戸建て住宅へのテレビ用地デジアンテナ設置方法と主な位置とは? 費用の相場や自分でDIY工事を行う際の取り付け方も解説!

2023年11月02日

1953年(昭和28年)2月1日に、NHKの本放送からスタートして、昭和、平成と長い間、日本の主なテレビ放送の役割を担ってきた、いわゆるアナログ放送(アナログテレビ放送)が、現在の地上デジタル放送(地デジ)に転換されてから、すでに十年以上が過ぎております。

地デジ放送、かつてのアナログテレビ放送とも、地上に設置された電波塔から、地上の空間を通じて電波が送信されるため、主に衛星放送との対比で「地上波放送(地上波テレビ放送)」とも呼ばれます。
そしてアナログ放送から地デジ放送へと転換された際に実現した、テレビ映像のハイビジョン化や高音質化をはじめ、番組表やデータ放送、双方向通信。マルチ編成やワンセグ放送など、数々の革新的な新機能も、いまや当たり前の日常の一部となっております。

地デジ放送は、かつてのアナログテレビ放送と同じく、災害などの非常時には緊急情報などを拡散する役割も果たす「基幹放送」であるため、日本国内であれば、不特定多数の誰しもが、地デジアンテナの設置や、ワンセグ・フルセグ受信機器の使用により、基本的に無料(NHK受信料を除く)で視聴できるテレビ放送になっております。

そして特に戸建て住宅のマイホームにお住まいの方であれば、ほとんどのご世帯では、地デジアンテナ(UHFアンテナ)の設置により、地デジ電波を受信して、地デジ放送をご覧になっておられるのではないでしょうか?

受信できる地デジ電波の弱いエリアではケーブルテレビ(CATV)や、インターネットなどで光回線もご利用になる場合には光テレビ(ひかりTV)などの選択肢もございますが、地デジアンテナの設置は、適切なアンテナ機種を用いて、質の高い施工でアンテナ設置工事を行えば、その後、少なくとも10年以上にわたって、無料で安定して地デジ放送を視聴し続けることができるため、特に戸建て住宅のマイホームには適した方法だと申せます。

さてテレビアンテナと言えば、現在でも、屋根の上にマスト(支柱、ポール)を立てて設置する、魚の骨のようなアンテナを連想される方が多いのではないでしょうか。

これは「八木式アンテナ」と呼ばれる機種で、アナログ放送の時代から現在の地デジ放送まで、テレビアンテナの主力モデルとして使われ続けている機種です。また衛星放送をご覧になる場合には、同じマストに、円盤状のアンテナ本体を空に向ける形で固定される「パラボラアンテナ」を設置する必要もございます。

ただ地上波テレビ放送の地デジ化が完了した現在では、地デジ放送に使われる電波に合わせて「デザインアンテナ」「ユニコーンアンテナ」など、さまざまな地デジアンテナの新機種も登場しております。
そしてそれに合わせて、戸建て住宅における地デジアンテナの取り付け場所も、屋根の上の他に、さまざまな選択肢が広がっております。

ただ地デジアンテナの機種、また取り付けの場所については、例えば地デジ受信性能を重視すると、住宅の中でも目立つ位置になってしまい、風雨などによる老朽化も進みやすくなってしまう。逆に住宅の見栄えや風雨の避けやすさなどを重視すると、受信性能がやや弱くなるなど、それぞれ一長一短がございます。

また地デジ電波の受信感度については、お住まいの地域や周辺の環境などでも条件が異なり、現場の条件によっては、選ぶことのできないアンテナ機種、設置の場所なども出てまいります。

そこで当コラムでは、この戸建て住宅における地デジアンテナの設置位置別に、そのメリット、デメリットや、適したアンテナ機種。また設置が可能となる現場の条件や、アンテナ工事業者に依頼した場合の設置費用の相場。ご自宅でのDIYでの設置作業は可能か、などの点についてもご説明してまいります。
また同時に、地デジ放送や各地デジアンテナ機種の基礎知識などもご紹介いたします。

お住まいにおいて、地デジアンテナの新規設置や交換などをお考えのお客様は、当コラムの情報をご参考に、お住まいの条件にて施工が可能となり、ご希望の条件にマッチするアンテナ機種と設置位置をお選びいただければ幸いに存じます。

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地デジ放送の基礎知識

前書きで申しあげた通り、現在の地デジ放送は、かつての地上波テレビ放送であったアナログテレビ放送からの転換を目的に、2003年(平成15年)12月1日の午前11時に、日本国内の三大都市圏を皮切りに、従来の地上アナログ放送と並行する形でスタートしたテレビ放送です。

当初、アナログ放送から地デジ放送への転換には、従来のアナログテレビから、地デジ対応テレビやっチューナーの設置。また一部エリアを除いてはテレビアンテナの交換が必要になったため、その移行期間として、地デジの放送スタート後、しばらくは同じ放送局、同じ放送内容で、地デジ放送とアナログ放送が並行して放送されていました。

その後、2011年(平成23年)7月24日の正午、東日本大震災で被災した一部地域への特例措置を除いて、日本国内にてアナログ放送が終了(完全停波)したことで、日本の地上波テレビ放送は、アナログ放送から地デジ放送へと完全に転換されたのです。

アナログ放送から地デジ放送(デジタル放送)へと転換された理由は、当時の、世界的なアナログ技術からデジタル技術への転換の趨勢に対応するため。また携帯電話の急激な普及により、当時、アナログテレビ放送が多くを使用していた電波の周波数帯を大きく削減して、携帯電話などの用途に転用する必要が出たことによります。

地デジ放送とアナログ放送の具体的な違いとしては、まず放送形式が挙げられます。
アナログ放送とは、映像信号をそのまま電波の強弱へと変換して放送する形式のテレビ放送でした。
しかしデジタル放送(地デジ放送)は、映像信号をまず「0」「1」のデジタル信号へと変換し、このデジタル信号を電波の波長へと変換して送信する形式のテレビ放送になります。

この放送形式のデジタル化により、送信される映像信号の情報から無駄な部分をカットし、情報量の大幅な圧縮が可能となりました。それにより地デジ放送では、アナログ放送に比べて、使用する電波の周波数帯は大きく削減しながら、約4.5倍の大容量の情報を送信することが可能となりました。
この情報の大容量化が、前書きでもご紹介したテレビ映像のハイビジョン化をはじめ、データ放送や双方向通信など、さまざまな機能が追加される原動力にもなったのです。

アナログ放送の時代は、テレビ放送の電波として、日本全国で放送されるNHK、広域民放には、VHF波(超短波)のうち90MHz(メガヘルツ)から108MHz。および170MHzから222MHzまでの周波数帯が使用されておりました。
また東京都の東京MX、千葉県の千葉テレビなど、日本国内の三大都市圏に含まれる主な都府県にて個別に存在する独立放送局が、その都府県内を放送エリアとして放送する地方チャンネルには、やや周波数帯の高いUHF波(極超短波)のうち、470MHzから770MHzまでの周波数帯を使用していました。

対して地デジ放送では、NHK、広域民放、地方チャンネルすべての放送に、UHF波のうち470MHzから770MHzまでの周波数帯を使用しております。アナログ放送時代に比べると、VHF波を完全に使わなくなり、使用するUHF波も700MHz帯の一部がカットされていることになります。

現在の地デジ放送では、このUHF帯の電波を、日本各地の、地デジ放送の内容を異なる広域圏ごとに設置された、例えば東京スカイツリーなど、大規模で中心的な電波塔である送信所(基幹局、親局)と、その周辺の要所で衛星のように数多く設置され、送信所や他の電波塔からの電波を受信し、増幅して周辺エリアに送信する中継局(サテライト局)などの地デジ電波塔が設置されております。

この送信所を中心に、中継局を用いて地デジ電波をリレー形式で送信していくことにより、各広域圏、ひいては日本全国の大半のエリアで、多くの人が居住する地域であれば、電波が届きにくい隅々のエリアにまで、地デジ電波を送信しているのです。

ただ電波は空間において波長を描いて伝わる電気的なエネルギーであるため、電波塔などの発信元から距離が遠くなるほど、減衰(電波強度の弱まり)が生じてゆきます。また電波は、周波数帯(波長の幅)にもよりますが、山地など規模の大きい障害物にぶつかると遮られてしまうという性質もございます。

