テレビ設置は一人でもできる? 業者に頼む? 機械が苦手、非力な方でもできるテレビの設置や設定、配線の方法・完全ガイド!

2025年11月16日

ご新居の完成やお引越しを機に、またご自宅にあるテレビが古くなったため、最新式のテレビを購入される方は、たいへん多くいらっしゃいます。
まずは新しいテレビのご購入、おめでとうございます。

現在ではテレビも、4Kや8Kをはじめとする高画質化や大画面化、さらにはテレビを見るだけでない多機能化も進んいます。
したがって鮮明な大画面と迫力の音響で、好きな映画やドラマを見ることはもちろん、ゲームやインターネットの動画サイトなども楽しむことができます。

しかし、その一方で「新しいテレビが家に届くけど、設置はうまくできるだろうか」と不安に感じることはないでしょうか。
「機械は苦手だし、大きなテレビを一人で運べるか心配」
「配線を間違えて、テレビが映らなかったらどうしよう」
「業者に頼むと、いくらかかるんだろう?」

そのようなお悩みをお持ちの方のために、この記事ではテレビ設置のすべてを徹底解説します。

まずは設置するテレビの種類にあわせて、ご自分で設置できるか、業者に依頼すべきかを判断するチャートから、自分で設置する場合の手順や注意点、業者に依頼する際の料金相場や業者選びのポイント、自分で設置してテレビが映らないときのチェックポイント、さらにより快適にテレビが視聴できる設置時のコツまで、すべてご紹介します。

本記事の執筆に当たっては、アンテナ工事のプロ集団「あさひアンテナ」に所属し、アンテナはもちろんテレビの設置や設定についても豊富な専門知識をもつアンテナ職人に取材を行い、現場経験に基づく実際的な知識をまとめています。
取材と執筆は技術系の知識を持つライターが担当し、プロによる知識から難しい専門用語などの部分を避け、一般の方にもわかりやすくまとめました。

この記事を一通りお読みいただければ、ご自身の状況や条件に最適なテレビ設置方法が分かり、失敗することなく新しいテレビで最高の視聴環境を手に入れていただけます。

あなたはどっち?テレビ設置を「自分で設置する」か「業者に頼む」かの判断基準

新しく購入されたテレビの設置(セッティング)方法は、大きく分けて「自分で設置する」か「業者に頼む」かの2択になります。
どちらが良いかは、テレビの大きさやご自身(テレビを設置する場所)の状況などによって変わります。

この章では、まずお客様がテレビの設置方法にどちらの方法を選ぶべきか、判断するための基準をご紹介します。
ご自分に合った方針を決めてから、具体的な手順を読み進めていきましょう。

5つの質問でわかる!あなたにおすすめの設置方法診断チャート

まずは、テレビの設置方法を決めるための診断チャートをご用意しました。
以下の簡単な質問に「はい」か「いいえ」で答えるだけで、あなたにぴったりの設置方法がわかります。
さっそく診断してみてください。

  1. 購入したテレビは40インチ以上ですか?
    • はい → 質問2へ
    • いいえ → 質問3へ
  2. 手伝ってくれる家族や友人がいますか?
    • はい → 質問3へ
    • いいえ → 【業者に依頼がおすすめ】
  3. 壁掛けでの設置を希望していますか?
    • はい → 【業者に依頼がおすすめ】
    • いいえ → 質問4へ
  4. 説明書を読んだり、配線を繋いだりする作業に抵抗がありますか?
    • はい → 質問5へ
    • いいえ → 【自分で設置にチャレンジ!】
  5. テレビの設置に時間をかけたくないですか?
    • はい → 【業者に依頼がおすすめ】
    • いいえ → 【自分で設置にチャレンジ!】

テレビの設置方法について、チャートの結果による方法をおすすめする理由は、以下の通りです。

診断結果 おすすめの理由
自分で設置にチャレンジ! 比較的小さめのテレビで、作業に抵抗がなければ、費用を抑えて自分で設置することが可能です。達成感も味わえます。
業者に依頼がおすすめ 大きなテレビや壁掛け設置は、安全性や確実性の面からプロに任せるのが安心です。時間や手間をかけずに、完璧な仕上がりを求める方にもおすすめです。

