地デジやBS/CS放送の映りが悪い原因はアンテナの方向かも? 自分でできるアンテナの向きチェックや調整方法の解説ガイド

2025年08月22日

「最近、自宅でテレビの画面にブロックノイズが入って気になる」
「台風が過ぎてから、特定のチャンネルだけ映らなくなってしまった」
「アンテナを設置して10年以上だし、テレビが映らないのはアンテナの故障か心配」
「テレビが映らない原因がアンテナの問題かどうか、確かめるのはどうすればいい?」
「もしアンテナの故障なら、修理費用はどれぐらい? どこに工事を頼めばいい?」

お住まいのテレビで上記のようなトラブルが発生して、以上のようなお悩みでお困りになったことはありませんか?
テレビが映らない原因にはさまざまなものが考えられますが、実際に起こることが多いケースとして、アンテナの大きな故障ではなく、ただアンテナの方向が少しズレてしまっただけという可能性もあります。

この記事では、テレビアンテナや受信に関する専門知識がない方でも、ご自宅にあるテレビアンテナを向けるべき適切な方向、角度を調べて、ご自分で調整するための具体的な方法を解説いたします。
現在ではインターネットのサイトやスマートフォンアプリなどを使えば、意外と簡単に、アンテナを向けるべき正しい方角がわかります。

アンテナの角度調整を業者に依頼すると、業者によっては意外と高額な費用がかかることもあります。しかしこの記事をお読みいただければ、ご自分で調整できるケースやその方法、また低価格の費用で調整してくれる業者の探し方がわかって、調整費用を節約できる可能性があります。
お住まいのテレビが映らなくなったストレスから解放され、快適なテレビのご視聴環境を取り戻すため、ぜひ最後までお読みください。

この記事でわかること

  • アンテナ調整の前に!まず確認したい3つの基本チェック
  • なぜ方向が重要?アンテナの種類と正しい向きの基本
  • 【スマホで完結】アンテナが向くべき方角を無料で調べる方法
  • 【実践編】自分でできる!アンテナ方向の調整手順と5つの注意点
  • 方向を調整しても映りが改善しない…考えられる原因と対処法
  • 「これは無理かも…」プロへの依頼を検討するタイミングと費用相場
  • アンテナ方向に関するよくある質問(Q&A)
  • まとめ:正しいアンテナの方向で快適なテレビ視聴を取り戻そう

アンテナ調整の前に!まず確認したい3つの基本チェック

最初に申し上げた通り、テレビ画面が乱れて映らなくなる原因として、アンテナ角度の狂いは、非常に多い原因のひとつです。
ただテレビが映らなくなる原因は他にもあり、アンテナなどの大掛かりな問題ではなく、意外と簡単な原因であることも多いのです。

テレビアンテナの方向調整は、お住まいによっては屋根の上など高所での作業になる可能性もあって、十分な知識や準備がないままあわてて取り掛かると、大変な危険を伴います。
頑張ってアンテナ調整などの作業を行ってもトラブルを解決できず、あとになって「原因はもっと簡単なことだった…」と判明すれば、まさに骨折り損のくたびれ儲けといえます。

そのようなオチになってしまって後悔しないために、まずは以下の3つの基本項目をチェックしてください。
もしかすると、工具も大掛かりな作業もなく、ほんの数分であっさりと復旧できるかもしれません。

チェック項目 主な確認ポイント 解決策
1. ケーブルの接続 テレビ、レコーダー、壁の端子などのケーブルが抜けていないか、緩んでいないか。 奥までしっかりと差し直す。
2. チャンネル設定 テレビ本体のチャンネル情報が最新の状態か。 チャンネルの再スキャンを行う。
3. 天候 大雨、大雪、強風などの一時的な悪天候ではないか。 天候が回復するまで待つ。

※上記は主なトラブルの原因例になります。

チェック1:ケーブルの抜けや緩みはないか

テレビの映りが悪くなる原因として、アンテナの角度トラブル以上に、よくある原因がアンテナケーブル(同軸ケーブル)の接続不良です。
お部屋の掃除や模様替えの際に、気づかないうちにケーブルを引っ張ってしまうなどして、テレビやアンテナコンセントの接続端子から抜けかけていることがあります。
以下のポイントを中心に、ケーブルがしっかりと奥まで差し込まれているかを確認してください。

確認する場所 チェックポイント
テレビのアンテナ入力端子 「地デジ」「BS/CS」の各端子にケーブルがしっかり接続されているか。
レコーダーの入出力端子 壁からのケーブルが「入力」に、テレビへのケーブルが「出力」に正しく接続されているか。
壁のアンテナ端子 端子とケーブルの接続に緩みはないか。
分配器・分波器 複数の機器に電波を分けている場合、すべての接続が緩んでいないか。
ケーブル本体 家具の下敷きになっていないか、極端に折れ曲がっていないか。

※上記はケーブルに関する主なチェックポイントです。

特に、壁のアンテナ端子が地デジ用とBS/CS用に分かれている場合、ケーブルを逆に挿してしまうと映りません。
一度すべてのケーブルを抜き、正しい端子にしっかりと差し直してみましょう。

またアンテナケーブルは、断面が正確な円の状態になっていないと、電波を正しく送信できなくなります。部屋の角などでケーブルを曲げる際は、ケーブルの曲げ半径に合わせて緩やかに曲げ、極端に折り曲げるなどは避けてください。
他にも、アンテナケーブルが家具や家電の下敷きになっている。必要以上にケーブルが長すぎるなども、電波を正常に送信できない、ケーブル内部の断線、電波の減衰(弱まり)の原因になります。

部屋の広さに適した長さのケーブルを正しい方法で配線して、ケーブルが破損している場合は新しいものに交換してください。

チェック2:テレビやレコーダーのチャンネル再スキャン

お住まいの地域でテレビ電波の送信状況やチャンネルなどに変更があった場合や、お引越しで受信する地デジの電波塔が変わった場合など、テレビ本体が記憶しているチャンネル情報が古くなり、映りが悪くなる、一部のチャンネルが映らなくなるなどのトラブルが生じることがあります。
この場合は、テレビ側で受信できる電波を自動的に診断して、「チャンネルスキャン」や「チャンネル設定」を行うことで、テレビのチャンネル情報が最新の状態に更新されて、問題が改善する可能性があります。
チャンネルスキャンの操作方法はテレビのメーカー、モデルによっても異なりますが、日本の主要メーカーのモデルにおける、一般的な手順は以下の通りです。