そのため、日本国内で地デジ電波が受信できるエリアでも、地デジ電波塔との距離や、地形により電波が遮られるなどの影響により、実際に受信できる地デジ電波レベル(電波強度)には違いが生じてまいります。

そして日本国内で地デジ電波が届く各エリアを、電波塔からの距離や地形の影響によって、エリアごとに受信できるおおよその地デジ電波レベルを基準として分類したものが「電界地域」です。

この電界地域は放送局やアンテナメーカーなどが受信の基準として個別に用いるものであり、学問や法律などで正式に定義されたものではございません。そのため使用される場所によって、分類や基準に変動が出ることもございます。

ただ、地デジ電波レベルを表す単位「㏈(デシベル)」を基準に、地デジアンテナによって受信できる電波レベルが、80㏈以上のエリアを「強電界地域」。80㏈から60㏈の間のエリアを「中電界地域」。60㏈以下のエリアを「弱電界地域」と、三種類に分類することが多くなります。

これらのエリアの分類は、地デジ電波を遮る地形の影響もありますが、おおむね電波塔からの距離が離れるにつれて、強、中、弱と変化してまいります。

また弱電界地域でも、さらに電波塔からの距離が離れる、また地形により電波が遮断されるなどで、受信できる地デジ電波が50㏈から40㏈以下となり、通常の地デジアンテナを設置するだけでは、安定した地デジ放送の視聴が難しくなるエリアを「微弱電界地域」と呼ぶこともございます。
この微弱電界地域は、基本的に該当する地デジ電波を送信する電波塔の受信範囲外とされております。微弱電界地域で安定した地デジ電波を受信するためには、通常モデルではなく、パラスタックアンテナなどと呼ばれる高性能型の地デジアンテナが必要となってまいります。

また上記の各電界地域の外にも、電波塔からの地デジ電波がほとんど遮断される山地や山間部。また電波塔から遠く離れた地域などで、通常のアンテナでは地デジ電波がほとんど受信できないエリアも、日本国内の一部には存在します。
このようなエリアは地デジの「難視聴地域」と呼ばれ、ほとんどは人が住まない山地や、過疎地域などにあたります。難視聴地域で地デジ放送の各チャンネルを視聴する方法としては、主にケーブルテレビ(CATV)を利用する。またはケーブルテレビと同じ形式で、近辺の地デジ電波が受信できる位置に、地域における共同受信用の大型アンテナを設置し、各世帯にケーブルを敷設するという形になります。

また電界地域は、電波塔からの距離と地形から割り出した、受信できる地デジ電波レベルの大まかなめやすであり、各電界地域に含まれるエリアで、必ず基準通りの受信レベルを確保できるというものでもございません。実際の地デジ電波の受信レベルは、周辺に地デジ電波を遮る建築物があるなどの周辺環境、また気候や天候などにも影響されてまいります。

そもそも電波とは、電界と磁界の影響を受けて、波長を描きながら空間を伝わるエネルギー波「電磁波」のうち比較的、波長の短い(一般的には3THz(テラヘルツ)以下)のものを指します。
電波や電磁波には、その周波数にもよりますが、空間を伝わる途中で、散乱や屈折、反射。また回折や干渉などさまざまな性質を見せます。

地デジ電波のUHF波は、40センチから60センチ程度の波長の幅を持ち、電波塔から発信された地デジ電波が、ビルなど小規模の障害物にぶつかった場合は、ある程度は乗り越えて障害物の向こう側に電波が到達する性質がございます。
また金属素材など、電波を反射、吸収する建材、設備などを除いた一般的な住宅などの屋根や壁であれば、透過の際に一定の減衰は生じるものの、地デジ電波が屋根や壁を通り抜けて屋内まで届きます。

ただ、地デジ電波が障害物を乗り越える性質も万全ではなく、強電界地域など基本的には地デジ電波レベルが強いエリアでも、例えば高層ビルなどの障害物にぶつかった場合、その裏側の直近部や中心部には電波が届きにくくなる。また住宅密集地で隣家との距離が近い壁面などには、同じように地デジ電波が届きにくくなり、電界地域の基準よりも、受信できる電波レベルが極端に低くなるケースも出てまいります。

気候や天候の影響としては、冬場など気温が低く空気が収縮する気候では、電波が遠くまで届きやすくなるため、地デジ電波も到達しやすくなる半面、無関係な電波によるノイズも生じやすくなる。
逆に夏場などで気温が高く空気が膨張すると、地デジ電波が遠くまで届きにくくなるという性質があり、これら気候の影響によって、まったく同じ現場であっても、受信できる地デジ電波レベルには、一年を通して6㏈程度の変動が生じてまいります。
また電波は水に吸収されやすい性質があるため、雨や雪などの悪天候の際には、空間を伝わる電波が減衰して、受信できる地デジ電波レベルが大きく低下いたします。

お住まいの戸建て住宅など日本各地の現場で、安定した地デジ電波の受信を実現できる地デジアンテナを設置するためには、まず強・中・弱の各電界地域に適した受信性能を持つ地デジアンテナ機種、および設置位置を選択する必要がございます。

さらに各現場の周辺にある建築物など周辺環境の影響を考慮し、事前の電波調査などで、実際の現場における各位置の地デジ受信レベルや状況を確認する。また気候、天候が地デジ電波レベルに及ぼす影響も踏まえて、悪天候などでも安定した地デジ視聴が可能となる受信レベルを確保できるよう、余裕を持った受信性能を持つ地デジアンテナ設置工事を行う必要もございます。

なお当あさひアンテナでは、各戸建て住宅など、地デジアンテナの設置現場における地デジなどの電波調査。およびアンテナ工事のお見積もりを、現地への出張料、アンテナ工事キャンセル時のキャンセル料など、作業に伴う各種料金をすべて含めた「完全無料」でご案内しております。

地デジ電波の電波調査に当たっては、お住まいの屋根の上だけでなく、壁面やベランダ、各部屋などさまざまな位置で高性能の電波測定器を使用して、地デジ電波のレベルだけでなく品質を示す「MER」「BER」の数値や、地面から高度が上がるにつれて、受信できる地デジ電波レベルの強弱が波のように変化する「ハイトパターン」の影響。また近隣の電波塔から届く地デジ電波が「水平偏波」「垂直偏波」どちらかの判断なども含めて、綿密で正確な調査を実施いたします。

その結果から、安定した地デジ電波の受信を実現できることを大前提に、お客様のご要望にもっとも適したアンテナ機種、設置位置などの工法を、業界最安に挑むお見積もり価格でご提案いたします。

これら地デジ電波の特性、またプロのアンテナ工事業者による電波調査やお見積もりの詳細については、以下の各コラム記事でも詳しくご説明しております。
・地上デジタル放送の「地デジ電波」基礎知識
・現在の地上波テレビ放送で地上デジタル放送が開始されたのはいつ? デジタル放送とか何か、その仕組みや特徴も全解説!
・地デジアンテナ設置に重要となる「強電界地域」「中電界地域」「弱電界地域」とは
・徹底解説!強・中・弱の地デジ電界地域に適したテレビアンテナ工事の選び方、調べ方は?
・地デジ電波の強さと品質を示す「dB」「MER」「BER」とは何か?
・地デジの「水平偏波」「垂直偏波」の違いとは?
・地デジアンテナを設置する高さの設定で重要となるハイトパターンとは? 地デジ電波を受信するために適切なアンテナの高さとは?
・地方チャンネル(独立放送局)とはどういうものか?

現在の主な地デジアンテナ(UHFアンテナ)の特徴とは?