※上記はそれぞれの設置方法をおすすめできる基本的な理由になります。

以下、双方の設置方法について、より深堀りして解説していきます。

メリット・デメリットを徹底比較!「自分で設置」vs「業者に依頼」

診断チャートと合わせて、それぞれの設置方法のメリット・デメリットを詳しく見てみましょう。
ご自身が何を重視するかで、最適な選択は変わってきます。

比較項目 自分で設置 業者に依頼
費用 ◎ 安い(数千円程度) △ 高い(1万円〜)
時間・手間 △ かかる ◎ かからない
確実性・安全性 △ 自己責任 ◎ 安心・確実
仕上がりの美しさ △ 工夫が必要 ◎ プロの仕上がり

このように、費用を抑えることを最優先するなら「自分で設置」、時間や確実性、仕上がりを重視するなら「業者に依頼」が向いていると言えます。

【自分で設置編】初心者でも安心!一人でできるテレビ設置の5ステップ

ここまでの記事内容から「自分でテレビを設置してみよう!」と決めた皆様へ。
ここからの項目では、機械が苦手な方や、女性など非力な方でも安心して作業できるよう、写真や図をイメージしながら手順をひとつひとつ丁寧に解説します。

テレビの設置作業は、焦らず、ご自身のペースで進めていけば大丈夫です。
手順の流れを理解できれば「これならできそう!」と思えることでしょう。

ステップ1:まずは準備から!必要なものリストと作業スペースの確保

テレビの作業をスムーズに進めるために、まずは必要なもの(工具や機材)を揃え、作業スペースを確保してください。

  • 必要なものリスト
項目 詳細
工具類 プラスドライバー(スタンドの固定に必要)
ケーブル類 アンテナケーブル、HDMIケーブル(レコーダーやゲーム機を接続する場合)
保護具 毛布や段ボール(床やテレビ画面を傷から守る)
その他 軍手(滑り止め)、ハサミやカッター(梱包を開ける)

特にアンテナケーブルは、壁のアンテナコンセント端子の形状に合ったものを選ぶ必要があります。
主要な端子の種類は以下の通りです。事前に確認しておきましょう。

端子の種類 特徴 ケーブルの選び方
F型端子 もっとも一般的なネジ式の端子。 F型プラグのケーブルを使用。壁側が狭い場合はL字プラグが便利。
プッシュ端子 F型端子とほぼ同じ形状だが、ネジ切りがなく押し込み式。 F型プラグでも使用可能だが、プッシュプラグ型のケーブルが最適。
直付端子 古い住宅に多く、芯線を直接差し込むタイプ。 F型端子へ変換するための変換プラグが必要。

※直付端子のような旧式の端子は、現在の地デジ放送、4K8K放送には十分に対応できない場合もあるので、できれば事前に最新型の端子へと交換をおすすめします。

ステップ2〜4:開封から配線、初期設定までの流れを徹底解説

準備が整ったら、いよいよ設置作業に入ります。
大まかな流れは以下の通りです。

  1. テレビのスタンドを組み立てる
    • 床に毛布などを敷き、画面を下にしてテレビを置きます。
    • 説明書に従ってスタンドを取り付け、プラスドライバーでネジをしっかり締めます。
  2. ケーブルを接続する
    • まず、壁のアンテナ端子とテレビの「地上デジタル入力」端子をアンテナケーブルで繋ぎます。
    • BS/CSアンテナが設置されている住宅で衛星放送(BS/CS放送)も視聴する場合は、壁のBS/CSアンテナ端子、もしくは一ヵ所の端子からのケーブルを途中で分波器に接続し、地デジとBS/CS、それぞれのケーブルを対応するチューナー入力端子に接続します。
    • 次に、レコーダーやゲーム機などを設置する場合は、HDMIケーブルで接続します。
    • インターネットと有線で接続する場合は、テレビとルータなどのLAN端子を、LANケーブルで接続します。
    • レコーダーにテレビ電波を届ける場合には、テレビの地デジ・BS/CS出力端子から、レコーダーの各入力端子まで、アンテナケーブルを接続します。(接続の方法は逆でもかまいません)
  3. 電源を入れてチャンネル設定を行う
    • すべてのケーブルを接続したら、テレビの電源ケーブルをコンセントに差し込みます。
    • テレビの電源を入れ、テレビ画面の案内(初期設定画面)に従って地域設定やチャンネルスキャンなどの初期設定を進めます。

