電波調査完全ガイド:テレビ放送からWi-Fi・スマホまで電波が悪い原因と対策、改善できる専門サービス会社をプロが徹底解説

2025年12月27日

現代社会において、もはや「電波」は日常生活に欠かせないものといえます。

例えば、日常の情報から娯楽までを届けてくれるテレビ放送は、現在でも日々の生活の中で重要な存在と言えます。
さらに現在ではインターネット環境もテレビ以上に重要な情報源であり、動画配信などによる娯楽の必需品でもあります。さらに在宅勤務が一般的になった現在では、大切な仕事にも、安定したインターネット環境は生命線となっています。

そして電波とは、これらの情報インフラを支える見えない柱ともいえる、もっとも基本的な存在です。
それだけに、この電波状態が何らかの問題で悪化した時には、日常生活はもちろん、重要なお仕事にも大変な支障が生じることになります。

例えばテレビでは、電波の問題で「急にテレビ画面が乱れ、映らなくなって楽しみにしていた番組が見られない」といった事態が考えられます。
さらにインターネットでは「ふだんよく利用するサイトにアクセスできない」「LINEなどで知り合いに連絡が取れない」といった問題だけでなく、「仕事に必要なメールが送信できない」「大事なオンライン会議中に映像が固まる」「ファイルのダウンロードが異常に遅い」といった、お仕事に大変な支障をもたらす問題も想定されます。

実はその原因は、目に見えない「電波」の問題かもしれません。
そこで本記事では、テレビの電波環境やインターネット、スマートフォンなどモバイル端末の通信環境に悩む皆様のために、地デジや衛星放送を受信する仕組みの概要、自分でもできる電波調査の方法からプロによる解決策までを網羅的に解説します。

本ページの執筆者は、インターネット通信環境などの技術的な知識を持つプロのライターです。さらにテレビ電波の受信やアンテナなどに関しては、アンテナ工事の専門業者「あさひアンテナ」の優秀な施工担当者に取材を行い、現場経験に基づいた確かな専門知識によるお話を、一般の方にもわかりやすくまとめています。

本記事の内容を参考に、テレビの画面が乱れる、インターネットの接続が遅くなるなどの原因を正しく理解して適切な対策を講じることで、ストレスフリーなテレビ視聴や通信環境を取り戻してください。

地デジ放送の仕組みと受信トラブル例

まずは、テレビ放送の画面が乱れる原因を特定するために、アンテナでテレビ電波を受信する仕組みと、受信トラブルの主な原因について、地デジ放送、衛星放送(BS/CS)の別に解説します。

まず地上デジタル放送(地デジ放送)は、地上の電波塔から送信される地デジ電波(UHF)を、家庭用のUHFアンテナ(地デジアンテナ)で受信する仕組みです。
地デジ放送の場合、電波塔の方向へと正確に地デジアンテナの正面側を向けることが、安定した受信の基本となります。
しかし、地デジアンテナの向き以外にも、以下のようにさまざまな要因で、地デジの受信トラブルが発生することもあります。

トラブルの原因 具体的な内容と確認ポイント
アンテナの方向ズレ 地デジアンテナには指向性があり、電波塔の方向に正確に向ける必要があります。台風や強風、経年劣化でわずかに角度がズレるだけで受信感度が低下します。
電界地域とアンテナ性能の不適合 電波塔からの距離によって受信できる地デジ電波強度は「強電界」「中電界」「弱電界」に分かれます。地域の電波強度に合わない性能のアンテナを使うと、電波が弱すぎる、逆に強すぎてノイズを拾うなどします。
周辺の障害物 高層ビルや山、樹木などが電波を遮ることがあります。特に地デジアンテナと電波塔の間に新しい建物が建った場合、影響を受けやすくなります。
悪天候や気候 大雨や大雪は電波を減衰させる原因になります。一時的な受信不良であれば、天候の回復を待つのが基本です。
機器や配線の問題 アンテナ本体の故障だけでなく、ケーブルの劣化や断線、ブースター(増幅器)の不具合、テレビ本体の故障なども考えられます。
ノイズの混入 近隣の電子機器やアマチュア無線などが発するノイズが、地デジの電波に干渉することがあります。

