テレビアンテナ修理の費用相場は? 自分でもできる対処方法、症状・工事別の料金と信頼できる業者選びの全知識を解説
皆様のお住まいにて、地デジ放送、衛星放送などテレビ放送の快適な視聴を支えてくれるのが、お住まいに設置されているテレビアンテナです。
ただ、一般的テレビアンテナと言えば、地デジ用の地デジアンテナ、衛星放送用のBS/CSアンテナとも、屋外の屋根の上などに設置されています。そのため、年月を経るにつれて風雨などの影響を受け、徐々に老朽化が進んでいきます。
結果、設置からある程度の年月が過ぎたアンテナでは、ある日突然、アンテナ角度の狂い、本体の破損などによって十分なテレビ電波を受信できなくなり、お住まいのテレビが映らなくなるトラブルが発生することもあります
「突然、自宅のテレビが映らなくなったけど、アンテナ修理に一体いくらかかるんだろう…」
「アンテナ修理の費用って高そうだし、そもそもどこに頼めばいいか分からない」
「テレビアンテナ修理の費用をうまく抑える方法はないのだろうか」
「本当にアンテナの故障なのか、自宅でも簡単に直せる簡単なトラブルの可能性はないのか」
など、この記事をお読みの方も、今まさしくアンテナトラブルにより、このようなご不安や焦りを感じておられるのではないでしょうか。
生活に欠かせないテレビを見ることができない不便さはもちろん、急なアンテナトラブルで、予期せぬ出費へのご心配も尽きないことかと存じます。
しかし、どうかご安心ください。
本記事を最後までお読みいただければ、アンテナ修理に関する皆様の疑問やご不安はすべて解消されることでしょう。
本記事は、技術系の専門知識を持つライターが、年間6,000件以上の施工実績を誇るアンテナ工事のプロ集団「あさひアンテナ」の施工担当者から、アンテナ修理について、お客様がお知りになりたいであろう情報を伺い、わかりやすくまとめたものです。
記事内では、以下のような内容を解説しております。
- 地デジ放送・衛星放送の基本的な仕組みと起こりやすいアンテナトラブル
- 症状別の修理費用の正確な相場
- 業者を呼ぶ前に自分でできる簡単なチェック方法
- 修理費用を賢く抑える3つのコツ(火災保険の活用法も!)
- 依頼先ごとのメリット・デメリット比較
- 悪徳業者に騙されない!信頼できる優良業者の見分け方
アンテナに関する専門知識がない方でもわかりやすいよう、プロのアンテナ職人から伺ったお話を、ライターがわかりやすくかみ砕いて、ひとつひとつ丁寧に解説していきます。
この記事が、お客様がアンテナトラブルに際して、適正価格で確実にアンテナを修理し、一日も早く安心してテレビを楽しめる日常を取り戻すための一助となれば幸いです。
地デジ放送の仕組みとアンテナトラブル例とは?
まず、テレビアンテナ修理の基本的な知識として、現在の基幹的なテレビ放送である、地上デジタル放送(地デジ放送)の仕組みを理解しておいてください。
地デジ放送は、東京スカイツリーなど、日本各地にあるテレビ電波塔の先端から発信されるテレビ電波を、ご家庭のアンテナ(地デジアンテナ、UHFアンテナ)で受信することにより視聴できます。
この電波には「UHF(極超短波)」と呼ばれる電波のうち、470MHzから710MHzまでの周波数帯を使用しています。その波長の幅は、約40センチから60センチ程度です。
この地デジ電波はある程度の波長の幅があるため、音のように広がりやすく、比較的、障害物も乗り越えやすい性質を持っていますが、いくつかの要因で受信が不安定になることがあります。
具体的には、電波塔の先端から広がり、一般の住宅には主に下るようにして送信されており、電波塔から距離が離れるほど電波レベルが弱まるほか、気候や天候にも一定の影響を受けます。
また高層ビルなど障害物のすぐ近くでは、その影響を受けて電波が遮られる電波障害が発生することもあります。
地デジ放送で考えられる主な受信トラブル、アンテナトラブルの要因とその対処法は、以下の一覧の通りです。
※上記は主な地デジ受信トラブルとその対処法になります、
これらのトラブルは、ご家庭の電界地域(電波塔からの距離や地形による受信レベルの目安)や電波環境、アンテナの種類、設置状況などによって原因が異なります。
トラブルの原因によってもテレビアンテナの修理費用が変わってきますので、原因を正しく特定することが、適切な修理への第一歩となります。
衛星放送の仕組みとアンテナトラブル例とは?