以下の項では、現在の主な地デジアンテナ機種である八木式アンテナ、デザインアンテナ、ユニコーンアンテナと、電波の強いエリアで使用できる簡易的な地デジアンテナ、室内アンテナや屋外屋内兼用アンテナについて、その特性を一覧で解説してまいります。

八木式アンテナ

八木式アンテナとは、前書きなどでも少し触れましたが、大正時代である1920年代に開発され、アナログテレビ放送の時代よりテレビアンテナとして現在も使われ続けている、非常に古典的でシンプルな設計のテレビアンテナです。

現在の地デジアンテナ(UHFアンテナ)としての八木式アンテナは、矢印のような骨組みに、地デジ電波を受信するパーツである短い横棒「素子(エレメント)」がいくつも固定された、魚の骨のような形状で知られており、主に屋根の上などの高所に固定したマスト(ポール、支柱)の先に設置されます。

八木式アンテナの特徴は、シンプルな設計から地デジを受信する素子の数を外見で判断でき、モデルによって8素子、14素子、20素子など、さまざまな素子数、すなわち受信性能のモデルが存在するという点です。

また八木式アンテナには、Ⅹ字状の設置具を用いて、一ヵ所の上下左右などに複数の素子パーツを配した高性能素子による高性能アンテナ「パラスタックアンテナ」というモデルもあり、このモデルは通常の八木式アンテナと同素子数で4倍程度の受信性能を発揮します。
さらにパラスタックアンテナには、27素子、30素子などのより高性能を発揮して、微弱電界地域でも地デジ電波の受信が可能となる多素子モデルもございます。また5素子程度でも通常の14素子相当モデルとほぼ同等の受信性能を発揮するため、アンテナ本体の小型化にも利用されます。

地デジアンテナの素子数(相当)は、一般的に強電界地域では8素子以下から14素子。中電界地域では14素子から20素子。弱電界地域では20素子からそれ以上の高性能モデルが適しております。
八木式アンテナは素子数の多彩さから、これらすべての電界地域に対応できることになります。

さらに八木式アンテナは、基本的な設置位置が受信感度を確保しやすい高所である。素子が露出することで受信感度が高まる素子アンテナである。地デジアンテナ機種の中でも指向性が鋭い。オールチャンネルアンテナだけでなくローチャンネルアンテナなども存在するといった要素から、地デジアンテナ各機種の中では、地デジ電波の受信性能がもっとも高い機種になります。

なお地デジアンテナの「指向性」とは、地デジアンテナ本体の正面側でのみ受信性能が高まり、正面から外れるほど受信性能が低くなる性質のことです。特にアンテナの横側や後方ではほとんど受信性能が失われ、これには無関係な電波によるノイズを排除する役割もございます。
そして地デジアンテナには、アンテナ正面側で受信性能を発揮する範囲が狭い、つまり指向性の高いモデルほど、その範囲での受信性能が高まる性質がございます。

地デジアンテナのモデルごとの指向性は「半値幅」という数値で表されます。この半値幅とは、地デジアンテナの各機種で受信性能がもっとも高まる真正面の方向を基準に、アンテナの角度を左右へと徐々にずらして、受信性能が最大のレベルから、ちょうど半分のレベルになる角度を示したものです。
八木式アンテナの場合、その半値幅は、ある大手メーカーの20素子モデルで「28度から52度」と、地デジアンテナモデルの中では鋭く、その分、同じ20素子モデルでも他のモデルに比べると、正面側における受信性能が高くなるのです。

ちなみに、地デジアンテナの受信性能に対し、アンテナが受信した電波の出力効率を示す数値であり、アンテナ本体の正面側の受信性能を示す数値でもある「動作利得(利得)」「ゲイン(gain)」の数値では、20素子相当の八木式アンテナの動作利得は「8.5㏈から13.8㏈」になります。

またオールチャンネルアンテナとは、地デジ電波に使われるUHF波の周波数帯を6MHzずつのチャンネルにわけて、各テレビ局に配分する「チャンネル帯」のすべての周波数帯である「13chから52ch」を受信できる地デジアンテナ機種になります。
しかし実際の地デジ放送で使用される地デジ電波のチャンネル帯は、一部を除くほとんどのエリアで36ch以下の「ローチャンネル帯」のみが使われているのが実態です。

そこで八木式アンテナには、受信できる帯域を13chから、34ch、または36ch程度と、対応できるチャンネル帯をローチャンネル帯に絞ることで、オールチャンネルアンテナより受信性能を向上させた、ローチャンネルアンテナと呼ばれる商品も存在し、地デジ放送にローチャンネル帯のみを使用するエリアで利用されるのです。
ちなみにある国産大手アンテナメーカーにおける、ローチャンネル用20素子八木式アンテナの動作利得は、オールチャンネルアンテナより高い「10.1㏈から13.5㏈」になります。

これらアンテナ本体の要因に加え、八木式アンテナは戸建て住宅でも屋根の上などの高所に設置されることから、周辺の建築物など、地デジ電波を遮る障害物に影響されにくく、さまざまなエリアで安定した地デジ受信を実現できるアンテナ機種になります。

また八木式アンテナは設計や製造、アンテナ取り付けの施工法なども完成された古典的アンテナであるため、地デジアンテナの中では本体価格や設置費用がもっとも低価格になる点も、大きなメリットと言えます。

一方、八木式アンテナのデメリットとしては、シンプルで古典的な形状と、設置位置が高くなることから、住宅の屋根の上で独自の形状が目立ち、家の見た目や景観を乱すことがある。それに伴い、景観地域などでは条例により設置できないこともある。アンテナの一部が隣家の敷地にはみ出す越境問題が生じることもある。ソーラーパネルを設置している住宅では、パネルに影を落として発電に悪影響を与えることもあるなどの問題点も挙げられます。

もうひとつのデメリットは、やはりむき出しの機器部が屋根の上に設置されることから、風雨や降雪、海沿いの潮風。アンテナに鳥が留まりフンをするなど、自然環境の影響を受けやすく、経年劣化が進みやすいという点が挙げられます。

屋根の上に設置される八木式アンテナの耐用年数(寿命)は、約10年程度とされておりますが、自然環境の厳しいエリアではより短くなるケースもございます。特に八木式アンテナは指向性が高いため、老朽化により、角度のズレなどによる受信感度の低下などのトラブルも生じやすくなります。

ただ八木式アンテナも近年のモデルでは、ステンレス素材などの採用や、設計、加工などにより、軽量化による耐風性や、防水性、防サビ性が向上しております。また各エリアの自然環境に対応できる雪害用、塩害用などのモデルも登場しているため、現場の環境に適したモデルを使用することにより、耐用年数を十数年程度に延ばすことも期待できます。

なお、当あさひアンテナでは、八木式アンテナ本体の設置と、その他の機材を用いず屋内の一ヵ所と配線を行う「基本設置工事」に、DXアンテナ製の20素子高品質モデル「UA20」本体と金具など基本の設置具、同軸ケーブル、防水処理などをセットにした価格を「15,000円(税込み)」からでご案内しております。
他にも八木式アンテナでは、各素子数のモデルやパラスタックアンテナ。ローチャンネル、ロー・ミドルチャンネル対応型。自然環境に強いステンレスモデルや塩害用、雪害用モデルなどもご用意しておりますので、地デジの受信環境から自然環境まで、どのような現場にもご対応できます。

上記の八木式アンテナに関する詳細や、素子数、動作利得、指向性など、地デジアンテナに関する基礎知識については、以下の各コラム記事でもご説明しております。
・地デジテレビアンテナの長老「八木式アンテナ(八木アンテナ)」とは?
・高利得、高性能な地デジ用パラスタックアンテナ徹底解説
・地デジのテレビアンテナで受信できる方向は指向性で決まる? アプリでアンテナの方向調整に最適な角度を調べる方法も徹底解説!
・地デジ用テレビアンテナ設置の工事で向きや角度を調整すべき方向と「指向性」の関係とは? 自分で方角を調整する方法も解説!
・地デジアンテナや無線通信用アンテナの性能を示す利得、動作利得とは何か? 素子数との違いなど地デジアンテナ基礎知識も解説
・テレビアンテナの性能を決める「素子」とは何か? 地デジアンテナ工事で重要な「素子数」を徹底解説!
・地デジ用テレビアンテナ工事にて設置する電界地域に最適な受信性能は「何素子数」タイプか? アンテナ機器の選び方を徹底解説!
・地デジ放送用テレビアンテナ、UHFアンテナ機種による素子数の違いとは? 高性能モデルや現場ごとに必要な素子数の機種を解説
・地デジ「八木式アンテナ」に適した住宅の条件とは? アンテナ設置工事の特徴や種類を徹底解説!
・屋外用地デジアンテナは八木式アンテナが最強? 人気のデザインアンテナ、ユニコーンアンテナと特徴比較&おすすめの選び方紹介
・地デジUHFアンテナのオールチャンネル対応とローチャンネル用とは? テレビが映らない原因と受信レベルを上げる対処を解説!
・UHFアンテナとは地デジテレビアンテナのこと? VHFアンテナとの違いや設置方法、古いアンテナや端子の交換方法も解説!
・VHFアンテナとは? UHFアンテナとは? 基礎知識とアナログテレビアンテナの問題点

