アンテナの故障?「テレビが映らない」を自分で解決!原因の診断から対処法、工事の費用、修理業者の選び方まで徹底解説!

2025年10月27日

ある日突然、お住まいで地デジや衛星放送のテレビが映らなくなる、テレビ画面が激しく乱れるなどして、楽しみにしていたテレビ番組が見られなくなると、本当にお困りになることでしょう。
真っ暗な画面に「E202」といった見慣れないエラーコードが表示されたり、映像がモザイク状に乱れたりすると、一般の方にとっては「テレビが壊れたのか、それともアンテナの故障だろうか」と不安になるものです。
テレビやアンテナなどの専門知識がないと、何から手をつけて良いか分からず、修理費用が高額になるのではないかと心配になる方も多いでしょう。

この記事では、そんなお悩みを抱えるお客様のために、アンテナ工事専門業者「あさひアンテナ」のアンテナ工事スタッフからの取材により、現場のプロからの確かな情報に基づき、お客様に必要な情報をまとめました。
記事内では、テレビアンテナ故障の原因をご自身で診断する方法から、安全に試せる対処法、そして修理にかかる費用の相場まで、わかりやすく徹底解説します。
さらに、いざという時に信頼できる修理業者をどう選べば良いのか、その具体的なポイントもご紹介します。
この記事を最後までお読みいただければ、お住まいでテレビが正常に映らなくなった原因を冷静に特定し、無駄な出費は抑えながら、迅速に問題を解決するための知識が身につきます。
本記事をご参考に、快適なテレビのご視聴環境を早急に取り戻してください。

まず確認!テレビが映らないのはアンテナ故障が原因?5つの典型的なサイン

お住まいで地デジや衛星放送などのテレビ放送が急に映らなくなると、多くの方は、原因はテレビアンテナの故障ではないかと思いがちです。
ただ実際には、アンテナの不具合以外にも、テレビ本体やケーブル、配線部のトラブルなど、さまざまな可能性が考えられます。
プロが確かな技術で設置したテレビアンテナは、長年の使用による老朽化や、大きな自然災害などの影響を受けない限り、故障が起こる可能性は低くなります。
一方、テレビまわりのささいな不具合によるテレビ画面トラブルは、室内で日常生活の影響を受けやすいだけに、アンテナトラブルよりも実際の割合は高くなります。

ただ、テレビアンテナの故障が原因でテレビ放送が映らなくなった場合、特有のサインが現れるケースが多くなります。
ご自宅のテレビ画面に何らかのトラブルが生じた場合には、まずはこれから紹介する5つの症状が出ていないかを確認してみてください。
これらの症状に当てはまる場合は、テレビアンテナに問題が生じている可能性が高いと判断できます。

サイン1:画面にブロックノイズ(モザイク状の乱れ)が出る

現在の地上デジタル放送や、衛星放送のBSデジタル放送、CSデジタル放送など、デジタル放送の映像が、まるでモザイクがかかったようにカクカクと乱れる現象を「ブロックノイズ」と呼びます。
これは、テレビが受信する電波の強さが不足している(電波レベルが低下している)ときに発生する典型的な症状です。
電波のレベル不足やノイズの混入で、映像信号であるデジタル信号に乱れが生じ、チューナーが映像を正しく再現できなくなっているのです。
このような問題は、一時的な電波障害で発生することもありますが、この症状が頻繁に、あるいは常に発生する場合は、お住まいのアンテナの向きがズレている、またはアンテナ含む機器の劣化が進んでいると考えられます。
その結果、テレビ電波が十分に受信できていないか、ケーブルでの送信中に電波の弱まり、ノイズ(雑音、余計な電波)の混入が生じていると考えられます。
特に、これまで問題なくテレビ放送を視聴できていたのに、急にブロックノイズが目立つようになった場合は、アンテナや関連機器にトラブルが生じた可能性が高くなるので、注意が必要です。

サイン2:特定のチャンネルだけが映らない、または映りが悪い

すべてのチャンネルではなく、特定の放送局のチャンネルだけが映らない、またはブロックノイズが発生するという症状も、テレビアンテナの不具合が原因である可能性を示唆しています。
地デジ放送の場合、各放送局(各チャンネル)は微妙に異なる周波数の電波で放送を送信しているため、アンテナに到達する時点で、チャンネルごとに電波レベルの差が生じる場合もあります。
そのため地デジアンテナの向きは、すべてのチャンネルがバランスの良いレベルで受信できるよう調整されています。この角度が少しでもズレると、特定の周波数(チャンネル)の電波だけをうまく受信できなくなることもあるのです。
また、お住まいに複数のアンテナ(地デジ用とBS/CS用、地方チャンネル用など)を設置している場合、どれか一基のアンテナのみに不具合が発生している可能性も考えられます。

サイン3:悪天候(雨・風・雪)の日にテレビの映りが悪化する

普段は問題なくテレビ放送を視聴できるのに、雨や風の強い日、または雪が降っている日に限ってテレビの映りが悪くなる場合も、アンテナの不具合が疑われます。
強風によってアンテナの向きがズレてしまったり、固定しているワイヤーが緩んだりしてアンテナ角度がズレている可能性があります。
また、アンテナ本体やケーブルの接続部分の防水処理が劣化し、雨水が浸入して接触不良を起こしているケースも少なくありません。
地デジ放送の場合、雨や雪などの悪天候で電波レベルが大きく低下するため、アンテナ受信レベルに余裕がないと、悪天候の際のみテレビ画面が乱れることも考えられます。
また衛星放送(BS/CS)の電波は光のように直進性が強く、波長の幅が2.5ミリ程度と短いものです。そのため一定以上の激しい大粒の雨や雪によって電波が吸収される、乱反射が生じることによって減衰してしまい、衛星放送が受信できなくなる「降雨減衰」「降雪減衰」が生じることがあります。

サイン4:エラーコード「E201」「E202」が表示される

テレビ画面に表示されるエラーコードは、テレビ画面トラブルの原因を特定するための重要な手がかりです。
中でも「E201」や「E202」のエラーコードは、アンテナからの電波受信に問題があることを直接的に示しています。
これらのコードのなかでも「E201」はテレビに届く電波レベルの低下を、「E202」は電波がまったく届いていないことを示しています。
これらのエラーコードが表示された場合は、アンテナ本体の故障や向きのズレ、ケーブルの断線など、アンテナシステムに何らかの異常が発生している可能性が非常に高いと言えます。

サイン5:アンテナレベルが「0」または極端に低い

多くのテレビなど受信機器には、アンテナから実際に届いているテレビ電波の強さ(アンテナレベル)を確認する機能が搭載されています。
リモコンの「設定」ボタンなどからメニュー画面を開き、順を追って項目を選択して、テレビのアンテナレベルを確認してみてください。
この数値がメーカーの推奨値を大幅に下回っている、「0」と表示されるなどの場合は、アンテナからテレビまで正常に電波が届いていないと判断できます。
テレビのアンテナレベルは、電波の受信状況を客観的に判断するための、もっとも信頼できる指標のひとつです。

