テレビのアンテナ受信レベルが低い!テレビ画面が乱れる原因と対処の方法とは?自分でもできるアンテナレベル改善法をプロが解説
本記事をお読みの皆様も、普段から地上デジタル放送のテレビ番組から、場合によっては衛星放送でBS放送、CS放送の各チャンネルなどをご覧になっていることでしょう。
しかし、ときに地デジ放送、衛星放送の画面に乱れやトラブルが発生することもあります。
「テレビの画面にモザイクのようなノイズが入るようになった…」
「E202エラーが表示されて、特定のチャンネルが映らない…」
ある日突然、いつも見ていたテレビでこのようなトラブルが起こると、皆様はどう思われるでしょうか。
その原因として、真っ先に連想されることのひとつが、アンテナからテレビまで十分な強さのテレビ電波が届いていない、いわゆる「アンテナ受信レベル」が低下していることではないでしょうか?
ただ、アンテナの受信レベルが下がる問題についても、実際にはいろいろな原因が考えられます。
そこで今回の記事では、アンテナ受信レベルとはそもそも何かといった基本の知識から、専門知識がない方でもご自身でできる確認方法や対処法まで、アンテナ工事のプロが分かりやすく解説します。
この記事を最後までお読みいただければ、アンテナ受信レベルの確認方法から対処法、専門業者への依頼基準まで詳細をすべてご理解いただけます。
- アンテナ受信レベルの確認方法と正常な数値の目安
- 受信レベルが低下する主な原因
- 自分で簡単に試せる具体的な対処法
- 専門業者に依頼すべきかどうかの判断基準
テレビの不調や問題を手早く解決し、快適な地デジ、BS、CSの視聴環境を取り戻すために、ぜひ本記事の情報を参考にしてください。
アンテナ受信レベルとは?まずは現状を確認しよう
アンテナ受信レベルとは、ご自宅のアンテナがテレビ放送の電波をどれくらいの強さで受け取っているかを示す数値のことです。
いわば、テレビ電波の「元気度」を示すバロメーターだと考えてください。
この数値が一定の基準より低いと、映像にブロックノイズが出たり、画面が真っ暗になったり、特定のチャンネルだけが映らなくなったりする原因となります。
そのため、テレビ画面の乱れなどの不調を感じたら、まずこのアンテナ受信レベルを確認することが問題解決の第一歩になります。
主要メーカー別|テレビ画面でアンテナ受信レベルを確認する方法
アンテナ受信レベルは、特別な装置などを使わなくても、お使いのテレビ(レコーダーなどチューナーを内蔵した受信機器を含む)のリモコン操作で簡単に確認できます。
一般的には、地デジ、衛星放送別の「アンテナレベル画面」といわれるもので、テレビ画面の設定画面から適切に操作することで、そのテレビに実際に届いている地デジや衛星放送(BS)の電波強度が、一目で確認できるというものです。
以下、主要なメーカーごとの確認手順は以下の一覧の通りです。
ご自宅のテレビのメーカー、モデルをご確認の上、手順に合わせて操作してみてください。
メーカー | 主な確認手順 |
---|---|
パナソニック (VIERA) | 1. リモコンの「メニュー」ボタンを押す。 2. 「設定する」→「放送受信設定」を選択。 3. 「地デジ/BS/CS設定」のいずれかを選び、「アンテナレベル」を選択。 |
シャープ (AQUOS) | 1. リモコンの「ホーム」ボタンを押す。 2. 「設定」→「視聴準備」→「アンテナ設定」を選択。 3. 「電源・アンテナレベル設定」を選択。 |
ソニー (BRAVIA) | 1. リモコンの「ホーム」ボタンを押す。 2. 「設定」→「放送受信設定」を選択。 3. 「アンテナ設定」→「地上デジタルアンテナレベル」または「BS/CSデジタルアンテナレベル」を選択。 |
東芝 (REGZA) | 1. リモコンの「設定」ボタンを押す。 2. 「視聴準備」→「アンテナ・放送関連の設定」を選択。 3. 「地上デジタル/BS/CS」を選び、「アンテナレベル」を選択。 |
※機種や年式によって操作方法が異なる場合があります。詳しくはテレビの取扱説明書、各メーカーの公式サイトなどをご確認ください。