BS放送、CS放送などの衛星放送は、宇宙空間に位置する人工衛星(放送衛星、通信衛星の静止衛星)から送られる電波を、お皿のような形をしたパラボラアンテナ(BS/CSアンテナ)で受信しています。
地デジのUHF電波とは異なり、非常に直進性が高く、周波数が高い(12GHz帯)電波を使用しています。
この12GHz帯の電波は、静止衛星から地上まで直進的に届き、日本全域にて安定したレベルで受信できる半面、光のようにわずかな障害物にも遮られやすく、乗り越える力が弱いという性質上、地デジ放送とは異なる原因で受信トラブルが発生することがあります。
衛星放送で考えられる主な受信トラブル、アンテナトラブルの要因は、以下の一覧の通りです。
※上記は主な衛星放送の受信トラブルとその対処法になります、
特に衛星放送用のBS/CSアンテナは、上下、左右の角度が数ミリずれただけでも、衛星放送がまったく映らなくなるほど非常にデリケートです。
また、雨や雪の粒が電波を吸収・散乱させてしまう「降雨・降雪減衰」という特有の現象も起こりやすいのが特徴です。
【結論】テレビアンテナ修理の費用相場一覧|作業内容別に解説
まずは、多くの方がもっとも知りたいポイントである、アンテナ修理費用の相場から見ていきます。
アンテナ修理の費用は、故障の原因や作業内容によって大きく変わります。
以下の表はあくまで目安ですが、ご自身の状況と照らし合わせておおよの費用感を把握してください。
※上記は主なアンテナ修理工事の種類と費用の目安になります、
上記の基本料金のほか、現場の状況に応じて特殊工事費などの追加費用が発生する可能性があります。
したがって、必ず作業前に正式な見積もりを提示してもらうことが重要です。
以下、主なテレビアンテナ修理工事の内容と、工事費用の目安について解説していきます、
アンテナの向き調整:5,000円~20,000円
お住まいのテレビアンテナが設置からある程度の年月が過ぎていて、台風や強風、軽度の地震などの自然災害の後、「今まで問題なく映っていたのに急に映らなくなった」という場合は、アンテナの向き(適切な角度、方向)がズレてしまった可能性が高くなります。
上記でもご説明した通り、地デジアンテナは、近隣の電波塔の方向をチェックし、アンテナ正面の方位角(左右の角度)を合わせる必要があります。
BS/CSアンテナを向ける方向は、日本全国で東経110度(南西方向)上空にあたりますが、アンテナのディッシュ(放物面反射器)を仰角(上下の角度)、方位角ともミリ単位で正確に合わせる必要があります。
このアンテナ正面の角度が、アンテナの経年劣化による強度の低下と、風雨など自然環境などの影響で大きくずれてしまうと、受信感度が低下するのです。他にもアンテナを向けた方向に障害物ができても、電波が遮られてしまい受信感度が低下することがあります。
この向き調整は、アンテナの受信レベルが最大になる方角を確認し、アンテナの角度を適切に調整し、しっかりと固定し直す作業になるため、アンテナ修理の中では比較的、軽微な作業です。
プロのアンテナ工事業者による作業であれば、専用の測定器を使って電波の受信レベルが最大になるよう、正確に微調整を行います。さらに必要があれば、設置部の部材を交換するなどして、角度のズレが再発しないよう、しっかりと固定し直します。
ただし、アンテナの角度調整は多くの場合、屋根の上など高所での作業になるため、専門業者にご依頼されることが安全です。
アンテナがベランダなど比較的、ご自宅で調整しやすい位置にある場合も、地デジアンテナの場合は、微妙に周波数帯の違う各チャンネルの電波をバランスよく受信できる角度の特定が必要です。
BS/CSアンテナの場合も、障害物の影響を避けて、アンテナの上下、左右をミリ単位で微調整して受信感度が最大になる角度を特定する作業が必要となるため、アンテナレベルチェッカーなどの機材がない一般の方では大変な手間がかかります。
受信感度が最大になる角度調整としっかりした再固定、手早い作業をお求めの場合は、やはりプロのアンテナ工事業者へとご依頼になることがおすすめです。
アンテナの立て直し・交換:12,000円~90,000円
一般のご家庭でアンテナを屋根の上に設置する場合、一般的には、まず屋根の頂点部に「屋根馬(やねうま)」と呼ばれる四脚の金具を置きます。そしてそこにマスト(支柱、ポール)を立てて必要なアンテナを設置し、屋根の四方からマストまでステンレスワイヤーなどのステー(支線)をバランスよく張る、という方法で固定されます。