【エラーコード別】テレビが示すSOSの意味と自分でできる対処法

前述の項目でも少しご紹介しましたが、テレビ画面に表示されるエラーコードは、テレビが正常に映らなくなったときに、テレビ本体がその原因を自己診断し、対応するコードでユーザーに原因を知らせる、いわばテレビからのSOS信号です。
したがって表示されたコードの意味を正しく理解することで、トラブルの原因に応じた適切な対応が可能になります。
ここでは、代表的なエラーコードと、業者を呼ぶ前に自分で試せる簡単な対処法を解説します。まずは以下のコード一覧をご確認ください。

エラーコード 意味 主な原因
E201 電波が弱い(アンテナレベル低下)。 悪天候、アンテナの向きのズレ、ケーブルの接触不良。
E202 電波が届いていない(信号なし)。 アンテナの故障・倒壊、ケーブルの断線、ブースターの電源オフ。
E203 放送休止・チャンネルが存在しない。 放送局側の問題、チャンネル設定の不備。
E100 / E101 / E102 B-CASカード または ACASチップの異常。 カードの接触不良、ICチップの汚れ、カードの破損。

※上記は主要なエラーコードです。その他にもトラブルに応じた多くのエラーコードが存在します。

以下、これらのエラーコードが表示される場合の、具体的な原因について解説します。

E201:電波が弱い・アンテナレベルが低下している

「E201」は、テレビに届く電波レベルが弱まり、デジタル放送を視聴できるラインを下回っている状態を示します。
この場合、まずは、悪天候が原因でないかどうかを確認しましょう。
前述の通り雨や雪が強いときにはテレビ電波の状態が悪化するため、天候が回復するのを待つだけで状況が改善することもあります。特に衛星放送の「降雨減衰」「降雪減衰」では、天候の回復を待つことが基本的な対処になります。
そして天候に問題がない場合は、テレビやブースター(電波増幅器)の主電源を一度切り、電源プラグもコンセントから抜いた状態で数分待ち、その後に再度、電源を入れる「再起動」を試してみてください。
テレビやブースターの内部回路が一時的な不具合を起こしている場合は、これだけで症状が改善されることもあります。

E202:電波が届いていない・信号を受信できていない

「E202」は、テレビまで電波がまったく届いていない状態です。
これは、テレビアンテナが受信性能を喪失する、また配線部の途中で電波が送信できなくなっているなど、アンテナシステムに比較的、深刻な問題が発生している可能性を示唆します。
しかし、すぐ業者に修理を依頼する前に、テレビの裏側や壁のアンテナコンセント端子に接続されているアンテナケーブルのプラグ部分が、端子にしっかりと差し込まれているか確認してください。
掃除や模様替えの際に誤ってケーブルを引っ張るなどして、端子部の緩みや抜けが生じ、電波を送信できなくなっているというケースも少なくはありません。
他にもケーブル部分を、設定された曲げ半径よりも急角度に折り曲げる、家具や家電の下敷きになっているなどで、電波の送信不良や内部断線が起きている可能性も考えられます。
また、テレビ電波を増幅するブースターを使用している場合は、その電源がコンセントから抜けていないかもチェックしてください。

E203:放送休止・チャンネルが存在しない

「E203」は、選択したチャンネルが現在放送されていない、放送休止中である、またはお住まいの地域で受信できないチャンネルであることを示しています。
このエラーコードの場合、アンテナの故障が原因である可能性は低くなります。
このエラーが表示された場合は、テレビの設定メニューから「チャンネルスキャン(再スキャン)」を実行してみてください。
お引っ越し後や、地域の放送局でチャンネル編成の変更があった後など、テレビ内部のチャンネル設定と、実際に受信できるチャンネルに食い違いが生じた場合には、この操作を行うことで問題が解決することがあります。

B-CASカードのエラー(E100, E101, E102など)

「E100」などのエラーは、デジタル放送を視聴するために必要なB-CASカード(または内蔵されるACASチップ)の読み取りに問題があることを示しています。
デジタルテレビ放送の映像信号は暗号化されており、この暗号化を解くために、テレビなど受信機器に、カードキーともいえるB-CASカードを挿入する必要があるのです。
したがってこのコードが表示される場合は、アンテナの故障ではありません。
まずは、テレビの電源を切り、B-CASカードを一度ゆっくりと引き抜いてください。
その後、カード裏面の金色のICチップ部分を、乾いた柔らかい布で優しく拭き、正しい向きで奥までしっかりと挿し直します。
この簡単なメンテナンスで、多くの場合、B-CASカードエラーは解消されます。

業者を呼ぶ前に!自分で安全に試せるアンテナ故障の応急処置5ステップ

急にテレビ画面のトラブルが生じた場合、専門業者に依頼すると費用や手間がかかるため、まずはご自分でできることを試したいと思われるのは当然のことです。
この項目ではテレビ画面トラブルに際し、一般のどなたでも安全に、かつ簡単に試せる5つの応急処置をステップ形式でご紹介します。
ただし、アンテナや機材の確認のため屋根の上に登るなど危険を伴う作業は、大変な事故のリスクが生じるため、絶対に行ってはいけません。
何より安全第一で、ご自身の手に負える範囲の対応に留めてください。

STEP1:テレビ・レコーダーの再起動(電源プラグの抜き差し)

テレビ内部の基盤やプログラムの一次的な不具合やエラーが原因で、テレビ画面が映らなくなることがあります。
まずは、テレビトラブルに際してもっとも基本的な対処法である「再起動」を試しましょう。こればテレビ本体の通電を断ち、機器をリセットすることで、生じている不具合を解消するという手順です。
上記でも少し触れた通り、ただリモコンで電源を切るだけでなく、テレビ本体やレコーダーの主電源を切った後、電源プラグもコンセントから抜いて、完全に通電しない状態にしてください。
そのまま2、3分ほど待って、機器の通電を完全にオフにした後、再度プラグを差し込み、主電源を入れ直します。
この放電作業によって、機器内部の不要な電流や挙動がリセットされ、問題が解消されることがあります。
なおテレビやレコーダーによっては、上記の他にも、独自の初期化・リセットの手順を持っている場合もあります。
そちらを試すのもひとつの方法ですが、場合によっては、ご自宅で調整した機器の設定や、ハードディスクに録画した内容などもすべて初期化される場合があるため、詳しくは本体の取扱説明書やメーカー公式サイトなどをご確認の上、慎重に行ってください。

STEP2:アンテナケーブルの接続確認(抜け・緩み・断線)