メーカー例 設定手順の例
シャープ (AQUOS) リモコンの「ホーム」→「設定」→「視聴準備」→「チャンネル設定」→「地上デジタル」→「地上デジタル – 自動」
ソニー (BRAVIA) リモコンの「ホーム」→「設定」→「放送受信設定」→「デジタル放送受信設定」→「地上デジタル:自動チャンネル設定」→「再スキャン」
パナソニック (VIERA) リモコンの「メニュー」→「設定する」→「チャンネル設定」→「地上デジタル放送」→「チャンネルスキャン」
東芝 (REGZA) リモコンの「設定」→「視聴準備」→「チャンネル設定」→「地上デジタル自動設定」→「再スキャン」

※上記は主要モデルの操作方法ですが、正確な方法はモデルや製造年式などによって異なる場合もあります。正確な手順はテレビの取扱説明書やメーカー公式サイトなどをご確認ください。

また、テレビ本体の内部基盤など動作が一時的に不安定になっている場合は、テレビ本体をリセット(再起動)することで問題が改善されることもあります。
具体的な方法としては、まずテレビの主電源を切って、電源プラグをコンセントから抜き、数分待ってから再度差し込み、電源を入れるという手順です。
ただこの再起動も、メーカーやモデルによっては独自の方法を用いる場合もあるため、詳しくは本体の取扱説明書やメーカー公式サイトを確認する必要があります。

あわせて、地デジや衛星放送のデジタル放送を受信するため、テレビ本体に挿入されているICカード「B-CASカード」や、一部の4K8Kテレビに内蔵され、同様の機能を持つ「ACASチップ」の不具合も考えられます。

B-CASカードを本体から一度抜いて、ICチップ部の汚れを柔らかい布などで丁寧にぬぐって、正しい方向にしっかりと差し直してみるのも有効です。
なおACASチップが内蔵されるテレビの場合は、上記のリセットを試してください。

チェック3:一時的な悪天候が原因ではないか

大雨や大雪、強風などの悪天候は、空間を伝わってアンテナで受信するテレビ電波の品質に影響を与えることがあります。
地デジ電波のUHFは、一年を通した気候の変化により、6㏈程度の電波レベルの変動が生じるほか、大雨や大雪の際には電波が吸収されて電波状態が大きく悪化します。
また衛星放送のBS放送、CS放送で使われる電波(12GHz帯)は周波数が高く、波長の幅が25ミリ程度で直進性が強いため、雨や雪の粒が大きくなる豪雨、大雪では、電波が吸収されるほか、乱反射でまっすぐ届かなくなり、一時的にアンテナの受信レベルが大きく低下することがあります。
これを衛星放送の「降雨減衰」「降雪減衰」と呼びます。

以下、自然環境によるテレビ放送(地デジ放送、衛星放送)への影響の例と、その対策を一覧で解説します。

天候 影響を受けやすい放送 現象 対処法
大雨・豪雨 衛星放送(特に影響大)、地デジ放送 テレビ電波が雨粒に吸収・散乱され、受信レベルが低下する(降雨減衰)。 天候が回復すれば、多くの場合自然に復旧するため、しばらく様子を見る。
大雪・吹雪 衛星放送(特に影響大)、地デジ放送 テレビ電波が雪に吸収・散乱される(降雪減衰)。アンテナに雪が付着し、電波を遮ることもある。 天候が回復するのを待つ。アンテナの雪は自然に溶けるのを待つのが安全。
強風・台風 地デジ放送、衛星放送 アンテナの方向が物理的にズレてしまい、受信感度が低下することがある。 風が収まってから、方向がズレていないか確認・調整する。

※上記は自然環境による主なトラブルと対策例になります。

もしテレビ画面の不調が、悪天候のタイミングと重なっている場合は、屋外の作業が難しくなることもあり、あわてて調整作業を始める必要はありません。
天候が回復すれば、自然にテレビ画面の映りが戻るケースがほとんどになります。
天気が良くなってもテレビの映りが改善しない場合に、初めてアンテナの方向ズレなど、他のトラブルの要因を疑ってください。

なぜ方向が重要?アンテナの種類と正しい向きの基本

上記の3つのチェックでテレビの映りが改善しなかった場合、いよいよアンテナの方向がズレている可能性が高まります。
では、なぜアンテナに「正しい向き」が存在するのでしょうか。
それは、テレビ放送やアンテナの種類によって、受信すべきテレビ電波の飛んでくる場所がまったく異なるためです。
この基本を理解することが、正確な調整への第一歩となります。

以下、地デジ放送・衛星放送の別に、テレビアンテナを向けるべき正しい方向、角度や、その他、受信レベルが低下する要因について解説してゆきます。

地デジアンテナ:「最寄りの電波塔」に向ける

地上デジタル放送(地デジ)の電波(UHF(極超短波)の470MHzから710MHz)は、例えば東京都墨田区の東京スカイツリーのように、地上に建てられた「電波塔(送信所・中継局)」の先端から、皆様のご家庭にある地デジアンテナに向けて送信されています。

これを一般の戸建て住宅にあるアンテナから見れば、地デジ電波は、近隣にある地デジ電波塔の方向、その先端である高い位置から、音が広がって降りてくるようなイメージで、アンテナに届いていることになります。
そのため地デジアンテナは、お住まいの地域にある、もっとも近くて強い電波を発信している電波塔の方向に、地デジアンテナの「正面側」を正確に向ける必要があります。

この地デジアンテナが「特定の方向(正面側)からの電波をもっとも強く受信する性能」を「指向性」と呼びます。
地デジアンテナはどのモデルにも基本的に指向性があり、指向性の高さはアンテナの受信性能の高さ(素子数・素子数相当)と本体の形状に影響されます。

また同じ受診性能でも指向性が高い(正面側で受信感度が高まる範囲(半値角)が狭い)アンテナ機種ほど、他方向からのノイズ(余計な雑音となる電波)を受信しにくくなり、半値幅の範囲内での受信感度が高くなります。

以下、地デジアンテナ機種ごとの指向性と、電波塔に向けるべき正面側の方向についてご紹介します。

アンテナの種類 写真(イメージ) 特徴 「正面」はどこ?
八木式アンテナ 魚の骨のような形状 もっとも受信感度が高く、電波の弱い地域にも対応しやすい。指向性も非常に高い。 短い棒(導波器)が並んでいる、魚の頭の側とは反対側の先端。
デザインアンテナ 箱型でスタイリッシュ 壁面に設置され、外観を損ねにくく風雨にも強い。指向性はやや低く、受信感度は八木式アンテナより低い。 平面になっている本体の表面。
ユニコーンアンテナ ポール状の形状 八木式とデザインアンテナの中間的な性能。景観を損ねず風雨にも強く、一定の高さ(受信感度)も確保可能。指向性はデザインアンテナより低い。 ポール状の本体下部にメーカーや機種名のロゴがある面。

※上記は各モデルの主な特徴になります。

地デジ放送の受信レベルが低下する要因とは?