この設置方法は、頂点部のない特殊な形の屋根を除き、ほとんどの住宅に対応できるほか、屋根など住宅を加工する必要もないことが特徴です。またプロの専門業者が設置した場合、台風や強風などでもそう簡単に倒れることはありません。
ただ、設置から十年近くたったアンテナは、固定具などの老朽化が進み、アンテナを支えるステーの一部切れる、ゆるむなどする。また支柱(マスト)が錆びて耐久力が低下するなどして、アンテナが傾いたり倒れたりすることがあります。
この場合は、アンテナを固定具ごと再度しっかりと固定し直す「立て直し」の作業が必要です。
また、もし倒れた際にアンテナ本体が破損している、10年以上使用していて寿命が近いアンテナなどの場合は、立て直しではなく新しいアンテナへの「交換」のほうがコストパフォーマンスが高くなり、推奨されます。
なお、アンテナ本体の設置工事費用(アンテナ本体、設置具、ケーブルなどの費用込み)は、担当する業者のほか、アンテナの種類によっても大きく異なります。
※上記は各アンテナ機種の主な特徴になります。
周辺機器(ブースター・分配器など)の交換・設置:20,000円~40,000円
現場の受信状況やテレビアンテナ本体に問題がなくても、お住まいのテレビ映りが悪くなることがあります。その場合の原因として考えられるのが、アンテナとテレビを結ぶケーブル配線部に設置される、ブースターや分配器といった周辺機器の故障、不具合です。
ケーブル配線部に設置される主な機材は、以下の通りです。
- ブースター:アンテナで受信した電波が弱い場合や、住宅にテレビを三台以上設置する場合に、住宅で必要なレベルまで電波を増幅する装置です。このブースターに故障、不具合があると、電波が増幅できなくなり、お住まい全体でテレビの映りが悪くなります。
- 分配器:アンテナで受信して、ブースターで増幅した電波を、複数の部屋(ケーブル)に分ける装置です。この機器が故障すると一部の部屋だけテレビが映らなくなります。またお住まい全体でのテレビ映りに問題が生じるケースもあります。
これらのシステム周辺機器は寿命が約10年と言われており、アンテナ本体と同時に劣化しているケースも少なくありません。これらの機器に問題がある場合は、やはりアンテナ工事の専門業者に依頼し、適切な機器に交換を依頼する必要があります。
この場合、複合的な要因も含めて、どの機材に問題が生じているのかの正確な割り出し、現場の条件に適切な機器の選定、ブースターの適切な調整なども作業に含まれるため、やはりプロのアンテナ工事業者へとご依頼になることをおすすめします。
アンテナの撤去・処分:10,000円~30,000円
アンテナを新しいものに交換する場合や、アンテナからケーブルテレビや光テレビに切り替える場合、既設の古いアンテナが不要になります。
特に屋根の上にある古いアンテナを放置しておくと、錆びて倒壊し、屋根を傷つける、また落下して人や物に損害を与えたりするなど、大きな事故の危険性があります。
不要のアンテナは、専門業者に依頼して安全に撤去・処分してもらうことをおすすめします。
プロの専門業者であれば、屋根の上のアンテナであっても、屋根や余計な部分を破損させないよう的確に取り外して、そのまま持ち帰り処分までしてくれます。お客様にとっては、取り外したアンテナを粗大ごみの処分場まで運ぶ、また処分料金などの手間、費用を省くことができます。
アンテナ交換の場合は、上記のアンテナ設置工事費用プラス、アンテナ撤去・処分費の総額が基本的な料金となります、またアンテナ交換に伴うアンテナ撤去であれば、高所作業などの手間を一度にまとめることができるため、撤去・処分費用が上記の価格より割安(6,000円程度から)になることもあります。
ちょっと待って!業者を呼ぶ前に自分で確認できる3つのこと
お住まいで急にテレビが正常に映らなくなった場合、多くの方は、アンテナの故障を連想されることでしょう。しかしアンテナ工事のプロである作業担当者によると、テレビが映らなくなる原因が、アンテナや周辺機器の問題ではなく、意外と簡単な要因であることも多いそうです。