アンテナケーブルの接触不良は、テレビが映らなくなる原因として非常に多いケースです。
テレビの背面にある「アンテナ入力」端子から、壁のアンテナ端子まで、ケーブルが緩んだり抜けたりしていないかを目で見て、手で触って確認してください。
特に、掃除や家具の移動の際に、意図せずケーブルを引っ張ってしまうことがあります。
ケーブルを一度抜き、再度しっかりと奥まで差し込み直してみましょう。
またケーブルそのものも、曲げ半径以上に強く折り曲げていないか、家具や家電などの下敷きになっていないか、踏みつけなど衝撃を受けた形跡はないかといった点を確認してください。

STEP3:B-CASカードの挿し直し

前述のエラーコードの項目でも触れましたが、B-CASカードの接触不良も、頻繁に起こるトラブルのひとつです。
テレビなどのデジタル放送受信機器は、B-CASカードが挿入されていないとデジタル放送を映し出すことができません。B-CASカードが挿入されていても、接触不良などでテレビ側がカードを認識できない場合も、同じ結果になります。
この場合、テレビの電源が切れていることを確認してから、B-CASカードをテレビの背面や側面などにあるスロットからゆっくりと引き抜きます。
そしてカードの向き(矢印の方向)を確認し、ICチップ部分にホコリや汚れが付着していないかチェックしてください。
汚れている場合は乾いた布で優しく拭き取り、再び「カチッ」と音がするまで確実に挿入します。
また近年の4K8Kテレビの場合、B-CASカードを廃止して、同様の機能を持つACASチップを内蔵しているモデルも存在します。
このような機器で前述した「E101」などのエラーが表示される場合は、上記したテレビなど機器本体の再起動を試してください。

STEP4:チャンネルの再スキャン(再設定)

テレビなど新しい受信機器を最初に使用する場合には、まず機器をアンテナケーブルに接続した後、テレビ側で受信できる放送局を確認して、自動的にチャンネル番号に割り当てていく「チャンネルスキャン」という作業を行う必要があります。
そしてお引っ越しなどで受信できるテレビ電場が異なる地域にテレビを移動した、またはお住まいの地域で電波を送信している中継局が変更される、チャンネルの周波数が変わるなどした場合には、テレビのチャンネル設定との食い違いから、一部またはすべてのチャンネルが映らなくなる場合もあります。
このような場合には、テレビ側で再度チャンネルスキャンを行い、チャンネル情報を更新する必要があります。これが「チャンネルの再スキャン(再設定)」です。
具体的な手順は、テレビのメーカーやモデルによっても異なりますが、リモコンの「設定」や「メニュー」ボタンから設定画面を開き、「チャンネル設定」や「放送受信設定」といった項目を選択します。
そこから「地上デジタル自動設定」や「チャンネルスキャン」の項目を選んで実行してください。
スキャンには数分程度かかりますが、現在のテレビ電波で視聴可能なチャンネルが再設定されることにより、チャンネルが映らない不具合が解消されます。

STEP5:ブースター(増幅器)の電源確認

電波塔から遠いなどの要因で、テレビアンテナで受信できる電波レベルが弱い、またお住まいに複数台のテレビが設置されており、強い電波レベルが必要といった場合には、アンテナが受信した電波レベル(映像信号)を増幅する「ブースター」という機器を設置することになります。
現在では受信できる電波レベルが強いエリアでも、住宅内に三台以上のテレビを設置する場合にはブースターが必要となるため、戸建て住宅では実質的に必須の機器になります。
そしてブースターは電気的に電波を増幅する機器であり、電源が必要となるため、その電源部がコンセントから抜けていると、まったく機能しません。
増幅性能が強く一般的な屋外用ブースターの場合、本体である増幅部と電源部が別個になっています。
増幅部はアンテナの近くで配線に接続され、電源部は、テレビの近くのコンセントや、屋根裏の分配器の近くに設置されて、ケーブルを通じて増幅部に電源を供給していることが多くなります。
このブースター電源部をチェックして、まずは機器のパイロットランプが点灯しているかを確認してください。そして消灯している場合はコンセントが抜けていないか、電源スイッチがオフになっていないかも確認します。

【原因別】アンテナ故障の深層|本体・向き・周辺機器のトラブル徹底解剖

ご自分でできる対処法を試しても改善しない場合、アンテナシステム自体に物理的な故障や問題が発生している可能性が高くなります。
前の項目ではテレビのある室内や屋内で、特に技術や機材を使わなくてもできる、簡単な対処をご説明しました。
引き続きこの項目では、専門的な知識や工具、さらにはプロによる対処が必要となる、より深刻な故障原因について解説します。
これらの原因についても把握しておくことで、専門業者へと相談する際に、状況をより正確に伝えることができます。

原因1:アンテナ本体の経年劣化・老朽化

屋外に設置されているテレビアンテナは、常に雨風や紫外線にさらされており、設置からの時間とともに徐々に劣化していきます。
アンテナ本体の一般的な寿命は、機種や設置環境にもよりますが、地デジの八木式アンテナやBS/CSアンテナで、10年から15年程度と言われています。
テレビアンテナがこの寿命で必ずしも使えなくなるわけではなく、周辺環境や老朽化の具合によっては20年以上、安定して利用できることもあります。
ただアンテナの寿命が近づくと、金属部分に徐々にサビや腐食が発生したり、プラスチック部品がもろくなって破損したりするなど、各部に劣化が生じてきます。
特に、魚の骨のような形で風雨などの影響を受けやすい八木式アンテナは、多数並ぶ受信部の素子(短い横棒)が折れたり曲がったりすることもあります。
このような物理的な本体の劣化は、アンテナの受信性能を著しく低下させる原因となります。

原因2:自然災害による物理的な破損・倒壊

上記でも少し触れましたが、台風や強風、大雪、落雷といった自然災害は、テレビアンテナにとって最大の脅威です。
特に屋根の上で寿命を迎えて老朽化したアンテナの場合、非常に強い風や大雨などの力を受けると、アンテナが固定されたマストごと傾いたり、土台である屋根馬ごと倒壊してしまったりすることがあります。
また積雪の多い地域では、雪の重みでアンテナが変形したり、屋根の上の積雪から圧力を受けて破損したりする「雪害」も発生します。
さらに海岸に近い地域では、潮風に含まれる塩分がアンテナを腐食させてサビを進行させる「塩害」により、通常よりも早く寿命を迎えることがあります。
ちなみに、こうした自然災害によるアンテナの損害、故障は、後述する火災保険の適用対象となる可能性があります。

