テレビアンテナ工事の優良業者を選ぶ基準と注意点
「テレビの映りが悪いけど、アンテナ工事ってどうすればいいの?」
突然テレビの映りが悪くなった時の修理、地デジアンテナの設置、BS CS放送の4K8K放送への対応、を考えたりする際に、専門店へのアンテナ工事の依頼を検討する方が多いことでしょう。しかし、いざ業者を選ぼうとすると、「どの専門店が信頼できるのか」「工事費用はどのくらいかかるのか」といった疑問や不安を抱くことも少なくありません。
この記事では、テレビアンテナ工事に関する専門的な知識を持つプロが、業者選びのポイントや工事前に知っておくべきことを詳しく解説します。さらに、悪徳業者に騙されないための自衛策や、工事後のアフターフォローの重要性についても触れていきます。これを読めば、アンテナ工事で後悔しないための知識が身につくことでしょう。
テレビアンテナ工事の裏側:専門業者が明かす、知っておくべき4つのこと
1.電波状況の調査の重要性:最適なアンテナ選びのために
テレビアンテナ工事を成功させるために、電波状況の調査は欠かせません。地域によって、地形や立地によっても電波強度や電波塔の方向が異なるため、適切なアンテナを選ぶためには、現地での電波測定が必要です。テレビアンテナ専門業者は実際に設置する位置で、実際に設置するアンテナに専用の電波レベル測定器をつないで、「電波に問題がない」ということを確認してから必ず作業を開始します。時折、電気屋さんから専用の電波レベル測定器を使用しないで、アンテナを設置し、やっぱりテレビ放送を受信できなかったという相談を受けます。大切なおうちにアンテナを設置する前に、必ず電波状況を正確に把握することが重要です。専門業者はその上で最適なアンテナの種類と設置場所を提案します。このプロセスによって、安定したテレビ視聴が可能になります。
2.工事費用の内訳:見積もりで確認すべきポイント
アンテナ工事の費用は、工事内容や使用する部材によって大きく変わります。見積もりを依頼する際には、以下のポイントを確認することが重要です。
項目 | 内容 |
---|---|
アンテナ種類 | 八木式、デザインアンテナ、ユニコーンアンテナ、4K8K対応アンテナなど |
部材費用 | ブースター、分配器、ケーブルなど |
工賃 | 作業にかかる費用(材料費と工事費はセットかどうか) |
出張費 | 現場までの移動にかかる費用 |
見積もりの際には、アンテナ工事会社によって内訳は様々ですが、内容を確認し、不当な追加料金が発生しないよう注意しましょう。中には崖の上に建っているようなお家や、高層マンションや高層ビルに電波が遮られていたり、盆地で電波を取得しにくかったりして、不確定要素があるため、確実なお値段をお問い合わせの段階でお伝えするのは慎重にならざるを得ない場合がありますが、大体のお値段はお伝えできるかと思います。「現地へ行ってみないとわからない」と、何も金額を伝えない業者が1番高額になりがちだったりします。
3.アンテナの種類と特徴:デザインアンテナ、八木式アンテナ、4K8K対応アンテナ
アンテナにはいくつかの種類があります。それぞれの特徴を理解し、自分のニーズに合ったアンテナを選ぶことが大切です。
アンテナの種類 | 特徴 |
---|---|
デザインアンテナ | 地デジアンテナ。壁面に取り付けられるコンパクトなデザイン 景観を損なわない |
八木式アンテナ | 地デジアンテナ。高い受信感度が魅力 屋根上に設置されることが多い |
4K8K対応アンテナ | BS/CS放送だけが4K8K放送をスタートしている状況 高画質のテレビ放送を楽しみたい方に需要があります |
4.設置場所の選定:電波感度と景観への配慮
アンテナの設置場所は、電波感度と景観の両方を考慮して選定する必要があります。一般的には、障害物が少なく電波を受信しやすい高所が選ばれますが、景観を重視する場合はデザインアンテナのような壁面取り付けが適しています。専門業者は、工事前の調査で、どのアンテナを取り付けるにしても「問題がない」ことを確認します。最適な設置場も近隣に設置されているアンテナの方向を現地に到着したら、お客様にお会いする前に確認し、「この辺だったら設置ができそうです」と提案します。慣れている専門業者は、工事が早くて綺麗です。
悪徳アンテナ工事業者に騙されないための自衛策:契約前に確認すべきこと
テレビアンテナ工事において、悪徳業者による被害は後を絶ちません。これらのトラブルを未然に防ぐためには、工事の許可をする前にしっかりと確認を行うことが重要です。以下に、特に注意すべきポイントをまとめました。
見積りのチェックポイント:不当な追加料金に注意
見積書は、工事にかかる費用を明確にするための重要な書類です。しかし、悪徳業者で近年多いパターンとして、お電話やメールでの金額が相場よりも「安すぎる」ということです。電話のお問い合わせ窓口では「30,000円ぴったり」と言われていたのに、現地でケーブル延長代や高所作業費や出張費などが上乗せされ、90,000円の見積もりに変更になったということも聞きます。以下のポイントを確認しましょう。