テレビが映らない問題で、あわててアンテナ工事の専門業者を呼ぶ前に、ご自身で簡単に確認できるポイントがいくつかあります。そのポイントをチェックするだけで、意外と簡単にトラブルが解決することもあります。
そうすれば、テレビアンテナ修理費用が掛からないことはもちろん、アンテナ工事業者に対して、無駄な出張費、調査費を支払う必要もなくなります。
ただしお住まいのチェックにおいては、テレビまわりなど、あくまで安全かつ手軽にチェックできる作業に留め、屋根に登るなど危険な作業は絶対に行わないでください。
エラーコードを確認する(E202、E203など)
テレビ画面に表示されている「エラーコード」は、テレビなどの受信機器でテレビ放送を正常に映し出せなくなった場合、受信機器がその原因を自己診断して、原因に応じたコードを表示するものです。
このコード内容は、メーカー、モデルは違ってもほとんど共通しているため、テレビなどの不具合の原因を知るための重要な手がかりとなります。また現在の機器では、コードと同時に、原因を示す簡単なメッセージも表示されます。
テレビアンテナや関連機器の故障が疑われるコードの種類は主に「E201(アンテナレベルの低下)」ですが、それ以外のコードは別の原因を示している場合があります。
以下、表示されることが多い主なエラーコードの種類とその意味、対処法などをご紹介します。
※エラーコードは上記の他にも多くの種類が存在します。
またエラーコードは、テレビが自己診断で原因を判断する機能であるため、場合によっては「E201」「E202」が表示される場合の原因で「E203」が表示されるなど、エラーの原因が近い場合に、原因と表示されるコードに多少のズレが生じることもありますのでご注意ください。
テレビや周辺機器の電源を入れ直す
テレビやレコーダーなどの電子機器は、一時的な内部基盤の不調、プログラムの不具合などで誤動作を起こすことがあります。このような症状は、いったん機器への通電を断ってから電源を入れ直す「再起動(リセット)」で改善されるケースが多く見られます。
一般的なテレビなどの再起動の手順は、以下の通りです。
- テレビ本体の主電源を切る。
- テレビ、レコーダー、ブースターなどの電源プラグをコンセントから抜く。
- 数分ほど待ってから、再度プラグを差し込む。
- テレビの電源を入れて、映りを確認する。
なおテレビやレコーダーなどの一部機器の場合は、専用のスイッチや設定画面からの操作など、独自のリセット方法があるケースもあります。機器の取扱説明書やメーカー公式サイトなどをご確認の上、専用のリセット方法がある場合は、そちらも試してみてください。
また、テレビやレコーダーなどに挿入されている「B-CASカード」の接触不良も考えられます。B-CASカードとは、現在の地上デジタル放送、BSデジタル放送、CSデジタル放送などデジタルテレビ放送を受信するために必要なICカードです。
このICカードがテレビやレコーダーなどの受信機器本体に挿入されていない、またカードの不具合や接触不良などで受信機器側に認識されないと、デジタルテレビ放送を映し出すことができません。
B-CASカードの不具合でテレビが映らない場合、上記のように「E100」「E101」や「E102」のようなエラーコードが表示されるため、この場合は、テレビの背面や側面などにあるスロットからB-CASカードを一度抜いて、ICチップ部を中心に、全体の汚れを乾いた布で拭いてから、あらためて正しい方向へとしっかり差し直してみてください。
なお近年の一部4K8Kテレビでは、B-CASカードの代わりに、同様の機能を持つ「ACASチップ」を内蔵しているモデルもあります。このACASチップの不具合が生じた場合は、上記のテレビ本体の再起動・リセットで回復できるケースが多くなります。
アンテナケーブルの抜け・緩みを確認する
テレビ画面のトラブルで意外と見落としがちになるのが、室内のアンテナコンセントからテレビまでを結ぶアンテナケーブルの接続不良です。
掃除の際に足が引っかかったり、テレビを動かした際などに、機器の裏側で緩んでしまったりすることがあります。
アンテナケーブルをチェックする場合のポイントは、主に以下の通りになります。
- 壁のアンテナコンセント端子
- レコーダーのチューナー入力・出力端子
- テレビのチューナー入力端子
これらの接続部分を、しっかりと奥まで差し込まれているか、あらためて確認してみてください。
