テレビ画面ブロックノイズの原因は?自分で行う簡単なノイズ解消の対処法から修理・買い替えの判断基準までアンテナのプロが解説
ご自宅でテレビ放送をご覧になっているときに、テレビ画面にモザイクのようなノイズや線が入る、画面が動かなくなるなどの症状で困ってはおられませんか。
お好きなテレビ番組をご視聴の最中に予期せぬトラブルが起こると、「アンテナやテレビが故障したのでは?」とご不安になることもあるでしょう。
お住まいのアンテナやテレビの修理、買い替えなどが必要になり、高額な費用がかかるかもしれないと思うと、まずはすぐにでも原因をご確認になりたいのではないでしょうか。
そこでこの記事では、お住まいにおいてテレビ画面に表示されるノイズの原因を症状別に特定し、ご自身でもいますぐ試せる簡単な直し方を解説します。
さらに、専門業者への依頼やテレビの買い替えを判断するための具体的な基準まで、アンテナ工事のプロが分かりやすくご案内します。
本記事の執筆は、技術系の知識が豊富なライターが担当しています。
またテレビ画面の乱れは、テレビ本体だけでなく、テレビ電波を受信するアンテナやケーブル配線部の不具合である可能性も高くなります。
そこで本コラム執筆にあたって、アンテナ工事のプロ集団である専門業者「あさひアンテナ」所属の優秀なアンテナ職人にお話を伺いました。
そしてテレビアンテナをはじめ、テレビ本体の不具合その他で、テレビ画面が乱れる原因とその対処法について、豊富な現場経験による確かな解説を元に、一般の方にもわかりやすい記事にまとめました。
この記事をお読みいただければ、突然テレビ画面に起こったノイズの原因と、症状に応じた適切な対処法が明確になります。
本記事の情報を元に、読者の皆様が、元の快適なテレビ視聴環境を取り戻すことができれば、筆者としても幸いに思います。
ノイズの種類で原因を特定!まず確認したい5つの症状
地上デジタル放送、また衛星放送のBS放送、CS放送などで、テレビ画面に表示されるノイズのパターンは、実は一種類ではありません。
ノイズの見た目によって、確実ではないものの原因はある程度、推測できます。
まずはご自宅のテレビがノイズなどで映りが悪い場合、画面にどのような症状が出ているか、じっくりと観察してみてください。
以下の一覧表と見比べて確認することで、解決への第一歩を踏み出すことができます。
※上記は一般的なテレビ画面のノイズや乱れの種類です。
症状1:画面がモザイク状に崩れる「ブロックノイズ」
ブロックノイズとは、デジタル放送でもっともよく見られる症状のひとつです。
画面の一部、あるいは全体がカクカクとした四角いモザイク状に崩れてしまう状態です。
これは、テレビが受信するデジタル信号の情報が不足しているときに発生する現象です。デジタル放送では、テレビの映像をデジタル信号に変換し、大量のデジタル信号(「0」と「1」)の信号)にして電波で送信しています。
この電波(映像信号)をアンテナで受信し、デジタル映像信号をテレビ側で再構成することにより、非常に細かいモザイク模様ともいえるデジタル放送の映像を創り上げているのです。
ただこの電波(映像信号)の強さ(電波レベル)が不足して、デジタル映像を十分に再現できなくなると、大きなモザイクのような画面の乱れが生じます。
つまりブロックノイズが生じる主な原因は「テレビ電波の強度不足」と考えられます。
例えば、大雨や強風など悪天候の影響でテレビ電波が弱まるなどの電波障害、アンテナの老朽化や角度のズレで受信性能が下がっている、アンテナケーブルの接触が悪く十分な電波を送信できていないなどの要因が考えられます。
また、デジタル放送の視聴に必要となるB-CASカードの汚れや接触不良が原因で発生するケースもあります。
症状2:画面が制止するフリーズや、画面に線が入る、一部が黒くなるなど
