【これで解決】室内アンテナ設置でテレビが映る地域の確かめ方は?失敗しない確認方法とおすすめアンテナの選び方をプロが解説

2026年04月01日

「下宿先はアンテナ端子がない部屋だけど、どうしてもテレビが見たい」。
「工事はしたくないから室内アンテナが気になるけど、買って映らなかったらどうしよう…」。

春から進学、就職などの新生活で一人暮らしを始めることになり、アパートやマンションに引っ越された方や、ご自宅に追加したテレビで手軽に受信環境を整えたい方の中には、このようなお悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。
地上デジタル放送用の室内アンテナは見た目もスタイリッシュで価格も安く、設置が非常に簡単な商品である一方、屋外に設置する本格的なアンテナに比べると受信性能がかなり低いといわれることから「買っても本当に使えるのか」という不安がつきまといます。

そこで本記事では、テレビアンテナ工事の専門業者「あさひアンテナ」に所属するアンテナ工事職人の監修のもと、専門外の方でもご自宅が室内アンテナを使える地域に当たるがどうかをご自分で判断するための、具体的な方法を分かりやすく解説します。

この記事を最後までお読みいただければ、使えない室内アンテナを買ってしまい無駄な出費をすることなく、お客様の住環境に最適なテレビ視聴環境を整えることができます。
室内アンテナを使える地域の確認方法から、お住まいで使う室内アンテナの失敗しない選び方、室内アンテナの設置と受信状況を改善するコツ、そしてお住まいで室内アンテナが使えない場合の代替案まで、本記事で順を追って関連の情報を確認してください。

購入前に知るべき大前提!室内アンテナは「万能」ではない

皆様が室内用UHF地デジアンテナのご利用を検討しはじめる前に、まずは基本的、かつ重要なことをお伝えします。
それは、室内アンテナは「どこでも使える万能な機器ではない」という事実です。

室内アンテナの最大の魅力は、部屋の中で誰でも簡単にセッティングできる手軽さですが、その裏には受信性能に関する明確な限界があります。
購入後に「こんなはずではなかった」と後悔しないために、まずはそのメリットとデメリットを、以下の一覧で正しく理解しましょう。

項目 メリット デメリット
設置 – 工事が不要で、自分で簡単に設置できる
– 賃貸物件でも気兼ねなく導入できる
– 電波環境が悪いとまったく映らない
– 設置場所や向きの微調整がシビア
コスト – 初期費用が数千円と安価
– 月額料金がかからない
– 使えなかった場合、購入費用が無駄になる
外観 – 建物の外観を損なわない
– デザイン性の高い製品も多い
– 部屋の中に機器とケーブルが増える
安定性 – 天候の影響を受けにくい(屋内のため) – 屋外アンテナに比べて受信感度が低い
– 家電のノイズや人の動きに影響されやすい

※上記は室内用アンテナの主な特徴になります。

屋外用テレビアンテナの種類(地デジ用UHFアンテナ)でもっとも受信性能が低いモデルは、魚の骨のような八木式アンテナの8素子(受信パーツが8個)の小型モデルなどになります。
この素子数(素子数相当)は、屋外用地デジアンテナの受信性能を判断するもっとも基本的な目安になります。ただ室内アンテナの場合、受信性能はこの8素子モデルよりもさらに低いものになります。

また地デジ放送で室内アンテナが使える理由は、地デジ電波は、一部の建材などを除けば、一般的な戸建て住宅の屋根や壁を通りぬけて、ある程度は屋内まで到達するためです。
ただ、地デジ電波は住宅を通り抜ける際にある程度の減衰が生じるため、屋内で受信できる電波レベルは屋外よりも弱まります。
そのため室内アンテナで地デジ放送を受信するためには、屋内にも十分なレベルが届く地デジ電波が強いエリアであることや、住宅の建材が電波を通しやすいこと、周辺の建物などに影響されないこと、電波が通りやすい窓際に設置することなど、さまざまな条件が生じます。

このように、室内アンテナは手軽に使える一方で、その受信性能はご自宅の電波環境に大きく左右され、現場によっては対応できないこともある製品になります。
端的に申し上げれば、室内アンテナが活躍できるのは、地デジ電波塔から近く到達する地デジ電波が十分に強い「強電界地域」に限られるのが基本です。