※上記は地デジ受信トラブルの主な要因になります。

衛星放送(BS/CS)の仕組みと受信トラブル例

衛星放送では、宇宙空間で赤道軌道上を周回して、地上からは空の同じ位置に見える「静止放送衛星」から、日本全域に送られてくる直進性の強い電波を、パラボラアンテナで受信しています。
日本の衛星放送では、BS放送、主要なCS放送とも、東経 110 度に位置する静止衛星を利用しているため、BS/CSアンテナはその方角へと、ディッシュの仰角、方位角とも正確に向ける必要があります。
また衛星放送では地デジよりも周波数が高い 12 GHz 帯の電波を使うため、非常に直進性が強く、日本全域で安定して受信できる半面、わずかな障害物にも遮られて受信できなくなることが特徴です。

以下の一覧が、衛星放送で考えられる主な受信トラブルの例になります。

トラブルの原因 具体的な内容と確認ポイント
アンテナの角度ズレ 仰角(上下の角度)と方位角(左右の角度)を、ミリ単位の精度で静止衛星の方向へ合わせる必要があります。この角度調整は、わずかなズレでも受信できなくなることがあります。
障害物による遮蔽 アンテナと静止衛星の間に建物、木の枝、電柱、洗濯物などわずかな障害物でもあると電波が遮られます。特にアンテナ設置後に樹木が成長して影響が出るケースがあります。
降雨・降雪減衰 雨粒や雪が電波を吸収し、散乱させるため、大雨や大雪の際に一時的に受信レベルが低下することがあります。これは衛星放送特有の現象です。
機器や配線の問題 4K8K放送を視聴する場合、BS/CSアンテナやブースター、分配器、ケーブルなどが4K8K(右旋・左旋)対応製品でないと正常に映りません。
テレビの電源設定 BS/CSアンテナへ電源を供給する設定がオフになっていると、コンバーターが作動せず受信できません。テレビの設定メニューから確認が必要です。

※上記は衛星放送で考えられる主な受信トラブルの要因です。

まずは現状把握!自分でできる電波調査の基本

地デジ・衛星放送の受信不良(電波障害)や、インターネット・スマートフォンや携帯電話の通信トラブルの場合、専門業者に依頼する前に、まずはご自身で電波の状況を把握することができます。
特別な機材がなくても、スマートフォンアプリやパソコンのツール等を使えば、簡単に現状を可視化できます。
ここでは、多くの人がお悩みになる「Wi-Fi」と「スマホ」の2つに分けて、基本的な調査方法をご紹介します。

【Wi-Fi編】電波強度や速度を測定できるおすすめアプリ・ツール

Wi-Fiの電波状況は、専用のアプリを使うことで強度や速度、混雑状況などを客観的な数値で確認できます。
これにより、電波が弱い場所や時間帯を特定し、改善策を立てるヒントが得られます。
最新規格のWi-Fi 7では、さらに高速で安定した通信が期待できますが、その性能を最大限に引き出すためにも現状把握は重要です。

測定ツール例 主な機能と特徴
Wi-Fiミレル (IODATA) – 電波強度を色で示すヒートマップ作成機能
– 通信速度の計測
– 周辺のWi-Fiチャネルの混雑状況を可視化
Speedtest.net (Ookla) – ダウンロード/アップロード速度、Ping値を測定
– シンプルな操作で手軽に速度をチェック可能
– 世界中で利用されている定番ツール
inSSIDer (MetaGeek) – 周辺のWi-Fiアクセスポイント情報を一覧表示
– 各チャネルの利用状況や信号強度をグラフで確認
– やや専門的だが詳細な分析が可能

※上記は主な測定ツールの例です。

【測定項目の見方】 

  • 電波強度(RSSI/dBm):数値が 0 に近いほど電波が強いことを示します。
    「-30 dBm(非常に強い)〜 -90 dBm(非常に弱い)」が目安です。
  • 通信速度(Mbps):1秒間に送受信できるデータ量です。数値が大きいほど高速通信になります。
  • Ping値(ms):サーバーとの応答速度です。数値が小さいほど遅延が少なく、オンラインゲームなどに有利です。

【スマホ編】iPhone/Androidでキャリアの電波強度を確認する方法

スマートフォンの画面に表示されるアンテナの本数は、受信状態の目安として知られていますが、実は大まかな目安でしかありません。
より正確な電波強度を知るには、「dBm(デシベルミリワット)」という単位の数値を確認する必要があります。
この数値は、スマートフォンOSの隠し機能や設定から確認できます。

以下、iPhone、androidの別に、確認方法をご紹介します。

iPhoneの場合(フィールドテストモード)