【一覧表】地デジ・BS/CS放送のアンテナ受信レベルの目安
上記でご紹介したテレビのアンテナレベル画面は、メーカーによって画面構成、レベルの基準とも異なります。ただおおむねどのメーカーも、帯状や色彩のインジケーター、数値などでアンテナレベルを表し、これ以上であればアンテナレベルには問題がないという、基準の値が示されていることは共通しています。
そこで各テレビ機器の画面に表示された数値が「良い」のか「悪い」のかを判断するための目安を、以下の表にまとめました。
多くのメーカーでは数値が大きいほど受信状態が良いことを示しますが、メーカーごとに基準が異なる点に注意が必要です。
放送の種類 | 状態 | レベルの目安(メーカー別) |
---|---|---|
地上デジタル放送 | ◎ 快適 | – パナソニック:44 以上 – シャープ:60 以上 – ソニー:緑色の範囲 – 東芝:緑色の範囲 (50~60以上が理想) |
△ 注意 | – パナソニック:44 未満 – シャープ:45~59 – ソニー:黄色の範囲 – 東芝:黄色の範囲 |
|
✕ 視聴不可 | – 数値が「0」または赤色の範囲 | |
BS/CS放送 | ◎ 快適 | – メーカー推奨値:50 以上 |
△ 注意 | – メーカー推奨値:50 未満 | |
✕ 視聴不可 | – 数値が「0」または赤色の範囲 |
一般的に、衛星放送(BS/CS放送)は地デジ放送よりもアンテナの上下、左右の角度調整がシビアなため、より高い受信レベルが求められます。
ご自身のテレビの数値が「注意」や「視聴不可」の範囲にある場合は、アンテナ角度の狂いや配線部の不具合、電波障害など、何らかの原因でレベルが低下していると考えられます。
アンテナ受信レベルが低い・「0」になる9つの原因
上記でも少し言及した通り、お住まいのテレビでアンテナ受信レベルが低下する原因は、ひとつとは限りません。
主にアンテナ本体の問題から、ケーブルの接触不良、さらには天候の影響などのよる電波レベルの変動まで、さまざまな要因が考えられます。
しかし、中にはトラブルの原因が極めて単純で、ごく簡単な作業であっさり直るケースも少なくありません。
ここでは、アンテナレベルが下がってテレビが映らない場合に考えられる原因を以下、大きく3つのカテゴリーに分けて解説しています。
ご自宅のテレビの状況と照らし合わせながら、原因を探っていってください。
- 【自分で確認しやすい】初歩的なトラブル。
- 【アンテナ本体・周辺機器】のトラブル。
- 【外的要因】天候や周辺環境の変化。
原因①【自分で確認しやすい】初歩的なトラブル
まずは、専門的な知識がなくても確認できる原因から見ていきます。
不具合の原因によっては、以下の項目をチェックし、適切な対処を取るだけで、問題が解決することもあります。
- ケーブルの抜け・緩みなど
- テレビやレコーダー、壁のアンテナ端子に接続されているケーブルが、緩んだり抜けかかったりしていないか確認します。
- 掃除や模様替えなどの際に、意図せずケーブルに触れる、引っ張るなどしてしまったケースがよくあります。
- 分配器やブースターを使用している場合は、それらの機器の接続もすべて確認しましょう。
- 接続部の緩み、抜けかけなどの問題は、それぞれの端子にしっかり正しく挿入し直してください。端子部が汚れている場合が、乾いた柔らかい布で丁寧に汚れを落とした後、挿入し直します。
- またケーブルが極度に折り曲げられている、家具や製品の下敷きになっているなどの場合も、ケーブルの歪みによる電波の送信不良や、内部断線の原因になります。ケーブルの状態を確認して、曲げ方はケーブルに応じた「曲げ半径」の範囲で緩やかに、またケーブルが破損している場合は新しいものに交換してください。
- B-CASカードの接触不良
- テレビの側面や背面などの専用スロットに挿入されている「B-CASカード」が、正しく認識されていない、または問題が生じている可能性があります。