以下、テレビ本体にある主な端子の種類と、接続する機器や目的を一覧で解説します。

端子の種類 接続する機器 役割
アンテナ入力 アンテナケーブル 地上デジタル放送やBS/CS放送の電波を受信する端子。
HDMI入力 レコーダー、ゲーム機、PCなど 映像と音声を高品質なデジタル信号で伝送する端子。
LAN端子 LANケーブル テレビをインターネットに接続し、動画配信サービスなどを利用可能にする端子。
USB端子 外付けHDD 録画用HDDの接続や、写真・動画再生などに使用される端子。

※テレビのモデルによっては一部の端子がない、またその他の端子が用意されていることもあります。上記はあくまで初期の設置に必要な端子です。

【重要】女性一人でも安全に!テレビの開梱と移動のコツ

女性や体力に自信がない方などでは「テレビは重くて一人で運べるか不安」という方もいらっしゃるでしょう。しかし、どうかご安心ください。
力の弱い方でも、以下のように少しのコツを踏まえることで、大きなテレビでも安全に作業できるのです。

  • 箱から出すときは「寝かせる」
    • 箱を横に倒し、底面から引き出すようにすると、重さを感じにくく安全に取り出せます。
    • 決して上から無理に引き抜こうとしないでください。
  • 移動させるときは「滑らせる」
    • テレビの下に毛布や段ボールを敷いたまま、設置場所まで滑らせて移動させましょう。
    • 持ち上げて運ぶよりもはるかに楽で、落下の危険もありません。
  • 焦りは禁物!
    • 時間に余裕を持ち、ひとつひとつの作業を慎重に行うことがもっとも重要です。

【業者に依頼編】もう迷わない!料金相場と信頼できる業者の見つけ方

上記のご自分でのテレビ設置方法を確認された上で、難しさや体力の問題から「やっぱりプロに任せるのが安心」と判断される方もおいででしょう。
しかし業者へとご依頼になる場合、一般のお客様にとって、もっとも気にかかるのは必要な料金と「どこに頼めば良いのか」という点ではないでしょうか。

この章では、料金の相場から信頼できる業者の選び方まで、詳しく解説します。
これを読めば、安心して大切なテレビを任せられる業者が見つかります。

テレビ設置サービスの料金相場は?作業内容別の費用まとめ

テレビの新規購入やお引っ越しなどに伴うテレビの設置(セッティング)作業は、新しく購入したテレビであればほとんどの場合、配送も含めて購入店(家電量販店、町の電気店)などが行ってくれます。
搬入、セッティングの料金に関しては店舗やテレビのサイズ、お住まいのエリアや作業内容(二階以上などへの搬入があるか)によっても変動し、比較的、小型のテレビでは無料のケースもあります。

セッティング料金に含まれる作業内容も、店舗によって違いはありますが「箱から出して室内の指定の場所へ設置」「既設のアンテナケーブルとの配線接続」「チャンネル設定」「簡単な使用方法の説明」と、作業後すぐテレビを見られるよう最低限、必要な作業は行ってくれます。

またお引越しの場合は、引っ越し業者もほとんどの場合、テレビの搬入に伴い、セッティングを行ってくれます。
この場合はお求めの位置へのテレビ設置と、アンテナケーブルへの接続、そしてチャンネル設定や映りの確認などが作業に含まれます。

さらに、新築のお住まいなどでまずテレビアンテナの設置工事が必要な場合には、アンテナ工事の専門業者に工事をご依頼になると、アンテナ設置工事の最後に、テレビ画面のチャンネル設定や映りの確認を行ってくれることもあります。
そしてお住まいでテレビがセッティング前の場合は、アンテナからの配線をはじめとするケーブル接続などのセッティングにも対応してくれるケースがあります。詳しくは各アンテナ工事業者にご確認ください。

いずれにせよ、テレビ設置(セッティング)には料金が発生するケースが多く、その料金は依頼する作業内容によって大きく異なります。
以下の一覧で、テレビのセッティングやそれに伴う作業の一般的な料金相場をご紹介します。おおよその費用を把握して、ご予算の参考にしてください。

作業内容 料金相場の目安 主な作業
テレビ基本設置・設定 5,000円 〜 15,000円 開梱、スタンド組立、配線接続、初期設定
テレビの壁掛け工事 20,000円 〜 70,000円 壁の強度確認、金具取付、テレビ設置、配線処理
アンテナ工事 25,000円 〜 60,000円 アンテナ本体設置、配線、電波調整