【最重要】あなたの家は大丈夫?室内アンテナが使える地域かセルフチェックする4ステップ

ここからは、ご自宅が室内アンテナを使える地域にあたるかどうかを、ご自身で確認するための具体的な4つのステップをご紹介します。
特に専門知識は不要ですので、ひとつひとつ順番にチェックしていきましょう。

Step1:地図で確認!「A-PAB放送エリアのめやす」で電波塔の位置を知る

まず、お住まいの地域が地デジ放送のどのエリア(電界地域)内か、そして最寄りの電波塔がどの方角にあるかを確認しましょう。
これは、一般社団法人「放送サービス高度化推進協会(A-PAB)」の公式サイトで簡単に調べられます。

確認手順

  1. A-PABの「地デジ放送エリアのめやす」ページにアクセスします。
  2. 郵便番号または住所、またお住まいの都道府県や近隣の電波塔を入力して検索します。
  3. 画面に地図が表示され、近隣の電波塔とその名称がわかります。また電波塔をクリックすることで、その周辺に色付きで受信範囲の目安(強~中電界地域相当)が表示されます。

この地図で自宅が受信エリア内に入っていれば、第一関門はクリアです。
また、表示された電波塔の方角が、アンテナを設置する際の重要なヒントになります。
ただし、これはあくまで机上での目安であり、実際の電波状況は近隣の建物やご自宅の建材などの影響を受ける点に注意してください。

Step2:ご近所を観察!周りの家のアンテナから電波強度を推測する

次に、ご近所の住宅にどのようなアンテナが設置されているか、少し観察してみましょう。
地デジアンテナのモデル、設置されているアンテナの種類から、その地域の電波強度をおおよそ推測することができます。

アンテナの種類 写真(イメージ) 推測される電波地域 特徴
デザインアンテナ 長方形の箱型 強電界〜中電界地域 外観を重視したスタイリッシュなアンテナ。受信性能は八木式にやや劣る。
八木式アンテナ 魚の骨のような形 弱電界〜弱電界地域 もっとも受信感度が高い伝統的なアンテナ。電波が弱い地域でよく使われる。使われるエリアによって素子数が異なる。
ユニコーンアンテナ ポール状の形 中電界地域 デザイン性と受信性能を両立した比較的新しいアンテナ。

※上記は屋外用地デジアンテナの主な機種になります。

もし、お住まいのまわりにデザインアンテナ(平面アンテナ)を設置している家が多ければ、地デジ電波が比較的強い地域である可能性が高くなります。
逆に、大きな八木式アンテナばかりが目立つようであれば、電波が弱い地域かもしれません。

また先ほど少し触れたように、八木式アンテナには8素子、14素子、20素子などのモデルがあり、それぞれ強・中・弱電界地域に対応しています。
素子数が多くなるほど中心の支柱が長くなり、素子(支柱に並ぶ短い横棒)の数が多くなるため、アンテナ本体が大型になります。そのため周辺で使われる八木式アンテナの素子数を確認することも、現場の受信エリアを確認する目安になります。
なお八木式アンテナの素子数は、支柱の部分に並ぶ素子の数プラス、反射器(魚の頭のような部分、8素子モデルでは一番後方の長い反射素子)を1素子と数えた数になります。

Step3:テレビで確認!アンテナレベルで受信強度を数値化する

もし、すでにお部屋にテレビが設置されているなら、現在、実際に届いている電波の受信強度をテレビの「アンテナレベル」として数値で確認できます。
これは、室内アンテナが使えるかを判断する上で非常に有力な情報です。

多くのテレビでは、リモコンの「設定」や「メニュー」ボタンからアンテナレベルの確認画面に進めます。
メーカーによって基準値は異なりますが、一般的な目安は以下の通りです。

メーカー アンテナレベルの目安(推奨値)
Panasonic(VIERA) 44 以上
SHARP(AQUOS) 60 以上
SONY(BRAVIA) 緑色の範囲
TOSHIBA(REGZA) 良好(緑色の範囲)

※上記は各メーカーの一般的モデルにおける目安です。年式やモデルによって推奨値の目安やアンテナレベル画面の表示方法が異なる場合もあるため、詳しくはテレビのマニュアルやメーカーの製品サイトなどを確認してください。

もし、テレビにアンテナを何も接続していない状態で少しでもレベルが反応する場合や、簡易的なアンテナ(クリップや針金など)で一定以上の数値が出る場合は、室内アンテナで安定して受信できる可能性が高まります。
逆にテレビ画面にエラーコード「E202」「E201」が表示される場合は、電波をまったく受信できていない状態や、受信レベルが弱い状態です。