テレビの映像が突然、静止画のように固まってしまう「フリーズ」も、ブロックノイズと並んでよく発生する症状です。また同様の症状として、画面の一部に線が入ったり、映像が欠けて黒くなったりする「ペリノイズ」が生じることもあります。
これらの現象も、テレビが受け取るべきデジタル映像データを正しく処理できていない状態を示しています。
フリーズやペリノイズなどの原因も、ブロックノイズと同様に「テレビの電波レベル不足」が主な要因です。
やはり悪天候やアンテナ本体の不具合、ケーブルの接続不良、B-CASカードの問題など、受信している電波の強さや品質が低下することで発生します。
まずはテレビ電波の受信、送信環境を疑ってみることが大切です。
症状3:画面に線が入る、ちらつく、真っ暗になる
画面に複数本の縦線や横線が表示されたり、画面全体がチカチカと点滅したりする症状もあります。
さらに深刻なケースでは、音声は聞こえるのに画面が真っ暗になってしまう「ブラックアウト」という状態になることもあります。
これらの症状は、テレビの映像信号そのものを、正しく表示(映像信号から映像への変換処理)できていない可能性を示しています。
このような場合は、電波の問題よりもテレビ本体の故障である可能性が高くなります。
特に、テレビ画面を表示する液晶パネルの不具合や、映像を処理する内部の基板が故障していることが考えられます。
次の項目で詳しくご紹介する簡単な応急処置で改善しない場合は、テレビ本体の修理や買い替えを検討する必要があるかもしれません。
症状4:昔懐かしい「砂嵐(スノーノイズ)」が表示される
画面全体が「ザーッ」という音と共に、白と黒の点が無数に動く「砂嵐(スノーノイズ)」が表示されることがあります。
この「砂嵐」は、テレビ放送がアナログ放送だった時代、テレビ電波が極めて弱いか受信できなくなった時によく見られた光景です。しかしデジタル放送化された現代では、テレビ画面の乱れは主に上記したブロックノイズやフリーズなどになり、スノーノイズは基本的に発生しません。
現在でもこの砂嵐の画面がよく知られているのは、鈴木光司さんの小説を原作とするホラー映画「リング」シリーズに登場する怨霊「貞子(山村貞子)」が、当時の砂嵐のテレビ画面から現実世界に這い出るシーンの影響かもしれません。
さて、現在のデジタル放送用のテレビでこの砂嵐が表示された場合、テレビの故障を疑う前に、まずテレビのリモコンを確認してみてください。
原因のほとんどは、アナログ放送からデジタル放送(地デジ)への転換期に使われていた、どちらの放送にも対応するやや古いテレビで、リモコンの入力切替ボタンを誤って操作し、現在は使われていない「アナログ放送」を選択していることです。
2011年(平成23年)にアナログ放送は終了しているため、現在、アナログ放送を受信できるテレビを使用しても、この砂嵐の画面が表示されるだけになります。
このような場合は、リモコンにある「地デジ」や「入力切替」といったボタンを押して、正しい放送波(デジタル放送)に切り替えるだけで、ほとんどの場合解決します。
テレビの故障ではないかとあわてる必要はありません。
症状5:「E201」「E202」エラーコードが表示される
上記したアナログ放送の時代は、テレビ電波が弱くなる、または品質が低下すると、徐々にテレビ画面にチリが走るようなちらつきが生じ、電波レベルが低下するにつれて乱れが激しくなり、砂嵐の画面へと推移していきました。
しかし現在のデジタル放送では、ある程度、電波レベルが低下すると、上記のような画面の乱れが生じます。そして電波レベルが一定以下になると、デジタル放送はまったく映らなくなります。
このとき、ブラックアウトしたテレビ画面の中央に「E201」や「E202」といったエラーコードが表示されることがあります。