※上記は各業者の一般的な費用相場になります。

<追加料金が発生する主なケース>

  • 壁の補強工事が必要な場合(壁掛け)。
  • 住宅内やマンションなどで二回以上の上層階に搬入する場合。
  • 大型テレビをクレーンなどで窓から搬入する必要がある場合。
  • 搬入などの作業に人員の追加が必要な場合。
  • 配線を壁の中に隠す「隠蔽配線」を希望する場合。
  • 高所作業車が必要な場合(アンテナ工事)。
  • 古いテレビのリサイクル回収を依頼する場合。

悪徳業者に注意!優良業者を見分ける5つのチェックポイント

特に新築住宅へのお引越しであれば、テレビを見るためにアンテナを新規設置する必要があります。また中古など既存住宅へのお引っ越しでも、引っ越しに際してテレビアンテナ交換、増設を行うケースもあるでしょう。
そしてアンテナ設置を専門業者に依頼し、住宅内に設置前のテレビがある場合は、業者によって受信状態を確認するため、テレビの設置とケーブル接続、チャンネル設定などのセッティングを行ってくれることもあります。

ただアンテナ工事業者の中には、残念ながら、消費者の知識不足に付け込み、不要な工事や機材などを使用し、高額な追加料金を請求する悪質な業者も一部に存在します。
新しいお住まいでのアンテナ設置、テレビのセッティングなど、テレビの視聴環境を整える上で後悔なさらないためにも、業者選びに当たっては、以下の5つのポイントを必ずチェックしてください。

  1. 詳細な見積もりを無料で提示してくれるか
    • 作業内容ごとの料金が明記された、分かりやすい見積書を出してくれる業者は信頼できます。
    • 見積もりや現地調査を完全無料(出張料・キャンセル料などすべて含む)で行ってくれて、相見積もりにも対応する業者であれば信頼できます。
    • 「工事一式」など、内訳が不明瞭な場合は注意が必要です。
    • 見積もり後に追加料金が加算される可能性はあるか、また追加されるケースについても、見積もりの際にしっかり確認してください。
  2. 豊富な実績と良い口コミがあるか
    • 公式サイトの施工事例や、第三者の口コミサイトを確認しましょう。
    • 年間数千件の実績がある業者は、経験豊富で技術力が高いと判断できます。
  3. 長期の工事保証が付いているか
    • 「10年保証」など、業界最長クラスの保証を提供している業者は、自社の技術に自信がある証拠です。
    • 施工後の万が一のトラブルにも、誠実に対応してくれます。
  4. 質問や相談に丁寧に答えてくれるか
    • 電話やメールでの問い合わせに、専門用語を使わずに分かりやすく説明してくれる業者は安心です。
    • 顧客の不安に寄り添う姿勢があるかどうかも大切なポイントです。
  5. 完全自社施工であるか
    • 下請け業者を使わず、自社の経験豊富なスタッフが責任を持って施工する業者は、施工品質が安定しています。

例えば、テレビアンテナ工事専門業者の「あさひアンテナ」は、年間6,000件以上の豊富な実績と、業界最長の10年保証を提供しており、優良業者の良い例と言えるでしょう。

テレビを設置しても映らない!業者を呼ぶ前にチェックすべきポイントとは?

自分でテレビの設置作業を終えたのに、いざテレビを映してみると「テレビ画面がきちんと映らない!」というトラブルは、実は珍しくはありません。
例えば、すでにアンテナが設置されている中古物件に引っ越された場合や、前のお住まいで使っていたテレビを持ってきて設置した場合など、アンテナやテレビの故障ではないかとご不安になることもあるでしょう。

しかしそのような場合、すぐに故障だと決めつけて、アンテナやテレビの業者を呼ぶ前に、ご自身でも確認できることがいくつかあります。

テレビの映りが悪い、また正常に映らないというトラブルが発生した場合、その多くは、テレビまわりのセッティングなどの簡単な見落とし、不具合が原因です。
まずはあわてずに、以下のポイントをひとつずつチェックしてみてください。

ポイント1:テレビ画面の状態やエラーコードを確認する

まず、きれいに映らないテレビ画面が、実際にどのような状態であるかを確認してください。その状態によって、以下のように原因を推測できます。

画面の状態 考えられる原因
画面が真っ暗 電源ケーブルの抜け、テレビ本体の不具合
「E202」などのエラーコード アンテナからの電波が受信できていない
B-CASカードのエラー表示
(例:「カードを挿入してください」)
B-CASカードが正しく挿入されていない、または接触不良
ブロックノイズ・映像の乱れ アンテナ電波レベルが低い、配線不良、機器の劣化