またアンテナケーブルのプラグ部分にある金属部分が折れ曲がっていたり、破損していたりする場合は、ケーブル自体の交換が必要です。
他にもアンテナケーブルを強く折り曲げる、家具や家電の下敷きになっている、必要以上に長いケーブルを使用しているなどの状態も、電波の送信不良や減衰、ケーブルの破損や断線などの原因になるため、ケーブルは適切な方法で使用してください。
これはプロの出番!アンテナ修理が必要な症状と原因
前の項でご説明したご自身でのチェックでテレビの問題が改善しない場合は、アンテナ本体や専門的な設備に問題がある可能性が高まります。
特に以下のような症状が見られる場合は、ご無理をなさらず速やかにプロのアンテナ修理業者へとご相談ください。安易なDIYで修理を行われた場合、転落などの重大な事故、さらなる故障などにつながる危険性があります。
アンテナ本体が傾いている・倒れている・破損している
ご自宅のテレビアンテナが屋根の上にある場合、ベランダや家の外から屋根の上を確認して、アンテナが明らかに傾いている、屋根の上で倒れているなどの場合は、早急な修理が必要です。
なお高所での作業は転落の危険性が非常に高いため、絶対に自分で屋根に登らないでください。
また、傾いたり倒れたりしているアンテナを放置すると、屋根材を傷つけて雨漏りなどの原因になったり、強風で落下して隣家や通行人に被害を与えたりする二次災害のリスクもあります。
アンテナ本体が一目でわかるほど破損、老朽化している場合は、すぐさま専門の業者に対処をご依頼になってください。
エラーコード「E201」が表示される
エラーコード「E201」は、前述の通り「アンテナレベル(受信感度)が低下しています」というサインです。
これは、アンテナの向きがわずかにズレた、あるいはアンテナやブースターが故障して、テレビで必要となる品質、強度の電波を受信できていない状態を示します。
この場合、原因の特定や、正確なアンテナの向き調整には、専門の測定器や各部のチェックが必要となるため、プロによる点検が不可欠です。
悪天候(雨・風)のときだけ映りが悪くなる
「晴れの日は問題ないのに、雨や風が強い日、また特定の季節になると地デジの画面にブロックノイズが出たり、映らなくなったりする」という症状が起こることもあります。
これは、元から地デジアンテナの受信レベルが、必要な電波レベルにギリギリの状態であることが原因です。地デジ電波のレベルは同じ現場であっても、雨や雪など天候の悪化によって弱まることや、一年を通した気候の変化に影響を受ける、一時的に必要な電波レベルを下回ってしまうことがあります。
このようなケースで考えられる要因は、以下の通りです。
- テレビアンテナの設置時点で、余裕ある受信レベルを確保できる機種や設置位置を選んでいない
- アンテナの向き(角度)が最適な位置から少しズレている
- アンテナ本体や部品が劣化して、受信性能が低下している
- ケーブルの接続部分や配線が劣化し、雨水が浸入している
基本的に地デジアンテナ設置では、気候や天候による受信レベルの低下にも対応できるよう、余裕ある受信レベルを確保することが重要になります。
上記のような詳しい原因を特定するためには、専門家による詳細な電波調査が必要となります。
衛星放送の場合、多少の雨や雪、また気候の変化に影響を受けることがありません。ただ電波の波長の幅が非常に短い(25ミリ前後)電波が使われているため、雨や雪の粒が波長の幅に近い豪雨、豪雪では、雨や雪が電波を吸収し、乱反射が生じるなどして、アンテナでの受信レベルが低下する「降雨減衰」「降雪減衰」が発生することがあります。
この場合の対処は、基本的に天候の回復を待つだけですが、一般住宅の場合、通常の45型よりやや大型で受信性能の高いBS/CSアンテナを使用することも対策になります。
アンテナ修理費用を賢く安く抑える3つの方法
ほとんどの場合、アンテナトラブルはある日突然、発生するものになります。
したがって、テレビアンテナ修理の費用も、想定外の出費となります。お客様にとって、このような予定外の出費について、少しでも費用を抑えたいと考えられるのは当然のことです。
そこでこの項目では、アンテナ工事の専門家からの情報として、単に安い業者を探すだけではなく、賢くアンテナ修理の費用を軽減するための3つの方法をご紹介します。
【最重要】自然災害が原因なら火災保険が使える!