Step4:ワンセグ機器を使用する

お手持ちやスマートフォンやポータブルテレビなどにワンセグ機能があれば、それを使って家の中の電波状況をピンポイントで簡易的に調査できます。
地デジ放送とワンセグは同じ電波塔から電波が送られているため、ワンセグの映り具合は地デジの受信感度とある程度、比例します。

そのため、アンテナを設置したい窓際や部屋の隅々で、ワンセグが途切れることなくきれいに映るか試してみましょう。ワンセグが良く映る部屋であれば室内アンテナでも受信できる可能性が高くなります。
また室内のさまざまな位置にてワンセグの映り具合を確認することで、室内アンテナを置くのに適した位置もチェックできます。
ただし、ワンセグは地デジよりも少ない電波情報で視聴できるため、ワンセグが映っても地デジが必ず安定するとは限らない点には注意が必要です。

Step4:【総合判断】あなたの家はどの電界地域?

ここまでの4ステップで得た情報を元に、ご自宅がどの電界地域に該当するかを総合的に判断しましょう。
電界地域は、電波の強さに応じて主に以下の3つに分類されます。

電界地域 電波強度 (dBμV/m) 特徴 室内アンテナの推奨度
強電界地域 80 dBμV/m 以上 電波塔が近く、見通しが良いエリア。 ◎ 推奨
中電界地域 60〜80 dBμV/m 電波塔から少し離れているエリア。 △ 限定的に使用可能
(ブースター内蔵型など高性能モデルが必要)
弱電界地域 60 dBμV/m 未満 電波塔から遠い、山間部、ビルが多いエリア。 ✕ 非推奨
(屋外アンテナが必須)

※上記は一般的な電界地域の目安になります。ただ電界地域は、使われる場所によって分類や目安がやや異なる場合もあるためご注意ください。

ご自宅が「強電界地域」に該当すると判断できれば、室内アンテナを使える可能性は非常に高くなります。ただお住まいの周辺環境や建材によっては、受信が難しくなるケースもあるためご注意ください。
「中電界地域」の場合は、後述する高性能なブースター内蔵型や屋内屋外兼用型などを選べば使える可能性があります。ただ住宅の周辺環境や建材の影響も受けやすくなります。
なお前述した「A-PAB 地デジ放送エリアのめやす」にて地図上で確認できる範囲は、強・中電界地域までになります。色付きの範囲でも電波塔に近い範囲が強電界地域、離れている範囲が中電界地域と考えるといいでしょう。
そして「弱電界地域」と判断される場合は、残念ながら室内アンテナでの安定した視聴は困難です。

ちなみに地デジの屋外アンテナでは、基本的な受信性能は前述の通り「素子数」「素子数相当」で表されます。
先ほども少し触れましたが、素子(エレメント)とは、八木式アンテナにおける、いくつも並ぶ短い横棒のことで、電波をキャッチして送るパーツです。八木式アンテナには主に受信性能に応じて8素子、14素子、20素子のモデルがあり、それぞれの電界地域に対応できます。
また素子数相当とは、デザインアンテナやユニコーンアンテナなど、本体の素子が外部から見えないタイプのアンテナで、受信性能を素子数に換算した数値です。

一般的に、地デジアンテナは各電界地域に適した素子数(相当)の機種が使用されます。
その目安は以下の通りです。

  • 強電界地域:8素子以下~14素子
  • 中電界地域:14素子~20素子
  • 弱電界地域:20素子~高性能モデル

ただ室内アンテナの多くは、もっともシンプルな構造のダイポールアンテナ(1素子相当)をベースにしているなど、屋外用アンテナに比べると構造が簡単で受信性能も低いため、素子数表記がない製品が多くなります。
このような点も、室内アンテナが強電界地域でしか利用できない大きな理由になります。

強電界地域でも映らない?室内アンテナが使えない家の共通点

上記のセルフチェックでは強電界地域に含まれるはずなのに、室内アンテナを使ってみたらなぜか映りが悪いというケースもあります。
実は地デジ電波レベルは、電波塔からの距離による電界地域全体のめやすだけでなく、個々の現場における、建物の構造や周辺環境によっても大きな影響を受けてしまうのです。
ここでは、室内アンテナの電波受信を妨げて、テレビが映らない原因となる主なファクターを、以下で3つ紹介します。