- B-CASカードは、主にデジタルテレビ放送(現在の地デジ放送やBSデジタル、CSデジタルの衛星放送)の著作権保護のため、暗号化されている映像信号を解読するための役割を持つICカードです。このカードがテレビに挿入されていない、またはテレビ側で認識できないと、暗号化を解除できないため、デジタルテレビ放送の画面が映りません。
- B-CASカードのトラブルの場合、📺画面には主に「E100」「E101」「E102」のエラーコードが表示されます。
- このような場合は一度、テレビ本体からB-CASカードを抜き、ICチップの金属部分を乾いた柔らかい布で優しく拭いてから、正しい向きで奥までしっかりと挿し直してみてください。
- お住まいで他にテレビ放送が問題なく映るテレビ、レコーダーなどがある場合は、そちらのB-CASカードと差し替えて映りを確認することで、B-CASカード本体の破損を確認することができます。
- テレビのチャンネル設定の問題
- 放送局の周波数変更やチャンネル追加、またお引っ越しなどで受信する電波塔が代わり、地域の放送情報が変わった際に、テレビ内部の設定が古いままになっていることで、一部のチャンネルが映らなくなるケースもあります。
- このような場合は、テレビのメニュー画面から「チャンネル設定」や「チャンネルスキャン」を行い、チャンネル情報を現在、受信できるテレビ電波の最新の状態に更新することで、正しく映るようになる場合があります。
原因②【アンテナ本体・周辺機器】のトラブル
お住まいの問題が上記した初歩的なトラブルに当てはまらない場合、お住まいにあるアンテナ本体やその周辺機器に問題がある可能性も考えられます。以下、その実例をご紹介します。
- アンテナの向きのズレ
- 地デジアンテナやBS/CSアンテナは、近隣の電波塔や、衛星放送の静止衛星のある方向(東経110度の上空)へと正確に向ける必要があります。
- 台風や強風、積雪、地震、鳥がとまった衝撃などで、アンテナの向きがわずかでもズレてしまうと、受信レベルは大きく低下します。
- 特に、地デジアンテナでは指向性が高く受信感度が鋭い八木式アンテナ、また上下、左右の角度を正確に東経110度へと合わせる必要があるBS/CSアンテナでは、わずかな角度のズレも受信感度の低下につながります。
- アンテナ本体の故障・劣化
- テレビアンテナの寿命は一般的に10年~15年程度といわれます。
- より正確には、八木式アンテナ、BS/CSアンテナでは10年から十数年程度、デザインアンテナ、ユニコーンアンテナで15年から20年程度です。
- ただ上記の寿命は目安にすぎず、実際の寿命はアンテナの設置位置や現場の自然環境などにも大きく左右されます。
- アンテナは上記の寿命を過ぎてもすぐに機能を停止するわけではありませんが、寿命を越えて使用しているアンテナは、雨風によるサビや部品の劣化で性能が低下したり、故障したりすることがあります。また耐久力の低下により、上記の角度のズレも生じやすくなります。
- ブースター(増幅器)の不具合
- ブースターとは、アンテナが受信したテレビ電波が弱い場合、増幅して安定させるための機器です。主にケーブル配線中、アンテナの近くに本体である増幅部が設置され、屋根裏などコンセントがある場所の配線にに、電源を供給する電源部が設置されています。
- このブースター本体の故障や、電源部のコンセントが抜けていることなどで、電波が増幅されなくなり、テレビに届く電波が不十分なレベルになることがあります。
- 分配器やケーブルの劣化
- 一基のアンテナ(一本のアンテナケーブル)から複数のケーブル(住宅内の各部屋)へテレビ電波を送る「分配器」や、アンテナとテレビ、またそれぞれの機器の間を結ぶ「同軸ケーブル(アンテナケーブル)」も経年劣化します。
- ケーブル内部の断線や、コネクタ部分の腐食、またケーブルが必要以上に長すぎることによって、電波が損失(ロス)してしまうことも、テレビの受信トラブルを招く原因のひとつです。
原因③【外的要因】天候や周辺環境の変化