一般にはあまり知られていませんが、台風や強風、大雪、落雷などの「自然災害」でアンテナが故障した場合には、お住まいでご加入の火災保険(もしくは住宅総合保険)が適用され、テレビアンテナ修理費用が補償される可能性が高くなります。
これは、テレビアンテナが「建物付属物」、つまり住宅の一部とみなされるためです。また自然災害だけでなく、近隣の爆発事故、想定外の落下物など、事故によるアンテナ破損にも火災保険を適用できるケースが多くなります。
経年劣化によるアンテナ故障は対象外ですが、自然災害や予想外の事故などが原因であれば、アンテナ修理に火災保険を積極的に活用してください。
保険適用の対象となるケース・ならないケース
アンテナ修理に火災保険が使えるかどうかは、故障の原因が重要となります。
以下、火災保険が適用される/適用できない主なケースを一覧でご紹介します。
※上記は主な例になります。
また保険契約には、ほとんどの場合「免責金額」が設定されている場合があります。
これは保険会社にとっての免責金額、つまりお客様側の自己負担額のことで、例えば免責金額が3万円の場合、テレビアンテナ修理費用が5万円かかっても、受け取れる保険金は2万円となります。
上記のような方式は、エクセス方式(免責方式)といい、現在の火災保険では主流になっています。
他にも「フランチャイズ方式」という形式があり、この場合は10万円など比較的、高額の免責金額が設定されており、この金額以下の損害では保険の対象外になる反面、免責金額を超えた損害に対しては、全額が保険で保証されます。
ご自身の保険契約内容や、免責金額の方式などを事前に確認しておいてください。
火災保険の申請手順と3つの注意点
火災保険をスムーズに申請するための手順と注意点は以下の通りです。
【申請の基本ステップ】
- 保険会社へ連絡:まずは契約している保険会社や代理店に、被害状況を連絡します。
- 業者へ見積もり依頼:アンテナ修理(工事)業者に連絡し、被害状況の調査と修理の見積もり、そして被害状況がわかる写真の撮影を依頼します。
- 書類の提出:保険会社から送られてくる申請書類に、業者が作成した見積書と被害状況の写真を添えて提出します。
- 審査・保険金支払い:保険会社による審査が行われ、認定されれば保険金が支払われます。
【重要な3つの注意点】
- 修理する前に必ず連絡する:事前に連絡せず修理してしまうと、保険金が支払われない可能性があります。
- 被害状況の写真を撮っておく:被害の証拠として、破損したアンテナ現場について、さまざまな角度から写真を撮ってもらいます。
- 信頼できる業者の見積書を用意する:正確な被害状況と適正な修理費用が記載された見積書が、スムーズな審査の鍵となります。
本記事についてお話を伺ったアンテナ工事専門業者「あさひアンテナ」では、修理に伴い、テレビアンテナ修理費用についての火災保険の申請サポートも行っております。
具体的には、アンテナの修理作業に伴う現場の写真撮影や修理報告書など、保険会社に提出する必要のある書類の作成。またお客様自身が行う必要のある申請書類の作成や保険会社との交渉も、保険の専門スタッフによる万全のサポート体制を用意しています。
アンテナ修理について火災保険を適用をお考えになっているお客様には、あさひアンテナなど、火災保険についてのご相談にも対応してくれる業者をお選びになることをおすすめします。
複数の専門業者から相見積もりを取る
アンテナ修理をはじめとする各種アンテナ工事で、適正な修理(工事)費用を知り、高額請求などのトラブルを避けるためにもっとも有効な方法が「相見積もり」です。
ご希望の工事に対して、最低でも3社程度のアンテナ専門業者から見積もりを取り、テレビアンテナの修理費用、料金だけでなく、以下の点も比較検討してください。
- 見積もりの内訳は詳細で分かりやすいか
- 作業内容や使用する部材についての説明は丁寧か
- 保証期間や内容は充実しているか
- 問い合わせ時のスタッフの対応は親切か
手間はかかりますが、この一手間が数万円の差になることもあります。
なにより、複数の業者と話すことで、信頼できる業者かどうかを見極める目が養われます。
DIY修理は避けるのが賢明【高リスク・低コスパ】
急なテレビアンテナのトラブルに対して、余計な修理費用をかけたくないとのお気持ちから、ご自身での修理(DIY)を考えられる方もいるかもしれません。しかし、アンテナ修理のDIYは、費用を抑えるどころか、かえって高くついてしまうリスクが非常に高い選択です。
DIYに伴う主なリスクには、以下のような例が挙げられます。
※上記は主なリスクの例になります。
例えばお住まいのベランダ、屋上フロアに設置されたアンテナなど、足場がしっかりした場所で、簡単な角度調整を行うだけの作業であれば、一般の方によるDIYが可能なケースもあります。