建物の構造:鉄筋コンクリート造や高気密住宅は電波を通しにくい

建物に使われている素材は、地デジ電波の通りやすさに大きく影響します。

  • 鉄筋コンクリート造の建物
    コンクリートと内部の鉄筋が電波を吸収・反射してしまうため、木造住宅に比べて電波が室内に入りにくくなります。
  • 高気密・高断熱住宅
    壁に使われている金属膜を含む断熱材や、複層ガラス(Low-Eガラスなど)が電波を遮断する原因になります。

地デジ電波を遮りやすい主な素材としては、鉄筋や金属屋根材、アルミ断熱材など、電波を反射してしまう金属素材、またウレタン断熱材など、電波を吸収する密度の高い素材になります。
他にも、住宅の屋根の上に設置されている太陽光パネル、また冬場の屋根への積雪など、意外なものが地デジ電波を遮ってしまうケースもあります。

基本的に、室内でもっとも電波を通しやすい場所は、薄い窓ガラスだけで遮られる窓であり、室内アンテナも窓の近くに設置されることが多くなります。
しかしこの窓ガラスも、断熱性の高い複層ガラス、金属コーティングガラスなどの場合は、地デジ電波を通しにくくなるため注意が必要です。

このような建材や環境の住宅では、屋外では十分なレベルの電波が届いていても、室内に届く電波は著しく減衰してしまうことがあります。

周辺の環境:高層ビルや山、樹木が電波を遮る

ご自宅と近隣の電波塔の間に、大きな障害物がないか確認してみましょう。
電波は電波塔の先端から届いているため、電波塔とお住まいのアンテナの間に以下のような障害物があると、電波が遮られてしまうことがあります。

  • 直近の高層ビルやマンション
  • 山や丘
  • 密集した樹木や林

特に、室内アンテナを設置したい窓のすぐ外にこれらの障害物がある場合は、受信が難しくなる可能性があります。

室内の障害物:網入りガラスや金属製の雨戸は要注意

無事に室内まで届いた電波も、部屋の中の思わぬ障害物によって弱められることがあります。

  • 網入りガラス: 防火・防犯用ガラスに入っている金属ワイヤーが、電波を反射・減衰させます。
  • 金属製の雨戸やシャッター: 閉めている間は、電波を強力に遮断します。
  • その他の障害物: 水槽や大きな本棚、金属製の家具なども電波の妨げになることがあります。

これらの要因が当てはまる場合は、強電界地域であっても室内アンテナの設置には工夫が必要になります。

「買って失敗」を防ぐ!室内アンテナの賢い選び方3つのポイント

ご自宅の環境が室内アンテナに適していると判断できたら、次は具体的な製品選びです。
アンテナメーカーで言えば、DXアンテナ、マスプロ電工、日本アンテナ、サン電子など、国内の大手メーカ性モデルが、高品質でおすすめの製品となります。
ただそれぞれのメーカーでも、室内アンテナには性能や特徴が異なるさまざまなモデルが存在します。
ここでは、数ある製品の中から最適な一台を選ぶための、重要なポイントを3つに絞って解説します。

ポイント1:電界強度に合った「動作利得(ゲイン)」で選ぶ

動作利得(ゲイン)とは、地デジアンテナが電波をどれだけ効率よく受信できるかを示す性能値で、dB(デシベル)という単位で表されます。
この数値が大きいほど受信性能が高くなります。
以下、各電界地域に適した室内アンテナの利得の目安です。

電界地域 推奨される動作利得(ゲイン) 特徴
強電界地域 3〜5 dB 程度 シンプルでコンパクトなモデルでも十分に受信可能。
中電界地域 10〜20 dB 程度 ブースター内蔵型などの高利得モデルが必要。

※上記は室内アンテナの利得の一般的な目安になります。

ご自身の電界強度に合わせて適切なゲイン(利得)の製品を選ぶことが、安定受信への第一歩です。

ポイント2:設置場所をイメージして「形状・デザイン」で選ぶ

室内アンテナには、主に3種類の形状のタイプがあります。
設置したい場所やインテリアに合わせて選んでください。

形状タイプ 特徴 メリット デメリット
卓上・据え置き型 テレビの横などに置くコンパクトなタイプ。 設置がもっとも簡単で、移動させやすい。 設置場所が低いと感度が落ちやすい。
ペーパー型 紙のように薄く、窓や壁に貼り付けるタイプ。 目立たず、インテリアの邪魔にならない。高い位置に設置しやすい。 貼り直しが難しい製品もある。
屋内・屋外兼用型 やや大型で、ベランダなどにも設置できる頑丈なタイプ。 受信感度が高いモデルが多い。最終的に屋外設置も可能。 サイズが大きく、室内では目立ちやすい。