ご自宅のアンテナはじめ、配線部や設置されているシステム機器に問題がなくても、外部の環境変化によって受信レベルが低下することがあります。
- 悪天候の影響
- 大雨や大雪、台風、雷などの際には、雨や雪がテレビ電波を吸収する、また雷の電気が悪影響を与えるなどして、一時的に受信レベルが低下することがあります。
- 特に衛星放送の電波は、多少の悪天候では大きな影響を受けない半面、雨や雪の粒が一定以上の大きさ(衛星放送の電波の波長に近い25ミリ前後)になる激しい雨、雪などでは、直進的な電波が乱反射し、吸収されることでアンテナ受信レベルが下がる「降雨減衰」「降雪減衰」が起こります。
- 衛星放送の「降雨減衰」「降雪減衰」の対策は基本的に天候の回復を待つことですが、受信感度の高い大型のBS/CSアンテナを使用することも対策になります。ただ一般家庭に大型のBS/CSアンテナを設置すると、重さや風の影響などによる受信不良も生じやすくなるため注意が必要です。
- 地デジ放送の場合は、受信性能の高い地デジアンテナやブースターの利用により、あらかじめ余裕のある電波レベルを確保しておくことで、悪天候によるアンテナ受信レベルの対策になります。
- 周辺の障害物
- お住まいと電波塔や静止衛星との間(電波が伝わる経路)に、高層マンションなどが建設されたり、樹木が成長して枝葉が茂ったりすると、遮蔽物となってテレビ電波が遮られてしまいます。
- 地デジ電波(UHF)の場合は、高い位置にある電波塔の先端から電波が届いてる他、UHFの波長にある程度の幅があり、障害物を乗り越えて広がる(回折する)性質もありますが、それでも障害物がアンテナの直近の場合は、電波が遮られるケースもあります。
- 衛星放送の場合は、東経110度(南西方向上空)の静止衛星から届く電波を、BS/CSアンテナのディッシュで直に受け止めています。ただ光に近い性質を持つ衛星放送の電波は、このディッシュを向ける方向に建物だけでなく、樹木の枝葉や洗濯物など、わずかな障害物ができても遮られてしまい、衛星放送を受信できなくなるので注意が必要です。
- 電波干渉
- 地デジ電波に周波数帯が近い、スマートフォンなど携帯端末、特に5Gの電波が飛んでいたり、電子レンジ、Wi-Fiルーターなど、電波や電磁波を発する他の電子機器が作動していると、テレビの電波と干渉して乱れが生じ、テレビ画面ノイズの原因となる場合があります。
【今すぐ試せる】アンテナ受信レベルを上げる7つの簡単対処法
ここまででご説明したヒントから、お住まいのトラブルの原因にご見当がつきましたら、次はいよいよ具体的な対処法です。
ここではアンテナ工事の専門業者を呼ぶ前に、ご自身でも安全に試せる簡単な対処法を紹介いたします。
「もしかしてテレビやアンテナの故障かも?」と諦めて修理業者をご依頼になる、買い替えをご考慮される前に、ぜひ一度、以下の方法をお試しください。
対処法1:テレビ・レコーダーの再起動(リセット)
画面が映らない問題に限らず、テレビ本体など受信機器の不具合に対して、もっともお手軽で、最初に試すべき対処法が、テレビなど機器の再起動(リセット)です。
テレビやレコーダー内部の基盤やプログラムなどのシステムが一時的に不具合を起こしている場合、再起動ですべてリセット(初期化)され、正常な状態に戻るケースがあります。
以下、一般的なテレビなど機器リセットの手順です。
- テレビとレコーダーの電源をリモコンでオフにします。
- 本体の主電源ボタンがある場合はそれをオフにし、電源プラグをコンセントから抜きます。
- そのまま3分から5分ほど待ちます。
- 電源プラグを再度、コンセントに挿し、テレビなど本体の電源を入れます。
この作業はテレビなど本体への通電を断ち、機器の状態を初期化する作業になります。ただテレビ、レコーダーなどのモデルによっては、専用のリセットスイッチを押す、電源ボタンを長押しするなど専用のリセット方法が用意されている場合もあるので、本体の取り扱いマニュアルや、メーカー公式サイトなどをご確認ください。
対処法2:ケーブルの接続を再確認する
原因①でも少し触れた通り、ケーブルの接続不良は非常に多い原因です。