※上記は状態に応じて想定される主な原因になります。

テレビ画面にエラーコードが表示されている場合は、その番号をメモしておくと、後で説明書を確認したり、業者に問い合わせたりする際にも、調べや説明がスムーズに進みます。

ポイント2:ケーブルの接続状態を確認する。

テレビが映らない原因でもっとも多い例が、ケーブルのごく単純な接続ミスです。
まずは以下の点を確認してみてください。

  • アンテナケーブルの確認
    • 壁のアンテナ端子と、テレビの「地上デジタル入力」「BS/CS入力」チューナー端子にしっかり接続されていますか?
    • ネジ式のプラグは、緩みなく締まっていますか?
    • 部屋の広さに比べて極端に長いケーブルを使うと、テレビ電波の減衰(弱まり)が生じてテレビ画面が乱れる原因になります。
    • ケーブルを急角度に折り曲げる、他の家具の下敷きになっているなどの状態も、電波を正常に送信できない、断線などの原因になります。
  • 電源ケーブルの確認
    • テレビ本体とコンセントの両方に、電源ケーブルが奥までしっかり差し込まれていますか?
    • 延長コードやテーブルタップを使っている場合、そちらの電源はONになっていますか?

ポイント3:B-CASカードの状態をチェックする

B-CASカード(またはminiB-CASカード)は、現在の地デジ放送、BS、CSの衛星放送であるデジタル放送を視聴するために不可欠なカードです。
新しいテレビであれば、設置の際に同梱されるカードを開封して、本体の専用スロットに挿入する必要があります。またカードが挿入された既存のテレビでも、カードの接触不良などが生じる場合があります。

このB-CASカードの問題の場合、主にテレビ画面に「E100」「E101」「E102」のエラーコードが表示されます。B-CASカードに関しては、以下の点をご確認ください。

  • 挿入向きは正しいか
    • カードの裏表や挿入方向が間違っていませんか?テレビ本体の挿入口付近にある図を確認しましょう。
  • ICチップは汚れていないか
    • 一度カードを抜き、金色のICチップ部分を乾いた柔らかい布で優しく拭いてから、再度挿入してみてください。

最近の4K8Kテレビなどでは、B-CASカードではなく本体に同様の役割を持つICチップが内蔵された「ACASチップ」方式が主流になっています。
この場合は、カードの抜き差しは不要です。もし不具合が生じた場合は、以下の「テレビの再起動」を試してください。

ポイント4:テレビの再起動を行う

現在のテレビは多機能化が進み、内部にコンピューターを内蔵する精密な電子機器となっています。そのため、基盤などの一時的な不具合でフリーズや不具合による動作不良が発生することがあります。
そんな時は、テレビ本体の「再起動」が有効です。
メーカー、モデルを問わず大半のテレビ機器で共通するリセットの手順は、以下の通りです。

  1. テレビ本体の電源を主電源から切る。
  2. 電源ケーブルをコンセントから抜く。
  3. 1〜2分ほど待つ。
  4. 再度電源ケーブルをコンセントに差し込み、主電源を入れる。

この手順でテレビ本体の通電を断つことにより、でシステムがリフレッシュされ、問題が解決することがあります。
他にもテレビのモデルによっては、独自の初期化、リセットの手順を持つ場合もあります。ただ方法によっては初期化により、設定内容や録画などもリセットされてしまうことがあるためご注意ください。

ポイント5:ブースターの電源を確認する

お住まいで受信できる電波の環境(弱電界地域など)によっては、アンテナが受信した電波を増幅する「ブースター」という機器が設置されている場合があります。
このブースターは電気的に電波を増幅する電子機器であるため、電源が入っていないと作動せず、テレビに十分な電波が届かなくなります。

ブースターはアンテナの近くに設置される本体である増幅部と電源部が別個になっており、電源部は屋根裏や浴室の天井裏、またはテレビ近くのコンセントに設置されていることが多くなります。
電源部はACアダプターのような形をしており、きちんとコンセントに接続されているか、電源部の電源ランプが点灯しているかを確認してみてください。

ポイント6:天候を確認する

大雨や大雪、台風などの悪天候の日は、空間を伝わる電波が減衰し、アンテナで受信する電波が弱くなることがあります。
地デジ電波は、一年を通した特定の季節や悪天候の際に、電波レベルが低下します。
衛星放送では、静止衛星から送られる直進的な電波は、一定以上の激しい雨や雪に吸収され、乱反射しやすく、一時的にBS放送、CS放送の映りが悪くなることがあります。これを降雨減衰、降雪減衰といいます。