地デジ放送の電波として使われるUHF(極超短波)の電波は、40センチから60センチ程度の波長の幅をもち、ビルなどの障害物にぶつかっても、乗り越えて広がることができる、比較的、障害物に強い性質を持っています。

ただ地デジ電波が障害物を乗り越える力も完全ではなく、その他の性質や条件により、的確な角度調整を行った地デジアンテナでも、アンテナに届くまでの電波レベル(アンテナレベル)が弱まるケースがあります。

以下、地デジアンテナで受信できる地デジ電波レベルそのものが低下してしまう、主な要因をご紹介します。

  • ビルなどの障害物:上記の通り、地デジ電波は高層ビルなどの障害物を乗り越えて音のように広がる性質をもちますが、その性質も完全ではなく、ビルの陰にあたる直近のエリアや、住宅密集地の家と家の間などの狭い空間には、十分なレベルの電波が届きにくくなります。
  • 電波塔からの距離(電界地域):地デジ電波は空間を長く伝わるほど電波レベルが弱まるため、基本的には電波塔からの距離と、山地など地形による障害物の影響で、電波塔からの周辺エリアによって到達する電波レベルの強さが異なります。この周辺エリアにおける受信レベルの違いは、おおよそ電波塔から近く山などが少ないエリア順に「強電界(80㏈以上)」「中電界(80㏈から60㏈)」「弱電界(60㏈以下)」の電界地域に分類されます。各電界地域では、到達する電波レベルに適した受信性能のアンテナ機種と設置位置を選ぶことが重要です。
  • アンテナの設置位置(高さ):上記の通り地デジ電波レベルは、電波塔からの距離や障害物に影響を受けます。そのため各戸建て住宅では、屋根の上などできるだけ高い位置に地デジアンテナを設置することで、電波塔の先から届く電波が障害物に影響を受けず、安定した受信につながります。逆に壁面やベランダなどに地デジアンテナを設置する場合、電波塔の方向に高層ビルや直近の隣家などがあると、強・中電界地域でも十分な受信ができない場合もあります。
  • 気候や天候の影響:上記でもご説明した通り、地デジ電波レベルは水分に弱く、伝わる空間の湿度などの状態にも影響を受けて、同じ場所でも一年で6㏈程度の変動が起こるフェージング現象が生じるほか、大雨や大雪では電波が吸収され、電波レベルが大きく低下します。そのため、地デジ電波設置ではこれらの影響を考慮して、あらかじめ余裕のある受信レベルを確保しておくことが重要です。
  • ノイズ:地デジ電波が屋外を伝わる際の、携帯電話基地局などの他の電波の影響。また屋内で電子レンジやWi-Fiルータなどが発する電波、電磁波がノイズ(雑音)となり、地デジ電波の品質に悪影響を与えることがあります。

BS/CSアンテナ:「東経110度(南西上空)の静止衛星」に向ける

一方、衛星放送であるBS放送やCS放送(「スカパー!」など)の電波は、地上ではなく、赤道上空約36,000キロの上空にあり、地上からは空の一点に静止して見える人工衛星「静止衛星」から、日本全域を照らし出すようにして送られてきます。
この静止衛星は日本の地上から見て、東経110度の上空(南西方向)にあるため、BS/CSアンテナは、日本全国どこでも基本的に、お皿のようなディッシュ部を「南西」上空へと正確に角度調整して向ける必要があります。
衛星放送では、静止衛星から送られる光のように直進性の強い「12GHz帯」の電波を、ディッシュの放物面反射器で、正面の一点に集まるように反射させて、その焦点に固定された一次放射器に集めて受信する仕組みです。
したがって地デジアンテナよりも、BS/CSアンテナは方向、角度の指向性が非常に鋭く、ディッシュの仰角と方位角(上下、左右)ともにミリ単位で東経110度に合わせた、精密な角度調整が求められます。
この角度調整がミリ単位でズレても、焦点が一次放射器に集まらなくなるため、受信感度が大きく低下して、衛星放送が受信できなくなることがあります。

衛星放送の受信レベルが低下する要因とは?

衛星放送で使われる12GHz帯の電波は周波数帯が高いため、25ミリ程度と非常に波長が短く直進性が強いのが特徴です。そのため、アンテナの角度のずれ以外にも、以下のような要因で受信レベルが低下しやすくなります。

  • 電波を遮る障害物:BS/CSアンテナを静止衛星の方向(東経110度)へと正確に向けても、静止衛星からアンテナまでの直進的な電波の通り道に、山や建物、樹木やその枝、電線、洗濯物などの障害物が少しでも入っていると、電波が遮られてしまい、十分に受信できなくなります。
  • 降雨減衰・降雪減衰:前述の通り、一定以上の激しい雨や雪で、雨や雪の粒が12GHz帯の波長の幅に近くなると、直進する電波を吸収する、また散乱させてしまうため、地デジよりも悪天候の影響を受けやすくなり、アンテナ側で受信できなくなります。
  • アンテナの電源設定:BS/CSアンテナは、周波数帯の高すぎる12GHz帯の電波を受信した後、本体に内蔵されたコンバーターで、MHz帯の電波に変換してからケーブルに送信します。このコンバーターを作動させるためには、テレビやレコーダーのBS電源設定を行って、チューナー端子から電気を供給する(もしくはコンバーターの電源部を使う)必要があります。テレビのBS電源設定で「アンテナ電源」がオフになっているなど、電源設定が適切でないとアンテナが機能せず、衛星放送は映りません。

【スマホで完結】アンテナが向くべき方角を無料で調べる方法

地デジ放送やBS/CS放送のアンテナの種類と、それぞれの放送におけるアンテナの向きの基本がわかったところで、次はいよいよ「ご自宅のアンテナは具体的にどの向きに合わせるべきか」を調べます。
以前は専門家でなければ難しかったこの作業も、今ではスマートフォンやパソコンなどを使えば、誰でも無料で正確な方角を特定できるようになっています。
ここでは、アンテナの種類別に、具体的な放送調べの方法をご紹介いたします。

地デジアンテナの方向を調べる3つの方法

地デジアンテナを向けるべき「最寄りの電波塔」の方向は、以下の3つの方法で調べることができます。手軽なものから順に試してみてください。

調査方法 手軽さ 正確さ おすすめな人
1. 近所のアンテナ参考 ★★★ ★☆☆ まず、おおよその方角を手っ取り早く知りたい人。
2. Webサイト「A-PAB」 ★★☆ ★★★ 地図上で正確な位置関係をしっかり確認したい人。
3. スマホアプリ ★★★ ★★★ スマホをかざすだけで直感的に方角を知りたい人。