ただ多くのアンテナトラブルの場合、DIYには上記のようなのリスクが伴うため、結局は専門業者へとご依頼になることが、結果的にもっとも安全でコストパフォーマンスの高い選択と言えるでしょう。
どこに頼むのが正解?アンテナ修理の依頼先4つを徹底比較
いざアンテナ修理を業者に依頼しようと思っても、ご経験のない方では、具体的にどのような業者に頼めばいいかで戸惑われることでしょう。
現在、アンテナ修理を依頼できる主な窓口(業者)は以下の4種類があります。
お客様にとって、テレビアンテナの修理はどこの業者に頼むのがベストか、それぞれのメリット・デメリットを理解し、ご自身の状況に合った依頼先をお選びください。
※上記は主な業種別の特徴になります。
【費用と専門性で選ぶなら】アンテナ専門業者
あさひアンテナなど、アンテナ工事を専門に行っている業者は、当然ながらアンテナ工事に関する知識・技術力がもっとも高いことが特徴です。
また実際の工事も、下請けを挟まない自社施工の業者が多いため、中間マージンが発生せず、テレビアンテナ修理費用などの料金も比較的、安価になる傾向にあります。
地域に密着した業者も多く、問い合わせから即日対応が可能になるなど、スピード感も魅力です。さらに多くの業者が、施工から5年以上の長期保証も用意しています。
費用、技術、スピードのバランスを重視するなら、もっともおすすめの選択肢といえます。
【知名度と安心感で選ぶなら】大手家電量販店
身近にある家電量販店、またはホームセンターのチェーン店であれば、誰もが知っている大手企業の看板があるため、初めて依頼する方にとっては安心感があります。
お近くでよく利用される店舗であれば、購入時に貯まったポイントが使える場合もあります。
ただし、このような店舗の場合、実際の工事は提携している下請け業者(アンテナ工事専門ではなく電気工事全般を担当)による施工がほとんどになります。
そのため、中間マージンが発生し料金は割高になる傾向があり、担当する業者によって施工技術に差が出やすいほか、工事日程の調整に時間がかかることもあります。
【電気関係全般の相談先で選ぶなら】地域の電気屋
お住まいの近隣にある個人経営の電気店に、アンテナ工事をはじめとする各種電気工事を依頼することができます。
このような店舗は、地元密着型で付き合いのある近隣の住宅にきめ細かな対応をしてくれる、いわば家電関係のかかりつけ医ともいえる存在として、近隣の方々に頼られています。
したがって、このような店舗と普段からお付き合いがある方なら、アンテナ修理のご相談を寄せるのも有力な選択肢と言えます。
ただこのような店舗は、上記した家電量販店の下請け業者であることも多く、アンテナ工事に特化した専門家ではないため、店舗によって施工技術や価格体系に違いが多く、アンテナ工事の知識や機材が古い場合もあります。
またこのような店舗は、現在では徐々に数が少なくなっており、店主の高齢化などによる閉店廃業によって、相談先がなくなるリスクがあることにも注意が必要です。
【お住まいに関する相談先で選ぶなら】ハウスメーカー、工務店
マイホームのお住まいで、建設を担当したハウスメーカー、工務店などにアンテナ工事も依頼した場合、アンテナ修理の対応も依頼できる場合があります。
この場合、住宅に関するご相談の一環として相談しやすく、信頼性が高いことがメリットです。
ただ実際にはこのような業者のアンテナ工事も、下請け業者が担当しているため、中間マージンなどで費用が割高になる、担当業者によって施工技術にが差が出る、早急な対応が難しいなどの問題点も生じます。
特にお客様からのアンテナ工事のご要望は、ハウスメーカーなどを通じて実際の担当業者に伝えられるため、正確なご要望などが伝わりにくいというデメリットも考えられます。
失敗しない!信頼できる優良アンテナ修理業者の選び方3つのポイント
数あるアンテナ工事業者の中から、本当に信頼できる一社を見つけ出すことは、お客様にとっても大変なお仕事です。
そこで、悪質な業者に騙されず、安心して工事を任せられる優良業者を見分けるための、主に3点のチェックポイントを、以下にてご紹介します。
工事の見積もりを取る際に、ぜひこれらの点を確認してみてください。
料金体系が明確で、見積もり後の追加料金がない
優良な業者は、工事の料金体系、また工事に使用する機材のメーカー、モデル名などを、ウェブサイトなどで明確に公開しています。
また、見積もり時には「作業費」「部品代」「出張費」などの内訳を詳細に説明してくれます。
「工事一式 ◯◯円」といった曖昧な見積もりを出す業者や、見積もり後の追加料金の可能性について事前に説明がない業者は注意が必要です。
見積もりのご確認後、ご契約前には必ず「見積もり以上の追加料金は発生しないか」を、業者に対してご確認ください。