  1. 電話アプリを開き「*3001#12345#*」と入力して発信する。
  2. 「Serving Cell Info」などの項目から「rsrp」の値を確認する。

Androidの場合(設定メニュー)

  1. 「設定」アプリを開く。
  2. 「デバイス情報」や「端末情報」をタップする。
  3. 「SIMのステータス」や「ネットワーク」の項目で電波強度を確認する。
    ※機種やOSのバージョンによって項目名が異なります。

【電波強度の目安(dBm)】

  • -50 〜 -79非常に良い
    安定した高速通信が可能です。
  • -80 〜 -89良い
    特に問題なく通信できます。
  • -90 〜 -99普通
    通信は可能ですが、速度が低下することがあります。
  • [ -100 〜 -110悪い
    通信が不安定になったり、途切れたりすることがあります。
  • -111 以下非常に悪い
    圏外になる可能性が高くなります。

なぜ電波は悪くなる?考えられる5つの原因

Wi-Fiやスマホの電波状況を測定して「やはり悪い」と確認できたら、次はその原因を探るステップです。
電波が悪くなる原因はひとつではなく、複数の要因が絡み合っていることも少なくありません。
ここでは、アンテナにおけるテレビ電波の受信不良も含めて、電波状態が悪くなる主な原因を5つのカテゴリーに分けて解説します。
ご自身の状況がどれに当てはまるか、切り分けながら考えてみましょう。

原因1:デバイス・スマホ本体の問題

通信トラブルの原因が、電波環境ではなく利用している機器そのものにあるケースです。
まずは一番身近な部分からチェックしてみましょう。

  • ソフトウェアの不具合:OSやファームウェアが古いと、通信が不安定になることがあります。
  • 機器のスペック不足:古いスマートフォンやパソコンは、最新の通信規格に対応できず速度が出ない場合があります。
  • スマホケースの影響:金属製や厚手のケースが、アンテナを塞いで電波の受信を妨げている可能性があります。
  • テレビ本体の不具合:テレビ内部基盤などの一時的な不具合でテレビが映らなくなることがあります。この場合、テレビの主電源を切り、電源プラグも抜いてしばらく置いた後、電源を入れ直るテレビの「再起動」が有効になります。
  • テレビ周辺の不具合:テレビ本体だけでなく、アンテナケーブルの接続不良、B-CASカードの接触不良などが画面や受信のトラブルを引き起こすこともあります。

原因2:Wi-Fiルーターの問題(設置場所・性能)

在宅ワークでの通信不良の多くは、Wi-Fiルーターに起因します。
ルーターの性能や置き方ひとつで、電波の届き方は大きく変わります。

  • 不適切な設置場所:床の上、棚の奥、水槽の近く、金属製の棚の中などは電波を妨げる代表的なNGスポットです。
  • ルーターの性能不足:接続する機器の数に対してルーターの処理能力が足りていない、または古い規格のルーターを使い続けていると速度が低下します。
  • ファームウェアの不具合:ルーターの制御ソフトが古いままになっていると、セキュリティ上の問題や動作不良の原因になります。

原因3:建物の構造や素材による影響

電波は壁や床などの障害物によって減衰(弱まる)する性質があります。
特に、特定の素材は電波を通り抜けにくくするため、家の構造が原因で電波が届きにくい場所が生まれることがあります。

電波を通しにくい素材
– コンクリート(特に鉄筋コンクリート)
– 金属(金属製のドアやシャッターなど)
– 断熱材(特に金属膜が含まれるもの)
– 土壁
– Low-E複層ガラス(特殊な金属膜がコーティングされている窓ガラス)

※上記は電波を通しにくい主な素材になります。

上記の障害物は、室内アンテナで地デジ放送を受信している現場でも、大きな障害になり得ます。
また記事冒頭でもご説明した通り、地デジ放送では、近隣の鉄筋コンクリート製高層建築やアンテナ直近の隣家が、電波を遮る要因になります。
衛星放送は特に障害物に弱く、BS/CSアンテナを静止衛星の方向に向けた先に、木の枝葉や洗濯物など、わずかな障害物があっても電波が遮られてしまいます。

原因4:周辺環境からの電波干渉

Wi-Fiでよく使われる 2.4 GHz 帯の周波数は、さまざまな家電製品でも利用されています。また出力の強い家電製品は、作動する際に電磁波を発生させ、周辺の電波にも強い影響を与えます。
そのため、他の機器が発する電波とぶつかり合い、「電波干渉」を起こしてテレビ電波や通信が不安定になるケースがあります。

