BS放送の4K8Kチャンネルが見られない?BS/CSアンテナ・周辺機器交換の必要性から費用、代替案までプロが徹底解説!
最近では4K、8Kテレビも普及しており、買い替えを機に最新の4Kテレビを選ばれた方も多いのではないでしょうか。
しかし、いざ4Kテレビをセッティングしてみたら、楽しみにしていたBSの4K放送が映らない、またはテレビの映りが悪い状態で、思ったほど高画質に見えない。そんなお悩みはありませんか?
「電波障害か、BS/CSアンテナや配線ケーブルに問題があるのかな?」「アンテナなどの交換にはいくらかかるんだろう?」と、次々に疑問点やご不安も浮かんでくるでしょう。
しかし、ご安心ください。
この記事では、アンテナ工事の専門家からの情報に基づいて、4K8K放送に対するお客様のお悩みを解決するために、必要な情報をすべて網羅しました。
本記事の執筆に当たっては、アンテナ工事の専門業者「あさひアンテナ」の工事担当スタッフに取材を行い、プロの専門知識と現場経験に基づく確かな情報を元に、記事内容をまとめています。
記事執筆は技術系の知識を持つプロのライターが担当し、できるだけ専門用語などを避け、一般の方にもわかりやすい形でまとめています。
この記事を最後までお読みいただければ、主に以下の点が明確になります。
- 自宅のBSアンテナで4K放送が見られるか、自分で判断する方法。
- アンテナ交換が必要な場合と不要な場合の違い。
- アンテナ交換や周辺機器にかかる費用のリアルな相場。
- 工事費用を賢く抑えるための具体的なコツ。
- アンテナを設置しない「光回線」や「ケーブルテレビ」という選択肢。
本記事をお読みいただくうえで、専門的な知識は一切不要です。
各項目において、一般の方にもわかりやすいよう、ひとつひとつ丁寧に解説しますので、皆様の条件に最適な方法が、必ず見つかります。
この記事をガイドに、手間とコストを最小限に抑えて最適な4K視聴環境を整え、臨場感あふれる高画質な4K放送を心ゆくまでお楽しみください。
衛星放送を受信する仕組みとは?
2025年(令和7年)現在の4K放送である、衛星放送(BS/CS)の4K8K放送の話に入る前に、まずは衛星放送がどのようにして私たちのテレビに届くのか、基本的な仕組みを知っておいてください。
この仕組みを理解すると、なぜ4K放送の受信や試聴に、従来の2K衛星放送と異なる機材や準備が必要なのか、さらにはなぜ衛星放送でBS/CSアンテナの向きや周辺機器が重要となるのかが、よくわかります。
衛星放送は、地上から約36,000km上空にある静止衛星から送られてくる、12GHz前後と高周波数帯の電波(12GHz帯)を、パラボラアンテナ(BS/CSアンテナ)で受信する仕組みです。
静止衛星とは、赤道軌道上を地球の自転と同じ速さで周回しているため、地上から見れば空の同じ位置に静止して見える人工衛星のことです。
この静止衛星から、光のように直進性が高い12GHz帯の電波を、日本全域に照射するようにして送信しています。
12GHz帯は直進性が高く遠くまで届くため、衛星放送に適している半面、わずかな障害物にも遮られやすいという弱点もあります。
日本のBS放送や110度CS放送では、東経110度に位置するBSの放送衛星、110度CSの通信衛星を利用しています。
そのため、BS/CSアンテナを設置する際は、円盤状の部分であるディッシュ(放物面反射器)を仰角(上下)、方位角(左右)とも、静止衛星の方角へと正確に向ける必要があります。
これは、ディッシュ内部の放物面で12GHz帯を受け止めて反射させ、正面に固定された一次放射に焦点を合わせる形で受信するという仕組みによるものです。
そのため、ディッシュの角度がほんの少しずれるだけでも、焦点が一次放射器から外れるため、電波をうまく受信できなくなってしまうのです。
また12GHz帯は周波数帯が高すぎるため、そのままではアンテナケーブルで送信することができません。そこで一次放射器と一体化するコンバーター(変換器)で、12GHz帯からMHz帯へと変換したのちに、ケーブルへと送信しています。
この周波数帯の変換は、テレビ側で4K放送を受信するためにも重要なポイントとなるため、覚えておいてください。またBS/CSアンテナでは、コンバーターを作動させるために、テレビの「BS電源設定」やブースター電源部から、ケーブルを通じてアンテナ側に電源を供給する必要もあります。
以下、BS/CSアンテナで衛星放送を受信するため、注意すべき主なポイントの一覧です。
※上記はBS/CSアンテナを設置する際の主な注意点になります。
まずは結論:今のBSアンテナで4K放送は見られる?