※上記は各方法の簡単な概要です。詳しくは以下で解説していきます。

方法1(手軽):近所のアンテナの向きを参考にする

もっとも簡単で手軽な方法は、ご近所の家の屋根に設置されている「八木式アンテナ」などの地デジアンテナが、どちらの方向を向いているかを確認することです。
同じ地域であれば、基本的には同じ電波塔から電波を受信しています。
魚の骨のような形の「頭」に見える側は、実は通り抜ける地デジ電波をアンテナの受信側に、また他方向からの余計なノイズをはじき返す「反射器」と呼ばれる部分で、こちらはアンテナ本体の後部に当たります。
八木式アンテナの正面側は、反射器とは反対側の先端に当たります。したがって周辺の八木式アンテナが先端が指し示す方向が、電波塔のある方角だと推測できます。
他にもデザインアンテナでは、アンテナが設置されている壁の側、さらにはアンテナの正面が向けられた方向が電波塔の方角と推測されます。
ただし、これはあくまで「おおよその目安」です。周辺の環境や障害物などの影響で、異なる電波塔や、障害物に反射して方角の変わった電波を受信している場合もあるため、複数のアンテナを確認したおおよその目安として、より正確な方向確認の方法と併用されることをおすすめします。

方法2(正確):Webサイト「A-PAB」で電波塔の位置を特定する

より正確に電波塔の位置を調べるには、「A-PAB(放送サービス高度化推進協会)」公式サイトが提供しているWebサイト「放送エリアのめやす」の利用がおすすめです。

このサイトでご自宅のアンテナを向ける方向を確認する方法は、以下の通りです。

  1. パソコンやスマホで「放送エリアのめやす」にアクセスします。
  2. 自宅の郵便番号や住所を入力し、検索します。
  3. 地図が表示され、自宅の位置と、受信対象となる電波塔(送信所)の位置が示されます。
  4. この地図上で、自宅と電波塔を結んだ直線が、アンテナを向けるべき方角となります。

この方法は、国が認可した機関の情報であるため、信頼性が非常に高く、電波塔の正確な方向を知ることができます。

方法3(便利):スマホアプリで方角を直接確認する

もっとも直感的で分かりやすい方法が、専用のスマートフォンアプリを使う方法です。
スマートフォンのGPS機能とコンパス(方位磁石)機能を利用して、近隣にある電波塔の方向を教えてくれます。

この場合のおおよその方法は、以下の通りです。

おすすめアプリ:「地デジアンテナ調整」など

  1. お使いのスマートフォン(iPhone、android)それぞれのアプリストアで「地デジアンテナ」などのキーワードで検索して、評価の高いアプリをインストールします。
  2. アプリを起動して、お住まいの現在地を設定します。
  3. 多くの場合、スマートフォンのカメラをかざすと、AR(拡張現実)技術によって、実際の風景の上に電波塔の方向が矢印などで表示されます。

この方法であれば、地図を読むのが苦手な方でも、スマホをかざすだけで一目瞭然の形で、電波塔の方向を確認できます。

BS/CSアンテナの角度(方位角・仰角)を調べる方法

BS/CSアンテナの調整には、アンテナディッシュの左右の向きである「方位角」と、上下の角度である「仰角」の2つの数値が必要です。
衛星放送の場合、ディッシュを向けるべき方向は、日本全国ですべて同じ「東経110度(南西方向)の上空」ですが、ご存知の通り日本列島は東西に長く、南北にも幅があるため、日本各地で、東経110度に合わせるBS/CSアンテナの仰角、方位角は微妙に異なってきます。さらに各現場で、より正確な角度の微調整も必要となります。

「BSコンパス」などの専用アプリが一番かんたん

簡単なようでやや複雑にも思える、日本各地でのBS/CSアンテナの角度調整ですが、地域ごとのアンテナの仰角、方位角をもっとも簡単に調べることができるのが「BSコンパス」などスマートフォンの専用アプリです。
地デジアンテナ同様、スマートフォンのGPS機能を使って、現在地に最適な角度を自動で計算してくれます。

その主な使用方法は、以下の通りです。

  1. アプリストアで「BSコンパス」などのアプリをインストールします。
  2. アプリを起動すると、アプリの機能にもよりますが、GPSでおおよその位置が設定されます。より正確に調査するため、アプリにお住まいの住所を設定できる場合は入力します。
  3. 画面に、ご自宅の「方位角」と「仰角」が表示されます。この数値をメモしておきましょう。「BSコンパス」では、画面に東経110度を指すコンパスが表示されるため、角度調整時に、アンテナ本体にあてがう形で角度を確認でき、作業が楽になります。

このようなアプリを使えば、複雑な計算は一切不要です。調整作業に入る前に、必ず必要なアプリを、お手持ちのスマートフォンなどにダウンロードしておいてください。

他にも、日本各地の主要エリアにおける。仰角、方位角の一覧を、インターネット上のアンテナメーカー公式サイトで確認する方法。またBS/CSアンテナ商品の角度調整部に、国内主要エリアの仰角、方位角が記されているモデルなども存在します。

【実践編】自分でできる!アンテナ方向の調整手順と5つの注意点

地デジ、衛星放送とも、アンテナを向けるべき正しい方向がわかったら、いよいよ調整作業の実践になります。
安全に、そして確実に作業を終えるためにも、作業の段階であせりは禁物です。
ここでは、DIYに慣れていない方でも失敗しないよう、5つの重要な注意点と具体的な手順を解説します。

注意点1:安全第一!高所作業は絶対に無理をしない

アンテナの角度調整でもっとも大切なことは「安全」です。特に屋根の上など高所での作業は、落下の危険が伴います。
端的に申し上げると、瓦屋根など一般的な屋根の上に設置されているテレビアンテナの場合は、DIY作業には大変なリスクが伴うため、DIYは決しておすすめできません。安全第一で、専門のアンテナ工事業者に角度調整を依頼してください。

屋上フロアのある家や、ベランダの付近に設置さえたアンテナなど、ある程度、作業の安全が確保できる位置のアンテナであれば、DIYによる角度調整も不可能ではありません。
ただしその場合も、安全確保のために、必ず以下のような注意点を守って角度調整の作業を進めてください。

  • 2人以上で作業する:必ず補助者と2人以上で作業し、万が一の際に助けを呼べるようにしておいてください。
  • 悪天候・夜間の作業は避ける: 雨や雪で足元が濡れている日、風が強い日、暗い時間帯などの作業は、事故のリスクが高まるため、絶対に避けてください。
  • 適切な服装と装備:滑りにくい靴、動きやすい服装、ヘルメット、安全帯(ハーネス)などを着用してください。
  • ハシゴはしっかりと固定:ハシゴを使う場合は、地面が平らで安定した場所に、正しい角度で設置し、しっかりと固定して使用します。

作業に対して、少しでも「怖い」「危ない」など、恐怖やリスクを感じられた際は、決してご無理をなさらず、速やかに作業を中断して、専門業者に依頼する勇気をお持ちください。
アンテナ工事の専門業者は、危険な高所作業についての講習や訓練を受けていることはもちろん、法令に則った安全のための装備も完全に整えて作業に挑むため、一般の方では難しい屋根の上での危険な作業も、安全かつ確実に遂行することができます。