もう一度、すべての接続箇所を丁寧に確認してみましょう。
- 壁のアンテナ端子。
- 分配器の入力・出力端子。
- ブースターの入力・出力端子。
- レコーダーのアンテナ入力・出力端子。
- テレビのアンテナ入力端子。
これらの箇所でケーブルが緩んでいないか、接続部が汚れていないか、ケーブル側のプラグ中心にある芯線が折れ曲がったりしていないかなどの点を確認して、汚れを落としてしっかりとねじ込んで接続し直してください。
対処法3:B-CASカードを挿し直す
テレビの画面に「E100」「E101」「E103」といったエラーコードが表示されている場合に特に有効です。
テレビの電源を切った状態で、以下の手順でB-CASカードを挿し直してみてください。
- B-CASカードをスロットからゆっくりと引き抜きます。
- カードの裏面にある金色のICチップ部分を、メガネ拭きのような乾いた柔らかい布で優しく拭きます。
- カードの裏表と挿入する向きを確認し、カチッと音がするまで奥にしっかりと挿入します。
B-CASカードが破損している場合は、カード発行元「B-CAS社」に問い合わせて、有償でカードを再発行(交換)してもらう必要があります。
対処法4:チャンネルの再スキャン(再設定)を行う
お住まいのエリアの地デジ電波塔で放送内容が変わる、お引っ越しでテレビを移動して受信できる電波塔が変わるなどした場合、テレビ本体に登録された放送情報(チャンネル内容)が更新されていないと、一部のチャンネルが映らなくなることがあります。
この場合、チャンネル情報を更新するチャンネルの再スキャンが有効です。
テレビ機器でチャンネルを再スキャンする一般的な手順は、以下の通りです。
- テレビのリモコンの「メニュー」または「設定」ボタンを押します。
- 「チャンネル設定」や「放送受信設定」などの項目を選択します。
- 「地上デジタル自動設定」「チャンネルスキャン」などを選択し、画面の指示に従ってスキャンを開始します。
スキャンには数分かかる場合がありますが、完了するまでお待ちください。またスキャンの手順もテレビのメーカーやモデルなど機器によって異なる場合があるため、正確な方法がわからない場合は、本体のマニュアル、メーカーの製品サイトなどをご確認ください。
対処法5:ブースターの電源や利得(ゲイン)調整を確認する
ご自宅のアンテナ配線部にブースターが設置されている場合は、まず電源部がコンセントに正しく接続されているかをご確認ください。
電源部のランプが消えている場合は、コンセントが抜けているか、故障の可能性があります。
また、ブースター本体(増幅部)には、利得(ゲイン)を調整するダイヤルなどが付いている機種があります。
もし増幅部が手の届きやすい位置に設置されている場合には、このダイヤルが誤って最小になっていないか確認し、少しずつ回して受信レベルの変化を確認してください。
ただし、ブースターで電波レベルを上げすぎると、混入されるノイズも増幅してしまうことや、電波レベルが過剰になることで、かえってテレビ画面の映りが悪くなることもあるため、慎重に調整してください。
他にも、屋外用のブースター増幅部は、アンテナの付近に設置されるため、屋根の上のマストに固定されているケースもあります。ブースター増幅部が確認の難しい位置にある場合は、決してご無理はなさらず専門業者に確認、調整をご依頼ください。
お住まいで増幅部の確認ができるケースとしては、増幅部も屋根裏に設置されている場合や、比較的低い位置に設置されたデザインアンテナの裏面に取り付けられている、また室内用ブースターをご利用の場合などになります。
状況別|「特定のチャンネルだけ映らない」などのお悩み解決策
この項目では、より具体的で、個別の事例におけるテレビ受信、画面トラブルのお悩みに合わせた解決策を、Q&A形式でご紹介いたします。
ご自宅で発生しているトラブルの状況に近いものがあれば、対策の参考にしてください。
Q1. 特定のチャンネルだけ受信レベルが低い状態です