原因3:アンテナの方向のズレ

テレビアンテナ、特にBS/CSアンテナは、非常に指向性が高く、現場へと電波が飛んでくる方向(静止衛星のある位置)へと上下、左右とも正確に向いている必要があります。
地デジアンテナも同様に、最寄りの電波塔の方向に正面側を向けて、しっかりと固定されていなければなりません。
しかし長年の風雨や鳥が止まった際の振動、さらに本体の老朽化など、わずかな影響が積み重なることで、アンテナの向きがミリ単位でズレてしまうことがあります。
このわずかなズレが、受信レベルを大幅に低下させ、ブロックノイズや「E201」エラーを引き起こす原因にもなるのです。

原因4:ブースターや分配器など周辺機器の故障

アンテナシステムは、アンテナ本体だけで成り立っているわけではありません。
受信した電波を増幅する前述の「ブースター」や、映像信号(電波レベル)を各部屋のテレビへと等分に分ける「分配器」といった周辺機器も重要な役割を担っています。
これらの機器も電子機器であるため、アンテナ本体と同様に寿命があり、設置より10年から15年程度で故障することがあります。
ブースターが故障すると、電波が住宅で必要なレベルまで十分に増幅されず、家中のテレビが映らなくなる、映像が乱れるなどの問題が生じます。
また分配器が劣化すると、電波の漏洩やノイズ混入などで送信されるテレビ電波が乱れ、やはりテレビ映りの問題につながります。

原因5:アンテナケーブルの劣化・断線・接続不良

アンテナからテレビまで、ブースターなどの機器やアンテナコンセントを経由してテレビ電波を運ぶアンテナケーブルも、徐々に劣化する部品のひとつです。
特に、ケーブルでも屋外に配線されている部分は、紫外線や温度変化の影響で被覆がボロボロになり、配線内部がむき出しになってしまうこともあります。
また、ケーブルとアンテナや機器との接続部分(接栓)の防水処理が甘いと、雨水が浸入してショートや腐食を引き起こすことも考えられます。
屋内でも、前述の通り接続プラグの接触不良の他、強い折り曲げや家具などの下敷きにななる、ペットにかじられるなどして、ケーブルが断線してしまうケースも考えられます。

アンテナ修理・交換の費用相場は?料金の内訳と安く抑えるコツ

受信トラブルの原因がアンテナの故障や劣化、不具合などで修理が必要となった際、お客様にとってもっとも気になるポイントが「修理には一体いくらかかるのか」という費用面ではないでしょうか。
テレビアンテナ修理の料金は、具体的な故障の状況や現場環境から必要となる作業などで大きく変動するため、一概には言えません。
しかし、各種アンテナ修理別のおおよその相場を知っておくことで、業者から提示された見積もり金額が妥当かどうかを判断する基準にもなります。
この項目では、作業内容別でアンテナ修理にかかる費用相場と、修理費用を賢く抑えるためのコツをご紹介します。

【作業内容別】アンテナ修理・交換の費用相場一覧表

アンテナの修理・交換にかかる工事の費用は、主に「作業費」「部品代」「出張費・高所作業費など諸経費」で構成されます。
以下に、一般的な作業内容ごとの費用相場をまとめました。

作業内容 費用相場(税込) 作業内容の詳細
点検・調査 5,000円~15,000円 専門の測定器(レベルチェッカー)を使用して、不具合の原因を特定する作業。
方向調整 8,000円~25,000円 アンテナの向きを最適な角度に調整し、電波の受信レベルを改善する作業。
ケーブル交換・修理 5,000円~20,000円 劣化したケーブルの一部または全部を交換、または接続部分(接栓)を作り直す作業。
ブースター交換 22,000円~25,000円 故障したブースターを新しいものに交換する作業。ブースター本体や部品代を含む。
アンテナ本体交換(地デジ) 33,000円~86,000円 古いアンテナを撤去し、新しいアンテナ(八木式・デザインなど)を設置。アンテナ本体・部品代・処分費を含む。
アンテナ本体交換(BS/CS) 30,000円~60,000円 BS/CSアンテナの撤去・再設置作業。アンテナの種類や設置条件により価格が変動。

注意点: 上記はあくまで各工事費用の目安です。アンテナの設置場所(屋根上、壁面、ベランダなど)や建物の構造によって、高所作業費などの追加料金が発生するケースもあります。必ず事前に、業者から詳細な見積もりを取ってください。

以下、各工事の項目について詳しく解説していきます。

点検・方向調整:5,000円~25,000円

アンテナの向きが少しズレて受信感度が低下した、といった軽微な不具合の場合の費用です。
専門業者が電波測定器を使って正確な原因を調査し、最適な角度へとアンテナを再調整した上で、しっかりと固定し直します。
部品交換が不要なため、比較的、安価に済むことが多い作業になります。

ブースター交換:8,000円~25,000円

テレビ電波を増幅するブースターが故障した場合の交換費用です。
費用には、新しいブースター本体の価格と、交換作業費が含まれます。
ブースターにはさまざまな種類があり、対応する放送などの性能(地デジのみ、BS/CS対応混合型、4K8K対応など)によって本体価格(工事費用)が変動します。

アンテナ本体交換(地デジ):33,000円~86,000円

アンテナ本体が倒壊したり、著しく劣化したりして、アンテナそのものの交換が必要な場合の費用です。
既設アンテナと新設するアンテナが、従来の八木式アンテナか、外壁に設置するデザインアンテナ、また最新のユニコーンアンテナかによっても価格が変動します。
この費用は一般的に、新設するアンテナの基本設置費用と、既設アンテナの撤去・処分工事費を合計した額になりますが、業者や現場の状況によってその他の機材・工事費が加算される場合もあるため、見積もり時に詳しい確認が必要です。

修理費用を少しでも安く抑える3つのコツ

アンテナのトラブルという想定外の事態に対して、その修理という予期せぬ出費は、誰でもできるだけ抑えたいものです。
そこでアンテナ修理をご依頼になる際に、以下の3つのポイントを意識することで、無駄な費用の加算を防ぎ、必要な金額を賢く抑えることができます。

コツ1:複数の業者から相見積もりを取る

修理に限らずアンテナ工事の費用全般を抑えるために、もっとも重要で効果的な方法が「相見積もり」です。
工事の見積もりを行う際、1社だけの見積もりで即決せず、必ず2〜3社以上の専門業者に連絡を取り、同じ条件で見積もりを依頼してください。
これにより同じ工事の適正な費用相場がわかるだけでなく、各業者の具体的な作業内容、保証期間、スタッフの対応などを総合的に比較検討できます。
結果、もっともコストパフォーマンスに優れ、顧客に対する誠意も確かな、信頼できる業者を見つけることができます。

コツ2:火災保険が適用できるか確認する

台風、強風、大雪、落雷といった自然災害、または想定外の事故によってアンテナが破損した場合、アンテナは家屋の設備と見なされるため、ご加入の火災保険(住宅総合保険)が適用されて、修理費用が補償される可能性があります。
「アンテナはどうせ対象外だろう」と諦めることなく、まずはご加入中の保険会社の契約内容をご確認の上、保険会社にご相談ください。
なおアンテナ修理の火災保険申請には、修理前後の「被害状況の写真」や「見積書」「修理報告書」などが必要になります。
アンテナ修理費に火災保険を適用なさりたい場合は、「あさひアンテナ」など火災保険のご相談にも対応している業者をお選びになり、業者にその旨を伝えておくと、書類作成などの作業もスムーズに進めてくれます。