注意点2:作業前に準備する道具リスト

作業をスムーズに進めるため、事前に必要な道具を揃えておきましょう。
一般的に必要な道具は、以下の通りです。

道具 用途・ポイント
スパナ or モンキーレンチ アンテナを固定しているボルトを緩めたり締めたりするために使用。ボルトのサイズに合うものを用意。モンキーレンチが1本あると便利。
スマートフォン 方角を確認するアプリ(地デジアンテナ調整、BSコンパスなど)と、テレビ画面を確認する作業者との連絡手段として使用。
滑り止め付きの手袋 工具をしっかり握り、手の怪我を防ぐために使用。
テレビのリモコン アンテナレベルの確認画面を表示するために使用。

※上記は必要となる主な道具になります。

これらに加え、高所作業の場合はヘルメットや安全帯も必須です。

注意点3:テレビの「アンテナレベル」表示機能を活用する

アンテナの向きを調整する際は、感覚だけに頼らず、テレビの「アンテナレベル(受信レベル、受信強度)」を確認しながら作業することが成功のカギです。

  1. 作業を始める前に、テレビの設定画面から、調整するアンテナに合わせた、地デジ放送、衛星放送の「アンテナレベル」または「受信強度」を確認する画面を表示させます。(表示方法はメーカーによって異なりますので、テレビの取扱説明書やメーカー公式サイトなどをご確認ください)
  2. 一人が屋根の上やベランダでアンテナを調整し、もう一人が室内のテレビ画面でレベルの変化を確認します。
  3. スマートフォンなどで連絡を取り合いながら、「今、レベルが上がった」「もう少し右」といったように、アンテナレベルの数値が最大になるポイントを探します。なお、アンテナの角度調整から、その角度の受信レベルがアンテナレベル画面に反映されるまでには、数秒のタイムラグが発生するため、特に上下・左右の緻密な調整が必要なBS/CSアンテナでは、非常に根気のいる作業となります。

アンテナレベルの確認については、テレビのアンテナレベル画面の代わりに、ケーブルの途中に接続する、安価な簡易型「シグナルレベルメーター(アンテナレベルチェッカー)」を用意すれば、角度調整の作業者が、アンテナのすぐそばで、調整に合わせて即座に電波強度を確認できるため、一人での作業も非常に効率的で簡単に行えます。

注意点4:ボルトは「少し緩める」のがコツ

アンテナをマスト(支柱)に固定しているボルトや、BS/CSアンテナの仰角、方位角の調整部のボルトを緩める際は、完全に外してしまわないように注意してください。
「レンチを使って、手でアンテナがなんとか動かせる」くらいの硬さに、少しだけ緩めるのがコツです。
完全に緩めてしまうと、アンテナ本体が外れて落下したり、向きが大きくズレてしまって元の位置が分からなくなるなどのリスクが生じます。

注意点5:少しずつ動かし、レベル最大値を探す

アンテナの方向を調整する際は、あせって大きく動かしてはいけません。
以下のように緻密な作業が必要となります。

  • 地デジアンテナの場合: 数センチ単位でゆっくりと左右に動かし、その都度アンテナレベルを確認します。
  • BS/CSアンテナの場合: 数ミリ単位で非常にゆっくりと左右(方位角)、上下(仰角)に動かします。指向性が非常に高いため、最適なポイントはごくわずかな範囲にしかありません。

簡易型のアンテナレベルチェッカーを使用する場合を除き、室内でレベルを確認している人と連携し、数値が最大になったところで動きを止めます。
最大のポイントが見つかったら、アンテナが動かないように慎重にボルトを締め直して、しっかりと固定してください。

地デジアンテナの場合は、さほど緻密な角度調整は必要なく、おおよそ電波塔の方向に向けて、受信レベルが最大になる角度を見出せばそれでず十分になります。
一方、BS/CSアンテナの場合は、アンテナを向けるおおよその方向(角度)は確認しやすい半面、仰角、方位角ともミリ単位の精密な微調整で、受信感度が最大になる角度を割り出す必要があります。

方向を調整しても映りが改善しない…考えられる原因と対処法

がんばって自宅で正確な角度調整を行ったにもかかわらず、テレビの映りが改善しない。そんな時は、原因がアンテナの方向以外にあるのかもしれません。
考えられる主な原因と、その対処法を見ていきましょう。

以下、想定される主な原因と、対策についてまとめました。

考えられる原因 特徴 主な対処法
1. 電波が弱い もともと電波が届きにくい地域、または複数のテレビに電波を分配している。 電波を増幅する「ブースター」の設置や交換を検討する。
2. アンテナ・配線の劣化 設置から10年以上経過しているアンテナやケーブル、ブースターなど機器が、雨風で劣化・破損している。 アンテナ本体やケーブル、その他周辺機器の交換が必要になる場合がある。
3. 周辺環境の変化 近隣に高層マンションが建った、庭の木が大きく成長したなど、電波を遮る障害物が出現した。 アンテナの設置場所の変更や、より高性能なアンテナへの交換を検討する。

※上記は主な要因の概要です。詳しくは以下の項目で解説していきます。

原因1:電波が弱い(ブースターの故障・必要性)

お住まいの地域が地デジに電波塔から遠い「弱電界地域」であったり、住宅内でアンテナが受信した電波レベルを何台ものテレビに分配している場合は、アンテナで受信した電波が各テレビに届いた時点で大きく弱まってしまい、テレビ画面がきれいに映らないことがあります。
このような場合に電波レベルを増幅してくれるのが、アンテナの配線部に設置される「ブースター」という機器です。
現在の戸建て住宅では、三台以上のテレビを設置する場合には、強電界地域でもブースターが必要になり、実質的にほぼ必須の機器になっています。
お住まいにすでにブースターが設置されている場合は、そのブースターに故障や不具合が発生している可能性も考えられます。
補助的な室内ブースター、ラインブースターの増設を含め、ブースターの設置や交換、調整でテレビの映りが改善するケースは多くなります。

原因2:アンテナ本体や配線の経年劣化

テレビアンテナの寿命は、一般的に10年から15年と言われています。
厳密には八木式アンテナ、BS/CSアンテナで10年強、デザインアンテナやユニコーンアンテナで15年から20年程度とされています。
屋外に設置されているアンテナやケーブルは、常に雨風や紫外線などの自然環境にさらされているため、設置から年月とともに、徐々に劣化していきます。
アンテナ本体が錆びる、機器部が劣化する、ケーブルの被覆が破れて浸水したりすると、正常にテレビ電波を受信できなくなります。
アンテナ設置から長年の歳月が経過している場合は、アンテナや配線自体の交換が必要になるかもしれません。

原因3:周辺環境の変化(建物・樹木など)