- お電話で追加費用が発生しないか確認しましょう。全てがあやふやで「現地へ行かないととにかくわからない」という業者が一番高い見積もりになることがあります。この場合はいくら必要になるとか、きちんと追加費用の可能性の話をしてくれる業者の方が信用できます。
- 適正価格の業者は、その金額で工事しますが、あまりにも安すぎる会社は、現地で金額が変わる可能性があります。
口コミ・評判の確認:業者の信頼性を見極める
業者選びの際は、口コミや評判をチェックすることが欠かせません。インターネット上のレビューサイトやSNSでの評判を確認し、以下の点に注目しましょう。
- 金銭トラブルの書き込み量
- 工事の質や対応が良いと評価されているか
- 長期間にわたって安定した評価を得ているか
大切なお家を工事してくれた業者には、良い口コミを残すことが多いのですが、星の数が4.3以下あたりから、トラブルの割合が多い可能性があります。
保証内容の確認:工事後のトラブルに対応できるか
工事後に問題が発生した場合に備えて、保証内容を確認することが重要です。以下のポイントに注意しましょう。
- ・保証期間はどのくらいか(施工保証と機器保証の期間)
- ・保証の対象となる範囲が明確に記載されているか
- ・保証を受けるための条件が厳しすぎないか
アンテナ工事後の保証とアフターフォロー:安心してテレビを楽しむために
アンテナ工事を依頼する際には、工事後の保証とアフターフォローがしっかりしている業者を選ぶことが重要です。
保証期間と内容:自然災害や故障への対応
アンテナ工事の保証内容は業者によって異なりますが、一般的には5年から10年の保証期間を設けていることが多いです。しかし、保証期間が長ければ良いというわけではなく、保証の適用範囲も確認することが大切です。ほとんどのアンテナ工事会社は災害を保証外としています。実際に、巨大台風や大震災のような災害が発生した場合、対応できるという業者には、職人の人数や事業規模を確認すると良いでしょう。自然災害時に火災保険のための見積書と工事写真を無料で協力してくれる会社を選びましょう。
メンテナンス方法:自分でできること、業者に依頼すること
アンテナのメンテナンスには、自分でできることと業者に依頼すべきことがあります。自分で行えるメンテナンスとしては、アンテナの外観チェックとテレビ周りの配線と、テレビやレコーダーの設定の確認です。
関連記事:
テレビが映らない原因と対策|アンテナ修理・交換|e201・e202・e203
高所での作業や専門的な調整が必要な場合は、業者に依頼するのが安全です。危険作業を代わりにやってもらうということが、業者に依頼する最大のメリットです。
マンション・アパートのアンテナ工事:許可申請から設置工事までの流れ
マンションやアパートでテレビアンテナを設置する際には、特有の手続きや注意点があります。以下では、アンテナ工事を円滑に進めるための流れを解説します。
管理会社・管理組合・オーナー様がまず把握すべきこと
新築の場合は建築状況を踏まえて、現場監督やハウスメーカーの営業マンの方と日程を決めるだけですが、すでに入居者がいて、既設の視聴環境がある場合は要注意です。
4世帯から8世帯ほどのアパートのオーナー様は、オーナー様の一存でアンテナの設置を決めることが多いのですが、CATVを導入している場合は要注意です。インターネットや固定電話、BS放送・ CS放送を有料契約している入居者の有無を確認してください。アンテナ工事後にCATVのサービスがすべて使えなくなる可能性があります。専門業者に相談しましょう。
中規模・大規模のマンションの管理組合、管理会社、あるいはオーナー様も同様に現在の視聴環境を確認する必要があります。共用部分のアンテナへの変更は、住民の賛同を得られないと工事ができない場合もあります。後々のトラブルの原因となる事は、専門業者に相談して確認しておきましょう。
既設の共用アンテナの修理・メンテナンス・交換
マンションやアパートでは、共用アンテナがすでに設置されている場合の修理・メンテナンスは、建物の規模が大きければ大きいほど難しくなる場合があります。大規模集合住宅の管理会社・管理組合・オーナー様は「配線図」をアンテナ工事業者に提供すると、現地での確認漏れやミスが少なくなります。特に、築年数が30年以上のマンションはブースターの調整が難しい場合があります。理想は、アンテナ設置当初の電波レベルの測定結果が写真や資料で残っているのが良いですが、多くの場合は残っていないので、不具合が起きたときの修理は、電波レベルの調整(ブースターの調整)に時間がかかる場合があります。視聴確認の協力をしていただける入居者を確保しましょう。慣れているアンテナ工事専門業者であれば案内してくれます。
入居者が設置する個別アンテナの注意点:美観と安全性
個別にアンテナを設置する場合、多くは、BS/CSアンテナになりますが、マンションやアパートの美観や安全性に配慮する必要があります。オーナー様や管理会社に事前にアンテナを設置して良いか許可を取りましょう。後から「許可はできない」と言われてしまった場合、取り外さなければいけないケースも稀にあります。
災害に強いアンテナ工事:台風・地震に備えるための対策
テレビアンテナは屋外に設置されるため、台風や地震などの自然災害から影響を受けることがあります。ここでは、災害に強いアンテナ工事のための具体的な対策を紹介します。