デザインアンテナ

デザインアンテナとは、地デジ放送がスタートした後の2009年(平成21年)頃より普及しはじめた、地デジアンテナの第二世代であり、地デジ専用アンテナとしてその電波に合わせて設計されたモデルになります。

形状的な特徴は、縦長の長方形のパネルに似た薄型で、屋外屋内兼用のコンパクトモデルなどを除き、一般的な屋外設置用モデルは、おおむね縦の長さ60センチ前後、横の長さ20センチから25センチ強。厚さは設置具を含めて十数センチ程度の商品が多なります。

なお「デザインアンテナ」という呼称は、広義には後述するユニコーンアンテナや、小型の八木式アンテナにケースを設置したような横型アンテナ。また形状に工夫を凝らした屋外屋内兼用アンテナなど、デザイン性を重視したテレビアンテナの総称として使われることもございます。
ただ一般的には、上記した平面状の薄型アンテナを指し、平面アンテナ、壁面アンテナ、薄型アンテナ、フラットアンテナ、ボックスアンテナ、ケースアンテナなどと呼ばれることもございます。

デザインアンテナは、地デジ化により、従来のアナログ放送より電波の波長が短くなったことにより誕生したモデルであり、八木式アンテナの弱点をカバーすることを重視した機種になります。
したがって戸建て住宅における主な設置場所は、その形状に合わせて、住宅の壁面やベランダの手すり部などになります。また同メーカーによる同じアンテナモデルでも、カラーバリエーションが豊富な点も特長になります。

デザインアンテナのメリットは、第一にその名称通り、形状や設置位置、カラーバリエーションなどから、戸建て住宅に設置しても家の外観や景観を乱さない点が挙げられます。したがって景観地域でも使用できる。越境問題もまず生じない。ソーラーパネルにも影響しないなどの点もメリットとなってまいります。

さらに同じく形状と設置方法により、強風や雨風、積雪などに影響されにくく、経年劣化が進みにくい。そのため耐用年数(寿命)が延び、角度のズレなどのアンテナトラブルも生じにくいという点も大きなメリットとなります。デザインアンテナの耐用年数(寿命)は、一般的な外壁などへの設置で、15年から20年程度と考えられております。

このような八木式アンテナの弱点をカバーするメリットが豊富なため、デザインアンテナは現在では一番人気の地デジアンテナ機種となっております。

ただデザインアンテナのデメリットには、受信性能は八木式アンテナに及ばないという点が挙げられます。デザインアンテナなど、外部から素子が確認できない地デジアンテナモデルの受信性能は、受信性能を素子数に換算した「素子数相当」で表されます。

そしてデザインアンテナの受信性能は、強電界地域向けのコンパクトモデルなどを除く、通常の屋外設置モデルで20素子相当、26素子相当と、そのブースター内蔵型になります。

さらにデザインアンテナは、素子が露出していない。指向性がやや広くなる。オールチャンネルアンテナのモデルしか存在しないなどの点から、同素子数(相当)であっても、八木式アンテナに比べて本体の受信感度はやや低くなってまいります。

ある国産大手メーカー製の20素子相当デザインアンテナの場合、指向性を示す半値幅は「75度から86度」とやや広く、この点は八木式アンテナに比べて角度のズレに強いとも申せますが、その分、受信感度を示す動作利得は「標準値で7.8㏈から9.8㏈、規格地で7.5㏈から9.7㏈」と、同素子数の八木式アンテナに比べてもやや低くなっております。

さらにデザインアンテナは基本的な設置位置が壁面などであり、屋根の上よりやや低い位置になるため、周辺の電波を遮る障害物などに影響を受けやすくなる点も、地デジ受信については不利に働きます。

総じてデザインアンテナは、主に強電界地域から中電界地域向けの機種となります。ただこれらの電界地域に該当する現場でも、高層建築の近隣や住宅密集地などで、低い位置への地デジ電波が遮られやすい現場では、必要な地デジ電波レベルを確保できず、設置できないケースもございます。

その他のデメリットとしては、設置費用が八木式アンテナよりやや高額になる。住宅の壁面に設置する場合には、壁にビス穴を開ける必要があるなどの点が挙げられます。

なお当あさひアンテナでは、デザインアンテナの基本設置工事において、DXアンテナ製の高品質20素子相当モデル「UAH201」。また強電界地域専用のコンパクトモデルでは、マスプロ電工製の業界最小モデル「U2SWLC3(スカイウォーリーミニ)」を各カラーバリエーションでご用意し、アンテナ本体と基本設置具、白黒2色の同軸ケーブルなどの費用も含めた基本設置工事費を「20,000円(税込み)」からでお引き受けいたしております。
またデザインアンテナについても、上記の他に26素子相当モデルやブースター内蔵モデルなどもご用意しておりますので、現場の受信環境などの条件で可能な限り、デザインアンテナ取り付けにご対応いたします。

またその他のデザインアンテナの特徴については、以下の各コラム記事にも、実際の失敗例などを含む詳しい解説がございます。
・地デジ用テレビアンテナ一番人気のデザインアンテナとは? 価格から工事費用、料金相場、失敗しない業者の選び方まで徹底解説!
・この最小デザインアンテナがすごい!スカイウォーリーミニ(マスプロ電工)
・デザインアンテナ設置にデメリット? 工事の失敗例、費用や特徴、選び方、ユニコーンアンテナとの比較を解説
・デザインアンテナ工事の失敗例とは? メリット、デメリットから取り付け費用まで解説
・地デジ用テレビアンテナ「デザインアンテナ」の失敗しない取り付け工事とは? 価格や工事費用、料金の相場や業者選びも徹底解説
・デザインアンテナ取り付けでテレビ視聴の失敗例とは? 工事の費用やメリット・デメリット、失敗しない設置方法の選び方まで解説
・地デジ放送テレビ用・デザインアンテナおすすめ機種の選び方は? 人気ランキングから業者の工事費用、価格の相場まで徹底解説!
・人気地デジアンテナ、デザインアンテナのメリットとデメリットとは? その失敗例から、適切な取り付け工事の選び方と費用を解説

ユニコーンアンテナ

ユニコーンアンテナとは、マスプロ電工が2017年(平成29年)に発売した、八木式アンテナ、デザインアンテナとも異なる特徴と特性を持つ、同社独自のモデル「U2CN」のことです。同機種は地デジアンテナの第三世代にして、2023年現在の最新モデルにあたります。

またユニコーンアンテナという名称は、ギリシャ神話などに登場する、馬の頭に長いらせん状の角がはえたような姿を持つ伝説上の生物で、2023年現在、アメリカ大リーグ「エンゼルス」で活躍する大谷翔平投手のニックネームでもある「ユニコーン(一角獣)」の角を思わせることに由来し、マスプロ電工社の登録商標になっております。

ユニコーンアンテナ本体の形状は、長さ約67センチ、直径約12センチから14センチの、ほぼ円柱型で非常にスタイリッシュ形状になります。正確にはアンテナの一面(裏面側)が平面上で、やや横に広がるロールケーキのような形状で、裏面の反対側に当たる、下部にロゴの入った側が、受信性能を発揮するアンテナの正面側に当たります。

このアンテナ本体を、戸建て住宅の屋根の上など、基本的には高所に設置されたポールの先に立てて固定する形で設置されます。アンテナとポールの設置部をカバーで隠せる他、カラーバリエーションも落ち着いたウォームホワイト(WW)とブロンズブラック(BB)の二色になるため、設置された姿は、マストの先にアイスキャンディのようなアンテナ本体が立っている、非常にスタイリッシュな外観になります。