以下、テレビ画面や通信のトラブルを引き起こす可能性がある、主な電波干渉の原因を上げます。

  • 家電製品:電子レンジ、コードレス電話、Bluetooth機器など。
  • 近隣のWi-Fi:特にマンションなどの集合住宅では、隣家のWi-Fi電波と干渉しやすくなります。
  • オール電化の設備:IHクッキングヒーターやエコキュートなどもノイズ源となる場合があります。

原因5:通信キャリア側の問題(基地局・障害)

ご自宅など近い環境に問題が見当たらない場合、契約している通信キャリア側、または放送局側に原因がある可能性も考えられます。
これらは利用者側で直接、解決することは難しいため、公式情報を確認することが重要です。

  • エリアの境界:サービスエリアの端では電波が弱くなりがちです。
  • 基地局の混雑:特定の時間帯に利用者が集中すると、通信速度が低下することがあります。
  • メンテナンスや通信障害:キャリア側で工事や予期せぬトラブルが発生している場合があります。
  • 放送局のメンテナンスや放送休止:テレビ放送の場合、テレビ局のメンテナンスや想定外のトラブルなどで放送を休止することもあります。

自分でできる!電波状況の改善・直し方【簡単対策5選】

電波状態が悪くなっている原因の見当がついたら、いよいよ改善の取り組みに挑んでみてください。
ここでは、専門的な知識や費用をかけずに、誰でもすぐに試せる簡単な対策を5つ紹介します。
簡単なものから順番に試していくことで、問題が解決するかもしれません。

対策1:デバイスとルーターを再起動する

通信がおかしいと感じたら、まず試すべきもっとも基本的で効果的な対策です。
スマートフォンやパソコン、Wi-Fiルーターを長時間連続で使用していると、内部にエラーが蓄積されたり、熱がこもったりして動作が不安定になることがあります。
電源を一度切り、数分待ってからふたたび入れることで、これらの問題がリセットされ、通信状況が改善されるケースが多くあります。
テレビ機器の場合も、上記した再起動でトラブルが解消されることがあります。

対策2:Wi-Fiルーターの設置場所を変える

Wi-Fiルーターは、家の中のできるだけ中心部で、床から1〜2 m程度の高さに設置するのが理想です。
電波はルーターを中心に球状に広がるため、この位置が家全体に効率よく電波を届けるポイントになります。
また、電波を遮ったり干渉したりする障害物から離すことも重要です。

以下は、Wi-Fiルータの設置位置として適した例、不適切な例の一覧になります。

設置場所のOK例 設置場所のNG例
– 家の中心付近の部屋 – 家の隅、窓際
– 床から 1〜2 m の高さにある棚の上 – 床の上、棚の奥
– 周りに障害物がない開けた場所 – テレビや電子レンジなどの家電製品の近く
– 水槽や花瓶の近く
– 金属製の棚の中や裏

※上記はWi-Fiルータ設置位置の主な例になります。

対策3:Wi-Fiの周波数帯(5GHz/2.4GHz)を切り替える

Wi-Fiには主に「5 GHz」と「2.4 GHz」という2つの周波数帯があります。
それぞれに長所と短所があるため、利用環境に合わせて使い分けることで通信品質が向上します。
多くのルーターでは、ネットワーク名(SSID)の末尾に「-5G」や「-2.4G」といった表示があり、接続先を切り替えることができます。

以下は「5G」と「2.4G」のメリット・デメリットの一覧表です。

周波数帯 メリット デメリット
5 GHz – 通信速度が速い。
– 他の家電との電波干渉が少ない。
– 壁や床などの障害物に弱い。
– 電波が届く範囲が比較的狭い。
2.4 GHz – 障害物に強く、遠くまで電波が届きやすい。 – 通信速度は5GHzに劣る。
– 電子レンジなどと干渉しやすく不安定になりがち。

※上記は各周波数帯の主なメリット・デメリットになります。

対策4:Wi-Fi中継機やメッシュWi-Fiを導入する

ルーターの設置場所を工夫しても電波が届かない部屋がある場合は、機器を追加してエリアを広げる方法が有効です。
代表的な機器には「Wi-Fi中継機」と「メッシュWi-Fi」があります。

以下、それぞれの機器について解説します。

  • Wi-Fi中継機:親機となるルーターの電波を受け取り、その電波をより遠くまで届ける役割をします。比較的安価に導入できますが、接続するネットワークが切り替わる際に通信が途切れることがあります。
  • メッシュWi-Fi:複数の機器(親機と子機)が網目のように連携し、家全体をひとつの大きなWi-Fiエリアとしてカバーします。どこに移動しても最適な電波に自動で接続するため、通信が途切れにくいのが特徴です。

それでも解決しない…プロに電波調査を依頼すべきケースとは?