それでは、本題に入りましょう。
お客様が、いまご自宅に取り付けて使用しておられるBS/CSアンテナで、BSの4K放送が視聴できるかどうか、結論からお伝えします。
答えは、「ほとんどのBS4Kチャンネルは視聴可能ですが、すべての4K8Kチャンネルを楽しむにはアンテナ交換が必要な場合が多い」です。
なぜこのような答えになるのか、その理由は4K放送で使われる電波の種類にあります。
2018年(平成30年)に衛星放送の新4K8K衛星放送がスタートする以前、2Kの衛星放送では、静止衛星から送られる12GHz帯に、右回りの螺旋を描いて送られる「右旋円偏波(うせんえんへんぱ)」という電波が使われており、BS放送や、CS放送の各チャンネルに周波数帯(チャンネル)が割り当てられていました。
そして、新4K8K衛星放送でBS放送、CS放送に新しく、多数の4K8Kチャンネルが追加される際に、従来の右旋円偏波では割り当てられる残りの周波数帯が不足したのです。
そこで、まず4Kチャンネルでも基幹的なチャンネルとなる、BS放送のNHK、各広域民放の4Kチャンネルを右旋の残り周波数帯に割り当てました。
そしてそれ以外の4K8Kチャンネルには、静止衛星から送られる12GHz帯として、左回りの螺旋を描いて送信される「左旋円偏波(させんえんへんぱ)」を導入し、その周波数帯を割り当てたのです。
つまり、現在の衛星放送で使われる電波は、従来の2K放送と一部の4Kチャンネルを送信する「右旋放送」と、それ以外の多くの4K8Kチャンネルを送信する「左旋放送」の二種類ということになります。
そして左旋放送を含むすべての4K8Kチャンネルを受信するためには、お住まいにあるBS/CSアンテナや配線部の機材なども、右旋と左旋、双方の電波に対応していることが必要です。
より具体的に解説すると、2018年以前に設置されたBS/CSアンテナは右旋にしか対応できない「2K(右旋)対応モデル」である場合がほとんどで、左旋放送の4K8Kチャンネルは受信できません。
一方、2018年以降に設置されたBS/CSアンテナの場合は、右旋と左旋の双方を受信できる「2K4K8K(右旋左旋)対応モデル」である可能性が高く、右旋左旋すべての4K8Kチャンネルを受信できる可能性が高くなります。
特に近年のBS/CSアンテナはすべて2K4K8K対応モデルであり、2K対応モデルは既に生産終了しているため、近い時期にBS/CSアンテナを設置、交換したお住まいほど、右旋放送にも対応している可能性が高くなります。
したがって、現在お住まいに設置されているBS/CSアンテナが「2K(右旋)対応モデル」の場合、左旋含むすべての4K8Kチャンネルを視聴するためには、アンテナを2K4K8K(右旋左旋)対応モデルに交換する必要があります。
さらにもうひとつ、左旋放送の4K8Kチャンネルを視聴する場合に重要となるのが、BS/CSアンテナからテレビまでを接続し、テレビ電波を送るケーブル配線部です。
上記でもご説明した通り、BS/CSアンテナでは、静止衛星からの12GHz帯を受信した後、コンバーターでMHz帯に変換した後、ケーブルへと送信しています。
この際、右旋の電波は1032MHzから2072MHzに変換されますが、左旋の電波はより周波数帯の高い2224MHzから3224MHzに変換されるのです。
周波数帯の高い電波は、ケーブルで送信される際に電波の減衰や漏洩、混入が生じやすくなるため、よりシールド性能の高い高品質なケーブルを使用する必要があります。
そして衛星放送では右旋放送しか想定していなかった2018年以前のケーブル配線部では、アンテナケーブルの品質や、配線部に設置されるブースター、分配器やアンテナコンセントユニットなどの機材が、左旋の電波に対応していないことが多くなります。