A. 地デジの電波塔から送信されている地デジ電波(UHF(極超短波)のうち、470MHzから710MHz)は、各チャンネルに6MHzずつ、異なる周波数帯を分配しています。
そして特に地デジのUHFは、空間やケーブル内を送信される際、周波数帯の高いチャンネルほど減衰(電波レベルの弱まり)しやすい性質があり、他のチャンネルに比べて受信レベルが低下しやすい性質があります。
また、特に東京都の東京MX、千葉県の千葉テレビ、兵庫県のサンテレビジョンなど、特定の都府県のみに電波塔があり、その都府県と近隣でのみ受信できる「地方チャンネル(地方局)」は、NHK、広域民放とは異なる電波塔から送信されているケースがあります。
このようなケースで地方チャンネルを受信する場合は通常、アンテナの正面側(受信性能を発揮する側)を、NHK、広域民放と地方チャンネル、双方の電波が受信できる方向に向ける。それが難しい場合は地方チャンネル用の地デジアンテナを別個に設置するといった対処がとられます。
ただ特にこのような場合、電波塔からの距離などの差で、NHK、広域民放と地方チャンネルの受信レベルの差が生じやすくなります。
基本的に地デジアンテナの向きは、すべてのチャンネルで大きな受信レベル差が出ないよう精密に角度調整されますが、NHK、広域民放と地方チャンネルのように、チャンネルごとの電波レベルが大きすぎる場合は、アッテネーター(強すぎる電波を一定レベル弱める小型の器具)設置や、ブースターで入力アッテネーター、チルトなどの微調整を行うことで対処します。
ただこれらの作業は、チャンネルごとの電波レベル差を確認して微調整する必要があるほか、アンテナが屋根の上などの高所に設置されている場合が、大変に危険な作業となります。そのためご自身での調整は避け、アンテナ工事の専門業者、会社にご相談されることをおすすめいたします。
Q2. 地デジは映るのにBS/CSのチャンネル(衛星放送)だけ映りません
A. 地デジ放送と衛星放送のBS放送、CS放送は、通常それぞれ別のアンテナ(地デジアンテナ、BS/CSアンテナ)で受信しています。
そのためこのような場合は、お住まいの地デジアンテナには特に問題がなく、BS/CSアンテナ側に問題が発生していると考えられます。もちろん逆のケースが起こる場合もあります。
BS/CSアンテナのトラブルでは、主な原因として以下の例が挙げられます。
- BS/CSアンテナの向きがズレている。(BS/CSアンテナは、東経110度に向けて上下、左右の角度を、ミリ単位の正確さで調整することが必要です。またわずかな角度のズレで受信不良が生じます)
- BS/CSアンテナへの電源供給設定がオフになっている。または複数台のテレビがあるお住まいで設定を誤っている。(テレビの設定で確認できます。複数のテレビがある場合は、電源オフの他、電源の過供給によるケーブルショートの可能性もあります)
- 大雨や大雪など、悪天候の影響を一時的に受けている。
- BS/CSアンテナの前に建物が建った、樹木が伸びた、クレーン車が停車しているなど、電波を遮る想定外の障害物が発生している。
まずはテレビの設定メニューから、BS/CSアンテナへの電源供給が「オン」または、お住まいの環境に合わせた適切な設定になっているか確認してみてください。
その他には、現在の天候やアンテナの前、東経110度(南西上空)の方向に障害物がないか、アンテナを近距離で確認できる環境であれば角度のズレは生じていないかなどもご確認ください。
Q3. エラーコード「E201」「E202」が表示されます
A. 上記ののエラーコードは、テレビに届いている電波の受信レベルが低下していることを示す代表的なサインです。その意味は、以下の通りになります。
- E201:信号レベルが低下しています
テレビ電波(映像信号)は届いているものの、安定して視聴するには強さが足りない状態です。
ケーブルの接触不良や一時的な天候の悪化などが原因の可能性があります。 - E202:信号を受信できません
テレビ電波(映像信号)がテレビまでまったく届いていない、または極端に微弱な状態です。
