問題はなく、ブースター設置用のくぼみが用意されている機種もあります。一方でマストに固定されて受信性能の高い八木式アンテナの場合、ブースターの位置が近すぎると、ブースターからのノイズを受信してしまい、そのノイズがまあブースターで増幅されることを繰り返し、広範囲にハウリングのような電波障害を起こすこともあるため、アンテナから一メートルほど離した下部に設置する必要があります。
- 雨風をしのげる場所:屋外用のブースターであっても、できる限り雨風をしのげる場所に設置することがオススメです。本体が直射日光や雨ざらしになる場所は、各部の劣化による故障の原因となります。
- 電源が確保できる場所:ブースターは電源を必要とします。コンセントが近くにあるか、延長コードなどを使用して電源を確保できる場所を選んでください。
- メンテナンスしやすい場所:屋外用のブースターは、定期的なメンテナンスが必要です。できるだけ手の届きやすい場所に設置することで、メンテナンスが容易になります。
ブースター設置場所の例
- 屋根裏:雨風をしのげて、比較的アンテナにも近い理想的な場所です。
- 軒下:屋外用ブースターの場合、軒下であれば雨風の影響を軽減できます。
- テレビの裏:室内用ブースターの場合、テレビの裏に設置することで配線がスッキリします。
以上はあくまで設置場所の一例です。最適な位置はお住まいの電波勧業や構造によっても異なるため、アンテナ工事の専門業者などにご相談になることをおすすめします。
ブースター設置と設定のコツ:チャンネル設定から電波レベル調整まで
ブースターを取り付けた後は、テレビの設定を見直すことで、より快適な視聴環境を構築できます。具体的な方法は以下の通りです。
- チャンネル設定:ブースターを取り付けた後、あらためてテレビのチャンネル設定を行うことをおすすめします。ブースターによって電波状況が改善され、受信できるチャンネルが増える可能性があります。
- 電波レベルの確認:テレビの設定画面から、アンテナレベル画面で、受信している電波レベルを確認できます。ブースターを取り付ける前と比較して、電波レベルが向上しているか確認してください。
- ブースターの出力調整:ブースターによっては、出力レベルを調整できる機能があります。電波レベルが強すぎて問題が出る場合は、出力を調整することで、より安定した受信が可能になります。
ブースター設置後の設定の注意点
- チャンネル設定は、メーカーや機種によって操作方法が異なります。取扱説明書をよく読んでから設定を行ってください。
- 特に地デジ放送の電波レベルは、天候や時間帯によって変動する場合があります。安定した受信ができるように、適度に余裕を持たせて、こまめに確認することをおすすめします。
これらの手順とコツを参考に、テレビアンテナブースターを正しく取り付け、安定したテレビのご視聴をお楽しみください。
電波改善!ブースターの効果を最大限に引き出すテクニック
ブースター設置後のチェックポイント:電波レベルを確認しよう
ブースターを取り付けた後、本当に電波状況が改善されたのか、確認することは非常に重要なポイントです。せっかくブースターを取り付けても、設置が適切でないなどの理由で、効果が出ていなければ意味がありません。
ここでは、ブースター設置後に確認すべき主なポイントを解説してゆきます。
- テレビの受信レベルを確認する
ここまででも何度かご説明した通り、多くのテレビには、地デジやBSのアンテナレベルを表示する機能が搭載されています。テレビの取扱説明書やメーカーの公式サイトなどを確認し、アンテナレベル画面を表示してください。そしてブースター設置前後の受信レベルを比較し、数値が向上しているかを確認します。数値が上がっていれば、ブースターの効果が出ていると言えます。
- 実際にテレビ放送を視聴してみる
受信レベルの数値だけでなく、実際にテレビを視聴して、映像の乱れやノイズが改善されているか確認することも重要です。特に、ブースター設置前によく映像が乱れていたチャンネルを中心にご確認ください。