※上記は室内に対応できる地デジアンテナの主な種類です。

ポイント3:電波の弱さを補う「ブースター内蔵型」を検討する

ブースターとは、受信した電波を増幅する装置のことです。
屋外用アンテナの場合は、受信レベルがやや弱いエリアや、住宅内に三台以上のテレビを設置する場合、アンテナからテレビまでの距離が遠く減衰量が多い場合などに、アンテナからすぐ近くのケーブルに接続され、住宅全体に送る電波を増強することが主な役割です。

室内アンテナの場合は、その受信性能に最適化されたブースターが一体型で内蔵されているモデルがあり、本体の受信感度の低さを補ってくれます。
中電界地域や、強電界地域でも建物の影響で電波が少し弱い場合には、室内アンテナでもブースター内蔵型のアンテナが有効です。

ブースターの役割 メリット 注意点
受信した電波を増幅し、テレビに送る 弱い電波を安定受信できるレベルまで引き上げる – 元の電波が弱すぎると効果がない
– 電波だけでなくノイズも一緒に増幅してしまう
– 強電界地域で使うと電波が強すぎて逆に映りが悪くなる(過増幅)ことがある

※上記はブースターの主な機能と特徴になります。

ただしブースターはあくまで、テレビ電波も混入するノイズも問わず「入力された電波を強くする」装置であり「テレビ電波の質を良くする」ものではないことを理解しておきましょう。
外付け型ブースターの中には、室内用ブースターやラインブースターなど、特定の部屋での電波レベル不足をカバーするモデルもありますが、室内アンテナに接続するとオーバースペックでノイズも増強してしまい、かえってテレビ画面が乱れることがあるため適しません。

ポイント4:受信レベルが不安なら「屋内屋外兼用モデル」も視野に

室内アンテナで十分に受信できるかどうかご不安な方には、地デジアンテナの屋内・屋外兼用モデルも有力な選択肢となります。
このタイプは、室内設置だけでなく屋外の壁面、ベランダなどに設置することも想定したモデルです。
したがって風雨にも耐えられる頑丈な造りで、一般的な室内アンテナよりはやや大型ですが、屋外用のアンテナよりはコンパクトになっています。
形状も、コンパクトサイズのデザインアンテナ(平面アンテナ)や、独自のスタイリッシュなデザインなどメーカーによって豊富です。受信性能も、3素子相当から8素子相当、中には16素子相当のモデルもあるなど、一般的な室内専用アンテナに比べると受信性能が高くなっています。

これらの製品を使えば、万が一、室内で十分な感度が得られなかった場合でも、ベランダの手すりなど屋外に設置し直すことで、受信環境を大幅に改善できる可能性があります。
最初に室内で試し、ダメなら屋外へ、という柔軟な対応ができる点が最大のメリットです。

【状況別】おすすめ室内アンテナ3タイプ

ここでは、室内アンテナの選び方のポイントを踏まえて、どのようなタイプのアンテナを選べばよいか、状況別にまとめました。

目的・状況 おすすめのアンテナタイプ 選ぶ際のポイント
強電界地域で、手軽さとデザインを重視したい 卓上型 または ペーパー型 ・インテリアに合うデザインか
・ケーブルの長さが十分か
・シンプルな非ブースターモデルで十分
中電界地域や、受信に少し不安がある ブースター内蔵型 (卓上/ペーパー) ・ブースターのON/OFF機能があると便利
・動作利得(ゲイン)が15dB以上のモデルを目安に
受信感度を最優先したい、最終手段も確保したい 屋内・屋外兼用型 ・素子数(相当)が多いモデルを選ぶ
・防水性能(屋外設置の場合)
・ベランダなどへの設置器具が付属しているか

※上記はさまざまな条件に適した室内アンテナの一例です。

ご自身の状況にもっとも近いタイプを参考に、お好みの製品を絞り込んでみてください。

買ったのに映らない…を解決!受信感度を上げる改善テクニック7選

実際に室内用アンテナを購入し、設置してみたところ「映りが悪い」「特定のチャンネルだけ映らない」といった問題が起きることもあります。
このような場合は、室内アンテナの性能不足と諦める前に、以下の改善テクニックを試してみてください。