以前は問題なくテレビが映っていたのに、最近になって急に映りが悪くなったという場合は、周辺環境の変化が原因かもしれません。
例えば、

  • アンテナと電波塔、静止衛星の間に、高層マンションが建設された。
  • 庭の木が成長して、アンテナの前に枝葉が伸びてきた。

といったケースです。
地デジ電波の他、特に衛星放送の12GHz帯の電波は、障害物によって簡単に遮られてしまいます。この場合は、アンテナの設置場所を障害物の影響を受けない位置へ変更するなどの対策が必要になります。

「これは無理かも…」プロへの依頼を検討するタイミングと費用相場

DIYでのアンテナ角度調整は、費用を抑えられる大きなメリットがありますが、一般の方の作業では限界もあります。
作業の安全を確保できない、アンテナを向けるべき正確な方向が解らない、正確な原因が特定できないなどの場合は、無理をせず専門業者へとご依頼になるのが賢明な判断です。
この項目では、プロの業者への依頼を考えるべき状況やタイミングと、テレビアンテナの修理や角度調整を安心して任せられる業者の選び方、一般的な費用相場について解説します。

こんな時は専門業者に相談しよう

ご自宅のテレビアンテナや。トラブルの状況が以下の条件に当てはまる場合は、迷わず専門業者へとご相談になることをおすすめします。

  • 高所作業が危険:屋根が急勾配、3階建てでアンテナに手が届かない、高所が苦手など、少しでも事故の危険を感じる場合。
  • 原因がわからない:方向調整や他のチェックをしても改善しない場合。プロの業者に依頼すれば、専門的な知識や測定器などの機材で、正確な原因を特定して、適切な対処を取ってもらえます。
  • アンテナや周辺機器の交換が必要:アンテナや周辺機器の経年劣化などで部品や本体の交換が必要になった場合。適切な機材の選定から設置、交換などの工事まで任せることができます。
  • 忙しくて時間がない:すぐに問題を解決したいが、ご自分で落ち着いて作業や確認を行う時間がない場合。

アンテナ方向調整の費用相場は?

アンテナ工事の専門業者に、アンテナの角度調整やその他、必要となる工事を依頼した場合の費用は、その作業内容によって変動します。

以下、主な作業費用の目安、相場をまとめました。

作業内容 費用相場(目安) 備考
アンテナの方向調整のみ 5,000円 ~ 15,000円 出張費や高所作業費が別途かかる場合がある。
ブースターの設置・交換 20,000円 ~ 35,000円 本体価格+作業費。ブースターの種類(対応できる放送など)によっても変動。
アンテナ本体の交換 30,000円 ~ 60,000円 アンテナの種類や設置場所によって変動。

※上記は一般的な業者の費用相場になります。

あさひアンテナでは、あらゆるアンテナ工事について、業界最安値の水準に挑戦しております。
例えば八木式アンテナ、デザインアンテナの設置工事は、国内一流メーカー製のアンテナ本体(DXアンテナ製・八木式アンテナ「UA20」、デザインアンテナ「UAH201」)や基本の設置具、同軸ケーブルをセットにして、22,000円(税込み24,200円)からで承っております。

他にも、本コラムのメインテーマである、角度がズレたアンテナを正しい方向に再調整する「方向調整」8,000円(税込み8,800円)から。
ケーブルや素子など軽微な破損の場合の「アンテナ修理」および、既設アンテナを交換する場合の、全長1.8mまでの「既設アンテナ撤去(アンテナ処分含む)」は、5,000円(税込み5,500円)からでお引き受けしております。

また弊社では、アンテナ設置やアンテナトラブル時の電波調査、必要な工事のお見積もりも、出張料やキャンセル料など各種費用も含む「完全無料」でお引き受けしておりますので、まずはお住まいで生じているトラブルの原因チェック、および必要となる工事の正確な料金をご確認されることがおすすめです。

失敗しないアンテナ工事業者の選び方4つのポイント

テレビのアンテナ修理、角度調整をどこに頼むか、業者を選ぶポイントとは、一体どのようなものでしょうか?

安心して任せられるアンテナ工事の業者を選ぶためには、工事料金の安さだけで判断せず、以下の4つのポイントを総合的にチェックされることが重要です。

ポイント1:料金体系が明確で見積もりが詳細か

業者による見積もりの際「工事費一式」としか書かれていない見積もりは要注意です。
基本工事費の他に、アンテナや周辺機器、設置具、ケーブルなどの各種部材費、出張費、高所作業費、特殊作業費などの内訳がきちんと記載されているかを確認してください。
また、見積もりについては「見積もり後の追加料金は決して発生しない」と明言している業者をお選びになると安心です。
「見積もり段階ではなかった諸経費、追加工事費を当日になって請求された」といったトラブルを避けるためにも、事前に料金体系の透明性を確認することが大切です。

ポイント2:豊富な施工実績と専門知識があるか

テレビアンテナ工事は、地域の電波状況や建物の構造などに応じた工事を行うため、専門的な知識と経験が求められる作業になります。
年間の施工実績が豊富(当あさひアンテナは年間6,000件以上)である業者は、それだけ多くの現場を経験しているため、ノウハウや技術力が高く信頼できます。
また、実際の施工を下請け業者に丸投げせず、研修を受けた自社の職人が責任を持って施工する「完全自社施工」の業者を選ぶと、担当するアンテナ職人の経験が豊富で、施工品質が安定しやすくなります。
さらに下請け業者を使う場合の仲介手数料など、余計な中間マージンも発生しなくなるため、工事費用も比較的、低価格になります。

ポイント3:迅速な対応が可能か(即日対応など)

お住まいで突然「テレビが映らない」というトラブルが発生した際は、一刻も早く解決したいと思われることでしょう。
そのため、工事申し込みに対する24時間、365日対応や、問い合わせ当日の工事(即日工事対応)が可能かどうかは、業者選びの重要なポイントになります。
地域に密着し、迅速なフットワークを持つ業者であれば、緊急時にも頼りになります。

ポイント4:長期の工事保証(アフターサービス)があるか

アンテナ設置や修理などの工事を行った後の、想定外のトラブルに備えて、業者が長期的な保証制度(アフターサービス)を用意しているかをご確認ください。
この業者の保証期間については、期間が長いほど、その業者が自社の工事品質に自信を持っている証拠と言えます。
あさひアンテナでは、業界でも最長クラスとなる「10年保証」をご提供しており、工事後も長く安心してご利用いただけます。
また、台風などの自然災害でアンテナが故障した際に、火災保険の申請をサポートしてくれるかどうかも確認しておくと、万が一の際に心強いでしょう。
もちろん当あさひアンテナでも、保険専門のスタッフが常駐しており、修理に伴う必要写真、書類のご用意から、お客様による申請のサポートまで、万全の態勢で火災保険申請のお手伝いをいたします。