コツ3:不要な高スペックアンテナを選ばない

テレビアンテナを交換する際、業者から最新の高スペックなアンテナを勧められることがあります。
もちろん性能が良いに越したことはありませんが、お住まいの地域の電波状況によってはオーバースペックとなり、無駄な出費につながることもあります。
特に地デジアンテナの場合、十分に電波レベルが強い現場で、必要以上に受信性能の高いアンテナを採用すると、地デジ電波だけでなく無関係の電波(ノイズ)まで受診してしまい、かえって地デジ放送の画面が乱れるケースも考えられます。
塩害用、雪害用、高耐風型など、現場に適した高耐候型のモデルであれば、トラブルが起こりにくくなり寿命が延びるというメリットも考えられます。ただデザインアンテナやユニコーンアンテナであれば、通常モデルでも十分な耐候性能を確保できます。
ただ現在のお住まいで、受信環境や集権環境に必要なアンテナの性能を業者とよくご相談の上、ご自宅の状況に適した、必要十分な性能のアンテナを選ぶことが、交換などアンテナ工事におけるコスト削減の鍵となります。

どこに頼むのが正解?アンテナ修理業者の依頼先4タイプを徹底比較

お住まいで生じたテレビ受信トラブルの原因が、アンテナの不具合である可能性が高い場合、業者にアンテナ修理を依頼しようと思っても、具体的にどのような業者へと連絡すればいいか、迷ってしまう方もいらっしゃるかもしれません。
現在のアンテナ修理・工事の依頼先には、主に以下の一覧のような業者が挙げられますが、業者それぞれにメリットとデメリットがあります。
ご自身の状況(アンテナ修理において何を優先したいか)に合わせて、最適な依頼先を選んでください。

依頼先 費用感 専門性 スピード 安心感 こんな人におすすめ
アンテナ工事専門業者 ◎ 安い ◎ 高い ◎ 早い 費用を抑えたい、早く直したい、専門的な工事を望む人。
家電量販店 △ 高め △ 遅め 馴染みの店で安心したい、ポイントを貯めたい人。
地域の電器屋さん △ 高め 顔なじみで気軽に相談したい、他の家電のことも相談したい人。
ハウスメーカー・工務店 × 高い △ 遅め 新築やリフォームのついでに依頼したい人。

※上記は各業者・業種の主な特徴になります。

以下、各アンテナ修理業者の特徴について、それぞれ詳しく解説します、

1. アンテナ工事専門業者

その名の通り、各種のアンテナ工事を専門に扱う業者であるため、アンテナ工事に関する技術力や専門知識が非常に高いことが特徴です。
実際の工事についても、下請け業者などへの中間マージンが発生しない完全自社施工の業者が多く、施工技術が安定しており、料金も比較的、安価な傾向にあります。
また工事の依頼についても、専門業者ならではの迅速な対応が期待でき、早急な修理をお求めの場合は、即日修理に応じてくれることも少なくありません。
工事後の保証についても、おおむね5年以上の長期保証を用意する業者が多くなります。
一方で、現在では非常に多くの専門業者が存在するため、信頼できる優良業者を自分で見極める必要があります。

2. 家電量販店

普段から利用している大手家電量販店、またはホームセンターの店舗にアンテナ工事を依頼できるため、安心感が高いのがメリットです。
よくその店舗をご利用になる方であれば、店舗の会員ポイントが貯まる、使えるなどの利点もあります。
しかしこのような店舗の場合、実際に工事を担当するのは店舗スタッフやアンテナ工事の専門家ではなく、電気工事全般を請け負う下請け業者であることがほとんどで、その分、仲介手数料などの中間マージンが発生し、料金はやや割高になります。
また担当する下請け業者がアンテナ工事を得意とするとは限らず、担当する業者によって、アンテナ工事の施工品質に差が出やすい面があります。
さらに、店舗受付から下請け業者を手配する手間がかかるため即日工事が難しく、受付から工事まで日数がかかることが多くなります。
特にエアコン工事の繁忙期などには、アンテナ工事の日程に間が開くことが多く、緊急のアンテナトラブル対応には向いていません。
店舗独自のポイントや長期保証制度も、下請け業者によるアンテナ工事については対象外になることが多いので注意してください。

3. 地域の電器屋さん

近隣の商店街などにある個人経営の町の電気店は、近所のエリアを対象に、地域に密着したサービスを提供しています。
そのため昔からの付き合いがあれば、アンテナだけでなくご家庭の電気関係全体について気軽に相談でき、きめ細かな対応をしてくれるのが魅力です。
もちろんお住まいにおいて、テレビアンテナ以外の電気工事全般に対応してくれることもあります。
ただし、料金は店舗によって違いが大きく、顔見知りであれば割り引いてもらえるケースもある一方で、専門業者に比べて高くなる場合もあります。またやはりアンテナ工事の専門家ではないため、最新のアンテナ技術や製品に詳しくない可能性も考えられます。
このような店舗は前述した家電量販店などの下請け業者であることも多く、スケジュールが埋まっていると、すぐに対応してもらえないこともあります。

4. ハウスメーカー・工務店

持ち家の戸建て住宅にお住まいの方であれば、その家を建てたハウスメーカーやリフォームを依頼する工務店などに、修理を含むアンテナ工事も依頼できるケースがあります。
このような会社であれば、お住まいの建物としての構造も熟知しているため、アンテナ工事なども安心して任せることができます。
しかし、このような業者にとってもアンテナ工事は専門外であり、やはり下請け業者に再委託されるため、施工技術が安定しないことがあるほか、料金はもっとも高額になるケースがほとんどです。
アンテナ工事に関しては早急な対応も難しく、アンテナの故障についての修理を単体で依頼する先としては、あまり一般的ではありません。

失敗しない!信頼できるアンテナ修理業者の選び方5つのポイント

数多あるアンテナ修理業者の中には、残念ながらお客様の知識不足に付け込み、一般的な相場に比べて不当に高額な請求をしたり、ずさんな工事を行ったりして利益を得る悪質な業者も存在します。
この項目では、お客様の大切なお住まいと高品質なテレビの受信環境を守るため、安心して任せられる優良業者を見極めるための5つのチェックポイントをご紹介します。