これは、テレビ自身が電波レベルやその他の要因で、デジタル放送を映し出せなくなったときに、テレビ機器がその原因を自動的に分析し、対応するエラーコードとメッセージで原因を表示する機能です。
エラーコードはテレビのメーカーやモデルが異なっても基本的な内容ほぼ共通しており、特に上記したエラーコードは「電波をうまく受信できていません」という警告を発している状態です。
それぞれのエラーコードには、以下のような意味があります。
※上記は電波の受信レベルに問題がある場合に表示されるエラーコードになります、
「E20」1は電波が弱くなっている状態、「E202」は電波をまったく受信できていない(もしくは極端に微弱)状態で、後者の方がより深刻な問題を示唆しています。
これらのエラーコードが表示された場合は、アンテナやケーブルといった受信設備に何らかの問題が発生している可能性が非常に高くなります。
他にもB-CASカードの問題やケーブルの不具合(ショート)など、トラブルの要因に応じたさまざまなエラーコードが存在し、不具合の原因特定と適切な対処のための重要なヒントとなります。
自分で今すぐ試せる!テレビ画面のノイズを消す5つの応急処置
テレビ画面ノイズの原因の見当がついたら、次は具体的な対処法です。
アンテナやテレビの故障と断定して専門業者を呼ぶ前に、ご自身でも試せる簡単な応急処置がいくつかあります。
テレビ画面が乱れる原因は、テレビの設定不良や配線の問題など、ごくささいな原因で起こっているケースも非常に多くなります。これらの原因の場合、特別な道具や知識は必要なく、一般の方でも復旧できる可能性が非常に高くなります。
まずは以下の手順に沿って、ひとつずつ確認してみてください。
これらの方法で、意外と簡単にノイズが解消されることも少なくありません。
Step1:基本の再起動とB-CASカードの確認
もっとも簡単で、多くの電気製品トラブルに有効なのが「再起動(リセット)」です。
パソコンやスマートフォンの動作が思い、不具合が出ているなどの場合に、再起動を行うと問題が解消されることがあります。
現在のテレビもパソコンなどと同様に多機能化しているため、テレビ内部基盤などの一時的なシステムエラーが原因でノイズが発生している場合は、再起動でリセットされて正常に戻ることがあります。
併せて、デジタル放送を視聴する「鍵」ともいえる、受信機器本体に挿入されている「B-CASカード」の状態も確認してください。
B-CASカードとは、理論上は画質の劣化がなく無限にコピー可能なデジタル放送で、番組(コンテンツ)の著作権保護のために使用されているICカードで、このカードが本体に挿入されていないと、デジタル放送の暗号化を解除できないため、デジタル放送(現在の地デジや衛星放送)を視聴できません。
このB-CASカードの接触不良などでもデジタル放送が映らなくなることがあり、その場合は上記の画面のノイズや「E100」「E101」「E103」のエラーコードが表示されます。
以下、テレビの再起動および、B-CASカードのチェック方法について解説します。
- テレビ本体の主電源を切ります。
- テレビに接続されているレコーダーなどの周辺機器も、同様に電源を切ります。
- テレビの電源コードをコンセントから抜きます。
- 2、3分ほど待ってから、あらためて電源コードをコンセントに差し込みます。
- テレビの電源を入れ、ノイズが解消されたか確認します。
- 解消されない場合は、テレビ本体からB-CASカードを一度抜き、乾いた柔らかい布でICチップ部分を優しく拭いてから、正しい向きで奥までしっかり差し直します。
近年の4K8Kテレビには、B-CASカードが使われず、同様の機能を持つ「ACASチップ」が内蔵されるモデルも多くなっていますが、このようなモデルでチップの不具合が生じた場合も、ほとんどの場合は再起動で解消されます。