これらの場合は、天候が回復すれば自然に映るようになることがほとんどです。
あわてずに天気が良くなるのを待ってください。
ただ地デジアンテナは基本的に天候などにも影響されないよう、余裕のある受信レベルを確保する設置が基本となります。このような問題が起こる場合は、地デジアンテナの角度や設置位置の調整、高性能モデルへの交換が必要となります。

ポイント7:集合住宅の場合は管理会社などに相談

アパートやマンションなどの集合住宅にお住まいで、上記のすべてを確認しても映らない場合、建物全体の共用アンテナや設備に問題が発生している可能性があります。

集合住宅でB-CASカードやケーブル接続などのチェックを行っても問題が解決しない場合、ご自身で業者を手配するのではなく、まずは物件の大家さんや管理会社に連絡して状況を説明し、対応を相談(要請)するのが基本的なルールです。
勝手に業者を呼んでしまうと、規約違反などのトラブルになる可能性があり、個人で費用を負担しなければならない場合もあるのでご注意ください。

ポイント8:その他、アンテナトラブルなどの要因

ここまでのチェックポイントを試しても改善しない場合は、以下のようなアンテナや電波の受信に関する専門的な問題が考えられます。

原因 詳細 対処法
アンテナの老朽化・故障 設置から10年以上経過したアンテナは経年劣化により性能が低下する場合がある。 専門業者による点検・交換が必要。
アンテナの向きのズレ 台風・強風・老朽化によりアンテナの向きがズレると電波が正しく受信できない。 専門業者による方向調整が必要。
周辺環境の変化 近隣に高い建物が建つなどで電波が遮られる場合がある。 アンテナの移設や高性能アンテナへの交換を検討。
ケーブルや分配器の劣化 屋外の配線や分配器が劣化している可能性がある。 専門業者による点検・交換が必要。
放送局の放送休止 放送局のメンテナンスやトラブルにより一時的に放送が休止されることがある。 インターネット等で放送局の情報を確認し、再開まで待つ。

※上記は専門的な問題でテレビが映らなくなる主なケースになります。

これらの問題は、放送局の放送休止の場合を除いて、ご自身での原因の特定や対処が難しく、作業に危険が伴うこともあります。
ご無理はなさらず、信頼できるアンテナ専門業者へと原因の確認やテレビアンテナ修理のご相談になることをおすすめします。

ワンランク上の仕上がりに!快適な視聴環境を作る2つのコツをご紹介

無事にテレビの設置が完了して、問題なく映るようになったら、あともう一工夫してみませんか?
ただそのまま設置するだけでなく、少しのポイントを押さえることで、テレビの視聴環境は格段に快適となります。

この項目では、テレビ設置の仕上げとして、ぜひ取り入れてほしいプロの技、設置のコツを2つご紹介します。

疲れないテレビの高さと距離は?最適な視聴ポジションを見つけよう

長時間テレビを見ても疲れにくい、理想的なポジションがあります。
ポイントは「画面の高さ」と「視聴距離」です。

  • 最適な高さ
    • ソファなどに座ったときの目線の高さが、画面の中心か、やや下に来るのがベストです。
    • 見上げるような位置だと首や肩が疲れやすくなります。
  • 最適な視聴距離
    • フルHDテレビの場合、「画面の高さ × 約3倍」
    • 4Kテレビの場合、「画面の高さ × 約1.5倍」
    • が目安とされています。
画面サイズ 4Kテレビの最適な視聴距離
43インチ 約0.8 m
50インチ 約0.9 m
55インチ 約1.0 m
65インチ 約1.2 m

※上記は一般的な目安です。

この基準を参考に、テレビ台の高さやソファの位置を調整してみてください。

ごちゃごちゃ配線を卒業!便利グッズを使った簡単スッキリ整理術

テレビの裏側は、アンテナ線や電源コード、HDMIケーブルなどのケーブルが行きかい、どうしてもごちゃごちゃしがちです。
見た目が悪いだけでなく、ホコリが溜まって火災の原因になることもあります。

100円ショップなどで手軽に購入できる以下のような便利グッズを使って、配線をスッキリさせましょう。

便利グッズ 使い方
ケーブルボックス 電源タップごと複数のケーブルを箱の中に隠して収納。見た目が一番スッキリします。
スパイラルチューブ 複数のケーブルを一本にまとめられるチューブ。テレビ→レコーダーなど同方向に伸びる配線の整理に最適。
ケーブルクリップ ケーブルを壁やテレビ台の裏側に固定。床に垂れ下がるケーブルを防ぎ、安全性もUP。

※上記はケーブル用グッズの一例です。

これらのグッズを活用するだけで、テレビ周りのケーブルなどが驚くほど整理され、お部屋全体の印象もアップします。

テレビ設置のよくある質問Q&A

最後に、テレビ設置に関する細かい疑問をQ&A形式で解消します。

Q1. テレビの設置作業には、どれくらいの時間がかかりますか?