- アンテナレベルチェッカーを使用する
より正確に電波強度を測定したい場合は、アンテナの角度調整などにも利用できる、簡易的なアンテナレベルチェッカーを、テレビに接続される前のアンテナケーブルに設置することで、より直接的にテレビ電波レベルを確認できます。
レベルチェッカーは家電量販店やインターネット通販などで購入できます。簡易的な製品であれば、対応する周波数帯(地デジや衛星放送など放送の種類)にもよりますが、1,000円台から4,000円台程度で購入できます。このレベルチェッカーは、アンテナ角度の調整時にも重宝します。
上記のようなチェックポイントをきちんと確認することで、ブースターの効果を正確に把握でき、必要に応じて調整を行うことができます。
より効果を高めるために:アンテナの向き調整と周辺機器の活用
ブースターを設置しても期待通りの効果が得られない場合、アンテナの向き調整や周辺機器の活用を検討してみましょう。
これらの方法を組み合わせることで、電波状況をさらに改善し、ブースターの効果を最大限に引き出すことができます。
- アンテナの向きを微調整する
地デジアンテナ、BS/CSアンテナとも、アンテナの向きは受信感度に大きく影響します。地デジアンテナは戦法を近隣の電波塔の方向に、BS/CSアンテナはディッシュを静止衛星の位置する東経110度(南西上空)の方向へと正確に向ける必要があります。また電波を遮る周辺の障害物にも注意が必要です。
ブースターを取り付けても電波状況が改善されない場合は、アンテナの向きを確認し、問題がある場合は少しずつ調整してください。前述したアンテナレベル画面やレベルチェッカーを確認しながら微調整を行うことで、受信レベルがもっとも高まる最適なポイントを見つけられる場合があります。
- 分配器を見直す
複数のテレビに電波を分配するために分配器を使用している場合、分配器の性能が低いと電波が減衰してしまうことがあります。特に衛星放送や4K8K放送をご覧になる場合には、それらの周波数帯に対応した高品質な分配器を使用することで、電波の減衰を抑え、より安定した受信が可能になります。
当あさひアンテナでは、国産大手メーカー製、高品質の分配器をセットにした、地デジ、衛星放送、4K8K放送に対応できる分配器の設置工事を、分配器本体を含めて「5,000円(税込み5,500円)」からで承っております。ただ、分配器の設置費用は、使用する分配器の分配数によっても変動しますので、その点はご了承ください。
- ケーブルを高品質なものに変える
アンテナケーブルも、電波の伝送に影響を与える要素の一つです。経年劣化や品質の低いケーブルを使用していると、伝送中に電波の減衰量が大きくなる、また外部からノイズとなる電波が混入することがあります。シールド性能が高く、高品質なアンテナケーブルを使用することで、電波の減衰や混入を最小限に抑えることができます。
- ノイズ対策を行う
テレビの電波は、さまざまな電気製品から発生するノイズの影響を受けやすくなります。ブースターやアンテナケーブルの周辺に、ノイズの源となる機器(パソコン、スマートフォン、電子レンジなど)を置かないようにしてください。また、テレビ用のノイズフィルターなどの製品を使用することで、ノイズの影響を軽減することができます。
- アンテナレベルチェッカーを使用する
より正確に電波強度を測定したい場合は、上記したアンテナ角度調整にも使える、簡易的なアンテナレベルチェッカーを利用することでも、より直接的に、正確な電波レベルを確認できます。
これらのテクニックを実践することで、ブースターの効果を最大限に引き出すことになり、より快適なテレビ視聴環境を実現することができます。
テレビアンテナブースターの疑問を解決!Q&A集
ここでは、テレビアンテナについてお客様から寄せられることの多い疑問について、Q&A形式でお答えしてゆきます。