上記の方法でノイズが解消されない場合は、次のチェック項目に移ってください。
Step2:アンテナケーブル類の接続をゆるみなく再確認
テレビ画面のノイズは、アンテナケーブルの単純な接続不良が原因で、十分な電波が届いていないケースも非常に多くなります。
室内の掃除や模様替えの際に、ケーブルを引っ張って緩んでしまったり、長年の使用で接触が悪くなったりすることがあります。
壁のアンテナコンセント端子から、テレビやレコーダーまでを結ぶケーブルについて、すべての接続点を確認してください。
その手順は、主に以下の通りになります。
- 壁のアンテナコンセント端子にケーブルがしっかり差し込まれているか確認します。
- テレビ本体の「地上デジタル入力」端子(BS・CS放送を視聴している場合はそちらの端子も)にケーブルが奥まで差し込まれているか確認します。
- レコーダーを使用している場合は、壁からレコーダー、レコーダーからテレビへのケーブル接続も同様に確認します。
- 一度すべてのケーブルを抜き、ホコリなどを取り除いてから、再度しっかりと差し込んでみてください。
他にも、ケーブルを急角度に強く折り曲げている、家具などの下敷きで圧迫されている、必要より長すぎるなどの場合も、電波の送信不良や内部断線などの原因になるため、注意してください。
Step3:テレビの「アンテナレベル」で電波状況をチェック
テレビ本体には、現在、受信している(チューナーに届いている)電波の強さ(品質)を確認する機能が備わっています。
この機能は「アンテナレベル」や「受信レベル」と呼ばれ、テレビの設定画面から対応する項目を選ぶことで、画面上の数値やグラフで電波状況を客観的に把握できます。
この数値が低い場合は、電波不足がノイズの原因である可能性が高いです。
アンテナレベルの確認方法はテレビのメーカーやモデルによって異なりますが、一般的にはリモコンの「設定」や「メニュー」ボタンから確認できます。
各メーカー製モデル別の一般的なアンテナレベル確認の手順は、以下の一覧の通りです。
※各メーカーでもテレビのモデルや年代によっては操作方法が異なる場合もあります。
多くのテレビでは、アンテナレベルが60以上であれば良好とされています。
この数値を大幅に下回っている場合は、電波状況やアンテナ本体、配線部などの問題で、テレビが電波を十分に受信できていないと考えられます。
なお、アンテナレベル画面の見方や数値の基準は各メーカーによってさまざまですので、正確な方法や基準については、テレビ本体の取扱説明書やメーカー公式サイトをご確認ください、
Step4:チャンネルの再設定(再スキャン)を実行する
アンテナレベルに問題がなくても、特定のチャンネルだけノイズが入る場合があります。
このようなときは、テレビに現在の放送電波の状況を改めて認識させる「チャンネルの再設定(再スキャン)」が有効です。
テレビは設置の際に、受信できるテレビ電波のチャンネルを確認して、チャンネル番号に当てはめていく「チャンネル設定(チャンネルスキャン、チャンネルサーチ)」という作業を行って、はじめて正常に視聴できるようになります。
このチャンネル設定に何らかの原因で不具合が生じると、一部またはすべてのチャンネルが正常に映らなくなることがあります。
引越しで受信できる電波塔が変わる、また放送局の追加やチャンネルの周波数帯変更で、受信できるチャンネルが変わった際にも必要な操作となります。
このチャンネル設定の操作も、テレビの設定メニューから行います。
細かい手順や項目の名称などは、やはりメーカーやモデルによって違いますが、大まかな手順はほぼ同じです。
テレビの設定画面よりお住まいの地域を選択して、スキャン(再スキャン)を開始すると、テレビが自動で受信可能なチャンネルを探し出して再設定してくれます。