ポイント1:料金体系が明確で、詳細な見積もりを提示してくれるか

優良な業者であれば、前述した各種修理の料金をはじめ、各種アンテナ機種の設置費用、ブースター設置や特殊作業などオプション工事の費用も含めた、工事の料金体系をウェブサイトなどで明確に公開しています。
また、見積もりを依頼した際には、「工事一式」といった曖昧な表記ではなく、「部品代」「作業費」「出張費」「高所作業費」など、何にいくらかかるのかを詳細に記載した見積書を提示してくれます。
見積もり料金についての詳しい説明や、見積もり外の料金が発生する可能性も含め、質問に対しても丁寧に答えてくれる、透明性の高い業者を選んでください。

ポイント2:長期の工事保証が付いているか

工事後のトラブルに無償で対応してくれる「保証」の有無は、業者の技術力と責任感を示す重要な指標です。
優良業者であれば、自社の施工に対して自信があり、トラブルが発生するケースが少ないという実績もあるため、長期の保証期間を設けています。
最低でも5年以上、できれば8年から15年といった長期保証を提供している業者を選ぶと、万が一の際にも安心です。
例えば、「あさひアンテナ」では業界最長クラスの10年保証を提供しており、このような長期保証は、高品質な施工を実践している証と言えるでしょう。

ポイント3:豊富な施工実績と良い口コミがあるか

これまでの施工実績の数は、その業者がどれだけ多くの現場を経験し、顧客から信頼されているかの証となります。
業者の公式サイトに、写真入りのブロクなどで、具体的な施工事例が多数掲載されているかを確認してください。
また、Googleマップの口コミやSNS、第三者の比較サイトなど、実際にその業者を利用した人の客観的な評価も参考にすると、業者のリアルな評判を知ることができます。
「あさひアンテナ」のように、年間6,000件以上といった具体的な実績を公開している業者は、非常に信頼性が高いと言えます。

ポイント4:完全自社施工であるか

実際の工事を外部の下請け業者に丸投げせず、研修を受けた自社のスタッフが一貫して対応する、例えば「あさひアンテナ」のような「完全自社施工」の業者は、施工についても品質管理が徹底されており、知識と経験豊富なアンテナ職人が施工を担当するため、技術レベルが安定しています。
また、下請け業者への中間マージンが発生しないため、料金も適正価格に抑えられていることが多くなります。
公式サイトの表記を確かめるほか、見積もりや問い合わせの際に、自社のスタッフが工事を担当してくれるのかを確認されるのも良いでしょう。

ポイント5:問い合わせ時の対応が迅速で丁寧か

実際に電話やメールで問い合わせをした際のスタッフの対応も、その会社の姿勢を判断する重要なポイントです。
こちらの状況を親身に聞いてくれるか、専門用語を多用せず分かりやすく説明してくれるか、質問に対して誠実に答えてくれるかなどをチェックしてください。
迅速かつ丁寧な対応をしてくれる業者は、実際の工事やアフターサポートにおいても、顧客満足度を重視している可能性が高くなります。

【ケース別】アンテナ故障にまつわるQ&A

この項目では、テレビアンテナの故障に際して、多くの方が抱く具体的な疑問についてQ&A形式でお答えします。
ご自身の状況に近いものがあれば、ぜひ参考にしてください。

Q1. 賃貸マンション・アパートでテレビが映らない場合、誰に連絡すればいい?

賃貸にお住まいの方であれば、テレビの画面トラブルの際には、まずはご自身で業者を手配する前に、必ず大家さんや物件の管理会社に連絡してください。
集合住宅の場合、各棟の屋上に設置された共同受信用の大型アンテナから、各戸へと電波が分配されていることがほとんどです。
そのため、ご自身の部屋だけでなく、他の部屋でも同様の症状が発生している可能性があり、その場合は共用設備の故障が原因と考えられます。
お住まいの方が勝手に業者を呼んでしまうと、修理費用の負担をめぐってトラブルになる可能性があるため、まずは管理者に状況を報告し、対応を要請するのが正しい手順です。

Q2. アンテナ修理に火災保険は本当に使える?申請の具体的な流れは?

はい、台風、強風、大雪、落雷などの自然災害が原因でアンテナが破損した場合は、火災保険が適用される可能性が高いといえます。他にも近隣の爆発、落下物など、想定外の事故によるアンテナなど住宅設備の破損にも適用される可能性が高くなります。
テレビアンテナ修理に関する火災保険申請の一般的な流れは以下の通りです。

  1. 保険会社へ連絡:まずは加入している保険会社に連絡し、アンテナが自然災害で破損した旨を伝えます。
  2. 書類の準備:修理業者に依頼し、修理と同時に「被害状況が分かる写真」「修理費用の見積書」「(修理後の場合は)領収書」の3点を用意してもらいます。多くの優良業者は、保険申請のサポートに慣れています。
  3. 書類の提出:保険会社から送られてくる申請書類に必要事項を記入し、業者から受け取った書類を添えて提出します。
    その後、保険会社の審査を経て、保険金が支払われます。

なお、アンテナ修理に火災保険を適用できるのは、あくまで上記した自然災害(地震を除く)や事故による破損のケースになります。
経年劣化による自然発生的な故障や、お客様がアンテナの設置や修理、調整などに挑んだ結果、破損させてしまったケースなどは対象外になるためご注意ください。

また、アンテナ修理に伴う火災保険サポートに対応できる業者の中でも、特に「あさひアンテナ」では、修理に並行した必要書類の準備はもちろん、保険の専門知識を持つスタッフが、申請書類の作成や保険会社との交渉についても手厚くサポートしてくれるため、保険に関するご相談も、全般的にお任せになることができます。

Q3. テレビアンテナの寿命はどのくらい?交換のサインは?

前述の通りアンテナの寿命は、種類や設置環境によって異なりますが、通常の八木式アンテナやBS/CSアンテナで、一般的には10年〜15年が目安です。(デザインアンテナやユニコーンアンテナでは15年から20年強)
特に、潮風に当たる沿岸部や、台風、積雪などの多い地域ではアンテナの劣化が早まり、寿命が短くなる傾向にあります。
お住まいのアンテナに以下のようなサインが見られたら、交換を検討する時期かもしれません。

  • アンテナ本体に目立つサビや腐食、部品の破損がある。
  • これまで長い間テレビ画面に問題がなかったのに、ブロックノイズが頻繁に出るようになった。
  • 悪天候のたびに、決まって映りが悪くなる。
  • 設置から10年以上が経過している。

Q4. 衛星放送の4K8K放送を見るには特別なアンテナが必要?