アンテナの向きの大きなズレ、ケーブルの断線、アンテナやブースターの故障など、より深刻な原因が考えられます。 - E203:放送休止中です
そのチャンネルのテレビ局が放送休止中で、テレビ電波(映像信号)が届いていない状態です。この場合は、他のチャンネルに合わせて通常通り映るようであれば、特に問題はありません。
ただ、これらのエラーコードはあくまでテレビなどの機器が、映らない原因を自己診断で表示するものです。そのため、この三種類のエラーコードなど、基本的な原因が同じ場合は、例えば「E201」「E202」が表示される場合に「E203」が表示されるなど、エラーコードと実際の原因にやや食い違いが出ることもあるためご注意ください。
基本的に、表示されるエラーコードがE201の場合は簡単な対処法で改善する可能性がありますが、E202が頻繁に表示される場合は、専門家による点検が必要なケースが多くなります。
ここまで試してダメなら専門業者へ!依頼を検討すべきサインと選び方
ここまででご紹介した、ご自身でできるトラブルへの対処法をすべて試しても、問題が改善しない場合は、それ以上のご無理は禁物です。
特に、屋根の上での作業や専門機器の操作、交換は、転落事故やさらなる故障の原因にもなりかねません。
アンテナ工事の専門業者へお任せになることは、問題を安全、確実、スムーズに解決するための賢明な選択肢といえます。
この項目では業者に依頼すべきタイミングと、後悔しないための業者選びのポイントを解説してゆきます。
業者に依頼すべきケースとは?【チェックリスト】
お住まいのトラブルや状況が、以下の項目にひとつでも当てはまる場合は、決してご自身で解決しようとせず、プロのアンテナ工事業者に相談することを強くおすすめします。
- アンテナが屋根の上など、高所に設置されている。
- アンテナ本体が折れたり、傾いたり、明らかに破損している。
- 簡単な対処法をすべて試しても、受信レベルがまったく改善しない。
- エラーコード「E202」が常に表示されている。
- ブースターや分配器など、どの機器が原因か特定できない。
- 新築や引っ越しで、アンテナを新しく設置する必要がある。
これらの症状では、作業の難易度や危険性から一般の方での対応は難しく、専門の知識や技術、安全への備えを含めた専門機材も装備している、アンテナ工事のプロ業者へとご依頼になることが確実です。
失敗しないアンテナ工事業者の選び方【3つのポイント】
アンテナ受信トラブルの修理、復旧を安心して任せることができる、信頼性の高い業者を選ぶためには、以下の3つのポイントを必ずチェックしてください。
- 明確な料金体系と事前の見積もり
- 「アンテナ工事一式〇〇円」といった基本料金だけでなく、追加料金が発生する可能性のあるその他の作業やオプション工事(高所作業費、部材費など)についても事前にきちんと説明してくれる業者を選びましょう。
- 必ず工事前に、作業内容と総額が記載された見積もりを提示してもらうことが重要です。
- 複数の業者に見積もりを出して、その内容を比較、検討する「相見積もり」も、適正な価格相場や各業者のサービス内容、対応の違いを見極める上で非常に有効です。
- 豊富な施工実績と専門資格
- 年間の施工件数や、具体的な施工事例をウェブサイトなどで公開しているか確認しましょう。豊富な実績は、技術力と信頼の証です。
- 実際の施工が下請け業者を用いない「完全自社施工」であるという点も、熟練の職人スタッフに安全で質の高い工事を、しかもコストを抑えた低価格で実践してもらえるかどうかの重要な判断基準になります。
- 長期保証とアフターサポート
- 工事後の万が一のトラブルに備え、長期の保証制度があるかを確認しましょう。保証期間は業者によって様々ですが、業界では8年から10年が最長クラスです。
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あさひアンテナにおけるアンテナ工事の料金プランと施工事例