  1. 設置場所を数cm単位で動かす
    室内アンテナの受信感度は、数cm場所が違うだけで劇的に変わることがあります。テレビのアンテナレベル画面を表示させたまま、アンテナをゆっくりと上下左右に動かし、最も数値が高くなる「スイートスポット」を探しましょう。基本は「窓際」で「できるだけ高い場所」です。
    またテレビのアンテナレベル画面は、室内アンテナを動かしてから、その受信レベルが反映されるまで数秒の間があります。そのためアンテナの位置調整は、少し動かしてからしばらく待ち、アンテナレベルの変化を確認するという、地道な作業が必要になります。
  2. アンテナの向きを電波塔の方向に合わせる
    多くのアンテナには、電波を受信しやすい正面(指向性)があります。A-PABで調べた電波塔の方角にアンテナの正面を向けてみましょう。これもアンテナレベルを見ながら、ミリ単位で角度を調整するのがコツです。
    ただ指向性はアンテナの形状や受信性能にも左右されるため、受信感度の弱い室内アンテナについては、製品によって受信方向など一定の指向性はあるものの、指向性が低い製品も多くなります。
    製品ごとのの指向性について詳しくは、各製品のマニュアルなどを確認してください。
  3. ノイズ源になる家電(Wi-Fiルーター等)から1m以上離す
    テレビの電波は、他の家電が発する電磁波や電波に干渉されることがあります。
    Wi-Fiや携帯電話などの電波を利用する製品のほか、電化製品は作動することで必ず電磁波を放出するため、出力の強い家電製品はテレビ電波に影響を与えやすくなります。
    特に以下の家電製品は、室内アンテナから最低でも1m以上離して設置してください。

    • Wi-Fiルーター
    • 電子レンジ
    • コードレス電話
    • パソコン
  4. 【裏ワザ?】アルミホイルで感度アップは効果あるのか?
    インターネット上で見かける「アンテナにアルミホイルを付ける」という方法は、前述した通り、金属が電波を反射することから、逆にアンテナ周辺の電波をアンテナ側に反射させて集めるという原理を応用したものです。
    段ボールなどにアルミホイルを貼り、パラボラアンテナのようにしてお皿状にし、室内アンテナの後ろに置くと、特定の方向からの電波を効率よく集められる可能性があります。
    ただし、効果は環境に大きく左右されるため、あくまで最終手段として試してみる価値がある、という程度に考えてください。

どうしても映らない…室内アンテナがダメだった場合の3つの選択肢

ここまでご紹介したあらゆる手を尽くしても、室内アンテナで安定した視聴ができなかった場合、残念ながらご自宅の環境が室内アンテナには適していないと考えられます。
しかし、テレビを視聴する方法は他にもあります。

以下でその一覧をご紹介しますので、それぞれのメリット・デメリットを比較し、ご自身のライフスタイルに合った方法をご検討ください。

視聴方法 初期費用 月額費用 メリット デメリット
屋外アンテナ 約2万円〜8万円 0円 – もっとも受信が安定している
– ランニングコストがかからない
– 工事が必要
– 賃貸物件では設置が難しい
– 天候の影響を受けることがある
光回線・ケーブルテレビ 0円〜数万円 約500円〜数千円 – 天候に左右されず安定
– BS/CSなど多チャンネルを楽しめる
– 月額料金が継続的に発生する
– 対応エリアが限られる
動画配信サービス (TVerなど) 0円 0円〜 – スマホやPCでも視聴可能
– 好きな時に番組を見られる
– リアルタイム視聴できない番組がある
– すべての番組が配信されるわけではない

※上記は各視聴方法の主な特徴になります。

安定した地デジ視聴を最優先するなら屋外アンテナの設置、インターネットも利用し多チャンネルを楽しみたいなら光回線やケーブルテレビ、リアルタイムにこだわらないなら動画配信サービス、というように、ご自身のニーズに合わせて選択するのがおすすめです。

室内アンテナのための基礎知識・地デジ放送の仕組みとは?