このチャンネルスキャン操作には数分ほどかかる場合がありますが、完了後に各チャンネルをノイズが消えているかどうかを確認してください。
それでも直らない?考えられる2つの根本原因
ここまでの応急処置をすべて試してもテレビ画面のノイズが改善しない場合、原因はもう少し根深いところにあるかもしれません。
原因は大きく分けて、「電波状況などの受信環境」「アンテナなどの受信設備」か「テレビ本体」のどちらかに絞られます。
この原因を正確に見極めることが、次の適切な一手へとつながります。
原因①:アンテナや受信環境のトラブル
屋根の上などに設置されているアンテナ本体や、そこからテレビにつながるまでの配線設備、または受信できる電波の状態に問題が出ているケースです。
これらテレビアンテナの故障や不具合はご自身での確認や修理が難しく、専門家の力が必要になることがほとんどです。
以下、これらのケースで考えられる主な要因を解説します。
- アンテナ向きのズレ:強風や大雪、鳥がとまるなどの影響で、アンテナの向き(受信方向)が適切な方向からわずかにずれて、受信感度が低下することがあります。
- アンテナ本体の経年劣化:アンテナの寿命は一般的に10年から15年です。サビや部品の破損で受信性能が低下し、向きのズレも生じやすくなります。
- ケーブルの劣化・断線:特に屋外にあるアンテナケーブルは、紫外線や雨風にさらされて劣化し、内部で断線することがあります。
- ブースターの故障:テレビ電波を必要なレベルに増幅するため、戸建て住宅で設置されることが多い「ブースター」という機器の寿命も約10年です。故障や不具合があると、電波レベルが弱まりノイズの原因となります。
- 周辺環境の変化:近所に高い建物が建つ、アンテナの前に木が伸びるなどして、電波塔や静止衛星からのテレビ電波が遮られてしまうこともあります。
原因②:テレビ本体の故障・寿命のサイン
応急処置で改善せず、特にテレビ画面に線が入る、ちらつくといった症状が出ている場合は、テレビ本体の故障が強く疑われます。
テレビも家電製品である以上、いつかは寿命を迎えます。
テレビの平均寿命は、使用頻度や環境にもよりますが、一般的には8年から10年とされています。
ご自宅のテレビが寿命に近づいていないか、以下のようなサインが出ていないかを確認してみてください。
※上記は注意すべき主なポイントです。
特にこれらのサインが複数見られる場合は、テレビ本体の寿命が原因である可能性が高いと言えます。
地上デジタル放送の受信レベルが低下する要因とは?
テレビ画面にノイズが入る主な原因は、地デジの受信レベル、つまりご家庭に届く地デジ電波レベルが弱まることにあります。
ここでは、地デジ電波の性質と、電波が弱まる主な要因について、少し詳しく解説します。
地デジ放送では「UHF(極超短波)」という種類の電波が使われています。
UHFはある程度、電波の波長に幅があり、ビルなどの障害物を乗り越える性質を持ちます。
しかしアンテナのすぐ近くにビルなどができると、乗り越える力が及ばず電波を遮られる場合があるほか、電波塔からの距離により電波レベルが弱まる、気候や天候によっても電波レベルに影響を受けるという性質もあります。
また地デジアンテナ(UHFアンテナ)には、正面側でのみ受信感度が高まる性質(指向性)があり、地デジアンテナは近隣の電波塔のある方角へと正確に向ける必要があります。
以下、地デジ放送で考えられる主な受信トラブルの原因になります。
※上記は地デジ放送の画面が乱れる主な要因となります。
これらの要因がひとつ、あるいは複数重なることで受信レベルが低下し、ブロックノイズなどの症状を引き起こすことがあります。
衛星放送(BS/CS)の受信レベルが低下する要因とは?