その場合、2K対応モデルのBS/CSアンテナだけではなく、ケーブル配線部のブースターや分配器などの機器、またアンテナケーブルそのものも、左旋の4K8K放送に対応できる機器への交換が必要となります。
2025年現在における、左旋放送、右旋放送それぞれの4K8Kチャンネル、また2K4K8K(右旋左旋)の双方の電波に対応できるBS/CSアンテナや周辺機器の見分け方については、以下の項目で詳しくご説明します。
特に、上記した右旋放送、左旋放送のチャンネルは、2018年に4K8K放送がスタートした当初のものになります。
近年では、右旋放送、左旋放送の再編が進んだことで、右旋・左旋の4K8Kチャンネルの種類も変化して、ご覧になりたい4Kチャンネルによっては、2K右旋のみ対応のBS/CSアンテナや配線部のみで十分なケースもあります。
その点も含めて、以下の項目で詳しくご紹介していきます。
【一部は見られる】従来の2Kアンテナで視聴可能な「右旋」の4Kチャンネル
この項目からは、2025年12月時点の最新情報を元に、2K(右旋)対応の設備で受信できる右旋放送と、2K4K8K(右旋左旋)対応の設備が必要となる左旋放送の4K8Kチャンネルについて詳しく紹介していきます。
2018年の4K8K放送スタート当初、従来の2K対応BS/CSアンテナでも受信できる「右旋」の電波では、主に公共放送や民放キー局系の無料チャンネルが優先的に割り当てられ、放送されることになりました。
もし、これらのBSチャンネルが視聴できれば満足という場合は、急いでアンテナを交換する必要はありません。
ただし、お使いの4Kテレビに4Kチューナーが内蔵されているかどうか、内蔵されていない場合には、別途外付けチューナーが必要になる点はご注意ください。
※上記のチャンネルはすべてBS放送の無料チャンネルであるため、基本的にBS/CSアンテナを設置するだけで視聴できます。
【交換が必要?】4K対応アンテナが必要な「左旋」から「右旋」に変更された4Kチャンネル
一方、BS放送、CS放送とも、4K8K放送がスタートした当初は、映画やスポーツ、趣味の専門チャンネルなど、より多彩な4K放送が、左旋放送を利用して送信されていました。
これらのチャンネルを視聴するためには、従来の2K対応モデルから、右旋と左旋の両方を受信できる、2K4K8K対応モデルのBS/CSアンテナへの交換が必須でした。
また上記の通りアンテナだけでなく、4K8Kの映像信号を伝送するケーブルや周辺機器も左旋の周波数に対応したものへと交換する必要があります。
ただその後、4K8K放送の普及が伸び悩み、2024年から2025年にかけて、民間放送局の多くが4Kチャンネルから撤退しました。
そのため放送終了した4Kチャンネルも多くなり、右旋、左旋の周波数帯に余裕ができたため、かつて左旋放送だったチャンネルが右旋放送に移動するなどの周波数帯再編も行われました。
したがって2025年12月現在、前述した右旋4Kチャンネル以外で、左旋放送から右旋放送に変更された4Kチャンネルは、以下の通りになります。
*上記のチャンネルは、どちらも無料放送の通販番組になります。
また2025年現在、放送終了したBS/CSの4Kチャンネルには、以下のチャンネルが存在しました。
※上記はBS放送および110度CS放送(スカパー!)に存在した4Kチャンネルになります。
左旋で放送されていた4Kチャンネルの多くは、BSおよびCSの有料専門チャンネルでしたが、上記の通り、4K8K設備の普及および契約者数の伸び悩みにより、その多くは4K事業から撤退し、放送を終了しました。