ご自分でできる対策をすべて試しても状況が改善しない場合は、専門家の力を借りるタイミングかもしれません。
目に見えない電波の問題は原因の特定が難しいことも多く、特に屋外の高所にあるアンテナの確認作業を安全に行うためには、プロによる正確な調査と診断が必要になることがあります。
以下のような状況に当てはまる場合は、専門業者への相談を検討しましょう。

  • 自分でできる対策を一通り試したが、まったく改善が見られない。
  • 通信速度の低下や切断が頻繁に発生し、仕事に深刻な支障が出ている。
  • 電波が悪い原因がどこにあるのか、まったく見当がつかない。
  • 家の構造が複雑で、Wi-Fiの電波がどうしても届かない部屋がある。
  • 新築やリフォームを機に、家全体の最適な通信環境を構築したい。
  • Wi-Fiだけでなく、テレビの映りも悪いなど、複数の電波問題が起きている。
  • 自宅のテレビアンテナが明らかに老朽化、倒壊などしている。

【依頼先別】プロの電波調査|費用相場とサービス内容を比較

プロに電波調査を依頼すると決めた場合、具体的にはどこに頼めば良いのでしょうか。
依頼先は大きく分けて3種類あり、それぞれに特徴や費用が異なります。
ご自身の状況や目的に合わせて、インターネットの検索で探すなどして、最適な依頼先を選んでください。

以下、主な依頼先の一覧になります。

依頼先 サービス内容 費用相場 メリット デメリット
通信キャリア – 自社回線の電波状況調査
– 電波改善装置(レピータなど)の無料貸与
無料の場合が多い – 無料で相談・対応してもらえる
– 手軽に申し込みできる
– 調査対象が契約キャリアの電波に限られる
– Wi-Fi環境の調査は対象外
Wi-Fi専門調査会社 – 専用測定器による詳細なサイトサーベイ
– 電波状況の可視化、レポート作成
– 最適なアクセスポイントの設計・提案
10万円〜100万円以上
(施設の規模による)
– 非常に詳細で正確な調査が可能
– オフィスや工場など法人向けの実績が豊富
– 費用が高額になる傾向がある
– 個人宅向けのサービスは少ない
アンテナ・電気工事業者 – Wi-Fi、地デジ、BS/CSの電波調査
– 調査から改善工事まで一貫して対応
– ブースター設置や配線整理なども可能
数千円〜数万円
(簡易調査は無料の場合も)
– 幅広い電波の問題に対応可能
– 比較的安価で相談しやすい
– 地域密着で迅速に対応してくれる
– 業者によって技術力や知識に差がある
– 高度なサイトサーベイは対応できない場合がある

※上記は主な依頼先の一例になります。

依頼先1:通信キャリア(ドコモ・au・ソフトバンクなど)

これは、お持ちのスマートフォンなどを契約している携帯キャリアに相談する方法です。
自宅やオフィスでのスマホの電波が悪い場合、公式サイトから申し込むと電波状況を調査し、小型アンテナ(フェムトセル)や中継器(レピータ)を無料で貸し出してくれることがあります。
手軽で費用がかからない点が最大のメリットですが、あくまで自社回線の改善が目的のため、Wi-Fi環境の相談には乗ってもらえません。

依頼先2:Wi-Fi・無線LANの専門調査会社

オフィスビルや工場、商業施設など、大規模で高品質な無線環境が求められる場合に頼りになる存在です。
「サイトサーベイ」と呼ばれる専門的な調査を行い、専用の測定器とソフトウェアを使って電波強度、干渉源、通信速度などを詳細に分析します。
その結果を基に、最適なアクセスポイントの数や配置を設計・提案してくれますが、個人宅の調査には費用が見合わないことが多くなります。