室内アンテナをより効果的に使うために、地デジ放送の基本的な仕組みを少しだけ知っておきましょう。
地デジ放送は、日本各地にある電波塔から「UHF(極超短波)」という種類の電波を使って各家庭に届けられています。

このUHF電波には、以下のような性質があります。

UHF電波の主な性質
– 波長の幅が数十センチで、ある程度はビルなどの障害物を乗り越えて広がる。
– 山など大規模な遮蔽物の陰、またビルなどでも裏側に直近には届きにくくなる。
– 水分に弱く、雨や雪の日に減衰することがある。また気候の変化にも影響を受ける。
– 電波塔から離れるほど、電波は弱くなる。

アンテナは、このUHF電波をキャッチするための受信機です。
アンテナを電波塔の方向へ正確に向けることや、できるだけ障害物のない高い位置に設置することが、地デジの受信感度を上げるための基本原則となります。

【疑問】BS/CSアンテナの室内アンテナは存在する?

「地デジ放送だけでなく、BS放送やCS放送も室内アンテナで視聴したい」とお考えになる方もおられるかもしれません。
しかし結論から申し上げると、BS/CS放送を室内アンテナで安定して視聴することは極めて困難です。

衛生放送は、宇宙空間の静止衛星(地上からは空の一点に止まって見える電波)から送られてくる電波(SHF・センチメートル波の12GHz帯)を、お皿型のパラボラアンテナでキャッチして受信します。
このSHFの電波は地デジのUHFよりもさらに直進性が高く、静止衛星から日本全域に光を当てるようにして送信されています。SHFはその直進性から衛星放送の長距離送信に適している半面、障害物には非常に弱く、わずかな障害物にも遮られてしまい、乗り越える力が非常に弱くなります。
したがって、地デジ電波のように住宅の壁や屋根を透過することは、まったくできません。
そのため地デジの室内アンテナのような、室内用の衛星放送用アンテナ製品も存在しません。

住宅内で屋内に衛星放送のSHFが透過する可能性があるのは、太陽光を通す窓ガラスだけです。
したがって、窓際に専用スタンドを使って屋外用のBS/CSアンテナを据え置き設置することで衛星放送を受信できるケースもあります。しかしその場合も、以下のような厳しい条件をすべて満たすことが必要です。

  • 静止衛星のある南西方向(東経110度)上空に、遮蔽物のない大きな窓がある。
  • その窓ガラスが、電波を通しやすいシンプルな単層ガラスである。
  • 窓から見て東経110度の方向に、建物や山、樹木、電線などわずかな障害物もない。
  • 窓際にアンテナを正確な角度で固定できるスペースがある。

ただこの方法でも、窓ガラスを通したSHFは減衰しやすいため、安定した受信は難しくなる場合もあります。さらにBS/CSアンテナが固定されていないため、アンテナ角度のズレで受信不良が起こりやすい、常に室内の一角をアンテナに占拠されるなどのデメリットもあります。
屋外屋内兼用アンテナと同じく、ベランダにBS/CSアンテナを据え置きするという対策もありますが、やはりもっとも受信が安定する方法は、プロに依頼して屋外の最適な位置にしっかりとBS/CSアンテナを設置し、的確な角度調整を行うことになります。

まとめ:室内アンテナ選びは「自宅の電波状況チェック」から始めよう

今回は、地デジ放送用の室内アンテナが使える地域の見分け方から、具体的な選び方のポイント、安定した受信のための設置のコツまでを詳しく解説しました。
最後に、この記事のもっとも重要なポイントを振り返ります。

  • 室内アンテナは手軽だが、基本的に「強電界地域」でしか安定して使えない。
  • 購入前に必ず「A-PAB」「近所のアンテナ」「テレビのレベル」で自宅の電波状況をセルフチェックする。
  • 強電界地域でも、建物の構造や周辺環境によっては映らないことがある。
  • 製品は「ゲイン」「形状」「ブースターの有無」を基準に、自分の環境に合わせて選ぶ。
  • どうしても映らない場合は、屋外アンテナや光テレビなど、他の選択肢を検討する。

室内アンテナ選びでもっとも大切な点は、いきなり製品を買いに走るのではなく、まずはご自身の住環境を正しく把握することです。
この記事で紹介したセルフチェックを実践し、あなたの家に最適なテレビ環境を、ぜひ見つけてください。

本記事にご協力いただいたテレビアンテナ工事業者「あさひアンテナ」では屋外アンテナ工事に限らず、ご自宅で室内アンテナが利用できるか、安定した受信が可能な位置のチェックも含めて、国内一流メーカー製の高品質な室内アンテナや、室内設置も可能なコンパクトデザインアンテナもご提供しています。
ご自宅で室内アンテナを問題なく利用できるか、また機種選びなどでお悩みのお客様は、まずは「あさひアンテナ」のフリーダイヤル、メールフォーム、LINEアカウントまで、お気軽にお問い合わせ、ご相談になることをおすすめいたします。