なお「日本映画+時代劇4K」については、一部のケーブルテレビ(CATV)では現在でも放送を継続しています。
総じて、現在では左旋放送の4Kチャンネルが少なくなっており、2K4K8K対応のBS/CSアンテナに交換する必然性は低くなっているのが実情です。
【交換が必須】4K8K対応アンテナが必要な「左旋」の8Kチャンネル
上記でご説明した通り、4K8K衛星放送がスタートした当初は、有料チャンネルに左旋放送の4Kチャンネル数が多く、2K4K8K対応BS/CSアンテナの必要性も高くなっていました。
しかし現在では、多くの左旋4Kチャンネルが撤退しています。
2025年現在、左旋放送の4K8Kチャンネルは、以下のチャンネルのみになっています。
※上記は現在の衛星放送で唯一の8K放送チャンネルになります。
自宅のアンテナは4K対応?今すぐできる簡単な確認方法
上記の通り、2025年12月の現状では、4K8K対応のBS/CSアンテナや設備でのみ受信できるのは「NHK BS8K」の1チャンネルのみになります。
そして、ご自宅のBS/CSアンテナの種類が右旋・左旋すべての4K8K放送に対応しているかを確認するためには、専門業者を呼ばなくても簡単に見分ける方法があります。
ただ高所での作業は危険ですので、お住まいのBS/CSアンテナが高所でも視認しやすい位置や、ベランダなど安全に確認できる場所に設置されている場合に試してみてください。
確認方法① アンテナ本体の「SHマーク」を探す
もっとも簡単で確実な方法は、アンテナ本体に「SHマーク」が付いているかを確認することです。
SHマークとは「スーパーハイビジョン受信マーク」の略で、JEITA(電子情報技術産業協会)の性能基準をクリアしたBS/CSアンテナや受信システム機器に付与されるマークであり、新4K8K衛星放送の受信に適した機器であることを示す認証マークです。
上部に「HS」、下部に「JEITA」の文字が入った緑色のHSマークがあれば、そのアンテナは右旋・左旋の両方に対応しています。
本体にHSマークが表示されていない場合も、本体付属のマニュアルや公式サイトの商品ページにはこのマークが表示されています。
他にも4K8K対応モデルには「2K4K8K」などの文字のロゴがついています。
※上記はアンテナ本体における4K8K対応の確認方法です。
確認方法② 製品仕様で対応周波数「~3224MHz」をチェック
アンテナにSHマークが見当たらない場合や、アンテナ本体の確認が難しい場合は、製品の仕様を確認してください。
アンテナの取扱説明書や、本体に貼られている型番シールからメーカーと型番を調べ、メーカーの公式サイトで仕様を確認します。
仕様を確認すればSHマークや4K8K対応を確認できることがほとんどですが、他にチェックするポイントは「受信周波数」の項目です。
「1032MHz~3224MHz」と記載されていれば、左旋の電波にも対応した4K/8K対応アンテナです。
従来の2K対応アンテナは「1032MHz~2071MHz」までしか対応していません。
なぜアンテナ交換が必要?4K放送の「右旋・左旋」の違いをわかりやすく解説
あらためて「右旋」「左旋」について解説すると、これは12GHz帯の電波の種類です。
静止衛星から地上まで送られる12GHz帯は、螺旋を描いて送信されます。
この回転方向が右回りなのが「右旋円偏波」、左回りなのが「左旋円偏波」です。
従来の2K放送だったBS/CS放送では右旋だけが使われていましたが、4K8K放送の開始でチャンネル数が増え、右旋だけでは電波の周波数帯が足りなくなってしまいました。