依頼先3:アンテナ工事業者・電気工事業者

Wi-Fiだけでなく、テレビの映りが悪いといった問題も抱えている場合には最適な相談先です。
地域の電波事情に詳しく、Wi-Fiから地デジ、BS/CSまで、家全体の電波に関する悩みをまとめて相談できます。
多くの場合、見積もりや出張調査は無料で行っており、問題が特定できればそのまま改善工事を依頼することも可能です。
ただ特にアンテナ工事の専門業者では、テレビ受信以外、Wi-Fiなどの電波トラブルには対応していないことが多いため、注意が必要です。

【応用編】テレビ電波や近隣からの電波妨害が気になる場合

通信環境の問題は、スマホやWi-Fiだけにとどまりません。
テレビの映りが悪かったり、原因不明の通信障害に悩まされたりすることもあります。
ここでは、そうした少し特殊なケースの調査方法や相談先について解説します。

地デジ(テレビ)の電波調査と費用

テレビの映りが悪い場合、アンテナが受信している電波の強度や品質を調べる必要があります。
アンテナ工事業者は「アンテナレベルチェッカー」という専用の測定器を使い、正確な数値を測定します。さらに調査結果に基づく適切な対策も提案してくれます。
一般的に、地デジ放送など、テレビ放送の安定した視聴のためには一定以上の電波強度が必要とされています。

【地デジ電波の強さと品質の目安】

  • 電波強度(dBμV/m):基本的に60 dB 以上が望ましいとされます。ただやや弱い受信レベルの地域でも、電波を増幅するブースターの設置や高性能アンテナの利用で補完できる場合もあります。
  • 信号品質(MER / BER):映像信号の質を示す値です。電波強度が十分でも品質が悪いと、画面にノイズが発生します。

アンテナ工事業者に現地調査を依頼した場合は、出張費込みで数千円から1万円程度が費用相場となります。
ただし多くのアンテナ工事専門業者では、アンテナ設置や修理などの工事とセットであれば、調査費用は無料になることが一般的です。

不法電波・電波妨害の相談窓口

近隣の施設やアマチュア無線、違法な無線機、また地デジ放送の「700MHz帯電波障害」などが原因で通信が妨害されている疑いがある場合、個人での解決は困難です。
このような場合は、国の機関である総務省の「総合通信局」が相談窓口となります。
電波は国民共有の財産であり、その利用は電波法によってルールが定められています。
総合通信局は、不法な電波の監視や取り締まりを行っており、申し出に基づいて電波の発信源を特定する調査を実施してくれます。

まとめ:快適な電波環境で仕事の生産性を向上させよう

在宅ワークにおけるインターネット通信トラブルは、仕事の効率を大きく左右する深刻な問題です。
またテレビの受信トラブルも、日常生活に大きな不便をもたらす問題となります。
しかし、その原因はさまざまに考えられるため、まずはひとつひとつ順を追って確認していくことが解決への近道です。

最後に、この記事で解説した問題解決へのステップを振り返ってみましょう。

  1. 現状把握:まずはアプリなどを使い、自分でWi-Fiやスマホの電波状況を客観的な数値で確認する。
  2. 原因究明:デバイス、ルーター、建物の構造、周辺環境、またテレビ本体やケーブル接続など、考えられる原因を切り分ける。
  3. セルフケアの実践:再起動やルーターの設置場所変更、テレビの各部チェックなど、費用をかけずにできる簡単な対策から試す。
  4. プロへの相談:どうしても解決しない場合は、状況に応じて通信キャリアや専門業者に調査を依頼する。

目に見えない電波の問題は、お住まいでも具体的な対処の方法がわかりにくいこともあり、つい後回しにしてしまいがちです。
しかし現代社会において、安定したインターネット通信環境やテレビの受信環境は、もはや快適な生活と仕事に不可欠なインフラです。
この記事を参考に、ぜひあなたの環境に最適な解決策を見つけ、ストレスフリーなデジタルライフを手に入れてください。

また、テレビの受信トラブルやアンテナの故障については、優秀なアンテナ工事の専門業者へと、調査や修理をご依頼になることが一番の対処です。
新築住宅のテレビアンテナ工事、またはお住まいで、アンテナ本体やテレビ画面の問題が生じた場合には、本記事にもご協力いただいた、年間6000件以上の施工実績と高い顧客満足度を誇るアンテナ工事業者「あさひアンテナ」へとご相談になることを、筆者からもおすすめいたします。