A1. ご自身でテレビを設置する場合、開梱から初期設定完了まで、30分から1時間程度を見ておくと良いでしょう。業者に依頼する場合は、30分程度で完了することがほとんどです。

Q2. 壁にアンテナコンセント端子がない部屋でテレビを見る方法はありますか?

A2. 室内にアンテナコンセントがないお部屋でテレビ放送を視聴する方法には、以下の5つのパターンが考えられます。

  1. 他の部屋からアンテナケーブルを延長する: 長いケーブルを使って、隣の部屋などから配線します。
  2. 室内アンテナを設置する: 窓際などに置くだけの簡単なアンテナですが、電波の弱い地域では映らない場合があります。
  3. テレビのリンク機能などを利用する:同メーカーのテレビであれば、一台のテレビで受信している放送を、別の部屋にあるテレビで視聴できる場合もあります。またワイヤレスチューナーという機器を使用することで、テレビの映像信号を離れた部屋のテレビやスマホ、タブレットなどに送ることもできます。
  4. フルセグ・ワンセグ機器を利用する:フルセグ・ワンセグ対応の機器(ポータブル型のゲーム機やテレビなど)でもテレビ放送を視聴できます。
  5. 光回線やケーブルテレビを利用する: インターネット回線などを通じてテレビを視聴します。アンテナは不要ですが、別途契約と月額料金が必要です。

Q3. 古いテレビはどうやって処分すればいいですか?

A3. テレビは「家電リサイクル法(特定家庭用機器再商品化法)」の対象品目であるため、通常の粗大ゴミとして捨てることはできません。以下のいずれかの方法で適切に処分する必要があります。

  • 新しいテレビを購入した店舗に引き取りを依頼する。
  • お住まいの自治体が指定する引取場所に自分で持ち込む。
  • 指定の業者に回収を依頼する。

いずれの場合も「リサイクル料金」と「収集運搬料金」がかかります。
実際には新しいテレビを購入した家電量販店などで、新しいテレビの搬入に合わせ、古いテレビの引き取り処分を依頼することがもっとも手軽と言えます。

まとめ:自分に合った方法で、快適なテレビライフを始めよう!

テレビの設置は、一般の方にとっては、一見すると難しそうに感じるかもしれません。
しかし、作業の手順やポイントさえ押さえれば、決して特別なスキルが必要な作業ではありません。

この記事のポイントを、最後にもう一度おさらいしましょう。

  • テレビの設置は、まず「自分でやる」か「業者に頼む」か、自分の状況に合わせて決める
  • 自分でやる場合:
    • しっかり準備をして、安全第一で作業する。
    • 女性一人でも、コツさえ掴めば安全に運べる。
  • 業者に頼む場合:
    • 料金相場を把握し、信頼できる業者を慎重に選ぶ。
  • 万が一テレビが映らない場合:
    • 慌てず、自分でできるチェックポイントを確認する。

この記事を参考に、あなたにとって最適な方法を選び、ぜひご自身の力で新しいテレビの視聴環境を整えてみてください。
無事に設置を終え、美しい映像とクリアな音声が流れたときの達成感は格別といえます。

もしテレビの設置以前に、アンテナ工事が必要な場合は、本記事にもご協力いただいた「あさひアンテナ」のフリーダイヤル、メールフォーム、LINEアカウントまでお問い合わせになることをオススメいたします。
同社では現地での電波調査や見積もりは完全無料で実施し、お住まいに最適のアンテナ工事を業界最安に挑むお見積もり価格でご提案します。
他業者との相見積もり即日工事にもご対応し、経験豊富な自社スタッフによる完全自社施工で高品質な工事をお約束します。さらに工事後には業界最長クラスとなる10年の長期保証もご用意しています。
もしアンテナの設置に際して、テレビのセッティングが済んでいない場合は、あさひアンテナの優秀なスタッフが適切なアドバイスもしてくれることでしょう。