そこで、新たに左旋の電波を追加して、より多くの4K8Kチャンネルを追加できるようにしたのです。
この新しい左旋の電波を受信するためには、従来の2K(右旋)対応アンテナではなく、4K/8K(右旋・左旋)対応アンテナが必要になるというわけです。
以下、右旋と左旋、それぞれの電波の違いと対応のアンテナを一覧で解説します。
※上記は右旋・左旋の基本的な解説になります。
アンテナだけじゃない!BSの4K視聴に必要なものリスト【完全版】
右旋・左旋すべてのBS4K/8K放送を視聴するためには、アンテナを交換するだけでは不十分な場合があります。
アンテナで受信した電波は、ケーブルや分配器などを通ってテレビに届きます。
この通り道にある機器がすべて新しい規格(左旋の周波数)に対応していないと、信号が途中で弱まったり、遮断されたりしてしまうのです。
ここでは、必要な機器をリストアップしてご紹介します。
① 4K/8K対応BS/110度CSアンテナ(~3224MHz対応)
すべての4K放送の電波(右旋・左旋)を受信する入り口となる、もっとも重要な機器です。
前述の通り、SHマークが付いているか、受信周波数が3224MHzまで対応している2K4K8K対応の製品を選びましょう。
一般家庭では直径45cmのモデルが主流ですが、降雨・降雪による影響を少しでも減らしたい場合や、電波が弱い地域では50cm以上の大型モデルがおすすめできます。
また近年では、住宅の外観に対応するカラーバリエーションモデル、また風を通すディッシュや剛性の強化で台風などにも耐えられる高耐風モデルも存在します。
② 4Kチューナー(内蔵テレビ or 外付け)
BS/CSアンテナが受信した4K放送の電波を、映像として映し出すための機器です。
最近の4Kテレビの多くは4Kチューナーを内蔵していますが、一部の古いモデルや安価なモデルはチューナーが内蔵されていない「4K対応テレビ」の場合があります。
4K対応テレビは、レコーダーなど外部機器の4K画像を表示する機能はありますが、衛星放送の4K8Kチャンネルを受信することはできません。
ご自宅のテレビがどちらかを確認し、4K8Kチューナーが内蔵されていない4K対応テレビの場合は、別途「BS/CS 4K8K対応」の外付けチューナーを用意する必要があります。
以下、4Kテレビと4K対応テレビの違いを一覧で解説します。
※メーカーやモデルによってはそれぞれの呼称が異なる場合もあるのでご注意ください。
③ 周辺機器(ブースター・分配器・ケーブル類)も4K対応に交換
見落としがちですが、非常に重要となるのがアンテナとテレビを接続する周辺機器です。
これらの機器も、左旋の電波がBS/CSアンテナのコンバーターで変換された、従来より使う高い周波数(~3224MHz)に対応している必要があります。
これらの機器も、4K8K放送に対応できるモデルには、本体やバッケージなどに「4K8K(3224MHz)対応」や、前述の「HSマーク」または、同じくJEITAの認定により、十分なシールド性能を持つと認められた「HSマーク(ハイシールドマーク)」が表示されています。
以下、交換の必要がある主な機器について一覧で解説します。
※上記は交換が必要となる主な周辺機器になります。
なお、「SHマーク」が付与された機器は、「HSマーク」と同等のシールド性能を備えているため、ひとつの製品に表記されるのはどちらか一方のみのマークになります。
主にブースター、分配器、アンテナコンセントユニットなどの機器には「SHマーク」が、シールド性能のみが問題となるアンテナケーブルには「HSマーク」が付与されています。
【費用相場】4K対応アンテナの設置工事はいくらかかる?