衛星放送では2018年(平成30年)に、従来のBS放送、CS放送に4K8Kチャンネルを複数追加する形で、4K8K放送がはじまりました。
この4K8Kのチャンネルを追加する際、それまでのハイビジョン放送(2K)で使用されていた「右旋円偏波」では使用できる周波数帯が不足しました。
そこでBS放送の主な4Kチャンネルを除く4K8Kチャンネル用に、新しく「左旋円偏波」と呼ばれる電波を導入したのです。
この左旋のチャンネルは、それまでのBS/CSアンテナ(2K・右旋対応)モデルでは受信できず、2018年以降の主なモデルである、2K4K8K(右旋・左旋)対応のBS/CSアンテナモデルが必要となります。
また、BS/CSアンテナだけでなく、左旋の電波(コンバーターで変換された周波数帯)を送信するためには、ケーブル配線部のブースターや、分配器、壁のアンテナコンセントユニット、アンテナケーブルなども4K8K(3224MHz)対応の機器に交換しないと、左旋のチャンネルを正常に視聴できない場合があります。
もしお住まいのBS/CSアンテナやシステムが2Kのみ対応の場合は、トラブルによるアンテナの交換を機に、将来を見据えてシステム全体を4K8K対応に変更することも選択肢のひとつです。

Q5. 地デジ受信トラブルの主な要因とは?

地デジ放送は、日本各地に設置された地デジ電波塔の先端から、UHF(極超短波)というある程度の波長の幅を持つ電波で送信されており、ある程度、障害物を乗り越えて広がるなど、障害物にやや強い性質を持っています。
しかし、それでも地デジ放送の受信トラブルが起こる主な要因は、以下の通りです。

  • アンテナの方向ズレ:地デジアンテナには指向性があるため、最寄りの電波塔の方向に、アンテナ正面を正確に向ける必要があります。強風などでわずかに方向がズレるだけで、受信レベルは大きく低下します。
  • 電界地域とアンテナ性能の不適合:電波の強さは地域によって異なり、「強電界」「中電界」「弱電界」に分けられます。電波の弱い地域で、受信性能の低いアンテナを使っていると、安定した視聴は難しくなります。また前述の通り、受信性能の強すぎるアンテナの利用も、余計なノイズまで受信してしまい地デジ電波の品質を下げる要因になります。
  • 周辺環境の変化:自宅のすぐ近くに高層マンションが建つなど、電波を遮る障害物が現れると、障害物を乗り越える地デジ電波の性質も及ばなくなり、受信状況が悪化することがあります。
  • 天候や気候の影響:地デジ電波は気候の影響により若干のレベル変動があるほか、雨や雪などの悪天候では大きくレベルが低下します。そのため受信レベルに余裕がないと、通常は地デジ画面に問題がなくとも、特定の季節や悪天候の際のみ、テレビ画面が乱れるケースもあります。
  • システム機器の問題:地デジアンテナ本体だけでなく、ケーブルの劣化やブースターの故障など、システム全体のどこかに不具合があると、地デジ放送が正常に映らなくなることがあります。

Q6. 衛星放送(BS/CS)受信トラブルの主な要因とは?

衛星放送は、宇宙空間で赤道軌道上を周回し、地上からは空の一点に静止して見える人工衛星(静止衛星)から、12GHz帯という非常に高い周波数の電波を、日本の全域に送信されています。
この電波は直進性が非常に高く、静止衛星から光のように地上まで届くため、地デジ放送とは異なる原因で受信トラブルが発生しやすい特徴があります。

  • アンテナの厳密な角度ズレ:BS/CSアンテナは、東経110度(南西上空)の方向にある静止衛星の方向へ、皿のようなディッシュ(放物面反射器)の仰角(上下の角度)と方位角(左右の角度)を、それぞれ1度の単位で正確に合わせる必要があります。少しでもズレると衛星放送が受信できなくなります。
  • 障害物による電波遮断: 12GHz帯は宇宙から光のように遠くまで届く半面、地上にある障害物に弱く、BS/CSアンテナを向ける方向(静止衛星とアンテナの間)に、建物や樹木、電柱、さらには洗濯物など、わずかな障害物があるだけでも電波が遮られてしまい、受信できなくなります。
  • 降雨・降雪減衰:激しい雨や雪で空中を舞う大粒の雨や雪も障害物となる場合があり、12GHz帯が雨や雪に吸収され・散乱を起こして、BS/CSアンテナに届くまでに弱まってしまう現象です。大雨や大雪の際に衛星放送が一時的に映らなくなるのは、これが原因です。
  • 電源供給の問題:BS/CSアンテナは、そのままではケーブルへの送信に向かない12GHz帯を、コンバーターでMHz帯へと変換した後、ケーブルへと送信しています。このコンバーターを作動させるためには、テレビやレコーダーのチューナー端子、またはブースターの電源部から電源を供給する必要があります。そのためテレビなどの設定で「BSアンテナ電源」がオフになっていると、BS/CSアンテナが機能しない場合もあります。

【実績で選ぶなら】あさひアンテナが選ばれる理由と安心のサービス

現在では数の多いテレビアンテナ工事業者の中から、アンテナ修理はどこに依頼すれば良いか迷われた際には、客観的な実績と充実したサービス内容でいくつか業者を選び、相見積もりを行うのがもっとも確実な方法です。
この項目では、相見積もりに加えるべき優良業者の具体例として、本記事にご協力いただいた優秀なスタッフが所属するアンテナ工事のプロ集団「あさひアンテナ」が多くの顧客から選ばれている理由を、3つのポイントに絞ってご紹介します。
お客様がアンテナ修理業者を選ばれる際の参考にしてください。

年間6,000件超の実績と98.9%の即日復旧率が示す技術力

あさひアンテナは、関東・関西エリアを中心に年間6,000件以上という圧倒的な施工実績を誇ります。
これは、都市部のビルが密集する地域から、電波の届きにくい郊外まで、あらゆる現場に対応してきた経験の豊富さを示しています。
さらに、問い合わせ当日の初回訪問で、実に98.9%のケースでテレビが映る状態まで復旧させているというデータは、その高い技術力と迅速な問題解決能力の証です。

中間マージンを省いた「完全自社施工」による適正価格

あさひアンテナは、問い合わせから施工、アフターサービスまで、すべて経験豊富な自社の専門スタッフが一貫して対応する「完全自社施工」体制を徹底しています。
下請け業者を使わないため、余計な中間マージンが発生せず、高品質で安定した工事を適正価格で提供することが可能です。
使用する部材も国内大手メーカーの高品質な製品にこだわり、安さだけでなく、長期的な安定性も追求しています。

業界最長クラスの「10年保証」がもたらす長期的な安心

施工品質に対する絶対的な自信があるからこそ、あさひアンテナは業界でも最長クラスとなる「10年間」の長期保証を提供しています。
これは、「工事をして終わり」ではなく、その後のアフターフォローまで責任を持つという顧客第一の姿勢の表れです。
万が一、工事後に不具合が発生した場合でも、保証期間内であれば無償で迅速に対応してくれるため、長期間にわたって安心してテレビを視聴し続けることができます。
お客様が保証書を紛失された場合も、あさひアンテナ側でも過去の工事データを保管しており、データベースで確認が取れ次第、保証書がある場合と同じ保証対応をしてもらえるため安心です。