ブースターを取り付けたのに効果がない?原因と対策
ブースターを取り付けたにも関わらず、期待した十分な効果が得られない場合、いくつかの原因が考えられます。まずは以下の点をご確認ください。
- ブースターの選択ミス:
- 電波の弱い地域なのに、増幅率(利得)の低いブースターを選んでしまっている。
- 4K8K放送を増幅したいのに、対応していないブースターを設置してしまっている。
- 周波数帯が間違っている(UHF帯のアンテナにBS/CSブースターを取り付けているなど)。
上記の場合は、ブースター機器を選び直す必要があります。ご自宅の電波状況や、視聴したい放送の種類に合わせて、適切なブースターをお選びの上、場合によってはブースターを交換してください。当あさひアンテナでは、電波状況の調査からブースター選びまで、豊富な施工経験に基づき、専門のアンテナ職人がトータルサポートいたします。
- 設置場所の誤り:
- ブースターは、できるだけアンテナに近い場所に設置するのが基本ですが、適切な設置位置はアンテナ機種によっても異なります。アンテナから遠い場所、また八木式アンテナなどでは近すぎる位置に設置すると、テレビ電波に混じるノイズも一緒に増幅してしまい、効果が薄れることがあります。
この場合は、適切な場所へブースターの設置位置を変更してみてください。
- 配線や接続の不良:
- 同軸ケーブルが劣化していたり、接続端子の部分がきちんと接続されていなかったりすると、テレビ電波がうまく伝わらず、漏洩や混入なども生じ、ブースターの効果を発揮できません。
この場合は、ケーブルを新しいものに交換する、接続部分をしっかり締め直すなどしてください。
- アンテナ自体の問題:
- アンテナが経年劣化や不適切な設置で、適切な角度からずれている、またアンテナ自体が故障していたりすると、そもそも正常に電波が受信できないため、ブースターを取り付けても効果は期待できません。
この場合は、アンテナの向きを調整したり、必要であればアンテナを交換してください。ただアンテナの調整や交換は、屋根の上などの高所では作業に大変な危険が伴い、専門的な知識や技術、機材が必要となる場合があります。ご自宅での自信がない場合は、専門業者に依頼することをおすすめします。
当あさひアンテナでは、もちろんアンテナの角度調整や修理、古いアンテナの撤去・処分も含めた交換をはじめ、点検・修理も承っておりますので、どうかお気軽にご相談ください。前述したレベルチェッカーのご利用も、電波レベルを手早く確認する有効な方法です。
これらの原因をひとつずつ確認し、適切な対策を行うことで、ブースターの効果を最大限に引き出すことができるでしょう。
ブースターの寿命は?交換時期の目安
テレビアンテナブースターは、設置から常時、電波を増幅し続ける電子機器であるため、長期間の使用につれて、徐々に内部の回路が劣化していくことになります。
そのためブースターの寿命は、一般的には約10年程度と言われています。ただし、ブースターの設置環境や使用状況によっても、その寿命は大きく変動します。
お住まいのテレビ機器などで、以下のような症状が見られる場合は、ブースターの交換を検討しましょう。
- テレビの映りが悪くなった:以前に比べて、特定のチャンネルが映りにくくなったり、ノイズが目立つようになったりする場合。
- ブースター本体の異常:ブースター本体から異音がしたり、焦げ臭い匂いがしたりする場合。
- 電源ランプの異常:ブースターの電源ランプが点灯しなくなったり、点滅したりする場合。
特に屋外に設置されているブースターは、耐久性は高いとはいえ、雨風や紫外線などにさらされるため、特にケーブルの接続部などで、屋内に設置されているブースターよりも劣化が早まる傾向があります。定期的な点検を行い、異常が見られた場合は早めに交換することをおすすめいたします。
複数のテレビにブースターを繋げたい場合は?