アンテナ交換を決めた際に、もっとも気になる点は、やはり費用でしょう。
専門業者にBS/CSアンテナの交換を依頼した場合の費用は、アンテナ本体の価格と必要な工事内容によって変動します。
一般的な戸建て住宅の場合、総額で33,000円~64,000円程度が相場となります。
以下、必要となる主な工事と、費用の目安を一覧で解説します。
※上記は一般的な業者に依頼する場合の平均的な費用の目安になります。
工事費を安くする3つのコツ|賢い節約術を伝授
お客様にとって、少しでもアンテナ工事の費用を抑えたいと思われるのは当然のことです。
そこでこの項目では、アンテナ工事費を賢く節約するための3つのコツをご紹介します。
- 複数の業者から見積もりを取る(相見積もり)
- 1社だけの見積もりで決めず、必ず2~3社から見積もり(相見積もり)を取りましょう。
- 各業者の工事内容と見積もり料金を比較することで、適正価格がわかり、不当に高い業者を避けられます。
- 見積もり無料の業者を選ぶのがポイントです。
- また見積もり料金だけでなく、工事や機材の品質、長期保証の内容など、全体的なコストパフォーマンスで業者を選ぶことも重要です。
- 必要な機器のみを交換する
- すべての周辺機器を一度に交換する必要はないかもしれません。設置されている機器が4K8Kに対応できる性能を持つ可能性もあります。
- まずはアンテナだけを交換してみて、映りに問題があれば他の機器を交換するという段階的な対応も可能です。
- ただし、業者の出張費が複数回かかる可能性もあるため、事前にご相談の上、交換が必要な機材をすべて確認してもらうことがおすすめです。
- アンテナ専門業者のキャンペーンを活用する
- 多くのアンテナ専門業者は、Web申し込み限定割引や特定のアンテナ機種の割引キャンペーンなどを実施しています。
- こうしたキャンペーンをうまく活用することで、数千円単位で費用を抑えることが可能です。
アンテナ不要という選択肢も!光回線・ケーブルテレビで4Kを見る方法
「自宅の構造上アンテナを設置できない」「家の外観を損ねたくない」という方には、アンテナを使わずにBSの4K放送を視聴する方法もあります。
それが「光回線テレビ」と「ケーブルテレビ」です。
アンテナ設置と比較して、それぞれのメリット・デメリットを、以下の一覧で理解しておいてください。
※上記は各視聴方法の主なポイントの比較になります。
【2025年】4K対応BSアンテナの選び方とおすすめ人気モデル
いざ2K4K8K対応のBS/CSアンテナを購入しようとしても、家電量販店やネットショップなどを確認すると、さまざまなアンテナ製品があって迷ってしまうこともあるでしょう。
この項目では、BS/CSアンテナ選びで失敗しないためのポイントと、信頼性の高い国内メーカーの人気モデルをご紹介します。
- 選び方のポイント
- 国内大手メーカー製を選ぶ:DXアンテナ、マスプロ電工、日本アンテナ、サン電子などが品質・サポート面で安心です。
- 受信性能で選ぶ:基本は45cm型で十分ですが、豪雪地帯や台風が多い地域では、耐風性能や防水性能が高いモデルがおすすめです。
- 設置金具の有無:製品によっては設置用の金具が別売りの場合があります。ベランダ用、屋根用など設置場所に合わせて必要な金具を確認しましょう。
以下、おすすめのBS/CSアンテナモデルの一例を一覧でご紹介します。
※上記はおすすめモデルのあくまで一例になります。
失敗しない!信頼できるアンテナ工事業者の選び方
テレビアンテナ工事は、安全な施工と確実な受信を実現する設置のために、専門業者への依頼が基本です。
しかし、残念ながらアンテナ工事業者の中には、質の低い施工や機材で高額な請求をする悪質な業者も存在します。
業者へアンテナ工事をご依頼になる前に、優良な業者を見分けるための、以下のチェックリストをご活用ください。
※上記は業者に対する主なチェックポイントになります。
BS/CSアンテナと4K8K放送に関するよくある質問(Q&A)