【独自情報】あさひアンテナの強みとお客様へのお約束

上記でも少しご説明いたしましたが、当「あさひアンテナ」は、アンテナ設置から修理まで、お客様に最高の施工品質と業界最安価格、その他のサービスをご提供するため、以下のような強みを持っております。

あさひアンテナの強み 具体的な内容
業界最安値への挑戦 完全自社施工により中間マージンをカットし、高品質な工事を低価格でご提供します。
高い技術力と実績 年間6,000件以上の豊富な施工実績を持つ、経験豊かな自社スタッフが丁寧に対応します。
迅速なご対応 365日年中無休でご対応。弊社にお問い合わせいただければ、即日工事も可能です。
外観を損なわない施工 お客様のご自宅の外観に合わせたデザインアンテナの設置など、美しい仕上がりを追求します。
安心の10年保証 業界最長クラスの10年保証で、工事後も末永くお客様のテレビライフをサポートします。

※上記は弊社の主なサービスになります。

急なアンテナトラブルの調査やアンテナ角度調整をはじめ、テレビアンテナに関するあらゆるお困りごと、ご相談については、どんな些細なことでも、まずは当「あさひアンテナ」のフリーダイヤル、メールフォーム、LINEアカウントまで、お気軽にご相談ください。

アンテナ方向に関するよくある質問(Q&A)

最後に、テレビアンテナの方向調整に関して、お客様からよく寄せられるご質問とその回答について、Q&A方式でまとめました。

Q1. アンテナの方向が少しズレただけでも映らなくなりますか?

はい、特にBS/CSアンテナはわずかな角度のズレでも、衛星放送が映らなくなりやすいという性質があります。

以下、BS/CSアンテナ、地デジアンテナの角度のズレについてご説明いたします。

  • BS/CSアンテナ:上記した通り、東経110度に向けた仰角、方位角の指向性が極めて鋭いため、数ミリ程度のディッシュのズレでも受信レベルが大幅に低下し、まったく映らなくなることがあります。
  • 地デジアンテナ:地デジアンテナに必要となるのは方位角の調整だけです。角度調整の厳しさはBS/CSアンテナほどではありませんが、やはり数度、数ミリから数センチズレるだけでもブロックノイズが発生したり、特定のチャンネルが映らなくなったりする場合があります。指向性はアンテナ機種によっても違い、八木式アンテナ、デザインアンテナ、ユニコーンアンテナの順で高くなります。指向性の高いアンテナは、正確に角度調整を行った場合の受信性能が高くなる半面、多少の角度のズレで受信感度が低下しやすくなります。

基本的に、BS/CSアンテナ、地デジアンテナとも、必要となる精密さは異なるものの、どつらも正確な方向調整が非常に重要となります。

Q2. デザインアンテナの方向調整も自分でできますか?

はい、基本的な調整方法は八木式アンテナなど、他の地デジアンテナと同じです。
デザインアンテナは壁面やベランダなど、比較的、安全に作業を行える場所に設置されているケースが多く、DIYでも作業しやすいというメリットがあります。
デザインアンテナの角度調整部は、本体の背面に当たる固定部です。固定方法はメーカーやモデルによっても異なりますが、アンテナ背面の中央でポール状の部分に固定する。またはアンテナ本体の左右で固定され、扉を開くような形で角度を調整します。
具体的な角度の調整方法は、固定部のボルトを緩め、固定部を軸にアンテナ正面側を左右に向けるように調整して、適切な角度でボルトを締め込みます。
ただ、デザインアンテナは八木式アンテナに比べて指向性がやや緩やかな分、精密な角度調整は必要ない半面、最適なポイントが分かりにくい場合もあります。
テレビのアンテナレベル表示や、アンテナレベルチェッカーを確認しながら、慎重に角度を調整することが大切です。

Q3. 衛星放送の4K/8K放送を見る場合、アンテナの方向はシビアになりますか?

2018年(平成30年)にスタートした衛星放送の「新4K8K衛星放送」は、従来のBS放送、CS放送に新しく複数の4K、8Kチャンネルが追加されたものです。
ただ、このチャンネル追加に当たり、従来の衛星放送で使われていた12GHz帯の電波「右旋円偏波」では使用できる周波数帯が不足したため、新しく「左旋円偏波」と呼ばれる電波を導入し、一部の4K8Kチャンネルに割り当てました。
そのため、新4K8K衛星放送を含めた、右旋、左旋のすべての電波を受信するためには、まず2K4K8K(右旋・左旋)対応のBS/CSアンテナが必要です。
2025年現在のBS/CSアンテナは、すべて2K4K8K対応型になっていますが、左旋の電波は、BS/CSアンテナで受信された後、コンバーターを通じて、従来の右旋の電波(1032MHz~2072MHz)よりも高い周波数帯(2224MHz~3224MHz)に変換されます。
そのためアンテナん本体だけでなく、アンテナからテレビまでを接続する同軸ケーブルや、ブースター、分配器、アンテナコンセントのユニットまで、この周波数帯に対応できる機器が必要になります。

ただBS/CSアンテナの角度調整については、右旋、左旋とも、同じく静止衛星から送られる12GHz帯の電波になるため、BS/CSアンテナの角度調整に関しては、従来の2K衛星放送の場合と違いはありません。
しかしいずれにせよ、BS/CSアンテナの角度調整には精密な作業が必要となるため、作業には大変な慎重さを要します。ご自分での作業が難しい場合は、アンテナ工事の専門業者へお任せになることをおすすめいたします。

Q4. 賃貸(アパート・マンション)でもアンテナの向きは変えられますか?

賃貸物件でのアンテナ角度調整については、その建物のアンテナ設備によって対応が異なります。

詳しくは以下の通りになります。

  • 共同アンテナの場合:多くのマンション、アパートなど集合住宅では、各棟の屋上に設置された大型のテレビアンテナを、塔内の各室にて共同で利用しているため、アンテナは十人の共同設備になります。そのため、お住まいの方が個人で方向を調整することはできません。テレビの映りが悪い場合は、まず管理会社やオーナー様などにご相談ください。
  • 個人で設置したアンテナの場合:賃貸マンションのベランダなどにご自分でBS/CSアンテナを設置している場合は、ご自身の私有物となるため、自由に調整が可能です。ただし、作業の際はアンテナを階下に落下させないよう、安全に最大限、配慮してください。また、物件の規約でベランダへのアンテナ設置が禁止されていないかを、事前に確認しておいてください。

いずれにせよ、賃貸物件でのアンテナ角度調整、また個人でのアンテナ設置は、きちんと管理会社やオーナー様に許可を得た上で行わないと、賃貸契約違反などに当たる可能性があるためご注意ください。