ユニコーンアンテナは、第三世代の地デジアンテナとして、八木式アンテナの受信性能と、デザインアンテナの外観性、対候性の両立を目指した地デジアンテナ機種になります。

ユニコーンアンテナの第一のメリットは、デザイン性に優れていることから、住宅に設置しても家の外見や景観を乱さないという点になります。またそれにより景観地域でも設置に問題がなく、越境問題が起こりにくい。ソーラーパネルにも悪影響を与えにくいなどのメリットも出てまいります。

そしてその形状から設置位置が高くとも風雨や雪などを受け流すことができ、金属の露出部も少ないため、自然環境の影響を受けにくく、経年劣化が進みにくいため、耐用年数(寿命)が長くなるという、デザインアンテナとほぼ同じメリットを備えております。

ユニコーンアンテナの耐用年数(寿命)は、正確なデータはまだ少ないものの、デザインアンテナとほぼ同様の15年から20年程度と想定されております。

それでいてユニコーンアンテナは、デザインアンテナに比べると、受信性能が高くなるといったメリットもございます。ユニコーンアンテナ本体の受信性能は20素子相当になりますが、設置位置が高くなることにより、地デジ電波を遮る周辺の建築物などに影響を受けにくくなり、結果、受信感度が高まるという、八木式アンテナと同じメリットがあるのです。

ユニコーンアンテナを一般的な設置場所である高所に設置した場合の受信性能は、同じく20素子相当のデザインアンテナを、周辺環境のいい壁面に設置した場合とほぼ同じになります。

ただ前述のように、デザインアンテナは壁面などの低い位置に設置されるため、強電界地域などでも、高層建築の近隣や住宅密集地など、周辺環境で電波が遮られる現場では地デジ電波が受信できず、設置できないケースもございます。
しかしそのような現場でも、高所に設置できるユニコーンアンテナでは、周辺環境の影響を避けることができ、設置が可能となるケースが多くなるのです。

ただデザインアンテナのデメリットとしては、同じ20素子からそれ以上の受信性能をもつ八木式アンテナに比べると、受信性能では及ばない点が挙げられます。
これは八木式アンテナに比べてユニコーンアンテナは、同素子数(相当)で設置の高度もほぼ同じでも、素子が露出していない。オールチャンネルアンテナのみ。指向性がデザインアンテナよりさらに広いなどの要因から、実際の受信感度がやや低くなるためです。

ユニコーンアンテナの半値幅は「83度から93度」とかなり広く、そのため。動作利得は「5.5㏈から6.2㏈」と、20素子相当にしてはやや低くなっております。
したがってユニコーンアンテナも基本的には強電界地域から中電界地域向けの機種であり、弱電界地域では、比較的、受信レベルが高い現場以外では使用できないケースが多くなります。

その他のデメリットとしては、現状の最新モデルであることから、アンテナ本体価格や設置費用が、地デジアンテナ機種の中ではもっとも高額になる点。純和風建築など住宅の形状によっては、デザインアンテナの形状とマッチしないケースもある点などが挙げられます。

総じてユニコーンアンテナは、八木式アンテナ、デザインアンテナ双方のメリットを高いレベルで備えるアンテナ機種と言えますが、受信性能については、八木式アンテナとデザインアンテナのおおよそ中間というレベルになります。

なお当あさひアンテナでは、ユニコーンアンテナの基本設置工事を、アンテナ本体と設置具、ケーブルなどの基本部材の費用も含め、業界最安に挑む「キャンペーン価格」でご提供しております。

その他、ユニコーンアンテナの特徴については、以下の各コラム記事でも詳しく解説しております。
・地デジアンテナの最先端、ユニコーンアンテナとは? 特徴、メリット、工事費用の相場まで徹底解説!
・台風対策に最適!地デジ「デザインアンテナ」と「ユニコーンアンテナ」とは?
・ユニコーンアンテナの特徴と評判、設置工事の費用とは? 地デジ用アンテナ各機種のデザインとメリット、失敗を避ける方法を解説

室内アンテナ/屋外屋内兼用アンテナ

上記の八木式アンテナ、デザインアンテナ、ユニコーンアンテナの三機種は、条件が許せば屋内設置されるケースもあるものの、基本的には住宅の屋外に設置される地デジアンテナ機種になります。
しかしこれらのモデルの他にも、地デジアンテナ(UHFアンテナ)には、室内での使用を前提とした室内アンテナや、室内と屋外の双方で使用できる屋外屋内兼用アンテナなどの機種もございます。

前述のように地デジ電波は、金属素材や設備などを除く、一般的な戸建て住宅の屋根や壁などは透過して、住宅の屋内にも届くため、強電界地域であれば、これらの地デジアンテナを使って、屋内でも地デジ電波の受信が可能となるのです。

室内アンテナ(室内用アンテナ)は、文字通り住宅の室内に設置し、テレビなどの地デジ受信機器と接続して使用する、小型の地デジアンテナです。
室内アンテナは、主に「卓上アンテナ」「ペーパーアンテナ」の二種類の形状に分けられます。

卓上アンテナは、コンパクトでさまざまな形状を持つ地デジアンテナです。その名称通り、室内でもテレビの付近や窓際など、地デジ電波を受信しやすい位置に置き、付属のアンテナケーブルで、テレビ側の地デジチューナー端子と接続すれば設置完了です。

ペーパーアンテナとは、ほぼ30センチ四方前後、厚さは5ミリ程度の紙のように薄いプラスチックなどでできたシートや板状のアンテナ本体に、やはりアンテナケーブルがついたものです。素材は紙ではありませんが、紙のような薄さからペーパーアンテナと呼ばれます。

このアンテナ本体部分を、主に地デジ電波が届く方向にあたる壁や窓などに貼り付け、同じくケーブルをテレビの地デジチューナー端子に接続することで設置が完了します。
ペーパーアンテナは、窓や壁に貼り付けて設置するため場所を取らない上、窓や壁を透過する地デジ電波を、薄く広いアンテナ本体で大きく受信できるため、室内アンテナとしては受信感度が向上しやすいというメリットもございます。

卓上アンテナ、ペーパーアンテナとも性能はさまざまで、地デジ電波を受信するだけのシンプルな構造から、受信した地デジ電波を増幅する「ブースター(増幅器)」を内蔵するモデル。その他さまざまな付加機能がついているモデルなどもございます。

アンテナ本体の価格も、シンプルなものでは1,000円台から、高性能モデルでも10,000円前後と、屋外設置モデルに比べると低価格で購入できます。

室内アンテナのメリットは、設置作業が非常に簡単で、アンテナ工事の専門業者に依頼せずとも、ご自宅で十分に可能である。さらに本体価格が低価格で、工事費用も必要ないため、設置にかかる費用を抑えられる点。さらに室内設置のため、住宅の外観や外装に影響を与えず、アンテナ本体も屋外の自然環境に影響されず、経年劣化が進みにくい点が挙げられます。

一方、室内アンテナのデメリットは、一般的な屋外用の地デジアンテナに比べると、受信性能が非常に低い点になります。

素子数(相当)で受信性能が表される一般的な地デジアンテナに比べ、室内アンテナの受信性能は素子数で示せないほど低く、表記のないモデルが大半になります。したがって室内用アンテナは、基本的にアンテナ一台につき、一台のテレビなど受信機器にしか接続できません。

また室内アンテナは基本的に強電界地域の、地デジ電波レベルが強いエリアでしか使用できず、設置する住宅周辺で電波を遮る障害物などの環境。また気候、天候などにも影響を受けやすく、受信レベルが安定しなくなるケースもございます。

そのため室内アンテナは基本的に、アンテナコンセントからのケーブルを接続できない部屋や場所などで、一時的に地デジ放送を視聴するための使用に適しているアンテナ機種であり、長期間の永続的な使用にはさほど向かないモデルといえます。

屋外屋内兼用アンテナとは「室内屋外両用」「屋内外兼用」「屋内屋外共用」などの呼び方もございますが、その名の通り、屋外と室内の双方で使用できる設計の地デジアンテナです。
その形状は、デザインアンテナでも通常モデルより半分以下のコンパクトなモデル。また薄型や流線型のスタイリッシュなボックス型など、メーカー、モデルによりさまざまなものがございます。ただ総じて屋外用の地デジアンテナよりは小型ながら、室内アンテナよりはやや大型になります。