衛星放送(BS放送、CS放送)の衛星放送は、地上にある電波塔ではなく、宇宙空間で赤道軌道上を周回し、地上からは空の一点に静止して見える人工衛星(静止衛星)から日本全域に電波を受信します。
そのため、地デジとは異なる原因でノイズが発生することがあります。
衛星放送の電波は「12GHz帯」という非常に周波数が高い電波で、地デジのUHFに比べて直進性が非常に強く、長距離を送信できる半面、わずかな障害物の影響も受けやすいのが特徴です。
またパラボラアンテナであるBS/CSアンテナは、円盤状のディッシュに12GHz帯の電波を集め、一点に集中させて受信させるため、このディッシュを静止衛星のある南西方向(東経110度)の空へと、上下、左右とも1ミリの狂いもなく正確に向ける必要があります。
以下、衛星放送で考えられる主な受信トラブルの一覧になります。
※上記は衛星放送の画面が乱れる主な要因になります。
特に大雨や雪の日に衛星放送だけが映らなくなるのは、この「降雨・降雪減衰」が原因であることがほとんどです。基本的な対処は天候の回復を待つことです、
その他の主なテレビのノイズ対策事例
現在のテレビ画面が乱れる要因には、これまで記事内で解説してきた原因の他にも、近年のテレビならではのノイズ要因や、特殊なケースなどが存在します。
この項目では、そうした補足的な情報と対策についてご紹介します。
スマートテレビのソフトウェアアップデートで解決するノイズ問題
最近のテレビ機器の多くは、インターネットに接続して動画配信サービスなどを楽しめるなど、テレビ視聴以外にもさまざま機能を持つ「スマートテレビ」です。
スマートテレビは、パソコンやスマートフォンなどと同様、独自の内部ソフトウェア(OS)によって動作しており、このソフトウェアに一時的な不具合が発生してノイズの原因となることがあります。
メーカーは定期的にソフトウェアの更新データ(アップデート)を配信しており、これを適用することで動作が安定し、ノイズなどの問題が解消される場合があります。
テレビの設定メニューから「ソフトウェア更新」「システムアップデート」などの項目を探し、OSが最新の状態になっているか、更新の必要はないかを確認してください。
中古テレビ購入時にチェックすべきノイズと品質のポイント
現在ではリユース店やネットオークションなどで中古のテレビを安価に購入するという選択肢もありますが、注意が必要です。
前の所有者の使用状況によっては、経年劣化が進み、ノイズが発生しやすい状態になっている可能性があります。
中古品の購入前には、必ず電源を入れて実際の映像を確認してください。
画面に線が入っていないか、色の表示はおかしくないか、短時間でも画面がちらつかないかなどをチェックすることが重要です。
また、そのテレビ機器の製造年を確認し、一般的な寿命である8年から10年に近いものは避けた方が賢明です。
家庭でできる電波診断方法と適切なツールの選び方
テレビに十分な電波が届いているか、アンテナ角度に狂いはないかの確認方法として、上記した「アンテナレベル画面」の確認は、ご家庭でできるもっとも簡単な電波診断です。
さらに詳しく調べたい場合は、「レベルチェッカー」という専門の測定器がありますが、高価なため一般家庭での購入は現実的ではありません。(ただし受信レベルのみを確認できる、安価な簡易型の機器も存在します)
またスマートフォンのアプリの中には、簡易的に周辺の電波強度を確認できたり、最寄りの電波塔の方角を示してくれたりするものもあります。
これらを活用すれば、お住まいのテレビアンテナの向きが大きくずれていないかどうかの目安にはなるでしょう。
ただし、やはり正確な診断はアンテナ工事の専門業者へとご依頼になるのが、もっとも確実な方法です。
専門業者への依頼か買い替えか?費用と判断のポイント
お住まいでのテレビ画面の乱れやその原因について、アンテナが正常にテレビ電波を受信できないなど、ご自身での対処が難しい場合、次の選択肢は「専門業者への修理依頼」か「テレビの買い替え」になります。
この項目では、2つの選択肢の内、どちらを選ぶべきか、お住まいの費用と状況を踏まえた判断基準をご紹介します。
無駄な出費を避け、もっとも合理的で納得できる選択のための参考にしてください。
アンテナ修理の費用相場と優良業者の選び方【独自情報】
テレビアンテナが原因でテレビ画面が乱れる場合、専門業者によるテレビアンテナ修理が必要です。費用は作業内容によって異なります。以下の一覧を参考にしてください。