まとめ:正しいアンテナの方向で快適なテレビ視聴を取り戻そう

この記事では、テレビの映りが悪い原因となるアンテナの方向ズレについて、ご自身で調査・調整する方法について解説しました。

以下、あらためて要点をまとめておきます。

【おさらい】問題解決までのステップ

  1. まずは基本チェック:アンテナ角度の狂いと即断する前に、工具不要の「ケーブル接続」「チャンネル再スキャン」「天候確認」から試しましょう。
  2. スマホやネットで方向調査:Webサイトや無料アプリを使えば、地デジや衛星放送のアンテナを向けるべき正しい方角を、誰でも正確に知ることができます。
  3. 安全第一で調整に挑戦:準備を万全にし、安全を最優先すれば、DIYでの調整も可能です。テレビのアンテナレベルを見ながら、焦らず少しずつ動かすのがコツです。
  4. 難しい場合はプロに相談:高所作業の危険がある、調整しても問題が解消されないなどの場合は、決してご無理をなさらず、信頼できる専門業者にご相談ください。

突然、お住まいっデテレビが映らなくなるストレスは、日々の生活において意外と大きいものです。
この記事を参考に、まずはご自身でできることからお試しになってみてはいかがでしょうか。

そして、ご自分での対処が難しい、ご自分で何をやっても復旧できないなど、もしもの時には当「あさひアンテナ」のようなアンテナの専門家がいることを覚えておいてください。
アンテナに関するトラブルでお困りの際には、当あさひアンテナのフリーダイヤル、メールフォーム、LINEアカウントまでお問い合わせいただければ、まずはお住まいのアンテナ環境などから、弊社の側で考えられる原因と、お客さまでも可能な対処法をご案内いたします。
お電話などを通じて、弊社のご説明だけでトラブルが解消された場合は、料金はいっさい発生いたしません。

もし屋根の上のアンテナ角度がズレているなど、専門家による適切な対処が必要なトラブルの場合は、お電話などでそのままご依頼いただければ、即座に弊社のアンテナ職人がお住まいへと急行し、早急な原因特定と工事費用のご提案、お見積もり価格をご提示いたします。
お客様が弊社のご提案に納得していただけれは、本契約後の即日工事で、すぐざま工事へととりかかり、問題を解消いたします。また弊社ではお客様に工事の契約をしていただくまで、出張料や調査料などの費用は1円も発生いたしませんので、どうかご安心ください。

まずはお客様が正しいアンテナの方向調整で、一日も早く快適なテレビ視聴環境を取り戻せることを願っております。ただ万が一の際は、当あさひアンテナを頼っていただければ幸いです。

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アンテナ本体 型番
  • デザインアンテナ

    デザインアンテナUAH201
    型番:UAH201(最新モデル)
    (同軸ケーブル:白か黒の2色のうち、おすすめは外壁になじむ色)

    工事費込み 25,000円(27,500円税込)

    カラーバリエーションはオフホワイトライトブラウンスーパーブラックブラックブラウンの4色から現場で選択することが可能です。同じUHF20素子相当のデザインアンテナを比較した場合、業界トップクラスの受信性能、高利得を誇る大手DXアンテナ社製。本体の厚みはわずか119mm、サイズは高さ590mm×幅220mmで業界最小クラス。コンパクトサイズのため狭い屋根裏や天井裏などへの取り付けも最適。壁面に取り付けの場合は、極細のビスを6箇所打ち込んで金具を取り付け、金具にガチャンと本体をはめ込みボルトを締めるだけの簡単施工が可能なため建物へのダメージを極力軽減できます。ブースターが必要な場合はUAH201の背面にスッキリ取り付けられる構造になっており、表にブースターが露出しないので外観もキレイに保てます(弊社では電波状況が悪くない限り、なるべくブースターも屋内の、分配器の近くに隠してしております)。修理の場合、ブースター内蔵タイプのデザインアンテナとは異なり、ブースターだけの交換をできるメリットがあります。太陽光発電システムや片流れ屋根で屋根上に屋根馬を立てられず昔ながらの八木アンテナを設置できない住宅にも最適。耐風速(破戒風速)50m/sですが、屋内や外壁など、強風の影響を受けにくい取り付け位置と形状をしているため、災害にも強いアンテナとなっております。当店人気ナンバー1の地デジアンテナでございます。

  • 八木式アンテナ

    八木式アンテナUA20
    型番:UA20(最新モデル)
    工事費込み 22,000円(24,200円税込)

    その昔、八木秀次博士が発明した形状(魚の骨のような形状)からマイナーチェンジを繰り返し洗練されたフォルムとなり、中・弱電界エリアにも対応可能な安心のDXアンテナ社製。UHF20素子アンテナの性能で、吹きさらしで障害物の少ない屋根上に設置することが多いため利得が高くなっております。万が一、壁面や屋内でデザインアンテナを取り付けられない物件 にも最適。従来の鉄製の太いワイヤーとは異なり、ステンレス製の丈夫で錆びにくいワイヤー(支線)を採用。アンテナマストから屋根の四隅に向けて4本の支線を張り巡らせ、さらに張り巡らせた支線の途中からも屋根馬に向けて4本の支線をバランスよく張り、合計8本の支線で頑丈に設置しております。サイズは51.8cm×34cm×101.4cmとなっており、VHF(アナログアンテナ)と比較して、大幅なサイズダウンと軽量化がなされています。しかも耐風速(破壊風速)50m/s。地デジ放送が始まる前の時代より、屋根上に設置するアンテナは災害に強くなっていると言えるでしょう。当店で人気ナンバー2の地デジアンテナでございます。

  • 2K4K8K対応 BS/CS110度アンテナ

    2K4K8K対応BS/CS110度アンテナ
    型番:BC45AS(最新モデル)
    工事費込み 18,000円(19,800円税込)

    2018年12月1日以降、実用放送開始予定の4K8K衛星放送(NHKのみ4K&8Kを同時配信)に備えてオールマイティーなDXアンテナ社製のBC453をBS放送、CS放送をご覧になりたいすべての方へ提供しております(大規模な集合住宅は例外)。従来の2K専用BS/CS110 度アンテナと同じでサイズで円盤の直径は45センチ。そうでありながら、電送周波数の帯域が広いため、従来のフルハイビジョン(2K放送・約200万画素)からスーパーハイビジョン(4K放送・約800万画素/8K放送・約3,300万画素)まで受信可能です。「大は小を兼ねる」と言えます。2020年のオリンピックに向けて4K8Kの実用放送がますます拡充されるということが総務省より発表され、各メーカーの4K8Kテレビは増産がはじまり、その価格も落ち着いてきました。そのような状況のなか、あさひアンテナにも2K4K8K対応BS/CS110度アンテナの問合せが数多く寄せられております。最新式のアンテナでも、大量仕入れでコストをおさえて仕入れておりますので、低価格を実現できました。