お住まいの中で、主に三台以上と複数のテレビで、安定したテレビ放送の視聴を実現するためには、適切な分配器とブースターの設置が重要となります。
以下、主なポイントをご紹介してまいります。
- 分配器の選び方:
- 分配器は、接続するテレビの台数に合わせて選びますが、実際に設置する台数に加えて、予備端子として一端子分、多い機器を使用します。例えば、お住まいの中に3台のテレビを接続する場合は、4分配器を選びます。
- 現在の分配器は、地デジ放送(UHF)と2K衛星放送の周波数帯に対応できる機器が多くなりますが、4K8K放送を視聴する場合は、4K8K対応の分配器を選ぶ必要があります。また4K8K放送の場合、電波の混入、漏洩を防ぐため、予備端子に電波のフタとなる「ダミー抵抗器」を設置する必要があります。
- ブースターの設置場所:
- 住宅全体のテレビ電波を増幅する主なブースターは、分配器の前に設置することが基本です。アンテナから受信した電波をすぐに増幅してから分配器に送るすることで、屋内の各テレビに十分な電波を届けることができます。
- 必要なブースターの性能:
- 接続するテレビの台数が多いほど、より高い増幅率を持つブースターが必要になります。
分配器は住宅内で複数のテレビを視聴するために必須の機器ですが、使用すると、電波が各部屋まで等分に分配されるため、それぞれのテレビに届く電波の強度は弱まります。戸建住宅の屋外用ブースターは、主にこの分配器による電波レベルの分配を補い、各テレビで安定した映像を視聴できるようにするため使用されます。
当あさひアンテナでは、屋外用ブースターだけでなく、分配器や室内用ブースター、ラインブースターとも、国内の高品質機器をご用意しており、ご家庭の環境に合わせた最適な分配器とブースターの組み合わせ、また現場の条件に応じて室内用ブースターの設置、補助となるラインブースターの適切な設置などもご提案いたします。どうかお気軽にご相談くださいませ。
まとめ:適切なテレビアンテナブースターの設置で、快適なテレビのご視聴を!
この記事では、お住まいでの地デジ、衛星放送のテレビご視聴について、アンテナブースターを設置する必要性から、その種類と適切な選び方、設置方法、効果的な活用テクニックまで、網羅的に解説してきました。
アンテナブースターは、受信できるテレビ電波状況が悪い環境や、設置されるテレビの台数が多いお住まいでも、快適なテレビ視聴を実現するための強力な機器になります。、
お住まいに適切なブースターを選び、正しい手順で設置・設定することにより、電波の品質を落とさずにレベルを向上させ、画面の乱れなどがない、安定したテレビ放送のご視聴を実現できます。
本記事をご参考に、ご自宅の環境に最適なブースターを見つけて、より快適なテレビ視聴の環境を構築してください。
もし、ブースターの選び方や設置に関してご不明な点や不安な点がございましたら、当あさひアンテナのフリーダイヤル、またはメールフォーム、LINEアカウントまで、お気軽にどうかご相談くださいませ。
弊社では本文でご紹介した通り、お住まいの環境に適したブースター機器や分配器の設置。またテレビアンテナ設置工事に伴うブースターの設置工事に関して、アンテナ基本設置工事ともども、国内大手メーカー製の高品質機材をセットにした、分かりやすい価格体系の低価格でご案内しております。
またアンテナ設置はもちろん、適切なブースター設置にも重要となる現場の電波調査、適正価格の判断に必要なお見積もりも、現場への出張料、キャンセル料などの各種費用も含めた完全無料でお引き受けいたします。
また弊社へのご連絡からの即日工事、他業者との相見積もりなど、お客様が最適なアンテナ工事を最安価格で早急にお選びいただけるよう、万全のご対応をご用意しております。現在は即日工事をご依頼いただいたお客様には、即日工事割引が適用できる場合もございます。詳しくは弊社にお問い合わせくださいませ。
当あさひアンテナでは、ブースター設置なども含む各種アンテナ工事について、自社スタッフの優れたアンテナ職人による完全自社施工を徹底して、コストをカットした業界最安に挑むお見積もり価格と、最高品質の工事をお約束いたします。
工事費用のお支払いは、現金だけでなく各種クレジットカード、電子マネーにもご対応しております。さらにアンテナ工事の施工完了後には、業界最長クラスとなる、完了当日から「10年」の長期保証をご用意しているため、お客様には施工後も末永くご安心いただけます。
ブースターの取り付けだけでなく、各種アンテナ工事を、業界最高レベルの高品質と、業界最安レベルの低価格でお求めのお客様は、まずは当あさひアンテナまで、どのようなことでも、お気軽にお問い合わせくださいませ。