また室内アンテナに比べると受信性能もやや高くなり、おおむね3素子相当から5素子相当のモデルが多く、屋外屋内兼用のデザインアンテナには14素子相当のモデルなどもございます。また屋内外双方での使用を想定し、風雨などにも強い頑丈な設計になっております。

屋外屋内兼用アンテナを室内用で使う場合は、テレビなど受信機器との接続が簡単。住宅の外観や外装に影響しない。風雨などの影響も受けないといった。室内アンテナ同様のメリットがございます。
さらに屋内では地デジの受信レベルが悪い場合には、屋外に設置することで、受信レベルが安定しやすくなる点もメリットです。

屋外への設置でも、例えばベランダへの据え置きや窓際の壁面などへの設置といった方法も可能なため、屋外用の地デジアンテナ機種に比べると、業者に依頼しての設置工事の手間や費用も不要で、DIYでの設置も比較的、簡単となります。またベランダ内などに設置すれば、屋外でも自然環境による経年劣化を抑えやすくなります。

屋外屋内兼用アンテナの本体価格は、やはりメーカーやモデル、特に受信感度やブースター内蔵型などの性能によって変動しますが、数千円から1万数千円程度で、屋外用の地デジアンテナ本体価格および設置費用に比べると、低価格になります。

一方、屋外屋内兼用アンテナのデメリットは、やはり屋外用の地デジアンテナに比べると受信性能が低い点です。そのため基本的には強電界地域でしか使用できず、また高層建築物の近隣、住宅密集地などの周辺環境によっては、強電界地域でも安定した地デジ受信が難しくなることもございます。

また基本的には、一台の屋外屋内兼用アンテナは、一台のテレビなど受信機器に接続するのみとなり、複数台のテレビなどへ地デジ電波を分配する使い方は難しくなります。

屋外屋内兼用アンテナも、室内アンテナに比べると用途は広いものの、主に簡易的な地デジアンテナとしての使用に向いたアンテナモデルになります。

なお室内アンテナ、屋外屋内兼用アンテナの詳細については、以下の各コラム記事でもご説明しております。
・面倒な工事も不要!2,000円で地デジ放送を楽しめる「室内アンテナ」について!
・室内アンテナの機種選びと設置の方法
・フィルム型アンテナとは何か? 地デジテレビ用でおすすめ、最強の室内アンテナの選び方。ランキングで人気の高性能商品も紹介!

戸建て住宅における地デジアンテナの設置位置とは?

以下の項では、一般的な戸建て住宅における、主な地デジアンテナの設置位置を、地デジ受信レベルや外観性、対候性に大きく影響する「屋根などの上にあたる高い位置」「壁面など屋根以下の低い位置」「屋内空間」「庭先などに立てたマスト」の四通りに分けて、それぞれの特徴やメリット、デメリット、設置に適した地デジアンテナ機種と主な設置方法、チェックすべき点などをご説明してまいります。

地デジアンテナの設置場所1:屋根の上などの高所。

現在でも地デジをはじめ、戸建て住宅におけるテレビアンテナの基本的な設置位置として選ばれることが多いのが、おおむねアンテナ本体が屋根の上に位置する高い位置になります。

具体的な設置方法としては、屋根の上の面が合わさる頂点の部分に、四脚でマスト(ポール、支柱)を支える「屋根馬」という機器を設置。固定したマストの先にアンテナ本体を設置して、屋根の四隅からステンレスワイヤーなどの支線(ステー)を、屋根馬やマストに張って固定するという形が主になります。

他にも、越屋根や差し掛け屋根など屋根の上にある壁面状の部分。また破風板(屋根の張り出し部)や壁面の最上部に近い位置などに、横に張り出したアームにマストを立てる「サイドベース」という器具を設置して、マストの先にアンテナを固定するという方法もございます。

また近年の住宅では、住宅の屋根の上に、各種テレビアンテナを固定することができ、内部から屋内にアンテナ配線を通すこともできるマスト、商品名「スッキリポール」などの設備があらかじめ設置されていることもございます。

このような位置に設置される主な地デジアンテナとしては、主にマストを使用した高所設置が前提となる八木式アンテナ、ユニコーンアンテナが挙げられますが、マストに固定されるタイプのデザインアンテナを設置する。また屋根の上の壁面部分にデザインアンテナを固定することもございます。

この高所への地デジアンテナ設置のメリットは、周辺の建築物など地デジ電波を遮断する障害物の影響を受けにくく、ハイトパターンにも合わせやすいため、地デジ受信感度が向上するという点が第一になります。
中でも上記の通り、地デジ電波の受信感度が高まる要素が多い八木式アンテナについては、屋根の上などの高所に設置することで、その受信性能を最大に発揮できます。

また同じマストにBS/CSアンテナを設置できて、配線をまとめやすい。さらに全方向へとアンテナ角度を調整しやすいため、電波塔の方向へ向ける必要のある地デジアンテナ。静止衛星の位置する東経110度にアンテナを向ける必要のあるBS/CSアンテナとも、角度調整を行いやすい点もメリットになります。

一方、屋根の上に地デジアンテナを設置するデメリットは、特に受信性能が高い分、大型になる八木式アンテナを設置する場合には、住宅の外観性や景観に悪影響を与える。風雨などの影響を受けて老朽化が進みやすい。そのためアンテナの寿命が短くなり、トラブルも生じやすくなるといったデメリットが出てまいります。

また屋根の上では、アンテナ設置の作業に大変な危険が伴い、一般の方では事故のリスクが大きく成るため、設置工事やメンテナンスは、必ずアンテナ工事の専門業者に依頼する必要がございます。
ご自身によるDIYでの地デジアンテナ設置は、基本的にアンテナ取付作業の安全を確保できることが大前提の条件となります。従って屋根の上など高所でのアンテナ設置作業は、屋上フロアのある屋根など、しっかりした足場があり、作業の安全が確保できるケースを除いて、決してDIYでは行わないでください。

屋根の上へのテレビアンテナ設置で、外観性や対候性を気にされる場合には、軽量ステンレスモデルや雪害用、塩害用モデルを採用する。アンテナ本体に対候性を高める設備を設置する。また受信性能はやや低くなり、設置費用はやや加算されるものの、ユニコーンアンテナやデザインアンテナを選ぶという対処もございます。

なお、一般的に屋根馬の設置は、屋根でもバランスの取れる頂点部に置く形になるため、頂点部のない差し掛け屋根などには設置できない場合もございます。

ただ当あさひアンテナでは、屋根の斜面などにも、水平器という機器を用いて、屋根馬の脚をバランスよく切断することで、斜面の屋根にもバランスよくしっかりと屋根馬を固定し、正確に垂直に立てたマストの先に、各種アンテナを固定することが可能です。

地デジアンテナの、屋根の上をはじめとする各位置への設置方法は、以下の各コラム記事でも詳しくご説明しております。
・ご要望別・地デジアンテナの機種と設置の方法
・地デジ用テレビアンテナ各種類の違いと選び方とは? 戸建て住宅への設置や交換する方法、工事費用はいくらかの相場も解説!
・地デジテレビアンテナをさまざまな場所に設置する工事と、アンテナの向きや方向を自分で調整する方法とは? 費用の相場も解説!