まとめ:テレビアンテナの故障は冷静な原因特定と賢い業者選びが解決の鍵

ご自宅でテレビが突然映らなくなると、誰しも焦ってしまうものです。
しかしそんなときこそ、まずは落ち着いて状況を確認することが大切です。
この記事で解説した手順に沿って、問題解決へのステップを踏んでいってください。

以下に、本記事でご紹介した手順を、あらためて簡潔にまとめます。

  1. 原因を特定する:まずは画面の症状やエラーコードから、テレビアンテナに問題があるのか、それとも他の原因なのかを冷静に見極めます。
  2. 自分で対処してみる: ケーブルの接続確認や再起動など、安全に試せる応急処置を実行します。ここで解決すれば、余計な費用はかかりません。
  3. 賢く業者を選ぶ:ご自分で解決できない場合は、専門業者に相談します。その際は、必ず複数の業者から相見積もりを取り、料金、保証、実績などを比較して、最も信頼できるパートナーを選びましょう。

テレビアンテナの故障は、適切な知識を持って対処すれば、決して怖いトラブルではありません。
ご自宅での的確な対処方法がわからない場合は、本文でもご紹介した「あさひアンテナ」のフリーダイヤル、またはメールフォームやLINEアカウントまでお問い合わせになることも、有効な方法です。

あさひアンテナではお電話などでのお問い合わせに対しても、現場での研修経験をもつオペレーターが対応しています。そしてお住まいでテレビが正常に映らないなどのご相談には、症状やお住まいの受信環境などを伺った上で、まずはお住まいで考えられる原因とその対処法をすべてご説明いたします。
このご説明だけでトラブルが解決した場合は、料金は1円たりとも発生しません。
そしてアンテナなどに大きなトラブルが生じており、現場での確認と作業が必要と思われる場合には、お電話口でご依頼いただければ、優秀なアンテナ職人が即座に現場へと出向いてご対応いたします。
お住まいの現場においては、まずは早急にトラブルの原因を特定し、復旧に必要な工事の見積もりを、業界最安に挑む価格でご提案します。
現地調査や見積もりは出張料、キャンセル料などを含めて完全無料のため、お客様が見積もりにご満足いただき、本契約に至るまで、やはり料金は1円もお支払いになる必要はありませんので、どうかご安心ください。

本記事が、お住まいでのテレビ画面トラブルに対するお客様のご不安を解消し、一日も早く快適にテレビを視聴できる日常を取り戻すための一助となれば幸いです。

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アンテナ本体 型番
  • デザインアンテナ

    デザインアンテナUAH201
    型番:UAH201(最新モデル)
    (同軸ケーブル:白か黒の2色のうち、おすすめは外壁になじむ色)

    工事費込み 25,000円(27,500円税込)

    カラーバリエーションはオフホワイトライトブラウンスーパーブラックブラックブラウンの4色から現場で選択することが可能です。同じUHF20素子相当のデザインアンテナを比較した場合、業界トップクラスの受信性能、高利得を誇る大手DXアンテナ社製。本体の厚みはわずか119mm、サイズは高さ590mm×幅220mmで業界最小クラス。コンパクトサイズのため狭い屋根裏や天井裏などへの取り付けも最適。壁面に取り付けの場合は、極細のビスを6箇所打ち込んで金具を取り付け、金具にガチャンと本体をはめ込みボルトを締めるだけの簡単施工が可能なため建物へのダメージを極力軽減できます。ブースターが必要な場合はUAH201の背面にスッキリ取り付けられる構造になっており、表にブースターが露出しないので外観もキレイに保てます(弊社では電波状況が悪くない限り、なるべくブースターも屋内の、分配器の近くに隠してしております)。修理の場合、ブースター内蔵タイプのデザインアンテナとは異なり、ブースターだけの交換をできるメリットがあります。太陽光発電システムや片流れ屋根で屋根上に屋根馬を立てられず昔ながらの八木アンテナを設置できない住宅にも最適。耐風速(破戒風速)50m/sですが、屋内や外壁など、強風の影響を受けにくい取り付け位置と形状をしているため、災害にも強いアンテナとなっております。当店人気ナンバー1の地デジアンテナでございます。

  • 八木式アンテナ

    八木式アンテナUA20
    型番:UA20(最新モデル)
    工事費込み 22,000円(24,200円税込)

    その昔、八木秀次博士が発明した形状(魚の骨のような形状)からマイナーチェンジを繰り返し洗練されたフォルムとなり、中・弱電界エリアにも対応可能な安心のDXアンテナ社製。UHF20素子アンテナの性能で、吹きさらしで障害物の少ない屋根上に設置することが多いため利得が高くなっております。万が一、壁面や屋内でデザインアンテナを取り付けられない物件 にも最適。従来の鉄製の太いワイヤーとは異なり、ステンレス製の丈夫で錆びにくいワイヤー(支線)を採用。アンテナマストから屋根の四隅に向けて4本の支線を張り巡らせ、さらに張り巡らせた支線の途中からも屋根馬に向けて4本の支線をバランスよく張り、合計8本の支線で頑丈に設置しております。サイズは51.8cm×34cm×101.4cmとなっており、VHF(アナログアンテナ)と比較して、大幅なサイズダウンと軽量化がなされています。しかも耐風速(破壊風速)50m/s。地デジ放送が始まる前の時代より、屋根上に設置するアンテナは災害に強くなっていると言えるでしょう。当店で人気ナンバー2の地デジアンテナでございます。

  • 2K4K8K対応 BS/CS110度アンテナ

    2K4K8K対応BS/CS110度アンテナ
    型番:BC45AS(最新モデル)
    工事費込み 18,000円(19,800円税込)

    2018年12月1日以降、実用放送開始予定の4K8K衛星放送(NHKのみ4K&8Kを同時配信)に備えてオールマイティーなDXアンテナ社製のBC453をBS放送、CS放送をご覧になりたいすべての方へ提供しております(大規模な集合住宅は例外)。従来の2K専用BS/CS110 度アンテナと同じでサイズで円盤の直径は45センチ。そうでありながら、電送周波数の帯域が広いため、従来のフルハイビジョン(2K放送・約200万画素)からスーパーハイビジョン(4K放送・約800万画素/8K放送・約3,300万画素)まで受信可能です。「大は小を兼ねる」と言えます。2020年のオリンピックに向けて4K8Kの実用放送がますます拡充されるということが総務省より発表され、各メーカーの4K8Kテレビは増産がはじまり、その価格も落ち着いてきました。そのような状況のなか、あさひアンテナにも2K4K8K対応BS/CS110度アンテナの問合せが数多く寄せられております。最新式のアンテナでも、大量仕入れでコストをおさえて仕入れておりますので、低価格を実現できました。