Q. マンションなどの集合住宅でBS 4Kを見るにはどうすればいいですか?
A. まずは管理会社や大家さんに、建物に設置されている共用のBS/CSアンテナが4K/8Kに対応しているか確認してください。
対応済みであれば、ご自身の部屋の壁にあるアンテナ端子や分配器が3224MHzに対応しているかを確認し、必要であれば交換します。
共用アンテナが未対応の場合は、ベランダへの個別BS/CSアンテナ設置の許可を得られるか相談する、または光回線テレビなどの代替案を検討することになります。
Q. 地上デジタル放送に4K放送はないのですか?
A. 2024年現在、地上波での4K放送は行われていません。
地デジ放送の電波の周波数帯域には限りがあり、情報量の多い4K放送を全国で開始するのは技術的・コスト的に難しいためです。
したがって、2025年の現状で4K放送を楽しむためには衛星放送のBS放送か、光回線テレビ、ケーブルテレビなどを利用する必要があります。
Q. これから交換するなら、4K8K対応アンテナの方が良いですか?
A. はい、現在市販されている「4K/8K対応アンテナ」は、4K放送と8K放送の両方を受信できる仕様になっています。
現状では4Kや8Kの視聴を考えていない場合も、将来性も考えて4K/8K対応アンテナを選んでおけば間違いありません。なお現在、市販されているBS/CSアンテナは、2K対応モデルは製造終了のため、ほぼすべてが4K8K対応モデルになっています。
前述の通り、2025年の現状では左旋放送のチャンネルは少なくなっているため、いま設置しているBS/CSアンテナが2K対応型で、左旋放送に観たいチャンネルがない場合は、すぐに交換する必要はありません。
ただこれからBS/CSアンテナを設置される際は、やはり将来性も踏まえて、配線部の周辺機器も含めて、すべて2K4K8K(3224MHz、右旋左旋)対応にしておくことをおすすめします。
まとめ:最適な視聴方法を見つけて、高画質な4K放送を楽しもう
この記事では、主にBS放送の4Kチャンネルが映らない原因から、アンテナ交換の必要性、費用、そして代替案までを詳しく解説しました。
最後に、4K放送が正常に映らない場合に、お客様が次にとるべきアクションを3つのステップにまとめます。
- 自宅の環境をチェックする
- まずはアンテナのSHマークやテレビの仕様を確認し、どこに問題があるのかを把握しましょう。
- 必要なアップグレードを決める
- すべての4Kチャンネルを楽しみたいなら、アンテナと必要に応じた周辺機器の交換が必要です。
- 見たいチャンネルが右旋だけであれば、テレビやチューナーの準備だけで済むかもしれません。
- 最適な視聴方法を選択する
- 持ち家でランニングコストを抑えたいなら「アンテナ設置」が最適です。
- アンテナ設置が難しい場合や、天候に左右されない安定性を求めるなら「光回線テレビ」や「ケーブルテレビ」を検討しましょう。
正しい基礎知識を身につければ、4K8K衛星放送の視聴環境を整えることは決して難しくはありません。
この記事を参考に、お客様にぴったりの方法を見つけ、鮮明で動きも精細な4K放送の世界を存分にお楽しみください。
もし2K4K8K対応BS/CSアンテナへの交換や新規設置をお考えの場合は、本記事にもご協力いただいた「あさひアンテナ」へとお問い合わせになることをオススメいたします。
同社では、事前の現地調査、見積もりは完全無料(出張料、キャンセル料など諸費用込み)で、即日工事も可能なアンテナ工事に対応しています。
BS/CSアンテナに関しては、上記した45型モデル「BC45AS」や、さらに高耐風モデルの「BC453SG」など、国内一流メーカー製のアンテナ本体や機材をセットにした、低価格の工事費用でご提案しています。
施工は自社スタッフによる「完全自社施工」により、高品質な施工と、中間マージンのカットによる低価格を実現。さらに業界最長クラスの「10年保証」も用意しており、工事後も末永く安心できます。
2K4K8K対応BS/CSアンテナ設置をはじめ、アンテナ工事に関しては、まずは「あさひアンテナ」のフリーダイヤル、またはメールフォーム、LINEアカウントへとご相談の上、複数の業者との相見積もりを行われることがベストな業者選びの方法と言えます。
「あさひアンテナ」では、相見積もりに対応していることはもちろん、他業者でより安い見積もり価格が出た場合は、工事や機材の品質はそのまま、より低価格を目指す再見積もりにも挑んでおります。
本記事の内容が、お客様の快適な4K8K放送ご視聴環境の実現に貢献できたならば、筆者としても幸いです。