地デジアンテナの設置場所2:住宅の壁面、ベランダなど。

戸建て住宅で屋根より低い位置に地デジアンテナを設置する方法としては、壁面やベランダの手すり部に、サイドベースや専用の固定具を設置して各種アンテナを固定する。
またベランダ内部へのアンテナ設置。吊り下げに対応できる八木式アンテナの小型モデルを使用して、軒先から吊り下げるなどの取り付け方法もございます。

この方法で設置される地デジアンテナ機種は、主に壁面設置を前提としたデザインアンテナになりますが、サイドベースの使用や、ベランダ内部空間に八木式アンテナが設置されることもございます。
なおユニコーンアンテナは、設置の高さを確保することで高い受信性能を発揮するモデルになるため、屋根の上より低い位置に設置されることはございません。

この位置への設置方法は、デザインアンテナ設置が主になる通り、住宅の外観性や対候性が向上し、家屋のデザインを乱さず、アンテナ本体も風雨などの影響を避けやすくなり、耐用年数が長くなるという点がメリットになります。この点はデザインアンテナだけでなく、八木式アンテナを、風雨を避けやすい側の壁やベランダ内部に設置した場合も同様になります。

逆にデメリットとしては、近隣の高層建築や、壁のすぐ近くに隣家が位置する住宅密集地など、地デジ電波の受信環境が悪くなる現場では、設置できないケースが多くなることです。さらにBS/CSアンテナも設置する場合には、地デジアンテナとは別の場所にあらためて設置する必要が出てまいります。

また地デジ電波塔の方向など、地デジ電波が届く側の壁面にしかアンテナを設置できない。壁面設置では固定具を設置するため、壁にビス穴を開ける必要が出るなどのデメリットもございます。

基本的に屋根の下に当たる位置への地デジアンテナ設置は、周辺の環境に左右されやすく、また中電界地域や弱電界地域など、地デジ受信レベルが低いエリアほど、設置が難しくなるケースが多い点はご注意いただく必要がございます。

なお地デジアンテナのDIY設置に関しては、作業の安全が確保できるベランダ手すり部などへの、デザインアンテナの設置が主な方法となります。
この場合、作業自体は一般の方でも比較的、簡単になるものの、現場で受信できる地デジ電波レベルや、受信環境の確認がやや難しいという問題も出てまいります。

もし現場で受信できる電波レベルなどが不明で、DIYでデザインアンテナを設置しても安定した地デジ受信が可能かどうか不明な場合は、当あさひアンテナなどのアンテナ工事の専門業者へと、地デジ電波調査をはじめ、まずはご相談になることをオススメいたします。

なお、地デジアンテナのDIY設置に関しては、以下の各コラム記事でも詳しい解説がございます。
・DIYで地デジアンテナを設置できるか?
・地デジや衛星放送のテレビアンテナ取り付けを自分でDIY工事する方法とは? 設置の注意点、費用についても解説(基礎知識編)
・地デジや衛星放送(BS放送、CS放送)用テレビアンテナを自分で取り付ける方法とは? 設置工事を進めるポイントと注意点をすべて解説(実践編)
・自分でテレビアンテナ設置工事を行う際の方法と費用の相場は?
・テレビアンテナの配線を自分でDIY設置できる? 取り付け工事に必要な作業と費用を徹底解説!

地デジアンテナの設置場所3:屋内空間。

地デジ電波は、一部の素材を除けば住宅の屋内にも届くため、環境が整っていれば、屋内空間への地デジアンテナ設置も可能となります。
屋内空間への設置を前提とした地デジアンテナは、上記の通りご自宅での設置も簡単となる室内アンテナ、屋外屋内兼用アンテナになりますが、条件が許せば、屋外設置用の地デジアンテナ、主にデザインアンテナを住宅の屋根裏空間、または天井裏空間(上階と下階の間)に設置することも可能となります。

この設置方法では、住宅の外観や外装にまったく影響を与えない。さらにアンテナ本体も風雨などに影響されなくなるため、経年劣化を大きく抑えることができ、アンテナ本体の耐用年数(寿命)が伸びるというメリットがございます。
逆にデメリットとしては、設置可能な条件がかなり限られる点になります。

屋根裏空間などに地デジアンテナを設置できる条件は、まず屋根裏などでも透過した地デジ電波で十分なレベルが確保できる、強電界地域であること。
また住宅の屋根材や建材、断熱材などに、金属素材など電波を遮断しやすい素材が用いられていない。同じく電波を遮断、吸収してしまう、屋根の上の太陽光パネルや、冬場の積雪などがないことが挙げられます。

他にも、屋根裏空間にアンテナ本体の設置や、設置作業が可能となるスペース(デザインアンテナの場合は約1メートル四方の空間)があること。作業の担当者やアンテナ本体が屋根裏空間に出入りできる、屋根裏への点検口があることなども必要となります。

なお屋根裏空間などへの地デジアンテナ設置の場合には、特に専門の知識と技術が重要となるため、DIYでの設置は難しくなります。またBS/CSアンテナについては、その電波の性質から、窓際などを除けば屋内空間への設置は難しく、屋根裏の地デジアンテナとは別個に、屋外へと設置する必要が出てまいります。

屋根裏空間などへの設置に設置される地デジアンテナ機種は、その形状から屋根裏空間への設置作業が行いやすく、指向性も広いため屋内でも角度を調整しやすいため、受信感度が高まりやすい、デザインアンテナが選ばれます。
特にデザインアンテナは、屋外の基本的な設置位置が壁面などになるため、屋根裏空間への設置であればより高度を確保できるため、屋内による地デジ電波の減衰を踏まえても、受信感度が高まるというケースもございます。

なお、より受信性能が高い八木式アンテナについては、本体の横幅が一メートル以上と大型になり、搬入や設置スペースの確保が難しくなる。指向性の高さから屋根裏空間での正確な角度調整が難しくなるなどのデメリットも出てまいります。
また設置工事の価格面でも、八木式アンテナの屋内設置では、専用の固定具などが必要になるため、設置費用の総額もデザインアンテナと大差がなくなり、デザインアンテナに比べて、大きなメリットがないというのが実態になります。

そのため屋根裏空間などに地デジアンテナを設置する場合、八木式アンテナは、設置スペースなどの取り付け可能な条件が整っており、なおかつデザインアンテナでは十分な受信感度が確保できない。また特にお客様からのご要望があった場合など、特別な例を除いて、採用されることは少なくなります。

またユニコーンアンテナについては、本体の受信面積が狭い。また元より外観性、対候性を重視したモデルであり、本体価格も現状では他機種より高価と、屋根裏空間に設置するメリットが少ないため、使用されることはございません。

屋根裏空間などへのデザインアンテナ設置工事は、デザインアンテナの基本設置工事費に加えて、特殊作業費などの追加工事費が発生することもございます。
しかし当あさひアンテナでは、屋根裏へのデザインアンテナ設置も、通常のデザインアンテナ設置の基本工事費用と同じ、アンテナ本体や基本部材をセットにして「20,000円(税込み)」からの工事費用でご案内しております。

また地デジアンテナの屋根裏空間、天井裏空間などへの屋内設置については、以下のコラム記事でも詳しく解説しております。
・徹底解説!屋根裏や天井裏にテレビアンテナは設置できる?
・徹底解説・地デジテレビアンテナを屋根裏設置する工事のメリットとデメリット、施工費用、取り付け可能な条件と対応業者は?
・室内設置におすすめ地デジテレビアンテナの選び方とは? 人気デザインアンテナ屋根裏取り付けで失敗しない工事方法、費用を解説

地デジアンテナの設置場所4:敷地内の専用マスト。

上記した家屋の内外の他にも、住宅の敷地内に地デジなどテレビアンテナを設置する位置としては、住宅の庭など敷地内に、屋根の高さと同程度のアンテナ設置用マストを立てて、その先端に設置するという方法がございます。

この場合、使用される主な地デジアンテナ機種は、屋根の上と同様、マストに設置される八木式アンテナ、ユニコーンアンテナになりますが、デザインアンテナも使用されるケースがございます。さらにBS/CSアンテナをセットで設置することも簡単になります。

マストは適切な高さに調節できるため、屋根と同等で、ハイトパターンなども考慮して、受信感度の高まる高所に地デジアンテナを設置することが可能となります。また専用のマストであれば、アンテナ配線をマストの内部に通して、住宅内に引き込むことも可能です。

この方法のメリットとしては、屋根の上に設置する場合と同じく、設置位置が高いため地デジの受信感度が高まり、地デジやBS/CSアンテナの角度調整も行いやすい。住宅など建物そのものの外観には影響を与えないなどの他、豪雪地帯などでも、屋根の上の積雪に影響を受けにくいという点が挙げられます。