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アンテナ本体 型番
  • デザインアンテナ

    デザインアンテナUAH201
    型番:UAH201(最新モデル)
    (同軸ケーブル:白か黒の2色のうち、おすすめは外壁になじむ色)

    工事費込み 25,000円(27,500円税込)

    カラーバリエーションはオフホワイトライトブラウンスーパーブラックブラックブラウンの4色から現場で選択することが可能です。同じUHF20素子相当のデザインアンテナを比較した場合、業界トップクラスの受信性能、高利得を誇る大手DXアンテナ社製。本体の厚みはわずか119mm、サイズは高さ590mm×幅220mmで業界最小クラス。コンパクトサイズのため狭い屋根裏や天井裏などへの取り付けも最適。壁面に取り付けの場合は、極細のビスを6箇所打ち込んで金具を取り付け、金具にガチャンと本体をはめ込みボルトを締めるだけの簡単施工が可能なため建物へのダメージを極力軽減できます。ブースターが必要な場合はUAH201の背面にスッキリ取り付けられる構造になっており、表にブースターが露出しないので外観もキレイに保てます(弊社では電波状況が悪くない限り、なるべくブースターも屋内の、分配器の近くに隠してしております)。修理の場合、ブースター内蔵タイプのデザインアンテナとは異なり、ブースターだけの交換をできるメリットがあります。太陽光発電システムや片流れ屋根で屋根上に屋根馬を立てられず昔ながらの八木アンテナを設置できない住宅にも最適。耐風速(破戒風速)50m/sですが、屋内や外壁など、強風の影響を受けにくい取り付け位置と形状をしているため、災害にも強いアンテナとなっております。当店人気ナンバー1の地デジアンテナでございます。

  • 八木式アンテナ

    八木式アンテナUA20
    型番:UA20(最新モデル)
    工事費込み 22,000円(24,200円税込)

    その昔、八木秀次博士が発明した形状(魚の骨のような形状)からマイナーチェンジを繰り返し洗練されたフォルムとなり、中・弱電界エリアにも対応可能な安心のDXアンテナ社製。UHF20素子アンテナの性能で、吹きさらしで障害物の少ない屋根上に設置することが多いため利得が高くなっております。万が一、壁面や屋内でデザインアンテナを取り付けられない物件 にも最適。従来の鉄製の太いワイヤーとは異なり、ステンレス製の丈夫で錆びにくいワイヤー(支線)を採用。アンテナマストから屋根の四隅に向けて4本の支線を張り巡らせ、さらに張り巡らせた支線の途中からも屋根馬に向けて4本の支線をバランスよく張り、合計8本の支線で頑丈に設置しております。サイズは51.8cm×34cm×101.4cmとなっており、VHF(アナログアンテナ)と比較して、大幅なサイズダウンと軽量化がなされています。しかも耐風速(破壊風速)50m/s。地デジ放送が始まる前の時代より、屋根上に設置するアンテナは災害に強くなっていると言えるでしょう。当店で人気ナンバー2の地デジアンテナでございます。

  • 2K4K8K対応 BS/CS110度アンテナ

    2K4K8K対応BS/CS110度アンテナ
    型番:BC45AS(最新モデル)
    工事費込み 18,000円(19,800円税込)

    2018年12月1日以降、実用放送開始予定の4K8K衛星放送(NHKのみ4K&8Kを同時配信)に備えてオールマイティーなDXアンテナ社製のBC453をBS放送、CS放送をご覧になりたいすべての方へ提供しております(大規模な集合住宅は例外)。従来の2K専用BS/CS110 度アンテナと同じでサイズで円盤の直径は45センチ。そうでありながら、電送周波数の帯域が広いため、従来のフルハイビジョン(2K放送・約200万画素)からスーパーハイビジョン(4K放送・約800万画素/8K放送・約3,300万画素)まで受信可能です。「大は小を兼ねる」と言えます。2020年のオリンピックに向けて4K8Kの実用放送がますます拡充されるということが総務省より発表され、各メーカーの4K8Kテレビは増産がはじまり、その価格も落ち着いてきました。そのような状況のなか、あさひアンテナにも2K4K8K対応BS/CS110度アンテナの問合せが数多く寄せられております。最新式のアンテナでも、大量仕入れでコストをおさえて仕入れておりますので、低価格を実現できました。