当あさひアンテナでは、お客様に安心してご依頼いただくため、地デジ、BS/CSなど各種アンテナ取り付け工事に、国産高品質アンテナ本体や基本の設置具、ケーブルなどの部材費を含めた「基本設置工事費」など、明確な料金プランをご用意しておりいます。
その他、オプション機材や工事のひようについても、それぞれ明確な価格体系でご案内しており、お見積もり後の不当な追加料金は一切発生いたしません。
以下、弊社の設置工事で対応できる主なアンテナの種類と、料金の一覧になります。
工事内容 | 料金(税込) | 備考 |
---|---|---|
デザインアンテナ設置 | 24,200円~ | 平面型で壁面に設置され、スタイリッシュで住宅の外観を損なわない人気の地デジアンテナです。 |
八木式アンテナ設置 | 24,200円~ | 魚の骨のような形で屋根の上に設置される、受信性能が高い昔ながらの基本的な地デジアンテナです。 |
BS/CSアンテナ設置 | 19,800円~ | 4K8K放送に対応したアンテナもご用意しています。 |
上記は、あくまで主なアンテナ工事の費用です。
八木式アンテナでは、20素子の基本モデルの他に、各素子数モデルや高性能モデル(パラスタックアンテナ)、ローチャンネル用、また対候性の高い塩害用、雪害用モデルなどもご用意しております。
デザインアンテナでは、基本モデル(20素子相当)の他、26素子相当モデルや、読み見栄えをよくする背面カバーとのセット設置、強電界地域用のコンパクトモデルなどもご用意。さらにより受信感度が安定する最新モデルのポール状ユニコーンアンテナの設置も「キャンペーン価格」でご案内しております。
BS/CSアンテナでは、家庭用45型の基本モデル(白色)以外に、太陽光に強い塗装のカラーバリエーションや激しい台風でも破損などの生じにくい高耐風モデル、マンションなど集合住宅向け共同受信用の、各サイズ大型モデルなどのご用意もございます。
当あさひアンテナのウェブサイトでは、お客様のご承諾をいただき、これまでに手掛けた多数の施工事例を写真付きで詳しくご紹介しております。
お客様のご自宅に近い環境での工事例もきっと見つかりますので、ぜひご覧ください。
まとめ:アンテナ受信レベルの問題は正しく原因を特定して対処しよう
今回の記事では、テレビのアンテナ受信レベルが低下してテレビ画面が乱れる、映らなくなる原因と、ご自身でできる対処法、そしてご自身での対処では解決できず、業者にご依頼になる場合のポイントについて解説しました。
最後に、この記事の要点をあらためてまとめます。
- まずは落ち着いて受信レベルを確認
- テレビの不調を感じたら、まずはリモコンを使って専用の画面からアンテナレベルを確認し、現状を把握してください。
- 簡単な対処法から試してみる
- ケーブルの接続確認や再起動など、お住まいでも安全かつ簡単にできることから試してみてください。意外な作業ですぐに解決する場合があります。
- 危険な作業や原因不明の場合は無理せずプロに相談
- 高所での作業や複雑な調整、原因が特定できないなど、お住まいでの対処に危険が伴う、難しい場合は、迷わず専門業者へとご相談になるのが、もっとも安全で確実な方法といえます。
お住まいで突然テレビが正常に映らなくなると、動揺されることと思いますが、まずは落ち着いてひとつひとつ原因を確認し、正しく対処していけば、簡単に解決する可能性もあります。またお住まいの対処で解決できない場合でも、優良なアンテナ工事業者へとご相談になれば、最終的には必ず解決いたします。
そして、もしお住まいでテレビ画面の乱れなどのトラブルが解決できず、お困りの際には、ぜひ当あさひアンテナのフリーダイヤル、メールフォーム、LINEアカウントまで、お気軽にご相談ください。
本文でもご紹介した通り、当あさひアンテナでは、お住まいのアンテナトラブルへのご対応から、各種の新規アンテナ設置、修理や交換、その他オプション工事まで、弊社の熟練アンテナ職人による最高品質の施工を、業界最安に挑戦する価格と、10年保証をはじめとするお客様目線のさまざまなサービスでご対応し、必ずやご満足いただける工事をご提供いたします。