耐風対策:アンテナの固定方法と強度
強風によるアンテナの被害を防ぐための耐風対策として、以下のような方法があります。
固定方法 | 特徴 |
---|---|
アンテナマストの強化 | アンテナを取り付けるマストを太いものを使用し、強化することで、より高い耐風性を実現します。 素材の選定や取り付け方法を工夫することが重要です。 |
耐風速仕様のBS/CSアンテナ | DXアンテナから発売されているパンチングメタル素材の耐風速仕様BS/CSアンテナは、円盤部分に無数の穴が空いており、風がすり抜けます。 強風に耐えるアンテナとして、海沿いや高台エリアで人気となっております。 耐風速70m/s、受信可能風速50m/sとなっています。 |
平面アンテナ | 耐風速50m/s。一番人気モデルです。 |
これらの対策により、風によるアンテナの揺れや倒壊を最小限に抑えることができます。
保険加入の検討:災害時の損害に備える
自然災害によるアンテナの損害に備えるため、火災保険の加入を検討することも重要です。火災保険は、条件次第で自然災害によるアンテナの損害にも対応可能です。
保険の種類 | 特徴 |
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火災保険 | 建物の付帯物であるアンテナの損害もカバー可能。適用範囲を理解しておくことが大切です。大手系の保険会社がおすすめです。 |
これらの保険を活用し、災害による予期せぬ損害からのリスクを軽減しましょう。
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4K8K放送を見るためのアンテナ工事:必要な機材と注意点
4K8K放送を視聴するには、対応するアンテナや配線、受信設定が必要です。ここでは、これらの要素について詳しく解説します。
対応アンテナの選び方:BS/CSアンテナ、分配器、ブースター
まずは、4K8K放送に対応したアンテナや関連機器の選び方を見ていきましょう。
機材 | 特徴 |
---|---|
2K4K8K対応BS/CSアンテナ | 高精細な4K8K放送を受信するために必要 「110度アンテナ」や「マルチアンテナ」あります。 |
2K4K8K対応分配器 | 複数のテレビで視聴する際に信号を分配 3224Mhzの高周波対応 |
2K4K8K対応ブースター | 信号を増幅し、安定した受信をサポート 特に電波状況が悪い地域で効果的 |
2K4K8K対応テレビ端子 | 電波の出口とも言えるお部屋うちのテレビ端子で3224Mhz対応品 |
配線工事の注意点:ケーブルの種類と接続
配線工事では、ケーブルの種類と正確な接続が重要です。
- ケーブルは、4K8K対応の高品質なものを選びましょう。特に、信号の劣化を防ぐため、無駄に長くしないように配線することが望ましいです。
- 接続には、確実な接触が求められます。接続不良は映像の乱れや視聴トラブルの原因になります。
テレビアンテナ工事 専門店選びのポイント:後悔しないために
テレビアンテナ工事を依頼する際、専門店選びは非常に重要です。適切な業者を選ぶことで、満足のいく工事結果を得ることができ、後悔を防ぐことができます。ここでは、専門店選びの際に注目すべき3つのポイントを紹介します。
専門知識と技術力:経験豊富な業者を選ぶ
アンテナ工事は、専門的な知識と技術力が求められます。業者を選ぶ際には、過去の施工実績や経営年数を確認し、技術力が高い業者を選びましょう。経験豊富な業者は、複雑な状況でも柔軟に対応できるため、安心して工事を任せることができます。
選定基準 | 内容 |
---|---|
施工実績 | 施工実績が豊富な業者は、様々なケースに対応可能。ホームページの工事ブログも参考になります。 |
経営年数 | 長年の経験が信頼性を高める要因 |
地域密着型:迅速な対応とアフターフォロー
地域に密着した業者は、迅速な対応が期待でき、工事後のアフターフォローも充実しています。地元の電波状況に詳しいため、最適なアンテナ設置が可能です。また、万が一のトラブル時にもすぐに対応してもらえるため、安心感を得られます。
選定基準 | 内容 |
---|---|
対応速度 | 複数の職人が在籍していると迅速な対応が可能で、緊急時にも安心 |
地元知識 | 地域特有の電波状況を把握している |
見積もり無料:複数の業者から比較検討
工事を依頼する際は、複数の業者から見積もりを取り、費用やサービス内容を比較検討することが重要です。無料見積もりを提供している業者を選び、しっかりと比較することで、最適な選択をすることができます。また、見積もりの際には、工事の内容や保証についても確認しましょう。
選定基準 | 内容 |
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見積もりの透明性 | 明確で不明瞭な追加費用がないか確認 |
保証内容 | 工事後の保証が充実しているか確認 |
以上のポイントを考慮して、信頼できる専門店を選ぶことで、テレビアンテナ工事をスムーズに進めることができます。