※上記は一般的な業者における費用の目安になります。
アンテナ工事業者を選ぶ際は、料金だけでなく、具体的なサービス内容もしっかり比較することが重要です。
例えば、本記事について貴重なアドバイスをいただいたアンテナ職人が所属する「あさひアンテナ」の場合は、アンテナ業界の中でも以下のような強みを持っています。
- 長期保証:あさひアンテナが提供する業界最長クラスの10年保証など、工事後の安心を提供する業者がおすすめです。
- 完全自社施工:あさひアンテナでは下請け業者を使わず、経験豊富な自社スタッフが一貫して対応することにより、中間マージンなどをカットした適正価格で、高品質な工事を期待できます。
- 明朗会計:あさひアンテナのように現地調査、見積もりは完全無料で、追加料金の発生条件などを事前にしっかり説明してくれる透明性の高い業者が信頼できます。
- 迅速な対応:年中無休・即日対応など、急なトラブルにすぐ駆けつけてくれるフットワークの軽さも大切なポイントです。
アンテナ修理などの工事については、複数の業者から見積もりを取る「相見積もり」を実施し、各業者の料金とサービス内容、また実際の対応などを総合的に比較して、信頼できる業者に依頼してください。
テレビの修理費用と買い替えの判断基準
テレビ本体の故障で不具合が生じている場合の修理費用は、故障箇所によって大きく変わります。修理費用の目安は以下の通りです。
※上記は業者による一般的な修理費用の目安になります。
テレビの修理か買い替えかを判断する際は、以下の基準を参考にしてください。
※上記は基本的な判断の目安とポイントなります。
これらの点を総合的に考慮し、長期的な視点でどちらがご自身にとってメリットが大きいかを基準に判断されることが大切です。
まとめ
お住まいのテレビ画面に突然ノイズが出ると、テレビやアンテナの故障かと、どうしても驚いてしまうものです。しかしそういうときこそ、あわてずに冷静に対処することが大切です。
まずは本記事でご紹介した以下の手順に沿って、トラブル解決への適切な道筋をたどってください。
- ノイズ症状の確認:ブロックノイズ、線、砂嵐など、どんな症状か観察して原因を推測します。
- 応急処置の実践:テレビの再起動、ケーブルの再接続、B-CASカードの確認など、まずはご自分でもできることを試します。
- 原因の切り分け:応急処置で問題が改善しない場合、問題が「受信環境」なのか「テレビ本体」なのかを見極めます。
- 専門家への相談・買い替えの検討:アンテナの問題ならアンテナ工事の専門業者へ、テレビの寿命ならメーカーや販売店などへの修理依頼か買い替えを、費用と状況に応じて判断します。
テレビ画面のノイズトラブルは、ほとんどはテレビ周辺の初歩的な不具合が原因であるため、その多くはお住まいでの簡単な対処で解決できます。
それでも改善しない場合は、お住まいのアンテナやテレビの大掛かりな不具合である可能性が考えられますので、ご無理はなさらずプロの力を借りることが最善の策になります。
お住まいでテレビ画面にノイズなどの問題が生じて、お住まいでの対応では解決できない、対処の難しい不具合や原因がわからない場合などは、例えば、あさひアンテナのフリーダイヤルや、24時間受付のメールフォーム、LINEアカウントへとご相談になるという選択肢もあります。
あさひアンテナではフリーダイヤルのオペレーターとして、現場経験もある知識豊富な専門スタッフが対応しております。
テレビが正常に映らないなどのご相談に対しては、アンテナの問題かどうかを問わず、症状からアンテナやテレビの設備、受信環境をお伺いした上で、まずはお住まいでもできる簡単な対処法を、考えられる限りご案内します。
ご説明した対処でトラブルが解消された場合は、もちろん料金は1円も発生いたしません。
そしてアンテナの向きのズレや故障など、お住まいでの対処が難しいトラブルが想定される場合は、お電話でご依頼いただければ、あさひアンテナの優秀なアンテナ職人が最短即日で現場へと駆け付け、現地調査で早急に原因を特定した上、必要な修理と業界最安に挑む見積もり価格をご提案いたします。
この現地調査やお見積もりに関しても、工事のご契約をいただける、いただけないに関係なく、料金はいっさい発生いたしません。
また修理の内容やお見積価格にご納得いただければ、その場でご契約からすぐさま復旧に取り掛かることも可能で、迅速にテレビのご視聴環境を復旧いたします。
本記事が、皆さまの快適なテレビライフを取り戻すための一助となれば幸いです。