施工実績が豊富で、ウェブサイトに顔写真や口コミが掲載されている
業者の豊富な施工実績は、多くの顧客から選ばれてきた証であり、ノウハウの積み重ねによる技術力の高さを裏付けています。
業者のウェブサイトをご確認の上、ブログなどで具体的な施工事例(写真や解説付き)が数多く掲載されているかをご確認ください。
さらに、実際に作業するスタッフのプロフィール紹介、インタビュー動画などや、お客様から寄せられた手書きのアンケート、口コミ評価などが公開されていれば、より信頼性が高いと言えます。
長期の工事保証などアフターサービスが充実している
各種アンテナ工事は「工事が終わったらそれで終わり」ではありません。
万が一、工事後に不具合が発生した場合に、無償で対応してくれる保証制度があるかどうかは非常に重要です。
優良な業者は自社の施工技術に自信があり、保証対応にかかるコストが低いとの確信があるため、8年から10年といった長期の保証を付けていることがほとんどです。
保証期間の長さだけでなく、自然災害や事故によるトラブルへの対応など、どのようなケースで保証が適用されるのか、その内容もしっかりと確認しておいてください。
【独自情報】年間6,000件施工!「あさひアンテナ」が選ばれる理由
上記の項目では、信頼できるアンテナ工事業者の選び方について解説してきました。
しかし、上記のご説明だけでは「それで、具体的にどこの業者がいいの?」と疑問を感じられた方も多いのではないでしょうか。
この記事を執筆するにあたって、貴重なお話を伺ったアンテナ工事のプロ集団「あさひアンテナ」は、ここまでで解説してきた優良業者の条件をすべて満たしており、多くのお客様からのご支持を受けています。
以下、本記事の執筆を担当したライターの調査による、あさひアンテナが選ばれる強みをご紹介します。
※上記はあさひアンテナの主な特徴になります。
「アンテナ修理や工事をどこに頼めばいいか分からない」「まずは話だけでも聞いてみたい」という方は、ぜひ一度あさひアンテナのフリーダイヤル、メールフォーム、LINEアカウントまでお気軽にご相談ください。
あさひアンテナでは、アンテナ工事に伴う現地調査(電波調査)やお見積もりは完全無料(出張料、キャンセル料など各種費用含む)で行っています。
上記でご紹介した主なテレビアンテナ修理の工事費用についても、あさひアンテナでは、
- アンテナ修理(部分的な破損などの軽微な修理):5,000円~(税込み5,500円~)
- 既設アンテナ撤去(不要アンテナの持ち帰り処分含む):5,000円~(税込み5,500円~)
- アンテナ角度調整:8,000円~(税込み8,800円~)
など、明確かつ低価格の価格体系で対応しています。
実際の現場においては、経験豊富なアンテナ工事専門のスタッフが、現場の状況に最適なご提案を、業界最安に挑むお見積もり価格で提案してくれますので、お客様にとっても安心していただけます。
まとめ:テレビアンテナ修理は費用と信頼性のバランスで業者を選ぼう
本記事では、アンテナ工事のプロによる解説に基づき、テレビ放送の基礎知識に基づく主なアンテナトラブルの要因、テレビアンテナ修理の費用相場から、業者選びのポイント、修理費用を抑えるコツまで、幅広く解説してきました。
最後に、重要なポイントをもう一度おさらいします。
- まずは落ち着いて原因を確認:業者を呼ぶ前に、ケーブルの抜けやテレビの設定など、ご自分で確認できることを試してみましょう。
- 費用相場を把握する:作業内容ごとの料金目安を知り、高額請求を防いでください。
- 火災保険の活用を検討する:自然災害や予想外の事故が原因なら、費用負担を大幅に軽減できる可能性があります。
- 必ず相見積もりを取る:複数の専門業者を比較し、料金と施工技術、サービス内容など、総合的なコストパフォーマンスで納得できる一社を選びましょう。
- 信頼できる業者を見極める:実績、料金の明確さ、長期保証、お客様に対する実際の姿勢などを基準に、安心して任せられる業者を選んでください。
お住まいで突然、テレビのトラブルが発生すると、あわててしまいがちですが、まずは正しい知識を持って冷静に対処することが大切です。
この記事の情報を参考に、お客様の家のテレビ視聴環境が一日も早く復旧し、快適な日常が戻ることを、執筆担当者としても心から願っております。
急なアンテナトラブルの際は、まずは信頼できる専門業者に無料見積もりを依頼することから始めてください。
本記事にご協力いただいた「あさひアンテナ」では、アンテナ工事業者として高品質のサービス内容はもちろんのこと、お問い合わせ窓口もフリーダイヤルの他、メールフォーム、LINEアカウントでのお問い合わせであれば24時間体制で受け付けております。
お問い合わせからのご対応も迅速であり、対応をお急ぎのお客さまにもぜひオススメです。