本記事の内容を参考に、適切なテレビのセッティングで、快適なテレビライフをスタートしていただければ、筆者としても幸いです。

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アンテナ本体 型番
  • デザインアンテナ

    デザインアンテナUAH201
    型番:UAH201(最新モデル)
    (同軸ケーブル:白か黒の2色のうち、おすすめは外壁になじむ色)

    工事費込み 25,000円(27,500円税込)

    カラーバリエーションはオフホワイトライトブラウンスーパーブラックブラックブラウンの4色から現場で選択することが可能です。同じUHF20素子相当のデザインアンテナを比較した場合、業界トップクラスの受信性能、高利得を誇る大手DXアンテナ社製。本体の厚みはわずか119mm、サイズは高さ590mm×幅220mmで業界最小クラス。コンパクトサイズのため狭い屋根裏や天井裏などへの取り付けも最適。壁面に取り付けの場合は、極細のビスを6箇所打ち込んで金具を取り付け、金具にガチャンと本体をはめ込みボルトを締めるだけの簡単施工が可能なため建物へのダメージを極力軽減できます。ブースターが必要な場合はUAH201の背面にスッキリ取り付けられる構造になっており、表にブースターが露出しないので外観もキレイに保てます(弊社では電波状況が悪くない限り、なるべくブースターも屋内の、分配器の近くに隠してしております)。修理の場合、ブースター内蔵タイプのデザインアンテナとは異なり、ブースターだけの交換をできるメリットがあります。太陽光発電システムや片流れ屋根で屋根上に屋根馬を立てられず昔ながらの八木アンテナを設置できない住宅にも最適。耐風速(破戒風速)50m/sですが、屋内や外壁など、強風の影響を受けにくい取り付け位置と形状をしているため、災害にも強いアンテナとなっております。当店人気ナンバー1の地デジアンテナでございます。

  • 八木式アンテナ

    八木式アンテナUA20
    型番:UA20(最新モデル)
    工事費込み 22,000円(24,200円税込)

    その昔、八木秀次博士が発明した形状(魚の骨のような形状)からマイナーチェンジを繰り返し洗練されたフォルムとなり、中・弱電界エリアにも対応可能な安心のDXアンテナ社製。UHF20素子アンテナの性能で、吹きさらしで障害物の少ない屋根上に設置することが多いため利得が高くなっております。万が一、壁面や屋内でデザインアンテナを取り付けられない物件 にも最適。従来の鉄製の太いワイヤーとは異なり、ステンレス製の丈夫で錆びにくいワイヤー(支線)を採用。アンテナマストから屋根の四隅に向けて4本の支線を張り巡らせ、さらに張り巡らせた支線の途中からも屋根馬に向けて4本の支線をバランスよく張り、合計8本の支線で頑丈に設置しております。サイズは51.8cm×34cm×101.4cmとなっており、VHF(アナログアンテナ)と比較して、大幅なサイズダウンと軽量化がなされています。しかも耐風速(破壊風速)50m/s。地デジ放送が始まる前の時代より、屋根上に設置するアンテナは災害に強くなっていると言えるでしょう。当店で人気ナンバー2の地デジアンテナでございます。

  • 2K4K8K対応 BS/CS110度アンテナ

    2K4K8K対応BS/CS110度アンテナ
    型番:BC45AS(最新モデル)
    工事費込み 18,000円(19,800円税込)

    2018年12月1日以降、実用放送開始予定の4K8K衛星放送(NHKのみ4K&8Kを同時配信)に備えてオールマイティーなDXアンテナ社製のBC453をBS放送、CS放送をご覧になりたいすべての方へ提供しております(大規模な集合住宅は例外)。従来の2K専用BS/CS110 度アンテナと同じでサイズで円盤の直径は45センチ。そうでありながら、電送周波数の帯域が広いため、従来のフルハイビジョン(2K放送・約200万画素)からスーパーハイビジョン(4K放送・約800万画素/8K放送・約3,300万画素)まで受信可能です。「大は小を兼ねる」と言えます。2020年のオリンピックに向けて4K8Kの実用放送がますます拡充されるということが総務省より発表され、各メーカーの4K8Kテレビは増産がはじまり、その価格も落ち着いてきました。そのような状況のなか、あさひアンテナにも2K4K8K対応BS/CS110度アンテナの問合せが数多く寄せられております。最新式のアンテナでも、大量仕入れでコストをおさえて仕入れておりますので、低価格を実現できました。