同社では、フリーダイヤル(9:00-21:00)および、24時間365日対応のメールフォーム、LINEアカウントで、いつでもお客様からのご相談を受け付け、迅速に対応しております。
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アンテナ本体 型番
  • デザインアンテナ

    デザインアンテナUAH201
    型番:UAH201(最新モデル)
    (同軸ケーブル:白か黒の2色のうち、おすすめは外壁になじむ色)

    工事費込み 25,000円(27,500円税込)

    カラーバリエーションはオフホワイトライトブラウンスーパーブラックブラックブラウンの4色から現場で選択することが可能です。同じUHF20素子相当のデザインアンテナを比較した場合、業界トップクラスの受信性能、高利得を誇る大手DXアンテナ社製。本体の厚みはわずか119mm、サイズは高さ590mm×幅220mmで業界最小クラス。コンパクトサイズのため狭い屋根裏や天井裏などへの取り付けも最適。壁面に取り付けの場合は、極細のビスを6箇所打ち込んで金具を取り付け、金具にガチャンと本体をはめ込みボルトを締めるだけの簡単施工が可能なため建物へのダメージを極力軽減できます。ブースターが必要な場合はUAH201の背面にスッキリ取り付けられる構造になっており、表にブースターが露出しないので外観もキレイに保てます(弊社では電波状況が悪くない限り、なるべくブースターも屋内の、分配器の近くに隠してしております)。修理の場合、ブースター内蔵タイプのデザインアンテナとは異なり、ブースターだけの交換をできるメリットがあります。太陽光発電システムや片流れ屋根で屋根上に屋根馬を立てられず昔ながらの八木アンテナを設置できない住宅にも最適。耐風速(破戒風速)50m/sですが、屋内や外壁など、強風の影響を受けにくい取り付け位置と形状をしているため、災害にも強いアンテナとなっております。当店人気ナンバー1の地デジアンテナでございます。

  • 八木式アンテナ

    八木式アンテナUA20
    型番:UA20(最新モデル)
    工事費込み 22,000円(24,200円税込)

    その昔、八木秀次博士が発明した形状(魚の骨のような形状)からマイナーチェンジを繰り返し洗練されたフォルムとなり、中・弱電界エリアにも対応可能な安心のDXアンテナ社製。UHF20素子アンテナの性能で、吹きさらしで障害物の少ない屋根上に設置することが多いため利得が高くなっております。万が一、壁面や屋内でデザインアンテナを取り付けられない物件 にも最適。従来の鉄製の太いワイヤーとは異なり、ステンレス製の丈夫で錆びにくいワイヤー(支線)を採用。アンテナマストから屋根の四隅に向けて4本の支線を張り巡らせ、さらに張り巡らせた支線の途中からも屋根馬に向けて4本の支線をバランスよく張り、合計8本の支線で頑丈に設置しております。サイズは51.8cm×34cm×101.4cmとなっており、VHF(アナログアンテナ)と比較して、大幅なサイズダウンと軽量化がなされています。しかも耐風速(破壊風速)50m/s。地デジ放送が始まる前の時代より、屋根上に設置するアンテナは災害に強くなっていると言えるでしょう。当店で人気ナンバー2の地デジアンテナでございます。

  • 2K4K8K対応 BS/CS110度アンテナ

    2K4K8K対応BS/CS110度アンテナ
    型番:BC45AS(最新モデル)
    工事費込み 18,000円(19,800円税込)

    2018年12月1日以降、実用放送開始予定の4K8K衛星放送(NHKのみ4K&8Kを同時配信)に備えてオールマイティーなDXアンテナ社製のBC453をBS放送、CS放送をご覧になりたいすべての方へ提供しております(大規模な集合住宅は例外)。従来の2K専用BS/CS110 度アンテナと同じでサイズで円盤の直径は45センチ。そうでありながら、電送周波数の帯域が広いため、従来のフルハイビジョン(2K放送・約200万画素)からスーパーハイビジョン(4K放送・約800万画素/8K放送・約3,300万画素)まで受信可能です。「大は小を兼ねる」と言えます。2020年のオリンピックに向けて4K8Kの実用放送がますます拡充されるということが総務省より発表され、各メーカーの4K8Kテレビは増産がはじまり、その価格も落ち着いてきました。そのような状況のなか、あさひアンテナにも2K4K8K対応BS/CS110度アンテナの問合せが数多く寄せられております。最新式のアンテナでも、大量仕入れでコストをおさえて仕入れておりますので、低価格を実現できました。