特に豪雪地帯などでは、屋根の上に各種アンテナを設置すると、冬場に屋根の上への大量の積雪でアンテナが埋もれるような状態になり、地デジ電波が遮断されることはもちろん、水分の浸食によるサビや凍結のダメージ。さらには積もった雪の重みや、落雪時の影響で、アンテナが大きな物理的ダメージを受け、アンテナ角度のズレや故障、さらにはアンテナの倒壊や屋根からの落下など、さまざまなトラブルの原因になるケースが多くございます。

しかし庭先などのマストへの設置であれば、アンテナ設置の高度を確保できながら、屋根の上のような積雪の影響は受けなくなります。したがってこのようなマストへのアンテナ設置は、特に雪の多い地域で、雪の被害を避けるための対処法として選ばれることが多くなります。

一方、このような方法で各種テレビアンテナを設置する場合のデメリットは、設置やメンテナンスに費用や手間がかかる点が挙げられます。作業も大掛かりになるため、DIYでの設置は難しいと言わざるを得ません。専門の会社にご依頼することが必須となります。

庭先にアンテナを設置するためのマストは、7メートルから10メートル程度になるため、風雨や雪などに影響を受けにくい、頑丈なマストの設置には、その機材や工事費用などで、かなりの費用が発生いたします。またその先端にアンテナを設置する作業となるため、施工やメンテナンスもアンテナ工事の専門業者に依頼する必要が生じます

庭先のマストに地デジなど各種アンテナを設置する工事に関しては、積雪によるアンテナトラブルが発生する頻度が高い地域で、屋根の上に設置した場合、必要となる毎年の修理費より、マストの設置する場合のほうが、コストパフォーマンスがより高くなるという点を、あらかじめ確認された上でご検討されることが重要と申せます。

地デジアンテナの設置位置・まとめ

戸建て住宅における地デジアンテナ設置の位置は、以上の通りになります。
設置に適した地デジアンテナ機種も含め、それぞれ受信性能と外観性、対候性に一長一短があるため、まずご自宅の受信環境、周辺環境などから、安定した地デジ受信が可能となるアンテナの設置位置と、使用に適したアンテナ機種をご確認の上、前もって優先されるポイントを決められた上で、設置の方法を選択されることが重要と申せます。

当あさひアンテナでは、地デジアンテナ設置、またBS/CSアンテナの設置に際して、本文でもご説明した通り、出張費、キャンセル費などもいっさいいただかない「完全無料」での電波調査とお見積りを実施しております。
そして綿密な電波調査によって、現場で安定した地デジ受信が可能となるアンテナ工事の施工法をすべて割り出した上で、受信感度は勿論、外観性や対候性、設置費用など、お客様のご要望にもっとも近い地デジアンテナ工事をご提案いたします。

お見積もり価格に関しても、各アンテナの基本設置工事費に加え、各戸建て住宅でのアンテナ配線部に必要となる、ブースター、分配器。また混合器や分波器など周辺機器の各種設置工事費も含めた、アンテナ工事費用の総額を、業界最安に挑む価格でお見積もりいたします。また弊社のお見積もりにご納得いただければ、即日工事にもご対応いたします。

実際の施工では、専門知識と経験が豊かで高い技術を誇る当社の社員スタッフ(アンテナ職人)が、弊社モットー「見えないところもきれいに」に基づき、外部から見えるアンテナの配置はもちろん、外から見えない屋根裏設置や屋内配線部なども、可能な限りシンプルで見栄えが良く、また風雨などにも強い、丈夫かつ丁寧な施工を実施いたします。

そして施工の完了後には、ご自宅のすべてのお部屋のテレビやアンテナコンセントまで、十分なテレビ電波が届いているかをきちん確認した上で、工事を完了いたします。

また工事の完了後も、弊社では施工技術と品質への自信から、業界最長クラスとなるアフターフォロー体制「10年」の長期保証をご用意しておりますので、万が一のトラブルにも末永くご安心いただけます。

ご自宅への地デジアンテナ、BS/CSアンテナの設置で、住宅の見た目や自然環境への強さなど、特にご要望をお持ちのお客様におかれましては、まずは当あさひアンテナのフリーダイヤル、またメールフォーム、LINEなどへ、どのようなことでも、お気軽にご相談いただければ幸いです。

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アンテナ本体 型番

  • デザインアンテナ

    型番:UAH201(最新モデル)
    (同軸ケーブル:白か黒の2色のうち、おすすめは外壁になじむ色)

    工事費込み 20,000円(税込)

    カラーバリエーションはオフホワイトライトブラウンスーパーブラックブラックブラウンの4色から現場で選択することが可能です。同じUHF20素子相当のデザインアンテナを比較した場合、業界トップクラスの受信性能、高利得を誇る大手DXアンテナ社製。本体の厚みはわずか119mm、サイズは高さ590mm×幅220mmで業界最小クラス。コンパクトサイズのため狭い屋根裏や天井裏などへの取り付けも最適。壁面に取り付けの場合は、極細のビスを6箇所打ち込んで金具を取り付け、金具にガチャンと本体をはめ込みボルトを締めるだけの簡単施工が可能なため建物へのダメージを極力軽減できます。ブースターが必要な場合はUAH201の背面にスッキリ取り付けられる構造になっており、表にブースターが露出しないので外観もキレイに保てます(弊社では電波状況が悪くない限り、なるべくブースターも屋内の、分配器の近くに隠してしております)。修理の場合、ブースター内蔵タイプのデザインアンテナとは異なり、ブースターだけの交換をできるメリットがあります。太陽光発電システムや片流れ屋根で屋根上に屋根馬を立てられず昔ながらの八木アンテナを設置できない住宅にも最適。耐風速(破戒風速)50m/sですが、屋内や外壁など、強風の影響を受けにくい取り付け位置と形状をしているため、災害にも強いアンテナとなっております。当店人気ナンバー1の地デジアンテナでございます。

  • 八木アンテナ

    型番:UA20(最新モデル)
    工事費込み 15,000円(税込)

    その昔、八木秀次博士が発明した形状(魚の骨のような形状)からマイナーチェンジを繰り返し洗練されたフォルムとなり、中・弱電界エリアにも対応可能な安心のDXアンテナ社製。UHF20素子アンテナの性能で、吹きさらしで障害物の少ない屋根上に設置することが多いため利得が高くなっております。万が一、壁面や屋内でデザインアンテナを取り付けられない物件 にも最適。従来の鉄製の太いワイヤーとは異なり、ステンレス製の丈夫で錆びにくいワイヤー(支線)を採用。アンテナマストから屋根の四隅に向けて4本の支線を張り巡らせ、さらに張り巡らせた支線の途中からも屋根馬に向けて4本の支線をバランスよく張り、合計8本の支線で頑丈に設置しております。サイズは51.8cm×34cm×101.4cmとなっており、VHF(アナログアンテナ)と比較して、大幅なサイズダウンと軽量化がなされています。しかも耐風速(破壊風速)50m/s。地デジ放送が始まる前の時代より、屋根上に設置するアンテナは災害に強くなっていると言えるでしょう。当店で人気ナンバー2の地デジアンテナでございます。

  • 2K4K8K対応 BS/CS110度アンテナ

    型番:BC45AS(最新モデル)
    工事費込み 15,000円(税込)

    2018年12月1日以降、実用放送開始予定の4K8K衛星放送(NHKのみ4K&8Kを同時配信)に備えてオールマイティーなDXアンテナ社製のBC453をBS放送、CS放送をご覧になりたいすべての方へ提供しております(大規模な集合住宅は例外)。従来の2K専用BS/CS110 度アンテナと同じでサイズで円盤の直径は45センチ。そうでありながら、電送周波数の帯域が広いため、従来のフルハイビジョン(2K放送・約200万画素)からスーパーハイビジョン(4K放送・約800万画素/8K放送・約3,300万画素)まで受信可能です。「大は小を兼ねる」と言えます。2020年のオリンピックに向けて4K8Kの実用放送がますます拡充されるということが総務省より発表され、各メーカーの4K8Kテレビは増産がはじまり、その価格も落ち着いてきました。そのような状況のなか、あさひアンテナにも2K4K8K対応BS/CS110度アンテナの問合せが数多く寄せられております。最新式のアンテナでも、大量仕入れでコストをおさえて仕入れておりますので、低価格を実現できました。